酒粕には大きく分けて、板粕と踏込み粕の2種類があります。清酒は簡単にいうと、米と麹(こうじ)、酵母、水をまぜ、発酵させてもろみを造ります。もろみには固形物が入っていますから、これを搾って日本酒にしますが、その時点で残ったものが板粕となります。
通常、蔵元で製造され販売されるのは、日本酒を醸造する12月頃から2月にかけて販売されます。その年に製造されたものを新粕とも言います。板粕はかす汁や甘酒に使われます。
また、板粕をタンクに踏込み、空気を抜いて4ヶ月〜5ヶ月ほど貯蔵すると、麹の糖化作用により柔らかくなって味が濃くなってきます。これを踏込み粕といい、漬物用に最適です。
踏込み粕に関しては製造されたあとの夏から秋に販売されます。踏込み粕は、奈良漬などに使用されます。
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酒粕には、8%ほどのアルコールに、デンプン、タンパク質、食物繊維、そして、タンパク質が分解してできたペプチド、アミノ酸、ビタミン、発酵で働いた酵母が含まれています。これらは、高血圧の防止に役立つ効果や、花粉症への効果があります。
(参考:秋田大学医学部名誉教授・滝澤行雄監修「酒粕の凄い特効」宙出版)
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