【川根の茶箱作り】

茶箱の里「川根」で一世紀にわたり脈々と茶箱を作り続けてきた前田製缶所。
2020年1月新工場へ移転する直前の貴重な旧工場の映像です。
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現存する茶箱工場は全国で5軒のみ。全て静岡県内にあります。
前田製缶所は2020年1月、株式会社前田工房として生まれ変わり、同じ川根にある桑野山の新工場で操業を開始、新たな茶箱の歴史を刻み始めました。

この映像は、熟練職人、2代目前田親方と修行中の若手職人が茶箱を作る現場を淡々と記録したものです。
日本の心を伝えるモノづくりの現場をお楽しみください。

【茶箱物語の背景】

◆「茶箱」は江戸時代後期より茶葉の運搬・保管のために生れた、優れた収納箱です。
◆外は杉材、内側にはトタンを張りこみ、高い防湿防虫、そして防酸化機能があります。
◆昔から茶箱は茶葉以外にも、季節の衣装は大切なものを保存するものとして、多くの民家の押し入れの中にひとつやふたつはあったものです。
◆段ボールやアルミパックの登場、生活様式の変化などで、茶箱工場は昭和中期以降急激に減少し、2020年4月現在、全国に5軒を残すのみとなっています。後継者不足、需要不足により存続の危ぶまれている産業でした。

◆有限会社インテリア茶箱クラブは、その茶箱を後世に残す事を目的として設立された会社です。生地の世界とのマッチングによって、面白い茶箱の活かし方を提案しています。2020年、創業20周年を迎えます。
◆インテリア茶箱クラブは2011年、前田製缶所と川根本町と手を組み、茶箱存続への第一歩を踏み出しました。
◆2013年、川根に支所を設け、川根の町で地元の方たちと活動を本格化、後継者の育成を始めました。
◆2016年、子会社として株式会社前田工房を設立、地元産業として茶箱作りを定着させるべく体制を整えました。
◆そして、2019年12月、前田製缶所はその長い歴史の幕を閉じ、2020年1月地元の人たちの力により新工場にて創業を開始。新たな茶箱の歴史を刻み始めました。