通勤や外回りの仕事が多い方などは、どうやっても汗をかいてしまいます。
さらには、仕事が忙しくこまめに洗濯ができなく、ついつい溜めてしまうことも…

ある意味では黄ばみは頑張っている勲章ではありますが、どんなに頑張っている人でも、襟元が黄ばんでいると確実にイメージがダウンします。
それは襟元や袖口をキレイに保つことはビジネスマナーの基礎中の基礎だから。

せっかくの頑張りを襟汚れなどで無駄にしないためにも、黄ばみの防ぎ方や落とし方をいくつか紹介していきます。 ぜひ自分のスタイルにあった方法を見つけてください。

ワイシャツの襟汚れ、毛穴から出る「皮脂」が原因です。
皮脂が襟に付着して「黄ばみ」になり、さらに皮脂の上に「ほこり」や「ちり」が蓄積することで「黒ずみ」になります。
皮脂とは、すなわち油。水とはなじみにくく、首や肩の肌と生地がこすれる場所なので、 汚れが繊維の奥深くまで入り込み、普通に洗濯しただけではなかなか汚れが落ちません。

洗濯はしているけれど、奥まで浸透した汚れは少しずつ蓄積されているので、いつの間にか襟がまっ黄色に染まってしまいます。

赤ちゃんの汗疹や肌荒れを防ぐために使用するベビーパウダー。
肌に優しく、汗や油を吸収する性質を持っているので、洗い上がったワイシャツの襟に軽くはたいておくだけで、皮脂汚れがつきにくくなります。
また、水によくなじむので、洗濯する時に汚れが落ちやすいという特徴もあります。

アイロンがけの際にスプレータイプののりを襟の部分に重点的にしたり、スティックのりを直接襟に塗るなどの方法があります。
ただし、ふんわりとした風合いのワイシャツには合わず、かっちりとした印象になるので、ご自身の好みに合わせてお使いください。

襟汚れで悩む人が多いため、襟の部分に簡単に貼りつけて汚れを防ぐテープが数多く市販されています。
簡単に貼りつけることができ、無色透明で目立ちにくいという便利な商品です。
ワイシャツだけではなく、コートなどにも使える商品です。

上記のアイテムを活用することで、襟元の汚れを防ぐことができますが、併せて「こまめに汗をふくこと」を習慣づけることによって、汚れが上に重なっていくのを防げるので、頑固な汚れになりにくくなります。

ワイシャツの襟に付着してしまった「黄ばみ」にはレベルがあり、それぞれ、落とし方が異なります。ここからは黄ばみレベルに応じた落とす方法を紹介していきます。

まずは「食器用洗剤」「40度以上のぬるま湯」を用意してください。
食器用洗剤以外にも、女性が化粧を落とす際に使用するクレンジングオイルや、毎朝髭剃りの際に使用するシェービングクリームなども有効です。
汚れている部分を軽くぬるま湯で濡らす。
あらかじめ湿らせておくことで、生地と食器用洗剤がなじみやすくなります。
汚れている襟の部分に食器用洗剤(orクレンジングオイルorシェービングクリーム)を直接塗る。薄く、汚れている部分全体に塗ります。
大量につけると色や柄が落ちてしまう可能性があるので、注意が必要です。
手でもみ洗いする。
ワイシャツを両手で持ち、生地同士を優しくすり合わせます。
古くなって毛が柔らかくなった歯ブラシを使うこともできます。
ただし、固い毛の新しい歯ブラシを使ったり、力一杯ゴシゴシと生地をこすり合わせたりすると、生地が傷む・汚れが逆に奥に入り込んで取りにくくなるなどの可能性があるので、優しくすり合わせることを心がけましょう。
ぬるま湯で食器用洗剤を洗い流し、いつも通り洗濯機へ。
たったこれだけのことで、あんなに取れなかった襟の汚れが驚くほど落ちます。
普通の洗濯をする前の5分間で結果が全く違ってきます。
食器用洗剤であればほとんど全てのお宅に置いてある物だと思いますので、すぐにでも試してみてください。

黒ずみまで確認できるような汚れ方の場合、レベル1の工程のSTEP3の後に、酸素系漂白剤を溶かしたぬるま湯に、ワイシャツ全体を20〜30分つけることで黒ずみなどの汚れも落とせます。
漂白剤は一般の洗剤と違って、汚れを化学的に分解して汚れの色素を破壊し汚れを取り除くというメカニズムで働きます。
そのため、食器用洗剤などを使ったことによって浮いた汚れに、直接酸素系漂白剤が浸透し、もっと汚れが落ちるというわけです。

漂白剤は酵素系の他に強力な漂白力を持つ塩素系の漂白剤も市販されていますが、ワイシャツによっては塩素系が使えないものも多く、色・柄シャツにも使えないので、若干漂白力は落ちるものの、綿・ウール以外は使える酵素系がオススメです。

ワイシャツの素材の種類によっては、酸素系漂白剤も使用できず、上のマークの下に「酸素系漂白剤使用禁止」と書いてあったり、タグや取り扱い絵表示の裏に注意書きがあったりするので、必ず確認するようにしてください。
上記の方法を試しても落ちないような、もはや魔王レベルの襟汚れに対しては、こちらも最終奥義を出す必要があります。
より本格的で、時間も手間もかかるけれど、最も強力な方法です。
ただ、色や柄が落ちる可能性があるので、白地のワイシャツのみにしか行えません。心配な場合は、ワイシャツの裏地など目立たない部分で試してみてくださいね。
酸素系漂白剤はアルカリ材や熱を加えることでパワーアップするため、重曹をアルカリ材として、スチームアイロンを熱としてそれぞれ利用します。
酸素系漂白剤をぬるま湯に溶かします。分量は酸素系漂白剤のパッケージに書いてあるものを参考にしてください。
ぬるま湯に溶かした酸素系漂白剤と重曹が2:1の割合になるように混ぜ、汚れの部分に古い歯ブラシなどで塗ります。
最後にアイロンのスチームを、生地に当たらないように気をつけながら、しばらく当てると汚れが落ちていくのが目で見て分かります。
そのあとは軽く水で流したあと、普通に洗濯してください。
アイロンでスチームをあてるのは熱を持たせることが目的なので、ドライヤーでも代替可能です。

ワイシャツの襟元の黄ばみはビジネスシーンだけではなく、人として絶対に避けたいことです。 今回ご紹介した、防ぎ方、落とし方の中から自分に適した方法を見つけてください。

また、落とせる黄ばみはシャツの素材や柄など限られてくる場合もあるかとは思います。