酒粕とは

「酒粕」の魅力とは?

酒粕とは、日本酒などをつくる際に残る白色の固形物のこと。米と米麹と水を発酵させてできるやわらかな固形物「もろみ」を絞ることで清酒がつくられ、重量比で25%ほどの酒粕が残ります。酒粕は単なる日本酒の副産物だと思われがちですが、実はとても栄養価に富んだ食材。近年では、テレビ・新聞などのメディアでその魅力を取りあげられることも多くなり、その価値が見直されてきています。

うまみたっぷり&食べて健康の注目食材!

酒粕料理の定番といえば、粕汁。ほっとする味で体が温まりますから、冬になると一度は食べたくなるという方も多いのではないでしょうか? ほかにも、お米のうまみがたっぷりと詰まった酒粕は、魚の粕漬けや石狩鍋などの料理や、パン・焼き菓子の生地にも使われる、おいしい万能食材です。

また、今注目されているのがその健康パワー。糖分、タンパク質、無機質、ビタミン、繊維質など、体に有用な成分を多く含む栄養価の高い食品であることに加え、悪玉コレステロールの値を下げたり、お通じを改善したりという効果も報告されています。

美白にダイエット。美容にも効果あり!?

酒粕に含まれる遊離リノール酸などの成分には、シミやソバカスの原因「メラニン色素」のもとである「ドーパクロム」という物質の生成を抑制する作用があるので、お肌への美白効果が期待されています。保湿・保温効果も高く、酒粕パックや酒粕風呂など活用法もさまざまです。しっとりすべすべ、つるつるのお肌を目指す女性からも注目されています。

また、酒粕には代謝をよくしたり、食べ物の分解スピードを遅くしたりする作用があり、ダイエット効果も期待されています。美容のお供として、毎日の献立の中に取り入れてみるのもいいですね。

「酒粕」の種類

種類 製造法 用途
板粕 もろみを絞り圧搾(あっさく)された酒粕を、手仕事で丁寧に剥がして揃えたもの。地域によっては「ばら粕」よりも高級な酒粕として重宝されます。 もみじ焼き(板粕をそのまま焼いて砂糖などをまぶしたもの)、粕汁、酒粕鍋、甘酒、魚漬など
ばら粕 板状に取れなかった酒粕。大吟醸・吟醸酒の酒粕はお米を低温発酵させているため米粒が溶けきらない場合が多く、板状になり難く「ばら粕」となります。 粕汁、甘酒、酒粕鍋、魚漬など
成形粕 ばら粕を練り込み棒状に押出し、板粕状にしたもの。近年の蔵元の機械化や人手不足の流れから、手仕事による板粕が不足しているために製造された酒粕です。練り込んでいるため、使いやすい一方で、米麹が壊れる、酸化するなどのデメリットもあり、風味が若干落ちます。 粕汁、甘酒、酒粕鍋、魚漬など
練り粕 酒粕をやわらかなペースト状に練ったもの。おもに漬物用として用いられます。 魚漬、野菜漬
※色が白くあっさりとした仕上がりになります
踏込み粕 ばら粕および板粕をタンクに入れて足で踏み込み、空気を抜いてから4~6ヶ月熟成(発酵)させたもの。酒粕の中の糖分がアミノ酸に変化することで、風味・うまみが増します。おもに酢原料や漬物用として使用されます。 魚漬、野菜漬(とくに奈良漬)
※うまみが強くしっかりとした味付けになります

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