アルマス・マニアック対談アルマス・マニアック対談アルマス・マニアック対談
知性・センス・野性味。
「アルマス」シリーズは、それらを持ち合わせるビジネスマンによく似合う。
デザインに隠されたこだわりや、細部まで手抜きのない匠の技とはどういったものだろうか。
そして、シリーズごとに設定されたコンセプトと、それに合うよう厳選されたレザーとは。
今回は土屋鞄の職人・製品企画・生産管理の担当者に集まってもらい、製品に秘められた魅力を語ってもらった。

「アルマス」シリーズ
このシリーズは、水牛革を使ったワイルドな素材感が特徴だ。1ヶ月かけて鞣された若い水牛の革には、特有のシワとシボ模様が刻まれる。内装や持ち手部分に使われるイタリアヌメ革と、2つの革を楽しめることもポイントだ。アイテムは、都会派のビジネスマンを意識してデザイン・制作されている。キーワードは“ワイルド&ラグジュアリー”。スタイリッシュさと機能性を兼ね備えたシリーズとなっている。
アルマス・マニアック対談


「アルマス」シリーズの一部のアイテムには、「くるみ玉」という高度な匠の技が隠されており、図で表すと上のようになる。

1、2枚の革の表同士を重ねる。
2、その縁にミシンを掛ける。
3、1枚を折り返し、縁部分を包むように裏へ返す。
4、折り返した革と折り返していない革との際にミシンを掛け、裏側の革を留める。
5、完成。
アルマス・マニアック対談
--職人泣かせの技、「くるみ玉」について聞いた。

(中山)「“アルマス”シリーズにはよく使われている技法なんですけど、意外と知られていないところですよね。革に特徴があるので、そっちに目が行きがちですが知って欲しい所でもあります」

(赤堀)「そうだね、このバッファロー革はくるみ玉に向いていて、映えるんだよね。縁の肉感とか、折り返しに沿ったステッチも見て貰いたいところかな」

(玉川)「折り返す革を、引っ張りすぎても緩めすぎてもきれいに仕上がらないから、力加減が難しいんだ。返した革の角は、菊寄せにするんだけど、それも細かい作業だね」

(赤堀)「これは、ホントに職人泣かせだよね(笑)」


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--「アルマス」シリーズについて聞いた。

(赤堀)「もともとこのシリーズは、“ビジネスマンのための武器”がイメージされているから男性的な要素が強いよね。あと、そのひとの休日もトータルでサポートしていく、生活の中のパートナーでありたいというテーマも持ってる」

(中山)「だから、ボディーバッグや小さいサイズの財布っていうのがあるんですよね。僕は、やっぱり水牛革とヌメ革とのコンビが好きですね。黒と黒でもメリハリがあって」

(赤堀)「そうそう。このヌメ革がまたいい革なんだよ。イタリアの鞣しで質も品も良い」

((玉川)「金具とか、ファスナーもいいよね。このYKKの上位クラスのファスナー。やっぱり開け閉めが滑らかだし、重厚感があるよ。」

(中山)「金具のアンティーク調の金色と、黒ニッケルのサティーナ仕上げ(※2)も雰囲気ありますよね。主張し過ぎないけど高級感あるっていうか…」

(玉川)「そういう細部まで見てもらえると、作りがいがあるね」

(※2)サティーナ仕上げ…一定方向にすり傷のようなラインを付けて質感を出す加工。

今回は、製造に関わる3人のメンバーに参加してもらい、今までお伝えしきれていなかった細部のこだわりやコンセプトの話を聞くことができた。これからこの、「アルマス」シリーズのアイテムを手に取る際には、注目していただけると嬉しく思う。