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美容健康コラム スルフォラファンで肝臓元気 スルフォラファンで肝臓元気 スルフォラファンで肝臓元気

スルフォラファンの抗酸化効果と副作用

スルフォラファンとは、ブロッコリーの種を発芽させた新芽「ブロッコリースプラウト」に多く含まれている成分です。食品中では前駆体であるスルフォラファングルコシノレート(SGS)として存在し、体内で消化・分解される過程でスルフォラファンに変換されます。
スルフォラファンは、体内に取り込まれた化学物質を解毒する効果や、抗酸化作用を促進する働きがある事で注目されています。
スルフォラファンとは、ブロッコリーの種を発芽させた新芽
スルフォラファンを
摂取する方法
スルフォラファングルコシノレート(SGS)は、カリフラワー、キャベツ、芽キャベツ、ケール、白菜、菜の花など、さまざまな野菜に含まれています。中でも、ブロッコリーのスプラウト(新芽)には、特に豊富なSGSが含まれています。

ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファングルコシノレート(SGS)からスルフォラファンに変換する方法は2つあります。

1つは、ブロッコリースプラウトを含む野菜を普通に食べる事です。スルフォラファングルコシノレートを摂取すると、腸内細菌によってスルフォラファンに変換されます。ただし、この量はごくわずかです。
スルフォラファンを摂取する方法
もう1つは、ブロッコリースプラウトを生でよく噛んで食べる事です。

野菜を噛む、切る、または損傷させる事でブロッコリースプラウト自身が持つ酵素「ミロシナーゼ」が放出され、スルフォラファングルコシノレートは口の中でスルフォラファンに変換されます。
生でブロッコリースプラウトを噛んで食べると辛みを感じますが、この辛み成分がスルフォラファンなのです。

※ブロッコリースプラウトに含まれる酵素「ミロシナーゼ」は熱に弱く、加熱する事で破損し辛味もなくなります。つまり、熱するとスルフォラファンに変換されにくくなるのです。



スルフォラファンを
効果的に摂るポイント
スルフォラファンを効果的に摂るポイント
スルフォラファンを効果的に摂るポイント

また、ブロッコリースプラウトが成熟すると食卓で馴染みのある「ブロッコリー」に育ちます。通常、ブロッコリーの茎は食べず、先端にできる蕾(つぼみ)を食べます。

この部分を花蕾(からい)といい、まだ開いていない花の部分ですが、こちらにもスルフォラファングルコシノレートは含まれています。

しかし、ブロッコリースプラウト(新芽)のほうが、SGSを10倍以上も多く含有していますので、スルフォラファン(スルフォラファングルコシノレート)を多く摂取したい方は、サラダにして生のままの「ブロッコリースプラウト」を噛んで摂取したほうが効果的です。
スルフォラファンの
効果とは!?
スルフォラファンの抗酸化力と解毒力
老化の進行を防ぐにはエネルギーの副産物として生まれる「活性酸素」による「酸化」を抑制する事が大切です。この細胞の酸化を抑制する働きが、抗酸化作用であり、老化を抑える為の重要な要素となります。

活性酸素の働きを抑えるには、抗酸化物質を体外から摂取する方法がありますが、生体内で作られる「抗酸化酵素」の産生量を増やすといった方法もあります。
スルフォラファンの抗酸化力

スルフォラファンは、抗酸化酵素の生産に重要な役割を果たしています。なぜなら、スルフォラファンを摂取する事で、抗酸化酵素の産生量が多くなり、老化を抑える力(抗酸化力)が高まるからです。

また、日常生活で知らず知らずのうちに摂取してしまう有害な物質があっても、すぐに健康に害を与えないのは、体内にある解毒酵素が毒素を無害化してくれるからです。

スルフォラファンには、体内での解毒酵素の生成を促進する効果があるため、スルフォラファンを豊富に含む食品を積極的に摂取することで、これらの解毒酵素をより多く体内で作り出すことができます。

このようにスルフォラファンを摂取することで、抗酸化力と解毒力を強化することができます。


スルフォラファンで肝機能が改善する
人体でもっとも大きな臓器である肝臓は、栄養素の代謝や有害物質の解毒、胆汁の分泌などを行う重要な臓器です。

肝臓の機能が低下してしまうと、毒素や老廃物が体内に溜まりやすくなり、疲れやすくなるほか、病気の原因にもなります。

しかし、肝細胞が破壊され肝機能に障害が発生しても、初期段階では自覚症状がなく「沈黙の臓器」と呼ばれています。 それだけに普段から健康に気を使い肝臓をいたわりたいものです。
スルフォラファンで肝機能が改善する力


肝臓には摂取した栄養を吸収できるように適切に変化させる代謝機能と共に、アルコールや有害物質の解毒作用・抗酸化作用・抗炎症作用などがあります。

そして、スルフォラファンにも同様に、肝臓の解毒能力、抗酸化能力、および抗炎症作用をサポートする効果があります。 このように肝臓と相性のよいスルフォラファンは、肝機能の自然回復をサポートする働きもあるとされています。
スルフォラファンは肝臓のもつ解毒力、抗酸化力、抗炎症作用
スルフォラファンは肝臓のもつ解毒力、抗酸化力、抗炎症作用

がんの予防だけでなく、がん治療においても注目!
スルフォラファンには、細胞のがん化を抑制する可能性があるとされていますが、がん患者に対する「放射線治療」の効果を増強する可能性を秘めています。

つまり、放射線治療を行う際にスルフォラファンを併用することで、がん細胞をより効果的に死滅させることが出来るかもしれないということです。

このような発見は、将来のがん治療法における新しいアプローチであり、放射線との併用療法としての新たな可能性を広げることが期待されています。

※2018年に発見 参考文献)https://www.qst.go.jp/site/qms/1669.html
スルフォラファンはがん治療においても注目


脂肪を燃焼させる褐色脂肪細胞の増加を促す
脂肪細胞には、「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類の細胞が存在します。白色脂肪細胞はエネルギーを溜め込む働きがあり、褐色脂肪細胞は脂肪を燃焼させる作用があります。

褐色脂肪細胞にはミトコンドリアが多く存在します。このミトコンドリアにある熱産生タンパク質の働きにより、余分な脂肪が熱に変換されて放出されます。
褐色脂肪細胞の量が少ないと、蓄積された脂肪が放出されず、肥満やメタボリックシンドロームの原因となるのです。
スルフォラファンは褐色脂肪細胞の増加を促す

つまり、褐色脂肪細胞を増加させる事ができれば、脂肪が消費されやすくなり肥満やメタボリックシンドロームの予防に繋がります。そして、スルフォラファンには、褐色細胞の増加を助ける働きがあるのです。

※参考文献)https://dm-net.co.jp/calendar/2017/026591.php


美容・美肌にも効果あり
スルフォラファンには、メラニンの生成を抑えたり、肌の老化を遅らせる効果があるとされています。

紫外線を浴びるとメラノサイトという細胞が反応し、メラニン色素が作られます。これがシミの原因となります。

スルフォラファンには、このメラニンの生成をおさえる作用がある為、美肌の効果も期待されています。

また、薄毛の原因となる物質を分解する働きも示されており、薄毛対策にも効果的だと言われています。
スルフォラファンは美容・美肌にも効果あり


その他、動脈硬化や糖尿病(※)の原因を取り除いたり、ピロリ菌の殺菌作用もあります。

また、腸内細菌のバランスを整え腸内環境の悪化を食い止めたり、アレルギーによる炎症作用を抑えたり、アルコールの大量摂取によって体内に生み出される毒素(アセトアルデヒド)を分解するための酵素を生成する事が出来るなど、多く研究結果により効果効能が報告されています。

※2型糖尿病患者に血糖コントロールの改善報告あり
スルフォラファンに
副作用はあるのか?
スルフォラファンも摂取しすぎると副作用が生じます。お腹がはったり、便秘や下痢を引き起こす事があるようです。スルフォラファンには腸内フローラを整える効果があるのですが、取りすぎてしまうと逆効果になるようですね。

以上、スルフォラファンは調べれば調べるほどさまざまな効果を発揮してくれる成分なので毎日の食生活に取り入れたいものですね。 ただし、良いものだといって食べすぎないように致しましょう。
 
大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
著者:大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
金沢大学医学部卒、美容皮膚科クリニックを運営
https://m-beauty.jp/about/dr.html

参考文献やインターネット上にあるエビデンスやメーカー情報を元に分かりやすくまとめたものになります。参考になれば幸いです。
本成分は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。疾病に罹患している場合はかかりつけ医師に、医薬品を服用している場合は医師、薬剤師に相談してください。食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスをお勧めします。
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