岩手にワイン文化を!!エリアジャック
第11回 クラシカルなボルドーと、そのセカンドワインのお話

  • sugars
  • 2017.06.05

鎧をまとうボルドーをセカンドからたしなむ

アッキー 今回のゲストは『リップスダンススクール』代表の中條さんです。ダンサーさんというと体育会系でお酒をガンガン飲んでるイメージですが…。
中條 実は一昨年くらいまで全く飲んでいなかったんです。ダンスを始めてから「他のことはしない」って決めて。なので初心者です。
アッキー なんとストイックな!
さて山田さん、今回のテーマは?
山田 ボルドーのセカンドワイン。
アッキー ではまず1本目。
田村 ボルドーってすごくパンチがあるイメージなんですけど、これは10年経っているせいか優しいですね。柔らかくてシルキー。
山田 わかります。ボルドーって重厚感があるというか、鎧を着てるみたいな印象なんですよね。
中條 そうなんですか! さっぱり飲みやすく感じるんですが…
山田 ベタベタした甘さがないからさっぱりって感じるのかも。こちらはいわゆるクラシカルなボルドー。シャトー・レオヴィル・ラス・カーズという有名なワインがあって、そのセカンドワインです。どのシャトーも代表銘柄があるわけですが、それになり得ないブドウも出てくるわけで。そこでセカンドが造られます。
アッキー 田村さんは色を見てますね。
山田 少し落ち着いた色になってますね。熟成が入ってるから。
田村 少しブルー?
山田 ブルーがかった紫。ボルドーのワインってコクがあって、渋みがあって。若いと酸が強かったりバランスが悪いんですけど、熟成が入ると調和してくる。

受け継がれてきたブレンドの妙技

アッキー では2本目です。
田村 ボルドーってわかって飲んでるからだけど、滑らか。
中條 すっごくいい香り。
山田 産地は数多くの銘醸シャトー有するポイヤック村。その中から、シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドのセカンドをチョイスしてみました。
アッキー 代表作とセカンドは全く別物なんですか?
山田 別ですね。ただ雰囲気だけは味わえるっていうところでしょうか。これは今まさに飲み頃。ボルドーって若いの飲むと疲れるんですよ。こうやって古いの飲むと、〝旨いな〟って思いますね。
中條 1本目とブドウも別?
山田 これはカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロ、マルベック、プティ・ヴェルドというボルドーならではの品種構成です。
アッキー ブルゴーニュは単一品種が多かったですよね。
山田 ボルドー左岸のワインは比較的ブレンドが多くて、右岸になるとメルロ単一品種というワインも。ボルドーはブレンドの妙技が楽しみのひとつでもあります。
田村 今でこそカベルネ何%、メルロ何%って計算できますけど。それが美味しいと思ってブレンドしてるわけじゃなくて、その畑で獲れたものをごっそり使ったらそうだったって。
山田 昔は品種ごとに分けての生産がされてなかったこともあり、結果美味かったってこともあったと思います。今ではほとんどないですが、稀に南仏に行くとそういう生産者がいたりしますよ。ボルドーではさすがにないかな。

開け時が難しい!?それでも挑戦する価値有

アッキー 続いて3本目。
田村 普段飲むメルロと違うね。普段飲むのは「枝まで絞った?」ってくらい青くさいんだけど、これはなめらかでミルクみたい。
山田 ボルドーって古くからの伝統的な生産者が多いんです。創業1600年代とか。その中でこのワインはまだ初代がご在職のワイン。葡萄を買ってきて、自宅のガレージで造ってワインにしたって。それがシャトー・ヴァランドロー。そのセカンドワイン、ヴィルジニー・ド・ヴァランドローです。飲み頃に近いけど、タンニンがやや粗いかな。
アッキー ところで中條さん、初めてのワインはハワイで飲んだとか。
中條 そうなんです、それが…
田村 〝うまぐね〟って?(笑)
中條 そう! 赤だったんですけど、酸味がきつくて。それから敬遠してしまってワインを飲むことがなかったんですけど、今日は1本目から美味しくてびっくり。
山田 ワインと言ってもピンキリですからね?。アメリカのワインはボルドーに比べて果実味が豊かで、ちょっと甘い感じもあり、比較的若いワインでもすぐ美味しいと感じる場合が多いです。
アッキー 一方でボルドーは熟成が大事なんですね。
田村 僕も早く開けちゃって失敗したなーって、経験あります。
山田 ヴィンテージがいい年でも、保存状態にもよるからな~。いつ開ければいいかは何とも言えない。
アッキー 重厚感があって、開け時が難しいボルドー、おそらく合わせる食べ物もパンチのあるものじゃないと負けてしまうボルドー、なかなか初心者には難しい。それでもチャレンジしてみよう、ということですね。
山田 そうそう、ワインを知る上では外せないものだから。
アッキー 有名なものに手が出なかったらセカンドからトライしてみましょう! ではまた次回。

第11回 クラシカルなボルドーと、そのセカンドワインのお話

1)Clos du Marquis 2006
2)Reserve de la Comtesse 2004
3)Virginie de Valandraud 2003

1) 強さのあるボルドーをいかに飲む? 2) 開栓後に香りをかぐのは、コルクの品質を確かめるため 3) 白いナプキンをバックに、色を鑑賞

1) 意外にも!? お酒はここ数年で嗜み始めたという中條さん 2) 山田先生の開栓道具3) 「自宅のムートンはいつ開けよう…」 4) ハワイで飲んだワインの思い出を上書きして、新たにチャレンジ

山田隆史(株)山田酒店代表取締役。 TAKASHI
YAMADA


(株)山田酒店代表取締役。
(社)日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー。フランス食品振興会認定フランスワイン<コンセイエ>などの資格を持つ専門家。

田村英司(株)田清取締役専務。 EIJI
TAMURA


(株)田清取締役専務。
紫波にエスプレッソマシーンとワインを揃えた『4832』を構える。岩手のワイン文化をもっと豊かにするべく奮闘。

魅力的なワインと洗練されたフレンチを提供する気鋭のレストラン。美しい建築空間の中、旬の食材とシェフの技術の妙を堪能できる。特別な日も思い立った日にも行けるユーティリティなお店。

comfort dining DADA
tel) 019-601-6670
営) 11:30~14:00(LO14:00) 18:00~22:00(LO21:00)
休) 月曜 019-601-6670

県産黒毛和牛 イチボ
口の中でとろけるような悦楽の味わい。脂の甘さと肉質の繊細さに感動する

季節のお魚料理も、素材やソースで魅了。絶妙な火の入りに、ソースが味を引き立てる