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石けんのお話

私の肌荒れ原因は食器用洗剤でした

私は以前とても肌荒れが酷くて、冬になると手はガサガサ。指先はほぼすべての指がパックリと割れる状態で、食器を洗うのも痛くてなかなかできませんでした。
様々なクリームをつけてみたのですが一向に改善せず、ついに我慢できずに皮膚科のお世話に。

先生がおっしゃるには「食器用洗剤と洗髪用シャンプーが一番肌にキツイから、それらを使うときにはビニールの手袋をしてください」と。
食器用洗剤やシャンプーには、石油由来の界面活性剤がけっこうな量使われています。特に食器用洗剤は「化粧品」ではないので、かなり強い界面活性剤が入っています。これは身体を洗うのではなく、油で汚れた食器をきれいにすることを目的に作られているためです。

つまり「身体に触れることを想定していない界面活性剤」が入っているので、その影響でお肌がカッサカサになってしまうのですね。
人のお肌は人自身が作り出す脂(皮脂)によって守られているのですけど、その皮脂を根こそぎ洗い流してしまいます。だから乾燥してしまい、皮脂に守られていないお肌が直接、外と触れることとなるので、さらに肌荒れがひどくなるという構図です。

私は、先生の言いつけを守って、ビニール手袋を使うようになったのですけど、それでも咄嗟の時やめんどくさい時にはついつい素手で洗ってしまって、なかなか治りませんでした。
そこで思い切って、食器用洗剤を使うのをやめて、すべて石鹸で洗うようにしたのです。

いまも、とても油汚れの酷い時にだけ、手袋をはめて濃い食器用洗剤で洗い、ほとんどの場合は石鹸で洗います。

私の肌荒れとシャンプーのお話

私が肌荒れがひどかったころ、皮膚科の先生にはもう一つ、「シャンプーする時には、できればビニールの手袋をして、肩をビニールで覆ってください。」と言われました。

じつはシャンプーにも結構つよい界面活性剤が使われています。この界面活性剤は、とても泡立ちがよくて洗浄力も強い。シャンプーは泡立ちがよくないと、洗った気にならない人が多いため入っているのかな。
もちろん、通常のお肌の方ならまったく問題ないのですが、乾燥肌の方は洗いすぎてしまう場合があります。
皮膚科の先生がおっしゃった、肩をビニールで覆うとは、この洗浄成分が肩や背中に流れてくるからそれを防ぐために、ということなのですけど、とても面倒くさい。

そこで私は、少なくとも「体を洗う前にシャンプーする」ことにして、シャンプーのあとのすすぎを超しっかりとする。これを徹底しました。
というのも、強い界面活性剤は少しでもお肌に残ると、それがお風呂からあがったあとでも皮脂を溶かしていく原因となるからです。
だから、できるだけ洗い流す。

これで随分改善されたのですけど、まだ手荒れはひどいままでした。

石けんシャンプーのすすめ

ハチミツ入り石けんにはこのハチミツが入っています

市販のシャンプーを使って肌荒れが続くのなら、思い切って「石けんシャンプー」にしてみるのも一つの手です。

自分ではしっかりとすすいだつもりでいても、どうしても泡が少し残っていたり、肌にシャンプー成分が少しだけ残っていたりします。ならいっそのこと、シャンプーはやめてしまおう。
そう思って、自分で作った石けんで洗ってみることにしました。

ところが、すすぐとガシガシになるのです。コールドプロセスで1か月かけてじっくりと作った石けんは、少し油成分も残っていますし、グリセリンもたっぷり入っています。

それなのに、ガシガシになってしまう。

これは二つの原因があったのかな、と思っています。

石けんシャンプーでガシガシにならない方法

熟成中の自家製ハチミツ石けん

一つが「石けんの性質」の問題。

石けんはどうしても「弱アルカリ性」に偏ります。「油と強アルカリ性のもの」を混ぜ合わせて反応させることによってできるので、中性を超えて酸性にまでいくことはないのです。もし仮に、酸性に偏ることがあるとすれば、それは「酸化」といって石けんの品質が劣化してしまった合図でもあります。

弱アルカリ性なので、洗髪時に髪のキューティクルが開いてしまうのです。それで髪が手にひっかかったり、ガシガシしたりするわけです。

そこで「酢リンス」をおすすめします。

風呂桶にお湯を張って、そこに小さじ1~2杯分くらいの酢を入れます。軽く混ぜて、それをゆっくりゆっくりと、洗髪後の髪に注いであげるのです。

そのあともう一度、普通のお湯で注いであげると、あら不思議。酢は「酸性」なので、弱アルカリ性で開いた髪のキューティクルがもとに戻って、サラサラヘアーに戻ります。

酢はなんでもかまいません。
石けんシャンプーをしている方に聞くと「その日の気分で、酢を代えています。今日は、どんな酢ですすごうかなあって」という方もいて、酢リンスがひとつの楽しみになっているのだなあと思いました。

私はあまり、酢にこだわりがないので、台所にある穀物酢を遮光性のある容器に入れて、お風呂場と温泉行き用に準備してあります。

この酢のことを「りん酢(りんすですね)」という方もいらっしゃいます。

「なんだか石けんシャンプーってめんどくさそう」と思われるかも知れませんが、非常によくすすがれるし、洗い上がりに市販のシャンプー・リンスを使った時の「膜が張った違和感」がなくなるので、とてもスッキリして、いまでは「石けんシャンプー&リン酢」は欠かせません。

手の荒れもまったくなくなりました。

いままで使っていたシリコンが剥がれる

あくまでも手練りにこだわります

シャンプーの話の続きです。
市販のシャンプーから、固形石鹸のシャンプーに替えると最初、どうしてもガシガシになってしまいます。ひとつがさきほど書いた、固形石けんはどうしても弱アルカリ性に傾いてしまうからというお話。

それともう一つが、市販のシャンプーに含まれる「シリコン」です。シャンプーに含まれている界面活性剤は、けっこう強い洗浄力があって、髪や頭皮の油脂分をかなり根こそぎ洗い流してしまいます。

そこでそれを補うために、洗いすぎた髪をシリコンで覆うようにしているのです。シリコンで人工の膜を作って、それで髪を包み込むのですね。そのおかげで、髪と髪がくっつきあうのを防いでくれたりして、サラサラヘアーになります。

ところが、石けんシャンプーを始めると、シリコンで覆われていた髪の毛の表面のシリコンが剥がれ落ちてしまいます。すると、シャンプーで洗いすぎた髪がむき出しになってしまい、それでガシガシになってしまうのです。

ですから、石けんシャンプーを始める時には、最初は髪をショートカットにしてからやり始めたほうがいいのかも知れません。髪の自然治癒力がどれくらいあるのか、私はよく分からないのですけど。

ただ、そういったガシガシ期間を乗り越えていけば、おのずと人が本来もっていた、人体の力による髪の毛のサラサラヘアーに戻っていくのじゃないかな、と思っています。

液体シャンプーならカリ石鹸はいかがでしょうか

徹底した品質管理

とはいうものの、肌が弱かったり、肌荒れがあったとしても「液体の石鹸」を使いたい人はいると思います。固形がめんどくさかったり、普段使いには液体石鹸がいい、ということもあるでしょう。あるいは、台所洗剤として使うのなら液体洗剤がいい。ということも。

こういう場合「カリ石鹸」をお使いになることをお勧めします。

石鹸は、「油と強いアルカリ」が反応することによってできます。
この「強いアルカリ」には、いまよく使われているのに二種類ありまして、ひとつが水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、もう一つが水酸化カリ(苛性カリ)です。

ささやまビーファームで使っているのは水酸化ナトリウムのほうで、これで石鹸を作ると固形の石鹸ができます。みなさんのお手元に届く、篠山石鹸がそれですね。

それともうひとつが、水酸化カリを使った石鹸で、こちらは完成すると液体になります。これがカリ石鹸です。
いわゆる液体石鹸の一種なのですけど、水に石油由来の界面活性剤を混ぜて安価で安易な液体石鹸を作るのではなく、油と水酸化カリを反応させて作った液体の石鹸です。
この石鹸ですと非常にお肌に優しくて、肌荒れになりにくい石鹸ができます。

楽天でも検索すると出てくる、かな。

いま、私も検索してみたのですけど、ほとんどないですね。。。

ビーファームでも作ってみればいいんでしょうけど、なかなか今はそこまでは手が回らないのが実情です。趣味で個人用には何回か作ったことはあるのですけどね。
これは、私の宿題にしておきます。