カカオの職人 シルヴィオ・ベッソーネ
Bean to Bar、そのことばが今聞かれるようになりましたが、シルヴィオ・ベッソーネは、昔から、カカオ豆からチョコレートを作り出しています。
チョコレート、と一言でまとめるにはもったいない
チョコラティエより、カカオニストかもしれない。





シルヴィオ・ベッソーネは、カカオを自ら現地で選別、買い付けをし、カカオ豆からチョコレートを、全て手作りで生み出しています。
工房は、イタリア、ピエモンテ州の小さな町「ビゴフォルテ」にあります。

彼の作るチョコレートは、ピエモンテの名物「ジャンドゥイオット」をはじめ、お酒のきいたチョコクリームをメレンゲではさみ、さらにチョコレートで包んだ”クネージ”など様々です。

チョコレート生産も工業化されていくなか、「昔ながらのレシピ」にこだわり、採算よりも「美味しさ」「本来のチョコレートの味」「カカオの味」を何よりも大切にしています。

コンテストにも意欲的に参加し(受賞結果はページ下に)、常に腕を磨き、常にカカオと真摯に向き合う熱い情熱を持っています。

日本では、まだ知る人ぞ知るチョコレートですが、イタリアではなんと、チョコレート博物館の監修も手がけるほどその実力を知られた職人、チョコラティエなんです。

実は、ベッソーネ、全国のイタリア展で、その味わいから確実にファンを増やし続けています。これでなくては!というお客様から、メーカーさんに「どこで売っているの?」「いつ買えますか?」問い合わせが多いそうです。

しかし現在、そのほとんどがイタリア展などのフェアのみの販売それは、ベッソーネ本人の思いとこだわりからと聞きます。 「美味しい状態で食べてもらいたい」から。 そして、手作りのため、大量生産ができないから。



よけいなものは、一切入れない。人工香料は使いません。香り付けには天然のバニラを使用。
全てはカカオの美味しさ、旨みを生かすため。 (ローマ法王お気に入りの「リピエノ」を頼まれたときも、「材料が揃わないから」と断った逸話が)


彼のチョコレートは今も、ベッソーネ本人が目の届く範囲で、ひとつひとつ、すべて手作りされています。そのため大量生産はお約束できないのだそう。
 




チョコレートが大量生産されるこの時代、実は、レシピもそれに合わせ変わってきています。しかし、ベッソーネは、昔から続くレシピを大切にし、それをより美味しくするために力を注いでいます。
大量生産=機械生産になれば、整形しやすいようレシピが変わってしまうそうです。ジャンドゥイオットでいえば「砂糖」の分量を増やし、可塑性を高めるといいます。砂糖が多くなると本来のカカオとヘーゼルナッツの風味がおとなしくなり、甘さだけがより目立つ味になってしまうといいます。ベッソーネはそれを許しませんでした。「カカオの味が濃い」といわれるゆえんです。


そして・・・ベッソーネの真骨頂,それは
「カカオへの情熱」
Bean to Bar、そのことばが今聞かれるようになりましたが、シルヴィオ・ベッソーネは、昔から、カカオ豆からチョコレートを作り出しています。

何より、カカオへの情熱が彼の真骨頂。

毎年生産地へ出向き、選別し、農園から直接購入しています。その旅の距離はスリランカ、ベネズエラ、エクアドル、ペルー、ブラジルなど、なんと数千キロ!!
また、生産者と直接取引をすることで、農園へ利益を還元、カカオの生産環境がより良くなるなることを考えています。

カカオポッド カカオ農園へ直接出向き、現地スタッフと

カカオの買い付け カカオを選別
ローストも自分で

チョコレートヘ

それらのカカオを自分で焙煎し、香り付けには天然のバニラ、甘さには良質のきび、ジャンドゥイオットに必要なヘーゼルナッツは、地元「ランゲIGP」のお墨付き。
そのカカオを磨き上げ作られているのが、ベッソーネのチョコレートです。

カカオへの並々ならぬ愛・それ以上の「情熱」をもち
昔ながらのレシピで手作り。カカオの結晶です。
「カカオの味が濃い!」ベッソーネのチョコを
試食したお客様の声です。

そのチョコレートの味わいは、コンテストでも認められています。

つねに研究を続け、挑戦を恐れず、コンテストには積極的に出場し、その腕を磨いています。

13歳から数々のコンテストに出場し、その 腕を鍛えてきました。パティシエのための 重要なコンクール「SIGEP」、パティシエワ ールドカップなどで数々の受賞。2001年に は最優秀ヨーロッパチョコレート工房賞を 獲得します。 2009年には、イタリアのプラリネコンテス トで「PACE(平和)」と名付けられたチョコ レートが優勝を勝ち取りました。


PACE優勝時/お茶目
シルヴィオ・ベッソーネ 受賞履歴
1995年 リオンのパティシエワールドカップで5位に入賞。
1997年 SIGEP「スーペル・シジェップ・ドーロ」の獲得。
2000年 パティシエワールドカップ国内パティシエ選抜を勝ち抜く
2001年 本戦にて、銅メダル。チョコレート菓子最優秀賞。
2001年 最優秀ヨーロッパチョコレート工房賞。
2009年 イタリア・プラリネコンテストで「PACE(平和)」が優勝



【美味しく召し上がるために】
冷蔵庫には入れず、お部屋の涼しい場所(20℃以下)で保存してください。
冷蔵庫で保存する場合は、お召し上がりの前に10分ほど室温に出してからがお勧めです。カカオの香り、柔らかさをより楽しめます。