【ナクソス】 21世紀クラシックス
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デュビュニョン (1968-):
神秘交響曲 Op.30
三部作/サリナスの夢 [グビシュ/ドリエ/フランス国立管/プティジラール/ウォルドマン/ゲーベル]DUBUGNON, R.: Arcanes Symphoniques / Triptyque / Le Songe Salinas (Gubisch, Dolié, Orchestre National de France, Petitgirard, Waldman, Gabel)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:8.573687
CD価格:1,900円(税込)
リシャール・デュビュニョンはローザンヌ生まれの作曲家。80曲以上の作品が世界中で演奏され、2014年にスイスの「Swiss Prix Culturel Vaudois」を獲得するなど高く評価されています。ニューヨーク・タイムズ紙が“現代的感覚に牽引された遊び心”と評するなど、彼の作品はとてもユニークで、ドイツ音楽の複雑な構造と、メシアンにも似たカラフルなオーケストレーションは、同時代の作曲家の作品の中でも異彩を放つものです。 アルバムの冒頭に置かれた「神秘交響曲」は各楽章にタロットカードのシンボルの名が付けられた寓意的な作品で、カードに用いられた色が楽器群に反映され、またカードの番号がリズムパターン、音符の長さに関係するなど、様々な仕掛けが施されています。全曲を演奏しても良いし、このアルバムのように無作為に選曲してもよいという作曲家自身の指定があります。 フランスの小説家エーメとコラボレーションした「三部作」、「サリナスの夢」はどちらも革新的なオーケストレーションが用いられ、また劇的な内容を持っています。
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
ピアノ、管楽器と打楽器のための協奏曲
チェロ協奏曲/ヴィオラ協奏曲
クンブレス/10の管楽器のためのソナタ [グラーフ/プレモ/ピライ/カーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブル]BALADA, L.: Concerto for Piano, Winds and Percussion / Cello Concerto / Viola Concerto (Graf, Premo, Pillai, Carnegie Mellon Wind Ensemble)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:8.573064
CD価格:1,900円(税込)
常に刺激的な作品を供給するバルセロナ生まれの作曲家レオナルド・バラダ(1933-)。このアルバムでは彼が電子音楽に興味を抱いていた1960年代の作品から、2000年代のヴィオラ協奏曲まで、幅広く興味深い作品が網羅されています。「クンブレス」はカーネギー・メロン大学のシンフォニー・バンドによる委嘱作で、バラダがジュリアードの学生だった頃に取り組んでいたトーン・クラスター(色んな音を同時に発する和音のようなもの、音の固まり)の要素も交えた問題作。この曲に敢えて「交響曲」と名づけたバラダの意図も面白いものです。 同じくカーネギー・メロン大学の同窓会から委嘱されたユニークな「協奏曲」の冒頭部分は「ピンポン」からヒントを得たもの。「チェロの協奏曲」はカタロニア出身のチェリスト、ガスパール・カサドから委嘱された作品で、新古典派風の要素を持っています。ごく最近の作品である「ヴィオラ協奏曲」はまたもや不可解な音に彩られた作品ですが、根底にはカタロニア民謡が仕込まれているのです。「10の楽器のためのソナタ」も、まるで刑事ドラマのサウンド・トラックのような音の羅列が続きますが、彼自身によれば「ソナタという言葉には音片という意味がある」ということで、やはり一筋縄ではいかない音楽と言えるでしょう。
収録作曲家:
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カサブランカス(1956-):
ピアノ三重奏曲集 [B3:ブローウェル・トリオ]CASABLANCAS, B.: Piano Trios (B3:Brouwer Trio)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:8.573375
CD価格:1,900円(税込)
現代スペイン、バルセロナを代表する作曲家、ベネット・カサブランカス(1956-)の室内楽作品集です。彼の作品は確かに難解ですが、一方、彼の代表著書は「音楽とユーモア、パロディとアイロニー」というのですから、なんとも「食えない作曲家」であることは間違いありません。彼は数多くの室内楽のための作品を書いていて、そのどれもが細部まで考え抜かれたテクスチャーを持ち、洗練された雰囲気を持っています。 このアルバムには、40年に渡る時代の作品が収録されていて、これらはおおよそ3つの時代に分けることができます。もっとも初期の作品である「2つの覚え書き」での凝縮された音の動きの面白さと、彼の関心事である「日本の詩、俳句」のフォームを生かした最近の作品の斬新さ、など、深く分け入ることでカサブランカスの求める世界が見えてくるような気がします。
収録作曲家:
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ブルーサ(1954-):
管弦楽作品集 第3集
交響曲 第1番/交響詩「メルリン」 [ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/ルスティオーニ]BRUSA, E.: Orchestral Works, Vol. 3 (Royal Scottish National Orchestra, Rustioni)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:8.573437
CD価格:1,900円(税込)
1954年ミラノ生まれの女性作曲家、ブルーサ(1954-)の管弦楽作品集の第3集となります。第2集がリリースされてから既に10年以上の年月が経過していますが、その間に彼女の知名度が上がったか?といえば、それは答えに窮する質問であると言えましょうか。第1集、第2集は比較的わかりやすい曲が多かったように思いますが、この盤の中心は「交響曲第1番」であり、これは彼女がミラノ音楽院を卒業してから最初に手がけた大オーケストラのための作品で、基本的なソナタ形式に則りながら、ショスタコーヴィチやウォルトンを想起させる力強い音楽が展開していくというものです。オーケストラの色彩的な響きを存分に活かしながら、苦しみや悲しみの感情を盛り込まれた堂々たる世界が広がっていきます。 神話や文学などにも造詣の深い彼女らしい作品である「交響詩メルリン」も聴き所。円卓の騎士物語に登場する魔法使いマーリンを題材にしたこの曲は、伝統的な音楽の形式からは解き放たれ、様々な楽器のセクションとパーカッションの応酬が見事な生き生きとした音楽に仕上がっています。第3集では、オーケストラも指揮者も刷新して、新たな取り組みとなっているところも興味深いです。
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
交響曲 第6番
3台のチェロのための協奏曲/鋼鉄交響曲 [ロペス=コボス/イェンセン]BALADA, L.: Symphony No. 6 / Concerto for 3 Cellos and Orchestra / Steel Symphony (López-Cobos, Jensen)
発売日:2015年01月28日 NMLアルバム番号:8.573298
CD価格:1,900円(税込)
一部のファンの間では、バラダの音楽は「ロマンティックな前衛」とみなされているのだそうです。しかし、これまでの彼の作品を一瞥すると(例えば「交響的悲劇“無”」…8.557343など)どちらかといえば、ひたすら刺激的な音に満ちているように思うのですがどうでしょう? それは、彼の音楽には様々な主題があり、それは時には死であり、創造であり、自然を模倣したり、神への抗いであったりと、目が回るほどのアイデアに満ちているためだと思われます。 このアルバムに収録された3つの作品も、そんな曲ばかりです。交響曲第6番は「スペイン市民戦争の罪のない犠牲者に捧げる」とバラダ自身が語るように、国の無慈悲な戦いと、それに巻き込まれた人々の悲劇を描いたものです。2つの派閥の戦いは、どちらもが勝者であり、また敗者だったのです。「ドイツ協奏曲」はここで演奏している3人のチェリスト及びベルリン放送交響楽団に捧げられた作品で、やはり戦争に関連付けられた内容を持っています。3人のチェリストたちは、時に個人として、時にチームとしてオーケストラに立ち向かわなくてはいけません。「鋼鉄交響曲」は、彼が訪れたピッツバーグ周辺にある工場のパワーに魅せられ書いた曲だそうですが、あのモソロフの「鉄工場」のようなあからさまな音の模倣ではなく、もっと洗練された方法を用いているのだそうです。なんと「正式な始まり」を持たない曲のため、最初はチューニングとおぼしき音が聞こえてきてびっくりです。
収録作曲家:
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エル=コーリー(1957-):
ヴァイオリン協奏曲 第1番
ホルン協奏曲「暗い山」
クラリネット協奏曲「秋の絵」 [ネムタヌ/ゲリエ/メッシーナ]EL-KHOURY, B.: Violin Concerto No. 1 / Horn Concerto / Clarinet Concerto (Nemtanu, Guerrier, Messina, Masur, J.-C. Casadesus, Elts)
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:8.572773
CD価格:1,900円(税込)
レバノンの作曲家、ビシャーラ・エル=コーリー(1957-)。このアルバムはNAXOSにおける第5作目の作品集です。彼は多くの場合、自然からインスピレーションを受け、その音楽の中には瞑想、回想、そして夢が含まれています。タイトルを持つ作品が多いのですが、これは特定の何かを暗示するのではなく、どちらかというと雰囲気重視であり、この3つの協奏曲もレバノンの自然風景などを想起させるものです。 とは言え、ヴァイオリン協奏曲は2002年にレバノンで開催された「フランコフォニー国際機関」サミットからの委嘱作で、メシアンが提唱した「移調の限られた旋法」に基づくモティーフが使われ、神秘的な雰囲気を醸し出しています。第2楽章はそのままカデンツァで、ソリストには超絶技巧が要求されます。 ホルン協奏曲は、彼が子供時代に経験した山の中の風景の思い出が織り込まれています。山の陰鬱さと雄大さは、人間の脆弱さをも描き出します。「秋の絵」も彼の記憶の中にある風景描写で、高い空の雲や東の空の色などが反映されているといいます。
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
シンフォニア・エン・ネグロ ~
マーティン・ルーサー・キングへのオマージュ他 [アビュール/リュナ/マラガ・フィル/コロメル]BALADA, L.: Sinfonia en negro / Double Concerto / Columbus (Abbühl, Lluna, Málaga Philharmonic, Colomer)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年01月22日 NMLアルバム番号:8.573047
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:490円(税込)アメリカの偉大な人物「マーティン・ルーサー・キング」。キング牧師の名で知られるアフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者であり、1964年にはノーベル平和賞を受賞した人です。作曲家バラダ(1933-)は友人の紹介で1967年にキング牧師に会い、その思想と行動に強烈な印象を受けました。しかしその1年後、牧師が暗殺されるというニュースを知ったバラダはすぐに「黒人たちの解放」をモティーフにした作品を書き、偉人への思い出に捧げたのです。曲は民俗的であり前衛的で、バラダ自身の「平和への祈り」も内包された音楽です。 メキシコ民謡を使った「二重協奏曲」はバラダの作品にしては、のどかな音楽。オペラ「コロンブス」からの抜粋である「管弦楽のための映像」は、これだけでも楽しめますが、機会があったら全曲(8.660237-38)にも耳を傾けてみてください。
収録作曲家:
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ティノコ(1969-):
ラウンド・タイム [グルベンキアン管/ミラー]TINOCO, L.: Round Time / From the depth of distance / Search Songs / Cancoes do Sonhador Solitario (Gulbenkian Orchestra, D.A. Miller)
■声楽曲
発売日:2013年06月19日 NMLアルバム番号:8.572981
CD価格:1,900円(税込)
ポルトガルの現代作曲家、ルイス・ティノコ(1969-)による“不可思議な音の世界”にご案内いたします。フランス印象派の残滓とブラジルのジャズの香り、官能性と郷愁。これらが入り混じった音楽は、これらの曲に初めて触れた人にも強烈な印象を残すことでしょう。エキゾチックで夢幻的な音の戯れ、時折訪れる破壊的なリズム、これらが混沌とした音の中に溶け合う様子は、まるで大きな望遠鏡で銀河を眺めるかのように茫洋としたものです。ソプラノ独唱を伴う3つの作品は、それぞれ違う歌手を起用することで、味わいの違いを引き立てています。実験的な手法を用いながらも、根源的な美しさを追求するというこの作曲家の独自性が良く表れた曲集と言えるでしょう。
収録作曲家:
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ジラール(1959-):
痴愚神礼讃 [フェサール/ビアン/ジラール]GIRARD, A.: Cercle de la Vie (Le) / Eloge de la folie / Les Noces d'Orphee / L'Effroi de la nuit froide (Fessard, Bihan, G. Girard)
■器楽曲(チェロ) ■器楽曲(ピアノ)
発売日:2013年03月20日 NMLアルバム番号:8.572993
CD価格:1,900円(税込)
アンソニー・ジラール(1959-)は現代フランスにおけるもっともユニークな作品を送り出す作曲家のひとりです。彼はフォーレ、ドビュッシーから連なる伝統を受け継ぎ、そこにミニマリズムと東洋の神秘的な要素を付け加え、独自の音楽を作り出します。 彼の音楽はタイトルもとても凝っていて、例えば「痴愚神礼讃」は16世紀にロッテルダムのエラスムスが書いたエッセイのタイトルを借用していますが、それだけではなく神秘主義教団へのオマージュでもあり、ミニマル的な音楽は聴き手の正常な思考を麻痺させるかのようなものでもあります。「詩的で謎めいた」感触はこのアルバム全てを支配していて、どの曲も味わい深い余韻を残しつつ、音は消えていきます。
収録作曲家:
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トニー・バンクス(1950-):
管弦楽のための6つの小品 [プラハ市フィル/イングリッシュビー]BANKS, T.: SIX Pieces for Orchestra (City of Prague Philharmonic, Englishby)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年05月16日 NMLアルバム番号:8.572986
CD価格:1,900円(税込)
2004年、あのトニー・バンクス(1950-)がNAXOSから管弦楽作品「セブン」(8.557466)をリリースした時は、世界中に衝撃が走ったものでした。確かに彼が作り上げたジェネシス・サウンドは、分厚い和音を駆使した攻撃的でシンフォニックなもの(ショスタコーヴィチやマーラーの影響を受けているとも)で、前作「セブン」でも実際のオーケストレーションこそ行わなかったものの、彼が描きたかった音世界がそのまま表現されているものでした。今回の新しい作品は、様々なイメージが喚起される6つの小品で、この中には誘惑や旅、英雄、試練など、わくわくするような要素が詰まっているといいます。この構想は、ジェネシスが最後のツアーを終えた2007年にはもう芽生えていたといい、次々と湧き上がるアイデアがこのような壮大な作品になりました。全ての人の期待通りの名作誕生です。
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
カプリチョス 第1番&第5番
ハーレムの小さな夜の音楽他 [ピエトゥ/マータ/フランコ/イベリア室内管/テメス]BALADA, L.: Caprichos Nos. 1 and 5 / A Little Night Music in Harlem / Reflejos (Pietu, Mata, Franco, Iberian Chamber Orchestra, Temes)
■協奏曲 ■現代音楽
発売日:2012年03月14日 NMLアルバム番号:8.572625
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSレーベルが殊の外力を注ぐ作曲家の一人が、このバラダ(1933-)です。民族性と伝統、アバンギャルドと現代性。これらを融合させ(かなり)スパイスを利かせた味わいは、曲によって多少のばらつきはあるものの、まるで匂いの強いチーズのような味わいであり、好きになったら手放せない中毒性を帯びています。このカプリチョスは、どちらも偉人たちへのオマージュと銘打たれていますが、内容はギターとチェロの協奏曲風な作りです。まあ、とにかく内容がエキサイティング。まさに血わき肉躍るといった表現がぴったりです。かき鳴らされるギター、叩き付けるようなヴァイオリン。「なぜここまで?」と思うほどに激しく、胸を打つ音楽が押し寄せてきます。「子守歌」でさえ、ゆったりとしたギターの歌は不安げな弦にかき消されるかのようです。アルベニスのピアノ曲からインスピレーションを受けた「第5番」も強烈な音楽です。著しく変貌したモーツァルト風の「夜の音楽」、扇情的な「リフレクション」。ああ、もうやめられない!
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
ピアノ作品集 [アモロス]BALADA, L.: Piano Works (Complete) (Amoros)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年02月15日 NMLアルバム番号:8.572594
CD価格:1,900円(税込)
単なる「現代音楽家」として一括りにしてしまうには、あまりにももったいないカタルーニャ生まれの作曲家レオナルド・バラダ(1933-)。これまでにNAXOSレーベルに10枚以上の録音がありますが、そのどれもが奇怪で奇妙な音に溢れているのです。今回のピアノ作品も、その例に漏れることなく極めて刺激的で挑戦的な音に満ちた作品が目いっぱい並びます。第1曲目の「ショパンのバラードによる~」では、千切れたショパンのかけらのようなものを探しているうちに、見たこともない異世界へ迷い込むこと必至。「プレルディス・オブスティナント」は名ピアニスト、アリシア・デ・ラローチャのために書かれた作品で、ピアノがどれほどまでに創造的な力を発揮できるか? を命題とした5つの部分で構成されています。彼女は何度もこの曲を演奏したのですが、ついに録音することがなかったため、このアルバムが世界初録音となります。他の作品も興味深いものばかり。ここでピアノを演奏するアモロスに献呈された「ミニ=ミニチュアー」も凝縮された世界を描き出しています。
収録作曲家:
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グバイドゥーリナ(1931-):
ファハヴェルク他 [ドラウグスヴォル/ルーグイン/ロツベルグ/トロンハイム響/ギムセ]GUBAIDULINA, S.: Fachwerk / Silenzio (Draugsvoll, Loguin, Lotsberg, Trondheim Symphony, Gimse)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2011年12月14日 NMLアルバム番号:8.572772
CD価格:1,900円(税込)
素朴で新しい音色を模索し、
神秘的なフィボナッチ数を愛する永遠の冒険者グバイドゥーリナロシア、タタール自治共和国出身の女性作曲家、グバイドゥリーナ。幼少時から作曲家を目指し、モスクワ音楽院でニコライ・ペイコとヴィッサリオン・シェバリーンに作曲を学びます。あまりに独自の音を模索したため、当時のロシアではなかなか受け入れられなかった彼女を擁護したのがショスタコーヴィチであったことは、その後の彼女の経歴に少なからずの示唆を与えたことは間違いなく、以降の彼女の作品は、楽器の使い方も音の使い方もまるで類をみない特異なものでした。1980年代にクレーメルがヴァイオリン協奏曲を「ソ連」の外で演奏したことで、名声が飛躍的にあがり、世界的評価を受けることになります。2011年、彼女の80回目の誕生日を記念して、作曲家立ち合いのもと、このアルバムに収録された「ファハヴェルク」の世界初録音が行われました。彼女が愛するロシアのアコーディオン「バヤン」の音色で始まる神秘的な作品は、何かを強く訴えかけてくること間違いありません。収録作曲家:
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ディ・ヴィットーリオ(1967-):
シンフォニア 第1番&第2番他 [ニューヨーク室内管/ディ・ヴィットリオ]DI VITTORIO, S.: Sinfonias Nos. 1 "Isolation" and 2, "Lost Innocence" (Chamber Orchesta of New York - Ottorino Respighi, Di Vittorio)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2011年09月14日 NMLアルバム番号:8.572333
CD価格:1,900円(税込)
こう来たか・・・これは反則だぞ?
そう思わせて最後まで聴かせてしまう憎いヤツ第1曲目の冒頭。まさに「おおっ」と叫びたくなるレスピーギへのオマージュ。音の扉を開けるごとに目まぐるしく世界が変わっていきます。これが何とも気持ちよいのです。パレルモで生まれ、ニューヨークで美術と古代哲学を学んだディ・ヴィットーリオは、ローマとフィレンツェ、ロンドンで指揮を始めます。その後、ニューヨークでオットリーノ・レスピーギ室内管弦楽団を指揮し、注目を浴びました。ここに収録された作品は、彼の様々なスタイルを垣間見せてくれるもので、前述のレスピーギのようなイタリア風のものから、交響曲第2番に見られるドイツ的な語法、ルネサンス風の和声で書かれた瞑想的で女性的な「アヴェ・マリア」、ヴィヴァルディからの影響を受けているという「交響曲第1番」、捉えどころのないメロディなのだけど、どこかしら整っている「クラリネット・ソナタ」。全部聴いたら、もう一度最初から聴いてみたくなる作曲家です。収録作曲家:
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レンツ(1965-):
イングウェ [バンクス]LENTZ, G.: Caeli enarrant... VII. Mysterium: Ingwe (Z. Banks)
発売日:2011年07月13日 NMLアルバム番号:8.572483
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:490円(税込)さて、この1枚は・・・
何も先入観を抱かずに聴いてもらえればそれでいい。正直、解説も何も読まずにこれを聴いた時、「あれ?プレスミス?」と思ってしまうかもしれません。注意深くアーティストなどを見れば間違いないことはすぐにわかるのですが。この作品はルクセンブルク生まれの作曲家、ジョルジュ・レンツの連作「天は語る・・・」の一つの部分です。タイトルの「イングウェ」とはアポリジニの言葉で「夜」の意味。聖書や天文学などと精神性を結びつけた観念的な作品で、8.557019で第3番と4番を聴くことができ、こちらもボーイ・ソプラノやシンバルなどを使った独特の音が展開されていますが、この第7番で使われているのは、なんとエレクトリック・ギター。ジミヘンとオーストリアの砂漠に広がる広大な夜の風景をイメージしているのだそうです・・・。ギターを弾いているのは、1986年生まれの若きギタリスト、バンクス。天はついにエレキ・ギターまでをも味方につけたようです。収録作曲家:
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カカバーゼ(1955-):
幻の聴き手たち/人魚 [ヴァース]KAKABADSE, L.: Phantom Listeners (The) / Arabian Rhapsody Suite / The Mermaid (Vass)
■声楽曲
発売日:2011年07月13日 NMLアルバム番号:8.572524
CD価格:1,900円(税込)
グルジア王朝、ロシア、ギリシア、そしてオーストリア
複雑な血筋は、その才能を一層際立たせるのかイギリス、アルトリンチャム出身の作曲家カカバーゼは5歳でピアノを始め、その後コントラバスを学びます。10代の初めから作曲を始め、合唱作品や室内楽、音楽劇などを書いています。ロンドンの王立ホロウェイ・カレッジで音楽を専攻し、ブライアン・デニスに作曲を師事、数年学んだ後、ギリシャや中東のダンスに興味を持ち、踊りながら教えるようになりました。そのエキゾチックなメロディと特徴的なリズムは彼女の創造力と漲る血潮を刺激したようで、ここで聴ける作品にもその影響が色濃く漂っています。一度聴いたら決して忘れられない、強い印象と切ない感傷を残す魅力的な曲集です。収録作曲家:
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ナルブタイテ(1956-):
「神の御母」による3つの交響曲(2002-03) [カナウス国立合唱団/Aidija室内合唱団/リトアニア国立響/セルヴェニカス]NARBUTAITE, O.: Tres Dei Matris Symphoniae (Kaunas State Choir, Aidija Chamber Choir, Lithuanian National Symphony, Servenikas)
発売日:2011年05月18日 NMLアルバム番号:8.572295
CD価格:1,900円(税込)
この作品はオラトリオではなく交響曲である。絶望的で悲痛な祈りの合唱も楽器の一つでしかないバルト諸国の1つであるリトアニア生まれの女性作曲家、ナルブタイテはその幽玄な作風と神秘的な感覚に満ちた音楽で知られています。1970年後半に作曲家としてデビューし、世界各国で演奏される機会も多い彼女の曲ですが、実際にはなかなか音として聴く機会がなく、この演奏がリリースされることを喜ぶファンは多いはずです。「神の御母による3つの交響曲」は2002年から2003年にかけてブランデンブルクの州立管弦楽団に依嘱された作品で、キリストとマリアの3つのエピソードが描かれています。序と終わりの祈りのテキストは、中世ドイツの女性作曲家ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの手によるもので、この凝った構成にも熟考の跡が伺われます。
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
カプリチョス 第2番 - 第4番 [カルデネス/ターナー/ピッツバーグ・シンフォニエッタ/ローレンス・ロー]BALADA, L.: Caprichos Nos. 2-4 (Cardenes, Turner, Pittsburgh Sinfonietta, Lawrence Loh)
■室内楽
発売日:2011年03月16日 NMLアルバム番号:8.572176
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:299円(税込)スペイン生まれの異色作曲家、レオナルド・バラダの作品はどれも一癖も二癖もある独特なもので、それは交響曲であっても、オペラであっても、いつなんどきも強い主張をしているものですから、聴き手としては黙って通り過ぎるわけにはいきません。今作はカプリチョス(狂詩曲)と題された1連の組曲です。自由なラテンアメリカのダンス音楽集である第2番、ボランティアの軍隊へ敬意をあらわすための5つの小曲からなる第3番、そしてジャズのイディオムを持つ第4番。暴力的なパワーを持ちながらも、どこか足取りがふらつくような、ユーモラスさと悪魔的な嘲笑を持ち合わせた作品群です。
収録作曲家:
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カサブランカス(1956-):
過ぎ去った暗黒の時 [バルセロナ響&カタルーニャ管/コンデ]CASABLANCAS, B.: Dark Backward of Time (The) / 3 Epigrams / Postlude / Love Poem (Barcelona Symphony and Catalonia National Orchestra, Mas-Conde)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.579002
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)1956年、バルセロナ生まれの現代作曲家カサブランカスの管弦楽作品集です。ハムレットの7つの情景(8.579004)も衝撃的な音色に満ちていましたが、こちらも負けてはいません。アルバム・タイトル曲の「過ぎ去った暗黒の時」は、バルセロナ交響楽団とカタロニア全国オーケストラ(OBC)によって委嘱された作品です。暗示に満ちた不可解なタイトルですが、この曲もやはりシェークスピアへの賛辞が込められているといいます。ただ、それはとても抽象的であり、どちらかというと先入観にとらわれることなく、音の響きを純粋に楽しむべく作品と言えるでしょう。演奏には大編成のオーケストラを必要としますが、瞬間になっている音は少なめで、透明感溢れる室内楽的な静けささえ感じさせる不思議な肌触りを持っています。他には比較的有名な「3つの警句」を始めとした興味深い作品が収録されています。
収録作曲家:
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パヴロワ(1952-):
交響曲 第6番
サンベリーナ組曲 [モスクワ・チャイコフスキー響/ベイトン]PAVLOVA, A.: Symphony No. 6 / Thumbelina Suite (Moscow Tchaikovsky Symphony, Baton)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年08月18日 NMLアルバム番号:8.579003
CD価格:1,900円(税込)
時には、星降る夜に思い切り涙したい、時には、ステキな王子さまを夢見たいロシア生まれで、現在アメリカで活躍している女性作曲家、アラ・パヴロワの最新録音です。彼女はとてもロマンティックな音楽で幅広い称賛を得ていて、既にNAXOSからも4枚のアルバムが発売されており、そのどれもが聴き手を魅了してやみません。今回の作品は、大画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホに捧げられた「交響曲第6番」と、北欧の童話作家アンデルセンのおとぎ話「おやゆび姫」に基づいたバレエ「サンベリーナ」からの組曲です。苦渋の生涯を送ったゴッホの代表作「星月夜」からインスピレーションを受けたという交響曲は、哀しみを表す「ト短調」の調性を得て、臆面もなく身悶えする姿を晒すのです。対して、サンベリーナはもっと快活な作品。彷徨うサンベリーナが優しい王子と出会い、幸せをつかむまでが描かれます。これでまた彼女のファンが増えるかも知れません。
収録作曲家:
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カサブランカス(1956-):
ハムレットの7つの情景
新しい警句/パッサカリアの旋法による他 [ユトスム/バルセロナ 216/バルディビエソ]CASABLANCAS, B.: 7 Scenes from Hamlet / New Epigrams / In modo di Passacaglia (Jutsum, Barcelona 216, Valdivieso)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年08月18日 NMLアルバム番号:8.579004
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)カタロニアの作曲家カサブランカス(1956-)は、音の持つ官能性を徹底的に追及します。この特性は彼の代表作である「ハムレットの7つの情景」にも顕著に表れ、曲を構成する全ての音には命が宿り、登場人物と背景をたくさんの音で塗り重ねていくのです。第1の情景の冒頭はチェレスタが用いられ、幽玄な雰囲気を醸し出します。また怯える弦の音色は、薄氷を踏むような脆い人生を表しているかのようです。ハムレットの最も有名な独白は、複雑な対位法に織り込まれてしまいます。そして無垢の象徴オフェーリアは、柔らかい叙情性を帯びた旋律で表されます。シェーンベルクの影響もかすかに感じられる、そして、救いようもないほど悲劇的な物語の結末には、不可解な響きと深い静寂が用意されていました。
収録作曲家:
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エル=コーリー(1957-):
ピアノ協奏曲他 [プーレ/コロンヌ管/デルヴォー]EL-KHOURY: Meditation poetique / Piano Concerto / Poems Nos 1 and 2
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2009年03月12日 NMLアルバム番号:8.557692
CD価格:1,900円(税込)
レバノンの作曲家エル=コーリーの作品集第3集。このアルバムでは、彼の内省的で感傷的な面を聴くことができるでしょう。しっとりとした「メディテーション」の悩ましいほどの美しさ、乾いた風を感じさせる「セレナーデ」、そしてピアノと管弦楽のための作品が3曲収録されています。特に名手エルバシャによるピアノ協奏曲(彼に捧げられた)は、共感と愛情に満ちた演奏。これぞ“とっておきの1枚”です。
収録作曲家:
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ムーン(1969-):
ピアノ作品集 [ベアタ・ムーン]MOON: Piano Works
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2009年01月14日 NMLアルバム番号:8.570347
CD
通常価格:1,290円→ 特価!:390円(税込)韓国系アメリカ人の女性作曲家ベアタ・ムーン(1969-)の自作自演集です。どれも過去の慣習にとらわれることのない自由な作風による音楽で、瞑想的な部分はとことん静かに、躍動的な部分は驚くほどに暴力的にと、さまざまな情感を湛えた小品の集合体はまるで大都市の風景のようにめまぐるしくその姿を変えて行きます。1996年から2006年までの10年間、彼女の素晴らしい成果を味わってください。
収録作曲家:
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レンディーネ(1954-):
交響曲 第1番・第2番 [オルケストラ・ナショナル・クラシカ・ダンドラ/コンティ]RENDINE, S.: Symphonies Nos. 1 and 2, "Andorrana" (Conti)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2008年09月10日 NMLアルバム番号:8.572039
CD価格:1,900円(税込)
常に何かを問いかける作曲家レンディーネ。この交響曲で、聴き手は何を想うのだろう?声楽作品集「受難と復活」(8.557733)が、その斬新な作風で一部のファンの間に衝撃を与えたイタリアの作曲家レンディーネ。今作では管弦楽作品でその真価を問います。交響曲第1番は、まるで映画音楽のように色彩的で迫力ある音楽が展開する作品。もちろんメロディも調性もしっかり有しています。第2番は、フランスとスペインに挟まれた小国アンドラ政府からの委嘱作。この国の自然、文化、伝統を音で表現した意欲作です。
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
マリア・サビナ [エンシナール]BALADA: Maria Sabina / Dionisio - In Memoriam
■交響曲/管弦楽曲 ■オペラ
発売日:2008年06月11日 NMLアルバム番号:8.570425
CD価格:1,900円(税込)
20世紀スペインのバルセロナに生まれた作曲家バラダ(1933-)の作品はこれまでNAXOS からいくつかリリースされ、その強烈な個性は常に聴き手を魅了し続けています。今作は、「聖なるきのこ」を用いて幻視を行い世界の全てを見てしまう呪術師の悲劇をテーマにした「マリア・サビナ」と、1930年代に活躍した詩人ディオニシオ・リドルエホに捧げるカンタータの2 編を 収録。呪文までをもテキストに用いたアバンギャルドでエスニックな音楽です。
収録作曲家:
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パヴロワ(1952-):
交響曲 第2番・第4番 [モスクワ放送チャイコフスキー響/フェドセーエフ]PAVLOVA, A.: Symphonies Nos. 2 and 4 (Moscow Radio Tchaikovsky Symphony, Fedoseyev)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2005年11月01日 NMLアルバム番号:8.557566
CD価格:1,900円(税込)
このわかりやすさがたまらない、新世紀の癒しのシンフォニーモスクワで作曲を学び、ブルガリアでオペラ中心に活躍、そしてロシアに戻った後、ニューヨークを拠点に作曲活動を進めているパヴロワ。彼女は自身の「交響曲第2番」第3楽章の改訂作業中、一年前の同時多発テロを思い出し、音楽は改訂によって、より悲劇的な味わいを帯びたものになりました。この交響曲は、全編が柔らかく、ほのかな哀しみに満ちています。第3、4楽章のわかりやすい映像音楽的テイストには、癒しのシンフォニーとでも形容できそうな静かな感動があります。「交響曲第4番」は下書き無しに3週間で仕上げられた、オルガンソロと素直な高揚が印象的な小交響曲。日本でもお馴染みの指揮者フェドセーエフが登場、演奏家も万全です。
収録作曲家:
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レンディーネ (1954-):
受難と復活 [キエーティ・マルッチアーノ劇場/コンティ]RENDINE: Passio et Resurrectio
■合唱曲 ■宗教曲
発売日:2005年10月01日 NMLアルバム番号:8.557733
CD価格:1,900円(税込)
20世紀最後の年に生まれた、現代人に捧げる衝撃の宗教音楽何という問題作、そして感動的な快作!ナポリの作曲家レンディーネが、クラシックの枠を超えてワールドミュージック的語法で仕立て上げ、20世紀の最後の年に初演された、キリストの受難と復活の物語。ありふれた主題を扱ったこの作品は、例えばバーンスタイン「ミサ曲」などと並ぶ、宗教的題材による現代の衝撃的名作として語り継がれていくのではないでしょうか。音楽は、現代を生きる我々には常にわかりやすく、晦渋な現代音楽とは一線を画すものです。特に「復活」の場面からは、美しい「アレルヤ」に導かれて徐々に高揚し、最後は忘我の境地へ。熱い演奏とサウンド(特にパーカッションが快感)が、貴方の耳に激しく突き刺さります。
収録作曲家:
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バンクス(1950-):
管弦楽組曲「セヴン」 [ロンドン・フィル/ディクソン]BANKS: Seven
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2004年07月01日 NMLアルバム番号:8.557466
CD価格:1,900円(税込)
あの「ジェネシス」のバンクスがオーケストラに挑戦!70年代プログレッシヴ・ロックの雄として知られる、ジェネシスのキーボード奏者トニー・バンクスがなんとオーケストラ作品に挑戦した、というのが本作です。オーケストレーション自体は他人の手によるものですが、彼自身がセッション期間中に実際の音を聴きながら推敲を重ねており、彼のイメージを反映した仕上がりということができるでしょう。内容の方は、オーケストラのための音楽であること以外は、特定のクラシックの形式等を意識したものではない、純バンクス・ワールドというべきものとなっています。バンクス自身がピアノを担当していることもあり、特にファンの方は要注目です!
収録作曲家:
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パブロワ(1952-):
交響曲 第1番・第3番 [ロシア・フィル/クリメッツ/ヴェデルニコフ]PAVLOVA, A.: Symphonies Nos. 1 and 3 (Russian Philharmonia, Krimetz, Vedernikov)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年12月01日 NMLアルバム番号:8.557157
CD価格:1,900円(税込)
思わずロマン派かと思う甘~い響きニューヨークに在住のパヴロワが、自らの生まれ故郷であるロシアに対する思いや感覚を、たっぷり込めて作曲された交響曲第1番は、室内管弦楽のための作品ということもあり、不思議な軽やかさと透明感に満たされたノスタルジックな響きがします。一方第3番の方は、ニューヨークにあるジャンヌ・ダルクのモニュメントにインスパイアされたという作品ですが、ほとんどこれはロマン派の作品かと思わせる甘~い(されど透明感のある)楽想のオンパレードです。作曲者には申し訳ありませんが、ひょっとするとこちらの方が、「さようならロシア」のタイトルにふさわしく聴こえるかも!?
収録作曲家:
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キラール(1932-):
祈り/出エジプト/クシェサニ [ポーランド国立放送響/ヴィト]KILAR: Angelus / Exodus / Krzesany
■合唱曲 ■現代音楽
発売日:2002年03月01日 NMLアルバム番号:8.554788
CD価格:1,900円(税込)
合唱付きボレロ、これは即「買い」!最大の問題作3は必聴の20世紀音楽です。聴き始めてすぐ、ラヴェル「ボレロ」のパクリである(しかもいまいちノリが悪い)ことに気づきます。なかなか加わらないなと思っていた合唱は終わり近くで入り、クライマックスでは高らかに本物のボレロのリズムが登場(ここまでやるか...)。面白くなきゃ音楽じゃないという享楽的鑑賞派なら大感動間違いなし。4は3の短縮版の趣きです。2は合唱による詩の語りで始まり、難解な現代音楽かと思いきや、これが平穏で敬虔な曲想。真摯な感動を音楽に求める人でもOK。管弦楽だけの1がまた、ごった煮風の楽想が洪水の如く押し寄せ(音量注意!)モー大変。ポーランドのキラル、いとをかし。
収録作曲家: