当製品はすでに多くのベーカリーで使用されていますが、、当店でも商品お買い上げのお客様にサンプルとして同梱させていただくなどして、一般ご家庭でのテストを繰り返し、良好な結果が得られたことから、自信を持って販売開始することになりました。
生のパネトーネマザー菌とは、イタリアの伝統的なパン「パネトーネ」を作るのに用いられる種菌の集合体です。
アルプスのふもと「コモ湖」周辺で採取される野生種菌を、400年間パン作りのために受け継いできた貴重な菌で、酵母と乳酸菌が理想的な共生状態になっています。これを、粉末化し、さらにホームベーカリーでも使いやすいようにドライイーストを加えたものが粉末パネトーネマザーです。
生のパネトーネマザー種1g中には酵母であるサッカロミセス・エクスギューズが約1千万個、乳酸菌であるラクトバチルス・サンフランシスコが1億個、ラクトバチルス・コモエンシスが100万個増殖しています。粉末化によりこれらの菌は死滅しますが、酵素活性や菌体内成分は残っていて、焼きあがりのパンの品質によい影響を与えます。生地を膨らます力はサッカロミセス・セレビシエが担当します。
パネトーネ種菌は小麦粉で培養して製品とします。粉末パネトーネの約70%が小麦粉となりますが、HBでは手に入りやすく安価な外国産小麦粉を使用していました。これを、はるゆたかを中心にした北海道産小麦粉に改良して新開発したのがパネトーネマザーNです。同時に容量も使いやすい量に変更しました。
パネトーネマザー菌はパネトーネの種として発達してきましたが、もちろん他の酵母と同じようにさまざまなパンを焼くことが可能です。
特に国産小麦粉と相性がよいといわれますが、パネトーネマザーの乳酸菌産物はグルテンの結合を強化し、吸水率の高い、ふっくらしたパンを作ることができ、おいしさも長持ちします。エクスギューズ酵母の酵素は他の一般的な酵母に比べたいへん強いので、たんぱく質を分解し旨みのあるアミノ酸を、またでん粉を分解して上品な甘さの果糖を作り出します。
パネトーネマザーの最大の特長はご家庭のホームベーカリーでもちょっと工夫していただくだけで、美味しい天然酵母タイプのパンが作れるということです。
もう、前日からわずらわしい種起こしの必要がありません。以下に、標準的な食パンの一斤分の配合をあげてみます。
材料 |
1斤の配合 |
強力粉 |
280g |
パネトーネマザー |
12〜14g |
砂糖 |
20g |
食塩 |
4g |
脱脂粉乳 |
6g |
水(小麦粉の種類により変動します) |
185〜210g |
無塩バター |
20g |
パネトーネマザーに限りませんが、出来上がりは外気温や材料の温度にも左右されます。ご注意ください。
強力粉は、はるゆたかブレンドなどの国産小麦粉がよくあいます。一部を焙煎した胚芽やライ麦、全粒粉などに置き換えても美味しいパンになります。
すべての材料をホームベーカリーの容器に入れ、スイッチを入れます。
パネトーネマザーも同時に入れてください。ドライイースト用の入り口を使う必要はありません。
これだけで、あとは全自動でホームベーカリーが美味しいパンを焼いてくれます。
ただし、パネトーネマザーに限りませんが、酵母は温度には敏感なので、冬はぬるま湯、逆に夏は冷水を使用してください。
ホームベーカリーのコースによっては最初から油脂分があるとパネトーネマザーの粉末が均一に分散しないことがあります。その場合には油脂分は捏ねはじめてしばらくたってから加えるようにしてください。こうすることでグルテン膜の形成の助けにもなります。
この配合で作る生地は手で成形するにはたいへんやわらかく扱いにくいので、ホームベーカリー専用の配合と考え、手ごねの場合は適宜調整ください。
一般ご家庭用の、ナショナル製、象印製、ツインバード社製、エムケー製のホームベーカリーで確認しております。
小麦粉と砂糖の一部をとり、パネトーネマザーを混合してタッパーなどの容器に入れ30℃で4時間、冷蔵庫なら18〜24時間置いておくと中種ができます。手で成形する生地の場合はこの中種を使うほか、このままホームベーカリーで種としての使用もできます。
真空パックになっており品質保持期限は未開封の状態で常温で1年です。開封後は口をしっかり閉じ、冷蔵庫(長期保存は冷凍)で保管してください。半年ほどは使用できます。
岐阜県可児市の自然が残る山あいで、衛生的な近代工場内にて製造されています。