豊かな香りと、苦みのなかにほのかな甘さをもつ、深い味わいの抹茶。今や抹茶は、日本だけでなく世界中で愛され、飲み物以外にも、パンやお菓子、料理の素材として幅広く利用されています。ここでは、お気に入りの抹茶を見つけるために、抹茶の基本をまとめました。

そもそも抹茶って?

抹茶となる茶葉は、新芽が出たら覆いをかけ日光を遮って育てます。手間がかかる作業ですが、そうすることで旨味成分が葉に留まり「覆い香」と呼ばれる抹茶独特の香りが生まれます。そして、摘んだ茶葉を蒸して揉まずに乾燥させたものが抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)。その碾茶を細かく挽いたものが抹茶になります。

抹茶のグレード

一口に抹茶といっても、手ごろなものから高価なものまで、その価格の幅に驚いたことはありませんか。抹茶は、生産地や抹茶になるまでの手間のかけ方によって、色、香り、味に違いがあらわれ、グレードや価格に反映されます。

グレードが高い グレードが低い
鮮やかな美しい緑色 赤みがあったり、白っぽい緑色
香り 覆い香が多い 覆い香が少ない
旨味 多い 少ない
渋み 少ない 多い
用途 飲用(茶道用) 食品加工用

抹茶の分類

抹茶は大きく分けて、茶道に使われる飲用の抹茶と食品加工用の抹茶に分けることができます。

飲用の抹茶
茶道用に使われる抹茶には、上級品とされる旨みの強い「濃茶用」とやや苦みのある「薄茶用」があります。

食品加工用の抹茶
製菓製パンや飲料など、食品への加工を目的としてつくられた抹茶です。茶道用の抹茶に比べると色、香りが薄く、苦みが強いのが特徴です。また、抹茶の退色を防ぐためにクロレラを添加したものもあります。

パン・お菓子づくりに抹茶を使う場合には、小麦粉やバターなどの他の材料とあわせて使用するため、適度な苦みをもつ手ごろな薄茶用や食品加工用のなかからお好みの抹茶を選んでみてはいかがでしょうか。

4種の抹茶を比較

プロフーズで人気のある4種類の抹茶を比較してみました。マドレーヌには同量の抹茶を使用しています。

小山園 抹茶さみどり 30g

京都宇治にある「山政小山園」の薄茶用抹茶。冴えのある緑色と豊かな香りで、生地に混ぜても他の素材に負けることなく、抹茶の美味しさが際立ちます。

ナリヅカ グリーンパウダーDK 40g

提携した宇治茶園で栽培した新鮮な挽きたての宇治抹茶に、クロレラを15%配合。香りは弱いものの、熱や光に強く、退色の少ないお菓子・パンを作ることができます。

森半 おけいこ用 抹茶 100g

薄茶を点てる練習用抹茶のため苦みは強め。たっぷりサイズで、パン・お菓子づくり、グリーンティーなどのドリンク用として手軽に楽しんでいただけます。

寿老園 料理用抹茶 30g

三重県産緑茶を100%使用した食品加工用抹茶。色合いは劣りますが、抹茶の苦みをいかしたい、リーズナブルに抹茶を楽しみたい方におすすめです。

おいしく味わうために

必ずふるいましょう

抹茶は粒子が細かく湿気を吸いやすいので、ダマになりやすい性質があります。抹茶にダマが残っていると他の材料とのなじみが悪く仕上がりに影響も。作る前には、必ず茶漉しや目の細かいふるいでふるい、薄力粉などの粉類と合わせて使う場合は、まとめて一緒にふるいましょう。

退色に気をつけましょう

抹茶は日光や蛍光灯の光によって退色することが知られていますが、抹茶を使ったお菓子やパンも同様に退色します。鮮やかな緑色は、抹茶のお菓子・パンの魅力のひとつ。退色する前に早めに味わいましょう。また、焼き菓子などを保存する場合は、遮光性のある袋や缶に入れると退色を遅らせることができます。

抹茶の保存方法

抹茶は、温度・湿度・光・臭気に弱く、取扱いに注意が必要です。開封後は必ず密封して光が当たらない冷暗所で保存し、お早めにお召し上がりください。

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