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美容健康コラム 次亜塩素酸水の除菌効果で健康管理 次亜塩素酸水の除菌効果で健康管理 次亜塩素酸水の除菌効果で健康管理

次亜塩素酸水の効果と
加湿器を使った室内除菌
医師監修

毎年流行する季節性ウイルス。特に秋・冬は空気が乾燥し、新型コロナウイルス・新型インフルエンザ・新型ノロウィルス・ロタウイルス・RSウィルスといった様々な感染症が一段と流行する季節です。

ウィルスに感染しないためには、こまめな「手洗い」や「うがい」が有効です。 そして、ウィルス感染から身を守るために、普段から手に触れるものをしっかりと除菌することが大切です。そこで、コロナ禍から大注目されているのが次亜塩素酸水です。次亜塩素酸水の優れた点は、アルコール消毒剤に対して高い抵抗性を持つウイルス、例えばノロウイルスなどにも効果的に作用することです。

新型ノロウイルスや新型コロナウイルスのように感染力が非常に強い感染症は、適切な対策をしないと人が集まる場所では「クラスター」が発生するリスクがあります。
毎年流行する季節性ウイルスには次亜塩素酸
※嘔吐物・便の処理には、肌への刺激の少ない微酸性の次亜塩素酸水溶液がおすすめです。微酸性の次亜塩素酸水は、肌に優しくて除菌力は次亜塩素酸ナトリウムの約80倍もあるため低濃度で高い殺菌効果が確認されています。
次亜塩素酸水とは?
次亜塩素酸水は、水と塩を電気分解することで生成できる除菌・消臭成分です。有機物(菌やウイルス)の分解後は水になる性質があるため、安全性が高く、さまざまな場面で安心して使用できます。
次亜塩素酸水は衛生面を重視される現場や物に活用
次亜塩素酸が使用される分野は幅広く、水道水の浄化処理を始め、食品加工工場での除菌、プール内の消毒、哺乳瓶の洗浄、ペット用品や嘔吐物の除菌消臭など幅広いシーンで活用されています。

日常生活において、次亜塩素酸水を使う場合、塩素濃度が低濃度でも高い除菌力を発揮する微酸性の次亜塩素酸水がおすすめです。

pH5〜6.5の微酸性次亜塩素酸水は、高い殺菌能力があり、水溶液中に存在する「次亜塩素酸(HCLO)」の濃度も高く、塩素ガスが発生しにくい水溶液です。 ※逆に、ph2〜3の強酸性次亜塩素酸水は、塩素ガスが散気しやすく、空気中に拡散すると塩素臭を放ち、サビ発生の原因にもなるため注意が必要です。
水中の「次亜塩素酸水(HCLO)」の比率
微酸性次亜塩素酸水は、次亜塩素酸水の中でも特に多くの利点があります。花粉アレルゲン(例:スギ花粉)やウイルス(インフルエンザ、ノロウイルスなど)の除去にも非常に効果的です。

一方で、「次亜塩素酸ナトリウム」という、名前が似た塩素系化合物もありますが、これは次亜塩素酸水とは全く異なる性質を持ちます。次亜塩素酸ナトリウムには主に次亜塩素酸イオン(ClO-)が多く含まれており、強力な漂白作用がありますが、除菌効果の高い次亜塩素酸(HClO)の含有率は低いため、同じ濃度では次亜塩素酸水ほどの除菌力は期待できません。

さらに、次亜塩素酸ナトリウムは強い塩素の臭いがあり、強アルカリ性であるため、皮膚や粘膜に刺激を与えることがあります。特に、皮膚につくと炎症を引き起こしたり、目や喉に痛みを感じることがあります。

コロナ禍の初期には、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤であるハイターなど)が同じものだと誤解されることがありましたが、実際には名前が似ているだけで、全く異なる水溶液なのです。

※微酸性であっても高濃度の次亜塩素酸水は刺激が強い為、除菌用途で利用する場合は、低濃度(約50ppm)の次亜塩素酸水を利用するのがおすすめです。低濃度でも十分な除菌効果があります。
次亜塩素酸水の効果
次亜塩素酸水は、有機物を破壊(除菌・消臭)した後は、水と若干のクロラミン(塩素系の臭いがする窒素化合物)へと変わります。これは酸化還元反応という電子のやりとりが関係しており、次亜塩素酸水の特性です。
次亜塩素酸水の特性
※化学式「 HCLO + H+ + 2e- → H2O + Cl- 」 

次亜塩素酸水は、この酸化還元反応によって高い除菌効果を発揮し、インフルエンザウイルスやノロウイルスに対してもその有効性が認められています。さらに、2020年に世界的に流行した新型コロナウイルスに対しては、99.99%の除菌効果が示されました。

他にも、厚生労働省から公表されている資料によると次亜塩素酸水(50ppm)は、以下の細菌に対してもその殺菌効果が確認されています。

●大腸菌
●黄色ブドウ球菌(MRSAも含む)
●サルモネラ菌
●緑膿菌
●レンサ球菌
●枯草菌
●カンジダ
●黒コウジカビ など
※50ppmの次亜塩素酸水における殺菌効果 出典元:厚生労働省 PDF資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf

人に害を及ぼす微生物は、土壌や水中、動物の体内など、私たちの身近な生活環境のあらゆる場所に存在しています。こうした微生物が体内に侵入すると、下痢や腹痛、嘔吐、発熱などの体調不良を引き起こすことがあります。

次亜塩素酸水は安全性が高く、これらの菌を短時間で安全に殺菌することが可能です。厚生労働省によると、枯草菌を除くほとんどの菌は1分以内で殺菌され、枯草菌も3分後にはほぼ死滅させることが可能とされています。

この優れた殺菌効果は、次亜塩素酸水の不安定な性質によるものであり、濃度が高いほど短時間で強力な殺菌効果が期待できます。特に、温度が高い状態の次亜塩素酸水は化学的に最も不安定な状態であり、除菌力が最大限に高まる瞬間です。


※製品評価技術基盤機能では次亜塩素酸水の殺菌効果が発表されており、流水の場合は35ppm(0.035%)、拭取り除菌の場合は80ppm、汚れの多い拭取り除菌用途では200ppmと公表しております。このようにアルコールの濃度より、はるかに少ない濃度での除菌が可能です。(ppmとは百万分の一の濃度単位です)
次亜塩素酸水で
付着菌対策
表面を濡らさず、人の手を介さずに付着菌を処理するという発想から生まれた「超音波加湿器」による「次亜塩素酸水」の「空間噴霧」に注目が集まっています。

空気中に漂う菌やウイルスには「換気」が有効ですが、実は感染経路の多くは空気感染ではなく、壁や床に付着するウイルスや菌による接触感染が主な原因です。

これらの菌やウイルスを除菌するには、室内空間に安全な濃度の次亜塩素酸水を一定時間噴霧することが有効です。この方法により、付着している菌やウイルスを効果的に除菌することが可能です。

さらに、水道水を使った加湿器は、こまめに掃除をしないとタンク内の水に「レジオネラ菌」が発生するリスクがあります。しかし、次亜塩素酸水を使用することで、水の腐敗を抑え、菌の繁殖リスクを低減する効果が期待できます。

水道水ではなく、適切な濃度の次亜塩素酸水(約50ppm)を利用することで、加湿器内の細菌の繁殖を抑制し、「ぬめり」のない綺麗な水を維持する事が出来ます。
次亜塩素酸水の噴霧


※コロナ禍の初期には、一部の誤った報道により、次亜塩素酸水の除菌力や安全性について「大きな誤解」が生じていました。しかし、厚生労働省の正式発表により、次亜塩素酸水の有効性は確認され、空間噴霧としての使用も解禁されました。発表資料「https://www.mhlw.go.jp/content/001004534.pdf
次亜塩素酸水の空間噴霧
と安全性
〜次亜塩素酸溶液と過酸化水素溶液を霧化噴霧すると新型コロナウイルスとインフルエンザA型ウイルスは不活化する
・Inactivation of SARS-CoV-2 and influenza A virus by dry fogging hypochlorous acid solution and hydrogen peroxide solution
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35389997/

次亜塩素酸水を空間に噴霧する事で付着ウイルスを不活性化する事が可能です。この情報は、米国国立医学図書館(National Library of Medicine, NLM)が運営する学術論文データベースPubMedに掲載されています。これには、次亜塩素酸水を霧化(噴霧)する事は、公共の場所での大規模な感染拡大防止に有効であると示されています。

新型コロナウイルスは、飛沫やエアロゾルによる感染以外に、物の表面に付着したウイルスに接触する事でも感染します。物体表面に付着したウイルスは何日間も生存する事が確認されています。そのため、物体表面に付着したウイルスを次亜塩素酸水噴霧で不活性化する事が可能なら、公共の場所での感染拡大防止に大きく貢献出来ることでしょう。
次亜塩素酸水対応 超音波加湿器
次亜塩素酸水の濃度が高く、噴霧時間が長いほど、ウイルスの不活性化効果が高まることが確認されています。また、次亜塩素酸の噴霧が人体に与える影響や安全性に関する実験では、300ppm程度の高濃度次亜塩素酸水は、細胞組織に悪影響を与えないことが示されています。このことから、低濃度であれば人体に対して無害であると考えられます。

とはいえ、高濃度の次亜塩素酸を大量に吸い込むと呼吸器への刺激が起こる可能性があるため、適切な濃度で使用することが大切です。また、濃度が高すぎると金属に腐食リスクが生じますので、次亜塩素酸水は安全な濃度で使用する必要があります。
次亜塩素酸水を噴霧しても電子機器には影響がなかった
次亜塩素酸(HOCl)は、高い除菌力と人へのやさしさから、医療・介護現場やオフィス、家庭用の空間除菌としても注目されている成分です。しかし一方で、「精密機器や金属への影響は大丈夫なのか?」という不安の声も少なくありません。

電子機器には影響を与えない
こうした疑問に対し、最近の研究では、次亜塩素酸の「ドライミスト(乾式噴霧)」が微生物に効果を発揮しながらも、電子機器には影響を与えなかった、という結果が示されています。

この研究では、濃度300ppm・500ppm・2000ppmの次亜塩素酸ミストを使用し、ウイルス、細菌、カビ、胞子などに対する効果を評価しています。また、パルスオキシメーターや小型電子コンピューターといった電子機器を対象に、次亜塩素酸ミストが内部に侵入したり、性能に影響を与えたりするかを確認しています。

試験は最大90回のミスト噴霧サイクルを繰り返す形で行われましたが、除菌効果は明確に認められた一方で、電子機器の動作に異常は一切確認されませんでした。また、内部部品や金属接点にミストが入り込んだ形跡もなく、長期間使用した場合でも腐食や動作不良の兆候は見られませんでした。

この結果は、「次亜塩素酸は金属を腐食させる」という懸念に対し、ドライミストという適切な使用法を選べば、電子機器にも安全に使えるという根拠につながる可能性が高いと考えられます。

参考文献 Nasi遵gowska, B., W遵godarski, M., Kaliszewski, M., Bogdanowicz, Z., Krzowski, 遵G., Kopczy醇lski, K., Witkowski, G., Czeczott-Urban, A., Bombalska, A., Urba醇lska, M., Garbat, K., Sowi醇lska, A., Kutwin, M., Koperski, W., Wo醇貧iak, R., & Mierczyk, Z. (2024). Decontamination effect of hypochlorous acid dry mist on selected bacteria, viruses, spores, and fungi as well as on components of electronic systems. International Journal of Molecular Sciences, 25(13), 7198. https://doi.org/10.3390/ijms25137198
次亜塩素酸水でペット用品も除菌消臭
次亜塩素酸水を使った加湿器による空間噴霧は、室内で飼うペット(犬 猫)の生活臭や、汚物の臭い対策には大変効果的です。

犬や猫にとってアルコールは非常に危険な物質です。そのため、アルコールを含む除菌水ではペット用品をお掃除することはできません。この場合は、適切な濃度の次亜塩素酸水を使用することで、安全かつ効果的に除菌・消臭することが可能です。

高濃度の次亜塩素酸水はペット用トイレにスプレーすることで、すぐに除菌消臭出来ます。次亜塩素酸水を活用することで、快適で清潔な空間をペットと一緒に過ごす事が出来るでしょう。
ペットのトイレ臭い消し脱臭効果
次亜塩素酸水の使い方
次亜塩素酸水は、その濃度によってさまざまな用途に活用することができます。
次亜塩素酸水の濃度によって、様々な用途に使用できます

  1. 気になる菌の繁殖にしっかり除菌
  2. 次亜塩素酸水は、菌の繁殖が気になるシンク周りやキッチングッズはもちろん、トイレ、バスルーム、嘔吐物、ペットのトイレ、カビに対しても効果的に除菌・消臭が可能です。

    嘔吐物、カビ、トイレ等に使用する場合、次亜塩素酸水の濃度は500ppmが目安です。
    ※特に、嘔吐物に対して使用する際は、十分に拭き取った後に使用したほうが効果的です。

    シンク周り・キッチングッズ、バスルーム、生ごみやおむつなどに使用する場合の濃度は、200ppmが目安です。 ※菌やウイルスの除菌消臭なら50ppmで十分な除菌効果があります。
    シンク周り・キッチングッズ・嘔吐物トイレ、バスルーム・ペットのトイレ


  3. 次亜塩素酸水で除菌しよう
  4. 臭いが気になる箇所には、次亜塩素酸水をスプレーし、自然乾燥させるか拭き取ってください。消臭目的で使用する際の濃度の目安は100ppmです。

    ※皮製品には使用できません。
    ※布製品に使用する場合は、目立たないところで試してからお使いください。
    シンク周り・キッチングッズ・嘔吐物シ車内・タバコ・リビング・ペットの寝床


  5. ベビー・キッズ・ペット用品を除菌消臭
  6. 次亜塩素酸水は、赤ちゃんや子供、お年寄りなど抵抗力の弱い方が使う「物の除菌」にも安心してお使いいただけます。人やペットが直接触れる物の除菌・消臭に使用する際の濃度の目安は50ppm。健康に影響を与えない安全な濃度です。
    哺乳瓶・おもちゃ介護・枕
[注意点]
●トイレ用洗剤など酸性物質と混ぜると有毒なガスが発生する可能性があるので併用しない。※「まぜるな危険」と記載されている洗剤とは併用しないこと。
●布製品に使用する際は、シミや変色する恐れがあるので、目立たない部分で試すこと。
●金属・樹脂・ゴムなどは変質の恐れがあるため、使用後はしっかり水拭きすること。
●成分や濃度、使用期限を確認すること。
●紫外線を避け冷暗所に保存すると長持ちします。
気づかぬうちに
ウィルスが増殖
感染者や菌を保持している人がドアノブやスイッチに触れると、ウイルスや菌がその表面に付着し、他の人が同じ場所を触ることで間接的に感染が広がる危険性があります。

特に、新型コロナウイルスは表面での生存期間が長く、プラスチックに付着した場合は2〜3日間は生存すると言われています。そのため、こまめに除菌することが大切です。
気づかぬうちにウィルスをまきちらす
大勢の人が集まる場所の
感染症防止に
最近では、イベント会場や介護施設、小さな子供が多い保育施設などで、消毒・除菌アイテムとして、次亜塩素酸水を採用するところが多くなりました。

特に医療現場では、従来より次亜塩素酸水の除菌効果や安全性は高く評価されています。不特定多数の人間が集まる場所においては、感染拡大を抑制する為に、安全な濃度の次亜塩素酸水を噴霧する事も行われてきました。

また、臭いがこもりやすいペットショップや動物病院、動物を扱うカフェでも次亜塩素酸水が使用されています。実は次亜塩素酸水の歴史は長く、畜産業界では家畜をウイルスや細菌から守る為に、次亜塩素酸水の噴霧は常識なのです。
大勢の人が集まる場所の感染症防止に
ウィルスや菌とバイバイ菌だ!
次亜塩素酸水は、除菌能力が高く、さらに、スプレーしたり、加湿器で散布したりと手軽に利用できるのがポイント!

健康面や衛生面での対策としてはもちろん、ストレスになりがちな様々な臭いを解消するアイテムとしても利用出来ます。
春夏秋冬ウィルスや菌とバイバイ!
次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水の違い
次亜塩素酸ナトリウムとは、一般的に「ハイター」や「ミルトン」など塩素系漂白剤に含まれている成分です。この成分は、次亜塩素酸水と同様に微生物やウイルスの除菌が出来る他、衣類のシミ抜き、カビ取り、排水口のぬめり取りなどにも効果的です。

ただし、アルカリ性のため、皮膚や粘膜に付着すると肌荒れを引き起こす恐れがあります。次亜塩素酸ナトリウムを使う際には、手袋を着用するなど直接触れないようにして下さい。

また、サビや劣化の原因となりますので、どちらも金属への使用は避けてください。「まぜるな危険」と記載されている酸性洗剤と混ぜると有害な塩素ガスが発生するため、必ず単独で使用しましょう。
●次亜塩素酸と亜塩素酸の違い
次亜塩素酸水と亜塩素酸水は、化学式で見ると違いがわかります。「塩素酸(HCIO3)」に対して酸素(O)が1つ少ないと「亜塩素酸(HCIO2)」となり、さらにもう1つ少ないと「次亜塩素酸(HCIO)」です。いずれも除菌効果があり、2012年には厚生労働省により食品添加物として次亜塩素酸水が認可されています。

次亜塩素酸水は、安全性の高い殺菌料とされており、適切な濃度で使用すれば人体に悪影響を及ぼすことなく、食品の消毒にも利用できます。使用後はしっかりと水洗いを行うことで、精米や野菜、果物、海藻、鮮魚介類、肉類など幅広い食品に安全に使用できます。

●次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水の特徴
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸ナトリウムと同等以上の殺菌効果がありながら、衣類や金属を傷めにくく、皮膚や粘膜にも優しいのが特徴です。また、細菌やカビ、ウイルス(例:ノロウイルスやインフルエンザ)への反応も速く、対象物を分解後は水に戻るため、安全性が高いです。そのため、歯科医院では、歯周病予防の洗口液としても活用されています。  
次亜塩素酸水の歯科診療における活用
歯科診療における活用
歯科治療中に発生する飛沫やエアロゾルは、細菌やウイルスの感染リスクを高める要因の一つとされています。こうした状況の中、注目されているのが「次亜塩素酸」です。

HOClは、強い除菌力を持ちながらも、従来の塩素系消毒剤と比べて人体への刺激が少なく、安全性が高いとされています。

下記の論文で紹介されている研究では、次亜塩素酸水が歯科現場で使用できるかどうかを検証するため、代表的な口腔内の病原菌4種と、新型コロナウイルスの代替ウイルスに対する効果が調べられました。

試験では、次亜塩素酸水の濃度や使用量、唾液の有無、保存期間など複数の条件下で評価が行われました。その結果、45〜60ppmの次亜塩素酸水は、口腔内に唾液があっても病原菌やウイルスを十分に不活化できることが確認されています。

歯科ユニット
また、歯科ユニットの水回路を通しても効果は維持されており、洗口液や治療時の補助水としての活用が期待されています。今後、歯科診療における空気感染対策の一助として、次亜塩素酸水のさらなる応用が注目されています。

参考文献 Tazawa, K., Jadhav, R., Azuma, M. M., Fenno, J. C., McDonald, N. J., & Sasaki, H. (2023). Hypochlorous acid inactivates oral pathogens and a SARS-CoV-2-surrogate. BMC Oral Health, 23, 111. https://doi.org/10.1186/s12903-023-02820-7
排泄物のニオイ対策に効果的
衆トイレの利用は衛生改善
公衆トイレの利用は衛生改善に不可欠とされながらも、管理が行き届いていない場所では、「臭いがひどい」「不潔に感じる」といった理由から使用が敬遠されることが少なくありません。

特に開発途上国ではなおさらです。こうした課題に対して、次亜塩素酸の消臭効果が注目されています。下記論文によると、便所内の空気中に含まれる代表的な悪臭成分であるインドール、p-クレゾール、ジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド、酪酸に対し、100ppmの次亜塩素酸を用いたところ、わずか5分で94%以上の成分が変化し、臭気が大幅に軽減されることが確認されています。

さらに、嗅覚評価による官能試験でも、次亜塩素酸処理を行った空気は明らかに臭いが抑えられていると判断されました。これらの結果は、トイレ内の空気に次亜塩素酸を導入することで、悪臭による利用者の心理的な抵抗を軽減し、トイレの利用促進に貢献できる可能性を示しています。今後は、現地環境に適した使用方法や噴霧濃度の最適化が期待されます。

参考文献 Dennler-Church, T. E., Butz, J. C., McKinley, J. E., Keim, E. K., Hall, M. C., Meschke, J. S., Mulligan, J. M., Williams, J. F., & Robins, L. I. (2020). Modification of major contributors responsible for latrine malodor on exposure to hypochlorous acid: The potential for simultaneously impacting odor and infection hazards to encourage latrine use. The American Journal of Tropical Medicine and Hygiene, 103(6), 2584-2590. https://doi.org/10.4269/ajtmh.20-0553
参考文献
●https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35389997/ Urushidani, M., Kawayoshi, A., Kotaki, T., Saeki, K., Mori, Y., & Kameoka, M. (2021). Inactivation of SARS-CoV-2 and influenza A virus by dry fogging hypochlorous acid solution and hydrogen peroxide solution. PLoS One. doi:10.1371/journal.pone.0261802 次亜塩素酸溶液と過酸化水素溶液を霧化噴霧すると新型コロナウイルスとインフルエンザA型ウイルスは不活化する

●https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36293740/ Benedusi, M., Tamburini, E., Sicurella, M., Summa, D., Ferrara, F., Marconi, P., Cervellati, F., Costa, S., & Valacchi, G. (2022). The Lesson Learned from the COVID-19 Pandemic: Can an Active Chemical Be Effective, Safe, Harmless-for-Humans and Low-Cost at a Time? Evidence on Aerosolized Hypochlorous Acid. International Journal of Environmental Research and Public Health (Int J Environ Res Public Health), 19(20), 13163. doi:10.3390/ijerph192013163 霧化した次亜塩素酸の効果と安全性(人間に無害である事)の証拠について

●https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29279579/ Ishihara, M., Murakami, K., Fukuda, K., Nakamura, S., Kuwabara, M., Hattori, H., Fujita, M., Kiyosawa, T., & Yokoe, H. (2017). Stability of Weakly Acidic Hypochlorous Acid Solution with Microbicidal Activity. Biocontrol Science, 22(4), 223-227. doi:10.4265/bio.22.223 殺菌作用を有する弱酸性次亜塩素酸水溶液の安定性について
大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
著者:大名町スキンクリニック 院長 橋本 慎太郎
金沢大学医学部卒、美容皮膚科クリニックを運営
https://m-beauty.jp/about/dr.html

参考文献やインターネット上にあるエビデンスやメーカー情報を元に分かりやすくまとめたものになります。参考になれば幸いです。
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