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美容健康コラム シワ、たるみを改善するレチノール シワ、たるみを改善するレチノール シワ、たるみを改善するレチノール

レチノールの効果
ビタミンAの力

レチノールとはビタミンA
ビタミンAとはレチノール・レチナール・レチノイン酸(トレチノイン)の総称です。 最も一般的なレチノール、より直接的に肌に作用するレチナール、さらに強力な効果を発揮するのがレチノイン酸です。

レチノイン酸はニキビ・シワ治療に使われる医薬品であり、処方には医師の診察が必要となります。

ビタミンAの一種であるレチノールは、脂溶性のビタミンです。 肌再生や老化防止を目的として、多くのスキンケア製品に配合されています。

≪レチノールが肌に与える作用≫
・活性酸素の除去
・線維芽細胞(フィブロブラスト)の活性化によるエラスチンの質の向上
・コラーゲン、ヒアルロン酸、グリコサミノグリカンの生成
・肌のターンオーバーの促進
・皮脂分泌の正常化

これにより「しわ・たるみ・シミ・そばかす・ニキビ予防・ニキビ跡・毛穴の黒ずみ」の改善効果が期待できます。
レチノールとはビタミンA
レチノール効果で
「シワ」や「たるみ」が改善
真皮層は肌の奥深くに位置し、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった成分で構成されています。これらの成分は、線維芽細胞によって生成され、肌に「ハリ」と「弾力」を与えます。特にヒアルロン酸は水分を保持し、肌に潤いをもたらす重要な役割を果たします。

レチノールを使用すると、線維芽細胞が活性し「シワ」や「たるみ」が改善され、保湿性が向上します。さらに、保湿成分である「グリコサミノグリカン」の量が増加する事で、肌の保湿力がより高まります。

他にも、レチノールの作用により肌の新陳代謝は促進され、ターンオーバーが加速します。この働きにより、古い角質は取り除かれ、新しい細胞が生み出されます。その結果、「シミ」や「そばかす」「色素沈着」が軽減される為、美白効果が期待できます。
レチノール効果で「シワ」や「たるみ」が改善
※生理活性が最も強いレチノイン酸(トレチノイン)は、医薬品扱いとなるため化粧品には配合されません。
化粧品に配合される
レチノール
一般的にレチノールそのものは光に対して不安定なので、スキンケア用品に配合される場合、パルミチン酸レチノール(ビタミンA誘導体)という安定した状態で配合される事が多いです。

パルミチン酸レチノールは、SFP20相当の紫外線を防御する機能もあるとされており、他にも肌荒れ改善作用、抗シワ作用など複数の美肌効果が確認されています。

また、パルミチン酸レチノールを肌から吸収させると、パルミチン酸レチノール → レチノール → レチナール → レチノイン酸(トレチノイン)と形を変えて肌に作用するとも言われています。

パルミチン酸レチノール以外のレチノールの形をご紹介します。



ピュアレチノールを
1とした場合の
想定ビタミンA含有量
レチノールはさまざまな脂肪酸と結合し存在する事が可能です。
ピュアレチノールを1とした場合の想定ビタミンA含有量
❑プロピオン酸レチノール
レチノールとプロピオン酸(脂肪酸の一種)のエステル結合をもつ化合物(ビタミンA誘導体)です。プロピオン酸レチノールは、生体内で分離しレチノールに変わります。

ビタミンAプロピオネートとも呼ばれており、安定型・持続型である特徴があります。角質層の保湿性を高め、肌を柔軟にしてくれる効果があります。

※エステルとは、酸とアルコールを脱水することで得られる化合物です。化粧品の粘度や硬さを調節したり、混ざりにくい油性成分を混ざりやすくしたりするために配合されています。

他にも、紫外線吸収剤や色素など溶けにくい成分を溶けやすくしたり、皮膚の表面を油膜で保護するエモリエント剤としてや、潤いを与えたりとエステルは化粧品に欠かせない成分です。組み合わせによって様々な用途のエステルが生成できます。


❑レチノイン酸トコフェロール
レチノイン酸とトコフェロール(ビタミンE)のエステル結合をもつ化合物(ビタミンA誘導体)です。レチノイン酸の高い美容効果を維持しながら、皮膚への刺激を抑えている成分です。真皮の繊維芽細胞に働きかけ、コラーゲンの生成を促すことでシワを改善させる働きがあります。


❑レチノイン酸
レチノイン酸は古い角質を剥がれやすくする作用や、コラーゲンの生成を促進する作用があります。アメリカではニキビの治療や抗シワ剤に使用されています。

実は、レチノイン酸(トレチノイン)の生理活性の強さはレチノールの50倍以上とされ、美容クリニック等の医療機関におけるシミ治療では、レチノールより効果の高いレチノイン酸が処方されます。

ただし、レチノイン酸は非常に不安定かつ保存が難しい成分です。医師による処方、指導のもと正しく使用する必要があります。

※当クリニックで一般的に処方されるレチノイン酸(トレチノイン)の濃度は0.1%程度ですが、生理活性をもたらすには十分です。
レチノール濃度の表記に注意
化粧品に配合されるレチノールは、ピュアレチノール、パルミチン酸レチノール、レチノイン酸トコフェリル、酢酸レチノール、グラナクティブレチノイド、レチノール原料など、さまざまな種類があります。 ただし、ピュアレチノールは光や空気によって容易に失活し効果が失われる為、酸化を防止し効果を持続させる為の対策がされているかが重要です。
ニキビの肌
また、よく「レチノール原液◯%配合」などと広告している化粧品もありますが、実際は化粧品のコンプレックス原料がそのまま充填されているだけで、実際のレチノールがイメージどおりに配合されているとは限りません。

あくまでも『"レチノールが少量含まれた化粧品原料"を◯%配合』という意味であり、『"純粋なレチノールのみ"を◯%配合』しているわけではありません。 もし不思議とレチノールが高濃度で配合されていたとすれば、医師が処方する医薬品レベルになってしまうでしょう。

逆にピュアレチノール◯%、レチノール◯%、パルミチン酸レチノール◯%配合と記載されていると、実際そのとおりの配合がされている商品だと考えられます。

また、レチノールそのものは脂溶性のため、原液のままだと肌表面につけているだけで浸透性に問題があります。つまり、ターゲットポイントまでの浸透が難しい為、各研究機関では肌の奥深くまで安定したレチノールを届ける為にさまざまな浸透技術が用いられているのです。
ビタミンA反応
(レチノイド反応)について
レチノール不足の肌にレチノールを塗布すると急激にビタミンAが増え、肌の皮剥け、赤み、乾燥などの肌トラブルが生じます。

これはビタミンA不足による一時的な反応である為ビタミンAが肌に蓄積され続ける事で改善していきます。

※稀にアレルギー反応や、皮膚の赤みや皮剥けが重篤な場合は別の肌トラブルかもしれません。その場合、速やかに皮膚科医に相談されることをおすすめ致します。
肌トラブルに注意


このようなビタミンA反応を防ぐためにも、最初にレチノール成分を少量含む化粧品で肌を慣れさせ、その後徐々にビタミンAの濃度を高めていくことをお勧めします。

クリニック専売の化粧品である、ガウディスキン、ゼオスキンヘルス、エンビロンなどはレチノール濃度が特に高い化粧品なので個別にカウンセリングが必要です。また、院内かクリニック系列のサイトでのみ販売されています。

また、最初は肌が乾燥することも予想されるため、十分に保湿し、紫外線ダメージを軽減するためにも必ず日焼け止めを併用してください。
ビタミンAと
併用してはいけない成分
美肌にとってはビタミンAはもちろん、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンEもとても大切な成分です。

それぞれに肌を美しくするための役割があるため、併用しても基本的には問題ありません。

一般的にレチノール成分は脂溶性のため、化粧水や水溶性の美容液の後に使うほうが理にかなっています。 とは言え、最近のスキンケア製品は浸透率にこだわって作られていることがほとんど。 自身の肌質や好みによって組み合わせても問題が生じないよう、それぞれ工夫されています。
ビタミンAと併用してはいけない成分


※ラインナップ化されているコスメシリーズの使い方はメーカーに相談されたほうがよいと思います。また、レチノールの作用によりターンオーバーが促進され、角質が薄くなった状態だと、高濃度のビタミンCとビタミンAを併用するとひりひりするかもしれません。 ただ、この場合でも少量から徐々にならしていけば問題はございません。 もちろん、傷などでひりひりする場合は直ってからのご利用をおすすめ致します。


「朝はレチノール製品の使用を控えたほうがよいのか?」といった質問をよく見かけますが、レチノール自体は朝から利用しても基本的には問題ありません。

「レチノールが紫外線にあたる事で光毒性を持つ」といった情報もありますが、毒性が生じるのは活性酸素によるものでありレチノールが変化する為ではありません。

レチノールの光毒性というよりは、単なる光毒性です。なにをつけても紫外線を浴びると毒性が生じます。

逆にパルミチン酸レチノールは、紫外線防止剤としての働きがあり、紫外線によるダメージを軽減するという論文もあります。

ただし、ただし、紫外線にあたる事でレチノールの有効性が失われるため、レチノールによる美肌作用を期待するならば日焼け止めを使用したり、朝より夜にご利用いただくほうが効率的です。
レチノールは朝より夜にご利用いただくほうが効率的

いずれにしても、光老化を防ぐためにも日焼け止めは必須となります。

もちろんシミ取り成分として有名な「ハイドロキノン」との併用も問題ありません。当クリニックでは、0.1%濃度のトレチノインを扱っていますが、トレチノインとハイドロキノンを混ぜて治療するケースもあります。
バクチオールとの併用
近年レチノール同様の効果をもつ成分として、バクチオール(シテノールA)が登場しました。 こちらも、加齢や光老化(紫外線)によるシワの改善効果が確認されています。

また、バクチオールはレチノールとの相性が良く、レチノールの酸化を防ぎ、紫外線によるレチノール分解を防ぐ効果も確認されているため、併用しても問題ありません。
バクチオール
パルミチン酸レチノールの
意外な効果
毛孔性紅色粃糠疹(もうこうせいこうしょくひこうしん)という、何万人に1人がかかる稀な皮膚疾患があります。

ひざやおなか、特に手のひらや足の裏の皮膚が赤くガサガサになり、垢が厚く積み重なった盛り上がりがみられ、かゆみや発熱を伴うこともあります。

この病気に関して、パルミチン酸レチノールを内服したところ約1ヶ月で顕著に症状が改善した例が報告されています。これは、ビタミンA不足を補った効果ではなく、ビタミンAによる薬理効果ではないかと考えられています。

※パルミチン酸レチノールとは、飽和脂肪酸の一種であるパルミチン酸とレチノールのエステル結合をもつ化合物(ビタミンA誘導体)です。
ビタミンAを
食品から摂取しよう
ビタミンAが不足すると、視覚障害、免疫機能の低下、皮膚や粘膜の問題が引き起こされることがあります。具体的には、皮膚が乾燥し、角質層の厚化や毛孔性角化症などの症状を引き起こすことがあります。

この結果、皮膚のバリア機能が弱まり、ニキビや肌荒れといったトラブルが頻発することもあります。また、ビタミンA不足は毛髪の乾燥や爪のもろさにも影響を及ぼすことがあります。

ビタミンAの働きにより、皮膚や腔内、のど、消化管などの粘膜を健やかに保つことで、体内への病原菌の侵入を防ぎます。そのためビタミンAが不足すると、抵抗力が弱まり感染症などにかかりやすくなります。

さらに、発がん性のある物質も体内に侵入しやすくなり、子宮がんや肺がん、胃がんなど上皮細胞にできるがんになりやすくなるといわれています。

レチノール摂取が潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)の発症リスクを低下させる、という論文も2021年に発表されました。

ビタミンA不足は深刻な問題を引き起こす可能性があるため、食品から適量のビタミンAを摂取する必要があります。
毛髪が乾燥してしまい切れ毛や枝毛
ビタミンAが豊富な食品として、レバーやウナギがあります。食事として摂取する事で小腸内では必要に応じて、レチノール、レチノイン酸といった形に変換されます。また、カロテノイド(プロビタミンA)を含有する食品としては、ニンジン、大葉などが有名ですが、こちらもレチナール、レチノール、レシニエステルなどと変化します。

このように、ビタミンAは吸収から貯蔵、利用に至るまでの一連の過程でさまざまな形に変わり、体内で有益に作用します。

ビタミンAの吸収率は約90%、β-カロテンの吸収率は約10〜60%です。 油と一緒に摂取することで吸収率が高まるとされています。
ビタミンAのイメージ
ただし、妊娠中あるいは妊娠を計画している方は、スキンケアやサプリメントの服用を含むビタミンAの扱いに注意が必要です。

ビタミンAを過剰摂取すると、胎児に異常を引き起こすリスクを高める可能性があります。そのため、使用する際には産婦人科の医師に相談することをお勧めします。
参考文献
DKSH資料 https://a-care.net/feature/function/
●西元 順子 瀬戸山 充 青木 洋子,パルミチン酸レチノール内服が著効した小児毛孔性紅色粃糠疹の1例,西日本皮膚科,2010年 72巻 4号 p.349-352
●鈴木一成,化粧品成分用語事典2012,中央書院,P376-380
●これは効く!食べて治す最新栄養成分事典,主婦の友社,2017
●足立 香代子,決定版栄養学の基本がまるごとわかる事典,西東社,2015
大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
著者:大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎(美容皮膚科、産婦人科医)
金沢大学医学部卒、美容皮膚科クリニックを運営
https://m-beauty.jp/about/dr.html

参考文献やインターネット上にあるエビデンスやメーカー情報を元に分かりやすくまとめたものになります。参考になれば幸いです。
本成分は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。疾病に罹患している場合はかかりつけ医師に、医薬品を服用している場合は医師、薬剤師に相談してください。食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスをお勧め致します。
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