2017年5月
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発売日:2017年05月26日
CD 2枚組価格:2,200円(税込)
恩田陸書き下ろしエッセイ収録!『蜜蜂と遠雷』の世界を彩る音楽が、ついにCD化!第156回直木賞&2017年本屋大賞をW受賞した恩田陸による話題作『蜜蜂と遠雷』。 累計販売部数30万部になろうとするこの小説は、3年毎に開催される国際ピアノコンクールを舞台に、才能ある若者たちが「音楽を競うこと」に逡巡しながらも、大切なものを掴み取っていくという物語です。 もちろん大きなファクターとなるのは、彼らが演奏する音楽。彼らが演奏する曲を聴くことで、臨場感が増すだけでなく、この迫真の物語が現実のものとなり、全ての登場人物に拍手を贈りたくなるでしょう。 たった一人で演奏する第1次予選から第3次予選、大人数のオーケストラと立ち向かわなくてはならないファイナルと、ストーリーに沿った選曲が物語を盛り上げます。 【内容紹介】 『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎刊)は、第156回直木三十五賞を受賞に加え、2017年本屋大賞も受賞したことで注目を集めている恩田陸の小説。ピアノコンクールを舞台に繰り広げられる群像劇は、文芸ファンはもとより、多くの音楽ファンの共感を呼んでいます。 「蜜蜂と遠雷 音楽集」は、小説の登場人物たちがコンクールで演奏する楽曲から、物語の核となる19曲を厳選したコンピレーションアルバム。読書の楽しみを大きく広げる楽曲の数々のみならず、著者恩田陸による書き下ろしエッセイや、小説の装丁を担当した鈴木成一によるデザイン、この小説をメディアで推薦した音楽評論家・青澤隆明による楽曲解説など、直木賞受賞後も反響が続くこの小説をより深く味わえる要素満載の、ファン必携アイテムです。
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グレート・ピアニスト・シリーズ
ラフマニノフ(1873-1943):
ソロ録音集 第4集 [トーマス A.エジソン Inc.録音集 1919年4月 ニューヨーク]RACHMANINOV, Sergey: Piano Solo Recordings, Vol. 4 - The Thomas A. Edison Inc. Recordings (April 1919)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.111407
CD価格:1,900円(税込)
1917年、十月革命の結果、ボリシェヴィキ(レーニン率いるロシアの政党)が政権を掌握したロシアを離れることにしたラフマニノフ。彼は所有物をすべて放棄し、新しい人生を始めることとなりました。 スカンジナヴィアからデンマークを経由し、翌年アメリカに渡ったラフマニノフは、優れたコンサート・ピアニストとして活動を始め、家を買う資金調達のために1918年の終わりには4か月に40回ものコンサートを行いましたが、それに目を付けたのがアメリカの新興レコード会社の数々でした。なかでもエジソンレコード社には、これまでローゼンタールが録音した以外は、優れたピアニストの録音がなかったため、ラフマニノフと最初に契約をして、いくつかの録音を行うことが可能でした。しかしエジソンレコード社は、ラフマニノフが承認しなかった録音を販売してしまったため、以降ラフマニノフは、ビクタートーキングマシン社と契約を結び、多くの録音を販売することとなりました。このアルバムには、エジソンレコード社に残る音源が複数テイク収録されております。
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ゲーゼ(1817-1890):
ピアノ作品集 [シリニアン]GADE, N.W.: Piano Music (Shirinyan)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.226122
CD価格:2,325円(税込)
2017年、生誕200年の記念年を迎えるニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ。もともとヴァイオリニストとして活動を開始し、後にゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者としても活躍しましたが、作曲家としては、ピアノ曲に強い関心を抱き、印象的な作品を何曲も残しています。「ソナタヘ短調」は21歳の時に着想したものの、完成までに15年の長き年月を要した力作。オーケストラを思わせる立体的な響きに溢れており、作品は尊敬していたフランツ・リストに捧げられました。ゲーゼが愛着を持っていた一連の「水彩画」は、シューマンを思わせる内省的な小品集です。 収録作品はすべて、2015年に刊行された新ゲーゼ・エディションに基づいて演奏されています。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ編曲 - 希少作品集 [セヴェルス]RACHMANINOV, S.: Rare Piano Transcriptions (Severus)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573468
CD価格:1,900円(税込)
作曲家として、また優れたピアニストとして歴史に名を残すラフマニノフ。彼のピアノ曲はどれも抒情的であり、また高度な技巧を駆使したものです。歌曲も数多く残されていますが、時にはピアノの伴奏が精緻過ぎて、「メインの歌の部分よりも目立ってしまう」と指摘されたこともしばしばでした。 ここではラフマニノフ自身だけでなく、友人や他の作曲家が、歌曲を独立したピアノ曲へと編曲を施すことを試みた作品が収録されています。最後に置かれた「組曲」はラフマニノフ17歳の作品。管弦楽のために書かれましたが、そのスコアは失われてしまい、ピアノ独奏版のみが存在する曲です。前奏曲Op.3-2にも似た前奏は、すでにラフマニノフ特有の響きが感じられます。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):
〈ピアノ協奏曲全集 第2集〉
ピアノ協奏曲 第3番
アフリカ幻想曲/オーヴェルニュ狂詩曲
ワルツ・カプリス「ウェディング・ケーキ」 [デシャルム/マルメ響/スーストロ]SAINT-SAËNS, C.: Piano Concertos, Vol. 2 - No. 3 / Rhapsodie d'Auvergne / Africa / Caprice-Valse (Descharmes, Malmö Symphony, Soustrot)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573477
CD価格:1,900円(税込)
サン=サーンスの5曲のピアノ協奏曲は、彼自身が優れたピアニストであったため、どの曲にも難易度の高い技巧が用いられ、また実験的な工夫が凝らされた華麗な作品です。第3番は1869年、サン=サーンス34歳の作品で、美しいピアノの分散和音に乗ってホルンが伸びやかな旋律を奏でる冒頭部分、流動的な和声が特徴的な第2楽章、ユーモラスな雰囲気を持つ第3楽章(後にパリ国立高等音楽院の試験のために独奏版に編曲)と聴きどころの多い中期の名作。 直木賞を受賞した恩田陸の話題の小説「蜜蜂と遠雷」に登場する「アフリカ幻想曲」も収録されています。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ミサ曲 ニ長調
テ・デウム [ビエガス/ロドリゲス=クージ/トーメ/ロペス/オルフェオン・パンプロネス/ナバラ響/ヴィト]DVOŘÁK, A.: Mass in D Major / Te Deum (Biegas, Rodríguez-Cusí, Tomé, López, Orfeón Pamplonés, Orquesta Sinfónica de Navarra, Wit)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573558
CD価格:1,900円(税込)
1884年、初のイギリス訪問の際に、ロイヤル・アルバート・ホールで自作の「スターバト・マーテル」を演奏し大喝采を受けたドヴォルザーク。初演の成功への感謝の気持ちとともに、イギリスの合唱音楽の伝統にも強く感銘を受けました。その3年後に作曲された「ミサ曲ニ長調」は、彼の友人で著名な建築家ジョセフ・ハラフカが建築した新しい教会の奉献式のために作曲された小規模な作品で、1887年9月の初演時はオルガンの伴奏と小規模な合唱、アルト・ソロではドヴォルザークの妻アンナもソリストとして参加するという親密な雰囲気でした。翌年4月ピルゼンで一般公開されましたが、出版社ジムロックはこの作品に関心を示すことなく、他の出版社NOVELLOが「管弦楽伴奏版」を依頼、こちらが先に出版されました。古典的な佇まいを持つ美しい作品です。
収録作曲家:
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ディーリアス(1862-1934)&
エルガー(1857-1934):
弦楽四重奏曲集 [ヴィリアーズ四重奏団]DELIUS, F.: String Quartet (original and revised versions) / ELGAR, E.: String Quartet (Villiers Quartet)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573586
CD価格:1,900円(税込)
エルガーとディーリアス、同時期に書かれた各々の弦楽四重奏曲は、どちらも第一次世界大戦の影響が色濃く感じられる、重厚で哀切な表情を持っています。開戦時、パリのすぐ南にある村に住んでいたディーリアスは、負傷した兵士や数多くの難民の姿を目の当たりにし酷く心を痛めました。その心情を、彼の家に巣をかけていたつばめに重ね合わせて作曲したのが、この弦楽四重奏曲の第3楽章とされています。後に弟子のフェンビーによって弦楽合奏に編曲された版も広く愛されています。現在では通常、1917年の改訂版が演奏されますが、ディーリアスは初稿版も破棄することなく、そのスケッチや断片が英国図書館に残されています。この録音のためにグレムリイはこれらを補筆し演奏可能な状態に仕立てることで、2つの稿の違いを比較していただけます。 同じころ、やはり戦争によって健康を損ねていたエルガーも、妻アリスの勧めで郊外に移り住むことで創作意欲を取り戻し、この弦楽四重奏曲を含む何曲かの大作を書き上げます。アリスはこの曲の第2楽章をとりわけ好み、彼女の葬儀の際にも演奏されました。
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ピツェッティ(1880-1968):
交響曲 イ調
ハープ協奏曲 [バッサーニ/トリノRAI響/イオリオ]PIZZETTI, I.: Symphony in A Major / Harp Concerto (Bassani, RAI Symphony Orchestra, Turin, Iorio)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573613
CD価格:1,900円(税込)
1940年は日本の紀元2600年に当たる年でした。これを祝すために企画されたのが「日本と友好の厚い国」に作品を委嘱し、これを演奏するというもの。国をあげての演奏会のために「紀元二千六百年奉祝交響楽団」が組織され、イギリス(ブリテン)、ドイツ(リヒャルト・シュトラウス)、フランス(イベール)、ハンガリー(ヴェレシュ)、そしてイタリアのピツェッティが作品を提供、物議をかもしたブリテンの作品を除く4作品が1940年12月、東京と大阪で演奏され好評を博しました。 このピツェッティの作品はイタリアの指揮者ガエターノ・コメリによって初演されたものの、その後はほとんど演奏されずに歴史の流れの中に眠っていました。曲想は決して祝祭的な雰囲気を湛えておらず、ブリテンの「シンフォニア・ダ・レクイエム」にも似た哀しみと怒りが強く表出されています。これに対し、ハープ協奏曲は極めて快活な作品です。
収録作曲家:
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ライタ(1892-1963):
〈管弦楽作品集 第4集〉
交響曲 第5番・第6番他 [ペーチ響/パスケ]LAJTHA, L.: Orchestral Works, Vol. 4 (Pécs Symphony, Pasquet)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573646
CD価格:1,900円(税込)
ブダペストに生まれ、ライプツィヒ、ジュネーヴ、パリで学び独自の作風を身につけながらも、第一次世界大戦後はハンガリーの民族音楽の研究に力を尽くしたライタの作品集。以前MARCOPOLOレーベルで発売され、好評を得ていたシリーズの再発売盤です。 第4集には交響曲第5番と第6番、古代ギリシャの作家アリストファネスのコメディに基づくバレエ音楽「リシストラタ」の序曲を収録。第5番と第6番の交響曲では、「ベートーヴェンの交響曲のように、奇数番号と偶数番号で違った表情を持つ」と言われるライタの特性がよく表れています。「リシストラタ」はライタの生前に演奏された唯一のバレエ作品。ユーモアに溢れた賑やかな音楽です。
収録作曲家:
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ドヴァリョーナス(1904-1972):
ヴァイオリンとピアノのための作品全集 [アウシュケリテ/ペッツィ]DVARIONAS, B.: Violin and Piano Works (Complete) (Auškelytė, Pezzi)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573673
CD価格:1,900円(税込)
リトアニアの作曲家ドヴァリョーナスは、現ラトビア領のリエパーヤ出身。幼いころから合唱など音楽に親しみ、高校卒業後はリトアニア青年合唱団の指揮者を務めています。ライプツィヒとベルリンで作曲とピアノを学び、コンサートピアニストとして活動する傍ら、教育者としても活躍、カウナス音楽院(後のリトアニア音楽院)で後進の指導に当たりました。第二次世界大戦後に本格的な作曲活動を始めましたが、彼の作風は19世紀後期ロマン派に基づいており、極めて親しみやすい旋律を持っています。 このアルバムに収録されたヴァイオリン曲のほとんどはドヴァリョーナスの子供たちのために書かれているためか、どれもコンパクトにまとめられ、時には彼が愛したリトアニア民謡風の味わいも感じられる魅力的な作品です。
収録作曲家:
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ディーリアス(1862-1934)&
バックス(1883-1953):
〈合唱作品集〉 [カリス・シンガーズ/パリス]DELIUS, F. / BAX, A.: Choral Music (The Carice Singers, Parris)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573695
CD価格:1,900円(税込)
イギリスは合唱音楽が盛んなことで知られていますが、その中でもパート・ソング(少人数のアンサンブルで歌われる合唱曲)はプロ、アマチュアを問わず高い人気を誇っています。作曲家たちもレパートリーの拡大に貢献し、19世紀から20世紀にかけて数多くのパート・ソングが生まれています。 中でもディーリアスとバックスの作品は、美しいハーモニーと複雑なアンサンブルを持ち、合唱する人たちにとっての憧れの曲として知られています。ディーリアスの初期の作品「6つのパートソング」こそ、シューマンやメンデルスゾーンの影響が強いものですが、20世紀になってから書かれた作品は個性的で独創的。バックスの作品は更に神秘的な雰囲気を湛えていますが、14世紀のテキストを用いた「This Worldes Joie」では、中世風の荘厳さの中に遊び心も感じられます。カリス・シンガーズは各々の曲の特性を生かした素晴らしいハーモニーを聴かせます。
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リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第46集〉
ベルリオーズ作品 トランスクリプション集 [フェン・ビアン]LISZT, F.: Berlioz Transcriptions (Feng Bian) (Liszt Complete Piano Music, Vol. 46)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573710
CD価格:1,900円(税込)
リストとベルリオーズ。2人は生涯に渡って親しい友人であり、お互いに影響しあうライバルでもありました。リストが最初にベルリオーズの作品をピアノ用に編曲したのは1833年の「幻想交響曲」。あまりにも素晴らしい編曲であったため、ベルリオーズの原曲よりもリスト編曲版が先に出版されるほどでした。その後も、リストはベルリオーズの作品を愛し、多くの機会でそのピアノ編曲版を演奏、結果的にベルリオーズ作品の普及に努めることになりました。 このアルバムでは、ベルリオーズの「幻想交響曲」に登場するイデー・フィクス(固定楽想)をリストが発展させたものを含む興味深い作品を聴く事ができます。
収録作曲家:
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モンテヴェルディ(1567-1643):
〈マドリガル集 第8巻〉
「戦士と愛のマドリガル集」 [デリティエ・ムジケ/ロンギーニ]MONTEVERDI, C.: Madrigals, Book 8 (Il Ottavo Libro de Madrigali, 1638) (Delitiæ Musicæ, Longhini)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573755-58
CD 4枚組価格:4,050円(税込、送料無料)
イタリア・バロック期を代表する作曲家モンテヴェルディ。宗教曲や歌劇など多数の作品を書きましたが、中でも重要なのが全8巻で構成されたマドリガル集です(第9巻は作曲家の死後に出版)。第8巻はそれまでのモンテヴェルディの音楽技法の集大成であり、ドラマティックな曲が並んでいます。中には独立した歌劇として演奏されることもある「タンクレディとクロリンダの戦い」や実は30年も前に初演されていた「情け知らずの女たちのバッロ」など、物語性にも優れた作品が含まれています。 デリティエ・ムジケの声楽パートを担当するのは全て男声で、これは17世紀当時の作品の姿を理想的に再現したもの。男声ソプラノが歌うキューピッドがとても魅力的です。収録曲を一切カットせず、全てを収録した初の録音となります。
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ベートーヴェン(1770-1827):
チェロ・ソナタ 第1番・第2番
「マカベウスのユダ」の主題による変奏曲 [ティール/ドロゴス]BEETHOVEN, L. van: Cello Sonatas Nos. 1 and 2 / 12 Variations on See the conqu'ring hero comes (Thiel, Drogosz)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:CDAccordACD225
CD価格:2,240円(税込)
ベートーヴェンの室内楽作品は、音楽史において最も重要な位置を占めているにもかかわらず、ポーランドのアーティストによる録音はあまり多くありません。ピリオド楽器による演奏は更に少なく、このアルバムはポーランドにおけるこの分野の先駆的録音といえるものです。 バロック期の「通奏低音とチェロを伴うソナタ」ではなく、ピアノとチェロが対等に扱われたベートーヴェンの初期の傑作を、ヴロツワフ・バロック・オーケストラの芸術監督を務めるポーランドの古楽演奏のパイオニア的存在であるヤロスワフ・ティエルが流麗に演奏。彼の室内楽の録音はこのアルバムが初となります。
収録作曲家:
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Gems of Eastern Europe -
東ヨーロッパの宝石 [タルチョリク]Violin Recital: Tarcholik, Piotr - PROKOFIEV, S. / SZYMANOWSKI, K. / BARTÓK, B. (Gems of Eastern Europe)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:CDAccordACD229
CD価格:2,240円(税込)
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Episodi [アダストラ・ピアノ三重奏団]
Chamber Music (Piano Trios) - VASKS, P. / COWELL, H. / SHCHEDRIN, R.K. / SCHOENFIELD, P. (Episodi) (Adastra Piano Trio)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:CDAccordACD231
CD価格:2,240円(税込)
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈室内楽作品集〉
弦楽四重奏曲 第7番
ピアノ五重奏曲 [シレジアン弦楽四重奏団/サワイチク]WEINBERG, M.: String Quartet No. 7 / Piano Quintet (Silesian String Quartet, Sałajczyk)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:CDAccordACD239
CD価格:2,240円(税込)
シレジアン弦楽四重奏団によるこのアルバムは、2019年のヴァインベルク生誕100年を記念して企画された「室内楽作品全集」(7CD)の第1作となるもの。 ヴァインベルクはワルシャワで生まれましたが、第二次世界大戦勃発時にソビエトに亡命、ショスタコーヴィチの知遇を得て作曲家として活躍する決意を固めました。その頃に書かれたのがピアノ五重奏曲 Op.18で、この作品には明らかに4年前に作曲されたショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲の影響も感じられるものの、ヴァインベルクが広く評価されるきっかけになりました。それに比べ、38歳の時に書かれた「弦楽四重奏曲第7番」はユダヤの旋律が用いられた、抒情的な作風を持つ、ショスタコーヴィチの影響から脱却したヴァインベルクの独創性が発揮された作品となっています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ロ短調ミサ曲 BWV 232 [ドイル/ポッター/ヨハンセン/メルテンス/バッハ財団合唱団&管弦楽団/ルッツ]BACH, J.S.: Mass in B Minor, BWV 232 (Doyle, Potter, Johannsen, Mertens, J.S. Bach Foundation Choir and Orchestra, Lutz)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:BSSG-B384
CD 2枚組価格:4,500円(税込、送料無料)
ゆるぎない一体性に貫かれた演奏だ。演奏と研究を統合したプロジェクトを実践しているこの団体の《ロ短調ミサ曲》には入念に学習された作品把握があり、それがすべての音楽家たちに共有されている。引き締まった古楽演奏であると同時に、テキストに力を与えつつ作品の深奥に分け入る、信頼性の高い演奏である。 (礒山 雅) バッハ晩年の最高傑作《ロ短調ミサ曲》。1733年の初稿を含め、およそ20年の構想を経て、死の前年に完成されたこの作品は、19世紀初頭、チューリヒの音楽出版者ハンス・ゲオルク・ネーゲリが「すべての時代、すべての国民を通じてもっとも偉大な音楽芸術作品」と呼ぶほどに高く評価されており、現代に至ってもそれは全く変わることなく、数多くの演奏家たちによって演奏され続けています。 ここで《ロ短調ミサ曲》を演奏している「J.S.バッハ財団合唱団、管弦楽団」は、スイスのザンクト=ガレン・バッハ財団が2006年に創設した少数精鋭のアンサンブル。J.S.バッハの全声楽作品を演奏・録音し、内外に知らしめるという目的のもと活動を行っています。バッハの研究者でもあるルドルフ・ルッツが芸術監督、指揮を務め、創設以来、月1回のカンタータ上演に取り組んでいます。 このアルバムのブックレットには、バーゼル・スコラ・カントールム研究部門のメンバーで、バッハ研究者として知られるアンゼルム・ハルティンガーの作品についての考察と、ハルティンガーとルッツとの対話を収録。これらの全文を、日本におけるバッハ研究の第一人者である礒山雅氏の邦訳でお届けいたします。
収録作曲家:
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発売日:2017年05月26日
DVD日本語字幕付き価格:4,050円(税込、送料無料)
旧約聖書の「出エジプト記」の第3、4、32章を下敷きとしてシェーンベルク自身が台本を作成したこの「モーゼとアロン」。もともとはカンタータ「モーゼと燃える柴」として構想され、様々な変遷を経て最終的に3幕のオペラとして作曲が進められました。1931年に第1幕、その翌年1932年には第2幕が完成するも、第3幕のスケッチをしている時にナチスの迫害によってアメリカに移住。それとともに第3幕の方向性も変化し、逡巡の末、最晩年まで第3幕を推敲したのですが、結局は完成を見ずにシェーンベルクはこの世を去っています。 全編十二音技法を駆使して書かれており、演奏はとても困難。もちろん聴き手にも大変な緊張と集中が求められます。その上、カステルッチの演出も非常に大胆かつ難解であり、とりわけ近未来的な装置が置かれた舞台上の裸の女性と、黒いインクをかけられる雄牛、またビデオ・テープで緊縛される男性が何を象徴しているのかを理解するのは困難かもしれません。しかし繰り返して観ることで、ジョルダンが紡ぎ出す音楽の無機質な美しさも含め、全体像が見えてくる壮大で詩的な映像です。
収録作曲家:
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発売日:2017年05月26日
DVD字幕なし価格:3,675円(税込、送料無料)
ニューヨークのマンハッタンに本拠を置く「ニューヨーク・シティ・バレエ」は、1933年に創設された“アメリカン・バレエ学校”がルーツであり、開校当初からジョージ・バランシンが生徒たちを指導し、優れたダンサーを数多く輩出してきました。戦時中は何度も解散の危機を迎えたものの、1946年に「バレエ協会」として再建され、1948年にニューヨーク・シティ・センターと契約して専属バレエ団となり今日の名称となり現在に至っています。バランシンが体調を崩した後にバレエ団を引き継いだのが、現在の芸術監督ペーター・マルティンスで、彼はバランシン作品の再演を行うなど伝統を守るとともに、新作も上演、バレエ団の未来を模索しています。 この映像には、バランシンに大きな影響を与えた3人のフランス人作曲家、グノー、ラヴェル、ビゼーの音楽を用いた4つの作品が収録されています。いずれも1925年から1980年に振り付けられた作品で、ネオ・クラシカルな雰囲気と、息を呑むようなテクニックが駆使されています。 これらを踊るのはもちろん世界最高ランクのダンサーたち。映像監督ヴァンサン・バティヨンの素晴らしいカメラワークも注目です。
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発売日:2017年05月26日
Blu-ray日本語字幕付き価格:4,425円(税込、送料無料)
旧約聖書の「出エジプト記」の第3、4、32章を下敷きとしてシェーンベルク自身が台本を作成したこの「モーゼとアロン」。もともとはカンタータ「モーゼと燃える柴」として構想され、様々な変遷を経て最終的に3幕のオペラとして作曲が進められました。1931年に第1幕、その翌年1932年には第2幕が完成するも、第3幕のスケッチをしている時にナチスの迫害によってアメリカに移住。それとともに第3幕の方向性も変化し、逡巡の末、最晩年まで第3幕を推敲したのですが、結局は完成を見ずにシェーンベルクはこの世を去っています。 全編十二音技法を駆使して書かれており、演奏はとても困難。もちろん聴き手にも大変な緊張と集中が求められます。その上、カステルッチの演出も非常に大胆かつ難解であり、とりわけ近未来的な装置が置かれた舞台上の裸の女性と、黒いインクをかけられる雄牛、またビデオ・テープで緊縛される男性が何を象徴しているのかを理解するのは困難かもしれません。しかし繰り返して観ることで、ジョルダンが紡ぎ出す音楽の無機質な美しさも含め、全体像が見えてくる壮大で詩的な映像です。
収録作曲家:
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■バレエ・ダンス音楽
発売日:2017年05月26日
Blu-ray字幕なし価格:4,050円(税込、送料無料)
ニューヨークのマンハッタンに本拠を置く「ニューヨーク・シティ・バレエ」は、1933年に創設された“アメリカン・バレエ学校”がルーツであり、開校当初からジョージ・バランシンが生徒たちを指導し、優れたダンサーを数多く輩出してきました。戦時中は何度も解散の危機を迎えたものの、1946年に「バレエ協会」として再建され、1948年にニューヨーク・シティ・センターと契約して専属バレエ団となり今日の名称となり現在に至っています。バランシンが体調を崩した後にバレエ団を引き継いだのが、現在の芸術監督ペーター・マルティンスで、彼はバランシン作品の再演を行うなど伝統を守るとともに、新作も上演、バレエ団の未来を模索しています。 この映像には、バランシンに大きな影響を与えた3人のフランス人作曲家、グノー、ラヴェル、ビゼーの音楽を用いた4つの作品が収録されています。いずれも1925年から1980年に振り付けられた作品で、ネオ・クラシカルな雰囲気と、息を呑むようなテクニックが駆使されています。 これらを踊るのはもちろん世界最高ランクのダンサーたち。映像監督ヴァンサン・バティヨンの素晴らしいカメラワークも注目です。
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シューベルト(1797-1828):
歌曲集(for Bass) [モル/ガルベン]SCHUBERT, F.: Lieder (Moll, Garben)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:C021821A
CD価格:2,325円(税込)
2017年3月にこの世を去った名バス歌手、クルト・モルのアルバム、ジャケットを変更しての追悼盤。 同じ1982年にOrfeoに録音した「冬の旅」(伴奏も同じくコルト・ガーベン)での深く柔らかい声が印象的だったクルト・モル。この歌曲集では数多いシューベルトの歌曲の中から、低声が似合う力強い男性的な曲を中心に選び、怒り、憧れ、宴でのざわめきなどを表情豊かに歌い上げています。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
24の練習曲 [アミール・カッツ]CHOPIN, F.: Etudes, Opp. 10 and 25 (Katz)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:C922171A
CD価格:2,325円(税込)
超絶技巧の持ち主として知られる20世紀の名ピアニスト、ウラディミール・ホロヴィッツでさえも、「私には難しい、正直に言うと恐ろしい曲集である」と評したショパンのOp.10とOp.25の練習曲集。 ルービンシュタインを始め、バックハウス、コルトー、アラウといった20世紀の名ピアニストたちも、この曲集の演奏に関しては、独自の解釈に裏打ちされてはいるものの、技術的な困難を完璧に克服するのは至難の業でした。しかし時代は変わり、演奏家たちの技術は格段に向上し、この曲集を弾きこなすのは当たり前となった21世紀には、多くのピアニストたちによって大胆な演奏が繰り広げられています。 アミール・カッツは以前からショパンの作品に積極的に取り組んできたピアニスト。これまでにバラード集や夜想曲集のアルバムをリリースし、どれも高い評価を受けています。テンポ設定に強いこだわりを持つカッツは、このショパンの練習曲でも「曲集全体の調和」を感じさせる緻密な計算の上で、全曲を演奏しています。
収録作曲家:
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ハーン(1982-):
Sound from the Bench [クロシング/ナリー]HEARNE, T.: Consent / Sound from the Bench / Ripple / Privilege (The Crossing, Nally)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:CA-21126
CD価格:2,240円(税込)
作曲家、歌手、バンドリンダー、など幅広く活躍しているアーティスト、テッド・ハーン。このアルバムでは、フィラデルフィアのヴォーカル・アンサンブル「クロッシング」とコラボし、独特な音による世界を作り上げています。アルバム・タイトル「Sound from the Bench」では、宗教的なメロディにエレクトリック・ギターとパーカッションが加わるという冒険的なサウンドが炸裂します。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ・デュオ全集 [アンソニー・ゴールドストーン/キャロライン・クレモウ]SCHUBERT, F.: Piano Duets (Complete) (Clemmow, Goldstone)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:DDA21701
CD 7枚組価格:6,480円(税込、送料無料)
31年という短い生涯に、歌曲を中心に夥しい数の作品を残したシューベルト。親しい友人たちと演奏した「ピアノ・デュオ」も作品の中で重要な位置を占めています。「人生の嵐」や「グラン・デュオ」などの大作から、誰もが知っている「軍隊行進曲 第1番」、気の置けないレントラーや舞曲など作品の趣きは様々ですが、どれも流麗なメロディと親密な雰囲気を持ち、時には思いがけないほどの深淵が顔を見せるシューベルトらしい作品です。演奏しているのはゴールドストーンとクレモウ夫妻。長年培った息のあった演奏は、まさに一心同体です。 この全集は以前、OLYMPIAレーベルから7枚の分冊としてリリースされていたもので、今回のBOX化にあたっては全収録曲をそのままリマスタリングしての再発となります。 (2017年1月2日、ゴールドストーンはBOXの完成を見ることなく、この世を去りました)
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MIND MUSIC - 慈善団体のためのアルバム
(メンデルスゾーン、リヒャルト・シュトラウス、ジョン・アダムズ、ケヴィン・マロン作品集) [ジョーダン/マーシュ/ノーザン室内管弦楽団/バーロウ]MENDELSSOHN, Felix: Concert Piece, Op. 113 / STRAUSS, R.: Sonatina No. 1 / ADAMS, J.: Gnarly Buttons (Mind Music) (E. Jordan, L. Marsh, Barlow)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:DDA25138
CD 2枚組
通常価格:2,250円→ 特価!:690円(税込)「退行性脳疾患(パーキンソン病、アルツハイマー病など)」の治癒研究のための資金を調達するためにリリースされるアルバムです(2人のソリストは共に両親をこの病で失い、研究の発展を望んでいます)。 収録作品の作曲家も、脳出血で命を落としたメンデルスゾーンを始め、本人もしくは家族が脳疾患に悩まされたとされる人たち。しかしその作品はどれもユーモアと希望に溢れており、この録音の目的にもぴったり沿うものです。中でもリヒャルト・シュトラウスの「傷病兵の仕事場より」は、ガルミッシュの山中で療養生活を送っていた彼が自虐的に書いた曲ですが、管楽器奏者たちにとっては重要なレパートリー。対になる「楽しい仕事場」とともに、親密な雰囲気で演奏されることの多い作品です。
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TRAVELLING LIGHT
ジム・パーカーの音楽 [ターナー/ジョーンズ/ソレム四重奏団]PARKER, J.: South American Journey (A) / Bonjour M. Grappelli / 3 Diversions / Hoofers (Travelling Light) (J. Turner, A. Jones, Solem Quartet)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:DDA25146
CD価格:2,400円(税込)
ジム・パーカーの名前はあまり耳にすることはありませんが「英国アカデミー賞最優秀テレビ賞」を受賞しており、実は映画や劇場、テレビ番組などでは彼のゴージャスな音楽が頻繁に使われています。 このアルバムでは彼の最新作を4曲収録。どれもテレビ用ではなく自由に書かれた作品で、リコーダーやヴァイオリンが朗々と歌い交わす牧歌的な雰囲気が印象的です。
収録作曲家:
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Unbound
現代の弦楽四重奏曲集 [ジャスパー弦楽四重奏団]Chamber Music - SHAW, C. / MAZZOLI, M. / GOSFIELD, A. / GREENSTEIN, J. / LANG, D. / DENNEHY, D. / HEARNE, T. (Unbound) (The Jasper String Quartet)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:DSL-92212
CD価格:2,100円(税込)
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発売日:2017年05月26日
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
ストラヴィンスキーが「20世紀の最も興味深いロシアの作曲家」と述べたというロスラヴェッツのピアノ作品全集。ソビエト政権の下で、西側の音楽語法を積極的に取り入れた前衛的な作品を書き、時にはシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」の論文を執筆するなど、“反革命的でありブルジョワ的な作曲家”と何十年にも渡り抑圧を受けた人です。一度は自己批判を行いましたが、結局は地位を得ることはできずにひっそりと生涯を終えたロスラヴェッツの作品は、死後すぐには復権されませんでしたが、作曲家の姪エフロシーニャの尽力により1990年代から少しずつ人気を盛り返し現在に至っています。 生涯を通じて斬新な響きを模索したロスラヴェッツの全ピアノ作品を、アレクセイ・リュビーモフに師事したロシアのピアニスト、アンドリュシチェンコが演奏しています。
収録作曲家:
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ラーツ(1932-):
ピアノ・ソナタ全集 第1集 [ホルヴァート]RÄÄTS, J.: Piano Sonatas (Complete), Vol. 1 - Nos. 1-4, 9-10 (Horvath)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:GP765
CD価格:1,950円(税込)
エストニア生まれのラーツは、タリン音楽院に学び1957年に卒業、エストニアの放送局でラジオ・プロデューサーやテレビの音楽監督を務め、1960年代から70年代には多数の映画音楽の作曲を手掛けています。エストニア音楽院では教授も務め、1957年からは作曲家協会のメンバーにも名を連ねています。 8曲の交響曲を始め、多数のピアノ曲を作曲していますが、その中でも半世紀に渡って書き続けられている10曲のピアノ・ソナタは洗練されたスタイルの中に、時折激しい不協和音が登場するなど遊び心があります。「私は制約されたシステムが好きではなく、音楽的な素材を集め、フィルタリングし、必要に応じて感情の赴くままに展開していくのが好きだ」と語るラーツの言葉通りの多彩なソナタを、ラーツ作品の良き理解者であるホルヴァートが演奏しています。
収録作曲家:
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ヴェルディ(1813-1901):
歌劇《仮面舞踏会》VERDI, G.: Ballo in maschera (Un) [Opera] (Royal Opera House, 1975) (NTSC)
発売日:2017年05月26日
DVD日本語字幕なし価格:2,400円(税込)
民衆から慕われるグスタフ3世が密かに心をときめかせているのは、彼の部下の妻アンカーストレム伯爵の妻アメーリア。二人は思いを寄せ合うも、決して結ばれてはならないと自制していたのですが、占い師マダム・アルヴィドソンの言葉に従い、ついに深夜に密会してしまいます。それを見てしまったのはアメーリアの夫、アンカーストレム伯爵。彼は怒り狂い、君主に対して復讐を誓い、王に対する反逆者たちに加勢することを決意します。暗殺は「仮面舞踏会」の会場で、と反逆者たちは計画。その日がやってきました・・・ 1792年、実際に起こったスウェーデンの君主グスタフ3世の暗殺事件を題材にして、フランスの劇作家ウジェーヌ・スクリーブが書いた戯曲「仮面舞踏会」。ヴェルディはこの物語を歌劇にし、ナポリで上演しようと画策しますが、当時は検閲が厳しく許可が下りません。たびたびの内容変更の結果、一度はアメリカを舞台にし、登場人物の名前もすべて変えて上演許可を得、1859年2月17日にローマで初演。大成功を収めました。 しかし、20世紀になってからは、舞台を原作通りスウェーデンに戻した“オリジナル版”の上演も増え、ここでもそれに従っています。愛、民衆、そして反逆者までをも広い心で許して死んでいく気高い主人公を歌うのは若きドミンゴ。彼が愛するアメーリアを歌うのはリッチャレッリ。この作品を得意とするアバドの瑞々しい音楽。すべてが一体となった歴史に残る名演です。
収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇《ルクレツィア・ボルジア》DONIZETTI, G.: Lucrezia Borgia [Opera] (Royal Opera House, 1980) (NTSC)
発売日:2017年05月26日
DVD日本語字幕なし価格:2,400円(税込)
フェラーラ国の大公妃ルクレツィア・ボルジアは、ヴェネツィアからやってきた若者ジェンナーロが実の息子であることを偶然知ってしまいます。その頃、彼女の出自である名門ボルジア家を侮辱する出来事が起こり、犯人を捕まえて死刑に処すことになったのですが、それはジェンナーロの犯行でした。激しく狼狽するルクレツィア。その様子を見た夫フェラーラ公は「ジェンナーロは妻の愛人なのではないか」と疑いを抱きます。犯行に関わった、ジェンナーロと彼の友人すべてを毒殺する計画を立てたルクレツィア、ジェンナーロにだけは解毒剤を渡すのですが… ドニゼッティのオペラのヒロインを歌うというのは、ソプラノ歌手にとって最も要求の厳しい役割の一つです。「ルクレツィア・ボルジア」は、“愛情豊かな母親”と“復讐に燃える冷徹な女性”の二面性を持つヒロインですが、オーストラリア出身のソプラノ、サザーランドは素晴らしい歌唱技術と美しい声を生かし、難しい役を完璧に歌いこなしています。幕切れのアリア「Era desso il figlio mio=この若者は私の息子でした」での絶唱は、他の追随を許しません。 彼女が最も信頼を置いていた夫リチャード・ボニングの指揮とアルフレード・クラウスのジェンナーロも見事です。
収録作曲家:
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スーク(1874-1935):
交響曲「アスラエル」ハ短調 [エッセン・フィル/ネトピル]SUK, J.: Asrael (Essen Philharmonic, Netopil)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:OC1865
CD価格:2,475円(税込)
スーク・トリオの名ヴァイオリニスト、ヨゼフ・スーク。同じ名前を持つ彼の祖父はドヴォルザークの娘婿であり、優れたヴァイオリニスト、作曲家でした。 1904年、スークが敬愛していた義父ドヴォルザークがこの世を去り、その翌年には最愛の妻オティリエも亡くすという悲劇に見舞われました。しかしスークは悲しみを乗り越え、1906年に完成させたこの交響曲「アスラエル」(死を司る天使の名)は、ドヴォルザークやブラームスの影響を感じさせながらも、さらに独創的な作風を持つ重厚な作品となりました。第1楽章から第3楽章までは慟哭が続きますが、第4楽章の美しいアダージョは愛妻オティリエへの追悼であり、終楽章ではかすかな希望も感じられます。チェコの近代作品を得意とするネトピルの共感溢れる演奏です。
収録作曲家:
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Best of Singer Pur -
ジンガー・プア 名唱集SINGER PUR: Best of
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:OC1869
CD 2枚組価格:2,025円(税込)
1992年3月にデビューしたドイツのヴォーカル・アンサンブル「ジンガー・プア」。この2枚組は彼らの活動25年を記念してリリースされるコンピレーション・アルバムです。 2004年からCDをリリースし、これまでに発売した20種類以上のディスコグラフィから選りすぐられた曲は、ルネサンス期から現代(チック・コリアやスティングも含む)にまで及び、その多種多様さには驚くばかりです。高度なテクニックに裏打ちされた美しいハーモニーをたっぷりお楽しみください。
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ヴィアルド=ガルシア(1821-1910):
ドイツ語による歌曲集 [アレクサンドラ/シュナイダー]VIARDOT-GARCIA, P.: Lieder (Alexandra, Schneider)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:OC1878
CD価格:2,475円(税込)
スペインの音楽一家に生まれたポーリーヌ・ヴィアルド。彼女の年の離れた姉マリア・マリブランは、19世紀初頭当時のフランスにおける最も素晴らしい歌手でしたが、ヴィアルドも優れた音楽の才能を持ち、晩年のショパンを始め、サン=サーンスやマイアベーアなど数多くの音楽家や文筆家と交流したことで知られています。 作曲家としてのヴィアルドの作品は、とりわけショパンのマズルカに歌詞をつけたものが良く知られていますが、このアルバムではオリジナル作品が歌われています。メーリケやガイベルといったドイツ語の詩の曲だけでなく、プーシキンやツルゲーネフなどロシアの詩人の詩も用いられており語学にも堪能だったという彼女の才能の豊かさを知ることができます。 ドイツとギリシャの血をひくソプラノ、ミリアム・アレクサンドラの魅惑的な歌唱を、エリック・シュナイダーの伴奏が彩ります。
収録作曲家:
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エリザベート・ブラウス
デビュー ピアノ・リサイタル [ブラウス]Piano Recital: Brauss, Elisabeth - BEETHOVEN, L. van / PROKOFIEV, S. / CHOPIN, F. / DENHOFF, M. (Debut)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:OC460
CD価格:2,025円(税込)
2015年1月にフランクフルトで開催されたBDI(ドイツ産業文化連盟)が主催する音楽コンクール「Ton und Erklarung」。2007年に創設されて以来、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、歌の4部門が年毎に開催され、優れた受賞者を輩出しているこのコンクール、「OEHMSレーベルよりデビュー盤をリリース」できることも優勝者の特権の一つです。 今回の優勝者エリザベート・ブラウスは1995年ハノーヴァー生まれ。5歳でエリナ・レヴィトのピアノ・クラスに入門を許可され早期の音楽教育をうけます。2008年から2010年には並行して名手マッティ・ラエカッリオにも師事、才能を存分に開花させ、すでに数多くのコンサートホールやフェスティヴァルで演奏しています。このデビュー・アルバムではオーソドックスなレパートリーを丁寧に演奏、将来が期待される若手です。
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メイヤー(1812-1883):
ピアノ三重奏曲 Op.16 & Op.13
ヴァイオリンとピアノのための「ノットゥルノ」 [トリオ・ヴィヴェンテ]MAYER, E.: Piano Trios, Opp. 18 and 13 / Notturno, Op. 48 (Trio Vivente)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:555029-2
CD価格:1,800円(税込)
ドイツ初期ロマン派時代にひっそりと存在した女性作曲家エミリー・マイヤー。薬剤師の父を持つ裕福な家庭に生まれ、幼い頃から音楽教育を受けましたが、当時はまだ作曲家としての才能が花開くことはありませんでした。しかし28歳の時に最愛の父を失い、深い悲しみに駆られたマイヤーは高名な作曲家レーヴェに教えを請い、自身を奮い立たせるかのように作曲に励み、8曲の交響曲を含む多くの作品を生み出したのです。1850年にはベルリンで自身の作品をメインにしたコンサートを開き、この時代には珍しい「女性作曲家」としての地位を確立、その評価は生涯変わることなく、幸せな作曲家人生を送りました。 このアルバムには代表作である2曲のピアノ三重奏曲と、美しい「ノットゥルノ」が収録されており、レーヴェが絶賛した“稀有な才能”から生まれた音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
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Conserva Me Domine -
主よ、われを守りたまえ
イタリアバロック期の宗教作品集 [ウェイ]Vocal Music (Baroque) - MARCELLO, B. / MARTINI, G. / CHIESA, M. / SACCHINI, A. (Conserva me Domine) (T. Wey, La Gioia Armonica, Banholzer)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:555033-2
CD価格:2,640円(税込)
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グラウプナー(1683-1760):
〈受難カンタータ集 第1集〉 [エクス・テンポーレ/マンハイム・ホーフカペレ/ハイアリック]GRAUPNER, C.: Passion Cantatas, Vol. 1 (Das Leiden Jesu) (Ex Tempore, Mannheimer Hofkapelle, Heyerick)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:555071-2
CD価格:2,475円(税込)
18世紀、ヘッセン州ダルムシュタット方伯の宮廷では壮大な音楽文化が栄えていました。グラウプナーは1709年にこの地の宮廷楽団員の地位を得て、その2年後には宮廷楽長に昇進、以降50年間に渡って礼拝堂の儀式のために宗教曲を書き続けました。彼の地位は非常に高く、生前にはライプツィヒの新聞が行った作曲家の人気投票で3位を獲得するなど(第1位はテレマン、第2位はヘンデル)聴衆からも絶大な支持を得ていました。しかし、領主が彼の作品をあまりにも愛しすぎたため、その作品は宮廷内部に隠匿されてしまい、結果的にグラウプナーが忘れられてしまうこととなったのは残念なことです。とは言え、20世紀後半から研究が進み、方伯の城内で保存されていた楽譜もようやく陽の目をみることとなり、最近になってその作品が実際に演奏される機会も増えてきました。 この受難カンタータは、彼の友人であったテレマンの作品にも似た、端正な様式の中に表現力豊かな楽想が盛り込まれた、後期バロック特有の華麗な雰囲気を持っています。
収録作曲家:
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ベン=ハイム(1897-1984):
〈管弦楽作品集 第2集〉
交響曲 第2番
合奏協奏曲 [北ドイツ放送フィル/イノン]BEN-HAIM, P.: Symphony No. 2 / Concerto Grosso (North German Radio Philharmonic, Yinon)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:777677-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツで生まれたユダヤ人、パウル・フランケンブルガー。ブルーノ・ワルターとクナッパーツブッシュの助手を務め、指揮者として活動しますが、1933年、ナチスの台頭を逃れパレスチナに移住。この地で生きていく決心を固めた彼は名前もパウル・ベン=ハイムとヘブライ風に改め、1948年にイスラエルの独立を機に正式にイスラエル国民となり、生涯この地の音楽発展に力を尽くしながらドイツの伝統とイスラエル文化を融合した独自の作品を数多く書き上げました。 古典的な4楽章の形式で書かれた交響曲第2番はベン=ハイムの全作品の中でも最長であり、その総譜にはイスラエルの詩人、シン・シャロームの「朝と共に目覚める私の魂、海を越えたカルメル山の頂上で」という言葉が添えられています。カルメル山は人類の進化を示す遺跡のある場所でキリスト教の聖地の一つ。ベン=ハイムの自信作であるとともに、希望や光が感じられる壮大な音楽が胸を打ちます。2015年に惜しまれつつこの世を去った指揮者イノンの渾身の演奏です。
収録作曲家:
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フリッツ・ヴンダーリヒ
オペレッタを歌う[LP]Vocal Recital (Tenor): Wunderlich, Fritz - MILLÖCKER, C. / MACKEBEN, T. / LORTZING, A. / LEHÁR, F. / STRAUSS II, J.
発売日:2017年05月19日
LP価格:4,240円(税込、送料無料)
不世出のテノール歌手フリッツ・ヴンダーリヒのオペレッタ・アリア集! LPにて発売!1930年ラインラント=プファルツ州クーゼルでチェロ奏者の父とヴァイオリン奏者の母の両親の下に生まれ、幼い頃から音楽に親しんできたフリッツ・ブンダーリヒ。戦争と父の死により苦しい生活を強いられたため、正式な音楽の勉強をする機会はなかなか訪れず、20歳の時にようやくフライブルク大学でホルンと声楽を学ぶことができました。その頃にはすでに彼の美声は評判となっており、24歳の時に学内の公演で《魔笛》の主役タミーノを歌うチャンスに恵まれます。その翌年、大学を卒業する年には既にシュトゥットガルト州立歌劇場と契約を交わし、以降、バイエルン州立歌劇場、ウィーン国立歌劇場と契約し、ザルツブルク音楽祭などの多くの音楽祭に出演するほどにその才能は傑出していました。しかし、1966年9月17日、友人の別荘の階段から転落、たった35歳という短い生涯を閉じてしまいます。メトロポリタン歌劇場のデビューを目前に控えた歌手として絶頂期の最中で、世界中の人々が彼の死を惜しみ、その名声は没後50年を経ても色褪せることがありません。 このアルバムは彼が1959年から1965年まで、バイエルン放送の人気番組「ミュンヘンの日曜日」に出演した際の録音と、いくつかのスタジオ録音のオペレッタからアリアを収録した1枚。甘美で情熱的な歌唱の全てが未発表音源です。
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ペルト(1935-):作品集
B-A-C-Hの主題のコラージュ
7つのマニフィカト・アンティフォナ
チェチーリア、ローマの乙女他 [バイエルン放送合唱団/ヒリヤード・アンサンブル/ミュンヘン放送管]PÄRT, A.: Collage über B-A-C-H / 7 Magnificat Antiphons / Cecilia, vergine romana (Bavarian Radio Chorus, Hilliard Ensemble, Munich Radio Orchestra)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:900319
CD価格:2,100円(税込)
世界中で人気が高いエストニアの作曲家ペルトの作品集。創作の初期は「B-A-C-Hの主題のコラージュ」のような新古典主義の様式に則って作品を書いていたペルトですが、「ブリテンへの追悼歌」が作曲された1970年代後半から次第に様式を変化させ、宗教的モティーフを多く用い、また使う音もシンプルになり、自身で「ティンティナブリ(鈴声)の様式」と呼ぶ独自のスタイルを創り上げました。 このアルバムには、管弦楽のための作品とあまり耳にする機会のない曲も含む一連の合唱作品を収録。ダイクストラ、シルマーは、どの作品も密度の高い演奏を聴かせています。また、声楽作品を得意とするヴィオッティが慈しむかのように指揮する「リタニ」も聴きものです。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
歌曲集「美しき水車屋の娘」D795 全曲 [スコーフス/ヴラダー]SCHUBERT, F.: Schöne Müllerin (Die) (Skovhus, S. Vladar)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:C5290
CD
通常価格:2,400円→ 特価!:790円(税込)デンマークのバリトン歌手、ボー・スコウフスのシューベルト「三大歌曲集」の第1作は若々しい感情が漲る「美しき水車屋の娘」。スコウフスはこの曲をかれこれ20年前、デビューしたばかりの頃に録音していますが、今回の再録音に関して、「この曲をもう一度録音できてうれしいです。若い頃はあまり深く考えずに歌った部分もありますが、年齢を重ねて、より深く音楽を理解でき、この曲についての違った見解を持つことができました。」と語っています。 重要な役割を担うピアノ・パートはウィーンの名手ヴラダーが担当。歌と親密な対話を繰り広げつつ、作品に新たな光を当てています。
収録作曲家:
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ウルマン(1898-1944):
〈作品集〉
ピアノ協奏曲
ピアノ・ソナタ 第7番
変奏曲と二重フーガ Op.3a [エルンスト/ドルトムンド・フィル/フェルツ]ULLMANN, V.: Piano Concerto / Piano Sonata No. 7 / Variations and Double Fugue (Ernst, Dortmund Philharmonic, Feltz)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:C5294
CD価格:2,250円(税込)
チェコで生まれ、ウィーン大学でシェーンベルクに師事し、十二音、無調音楽の作曲技法を身に付け、指揮者、作曲家として20世紀初頭のチェコで目覚しい活躍をしたヴィクトル・ウルマンの作品集。トラック10の「変奏曲と二重フーガ」はシェーンベルクの主題をもとに、多彩な変奏が繰り広げられる曲。また1939年に作曲された「ピアノ協奏曲」はプロコフィエフのような新古典派の雰囲気と、尊敬していたベートーヴェンヘのオマージュも感じられる激しい表情を見せる作品です。 しかし1940年にナチスがプラハに侵攻してからは、ユダヤの血を引くウルマンの作品は「退廃音楽」とみなされ演奏が禁止されてしまい、ウルマン自身も1942年にテレジンの強制収容所送りとなり、最終的には1944年にアウシュヴィッツで命を落とし、晩年の作品も散逸。しかし、テレジン収容所にいた時期に書いた作品はかろうじて残存しており、1990年代から始まった「退廃音楽の復興」にあわせ、演奏される機会も多くなってきました。ピアノ・ソナタ第7番はテレジンで書かれた作品ですが、その力強い音楽には運命に屈しない強い精神力が漲っています。
収録作曲家:
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フランツ・ドップラー(1821-1883)&
カール・ドップラー(1826-1900):
〈フルート作品全集 第3集〉 [アリマニー]DOPPLER, F. and K.: Flute Music (Complete), Vol. 3 (Arimany)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:C5297
CD価格:2,400円(税込)
全10巻からなる「ドップラー兄弟のフルート作品全集」の第3集。長年に渡ってドップラー作品の研究を続け、このプロジェクトの完成を目指すフルート奏者クラウディ・アリマニー自身の演奏を中心に、デュオ作品では日本の名手、工藤重典が共演、華麗なデュオを繰り広げています。フランツとカールの2人で演奏するために書かれたデュオ作品はどれもフルートの超絶技巧が用いられており、演奏家にとってもまさに腕の見せどころが満載です。 この第3集の収録曲は、ほとんどが世界初録音。当時の聴衆の好みに合わせ、流行の歌劇から取られたメロディを展開していく作品は、現代の聴き手の耳にも心地よい感触を残します。
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ドヴォルザーク(1841-1904):
カンタータ「幽霊の花嫁」Op.69 [シャトゥロヴァー/ブレスリク/プラチェトカ/ウィーン・ジングアカデミー/ウィーン放送響/マイスター]DVOŘÁK, A.: Spectre's Bride (The) [Cantata] (Šaturová, Breslik, Plachetka, Wiener Singakademie, Vienna Radio Symphony, Meister)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:C5315
CD価格:2,250円(税込)
2010年からウィーン放送交響楽団の首席指揮者を務めるコルネリウス・マイスター。2016年の来日時も素晴らしい演奏で聴き手を魅了しました。 幅広いレパトリーを誇るマイスターが選んだ今回のアルバムの収録曲はドヴォルザークの「幽霊の花嫁」。1884年に作曲されたこのカンタータはあまり演奏される機会がありませんが、「恋人の死を知らない少女が彼の生還を祈ると、幽霊が現れ彼女を黄泉の国に誘おうとする」というチェコの詩人、ヤロミール・エルベンの台本に合わせ、随所にチェコの民謡風の美しい旋律が使われた魅力的な作品です。当時イギリス訪問を好評のうちに終えチェコを代表する作曲家となり、多忙ながらも心に余裕が生まれたドヴォルザークの充実した作曲技巧が伺われる中期の傑作です。
収録作曲家:
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マスネ(1842-1912):
バレエ組曲集MASSENET, J.: Ballet Suites (Academy of St. Martin in the Fields, Marriner)
発売日:2017年05月19日
CD価格:1,725円(税込)
フランスの作曲家マスネは生涯に数多くの歌劇を書きましたが、現在ではその中の数曲のみが劇場のレパートリーとして残っているに過ぎません。ヴェリズモなどの刺激的な作品を求める聴き手には、マスネの節度ある美しさが物足りなかったのかもしれませんが、このバレエ音楽を聴くだけでも、マスネの音楽の多彩さが伝わるでしょう。 マリナーは、1曲1曲の個性を重んじ、丁寧に演奏しています。
収録作曲家:
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D.スカルラッティ:
鍵盤のためのソナタ集SCARLATTI, D.: Keyboard Sonatas (T. Koopman)
発売日:2017年05月19日
CD価格:1,725円(税込)
後のスペイン王妃、マリア=バルバラの教育用として作曲されたドメニコ・スカルラッティの一連の500曲を超えるソナタ。現代のような3楽章形式ではなく、多くが単一楽章で、当時最先端の技巧を取り入れながらも、演奏しやすいように工夫が凝らされた楽しい曲集です。 コープマンの演奏は、まさに「弾く喜び」を前面に押し出しており、K513の付点リズムでの弾むような表現は、他の演奏家では決して味わえないほどの独自な解釈です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
レクイエム
アヴェ・ヴェルム・コルプス
ブルックナー(1824-1896):
モテット集MOZART, W.A.: Requiem / Ave verum corpus / BRUCKNER, A.: Motets (Vienna Boys Choir, Chorus Viennensis, Vienna Volksoper Orchestra, Marschik)
■宗教曲
発売日:2017年05月19日
CD価格:1,725円(税込)
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ゴセック(1734-1829):
交響曲集GOSSEC, F.-J.: Symphony, Op. 6, No. 3 / La Chasse / Mirza / Symphonie a 17 parties (Concerto Köln, Ehrhardt)
発売日:2017年05月19日
CD価格:1,680円(税込)
愛らしい「ガヴォット」で知られる前古典派の作曲家ジョセフ=ゴセックの交響曲集。若い頃、ラモーに見い出され音楽の道に進んだゴセックは、指揮者として活躍する傍ら、30曲を超える交響曲と、宗教曲、歌劇など幅広いジャンルの作品を書き、フランス音楽界を牽引する立場にありました。しかし不思議なことに、フランス国外では人気を獲得できず、彼の交響曲も次第にハイドンに駆逐され、ついには忘れられてしまったのです。 2003年にコンツェルト・ケルンによって録音されたこの一連の交響曲は、ゴセック作品の再評価に繋がった貴重な1枚。一時は廃盤になってしまい復刻が待たれていました。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
交響曲 第5番「宗教改革」 他 [エルトマン/アイルランド室内管/ヴィトマン]MENDELSSOHN, Felix: Symphony No. 5, "Reformation" / WIDMANN, J.: Versuch über die Fuge (Erdmann, Irish Chamber Orchestra, Widmann)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:C921171A
CD価格:2,325円(税込)
アイルランド室内管弦楽団とヴィトマンによる「メンデルスゾーン交響曲全集第2集」は、メインを交響曲第5番「宗教改革」に置き、モーツァルトとヴィトマン自身の作品を組み合わせた1枚。「改訂された若い頃の作品」がテーマです。 交響曲第5番は、メンデルスゾーン21歳の作品で、実際は第1番の次に作曲された“2作目”の交響曲。作曲の動機は、ルター派教会で用いられる「アウグスブルクの信仰告白」の成立300周年記念式典のためであり、曲中にルターのコラール「神はわがやぐら」とドイツの賛美歌「ドレスデン・アーメン」が用いられるなど、荘厳な作品に仕上がっています。しかし、様々な理由により式典で演奏されることはなく、メンデルスゾーン自身も作品の出来に不満があり、何度も改訂されるといった複雑な経緯を辿りました。出版も遅れたため、現在では「第5番」(最後の交響曲)としてナンバリングされています。 カップリングのモーツァルト「アダージョとフーガ」は、もともと17歳の時に作曲したフーガ K426を、1788年になって弦楽合奏用に編曲し、前奏曲としてアダージョを付加した作品。ヴィトマンの「フーガの試み」も、彼自身の弦楽四重奏曲第5番(ソプラノを伴う)を改訂、拡大した曲で、古典派のフーガの伝統を受け継いでいます。最後に置かれたメンデルスゾーンのクラリネット・ソナタからの楽章は、ピアノ・パートをオーケストレーションすることで、メンデルスゾーンに対するヴィトマンの尊敬の念を表しています。
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発売日:2017年05月19日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
ドニゼッティの歌劇《イングランドのロズモンダ(イギリスのロズモンド)》は1834年にフィレンツェで初演されたものすぐにレパートリーから消えてしまった作品です。1845年に一度だけ再演されましたが、それ以降は全く忘れられてしまいました。1994年、ルネ・フレミングが全曲を録音しましたが、こちらも大きな話題になることはありませんでした。 今回、1845年の再演から171年を経た2016年のベルガモでの上演は、この歌劇が極めて魅力的であることを認識させるほど素晴らしいものでした。題名役のジェシカ・プラットの美しさはもちろん、レオノーラ役のエヴァ・メイの迫真の歌唱が感動的です。
収録作曲家:
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発売日:2017年05月19日
CD 2枚組価格:2,325円(税込)
イタリアのバロック時代の作曲家、オルガニスト、聖職者として知られるステッファーニ。その作品はイタリアだけでなく、ドイツのデュッセルドルフ、ミュンヘンを中心にロンドンでも人気を獲得、“ロンドン古楽アカデミー”の終身名誉総裁にも選ばれるほどに賞賛を得ました。 この歌劇《バッカナーリ》はハノーファーで全盛を誇っていた1695年の作品。後にイギリス王となるハノーファー選帝侯ゲオルク・ルートヴィヒ(ジョージ1世)のために書かれた牧歌劇です。人生の喜び、悲しみを忘れるために酒の神バッカスを讃えるという物語、詩の朗読も交えた楽しく美しい響きに満たされています。 ピリオド楽器のアンサンブル・クレモナ・アンティクワの明朗快活な音もさることながら、エルガスト役のテノール渡辺康(やすし)の歌唱にも注目です。
収録作曲家:
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サンマルティーニ(1695-1750):
7つのパートの合奏協奏曲 Op.2 [イ・ムジチ]SAMMARTINI, G.: Concerti Grossi, Op. 2 (I Musici)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:CDS7777
CD価格:2,325円(税込)
“イ・ムジチ”来日記念盤!
ジュゼッペ・サンマルティーニの合奏協奏曲、イ・ムジチによる初の全曲録音。サンマルティーニはイタリアの作曲家。同じく作曲家であった弟と共にバロックから古典派への橋渡しを担ったことで知られています。優れたオーボエ奏者としても活躍したサンマルティーニの作品は、どれも整った形式と、無尽蔵に溢れ出る情熱的なメロディを持ち、洗練されたハーモニーに彩られています。 このアルバムは1952年に創設された名門アンサンブル「イ・ムジチ」によるサンマルティーニの代表作「合奏協奏曲 Op.2」の全曲盤。18世紀イタリア音楽の伝道師であるイ・ムジチの力の入った演奏は、知られざる作品を聴く喜びを存分に味わうことができます。収録作曲家:
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発売日:2017年05月19日
CD 2枚組価格:2,325円(税込)
ムソルグスキーのピアノ曲というと、多くの人は「展覧会の絵」のみを思い浮かべるでしょう。しかしムソルグスキーは生涯に思いのほか多くのピアノのための作品を書いています。そのほとんどは彼の死後に出版されたため、あまり話題になることはありませんでした。 貴族の家に生まれ、幼少時から母にピアノの手ほどきを受けたというムソルグスキーは、リストやジョン・フィールドの作品を愛奏していたといい、その後も数多くのピアニストに師事、ピアノの腕前はなかなかのものだったようです。とは言え、全作品はCD2枚に収まってしまうほどの量ですが、各々の曲はどれも独立した性格を持ち、豊かな音楽表現に満たされた、聴けば聴くほどに耳を奪われる面白い作品です。ゆったりした「瞑想曲」や「涙」では、“展覧会の絵”の「古い城」や「ビドロ」を彷彿させる重く悲しい足取り、「ソロチンスクの定期市」での不気味さ、などムソルグスキーの真髄がここにあります。
収録作曲家:
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マンドリンのための
“バッハ&ヴィヴァルディ” [マウロ&クラウディオ・テッローニ・マンドリン・オーケストラ/フラーティ]Arrangements for Mandolin Orchestra - BACH, J.S. / VIVALDI, A. (Mauro and Claudio Terroni Mandolin Orchestra, Frati)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:CDS7787
CD価格:2,325円(税込)
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇《イングランドのロズモンダ》 [ドニゼッティ歌劇場管弦楽団・合唱団/セバスティアーノ・ロッリ指揮]発売日:2017年05月19日
Blu-ray日本語字幕付き価格:4,200円(税込、送料無料)
12世紀のイングランド王ヘンリー2世と、彼の年上の妻レオノーラ(エレノア=アリエノール・ダキテーヌ)。政略結婚の末に結ばれた2人の間に愛情はなく、王は心の潤いを求めて、若く無垢な美女ロズモンダを自らの愛妾とします。王という素性を知らずに彼を愛してしまったロズモンダですが、王はレオノーラにロズモンダの存在が知れるのを恐れ、人里離れた離宮に彼女を幽閉、寂しさのあまりロズモンダは忠実な侍従アルトゥーロに恋心を抱いてしまいます。一方、気位の高いエレノアは夫の裏切りに怒り狂い・・・ ドニゼッティの歌劇《イングランドのロズモンダ(イギリスのロズモンド)》は1834年にフィレンツェで初演されたものすぐにレパートリーから消えてしまった作品です。1845年に一度だけ再演されましたが、それ以降は全く忘れられてしまいました。1994年、ルネ・フレミングが全曲を録音しましたが、こちらも大きな話題になることはありませんでした。 今回、1845年の再演から171年を経た2016年のベルガモでの上演は、この歌劇が極めて魅力的であることを認識させるほど素晴らしいものでした。題名役のジェシカ・プラットの美しさはもちろん、レオノーラ役のエヴァ・メイの迫真の歌唱、そして美しい衣装が作品を余すことなく引き立てています。
収録作曲家:
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ヴェルディ(1813-1901):
歌劇《オテロ》 [リッカルド・リッツァ指揮]発売日:2017年05月19日
Blu-ray日本語字幕付き価格:4,200円(税込、送料無料)
マチェラータ・オペラ・フェスティヴァルとフェスティバル・カステッロ・デ・ペラルラダの共同制作による《オテロ》。パコ・アツォリンの演出は、もともと野外劇場である「アリーナ・スフェリステリオ」の全ステージエリアを効果的に使ったセット・デザインと照明効果が大きな話題となりました。ヴェルディ指揮者として知られるフリッツァは、オーケストラを巧みにリードし、経験豊富な歌手たちの歌声を存分に引き立てています。主役のニールはもちろんのこと、叙情的な声で巧みに悲劇の女性を演じたデズデモーナ役のヌッチオと、カリスマ性を発揮したイヤーゴ役のフロンターリも素晴らしい歌唱を披露、熱狂的な舞台となりました。
収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇《イングランドのロズモンダ》 [ドニゼッティ歌劇場管弦楽団・合唱団/セバスティアーノ・ロッリ指揮]発売日:2017年05月19日
DVD 2枚組日本語字幕付き価格:4,200円(税込、送料無料)
12世紀のイングランド王ヘンリー2世と、彼の年上の妻レオノーラ(エレノア=アリエノール・ダキテーヌ)。政略結婚の末に結ばれた2人の間に愛情はなく、王は心の潤いを求めて、若く無垢な美女ロズモンダを自らの愛妾とします。王という素性を知らずに彼を愛してしまったロズモンダですが、王はレオノーラにロズモンダの存在が知れるのを恐れ、人里離れた離宮に彼女を幽閉、寂しさのあまりロズモンダは忠実な侍従アルトゥーロに恋心を抱いてしまいます。一方、気位の高いエレノアは夫の裏切りに怒り狂い・・・ ドニゼッティの歌劇《イングランドのロズモンダ(イギリスのロズモンド)》は1834年にフィレンツェで初演されたものすぐにレパートリーから消えてしまった作品です。1845年に一度だけ再演されましたが、それ以降は全く忘れられてしまいました。1994年、ルネ・フレミングが全曲を録音しましたが、こちらも大きな話題になることはありませんでした。 今回、1845年の再演から171年を経た2016年のベルガモでの上演は、この歌劇が極めて魅力的であることを認識させるほど素晴らしいものでした。題名役のジェシカ・プラットの美しさはもちろん、レオノーラ役のエヴァ・メイの迫真の歌唱、そして美しい衣装が作品を余すことなく引き立てています。
収録作曲家:
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EARQUAKE
(The Loudest Classical Music of All Time)Orchestral Music - LEIFS, J. / SHOSTAKOVICH, D. / HANSON, H. (Earquake - The Loudest Classical Music of All Time) (Helsinki Philharmonic, Segerstam)
発売日:2017年05月19日
CD価格:1,800円(税込)
20年前にこのアルバムが初登場した時には、CDのケースに「耳栓」がセットされるという衝撃的なものでした。 地震=EARTHQUAKEに掛けたタイトルの「EARQUAKE」のことば通り、刺激的でエキサイティングな曲ばかりが集められていますが、“1枚を通して聴いてもらうために”ところどころ静かな曲が配置されているところもユーザー思いです。 演奏する際にはオーケストラに22人のパーカッション奏者を配しただけでなく、4組の岩石とハンマーも用意されるなど、大きな音を出すために万全の準備をして録音に臨んだのだそうで、最後のトラック「ヘクラ火山(フィンランド最大の活火山)での爆音は、恐らくこれまでに書かれたクラシック音楽の中でも最も大きな音であろうと言われています。そんな伝説のアルバム、長らく廃盤になっていましたが、リリース20年を記念しての復活です。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番&第5番 [フォークト/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1 and 5 (Vogt, Royal Northern Sinfonia)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:ODE1292-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツの実力派ピアニスト、ラルス・フォークト。2003/04年にはベルリン・フィルで初の「ピアニスト・イン・レジデンス」に選出されるなど高い評価を受け、近年はソリストとしてだけでなく、室内楽奏者としても注目を浴びている名手です。 2015年、ONDINEレーベルにバッハの「ゴルトベルク変奏曲」を録音し、以降シューベルト、モーツァルト、ブラームス、シューマンの諸作品をリリースしていますが、今回の新作は彼自身が音楽監督を務めるロイヤル・ノーザン・シンフォニアを弾き振りしたベートーヴェンの2曲の協奏曲。第1番の協奏曲は25歳のベートーヴェンの手による意欲作。フォークトはこの曲を1995年にも録音していますが、今回の新録は自身の意思を更に思いのままに炸裂させた自由自在な表現が魅力。壮大な第5番も重々しいピアノの音色を生かした緊張感に満ちた演奏です。 このアルバムはフォークトによる「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲シリーズ」の第1作となります。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
愛の歌 [ラトビア放送合唱団/クリャーヴァ/リエピンシュ]BRAHMS, J.: Liebeslieder Waltzes, Opp. 52 and 65 (excerpts) / Quartets, Opp. 64 and 92 (Latvian Radio Choir, D. Kļava, Liepiņš, S. Kļava)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:ODE1295-2
CD価格:2,475円(税込)
ブラームスは“ベートーヴェンの伝統を継承する”重厚な交響曲や室内楽の作曲家として認識されがちですが、実はコーヒーハウスを愛し、親しい友人との交友に楽しみを見い出した人でもありました。 この「愛の歌」はそんなブラームスの愛らしい面が滲み出た曲集です。もともとはドイツの詩人ダウマーの18の詩に基づいた混声四重唱と連弾のための曲ですが、後にブラームスは連弾だけでも演奏できるように改作しています。おそらく仲間内で演奏するための作品でしょう。どれも肩の凝らない楽しい小品です。新・愛の歌は、「愛の歌」や「ハンガリー舞曲」での出版の好評を受けて作曲された曲集で、こちらも彼が愛した民謡風のメロディが用いられたまとまりのある曲集です。 クリャーヴァ率いるラトヴィア放送合唱団が驚くほどに親密なアンサンブルを聴かせています。
収録作曲家:
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クルヴィッツ(1969-):
Moorland Elegies - ムーアランドのエレジー
(混声合唱と弦楽オーケストラのための) [エストニア・フィルハーモニー室内合唱団/タリン室内管/ユースト]KÕRVITS, T.: Moorland Elegies (Estonian Philharmonic Chamber Choir, Tallinn Chamber Orchestra, Joost)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:ODE1306-2
CD価格:1,500円(税込)
ONDINEが力を入れているバルトの作曲家作品集シリーズの1枚。「ムーアランドのエレジー」と題されたエストニアの作曲家クルヴィッツの混声合唱と弦楽オーケストラによるこの歌曲集は、英国の詩人エミリー・ブロンテ(1818-1848)の詩をテキストにした9つの部分で構成されています。作曲家自身が「覗いてはいけない、暗く、深い場所へ旅する」と語ったとおり、全体は一貫したプロットを持たず、暗く神秘的な雰囲気に満たされた美しい作品です。 指揮者のリスト・ヨーストはタリン室内管弦楽団の指揮者で、2016年にエストニア文化芸術賞の音楽賞を受賞した実力派。ONDINEレーベルには初登場となります。
収録作曲家:
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ラヴェル(1875-1937):
歌劇《子供と魔法》
ラ・メール・ロワ [シュトゥットガルト放送響/ドゥネーヴ]RAVEL, M.: Orchestral Works, Vol. 5 - Enfant et les sortilèges (L') / Ma mère l'oye (Stuttgart Radio Symphony, Denève)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:SWR19033CD
CD価格:2,400円(税込)
2017年、ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団を率いての来日が期待されている指揮者ドゥネーヴ。シュトゥットガルト放送交響楽団とは2011年から首席指揮者として良い関係を築いており、一連のラヴェル作品でも「ドイツのオーケストラから見事にフランスの響きを引き出した演奏」と高い評価を受けています。 これまで4枚に渡って管弦楽作品集をリリースしてきましたが、そのシリーズの最後を飾るのは歌劇《子供と魔法》。フランスの若手歌手たちが代わる代わる別のキャラクターに扮し、伸びやかで楽しい演奏を繰り広げています。同時収録の「マ・メール・ロワ」は幻想的で美しい響きに満ちています。
収録作曲家:
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ハンス・ロスバウト
ワーグナー名演集 1955-1959年 [1955, 1957, 1959]WAGNER, R.: Opera Overtures and Preludes (South West German Radio Symphony, Rosbaud) (1955, 1957, 1959)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:SWR19036CD
CD-R価格:2,100円(税込)
オーストリア出身の指揮者ハンス・ロスバウト(1985-1962)。後のピエール・ブーレーズに強い影響を与えたという現代音楽に慧眼を持つ指揮者でした。1929年に新設されたフランクフルト放送交響楽団の首席指揮者を務めた後、1948年に南西ドイツ放送交響楽団の音楽監督に就任。1962年までの14年間、その生涯をオーケストラのために捧げました。前述の通り、同時代の作品に深い共感を抱いていたロスバウトは、通常の定期コンサートを行うだけではなく、第二次世界大戦後に復興された「ドナウエッシンゲン音楽祭」にもオーケストラを参加させることで、南西ドイツ放送交響楽団の能力を飛躍的に高めることに成功しました。 このワーグナーは、現代音楽へのアプローチとは一味違う、ロスバウトの熱のこもった演奏として知られています。オリジナル・テープを用い、入念にリマスターが施されたSWR自慢の音色をご堪能ください。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第8番 ハ短調 Op.65 [シュトゥットガルト放送交響楽団/アンドレイ・ボレイコ指揮]SHOSTAKOVICH, D.: Symphony No. 8 (Stuttgart Radio Symphony, Boreyko)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:SWR19037CD
CD価格:2,400円(税込)
ロシアの指揮者、アンドレイ・ボレイコのショスタコーヴィチ:交響曲シリーズ、第5弾。 ボレイコは1998年から2003年、イェーナ・フィルハーモニーの音楽監督を務め、ドイツ音楽批評家が選ぶ「最も革新的なコンサート・プログラム賞」を3年連続受賞。2004年から2010年まではベルン交響楽団を振り、一時期はデュッセルドルフ交響楽団の首席を務めるなど広く活躍しています。 幅広いレパートリーを有していますが、何よりロシア音楽は得意中の得意。シュトゥットガルト放送交響楽団との一連のショスタコーヴィチは、メリハリの利いた表現と痺れるほどの緊張感の持続が持ち味。この第8番では、作品の持つ悲惨な面を掘り下げ、じっくりと聴かせます。
収録作曲家:
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ローダー (1852-1904):
〈ピアノ作品集〉
12の練習曲 第1巻・第2巻
3つのロマンスより第2番
束の間の想い他 [ホブソン]LODER, K.: Piano Music (I. Hobson)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:TOCC0321
CD価格:1,950円(税込)
南西イングランド、バースに生まれたケイト・ローダー。父はフルート奏者、母親はピアニストという音楽一家に育ち、1830年に設立されたロンドン王立音楽アカデミーの初期の学生の一人となりました。1843年にメンデルスゾーンのピアノ協奏曲のソリストとして公式デビューを飾り、将来を嘱望されましたが、19世紀のヴィクトリア朝時代は女性の活躍が認められず、彼女も結婚と同時にコンサート・ピアニストの道をあきらめる他ありませんでした。しかし、教師としての活動は続け、1844年には王立音楽アカデミーにおける初の女性教授となり、多くの生徒を指導しました。また、1871年にはブラームスの「ドイツ・レクイエム」2台ピアノ版の英国初演も行っています。 このアルバムには、2巻の練習曲が収録されていますが、これらの曲は単なる技術の取得に留まらず、音楽的表現の向上も図られており、優れた教師であったローダーの資質が感じられる作品です。
収録作曲家:
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ドジソン(1924-2013):
〈室内楽作品集 第2集〉
ピアノ五重奏曲 第1番・第2番
弦楽五重奏曲 [アッバーテ/モンクス/ティペット四重奏団]DODGSON, S.: Chamber Music, Vol. 2 - 3 Quintets (Abbate, Monks, Tippett Quartet)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:TOCC0357
CD価格:1,950円(税込)
ロンドン生まれの作曲家、スティーヴン・ドジソンの室内楽作品集第2集。第1集と同じく現代音楽を得意とするピアニスト、エマ・アッバーテがピアノを担当、イギリスで人気を誇るティペット四重奏団との親密なアンサンブルが楽しめる1枚です。ブリテンと並ぶほどの知名度を獲得するも、死後急速に忘れられてしまった作曲家であり、またギタリスト、ジョン・ウィリアムズの師であったことでも知られています。彼の作品にはショスタコーヴィチの音楽にも似た同時代作品への風刺と、時々はっとするような美しいメロディが聞こえてくるという、イギリス伝統の品の良さがバランス良く配合されています。
収録作曲家:
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クシェネク(1900-1991):
〈ピアノ協奏曲集 第2集〉
ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲 Op.124
ピアノとオルガンのための小協奏曲 Op.88他 [パヒト/コルジェフ/ヒュープナー/パーティントン/イギリス響/ウッズ]KRENEK, E.: Piano Concertos (Complete), Vol. 2 (Pacht, Korzhev, E. Huebner, A. Partington, English Symphony, K. Woods)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:TOCC0392
CD価格:1,950円(税込)
オーストリアで生まれ、ドイツ語を話すチェコ系の家庭で育った作曲家クシェネク。第一次世界大戦時には徴兵されたものの、その非凡な才能を生かし音楽の研究を続けることでウィーンに留まることを許されたほどの天才でした。一時はマーラーの娘、アンナと結婚していたことでも知られています。 ナチスに迫害され、アメリカに亡命した後も音楽教師として活動を続け、1945年には正式にアメリカに帰化、数多くの作品を残しています。ピアノ協奏曲は7曲ありますが、その内訳は4曲の独奏用、2台ピアノ用、ヴァイオリンとピアノの二重協奏曲、オルガンとピアノと音色も多彩。どれもウィーンの伝統を踏まえ、荘厳なオーケストレーションが施された魅惑的な作品です。
収録作曲家:
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ジュベール (1927-):
〈オルガン作品集〉
イギリスの賛美歌による6つの短い前奏曲 Op.125
「オールド・ハンドレッドス」による前奏曲 Op.15
殉教による熟考 Op.141他 [ウィンペニー]JOUBERT, J.: Organ Music (Winpenny)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:TOCC0398
CD価格:1,950円(税込)
ケープタウンに生まれ、1940年代から1950年代にかけてロンドン王立音楽アカデミーで学び、イギリス国籍を取得した作曲家ジョン・ジュベール。幼い頃は画家を志していたという彼の作品は、どれも独特なメロディと刺激的な感性に彩られた印象的な味わいを有しています。 このアルバムは2017年、90歳の誕生日を記念して制作されたオルガン作品集。どの曲もJ.S.バッハの伝統を踏まえた上で独自の作風を持っており、ジュベールの「宗教曲作曲家」としての矜持が示された曲集となっています。
収録作曲家: