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海洋プラスチックごみ問題と環境汚染物質、食物連鎖における魚

日本でもやっと話題に上がるようになった【海洋プラスチックごみ問題】。紙と違い、自然に還らず残り続けるプラスチックは、やがて「マイクロプラスチック」と呼ばれる5mm以下の微細な海洋ごみとなり、魚類やそれを食する鳥類など生態系全体に影響を及ぼす大きな問題となっています。また、工業用水や生活排水から流れ出す残留重金属（水銀等のメタル類）、ダイオキシンといった環境汚染物質も例外ではありません。食物連鎖において中頃に位置する魚は、小魚を中型魚が食べ、それを大型魚が食べることで、個体に残留し続けます。

サプリメントの流行と大量生産されるＤＨＡサプリメント

長寿大国となった日本では、セルフケアとしてサプリメントを活用する人が増えています。内閣府の消費者委員会による「健康食品の利用に関する実態調査」によると、約6割の消費者が「現在健康食品を利用している」と回答しています。中性脂肪値や認知症など、生活習慣病の予防として推奨されるのが魚油を使用したＤＨＡやＥＰＡサプリメントですが、ＴＶやインターネットでは毎日のようにサプリメント広告が流れており、ＤＨＡ・ＥＰＡサプリメントはコンビニでも買えるくらいに大量生産されるようになりました。

ＤＨＡ・ＥＰＡサプリメントの原料となるのは魚です。健康食品の流行により、爆発的な需要が増えたフィッシュオイル（魚油）。魚から搾り取って作るフィッシュオイルは、海に囲まれた日本でも製造される機会が増えており、国産を謳うフィッシュオイルも増えてきました。しかしその一方で、フィッシュオイルや不飽和脂肪酸に対する業界品質基準のない日本では、単に「血液サラサラ」「100mg配合！」といった「量や効果効能の宣伝」ばかりが氾濫し、「原料の安全性」が後回しされているといっても過言ではありません。残留水銀については妊娠中の女性に対する危険性が厚生労働省から発表されたこともあり、残留水銀について公開するメーカーも少しずつ増えてきましたが、それ以外の残留重金属、環境汚染物質については言及されていないメーカーも多いようです。