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目的を持って塗料をお探しの方の為のナビゲートページです

ウッドデッキ等木質外部塗装編

ウッドデッキ・ログハウス・木質壁・羽目板・ベランダ・戸袋・窓枠・フェンス・格子戸
木は伐採、加工されてもなお生き続け、その美しい木理や質感によって、私たちの家の外観や町の風情を演出してくれます。
金属や無機質材では表現しえない温かみ、柔らかさを見るものに与え、美的感覚にも優れた演出となります。
しかし、外部では紫外線や雨、外気温の急変化、時には高湿度だったりと様々な外的要因がじわじわと木に影響を与えます。
それらの要因から木を守り、出来るだけその風合いを長続きさせる為には、ケースバイケースで求められる状況に合わせた塗料選択が不可欠です。
また、その木材のライフプランを考えて、長期な視点からのお手入れをしていくことも必要です。

このコーナーでは、お客様が希望に沿って塗料の選択がし易いように、様々なテーマやキーワードから、それに該当する各塗料の説明ページへとエスコート致します。

ここからは、ウッドデッキなど屋外木部の塗装で良くご質問をいただくテーマです。

◎自然塗料・植物オイル塗料を使って塗りたいが、何をどのように?
◎匂いのしない水性塗料で塗りたい
◎出来るだけ簡単に防虫・防腐処理塗装をしたい

◎数年前に塗ったデッキ(壁など)を塗り直したい さらに話をお聞きすると、以下のようなご要望・状況などがあります。

◎耐久性があって、木目の引き立った塗装にしたい [オイルの場合] [水性の場合]
◎ACQ処理(防腐・防虫剤加圧注入)済みの木材なのですが? [オイルの場合] [水性の場合]
◎イペ・ウリン材など濃色硬い木を風合い良く仕上げたい [オイルの場合] [水性の場合]
◎木目を隠して塗りつぶしのような表情でしあげたい [オイルの場合] [水性の場合]
◎着色しないで透明塗りで仕上げたい・・・
植物オイル塗料を使って着色オイルフィニッシュをしたい
>>> 耐久性があり、木目の引き立った塗装にしたい
1.リボス社の自然健康オイル
ドイツ製 心地よい匂いと塗りやすさで定評があります

デュブノ(下塗りオイル)を塗ってタヤエクステリアで仕上げる(高耐久仕上げ)

デュブノ
抜群の浸透性と弾力性で木の割れを防止し、タヤと強力に密着して耐候性を高めます。
特に針葉樹や浸透の悪い硬い木にお勧め。

タヤ エクステリア
高い耐候性と着色力を持つ外部用浸透性オイルの決定版dえす。

直接タヤエクステリアを塗りこむ(最も簡略した工程)

タヤエクステリアの1回塗り仕上げ。
12色の中より選択し、混ぜ合わせも出来ます。

直接カルデットを塗りこむ(最も簡略した工程で、穏やかな着色に仕上がる。)

カルデットの1〜2回塗り(1回塗りは、1年程度を目安にメンテ塗装が必要。)
優れた耐候性と優しい着色性を持つ外部用浸透性オイル 14色より選択出来ます。

2.オスモ社のオスモカラー
ドイツ製 ひまわり油を主体とした自然植物オイル

WR(ウォーターレペレント)を塗ってワンコートオンリーで仕上げる

WR
防虫・防腐剤を含む下塗りオイル 木に深く浸透し、木のあばれ・収縮を抑制します
ワンコートオンリー
一回塗るだけで耐候性の良い美しい木の表情に仕上がります

直接ワンコートオンリーを塗りこむ

ワンコートオンリーの1回塗り仕上げ
15色の中より選択し、混ぜ合わせも出来ます
植物オイル塗料を使って着色オイルフィニッシュをしたい
  >>> 防腐・防虫剤加圧注入済みの木材を塗装したい
1.リボス社の自然健康オイル
ドイツ製 心地よい匂いと塗りやすさで定評があります
タヤエクステリアの1回塗り仕上げ
12色の中より選択し、混ぜ合わせも出来ます

2.オスモ社のオスモカラー
ドイツ製 ひまわり油を主体とした自然植物オイル
ワンコートオンリーの1回塗り仕上げ
15色の中より選択し、混ぜ合わせも出来ます

3.クライデツァイト社のプラネットカラー
ドイツ製 純然たる自然原料を元にした自然塗料
ウッドコートの1回塗り仕上げ
屋外屋内兼用の半透明着色オイル。特に屋外での耐久性に定評がございます。
植物オイル塗料を使って着色オイルフィニッシュをしたい
>>> イベ・ウリンなど濃色硬い木を風合い良く仕上げたい
1.リボス社の自然健康オイル
ドイツ製 心地よい匂いと塗りやすさで定評があります
◇デュブノ(下塗りオイル)を塗ってカルデットで仕上げる(高耐久仕上げ)
デュブノ
 抜群の浸透性と弾力性で木の割れを防止し、
カルデットと強力に密着して耐候性を高めます
カルデット 浸透力、撥水力、耐候性の高いカラーオイル
木に近い色で着色 14色より選択出来ます
◇直接カルデットを塗りこむ1回塗り仕上げ(最も簡略した工程)
カルデット 浸透力、撥水力、耐候性の高いカラーオイル
木に近い色で着色 14色より選択出来ます

2.オスモ社のオスモカラー
ドイツ製 ひまわり油を主体とした自然植物オイル
ウッドステインプロテクターの1回塗り仕上げ
日本の高湿度に対応し、優れた耐候性、防腐、防カビ・防藻効果も備えています。19色より選択出来ます

3.クライデツァイト社のプラネットカラー
純国産製 心地よい匂いと塗りやすさで実績の外部用オイル
ウッドコートの1回塗り仕上げ
屋外屋内兼用の半透明着色オイル。特に屋外での耐久性に定評がございます。
植物オイル塗料を使って着色オイルフィニッシュをしたい
>>> 木目を隠して塗りつぶしのような表情で仕上げたい
1.リボス社の自然健康オイル
ドイツ製 心地よい匂いと塗りやすさで定評があります
タヤエクステリアの2回塗り仕上げ
12色の中より選択し、混ぜ合わせも出来ます

2.オスモ社のオスモカラー
ドイツ製 ひまわり油を主体とした自然植物オイル
カントリーカラーの2回塗り仕上げ
高耐候性、防腐・防カビ必要な場合はWRを下塗り 15色より選択

3.クライデツァイト社のプラネットカラー
ドイツ製 純然たる自然原料を元にした自然塗料
OPシリーズの1回塗り仕上げ
15色の中より選択 内外兼用の塗りつぶし着色オイル
匂いのしない水性塗料で塗りたい
>>> 耐久性があり、木目の引き立った塗装にしたい
1.キャピタルペイントの水性オイルタッチ塗料
植物オイルのように浸透して素材感を生かす水性塗料 難燃1級品 高耐候性
ワンダー水性1液型ウッドガード 各色
 安全性の高い防虫・防カビ・防アリ剤を配合 油性以上の耐候性 16色
ワンダーステイン
 補色や濃度調整 16色より選択できます
またレッド、エロー、ブラック等原色もあり
2.和信化学の水性外部用塗料
ガードラック ラッテックス
鮮明な発色で美しく木目を表現する浸透タイプ 17色
従来型外部用塗料より優れた耐候性があります。
日本建築仕上学会材料規格JASS18 M-307に適合
3.大洋塗料の水性外部用塗料
ウッドスキンコート
強固な塗膜を作り、透明塗装でも長期にわたり木を保護できます。
4.キャピタルペイントの高耐久水性外部用塗料
ログウッドカラー
柔軟で耐久性のある塗膜が長期にわたって屋外の紫外線や雨風、カビや菌・不快な虫から木を守ります! 玄関ドアや外壁、ウッドデッキ等に最適で、リフォームなど塗り替えにもうってつけの塗料です。カラー入り塗料ですので、着色と仕上が同時に実現します。
匂いのしない水性塗料で塗りたい
>>> ACQ処理(防腐・防虫剤加圧注入)済みの木材を塗装したい
1.キャピタルペイントの水性オイルタッチ塗料
植物オイルのように浸透して素材感を生かす水性塗料 難燃1級品 高耐候性
ワンダー水性1液型 各色
 エコマーク認定品 シックハウス
学校環境衛生基準適合 油性以上の耐候性 16色
ワンダーステイン
 補色や濃度調整 16色より選択できます
またレッド、エロー、ブラック等原色もあり
2.和信化学の水性外部用塗料
ガードラック ラッテックス
鮮明な発色で美しく木目を表現する浸透タイプ 17色
従来型外部用塗料より優れた耐候性があります。
日本建築仕上学会材料規格JASS18 M-307に適合
匂いのしない水性塗料で塗りたい
>>> イペ・ウリン材など濃色固木材を風合い良く仕上げたい
1.キャピタルペイントの水性オイルタッチ塗料
植物オイルのように浸透して素材感を生かす水性塗料 難燃1級品 高耐候性

※イペ・ウリン材など固木に塗る場合はワンダー水性1液型ウッドガードを水で50%程薄めて塗ります
ワンダー水性1液型ウッドガード 各色
安全性の高い防虫・防カビ・防アリ剤を配合
油性以上の耐候性 16色
ワンダーステイン
補色や濃度調整 16色より選択できます
レッド、エロー、ブラック等原色もあり
2.和信化学の水性外部用塗料
ガードラック ラッテックス
鮮明な発色で美しく木目を表現する浸透タイプ 17色
従来型外部用塗料より優れた耐候性があります。
日本建築仕上学会材料規格JASS18 M-307に適合
匂いのしない水性塗料で塗りたい
>>> 木目を隠して塗りつぶしのような表情でしあげたい
1.和信化学の水性外部用塗料
ガードラック アクア
  • 隠蔽性の強い顔料を使用している為、1回塗りで超高度な耐候性を発揮し、表面に薄い膜を張り高い撥水性を誇ります。16色
  • 従来型外部用塗料より優れた耐候性があります。
    日本建築仕上学会材料規格JASS18 M-307に適合
2.キャピタルペイントの水性オイルタッチ塗料
植物オイルのように浸透して素材感を生かす水性塗料 難燃1級品 高耐候性

※塗りつぶし仕上げの場合は、ワンダー水性1液型ウッドガードにワンダーステインを10〜30%程度混合して2回塗ります
ワンダー水性1液型ウッドガード 各色
 安全性の高い防虫・防カビ・防アリ剤を配合
油性以上の耐候性 16色
ワンダーステイン
 補色や濃度調整 16色より選択できます
レッド、エロー、ブラック等原色もあり
出来るだけ簡単に防虫・防腐処理塗装をしたい
1.ユニオンペイントの防虫・防腐・防カビ塗料
タフウッドステイン
 キシラデコールと同等クラスの性能を持つ浸透性着色塗料
超撥水性 8色から選択

2.オスモ社のオスモカラー
 ドイツ製 ひまわり油を主体とした自然植物オイル
ウッドステインプロテクターの2回塗り仕上げ
防腐・防カビ剤配合の浸透型着色塗料 13色より選択

3.和信化学の水性外部用塗料
ガードラック ラッテックス
鮮明な発色で美しく木目を表現する浸透タイプ 17色
従来型外部用塗料より優れた耐候性があります。
日本建築仕上学会材料規格JASS18 M-307に適合
ガードラック アクア
隠蔽性の強い顔料を使用している為、1回塗りで超高度な耐候性を発揮し、表面に薄い膜を張り高い撥水性を誇ります。16色
従来型外部用塗料より優れた耐候性があります。
日本建築仕上学会材料規格JASS18 M-307に適合
着色しないで透明塗りで仕上げたい
>>> この工程には幾つかのご承諾事項と注意点がございます
まず、各メーカーでは木質外部の透明仕上げはお勧めしていません。
当店でも積極的な説明は記載していませんが、お客様から「新しい無垢の木をありのままの色、透明仕上げで楽しみたい」という声は少なくありません。
そこで、当店では次の事柄を説明の上、お客様の責任で透明塗装を選択していただいています。
あらかじめご了承下さいますよう、お願い申し上げます。

木は日光の紫外線の影響を受け続けるとその組織と内容物が劣化してきます。
これは、人が日焼けをして肌を痛めるのと同じです。
まず木の表面の色が褪め、白っぽくなってきます。
その後、表面の組織の劣化が進むにしたがってボロボロになってきます。
従って、紫外線から木を守るためには着色顔料によって紫外線をカットしなければなりません。

またオイル塗料や合成樹脂塗料も、その塗膜は紫外線の影響により劣化して塗膜性能を維持出来なくなります。
劣化の進んだ塗膜は撥水力が低下し、水から木を守れなくなります。
そのため塗料の中に着色顔料を配合して紫外線の影響を軽減しています。

透明な塗料では紫外線が素通りになりますので、木と塗膜の両方がジワジワと影響を受け続けることになります。

このように、透明塗装で外部の木を長期間保護していくことは非常に困難です。
イペ・ウリン材などの有色で比重の高い木材は、木そのものに耐久性が備わっており、デッキやエクステリアに使用されるケースも多い材料です。
しかし、それでもそのまま放置していると、やはり表面の色素が褪めてシルバーグレーに変化します。
この変化を楽しまれるのも一案ですが、木の色を維持されたい方の場合はこまめなオイル塗装がお勧めですし、グレーになったものを元に戻したい場合にもオイル塗装が効果的です。

以上のことをご理解いただいた上で透明塗装をされるお客様には、透明塗装の風合いを楽しまれてある程度月日が経過してから、表面状態を観察。あまり劣化が進まない内に、色の付いた塗料で着色されることをお勧めしています。
着色をされる時期は木の種類、設置している場所の風土により異なり、3〜6ヶ月前後を目安にして日常的に観察する必要があります。
固い木材は比較的劣化が遅く、軟らかい針葉樹などは劣化が早い傾向にあります。
またウッドデッキなど平面の場合は、壁などの立面と比較して劣化が早い傾向にあります。
劣化が進んでしまった状態ですと、着色オイルを塗っても綺麗に仕上がらないケースもあります。
また、材種によってはお勧め出来ないケースもありますので、心配な場合はご相談下さい。

透明塗装のアプローチ
1 カルデット/#002クリアー塗装 1〜2回塗り
2 月日の経過を観察し劣化の始まりを見てデュブノ(下塗りオイル)を1回塗布する
3 カルデット(カラーを選択)かまたは
タヤエクステリア(カラーを選択)を1〜2回塗布する

デュブノを塗る意味は、風化によって面が荒れている場合にカルデットやタヤエクステリアを直接塗ると、色が絡んで汚く着色されるケースがある為です。
透明のデュブノを下塗りすることで着色の色ムラも防ぎ、耐候性の高いメンテナンスが出来ます。

ここまでご覧になって、透明塗装が不安な方への提言
木の色となるべく近い色のカラーオイルを選択して塗る分には、それほど着色した感じはしないはずです。
リボス/カルデットで色を選択して1〜2回塗り、ある程度の年月経過後に表面状態を見て塗り替える場合は、リボス/タヤエクステリアを塗るのが良いと思います。
面の荒れ具合を観察し、荒れている場合はデュブノを下塗りするのが有効な手段です。
浸透型塗料で透明塗装したい 白木を白木のままに・・・
1.ミヤキの白木保護塗料
木肌美人
外部の白木などを長期間日焼け、風化・劣化から守るのは塗料的にも困難な課題です。木肌美人はその課題に応え、長期の撥水性に加え日焼け防止効果と防汚効果が持続し、白木の美しさを長期にわたり守ります。
2.キャピタルペイントの水性オイルタッチ塗料
植物オイルのように浸透して素材感を生かす水性塗料 難燃1級品 高耐候性

ワンダー水性1液型ウッドガード 白木色
 透明で外部の白木を保護します。安全性の高い防虫・防カビ・防アリ剤を配合 白木の日焼けも防ぎます。
数年前に塗ったデッキ(壁など)を塗り直したい・・・
>>> 木のライフを考えた塗装プラン
また同じ塗料で良いのか、変えた方が良いのか・・・

塗り直しを決めた時、次に決めなければならないのが塗料と塗り方です。
前の塗料をまた塗られる方もいらっしゃいますし、色を変えたいという方もいらっしゃいます。

木の材種や現在の状態、前回何を塗られたかなどにより、塗料と塗り方の吟味が必要です。
また、愛着のある作品や造作物であればあるほど、その木材のライフプランを見据えた塗装計画が必要です。

ここから、リボス自然塗料を使った塗り直し例をご紹介します。
(写真はいずれもクリックで拡大します)

リボス自然塗料を使用しての木のライフプラン
  • バンキライという南洋材(セランガンバツーとも呼ばれる)のデッキ材に、リボス/カルデット#002クリアーを塗った塗装例は、上の「透明塗装」のコーナーでご紹介しています。
  • その、カルデット#002クリアーを塗ったバンキライ・デッキ材が、年月の経過と共に風化してシルバーグレーに変化してきました。
    今回、このデッキ材を塗り直しの実演として、シルバーグレーの程度が違う2枚のデッキ材を用意しました。
    右上が雨ざらし放置して1年10ヶ月経過品、右下が1年経過品です。
  • このようなシルバーグレー現象は街中でもよく見受けられますが、木がシルバーグレーになった訳ではなく、表面の木の組織が劣化して白く見えるだけです。
    これは、雨などに当たると濃く濡れて色が戻る事でも分かります。

  • 1年10ヶ月経過したものは、表面が風化によりかなりガサツキがありますので、スポンジ研磨剤/ミディアムで研磨を施します。
    少しこすっただけで白味が消え、材本来の色が戻ってくるのが分かります。
    広い面積でしたら電動サンダーで研磨しても良いと思います。
    1年経過品はガサツキの程度が少ないので、軽く汚れを取る程度の研磨に留めます。
  • 表面は研磨によりガサツキが消え、手触りの良い仕上がりとなりました。
  • これより塗装に移る訳ですが、2通りの方法を試みたいと思います。
  • 1つはデュブノ下塗りオイルを塗る方法。(右側・1年10ヶ月経過品)
  • もう1つは直にカルデットを塗る方法です。(左側・1年経過品)
左の画像は、カルデット#062ウォルナットを直に塗っています。
シゴキ塗りして手早く塗りっぱなしです。
右の画像は、デュブノ下塗りオイルをタップリと塗り込みます。
この場合、吸い込まないオイルは後で拭き取りますので、塗りムラは気にせずタップリ吸わせます。
左の画像は、カルデット#062ウォルナットを塗りっぱなしで塗り終えた状態。
右の画像は、デュブノ塗布後10分経過して、吸い込まない余分なオイルを拭き取っています。
左の画像は、一晩置いてカルデット2度目の#062ウォルナットを塗布しています。
1度目と違い、吸い込みが抑えられていて伸びが良いです。
手早く刷毛を動かし、塗りっぱなし。
右の画像は、デュブノの拭き取り完了して乾燥した状態。
左の画像は、2度目のカルデット#062ウォルナット塗布後、乾燥した状態。
右の画像は、デュブノ1晩乾燥後、カルデット#062ウォルナットを塗布しています。
吸い込みが抑えられ、滑るようにブラシが進みます。
やはり素早く刷毛を動かし塗りっぱなし。
右の画像は、カルデット#062ウォルナットを塗りっぱなしで塗布後、1晩乾燥させた状態です。
色ムラの少ない均一な仕上がりとなっています。
右の画像は、デュブノ1回、カルデット#062ウォルナット1回のメンテナンス終了後、雨上がりの様子です。
雨を完全にはじいているのが良く分かります。
今回のメンテナンス塗装のポイント
  • 2種類のバンキライデッキ材を2通りの塗り方で、メンテナンスして見ました。
  • どちらもカルデット#002クリアーを塗ってから、1年〜1年10ヶ月経過してシルバーグレーになっていますが、程度に差があります。
  • 劣化の進んだ方は、表面が劣化によりガサツキがあり、このままカルデットを塗ると、色ムラや色のカラミが発生して汚くなることが予想される為、表面研磨調整後デュブノをタップリ下塗りしてカルデット#062ウォルナット1回仕上げとしました。
  • 表面の比較的荒れ方の少ない方は、軽い研磨の後直にカルデット#062ウォルナットを塗り、2回塗りとしました。
仕上がりについての考察
  • カルデット#002クリアーを塗ってから1年10ヶ月経過した方は、木の組織の劣化が表面層より徐々に内部へと進み、ワレも発生し始めていました。
    この状況のメンテナンスではデュブノの下塗りは必須です。
    デュブノが浸透しただけで濃く発色したのは、内部への劣化もある程度進み、デュブノの吸い込み量が多かった為です。
    カルデットで仕上がった感じはオイル感に溢れ、均一な仕上がりとなっています。
  • カルデット#002クリアーを塗ってから1年経過した方は劣化も少なかった為、直接カルデットを塗り込みました。
    材自体の部分色差や吸い込みの部分差によって少々の色ムラはあるものの、全体としてみれば均一な着色仕上げとなりました。
    カルデットを直塗りしてのメンテナンス塗装をするタイミングとしては、限度だと思います。
今後のメンテナンス計画と今回のデッキ材のライフプラン
  • 今回のバンキライ材(セランガンバツー)は有色堅木で美しい杢理を持っておりますので、いっぺんに余り濃い色を着色しない、というプランでメンテナンスを行いました。
    また、ある程度材そのものに耐久性が備わっていますので、着色オイルはカルデットを選択しました。
  • 次回以降のメンテナンスプランとしては、1年〜2年程度の期間を開け、表面の状態を見ながら同じカルデット#062ウォルナットを塗り重ねます。
  • 同じ作業を少なくとも3〜4回繰り返した後、材の劣化度をチェックしながら、タヤエクステリアを塗る決定をする。
  • タヤエクステリアも最初から暗色を塗らずに明度の高い色より塗り、数年のインターバルを空けながら、だんだん暗色を選択する。
  • ある程度木が着色された状態でこれ以上色を濃くしたくない場合には、リボス/クノス(透明)を塗ることで撥水性の維持が出来ます。

それぞれの塗り替えプラン

上にご紹介しましたバンキライ材デッキのメンテナンス例は、ある程度耐久性のある南洋材の場合です。
しかし、実際にはデッキ材としてさまざなな材種が使われています。
木目のはっきりした材、色のある材、白い材、硬い材、柔らかい材、撥水性のある材、無い材など、その性質を上げればキリの無いくらい種種雑多な材が使われているのが現状です。
材の持っている性質をうまく利用して、ご希望に合った塗装工程やプランを立てることが必要です。

良く質問を受ける例

  • もっと柔らかい材、例えば杉、シーダーのような材の場合はどのようにしたらよいですか?
  • 以前はステイン系を塗ったが、今回はもっと持ちを良くしたい・・・オイルは塗れるのか?
  • 前回は△△△を塗ったが今回も△△△でよいか?
  • 研磨しないと塗り替えは出来ないのか?
  • 表面がささくれているが、このまま塗って大丈夫か?
  • 汚れた部分はどのようにしたらよいか? 水洗いすれば良いか?
一般的な判断基準としては
  1. 堅い材より柔らかい材の方が耐久性が落ちるので、有色塗装でカバーしてあげたい。
  2. 着色オイルは色の薄い塗料(カルデット)よりも濃いオイル(タヤエクステリアワンコートオンリー等)の方が耐候性があります。
  3. 同一塗料でも、明色よりも暗色の方が耐候性は強まります。
  4. ステイン系塗料(シャバシャバで色が付くだけのような塗料、防腐剤が入っている事もある)などの塗り替えでは、1年程度経てば劣化していると思われますので、オイルでの塗り替えも可能です。※テストの必要あり。
  5. 前回と同じで良いかどうかは、どの程度濃くしても良いのかによります。
    前回塗ってどの程度着色されたか、によって判断します。
  6. 浸透型オイルは、研磨無しでそのまま塗る事が可能です。
  7. ささくれがヒドイ場合には、着色オイルが思わず濃くなったり色ムラになりがちです。
    デュブノのような下塗りオイルを塗ってから、着色オイルを塗られた方が無難です。
    もちろん、研磨も必要です。
  8. 汚れた部分、ケバだっている部分などは、シンナー(スバロス等)を布に付けて拭くか、研磨で取ってから塗り始めてください。
    水拭きは水気が抜けるまで塗装が出来なくなりますので、急ぐ場合は前記シンナーで拭いた方が良いでしょう。
木のライフを見据えたメンテナンスプラン
最初から濃くするのか・・・はよく迷われるポイントです。
例えば、足場を掛けなければ塗れないような場所の場合「ある程度の期間は塗り替え無しに済ませたい」という要求は当然です。
その場合は濃色を選択し、木目が見えにくくなっても半透明の濃色塗装をすべきだと思います。
>>> タヤエクステリア ワンコートオンリー カントリーカラー

針葉樹などではダメージが早く訪れる傾向にありますので、やはりある程度着色されたほうが無難です。
また、逆にメンテナンスを苦にされない方でしたら、木目を引き立てて自然な着色が可能なカラーオイル(カルデット)を選択し、小まめにメンテナンスを繰り返すのも一案です。

デッキや壁、エクステリアの材がどの様な材質なのか、杢理ははっきりしているか等を判断して、適切な塗料と希望との擦り合わせをする必要があります。
  • 柔らかい材・白い材にはなるべく濃い着色でカバー
  • 有色・堅木は透明や薄い色で杢理を楽しむのも一案
  • 基本は薄い色から濃い色へ、淡色から暗色へメンテナンスで誘導
  • 下記のような透明メンテナンスの併用
  • タイミングが外れ風化が酷ければデュブノの様なシーラーから
着色塗装して何年か経過すると、表面の艶が消え撥水性が衰えてくるタイミングがあります。
このようなケースで、これ以上着色を望まない時はリボス/クノス(透明)
をメンテナンスで塗ることにより、木も濡れ色が戻り撥水性も蘇る効果的なメンテナンスとなります。

下記は、リボス/タヤエクステリア/ウォルナットを数年間隔で塗り重ねたものです。
顔料は色褪せせず定着しているものの、表面が艶消しになり撥水力が衰えています。
このような状態であれば、リボス/クノス(透明)を塗ることによって、色を濃くすることなく撥水性を蘇らせるメンテナンスが可能です。
この様なメンテナンス塗装も、木のライフプランに取り入れてみてはいかがでしょうか?

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追記
上記「リボス/クノス」に関する記述・提案について補足させていただきますが、「リボス/クノス」は記述通り撥水性の回復に効果がありますが、紫外線をカットする効力はありませんので、次第に塗膜・素地ともに劣化が始まります。紫外線をカットし劣化を防ぐクリアーオイルとしては、オスモカラーより「ウッドステイン420クリアープラス」が発売されております。

シーダー材にタヤエクステリア/ウォルナットを塗って数年経過。表面が艶消しになり撥水力が低下。 リボス/クノスを薄く塗りっぱなし ほんのり艶のある3分艶の仕上がりでで濡れ色が蘇りました。 撥水力も回復しました。
水玉が最も撥水性の高いことを表しています。