CLEDRAN(クレドラン) インタビュー

CLEDRAN(クレドラン) インタビュー

愛着を持てるバッグを生み出すCLEDRANのものづくりについて、
株式会社クレドラン デザイナーの池辺様、妹尾様にお話しをうかがいました。

株式会社クレドラン 池辺様、妹尾様(写真左奥から)
インタビュアー:センティーレワンスタッフ(写真右手/テキスト赤色部分)

CLEDRAN(クレドラン) 本社にて

―今日は宜しくお願いいたします。
それでは、クレドランが生まれた経緯をお聞かせ願えますか。

クレドランは、一般の人には触れにくかった革のバッグを、もっと身近に使いやすいように提供したいという考えで、スタートしました。それが、愛着をもって永く使っていただきたいという、クレドランのコンセプトにつながっています。

―クレドランのものづくりで大切にされている事はありますか?

使い心地が良いことを、一番大切にしています。実際使ってみたら、ここが良くなかったとか、もっとこうしたほうがいい・こうしてたら良かったな、という事が分かります。そうして振り返ることも大切に、ものづくりをしています。

―どれもこだわりの詰まった商品・シリーズばかりかと思いますが、特にこれは!というものがあれば、その魅力を教えてください。

私池辺は、INNO(インノ)の2WAYリュックサックです。もともと2013年の秋冬にリュックサックとして登場していたアイテムです。最初はちょっと仕様が違っており、開口部が巾着タイプでした。

しかし、「ものをいれたときに紐が緩んでカタチが崩れてきたり、巾着が開いてきたりして、荷物が出てしまうのを改善したい」というお客さまの声をいただいたんです。

その後弊社の営業とも打ち合わせして、ジッパー式に改良しました。どれだけものを入れてもカタチが崩れないようにして、1年後に改良版の登場となりました。そこから2019年の今に至るまで、ロングセラーになっています。

ジッパーの位置も細かく言えば向かって右側にあったんですけど、反対側から開けられる方がいいといういうことになって、左側に変えたりとか。このように振り返ってみたり、マイナーチェンジは繰り返していますね。

―お客さまのお声を反映させていると。

そうですね。そうしてお客様の声を反映させていただき、肉付けしていくというか。マイナーチェンジをして肉付けしていったものは、やはり長く愛されています。

私妹尾のほうは、MIEL(ミエル)シリーズのお財布です。こんな感じの。

一目見て可愛い、テンションがあがるようなお財布を作りたいと思って作ったのがこちらの財布になります。形が特徴的なんですけど、中身も機能性抜群です。

―可愛いですね。

ありがとうございます。ショップのバイヤーさんに可愛いと言ってもらえたアイテムは、やっぱりお店に並んでも可愛いというお声をいただくことが多いです。このお財布も、可愛いと言っていただける形にこだわっています。

長財布なのですが、普通の長さよりも若干小さかったり、カード入れが要らないくらいにカードを収納できたり、まちがあると中身を取出しやすい部分はまちがあったりします。通帳もおさまるようになっています。…自画自賛みたいな感じになっちゃってますけど(笑)

―いえ(笑)、実際可愛くて機能的ですよね。

クレドランのアイテムは(バッグや財布の)口開きが良いですとか、使いやすいとお客さまにも好評いただいています。このMIEL(ミエル)シリーズは、開口部にもとてもこだわりがあります。かまぼこみたいな形をしていて(笑)、けっこう大きく開くんですよ。

―展示会は年に何回開催されているのでしょうか?

クレドランの展示会は、年に5回開催しています。 そのうち一回は、かごバッグだけの展示会で。展示会では、毎回20~30型くらいの新作が並びます。

―かごバッグだけの展示会も開催されているんですね。

そうなんです、これまでに様々なかごバッグを発表してきましたが、ご好評いただいています。

―各アイテム毎のカラー展開は、どのように決定されるのでしょうか?

クレドラン製品の前提として、ベーシックであることをまず大切にしています。毎回トレンドの色や、新しい色をどんどん採り入れるっていう感じではないんですね。

基本的には、キャメル・ブラウン・チョコ・ブラックといったベーシックな色やラインをキープし、そこに少しだけ新しい色をそのシーズンだけ採り入れます。トレンドの色も採り入れるのだけれど、あくまでベーシック。毎回すごく変わるっていう感じではありません。

あとは、並べてみたときにどうか、という点は考えます。新作はどうしてもお店に並ぶ時期が一緒になるため、お店に並ぶ色が同じになると寂しくなっちゃうので。

弊社の営業とも打ち合わせをして、展示会ごとに決めて行きます。

―新作のデザインは、どんな時にインスピレーションが浮かんで来るのでしょうか?

街を歩いている時や、電車に乗っているたり時、あとはお風呂に入っている時、寝る前にリラックスしている時なども、「あ!」とインスピレーションが浮かんできたりします。

それが完成形というわけではありませんが、部分的に「ハンドルはこんな形がいいなぁ」といった具合ですね。

― デザインは、お2人でどのように分担を?

明確な分担はほぼありませんね。それぞれがこれを作りたいというデザインを持ち寄ります。型数はいくつにする、これはやろう、じゃあこれはやめよう、という具合に話し合って決めます。

場合によっては代表も入り、3人でデザインを決定します。また、店舗のスタッフから「こんなものを作ってほしい」という声が上がってきて、そこからデザインを作ったりもしますね。

― 2019年 新作のおすすめの点をお聞かせ願えますか?

2019年は、オリジナルのチェック柄を始めました。特注のオリジナルの織生地なんです。トレンドだけにこだわることなく、素材とか柄に、ちょっとずつクレドランらしいもの採り入れています。

― どんなライフスタイルの方に持っていただきたいと思いますか?

クレドランのアイテムは、色々な方に持っていただいています。

ライフスタイルはお客様によって本当に様々ですから、お仕事をされている方、専業主婦の方、電車通勤の方、男性、性別も関係なく 色んな場面で幅広い方にご使用いただければと思います。

― 永くクレドラン製品を使っていく上で、お手入れ方法や使い方等のアドバイスはありますか?

クレドランには、オールレザーのアイテムや、生地+ハンドルだけ革といった製品があります。生地のアイテムであれば防水スプレーをすると汚れにくくて良いです。もちろんオールレザーのアイテムにも、防水スプレーをしていただいてOKです。

但し、防水スプレーをすると表面にスプレーの被膜が出来て経年変化がゆっくりになるため、お好みで決めていただくと良いと思います。

経年変化を好まない方、そのまま使いたい方は防水スプレーをするのがオススメですし、経年変化を楽しみたい人であれば、敢えて防水スプレーを使わず、気になった時にオイルを入れてあげて、経年変化や革らしさを楽しむのがオススメです。

― お二人の愛用のクレドランのお品を拝見できますか?

たくさんあるんですけれど(笑)。

― すごい!どれも光沢があったり、くったりしていて、良い風合いですね。

恥ずかしいんですけど、お財布にめっちゃお守りとか入れてるんです。…あ、また出てきた。どんだけ守られたいんだっていうね(笑)

― (笑)。これらの革は、どんな革を使われているのですか?

クレドラン製品では、革は全て国産のものを使用しています。「女性がイヤだと感じない、良いレザー」という事を大切に考えています。

メンズの製品によく使われているような、インポートのレザーをイメージしていただくと分かりやすいのですが。(そうしたインポートのレザーは)匂いがきつかったりとか、色のムラがすごかったりとか、濃ゆい所の色がすごく濃ゆかったりします。

メンズではそういった「屈強なレザー」みたいなものが、割と良い革とされているかと思うんですね。

このキーケースなどもそうですね。…ちょっと餃子みたいですけれど(笑)

クレドランの革では、女性が嫌だなと感じないレザーを目指して、ちょっともっちりした触り心地の良さであったり、ツヤ感、匂いなどにもこだわっています。

もちろん土台としての革が良いのは大事ですけれど、男性が良いとする革とはまた違う形で、良いレザーを使うようにしています。


左から、池辺様、妹尾様。ご愛用のクレドラン製品と共に。(ショルダーバッグ CL2763

― クレドランの今後の展望についてお聞かせ願えますか。

クレドランの軸を守りつつぶれずに、新しいことにチャレンジして行きたいですね。

じっくりやっていくのがクレドランらしい感じですから。トレンドに流されず、「らしいもの」を作っていきたいです。

― 最後に、お客様にメッセージがあれば、お願いできますでしょうか。

クレドランは定番が多いんですけど、年5回の新作展示会をしています。

定番と共にお気に入りの新作も見つけて、楽しんでいただければ嬉しいです。

― 池辺様、妹尾様、本日はお忙しい中ありがとうございました。

クレドラン本社アトリエのご紹介

クレドラン本社に併設されているアトリエを見学させていただきました。

様々な工具やミシンが並ぶ様は圧巻です。

職人の内田様に、実際に製作作業をしながら、丁寧にご説明いただきました。

内田様、職人の皆様。クレドランのバッグと共に。

クレドラン本社アトリエ Photo Gallery

※画像をクリックすると拡大します。

内田様、職人の皆様、お忙しい中貴重なお時間とお話をありがとうございました。

アトリエ(大阪市内)のご紹介

同じく大阪市内にある別アトリエを、職人の橋本様にご案内いただきました。

ミシンの音や革の香りが漂うアトリエは、店舗とはまた違った雰囲気。

クレドランの中でもロングセラーの トートバッグ CL1181 が出来上がるまでの工程を見学させていただきました。

アトリエ(大阪市内) Photo Gallery

※画像をクリックすると拡大します。

様々な工程を経て、完成した トートバッグ CL1181 です。

職人の皆様の愛情を注がれたクレドランのバッグはこのように出来上がり、国内外のショップに届けられて行きます。

― アトリエ代表の村田様、橋本様、職人の皆様と。お忙しい中、貴重なお時間とお話をありがとうございました。

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