食べものが老化の原因をつくっている

私は、外見からわかる私たちの頭髪の衰え、あるいは自分で感じる体力の老化 を早める原因はけっきょく食事の偏りと栄養不足によるものであるということを述べてきた。おそらく心当たりのある人も少なくないはずだ。


しかし、まちがった食事を一度や二度したぐらいで、それですぐに身体が老化するわけではない。薬の副作用とはちがってすぐに身体にあらわれるものではない。まちがった食事の結果は、それが何年、何十年と延々と続けられたあげくに現れるものである。それだけに、自分が毎日食べている食事がまちがっていることに気づく機会はほとんどない。


誰もが自分の食生活は決して悪くない―や品質には多少の不満あるが―と思っているのが現状だろう。ところが、私にいわせれば、現代人の食生活はまちがいだらけなのである。たしかに現代は文明の進歩にともなって、食卓の上も はなやかである。輸送機関の発達によって、私たちにメニューに登場する品目は、一時代前くらべてはるかにバラエティーに富むようになった。栽培技術の発達によって、その季節しか手にはいるようにもなった。そしてまた高価な果物や野菜は農業機械化のおかげで、だんだん安くなった。その結果、私たちは どんな貴族が望んでも得られなかった豪華なディナー・パーティーをふつうの
家庭でも促すことができるようになった。

イギリス産のシェリー酒に、カスピア海のキャビア、中国のピータンにドイツ産のワインを食卓に並べることは夢ではなくなったのだ。しかし、そんな私たちの毎日の食生活にも、ある変化がおこるようになった。ひとことでいえば、 食品の氾濫である。その結果、栄養のバランスが大幅にくるってしまった。
この傾向は、世界中の文明国で同時に進行している危険な状態であり、この三十年間、休みもなく続いている。この事態は、おそらく人類史上、調理に火を使い始めた事件に匹敵するものである。ただし、後世の人類からみれば、悲しむべき食物史の汚点として。

その影響としてすでに現われているのが、成人病の激増と、その年齢層の低下である。いままでなら考えもしなかったような病気に若い人たちがむしばなれはじめている。これはおもに動物性食品の取りすぎが原因であるが、その結果「アメリカの子どもは六歳で動脈硬化のスタートをきる」とまでいわれている。このようなことは、ほかの先進国についてもあてはまる。私の論旨を要約すれば、まちがった食生活が現代人のスピードを飛躍的に早めているのである。 ということは、現実に成人病として発病しない人でも肌や髪や眼が衰え、あるいは太りすぎといった現象で表れてきている。

知らないと二十代から急速に老けはじめる。

あなたはまだ気がついてないかもしれないが、老化を左右するのは朝、昼、晩の毎日の食事なのである。あなたはいったい毎日何を食べているのだろうか。
昨夜の食事は、ステーキだったか、あるいは魚のムニエルを食べていたのか。 そんな毎日毎日の食事が、あなたの身体をいつまでも若々しく保ったり、あるいは老化を早めたりしているのだ。ステーキが、あなたを若くしているのだろうか、それとも老化をはやめているのだろうか?あるいは魚料理が、あなたを若々しているのだろうか、それとも老化を早めているのだろうか?結論はさておき、ちょっとここで、とにかくあなたの周囲を見渡してほしい。

会社で机を並べているあなたの同僚や先輩のなかには、実際の年齢より歳をとっているように思える人もいれば、逆に、戸籍上の年齢が信じられないくらい若くみえ、しかも、バリバリと仕事をこなしている人もいる。彼らの違いは、 長年続けてきた毎日の食生活の当然の結果なのである。

私はこれまで二十年にわたって、“老化と食生活“の関係を研究しつづけてきたが、ついにその秘密を解明した。そして、どのような食事が老化を防ぎ、 若返りをもたらすのかを発見したのである。

つまり、本書の題名(歳をとらない食事法)どおりである。といって私がこの本で公開する「歳をとらない食事法」は、何も面倒なダイエットをつくったり、無理な美容食をすすめることではない。ポイントはただひとつ、私たちの身体をつくっている細胞にエネルギーを与え、活性化させる核酸をとることにある。

さらに具体的に言えば、その 核酸をたくさん含んでいる食べものを、毎日、上手に組み合わせて食べつづければ、肌のツヤがなくなるなどという老化現象防ぐばかりか、四、五十代 の人たちなら確実に五、六歳は若返って見えるようにもなるのである。

dnaの補修は年よりくさいかの分かれ道

私は このような核酸摂取の食事法をすでに数千人の人々で実証してきた。生命の 基本である細胞を支配しているこの核酸こそ、私たちの身体をより若々しく 保つ魔法の杖であり、誰もいわなかった“秘密の栄養素なのである。しかし 、いままでの栄養学は、これほど重要な核酸をまったく無視してきた。栄養学には無関心をきめこんでいる医者もまた同じ。というのも、核酸はホルモンと同様、人間の身体の中で合成されるものだから、わざわざ食事から取る必要がないと思われてきたからだ。ところが、ここに重大な見落としがあった。確かに 核酸は体内で合成されているが、歳をとるにつれて、核酸の合成能力は少しずつ落ちていくのだ。年齢でいえば、二十歳を過ぎてからは急速に低下し、それが細胞の衰えとなって現われ、身体は年々老化せざるをえなくなる。だから、 二十歳を過ぎたら、どんどん不足していく核酸を、どのくらい食事から補っているかが、いつまでも若々しか、年よりくさいかの別れ道になる。

あらゆる老化現象をくい止める驚くべき事実

年をとれば、誰でも皮膚が衰え、髪が抜けたり白髪になり、腰が曲がり、体力がなくなり、病気にかかりやすくなるのはあたり前だという常識はくつがえされたのである。それをあなたがたひとりひとりが実践してたしかめてもらいたいと思う。これ以上、年をとりたくないという人ばかりでなく、五年前、十年前のように若返りたいという人の望みは、核酸を豊富に含む食事法で実現するのである。

「老化は食べ物が原因だった;ノーベル医学生理学賞からの大発見」

骨の老い 記憶力の衰え 目の老い  体力の衰え 肌の衰え  髪の衰え 

肝臓の衰え 性の衰え  高核酸食事の働き    エビデンスデータ