チタンの雑貨のお店としてお玉やスプーンを販売していた当店が、2001年頃ある依頼を受けます。
それは、お客様から指輪やブレスレットといったアクセサリーの製作のリクエスト。
製作にあたっては、友人が長年オーダージュエリー専門店を営んでいたので、彼に相談をしてみる事にしました。
相談に行った私に、まず彼は意外な事を話し始めます。
彼は長年指輪を作っていて、金属アレルギーのお客様が多い事を気にかけていて、それを解決するには、「本格的な金属アレルギー対応素材の指輪があっていいのではないか」思っていると。
そして、より安心して身に着けてもらえるには、長い年月身に着けられるにはどうしたらいいかと、
ジュエリー職人とチタン屋2人で知恵を絞り、試作を始めます。
そこで行き着いたのが、削り出して形を作り、一般的なジュエリーと同じように研磨で仕上げる方法でした。
まず最初は、シンプルな平打ちや甲丸のリングをHP上に掲載。
掲載して一番驚いた事は、私達が思ったよりもずっと多くのお客様が金属アレルギーで悩んでいた事です。
金属アレルギー対応アクセサリーも、今よりも手に入らなかった時代です。
その中でも、チタンの指輪を販売しているお店は全国に数件しかなく、チタンの指輪やネックレスは本当に珍しい商品でした。
その後も、少しずつですが指輪のオーダーを受け、気が付いたらチタン雑貨よりもチタンアクセサリー商品の方が多くなり、いつのまにかチタンの指輪屋さんと呼ばれるようになっていました。
現在もジュエリー職人の彼とは、ダイヤモンドの石止めをお願いしたり、新しい作り方を模索してみたり、
お互いに刺激しあう、頼もしい仲間です。