2013年8月
25 件 / 25件中
-
レントヘン(1855-1932):
チェロ協奏曲 第1番 - 第3番 [ホルシュ/オランダ響/ポルセライン]RONTGEN, J.: Cello Concertos (Complete) (Horsch, Netherlands Symphony, Porcelijn)
■協奏曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:777234-2
CD価格:1,710円(税込)
cpoレーベルが精力的にリリースを続けている作曲家の一人、レントヘン(1855-1932)のチェロ協奏曲集です。彼の全作品を網羅するためには、この作品は欠かせないものです。彼はユリアス・クレンゲルという名チェリストの友人であったため、チェロへの思い入れはかなり強く、1870年から1930年までの長きに渡り、ソナタや小品、そして協奏曲など数多くのチェロ曲を作曲しています。 この3つの協奏曲もパワフルな管弦楽と、技巧的なチェロ・パートが見事に調和したものであり、生半可な奏者では太刀打ちできない力作となっています。現在コンセルトヘボウ管の首席チェリストを務める名手ホルシュによる完璧な解釈による演奏は、このコレクションにおける重要な位置を占めることは間違いありません。
収録作曲家:
-
リスト(1811-1886):
ハンガリー狂詩曲 第1番 - 第6番
(F.ドップラーによる管弦楽版) [ウィーン・アカデミー管/ハーゼルベック]LISZT, F.: Hungarian Rhapsodies Nos. 1-6 (Vienna Academy Orchestra, Haselbock)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:777797-2
CD価格:2,608円(税込)
リスト(1811-1886)の代表作ともいえる、この「ハンガリー狂詩曲」は本来ピアノ独奏のために書かれました。例の如く超絶技巧を駆使し、ハンガリー古来の民謡(これはリストがそう思ったもの)をふんだんに使った華やかな音楽は、確かに聴衆の心をつかみました。作曲家フランツ・ドップラーも魅了された一人で、彼はこれらの曲のいくつかを管弦楽版に編曲(番号は必ずしも原曲とは一致していない)、一層華麗な音楽に生まれ変わらせたのです。 この録音は、2011年リスト生誕200年記念のプロジェクトとして行われた「19世紀のピリオド楽器オーケストラをハーゼルベックが指揮し、リストの管弦楽全曲を7回に分けて演奏する」というシリーズの中の一公演で、この形はワイマール初演でもありました。
収録作曲家:
-
世界の国歌 2013年完全版[10枚組]
NATIONAL ANTHEMS OF THE WORLD (COMPLETE) (2013 Edition) (10-CD set)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年08月21日
10CD価格:9,600円(税込、送料無料)
-
ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲・協奏曲・序曲集[12枚組BOX]BEETHOVEN, L. van: Symphonies, Concertos and Overtures (Complete) (12-CD Box Set)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2013年08月21日
12CD価格:3,900円(税込、送料無料)
ベートーヴェン(1770-1827)の魅力ってどこにあるんでしょうか? それは「スカっとするメロディ」であり、「主題を執拗に展開していく」執念深さであったり、見事過ぎる展開に唖然としたり、「ダサさとカッコよさ」を併せ持っていたり…。これって、もしかしたら「人気刑事ドラマ」を見てはらはらするような気持ちに近いのかもしれません。 このBOXには、そんなベートーヴェンの交響曲と協奏曲、序曲を収録しました。あまり聴く機会のない序曲も、こうして聴いてみると素晴らしい名作ぞろいであることに気が付くことでしょう。もちろん永遠の人気を誇ることは間違いありません。
収録作曲家:
-
ルビンシテイン(1829-1894):
交響曲 第5番他 [ジョルジュ・エネスコ・フィル/アンドレースク]RUBINSTEIN, A.: Symphony No. 5 / Dmitry Donskoy Overture / Faust (George Enescu Philharmonic, Andreescu)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.557005
CD価格:1,900円(税込)
19世紀ロシアの最も偉大な音楽家の一人、アントン・ルビンシテイン(1829-1894 ルビンシュタインと表記することも)。彼はピアノの名手であり(彼の弟ニコライもまた素晴らしいピアニストでした)、若い頃はヨーロッパからロシアにかけて演奏会を開き、そこでショパンやリストとも友好関係を結びます。作曲家としても幅広い活動を行い、ロシア最初の専門的な音楽教育機関であるサンクトペテルブルク音楽院を創設、またロシア音楽協会の創設者としても知られます。 しかし、彼は出自がユダヤ系であったせいもあり(一家ともども2歳の時にロシア正教に改宗している)、同時期に活動していたロシア五人組とは対立したため、その作品は生前からほとんど演奏されることがありませんでした。しかし、この交響曲第5番に横溢するロシア風味は、彼自身がどれほどまでにロシアを愛しているかの証明と言えるのではないでしょうか。
収録作曲家:
-
シューマン(1810-1856):
〈歌曲集 第7集〉 [バウアー/ヘルシャー]SCHUMANN, R.: Lied Edition, Vol. 7 - Liederkreis / 3 Gedichte, Op. 30 / 6 Gedichte, Op. 36
■声楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.557080
CD価格:1,900円(税込)
1830年、20歳のシューマン(1810-1856)は高名なピアノ教師フリードリヒ・ヴィークのもとに弟子入りします。その直後作品番号No.1となる「アベッグ変奏曲」を出版、その後、手を痛めピアニストになる夢をあきらめるも、次々に素晴らしいピアノ曲を作曲するのですが、1839年にヴィークの愛娘クララとの恋愛が成就し、その翌年結婚することになります。そう、それが「歌の年」と呼ばれる1840年のことです。この年に書かれた歌は重唱も含めると100曲を優に超え、またそのどれもが真の名曲であり、どれもが香り高い芸術性を誇るものばかりです。 このリーダークライスOp.39は、中でもとりわけ人気の高い曲集であり、彼の作品の中でも最もロマンティックなものとして知られています。特に最後にそっと置かれた「春の夜」のチャーミングなこと。この1曲だけでも虜になる人は多いでしょう。他に、親しみやすい「6つの歌」と素朴な「3つの詩」、長大な物語譚である「ライオンの花嫁」と、シューマンの夢見る性格が溢れ出た美しい歌集です。
収録作曲家:
-
ヒグドン(1962-):
初期室内楽作品集 [ストンバーグ/アブラモヴィツ/セラフィン弦楽四重奏団]HIGDON, J.: Early Chamber Works - Sky Quartet / Amazing Grace / Viola Sonata (Serafin String Quartet, Abramovic, Stomberg)
■室内楽
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.559752
CD-R価格:1,900円(税込)
「ピューリッツァー賞」「グラミー賞」の受賞経験もある女性作曲家ジェニファー・ヒグドン(1962-)。彼女はペンシルバニア大学でジョージ・クラムに学び、作曲の修士号と博士号を取得しました。彼女の作風は、伝統的な調性を用いながらも繊細な音色の変化を大切にしたユニークなもので、新ロマン主義とも見なされています。 このアルバムには5つの作品が収録されていますが、最初の「アメイジング・グレイス」はお馴染みの名旋律を弦楽四重奏曲用にアレンジしたものです。スカイ四重奏曲は、アメリカ西部の空の広大さと美しさからインスピレーションを受けたもので、高い空と嵐、そしてどこまでも広がる空の様々な変容を描いています。ヴィオラ・ソナタは初期の作品で、ファゴットを用いた「暗い森」は音色の追求、弦楽三重奏曲は、若い作曲家の心の声を見つけるためのプロセスがにじみ出た実験的な作品です。全て世界初録音、彼女の活気に満ちた音楽をお楽しみください。彼女の他の室内楽曲作品は8.559298で聴くことができます。
収録作曲家:
-
マクスウェル=ディヴィス(1934-):
ストラスクライド協奏曲 第3番&第4番 [R. クック/フランクス/モリスン/スコットランド室内管/マクスウェル・デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Strathclyde Concertos Nos. 3 and 4 (R. Cook, Franks, Morrison, Scottish Chamber Orchestra, Maxwell Davies)
■協奏曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.572353
CD価格:1,900円(税込)
マックスウェル・デイヴィス(1934-)が集中的に取り組んだ、様々な楽器のための協奏曲である「ストラスクライド協奏曲」は、スコットランド西部にある県「ストラスクライド」の地域協議会とスコットランド室内管の委嘱により書かれ始めたもので、1987年から1996年までの間に10曲が作曲されました。 このアルバムでは、1989年に書かれたホルン、トランペットを使った第3番、1990年に書かれたクラリネットを使った第4番を聴くことが出来ます。デイヴィスは奏者たちとも緊密に連絡を取り、彼らの技術を最大限に生かせるように入念な曲造りを施し、どれもが素晴らしい効果をあげています。独奏楽器が活躍はもちろんのこと、彩り豊かなパーカッションとのやり取りも素晴らしく、またデイヴィスが愛するマリンバの響きもいたるところで聴くことができるという、まさに彼における「20世紀の締めくくり」シリーズであると言えるでしょう。
収録作曲家:
-
ルクレール(1697-1764):
ヴァイオリン・ソナタ集 第2巻〈第1集〉
第1番 - 第5番&第8番 [バターフィールド/マンソン/カミングス]LECLAIR, J.-M.: Violin Sonatas, Op. 2, Nos. 1-5, 8 (Butterfield, Manson, Cummings)
■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.572866
CD価格:1,900円(税込)
バロック時代、フランス=ベルギー・ヴァイオリン楽派の始祖であるルクレール(1697-1764)のヴァイオリン・ソナタ集の第2巻です。第1巻ではヴィオラ・ダ・ガンバをアリソン・マクギリヴレイが担当していましたが、第2巻はジョナサン・マンソンが担当。また違った響きでこれらのソナタに確かなアプローチをかけています。1723年にソナタ集第1巻を出版したルクレールですが、彼自身はもっと学ぶ必要性を感じていたようで、当時の巨匠たちの作品、とりわけロカテッリからは多大なる影響を受け、それらの成果は第3巻と第4巻に如実に現れていると言われます。そのため、それ以前に書かれたこの第2巻(1728年出版)も、彼としては気に入るものではなかったかもしれません。とはいうものの、第1巻と第2巻に漲るイタリアの抒情性をフランスのエレガンスは例えようのない素晴らしさであり、これらを不当に無視することは、人類の至宝を捨て去ることにも等しいのです。
収録作曲家:
-
トゥリーナ(1882-1949):
ピアノ作品集 第9集 [マソ]TURINA, J.: Piano Music, Vol. 9 (Maso) - Rincones sevillanos / Por las calles de Sevilla / Contemplacion
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.572915
CD価格:1,900円(税込)
トゥリーナ(1882-1949)のピアノ作品集も第9集。ステキなこれらの曲が何故あまり知られていないのか? と疑問に思うばかりですが、恐らく曲の持つ力を存分に引き出せるピアニストがマソ以外にいなかったのかも知れません。 今作も何とも刺激的で魅力的な曲ばかりが集められています。アルバムに収録されている作品は作曲年の順を追って並べられており、はじめから聞いていくと彼の作風の熟成が見て取れるという趣向です。初期の作品である「セビリャの街角」は、民族的な素材をフランス風に料理した軽妙な作品。当時、印象派に影響を受けていた彼らしい音楽と言えるでしょう。それから30年ほど経過して、トゥリーナが同じセビリャの風景を音楽にした時に生じる作風の変遷は、とても見事なものであり、彼がどれほどまでに「自らの音楽」を創り上げたかが瞬時に理解できるのではないでしょうか?
収録作曲家:
-
ベルリオーズ=リスト(1811-1886):
イタリアのハロルド他 [デュ-クス/レーン]LISZT, F.: Berlioz - Harold en Italie / Romance oubliee / ROGER, K.: Viola Sonata (P. Dukes, P. Lane)
■器楽曲(ピアノ) ■器楽曲(ヴィオラ)
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.573011
CD価格:1,900円(税込)
1833年、パリで「幻想交響曲」を聴いて感動したパガニーニが、ベルリオーズ(1803-1869)に委嘱して書かれたと言われるのが、この「イタリアのハロルド」です。曲はもともとジョージ・バイロンの長編詩「チャイルド・ハロルドの巡礼」の場面に着想を得たものであり、第1楽章で独奏ヴィオラが提示する「ハロルドの主題」は形を変えて全曲に現れます。パガニーニは、ヴィオラの超絶技巧を生かした華やかな曲を期待していたのですが、結局はパガニーニの意に沿うことがなく、結局ベルリオーズは当初の企画を若干変更して、ヴィオラ付きの交響詩として仕上げました。この演奏は、その原曲のオーケストラ・パートをフランツ・リストがピアノ伴奏版に書き換えたという、これまた興味深いものです。 もう1曲のアイリッシュ・ソナタを書いたのはクルト・ロジャー。シェーンベルクに師事した作曲家ですが、抒情的な作風を見せています。フィリップス・デュークスのヴィオラは芯のある音色ととろみのある響きが魅力的。
-
海の夜明け
英国民謡のコレクション [ブロッサム・ストリート]Choral Concert: Blossom Street - MACMILLAN, J. / DUGGAN, J. / GRAINGER, P. / CAMPBELL, H. / TURNBULL, S.M. / BURKE, P. / ANDREW, K. (Down By the Sea)
■声楽曲 ■合唱曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.573069
CD価格:1,900円(税込)
普段は超絶難解な響きを愛するマクミランでさえ、ここではひたすら静謐なハーモニーを追求しているのには驚くばかり。それほどまでに「英国民謡」は人々の心を捉えているのでしょうか。15人の近現代作曲家たちによる各々の曲は、どれもが個性的でふくよかな表情を見せています。ヴォーン=ウィリアムズ、グレインジャー、ホルスト、ウォーロックと言った前世紀の作曲家たちの端正なハーモニーに比べ、現代に生きる作曲家たちの作品はモダンな音に彩られていますが、やはり根底に流れるのは民俗意識であり、脈々と受け継がれたイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの伝統でしょう。 ここで豊かな合唱を披露している「プロッサム・ストリート」はヨーク大学の学生メンバーを主とする聖歌隊です。2003年に結成され、テレビやラジオなどで幅広く活躍、クリスマスや国の行事にはひっぱりだこになるほどの人気を誇っています。そんな彼らのクリスマス・ソング集(8.572868)もオススメします。
-
クヴァンツ(1697-1773):
フルート協奏曲集 [オレスキェヴィチ/コンチェルト・アルモニコ/シュパーニ]QUANTZ, J.J.: Flute Concertos, QV 5:38, 5:81, 5:165, 5:238 (Oleskiewicz, Concerto Armonico Budapest, Spanyi)
■協奏曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.573120
CD価格:1,900円(税込)
ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ(1697-1773)は18世紀における、最も偉大で革新的なフルート奏者であり、作曲家でした。彼はアマチュア・フルート奏者であったプロイセンの大王フリードリヒ2世の教師でもあり、宮廷コンサートはクヴァンツのフルート協奏曲の主要な演奏会場でもあったのです。王はクヴァンツがフルート作品を書くたびに特別の謝礼金を払うなど彼を厚遇。クヴァンツもそれに応えるために素晴らしい作品を何曲も書いたのです。また1752年には「フルート奏法試論」を著述、こちらは現代でも読み継がれるほどの名著であり、当時のスタイルを知るうえでも格好の資料となっています。 ここに収録された作品のうちイ短調の曲は、失われたとされていましたが、最近サンクトペテルブルクのロシア国立図書館から取得されたもので、ト長調のカデンツァとともに、貴重な資料となりうるものです。ハ短調の協奏曲はクヴァンツの死後、未完成だったものを王が補筆、完成稿としたものです。
収録作曲家:
-
ロッシーニ(1792-1868):
歌劇「セミラーミデ」 [ペンダ/ピッツォラート/レガッツォ/オズボーン/マストローニ/ファリアーニ]ROSSINI, G.: Semiramide [Opera] (Penda, Pizzolato, Regazzo, Osborn, Mastroni, Fogliani)
■オペラ
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.660340-42
3CD価格:3,900円(税込、送料無料)
夫である王を毒殺し、王国を統治している女王セミラーミデ。彼女は若き武将アルサーチェを密かに恋していて、彼と結婚し王座を譲るつもりでいるのです。しかしそんな彼はアゼーマに思いを寄せているうえ、実は15年前の王毒殺事件の際に行方不明となっていた王子であるのです。暗殺実行犯であるアッスールの陰謀と思惑も絡み、この物語は悲劇に向かって動き出すのです。 ロッシーニ(1792-1868)が初めてウィーンを訪問したのは1822年の時。そこでベートーヴェンに会いオペラ・ブッファの作曲を勧められたとされています。その影響もあってか、このオペラ「セミラーミデ」は重厚でドイツ風の響きを持った起伏に富んだ音楽で書かれています。またこの歌劇の「序曲」は単独でも演奏される機会の多い華やかなもの。まさにサスペンス・ドラマの幕開けを思わせる壮大な音楽です。 主役を歌うアレックス・ベンダは最近人気急上昇中のソプラノ。劇的な表現が魅力的です。
収録作曲家:
-
ブラームス(1833-1897):
交響曲 第4番 ホ短調 Op.98 [ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィル/スクロヴァチェフスキ]BRAHMS, J.: Symphony No. 4 (German Radio Saarbrucken-Kaiserslautern Philharmonic, Skrowaczewski)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:OC410
CD価格:2,025円(税込)
「ミスターS」スクロヴァチェフスキによるブラームス(1833-1897)交響曲ツィクルス、ここに完結。この交響曲第4番はブラームスの円熟期の作品であり、複雑な管弦楽技法が用いられている上に、終楽章はバロック時代の変奏曲形式である“シャコンヌ”が使われるなど、指揮者にとっても力の見せ所が盛りだくさんの、充実の極みと言った感のある最高作品と言っても過言ではありません。 この4番、ツィクルスの締めくくりとなりますが、実際は2011年の2月から3月にかけて全曲が一気に録音されているため、第1番から第3番と比較しても音楽の流れが滞ることは一切ありません。音色、テンポ、解釈全てにおいて理想的なブラームスです。特に終楽章は圧巻の一言です。スクロヴァチェフスキ。まだまだ進化し続けてます。
収録作曲家:
-
ミレッカー(1842-1899):
喜歌劇「乞食学生」 [メルビッシュ祝祭管/タイマー]MILLOCKER, C.: Bettelstudent (Der) [Operetta] (Theimer)
■オペラ
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:OC432
CD価格:2,025円(税込)
日本にも数多くのファンを持つ、メルビッシュの湖上音楽祭。ウィーンからバスで約1時間半のところにあるノイジードラーゼーで毎年7月中旬から8月下旬まで行われるコンサートは、あらかじめ予定されたメンバーでゲネプロを兼ねての演奏を行い、こちらを録音して当日のお土産として販売するというシステムを取っており、このアルバムもそのためのもの。これを聴きながら音楽祭の風景を思い浮かべるのも一興です。 当時ポーランドに進駐していたザクセン軍との確執をベースに、身分を隠した、偽った人々の思いが交錯する入り組んだストーリーですが、最後はハッピーエンドで、楽しく終わります。
収録作曲家:
-
ブラームス(1833-1897):
交響曲 第3番&第4番 [ハンブルク・フィル/ヤング]BRAHMS, J.: Symphonies Nos. 3 and 4 (Hamburg Philharmonic, Young)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:OC677
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
シモーネ・ヤングのブラームス(1833-1897)交響曲全集、ここに完結です。第1番の冒頭では、思いっ切りテンポを落とし重厚に歌わせるかと思えば、第2番では朗々と明るく、まるで地中海の風を思わせるような爽やかさで迫るヤング。彼女の演奏は基本的に対位法と内声を重視するよりも、感情の起伏に沿った流動的で柔軟な音楽を追求することにあるのかもしれません。そのため、ドイツ音楽に堅固さと構造性を期待する人には「緩く」感じる場合もあるかもしれませんが、それはそれ。ブラームスに快楽を求めるのもなかなか良いものです。流麗さが際立つ第3番、過去の巨匠たちの演奏とは一線を画した感のある第4番。どちらも聴きものです。
収録作曲家:
-
ウェン・シン=ヤン&アドリアン・エティカー
リサイタル [ヤン・ウェン=シン]Cello Recital: Yang, Wen-Sinn - KODÁLY, Z. / SCHUBERT, F. / DOHNÁNYI, E. / KREISLER, F. / CASTELNUOVO-TEDESCO, M.
■器楽曲(ヴァイオリン) ■器楽曲(ピアノ)
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:OC866
CD価格:2,475円(税込)
指揮者ロリン・マゼールが大絶賛しているというチェリスト、ウェン=シン・ヤン。1965年にスイス、ベルンに生まれ、チューリッヒでクロード・スターク、ベルリンのウルフガング・ベッチャーに師事、マスタークラスをヤーノシュ・シュタルケル、ダーヴィド・ゲリンガスに師事。24歳にして、バイエルン放送交響楽団の主席チェロ奏者となり、2004年まで務めた経歴を持ち、現在ではソロ、室内楽で幅広く活躍している人です。日本にも何度も来日し、その豊かな音楽性と音色で多くの聴衆を魅了しています。このアルバムではピアニストのエティカーと親密な対話を繰り広げています。
-
シューマン(1810-1856):
ばらの巡礼 Op.112
レクイエム Op.148 [ダス・ノイエ・オルケスター/シュペリング]SCHUMANN, R.: Rose Pilgerfahrt (Der) / Requiem, Op. 148 (Pritchard)
■声楽曲 ■宗教曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:OC871
2CD価格:3,975円(税込、送料無料)
シューマン(1810-1856)がその晩年になって、立て続けに作曲したオラトリオ「ばらの巡礼」とレクイエム変ニ長調の2曲を、シュペリングの慈愛溢れる演奏で。「ばらの巡礼」は、人間界に下ったばらの精の物語であり、題材は若き頃の作品である「楽園とペリ」に似ているものの、はるかに円熟した音楽に満たされています。レクイエムは彼の最後の大作であり、持てる力を全て振り絞ったかのような悲痛さと、静謐な美しさを備えています。どちらも極めて充実した作品でありながら、あまり演奏の機会に恵まれないこの2曲を、等身大の姿で再現した名演です。
収録作曲家:
-
ツァルリーノ(1517-1590):
6声のモジュレーション(1566) [ジンガー・プア]ZARLINO, G.: Modulationes per Philippum Iusbertum (Singer Pur)
■声楽曲 ■合唱曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:OC873
CD価格:2,475円(税込)
16世紀イタリアの作曲家ツァルリーノ(1517-1590)。フランシスコ会の修道士であり、聖マルコ大寺院の楽長としても活躍し、ヴェネツィア楽派の主要な人材を何人も育てあげました。作曲家としても数多くのモテットを残しましたが、現在彼の名は音楽理論家として知られており、和声においては「あらゆる音程の中で3度の音程が最も重要である」と考えた最初の人物とされています。 このアルバムに収録された彼の作品は、寺院の祭日のためのものであり、シンプルなメロディにつけられた幽玄なハーモニーは美しさを保ちながらも、見事な規則性に従った厳格なものです。ジンガー・プアの最高の歌唱で、この世界が蘇りました。
収録作曲家:
-
シューベルト(1797-1828):
歌曲集「美しき水車屋の娘」D795 [M. シュミット/フーバー]SCHUBERT, F.: Schöne Müllerin (Die) (M. Schmitt, G. Huber)
■声楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:OC882
CD価格:2,475円(税込)
古楽演奏で人気を博しているマキシミリアン・シュミット。レーゲンスブルクの少年合唱団を皮切りに、1999年にベルリン芸術大学で学び、バイエルンでオペラにも出演。最近はシャイーの「マタイ」でも瑞々しいテノールを聴かせました。OEHMSにおける録音はシューマンの「詩人の恋」(OC819)に続く2枚目のもの。伴奏は同じくベテラン、フーバーです。途切れることのない小川の流れのように、数多くの歌手たちが演奏を重ねていくこの名曲、シュミットの演奏も新たな心象風景をみせてくれるものです。どこまでも伸びていくような高音と繊細な弱音が魅力です。
収録作曲家:
-
リンドベルイ(1958-):
ヴァイオリン協奏曲
ジュビリーズ/スーヴェニール [クーシスト/タピオラ・シンフォニエッタ/リンドベルイ]LINDBERG, M.: Violin Concerto / Jubilees / Souvenir (Kuusisto, Tapiola Sinfonietta, Lindberg)
■協奏曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:ODE1175-2
CD価格:2,025円(税込)
ONDINEで精力的にリリースを続けているリンドベルイ(1958-)の作品集、今作はヴァイオリン協奏曲の世界初演時の録音をメインに、他2曲を収録しています。 モーツァルトの生誕250年を祝し、ニューヨークのリンカーン・センターとロンドンのバービカン・センターの委嘱により書かれたヴァイオリン協奏曲は、素材的にはモーツァルトに拠るものはありませんが、編成は小さ目であり、透明感のある響きが紡ぎだされています。2010年の「スーヴェニール」は彼の師であった作曲家ジェラール・グリゼーとフランコ・ドナトーニへのオマージュです。「ジュビリーズ」はもともと室内楽作品であったものを管弦楽作品へと移し替えたものです。ヴァイオリン協奏曲で独奏と指揮を務めるのは名手ペッカ・クーシストです。
収録作曲家:
-
ヒンデミット(1895-1963):
作品集 [五島みどり/北ドイツ放送響/エッシェンバッハ]HINDEMITH, P.: Violin Concerto / Symphonic Metamorphosis / Konzertmusik (Midori, North German Radio Symphony, Eschenbach)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:ODE1214-2
CD価格:2,475円(税込)
【グラミー賞受賞!】 五嶋みどりさんからCDアルバムの受賞に関してコメントを頂きました! クリストフ・エッシェンバッハとNDR北ドイツ放送交響楽団の「パウル・ヒンデミット作品集」にソリストとして参加でき、このCDが今回のグラミー賞の最優秀クラシック・コンペンディアム賞を受賞したこと、大変嬉しく思います。没後50年を記念して作られたこの作品集は、彼の作品の魅力を余すところなく伝えています。ヒンデミットは私の尊敬する芸術家の一人です。今後、演奏される機会が増え、また彼の作品や人間性に対する理解が深まることを願っています。 五嶋みどり
2013年はヒンデミット(1895-1963)の没後50年にあたります。ONDINEレーベルはこれを記念して、エッシェンバッハ指揮によるNDR北ドイツ放送交響楽団と、現代最高のヴァイオリニスト、五嶋みどりによる「ヴァイオリン協奏曲」をリリース。この曲は難解な作品と言われていますが、過去にもオイストラフやスターン、カヴァコスなど名だたる名手たちが手掛けている作品であり、この演奏も一つの記念碑として後世に残るものとなるでしょう。 1939年、その前年にスイスに亡命したヒンデミットが書いたこのヴァイオリン協奏曲は、戦争の影を反映しているとはいうものの、曲想は至って明るく勢いがあり、オーケストラ・パートもヴァイオリン・パートも極めて充実した書法で書かれています。ヴァイオリンの技巧の見せ所も多く、素晴らしく聴きごたえのある作品であることは間違いありません。 エッシェンバッハとMIDORIの息詰まる対話をお楽しみください。ボストン交響楽団創立50周年記念の委嘱作品である「協奏音楽」と「ウェーバーの主題による~」の2曲のカップリングも嬉しい1枚です。収録作曲家:
-
サーリアホ(1952-):
弦楽のための室内楽作品集 第1集 [メータ4/ラークソ]SAARIAHO, K.: Chamber Works for Strings, Vol. 1 (Meta4, Laakso)
■室内楽
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:ODE1222-2
CD価格:2,475円(税込)
2012年10月14日に60歳の誕生日を迎えたサーリアホ(1952-)。これを祝して制作された彼女の室内楽作品集の第1集となります(第2集は2014年リリース予定)。鮮やかなオーケストレーションで知られるサーリアホ、この室内楽作品でもユニークなサウンドを追求するために、曲によっては電子楽器を用い、多彩な響きを紡ぎだすことに成功しています。 ここで演奏しているMETA4は2001年に結成されたフィンランドのアンサンブル。2010年にエコー・クラシック章を受章し、2012年にはフィンランドの放送会社YLEによる「フィンランドのグラミー賞」と呼ばれるエマ賞も受賞。活躍を嘱望されている団体です。
収録作曲家:
-
ラウタヴァーラ(1928-):
宗教的合唱作品集 [ラトビア放送合唱団/クラーヴァ]RAUTAVAARA, E.: Missa a cappella / Sacred Choral Works (Latvian Radio Choir, Klava)
■合唱曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:ODE1223-2
CD価格:2,475円(税込)
様々な作風の変遷を経て、最近は神秘的な作風の音楽を次々と書いているラウタヴァーラ(1928-)。ネオ・ロマンティックな響きと精神性が最も表出された、これらの「宗教的な」合唱作品集は、ラウタヴァーラの音楽になじみのない人にも、すんなり受け入れられるに違いありません。19世紀初頭のドイツの神学者、哲学者フリードリヒ・シュライエルマッハーによって提案された「無限の親和性」を内包したこれらの音楽は、宗教の枠を超えて全ての人に多くのものを語りかけています。ラトビア放送合唱団は、厳しさの中に愉悦感を抱いた美しい響きで、この稀有な作品を歌い上げています。
収録作曲家: