ハンマーループ
ワークパンツやオーバーオールに見られるディティールで、腿辺りのアウトシーム部に付けられたループ状の帯のこと。ハンマーを収納するために付けられたもの。


ヒゲ

デニムをはき込み、洗いを繰り返すうちに股から外側に向かって線状に色落ちすることで、ヒゲが生えたように見えることから付いた呼び名。

ヒッコリーストライプ
ワークウエアに見られるストライプ柄のことで、ウエアに汚れが付いても目立たなくするために多く使われた。

フラップ
ポケット口にかかる蓋のことで雨の侵入を防ぐために考案された機能。

ブロークンデニム
綿綾織物の変化組織で、ねじれ防止のために綾目が交互に織られていて、生地を洗って縮んでもよじれないように生地の段階から開発した。

右綾
一般的にデニムというと右綾が主流。生地を正面から見て右上がりに綾が生じる生地の事をいう。糸の撚り方向が同じなので、生地感は右綾がざっくりしているのに対し左綾は細かく柔らかい表情になる。

ムラ糸デニム
紡績技術が発達する前のデニム生地は、糸を均一に撚ることが出来なかったため、自然と生地にムラが出来てしまった。
ヴィンテージデニムによく見られる濃淡のコントラストが強い色落ちはこのためである。

綿糸
100%綿製の糸の事で耐久性はスパンに比べ弱いが縮んだり色があせたりと味わい深い変化が起こる。

ユニオンスペシャル
歴史的名機でチェーンステッチ専用のミシン。

力織機
革新織機の前身で旧式織機の事。もちろん織られた生地にはセルビッチが付く。
シンチ
デニムの後背面に付けられた、ウエストを調節する機構のことでバックストラップ、シンチバック、シンチベルトと呼ばれる。このディティールは大戦期の簡素化に伴って廃止された。

ストーンウォッシュ
ウォッシュ加工の一つで特殊な石を使って洗濯することによりユーズド感を出すメジャーな加工方法。

スレーキ
ジーンズでは、ポケットに付いているコットン素材の内袋のことを指す。

セルビッチ
力織機で生地を織る際にできるほつれ防止の端部分のこと。通称“ミミ”と言われ、赤ミミなど色糸のステッチングにより呼び名は異なる。「赤ミミ」参照。

タテ落ち
デニムをはき込むことでタテに色落ちすること。ムラ糸で織られたデニム生地はタテに走る太い色糸からタテに線状に色落ちしていく様相。ビンテージならではのディティールである。

XX(ダブルエックス)
エクストラ・エクシードの略で、リーバイスのロットナンバーと一緒にスタンプされていた。XXはインディゴ染料だけで染められた最高ランクのデニム生地を表現するリーバイスの用いた呼称。

ダブルニー
ワークパンツの仕様。パンツのひざを中心としたフロント面に、さらに一枚の当て布を付けて補強をするディティール。

タロン

ジッパーブランドの中で一番歴史が長いブランド。名品「タロン42」を開発したことでも有名。

ダンガリー
デニムよりも薄手の綿綾織物で、デニムとの違いは糸使い(タテ糸・ヨコ糸)が逆であることが特徴。

チェーンステッチ
ステッチがチェーンのように見えることから呼ばれるようになった。
当時、ユニオンスペシャルというミシンが主流で上糸、下糸ともに糸巻きを使うため、シングルステッチミシンの下糸のボビンを交換する手間が省け、製造効率が良かった。


デッドストック
一度も使用されず、売れ残ってしまった商品。ヴィンテージ人気モデルでタグやフラッシャーなどが当時のまま残っている状態であれば価値は高い。

デニム
タテ糸にインディゴで染めた色糸、ヨコ糸にさらし糸で織られた厚手の綿綾織物。
「Serge de Nimes」がデニムの語源で、ニーム(フランス)地方で作られたサージ生地がデニムのルーツであると言われている。

ドーナツボタン
ボタンの中央部にくぼみがあり穴が開いているボタンの俗称で、'40年代頃に多く使われた古いタイプのボタン形状。
裏リベット
バックポケット口の補強の為に付けられたリベットが、カウボーイの大切な鞍や家具などを傷つけないようにするために、表面のリベットを生地の中に埋め込み、見えないようにした。リーバイス社が1937年に特許を取得し1966年まで続いたディテール。隠しリベット、コンシールドリベット、ヒドゥンリベットなどの総称もある。

オフセッセンターベルトループ

バックヨーク中央部分のベルトループが斜めに縫い付けられているディティール。大戦後、デニム需要が高まり大量生産を余儀なくされたリーバイス社は作業効率を少しでも上げるため、縫いつけにくい中央部分から外して斜めに付けた。

片ミミ
デニムのアウトシーム部が片側だけにアカ耳が残っているディティール。'40年代のLee101などに見られた。

片面タブ
リーバイス初期の赤タブは、表側にだけしか「LEVIS」の刺繍が入っていなかった為そう呼ばれるようになった。

革パッチ
ブランドロゴ、サイズなどが表記されている革製のパッチ。1995年以前まで革製であったが、着用・洗たくを繰り返すごとに革が縮み、割れてしまう為紙に変更された。
最近は、革仕様に戻っているものが多い。

コーンミルズ社
米ノースカロライナの繊維メーカー。リーバイス社は1915年からコーンミルズ社のデニム生地を使用している。

ジッパー・ボタンフライ
フライトは、衣類の留め具を隠す布のこと、または隠す状態のこと。ジーンズ用語では、フロントの開閉に使っている留め具の総称として使われる。ボタンであれば「ボタンフライ」となる。

シャンブレー
タテに色糸、ヨコに白糸を使い平織りした生地の事。ワークシャツなどに多く見られる。

白耳
セルビッチに色糸で縫われていないもの。

シングルステッチ
本縫いのことで、縫い目の表面、裏面に現れる糸が一本だけの縫い方。チェーンステッチよりも強度は高く、ほつれにくい。シングルステッチが二本あり平行に縫われていることをダブルステッチという。
アーキュエイトステッチ
リーバイスのバックポケットにあるアーチ状のステッチ。リーバイスが1873年にバックポケットの補強縫い付ける為に考案したが、多くのメーカーがステッチを真似た為、リーバイス社は1943年に商品登録した。

アウトシーム
パンツの両サイドにある前身頃と後身頃の縫い合わせ部分。

赤ミミ
デニム生地の両端部分(セルビッチ)に赤い糸でステッチが施されているもの。リーバイス社が1981年頃から1986年まで、織り幅の狭いセルビッチ付きデニム生地で生産したモデルの通称。

アタリ

デニムを着用し、洗濯を繰り返すことで擦れて色落ちする部分のこと。

織り

織り目が斜めに出る織り方。英語では「ツイル」。
ギャバジン、サージ、チノなども綾織り。

アローポケット
ウエスタンシャツに多く見られるディテールの一つで、矢の形をしたポケット。考案者はラングラーのデザイナーであったロデオ・ベン。

インチ
長さの単位。1インチは約2.54センチ

インディゴ
デニムのブルーを生み出すインド藍から抽出された染料。合成インディゴと天然インディゴがあり、デニムに使用するのは、合成インディゴ。
天然インディゴも不純物を完全に取り除けば成分は全く同じ。

ウォッチポケット(コインポケット)
主に、5ポケットパンツのフロントポケットの右側に付けられている小さなポケットの事で、もともとは懐中時計を入れるために付けられた。その後、腕時計の支持率が上がると同時に、このポケットにはコインや鍵を入れるようになった事からコインポケットとも呼ばれる。

打ち抜きリベット
リベットの凹部が円盤状でカバーが付いているおらず、生地を挟み込んだ時にデニムが少しはみ出してしまうのが特徴の補強方法。'60年代に入り、リベットにカバーが付く(かぶせリベット)タイプに改良され、この補強方法はなくなってしまう。