フレームサイズの選び方(ロード)
初心者が一番分かりにくく悩むところがフレームサイズでしょう。
ロード自転車はフレームサイズによってポジションが変わってきます。大体はメーカーが推奨している適応身長でフレームサイズを選んでおけば組み立て時に身長に合わせて調整が出来ます。
推奨身長が2サイズに跨がった場合にどちらのサイズが良いか悩まれるお客様もいらっしゃいます。本当は、お店でしっかりと試乗するか、知人、友人に跨がらせて貰って、自分にぴったりなサイズやポジションを確認する方がいいのですが、ネット通販ではそういう訳にも行きません。
はっきりと言ってしまえば好みなのですが、決して安くない買い物ですので、より判断しやすいようにイラストで解説をして行きたいと思います。
●自転車のフレームサイズとは?
一般的にサイズの記述は、フレームのシートチューブ上部からボトムブラケットの中心までの長さを指します。カタログで表記されているフレームサイズ460の場合FSの長さが460mmということです。
(※これはメーカーやブランドによって異なります。今回はルイガノのCR23という入門者向けの※1スローピングフレームのロード自転車をモデルにして解説します。)
フレームは、FSの長さによってTTの長さが変化します。
自転車を選ぶ際はこのトップチューブ長(TT)がポイントになってきます。何故かと言うと、FSの長さである股下からクランクまでの長さは、サドルを上げ下げすれば調節できるけどTT長は、フレームを取り替える以外に調整する方法が無いからです。
(※厳密に言うと、ハンドルまでの距離はステムという部品の長さや角度で調整は出来ます。
また、サドルを前目or後ろ目にすることで、ハンドルまでの距離を調整できます。但しこれは微調整になります。)
●自分に合うフレームサイズは、好みによって異なる
人体モデルを用意しました。身長はそれぞれ185cm、175cm、165cm。このモデルを使って、それぞれのサイズに跨がった時のポジションをチェックしてみましょう。
まずは165cmの人物モデルが、460、500、540mmのFS(フレームサイズ)の自転車にそれぞれ跨がった時のポジションをシミュレーションしてみました。
ちなみにこの自転車のメーカーの推奨身長は下記になります。
フレームサイズ | 推奨身長 |
---|---|
460mm | 160-175cm |
500mm | 170-185cm |
540mm | 180-195cm |
●165cmの人の場合
TT長は515mm(ステム長は90) |
TT長は535mm(ステム長は100) |
TT長は555mm(ステム長は110) |
ご覧頂いたように、どのフレームも乗れないことはありません。
ただ、丁度良いポジションはこの場合460でした。もちろん手足の長い人は500でも構いません。そこは好みになります。
参考に違う身長のバリエーションを載せておきます。
●175cmの人の場合
どのサイズも比較的乗れそうです。
●185cmの人の場合
540が一番しっくりしているように見えます。
500も乗れなくは無いですね。460は少し窮屈そうです。某自転車漫画の「弱○ペダル」の○堂筋くんだとこんな感じなんでしょうね(笑)※わからない方すいません^^;
日本人に合うサイズしか輸入していないので体の大きい人は自転車選びが大変です。
まとめ
極端な話シートポストを上げ下げすれば、どれも乗れなくは無いのです!フレームサイズが大きくなるほどハンドルが遠くなり、姿勢が前傾に、フレームサイズが小さくなるほどハンドルが近くなり、上体が上がります。
常識的に言うと無理な姿勢で長距離を乗ることは出来ません。やはり無理のない姿勢になれるサイズを選ぶべきでしょう。 但し2サイズに渡って推奨身長が該当する場合は、好みで選んで下さい。 また、在庫が無い時にサイズ違いをご検討する際の参考にして下さい。
補足
ここまでフレームサイズの話をしてきましたが、1つ注意をしておきますと、FS(フレームサイズ)はフレーム形状によって異なるということです。図は同じロードフレームでも、左側はスローピング、右側はホリゾンタルと別形状のフレームになります。
スローピングはハンドルから斜め下に向かってトップチューブが繋がっているのに対して、ホリゾンタルは水平にシートチューブに繋がっています。この場合ポジションはほぼ同じでも、スローピングのフレームサイズは500、ホリゾンタルのフレームサイズは520になります。
もしあなたが、フレームサイズは500がピッタリだと思い込んで、ホリゾンタルフレームの自転車を買ってしまったとしたら、少し小さいフレームを選ぶことになってしまいます。
このようなトラブルにならないためにも、FSだけ見るのではなくTT長を見ることも忘れないようにしましょう。
自分にぴったりなTT長を覚えておけば、そんな失敗も無くなるでしょう。
身長別トップチューブ長参考(ロード)
身長 | トップチューブ長(TT) |
---|---|
165cm | 510〜525cm |
170cm | 520〜535cm |
175cm | 530〜545cm |
180cm | 540〜555cm |
※お目当ての自転車のジオメトリは各メーカーのHPでご確認下さい。