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美容健康コラム 疲れ、ぼやけ、かすみ、乾きなど目の悩みに「ルテイン」 疲れ、ぼやけ、かすみ、乾きなど目の悩みに「ルテイン」 疲れ、ぼやけ、かすみ、乾きなど目の悩みに「ルテイン」

ルテインとゼアキサンチンのめがらく効果

眼の疲れ、ぼやけ、かすみ、乾きなど、眼を酷使する現代人は眼に関する多くの悩みを抱えています。特に眼の老化である老眼などは誰もが体験する悩みです。
そんな眼に関するさまざまな悩みに対し救世主とされている成分が「ルテイン」です。

ルテイン
は眼に対し強い刺激やストレスになり視機能の低下をもたらす「ブルーライト」をフィルタリングする働きや、「活性酸素(光ストレス)」によって傷ついた網膜を守る「抗酸化作用」「抗炎症作用」があり広く注目されています。
眼に関するさまざまな悩みに対し救世主とされている成分が「ルテイン」
※抗酸化作用とは、体内での活性酸素の発生を抑え、取り除く作用のことです。
活性酸素とは普通の酸素に比べ他の物質を酸化させる力が非常に強く、活性酸素が増えすぎてしまうとさまざまな病気の原因となったり、老化の促進にもなってしまいます。

ルテインはこんな方におすすめです。
◎PCやスマホをよく使用している
◎細かい字を見るのがつらい
◎目の奥がズーンと重くなることがある
◎目の衰えを感じる
◎寝つきが悪い
眼の中に存在する
ルテインとゼアキサンチン
「ルテイン」とは野菜や果物に含まれるカロテノイドの一種ですが、人の網膜の黄斑部にも高濃度で存在している数少ない成分の一つです。ルテインは、人の体内では作り出す事が出来ないため、食事として摂取するしかありません。

※カロテノイドとはβカロテンやリコピンといった黄色または赤色の色素成分で600種以上も存在致します。

ルテインは緑黄色野菜(ケール、モロヘイヤ、よもぎ、小松菜、ほうれん草など)に多く含まれています。特にマリーゴールド花弁から抽出された色素は、黄色着色料やルテインサプリメントとしても利用されています。

また、ルテインと同じくカロテノイドの一種である「ゼアキサンチン」も眼の中に存在し活性酸素から目を守る働きがあります。 とうもろこし、パパイヤ、マンゴー、卵の黄身に多く含まれており、ルテインと一緒に摂ると良いでしょう。
ルテインとゼアキサンチンが含まれる野菜
※カロテノイドは分子構造の違いから「カロテン」と「キサントフィル」に大きく分けられますが、ルテイン・ゼアキサンチンはキサントフィル類に分類されます。
眼の構造と
ルテインの役割
「ルテイン」は眼にとってどのような役割を持っているのでしょうか。

経口摂取したルテインは人間の眼の「水晶体」や「黄斑部」に集積し「光ストレス(活性酸素)」による酸化や老化から眼を守る働きがあります。 ルテインは特に視細胞が多く集まる網膜の黄斑部に多く存在し「黄斑色素」と呼ばれています。
ルテインとゼアキサンチンの目の中の働き

※網膜は10層に積み重なり厚さ0.1〜0.4mm程度の薄い膜であり、物体を認識する視細胞で構成されています。

視細胞が多く存在する「網膜」や「黄斑部」が傷つくと光を感知出来なくなるため、視野が欠けたり、視力の低下に繋がります。網膜や黄斑部は眼にとって重要な役割を持っているのです。

目の中に集積したルテインは、視細胞にダメージを与えるブルーライトの光を吸収する事で、光ストレスによって生じる網膜や黄斑部のダメージを軽減してくれます。

現代社会の目の疲労は、PCやスマートフォンから発生する「ブルーライト」が主な原因となっています。 頭痛、乾燥、かすみと言った眼の症状に加え、そのダメージはやがて首や腰、肩の不快感にまで発展すると言われています。

このような事からも、ルテインやゼアキサンチンによるブルーライトフィルター効果は、現代社会では特に重要視されています。
ブルーライトフィルター効果

※私たちがものを見る時は「虹彩(こうさい)」という黒目の外側部分を使います。そこで光の量を調節し「角膜」や「水晶体」で光を屈折させてから「網膜」に映し出し、画像の情報として脳に伝達致します。

ブルーライトによる悪影響
光の中でも強いエネルギーを持ち波長の短い「ブルーライト」は紫外線とは違い「角膜」や「水晶体」では吸収されず、眼の奥の「網膜」や「黄斑部」にまで届き、眼に刺激を与えてしまいます。

ブルーライトは、ヒトの目で見ることのできる可視光線(380〜780nm)の中でも波長が短い青色光(380〜460nm)の事をさします。

ブルーライトは太陽光にも含まれていますが、現代ではスマホ、TVの液晶、パソコン、LED照明などデジタル機器が普及したことが原因で、私たちの目は常に人工的な青色光にさらされています。
ブルーライトによる悪影響

メラトニンは夜に多く分泌され覚醒と睡眠のバランスをとる「睡眠ホルモン」と呼ばれますが、ブルーライトによってメラトニンの分泌が抑制されてしまう事が確認されています。

つまり、眠りが浅い、寝つきが悪いなどの睡眠障害はブルーライトによってメラトニンの分泌が抑制され、体内時計が狂ってしまうことが原因の1つであると言えます。

ルテインの補給
目にとっては救世主のような成分ルテインですが、体内にあるルテインは「加齢、喫煙、紫外線」などの影響により減少してしまいます。そしてルテインは体内では合成が出来ないため食べ物などで体外から補う必要があります。

黄斑色素濃度レベルが増加
ルテインを体外から補給することで、眼の中の黄斑色素濃度が上昇するといった論文があります。
健康な日本人22名による試験で、毎日10mgのルテインまたはゼアキサンチンを無作為に割付、最大3か月間継続投与致しました。MPODの測定方法は、顕微レーザーラマン分光装置(RSS)と自家蛍光内視鏡システム(AFI)にて行われました。結果、ルテイン補給後2か月、および3ヶ月でMPOD(RSS)およびMPOD(AFI)にて黄斑色素濃度/光学密度(MPOD)レベルが20%増加したことが報告されています。

ただし、ゼアキサンチングループではMPOD(RSS)値は強度近視の有無にかかわらず増加は観測されず、ルテイングループについては、強度近視の人では増加は観測されませんでした。

つまり、近視のない健常な日本人において、ルテインを補給するとゼアキサンチンよりも効果的にMPODレベルが増加する事が確認できました。
黄斑色素の上昇

※黄斑色素濃度/光学密度(MPOD)とは網膜中心とその周辺部にある黄色に染まって見える部分=黄斑部の、ルテインやゼアキサンチンといった黄色の色素=黄斑色素の濃度のこと。

参照文献より:
ルテインまたはゼアキサンチンを補充した日本人の黄斑色素密度の変化
共鳴ラマン分光光度法および自家蛍光イメージングによる定量化
Masaki Tanito,et al.,Ophthalmology,56,2012
高齢ドナーに高レベルの
黄斑色素を確認
ルテインの補給が実際に眼のカロテノイドレベルを変化させることができるかどうかを研究したものです。
その結果、高用量のルテインサプリメントを定期的に摂取していた高齢のドナーに異常に高いレベルの黄斑カロテノイドの存在が確認されました。
これは、長期のルテイン補給が黄斑色素のレベルを上げることができるという仮説を支持しています。

※参照文献:ルテイン補給時代のヒトドナー眼における眼球カロテノイドレベルのHPLC測定
Bhosale P, Zhao DY, Bernstein PS. HPLC measurement of ocular carotenoid levels in human donor eyes in the lutein supplementation era. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2007 Feb;48(2):543-9.

HPLC:高速液体クロマトグラフィー、定性・定量を行うために利用されるもっともポピュラーな分析手法のひとつ
ルテイン20mgまでの
安全性を確認
ルテインをそれぞれ6mg、10mg、20mgに分けて補給した際の安全性をテストした報告があります。
ジョージア大学では、カロテノイド「ルテインとゼアキサンチン異性体」を12週間サプリメントで補給し、2週間ごとの採血によって血液中のルテイン(L)とゼアキサンチン異性体(Zi)濃度を測定し、全身にどれだけ循環されているかの調査と、黄斑色素光学密度(MPOD)の変化について調べました。

健康な若年者男女28名において以下3つのグループにて臨床実験を行いました。
①6mg L / 1mg Zi
②10mg L / 2mg Zi
③20mg L / 4mg Zi
ルテイン(L)、ゼアキサンチン(Zi)

結果、どの用量のルテインでも有害な事象は観察されず、カロテノイドの補給量を増やす事で、ルテインとゼアキサンチン異性体の血清AUCレベルが有意に上昇し、20mgまでの投与が安全に行えることが確認出来ました。

また、血清L/Zi濃度は2週間で増加し、12週間までにピークに到達。 各数値(カロテノイド異性体濃度、黄斑色素光学密度(MPOD)、薬物血中濃度時間曲線下面積(AUC))において、投与量を増やした方が有意であることを確認しています。

※一般に、野菜などの食事から摂れるルテインとゼアキサンチンの比率は約5:1です。
※異性体とは同じ分子式でも異なる構造をもつ物質の事※血清とは、血液中の主要な液体部分のこと。

参照文献:
ルテイン/ゼアキサンチン異性体のバイオアベイラビリティと黄斑カロテノイド補給に対する黄斑色素の光学密度反応:無作為化二重盲検プラセボ対照試験
Bioavailability of lutein/zeaxanthin isomers and macular pigment optical density response to macular carotenoid supplementation: A randomized double blind placebo controlled study
1日の摂取量と
副作用について
厚生労働省の日本人の食事摂取基準では、「カロテノイドの欠乏症は確認されていない」との理由から現時点では食事摂取基準を定められていません。

※参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書より
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
国連食糧農業機関(FAQ)と世界保健機構(WHO)の合同委員会である合同食品添加物専門家会議(JECFA)では、アフリカン・マリーゴールド由来のルテイン及びゼアキサンチンの一日摂取許容量が「体重1kgあたり0〜2mg」に設定されています。

例えば体重50kgの人では、一日100mgまでのルテインの摂取なら安全であるということです。

※参考:内閣府食品安全委員会、食品安全総合情報システム
「欧州食品安全機関(EFSA)、食品添加物としてのルテイン(E 161b)の再評価に関する科学的意見書を公表」より
http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu03180310149

また、副作用については、マリーゴールド由来などの「天然ルテイン(植物に含まれる天然成分を由来とするルテイン)」においては報告されていません。

食事で摂る場合には過剰摂取になることは考えにくいとされていますが、サプリの場合には1日の目安量を守って飲んでいただくことをお勧めします。
サプリメントで摂取
ルテインの
疾病予防効果に期待
ルテインおよびゼアキサンチンの「眼疾患」に関する予防や緩和について世界中でさまざまな研究がされています。 今回はその一部をご紹介いたします。

老人性白内障のリスクを
下げる可能性
白内障とは眼の中でレンズの役割をする水晶体が年齢とともに白く濁り、視力が低下してしまう病気です。

水晶体はタンパク質で出来ており無色透明ですが、白く濁ると光が通りにくくなり、目がかすんだり、見えづらくなります。
水晶体が白く濁る理由として、酸化ストレスがあります。
老人性白内障

抗酸化物質のレベルを上げることで酸化による損傷を防止、または改善し、白内障のリスクを軽減します。

ルテインとゼアチサンチンは脂溶性の抗酸化物質であることからその可能性を示唆した研究が行われています。
ルテインまたはゼアキサンチンの補給により、眼の水晶体にあるタンパク質、脂質、DNAを酸化的損傷から保護し、酸化ストレス時の細胞内の酸化還元状態を改善する事が研究により示されています。
この研究により、ルテインとゼアキサンチンの十分な摂取が水晶体を酸化的損傷から守り老人性白内障のリスクを低減するようなことを示唆しています。

参照文献:
ルテインとゼアキサンチンの補給は、ヒト水晶体上皮細胞におけるH 2O2誘発性の酸化的損傷を軽減します
Gao S, Qin T, Liu Z, Caceres MA, Ronchi CF, Chen CY, Yeum KJ, Taylor A, Blumberg JB, Liu Y,
Shang F. 2011 “Lutein and zeaxanthin supplementation reduces H2O2-induced oxidative
damage in human lens epithelial cells.” Mol Vis. 2011;17:3180-90.
緑内障は黄斑色素が影響!?
緑内障とは、眼の網膜の中の神経線維(光を感じ取る細胞からの情報を脳に伝える繊維)が抜けてしまうことで、視野が欠けていく病気です。
緑内障

開放隅角緑内障において、黄斑色素光学密度とグレア障害の関係を研究した報告があります。
黄斑色素および緑内障試験中に収集されたデータによる分析。
緑内障で障害グレア(物の見えづらさや不快感を生じるまぶしさのこと)を経験している人では、黄斑色素レベルが重要な事項である可能性が報告されています。

※開放隅角緑内障とは、緑内障の分類一つで、日本での緑内障患者ではこのタイプが多い。

参照文献:
黄斑色素は、緑内障におけるグレアの影響を受けた視覚機能と中心視野の喪失に関連しています
Macular pigment is associated with glare-affected visual function and central visual field loss in glaucoma
ルテインが
肝臓と目の炎症を減少
ルテインが抗酸化作用と抗炎症作用の両方を発揮し、肝臓と目の酸化ストレスと炎症を減少。また、ルテインが目に蓄積し保護することが確認されました。

※参照文献:ルテインは高コレステロール食を与えたモルモットの肝臓および眼球における酸化ストレスおよび炎症を減少させる
Kim JE, Clark RM, Park Y, Lee J, Fernandez ML. Lutein decreases oxidative stress and inflammation in liver and eyes of guinea pigs fed a hypercholesterolemic diet. Nutr Res Pract. 2012 Apr;6(2):113-9.
視力の回復に期待!?
コンピュータ・ディスプレイの光に長期間曝された22歳から30歳までの健康な被験者37名を6mg/日と12mg/日とプラセボの3つのグループに分け血清ルテインレベル、視力、コントラスト感度、グレア感度などの視覚的パフォーマンス指標を0週目と12週目に測定した。
ルテイン補給グループのうち、グレア感度に経時的な有意差は認められなかったが、12mg/日のグループでは視力が増加する傾向にあったことが報告されています。 特に、両グループ共にコントラスト感度が改善されていました。

つまり、ルテインサプリメントを摂取した健康な被験者の視覚機能は、特にコントラスト感度が向上し、ルテインの高摂取が視覚性能に有益な影響を及ぼす可能性が示唆されました。

※コントラスト感度とは、色の濃淡や明暗(コントラスト)を区別する能力のことです。

参照文献:
12週間のルテイン補給は、長期のコンピューターディスプレイの光にさらされている中国人の視覚機能を改善します
Ma L, Lin XM, Zou ZY, Xu XR, Li Y, Xu R. “A 12-week lutein supplementation improves visual function in Chinese people with long-term computer display light exposure. “Br J Nutr. 2009 Jul;102(2):186-90.
ルテインの神経保護効果
抗酸化物質であるルテインを使用することで網膜の酸化ストレスの減少に役立ちます。

さらに、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患にも影響を与えるシナプス小胞タンパク質(シナプトフィジン)の分解、神経細胞に不可欠なタンパク質(脳由来神経栄養因子)の枯渇や、DNA損傷の防止により視覚機能を維持します。

※参照文献:ルテインの網膜における神経保護作用
Ozawa Y, Sasaki M, Takahashi N, Kamoshita M, Miyake S, Tsubota K. Neuroprotective effects of lutein in the retina. Curr Pharm Des. 2012;18(1):51-6.
冠動脈疾患と
ルテイン、ゼアキサンチン
カロテノイドの血中濃度の低下は、心血管疾患と関連しています。
①39人の急性冠症候群の患者
②50人の安定した冠動脈疾患の患者
③50人の健常者

3グループにて、 酸素化カロテノイド(ルテイン、ゼアキサンチン、βクリプトキサンチン)および炭化水素カロテノイド(αカロテン、βカロテン、リコピン)の血漿濃度を測定。

①②のグループでは、酸素化カロテノイド、特にルテイン+ゼアキサンチンの血漿レベルが有意に低かったことが確認されました。
低レベルの酸素化カロテノイドは喫煙、BMI値、HDLコレステロール値などと関連していました。 また、ルテイン+ゼアキサンチンの血漿中濃度は、免疫細胞の1つであるナチュラルキラー細胞の比率と関連していました。

※参照文献:冠動脈疾患患者における酸素化カロテノイドの血漿中濃度低下
Lidebjer C, Leanderson P, Ernerudh J, Jonasson L. 2007 “Low plasma levels of oxygenated carotenoids in patients with coronary artery disease.” Nutr Metab Cardiovasc Dis. 2007 Jul;17(6):448-56.

血漿(けっしょう):血液に含まれる液体成分のひとつ
ナチュラルキラー細胞:病原菌やがん細胞を殺す力が極めて強く、がん治療にも採用されている細胞
アルツハイマー病患者と
ルテイン濃度
アルツハイマー病患者の赤血球は過度に酸化された状態にあることが知られています。
28人のアルツハイマー病患者 (年齢: 72.5 ± 1.4 歳) と28人の健常者(年齢: 74.1 ± 1.3 歳) の研究結果として、特にルテインの濃度が健常者よりも有意に低いことが確認されました。

カロテノイドが過酸化脂質の蓄積を効果的に阻害できることを確認しており、アルツハイマー病患者との関係は興味深いものです。

※参照文献:アルツハイマー病患者の赤血球におけるルテインの意義
Kiko T, Nakagawa K, Tsuduki T, Suzuki T, Arai H, Miyazawa T. Significance of lutein in red blood cells of Alzheimer's disease patients. J Alzheimers Dis. 2012;28(3):593-600.
脳卒中の治療法としての
可能性
世界中で主要な死因の1つである脳卒中の軽減に重要な、ルテインの保護的役割を調査したものです。
脳卒中の治療法
マウスによる調査では、ルテインを投与したグループで生存率が高く、梗塞面積や梗塞体積が小さいことが確認されました。
ルテインによる抗酸化、抗炎症特性によって脳虚血/再灌流損傷から脳を保護し、脳卒中患者の潜在的な治療法として使用される可能性があることを示唆しています。

※参照文献:ルテインは、虚血性脳卒中のマウスモデルにおける生存を高め、神経細胞障害を軽減します
Li SY, Yang D, Fu ZJ, Woo T, Wong D, Lo AC. Lutein enhances survival and reduces neuronal damage in a mouse model of ischemic stroke. Neurobiol Dis. 2012 Jan;45(1):624-32

脳虚血:一時的に脳に血流が流れなくなること
再灌流:血流を回復させること
さまざまな疾病予防の
可能性
ルテインとゼアキサンチンは、特に濃い緑色の葉野菜や卵黄に含まれるキサントフィルカロテノイドです。
キサントフィルと白内障および加齢黄斑変性症との関係性を示す研究では、眼において保護的役割を果たす可能性があることを示唆しています。

さらに、特定の種類のがん、特に乳がんや肺がんのリスクを軽減するのに役立つ可能性があることや、心臓病や脳卒中の予防に貢献する可能性を示唆されています。

※参照文献:ルテインとゼアキサンチン、および疾患予防におけるそれらの潜在的な役割
Ribaya-Mercado JD, Blumberg JB. Lutein and zeaxanthin and their potential roles in disease prevention. J Am Coll Nutr. 2004 Dec;23(6 Suppl):567S-587S.
ルテイン・ゼアキサンチンは
紫外線から肌を守る
ルテインとゼアキサンチンはキサントフィルカロテノイドの一種で光損傷から皮膚を保護する抗酸化作用を持っています。
ルテイン・ゼアキサンチンは紫外線から肌を守る
マウスによるルテイン/ゼアキサンチン添加食と、標準的な非添加食のいずれかを補給。UVB放射線に曝し、光老化、光発癌を試験。

ルテイン/ゼアキサンチンを補給したマウスでは腫瘍の多様性と総腫瘍体積の減少が見られたため、UVBによって誘発される光老化、および光発癌から皮膚を保護することを示したことが報告されています。

※UVBとは、紫外線は3種類に分類され、UVA、UVB、UVCとありますが、その中でもUVBは短期的に大きなダメージを与えるため、 日光皮膚炎、シミなどの影響を与えることがあります。
※腫瘍は、良性と悪性に分類され、悪性腫瘍は癌と呼ばれます。

参照文献:
食餌性ルテイン/ゼアキサンチンは、慢性的にUVBを照射したSkh-1ヘアレスマウスの光老化と光発癌を部分的に減少させます
Astner S, Wu A, Chen J, Philips N, Rius-Diaz F, Parrado C, Mihm MC, Goukassian DA, Pathak MA,
Gonzá ′纎 S. 2007 “Dietary lutein/zeaxanthin partially reduces photoaging and photocarcinogenesis in chronically UVB-irradiated Skh-1 hairless mice.” Skin Pharmacol Physiol. 2007;20(6):283-91.
皮膚には経口、塗布の
組み合わせを
抗酸化力のあるルテイン、ゼアキサンチンが、紫外線による皮膚の損傷を軽減。
ルテイン、ゼアキサンチンを経口摂取、肌への塗布、またはその両方で試験した結果、経口摂取と肌への塗布の組み合わせが一番抗酸化保護を発揮し、肌の脂質量、水分量、弾力性、過酸化脂質において皮膚に有意な活性がもたらされることが確認されました。

※参照文献:カロテノイドであるルテインとゼアキサンチンを組み合わせた経口/局所抗酸化剤併用投与によるヒト皮膚への有益な長期効果:二重盲検プラセボ対照試験
Palombo P, Fabrizi G, Ruocco V, Ruocco E, Fluhr J, Roberts R, Morganti P. Beneficial long-term effects of combined oral/topical antioxidant treatment with the carotenoids lutein and zeaxanthin on human skin: a double-blind, placebo-controlled study. Skin Pharmacol Physiol. 2007;20(4):199-210.
ストレスにも効果的な
ルテインと
ゼアキサンチン
56名の若い健康な被験者へ、プラセボ、13mg/日、27mg/日 の黄斑カロテノイドを摂取するグループにわけ6ヶ月間補給し、6ヶ月後、12ヶ月後に測定・評価されました。 結果、心理的ストレス、血清コルチゾール、および感情的・身体的健康の度合いを向上させました。 さらに、健康状態は12ヶ月後にも維持される、もしくはさらに向上する事がみられました。

※黄斑カロテノイドとは、ルテイン、ゼアキサンチン、およびメソゼアキサンチンのこと。
※血清コルチゾールとは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、過度なストレスを受けると分泌量が増加する物質です。

参照文献:
黄斑カロテノイドの補給は、若年成人の精神的ストレス、血清コルチゾール、および身体的および感情的な健康の次善の症状を軽減します
Supplementation with macular carotenoids reduces psychological stress, serum cortisol,
and sub-optimal symptoms of physical and emotional health in young adults

その他にも「近視」や老化に伴い視力低下が生じる「加齢黄斑変性症」、糖尿病が原因で視力が低下する「糖尿病性網膜症」または、未熟児で出生した際に発症する「未熟児網膜症」という眼(網膜)の病気についてもルテインやゼアキサンチンを補給する事での関連性について研究されています。


参考文献:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7352796/
Li LH, Lee JC, Leung HH, Lam WC, Fu Z, Lo ACY. Lutein Supplementation for Eye Diseases. Nutrients. 2020 Jun 9;12(6):1721. doi: 10.3390/nu12061721. PMID: 32526861; PMCID: PMC7352796.


このような研究成果のお陰で、ルテインおよびゼアキサンチンは健康的な目を末永く維持する上で重要な役割を果たしている事が確認出来ました。
ルテインおよびゼアキサンチンは健康的な目を末永く維持する上で重要な役割
機能性表示食品
「ルテインサプリ」
2015年からはじまった機能性表示食品制度。
安全で健康増進機能に一定の科学的根拠があるものは事業者の責任において機能性が表示出来るようになりました。
機能性表示食品に登録された「ルテイン・ゼアキサンチン食品」には以下のような機能性の届出があります。

◎眼の黄斑色素量を増加、維持する働き
◎コントラスト感度(色の濃淡を識別し、ぼやけ、かすみを緩和する視機能)をサポート
◎グレア回復(まぶしさから回復する視機能)のサポート
◎ブルーライトなどの光ストレスの緩和
眼の疲労感の軽減
睡眠の質を高める

※これらの効果は一例です。すべてのルテインを含むサプリメントがこの効果に該当しているわけではありません。

食品から質のよい多くのルテインを毎日摂り続ける事は難しいですが、ルテイン、ゼアキサンチンなどはサプリメントとして手軽にたくさんの量を摂る事が出来るようになってきました。ただし、サプリメントを購入する際は、機能性表示食品であるかどうかを一つの目安としてみると良いでしょう。
ルテインサプリ
大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
著者:大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
金沢大学医学部卒、美容皮膚科クリニックを運営
https://m-beauty.jp/about/dr.html

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