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美容健康コラム ナイアシンアミドによるシワ改善効果 ナイアシンアミドによるシワ改善効果 ナイアシンアミドによるシワ改善効果

ナイアシンアミドのシワ改善効果

年齢とともに気になるシワ。 ナイアシンアミドは医薬部外品として、新たに「シワ改善」の有効性が認められました。
通常スキンケア用品に含まれる美容成分は、肌表面にある「角質層まで届く」としか表現できませんが、ナイアシンアミドは角質層のその奥にある「真皮層まで届く」という事がエビデンスによって示されており、医薬部外品の説明としてその表示が認可されている商品もあります。意外と昔からある成分ですが、今回は美肌有効成分「ナイアシンアミド」について詳しく説明します。
ナイアシンアミドとは?
ナイアシンアミドとは、エネルギー代謝や皮膚・粘膜の健康維持に関わる、水溶性ビタミンB3の一種です。

スキンケア製品では「ニコチン酸アミド」と表示されることもあり、ビタミンB3(ナイアシン)の一種として、美容分野でも広く利用されています。

ナイアシンとは「ニコチン酸」と「ニコチン酸アミド」の総称。

ナイアシンという名称は、ニコチン酸がタバコに含まれる有害物質「ニコチン」と誤解されるのを防ぐためにつけられた名前です。
ナイアシンアミドとは水溶性のビタミンB3
「ナイアシンアミド10%配合」と「ナイアシンアミド原液10%配合」の違い
化粧品には「ナイアシンアミド10%配合」と「ナイアシンアミド原液10%配合」という似た表記がありますが、必ずしも同じ意味ではありません。

**「ナイアシンアミド10%配合」**は、一般的に製品全体の10%がナイアシンアミドであることを示します。
ナイアシンアミドの配合量に注意
一方、「ナイアシンアミド原液10%配合」は、「ナイアシンアミドを含む原液」を10%配合しているという意味で使われることがあります。例えば、ナイアシンアミド50%の原液を10%配合した場合、製品中のナイアシンアミド濃度は5%になります。

また、化粧品における「原液」には法律上の定義がありません。 メーカーによって意味が異なるため、「原液10%配合」という表示だけでは、実際のナイアシンアミド濃度は判断できません。

ナイアシンアミドの配合量を重視する場合は、「原液」といった表現には注意し「ナイアシンアミド10%配合」など、濃度が明確に記載されているかを確認すると安心です。
医薬部外品の承認を得ている効果
ナイアシンアミドは、美白※やシワ改善、皮脂バランスを整える働き、保湿、肌荒れ予防など、さまざまな美容効果が期待されている成分です。レチノール(ビタミンA)ほど即効性は期待できませんが、刺激が比較的少なく、毎日のスキンケアに取り入れやすいことから、多くの化粧品に配合されています。※ただし、低濃度では効果がありません。

ナイアシンアミドは主に、肌荒れ、シワ改善、美白において厚生労働省から医薬部外品の承認を受けています。
  1. 肌荒れの改善効果
  2. ターンオーバーを促し、細胞間脂質であるセラミドの合成を促進することで、肌のバリア機能を改善します。 セラミドの前駆体であるグルコシルセラミド、スフィンゴミエリンの生成、およびセラミド合成促進などの作用があります。※保湿の効果にも繋がります。

  3. 美白効果
  4. シミやソバカスの原因となるメラニンの生成を抑えるはたらきと、 メラニンを肌表面へ輸送するメラノソームのはたらきを阻害する「色素沈着抑制作用」があります。

    「シミ・そばかす」を防ぐしくみ

    「シミ・そばかす」を防ぐしくみ「シミ・そばかす」を防ぐしくみ
  5. シワ予防の効果
  6. 真皮層にあるコラーゲンの生成を促進し、肌の奥深くから肌細胞を持ちあげる「抗シワ・抗老化作用」があります。コラーゲンの他にエラスチンや線維芽細胞の産生も促し、肌にハリをもたらします。

    「シワ」を防ぐしくみ

    「シワ」を防ぐしくみ「シワ」を防ぐしくみ
    ナイアシンアミドは、これまで肌荒れ対策や美白ケアの有効成分として医薬部外品の承認を得ていましたが、2017年にはさらに「シワ改善」の効果も認められ、一層注目を集めるようになりました。

  7. 真皮層まで届く
  8. 医薬部外品として申請されたナイアシンアミド配合のスキンケア用品の作用機序には、真皮層まで有効成分が届く事が記されたエビデンスもあります。
    真皮層まで浸透するナイアシンアミド
ナイアシンアミドの美白効果を科学的に検証
ナイアシンアミドがメラニン(色素)を作る酵素「チロシナーゼ」にどのような影響を与えるのかを、キノコ由来のチロシナーゼと、ヒト由来のメラノサイト(色素細胞)を使って調査した研究があります。

この結果、ナイアシンアミド自体には、メラニンの生成を直接抑える作用は確認出来なかったものの、「メラノサイトとケラチノサイト(表皮細胞)の共培養モデル」では、ナイアシンアミドを加えることで、メラノサイトからケラチノサイトへのメラノソーム(メラニンを含む小器官)の移動が35〜68%も抑えられたのです。
ナイアシンアミドエビデンス
つまり、メラニン生成を抑制するのではなく、「肌表面に届かせない」ことで色素沈着を防ぐ効果が示されたのです。

さらに、人工的に色素沈着を再現した皮膚モデル(PREP)では、ナイアシンアミドを使用することで肌の色が薄くなり、美白効果が確認されたのです。

シミや色むらのある日本人女性18名によって、ナイアシンアミドが5%配合された保湿剤と、ナイアシンアミドを含まない保湿剤を左右の頬に使い分け、4週間行った臨床試験があります。その結果、ナイアシンアミドを使用した肌には、明らかに色素沈着の改善と肌の明度向上が見られています。 シミや色むらのある日本人女性18名の方に、ナイアシンアミドを5%配合した保湿剤と、含まない保湿剤をそれぞれ左右の頬に4週間ぬり続ける臨床試験が行われました。その結果、ナイアシンアミドを使用した肌には、明らかに色素沈着の改善と肌の明度向上が見られています。

これら一連の実験から、ナイアシンアミドは「メラニンの移動を防ぐことで肌を明るく見せる」という、新しいタイプの美白成分であると報告されています。

参考文献:
Hakozaki T, Minwalla L, Zhuang J, Chhoa M, Matsubara A, Miyamoto K, et al. (2002). The effect of niacinamide on reducing cutaneous pigmentation and suppression of melanosome transfer. Br J Dermatol. 147(1):20-31. PMID: 12100180

レチノールとの併用でシミの改善スピードが上昇
レチノール0.5%を主成分とし、ナイアシンアミド4.4%、レスベラトロール1%、ヘキシルレゾルシノール1.1%を含む夜用クリームの有効性と安全性について、10週間にわたって行われた臨床試験があります。

対象となったのは、軽度から中等度の色素沈着やシワ、くすみといった肌老化の兆候を持つ25人の女性で、平均年齢は53.4歳です。すべての参加者には洗顔料、保湿美容液、保湿クリーム、そしてSPF30の日焼け止めからなる日中のスキンケアルーティンが提供され、夜間のみ本製品を使用するという設計です。

評価項目には、小ジワ、肌の明るさ、滑らかさ、色素沈着、肌の均一性、シワの深さなどが含まれいますが、臨床試験の結果、すべての項目で統計的に有意な改善が認められたのです。

特に2週目には早くも肌の輝きや小ジワの改善が確認され、4週目には色ムラや色素沈着の改善も明らかとなりました。

また、レチノイド皮膚炎に見られる軽度の赤みや乾燥は試験初期に限られ、10週目には参加者全員が刺激感なく使用できていたことから、効果と使用感のバランスに優れた処方であること報告されました。

参考文献:
Draelos ZD. (2016). Anti-aging cosmeceutical moisturizers: are they effective? J Drugs Dermatol. 15(4 Suppl): s24-s28.PMID: 27050704
「化粧品」を選ぶポイント
ナイアシンアミドが配合された化粧品は、どのように選ぶと良いのでしょう。
まずは、大きく2つに分けて「医薬部外品」と「化粧品」に分類されます。
ナイアシンアミドが配合された化粧品
ナイアシンアミドを医薬部外品として使う場合は、厚生労働省が許可した濃度で配合すると決められています。 一方、ナイアシンアミドを化粧品として使用する場合、有効成分としてナイアシンアミドを訴求する事はできませんが、配合濃度の規定はありませんので、各メーカーの技術に応じてナイアシンアミドを高濃度に配合した商品が作れます。

※特定の成分が高濃度に配合された化粧品は、ドクターズコスメに多く見られますが、肌が敏感な方や無難なスキンケアをしたい方は、医薬部外品をおすすめします。


ナイアシンアミドの量

  • 医薬部外品
  • ・厚生労働省が許可した濃度
  • 化粧品
  • ・高濃度での配合が可能

こんな方におすすめ

  • 医薬部外品
  • ・肌が弱い
  • ・敏感肌
  • ・無難にケアしたい方
  • 化粧品
  • ・エイジングケアしたい
  • ・普通肌
  • ・より高い効果を期待したい


化粧品選びにおいて、美白、シワ、ニキビ、乾燥など、何か1つを優先させて他のケアを諦めなければいけないものが多い中で、マルチな効果が期待できるナイアシンアミドはとても優秀と言えるでしょう。

レチノールや高濃度のビタミンCによるスキンケアも「シミ」や「シワ」に大変効果的ですが、ヒトによっては刺激が見られます。敏感肌の方は比較的マイルドなナイアシンアミドがおすすめです。
※すべての方に刺激がないわけではありません

以前から多くのスキンケア製品に配合されてきたナイアシンアミド。 より高い効果を期待するならば、高濃度配合の化粧品に ステップアップしてみてはいかがでしょうか。
スキンケア製品に配合されてきたナイアシンアミド
ナイアシンアミドを
「食べ物」から摂り入れるには
ナイアシン(ビタミンB3)は、酵母、牛乳、緑黄色野菜、豆類など、さまざまな食品に含まれており、特に魚介類、肉類、きのこ類、穀類に多く含まれています。

食品中では、ナイアシンの一形態であるナイアシンアミド(ニコチンアミド)も含まれており、とくに動物性食品に多く存在します。これらは体内でビタミンB3として働き、エネルギー代謝や皮膚・粘膜の健康維持に重要な役割を果たします。
 
ナイアシンアミドの1日の摂取量
ナイアシンは食品からの摂取以外に、アミノ酸の一種であるトリプトファンを使って体内でも生成されるため、それらの合算値をナイアシン当量(mgNE)としています。※この合成には、ビタミンB1、B2、B6が必要とされています

そして、トリプトファン60mgがナイアシン1mgに相当します。
ナイアシン当量(mgNE)=
ナイアシン(mg)+1/60 トリプトファン(mg)
トリプトファン量が未知の場合、たんぱく質の1%をトリプトファンとみなすことで、下記の式があてはまります。
ナイアシン当量(mgNE)=
ナイアシン(mg) + たんぱく質(g) × 1000 ×1/100 × 1/60(mg)
「日本食品標準成分表(2020年版)」より


【補足】
ナイアシンが欠乏するとペラグラ(pellagra)という欠乏症の病気になることが知られています。主な症状には、赤い発疹ができる皮膚症状、口舌炎や下痢などの消化管症状、神経障害などがあげられます。ペラグラはとうもろこしを主食とした中南米などの地域で見られましたが、日本で通常の食生活をしている場合は不足する心配はほとんどないと言われています。
ナイアシンアミドの
「体内」での働き
ナイアシン(ニコチン酸およびナイアシンアミド)は、日本の栄養機能食品制度において「皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素」として認められており、栄養機能食品にも利用されています。

※栄養機能食品とは特定の栄養成分の補給のために利用される食品で、栄養成分の機能を表示するものをいいます。

糖質や脂質、タンパク質などの三大栄養素の体内での酵素反応を助ける"補酵素"の働きがあり、酵素反応の約2割(400種類以上)に関わっています。
糖質や脂質、タンパク質などの三大栄養素
例えばアルコールの分解や、分解後に生じるアセトアルデヒドという二日酔いを起こす成分の分解を助ける補酵素の働きもあります。
ナイアシンアミドはアルコールの分解を助ける
他にも循環系、消化器系、神経系の働きを助ける働きがあります。

ナイアシンアミドは食事やサプリメントから摂り入れる場合、そのほとんどが健康維持のために使われます。  美肌のために使うなら、直接肌からナイアシンアミドを取り入れることがおすすめです。
大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
著者:大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
金沢大学医学部卒、美容皮膚科クリニックを運営
https://m-beauty.jp/about/dr.html

参考文献やインターネット上にあるエビデンスやメーカー情報を元に分かりやすくまとめたものになります。参考になれば幸いです。
本成分は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。疾病に罹患している場合はかかりつけ医師に、医薬品を服用している場合は医師、薬剤師に相談してください。食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスをお勧めします。
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