酒粕の基礎知識

ここでは、日本酒につき物となります「酒粕」に関して詳しく説明しています。「酒粕」について新しい発見があるページです。


酒粕に関する情報 INDEX
酒粕の基礎知識 (酒粕の種類や栄養価など基本的な知識について)
酒粕を使った料理 その1 その2 その3 (基本的な料理から応用編まで)
酒粕を美容に役立てる (酒粕を使用した美容液やパックの作り方など)
酒粕の健康について (健康に役立つ酒粕の力について)

日本酒キーワード

さけかす【酒粕・酒糟】とは

もろみから酒を搾り取った残りかす。粕漬け・合成清酒・酢などの原料とする。さかかす。さけのかす。(三省堂・大辞林)

日本酒のもろみをしぼると、酒と酒粕とに分離されます。酒粕は8%ほどのアルコールを含み、デンプン、タンパク質、繊維などと、発酵中にタンパク質が分解してできたペプチドやアミノ酸、ビタミン、発酵で働いた酵母が含まれています。これらの成分は栄養的にも優れており、血圧降下作用のある物質など健康的にすぐれた成分も研究によって見いだされています。(参考:月桂冠資料)


酒粕の種類

酒粕には大きく分けて、板粕と踏込み粕の2種類があります。清酒は簡単にいうと、米と麹(こうじ)、酵母、水をまぜ、発酵させてもろみを造ります。もろみには固形物が入っていますから、これを搾って日本酒にしますが、その時点で残ったものが板粕となります。

通常、蔵元で製造され販売されるのは、日本酒を醸造する12月頃から2月にかけて販売されます。その年に製造されたものを新粕とも言います。板粕はかす汁や甘酒に使われます。

また、板粕をタンクに踏込み、空気を抜いて4ヶ月〜5ヶ月ほど貯蔵すると、麹の糖化作用により柔らかくなって味が濃くなってきます。これを踏込み粕といい、漬物用に最適です。

踏込み粕に関しては製造されたあとの夏から秋に販売されます。踏込み粕は、奈良漬などに使用されます。

酒粕には、8%ほどのアルコールに、デンプン、タンパク質、食物繊維、そして、タンパク質が分解してできたペプチド、アミノ酸、ビタミン、発酵で働いた酵母が含まれています。これらは、高血圧の防止に役立つ効果や、花粉症への効果があります。

(参考:秋田大学医学部名誉教授・滝澤行雄監修「酒粕の凄い特効」宙出版)


酒粕の栄養について(100g辺りの数値)
  酒粕 白米 牛乳
(低脂肪)
納豆
エネルギー
(kcal)
203.0 342.0 45.5 152.0 196.0
たんぱく質(g) 14.5 6.4 3.4 12.7 16.5
脂質(g) 1.5 0.8 2.9 11.2 10.0
炭水化物(mg) 25.0 77.4 - 4.5 10.0
B1
(ビタミン)
0.27 0.10 0.06 0.10 0.07
B2
(ビタミン)
0.14 0.04 0.08 0.30 0.50

酒粕100gの栄養価

◆タンパク質、納豆100g、たまご2個、牛肉70g、味噌1.5倍
◆ビタミンB1、B2、モヤシ100g
◆ビタミンB1は、リンゴ約5ケ分
◆ビタミンB2は牛乳約90g
酒粕100gの栄養価は、以上のものに相当します。

この他に、ビタミンB6が多くこれは美容によいとされています。
また、各種ビタミンが豊富で酒粕中には麹菌や酵母菌が生産した多量の各種ビタミンが含まれています。なお、優良なタンパク質は成長期の小児に有効であり、スタミナの宝庫であり、美容に必要なものであります。


酒粕の保存方法

酒粕は、冷蔵庫など冷暗所(0〜10度)で保存してください。賞味期限は、この保存方法で、加工日から「3ヶ月後」をめどにしてください。表面に白い粉のようなものが出ることがありますが、アミノ酸(チロシン)の結晶なので無害です。