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歌い手/ギタリストのための
DTM初心者向きオーディオインターフェースの選び方

「自分の歌を録音したい!」「かっこいいギターサウンドをレコーディングしたい!」という歌い手さんやギタリストにとって、オーディオインターフェースは必須のアイテム。さまざまな種類の中から、どれを選んでよいのかわからないという初心者の方は、意外にも多いのではないでしょうか。そんな歌い手さんやギタリストの皆さんに、オーディオインターフェースを選ぶポイントやオススメを紹介します。ぜひ参考にしてください!


オーディオインターフェースとは? なぜ必要?

オーディオインターフェースは、パソコンの音声の入出力を拡張するための機材で、音楽制作に欠かせない存在です。パソコンには、スピーカーやヘッドフォン出力/マイク入力が標準搭載されているのに、なぜオーディオインターフェースが必要になるのでしょうか?

パソコンに標準搭載されている入出力の音質は、音楽制作環境を満たしているかというと……なかなかそこまでは望めないのが現状です。また、パソコンの入力端子が、マイクやギターに対応していないという問題もあります。このような理由から、オーディオインターフェースは音楽制作に欠かせません。DTMerのさまざまな環境や要望に応えるため、多くの種類が販売されています。

オーディオインターフェースいくつかの写真

ボーカルを録音するならマイク入力とファンタム電源は必須!

ボーカルを録音するためにはオーディオインターフェースに、XLR(キャノン)もしくはXLR/標準プラグ(フォーン)を兼用できるコンボジャックのマイク入力端子が必要です。さらにファンタム電源が搭載されていることも重要なポイントです。ファンタム電源はコンデンサーマイクを使用する際に欠かせません。

XLR端子

XLR端子

コンボジャック

コンボジャック

ファンタム電源48V

ファンタム電源ボタン


ボーカル録音を手軽にはじめるならUSBマイクでもOK!

手軽にボーカルを録音するなら、オーディオインターフェース機能を搭載したUSBマイクを使うのもオススメです。パソコンとUSBケーブルで繋ぐだけでセッティングが完了します。本体にはヘッドフォン端子を搭載しているので、DAWの出力をモニタリングすることも可能です。いくつかオススメのUSBマイクを紹介します。

audio-technica AT2020USB-X

audio-technica AT2020USB-X

同社のAT2020シリーズの音質を継承したクリアなサウンドが特徴。本体にはヘッドフォンのボリュームに加え、マイクの収音とパソコンの出力バランスを調整できるダイヤル、そして簡単にマイクのミュートができるタッチセンサーを搭載しています。

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AKG Lyra-Y3

AKG Lyra-Y3

ボーカルの収音はもちろん、ステレオマイクとしても使用できる4つの収音モードを搭載。前面にはヘッドホン出力の調整ノブとミュートボタン、背面には収音モードの切り替えとゲイン調整ノブを備えています。モダンでビンテージ感のあるデザインも特徴的です。

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ギターレコーディングに必要な楽器用入力端子

ギター録音には楽器用入力端子が必要です。LINE入力に挿しても適切な音で録音できません。楽器用入力端子には、INSTやGUITAR、Hi-Zなどの表記があり、専用端子のほか、LINE入力と兼用して、ゲインで調整するタイプや、スイッチで切り替えて使用するタイプなどがあります。

入力端子

入力端子

LINEとINSTの切り替えスイッチ

LINEとINSTの切り替えスイッチ


楽器のレコーディングに特化したオーディオインターフェース

レコーディングはギターだけという方にオススメなのが、楽器入力に特化したオーディオインターフェースです。iOSに対応しているタイプも多く、ギター演奏やレコーディングが簡単に行えます。オススメのオーディオインターフェースをいくつか紹介します

Positive Grid Spark Go

Positive Grid Spark Go

どこにでも持ち運べる人気ギターアンプですが、オーディオインターフェース機能を搭載しているため、ギターレコーディングにもバッチリ対応します。アンプ/エフェクターで作り込んだ音だけでなく、バイパスにすればクリーントーンもパソコンへ送ることができます。ギタリストなら持っていて損はナシのアイテムです!

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APOGEE Jam X

APOGEE Jam X

業務用音響機器ブランドとして有名なApogeeの楽器専用オーディオインターフェース。入力に3種類のアナログコンプレッサーを搭載しているのが特徴的で、入力信号にアナログの質感を加えることができます。また、ヘッドフォン出力に対しても、サウンド面に妥協はありません。APOGEEならではの原音に忠実な品質を実現しています。

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IK Multimedia iRig HD X

IK Multimedia iRig HD X

ギター専用オーディオインターフェースの先駆者、iRigシリーズのフラッグシップモデル。出力やダイレクトモニタリングのオン/オフなど、さまざまな機能をノブひとつでコントロールできます。また、パソコンやiOSで使用できるエフェクトも充実し、アンプ出力端子を搭載している点も特徴的です。

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ダイレクトモニタリングとは?

説明図

コンピューターから出力される音声は、入力のタイミングに対して若干遅れ(レイテンシー)が生じてしまいます。オーディオインターフェースを使えば、レイテンシーを限りなく抑えることができますが、歌い手さんや演奏者にとって、レイテンシーは、わずかでも気になるもの。そこで活躍するのがダイレクトモニタリング機能です。ダイレクトモニタリング機能があると、入力された音声をコンピューターを経由せずにモニターできるので、レイテンシーが発生しません。歌や演奏をレコーディングする場合は、ダイレクトモニタリングが搭載されているオーディオインターフェースを選びましょう。

最適な入力レベルが得られるオートゲイン機能

入力レベルはどのぐらいに設定すればよいのか、初心者にとって難しく感じるかもしれません。オートゲイン機能は、入力信号を自動的に調整してくれる機能で、過度な入力によって音が歪んでしまったり、極端に入力が小さすぎて音量が稼げずノイジーなサウンドになったりという、録音時のトラブルを防ぐことができます。オススメのオートゲイン機能搭載オーディオインターフェースをいくつか紹介します。

audient evo 4

audient evo 4

イギリスの老舗音響機器メーカーAUDIENT史上、最もコンパクトなオーディオインターフェース。手頃な価格ながら高品位なマイク・プリアンプ2基とAD/DAコンバーターを搭載し、本格的なサウンドクオリティで録音できます。マイクゲインは56dB、ノイズ・パフォーマンスは-128dBuと非常に優秀です。

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Focusrite Scarlett Solo Gen4

Focusrite Scarlett Solo 4th Gen

入力1はフォーン楽器、入力2はマイク、異なる端子形状のモノ入力に特化した仕様で、ギターを弾きながら歌もそれぞれのチャンネルで録音可能。同社の業務用コンソールのISAマイクプリをモデリングしたAIRモードを搭載し、入力音をより際立たせて存在感のあるサウンドに仕上げることができます。

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LEWITT CONNECT 6

LEWITT CONNECT 6

ユニークかつ最先端なマイクブランドLEWITTから登場したオーディオインターフェース。レコーディングから配信、ポッドキャストまで柔軟に対応する豊富な機能が特徴です。コンボジャックを採用した2つの入力端子には、72dBのゲインと-133dBVのノイズパフォーマンスのプリアンプを搭載。多機能でありながらスタジオクオリティのサウンドを提供します。

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価格帯でオススメな初心者向けオーディオインターフェース

上記の他にも、歌い手さんやギタリストにオススメなオーディオインターフェースを価格帯で選んでみました。ぜひ参考にしてみてください!

1万円~2万円前後

Native Instruments KOMPLETE AUDIO 2

Native Instruments KOMPLETE AUDIO 2

トップに大型のボリュームノブと音量が確認できるVUメーターを搭載した2イン/2アウトのオーディオインターフェース。入力はコンボジャックを採用し、両チャンネルともコンデンサー・マイクや楽器入力にも対応しています。音楽制作に必要なDAW、ソフト音源、プラグインエフェクトが豊富に付属しているのも大きな特徴です。

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PreSonus Studio 24c

PreSonus Studio 24c

フルメタルシャーシに、高品位なプリアンプ、ハイエンドA/D/Aコンバーター、十分な出力をもつヘッドフォン・アンプを搭載した2イン/2アウト仕様。この価格帯では珍しい24ビット/192kHzまで対応する点も魅力で、高解像度なレコーディングが可能です。さらに同社のDAW Studio One Artistをはじめ、豪華なソフトウエアも付属し、これ1台で音楽制作環境がそろいます。

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Universal Audio Volt 1

Universal Audio Volt 1

アメリカの老舗音響機器ブランドUniversal Audioによる1イン/2アウト仕様のエントリーモデルです。入力にはビンテージマイクプリアンプモードを搭載。VINTAGEボタンを押すだけで音抜けの良い豊かなサウンドになるので、ボーカルやギターをレコーディングする際にはぜひ試していただきたい機能です。また、さまざまなメーカのDAWやソフトウェアも付属し、充実した音楽環境が整います。

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3万円~4万円前後

Solid State Logic SSL2

Solid State Logic SSL2

スタジオ用大型コンソールで有名なSolid State Logic(SSL)の2イン/2アウト仕様のオーディオインターフェースです。パワフルなマイクゲインとローノイズ仕様の入力には、同社の有名なコンソール SL4000シリーズのサウンドを再現できる4Kスイッチを搭載し、ONにすると高域に豊かな倍音が付加され、前へ押し出されるサウンドに変化。さすがSSL!と思わせる仕上がりです。また、SSLコンソールと同じツマミを採用している点もSSLのアイデンティティを感じます。

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MOTU M2

MOTU M2

ハイエンドモデルに採用されているESS社のSabre32 Ultra DAコンバーターを採用した2イン/2アウト仕様のオーディオインターフェース。この価格帯では驚くほどの高品位な出力を実現しています。入力にもクリーンなプリアンプを搭載し、明瞭なサウンドで録音することができます。フロントにフルカラーLCDのレベルメーターを装備している点も特徴的です。同社のDAW Perfomer Liteを含む多くのソフトウェアも付属し、音楽制作を手助けしてくれます。

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APOGEE BOOM

APOGEE BOOM

同社の上位人気モデルDuet 3と同等の高品位なサウンドを保ちながら、お求めやすい価格を実現した2イン2アウトのオーディオインターフェース。サウンド面に妥協することなく、初心者にも使いやすいシンプルな設計が特徴です。本体にDSP FXを搭載し、パソコンのCPUに負荷をかけることなくイコライザー、コンプ、サチュレーションで音を加工しながらアナログアウトボードの温かみを付加することができます。

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audient iD14mk II

audient iD14mk II

2イン4アウトのアナログ入出力に加え、デジタル入力を加えた、10イン/4アウトのオーディオインターフェース。同社のスタジオコンソールASP8024 Heritage Editionと同じディスクリートClass-A回路と高性能なDA/ADコンバーターを搭載し、高音質を実現しています。また、DIM(ボリュームを一時的に下げる)、Mono Sum(モノ出力)など、特定のモニタリング機能を割り当てられる便利なIDボタンを搭載しています。

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4万円~6万円台

Universal Audio VOLT 476

Universal Audio VOLT 476

前述のVolt1の上位機種にあたる、4イン/4アウト仕様のオーディオインターフェースです。4つの入力のうち2つはコンボジャックで、マイクプリとファンタム電源を搭載、楽器入力に対応します。また、それぞれのコンボジャックには、Volt 1同様のビンテージマイクプリアンプモードのほかに、同社のクラシックコンプ1176にインスパイアされた76 Compressorを搭載。アタックとリリースのバリエーションが異なる3つのプリセットを使ってボーカルやギターをパンチのあるサウンドに変化させることができます。

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Black Lion Audio Revolution 2x2

Black Lion Audio Revolution 2x2

デジタルオーディオにおいてワードクロックの精度は音質に大きな影響を与えます。本製品には、プロエンジニアにも定評のある同社のMicro Clockシリーズ譲りのワードクロックを搭載。高いクロック精度のまま録音&再生が可能です。また入力には3種類のハイエンドコンデンサーを採用したアナログ回路を搭載し、妥協ない音質を確立しています。2イン/2アウトのオーディオインターフェースの中では少し高めの価格帯ですが、もし予算に余裕があれば、ぜひお試しいただきたい逸品です!

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