ひな人形豆知識

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ひな人形豆知識

お子さま、お孫さまにプレゼントする雛人形。
そのお雛さまやお雛祭りについて、ちょっとお勉強してみませんか?
ここでご紹介させて頂く豆知識は、順次増やしていく予定です。楽しみにしていて下さいね!
※雛人形のご購入に関してや、商品に関しての疑問・ご質問等はQ&Aをご覧になってみて下さいね。

■ お雛さまを飾る時期

一般的にお雛さまの飾る時期は1月の松が明けてからと言う地方が多いようです。
もちろん、地方や風習によって異なるのですが、早い所だと年内の12月から飾り始める地域もあるようです。ちょっとまだ早いような気もしますね。
三月掛け(みつきがけ)といって、 『 お祝い事は3ヶ月にかけては行わない 』 とする風習もあるようです。でも、3月3日で終わってしまいますから、もし気になさらないようであれば、早めに飾ってあげた方がお人形さんもお子さんも喜んでくれると思います。
せっかく飾ったのに、すぐしまってしまってはもったいないですからね!

■ お雛さまの眠る箱

お雛さまは、3月3日の雛祭りが終わったらしまいますよね。
ここから約11ヶ月間、お雛さまは、しまわれた箱の中で過ごします。
この箱、長い間お雛さまが過ごすのに快適でないと困りますよね。
最近の住宅は密閉性が良いので、湿気が篭もりやすかったり結露が発生しやすかったりします。

この湿気がお雛さまには大敵なんです!湿っぽい所で過ごした彼女たちは、染みが出来たり、カビが生えたりしてしまわないとも限りません。
一般的にはお雛さまはダンボールの箱なので、ダイレクトに湿気が彼女たちに襲い掛かってしまいます。

でも、これが桐の箱ならば大丈夫!
秀光人形工房のお人形は、全て桐の専用桐箱に入ってお届けしてあります。
桐は昔から良く知られた素材で、桐箪笥などでもおなじみですね。
湿度が高い時は、木の目が膨らみ、湿気を通さず中のお人形を守り、乾燥した時には逆に木の目がしまって通気が良くなります。
着物などの大切なものを保管するにはとても有効な素材なんです。

秀光人形工房のお雛さま専用桐箱は、昔ながらの 『 ほぞ組込み 』 仕立て。
ほぞ組込みとは、化学物質や釘を一切使わず、凸凹を組み合わせて、はめ込んで作る製法です。
この方法は湿気をシャットアウトして通気性を確保しやすいため、お雛さまを保管するのには、最も適した製法と言えます。

お雛さま専用設計なので、軽くてコンパクトに収納出来るようになり、出し入れもとっても簡単です。これでお雛さまも次の春までゆっくりお休み出来ますね。

■ 早生まれの赤ちゃんのお祝いは?

2月や3月生まれの赤ちゃんは、生まれたすぐ後でもお雛祭りをやらなければならないの?
店頭でも良く聞かれる質問の一つですね。
生まれたての赤ちゃんは、生後1ヶ月たってからお宮参りに行きますよね。
そのお宮参りが済んだ赤ちゃんは、その後のお祝いをやる事になるそうです。
ですので、お宮参りを済ませていないうちに3月3日になってしまうようでしたら、その年のお雛祭りはパスすると言う事になります。
  
もちろん地方やそのお家の風習によって違いはありますが、大体はこのお宮参りが一つの区切りになっているようですね。

お宮参りとは「一人前の人間として神様に氏子として認めてもらう」事がメインの行事とされています。
お宮参り前の赤ちゃんは、まだ人間として地域社会に認めてもらっていないというのが建前のようですね。

昔は出生直後に亡くなる赤ちゃんも多く、現代のように医療も発達していなかったので、このような処置が取られていたのだと思われます。
子供を亡くした親にも配慮しての事だったのでしょう。

一番大事なのは『お祝いしてあげる気持ち』だと考えます。
ママさんと赤ちゃんの健康状態を十分配慮して、素敵なお雛祭りの過ごし方を考慮してあげられれば、きっと楽しい3月3日を迎えられると思います!

■ お雛さまのしまい方!

お雛さまをしまう時期ってみなさんどうされていますか?
「早くしまわなければお嫁に行くのが遅れちゃう!」なんてよく言われていますよね。。。
一般的には3月3日にしまうとされていますが、天気が良く、空気が乾燥した日におしまい頂くのが理想的なんです。
空気中の湿気が多いとカビの原因になり、お雛様を傷めてしまったり、汚れてしまう場合があるのです。

ではどのようにしたら一番良いのでしょう?
お雛祭りが終わりましたら、速やかにお雛様を後ろ向きに飾ってあげれば良いのです。
これでお雛様は『眠っている』『お帰りになった』事になりますので、後はお天気の具合を見ながら早めにしまってあげて下さいね。

毛羽たき等でよく埃をはらい、汚れを落としてあげて下さい。
お顔の保護の為にお顔に柔らかい紙などを巻きつけ、他と当たらない様に収納してあげて下さいね。

お人形をしまう時に使うパッキンには『新聞紙』を使っても良いですよ。
なるべくお人形と直接当たらないように入れて下さい。
また、この新聞紙は毎年取り替えて下さいね。
1年経つと、かなり湿気を吸い込んでくれているはずですので。

忘れてはならないのが『防虫剤』等の入れ過ぎ禁止です。
大体の目安ですが、「みかん箱くらいの容積で五円玉くらいの大きさ」が限度でしょう。
もちろんこれより少なくても良いくらいです。出来ればお人形専用の物が良いのですが、それでもやっぱり入れ過ぎには注意して下さいね。

あと、持ち物などの紛失にも注意して下さいね。
ビニール袋などに一括して入れておくと良いでしょう。
五人囃子のバチや、三人官女の三宝あたりは無くしやすので、特に注意して下さいね。

保管場所はなるべく湿気のない所を選んでしまって下さいね。
寒暖の差が激しい所も避けた方が良いでしょう。

お雛様のしまい方

来年のお雛さまとの再会まで、しばしのお別れです。
また笑顔で会えるようにしまってあげて下さいね!

■ お雛さまの由来

雛人形の『ひな』は漢字で鳥の雛と書き、ヒーナのヒーとは生まれたばかりの鳥の鳴く声で、ナは鳴くからきたとされています。
ひなという表現は、小さく可愛いものに対する言葉として使われて来ました。

雛祭りや雛祭り人形は、中国と日本古来のしきたりが一緒になって始まり、全国各地に残る禊(みそぎ)事としての『流し雛』の風習や『曲水の宴』に深くかかわっていると言われています。
また、桃の節句は、『上巳の節句』と呼ばれていました。
古代中国の漢時代後半、可愛がっていた三人の娘が嫁ぎ、難産で苦しんだのが三月はじめの巳の日に当たった事から、近隣の娘や子供らが川に入り禊をするようになった伝説が『上巳の節句』の由来と言われています。

この禊が行事となり、中国から日本に伝えられたと言われているのが『曲水の宴』。
三月はじめの巳の日、曲がりくねって流れる水辺に臨んで座り、上流から流れる盃が通り過ぎる前に詩歌を詠じ、盃を取って酒を飲み、下流に流す風流な宴は、日本書紀や源氏物語にも記されています。

平安時代の『源氏物語』にたびたび登場する雛遊びは、時々の宮中の遊びとされていたようです。

雛祭りは、流し雛など身を清める行事から、雛人形を飾る行事へと次第に変化していきます。
貴族の婚礼道具の中に、男女の内裏雛を入れ、飾り物は婚礼道具をまねた物になっていきました。

江戸時代、大名の家では結婚後の初節句に内裏雛を飾ったり、娘が生まれると雛人形を贈って祝うようになります。
中期になると、女の子の初節句での雛祭りが広く一般にも広がりました。

紙製で立ち姿だったお雛さまも段々豪華になり、現在の雛段は、江戸時代の終わり頃に出来上がったと言われています。

お内裏さまとお雛さまの並び方も時代によって変化して来ました。
右がお内裏さま(殿)で、左がお雛さま(姫)が、昭和御大典での昭和天皇両陛下の並び方から「向かって右がお雛さま」に変わったのです。

雛人形を飾る事で降りかかる厄を払い、子供の健康と幸せを願う雛祭りは、家族の絆を深める大切な行事です。
子供達の思い出と言う大切な宝物でも有りますので、出来るだけたくさんお祝いしてあげて頂くのが良いでしょうね。

■ お雛さまを飾る方角

お雛さまを飾るのに不向きな方角と言うのはありません。
地方や家柄によっては鬼門(真北等)があるようですが、あまりお気になさらない方が良いのではないかと思います。
大事な事はたくさんの方に見て頂く事です。
なるべくいつも気軽に見られる場所で、直射日光が当たらない所を選んで下さいね。

■ 次女の誕生!お雛さまは新しく用意した方がいいの?

雛人形は女の子の成長を見守り、身代わりとなって厄から子供の身を守ってくれます。
一人一人の身を守るという意味合いからすると、できれば小さくてもちゃんと用意してあげるのがベストだとは思います。
しかし、現代の住環境やライフスタイルから、なかなかそのような飾り方には限界がある場合もありますよね。
そこで妥協案として考えられてきたのが、市松人形や舞踊人形を添えるという方法です。
元々親戚やご近所からの送り物として珍重されていたお人形ですが、最近ではお二人目用として揃える方も多くなって来ました。
もちろん、五人囃や随身等を増やす方法も考えられますが、基本的にはお姉ちゃんの家来になってしまいますので、出来れば新しいお姫さまを揃える方が望ましいでしょう。
是非、ご家族皆さんで楽しいお雛祭りを迎えてあげられるよう、ご検討下さいね。

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