原料を生かすも殺すも染色
カシミヤ山羊の春の生え替わりの時季にわた毛を櫛で梳き集めカシミヤの艶やヌメリ感を損なわないように染め職人が低温でじっくり染めることが、大切です。この際、こだわった時期に採ったうぶ毛のキューティクルを壊さないということが製品の風合いを左右します。カシミヤ表面のキューティクルが常に呼吸をすることで快適な温度をキープ、極寒の寒さのなかでも暖かさが持続しカシミヤ独特のヌメリ感を残すことができます。せっかくの希少なカシミヤもこの染色の工程でその素材を最大限に生かせるか、大変重要な工程となり、熟練の染職人も毎回気が抜けないと言います。