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山田工業所見学レポート(社長インタビュー編)

 

鉄を叩く音や、大きなプレス機の唸り声が響く2階の事務所。プライベートでも山田の中華鍋の愛用者であるプロキッチン・スタッフK&T、念願の生産現場見学の興奮も冷めやらぬまま、山田社長にインタビュー開始です!

Prokitchen(以下”P”):
山田工業所の歴史を教えていただけますか?


「うちは1957年、保土ヶ谷で父親が始めたんだ。戦後だったから材料がなくってねぇ。ドラム缶の底をハンマーで叩いて作ってたんだよ。」

その頃は一日数枚しかつくれなかったそうですが、’64に機械化して、今では一日400枚は作れるように。とはいえ、日本で唯一という”打ち出し式”を頑固に守っているため、大量生産の”プレス式”に比べると今でも生産量は遥かに少ない。
P:なぜ打ち出し式にこだわるのですか?

「手作業で何千回も叩く・・・なんてことをしてんのは、日本広しといえどもウチだけだよ。なんでそうしてるかっていうと、鉄はね、叩けば叩くほど強くなるからなんだよ。いじめてやればやるほど、分子が細かくなって強く丈夫になるの。それに鍋の厚みを場所によって変えてあげることによって、熱の伝わり方がよくなって、強火で料理が出来るんだよ。ウチの鍋でチャーハンをつくったことあるでしょ?美味しかったでしょ?中華は火力が大事だからね。それに叩くことによって、細かい凹凸ができるから、焦げにくくなるんだよ。」


P:ポリシーなどがあれば伺いたいのですか・・・

「”なんでもやる!”ってことかな〜(笑)。 ここは工業団地でしょ?色んな工場が集まっているから、お客からきた無理難題も、みんなで知恵を出し合って解決するんだ。ウチだけではできないことも、みんなで力を合わせればできるんだよね。だから鉄に関するものならあらゆる注文を受けちゃうんだよ。ハハハ。」

難しい形の鉄鍋の特別オーダーにも、仲間の知恵を借りて応対しているという山田社長。いつも笑顔で、冗談もポンポン飛び出す明るいお人柄からは、きっと周りにたくさんのお仲間がいるであろうことが伺えます。

ほらほら、見てください!このかわいいミニ鉄鍋たちを!これらは事務所にてお話を伺っているときに見つけた小さな小さなフライパンや両手鍋、ジャーレン。

実はこれらの鉄鍋たち、以前某所からの発注で制作したものなんだそうです。お店のディスプレイ用?それとも本格派のお子様向きおままごと道具?・・・いえいえ、形は小さくても、ちゃ〜んとキッチンで使える本物の調理道具なんですって!

「小さいけど、細かいところまでち〜ゃんと作ってあるから、逆に作るのは難しいんだよね(笑)」

そういって笑う山田社長ですが、このこだわり方はハンパではありません! 直径10cm前後、手のひらにのるサイズですが、火にかけて調理できるというから驚きです。奥のほうに見えるフライパンなんて、一人分の目玉焼きにピッタリだと思いませんか?

P:ご苦労は色々あると思うのですが・・・

「若い人は(仕事をしても)なかなか続かないね〜(笑)。でもウチはいまじゃ息子二人が手伝ってくれるから安心だよ。あと、こんな時代だから、生産者側もどんどん技術や開発力を磨いていかないと!毎日努力してるよ。」


P:中華鍋で横浜中華街の8割のシェアだそうですが、今後の展開についてはどうお考えですか?

「今まで通り、料理人の役に立つ中華鍋をきちんと作ること。それから、家庭でもどんどん中華鍋を使ってもらえるように、使いやすいものとか、お客が喜ぶような色や形を探していくこと。年配の人でも使いやすいような物を作っていけば、きっとみんなが買ってくれるからね。チタンの中華鍋を作ったのも、そういう理由だよ。老人や女のひとでも楽に振れるくらい軽いでしょ? それから、スチールドラム(トリニダードトバゴ共和国の民族楽器)を普及させたくてね〜。地域の小学校や施設から要請があると、子供でも作れるキットを持っていって、みんなで作って、演奏の仕方を教えてね・・・。」

・・・と、ここで話はスチールドラムのことになり、しばらく社長の熱弁が続いたのでした。ひょんなことから制作を頼まれて、それ以来のめりこんでいるというスチールドラム作り。中華鍋工場で楽器・・・という意外性、そして楽器を通して子供や地域の人たちとの交流を計っているという社長の思いにスタッフT&Kは感動しきり。(なんと社長自ら演奏まで披露してくださいました!)


ここ数年、テレビや新聞、雑誌など、さまざまなメディアで盛んに取り上げられ、瞬く間に全国に名をとどろかせた”山田の中華鍋”。でもその立場に甘んじることなく、日々新しい物作りを追求していく姿勢には”職人”のプライドとガッツをひしひしと感じました。 大量生産が当たり前の時代に、あえて少量の丁寧な生産を守り抜こうとしている山田工業所の鍋たちは、均一な仕上がりのプレス式とは違い、決して見てくれはよくありません。でも、使えば使うほど手になじみ、愛着が湧く不思議な力を持っています。

ちょっと不恰好だけど、「職人」の魂のこもった鉄鍋・・・。あなたにも、ぜひ手にしていただきたい逸品です。



本当に明るくてジョークが大好きで、お話し上手の山田社長。数時間に及ぶインタビューの最中、中華鍋のみならず、話は楽器や趣味のゴルフ、はたまた社長が出会った面白い人や出来事まで広がり、その間私たちはず〜っと笑いっぱなし。もともと自宅で山田の鍋を愛用していた私達ですが、さらにファンになってしまいました。

最近はその朗らかなキャラクターを生かし、雑誌などに登場したり、某大手メーカーの入浴剤のテレビCMに登場したり・・・と大活躍のご様子。(残念ながら放送は終了しています。)

でもどんなに活動の場が広がっても、熱い職人魂はしっかりと持ち続けている山田社長。これからも、ずっとずっと、日本一の中華鍋を作りつづけてくださいね!


        


山田の中華鍋

山田工業所工場見学編


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