2010年11月
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ブクステフーデ(1637-1707):
オルガン作品全集 6 [ブリンドルフ]BUXTEHUDE: Organ Works (Complete), Vol. 6
■器楽曲(オルガン)
発売日:2010年11月26日 NMLアルバム番号:6.220530
CD価格:1,988円(税込)
以前は、女声のための歌である「ヴェーゼンドンクの5つの歌」や「4つの最後の歌」、ラヴェルの「シェエラザード」など、珍しいレパートリーを好んで歌っていたジャーノットですが、最近は「水車小屋の娘」などオーソドックスな曲も次々とこなしています。そんな彼、この「冬の旅」では一層深化した歌唱を聴かせています。第1曲の「おやすみ」から聴いたこともないほどにゆっくりとした歩みは、これ以上この世界に浸ることを真っ向から拒否しているかのような冷徹さを持っていますが、美しい声の誘惑は、その先に待つ「甘き眠り」の世界をも示唆しています。曲が進むたびに立ち止まって考えたくなるような厳しい歌曲集です。菩提樹の下でまどろんでしまうと、もう戻れなくなること必至でしょう。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第8番 ハ短調BRUCKNER, A.: Symphony No. 8 (Bavarian Radio Symphony, Kubelik)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年11月24日
CD価格:1,500円(税込)
1961年から1979年まで首席指揮者を務めたクーベリックのブルックナー(1824-1896)です。穏健なイメージのあった当時のクーベリックですが、実はライヴでは熱い音楽を聴かせる人であり、このブルックナーでも緊迫感に満ちた素晴らしい音の建築が目の前に立ち現れます。クーベリックの底力を見せつける演奏と言えるでしょう。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲全集 [バイエルン放送響/マゼール]BRUCKNER, A.: Symphonies Nos. 0-9 (Bavarian Radio Symphony, Maazel)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年11月24日 NMLアルバム番号:900711
11CD価格:7,275円(税込、送料無料)
過去に「限定自主制作盤」として一瞬だけ市場に出回ったマゼールのブルックナー(1824-1896)全曲演奏会ツィクルスのCDです。2カ月という凝縮された時間の中で、オイゲン・ヨッフムから連なる伝統を踏襲し、その上で彼なりの解釈を加えたこの演奏は、バイエルン放送交響楽団の歴史の中でも、一際輝く記録となっております。
収録作曲家:
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フルート・ファンタジー&フルート・トリオ
Flute Fantasies / Flute Trios - BORNE, F. / DOPPLER, F. / HUMMEL, J.N. / HAYDN, J. / (Balint, Kovacs, Budapest Strings, Haupt, Teutsch, Zenziper)
■室内楽
発売日:2010年11月24日
2CD価格:2,600円(税込)
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ヨッヘン・コヴァルスキー名唱集
ヘンデル(1685-1759):
アリア集/イタリア語のカンタータ集HANDEL, G.F.: Opera Arias / Sacred Arias / Italian Cantatas (Kowalski)
■声楽曲
発売日:2010年11月24日
2CD価格:2,600円(税込)
世紀のカウンターテナー、コヴァルスキーの1986年から1993年までのヘンデル名唱集です。1984年、ベルリンのコミーシェ・オーパーで歌劇「ジュスティーノ」を歌い世界的に注目を浴びた彼、以降、様々な役どころで魅惑的な歌唱を聴かせています。日本にも度々来日し、とりわけ「こうもり」のオルロフスキー役では大絶賛を浴びました。ここでは彼が大得意とするヘンデルの歌劇、オラトリオ、カンタータを たっぷりお楽しみください。C7062は、このセットのために新しく組み直されたコンピレーションとなっております。 女声の甘さと男声の力強さを兼ね備えた美しい声は、まさに神の奇跡の賜物です。
収録作曲家:
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ワインベルク(1919-1996):
チェロ作品集 [ロヴナー]WEINBERG, M.: Cello Music (Rovner)
■器楽曲(チェロ)
発売日:2010年11月24日 NMLアルバム番号:CDX-20606
CD価格:2,085円(税込)
ワインベルク(1919-1996)の悲惨な生涯については、すでに様々なところで検証されています。戦争により家族を失い、また祖国を逃れ、各地を転々としたワインベルク。しかし彼はそれを「犠牲」と捉えるのではなく、新しいチャンスを掴む場として自らを鼓舞、多くの作品を書き、またショスタコーヴィチやロストロポーヴィチと言った芸術家と深い交友関係を築いたのです(ここに収録された「24の前奏曲」はロストロポーヴィチに献呈されています)。そして20世紀の無伴奏チェロのレパートリーに於いて最も重要な作品であると言われる「無伴奏チェロ・ソナタ」は録音のとても少ない曲です。この第2番は1965年作曲。ボロディンSQのチェリストであったバレンティン・ベリンスキーに捧げられていますが、その12年後に改編されていて、当録音はそちらの版を使っています。さいごに置かれた歌曲は、アレクサンドル2世の宮廷に仕える詩人ズコウフスキの詩に付けたもの。チェリストであるロフナーが何とピアノとバリトンを披露するという、興味深い1曲でもあります。
収録作曲家:
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ザ・マッコーマック・エディション 第8集
1918-1920年 アコースティック録音集 [マッコーマック - 録音:1918年-1920年]MCCORMACK, John: McCormack Edition, Vol. 8: The Acoustic Recordings (1918-1920)
■声楽曲
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.112056
CD
通常価格:1,600円→ 特価!:390円(税込)世紀のテノール、マッコーマックの美声をとことんお楽しみください。当盤は第一次世界大戦が終焉を迎えた年から戦後の混乱期にかけての、アメリカの人々に希望を与えた26曲を収録。「カルーソーよりもレコードを売る人気者」の面目躍如たる輝かしい歌声が聴けるものです。クラシックから民謡まで幅広いレパートリーを誇った彼ですが、ここでのポピュラーソングに老いも若きもが熱狂している様子が目に浮かびます。
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W.シューマン(1910-1992):
交響曲 第2番・第4番・第5番・第6番・
第7番・第8番・第9番・第10番
管弦楽曲集SCHUMAN, W.: Symphonies (Seattle Symphony, Schwarz) (5-CD box-set)
発売日:2010年11月17日
5CD価格:4,500円(税込、送料無料)
2010年に生誕100年を迎えたアメリカの大作曲家、ウィリアム・シューマン(1910-1992)の「出版された交響曲」全集です。最初はポピュラー音楽を書いていたのですが、1930年にトスカニーニ指揮のニューヨーク・フィルを聴いて職業作曲家になることを決意、大学を中退して、個人的に作曲を学び始めたという経歴を持ちます。作曲家としてはかなり多くの作品を残していて、吹奏楽ファンにも人気が高く、アメリカ現代曲を知るためには外せない人です。彼は10曲の交響曲を書いているのですが、最初の2曲は本人によって破棄されてしまったため、実質、この8曲で交響曲全集となります。おなじみ、アイヴズ作曲“「アメリカ」による変奏曲”の管弦楽編曲版ももちろん入ってます。
収録作曲家:
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ピストン(1894-1976):
弦楽四重奏曲 第1番・第3番・第5番 [ハーレム四重奏団]PISTON, W.: String Quartets Nos. 1, 3 and 5 (Harlem Quartet)
■室内楽
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.559630
CD-R価格:1,600円(税込)
アメリカの現代作曲家ピストン(1894-1976)は、ハーヴァードで学んだ後、パリでナディア・ブーランジェに師事しました。彼の作品は基本的に新古典派の様式によるもので、代表的なバレエ音楽「不思議な笛吹き」や、8曲の交響曲などが比較的知られています。この弦楽四重奏曲は彼の円熟した作風が楽しめるもので、力強さが横溢する第1番、音と音が激しく交錯する第3番、そして意外にも穏当な響きが戻ったかのような第5番と、多彩な音が詰まっています。新古典派から十二音へと移行した人ですが、シェーンベルクのような切れ味ではなく、大地を踏みしめるようなしっかりとした音楽性を感じさせる作品群です。
収録作曲家:
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ハリス(1898-1979):
ピアノ作品全集 [バールソン]HARRIS, R.: Piano Music (Complete) (Burleson)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.559664
CD-R
通常価格:1,600円→ 特価!:390円(税込)オクラホマ州出身の作曲家、ロイ・ハリス(1898-1979)。彼も、この当時のアメリカの作曲家と同様、パリに留学しナディア・ブーランジェの薫陶を受けていて、同時にルネサンス音楽の研究にも没頭していました。彼のピアノ曲の多くは、ピアニストである妻ジョハナのために書かれており、中世の歌とバロック式の対位法を用いながらも、20世紀のフランス音楽の香りを仄かに伝える秀作となっています。多調性の追求、即興的なパッセージ、そしてどこからか聴こえてくるアメリカやアイルランドの民謡・・・と、広範囲に渡る妙技を堪能できる内容です。大作から、断片的な作品までどれもが個性的。
収録作曲家:
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グロリア・コーツ(1938-):
弦楽四重奏曲 第9番他 [クロイツェル四重奏団/チャドウィック]COATES, G.: String Quartet No. 9 / Solo Violin Sonata / Lyric Suite (Kreutzer Quartet, Chadwick)
■室内楽
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.559666
CD
通常価格:1,600円→ 特価!:390円(税込)交響曲の作曲家として良く知られるアメリカの女性作曲家、グロリア・コーツ。彼女の作風はとにかく個性的で、至るところに出現する上昇するグリッサンド(音を滑らすように移動する)と、時々挟みこまれる親しげなメロディが、まるで悪夢のように耳を掠めるのです。もちろんここに収録されている弦楽四重奏曲も例外ではなく、低弦で繰り返される分散和音を彩る、鳥のさえずりのようなヴァイオリンの音色は一度聴いたら忘れることはないでしょう。対する「ヴァイオリン・ソナタ」は幾分古典的な佇まいを見せる禁欲的な曲。弦の限界に挑むかのような孤高の響きがたまりません。エミリー・ディキンソンの詩の一節をタイトルにした「ピアノ三重奏曲」は、タイトル通り抒情的な曲。とはいえ、美しい響きの中に、さりげなく四分音を紛れ込ませてくるところが彼女流。調子の狂ったような弦楽器の響きをご堪能ください。体が拒否しても脳が陶酔するという「二日酔い」のような気分になれること請け合いです。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第32集〉
旅人のアルバム他 [ウォス]LISZT, F.: Album d'un voyageur, Book I, "Impressions et Poesies" / Apparitions (Liszt Complete Piano Music, Vol. 32)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.570768
CD価格:1,600円(税込)
この「旅人のアルバム」は、1834年から1838年に作曲され1842年に完成。当時恋愛関係にあったマリー・ダグーと共に、パリからスイスへと旅行した時の感動を音楽にしています。スイスの美しい風景に感動したリストは、その強い印象をまるで絵画を描くようにピアノにぶつけました。力強く野心的な曲が並びますが、その後リストはなぜか、この曲集を「巡礼の年」に改定、いくつかの曲をそのまま残した上で大きく改変。こちらの「旅人のアルバム」は無きものとしてしまったのです。巡礼の年第1年(8.550548)と聴き比べてみるのも楽しいでしょう。「幻影」も1834年頃の若きリストによる作品ですが、驚くほど瞑想的で、リストらしい「派手さ」は見られません。曲だけ聴いていると晩年の作品のような佇まいを持つ不可思議な曲です。そのせいかあまり演奏される機会もなく、忘れられた曲集となってしまっています。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
クレド [ワルシャワ国立フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Credo / Cantata in honorem Almae Matris Universitatis Iagellonicae sescentos abhinc annos fundatae (Warsaw Philharmonic, Wit)
■合唱曲
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.572032
CD価格:1,600円(税込)
1960年代のペンデレツキ(1933-)を知る人が、この「クレド」を聴いたら、あまりのロマンティックさに目を丸くするかもしれません。何しろ、冒頭から切なく激しくとも美しい響きに満ち、調性から逸脱することもないのですから。この音楽性の変容を拒否する人もいるかもしれませんが、祈りの心を伝えるには、このような調和に満ちた音楽も必要なのでしょう。「ペンデレツキらしさ」を求める人は、その30年ほど前に書かれたカンタータをどうぞ。こちらにはおなじみの破壊的な音が横溢しています。
収録作曲家:
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ステンハンマル(1871-1927):
セレナード ヘ長調 Op.31 [フレドリクソン/イェヴレ響/コイヴラ]STENHAMMAR, W.: Serenade / Florez och Blanzeflor / Ithaka / Prelude and Bourree (Fredriksson, Gavle Symphony, Koivula)
■声楽曲
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.572186
CD価格:1,600円(税込)
スウェーデンの作曲家、ステンハンマル(1871-1927)の作品集です。彼はドイツで学びワーグナーの影響を受けながらも、スウェーデン民謡をモティーフとした「北欧風」の音楽を追求。後期ロマン派の重厚さを残したまま、独自の作風を確立することに成功した人です。この盤に収録された「セレナード」はちょうど自らの方向性が固まってきた頃の作品で、一度1913年に完成させたものの1919年に手直しを加え(曲の調性などを変えたり)、より透明度の高い、簡潔さと力強さを併せもつ交響的な曲となっています。他には2つの声楽を伴う作品も聴きもの。 架空の島「イターキ」について歌う「イタカ」での流れるような音楽の美しさが耳に残ります。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ミサ曲 第1番&第3番 [インモータル・バッハ・アンサンブル/シュルト=イェンセン]SCHUBERT, F.: Masses Nos. 1 and 3 (Immortal Bach Ensemble, Leipzig Chamber Orchestra, Schuldt-Jensen)
■合唱曲 ■宗教曲
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.572279
CD価格:1,600円(税込)
シューベルトのミサ曲第1番は、彼が17歳の時の作品です。当時の彼は小学校の教師として働いていましたが、どうもこちらにはあまり熱心ではなく、その熱意は全て作曲活動へ向いていたようです。個人的にサリエリに作曲を習うも、書いた曲のほとんどは「モーツァルトやハイドンの真似」と酷評され、それはそれで悩みの種だったようで、彼は驚くほどの作品を仕事の合間に書きあげたのです。それでも、ようやくこのミサ曲はサリエリからお墨付きをもらうことができ、彼はどんなに自信をつけたことでしょう。なるほど、曲の完成度は驚くほどに高く、後年の感傷的な面も併せ持つ素晴らしい作品です。第3番はその翌年に書かれており、一年で更に進化を遂げた若者の姿と才能を彷彿させるものです。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
半音階幻想曲とフーガ他 [クロフォード]BACH, J.S.: Chromatic Fantasia and Fugue / Partita No. 4 / English Suite No. 3 (L.G. Crawford)
■器楽曲(チェンバロ)
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.572309
CD価格:1,600円(税込)
バッハ(1685-1750)の鍵盤曲の中でも、特に有名ですばらしい作品を3つ集めてみました。1720年頃に書かれた「半音階的幻想曲とフーガ」は、現在では自筆譜が失われてはいるものの、多くの弟子たちが書き移し、教材として使われていたため、人によって装飾などに違いが発生してしまいました。しかし、本来の和声進行などは損なわれることなく、彼の最も雄大で精緻な作品の一つとして愛されています。パルティータは、本来、変奏曲のように主題が一刻一刻と変化していく曲、フランス風組曲は一定の舞曲の配列をもった小曲集です。どれも難易度はとても高いものですが、アメリカの名ハープシコード奏者クロフォードは、歴史的価値を持つ楽器から深みのある素晴らしい響きを引き出し、自由度の高い柔軟な解釈を聴かせてくれます。
収録作曲家:
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ヴィエルヌ(1870-1937):
歌曲集「愛の詩」Op.48他 [バンディ/フィルセル]VIERNE, L.: Poemes de l'amour / Psyche / La ballade du desespere (Bundy, Filsell)
■声楽曲
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.572346
CD
通常価格:1,600円→ 特価!:390円(税込)フランク、ヴィドールに学び、多くのオルガン曲を残したヴィエルヌ(1870-1937)は、ほとんど全盲に近かったにも拘わらず、パリのノートルダム大聖堂のオルガニストを務め、通算1750回目の演奏会の最中に演奏台で倒れ、67歳の生涯を閉じました。そんな彼はオルガン曲だけでなくこんなにチャーミングな歌曲も書いていました。この「愛の詩」は各々3~4曲が、フランス革命歴による四季に分けられて並べられています。自然の大きな営みの前には、人間など無力な存在に過ぎない・・・どこか頽廃的で美しい歌曲集です。
収録作曲家:
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シュトックハウゼン(1928-2007):
マントラ (1970) [ペストヴァ/メイエ/パニス]STOCKHAUSEN, K.: Mantra (Pestova-Meyer Piano Duo)
■現代音楽
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.572398
CD価格:1,600円(税込)
この曲を作曲した頃のシュトックハウゼン(1928-2007)は、それ以前の不確定性を持った音楽を離れ、記譜法へと回帰していました。とは言っても、もちろん楽譜に書かれたことをそのまま演奏すれば、彼の意図した曲になるわけではなく、様々な要素が必要で、常に緊張感に満ちたものであることは間違いないのですが。「マントラ」は1970年に大阪万博で来日したシュトックハウゼンが、「何か」を得て作曲したとされていますが、それは常人には理解不能。彼のいうマントラは13のフォルメル(短い音楽的素材)からなり、ピアノの音は、変調機で歪められ、電子音と呼応します。そして様々な変遷を経て、果ては大宇宙へと拡散する? のだとか。ま、何も言わずに聴いてみてください。録音も優秀です。
収録作曲家:
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メシアン(1908-1992):
聖体秘蹟の書 [ジェイコブス]MESSIAEN, O.: Livre du Saint Sacrement (P. Jacobs)
■器楽曲(オルガン)
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.572436-37
2CD価格:2,500円(税込)
全ては輝く光の渦に巻き込まれ
人としての存在を忘れそうになる陶酔の瞬間をメシアン最後のオルガン作品である「聖体秘跡の書」は、18の部分からなる深淵で長大な曲です。当時のメシアンは70歳を優に超え、完成に8年を要したオペラ「アッシジの聖フランチェスコ」の初演を終えたばかりでしたが、創作意欲は全く衰えることもなく、この見事な曲を1年で書き終えたのです。この曲には彼の宗教観が全て注ぎ込まれ、荘重なるコラール、即興的な部分、体中に浸みわたる三和音が絶え間なく交錯し、陶酔の境地へと聴き手を誘います。もちろん彼が愛した鳥の声も至るところから聞こえてきます。アメリカの名オルガニスト、ポール・ジェイコブスの光舞い降りるような神々しい演奏で。収録作曲家:
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英国歌曲集 第21集
ヴェナブルス(1955-):
愛の翼の上で/ヴェネチアの歌 [ケネディ/バーンサイド]VENABLES I.: On the Wings of Love / Venetian Songs (English Song, Vol. 21) (A. Kennedy, Burnside)
■声楽曲
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.572514
CD
通常価格:1,600円→ 特価!:490円(税込)NAXOSの人気シリーズ、イギリス歌曲集も第21集を迎え、いよいよ佳境に入って来た感があります。今回の作曲家は1955年生まれのイアン・ヴェナブルス。彼はリバプールで生まれ、地元の大学で学んでいます。その後トリニティ・カレッジで音楽を学び、現在「イギリス有数の声楽曲作曲家」としての地位を築き、アーサー・ブリス協会の取締役でもあります。彼の書く曲は、もちろん現代的な響きや、様式を踏襲することもありますが、基本的に調性を逸脱することなく常に暖かさと仄暗さを帯びています。アンドリュー・ケネディの憂いを含んだ声が、またこれらの曲調にぴったりなことは言うまでもありません。世界初録音を含む意欲的な選曲にも注目です。
収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇「ランメルモールのルチア」 全曲
(ベルガモ音楽祭2006) [ベルガモ音楽祭管弦楽団&合唱団/アントニーノ・フォリアーニ指揮]DONIZETTI, G.: Lucia di Lammermoor [Opera] (Bergamo Musica Festival, 2006)
■オペラ
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:8.660255-56
2CD価格:2,500円(税込)
ドニゼッティ(1797-1848)が愛読していたウォルター・スコットの小説「ランマムーアの花嫁」。これが元になり、1835年、最も有名なベルカント・オペラが誕生しました。愛、不和、裏切り、狂気、殺人・・・悲劇的でスキャンダラスな物語は人々を熱狂させ、ヒロインの白いドレスに飛び散る血しぶきは、全ての聴衆の心を捉えたのです。ここでルチアを歌うのは、日本でもおなじみデジレ・ランカトーレ。ふくよかな体躯から生まれる豊かな声と、絶妙なコロラトゥーラをお聴きください。この録音、すでに映像として発売されていますが、こうして音だけで聴いてみるのもまた違った味わいがあるものです。有名な「狂乱の場」では慣例のフルートではなく、スコアに指定されている「グラス・ハーモニカ」を使用。幽玄な響きはルチアの壊れた心を吹き抜ける風のようです。
収録作曲家:
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ワインベルグ(1919-1996):
ヴァイオリン・ソナタ集 第1集
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第4番
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番
ヴァイオリン・ソナチネ [カルニッツ/チャーニ=ウィルス]WEINBERG, M.: Violin Sonatas, Vol. 1 (Kalnits, Csanyi-Wills) - Violin Sonatas Nos. 1 and 4 / Violin Solo Sonata No. 1 / Violin Sonatina
■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:TOCC0007
CD価格:2,438円(税込)
最近、ヴァインベルグ(1919-1996)のCDもリリースが多くなってきました。TOCCATAレーベルではヴァイオリン・ソナタの全集完成を目論んでいます。これはその第1集目。第1番のヴァイオリン・ソナタはヴァインベルグがタシュケントに移り結婚した頃の作品で、民謡風の主題や、美しい第2楽章など独自性は乏しくとも聴きどころの多い曲です。第4番は1947年に書かれ、名ヴァイオリニスト、レオニード・コーガンに捧げられています。憂鬱なアダージョに始まり、身の置きどころのないような狂おしいアレグロへと移ります。1948年のソナチネはジダーノフ批判で彼の作品の演奏が禁止になった頃のもの。平易な作風ですが微妙にねじれている感が素敵です。一転、1960年の無伴奏は孤高の厳しさを備えた作品です。
収録作曲家:
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ラファエル(1903-1960):
ヴァイオリン作品集 [レギグ/カウナス/ペローニ]RAPHAEL, G.: Violin Music (Reguig, Kaunas, Peroni)
■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:TOCC0122
CD価格:2,438円(税込)
最近、cpoから立て続けに作品がリリースされた話題の作曲家、ギュンター・ラファエル。珍しい作曲家だと思っていましたが、こんなにすぐヴァイオリン作品の聴き比べができるとは思いもしませんでした。作風は新古典主義なのですが、微妙に懐かしメロディもあり、不思議と心にしみこむ音楽です。cpoの演奏は、作曲家の娘ということで解釈は(恐らく)父譲りの筋金入りでしょう。こちらは演奏家自身による新たな構築とでも言えるでしょうか。このヴァイオリニスト、とにかく音色が力強く、湧き上がるような低音が魅力的です。無伴奏ソナタでのむせび泣くような歌いあげ方は圧巻。バッハの面影を持ちつつも現代的な音の建築物を目の前にしっかり見せてくれます。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
歌曲集「美しき水車屋の娘」D795他 [ベーレ/ビェラン]SCHUBERT, F.: Schone Mullerin (Die) / Auf dem Strom (Behle, Bjelland)
■オペラ
発売日:2010年11月03日 NMLアルバム番号:C5044
CD
通常価格:2,600円→ 特価!:690円(税込)若きテノール、ダニエル・ベーレによる渾身の「水車屋の娘」です。 ハンブルク生まれのベーレは、最近様々な歌劇場からひっぱりだこ。注目を浴びている新進気鋭の歌手で、最近では、ヤーコプス指揮の「魔笛」にて清冽なる歌声を披露、一躍日本のファンの知名度をぐんぐん上げている人です。 PHOENIXレーベルからも5人の作曲家による歌曲集(PE-154)がリリースされていて、こちらもニュアンスに富んだ素晴らしい歌唱を聴かせていましたが、こちらの「水車屋」はもっとストレートに若者の心情を歌いあげています。第1曲目の「さすらい」からなんとも表情豊か。 このシンプルな歌を単なる有節歌曲として終わらせるのではなく、1回ごとの繰り返しを丁寧に変化させ、実に色彩豊かに表現しています。 全編通して、緻密なドラマ性と情熱の迸りが溢れる良い演奏です。
収録作曲家: