初潮を迎える親子に寄り添うためのギフト -はじめての生理ボックス-

チーカス株式会社は、女性の悩みに寄り添った機能的なインナーウェアをつくり続けて50余年。
肌に直接触れるものだからこそ、使った人が満足していただくことが暮らしを豊かにするとの想いから、使い心地と機能性にこだわった丁寧なものづくりを実践しています。
そんな弊社が、2021年に企画して販売をしているのが初潮を迎える親子の不安に寄り添うためのギフト「はじめての生理ボックス」です。 
販売開始からご好評をいただいており、お子さんへのプレゼントとしてはもちろん、性教育の授業やワークショップの現場で、知育教材としてもご活用いただいています。

はじめに、女性の人生の中で”初潮を迎える”ということはとても大きな出来事なのではないか……?と考えました。
初潮を迎える前に、考えられうる不安に寄り添ったものを作れないかな?と考えたことが「はじめての生理ボックス」の着想のきっかけです。


「自分の体が大人になる」ということは子どもにとって一番大きく、かつ漠然とした不安ではないかと思います。
もちろん、大人になることへのあこがれや喜びも併せ持っていると思いますが、自分の意思とは関係なく体が変化してしまうということは、単純に恐怖を感じうる経験なのではないかと思いました。

保健体育で体の変化を習うことはもちろん大切なことですが、その前に身近な不安をある程度解消できると安心につながると考えます。

子どもたちにやさしく知識を伝えながら、初潮に関する心構えや何かしらのアドバイスができればと思い、まずは助産師さんに監修いただいてオリジナル小冊子「はじめての生理ブック」の制作に取り掛かりました。
内容的にどうしても固い説明になってしまう部分があるので、なるべく専門用語を省き、商品の説明や注意書き、使い方などをやさしく記載しました。また、ナプキンや、タンポンなどのいろいろな生理用品の選択肢もあることをイラストを添えて書きました。

ショーツは3種類で、昼用、夜用のサニタリーショーツと、吸水ショーツを入れました。その他に、ナプキンポーチ、はじめての生理ブックが入っています。女性にヒアリングを重ねていく中で、「はじめて生理になったときに、紙のナプキンをどの位置につけたらよいのかわからなかった」という声を聞きました。そこで、サニタリーショーツには、マチの部分にガイドラインをつけて、自分にあった位置に紙ナプキンをつけられるように工夫しています。


様々な生理用品を試しながら、自分に合ったものを選んで欲しいという思いから、サニタリーショーツに加えて吸水ショーツもセット内容に入れました。

また、オリジナルポーチは、一見ティッシュケースに見えるデザインで作っています。
こちらは、社内でお子さんがいらっしゃる方からのアイディアでした。お子さんが、生理用品の入ったポーチを学校で落としてしまい同級生にからかわれるといったことがあったそうです。その話を聞いて、落としても生理用品が入っているとわかりづらい外観ならどうかな?と思い、ティッシュケースを模して作成しました。


大人になるとともに体が成長することは避けられないことですし、それは恥ずべきことではありません。あらかじめ起こる変化にたいして正しい知識をつけることが、初潮を迎える前に不安をなるべく解消できるひとつの方法だと考えているので、このギフトボックスはそういった心構えに役立てたらと思っています。

フィンランドには、子どもが生まれる家庭に政府から支給される「ベビーボックス」という育児支援パッケージがあります。出産日を迎えるまでには、いろいろな感情が湧くと思いますが「ベビーボックス」が贈られることで、来たる日をわくわくしながら待つことができるのはとても良い取り組みだと感じました。


この「はじめての生理ボックス」は、そこからもヒントをもらい、初潮を迎えるまでの期間をアドベントカレンダーのように楽しみながら親子で過ごしてほしいという願いが込められています。

大人になることは大変なことも多いけれど、みんなで協力したり、違いを理解しあって、乗り越えていけるような社会が実現すればいいな、と思っています。


最近では、クラウドファンディングのリターンとして、児童養護施設に「はじめての生理ボックス」を寄付する取組みを行いました。
「はじめての生理ボックス」を授業やワークショップのなかで、学びの教材として扱ってくださる方も増えています。


子どもも大人も、一緒に学び、対等に話し合う場所をもっと広げていきたいですし、そのひとつのきっかけにこの「はじめての生理ボックス」がなればとても嬉しいです。

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