2010年9月
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ワインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲集 第4集 [ダネル四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets, Vol. 4 - Nos. 5, 9, 14 (Quatuor Danel)
■室内楽
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:777394-2
CD価格:1,824円(税込)
ヴァインベルク(1919-1996)の第4集の弦楽四重奏曲集です。第5番は彼がモスクワに滞在していた時に書かれた曲で、各々の楽章は「メロディー、ユーモレスク、スケルツォ、即興、セレナーデ」と題されています。この曲と第9番はショスタコーヴィチの影響が多分にあり、重苦しさと苦々しさに満ちています。暗い曲がお好きな人にはぜひオススメしたい逸品です。第14番の四重奏曲は、彼は新たな創造の旅に出かけたようです。切れ目のない5つの楽章は、それぞれ関連づけられながらも、完全に異なるキャラクターを持っていますが、ヴァインベルクはそれらを明確に提示することはありません。イメージを膨らませてお聴きください。演奏はダネル弦楽四重奏団です。いつものことながら緊密なアンサンブルを聞かせます。
収録作曲家:
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ハンブルクの聖なる音楽集1600-1800年
C.P.E.バッハ(1714-1788):
ハンブルク四半期の音楽 [ヒムリッシェ・カントライ/レサミ・ド・フィリッペ/レミー]BACH, C.P.E.: Choral Music (Hamburger Quartalsmusiken) (Himlische Cantorey, Les Amis de Philippe, Rémy)
■宗教曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:777594-2
2CD価格:5,216円(税込、送料無料)
バッハの次男であるC.P.E.バッハは、20代の頃、ベルリンの宮廷楽団員としてフリードリヒ国王に仕え、多くの鍵盤楽器のための作品を書きました。しかし、1768年にテレマンの後任としてハンブルクの宮廷楽長に就任、ここでは夥しい数の宗教作品を書いています。このアルバムに収録されているのはハンブルクの5つの重要な教会のために書かれた4つの作品です。これらは慣習的なカンタータとは異なり、教会の特定の行事のために書かれているもので、その日(日曜日)が来ると5つの教会で一斉に演奏されたのです。どの曲も3本のトランペット、ティンパニー、そしてオルガンを含む華やかな響きを有していますが、曲は使いまわしも多く、それは彼自身の作品であったり、父バッハの作品であったりと、それを探すのもなかなか面白いかと思います。
収録作曲家:
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「音楽新時報」で
シューマンが見出した新しき才能たち [コボウ/シュティッケン]Vocal and Instrumental Music - SCHUMANN, R. / MENDELSSOHN, Felix / SPOHR, L. (Sammlung von Musik-Stücken alter und neuer Zeit) (Kobow, Sticken)
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:777595-2
CD価格:5,216円(税込、送料無料)
シューマンの生誕200年を記念して発売されるこの3枚組のアルバムは、評論家としての彼の活動に光をあてるものです。新音楽時報(Die Neue Zeitschrift fur Musik)は、ドイツで現在でも発行されている隔月刊の権威ある音楽雑誌ですが、これを創刊したのがシューマンであることは多くの人がご存知でしょう。創刊されたのは1834年4月で、初代主筆はユーリウス・クノルでしたが、記事のほとんどはシューマンが書いていました。その翌年、出版元が変わり、それに伴いシューマンが主筆となり、多数の評論文を発表し、独特の文体とその慧眼で多くの才能を世に出したのです。1843年6月に彼が去ってからも多くの才能を紹介し続け、現在に至っているのです。このアルバムは、1834年から1843年の間に彼が紹介した39人の男性、及び女性作曲家たちの歌曲、ピアノ曲、器楽作品、そして合唱作品を集めたものです。19世紀初めの音楽の流行から、不朽の名作が誕生する瞬間まで様々な角度から楽しむことができます。
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マイ・フェア・レディ [オリジナル・ブロードウェイ・キャスト - 録音:1956年]
LOEWE, F.: My Fair Lady (Original Broadway Cast) (1956)
■オペラ
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.120876
CD価格:1,600円(税込)
1956年3月にブロードウェイで初演され、6年6カ月に及ぶロングラン公演となったヒット・ミュージカルです。1964年にはオードリー・ヘップバーンの主演で映画化もされています。下町の花売り娘イライザのシンデレラ・ストーリーとして知られていますが、バーナード・ショウの原作では、「上流階級の人間の身勝手さ」が強調されていて、なかなか一筋縄ではいかない物語です。とはいえ、ミュージカルでは登場する全ての人物が愛すべき存在として描かれています。音楽もまた夢心地。トラック8の「踊り明かそう」は誰もが知っている名曲です。
収録作曲家:
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アメリカの合唱作品集 [テキサス大学室内合唱団]
AMERICAN CHORAL MUSIC - PERSICHETTI, V. / SCHUMAN, W. / BOLCOM, W. / FINE, I. / FOSS, L. (University of Texas Chamber Singers)
■合唱曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.559358
CD
通常価格:1,600円→ 特価!:390円(税込)多様化する20世紀の合唱曲。その中でもとりわけアメリカの作品はヴァラエティが豊かです。ここに収録された5人の作品も興味深いものばかり。伝統に則った作風があったり、ジャズやゴスペルの影響を強く受けていたり、どれも特色ある美しさを備えています。パーシケッティの「ミサ」は単旋律の聖歌を上品なハーモニーで包みます。W.シューマンの作品は暗黒の闇の中から響いてくるような静謐な美しさがあり、ボルコムの作品はアフリカの情熱的なリズムも感じられる親しみやすい連作です。飛び散る響きが斬新なファインの作品、敬虔さを纏ったフォスの作品。見事な声によるタペストリーをお楽しみください。
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ウォーカー(1922-):
室内楽作品と歌曲集 [ソン・ソノラ弦楽四重奏団/ウォーカー]WALKER, G.: Chamber Music and Songs - String Quartet No. 2 / Poem / Modus (Stasio, Green, Martin, Son Sonora String Quartet, G. Walker)
■室内楽 ■声楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.559659
CD-R価格:1,600円(税込)
黒人初のピューリッツァー賞を獲得した作曲家として知られるウォーカー。もともとはピアニストとしてデビューし、オーマンディ指揮のフィラデルフィア管弦楽団とともに、ラフマニノフの協奏曲第3番を演奏したことでも知られています。その頃から作曲活動にも熱心で、弦楽四重奏曲や交響曲を次々と発表し、こちらも高く評価されています。彼の作品はどれも激しく情熱的で、多くの黒人作曲家がジャズやポップスを重用する中、彼はひたすらクラシックに拘り、無調や12音を駆使したドラマティックな曲を書き続けています。2000年にはアメリカのクラシック音楽殿堂入りを果たしました。ここに収録されている曲も、どれもシリアスで親しみ易さはあまり感じられませんが、じっくり味わうことで、その素晴らしさが少しずつ体に浸みこんでいくかと思われます。
収録作曲家:
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コープランド(1900-1990):
クラリネット協奏曲
オールドリッジ(1954-):
クラリネット協奏曲/サンバ [シンガー/ア・ファー・クライ/上海クァルテット]COPLAND, A.: Clarinet Concerto / ALDRIDGE, R.L.: Clarinet Concerto / Samba (D. Singer, A Far Cry, Shanghai Quartet)
■協奏曲 ■器楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.559667
CD-R価格:1,600円(税込)
オルフェウス室内管弦楽団で長年活躍してきたクラリネット奏者、デイヴィッド・シンガーをソリストに迎えたこの協奏曲集。作品と演奏、この両方の素晴らしさに酔えること間違いありません。ベニー・グッドマンの依頼によって書かれたコープランドの協奏曲は、1950年にフリッツ・ライナー指揮のNBC交響楽団でグッドマンの演奏により世界初演されました。随所にジャズらしさが感じられる小粋な作品です。オールドリッジの作品はクラリネットの名人芸を要求される演奏効果の高い曲。ジャズあり古典的な雰囲気ありの、「21世紀のコープランド」と評される作品です。目のくらむようなカデンツァが聴きものです。
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びっくり箱 ~ 楽しいクラシック名曲集
JACK-IN-THE-BOX - A Collection of Amusing and Entertaining Works by Classical Composers
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年09月15日
2CD価格:2,500円(税込)
この曲聴いたことある?ささやかな挑戦状をお送りいたします!フチークの「剣士の入場」は、誰もが一度は聴いたことがあるはず。しかし曲名を知っている人はほんの一握りのファンでしょう。このアルバムに収録されているのは、そんな曲ばかり。曲名を伏せてクイズを楽しむのも「通」のやり方です。もちろん相当の通でもあまり聴くことのない曲も混じっています。ゴットシャルクってこんなにいい曲を書いていたんだ。そんな感激にむせぶのも楽しいものですね。
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ピッツェッティ(1880-1968):
ピアノ三重奏曲&ヴァイオリン・ソナタ他 [ラショーニ/フェニェー/エルチュンゲアルプ]PIZZETTI, I.: Piano Trio / Violin Sonata / 3 Canti (Rasonyi, Fenyo, Ertungealp)
■室内楽 ■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.570875
CD価格:1,600円(税込)
一時期はプッチーニよりも高く評価された人、しかし、時代の流れに埋もれてしまい再復興の機会を待つばかり1921年にロンドンで刊行された「ミュージカル・タイムズ」誌上で「今日の最も偉大なるイタリアの作曲家」として紹介されたのは当時41歳のピッツェッティでした。とは言うものの、この時にはまだプッチーニは存命であり、音楽界で超大な影響力を誇っていたため、ピッツェッティの存在に目を留める人などほとんどおらず、彼がメジャーな作曲家となるにはまだまだ年月を要することでしょう。このアルバムに収められたヴァイオリン・ソナタはそんな絶賛を浴びる少し前に書かれたもので、戦争時の暗い不安を感じさせながらも、セザール・フランクのヴァイオリン・ソナタとの共通性を感じさせる力強く輝かしい作品です。1925年に書かれたピアノ三重奏も同じ傾向を持つ曲で、なかなか親しみ易い楽想に満ちた美しい作品です。「3つの歌」は彼の娘、マリア・テレサに捧げられた比較的簡素な小品。ほっとするような静けさに満ちています。
収録作曲家:
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ルビンシテイン(1829-1894):
ピアノ作品集 第2集(1852-1894) [バノウェツ]RUBINSTEIN, A.: Piano Music (1852-1894) (Banowetz) - Souvenir de Dresde / Akrostichon No. 1
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.570942
CD価格:1,600円(税込)
ロシア・ピアノ流派の祖、しかし、あまりにも作品が多くて未だに全容の解明ができていない人ピアノ作品集第1集(8.570941)が好評のロシアのピアニスト&作曲家、アントン・ルビンシテインの作品集です。この第2集は23歳の時に書かれた、有名な「へ調のメロディ」から、亡くなる年に書かれた「ドレスデンの思い出」まで、作曲家の長い経歴を慮る作品を網羅しています。演奏するのは、GRAMMY賞も受賞した名手、バノヴェツ。彼の明晰なピアニズムによって、どの曲にもくまなく光が当てられています。トラック1の「ロシア風セレナーデ」の重苦しくも切ないメロディは、いかなる時もロシア風ですが、どことなく日本の演歌に通じるものがあるような気がしませんか?また、相変わらず色々な物が織り込まれている「折句」での甘い囁き風のメロディにも心惹かれます。
収録作曲家:
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ブライアン(1876-1972):
交響曲 第11番&第15番他 [アイルランド国立響/ロウ/リーパー]BRIAN, H.: Symphonies Nos. 11 and 15 (Ireland RTE National Symphony, Rowe, Leaper)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572014
CD価格:1,600円(税込)
孤高の道を歩んだブライアン、今こそ復興の時来る、長大すぎる交響曲「ゴシック」だけではないハヴァーガル・ブライアン(本名はウィリアム)は、独学で音楽を学び、小さな教会のオルガニストを務めていました。20歳になる前にエルガーの合唱曲に接し、当時の新作音楽を熱心に支持するようになります。作曲を始めた当初は、その作品を多くの聴衆に支持され順風満帆な作曲家人生を送るかと思われましたが、様々な事情でドロップ・アウト。生涯に32曲の交響曲を書きながらも、その作品はほとんど忘れ去られてしまい、現在でもごく一部の熱狂的なファンによって、偉大なる彼の業績が伝えられているに過ぎません。このアルバムには2つの交響曲と、彼のお気に入りであった「メリーハート博士」(変奏曲の形式で書かれている)、そして豪壮な「勇気のために」が収録されています。これを聴くことで一層ファンが増えること間違いありません。
収録作曲家:
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フランツ・シュミット(1874-1939):
交響曲 第3番
シャコンヌ ニ短調 [マルメ響/シナイスキー]SCHMIDT, F.: Symphony No. 3 / Chaconne (Malmo Symphony, Sinaisky)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572119
CD価格:1,600円(税込)
移ろい行く音の流れに心を載せて、シューベルトの「未完成」を思いながら書いた作品オーストリアで活躍した作曲家、フランツ・シュミットの第3番の交響曲です(第1番と第2番は8.570828、8.570589で発売中)。この作品は1927~28年にシューベルト生誕100年の記念祭のために作曲され、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に捧げられています。古典的な形式で書かれていますが、曲想はとても感傷的で、とりわけ第1楽章は半音階進行を多用した流動的なテーマに彩られ、不安定でとりとめのないメロディは、どことなく聴き手を落ち着かなくさせるでしょう。落ち着いた第2楽章、活動的なスケルツォを経て、終楽章はコラールのような重々しいテーマで幕を開けます。Allegrovivaceに転じてからもせわしなく動く低音部は強迫観念のように耳から離れることがありません。併録のシャコンヌは1933年にクレメンズ・クラウス指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によって初演された作品。古風な旋律が豊かな音で彩られていく様からは、まるで奇跡のような美しさを感じさせます。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
ピアノ・ソナタとソナチネ集 第3集 [カガン]RIES, F.: Piano Sonatas and Sonatinas (Complete), Vol. 3 (Kagan) - Op. 9, No. 2 and Op. 26, "L'infortunee" / The Dream, Op. 49
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572204
CD価格:1,600円(税込)
古典派からロマン派へ、ひっそりと橋渡しをしていた名ピアニスト、リースのソナタ集名ピアニストであり、ベートーヴェンの友人、そして伝記制作者として知られるフェルディナント・リースのピアノ・ソナタ集です。彼はクレメンティからハイドン、モーツァルトへとピアノ音楽が変遷していく中、独自の方法でピアノ・ソナタを作曲し始めました。彼の作風はそのままシューベルトやメンデルスゾーンなどのロマン派へと続いて行くものです。ハ長調のソナタは威厳のあるポロネーズで始まり、情緒的な第2楽章、悲痛な第3楽章を経て、快活な終楽章へと続きます。巧みな転調などは、古典派の作品には見られないものです。「不運」と題された嬰ヘ短調のソナタは、ベートーヴェンからの影響が見て取れます。第1楽章の構成などはほとんどそのまま「悲愴ソナタ」ですし、第2楽章にも第3楽章からも「ベートーヴェンらしさ」が漂います。ただ、リースはベートーヴェンほどの破壊力を持つことはなく、あくまでも上品な嘆きに留まってしまったところが不運だったと言えるでしょう。単一楽章で書かれた「夢」は6つの部分からなる事実上のソナタです。1813年に訪れたロンドンで自身の活動を広く知らしめるために書いた作品で、翌年に発表したところ大きな成功を収めることになりました。
収録作曲家:
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アレンスキー(1861-1906):
ピアノ作品集 [ニーマン]ARENSKY, A.: Piano Music - 6 Pieces, Op. 53 / Etudes, Opp. 41 and 74 / Pres de la mer (Neiman)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572233
CD価格:1,600円(税込)
1861年にロシア・ノヴゴロドで生まれたアレンスキーは幼い頃から音楽の勉強を始め、10歳になる頃には幾つものピアノ曲や歌曲を作曲していました。18歳の時から作曲をリムスキー=コルサコフに師事し、対位法とフーガをペテルブルク音楽院で学び、1882年には素晴らしい成績で音楽院を卒業しています。このアルバムに収められた様々なピアノ曲は、彼の素晴らしい才能を目の当たりにするものばかり。メロディにおける天賦の感受性は、まさに先人ショパンやシューマンを思わせるほどに見事で、この美質はそのままラフマニノフや、後に対立するも、スクリャービンへと受け継がれています。多くの作曲家から影響を受け、また影響を与えたためか、独自性が乏しく感じられてしまう部分もありますが、じっくり聴いてみると良さがわかってくることでしょう。
収録作曲家:
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スコット(1879-1970):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第3番他 [ホウィック/ラーマン]SCOTT, C.: Violin Sonatas Nos. 1 and 3 / Sonata Melodica (Howick, Rahman)
■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572290
CD価格:1,600円(税込)
「イギリスのドビュッシー」とも言われる作曲家シリル・スコットをご存知ですか?近年再評価の気運が高まるイギリスの近代作曲家、シリル・スコットのヴァイオリン・ソナタです。彼はイングランド北部のオクストン出身で、古代ギリシャ研究家の父を持ち、幼い頃から音楽に親しみ21歳で最初の交響曲を完成させています。91歳という長命を得て、亡くなる2週間前まで作曲活動を続けましたが、保守的な作風を貫いたためか、亡くなる頃の彼の評価は決して高いものとは言えず、そのまま忘れ去られそうになってしまいましたが、印象派を思わせる美しい音楽は一度聴くと忘れえぬ魅力を持つ故か、熱狂的なファンも多く、最近は演奏される機会も増えてきました。ヴァイオリン・ソナタは彼の室内楽作品の中で重要な部分を占める曲で、とりわけ黙想的な第1番のソナタは彼の初期の作品の中でも最も成功しているものです。これを聴いてスコットのファンになった人は、MARCO POLO(8.223485)で管弦楽作品を聴くことができます。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11
(ショパン・ナショナル・エディション原典版使用) [ネボルシン/ワルシャワ・フィル/ヴィト]CHOPIN, F.: Piano Concerto No. 1 / Fantasy on Polish Airs / Rondo a la krakowiak (Nebolsin, Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572335
CD価格:1,600円(税込)
ショパンはオーケストレーションが下手だった、そんな概念が覆される「新・原典版」による演奏ですNAXOSには、既にセーケイとビレット(ブレイナー盤もありました)の録音があるショパンの協奏曲第1番。しかし2010年のショパン・イヤーに合わせて新録音を出すことになりました。このネボルシンとヴィトの録音、もちろん演奏自体も素晴らしいものですが、何と言っても「ナショナル・エディション」のスコアを用いているところに注目です。ポーランドが国家の威信をかけて、50年かけてショパンの作品を全て見直し出版した「原典版」は、これまでの資料を全て詳細に研究し、今までになかった事実を見せてくれる、ファンにとっては涙が出るほど嬉しいものです。この協奏曲第1番では「これまで150年使われてきたスコアとパート譜は、ショパン自身が書いたものとはかけ離れていた」という衝撃的な内容が明かされています。これを聴いてみると、「ショパンは管弦楽法に疎かった」という既成概念が覆されることでしょう。確かに冒頭から充実した響きに満たされた素晴らしいものとなっています。まず聴き比べてみてください。
収録作曲家:
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カセッラ(1883-1947):
交響曲 第2番 ハ短調 Op.12
ピアノとオーケストラのための「深夜に」 [ユ・ソンヒ/ローマ響/ラ・ヴェッキア]CASELLA, A.: Symphony No. 2 / A notte alta (Sun Hee You, Rome Symphony, La Vecchia)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572414
CD価格:1,600円(税込)
マーラーを聴いて、ドビュッシーは途中で席を立ったが、強く影響されたカゼッラは、この交響曲を書いた1910年4月17日、マーラー自身の指揮による「復活交響曲」がフランスのシャトレ劇場に鳴り響きました。その時、ドビュッシーは途中で退場してしまいましたが、若き作曲家カゼッラの体は興奮で打ち震えていたのです。そして強い感銘を受けたカゼッラがこの交響曲を書いたのは当然の成り行きと言えるでしょう。最初の音、そして打ち鳴らされる鐘の音。これはまさにマーラーそのもの。人間の苦悩を一身に背負ったかのような悲痛な表情を見せています(この交響曲は結局公表されることなく、すっかり忘れ去られてしまっていたものですが、あまりにもマーラーの影響が強いことに気づいた彼自身が封印してしまったのでしょうか? )。イタリア人でありながら、ドイツ音楽へ深く傾倒した彼の根底には、こういう事情があったようです。同じく公表されることのなかった、彼の第1番の交響曲は 8.572413 で聴くことができます。
収録作曲家:
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ルエダ(1961-):
交響曲 第3番「ルース」他 [アストゥーリアス響/バルデス]RUEDA, J.: Sinfonia No. 3, "Luz" / Imaginary Journey (Asturias Symphony, Valdes)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572417
CD価格:1,600円(税込)
ピアノ曲集(8.572075)で、その破壊的な音を聴衆に知らしめたマドリッド生まれの作曲家ルエダの管弦楽作品集です。彼は2004年にスペインの文化省から全国音楽賞を授賞され、その活動が世界的に知られることになりました。この第3番の交響曲は彼が愛するパワーと色彩が充満した作品で、全ての物質を構成するとされる四大元素の考えを基にした深遠で色彩感豊かな曲です。この曲は2004年に書き始められましたが、様々な改定を経て2008年に決定稿が作られます。この演奏はそのスコアを用いたものです。第3楽章の「大地」は、ホルストの名曲「惑星」へのオマージュとして書かれていて、初演当時から高い評価を受けています。「架空の旅」は、彼がバスク地方の温泉ホテルに滞在していた時に書かれた作品。夜の散歩中に目にした山や川から強い感銘を受け、主人公の性格描写に反映させたというものです。
収録作曲家:
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イギリス歌曲シリーズ 第20集
バターワース(1885-1916):
「シュロップシャーの若者」からの6つの歌他 [ウィリアムズ/バーンサイド]BUTTERWORTH, G.: Songs from A Shropshire Lad / Folk Songs from Sussex (English Song, Vol. 20) (Williams, Burnside)
■声楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572426
CD価格:1,600円(税込)
若き命を散らした才能ある作曲家、イギリスの歴史に暗い影を落とす戦時の記憶NAXOSが精力的にリリースを続ける「イギリス歌曲集シリーズ」は今作で20を数えます。フィンジやブリテンなど珠玉の作品を耳にして、イギリス音楽の魅力に取りつかれた人も多いことでしょう。このバターワースの作品も聴けば聴くほどに味わい深いものです。彼は最初、弁護士になるべく勉強を始めますが、イートン・カレッジからオックスフォード大学トリニティ・カレッジに進む中で、ヴォーン・ウィリアムスと出会い音楽の道を志します。残念なことに、第1次世界大戦で若き命を散らしてしまい、また気に入らない作品は破棄してしまったため、残された作品は本当に少ないのですが、どれも清々しい青春の息吹のようなものが漂う穏健で美しいものばかり。名バリトン、ロデリック・ウィリアムズの伸びやかな声は聴き手の胸を熱い感傷で満たすことでしょう。
収録作曲家:
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フルートとパーカッションのための音楽集 第2集 [グローウェルス/モーラドグロー]
MUSIC FOR FLUTE AND PERCUSSION, Vol. 2 - LYSIGHT, M. / FARR, G. / ANDONIAN, K. / ABE, K. (Grauwels, Mouradoglou)
■器楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572521
CD価格:1,600円(税込)
ピアソラ、モリコーネ・・・、多くの作曲家がグローウェルスの技巧に魅了され続けるピアソラから「タンゴの歴史」を献呈されたベルギーの名手、グローウェルがまたまたスゴイCDをリリースしました。あまりにも独創的な演奏をするために、常に賛否両論を巻き起こすグローウェルですが、今回のアルバムはいかがでしょうか? 今回も珍しい作品が目白押し。世界中から選りすぐった、ここでしか聴けない作品ばかりが並んでいます。こちらが初体験の人は、第1集(8.557782)にもぜひ耳を傾けてください。
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流れよ、わが涙 ~ ダウランドの音楽
DOWLAND, J.: Burst forth, my tears - The Music of John Dowland
■声楽曲
発売日:2010年09月15日
2CD価格:2,475円(税込)
エリザベス1世も、スティングも愛する作曲家、ダウランドの滋味溢れる音楽に身を委ねよう簡素で美しいダウランドの音楽は、今を生きる芸術家、そして全ての人へ限りない想像力と創造性をもたらします。リュートのシンプルな響き、そして人々の生活と思いを綴った歌詞はとても魅惑的で、どれを聴いても飽きることがありません。
収録作曲家:
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カサブランカス(1956-):
過ぎ去った暗黒の時 [バルセロナ響&カタルーニャ管/コンデ]CASABLANCAS, B.: Dark Backward of Time (The) / 3 Epigrams / Postlude / Love Poem (Barcelona Symphony and Catalonia National Orchestra, Mas-Conde)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.579002
CD
通常価格:1,600円→ 特価!:390円(税込)1956年、バルセロナ生まれの現代作曲家カサブランカスの管弦楽作品集です。ハムレットの7つの情景(8.579004)も衝撃的な音色に満ちていましたが、こちらも負けてはいません。アルバム・タイトル曲の「過ぎ去った暗黒の時」は、バルセロナ交響楽団とカタロニア全国オーケストラ(OBC)によって委嘱された作品です。暗示に満ちた不可解なタイトルですが、この曲もやはりシェークスピアへの賛辞が込められているといいます。ただ、それはとても抽象的であり、どちらかというと先入観にとらわれることなく、音の響きを純粋に楽しむべく作品と言えるでしょう。演奏には大編成のオーケストラを必要としますが、瞬間になっている音は少なめで、透明感溢れる室内楽的な静けささえ感じさせる不思議な肌触りを持っています。他には比較的有名な「3つの警句」を始めとした興味深い作品が収録されています。
収録作曲家:
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イージー・リスニング・ピアノ・クラシックス -
シューベルトEasy-Listening Piano Classics: Schubert
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2010年09月01日 NMLアルバム番号:8.578099-101
CD 3枚組
通常価格:1,500円→ 特価!:990円(税込)