雛人形選び方と種類

雛人形の選び方

可愛いお子さまの初節句。
お子さまの身を守り、結婚する時は嫁入り道具となる、一生を共にするお雛さまですから、選ぶのも当然慎重になりますよね。

どこのお店で買うか。これは難しいですが、やはりそれなりに名前の知れた所の方がいいかもしれません。
その方が、回転率がいいからですね。でも、もちろんそれだけでは決められませんよね。

そこでまず、どういう雛人形が欲しいのか、そしてだいたいの予算を決めましょう!

それから、飾る場所と収納スペース。
現代の住宅事情では、立派に七段飾りを飾りたくても飾れない、ということもあるでしょう。
そんな事情に合わせて、三段飾りや親王飾り、最近ではコンパクト収納飾りやケース飾りも出て来ています。

商品とご予算が決まれば、それに合ったものを何店か見て回れば、どこのお店が良いのか、どこのお店が価格に見合った良い雛人形を置いているのか分かって来ます。
そうするうちに、だんだんお雛さまを見る目も出来て来るでしょう。

とは言え、「良いお雛さまとはどういうものか?」これも判断が難しいですが、素材の良さや、道具類の立派さなども当然目をひきますし、やはり良い物は誰が見ても分かるものです。

ただそれ以上に、愛着といったものが重要になってきます。お人形の顔立ちや全体の雰囲気など、パッと心にとまるもの、そういったものがいいのではないかと思います。

是非、素敵なお雛さまと出会って下さいね!当秀光人形工房が、そのお手伝いをさせて頂けたら幸いです。
何でもお気軽にお人形のこと、ご相談下さい。メールは24時間以内に対応させて頂きます。

雛人形の種類

■ 親王飾り(平飾り)

男雛と女雛を中心に、後ろに屏風を立て、両脇に雪洞(ぼんぼり)を配したシンプルな飾り方です。基本的には七段飾りの一番上段だけを飾った形ですが、下に畳台や黒台等を敷き、桜橘等を両脇に飾り、お人形の前に三宝に加えて菱餅を置いたりして、かなりゴージャスに飾り立てることも出来ます。

■ 三段飾り

お姫様の侍女である三人官女を含めた五人飾りです。二段目に三人官女を並べて、三段目にはお嫁入り道具を並べます。親王飾りの二人だけじゃ寂しいという方が最近特に増えてきていますので、今ではお雛様の主流になりつつあるタイプです。

■ 五段飾り

十五人のお人形をコンパクトに飾りたい方にお勧めの五段飾り。組み立て式の木製段や赤い毛氈(もうせん)の段に、賑やかに勢ぞろいです。七段飾りよりも段数が少ない分、ひな道具の数が省略されているか、もしくは小さめになっています。

■ 七段飾り

お雛様の王道と言えば七段飾り。現在主流となっている七段十五人飾りは戦後統一された形です。まだまだ地方によっては様々な形のお雛様が伝承されています。基本的にお祝いは奇数で揃えられますので、古い風習や儀式を参考にして整えられました。その圧倒的な豪華さと、本格派の優雅さをご堪能下さい。

■ コンパクト収納飾り

「飾る場所も無いけどしまう場所はもっと無い。」というご意見をよく拝聴致します。「何とかしましょう!」当工房若手デザイナー達が、たくさんのママさんパパさんのご意見を参考に、試作に試作を重ねてやっと完成したのが「コンパクト収納飾りシリーズ」です。一つの本桐の箱の中に、それもみかんやりんごの箱位の大きさの中に、全部収納してしまいました。

■ ケース入り飾り

十五人フルセットが入った賑やかな飾りから、六角形や丸くラウンドした変形ケース飾り、シンプルな親王飾り等、現代のケース入り飾りは種類も豊富です。ガラスケースの中に、すでに全てセッティング済ですので、後から飾りつける手間も掛からず、すぐに飾る事が出来ます。

■ 木目込み飾り

桐の粉を膠(うるし)で固め、その表面に布地を貼り付け、頭を据え付けた人形を木目込み人形といいます。その多くは江戸を発祥の地とした江戸木目込み人形で、主な特徴としては、お顔の目の部分を「笹目」「書き目」と呼ばれる一本から複数の横線で書き表している所でしょう。やさしさと上品さを兼ね備え、独特な雰囲気を醸し出します。 作家によって顔や仕様が違いますが、有名な人形師としては、女流の一秀先生・米洲先生、二代目の真多呂先生の作品が特に人気が高く、品質も群を抜いています。

■ 名匠、逸品物(京雛人形・関東雛・静岡雛)

古来、平安の雅をルーツに、伝統の技・独特の風格・頑固なまでのモノ作りに対する情熱が、いにしえの存在感を醸し出します。全国の人形師のトップに数えられる京人形師。その手による「京雛人形」は、平安の美人といえる京頭を据えたお雛様。落ち着いた佇まいの中に、優雅さを表します。 豪華な装いと伝統の風格をお望みなら「関東雛・静岡雛」が筆頭です。お雛様が一番お雛様らしく、最上の花嫁を具現化したそのゴージャスさは、見る物を圧倒します。

15人の雛人形

お雛さまも七段飾りにもなると、お人形の種類が15種類になります。
最近では、住宅事情の変化から、コンパクトなひな飾りに人気がありますが、七段飾りはとりわけ華やかで
豪華な雰囲気です。お人形一人一人の表情を楽しむことができます。
五人囃子は、担当の楽器に合わせたお顔をしていますし、
三人の仕丁は、笑い上戸、泣き上戸、怒り上戸と、見ていて飽きません。
ここでは七段飾りのお雛さまを例にあげて、上段から順に見ていきましょう。

■ 一段目 内裏雛(だいりびな)

まず一番上は、「お内裏さまとお雛さま」、男雛と女雛です。
どちらが右でどちらが左かは、 地方によって多少異なるようですが、
向かって左が男雛、向かって右が女雛、というのが一般的 なようです。

■ 二段目 三人官女(さんにんかんじょ)

両端の官女は立っていて、真中の官女は座っています。
向かって右から長柄の杓、三方、銚子を持っており、内裏雛の世話をします。

■ 三段目 五人囃子(ごにんばやし)

五人の男の子が、向かって右から地謡・大鼓・小鼓・笛・太鼓を演奏します。

■ 四段目 随身(ずいしん)

年を取っているほうが左大臣、若い方が右大臣です。
二人とも儀丈姿で弓を 持ち、内裏雛の警護をします。
向かって右に左大臣、向かって左に右大臣が並びます。

■ 五段目 仕丁(しちょう)

三人の従者が並びます。向かって右から立傘、沓台、台傘を持ち、
「笑う」、「泣く」、 「怒る」という人間の三大表情をしています。