ヘムの増加はミトコンドリアを活性化させ、人間が日常生活を送るために必要なエネルギーを適切に生成してくれます。
また、体内にヘムが一定量以上存在する事で、細胞内では抗酸化物質をより多く産生する事が出来ます。この抗酸化物質は、体内の酸化(老化)を防ぎ、活性酸素による細胞の破壊を抑制する効果につながります。
他にも、スキンケアの分野では5-ALAを取り入れる事でコラーゲンやヒアルロン酸が増加し、肌の水分量や弾力量が向上するという研究結果もでております。
その他、臨床試験によると5ALAの摂取により「境界型糖尿病」の血糖値が改善する事が確認されています。
これは糖分をエネルギーへ変換する代謝機能が向上した為であり、5ALAの作用によるものと推測されています。
※「境界型糖尿病」とは「糖尿病」ではないと否定出来ないレベルにまで達したほぼ糖尿病の状態をさします。
血液中には酸素を運搬する為の重要な物質として「ヘモグロビン」があります。これは「ヘム(鉄)」と「タンパク質」が結合したこの物質であり、体内では「5ALA」を元にして唯一作り出す事が出来ます。
「5ALA」から作られる「ヘモグロビン」も血液中では「糖分」と結合するので、5ALAが糖尿病の改善に作用する事はある程度推測されていたものと思われます。
この重要なアミノ酸(5-ALA)は、食品では「タコ」や「イカ」「バナナ」「黒酢」に多く含まれております。また飲み物では「日本酒」や「ワイン」にも含まれています。
第二回5-ALAサイエンスフォーラム活動レポートを参考に5-ALA量が多い順に食品をご紹介いたします。
黒酢
150
バナナ
31.6
ピーマン
18.1
豚ひき肉
5.6
ワイン
110〜
納豆
25
ほうれん草
13.8
大豆
5〜
日本酒
70〜
醤油
22
トマト
9.8
鶏ひき肉
4.3
タコ
78.4
ソース
21.2
牛ひき肉
9.8
イカ
38.4
巨峰
13.6
じゃがいも
7〜
※単位:μg(マイクログラム)
100gあたりの食品中に含まれる5-ALAの量
普段の食事から5-ALAを摂取しようとしても、その期待できる効果に達するまでには相当な量の食材が必要となります。例えば、50mgの5-ALAを取り入れるには、納豆の場合200mg(0.025mg/100g)、ほうれん草の場合は300mgが必要となります。
その為、手軽にサプリメントをつかって5-ALAを取り入れるのが理想的です。
近年、5-ALAは微生物発酵法により人工的にも作り出すことが可能になってきました。
※補足:1日何mgの5-ALAを接種すると抗ウイルスとしての効果が発揮されるかは、現段階ではまだ発見されておりませんが臨床試験を経由して日々研究されております。2021/10
※また、妊娠中の方、授乳中の方、持病がある方は5-ALAの補給については医師にご相談の上ご利用下さい。未成年者も基本的にはバランスのとれた食事により5ALAを体内で生産出来ますのでサプリメントで補う必要性もないかと思います。各種メーカーも未成年でのエビデンスは研究されていないものと思われます。
参考文献:
5-アミノレブリン酸を用いたPDD、PDTの現状と将来、および厚生労働省HPによる情報より
5-ALA研究会 https://5ala-labo.com/page/about5-ala