端午の節句は、古くから日本の伝統的な行事として重要な位置を占めています。この祭りは、5月の初めに行われる「厄払い」の行事が起源となっており、その後江戸時代には、家の後継ぎとして生まれた男の子が無事成長していくことを祈り、一族の繁栄を願う重要な行事に発展しました。
端午の節句には、子供たちが健やかに成長することを願い、こいのぼりや兜を飾ります。これらの伝統的な飾り物には、子供たちがどんな環境にも耐え、立派な人になるようにとの願いが込められています。
桃の節句は、上巳(じょうし)の節句とも呼ばれ、五節句の一つです。旧暦の3月3日にあたるこの日は、桃の花が咲く季節であることから「桃の節句」と呼ばれるようになりました。桃の花は不老長寿や邪気払いの象徴とされ、女の子の節句であるひな祭りには、娘の厄を取り除き幸せな人生を願うひな人形や桃の花を飾ります。
雛人形は立春(節分の翌日)の2月4日ごろから2月中旬にかけて飾るのがよいと言われています。
ひな祭りには、白・緑・ピンクのひし餅や雛あられを用意し、これらの色はそれぞれ清浄(白)、健康(緑)、魔除け(ピンク)を象徴します。また、ひな祭りの料理には、長寿を願う海老や良縁を願うはまぐりのお吸い物など、意味を込めた食べ物が用意され、この日は女の子の健やかな成長と幸福を祝います。