体内から皮膚表面に至るまでマルチに働き美容と健康に貢献する栄養成分。
ビタミンCは、サプリメントや医薬品を通じて手軽に摂取出来ますが、美肌への直接的な効果を期待するなら、その方法だけでは不十分です。
ビタミンCの肌への効果を実感するためには、スキンケア用品を使って直接肌にビタミンCを塗布し、吸収させることが必要です。
しかし、医薬部外品のルールでは、化粧品に配合出来るビタミンCの濃度には上限が定められています。低濃度のビタミンCでは、肌の奥深くまで届かず、期待出来る効果が十分に得られません。
つまり、
肌の奥深くにまで届けるには、医薬部外品の濃度を超えた高濃度の「ピュアビタミンC」である事がが理想的です。
ビタミンCは水溶性の成分。
ゆえに肌に届きにくい性質がある。
2001年のイギリスでの研究によると、健康な成人が0.4g以上のビタミンCを摂取しても血中濃度に変化は見られなかったと報告されています。
これは使われない分のビタミンCがすぐに排出されてしまうことを意味します。さらに、ビタミンCは脳や心臓などの重要な臓器へ優先的に供給されるため、血液を通じて肌にまでビタミンCを届けるのは難しいとされています。
このことから、ビタミンCの効果を肌に届けるには、皮膚から直接補給する必要があると考えられてます。
届きにくいビタミンC
を効率よく肌へ。
「高浸透」と「高濃度」が鍵になる!
コラーゲン合成や線維芽細胞を活性化させるには、ビタミンCが必要です。つまり、肌をみずみずしく健やかに保つには、十分な量のビタミンCを肌の奥深くにまで届ける必要があります。
肌表面に塗られたビタミンCは厚さ15〜20μm(顔の場合)の角層を透過後、3層の表皮構造を浸透し基底層まで到達します。
しかし、基底膜には毛細血管が張り廻らされている為、多くのビタミンCは血管内に吸収されてしまい、真皮層まで届く量はごくわずかになります。
ビタミンCを真皮層にまで届ける方法として次のような事が考えられます。
●血管に取り込まれる分を考慮して、さらに高濃度のピュアビタミンCを使う。
●イオントフォレーシスやエレクトロポレーションといった浸透力を上げる為の電子機器を使用する。
つまり、手軽にそして安全にビタミンCを肌の奥に届けるためには、浸透力と高濃度の両方の特徴を兼ね備えたビタミンCである必要があります。
※実際2001年に発表された論文では濃度8%以上で皮膚組織に浸透したとの報告があります。
化粧品を選ぶ際は、配合率に注目して、ビタミンCを肌の奥深くまで届けるスキンケアを行いましょう。
日本の成人におけるビタミンCの推奨摂取量は1日当たり0.1g(0.1mL)です。ただし、これは健康を損ねないために必要な最低限の摂取量となります。
むしろ、疲れている時や風邪で寝込んでいる時には体内でビタミンCが消費されやすいことから多めに摂った方が良いでしょう。ビタミンCの摂取量は少ないと問題が生じますが、多くても差し支えはありません。