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美容健康コラム ガラクトミセス培養液のスキンケア効果 ガラクトミセス培養液のスキンケア効果 ガラクトミセス培養液のスキンケア効果

ガラクトミセスのスキンケア効果

ガラクトミセスとは、「サッカロミセス科 ガラクトミセス属」に属する天然酵母です。
天然酵母を使った
発酵技術
天然酵母(微生物)は、さまざまな食材の発酵に利用されます。例えば、酵母の働きを使ってお米を発酵(分解)させたものが日本酒であり、ブドウを発酵させたものがワインとなります。
日本酒 麹菌
天然酵母による発酵や培養プロセスを利用すると、元の成分とは異なる「さまざまな有益な成分」を作り出す事が可能です。
 
ガラクトミセス
培養液の効果
ガラクトミセスに属する天然酵母(微生物)を使って対象物を発酵させると、酵母の働きによって、培養中にさまざまな有効成分を含んだエキス(培養液)が生み出されます。

このエキス(培養液)から元の酵母(微生物菌)や発酵物そのものを取り除き、培養液自体を精製すると、ガラクトミセス培養液(ガラクトミセス酵母エキス)だけが残ります。

このガラクトミセス培養液には保湿成分を始めとした、多くの美肌成分が含まれています。スキンケアとして利用しても高い美容効果が得られる為、化粧品の原料として利用されるようになりました。

一般的には、ガラクトミセス培養液を含むスキンケア用品は「毛穴や皮脂が気になる方」「ハリやツヤが失われた方」「シミ、シワ、乾燥やくすみが気になる方」に適しているとされています。
ガラクトミセスのスキンケア効果
天然酵母の培養方法によって、それぞれ違いはあるものの、一般的に「ガラクトミセス培養液」には高い安全性が確認されており、酵母が培養中に生み出す成分には、MNF(天然保湿因子)、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ペプチドを始めとする、さまざまな生理活性物質が含まれていると言われています。

そして、ある種のガラクトミセス培養液をスキンケア用品として利用する事で、皮膚細胞を活性化する事が出来るとも、期待されるようになりました。
ガラクトミセス培養液の
保湿効果と抗酸化力
「ガラクトミセス発酵エキス」には、ヒトの表皮に対して「健康的な肌状態」を維持する効果があり、自然保湿因子の発現を促す働きがあるとされています。

また、紫外線が原因となって発生する「肌の酸化ダメージ」に対しては、抗酸化作用や抗炎症作用がある事も示されています。
ガラクトミセスの保湿効果と抗酸化力
つまり、ガラクトミセスには角化細胞(ケラチノサイト)をバランスよく保ち、肌トラブルをおこす外的要因に対しても、皮膚を健康に保つ恒常性の働きがあると考えられます。

参考文献)ガラクトミセス発酵エキスによる角化細胞に対する抗炎症システム
Yan, X., Tsuji, G., Hashimoto-Hachiya, A., & Furue, M. (2022). Galactomyces Ferment Filtrate Potentiates an Anti-Inflammaging System in Keratinocytes. Journal of Clinical Medicine, 11(21), 6338. doi: 10.3390/jcm11216338 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36362566/
ガラクトミセス培養液と
ニキビによる炎症後色素沈着
ニキビ発症後に起こりやすいシミ(炎症後色素沈着)に対しても、ガラクトミセス培養液がよい効果をもたらす事が記された論文があります。

この臨床試験では、ガラクトミセス発酵エキスだけでなく、美白成分である「デクスパンテノール」や抗炎症・肌修復の効果のある「ツボクサエキス」の混合血清によるニキビ後に発生したシミの治療が行われました。 その結果、3つの混合血清はプラセボ郡と比較して、炎症後色素沈着の改善についてよい結果が得られたとされています。
ガラクトミセスのニキビ治療
ガラクトミセス培養液だけの効果ではないものの、シミに対しても一定の効果が期待出来ると思います。
参考文献)ニキビによる炎症後色素沈着とガラクトミセス発酵エキス、デクスパンテノール、ツボクサエキスの有効性
Anwar, A. I., Adriani, A., Rimayani, S., Anwar, A. A., Seweng, A., Munirah, R., Dewi, W. S., & Kurniadi, I. (2021). The effectiveness of galactomyces ferment filtrate, dexpanthenol, and centella asiatica combination serum in the treatment of post-acne hyperpigmentation in subjects with skin of color. Skinmed, 19(2), 110-115. PMID: 33938432. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33938432/
ガラクトミセス培養液で
シワを改善しハリとツヤを
「ガラクトミセス発酵液」の効果には、次のような事も期待出来るとされています。
肌質の改善、美白、アンチエイジング効果、発酵による有効成分(ビタミン、ミネラル、アミノ酸等)の供給による、油分・水分バランスの調整、加齢によるシワの改善。

エラスチンとコラーゲンは、肌のハリや弾力を保つために重要な役割を果たしています。しかし、エラスターゼと呼ばれる酵素によってエラスチンが分解されると、肌のハリや弾力が低下し、シワが形成される事があります。

一方で、ガラクトミセスには「エラスターゼの働きを抑制する効果」があるとされています。つまり、ガラクトミセスはエラスターゼの活性を抑えることで、エラスチンの分解を防ぎ、肌のハリや弾力を維持する助けになる可能性があると考えられています。

※ただし、ガラクトミセス培養液を作る際の、酵母の種類や作り方によっては、スキンケア効果に大きな違いが生じる可能性はあります。
参考文献 https://pub-mediabox-storage.rxweb-prd.com/exhibitor/document/exh-4a8f080b-c039-4f9b-a37d-cfad3b900cbe/cb6c9131-63cb-498b-86f1-acd2df7d0a61.pdf
The fermentation specialized Company, Quegen Biotech Co.,Ltd. Brand Name 「GalactoREAL™」より
ガラクトミセス培養液なら
どれも同じ効果があるのか?
P&G Innovation GKのガラクトミセス培養液(ピテラ TM)を使った、1日2回、4週間の臨床試験の結果によると、毛穴の大きさ、肌荒れ、肌の赤みに対して有益な改善効果が確認されています。

だからといって、ガラクトミセス培養液なら、すべてが同じ効果が期待出来るという事ではありません。 ガラクトミセス培養液を作るための原料が、お米なのか、果物なのか、ガラクトミセスが何を培養したのかにもよります。

例えば、日本で知名度の高いスキンケア用品である「SK-2 P&G化粧水」で利用されているガラクトミセス培養液は、牛乳を使って培養したガラクトミセス培養液が主成分であり、メーカー独自の発酵エキスとされています。
SK-2は牛乳を使って培養
つまり、ガラクトミセス培養液は「発酵エキスを作り出す為の技術」や「酵母の種類」「培養方法の違い」により、全く違う成分が含まれていたり、別のスキンケア効果がもたらされるとも考えられます。

ガラクトミセス培養液配合の商品なら、すべてが同じ効果があるという事ではありません。ただの培養液原液(化粧品原料)を充填しただけで、ガラクトミセス100%と表示している商品もあります。

記載は間違ってはいませんが、化粧品原料を大量に購入し、小分けにしただけのものです。また、そもそも肌に塗布した場合の、浸透性の研究がされていない商品もあります。

つまり、各メーカーの製造方法によって、ガラクトミセス培養液の効果には大きな違いが生じる可能性が考えられます。信頼のあるメーカーや販売店の商品を選定しましょう。

参考文献)若い日本人女性の肌荒れ、肌の赤み、毛穴に対してのガラクトミセス発酵エキスの効果
Miyamoto, K., Dissanayake, B., Omotezako, T., Takemura, M., Tsuji, G., & Furue, M. (2021). Daily fluctuation of facial pore area, roughness and redness among young Japanese women; Beneficial effects of galactomyces ferment filtrate containing antioxidative skin care formula. Journal of Clinical Medicine, 10(11), 2502. PMID: 34198790. PMCID: PMC8200969. doi: 10.3390/jcm10112502. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34198790/
参考文献
●Daichi KAWANO alt、好熱性細菌および酵母菌による多段階培養発酵技術から得られた発酵エキスの皮膚に対する有用性、日本香粧品学会誌 Vol.44,NO.3,pp.194-202(2020)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/koshohin/44/3/44_440301/_pdf
大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
著者:大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
金沢大学医学部卒、美容皮膚科クリニックを運営
https://m-beauty.jp/about/dr.html

参考文献やインターネット上にあるエビデンスやメーカー情報を元に分かりやすくまとめたものになります。参考になれば幸いです。
本成分は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。疾病に罹患している場合はかかりつけ医師に、医薬品を服用している場合は医師、薬剤師に相談してください。食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスをお勧めします。
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