〜男心をくすぐるREALな魅力Vol.7〜
ernesto(エルネスト)が魅せる唯一無二
独創的な生地コレクションでファッショニスタを魅了してやまないernesto(エルネスト)。
ただ、その独創性過ぎるが故にワードローブに取り入れにくい声があったのも事実ですが裏を返せば唯一無二の存在である証。
そんな様々な思いを馳せ17F/Wのernestoはどれだけ刺激的なラインナップかと期待と少しの不安。んっ!?今シーズンはそうでもなさそうな。むしろ大人しい・・・。
歴史を辿ると、半世紀以上の歴史を持つイタリアはパルマのGIANFRANCO BOMMEZZADRI(ジャンフランコ ボメザドリ)を生産背景にもつテーラーリング界のサラブレット。イタリアならではの家族経営を基盤にエンリコ・メッツァドリが2012年に義父の血を受け継ぎスタートした同ブランドは、独創的な生地を用い脚光を浴びることに。以前、国内の展示会には奥様(ジャンフランコの娘)と来日され仲睦まじい二人をパシャリ。
2016 S/Sからは、同ブランドのチームが展開を始めた新たなレーベルpaideia(パイデア)も洗練されたファッショニスタの間では人気を博しているようで、エンリコが描く今後の未来予想図にも期待大です!
と、半世紀続いている歴史を語り始めると話は尽きないのでそろそろ本題に。
ernestoらしい独創的な生地コレクションも魅せる一方で、17F/Wはエンリコ曰く普通に使いやすいモノも提案していきたいとシックな傾向がトレンドの今を捉えたコメント。
そんな中、17S/Sからスタートしたスーツコレクションは、こんなの初めて・・・と心地よさを覚える仕上がりなんです。
独創的な生地を使用しernesto好きの方々には少々物足りなく感じるかもしれないこちらのスーツは、メンズにおいてブークレの火付け役だった数年前には想像もつかない程にシックでエレガントな一手。ただ、それこそがernestoの進化であり唯一無二のスーツを体感できることになるのです。
スーツを語るうえでは欠かせない生地・材料・仕立て。
張りの効いた生地はほんのり英国を感じさせ、そこにメランジの合わせ技を用いる生地コレクションを魅せるあたりなんとも憎い!?いえ、痒い所に手が届くとはまさにこのことかと。使用している生地は諸事情により秘密とのことで残念ですが、これはインポートブランドではよくある話なので・・・。ビジネスシーンにも、ドレスダウンしたスタイリングにも今を魅せる事のできる通好みを感じさせます!
そして、芯地と呼ばれる副資材(材料)と仕立て。元来、クラシカルなスーツに使用されることの多い総毛芯(フル毛芯)は、型崩れを起こしにくく立体的なボリューム感を生み、品位と男らしさを魅せるには必須なのですが、あえてそれを使用しないことで着用感の軽さを体感しつつも美しいラペルのロールを表現するVゾーンと柔らかな表情の肩回り、ウエストラインの自然なドレープを感じさせる仕立ては、スーツの概念を超えているように思えてなりません。
オーセンティックなクラシックスーツを好まれる方には向かないスーツかもしれません。ただ、ストレッチ混のスーツが存在し始めると同時にクロージングのカテゴリーにもリラックスというワードが混在し始める中で、マストな一手になりうる可能性を大いに秘めているといっても過言ではありませんし、過去のらしさを封印してまでも今の時代背景に沿ったリアルを感じる一手を魅せるernestoの底力を見せつけられた気がしてなりません・・・。
“REAL”には様々な定義があります。熟練された職人によって創り上げられる技術と魂の結晶、実生活に優しく寄り添ってくれる価格とクオリティのバランス。誰しも掲げる“REAL”は違えど、人々の心を豊かにする物こそが紛れもない“REAL CLOTHING”ではないでしょうか?
そんな“REAL”感じる一手を目の前に、男心がくすぐられていませんか?
唯一無二でこんなの初めて・・・と体感できるスーツコレクションを魅せる一方で、秋を彩り“らしさ”を魅せるジャケットも健在です!
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