ぺんき屋モリエン 塗装Tips

 

【 シンナーについて 】



塗料を薄めたり、塗装道具を洗ったりする時に「シンナー」を使います。
シンナーにもたくさんの種類があるのでご紹介いたします。

塗料を薄める作業を「希釈」といいます。
希釈については、こちらのページを参考にしてください。

シンナー 、 薄め液 、 希釈液 、 溶剤
だいたい同じような意味合いで使われている言葉です。
厳密には、溶剤は違う意味で使われることもあります。

(希釈液には、シンナーのほかに水を使う水性塗料もあります。)

シンナーの区分
区分 商品例 説明
塗料用シンナー
(弱溶剤)
塗料用シンナー
ペイント薄め液

弱溶剤型塗料を希釈する時に使います。
人体や環境への影響が一番少ないシンナーです。
ガソリンに近い液体です。
最も溶解力が弱いです。(溶解力は下で説明)

ペイント薄め液、ターペン、弱溶剤とも呼ばれます。

ラッカーシンナー

ラッカーシンナー016-5123

ラッカー塗料を薄める時に使います。
塗装道具の洗浄にも頻繁に使います。
溶解力が高いシンナーです。
アクリルシンナー ボウジン1000シンナー アクリル塗料を希釈する時に使います。
ウレタンシンナー ハイポンウレタンシンナー
ボウジン5000Uシンナー
ウレタン塗料を希釈する時に使います。
ウレタン塗料の種類によって様々なシンナーがあるので
各製品に指定されたシンナーをお使い下さい。
エポキシシンナー ハイポンエポキシシンナー
ボウジン2000シンナー
エポキシ塗料を希釈する時に使います。
エポキシ塗料の種類によって様々なシンナーがあるので
各製品に指定されたシンナーをお使い下さい。
他:専用シンナー ケンエースGアクトシンナー
デュフロンシンナー
塗料の種類によって様々なシンナーがあるので
各製品に指定されたシンナーをお使い下さい。

 

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◆ 弱溶剤と強溶剤 ◆
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塗料用シンナーで薄めるタイプの塗料は、「弱溶剤型塗料」とも呼ばれます。
塗料用シンナー以外のシンナーで薄めるタイプの塗料を「強溶剤型塗料」と呼びます。
水で薄めるタイプは、「水性塗料」です。

水で薄める水性塗料は、臭いが少なく、人体や環境への影響が少ないです。
その次に弱溶剤型塗料が、臭いがましで、人体や環境への影響もましです。
強溶剤型塗料は、最も臭いがきつく、人体や環境への影響も大きいです。

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◆ 溶解力 ◆
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シンナーが塗料を溶かす力を、「溶解力」といいます。

溶解力の強いシンナーほど、性能は高いですが、人体や環境への悪影響も大きくなります。

塗装道具を洗うときなどは、溶解力の高いシンナーが便利ですので
塗料用シンナーではなく、ラッカーシンナーが用いられることが多いです。

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◆ シンナーの成分 ◆
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同じ区分のシンナー(例えばウレタンシンナー)でも、内容物の成分は商品ごとに大きく違います。
同じメーカーのラッカーシンナーでも成分の構成比によって、3種類も場合によっては10種類以上もあります。

同じ区分のシンナーでも商品によって値段も溶解力も臭いも違うのは、このためです。

道具の洗浄作業であれば、問題ないのですが、塗料の希釈に使う場合は、この成分の違いが大きく影響することがあります。塗料の希釈に使うときは、必ず書く塗料で指定されているシンナーをお使い下さい。

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◆ シンナーのリサイクルとピュアシンナー ◆
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シンナーはリサイクルされています。
工場等で製品の洗浄工程に使われた塗料は、回収後に不純物を取り除かれてリサイクルされます。
リサイクルシンナーは、少し不純物が入っていたりして臭かったり、性能が落ちていたりします。
一方で値段が安いのがメリットです。塗料用シンナーやッカーシンナーに使われることがあります。

ピュアシンナーは、リサイクルされたシンナーが混ざっていない、ピュアなシンナーです。
不純物の変な臭いがなく、性能に優れていますが、少し高価です。






わからないことは 当店へご質問いただき、すっきり解決してからペイントして下さい!

上記ご説明の中でわかりにくい点、またご不明な点がございましたら お気軽にご相談下さい。




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