2016年4月
54 件 / 54件中
-
信時 潔(1887-1965):
交聲曲「海道東征」
我国と音楽との関係を思ひて
絃楽四部合奏 - 弦楽オーケストラ版 - [湯浅卓雄 指揮/東京藝大シンフォニーオーケストラ/東京藝術大学音楽学部声楽科学生/NHK東京児童合唱団]■現代音楽
発売日:2016年04月13日
SACD-Hybrid価格:3,300円(税込、送料無料)
聞く者を圧倒的なエネルギーで捉える独唱・合唱・管弦楽のための交聲曲(カンタータ)。
東京藝術大学音楽学部が総力を結集して実現した一大プロジェクトのライブ録音2015年11月28日、東京藝術大学の奏楽堂に高らかに鳴り響いた、独唱・合唱・管弦楽のための“交聲曲「海道東征」”のライブ録音をお届けいたします。「海道東征」が初演されたのは昭和15年(1940)11月20日、紀元二千六百年奉祝演奏会のことでした。それから70年以上を経た今、人々の生活も文化も驚くほどに変化しています。もちろん当時の人々がこの曲を聴いて熱狂したのは想像に難くありませんが、今回の演奏は間違いなく、新世紀の「海道東征」として語り継がれることでしょう。 録音: 2015年11月28日東京藝術大学奏楽堂「信時 潔 没後50周年記念演奏会」 ●空前のスケール感をもつ大編成のオーケストラ、合唱団! オーケストラ、合唱、児童合唱…総勢260人という大編成の演奏陣! 残響豊かな藝大奏楽堂の空間に、日本最初のカンタータが壮大なイメージで甦ります。 ●豪華執筆陣による読みどころ満載の解説書! 資料満載の40ページからなる解説書付。橋本久美子氏(東京藝術大学総合芸術アーカイブセンター大学史史料室特任助教)、大角欣矢氏(東京藝術大学音楽学部楽理科教授)、片山杜秀氏(慶応義塾大学法学部教授)と言った錚々たる執筆陣による解説書には、「海道東征」の原詩(北原白秋)と杉本和寛氏(東京藝術大学音楽学部音楽文芸講座教授)による現代語訳も掲載しています。 ●信時潔の隠れたる名曲も併録! 共に美しい旋律が光る「我国と音楽との関係を思ひて」「絃楽四部合奏」も同時収録されています。「海道東征」にも関係の深いこの2曲は、現時点で入手できる唯一の録音です。 ●SACDハイブリット、5.0チャンネル 清澄で瑞々しいピアニッシモ、壮大な音の塊がうねるフォルテッシモ、大編成のオーケストラと合唱の響きを余すところなく収めるために、5.0チャンネルマルチ録音を敢行、SACDハイブリットに収録しました。SACD対応プレーヤー、通常のCDプレーヤーどちらでも再生が可能です。収録作曲家:
-
名倉誠人 -
BACH BEAT II - バッハ・ビートII [名倉誠人]BACH, J.S.: Transcriptions for Marimba and Vibraphone (Bach Beat II) (Makoto Nakura)
発売日:2016年04月13日 NMLアルバム番号:NYCC-27302
CD価格:2,200円(税込)
世界的なソロ・マリンバ奏者、名倉誠人によるバッハ・アルバム第2弾登場!名倉誠人は、彼の世代を代表するソロ・マリンバ奏者として、アメリカを拠点に国際的な活動を繰り広げています。常にアグレッシブな彼の姿勢に応え、世界中の作曲家たちから多くの作品が捧げられてきましたが、それらはマリンバ演奏の全く新しい地平を拓く独創的なものでした。名倉はこれらの作品の演奏会で、彼自身の編曲によるクラシック音楽作品も頻繁に披露してきました。先鋭的な現代音楽の演奏で追究された多彩な音色感と、究極まで磨き上げられたテクニック、それはクラシック音楽の演奏におけるマリンバという楽器の可能性を飛躍的に拡げるものでした。 今回リリースする「BACH BEAT II」は、2008年にリリースされた第一作に続くもので、より進化した名倉のアプローチが随所に光る作品に仕上がっています。録音は2014年5月と7月、バッハ・コレギウム・ジャパンが録音の本拠地としている神戸松蔭女子学院大学チャペルで行われ、鬼才エンジニア・入交英雄の絶妙なマイク・アレンジは、豊かな残響と透明な空気感を活かした清冽な音場を再現しています。
収録作曲家:
-
フレーリヒ(1803-1836):
弦楽四重奏曲全集 [ラズモフスキー四重奏団]FRÖHLICH, F.T.: String Quartets (Complete) (Rasumowsky Quartet)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:555017-2
CD 2枚組価格:3,648円(税込、送料無料)
初期ロマン派に属するスイスの作曲家フレーリヒ(1803-1836)の弦楽四重奏曲全集です。彼の父は治安判事で、両親は息子たちが法の道に進むことを希望したため(彼の兄アブラハム・エマニュエル・フレーリヒは高名な政治家となった)、彼も高校卒業後はバーゼルの大学で法学を学びました。しかし病に倒れた彼は音楽の道を志し、作曲のレッスンを受けるようになります。そして公立高校の教師の職を得ますが、結婚生活の疲れや、財政問題などを抱え、精神を病んでしまい、1836年にアーレ川に身を投げるという悲劇的な最期を遂げます。 オーケストラ作品、室内楽作品などの存在が知られていますが、どれも作曲年代などがはっきりせず、その作品のいくつかは後世の人によって手が入れられているようです。しかし、作品のスコアがバーゼルの大学図書館に所蔵されているので、今後研究が進むものと思われます。ここで聴ける四重奏曲は、メンデルスゾーンを思わせる緊密な音楽です。
収録作曲家:
-
ゴダール(1849-1895):
〈交響的作品集〉
ゴシック交響曲/交響曲 第2番
3つの小品 [ミュンヘン放送管/ライラント]GODARD, B.: Symphonie gothique / Symphony No. 2 / 3 Morceaux (Munich Radio Orchestra, Reiland)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:555044-2
CD価格:2,445円(税込)
19世紀フランスの作曲家ゴダール(1849-1895)。パリ音楽院でルベに和声法、ヴュータンにヴァイオリンを師事し、彼に同行して2回ドイツを訪れています。かなり多くの曲を書きましたが、そのほとんどは現在忘れられてしまい、いくつかの作品のみが愛奏されているのみです。彼の作品は「サロン風」と言われていて、確かにメロディはマスネを思わせる優美なものですが、実はかなり堅固な構成を持った曲も多く、このアルバムの「交響曲」もサン=サーンスを凌駕する見事なものであり、フランス音楽の伝統を受け継ぐ偉大な作品の系譜に加えてもよいものです。 また「3つの小品」も当時の批評家たちが絶賛した作品です。また、もう1曲の「ゴシック風交響曲」こそゴダールの真価が発揮されたともいうべき作品で、巧みなオーケストレーションは、彼が単なる「サロン風の小品」の作曲家ではなかったことを物語っています。
収録作曲家:
-
ローレ(1716-1785):
マタイ受難曲 [ブルキッチ/ハームセン/ポプルッツ/ストレクフス/ダールマン/シュポーギス/ケルン・アカデミー合唱団&管弦楽団/ヴィレンズ]ROLLE, J.H.: St. Matthew Passion (Brkić, Harmsen, Poplutz, Streckfuß, T. Dahlmann, Spogis, Cologne Kölner Akademie Choir and Orchestra, Willens)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:555046-2
CD 2枚組価格:5,216円(税込、送料無料)
ドイツでは良く知られているバロック時代の作曲家J.H.ローレ(1716-1785)。彼はマグデブルクのアルトシュタット・ギウナジウムで30年以上カントール職にあり、当時多大なる名声を得ていました。このアルバムは彼の生誕300年を記念して、「マタイ受難曲」の世界初演を記録したものです。 この作品は「マタイの福音書」をルターが翻訳したテキストをエヴァンゲリストたちが歌い、その間にソリストが新たに作られた歌詞によるアリアを歌うという、バッハの作品とは基本的に同じ構成をとっています。しかしバッハとは聖書からの引用部分が違い、ローレは「ペテロの否認」から物語を始めているのが面白いところです。演奏はケルン・アカデミーとヴィレンズによる手馴れたもの。この時代の作品を生き生きと描きだしています。
収録作曲家:
-
シャイデマン(1595-1663)&
ブルーンス(1665-1697):
オルガン作品集 [ブリンドルフ]Organ Recital: Bryndorf, Bine Katrine - SCHEIDEMANN, H. / BRUHNS, N.
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:6.220636
SACD-Hybrid価格:2,325円(税込)
-
ゴルトマルク(1830-1915):
〈作品集〉
序曲「縛められたるプロメテウス」
交響曲「田舎の婚礼」 [ロベルト・シューマン・フィル/ベールマン]GOLDMARK, K.: Gefesselte Prometheus (Der): Overture / Symphony No. 1, "Ländliche Hochzeit" (Robert Schumann Philharmonie, Beermann)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:777484-2
CD価格:2,608円(税込)
ハンガリーに生まれウィーンで活躍した作曲家ゴルトマルク(1830-1915)。彼のすごいところはなんと言っても独学で音楽を習得したことであり、もちろんワーグナーの影響を受けているとはいうものの、この広大で独特の世界を生み出すまでには、人知れぬ努力があったに違いありません。 そんなゴルトマルクの最も知られる曲の一つが、交響曲「田舎の婚礼」です。ブラームスが絶賛したという、5楽章からなるこの曲は、結婚式の招待客を描写した楽章で始まり、式の進行に伴って音楽も展開していくというものです。また「縛められたるプロメテウス」も厳しい批評家ハンスリックに大変高く評価されています。 cpoレーベルでは今後、歌劇「サバの女王」のリリースも予定しています。
収録作曲家:
-
レーガー(1873-1916):
コラール・カンタータ全集 [ライプツィヒ・ゲヴァントハウス合唱団/シェーンハイト/エルスター/メイヤー]REGER, M.: 5 Chorale Cantatas (Leipzig Gewandhaus Choir, Schonheit, Elster, G. Meyer)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:777984-2
CD価格:1,824円(税込)
2016年はレーガー(1873-1916)の没後100年の記念年にあたります。各レーベルから様々なアルバムが発売されますが、cpoレーベルからはこの珍しいコラール・カンタータをお届けいたします。レーガーのオルガンの独奏曲はしばしば演奏されますが、この大規模な編成を必要とするコラール・カンタータはあまり耳にする機会がありません。しかし、オルガンと声が縦横無尽に絡み合うこのカンタータは、彼の芸術の頂点をなすものの一つ。バッハと同じコラールのメロディが使われながらも、複雑な構造を持つこれらの曲は、20世紀を代表する宗教作品として、もっと愛されてもよいのではないでしょうか。 今回は、伝統あるゲヴァントハウス合唱団、少年合唱団を中心としたドイツを代表する演奏家による演奏です。心に響く音楽を。
収録作曲家:
-
ラデッケ(1830-1911):
〈管弦楽作品集〉
交響曲 へ長調 Op.50
「シェイクスピアの“ジョン王”」序曲 Op.25
「夜の小品」Op.55/2つのスケルツォ [ビール・ソロトゥルン響/ツェーンダー]RADECKE, R.: Orchestral Music (Biel Solothurn Symphony, Zehnder)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:777995-2
CD価格:2,608円(税込)
ドイツの指揮者、ヴァイオリニスト、作曲家ロベルト・ラデッケ(1830-1911)の作品集です。彼の兄も作曲家で、当時のドイツ楽壇に多大なる影響を与えていました。教育者としては、ブルーノ・ワルター、カミッロ・シューマンの師であり、また個人的にはワーグナー、リスト、ブラームス、そしてリヒャルト・シュトラウスとの交友関係を結んでいました。従ってその作風はご想像通り。レパートリーも管弦楽曲から宗教作品までと幅広く、ロマンティックで完璧なフォームを持った作品を数多く書いていますが、現在、これらを聞くことはほとんどありません。 cpoレーベルでは、この管弦楽作品集の他にもう1枚のリリースも予定しています(ラデッケのひ孫であるクリスティアン・ラデッケがこのプロジェクトに多大なる寄付を行っているそうです)。
収録作曲家:
-
ゲーゼ/ランゲ=ミュラー/ランゴー:
デンマークのロマンティック・ピアノ三重奏曲集 [デンマーク・ピアノ三重奏団]Chamber Music - GADE, N.W. / LANGE-MÜLLER, P.E. / LANGGAARD, R. (Danish Romantic Piano Trios) (Danish Piano Trio)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.226119
CD価格:2,325円(税込)
中央ヨーロッパでは広く愛されていた「ピアノ三重奏曲」というジャンルは、実はデンマークではそれほど長い歴史を持っているわけではありません。ハイドンやモーツァルト、ベートーヴェンが数多くの作品を書いていたのに、デンマークではそれらは全く手付かずでした。ようやく19世紀の半ばになって、何人かの作曲家たちが「ピアノ三重奏曲」を書くようになったのですが、例えばシューマンやメンデルスゾーンに傾倒していたゲーゼの作品はドイツ風であり、なかなか北欧独自の響きを獲得するまでには至らなかったようです。しかしランゲ=ミュラーの三重奏曲には明らかに北欧の民謡が使われるなど、独自の作品が生まれていくようになります。 そんなデンマークの現代の三重奏曲を聞いてみたければアルバム「5つの現代ピアノ三重奏曲集」(8.226583)もあわせてどうぞ。
-
ボロプ=ヨアンセン(1924-):
ヴィオラ作品集 [アスムッセン/ビェルケ/エッコツォーネ/ロイモト]BORUP-JØRGENSEN, A.: Viola Music (Asmussen, Bjørkøe, Ekkozone, Reumert)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.226584
CD価格:1,936円(税込)
ヴィオラの持つ暗く深い響きに魅了された作曲家は数多く存在しますが、このボロフ=ヨアンセン(1924-)もその一人です。彼は自身の表現のツールとしてヴィオラを愛し、多くの作品を創作しています。抽象的な世界とリアルな世界を結ぶ幽玄な響きをお楽しみください。
収録作曲家:
-
クリステンセン(1971-):
マニフェスト(ここで叫ぶ必要はない) [マドセン/ピール/オルソン]CHRISTENSEN, S.: Manifest (Madsen, Pihl, Fred, Olsson)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.226587
CD価格:1,815円(税込)
72分が1トラックに収録された、ある意味“気が遠くなるような”1枚。開放弦を用い、暗く単調な響きを持つ音が少しずつ変化しながら延々と続いていきます。ぼ~っと聞いているだけしかこの音に対峙できませんが、もしかしたら宇宙に存在する音はこのようなものかも知れません。まさに「通のための」1枚です。
収録作曲家:
-
ウェン(1958-):
上海前奏曲
牡丹亭幻想曲/ばらの変奏曲
ノスタルジア/愛の歌と川の歌 [ヴァインマイスター/ウィーン放送響/ラプル]WEN, Deqing: Shanghai Prelude / The Fantasia of Peony Pavilion / Variation of a Rose (Weinmeister, Vienna Radio Symphony Orchestra, Rabl)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.570619
CD価格:1,900円(税込)
長き伝統を誇る中国。ここに生まれる音楽は実に鮮やかで、また哲学的な深みを持っています。この1958年生まれ、中国=スイスの作曲家ウェンもそんな作品を書く作曲家の一人です。すでに中国とヨーロッパの批評家たちから大絶賛されている彼の作品は、どれも華やかで力強く、輝くような風合いを持っています。 このアルバムに収録された5つの曲はそれぞれに特徴的な作風を有しており、東洋と西洋の文化の融合を諮った「上海前奏曲」、16世紀の作品をモティーフにした「牡丹亭幻想曲」、作曲者自身の苦難と悲しみから生まれたという「ばらの変奏曲」、フランス民謡を主題とした「ノスタルジア」、もともとはピアノ小品であったものを管弦楽版にした「愛の歌と川の歌」と、ため息がでるほどのゴージャスで磨きぬかれた響きが耳に残るものです。ウィーン放送交響楽団による濃密な演奏でお楽しみください。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
-
ラヴェル(1875-1937):
管弦楽作品集 第3集 [フランス国立リヨン管/スラットキン]RAVEL, M.: Orchestral Works, Vol. 3 - Orchestrations (Lyon National Orchestra, Slatkin)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573124
CD価格:1,900円(税込)
大好評、スラットキン&リヨン管のラヴェル(1875-1937)作品集の第3集です。今回のメインは「展覧会の絵」ですが、他にも珍しい作品が含まれています。「展覧会の絵」は、20世紀の作曲家たちによるレアな編曲を集めたコンピレーション盤(8.570716)の他に、ラヴェル版はセントルイス交響楽団との録音が存在するなど、スラットキンの得意中の得意の曲。今回はリヨン管のスペックを極限まで生かした、オシャレで色彩豊か、溌剌とした世界が描かれています(ラヴェルが削除した5番目の「プロムナード」はスラットキンの編曲したものが置かれています)。 またシャブリエの「華やかなメヌエット」とシューマンの「謝肉祭」からの編曲は、ディアギレフの依頼によるものですが、これらは現在ほとんど聴く機会がありません。しかしこのアレンジは目を見張るほどに素晴らしく、まさに音符が目の前で乱舞するかのようです。ドビュッシーの作品は、作曲家の死後、新しく設立された出版社ジャン・ジョベールから依頼され編曲されたもので、こちらも生き生きとした極彩色の響きが与えられています。 ※日本語帯付き
-
グラナドス(1867-1916):
〈管弦楽作品集 第1集〉
敗者の行進曲
劇音楽「トリホス」
ガリシア民謡による組曲 [バルセロナ響&カタルーニャ管/ゴンザレス]GRANADOS, E.: Orchestral Works, Vol. 1 - Suite sobre cantos gallegos / Torrijos (Barcelona Symphony and Catalonia National Orchestra, Gonzalez)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573263
CD価格:1,900円(税込)
2016年はグラナドス(1867-1916)の没後100年にあたります。NAXOSの今回の新シリーズはグラナドスの「管弦楽作品」に光を当てるものとなります。当時、最高のピアニストとして活躍したグラナドスの作品は、やはりピアノ曲が多く、ショパン、リスト、ラフマニノフのような雰囲気を持つロマンティックな作品は現在でも愛されています。 一方、彼の管弦楽作品や舞台作品は、それらのピアノ曲に比べると人気も知名度も低く(三省堂の音楽辞典でも管弦楽作品は掲載されていません!)まるで「管弦楽作品は書いていない」かのような扱いを受けているのは残念でなりません。例えばこのアルバムの冒頭に収録された「敗者の行進曲」はスペインの聖週間のために書かれた曲ですが、暗く謎めいた行進曲に、思わず痛みを感じるほどの描写力。まるで西部劇の音楽のようなメリハリのある作品です。 民俗的な香りを楽しみたい方は、「ガリシア民謡による組曲」をぜひ。野心的でぐいぐい来るこの音楽は、多くの人が抱いているグラナドスのイメージを大きく変えてしまうことでしょう。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
-
ソコロヴィッチ(1968-):
想像上のフォークロア [アンサンブル・トランスミッション]SOKOLOVIĆ, A.: Folklore Imaginaire (Ensemble Transmission)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573304
CD価格:1,900円(税込)
現代カナダを代表する作曲家アナ・ソコロヴィッチ(1968-)の作品集です。彼女は多くの賞を獲得し幅広い人気を誇っています。この彼女の室内楽のための作品は、どれも真摯な風景の中に、ほんの少しのユーモアが感じられるのが特徴で、例えばトラック2の「ポートレート・パール」に隠されたテーマは「人体の各パーツを説明する」というもので、髪、鼻、唇、口、あご、体の側面、正面、などが各々の楽器で描かれているというのです。なかなか難解ではありますが…。 ピアノのための「3つの練習曲」も極めてユニークで、それぞれ「リズム」「ハーモニー」「メロディ」のための曲で、これがまたなんとも面白いというか、ある意味電子音楽のような雰囲気を持っていて、確かにただものではないな。と思わせるだけの魅力があるのです。新しい音楽がここにあります。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
-
〈ポルトガルのピアノ三重奏曲 第1集〉
コスタ、カルネイロ、アゼヴェード [トリオ・パンゲア]COSTA, L.: Piano Trio / CARNEYRO, C.: Piano Trio / AZEVEDO, S.: Hukvaldy Trio (Portuguese Piano Trios, Vol. 1) (Trio Pangea)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573402
CD価格:1,900円(税込)
19世紀から20世紀にかけて、ポルトガルから生み出された多彩な音楽の中でも「交響曲」と「ピアノ音楽、それにまつわる室内楽」の発展の目覚しさには驚くべきものがあります。交響的作品の作曲家ではボンテンポ、ダ・モッタ、ブランコなどが知られますが、ピアノ曲、室内楽曲では更に多彩な人々が思い思いの作品を作曲し、レパートリーに彩りを添えています。 このシリーズではそんな作曲家たちのピアノ三重奏曲に焦点を当て、この時代のポルトガルの音楽がどれほど豊潤なものであったかを検証していきます。第1集では、コスタ、カルネイロ、アゼヴェードの3人の作曲家の作品を聴くことができます。フォーレを思わせるコスタ、ミヨーやコープランドから影響を受けたカルネイロ、ロペス・グラサに師事したアゼヴェード。この特色あふれる作品からは、確かに多様な色合いが感じられます。 ※日本語帯なし
-
イトゥラルデ(1929-):
サクソフォンとピアノのための作品全集 [ヒメネス/ドラングル/オカーニャ]ITURRALDE, P.: Saxophone and Piano Music (Complete) (Jiménez, Delangle, Ocaña)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573429
CD価格:1,900円(税込)
スペインのナバーラ州ファルセフに生まれたイトゥラルデ(1929-)。父親からサックスを学び、17歳で既に自身の楽団を持っていたというほどの名手であった彼の最大の功績は、ジャズとフラメンコを融合したことにあるのではないでしょうか。 このアルバムは、イトゥラルデへのオマージュとして製作されたもので、彼の音楽をもう一度洗い出し、新たな「演奏会用ヴァージョン」を創り上げることで、作品に普遍性を持たせています。イトゥラルデの最も知られる作品はなんと言っても「ハンガリー舞曲」。このアルバムでは2台のサックスが魅惑的、かつ妖艶に絡み合いながら、挑発的なカデンツァへとなだれ込んでいくという面白い編曲になっています。 他の作品もそれぞれジャズのイディオムや、ギリシャの民俗音楽などそれぞれ固有の雰囲気が生かされた興味深いもの。1970年代にギリシャで過ごしたイトゥラルデの新鮮な体験が反映された「ヘレニカ組曲」や、カタロニアのジャズ・ピアニスト、テモ・モントリューのために書かれた、憂鬱な面持ちのピアノ・ソロによる「ジャズ・ワルツ」、彼の面目躍如たるフラメンコ風のソロンゴ・ヒターノなど、聴いているだけでぞくぞくするような強い訴求を持つ音楽です。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
-
NETWORK - ネットワーク [オハイオ州立大学ウィンド・シンフォニー/ミッケルソン]
Wind Band Music - PUTS, K. / BRITTEN, B. / MAHLER, G. / BRYANT, S. (Network) (Ohio State University Wind Symphony, Mikkelson)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573446
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSおなじみのオハイオ州立大学ウィンド・シンフォニーの新作です。常に新しいレパートリーを追求し、新鮮な音楽を届けることに主眼を置く指揮者ミッケルソンを中心に、絶妙なアンサンブルを聴かせるこの団体、世界中から熱い視線が注がれています。このアルバムでは、ピューリッツァー賞を受賞した作曲家、プッツをはじめとした4人の作品を収録。多彩な音楽を楽しむことができます。 アルバムタイトルにもなっているプッツの「ネットワーク」は彼がイーストマンの学生だった1997年に書かれた曲。爆発的なエネルギーを有した躍動的な作品です。ブリテンの「王様の剣」はBBCラジオの「子供の時間」のための劇音楽。アーサー王の物語を元に6つの部分からなる楽しい音楽です。マーラーの「真夜中に」は原曲の通り、ソプラノ独唱を伴うもの。最初の静寂から最後の高潮までが見事にブラスバンドに移し変えられています。ブライアントの作品は最も最近に書かれたもので、こちらも絶え間ない動きに溢れた作品。難易度の高い技巧が用いられています。 ※日本語帯なし
-
リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第42集〉
パガニーニ練習曲集 [フィリペツ]LISZT, F.: Grandes études de Paganini / 6 Etudes d'exécution transcendante d'après Paganini(Filipec) (Liszt Complete Piano Music, Vol. 42)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573458
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSがリスト(1811-1886)のピアノ曲全集に挑むことになった時、多くのリスト・マニアたちは「あのパガニーニ練習曲はどうするんだ!」とつぶやいたに違いありません。何しろ通常耳にする「大練習曲」はともかく、難しすぎることで知られる初版の方・・・これを完璧に弾ける人がいるんだろうか。と杞憂したのです。 しかし安心してください!ついに問題の「超絶技巧練習曲」の方もお届けいたします。これまでにこれを完全に録音しているピアニストはこのフィリペツを含めても5人もいないはず。有名な「ラ・カンパネラ」の初稿ヴァージョンも(パガニーニのヴァイオリン協奏曲のメロディが混じる)、あの第4番の「第2稿」ももちろん入ってます(この曲に至っては、完璧な演奏を聴きたかったら「打ち込み」に頼るしかなかった)。 とにかくこの偉業を聴いてみてください。すごいぞ、フィリペツ!まさに疾風怒涛の70分。新たな伝説が始まります。 ※日本語帯付き
収録作曲家:
-
ショスタコーヴィチ(1906-1975):
3つの室内交響曲集 [キエフ・ソロイスツ/ヤブロンスキー]SHOSTAKOVICH, D.: Chamber Symphonies, Opp. 49a, 110a and 83a (Kiev Soloists, Yablonsky)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573466
CD価格:1,900円(税込)
日本にも所縁の深い名指揮者ルドルフ・バルシャイ(1924-2010)は、モスクワ音楽院の学生時代にはショスタコーヴィチ(1906-1975)に師事していたことがあります。彼は優れたヴィオラ奏者であり、また作曲家としても知られ、彼が編曲したマーラーの交響曲第10番などは、その変幻自在な響きがとりわけ愛されています。そんなバルシャイ、やはり師であったショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲にも見事な編曲を施しています。前述の通り、彼はもともとヴィオラ奏者であり、1948年から1953年までボロディン弦楽四重奏団の一員として活躍、その後は1955年に設立したモスクワ室内管弦楽団の指揮者として数多くの作品の初演をしています。 このショスタコーヴィチの一連の作品も、そんな中の一つであり、1960年の室内交響曲(第8番の編曲)をはじめとして、どれもが拡大されながらも緊張感を失うことのない見事な作品として生まれ変っています。今回、これらを演奏するのはキエフ・ソロイスツとヤブロンスキーの組み合わせ。色々と聴き所の多いアルバムとなっています。 ※日本語帯付き
収録作曲家:
-
メシアン(1908-1992):
オルガン作品集 [ウィンペニー]MESSIAEN, O.: Organ Works - L'Ascension / Diptyque / Offrande au Saint-Sacrement / Prélude / Le Banquet Céleste (Winpenny)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573471
CD価格:1,900円(税込)
オルガニスト、トム・ウィンペニーによるメシアン(1908-1992)の作品集です。2015年に発売された同じくメシアンの「主の降誕(8.573332)」の演奏も密度の濃いものでしたが、今作では一層の輝きを増したオルガンの響きを堪能することができることでしょう。 「キリストの昇天」はもともと1932年に管弦楽のために書かれた作品で、1935年の初演時とアメリカでの演奏会では華々しい成功を収めたとされています。初演に先立ってオルガン版も作られましたが、その際、第3楽章が差し替えられてこの形に落ち着きました。元々は華やかなトランペットのファンファーレが特徴的な楽章でしたが(若干メシアンらしくない)、こちらのオルガン版はもっと流動的で、雪崩落ちるようなパッセージが目立つものです。 また彼の死後、1997年に発見された2つの作品「前奏曲」と「聖体秘蹟への奉納」はマルセル・デュプレとトゥルヌミールからの影響を見ることができます。20世紀最高のオルガン音楽をぜひ体感してください。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
-
ストラヴィンスキー(1882-1971):
「兵士の物語」 [チャイルド/マグワイア/ビール/楊天堝/ヴァージニア・アーツ・フェスティバル・チェンバー・プレイヤーズ/ファレッタ]STRAVINSKY, I.: Soldier's Tale (The) (F. Child, McGuire, Biehl, Tianwa Yang, Virginia Arts Festival Chamber Players, Falletta)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573537
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)第一次世界大戦の終わり頃、ストラヴィンスキー(1882-1971)は小さな演劇作品のアイデアを考案しました。それは1918年に発表された「兵士の物語」。ロシアの民話を基に、ラミューズが台本を製作し、ストラヴィンスキーが曲を付けた他、画家やデザイナーも製作に参加するなど、多くの人々が完成までに手を尽くしています。演奏は7人の小オーケストラ、語り手が担当、実際の上演にはここに兵士、悪魔が加わります。この極めて切り詰めた編成には、やはり当時の経済的苦境が影響していて、少ない手駒でお金を稼ぐための最良の方法として編み出された音楽だったことは間違いありません(しかし、この小さな編成は、かえって小回りの効く軽快な音楽を生み出すのに一役買っているのですが)。 当時流行の兆しが見えていたタンゴ、ジャズ、ラグ・タイムなどのリズムが上手く融合された面白い作品になっていて、このまま巡業公演が行われれば、かなり話題になったはずなのですが、結局は「スペインかぜ」の大流行と、戦争末期の混乱で公演が実現できなかったのは、神の思し召しなのでしょうか。この演奏ではメインのヴァイオリンをNAXOS屈指の名手、楊天堝が担当。見事な演奏を披露しています。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
-
ハープシコードのためのイギリス音楽集 [ルイス]
Harpsichord Recital: Lewis, Christopher D. - BERKELEY, L. / HOWELLS, H. / BRYARS, G. / JEFFREYS, J. (British Music for Harpsichord)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:8.573668
CD価格:1,900円(税込)
ハープシコードというとバロック時代の楽器というイメージがありますが、近現代の作曲家、演奏家たちもこの楽器の表現力に強く魅了されています。このアルバムにはイギリスの作曲家たちが作った愛らしい(振りをした)作品を収録。彼らがどれほどまでにこの音色を愛していたかを感じてみてください。 レノックス・バークリーはもともとフランスの伝統に影響されていた人で、ラヴェルやプーランクの音楽をこよなく愛していました。この2つの作品は彼の友人のために書かれたものですが、微妙な調性感に根ざした面白い作品となっています。ハウエルズはパリーの音楽に影響を受けた人で、この古典的な枠に収めたかのような曲集も、やはり彼の友人たちの「音による肖像」です。比較的知られているブライアーズの曲は、ヘンデルのモティーフが自由に展開されていくもの。ジェフリーズの舞曲は、伝統に則った作品ですが、やはりそれぞれ工夫が凝らされています。最後に収録されているのはトラック3の「ゴフの炉辺」をヴァージナルで演奏したもの。響きの違いがお楽しみいただけるのではないでしょうか。 ※日本語帯なし
-
ドヴォルザーク(1841-1904):
交響曲 第8番
スーク(1874-1935):
弦楽オーケストラのためのセレナード 変ホ長調他 [バイエルン放送響/ヤンソンス]DVOŘÁK, A.: Symphony No. 8 / SUK, J.: Serenade (Bavarian Radio Symphony, Jansons)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:900145
CD価格:2,085円(税込)
ヤンソンスの「ドヴォルザーク8番」といえば、2007年にロイヤル・コンセルトへボウ管との録音を頭に浮かべる人も多いでしょう。一切のムダを配した筋肉質な響きの中にそこはかとなく漂う叙情性は、まさにヤンソンスならではの世界を表現したものとして、現在も評価の高い演奏です。 そのヤンソンスによるバイエルン放送交響楽団とのドヴォルザークは、昨年録音された「スターバト・マーテル」(900142)も素晴らしいものでした。全編を覆う深い悲しみと、最後にもたらされる暖かい希望。このコントラストが鮮やかに表現された演奏は、ヤンソンスとドヴォルザークの親和性をも感じさせる見事なものでした。 そして2016年に収録された「第8番」では、一層密度の濃いドヴォルザークを聞くことができます。彼の全交響曲の中で、もっともボヘミア要素が高いと評されるこの作品は、ト長調という明るい調性と、メリハリのある曲想が広く愛されており、とりわけ第3楽章の哀愁漂う旋律は一度聞いたら忘れられないほどのインパクトがあるものです。もちろんオーケストレーションも精緻を極めており、至るところに現れる対旋律の面白さや、終楽章のフルート・ソロのような、各々の楽器を際立たせるやり方も円熟期のドヴォルザークを示すものです。もちろんヤンソンスは全ての難関を易々とクリア。満足のいく演奏を展開していきます。 「謝肉祭」は序曲「自然と生命と愛」の中の1曲。全編華々しく賑やかな明るさ全開の作品です。珍しいスタジオ・レコーディングであるスークの「弦楽セレナード」は、やはりドヴォルザークに深い関連を持つ作品で、もともと「短調が支配する暗い曲」ばかりを書く傾向があったスクに「もっと明るい曲を書くように」と示唆したのが、後に義父となるドヴォルザークだったというエピソードがあります。こちらは落ち着いた美しさと、ほっとする明るさを楽しめます。日本語帯付き
-
偉大なるヴェルディ歌手たち
ヴェルディ(1813-1901):アリア集 [プライス/シコフ/ヴァラディ/カレーラス/ベルゴンツィ/ミュンヘン放送管]GREAT VERDI VOICES (Munich Radio Orchestra)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:900313
CD価格:2,085円(税込)
1962年から1984年にかけて録音された、偉大なる歌手たちによるヴェルディ(1813-1901)のアリアを集めたアルバムです。この錚々たる顔ぶれを眺めるだけでも、この時代がいかに豊穣なものであったかがわかるのではないでしょうか。個性的な歌声はもちろんのこと、バックを務める指揮者たちも素晴らしい人たちが揃っています。歴史的意義のある1枚です。
収録作曲家:
-
ズベル(1978-):
エレットロヴォーチェ [ズベル/ドゥフノフスキ]ZUBEL, A.: Elettrovoce (Zubel, Duchnowski)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:CDAccordACD220
CD価格:1,824円(税込)
-
The stone people
アダムズ/ブレスニック/
ヴォルフ/マッツォーリ:
ピアノ作品集 [ムーア]Piano Recital: Moore, Lisa - ADAMS, J.L. / BRESNICK, M. / WOLFE, J. / MAZZOLI, M. (The Stone People)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:CA-21115
CD価格:1,600円(税込)
アルバム・タイトルの「Thestonepeople」は、ジョン・ルーサー・アダムスの「Tukiliit」の副題である「風に住む石の人々」から取られた言葉です。「人間の根源は自然に繋がる」というルーサー・アダムズの概念が反映されたこの曲は、控えめな素材で組み立てられたピアノと声のための作品。冒頭こそ叩きつけるような大音量ですが、この叫びのような表現には、失われていくものへの悲哀が込められています。 ネイティヴ・アメリカンのある部族の生き残りの人々の歌をモティーフにしたブレスニックの「イシの歌」はその言葉の意味すらも不明ですが、やはり何かを強く訴えかけてきます。他の曲も全て、現代アメリカを代表する作曲家たちが描いた美しいエレジーのようなもの。静かに聴きたい1枚です。
-
コッチェ(1970-):
ドラムキット・カルテット集 [ソー・パーカッション]KOTCHE, G.: Drumkit Quartets (So Percussion)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:CA-21116
CD価格:1,600円(税込)
アメリカのオルタナティヴ・ロック・バンド「ウィルコ」のメンバー、グレン・コッチェ(1970-)のオリジナル作品「ドラムキット・カルテット」。2014年、8年ぶりにリリースされたコッチェのアルバム「Adventureland」(CA21098)は、クロノス・カルテットとエイト・ブラックバードが共演したことでも話題になりました。 今回のコッチェはまるでライヒやアダムスのようなミニマル色と、独創的なサウンドをふんだんに用い、「ポスト・クラシカル」風な静寂と騒音の世界を行き来します。ソー・パーカッションは即興的な音と、電子音を組み合わせ、見事な音のタペストリーを織り上げています。
収録作曲家:
-
ライヒ(1936-):
マレット・クァルテット他 [サード・コースト・パーカッション]REICH, S.: Mallet Quartet / Sextet / Nagoya Marimbas / Music for Pieces of Wood (Third Coast Percussion)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:CDR90000-161
CD価格:1,710円(税込)
20世紀が終わる頃、スティーヴ・ライヒ(1936-)の音楽は爆発的な人気を誇っていました。ミニマル・ミュージックの先駆者として、当時のニューヨーカー誌では「現代における最も独創的な音楽思想家」とまで讃えられるほど、その音楽とスタイルは独特なものであり、ジャンルを越えた芸術家たちにも強い影響を与えたのです。 このアルバムで一連のライヒ作品を演奏している「サード・コースト・パーカッション」は、そんな時代を知らない「若い世代」のプレイヤーによって結成されているアンサンブルです。彼らがこの世に生を受けたときには、ライヒの音楽は当たり前のように身近にあり、すでに過去の偉大なる存在となっていたのです。 2016年に80歳の誕生日を迎えるライヒを祝してのこのアルバムには、当時のクロノス・カルテットのような熱さとは違う、客観的な感情が見てとれます。
収録作曲家:
-
デ・ジョーザ(1820-1885):
歌劇「ドン・チェッコ」 [カライアンニ/モナコ/リッポ/カストーロ/カヴァルッツィ/カウテルッチョ/イタリア国際管/ベルトラーミ]DE GIOSA, N.: Don Checco [Opera] (Colaianni, C. Monaco, C. Lippo, Castoro, Cavalluzzi, Cauteruccio, Orchestra Internazionale d'Italia, Beltrami)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:CDS7737
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
1850年にナポリのヌェーヴォ劇場で初演された歌劇「ドン・チェッコ」は、それまでのナポリの歌劇に見られる抒情的な作品とはまた違う楽しさで大成功を収めました。ナポリ方言を駆使した、この作品はしばしばヴェルディの「椿姫」と一緒に上演されたといい、確かにこの滑らかで心地よい音楽は、悲劇の筆頭ともいえる「椿姫」の悲しい気分を和らげるのに一役買ったことでしょう。 今回の世界初録音となるこの演奏は、マルティナ・フランカ音楽祭の常連たちによる手馴れた歌唱です。
収録作曲家:
-
リヒャルト・シュトラウス・プロジェクト
R.シュトラウス(1864-1949):
ピアノ独奏作品全集 第2集 [ボヌッチェッリ]STRAUSS, R.: Richard Strauss Project - Piano Works (Complete), Vol. 2 (Bonuccelli)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:CDS7748
CD価格:2,325円(税込)
第1集(CDS7695)に続く、リヒャルト・シュトラウスのピアノ作品全集第2集です。少年期から青年期にかけて書かれた一連のピアノ曲は、まさに彼の進歩的な才能を示すものとしてもっと広く聞かれてもよいのではないでしょうか? 例えば1882年から84年に書かれた「4つの情緒ある風景」はシューマン風の優しい響きを持つ美しい曲集。ところどころに、後年の作品のような妖艶さが現れているのが何ともシュトラウスらしいところでしょうか。終曲で、突風のような情景の変化も面白い部分といえるでしょう。イタリアのピアニスト、ボヌッチッリの繊細な演奏は曲の魅力を最大に引き出しています。また、4つの作品は世界初録音となります。
収録作曲家:
-
魔女と悪魔
タルティーニ/パガニーニ/ロカテッリ [ファンフォーニ/バッレリーニ]Violin and Piano Recital: Fanfoni, Luca / Ballerini, Luca - TARTINI, G. / PAGANINI, N. / LOCATELLI, P.A. (Of Witches and Devils)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:CDS7749
CD価格:2,325円(税込)
18世紀の終わりから19世紀にかけて、ヴァイオリンの演奏技法は格段に進歩しました。もちろんタルティーニ、ロカテッリ、そしてパガニーニといった巨匠たちの存在なしには、この進歩はなかったでしょう。このアルバムではそんな彼らの技巧的な作品をチョイスして収録しました。 夢の中で演奏法を悪魔から示唆されたというタルティーニの「悪魔のトリル」、パガニーニの「魔女たちの踊り」といったタイトルからもわかる通り、「これらの作品は人間には到底演奏できない」と思わせるだけの技巧が全編に駆使されています。もちろんファンフォーニの演奏は「悪魔を凌駕するほどの」完成度を持っています。また、パガニーニの「祈りのソナタ」は通常演奏される版ではなく、一切の省略なしの完全版での演奏です。そしてこの曲をパガニーニ自身が使用した楽器で演奏するという夢のような企画。もちろんこの版での演奏は世界初録音となります。
-
ヒルズ(1981-):
ドラム・ファクトリー [ヒルズ]HILLS, C.: Drum Factory (Hills)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:DSL-92199
CD価格:2,224円(税込)
パーカッション奏者で作曲家、その他マルチな才能を持つコリー・ヒルズ(1981-)。彼のファースト・アルバム「失われた自転車」はアメリカ国内で幾つかの賞を獲得、とりわけ子供を持つ親御さんたちから絶大な評価を受けています。彼はグラミー賞にノミネートされた「ロサンゼルス・パーカッション四重奏団」のメンバーでもあり、こちらのアルバムもBlu-ray AUDIOを用いた革新的な音響も含め、広範囲に影響を与えています。 この「ドラム・ファクトリー」も子供たち向けのアイデアが凝らされており、すでに8カ国で400回も公演を行い、トータルで50,000人の子供たちがこの物語を楽しんだというものです。多彩なパーカッションの音色はもちろん大人が聞いても充分楽しめます!
収録作曲家:
-
発売日:2016年04月27日
DVD日本語字幕付き価格:3,300円(税込、送料無料)
3作からなる「ミラノ・スカラ座の黄金時代」のシリーズで、大歌手たちに軽妙、かつ的確なインタビューを試みていたジャーナリスト、エンツォ・ビアーギ(1920-2007)。今回はアレーナ・ディ・ヴェローナに舞台を移してのインタビューです。もともとはローマ時代の円形闘技場として用いられたこの舞台。20,000人以上の観客が収容可能で、音響的にも優れているため、夏の間は格好のオペラ公演の場所として用いられています。 今回のインタビューにも大歌手たちが登場。この劇場で歌うことの喜びを、思い思いの言葉で語っています。同時に収録された映像もとても興味深いもの。巨大なセットや歌手たちの動きは、通常の劇場とは違う雰囲気を醸しだしています。 ※日本語帯付き
収録作曲家:
-
発売日:2016年04月27日
DVD字幕なし価格:3,300円(税込、送料無料)
1765年に作曲されたガルッピの「奴隷送達のためのミサ」は、彼が当時音楽監督を務めていたヴェネツィアの聖マルコ大寺院の合唱団のために書かれたものです。ソリストと合唱、オーケストラの響きが完全に一体となった響きと、優れた対位法の高い技術は、オペラ作曲家としての彼の能力とは違ったものが発揮されているようです。この作品は世界初録音となります。 かたやモーツァルトの「戴冠式ミサ」は1779年の作品。華やかな楽想で広く愛されています。バロック期の演奏について定評あるイ・ソリスティ・ヴェネティとシモーネによる壮麗な演奏でお楽しみください。エテルミターニ教会内部の美しい装飾も見どころの一つです。
-
フロンメル(1906-1984):
ピアノ・ソナタ 第4番-第7番 [ブローメ]FROMMEL, G.: Piano Sonatas Nos. 4-7 (Blome)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:GP640
CD価格:1,710円(税込)
1906年、カールスルーエで生まれたゲルハルト・フロンメル(1906-1984)のピアノ・ソナタ集の第2集です。彼は1926年から1928年にヘルマン・グラプナーに音楽を学び、同時にハンス・プフィッツナーのマスター・クラスにも出席し、シュトゥットガルトの大学では作曲科の教授を務めました。生涯に渡って調性音楽を愛していましたが、時代は十二音技法から無調へと流れたため、ついに完全に忘れられた存在となってしまいます。その後、ドイツでファシストとみなされ1984年に寂しく生涯を閉じることとなりました。 7曲ある彼のソナタは、どれもが彼の折々の心情を反映させた「自伝的な作品」であるとされています。この4つのソナタの作曲年代は1943年から1966年で、微妙な作風の変化も感じられる面白いものです。ホ長調の調性が付された第4番は一見ロマン派風の佇まいを持っていて、フォーレ的な流麗さも備えています。第5番は1951年に書かれ、1982年に改編されています。単一楽章のシンプルな構成は第3番とも似ています。穏やかな性格を備えた第6番、古典的な3楽章形式の第7番と、どれも特徴的で面白い作品です。12歳でスタインウェイ・コンクールで第1位を獲得した才能あるピアニスト、タチアーナ・ブローメによる演奏です。【第1集…GP606】
収録作曲家:
-
ゴダール(1849-1895):
ピアノ作品集 第2集 [レイエス]GODARD, B.: Piano Works, Vol. 2 (E. Reyes)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:GP684
CD価格:1,710円(税込)
19世紀フランスで活躍したバンジャマン・ゴダール(1849-1895)のピアノ作品集第2集です。第1集(GP683)に収録されていた2曲のソナタの厳しい曲想に比べると、「夜想曲」を中心に集められたこちらの第2集の方が、普段知っているゴダールの雰囲気に近いのではないでしょうか。夢、夜、詩・・・この言葉に集約される美しい作品集は、ちょっとだけ肩の力を抜いたゴダールの姿を垣間見ることができそうです。 しかし曲に渦巻くハーモニーはシューマンやショパン由来のものではなく、彼が敬愛していたワーグナーのもの。最初に置かれた穏やかなワルツ「夢のすまい」の息の長いメロディは、まさに愛の語らいです。ベルギーのピアニスト、エリアンヌ・レイエの柔らかいタッチは聴き手を夢の世界へ誘ってくれるようです。
収録作曲家:
-
ボリス・チャイコフスキー(1925-1996):
ピアノ曲と室内楽作品集 [ソロヴィエヴァ/コロステリョフ/ディチェンコ]TCHAIKOVSKY, B.: Piano and Chamber Works (Solovieva, Korostelyov, Dichenko)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:GP716
CD価格:1,710円(税込)
チャイコフスキーと言っても、あの有名な「白鳥の湖」などの作曲家とは血縁関係がない、このボリス・チャイコフスキー(1925-1996)。ロシアの20世紀後半を代表する作曲家の一人です。モスクワ音楽院でオボーリンにピアノを学び、シェヴァーリンとミャスコフスキー、ショスタコーヴィチに作曲を学んだ人で、もちろん師らの影響も感じられますが、映画音楽なども多く作曲したせいか、その作風は幾分わかりやすいもので、とりわけここに収録されている10代の頃に書かれたピアノ曲は、習作のようなものとはいえ、どれも愛らしさを備えていて、ショパンやスクリャービンの影響も強く感じられます。 それに比べると、円熟期の「2台のピアノのためのソナタ」は激しいリズムに支配された強烈な音楽。構造は古典的ですが、ここに盛られた作風は間違いなく現代的アプローチによるものです。第1楽章で展開される、リズミカルに叩きつけられる鍵盤から引き出される音楽、静謐な第2楽章、人を食った第3楽章と、なんとも面白い作品です。
収録作曲家:
-
発売日:2016年04月27日
CD 6枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
「北ドイツ・オルガン楽派」とは、17世紀から18世紀前半にかけて北ドイツ周辺で活躍したオルガン奏者、作曲家の総称です。この時期、ルターのコラールをはじめとした教会音楽の盛り上がりと、当時のハンザ同盟がもたらした経済的効果のおかげで、ドイツの諸都市のプロテスタント教会は競うように大規模なオルガンを設置。数多くの才能ある音楽家たちをこの地に呼び寄せることで、更なる繁栄をみることになります。またこの時期を代表するオルガン製作者の一人、アルプ・シュニットガーの銘器がハンブルクに建立されたことも、この繁栄に拍車をかけることとなったのでした。 このアルバムに収録された作曲家たちは、皆、ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(1562-1621)の流れを汲む人たちで、各々、オルガン音楽に新しい形式を取り入れ発展されることで、やがてブクステフーデやJ.S.バッハへと繋がる重要な作品を残しています。これらの作品は、OEHMSレーベルを代表する名オルガニスト、ヨーゼフ・ケレメンが10年近くの年月をかけて録音してきましたが、今回BOXにまとめることで、この偉大な作品群を一挙にお楽しみいただけます。
-
サン=サーンス/マルタン/ラロ:
チェロと管弦楽のための作品集 [ヤン・ウェン=シン/ギーセン州立劇場フィル/ホフシュテッター]SAINT-SAËNS, C.: Cello Concerto No. 1 / LALO, E.: Cello Concerto / MARTIN, F.: Ballade (Wen-Sinn Yang, Giessen State Theatre Philharmonic, Hofstetter)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:OC1838
CD価格:2,475円(税込)
1965年スイス生まれのチェリスト、ウェン=シン・ヤンによるフランスの協奏的作品集3曲です。24歳のときにバイエルン放送交響楽団の首席チェリストに就任、注目を浴びた彼ですが、最近はますます円熟味が増した演奏と表現で多くの人々を魅了しています。サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番は、切れ目なく演奏される3つの楽章が特徴で、第1部の主題が第3部でも使われるなど工夫が凝らされています。溢れる旋律美もあり人気の高い作品です。 マルタンの「バラード」は、この形式をこよなく愛した彼が1949年に書いた作品。沈み込むような雰囲気で始まる印象的な曲です。ラロの「チェロ協奏曲」は、有名な「スペイン交響曲」にも似たスペイン風の雰囲気が漲る力作です。今回バックを務めているのはドイツ、ヘッセンの都市で活動するギーセン・フィルハーモニーと指揮者のミヒャエル・ホフシュテッター。バロック系の作品を得意とするホフシュテッターの意外な面を聞くことができます。
-
ヘスラー(1747-1822):
ピアノ作品集 [スピリ]HÄSSLER, J.W.: Keyboard Sonatas (1776): Nos. 2 and 4 / Grande gigue / Fantaisie et sonate, Op. 4 (Spiri)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:OC444
CD価格:2,025円(税込)
W.F.バッハのピアノ作品集で好評を博しているピアニスト、アンソニー・シピリによる後期バロックの知られざる作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヘスラー(1747-1822)の作品集です。ドイツ、エアフルトに生まれたヘスラーは、オルガニストであった叔父J.C.キッテルから音楽の手ほどきを受け、1762年頃に地方のオルガニストの職に就きます。1769年に彼の父が死去したため、家業の毛皮商を継ぎながらもドイツ周辺のコンサート・ツアーを行うなど積極的に活動しました。中でも1789年4月15日にはドレスデンを旅行中のモーツァルトと宮廷付属教会オルガンの弾き比べを行ったという記録も残るほどの事件だったのです。数多くの作曲家たちとも交友関係を持ち、1790年から1792年にはロンドンに行き、1794年にはサンクトペテルスブルクからモスクワに移動、この地で亡くなるまで作曲家、教師として功績を挙げました。 ヘスラーは数多くの鍵盤作品をはじめ、歌劇、室内楽曲などを残していますが、それらのほとんどは現在耳にすることがありません。J.S.バッハからモーツァルト、メンデルスゾーンへと繋がる時代のこれらの音楽、じっくりとお聴きいただければ、当時の風景が鮮やかに目の前に浮かんでくるのではないでしょうか。
収録作曲家:
-
モーツァルト&シュニトケ(1934-1998):
ヴァイオリンのための作品集 [カベザ]MOZART, W.A.: Violin Sonata K. 306 / Adagio, K. 261 / Rondo K. 373 / SCHNITTKE: Fugue for Solo Violin / Sonata for Violin and Chamber Orchestra
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:OC766
CD価格:2,475円(税込)
2013年にアウグスブルクで開催された「レオポルド・モーツァルト国際ヴァイオリン・コンクール」で第1位と「モーツァルト賞」を獲得した若きヴァイオリニスト、マイア・カベザのアルバムです。彼女は1992年日本で生まれ、3歳でカナダ、トロントに移住。10歳でソロ・デビューを飾った後、ミュンヘン放送管弦楽団、ウィーン室内管弦楽団など、ヨーロッパとアメリカのオーケストラと共演し、また幾多のホールでリサイタルを行っています。2014年には来日し、今井信子が主宰するゴルトベルク変奏曲の弦楽トリオ版の演奏会に出演、大喝采を浴びています。 ここでの彼女はモーツァルトとシュニトケという2人の作曲家の作品を並べて演奏し、時代の変遷とクラシック音楽における語法の変化をまざまざと見せ付けています。切れの良い音色にもご注目ください。
-
レーガー(1873-1916):
オルガン作品全集 第4集 [ビュットマン]REGER, M.: Organ Works (Complete), Vol. 4 (Buttmann)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:OC854
CD 4枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
1916年5月11日にこの世を去ったレーガーの没後100年を記念してシリーズ化されたこのOEHMSレーベルとバイエルン放送との共同制作によるこの「オルガン作品全集」もこれで完結です。今回は「30の小コラール前奏曲Op.135a」と「創作主題による変奏曲とフーガOp.73」が聴きものですが、他の小品も、レーガーらしい複雑な対位法を駆使した曲が多く、オルガンを愛好する人ならば一度は聴いていただきたい作品なのです。 なかでも最晩年の作品である「7つの小品Op.145」(とは言え、1曲がどれも長い)に引用された“きよしこの夜”の旋律は本当に感動的です。今作もビュットマンが演奏する、ドイツの様々な教会に設置されたオルガンの響きを楽しめます。
収録作曲家:
-
チャイコフスキー(1840-1893):
「偉大な芸術家の思い出に」
スメタナ(1824-1884):
ピアノ三重奏曲 [コペンハーゲン・トリオ・コン・ブリオ]TCHAIKOVSKY, P.I.: Piano Trio in A minor / SMETANA, B.: Piano Trio in G minor (Trio con Brio Copenhagen)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:ORC100051
CD価格:1,824円(税込)
現在のコペンハーゲンで最も注目されている1999年に結成されたピアノ・トリオ「コペンハーゲン・トリオ・コン・ブリオ」による2曲のスラブの作品集です。2人の韓国人の姉妹と、デンマークのピアニスト、イェンスの3人によるこのトリオは、すでにデンマーク国内でいくつかの賞を獲得し、その演奏はヨーロッパ中で高く評価されています。 常に新鮮さと好奇心を持ち、新たなレパートリーを探求しているという彼ら、このチャイコフスキーとスメタナでもその精神が遺憾なく発揮されています。「偉大な芸術家の思い出に」でのエキサイティングで力強い表現は、さすが若い人たちならでは。スメタナのトリオも民族色が強く生かされています。
-
チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽セレナーデ
フィレンツェの思い出 [ヨーロッパ・ロシアン・ヴィルトゥオージ]TCHAIKOVSKY, P.I.: Serenade, Op. 48 / Souvenir de Florence (The Russian Virtuosi of Europe)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:ORC100052
CD価格:1,710円(税込)
1993年、ヴァイオリン&ヴィオラ奏者ユーリ・ジスリンによって創立されたオーケストラ「ロシアン・ヴィルトージ・オブ・ヨーロッパ」は、定期的にロンドンのカドガン・ホールでコンサートを開催し、数多くの音楽家たちとも共演、近年はヨーロッパだけではなく、南米でもツアーを行い好評を博しています。 このアルバムはジスリンが敬愛するチャイコフスキー(1840-1893)の2作品を収録したものです。誰もが知っている「弦楽セレナーデ」での艶やかな音色、もともとは弦楽六重奏曲である「フィレンツェの思い出」の増幅された響き、などジスリンとオーケストラによる渾身の演奏をぜひお聴きください。
収録作曲家:
-
声 ~フランスのヴァイオリン・ソナタ集 [スマート]
Violin Recital: Smart, Callum - POULENC, F. / FAURÉ, G. / RAVEL, M. (La Voix)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:ORC100053
CD価格:1,824円(税込)
もともとは、フランスのヴァイオリン作品集を録音するつもりだったというヴァイオリニスト、スマート。しかしリハーサルを重ねていくうちに、例えばプーランクのソナタにはスペイン語のアクセントがあり、フォーレの作品には愛の語らい、そしてラヴェルにはバスクの息遣いがある事に気がついたのだそうです。そこでアルバムタイトルを「La Voix - 声」とし、曲が持つ「声」を明らかにし、それぞれ4つの作品の持つ個性を強調することを試みたというアルバムなのです。 流麗なイメージのあるプーランクのソナタが、ここまでゴツゴツした音楽として再現される様子はこれまでに聞いたことがありません。また普段は「流麗、清澄」と評されがちなフォーレも、驚くほどに濃密です。そしてラヴェルの2作品の強烈なインパクト。これはすごい1枚です。
-
メンデルスゾーン&ベートーヴェン:
ヴァイオリン協奏曲 [ダヴィドヴィチ/ロイヤル・フィル/ノヴァーク]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto, Op. 64 / BEETHOVEN, L. van: Violin Concerto, Op. 61 (Davidovici, Royal Philharmonic, G. Nowak)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:RPOSP049
CD価格:1,710円(税込)
ルーマニア系アメリカ人ヴァイオリニスト、ロバート・ダヴィドヴィチによるヴァイオリン協奏曲集です。彼はオイストラフに学んだ後、ニューヨークのジュリアード音楽院に入学。1972年にヘッセンで開催されたナウムブルク国際コンクールで1位を獲得し、1983年にはアメリカ音楽国際コンクールでも最優秀賞を獲得しています。 これまで国内でも、ヴァイオリン編曲による「ショパンの夜想曲」や小品集などがリリースされており、その卓越した音楽性と美しい音色で多くのファンを獲得しているダヴィドヴィチですが、ロイヤル・フィルとの録音は、グレツキ、シマノフスキ、ルトワフスキの協奏曲集(RPOSP045)に続く2枚目となります。抒情的なメンデルスゾーン、快活なベートーヴェン、それぞれの作品にふさわしい演奏です。
-
ハリウッド・ブロックバスターズ 第2集 [ロイヤル・フィル/レイン]
HOLLYWOOD BLOCKBUSTERS, Vol. 2 (Royal Philharmonic, N. Raine)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:RPOSP050
CD価格:1,710円(税込)
第1集(RPOSP034)に続く、ハリウッド映画の華麗なるサントラ集をお届けいたします。ゴールデン・グローブの“ベスト・オリジナルスコア賞”を獲得した「博士と彼女のセオリー」、BAFTA“ベスト・フィルム・ミュージック賞”を獲得した「王のスピーチ」、クリティック・チョイス“ベスト・スコア賞”を獲得した「リンカーン」、“BMIフィルム・ミュージック賞”を獲得した「戦火の馬」など多くの人々に感動を与えた曲の数々を、レイン指揮のロイヤル・フィルのゴージャスな音色でお楽しみください。もちろん日本中を熱狂の渦に巻き込んだ「レット・イット・ゴー」も改めてどうぞ。
-
発売日:2016年04月27日
CD
通常価格:1,824円→ 特価!:990円(税込)ドイツが生んだ偉大なる歌手ウテ・レンパーの新作は、ブラジルの作詞家、小説家パウロ・コエーリョの詩を用いた作品集です。「アルケミスト」の作者として知られるコエーリョは、大学在学中に突如世界を放浪、2年後に帰国し、流行歌の作詞や反戦運動などの活動に携わるなど、常に世界を騒がせてきた人。彼の小説には読み手の想像力を刺激するたくさんのものが潜んでいます。 このアルバムで取り上げられているのは、彼の「アックラで発見された写本」からのいくつかの詩。数世紀の昔、アックラが侵攻される前夜の物語。一人の男が語る生活への洞察。この中には日常の喜びも含まれています。想像の産物?それとも事実?不思議な物語がウテ・レンパーによって歌われていくという、スリリングな1枚をお楽しみください。
-
リエラント(1870-1962):
ピアノと弦楽のための室内楽作品集 [デ・ラ・ハイエ・アンサンブル]RYELANDT, J.: Chamber Music for Piano and Strings (De la Haye Ensemble)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:TOCC0282
CD価格:2,438円(税込)
1870年、ベルギーのフランダース地方ブリュージュに生まれ、生涯をその都市で過ごしたというヨーゼフ・リエラント(1870-1962)の作品集です。彼はとても謙虚で敬虔な性格であり「もしかして神の意思が介在すれば、自身の作品は将来多くの人に聞かれるようになるだろう」と1940年に記したほどでした。このTOCCATAのシリーズは、神の意思に代わるものとして、彼の作品を多くの人に聞いてもらうために開始されたのです。 彼の作品はロマン派の流れを汲むもので、ドビュッシー、ダンディ、フォーレの影響も感じさせます。もちろん曲調は平易で親しみやすく、自然な息遣いを持つ旋律が溢れています。 演奏しているのはデ・ラ・ハイエ・アンサンブル。ベルギーの同名の象徴画家デ・ラ・ハイエ(1882-1914)の名前を冠したベルギーの若手たちによるアンサンブルです。チェロ・ソナタと2曲のヴァイオリン・ソナタは初録音です。
収録作曲家:
-
D.マシューズ(1943-):
〈弦楽四重奏曲全集 第4集〉
弦楽四重奏曲 第11番 Op.108
ディアベリ変奏曲
ベートーヴェン編曲集 [クロイツェル四重奏団]MATTHEWS, D.: String Quartets (Complete), Vol. 4 (Kreutzer Quartet)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:TOCC0318
CD価格:2,600円(税込)
「ティペットとブリテンの後継者」と見做されるイギリスの現代作曲家、ディヴィッド・マシューズ(1943-)の弦楽四重奏曲第4集。ここでは、彼が大いなるインスピレーションを受けたという「ベートーヴェンのバガテルとピアノ・ソナタ」の弦楽四重奏編曲版と、彼自身による「ディアベリの主題による変奏曲」そして、新しい作品である「弦楽四重奏曲第11番」が収録されています。 原曲を忠実に弦楽四重奏曲へと置き換えた「バガテル」は、ベートーヴェンの一つの新しい形として聞くことも可能でしょう。また自身の第11番は変奏曲の形式を持ち、最後はフーガで締めくくられるなど、こちらも明らかなベートーヴェンの影響が見てとれます。
-
ウォーガン(1724-1790):
オルガン作品全集 [ロバーツ]WORGAN, J.: Organ Music (Complete) (Roberts)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:TOCC0332
CD価格:2,438円(税込)
18世紀のロンドンで輝かしい名声を誇っていたウォーガン(1724-1790)のオルガン作品全集です。彼は6人兄弟の一人として生まれ、セント・ジョン・カレッジで音楽の博士号を取得し、ヴォクスオール・ガーデンのオルガニストを勤めました。ヘンデルも彼の演奏に賞賛を送ったとされるほどの名手でしたが、その作品のほとんどは失われてしまいました。幸い、彼の5番目の息子ジェームズが15の作品を保存しており、これらが彼の死後出版されたことは幸運だったとしかいいようがありません。 このロバーツによる演奏は、ウォーガンが亡くなるまでオルガニストを務めた聖ボトルフ・ウィズアウト・アルドゲイトのオルガンを使用。壮大な歴史を感じさせる1枚となっています。
収録作曲家:
-
フレイ(1889-1946):
ピアノ作品集 第1集 [スプレット]FREY, E.: Piano Music, Vol. 1 (Splett)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:TOCC0339
CD価格:2,600円(税込)
スイスのピアニスト、作曲家エミール・フレイ(1889-1946)。この名前を知っている人はほとんどいないでしょう。彼の作品は暗くドラマティック、そして突然爆発的なエネルギーが噴出します。キャリアの初期にはフォーレ、エネスクの影響が感じられ、その後は革命前のロシアでの教育と、後期ロマン派の爛熟した雰囲気のすべてを取り込み、類をみない音の世界が構築されています。 このアルバムに収録されている作品のうち、Op.12は確かにフォーレ風ですが、「ルーマニア民謡による変奏曲」では独特の音使いと、技巧的なフレーズに耳を奪われることでしょう。1933年の「パッサカリア」での偏執的な音も、聴き進むに従って病み付きになりそうです。1983年、スイス生まれのピアニスト、ルイザ・スプレッドによる共感に満ちた演奏で。
収録作曲家:
-
横山幸雄
アンプロンプチュ [横山幸雄(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Impromptus, Opp. 90 and 142 (Yukio Yokoyama)
発売日:2016年04月16日 NMLアルバム番号:MECO-1034
SACD-Hybrid価格:3,300円(税込、送料無料)
陰影に富み慈愛に満ちたシューベルトの極微横山幸雄初のシューベルト・アルバムは、即興曲全8曲を収録。アルバム・タイトルのアンプロンプチュ Impromptuは、フランス語で即興曲の意味ですが、このアンプロンプチュはまさにシューベルトを代表する名曲であり、かつピアノ学習者の必須曲でもあります。 そのタイトルのとおり自由で叙情的な美しい8曲と、横山幸雄の究極の美音とのマリアージュは、DSDレコーディングの高音質と相俟ってまさに至高の芸術美を現出しています。
収録作曲家: