1933年メイン州生まれ。Art Center College of Los Angeles卒業後、ミシガン州デトロイトにあるフォード社に就職。その後も数社でデザインの仕事を経験し、1970年にSYD MEAD INC.をデトロイトに創設した。
1975年、カリフォルニア州にオフィスを移転。
その頃からStarTrek、BLADERUNNER、TRON、ALIENS、2010、TIME COP、STRANGE DAYSなどの映画で、イメージコンセプター、又は、未来イメージのプロデューサーとして大活躍。映画界に多くの影響を与えた。他にも数多くのプロジェクトに参加。中でもEuro Disneyは、2年間の歳月をかけての大プロジェクトだった。
日本でも、原宿ラフォーレで個展を開いたり、「戦艦ヤマト」、バンダイの「ガンダム」神戸のハーバープロジェクトなどで数々の業績を残した。
2002年の冬季オリンピックでは、スノーボードデザインも手掛けた。

Op.15 essence

Released in spring 2005

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essenceという言葉は、時代が移り変わってもほとんど変化することのない普遍性なものへの敬意を込めて名付けた。
デザインするにあたっては、24時間周期で繰り返す時間の経過を分析して、それをグラフィカルに表現するということを心がけた。
時間のエッセンスを抽出して一日をブロックにわけて見ると、例えば昼と夜、あるいは働く時間と休息の時間という風に分かれる。12時〜6時を結ぶ時計の右側半分に配置した白いアーチ状のラインは、それをより明確に分類する為のシンボルだ。
written by Syd Mead


NUTS COLLECTION に偉大なアーティストがまた一人登場です。彼の名は、シド・ミード。映画ファン、SFファンの方ならば、彼が時計をデザインしたことに驚かれることでしょう。しかも、その時計が実際に購入できるなんて夢のようです。
彼の名前を聞いてお分かりにならなかった方でも、「スタートレック」「ブレードランナー」「トロン」「エイリアン」といった傑作SF映画はご存知のことでしょう。

これらの映画のイメージコンセプター、あるいは未来イメージのプロデューサーが、シド・ミードまさに彼なのです。
とにかくシド・ミードが自ら描く未来のイメージスケッチは、1970年代、世界中から驚きと賞賛を持って迎えられました。映画だけではなく、建築や内装デザインなども手がけ、特に日本ではあの有名なアニメシリーズ「ガンダム」のデザインで有名です。

シド・ミードが初めてデザインした腕時計が、今回の「essence」です。まず最初に目を引くのがブラックで統一されたのケース、ダイヤル、バンドの中に流れるホワイトのラインでしょう。特に、ダイヤルの右半分に配置されたアーチ状のラインは、彼のメッセージからその意味性はおわかりになると思いますが、デザイン的にも素晴らしい完成度です。

単にホワイトの印刷をしてあるのではなく、立体の別パーツをダイヤルに埋め込んであります。
しかもその高さが、ちょうど分針の高さと一致するように設計されているため、分針が右半分にある時には、このアーチ状のラインと一体化しているように見えます。

3本の針も、非常にオリジナル性にあふれたものです。針の中心部分に丸いサークルがついていて、3本の針が重なると、このサークルがきちんと重なり合うように設計されています。
また、この時計の魅力の1つが、その見事なカラーリングにあります。ブラックとホワイトのコントラストに、ブルーの秒針とダイヤルリングのラインがアクセントとなっています。まさに、シド・ミードの世界を感じさせるカラーリングです。

さらに、ベルトが秀逸です。ブラックのベルトなのですが、単なるマットなブラックではなく、クロコダイル風の型押しがされた牛革ベルトで、中心部分に縦にホワイトのラインが走っているという懲りようです。クラシックな雰囲気と未来イメージが見事に融合したこの時計は、まさにあのSF映画の金字塔「ブレードランナー」の未来都市を彷彿とさせます。
この時計は、SF界の天才、シド・ミードが創り上げた21世紀の傑作品です。


NUTS COLLECTION とはクリエイターとNUTSのコラボで創り出される "アートウオッチ" の集合体。
時計の範疇を超えてアーティストと世界を共有する“ART PROJECT”であり、全99作品で完成する壮大なストーリーです。
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