室内楽曲 (1586件)
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ヴェレス(1885-1974):
弦楽四重奏曲 第2番・第5番・第7番 [アロン四重奏団]発売日:2025年08月22日
CD価格:2,775円(税込)
アロン四重奏団が奏でるエゴン・ヴェレスの弦楽四重奏曲全集、第1集ウィーン生まれの作曲家・音楽学者エゴン・ヴェレスは、シェーンベルク門下で、後期ロマン派から現代音楽への架け橋となる重要な存在です。教師としても名高く、日本の作曲家・橋本國彦も彼の弟子の一人として知られています。 第一次世界大戦中に構想された弦楽四重奏曲第2番は、ヴェレス自身が「平和の崩壊」に深く影響を受けたと語り、調性感がギリギリのところで保たれた内面的で重厚な作品です。 第5番は、ナチスによる亡命を経験したヴェレスが5年間の沈黙を経て「故郷と過去への追悼」として書き上げたもの。第1楽章は不協和音を織り交ぜつつも調性感を保っていますが、第2楽章と第3楽章にはシェーンベルクの十二音技法が完全な形で用いられています。1948年に作曲された第7番は伝統的な形式を踏まえながらも、調性の限界に挑戦した意欲作です。対位法の技法が駆使された第1楽章が特徴的です。
収録作曲家:
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イギリス近現代のピアノ五重奏曲集
ゴドフリー、ホジソン、ウォルシュー、マッケイブ [ドノホー、イ・ムジカンティ]発売日:2025年08月15日
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムは、イギリス近現代の作曲家によるピアノ五重奏曲を集めたものです。 ゴッドフリーは1902年の「エドワード7世戴冠式行進曲コンクール」などで受賞歴があり、この五重奏曲は彼の代表作のひとつ。後期ロマン派の様式で書かれた美しい作品です。ウォルシューの「幻想」五重奏曲は単一楽章で、多彩な旋律が次々に現れる流麗な曲。マッケイブの作品は、彼が作曲した人気TVシリーズ「Sam」のテーマによる変奏曲ですが、主題はコーダで暗示されるだけで、そのままの形で聞こえることはなく、近代的な響きと相まって謎めいた印象を残します。ホジソンの五重奏曲は、ダービーシャーにある4つの宿からインスピレーションを得た4楽章で構成されています。 演奏は、レオン・ボッシュが芸術監督を務める「イ・ムジカンティ」とピアニスト、ピーター・ドノホーが担当しています。
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Breaking Waves - 砕ける波
グレース・ウィリアムズ(1906-1977)
バツェヴィチ(1909-1969)
ミュラー=ヘルマン(1868-1941):
弦楽のための作品集 [マリン・ブロマン、オストロボスニア室内管弦楽団]発売日:2025年08月08日
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
異なる国籍を持つ3人の女性作曲家の弦楽のための作品を集めたアルバム。 グレース・ウィリアムズは、ウェールズ生まれ。カーディフ大学とロンドン王立音楽大学で学び、ウィーンではエゴン・ヴェレシュに師事、ワーグナーやマーラーの影響も受けながらも独自の作風を確立しました。第二次世界大戦中に健康を崩し、一時は作曲をやめることも考えた彼女ですが、戦後に故郷に戻り、作曲と教育活動を続けました。「海のスケッチ」は彼女の代表作の一つで、故郷グラモーガンシャーの海岸にインスピレーションを得た5楽章からなる作品です。 ポーランドのグラジナ・バツェヴィチは、作曲家・ヴァイオリニスト・指揮者として活躍。ワルシャワ音楽院とパリで学び、戦後も創作を続けました。弦楽四重奏曲を7曲作曲し、なかでも第4番は特に有名で、民族的要素と親しみやすい新古典主義的語法が特徴の3楽章構成で書かれています。今回は弦楽オーケストラ編曲版で演奏されます。 ヨハンナ・ミュラー=ヘルマンはツェムリンスキーに師事し、20世紀初頭のウィーンで活躍した女性作曲家。唯一の弦楽四重奏曲はツェムリンスキーに献呈され、半音階的な和声と後期ロマン派の緊張感ある語法が印象的です。 オストロボスニア室内管弦楽団(OCO)は、1972年にユハ・カンガスによって設立され、1989年からプロとして活動。現代フィンランド音楽に注力し、200作以上の新作を初演、80枚以上の録音を発表しています。2019年より芸術監督を務めるマリン・ブロマンは、指揮者・ヴァイオリニストとして国際的に活躍し、ノーベル賞授賞式でも演奏経験を持つ実力派です。
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海
フランスのピアノ三重奏曲
- サン=サーンス、メル・ボニス、ドビュッシー [ニーヴ・トリオ]発売日:2025年07月25日
NMLアルバム番号:CHAN20337
CD価格:2,400円(税込)
アメリカ、ロシア、日本の奏者によって2010年に創設された、ゲール語で「明るく」「晴れやかな」といった意味の名前を持つ「ニーヴ・トリオ」。この最新アルバムは19世紀末から20世紀初頭のフランス作品に焦点を当てたもので、作曲から完成までに5年以上を要したサン=サーンスの「ピアノ三重奏曲第2番」、規模こそ小さいものの、ロマン主義と印象主義の世界を橋渡しするようなメル・ボニスの「夕暮れと朝」に続き、アルバムの後半にはサリー・ビーミッシュによるドビュッシーの「海」の編曲版が収録されています。 ビーミッシュは、この交響的な作品をピアノ三重奏に編曲するにあたり、ドビュッシーらしい色彩感とテクスチュアを重視。その結果、この有名曲を新鮮な響きで楽しめる編曲が生まれました。
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ヘレーネ・リープマン(1795-1869):
〈室内楽作品集〉
大ソナタ
ヴァイオリン・ソナタ
大三重奏曲 [ゲルノート・ジュスムート、ラモン・ヤッフェ、モニカ・グートマン]発売日:2025年07月25日
CD価格:2,100円(税込)
19世紀前半に活躍したドイツの女性音楽家ヘレーネ・リープマンは結婚前の姓リーゼや改名後の姓リーベルトで呼ばれることもあります。ユダヤ系銀行家の家に生まれ、若くして音楽的才能を認められました。ロンドンではフェルディナント・リースに師事し、今に伝わる20曲中7曲を当地で作曲しました。1819年にハンブルクで改名・帰化後、ピアノ演奏と作曲から退き、コンサート歌手としてのみ知られるようになります。1869年にドレスデンで没しました。 彼女の作品11には、チェロとピアノのための大ソナタと大三重奏曲の2作が含まれています。ソナタはチェロが流麗なメロディを歌う作品。第3楽章はモーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》からの主題による変奏曲となっています。三重奏曲は師リースに献呈され、家庭用ではなく演奏会を意識した大規模な作品です。ヴァイオリン・ソナタはウィーン古典派の様式を踏襲しながらも、ロマン派風の表現も見られ、優雅さと力強さが両立しています。
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〈ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第7集〉
アロイス(1860-1918):
ピアノ三重奏曲 ヘ長調 Op.40
ヴィンクラー(1865-1935):
ピアノ三重奏曲 嬰ヘ短調 Op.17 [ブラームス・トリオ]Piano Trios (Russian) - ALOIZ, V. / WINKLER, A. (History of the Russian Piano Trio, Vol. 7: Lost in Russia) (Brahms Trio)
発売日:2025年07月25日
NMLアルバム番号:8.574688
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの人気シリーズ「ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史」。前作(8.574687)に続く“銀の時代”と“アール・ヌーヴォーの時代”の2人の作曲家の作品です。 ヴラディスラフ・アロイスは、チェコ出身でロシアで活躍したチェリスト・作曲家。彼のピアノ三重奏曲は、キエフ音楽院の院長でピアニストのプハルスキーに献呈されており、旋律美と情感の豊かさからアレンスキー作品にも匹敵すると評されます。1895年に初演され成功を収めたものの、次第に忘れられました。調性や形式においてロマン主義的価値観を守り、ドイツ・ロマン派の影響が色濃く表れた作品です。 アレクサンダー・ヴィンクラーは、ロシア帝国で活躍したオーストリア系の作曲家・ピアニスト。教育者としても活躍し、プロコフィエフらを育てた名教師として知られます。このピアノ三重奏曲は、古典的な4楽章構成で書かれ、複雑な対位法と印象派的響きが用いられており、終楽章では革命的な行進曲を思わせる旋律が現れるなど多彩な表現が融合した力作です。 西欧的な洗練とロシア的精神が交錯するこの作品は、ヴィンクラーの芸術性を示すものであり、彼の再評価のきっかけとなることでしょう。
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ドヴォルザーク(1841-1904):
弦楽四重奏曲 第12番 「アメリカ」
弦楽五重奏曲 第3番
8つのユーモレスク [マンデルリング四重奏団、ローランド・グラッスル]発売日:2025年07月25日
CD価格:2,850円(税込)
1983年結成、ドイツを代表するベテラン四重奏団が長年愛奏してきたレパートリーをいつくしむように奏でるアルバム。ドヴォルザークがアメリカ滞在中に書いた人気作2曲に加え、「ドヴォルザークのユーモレスク」として知られる第7番を含む作品101全8曲を、弦楽四重奏で演奏していることも見逃せません。 弦楽五重奏で共演するローランド・グラッスルは、四重奏団の元メンバーで2018年からはミュンヘン音楽演劇大学の教授を務めています。
収録作曲家:
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鹿が谷川の流れを慕いあえぐように [Ueno Bass Clef]
発売日:2025年07月25日
CD国内盤価格:3,410円(税込、送料無料)
未来へと紡ぐ「バリ・テューバ」の響き。
Ueno Bass Clef堂々のデビュー盤。東京藝術大学出身のユーフォニアム奏者、佐藤采香と山崎由貴、テューバ奏者、石丸菜菜と田村優弥によって結成されたユーフォニアム・テューバアンサンブル「Ueno Bass Clef」のデビューアルバムです。メンバーそれぞれが国内外のコンクールで優勝し、ソリストやオーケストラ奏者として活躍をする才能溢れるアンサンブルです。 このデビュー盤には、これまでの演奏会にて委嘱し、好評を博してきた作品が並びました。吹奏楽の人気作曲家、鈴木英史が編曲した「パガニーニの主題による変奏曲」や、久保哲朗、福丸光詩、山田大といった若い才能煌めく作曲家たちがこの編成のために書き上げたオリジナル作品。「バリ・テューバ」アンサンブルの新しい魅力と可能性を感じられるアルバムとなりました。メンバー達の、質の高いアンサンブルと美しい音色、メロディ。ふくよかな調べと厚みのあるサウンドはこのアンサンブルならではです。「バリ・テューバ」の新たな世界が広がります。 -
オーボエ、ファゴット、ピアノのための三重奏曲集
プーランク、フランセ、プレヴィン、サントス [トリオ・オージアス・マルク]Wind Piano Trios - POULENC, F. / FRANÇAIX, J. / PREVIN, A. / SANTOS, J. (Trio Ausiàs March)
発売日:2025年07月18日
NMLアルバム番号:IBS-82025
CD価格:2,475円(税込)
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パ・ド・ドゥ
ヴァイオリンとチェロのデュオのための作品集
クセナキス、ラヴェル、オネゲル、シュルホフ、ハルヴォルセン [デュオ・グオ=リプシュタイン]Violin and Cello Recital: Duo Guo-Lipstein - XENAKIS, I. / RAVEL, M. / HONEGGER, A. / SCHULHOFF, E. / HALVORSEN, J. (Pas de deux)
発売日:2025年07月18日
NMLアルバム番号:OC1736
CD価格:2,475円(税込)
「デュオ・グオ=リプシュタイン」のデビュー・アルバム。ヴァイオリンのリンダ・グオはケルンとフランクフルトで研鑽を積み、現在はWDR交響楽団に在籍。一方、マヌエル・リプシュタインはチェリスト兼作曲家としてクロンベルク音楽アカデミーで学位を取得し、国際的に活躍しています。二人はケルン音楽大学のプレ・カレッジで出会って以来、12年以上にわたり共演を重ねており、全ドイツ青少年音楽コンクール「ユーゲント・ムジツィアート」やフランクフルト室内楽コンクールなどでデュオとしての受賞歴を重ね、ドイツ国内外で演奏活動を展開しています。 この『パ・ド・ドゥ』では、クセナキスの先鋭的な初期作品「ディプリ・ジア」をはじめ、ジャズ風のシュルホフなど、ロマン派から近代に至る作品を取り上げており、アルバム全体を通して、二人の広いレパートリーと高い技術と豊かな表現力、そして多様なスタイルへの深い理解が際立っています。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
〈ピアノ曲と室内楽作品集〉[4枚組]
ピアノ五重奏曲
ピアノ・ソナタ集
24の前奏曲 [ペーターゼン四重奏団、マルガレーテ・バビンスキー 他]SHOSTAKOVICH, D.: Chamber Music (Kupiec, Kushpler, Petersen Quartet, Moscow Virtuosi, Spivakov) (4-CD Box Set)
発売日:2025年07月11日
NMLアルバム番号:C7470
CD 4枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
「弦楽四重奏曲第8番」はファシズムと戦争の犠牲者に捧げられた重厚な作品。ここでは、ルドルフ・バルシャイが編曲した室内交響曲版で聴くことができます。 作曲者が30代になって初めて取り組んだ弦楽四重奏である第1番や、彼が残した室内楽作品で最もよく演奏されているピアノ五重奏曲も聴きどころ。ショスタコーヴィチ自身がショパン・コンクールに出場するほどの優れたピアニストだったので、2曲のピアノ・ソナタに加え「24の前奏曲」(後年の「24の前奏曲とフーガ」とは違った趣の作品)、2台ピアノのための作品なども実に優れた出来栄えとなっています。 またユーモラスな「タランテラ」や、息子マキシムのために書かれた遊び心溢れる「コンチェルティーノ」などでは、気難しい印象の強いショスタコーヴィチの明るい面を垣間見ることも。さらに、アルフレート・シュニトケによるオマージュ「ドミトリー・ショスタコーヴィチの思い出に捧げる前奏曲」も収録されています。
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An American Affair
アメリカのフルート作品集
- フォスター、グリフィス、バーンスタイン 他 [リサ・フレンド、ロハン・デ・シルヴァ]発売日:2025年07月04日
CD価格:2,400円(税込)
英国で活躍するフルート奏者リサ・フレンドが、敬愛するアメリカの作曲家たちの作品を取り上げたアルバム。 「私の大好きなアメリカの作曲家たちの作品を録音することは、長年の夢でした」と語る彼女は、ニューヨークで育ち、幼い頃に父ロドニー・フレンドがレナード・バーンスタイン指揮のニューヨーク・フィルハーモニックでコンサートマスターを務める姿を間近に見て育ちました。リハーサルの合間に、父とバーンスタインが楽譜について語り合う様子が記憶に残っており、「その時代をもう一度体験できたらと願っています」と振り返ります。 このアルバムには、彼女の心に深く結びついたアメリカ作品とオリジナル・アレンジを収録。父が愛奏していたハイフェッツ編「Jeanie with the Light Brown Hair(金髪のジェニー)」、バーンスタイン《ウエスト・サイド・ストーリー》からの「Somewhere」、兄スティーヴンへの想いを込めた「Ashokan Farewell」、そして恩師レニー・シーバートに捧げたグリフィスの《ポエム》など、収録曲の一つ一つに深い想いが込められています。 リサ・フレンドはニューヨーク・フィルのレニー・シーバートに師事。その後、英国王立音楽大学でスーザン・ミランに、パリではアラン・マリオンに学び、研鑽を積みました。これまでにフィルハーモニア管弦楽団、ロイヤル・リヴァプール・フィル、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団などと共演し、クラシックFMやBBCなどのメディアにも多数出演。さらに、スティーヴン・スピルバーグ主催のリサイタルや英国王室行事、ロンドンのウィグモア・ホール、ソウルのLGアートセンターなど、国際的に幅広い活動を展開しています。
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F.X.モーツァルト(1791-1844):
ピアノ四重奏曲 Op.1
ヴァイオリン・ソナタ集 [ハンスヤコプ・シュテムラー、ミュリエル・カントレッギ、ヨハネス・エルケス、ユリス・タイヒマニス]発売日:2025年06月27日
CD価格:2,775円(税込)
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの末子として生まれ、兄弟の中で唯一音楽家の道を歩んだフランツ・クサヴァー。生涯「偉大な父」の影を背負いながら、得意としたピアノを中心とした作品や声楽曲を残しました。 ピアノ四重奏曲ト短調 作品1は、13歳の1804年に作曲されたとされ、翌年ウィーンで出版されました。父の影響を感じさせる調性ながら、旋律・和声・形式のいずれにも独自の完成度が見られます。ピアノと弦楽器が対等に活躍する構成で、第1楽章は力強く始まり、協奏的な展開を示します。第2楽章では弦楽器が歌い、第3楽章では歌曲風の主題による9つの変奏が展開され、舞曲風のコーダで締めくくられます。 続く2曲のヴァイオリン・ソナタも彼の才能を示す重要な作品です。1806年作の変ロ長調ソナタは、父モーツァルトや師サリエリの影響を感じさせる典雅な作品で、ピアノとヴァイオリンが対等に対話します。1811年のヘ長調ソナタは4楽章構成で、彼が好んだポロネーズやロンドといった民族的要素を取り入れながら、両楽器の魅力を生き生きと引き出しています。 ピアノを担当するハンスヤコブ・シュテムラーは、フランクフルト・アム・マイン音楽・舞台芸術大学の教授で、ソロ、室内楽、現代音楽の分野で幅広く活動しています。ヴァイオリンのミュリエル・カントレッギは、1995年から2008年までミュンヘン室内管弦楽団のコンサートマスターを務め、現代音楽にも精力的に取り組む実力派です。
収録作曲家:
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大西洋横断
ブラス・アンサンブルのための音楽集
ウォルトン、アダムズ、ブリテン、
プライス、バーンスタイン 他 [オニックス・ブラス、他、ジョン・ウィルソン]Brass Quintet and Ensemble Music - ADAMS, J. / ARNOLD, M. / BERNSTEIN, L. / BRITTEN, B. / GERSHWIN, G. (Transatlantic) (Onyx Brass, J. Wilson)
発売日:2025年06月27日
NMLアルバム番号:CHAN20399
CD価格:2,400円(税込)
『BBCミュージック・マガジン』で「英国で最も洗練されたブラス・アンサンブル」と称賛されるオニックス・ブラスは、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの活動に影響を受け、1993年に設立されました。メンバーはバーミンガム市交響楽団、ロンドン交響楽団、BBC交響楽団、イングリッシュ・ナショナル・オペラ管弦楽団、ロイヤル・バレエ・シンフォニア、イギリス室内管弦楽団など、英国の一流オーケストラで活躍する奏者たちです。 「Transatlantic 大西洋横断」と題されたこのアルバムでは、オニックス・ブラスの中核となるクインテット編成の作品に加え、ホルンのデイヴィッド・パイアットら、スペシャル・ゲストを迎えた拡張編成の作品も収録。多くの曲が初の商業録音となっており、中でもブリテンの2作品は、オールドバラのブリテン・ピアーズ・アーカイブに眠っていた秘蔵曲として注目されます。また、サー・マルコム・アーノルドやジョゼフ・ホロヴィッツによる、ブラス作品の定番ともいえる名曲も取り上げられています。
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ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲「ロシア」 Op.33 - 第4番-第6番 [キアロスクーロ四重奏団]発売日:2025年06月13日
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
キアロスクーロ四重奏団のハイドンの旅、更に前進アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団。2005年に結成され、2016年4月には初来日公演も大成功を収めました。以降、しなやかな音色とダイナミックな演奏が多くの聴き手から高く評価されています。 2023年4月にリリースされた、ハイドンの弦楽四重奏曲《作品33》より最初の3曲(BISSA2588)は、「作品の本質に迫る、驚くほど忠実な演奏」(Diapason誌)と称賛され、多くの賞を受賞しました。そして今回のアルバムでは、このセットの残り3曲が収録されています。 1781年に作曲された《作品33》は、「ロシア四重奏曲」とも呼ばれ、ロシアの大公パーヴェル(のちの皇帝パーヴェル1世)に献呈されました。それまでのハイドンの作品に比べて大きなスタイルの変化があり、当時の聴衆の好みに合わせて、より軽やかで親しみやすい音楽が目指され、リズムにも生き生きとした魅力が感じられます。この曲集は、「古典派の弦楽四重奏曲」の始まりを示す重要な作品とされており、モーツァルトが大きな影響を受けて《ハイドン四重奏曲》を生み出したことでも知られています。 キアロスクーロ四重奏団は、ハイドンの弦楽四重奏曲を歴史的な奏法に基づく深い理解とともにたどるプロジェクトを2020年以来続けており、すでに《作品20》と《作品76》が発売済みです。 SACDハイブリッド・ディスクでのリリース。
収録作曲家:
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中断された時間
シューベルト(1797-1828):
弦楽五重奏曲 ハ長調 D 956
ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第15番 イ短調 Op.132 [カトク・アンサンブル]SCHUBERT, F.: String Quintet, Op. 163, D. 956 / BEETHOVEN, L. van: String Quartet No. 15 (Katok Ensemble)
発売日:2025年06月06日
NMLアルバム番号:LBM076
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
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レンバ(1885-1963):
〈室内楽作品全集 第1集〉
ヴァイオリンとピアノのための音楽 [トゥリーン・ルーベル、ステン・ラスマン 他]LEMBA, A.: Chamber Music, Vol. 1 (Ruubel, Schüts, Kruss, Lassmann)
発売日:2025年06月06日
NMLアルバム番号:TOCC0753
CD価格:2,175円(税込)
アルトゥル・レンバはエストニアで活躍した作曲家。生前はピアニスト・教師として高く評価されました。彼の作品は故郷でも長らく顧みられることがありませんでしたが、チャイコフスキーやラフマニノフを思わせる抒情性にあふれたその音楽は、非常に魅力的です。 このアルバムは、レンバの室内楽作品を紹介するシリーズの第1弾となるもの。「ソナチネ」は、作曲家の70歳の誕生日を記念して開催されたコンサートで初演された作品で、各楽章には表題が付けられており「組曲」とも呼ばれます。2曲のソナタもロマンティックな作風による作品ですが、これら3曲の楽譜は印刷されたことはなく、この録音をきっかけに2025年エストニア音楽情報センターから出版されました。他に「愛の詩」などの美しい小品も収録されています。 また、このアルバムには、1960年にエストニア公共放送(Eesti Rahvusringhääling)のアーカイヴに収められた歴史的録音も収録。「ソナチネ」はピアノをレンバ自身が演奏し、ヴァイオリンは当時エストニア放送交響楽団(現・エストニア国立交響楽団)のコンサートマスターを務めていたルドルフ・パルムが担当、さらに、レンバの妻ソフィアに捧げられた「愛の詩」の1928年録音も収められており、こちらはレンバの友人のヴァイオリニスト、フーゴ・シュッツの演奏となっています。 演奏するヴァイオリニスト、トゥリーン・ルーベルは、2015年よりエストニア国立交響楽団のコンサートマスターを務めており、多数のオーケストラやヤルヴィ父子らの指揮者と共演、現代音楽にも積極的に取り組む実力派です。
収録作曲家:
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ハンス・ガル(1890-1987):
〈ヴィオラのための作品集 第2集〉
三重奏曲 Op.97b・ Op.104
セレナード Op.41
ディヴェルティメント Op.80b/即興曲 [ハンナ・パッカラ、レイヨ・トゥンッカリ、ラウリ・プラッカ 他]GÁL, H.: Viola Music, Vol. 2 (Pakkala, Tunkkari, Pulakka, McKenna, Severeide, Zahharenkova)
発売日:2025年06月06日
NMLアルバム番号:TOCC0761
CD価格:2,175円(税込)
ハンス・ガルは、オーストリア生まれの作曲家・指揮者・音楽学者。ブラームスに連なる後期ロマン派の伝統を受け継ぎ、調性と旋律美に根ざした作風を生涯貫きました。ウィーンやマインツで音楽教育に携わった後、ナチスの台頭によりスコットランドへ亡命。戦後はエディンバラ大学で教鞭を執るなど音楽界に貢献しました。 彼はヴィオラのために多くの作品を残しており、このアルバムには約40年にわたる時期に書かれた4作品を収録。それぞれ異なる背景と個性を持ちながらも、ガルならではの旋律美、対位法、ヴィオラの音色を活かした落ち着いた雰囲気が全体を貫いています。 ハンナ・パッカラはフィンランドのヴィオラ奏者。シベリウス音楽院とベルリンのハンス・アイスラー音楽大学などで学び、ヘルシンキ・バロック・オーケストラやオストロボスニア室内管弦楽団の首席奏者を務めるほか、教育活動にも力を注いでいます。
収録作曲家:
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マルコム・ウィリアムソン(1931-2003):
〈管楽器とピアノのための室内楽作品集〉
三重奏曲
管楽五重奏と2台ピアノのための協奏曲他 [アントニー・グレイ 他]WILLIAMSON, M.: Chamber Music for Winds and Piano (Gray, Brown, Carnac, Clarke, Ewens, Garwin)
発売日:2025年06月06日
NMLアルバム番号:DDX21120
CD価格:2,475円(税込)
マルコム・ウィリアムソンはシドニー生まれの作曲家で、シドニー音楽院でピアノ、ホルン、作曲を学びました。1950年にロンドンへ移住し、1960年代から本格的に作曲家としての活動を展開。1975年から亡くなるまで、「Master of the Queen's Music 国王の音楽師範」を務めました。 このアルバムは、2023年に発見されたアーカイヴ資料に基づく、ピアニスト兼プロデューサーのアントニー・グレイを中心とした演奏家たちの演奏を収録したものです。抒情性に富みながらも、若い頃に影響を受けた新ウィーン楽派やメシアン、ブーレーズの精神が随所に感じられる、創意あふれる作品群となっています。
収録作曲家:
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サクストン(1953-):
弦楽四重奏曲 第3番・第4番
ソナタ「Reflections in Time」 [クロイツェル四重奏団]SAXTON, R.: String Quartets Nos. 3 and 4 / Sonata for Solo Violin, "Reflections in Time" (Skærved, Kreutzer Quartet)
発売日:2025年06月06日
NMLアルバム番号:MEX77138
CD価格:2,475円(税込)
イギリスの作曲家ロバート・サクストンは、エリザベス・ラッチェンスに作曲を学び、ケンブリッジ大学およびオックスフォード大学で研鑽を積んだ後、ルチアーノ・ベリオにも師事しました。教育者としても高く評価されており、ギルドホール音楽演劇学校や王立音楽アカデミーで作曲科主任教授を務めました。 このアルバムには、循環形式による5つの楽章で構成された「弦楽四重奏曲第3番」、時と響きをテーマにした「弦楽四重奏曲第4番」、そして無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ「Reflections in Time」が収録されています。演奏はロイツェル四重奏団と、そのメンバーであるヴァイオリニスト、ピーター・シェパード・スケアヴェズが担当、複雑なテクスチュアを持つサクストンの音楽を見事に描き出しています。
収録作曲家:
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ドリング(1923-1977):
オーボエ作品全集 [ニコラス・ダニエル、アダム・ウォーカー、エイミー・ハーマン、アントニオ・オヤルサバル]DRING, M.: Oboe Works (Complete) (N. Daniel, A. Walker, A. Harman, A. Oyarzábal)
発売日:2025年05月30日
NMLアルバム番号:CHAN20344
CD価格:2,400円(税込)
マデリーン・ドリングは音楽と演劇を愛する音楽家一家に生まれ、9歳で王立音楽大学の年少部に奨学生として入学。ヴァイオリンを学んだ後、作曲をヴォーン・ウィリアムズ、ハウエルズ、ジェイコブらに師事し、演劇やパントマイムも学びました。その後は劇場や放送のための音楽を作曲するとともに、自ら舞台に立ち、歌やピアノを演奏。「その才能はガーシュウィンに匹敵する」と高く評価され、多くの作品を書きました。 1947年に、ロンドン交響楽団の首席オーボエ奏者ロジャー・ロードと結婚。このアルバムには夫ロードのために書いたり編曲したりした曲と、ロードが編曲した曲も含めた、ドリングのオーボエ作品の全てが収録されています。作風はどれも軽快で親しみやすく、時にはジャズ風のハーモニーやプーランクの影響も見られます。 イギリス出身のニコラス・ダニエルは、世界的に活躍するオーボエ奏者・指揮者。バロックから現代音楽、室内楽からオペラまで幅広いレパートリーを持ち、さまざまなアンサンブルと共演しています。2004年にQueen’s Medal for Music、2020年には大英帝国勲章(Order of the British Empire)を授与されました。アルバムではオヤルサバル、ウォーカー、ハーマンが共演、息のあった演奏を披露しています。
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マイラ・ヘス(ピアノ)
シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲 第1番
ピアノ・ソナタ 第13番
ブラームス(1833-1897):
ピアノ三重奏曲 第2番 [マイラ・ヘス、イェリー・ダラーニ、フェリックス・サモンド、ガスパール・カサド]発売日:2025年05月23日
CD価格:2,175円(税込)
マイラ・ヘスと弦楽器奏者達との共演を復刻した「弦のBiddulph」らしいアルバム。 ヘスは1916年にロンドンでイェリー・ダラーニと初めて会って意気投合、3歳違いの二人は親友となり、20年以上にわたって共演を重ねました。1928年には『テレグラフ』に「これほど素晴らしいデュオはイザイとブゾーニ以来無かった」と絶賛する記事が出るほどの高い評価を得ています。このアルバムでは英コロンビアへのピアノ三重奏曲の録音を復刻していますが、チェロ奏者も豪華。シューベルトの第1番ではエルガーのチェロ協奏曲の初演者として知られるフェリックス・サモンド、ブラームスの第2番では日本でもなじみ深いガスパール・カサドが参加しています。 両曲とも第1楽章では拍をしっかり刻むヘスのピアノに乗って音楽が堂々と進み、緩徐楽章では夢見るような柔らかな音に変貌、スケルツォは小気味よく弾み、明るく粒のそろったピアノの高音は真珠に例えたくなるほど。シューベルトの終楽章は朗々とした歌が生き生きと紡がれてゆき、ブラームスでは非常にエネルギッシュ。彼女はこの前年に大きな手術をして体調を崩していましたが、それが信じられないほどの燃えようです。 ダラーニのテクニックと高音の輝かしさも見事で、特徴的なポルタメントもしっかり録音されています。チェロの二人が彼女らに伍して引けをとらないことは言うまでもありません。ヘスはブラームスの第2番を戦後シゲティ&カザルスと録音しており、そちらが有名になった分、このSP時代の録音はほぼ埋もれた状態でした。このCDは貴重な復刻です。 間にはさまれたシューベルトのピアノ・ソナタは「おまけ」のように見えますが、彼女の演奏を味わうには最適かもしれません。第1楽章はアレグロ・モデラートの指定ながら、ゆったりと優雅な歩みで楽想を愛でてゆくよう。第2楽章アンダンテもほとんどアダージョのようで優美の極み。第3楽章では一転して快速なテンポ。輝くような音色と躍動的な演奏が爽快かつチャーミングです。
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エルガー(1857-1934)
フォーレ(1845-1924):
弦楽四重奏曲他 [ユーセビアス四重奏団]ELGAR, E.: String Quartet, Op. 83 / FAURÉ, G.: String Quartet, Op. 121 (Eusebius Quartet)
発売日:2025年05月23日
NMLアルバム番号:SOMMCD0703
CD価格:2,250円(税込)
エルガーとフォーレ、それぞれ唯一の弦楽四重奏曲をカップリングした1枚。ともにホ短調で急緩急の3楽章構成の両曲、似ているのは外観だけでなく、作曲家の創作活動の後期に書かれ、諦念や哀感を帯びつつ気品を湛えた抒情という点でも共通しています。2人の作曲家は1908年に一度会ったきりで、その後特に親交を育んだとは伝えられていませんが、フォーレの訃報に接したエルガーは彼を「素晴らしい紳士で最高級のフランス人」と讃えました。同じディスクに収録することで、両者に通じるもの、時代の空気、そしてそれぞれの個性が浮かびあがります。 アルバムには、ピアニスト、指揮者、作曲家、編曲家として活躍するイアン・ファーリントンによる編曲作品が収録されています。
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マッケイ(1899-1970):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第4番 [フォルモサ四重奏団]MCKAY, G.F.: String Quartets Nos. 1-4 (Formosa Quartet)
発売日:2025年05月23日
NMLアルバム番号:ORC100381
CD価格:2,175円(税込)
ジョージ・フレデリック・マッケイは1899年、ワシントン州の開拓者家庭に生まれ、創設されたばかりのイーストマン音楽学校でクリスティアン・シンディングとセリム・パルムグレンに師事、初の作曲学位を取得しています。ガーシュウィン、コープランド、バルトーク、ストコフスキーら多くの音楽家と交流し、彼の作品は国内の主要オーケストラで演奏されました。またワシントン大学では作曲科(Composition Department)を設立し、40年以上にわたり教授を務め後進を育てています。 このアルバムには、彼が「他のどの形式よりも好んだ」という弦楽四重奏曲を収録。30代に書かれた第1番と第2番、円熟期の1950年に書かれた「時の流れ」をテーマにした第3番、同じく1950年、長く温めてきた素材をわずか4日で作品に仕上げたという第4番を聴くことができます。どれもロマン主義とネイティヴ・アメリカン音楽の影響が融合した聴きやすい音楽です。 演奏は現代音楽を積極的に紹介するフォルモサ四重奏団。
収録作曲家:
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ファランク(1804-1875)、
フィルソヴァ(1950-)、
ボニス(1858-1937):
室内楽作品集 [アンサンブル・ルイーズ・ファランク]Chamber Music - FARRENC, L. / FIRSOVA, E. / BONIS, M. (Ensemble Louise Farrenc)
発売日:2025年05月16日
NMLアルバム番号:555624-2
CD価格:2,775円(税込)
3人の世代を超えた女性作曲家による室内楽作品を収録したアルバム。2025年に没後150年を迎えるルイーズ・ファランクは、芸術家の家庭に生まれ、両親は女性が芸術的な職業に就くことを自然に受け入れていたため、彼女は優れた教育を受けることができました。15歳でアントン・ライヒャから作曲を学び、17歳でフルート奏者アリスティード・ファランクと結婚、夫は彼女の作曲活動を支援し、ヨーロッパ各地でツアーを行い作品を広めました。彼女のピアノ五重奏曲はフンメルから影響を受けたもので、巧みな作曲技法と繊細かつ憂鬱な主題が聴衆を魅了し、シューベルトの「ます」を思わせる完成度を誇る作品です。 かたや、1858年生まれのメラニー・ボニス(ボニ)は作曲家として表立って活動することが困難でした。このピアノ四重奏曲変ロ長調は結婚や出産などの激動の時期に書かれたものです。陰鬱な第1楽章、浮遊感のある第2楽章、深い悲しみを漂わせた第3楽章が続き、情熱的なフィナーレで劇的に締めくくられています。 1950年レニングラード生まれのエレナ・フィルソヴァは、ソフィア・グバイドゥーリナと並ぶ現代ロシアの主要な作曲家の一人。モスクワ音楽院で作曲を学び、作曲家ドミトリー・スミルノフと結婚。共に音楽界で重要なパートナーとして活躍し、彼女たちの指導者であるエディソン・デニソフの支援を受け、西側でも作品が演奏されるようになりました。フィルソヴァは音楽と愛を人生の究極の要素と捉えており、このピアノ四重奏曲第1番は2016年にオーストリアの室内楽コンサートシリーズ「Pforte」から委託され、大成功を収めました。金川真弓が参加していることも注目です。
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モール(1863-1931):
ピアノ三重奏曲全集 [ストリオーニ三重奏団]MÓOR, E.: Piano Trios (Complete) (Storioni Trio)
発売日:2025年05月16日
NMLアルバム番号:555629-2
CD 2枚組価格:2,775円(税込)
ハンガリー出身のエマヌエル・モールはコンサートピアニストとしてアメリカにわたり演奏活動を行い、1888年に結婚後イギリスに移住しましたが、ピアニストとしての熱意が薄れたため作曲に専念。コンサート活動から退き、ヨーロッパを広く旅しながら200曲以上の作品を書き上げています。第一次世界大戦後には楽器の発明に注力し、手鍵盤を上下2段に重ねたエマヌエル・モール式ピアノフォルテ(デュプレックス・カプラー・ピアノ)など新しい楽器の設計を試みています。 このアルバムに収録された3つのピアノ三重奏曲は、モール熟練の作曲技法が見事に展開されており、明瞭で表現力豊かなメロディー、独創的なハーモニーが特徴です。ニ長調 Op. 74は明快なテーマから始まり、スタッカートが多用された軽快な第2楽章を経て、活力に満ちたフィナーレを迎えます。最初の妻アニタに捧げられたハ長調 Op. 81は、荘厳なメロディーの第1楽章、瞑想的なラルゴ楽章を経て、ダイナミックなアレグロで締めくくられます。変ロ長調 Op. 89はパブロ・カザルスに捧げられた作品。穏やかなメロディーから始まり、軽快なスケルツォ、抒情的なアダージョ、活動的なアレグロで終わります。 1995年に結成されたストリオーニ三重奏団の演奏で。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ五重奏曲「ます」
フンメル(1778-1837):
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 [レミ・バロー・アンサンブル]SCHUBERT, F.: Piano Quintet, D. 667, "Die Forelle" (The Trout) / HUMMEL, J.N.: Piano Quintet, Op. 87 (Rémy Ballot Ensemble)
発売日:2025年05月16日
NMLアルバム番号:Gramola99332
CD価格:2,550円(税込)
シューベルトのピアノ五重奏曲「ます」と、作曲時期が比較的近いフンメルのピアノ五重奏曲を並べたアルバム。どちらの曲もピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという編成で、当時の家庭での音楽会で好んで演奏されたと考えられます。レミ・バロー・アンサンブルによるこの演奏は、ウィーン風のまろやかな響きを活かしつつ、活気に満ちており、これまで幾度となく行われてきた「ます」の録音に新たな風を吹き込むものです。 レミ・バローはパリ生まれ、ウィーン国立歌劇場管弦楽団に10年以上在籍。室内楽奏者、指揮者として活躍、クラングコレクティフ・ウィーンの芸術監督も務めています。近年はブルックナー所縁のザンクトフローリアン修道院で行われる夏の音楽祭「ブルックナー週間」の常任指揮者を務め、交響曲全曲を録音したことでも注目を集めました。 ピアノのフォゥグ・浦田陽子はウィーン国立音楽大学で学び、数々のコンクールで優勝。ウィーン・ピアノ三重奏団およびウィーン・ピアノ五重奏団のメンバーとして活動しています。ヨアゲン・フォゥグはデンマーク出身、1975年からウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーを務めた後、ウィーン・ピアノ五重奏団でも演奏しています。ヴィオラのイリス・バローはクラングコレクティフ・ウィーンのコンサートマスター。ウィーン国立歌劇場管弦楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で活躍中。マンフレッド・ヘッキングはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に在籍後、音楽と医学の道を両立させています。
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ヴィエル(1926-1998):
ピアノ曲と室内楽曲集 [イルメラ・レルケ、ダニエラ・ブラウン、アンナ・カレヴェ]VIERU, A.: Versete / Piano Sonata No. 2 / Piano Trio (Braun, Carewe, Roelcke)
発売日:2025年05月16日
NMLアルバム番号:TOCC0762
CD価格:2,175円(税込)
ルーマニアの作曲家アナトール・ヴィエルは、古典的手法、前衛的モダニズム、民俗的要素を融合させた独自の音楽を創り上げました。ユダヤ系の血統と、1944年にヤシのゲットーで起きたホロコーストからの生還という背景も彼の音楽に影響を与えています。また1989年のルーマニア革命後にはポストモダニズムに傾倒。壮大なストーリー性を持つ交響曲やオペラを生み出しました。 このアルバムには室内楽曲を収録。後期交響曲の要素が昇華した三重奏曲や、小さな素材にどんどん新しい素材を付け加えていくという彼独特の手法“加算的音楽”による「聖句」などを聴くことができます。 2016年にヴィエルの音楽に出会ったピアニスト、イルメラ・レルケが、作品の独創性に魅了され研究・演奏を開始、ヴィエルの娘や作曲家ダン・デディウの協力を得て制作されたアルバムです。
収録作曲家:
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メルカダンテ(1795-1870):
フルートと弦楽のための四重奏曲 第2集 [マリオ・カルボッタ、マリオ・ホッセン、マルタ・ポトゥルスカ、リリアーナ・ケハヨヴァ]MERCADANTE, S.: Quartets for Flute and Strings, Vol. 2 - Nos. 3, 10, 12 (Critical Editions by M. Dellaborra) (Carbotta, Hossen, Potulska, Kehayova)
発売日:2025年05月16日
NMLアルバム番号:CDS8061
CD価格:2,175円(税込)
歌劇《群盗》や《ヴェスタの巫女》などの一連の歌劇で知られるイタリアの作曲家メルカダンテのフルートと弦楽のための四重奏曲第2集。協奏的な四重奏のスタイルを持つ彼の作品は、どの曲も全ての楽器が見せ場を持つとともに、ロッシーニの歌劇のアリアを思わせる美しい旋律を彩る華麗な装飾が特徴です。 このアルバムではチェロをリリアーナ・ケハヨヴァが担当。音楽学者マリアテレサ・デッラボーラによる最新の校訂版が用いられています。
収録作曲家:
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ゲーハ=ペイシ(1914-1993):
交響曲 第1番・第2番
九重奏曲 [ニール・トムソン、ゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2025年05月09日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,530円(税込)
ナクソスがブラジル外務省の提携で進めているブラジル音楽のシリーズ、最新盤は20世紀ブラジルの作曲家セーザル・ゲーハ=ペイシの交響曲集です。彼の2つの交響曲は、同じ作曲家によるとは思えないほど対照的な作風を示しています。1937年、ゲーハ=ペイシは新古典主義とナショナリズムの影響を受けていましたが、ハンス=ヨアヒム・ケルロイターの指導のもとセリエリズムに傾倒。しかし6年間の作曲活動の後、このスタイルを放棄し民族主義的な美学へと回帰しました。 交響曲第1番は、セリエリズム時代の代表作で、約20分の短い作品。ロンドンでBBC交響楽団により初演され、ヘルマン・シェルヘンも演奏しました。木管楽器1(第2クラリネットを追加)、トランペット、ティンパニ、ピアノ、弦楽器という簡潔な編成が特徴で、放送オーケストラでの演奏を念頭に置いて書かれています。 また、この時期の最も重要な室内楽作品の一つが九重奏曲です。フルート、クラリネット、ファゴット、トランペット、トロンボーン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノのために書かれ、1948年にシェルヘンの指揮で初演。厳格なセリエリズムを採用し、旋律やリズムの繰り返しを避けた作風が特徴です。 その後、ゲーハ=ペイシは民族主義的な作風に回帰し、交響曲第2番「ブラジリア」を作曲。この作品は、1960年にブラジルの首都「ブラジリア」建設を記念するコンクールのために書かれたもので、優勝作品には当時としては高額な賞金が用意されていました。多くの作品が提出されましたが、どれもも1位を獲得することはなく、ゲーハ=ペイシの交響曲第2番、クラウジオ・サントロの第7番、ホセ・グエラ・ビセンテの第3番が2位となり、賞金は授与されることなく、この結果に落胆したゲーハ=ペイシは、以後交響曲を作曲することはありませんでした。国家的な祝賀行事用に書かれただけあって、第1番とは対照的に、わかりやすくノリやすいメロディやリズムが効果を意図して使われており、1963年のリオデジャネイロでの初演も成功を収めました。合唱はヴォカリーズ主体で全体の響きに溶け込みつつ、壮大なスケール感を演出。最終楽章の中間部では工事の停滞を暗示するかのような場面もありますが、やがて労働者たちに向けたクビチェック大統領の演説の録音が流されると音楽は勢いを増し、壮大なクライマックスとなって曲を閉じます。 ※国内仕様盤には木許裕介氏(指揮者/日本ヴィラ=ロボス協会会長)の日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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〈ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第6集〉
ラフマニノフ(1873-1943):
悲しみの三重奏曲 第1番・第2番 [ブラームス・トリオ]RACHMANINOV, S.: Trios élégiaque Nos. 1 and 2 (History of the Russian Piano Trio, Vol. 6) (Brahms Trio)
発売日:2025年05月09日
NMLアルバム番号:8.574687
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの人気シリーズ「ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史」。ここからは“銀の時代”と“アール・ヌーヴォーの時代”に焦点を当てていきます。 幕開けを飾るのはラフマニノフの2つの悲しみの三重奏曲。どちらも彼がモスクワ音楽院在学中に書いた作品です。第1番の美しいテーマは、エピローグで葬送行進曲に変化し、チャイコフスキーの訃報を受け書かれた第2番にも苦しみと死の象徴が随所に織り込まれており、ラフマニノフが好んだ「怒りの日」のモティーフや鐘の音が組み込まれ、passus duriusculus(下降する半音階)が死の象徴として繰り返されます。終盤では、正教会の典礼の旋律「聖人たちに安らぎを」が響き、容赦なく迫る時の流れを暗示します。 ブラームス・トリオは、1990年に結成されたロシアを代表する室内楽団の一つ。タチアナ・ガイダモヴィチやルドルフ・バルシャイらの影響を受け、メンバーはモスクワ音楽院の教授を務めています。
収録作曲家:
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〈ブラームス&コンテンポラリーズ 第2集〉
ヴィアルド(1841-1918)
ブラームス(1833-1897):
ピアノ四重奏曲集 [カレイドスコープ・チェンバー・コレクティヴ]発売日:2025年05月09日
NMLアルバム番号:CHAN20329
CD価格:2,400円(税込)
カレイドスコープ・チェンバー・コレクティヴは、トム・ポスターとエレーナ・ユリオステによって2017年に結成され、知られざるレパートリーの紹介と興味深いプログラミングによって高い評価を確立してきたアンサンブルです。この「ブラームス&コンテンポラリーズ」は、ブラームスのピアノ四重奏曲と、同時代のあまり知られていない作曲家の作品を並べるという意欲的なプログラム。ル・ボーの作品を紹介した第1集に続くこの第2集では、ルイーズ・エリット=ヴィアルドのピアノ四重奏曲を取り上げています。 ルイーズ・エリット=ヴィアルドは、フランスの歌手、ピアニスト、作曲家。パリでポーリーヌ・ヴィアルド=ガルシアとルイ・ヴィアルドの長女として生まれました。幼い頃から音楽に親しみ歌手として活躍した後は、クララ・シューマンの協力を得て、フランクフルトのホッホ音楽院で声楽教師として活躍、作曲家としても300曲以上の作品を残しており、このピアノ四重奏曲は1883年に出版されています。「Im Sommer(夏に)」と題された本作は、4つの楽章それぞれに標題が付けられた、ストーリー性のある作品です。 一方、ブラームスのピアノ四重奏曲第3番は、1855年に最初のスケッチが作られるも、彼自身が仕上がりに満足せず、20年以上の歳月を経て1875年に完成されました。クララ・シューマンとの関係が指摘されることもある暗い情念を帯びた美しい作品です。
収録作曲家:
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ノールマン(1831-1885):
ピアノ四重奏曲
ピアノ六重奏曲
「人生の階段」 [和田 記代、ルードヴィグ・ノールマン・ストリングス]発売日:2025年05月02日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ルードヴィグ・ノールマン(ヌールマン、1831-1885) は19世紀後半のスウェーデンの音楽界の立役者とも言える音楽家。作曲家としてだけでなく、指揮者やピアニスト、そして音楽評論家としても活躍しました。 ノールマンは3つの交響曲、合唱曲など、様々なジャンルの曲を書きましたが、彼の作品リストの中で最も充実したジャンルは室内楽。まだ録音が少ない彼の室内楽作品ですが、このアルバムはその中からピアノ六重奏曲、ピアノ四重奏曲、そしてピアノ組曲「人生の階段」を収録しています。ピアノ六重奏曲とピアノ組曲はCD初出。スウェーデン音楽史において、ベールヴァルド(ベルワルド、1796-1868)とステーンハンマル(ステンハンマル、1871-1927)の間が決して空白ではなかったことを伝えてくれます。 演奏は、この企画の為に集結したロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の団員による弦楽アンサンブルと、ストックホルム在住でステーンハンマル友の会代表を務めるピアニスト和田記代。 ※国内仕様盤には、和田記代氏による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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ベルギー王宮三重奏団
英コロンビア録音集
モーツァルト、シューマン、
サン=サーンス、フランク、トゥリーナ [ベルギー王宮三重奏団]発売日:2025年05月02日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
1920年代から30年代にかけて欧州各国でツアーを行い、ヨーロッパ屈指のアンサンブルとの声望を得ていたベルギー王宮三重奏団がコロンビアのベルギー部門に行った録音をBiddulphが復刻。 ベルギー王宮三重奏団は19122/23シーズンに創設され、当初メンバーはヴァイオリンがエミール・ショーモン(1878-1942)、チェロがモーリス・ダンボワ(1889-1969)、ピアノがエミール・ボスケ(1878-1959)でした。その後、ヴァイオリンがHector Crockers(1901-65)を経て1927年からアルフレッド・デュボワ(1898-1949)に代わり、デュボワの死をもって活動を停止しています。3人ともイザイと所縁が深く、ダンボワはイザイの弦楽三重奏団や弦楽四重奏団のメンバーとして活躍し、無伴奏チェロ・ソナタを献呈されました。 ボスケもイザイとしばしば共演。デュボワもイザイと共演したほか、その後任としてブリュッセル音楽院の教授に迎えられ、グリュミオーを指導したことは広く知られています。彼らの演奏はフランコ=ベルギー派の典型的なスタイルを伝えるものとして、またモーツァルトから当時の現代音楽であったトゥリーナに至るピアノ三重奏曲がどのように演奏されていたかを伝える貴重なドキュメントです。 余白にはデュボワがピアノのフェルナン・フイエンスと共演した小品9曲を収録。ポルタメントを始め、彼の弓使い・指使いがよく伝わる録音となっています。
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ケクラン(1867-1950):
交響曲 第1番
3つの歌曲
交響詩「はるかに」 [パトリシア・プティボン、アリアーヌ・マティアク、ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団]KOECHLIN, C.: Symphony No. 1 / Au loin / 3 Mélodies, Op. 17 (Petibon, Württembergische Philharmonie Reutlingen, Matiakh)
発売日:2025年05月02日
NMLアルバム番号:C5533
CD価格:2,475円(税込)
1867年にパリで生まれ、アルザス出身の両親のもとで育ったシャルル・ケクラン。病気のため工科大学での学業を中断した後、音楽に専念することを決意し、パリ音楽院でジュール・マスネやガブリエル・フォーレに師事しました。作曲家として活躍する一方、ラヴェルやフローラン・シュミットとともに音楽協会を設立し、同時代の音楽の振興に貢献しました。また、教師として数多くの作曲家を育て上げただけでなく、ステレオスコープ写真家としての顔を持ち、作家としてはガブリエル・フォーレの伝記を執筆するなど、多彩な活動を展開したことで知られています。 彼は4曲の交響曲を残しており、このアルバムに収録された交響曲第1番は、弦楽四重奏曲第2番を管弦楽曲へと発展させたもので、1937年のハルフェン賞を受賞しています。ほかにも、1933年の「セヴン・スターズ・シンフォニー」(CAPRICCIO C5449)、1936年の「The Symphony of Hymns」、そして第二次世界大戦中に作曲された交響曲第2番が存在します。ケクランの作品は、当時のフランス音楽の流れを汲みつつも、独自の視点と形式を持つものと言えるでしょう。また、交響詩「はるかに」は、もともと1896年にコールアングレとピアノのために作曲、その後、管弦楽曲へと編曲されました。 彼は歌劇にはあまり関心を示さなかったものの、声楽作品には関心を寄せ、約100曲の歌曲を作曲し、その多くをオーケストラ伴奏へと編曲しています。アルバムに収録された「3つの歌曲」も「ハチドリ」以外は作曲者自身の編曲となっており、パトリシア・プティボンが美しく輝かしい歌声で歌い上げています。 ケクランの交響曲を録音するにあたっては、スコアの発掘、編集、演奏可能な素材への整理が必要とされ、アリアーヌ・マティアクはこの作業に1年半を費やしました。さらに、作品を学ぶ意欲のあるオーケストラを見つけ、録音の機会を確保することも課題だったと語っています。ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団は、マティアクの期待に応え、見事な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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〈1939年放送ライヴ録音集〉
ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第2番&第4番他 [プリムローズ弦楽四重奏団]発売日:2025年05月02日
CD価格:2,175円(税込)
全曲初出。プリムローズ弦楽四重奏団の放送用ライヴ音源!トスカニーニのために腕利き奏者を集めて旗揚げしたNBC交響楽団、その中から更に選りすぐりの演奏家たちが1938年に結成したのがプリムローズ弦楽四重奏団でした。プリムローズは「我々よりも演奏能力に秀でたカルテットは過去には存在しなかったと信じている」と明言しており、その演奏は実際に高い評価を得て、RCAは録音曲の選択を白紙委任していたと伝えられます。 しかし、第2次世界大戦が起きてアメリカが戦時経済に移行すると、1942年に音楽家組合が商業録音を自粛する取り決めを行い、その後メンバーが他のオーケストラやソロ活動に転身するなどしたため、録音はごくわずかしかありません。プリムローズはベートーヴェンの弦楽四重奏曲に格別の愛着を持っており、演奏会でもとりあげ、RCAで全曲録音する企画を立てました。しかし、上述のような事情で1曲も録音することなくカルテットは活動停止してしまいました。 Biddulphが今回発掘したのは1939年に行われた放送用のライヴ音源。幻に終わった彼らのベートーヴェン演奏を2曲聴けるのが貴重です。余白にはモーツァルト作品の一部を収録。K 424の演奏者名はクレジットされていませんが、ヴィオラがプリムローズなのは間違いないとして、ヴァイオリンは彼が「これまで出会った中で最高のヴィルトゥオーゾ」と称えたシュムスキーか、あるいはプリムローズと同じイザイ門下のギンゴールドか、想像しながら聴くのも楽しいでしょう。
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ボッケリーニ(1743-1805):
29の交響曲
チェロ協奏曲/八重奏曲 [ヨハネス・ゴリツキ、ドイツ・カンマーアカデミー、シュトゥットガルト室内管弦楽団]発売日:2025年04月25日
CD 9枚組価格:9,975円(税込、送料無料)
ルイジ・ボッケリーニは、イタリアの作曲家・チェリスト。あの愛らしい「メヌエット」を耳にしたことのない人はいないでしょう。しかし彼の生涯の詳細は知られておらず、とりわけ1936年から39年のスペイン内戦で多くの文書が失われたこともあり、研究に遅れが生じてしまいました。しかし近年では彼の人物像が少しずつ明らかになっています。チェロの名手だった彼は、チェロが華々しく活躍する協奏曲や弦楽五重奏曲の他、交響曲も数多く遺しています。 このBOXは以前cpoから発売された28曲収録のBOXに、2009年に発売された交響曲1曲と2曲のチェロ協奏曲を収録した1枚を加え、再編成されたもの。優雅で美しい旋律を持つ交響曲に加え、指揮者ヨハネス・ゴリツキ自身がチェロを弾く協奏曲も聴きどころです。
収録作曲家:
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ファジル・サイ(1970-):
ヴァイオリン協奏曲 第2番
「レパード」
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
弦楽四重奏曲 [フリーデマン・アイヒホルン、グロピウス・カルテット、クリストフ・エッシェンバッハ、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団]SAY, F.: Violin Concerto No. 2 / String Quartet / Sonata for Solo Violin / Leopards (Eichhorn, Gropius Quartett, Eschenbach)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:8.574502
CD価格:1,900円(税込)
ファジル・サイは、優れたピアニストとして25年以上にわたり活躍しクラシック音楽界において独自の存在感を放つだけではなく、作曲家としても精力的に活動し、交響曲からピアノ曲まで多岐に渡る110曲以上の作品と多数のアルバムを発表。その作品はどれも、自然や個人的な経験から深くインスピレーションを得ています。 このアルバムには世界初録音を含む全4曲を収録。ヴァイオリン協奏曲第2番「隔離生活における春の朝」は、2020年の新型コロナウイルス感染症のロックダウン中、トルコのウルラにある自宅で作曲されました。毎朝、人のいないビーチを散歩しながら目にした日の出や朝の雰囲気がインスピレーションとなっています。第1楽章は田園的な雰囲気を持ち、第2楽章は活動的な「ジャズダンス」、第3楽章は静かな朝が描かれ、そして最終楽章は独奏ヴァイオリンによる瞑想的なエピローグで締めくくられます。独奏ヴァイオリンは、サイの長年の友人でもあるフリーデマン・アイヒホルンが担当。エッシェンバッハが指揮するベルリン・コンツェルトハウス管とともに共感溢れる演奏を聴かせます。 弦楽六重奏による「レパード(ヒョウ)」は、サイが訪れたサファリでの経験に基づく曲で、ヒョウの俊敏さと力強さが描写されるとともに、自然保護の重要性にも焦点が当てられています。この曲はクロンベルク・アカデミーの委嘱作です。 無伴奏ヴァイオリン・ソナタは、2020年に亡くなった彼の親友でヴィオラ奏者ルーシェン・ギュネシュに捧げられた追悼の作品。本来はヴィオラのための曲ですが、ヴァイオリン版やチェロ版も存在します。 タイトル通り、深い哀悼の念を感じさせます。 「離婚」と題された弦楽四重奏曲は、彼の個人的経験が反映された作品。第1楽章は不規則なリズムとジャズ風の要素を持ち、第2楽章はメランコリックで内向的、最終楽章では憎しみや対立が音楽的に表現されています。
収録作曲家:
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サルガード(1903-1977):
〈室内楽作品集 第2集〉
ヴァイオリン・ソナタ
ピアノ五重奏曲 第2番
小品集 [カンザス・ヴィルトゥオージ]SALGADO, L.H.: Chamber Music, Vol. 2 (Kansas Virtuosi)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:8.579171
CD価格:1,900円(税込)
ルイス・ウンベルト・サルガードは、エクアドル出身のピアニスト兼作曲家です。ピアノ・リサイタルを行いながら、キトの国立音楽院で音楽理論を教えるなど教育活動にも尽力しました。また、新聞のコラムではヨーロッパの音楽シーンを紹介し、作曲家としてはエクアドルを離れることなく独学で作曲を学んでいます。彼の作品には、十二音技法を取り入れた先駆的なものがあり、民族主義とモダニズムを融合させた作風が特徴です。エクアドルの民俗音楽に基づく作品や、無調で複雑な和声言語を持つモダニズム的な作品も手がけました。生前は作品が演奏される機会は稀でしたが、近年では録音の機会が増え、再評価が進んでいます。 アルバムの最初の2曲は、エクアドルを代表する音楽ジャンルであるサンフアニートで、ヴァイオリン2、チェロ、コントラバス、クラリネット、フルートの六重奏版で演奏されています。次に収録されている「未来派のサンフアニート、ミクロダンサ」はピアノのための小品で、十二音技法を用いながらも民族音楽の要素を保持した、彼の代表作の一つです。 そのほか、ヨーロッパのワルツから派生したパシージョに基づく「夜に」、作詞家としても卓越した才能を発揮したソプラノのための歌曲、親交のあったチェリスト、ボグミル・シコラに捧げられた「スペイン狂詩曲」、さらにヴァイオリン・ソナタと小品、エクアドルの民族舞踊を取り入れた「ピアノ五重奏曲第2番」など、個性的な作品を楽しむことができます。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集 第5集〉
第3番、第9番、第14番 [アルカディア・クァルテット]WEINBERG, M.: String Quartets, Vol. 5 - Nos. 3, 9, 14 (Arcadia Quartet)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:CHAN20328
CD価格:2,400円(税込)
2006年にルーマニアのゲオルゲ・ディマ音楽アカデミーの生徒たちによって結成され、2014年の大阪国際室内楽コンクールをはじめとする多くのコンクールで優勝したアルカディア・クァルテット。前作の第4集はレコード芸術ONLINEで「表情のえぐり込みが深く、既存の全集とは違った個性がある。優秀な録音もアドヴァンテージだ」として推薦盤になりました。この第5集には、ヴァインベルクの異なる時期の作品が収録されています。 1944年に書かれた第3番は、彼の最初の成熟した四重奏曲と見なされる作品です。後の1987年には、彼自身がこの曲を「室内交響曲第2番」として改訂しています。1963年の第9番は、第二次世界大戦後、ギレリスやコーガン、コンドラシンといった著名な音楽家たちに支持された「輝かしい10年」の産物です。1978年に作曲された第14番は、ショスタコーヴィチの死後3年を経た時期の作品であり、5つの楽章がアタッカで切れ目なく演奏され、楽章ごとにメトロノーム記号のみが標示されています。 「インプロヴィゼーションとロマンス」は、スターリン時代に生まれた作品です。当時、作曲家たちは国家の求める「理解しやすい」音楽を書かざるを得ませんでしたが、ヴァインベルクは自らの音楽に独自の叙情性を織り込むことに成功していたと言えるでしょう。「インプロヴィゼーション」は、弱音器をつけて演奏されるアダージョで、流麗かつ美しい旋律が展開します。続く「ロマンス」は、彼のピアノ作品『子供の雑記帳』に通じる親しみやすい作風を持っています。この作品は彼の生前に演奏されることはなく、2018年6月にダネル四重奏団によって初演されました。
収録作曲家:
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ベートーヴェン:
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 Op.18(第1番-第6番) [アリエル四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets (Complete), Vol. 1- Nos. 1-6 (Ariel Quartet)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:ORC100378
CD 2枚組価格:2,175円(税込)
1998年、イスラエルの学校で学ぶ学生たちによって結成されたアリエル四重奏団。彼らは10代からコンサート活動を開始し、2003年の「フランツ・シューベルトと現代音楽コンクール」で最優秀賞を受賞。本格的なキャリアがスタートしました。結成27年を迎えた今も、創設メンバー3名が在籍し、定番レパートリーに新たな息を吹き込みながら、現代音楽の普及にも貢献。ベートーヴェンの全曲演奏を若くして成し遂げ、著名作曲家からの委嘱作品を手掛けてきました。 そんなアリエル四重奏団が、2028年の創立30周年に向けてベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集録音に取り組みます。第1集はOp. 18の四重奏曲6作を収録。多くの演奏家たちが手掛けてきたこの作品を、彼らは徹底的に研究した上で、さらに直感的なアプローチを大切にし、技術的な精度を加え演奏しています。
収録作曲家:
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ファーゲルルンド(1972-):
秋分
アルカンティオ
スカイII [ラップランド室内管弦楽団、ヨーン・ストルゴーズ、ニーク・デ・フロート]発売日:2025年04月25日
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
BISが継続的に作品を録音しているファーゲルルンドは、1972年フィンランド生まれで世界的に高く評価されています。「秋分」は2017年のデルフト室内楽フェスティバルの委嘱作。ファーゲルルンドがイングマール・ベルイマンの映画を基にして作曲したオペラ《Höstsonaten 秋のソナタ》のライトモティーフなどを取り入れて、シューベルトの八重奏曲と同じ楽器編成で書かれています。 ラップランド室内管弦楽団の委嘱作「アルカンティオ」は、ファーゲルルンドの協奏曲シリーズの一環として作曲されたコントラバスと室内オーケストラのための変奏曲。彼はこれまでに12曲の協奏曲を手がけ、それぞれの楽器の技術的な可能性を生かした多彩な作品を生み出してきました。作品は初演者でありこの録音でもソリストを務めるオランダの名コントラバス奏者ニーク・デ・フロートのために書かれています。タイトルの「アルカンティオ」は古風な旋律を持つ歌の意味を持ちます。 「スカイII」はもともとバロック・アンサンブルのために作曲された「スカイ」を現代の楽器編成に置き換えたもの。置き換える際、チェンバロは不可欠であるとされ編成に残されており、曲中ではギターとチェンバロに即興の機会も与えられています。ミニマル調の曲は力強く盛り上がり、最後は静かに曲を閉じます。 SACDハイブリッド・ディスクでのリリース。
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オマージュ
ストラヴィンスキー、ムストネン、
ゴリホフ、タバコヴァの弦楽曲集 [ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ]発売日:2025年04月25日
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
ジュリアン・アズクールが芸術監督を務める「ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ United Strings of Europe」は、王立音楽アカデミーの学生により結成され、2012年から活動を始めました。これまでに4枚のアルバムを発表。いずれも高く評価されています。 今作「オマージュ」で彼らは神話や伝説、そして20世紀の巨匠たちに敬意を表し伝統と現代を結びつけるプログラムを披露します。アルバムの中心には、アズクール自身が編曲したストラヴィンスキーの「ミューズを率いるアポロ」が置かれ、その前後に、アインシュタインが1905年に提唱した「光量子仮説」から着想を得たというタバコヴァの「オルガヌム・ライト」、アルゼンチンの音楽に思いを馳せたゴリホフの「ラスト・ラウンド」、バルカンと北欧伝説からインスパイアされたムスネンの「九重奏曲」が並び、最後は巨匠カザルスを偲んで書かれた、バッハのコラール前奏曲に着想を得た「アポテオーシス」で幕を閉じます。 SACDハイブリッド・ディスクでのリリース。
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W.H.シュミット(1961-):
ピアノ曲
室内楽曲と歌曲 [アンケ・フォンドゥンク、クララ・シューマン四重奏団 他]SCHMITT, W.H.: 14 Variations on Es geht ein dunkle Wolk herein / 4 Lieder / Three Pictures (Vondung, Valotta, Adami, Clara Schumann Quartet)
発売日:2025年04月18日
NMLアルバム番号:TOCC0752
CD価格:2,175円(税込)
マンハイム出身のヴェルナー・ハインリヒ・シュミットは、少年時代にピアノを学び始め、平行して作曲も学びました。以降、ピアニストとして活躍しながら時間の許す限り作曲を続けています。10代の頃には映画音楽を学ぼうと考えていたという彼の作曲スタイルは後期ロマン派の影響を受けた調性音楽です。 歌手フォンドゥンクから作曲を依頼された「ヘルマン・ヘッセの詩による4つの歌曲」は彼女の希望で声楽とピアノ五重奏の組み合わせで書かれており、言葉と音楽が結び付いた詩情豊かな世界が展開されています。母の死を悼んで書いた「思い出」は自然豊かな中国の風景や、母のための葬送行進曲、エジプトの死者のための祈りの音楽が続き、最後は明るいヘルダーリンの「ヒュペリオン」で終わります。 他には彼の得意分野であるピアノのための小品と、チェロやクラリネットのアンサンブルを収録。シュミットの作曲家としての才能が遺憾なく発揮された作品集です。
収録作曲家:
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ソハル(1939-):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲 第1番、第3番-第5番 [ピアッティ四重奏団]SOHAL, N.: String Quartets Nos. 1, 3, 4, 5 (Piatti Quartet)
発売日:2025年04月18日
NMLアルバム番号:TOCC0754
CD価格:2,175円(税込)
1939年、インドのパンジャブ地方で生まれ、現在はイギリスを拠点に活躍する作曲家ナレシュ・ソハル。彼はクラシック音楽の分野で国際的に認められたインド人作曲家の先駆的存在であり、無調や12音技法を取り入れつつ、形式には柔軟なアプローチを採択、作品にはインドの詩、哲学的思想、テキストを採り入れるなど、ヒンズー哲学の世界観を西洋音楽のイディオムで表現しようと試みています。 このアルバムには4曲の弦楽四重奏曲を収録。1976年の「キアロスクーロ II」は実質的な第1番で、ヴァイオリンとヴィオラがそれぞれ独自のリズムを刻んで始まり、チェロが四分音やコル・レーニョなどを用いた旋律を奏で、タイトルの「キアロスクーロ(光と影)」を具現化しています。 その後、ソハルは30年近く四重奏曲の作曲をしませんでしたが、2005年に第2番(このアルバムには収録されていません)を書いたのを皮切りに、相次いで作品を発表。内省的な表情と複雑な対位法を駆使した第3番、ショスタコーヴィチを思わせる激しい曲想を持つ第4番、東洋的な響きと鋭いリズムが際立つ第5番とどの曲も聴きごたえがあります。
収録作曲家:
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ル・ボー(1850-1927):
室内楽曲と歌曲集 [ル・ボー・アンサンブル]LE BEAU, L.A.: Chamber Music and Songs (Le Beau Ensemble)
発売日:2025年04月18日
NMLアルバム番号:OC1732
CD価格:2,475円(税込)
19世紀に活躍し「ドイツ初の傑出した女性作曲家」と評されたルイーゼ・アドルファ・ル・ボー。幼少期から音楽教育を受け、クララ・シューマンにピアノを学び、ヘルマン・レヴィやハンス・フォン・ビューローの推薦を得て、ミュンヘンのヨーゼフ・ガブリエル・ラインベルガーに作曲を師事しました。彼が彼女を生徒として受け入れたのはヴァイオリン・ソナタ Op.1を聴いた後で、その音楽を「男性的で、女性が作ったとは思えない」と驚愕したと言われています。その後、交響曲、ピアノ曲、室内楽など多岐にわたる作品を書き上げ、中でも声楽曲はその多くが生前に出版されましたが、1902年に作曲した唯一のオペラ《Der verzauberte Kalif 魔法にかけられたカリフ》がカールスルーエ歌劇場のプログラムから外されたことを契機に、女性作曲家への偏見を告発するため1910年に『女性作曲家の回想録』を出版しました。この書は、同時代の音楽界についての貴重な記録でもあります。 このアルバムには彼女の歌曲とピアノ四重奏曲を収録。Op. 4の歌曲は1865年に作曲され、1877年に出版されました。ドイツ・ロマン主義の詩人のテキストを用いた若々しさ溢れる作品です。Op. 11の「5つの歌」は1876年の作品で、特に「Kornblumen und Haidekraut」では、詩の語りと音楽の表現が見事に融合しており、ラインベルガーもこの作品を称賛しています。ここではヘンリク・アヤックスが編曲したピアノ四重奏伴奏版で聴くことができます。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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モダンタイムズ
ラヴェル、アレンスキー、スルンカ(1975-):
ピアノ三重奏曲集 [トリオ・パントゥム]Piano Trios - RAVEL, M. / ARENSKY, A.S. / SRNKA, M. (Modern Times) (Trio Pantoum)
発売日:2025年04月11日
NMLアルバム番号:LDV145
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
若きピアノ・トリオの意欲的デビュー・アルバム2016年、パリ国立高等音楽院の学生によって結成されたトリオ・パントゥム。初めて集まって初見で弾いた曲がラヴェルのピアノ三重奏曲第2楽章「パントゥム」だったことが名前の由来という彼らは、各地の名高い国際コンクールに積極的に参加、2023年だけでウィーン、リヨン、ミュンヘン、そして大阪など6つのコンクールに出場し、栄えある賞に輝いています。 そのデビュー・アルバムの軸にラヴェルを据えるのは当然の成り行きであったといいますが、彼らは一つの美学にとらわれることなく、好奇心に導かれるままに、対照的で多彩なレパートリーを探求することを目指しました。そのためここには彼らの最も愛する作品に加え、ロシアのロマン派アレンスキーの佳作、そしてチェコ音楽界新進気鋭のスルンカによるSNSを題材とした作品を組み合わせ、それぞれの影響を明らかにしています。その演奏はリリカルで瑞々しくダイナミックですが、単に若々しいだけでなく、どの作品にも思慮深く誠実に対峙しているのがよく表れた、たいへん美しく好感の持てるものとなっています。 ピアノを担当する岡田浩二朗は1999年ボルドー生まれ。ベルギーやスペインで開催されたコンクールに度々入賞するなど、ソロでも実績を重ねてきた期待の新鋭です。
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シエッラ(1953-):
〈室内楽とピアノ作品集〉
6つの介在期間/小品
ヴァイオリン・ソナタ他 [コンティニューム]SIERRA, R.: Chamber and Piano Music (Continuum)
発売日:2025年04月11日
NMLアルバム番号:8.559959
CD価格:1,900円(税込)
ラテン・グラミー賞の受賞経験がある作曲家ロベルト・シエッラ。カリブ音楽と独創的なモダニズムが融合した作風は世界的に評価されています。このアルバムには彼のおよそ10年にわたる作品が収録されており、時間の概念やソナタ形式の革新的な応用、ラテン・アメリカ音楽のイメージ喚起といったテーマが探求されています。 聴き手に「音楽は時間を刻むものなのか、それとも時間を変容させるものなのか」と問いかける「6つの介在期間」、シェリル・セルツァーとジョエル・サックスのために作曲された様々な音楽的アイデアが生かされた「小品集」、作曲者が過去10年間にわたって追求したソナタ形式によるヴァイオリン・ソナタ、その形式を更に発展させたヴィオラ・ソナタ第1番。どちらのソナタにもラテンのリズムが用いられています。 ニューメキシコ州の地名“エンジェルファイア”からインスパイアされた「天使の炎」は、ルネサンス期や植民地時代のラテンアメリカの宗教画に見られるような、善と悪の天上の戦いを想起させます。 1983年のプエルトリコでのツアー以来、シエッラとコンティニュームは良好な関係を保ち、数多くの彼の作品を初演、録音。またメンバーのチェリスト、クリスティーナ・レイコ・クーパーはデュオ「クリスティーナ・アンド・ローラ」での活躍も知られています。
収録作曲家:
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ポーランドの音楽
エルスネル、マラフスキ、タンスマン、
マギン、パデレフスキの室内楽曲 [Aka Duo(アカデュオ)]ELSNER, J.A.F.: Violin Sonata, Op. 10, No. 2 / MAGIN, M.: Andante / MALAWSKI, A.: Burlesque (In Polish Music) (AKA Duo)
発売日:2025年04月04日
NMLアルバム番号:CDAccordACD340
CD日本語解説付き価格:3,675円(税込、送料無料)
国際室内楽コンクール3冠、ウィーンを拠点とする新星デュオ「Aka Duo(アカデュオ)」がポーランド室内楽の知られざる名作を紹介するアルバムが登場。ショパンの師匠エルスネルや耳に残る個性的な音使いのマギン、演奏機会の非常に少ないタンスマンやパデレフスキのソナタなど、熱心な音楽ファンの間で名前は知られているものの、実際の演奏に触れることの少ない古典~近現代までの傑作が並びます。 ヴァイオリニスト松岡井菜とピアニスト木口雄人が結成したAka Duoは2025年で7年目。2022年から2023年にかけて3つの国際コンクールで優勝したのを皮切りに欧州・アメリカで活躍の場を広げ、2024年夏には「ショパンと彼のヨーロッパ」音楽祭デビュー、2025年春にはウィーン楽友協会でのリサイタルなど活躍の場を広げています。 当CDは、ポーランド音楽国際コンクール(2023)優勝を果たした際、その演奏・解釈に感銘を受けたNIMiT(ポーランド国立音楽舞踏研究所)が提案して実現したもの。ポーランド室内楽の隠れた至宝と呼ぶべき作品群が、緻密な構成力と大胆で生き生きした解釈で収録された聴きごたえのある1枚です。Aka Duoは2024年度第34回青山音楽賞バロックザール賞を受賞し、日本での今後の活動も大いに期待されています。
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古典派の知られざる
ヴィオラとチェロのための二重奏曲集
ヴトキー(1735-1813):
3つの二重奏曲 Op.2
グリースバック(1762-1833):
3つの二重奏曲 Op.1 [ジェニー・ヨエルソン、ルジウス・ドゥブス]GRIESBACH, J.H.: 3 Duets, Op. 1, Nos. 2-3 / WUTKY, C.: Duo for Viola and Cello (Joelson, Dubs)
発売日:2025年04月04日
NMLアルバム番号:TOCN0035
CD価格:2,175円(税込)
18~19世紀に活躍した2人の作曲家、カイェタン・ヴトキーとジョン・ヘンリー・グリースバックによるヴィオラとチェロのための二重奏曲集。 ヴトキーはオーストリア出身。幼少期から音楽教育を受け、ホルン奏者として貴族の宮廷に仕えました。特にプレスブルク(現ブラティスラヴァ)の宮廷で活躍したことが知られています。 グリースバックはドイツの音楽一家に育ち、イギリスに移住した家族を追って1780年に渡英。カール・フリードリヒ・アーベルに作曲を学びました。1783年にはシャーロット王妃の庇護を受け、活躍した作曲家です。 長らく埋もれていた彼らの作品の魅力をこのアルバムで知ることができます。
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リース(1784-1838):
ピアノ三重奏曲 ハ短調 Op.143
ピアノ三重奏曲 ヘ短調 WoO 86 [トリオ・エグモント]RIES, F.: Piano Trios, Op. 143 and WoO 86 (Trio Egmont)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:8.551486
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェンの弟子として知られるフェルディナント・リースは、ボンの音楽一家に生まれ、ウィーンで1803年から3年間彼の弟子となりました。後にロンドンへ移り、1815年にはロンドン・フィルハーモニック協会のディレクターに就任して、ベートーヴェンに「交響曲第9番」を委嘱するきっかけを作りました。1824年以降はドイツに戻り、「ニーダーライン音楽祭」の指揮を務めるなど、作曲家・指揮者として活動。ウィーン古典派からロマン派への架け橋となる作品を残しています。 このアルバムには彼がイギリスからドイツに戻ってから書いた2つのピアノ三重奏曲を収録。1826年の「ピアノ三重奏曲 ハ短調 Op. 143」は詩的な緩徐楽章を中心に、技巧的な第1楽章とタランテッラ風の終楽章が印象的な歌心溢れる作品です。世界初録音となるヘ短調の三重奏曲は1836年作曲。ベートーヴェンを思わせる絶望から情熱、平穏へと至る感情の流れが描かれた第1楽章、穏やかな第2楽章、ポーランド風のリズムで始まる第3楽章と次々と主題が入れ替わるジプシー風の終楽章で構成された大胆な音楽です。 トリオ・エグモントは2019年に創設された古楽器アンサンブル。2021年に開催された歴史的楽器による室内楽コンクール「Beethoven in seiner Zeit」で第1位を受賞。またリースのピアノ三重奏曲作品2の演奏に対してフェルディナント・リース協会から特別賞が贈られました。この録音ではガット弦を使用したヴァイオリン、チェロと1826/27年製のコンラート・グラーフのフォルテピアノが用いられています。
収録作曲家:
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エルスネル(1769-1854):
〈室内楽作品集〉
ピアノ三重奏曲
ピアノ四重奏曲
ポロネーズ他 [ピオトル・パヴラク、ミコワイ・ズグウカ、ジェーン・ロジャース、ヤロスワフ・ティエル]ELSNER, J.A.F.: Chamber Works (Zgółka, Rogers, Thiel, Pawlak)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD343
CD価格:3,675円(税込、送料無料)
少年時代のショパンに音楽理論と作曲を教え、その才能を見出したことで知られるユゼフ・エルスネル(ヨゼフ・エルスナー)。彼の室内楽作品の多くは20代から30代にかけて作曲されました。このアルバムに収録されたピアノ三重奏曲と四重奏曲では、ウィーン様式を学んだ古典派の正統な継承者としての側面がうかがえます。また、ショパン以前にポロネーズの様式を確立した作品の他、技巧的な「シャコンヌ」では、彼が優れたヴァイオリニストであったことを窺わせます。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
2つのヴァイオリンのための44の二重奏曲
ベリオ(1925-2003):
2つのヴァイオリンのための二重奏曲 [マリア・ミルシテイン、マティユー・ファン・ベッレン]BARTÓK, B.: 44 Duos for 2 Violins, Vol. 1 / BERIO, L.: Duos for 2 Violins (Milstein, Bellen)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:CCS47425
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
教育用に書かれながらも異彩を放つ名作2曲をカップリングモスクワで音楽一家に生まれベルギーでオーギュスタン・デュメイに師事、現在はアムステルダム音楽院で後進の指導にもあたるヴァイオリニスト、マリア・ミルシテインと、オランダの名手マティユー・ファン・ベッレンによるヴァイオリン・デュオのための大作2題。 バルトークが教育用に書いた44の二重奏曲は東ヨーロッパ諸国の民謡が元になっており、順を追って難易度が増す趣向ですが、独創的な和声や印象的な不協和音なども聴かれるたいへんユニークなもの。ここでは演奏者の解釈によって独自の順で演奏されています。ベリオの二重奏曲もまた教育用として書かれたもので、技巧的にも曲想的にも多彩でそれぞれの曲には献呈先あるいは先人達の名前が付けられています。第1曲「ベラ」はバルトークへのオマージュ。 CHALLENGE CLASSICSからも既にデュオのアルバムをリリースしているミルシテインとファン・ベッレンは、彼らならではの息の合った演奏と隙の無いテクニック、そして鋭い表現で最後まで集中を切らすことがありません。倍音が重なり合い、2挺の音にはとても聴こえないような響きも楽しめます。
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スパニッシュ・アルバム
ファリャ、タレガ、ラヴェル、ボッケリーニ、アルベニス 他 [クシシュトフ・メイシンゲル、パトリツィヤ・ベトリー、メイシンゲル・ソロイスツ]Guitar and String Quintet Music - FALLA, M. de / TÁRREGA, F. / RAVEL, M. / BOCCHERINI, L. (The Spanish Album) (Meisinger, Betley, Meisinger Soloists)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:CHAN20382
CD価格:2,400円(税込)
1984年ポーランド生まれのクシシュトフ・メイシンゲル(マイジンガーとも)。アニエロ・デシデリオやクリストファー・パークニングらの名手に学び、ペペ・ロメロに匹敵する才能と評されるギタリストです。東京をはじめ、ウィーン楽友協会、ベルリン・フィルハーモニー、ロンドンのウィグモア・ホール、パリのシャトレ座など世界中で演奏する他、数々の音楽祭にも出演。2017年からはシュチェチンで「メイシンゲル音楽祭」を創設、芸術監督を務め、多くのアーティストを招聘しています。 このアルバムは「20世紀のギター作品集(CHAN20225)」、「スペイン作品集(CHAN20278)」に続くCHANDOSへの3枚目の録音で、1700年代から1900年代初頭のスペイン音楽を中心に選曲。パーカッション奏者のパトリツィヤ・べトリーと自らの名を冠した弦楽アンサンブル「メイシンゲル・ソロイスツ」とともに躍動感溢れる演奏を聴かせます。 使用しているのはイグナシオ・フレタ・ペスカドール製ギターの復元楽器(アンドレス・シュテルナー製)です。
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悪魔の夢
ドハーティ(1987-):
室内楽作品集 [ソノロ四重奏団 他]DOHERTY, S.: Devil's Dream (The) / Drochshaol / Lament for the Poets / No Go (Sonoro Quartet)
発売日:2025年03月21日
NMLアルバム番号:MEX77135
CD価格:2,475円(税込)
アイルランドの作曲家・フィドル奏者ショーン・ドハーティの作品集。ドハーティの作品は、アイルランド伝統音楽とクラシックを融合させ、イースター蜂起や大飢饉、戦争など歴史的なテーマを鮮やかに描き出しています。 演奏にはソノロ四重奏団の他、アイルランドの民族楽器イリアン・パイプスの名手マーク・レドモンド、コンサーティーナ(アコーディオンに似た楽器)奏者のモリー・トビンらが参加。アイルランドの豊かな音楽文化の一端を知ることができます。
収録作曲家:
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コノリー(1933-2020):
弦楽とその他の楽器のための音楽 [ピーター・シェパード・スケアヴェズ、ミハイロ・トランダフィロフスキ 他]CONNOLLY, J.: Ceilidh / Celebratio / Collana / String Trio (Music for Strings) (B. and N. Turetzky, Heaton, Skærved, Trandafilovski, Heyde)
発売日:2025年03月21日
NMLアルバム番号:MEX77209
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
ジャスティン・コノリーはロンドン生まれ。ジャーナリストで作家の父を持ち、ウェストミンスター・スクール卒業後、兵役を経て音楽家を志しました。王立音楽大学で作曲をピーター・ラシーン・フリッカー、指揮をサー・エイドリアン・ボールトに学び、卒業後は1963–65年にイェール大学に留学し更に研鑽を積んでいます。帰国後、王立音楽大学および王立音楽アカデミーで教え、1995年に引退。2020年にロンドンで生涯を終えました。 彼の音楽は、知的な厳格さと抒情性、遊び心を兼ね備えており、かつてピエール・ブーレーズが「最も魅力的なイギリスの作曲家の一人」と評しました。しかし、20世紀後半に創作活動が中断したこともあって、近年は演奏機会が減少。このアルバムは、彼の独自の音楽世界を再評価する貴重な機会となるでしょう。 演奏はチェリストのニール・ハイドとクロイツェル四重奏団のメンバーたちを中心に、王立音楽アカデミーの学生たちも参加し、世代を超えた音楽的対話が楽しめます。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
〈パリ四重奏曲 第1集〉
6つのクァドリ(1730) [ロンドン・ヘンデル・プレイヤーズ]TELEMANN, G.P.: Paris Quartets, Vol. 1: 6 Quadri (London Handel Players)
発売日:2025年03月21日
NMLアルバム番号:SOMMCD0698
CD価格:2,250円(税込)
英国古楽界の腕利き奏者を集めて2000年に旗揚げしたロンドン・ヘンデル・プレイヤーズが、テレマンの『パリ四重奏曲集』全曲録音を開始。 『パリ四重奏曲集』には1730年にハンブルクで出版された「クァドリ」(6曲)と1738年にパリで出版された「新しい四重奏曲集」(6曲)があり、前者がパリの音楽家たちの間で評判になったことから1737年にテレマンにとって最初で最後のパリ行きが実現し、その折に演奏した曲を書き留めたのが後者とされています。後者だけを「パリ四重奏曲集」と呼ぶこともありますが、当プロジェクトは「クァドリ」を含むもの。その名の通り4声で書かれ、合奏協奏曲形式、室内ソナタ(ソナタ・ダ・カメラ)、フランス風の舞曲組曲各2曲から成り、当時の代表的な様式を使いこなしつつ楽器の個性を活かした譜面を見たパリの音楽家たちの間でセンセーションが巻き起こったのでした。 ソリストとして、また古楽オーケストラやアンサンブルの一員として豊かな経験を持つロンドン・ヘンデル・プレイヤーズの演奏で。
収録作曲家:
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ベートーヴェン、リース、ロード:
弦楽四重奏曲集 [シュパンツィヒ・クァルテット]String Quartets (19th Century) - BEETHOVEN, L. van / RODE, P. (Schuppanzigh-Quartett)
発売日:2025年03月14日
NMLアルバム番号:555489-2
CD価格:2,100円(税込)
このアルバムには、同時代の作曲家ベートーヴェン、ピエール・ロード、フェルディナント・リースによる3つの弦楽四重奏曲を収録。19世紀初旬のウィーンにおける3人の関係を捉えています。 ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番は1810年に書かれた作品で、自身で「セリオーソ」と名付けた厳格な曲です。ピエール・ロードはフランス出身のヴァイオリニスト。1812年にベートーヴェンが最後のヴァイオリン・ソナタ第10番を献呈した相手です。ここには1811年に出版されたハイドン風の佇まいを持つロードの四重奏曲が収録されています。そしてロードに献呈されたベートーヴェンのソナタも収録されていますが、こちらは原曲ではなく、ベートーヴェンの弟子であり友人でもあったフェルディナント・リースが1830年代半ばに編曲した弦楽四重奏版です。彼はベートーヴェンの音楽を深く理解しており、その作品を繊細に分析しながら、室内楽作品として新たな形に再構築しました。 演奏するシュパンツィヒ・クァルテットは、ベートーヴェンと深く関わりのあったイグナーツ・シュパンツィヒの名を冠したケルンのアンサンブル。リース作品の演奏が高く評価されています。
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ベン=ハイム(1897-1984):
管弦楽曲と室内楽曲集 [リフ・ミグダル、ジェスコ・シルヴォー、シュターツカペレ・ワイマール]BEN-HAIM, P.: Orchestral and Chamber Music (Migdal, Weimar Staatskapelle, Sirvend)
発売日:2025年03月14日
NMLアルバム番号:555621-2
CD 2枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
ドイツのミュンヘンで生まれたパウル・フランケンブルガー。ミュンヘン国立歌劇場でブルーノ・ワルターの助手を務め、その後アウクスブルク市立劇場の楽長を務めました。その後は作曲と教育に専念、歌曲を中心とした作品を書きましたが、1931年、ナチスによってアウクスブルクの楽長の地位を解任されて以降、身に迫る厳しい活動の制限、脅迫、社会的孤立を逃れるために、1933年に当時イギリス委任統治領にあったパレスチナへ亡命。西洋文化において発展途上の地とみなされていたパレスチナでミュンヘン出身の彼は重用され、ヘブライ語の「パウル・ベン=ハイム」と改名。1948年のイスラエル独立とともに正式に同国の国民となり、多くの業績を遺しました。 このアルバムではヴァイオリニスト、リフ・ミグダルを中心とした「イズコール」などの協奏的作品や、ヴァイオリンとピアノのデュオ、歌曲、「無言歌」と題された独奏楽器と弦楽のための作品などが収録されており、これらからは後期ロマン派の音楽に中東の要素を融合させた独自の作風が窺えます。
収録作曲家:
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マクス(1998-):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲集 第1番-第4番 [ティペット四重奏団]MAX, N.: String Quartets Nos. 1, "The Man Who Planted Trees", 2, 3 and 4 (Morpurgo, Tippett Quartet)
発売日:2025年03月07日
NMLアルバム番号:TOCC0749
CD価格:2,175円(税込)
ロンドンを拠点に活躍する作曲家ノア・マクス。このアルバムに収録された4曲の弦楽四重奏曲はどれも20代の作品ですが、その作風は多岐にわたります。 第1番はジャン・ジオノの「木を植えた男」が基になっており、英国の田園詩からの影響も受けています。「戦火の馬」で知られる英国の詩人マイケル・モーパーゴの味わい深い語りも印象的です。第2番と第3番は、クルターグやリゲティの影響が感じられる現代的な作品。ほとばしるような不協和音が刺激的です。第4番は更に狂気じみたリズムとパッセージが交錯する野性的な作品です。
収録作曲家:
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イアン・スティーヴンス(1974-):
室内楽作品集 [マンディ・バーヴィル、ジョナサン・スモール、フィッツウィリアム弦楽四重奏団]STEPHENS, I.: Chamber Music (Fitzwilliam String Quartet, Burvill, Small, Tuach)
発売日:2025年02月28日
NMLアルバム番号:DDX21105
CD価格:2,475円(税込)
英国のチェリスト・作曲家イアン・スティーブンス。彼の作品は美しい旋律と明快な構造を持ち、随所に民謡の素材が用いられています。 ケルト音楽の伝統にインスパイアされた、クラリネットとチェロのための「ケルティック・エレジー」や、彼の想い出から生まれた「クラリネット五重奏曲」など、現代的な響きの中にほのかな郷愁を感じさせる作品が楽しめます。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽のための作品集〉
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
2つのヴァイオリンのためのソナタ他 [シモン・クシェショヴィエツ、バルトウォミェイ・ニジョウ、エルズビエタ・ムロジェク=ロスカ、アダム・クシェショヴィエツ]WEINBERG, M.: String Music - Sonata for 2 Violins / Sonata No. 2 for Solo Violin / String Trio (S. Krzeszowiec, Nizioł, Mrożek-Loska, A. Krzeszowiec)
発売日:2025年02月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD344
CD価格:3,675円(税込、送料無料)
ミェチスワフ・ヴァインベルクの弦楽のための作品集。 このアルバムに収録された全ての作品は、モスクワとその周辺地域で書かれ初演されたもので「ロシアの作品」と思われがちですが、彼自身はロシア人ではなくポーランド出身のユダヤ人で、ワルシャワからの亡命者でした。作品を初演したヴァイオリニストたちもウクライナ出身のユダヤ人で、ヴァインベルクの父がかつて劇場でヴァイオリン奏者として働いていた、オデッサ在住の奏者でした。 今作では、ポーランドの名手クシェショヴィエツ兄弟と友人たちがこれらの作品を演奏。三重奏曲の4楽章版は世界初録音です。
収録作曲家:
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エルガー(1857-1934):
ヴァイオリン協奏曲/愛の挨拶
ディーリアス(1862-1934):
ヴァイオリンと管弦楽のための組曲(室内楽編曲版) [ニコラ・ドートリクール、フレデリック・シャスラン、BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団、カプリチオ弦楽四重奏団]ELGAR, E.: Violin Concerto, Op. 61 / Salut d'amour / DELIUS, F.: Suite (Dautricourt, Chaslin, Capriccio Quartet, BBC National Orchestra)
発売日:2025年02月21日
NMLアルバム番号:CCS48725
CD価格:2,775円(税込)
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シンディング(1856-1941):
ピアノ三重奏曲集 Op.23、64、87
チェロとピアノのための6つの小品 Op.66 [ハイペリオン・トリオ]SINDING, C.: Piano Trios, Opp. 23, 64, 87 / 6 Stücke (Hyperion Trio)
発売日:2025年02月21日
NMLアルバム番号:555375-2
CD 2枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
美しいピアノ曲「春のささやき」で知られるノルウェーの作曲家クリスティアン・シンディング。この2枚組には1893年から1908年に作曲されたピアノ三重奏曲を中心に収録。 第1番は勇壮な旋律で幕を開け、アンダンテ楽章では楽器の複雑な絡み合いを通じてアール・ヌーヴォーの美学を表現、終楽章では第1楽章の動機を再現させて統一感を持たせています。第2番では第1楽章展開部の力強い旋律でヴァイオリンにスル・ポンティチェロ奏法を使って効果を上げ、第3番はグリーグ、ワーグナーへのオマージュを取り入れた創意あふれる作品です。 1903年のチェロとピアノのための「6つの小品」はシンプルな構成ながら、物語性と感情的な深みを持つ曲集。第5曲「ロマンス」の憂愁に溢れたチェロの旋律がとりわけ印象的です。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
〈弦楽四重奏曲集 第5集〉
第1番、第7番、第11番他 [フォーグラー弦楽四重奏団 他]DVOŘÁK, A.: String Quartets, Vol. 5 - Nos. 1, 7, 11 / 8 Waltzes, Op. 54 (Vogler String Quartet)
発売日:2025年02月21日
NMLアルバム番号:555672-2
CD 2枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
フォーグラー弦楽四重奏団によるドヴォルザークの弦楽四重奏曲集。およそ13年間にわたる全集録音がこの第5集で完結となります。 今回のアルバムにはワーグナーとリストの影響が感じられる1862年作曲の第1番と、冒頭からスラヴ民謡風の旋律が印象的に用いられた1874年の第7番、ウィーンで演奏するために書かれたため、スラヴ色の表出が比較的抑えられた1881年の第11番を収録。最後に置かれたワルツはもともとピアノのために書かれた「8つのワルツ」からドヴォルザークが2曲を選び弦楽四重奏用に編曲。後にコントラバスをオプションで加え、弦楽オーケストラでの演奏も可能となった作品です。 演奏するフォーグラー弦楽四重奏団は1985年、ベルリンのハンス・アイスラー音楽アカデミーの学生たちによって結成されたアンサンブル。創設以来、メンバーの交代をすることなくハイドンからバルトークまで幅広いレパートリーを演奏、時にはタンゴやポップスも演奏することで知られます。
収録作曲家:
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グレツキ(1933-2010):
〈弦楽四重奏のための作品全集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第3番
5つのクルピエ地方の歌 [シレジア弦楽四重奏団]GÓRECKI, H.: String Quartets (Complete) (Silesian String Quartet)
発売日:2025年02月21日
NMLアルバム番号:CHAN20383
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
EMI Polandから2008年に発売されたグレツキの3曲の弦楽四重奏曲に、今回初出となる「5つのクルピエ地方の歌」をカップリングしたアルバム。2枚組ながら特別価格での発売です。 3曲の弦楽四重奏曲はいずれも晩年の作で、クロノス・クァルテットの委嘱で書かれました。第1番は1988年に書かれた単一楽章の作品で、16世紀の作曲家ヴァツワフ・フォン・シャモトゥイの歌「Modlitwa, gdy dziatki spać idą 子どもたちが寝るときの祈り」の旋律が用いられています。第2番は「クワジ・ウナ・ファンタジア 幻想曲風に」という副題を持ち、ベートーヴェンの影響が感じられる古典的な4楽章構成の作品。第3番は1994年から95年にかけて作曲されたものの、2005年まで初演が行われることがなく、楽譜の献辞には「長年この四重奏曲を辛抱強く待っていたクロノス・クァルテットに」と記されています。タイトルはロシアの詩人ヴェリミール・フレーブニコフの詩から採られており、全曲を覆うテーマは、嘆き、哀悼、追悼、慰めと、彼の代表作「悲歌のシンフォニー」に通じるものがあります。 「5つのクルピエ地方の歌」はワルシャワ西部の民謡に基づいた合唱曲が原曲。グレツキ自身が「この作品は弦楽四重奏でも効果的に演奏できる」と提案しており、今回シレジア弦楽四重奏団によってそのヴァージョンの世界初録音が実現しました。 シレジア四重奏団は、ポーランドを代表する室内楽アンサンブルの一つ。コンセルトヘボウ、カーネギーホール、ウィグモアホールなど世界各地で演奏を行い、2019年にはBBCプロムスに初登場しました。ポーランド国立放送交響楽団の専属アンサンブルとして活動するとともに、1993年から2017年まで国際室内楽フェスティバルを主宰しました。自国の作品を主なレパートリーとし、2017年、グラジナ・バツェヴィチの弦楽四重奏曲全集の録音(CHANDOS)でグラモフォン賞を受賞、2023年にはミェチスワフ・ヴァインベルクの弦楽四重奏曲全集(CD ACCORD)をリリース、こちらも高く評価されています。
収録作曲家:
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Lonely Landscape
ハリソン(1915-1990):
室内楽作品と歌曲集 [アリス・ニアリー、ジェームズ・ギルクリスト、ジェームス・コールマン、ロイヤル・ウェールズ・チェンバー・プレイヤーズ]発売日:2025年02月21日
CD価格:2,325円(税込)
英国ケントで生まれた作曲家パメラ・ハリソン。王立音楽大学でゴードン・ジェイコブに作曲を、アーサー・ベンジャミンにピアノを学び、1943年にチェロ奏者のハーヴェイ・フィリップスと結婚。その後も作曲活動を続け、室内楽を中心に作曲活動を行いました。 このアルバムは、クラリネット奏者ロバート・ブレーンが選曲した1枚で、ハリソン作品の入門にもふさわしいものです。師ジェイコブから「最高の現代作品」と高い評価を受けた1947年初演のチェロ・ソナタにはじまり、BBC放送やウィグモアホールで演奏され、聴衆からも絶賛された繊細な表情を持つ歌曲集「The Kindling of the Day」やブロンテ、ドーソンの詩を用いた歌曲に続き、結婚生活が破綻した1959年の以降の作品が並びます。 この頃は大規模な作品が減少したものの、親しい友人たちのための小品がいくつか生まれました。やがて1980年代に創作意欲を取り戻した彼女は、ベートーヴェンを想起させる七重奏曲や田園八重奏曲などのような、古典的な楽器編成や田園的なテーマに焦点を当てた作品を書き上げるとともに、ジャケットに使用されているような美しい風景画の製作に心を傾け、ブライトンで75年の生涯を閉じました。 美声を誇るジェイムズ・ギルクリストの歌唱と、名手たちのアンサンブル、ロイヤル・ウェールズ・チェンバー・プレイヤーズによる演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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水の反映 [百采<佐藤采香、鐵百合奈>、石原悠企]
Euphonium and Piano Recital: Hyakusai - BRAHMS, J. / CHOPIN, F. / DEBUSSY, C. / FAURÉ, G. (Reflets dans l'eau)
発売日:2025年02月21日
NMLアルバム番号:MYCL-00057
SACD-Hybrid国内盤価格:3,740円(税込、送料無料)
優美な旋律。豊潤な音色。ユーフォニアムとピアノが奏でる新たな美しい世界。
ユーフォニアム版ブラームス:ホルン・トリオを収録!2018年リエクサ国際コンクールにて日本人初の優勝を果たすなど、日本を代表するユーフォニアム奏者となった佐藤采香と、豊かな感性と作品への深い洞察で高い評価を受けるピアニスト鐵百合奈の二人が新たなデュオ「百采(ひゃくさい)」を結成。当アルバムがデュオ・デビューアルバムとなります。息の合った軽やかなアンサンブルで、彩り豊かにメロディを奏でます。 水面のように煌めく音色が美しい向井響「水の反映Ⅱ」。チェロの代わりにユーフォニアムで奏でるショパン「序奏と華麗なポロネーズ」は、二人の鮮やかな妙技と音色が全開です。また注目は、ヴァイオリニスト石原悠企を迎えたブラームスのホルン・トリオ<ユーフォニアム版>。ブラームスの繊細で美しい世界観をユーフォニアムとヴァイオリン、ピアノというアンサンブルでご堪能下さい。 無限に広がる「百采」の世界。ぜひお聴き下さい。 -
近現代のサクソフォン四重奏曲集
ニン、グリーディ、グラナドス、イバロンド、トルドラ [ガマン・アンサンブル]Chamber Music (Saxophone) - GRANADOS, E. / GURIDI, J. / IBARRONDO, F. / NIN, J. / TOLDRÀ, E. (Gaman Ensemble)
発売日:2025年02月14日
NMLアルバム番号:IBS-182024
CD価格:2,475円(税込)
新進気鋭のサクソフォン四重奏団「ガマン・アンサンブル」。このアルバムでは過去1世紀にわたるスペインとフランスの文化的な結びつきとその音楽的影響を描いています。収録されているのは、バスク、アンダルシア、カタルーニャといった地域の出身でパリでの活動経験を持つ5人の作曲家の作品。アンサンブルのメンバーも全員がパリで学び、同地の文化に深い関心を寄せており、深い共感に溢れた演奏を聴かせます。 彼らは、トルドラの「海の景色」の他、ニンとグリーディの曲を自らサクソフォン四重奏用に編曲したバージョンや、グラナドスの舞曲をアレンジして演奏。イバロンドの Il dolore はガマン・アンサンブルによる委嘱作品で、これが初録音です。
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シューマン(1810-1856):
弦楽四重奏曲(全3曲)
ピアノ五重奏曲 [ストラーダ四重奏団、テオ・フシュヌレ]SCHUMANN, C.: String Quartets and Piano Quintet (Schumann Collection) (T. Fouchenneret, Quatuor Strada)
発売日:2025年02月14日
NMLアルバム番号:LBM071
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
フシュヌレ兄弟を中心として録音が続けられるシューマンの室内楽ライヴ録音シリーズの第4弾。 ピエール・フシュヌレのほか、リール国立管弦楽団コンサートマスター田中綾子、名手フランソワ・サルクらによるストラーダ四重奏団が演奏する弦楽四重奏曲と、テオ・フシュヌレを迎えたピアノ五重奏曲を収録。いずれも1842年に立て続けに作曲された充実作を、メリハリのある活き活きとした演奏で楽しませてくれます。
収録作曲家:
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デュプレ(1886-1971):
ピアノ曲と室内楽曲集 [ハロルド・ファブリカント(ピアノ)、フィリップ・ニクソン(ヴァイオリン)、ロザン・ハント(チェロ)]DUPRÉ, M.: Piano and Chamber Works (Nixon, Hunt, Fabrikant)
発売日:2025年02月14日
NMLアルバム番号:TOCC0755
CD価格:2,175円(税込)
ルーアン生まれのオルガニスト、作曲家、教育者であるマルセル・デュプレは、同世代のフランス人オルガン奏者の中でもよく知られる人物の一人です。彼は欧米で2000回以上の演奏会を行い、特にバッハの全オルガン作品を暗譜で演奏したことで広く注目を集めました。作曲家としては65作を遺しましたが、オルガン曲以外の作品はこれまでそれほど注目されてきませんでした。 このアルバムには、デュプレのピアノ曲と室内楽曲を収録。学生時代に作曲し、ヴィエルヌに捧げられた「ヴァイオリン・ソナタ」や「エレヴァシオン」、さらにパリ音楽院でピアノ科教授を務めたルイ・ディエメに献呈された「6つの前奏曲」、デュプレの母のために作曲された「3つの小品」など、フォーレやヴィエルヌの影響が感じられる作品が並びます。また、友人の劇のための付随音楽をピアノ用に編曲した「4つの小品」はクララ・ハスキルに献呈されたことでも知られています。これら5つの作品を通じて、デュプレの多彩な音楽世界を堪能することができます。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
〈ピアノ三重奏曲全集 第4集〉
ピアノ三重奏曲
第26番・第31番・第34番・第36番他 [トリオ・ガスパール]HAYDN, J.: Keyboard Trios (Piano Trios) (Complete), Vol. 4 - Nos. 13, 20, 22, 32 (Trio Gaspard)
発売日:2025年02月07日
NMLアルバム番号:CHAN20330
CD価格:2,400円(税込)
トリオ・ガスパールによるハイドンのピアノ三重奏曲全曲録音シリーズ。この第4集には1789年から90年代に書かれた4作を収録しています。 出版社の要請で急いで作曲されたという第26番、ハイドンがロンドンに滞在していた際に書かれた第34番、同時期に書かれエステルハージ侯爵夫人マリア・ヘルメネギルトに献呈された第36番、1792年頃に書かれた第31番。第31番は最初にヴァイオリンとピアノのためのソナタとして出版されましたが、後に出た版にチェロ・パートがあることから、ハイドンが三重奏曲として構想していたと考えられています。 最後に置かれたのはトリオ・ガスパールのためにサリー・ビーミッシュが書き上げた「トランス」で、この曲はハイドンのピアノ三重奏曲第40番からの影響と、認知症を患う彼女自身の母との関係が描かれた「変化、推移、消失」をテーマとする瞑想的な5分半の作品です。 トリオ・ガスパールは、2010年にドイツ、ギリシャ、イギリス出身のメンバーで設立。ワイマールで行われたヨーゼフ・ヨアヒム室内楽コンクールやウィーンでのハイドン国際室内楽コンクールなどで優勝した実力派のアンサンブルで、創設当時からハイドンの作品を積極的に演奏しています。
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グレロプ(1981-):
Perhaps Thus the End
弦楽四重奏曲 第2番/クラリネット五重奏曲 [ディオティマ弦楽四重奏団、ヨナス・フロルンド(クラリネット)]GLERUP, R.: Perhaps Thus the End / Clarinet Quintet (Frølund, Quatuor Diotim)
発売日:2025年01月31日
NMLアルバム番号:8.224763
CD価格:2,475円(税込)
ルネ・グレロプの作品集。「弦楽四重奏曲第2番」はディオティマ弦楽四重奏団に捧げられており、曲中では公園での散歩からバーでの物思いまで、延々と繰り返される人生のシーンに潜む美を描いています。 「クラリネット五重奏曲」では、ブーレーズからブラームスまで、多様な音楽的影響へのオマージュが込められており、名クラリネット奏者、ヨナス・フロルンドが参加しています。
収録作曲家:
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Silence is Music too
ボロプ=ヨアンセン(1924-):
室内楽作品集 [エスビェア・アンサンブル、クリスティアン・マルティネス(パーカッション)、クリストファー・ニーホルム・ヒルディグ(ピアノ) 他]BORUP-JØRGENSEN, A.: Distichon / Intrada / Malinconia / Trio (Esbjerg Ensemble, Hyldig)
発売日:2025年01月31日
NMLアルバム番号:8.226925
CD価格:2,400円(税込)
デンマークの作曲家アクセル・ボロプ=ヨアンセンの作品集。 ボロプ=ヨアンセンは独学で音楽を学び、ダルムシュタット夏季講習会に参加した初のデンマーク人作曲家で、1960年代の前衛音楽の影響を受けながらも、特定の主義に囚われることはなく、独自のスタイルを追求しました。彼の自筆譜は、書道のような美しさを持つことでも知られています。OUR RECORDINGSにおけるシリーズ第8弾となるこのアルバムは、彼の生誕100周年を記念する特別なトリビュートであり、様々な年代に書かれた室内楽を中心に収録。棄てられていたものを打楽器として使用した作品は、彼の創作の旅を彩るものとして聴きごたえがあります。 演奏はデンマークを代表するエスビェア・アンサンブルとスペシャル・ゲストたち。彼の音楽を初めて聴く人にとっても理想的な入門盤となることでしょう。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 第81番・第82番
スコットランド民謡 [マクスウェル四重奏団]HAYDN, J.: String Quartets Nos. 66 and 67 / Folk Music from Scotland (Maxwell Quartet)
発売日:2025年01月31日
NMLアルバム番号:CKD741
CD価格:2,775円(税込)
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アーン(1874-1947):
ピアノ五重奏曲
ピアノ四重奏曲
歌曲集 [カレイドスコープ・チェンバー・コレクティヴ]HAHN, R.: Chamber Works and Songs (Kaleidoscope Chamber Collective)
発売日:2025年01月31日
NMLアルバム番号:CHAN20326
CD価格:2,400円(税込)
ビロードのように滑らかな声とカリスマ性で国際的な注目を集めるテノール歌手、カリム・スレイマン。イーストマン音楽学校を首席で卒業し、コレギウム・ムジクムでポール・オデットの指導を受け、ライス大学で修士号を取得。その後、パリに移り、オートコントルのハワード・クルックに師事、また、シカゴのセカンド・シティ・トレーニング・センターで即興演奏を学びました。ソリストとしてだけではなく、トム・ポスターとエレーナ・ウリオステを創設メンバーとするカレイドスコープ・チェンバー・コレクティヴの中心メンバーとして活躍しています。 今回のレイナルド・アーンの作品を収録したアルバムには、アーン歌曲のピアノ伴奏部分が室内楽編曲にも適していることに気が付いたというポスターが自ら編曲を行いスレイマンが歌う歌曲6作に加え、たいへん魅力的なピアノ五重奏曲、ピアノ四重奏曲を収録。アーンの音楽の繊細な美しさを存分に楽しめます。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ三重奏曲 第1番・第2番 [トリオ・デ・アルプ]DVOŘÁK, A.: Piano Trios Nos. 1 and 2 (Trio des Alpes)
発売日:2025年01月17日
NMLアルバム番号:CDS8003
CD価格:2,175円(税込)
トリオ・デ・アルプによるドヴォルザークのピアノ三重奏曲シリーズ、第2集はシューベルト風の抒情とスラヴ的響きを融合させた第1番と、引き締まった構成の中に、スラヴ風のテーマを採り入れた第2番を収録。両曲とも伸びやかな旋律、十分多彩ながらも落ち着いた和声展開が魅力です。 トリオ・デ・アルプは、豊かな個性と高度な技術を持つ3人の音楽家による室内楽アンサンブル。「対話」や「共有された音色」に重点を置き、作曲家の意図に忠実な演奏を追求しています。 ヴァイオリニストのハナ・コトコヴァーは国際的に評価され、特にニューヨークでの演奏や「プラハの春」国際コンクールでの優勝が知られています。チェリストのクロード・アウリは現代音楽で高い評価を得ており、ピアニストのコッラード・グレコは豊富な室内楽経験を活かしてアンサンブルを支えています。
収録作曲家:
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Something So Transporting Bright [クロイツェル四重奏団、ロデリック・チャドウィック(ピアノ)]
Something so Transporting Bright - COATES, G. / HARRISON, S. / METCALF, T. / JÄRVENTAUSTA, J. (Chadwick, Kreutzer Quartet)
発売日:2025年01月17日
NMLアルバム番号:MEX77132
CD価格:2,475円(税込)
長年にわたり、現代クラシック音楽の最前線で活躍し、多岐にわたる作曲家との継続的なコラボレーションで知られるクロイツェル四重奏団。この最新アルバム「Something So Transporting Bright」は、1992年から四重奏団と共に活動してきた作曲家グロリア・コーツから、サディ(セイディー)・ハリソン、20代の新進作曲家トーマス・メトカーフやヨエル・ヤルヴェンタウスタに至るまで、さまざまな世代の作曲家との深い関わりが示されています。アルバムにはパンデミック下で制作された3つの作品を含み、ヤルヴェンタウスタとメトカーフの作品には水や川の流れがテーマとして取り入れられています。 グロリア・コーツのピアノ四重奏曲は、彼女の誕生日にクロイツェル四重奏団が演奏した曲で、これがアンサンブルと作曲家との最後のコラボレーションになったという思い出の作品です。
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地球の出 [ベス・マクニンチ(ヴィオラ)、ムジチ・アイルランド(アンサンブル)]
Chamber Music (Irish) - BUCKLEY, L. / BATES, L. / GRIBBIN, D. / WILSON, I. (Earthrise) (Musici Ireland, McNinch)
発売日:2025年01月17日
NMLアルバム番号:MEX77133
CD価格:2,475円(税込)
2012年に結成された「ムジチ・アイルランド」はアイルランド室内楽の最前線で活躍し、現代作品の委嘱や初演、特に女性作曲家を支援する革新的な活動で知られています。 このアルバム『Earthrise 地球の出』には、ヴィオラの情感豊かな響きを活かしたベイツの作品をはじめ、ケルト神話からインスパイアされたグリビンの作品や、アイルランドに伝わる伝統的な歌唱法を模倣したウィルソンの弦楽四重奏曲、ノルウェーのハルダンゲル・フィドルの響きを模したバックリーの「Fiol」、宇宙の静寂を表現したマッケイの「Mr. Shah」といった多彩な新作が収録されています。
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対話における時代と文化
ババジャニアン、スメタナ、クシェネクのピアノ三重奏曲 [トリオ・コントラスティ]Piano Trios - BABADJANIAN, A.H. / SMETANA, B. / KRENEK, E. (Epochs and Cultures in Dialogue) (Trio Contrasti)
発売日:2025年01月17日
NMLアルバム番号:OC1735
CD価格:2,475円(税込)
アルメニア、ロシア、中国出身の若き3人の音楽家によるピアノ三重奏団「トリオ・コントラスティ」のデビューアルバム。3つの作品を取り上げ、異なる時代と文化が交わる音のモザイクを描き出しています。とりわけ最近人気が高まるババジャニアンの作品は、ロマンティックでありながら、民族的色彩が色濃く反映された劇的かつ溢れる歌心に満ちています。 2021年春に結成されたこのトリオは、同年夏にはドイツで開催された「hmt-Musikpreis」コンクールの決勝に進出、2021年秋にはロストックで開催された室内楽フェスティバル「Als die Stunden still Standen」の最終コンサートで観客を魅了しました。2022年4月以降はハンブルク音楽演劇大学で室内楽の修士課程に在籍し、ニクラス・シュミット教授の指導のもと、さらに研鑽を重ねています。
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シンプソン(1921-1997):
〈室内楽作品集 第1集〉
弦楽四重奏曲
2つの歌曲/五重奏曲
クラリネット三重奏曲 [ティペット四重奏団 他]SIMPSON, R.: Chamber Music, Vol. 1 (Johnson, Wallfisch, Lenehan, Hartmann, Witthoefft, Cigleris, Hannigan, Duerden, Andreassen, Tippett Quartet)
発売日:2025年01月17日
NMLアルバム番号:TOCC0701
CD価格:2,175円(税込)
ロバート・シンプソンは、アントン・ブルックナーやカール・ニールセンの影響を受け、「20世紀のブルックナー」と称されることもあるイギリスの作曲家。彼の室内楽作品の大部分は1980年代から1990年代にかけてHyperionレーベルによって録音されましたが、そのディスコグラフィーにはいくつかの空白が残されていました。彼の作品の普及を目指して1980年に設立されたロバート・シンプソン協会は、この空白を埋めるために2枚のアルバムを製作、こちらがその1枚目となります。 ここには作曲家の死後に発見された初期の弦楽四重奏曲と2つの歌曲を収録。これらの作品からは、彼が若くしてすでに卓越した才能を持っていたことを証明しています。とりわけ学生時代に作曲されたニ長調の四重奏曲は、当時の試験官から「大胆不敵」と評されたものです。最後の2作品は、クラリネットのレパートリーの拡充を目指すシンプソン円熟期の代表作。三重奏曲では名手エマ・ジョンソンが味わい深い演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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クヴァラス(1960-):
〈器楽曲、室内楽曲、歌曲集 第2集〉
ピアノ・ソナタ「ヘリング島」
歌曲集「Winter Came Early」 [コーディ・グリーン、ジョルジーナ ・ルイス、ジェーン・マゴン、カレン・ヴァン・スパル 他]KOUVARAS, L.: Piano Music, Chamber Works and Songs, Vol. 2 (Magão, Spall, Onus, Green, Lewis, Alsop)
発売日:2025年01月17日
NMLアルバム番号:TOCC0734
CD価格:2,175円(税込)
メルボルンを拠点に活躍するリンダ・クヴァラスの作品を系統的にリリースするシリーズ。クヴァラスは現在、メルボルン大学の音楽院でオーストラリアの音楽とジェンダー問題を研究、発表した著書ではいくつかの出版賞を受賞しています。また、若い頃にはパンクとニュー・ウェイヴに傾倒したという彼女らしい、ジャンルの融合を目指した作品も高く評価されています。 第2集には外界とのつながりからインスパイアされた2つの大作を収録。ピアノ・ソナタ「ヘリング島」はピアノと語り手、あらかじめ録音されたサウンドを組み合わせて、先住民の歴史を描いた作品。「Winter Came Early」は、重い病の宣告を受けいれようとする母と、その娘の姿を描いた詩が静かに歌われていきます。 シリーズを通じてピアニストのコーディ・グリーンの選曲でクヴァラス作品の紹介をしていきます。
収録作曲家:
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フェスカ(1820-1849):
ピアノ三重奏曲 第1番・第6番 [パイアン・トリオ]FESCA, A.E.: Piano Trios Nos. 1 and 6 (Trio Paian)
発売日:2025年01月10日
NMLアルバム番号:555024-2
CD価格:2,100円(税込)
アレクサンダー・フェスカは、音楽家の父フリードリヒ・エルンスト・フェスカの息子として1820年に生まれました。彼が6歳の時に、父が39歳の若さで亡くなりましたが、彼の才能は開花し、11歳で初めて行った公演で才能を認められ、音楽奨学金を受けてさらなる教育を受けました。1837年には、ヴァイオリニストのアンリ・ヴュータンとの共演で注目を集め、以降も歌劇やピアノ三重奏曲を発表しましたが、演奏旅行中のブラウンシュヴァイクで健康を損ねてしまい、28歳でこの世を去りました。 彼の作品のほとんどはピアノ曲と室内楽であり、その作風はメンデルスゾーンやシューマンを思わせるロマンティックなものですが、ベートーヴェンの伝統を継ぐ古典的な4楽章構成も守っており、特に三重奏曲第1番ではその影響が顕著です。また、第6番は、民俗音楽からの影響とみられる鋭いリズムと勇壮な主題が印象的で、フェスカならではの工夫が凝らされています。
収録作曲家:
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シュテルケル(1750-1817):
ピアノ三重奏曲集
四重奏曲 [トリオ・フォルテピアノ]STERKEL, J.F.X.: Piano Quartet / Piano Trios, Op. 30, Nos. 1-2 (Plagge-Zimmermann, Trio Fortepiano)
発売日:2025年01月10日
NMLアルバム番号:555499-2
CD価格:2,100円(税込)
ヨハン・フランツ・クサーヴァー・シュテルケルは、ヴュルツブルク生まれのピアニストで作曲家。幼少期、継父によって音楽活動の制約を受けていましたが、母親の支援でピアノを始め、音楽の才能を開花させました。その後、14歳でヴュルツブルク大学に進学し、聖職者を目指して学びながら音楽活動にも注力、1774年には司祭となり、平行して交響曲や宮廷歌手のためのアリアを作曲、評価を高めました。彼の8曲の交響曲は、パリの「コンセール・スピリチュエル」で1777年からの5年間に50回以上も演奏され、1777年から79年の間にパリで最も多く作品が演奏された作曲家となりました。 彼は歌劇と十数曲の交響曲に加えて、数多くのピアノ三重奏曲と四重奏曲を作曲。この作品30は1789年にアルタリア社から出版され「心地よい流れ、歌のような旋律、和声の統一が評価されました。とりわけ、鍵盤楽器が主導的役割を担うことが多かったこの時代の作品としてはヴァイオリンとチェロの役割が強調されています。ピアノ四重奏曲は1804年の作品です。
収録作曲家:
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ヴァイグル(1766-1846):
オーボエ、ヴァイオリンとチェロのための
6つの三重奏曲 [カリン・ファン・ヘールデン、マルティン・ヨップ、ケイティ・スティーヴンス]WEIGL, J.: Oboe Trios Nos. 1-6 (Heerden, M. Jopp, K. Stephens)
発売日:2024年12月13日
NMLアルバム番号:555455-2
CD価格:2,100円(税込)
ヨーゼフ・ヴァイグルは、両親がエステルハージ家に仕えた音楽家。父の影響で音楽に親しみ、若くしてサリエリやグルックに認められ、オペラの作曲家として名声を博しました。彼は30曲以上のオペラ、劇場やバレエの音楽、宗教曲などを作曲しましたが、器楽作品にはほとんど関心を示さず、このオーボエ、ヴァイオリン、チェロのための6曲の三重奏曲がかろうじて知られているのみです。この曲集の自筆譜はオーストリア国立図書館に保管されていますが、作品には題名や日付がなく、1780年代半ば以降に作曲された可能性があるものの出版はされていません。 三重奏曲は3部構成で、オーボエが主役を担う場面が多いものの、3つの楽器のバランスは取れており、各曲の構成はどれも工夫が凝らされています。例えば、第1番にはモーツァルト風のアダージョがおかれ、第3番にはフーガとシチリアーナ、第5番にはロ短調の変奏楽章、最後の第6番の第2楽章では精緻な二重フーガが聴かれます。ヴァイグルはこれらの三重奏曲をマリア・テレジア皇后のプライベート・コンサートのために作曲したと推測されています。
収録作曲家:
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レスラー(1880-1962):
六重奏曲 Op.16
ピアノ五重奏曲 Op.28 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)、ウィーン・アルティス四重奏団 他]RÖSSLER, R.: Sextet / Piano Quintet (Triendl, Moraguès, Castello, Artis Quartet)
発売日:2024年12月13日
NMLアルバム番号:555537-2
CD価格:2,100円(税込)
リヒャルト・レスラー(Rößler、Roeßler、Rösslerなど多様な表記あり)は、1880年に、リガでバルト系ドイツ人の母とチェコ出身のドイツ系ヴァイオリニストである父の間に生まれました。父の仕事の関係で幼少期にリガ、カリシュ、ジラルドフを転々とした後、リガに戻り音楽教育を受け、地元の音楽学校を卒業後、ベルリン芸術大学に進学。作曲をマックス・ブルッフ、ピアノをカール・ハインリヒ・バルトとエルンスト・ルドルフに師事し、20歳でメンデルスゾーン作曲賞を受賞。ピアノ教師として同大学に採用されました。このアルバムに収録された六重奏曲とピアノ五重奏曲は、後期ロマン主義の影響が色濃く、ブラームスをはじめ、同時代のドイツ・オーストリア音楽の影響を受けています。 六重奏曲 Op.16は、ダイナミックなリズムを特徴とする曲で、第1楽章に複雑なパッサカリアが置かれています。各楽器がバランスよく役割を担いますが、ピアノが特に重要な役割を果たします。 ピアノ五重奏曲 Op. 28は、第一次世界大戦中に作曲されましたが、暗い世相の影響は感じられず、協奏的な性格を持つ美しい作品です。第1楽章ではシューマンを彷彿とさせるモチーフが用いられ、第2楽章のシンコペーションや、舞曲の持つリズムを持つ第3楽章も印象的です。華やかかつ技巧的な終楽章でドラマチックな結末を迎えます。
収録作曲家:
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エグザイル
シュニトケ(1934-1998):
チェロ・ソナタ(チェロ、弦楽とチェンバロ版)
パヌフニク(1914-1991):
ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲他 [パトリツィア・コパチンスカヤ、トーマス・カウフマン、カメラータ・ベルン]発売日:2024年12月06日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
コパチンスカヤが深い共感を持って描く、故郷を追われた人々の音楽パトリツィア・コパチンスカヤが、音楽監督を務めるカメラータ・ベルンとその首席チェロ奏者トーマス・カウフマンと共に、故郷を追われたあるいはやむなく去った人々をテーマに構成したアルバム。コパチンスカヤ自身、故郷モルドバは自分のなかでもはや失われており、そこに囚われていながらも既に根を下ろしておらず、自分は永遠に根無し草であると感じていることが、このプログラムの根底にあります。 ウクライナとロシアに共通する民族楽器クギクリ(パンパイプ)を使用して本来演奏される伝承曲の、リズミカルながらもどこか不安を帯びた編曲版から弦楽合奏によるシュニトケのチェロ・ソナタが立ち上がり、巨大な蒸気機関を思わせる曲想へと発展していくオープニングは圧巻。コパチンスカヤが不穏な響きに乗り澄んだ声で歌うモルドバの伝承曲、故郷ポーランドで演奏を禁じられたパヌフニク、内的亡命者と呼べるシューベルト、ソヴィエトで12音と四分音による音楽に打ち込みフランスへ亡命したヴィシネグラツキーなどが続き、ラストはイザイがシンシナティ交響楽団の音楽監督を務めていた時にヴァイオリンとヴィオラの合奏のために書いた「逃亡者」を収録。 鋭利な解釈と表現で作品への深い共感を刻むアルバムです。
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マルシュナー(1795-1861):
〈ピアノ三重奏曲集 第1集〉
ピアノ三重奏曲 第1番 イ短調 Op.29
ピアノ三重奏曲 第7番 ヘ長調 Op.167 [グールド・ピアノ・トリオ]MARSCHNER, H.A.: Piano Trios, Vol. 1 - Nos. 1 and 7 (Gould Piano Trio)
発売日:2024年12月06日
NMLアルバム番号:8.574612
CD価格:1,900円(税込)
ハインリヒ・マルシュナーは、ウェーバーとワーグナーの間の世代におけるドイツ・ロマン派オペラの代表的な作曲家として知られていますが、その優れた室内楽作品はしばしば見過ごされがちです。とりわけ彼はピアノ三重奏曲を愛し、生涯で7曲を作曲。友人であったシューマン夫妻からも高く賞賛されています。 このシリーズ第1集には初期の第1番と円熟期の第7番を収録。抒情的でコントラストに富んだ第1番は軽快なリズムと清々しい旋律が特徴。第7番はより洗練されたスタイルで、エネルギッシュで力強いテーマと、内省的なセクションが交互に現れる中、3つの楽器が巧みに対話を繰り広げます。 古典派から現代まで幅広いレパートリーを持つグールド・ピアノ・トリオの演奏で。
収録作曲家:
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ハンスイェルク・アンゲラーの芸術
モーツァルトから現代作品まで
[9枚組 BOX] [ハンスイェルク・アンゲラー(ナチュラル・ホルン、ホルン、狩猟ホルン)]発売日:2024年11月29日
CD 9枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
ハンスイェルク・アンゲラー(1955-)は、オーストリアを代表するホルン奏者および指揮者であり、ホルンとナチュラルホルンを中心に、狩猟ホルンなど幅広い楽器で独自の解釈による演奏を聴かせます。 アンゲラーはチロル生まれ。インスブルックのチロル音楽院とザルツブルクのモーツァルテウム大学で学び、著名なホルン奏者ヘルマン・バウマンにも師事しました。1976年から1980年までインスブルック交響楽団のホルン奏者を務め、その後チロル音楽院およびモーツァルテウム大学で教授として活躍。さらに、ニュルンベルク音楽大学でも教鞭を執り、次世代のホルン奏者を育成するとともに、ウィーン・フィルやカメラータ・ザルツブルクなど著名なオーケストラと共演し、ホルンとナチュラルホルンのソリストとして国際的な評価を受けています。また、現代作曲家エーダーやクロルなどが彼のために作品を書いており、これらの録音は高く評価されています。 録音も数多く、特に2006年に録音したモーツァルトのホルン協奏曲は、オーストリア放送協会から「パスティッチョ賞」を受賞しました。指揮者としても活躍する彼は、2002年にザルツブルク・ウインド・フィルハーモニックの首席指揮者に就任して以来、世界有数のシンフォニック・ウインド・オーケストラへと育て上げ、印象的なコンサートと録音で成功を収めています。この『ハンスイェルク・アンゲラーの芸術』では、数多くの録音の中から多彩なレパートリーを紹介。独奏からアンサンブルまで、ホルン演奏の芸術を極めて魅力的な方法で体験させてくれます。
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美しい夕暮れ
プーランク(1899-1963):
オーボエ・ソナタ&トリオ- [広田智之、矢野雄太、岡本正之]Oboe Sonatas and Trios - POULENC, F. / DEBUSSY, C. / FAURÉ, G. / SATIE, E. (Beau Soir) (Tomoyuki Hirota, Yuta Yano, Masayuki Okamoto)
発売日:2024年11月22日
NMLアルバム番号:MYCL-00053
SACD-Hybrid国内盤価格:3,740円(税込、送料無料)
名手たちが戯れ遊ぶ。香り高いフランスの調べ。
プーランクの名曲「オーボエ・ソナタ」&「トリオ」を収録。東京都交響楽団の首席奏者で日本オーボエ界の第一人者として長く活躍する広田智之の最新アルバムです。共演者は、現在若き新たな才能として大いに注目を集める、指揮者並びにピアニストで活躍の、矢野雄太。二つの才能が煌めき合い、フランスの美しい音楽の世界が広がります。 また、メインにはプーランクの有名な「ソナタ」と「トリオ」を収録。「オーボエ・ソナタ」は広田にとって16年ぶりの再録音。「トリオ」では、東京都交響楽団で共に木管セクションを支える首席ファゴット奏者、岡本正之を迎えます。名手たちが戯れ遊ぶかのような心地よい音楽が流れます。 フランス音楽の名曲が多数収録。極上のフレンチ・アルバムです。 -
モーツァルト(1756-1791)&
ライヒャ(1770-1836):
ホルン五重奏曲他
(2024ライヴ) [バボラーク・アンサンブル]発売日:2024年11月15日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
バボラーク得意のモーツァルトとライヒャ、
2024年モーツァルト週間の圧巻ライヴが登場当代屈指のホルン・プレイヤー、ラデク・バボラークが、2001年に結成したバボラーク・アンサンブルを率いて2024年のモーツァルト週間に出演した際の演奏です。バボラークの卓越した技巧は難所を難所と感じさせない滑らかさと華麗さ。緩徐楽章では朗々とした歌が溢れます。「以心伝心で通じ合えるから、やりたい音楽を自由に表現することができる」と語るバボラーク・アンサンブルの面々との丁々発止のやり取りも聴きものです。 ライヒャはアド・リブ(任意)とされているコントラバスを加えたバージョン。アンコール2曲はバボラークがアレンジしたモーツァルト作品。クラリネット五重奏曲の第2楽章はホルンが自在に装飾を散りばめ、しみじみした味わいに華やぎを加えています。交響曲第22番のフィナーレは躍動感とスピード感のある名技に加えユーモラスな演出もあり、最後は歓声と拍手に包まれます。 ※国内仕様盤には今泉晃一氏による日本語解説が付属します。 -
イェ・シャオガン(1955-):
〈室内楽作品集〉
ピアノ三重奏曲他 [フィデリオ・トリオ 他]発売日:2024年11月15日
CD価格:2,325円(税込)
1955年に上海で生まれたイェ・シャオガンは、現代中国を代表する現代作曲家の一人です。彼は1978年から1983年まで中国中央音楽院の作曲科で学び、その後1987年からイーストマン音楽学校に留学、サミュエル・アドラーやルイ・アンドリーセンに師事しました。1994年に帰国後、中央音楽院の作曲科教授として教育に携わるとともに、中国を中心に様々な音楽祭の芸術監督を務め、音楽文化の発展に貢献してきました。2013年からは、彼の「中国のさまざまな地域」をテーマにした作品をフィーチャーしたコンサート・シリーズが始まり、ニューヨークや北京など各地で演奏会が開催されています。彼は自作に中国の民間伝承のエピソードや風景、自然などのモティーフを取り入れることで知られ、演奏会用の音楽だけでなく、数多くの映画音楽で権威ある賞を受賞するなど、その作品は高く評価されています。 このアルバムには、シャオガンの1989年から2023年までの30年以上にわたる室内楽作品が収録されており、どの作品も中国の文化遺産との深い結びつきが顕著で、リズミカルでメロディアスなモチーフやドラマチックな形式が息づいています。また「ガーデニア」では中国の伝統楽器である琵琶が印象的に使われています。 演奏はフィデリオ・トリオとその仲間たちによって行われ、「九頭の馬」にはクラリネット奏者の橋本杏奈も参加しています。
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ラフテリー(1951-):
ソロと室内楽作品集 [バークリー・アンサンブル]RAFTERY, K.: Atlantis Dances / Fourth Companion / Harpsichord Quintet / Two for Mirth (Magpie) (Heyde, Benjafield, Green, Hodnett, Berkeley Ensemble)
発売日:2024年11月15日
NMLアルバム番号:MEX77107
CD価格:2,475円(税込)
タイトルの『Magpie マグパイ』とは「カササギ、なんでも集めたがる人」を表す言葉。ケヴィン・ラフテリーのこのアルバムにはレオナルド・ダ・ヴィンチの芸術に触発された「Meditation in Brown」、パンデミック中に作られた「チェンバロ五重奏曲」、愛する人の喪失を表現した「2つの捧げもの」、そして個人的な絶望から生まれた「Naked Before God」など、アルバム・タイトルのとおり、自身の経験や家族の歴史などを反映させた多種多様な音楽が収録されています。 アメリカ出身のラフテリーは1989年からロンドンで活動。現在はニュー・ロンドン室内合唱団で歌い、アンサンブルではファゴットを演奏、またリッチモンド・コンサート・ソサエティの音楽監督も務めています。
収録作曲家:
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ベルチャ弦楽四重奏団
ALPHA CLASSICS録音全集[15枚組 BOX] [ベルチャ弦楽四重奏団]発売日:2024年11月08日
CD 15枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
ベルチャQのALPHA、Zig Zagへの全録音、
世界的評価を得たデビュー盤を含む空前の名演集!1994年、ロンドンの王立音楽院の学生たちで結成されたベルチャ弦楽四重奏団。2001年にZig Zag Territoiresから発売された、彼らの初めてのアルバムであるヤナーチェクはディアパソン・ドールを受賞、その後は世界中での演奏活動の傍らEMI(現Warner Classics)を中心に多くのアルバムをリリースしました。2012年から古巣Zig Zag Territoiresよりベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を発表、これが世界中で高く評価され、現在まで続く大ロングセラーとなります。それからは同レーベルとその活動を引き継いだALPHA CLASSICSで精力的な活動を展開、タベア・ツィンマーマンとジャン=ギアン・ケラスを招いたブラームスの弦楽六重奏曲のヒットは記憶に新しいところです。 そのZig ZagとALPHAでの全録音を集めたBOXが15枚組のボリュームで登場。彼らの代名詞とも言えるベートーヴェン全集はもちろん、ブラームス、ショスタコーヴィチ、新ウィーン楽派、そして17年ぶりとなったヤナーチェク新録音のほか、入手困難となっていた結成メンバーによるヤナーチェク旧録音も含まれるのが嬉しいところです。 -
ピーター・ウィスペルウェイ
CHANNEL CLASSICS全録音[35枚組 BOX] [ピーター・ウィスペルウェイ]発売日:2024年11月08日
CD 35枚組価格:14,400円(税込、送料無料)
名手ウィスペルウェイの’90年代から’00年代の偉業を集成!現代オランダを代表するチェロ奏者の一人で、古楽器奏者たちとの共演によるガット弦でのバロック作品から現代音楽まで、幅広い演目を出色の解釈で聴かせてきたピーター・ウィスペルウェイ。19世紀の室内楽作品では作品に合わせたモデルの歴史的ピアノとも共演するだけでなく現代ピアノとの録音もあり、作品の本質に迫る柔軟な演奏姿勢はリスナーだけでなく演奏家たちにも大きな刺激を与え続けています。 CHANNEL CLASSICSではレーベル創設間もない頃から多くの注目作を録音、世界的な批評誌のレビュー賞に輝いたアルバムも少なくありません。パオロ・ジャコメッティやデヤン・ラツィックなどピリオド楽器にも適性をみせるピアニストたち、俊英続々の古楽器楽団フロリレジウムや近年ますます世界的注目が高まるリチャード・トネッティ&オーストラリア室内管弦楽団など、共演者もユニークな才人揃い。シーン最前線をひた走ってきたウィスペルウェイが同レーベルに刻んだ音源がこのたび一挙35枚組でBOX化、その全貌を見渡しやすくなったことは、世紀の変わり目を跨いでのチェロ演奏史の先端を辿れるという意味でも貴重と言えるでしょう。 バッハやベートーヴェン、ブラームスなど異なる時期に再録音した演目は新旧どちらも収録、共演者の違いや解釈スタイルの変化も聴きどころになっています。
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N.チェレプニン(1873-1945)
A.チェレプニン(1899-1977):
〈ヴァイオリンとピアノのための作品全集 第1集〉 [ジョルジオ・コウクル(ピアノ)、クライディ・サハチ(ヴァイオリン)、ヨハン・セスティアン・パエチュ(チェロ)]TCHEREPNIN, N. and A.: Violin and Piano Works (Complete), Vol. 1 (Sahatçi, J.S. Paetsch, Koukl)
発売日:2024年11月08日
NMLアルバム番号:GP937
CD価格:2,175円(税込)
ニコライ・チェレプニンと息子アレクサンドルのヴァイオリンとピアノのための作品集父ニコライ・チェレプニンは、セルゲイ・ディアギレフのロシア・バレエ団に指揮者として参加し、最初のパリ公演でも指揮を務めました。その作品にはフランス印象派の影響が感じられます。アルバムに収録された「幻想的カデンツァ」は、スクリャービンを彷彿とさせる夢と狂気の狭間を漂うような作品です。また、「パストラール」と「古い歌」は、もともと木管楽器のために書かれた作品ですが、ここではヴァイオリンで演奏されています。 息子アレクサンドルは、父ニコライから音楽の手ほどきを受け、家族とともに移住したパリではフランス6人組と親交を持ち、その後はアジアの民謡に関心を寄せ、日本の音楽界にも大きな影響を与えました。このアルバムに収録された「ヴァイオリン・ソナタ ハ短調」は、最近バーゼルのポール・ザッハー財団のアーカイヴで発見され、ジョルジオ・コウクルが編集した新しい版で演奏されています。「トリオ・コンチェルタンテ」は、1930年に作曲された三重協奏曲をアレクサンドル自身がピアノ三重奏に編曲したものです。他には「アラベスク」と「ピアノ三重奏曲」が収録されています。 ピアニストのジョルジオ・コウクルは、GRAND PIANOレーベルにアレクサンドルのピアノ作品全集を録音しており、このアルバムでも安定感のある演奏を披露しています。ヴァイオリンのクライディ・サハチは、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の第1コンサートマスターです。
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トーマス(1826-1913):
〈ハープとピアノのための二重奏曲全集 第5集〉 [デュオ・プラクセディス]THOMAS, J.: Harp and Piano Duos (Complete), Vol. 5 (Duo Praxedis)
発売日:2024年11月08日
NMLアルバム番号:TOCC0711
CD価格:2,175円(税込)
ウェールズ出身のジョン・トーマスは、18世紀後半に最も称賛されたハープ奏者・作曲家の一人。ヴィクトリア女王専属のハープ奏者を務め、その洗練された技巧で広く愛されました。 この第5集にはグノーやドニゼッティ、ベッリーニらの歌劇からの編曲作品と、自作カンタータからの編曲、ロンドンで活躍していた作曲家アルベルト・ラッデッガーのカンツォーネなどの作品を収録。演奏には超絶技巧が必要ですが、どれも原曲の魅力的な旋律を生かしつつ、ハープの響きの優雅さも楽しめる粋な編曲が施されています。 デュオ・プラクセディスは18世紀末から20世紀初頭までの知られざるハープとピアノ二重奏曲の復興に力を注ぐアンサンブルです。
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ナフテル(1956-):
管弦楽、室内楽、器楽作品集 [ノーザン・フィルム・オーケストラ弦楽四重奏団、チャンピオン・オーケストラ 他]NAFTEL, F.P.: Aphoristic Impressions / Aubade Pastorale / Pascal's Victim (Myles, Tubalaté, Campion Orchestra, Northern Film Orchestra, Ingman, Tay)
発売日:2024年11月01日
NMLアルバム番号:DDX21132
CD価格:2,475円(税込)
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ベートーヴェン:
弦楽四重奏曲全集(日本語解説付) [イザイ弦楽四重奏団]発売日:2024年11月01日
CD 7枚組日本語解説付き価格:6,975円(税込、送料無料)
イザイQのベートーヴェン全集が登場!1984年にパリ・コンセルヴァトワールの学生たちにより結成、2014年1月に解散するまでのおよそ30年に渡り、Deccaを中心とした数々のレコーディングやコンサートで世界中の音楽ファンを魅了したイザイ弦楽四重奏団。彼らが2008年にオルセー美術館で行った、ベートーヴェンの弦楽四重奏全曲演奏会のライヴ録音が一挙登場します。一部(第3番、第10番、第16番)のみ2013年に自主レーベルのYsaye Recordsからリリースされていましたが、それも今では入手困難となっており、今回の全曲CD化はたいへん嬉しいところです。 モーツァルトやハイドン、フランスの作品や同時代作品で高い評価を得てきた彼らですが、ベートーヴェンが残した一連の四重奏曲は、その活動の最後期に於いて最も重要なレパートリーでした。ここでは円熟期を迎えたメンバーたちのアグレッシヴでありながら深い音楽性、ライヴならではの緊張感と一体感、そして完璧な技術といった、このカルテットの魅力を十二分に堪能することが出来ます。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集 第4集〉
弦楽四重奏曲 第6番・第13番・第15番 [アルカディア・クァルテット]発売日:2024年10月25日
CD価格:2,400円(税込)
2006年にルーマニアのゲオルゲ・ディマ音楽アカデミーの生徒たちによって結成され、2014年の大阪国際室内楽コンクールなど多くのコンクールで優勝したアルカディア・クァルテット。これまでに3作発売されたヴァインベルクの弦楽四重奏曲集はいずれも高く評価されています。 この第4集には、第6番、第13番、第15番を収録。第6番は1946年にモスクワ郊外で作曲され、友人のゲオルギー・スヴィリードフに捧げられました。しかし作風が先進的だったため演奏を当局に禁止されてしまい、ヴァインベルクはショスタコーヴィチが1975年に亡くなるまで四重奏曲を作曲しませんでした。 第13番は1977年にボロディン四重奏団に捧げられ、単一楽章で彼の弦楽四重奏曲中、最も短い作品です。第15番は1979年に作曲され、9楽章からなり、楽章にはタイトルや表現指示がなくメトロノームの指示があるのみです。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈弦楽四重奏曲集 第2集〉
弦楽四重奏曲
第2・5・8・13番/大フーガ [ドーリック弦楽四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets, Vol. 2 - Nos. 2, 5, 8, 13 (Doric String Quartet)
発売日:2024年10月25日
NMLアルバム番号:CHAN20300
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
1998年に活動を開始したイギリスのドーリック弦楽四重奏団が結成25周年を機に満を持してスタートしたベートーヴェン・チクルスの第2集が登場。第1集と同様に、初期、中期、後期の作品を組み合わせて収録しています。 2008年の大阪国際室内楽コンクールで優勝し、近年は来日公演も増えてきたドーリックSQ、2019年の来日公演では第13番を大フーガ付きで披露して喝采を浴びましたが、ここでは更に一段と練り上げた演奏を聴かせています。初期作品の第2番ではピリオド・スタイルの弓に持ち替えて軽やかな演奏を披露するなど、積み重ねてきた研究と演奏実践の成果が詰まったセットです。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
6つの四重奏曲と三重奏曲 [ミヒャエル・シュナイダー、カメラータ・ケルン]発売日:2024年10月25日
CD価格:2,775円(税込)
CPOの看板企画の一つ、カメラータ・ケルンによるテレマンの新譜は、テレマンが当代随一の人気作曲家だった理由を納得させる一枚です。テレマンは多種多様な楽器を知り尽くし、高度なテクニックを持つプロフェッショナルからアマチュアまでの幅広い演奏家がどの楽器で弾いても「映える」曲を書くことができました。 このCDに収録された「6つの四重奏曲または三重奏曲」(1733年)は、基本的に四重奏として書かれていますが、第4声部無しでも三重奏として成立するという実に巧妙な作品で、ここでは第2番をリコーダー2本と通奏低音という編成で演奏しています。他の曲ではオーボエ2とファゴット2、ヴァイオリン2とチェロと通奏低音、リコーダーとトラヴェルソとチェロと通奏低音など、一つとして同じ編成がありません。 余白に収められたのは古代の女性像を描いた5つの楽章からなる組曲で、フランスの要素やイタリア風のシンフォニアが組み合わされた多彩な作品です。リーダーのシュナイダーはじめ、カール・カイザー、ハンス・ペーター・ヴェスターマン、ライナー・ツィッパーリンクといったベテランの名前が見えるのも年来の古楽ファンにとって嬉しいところでしょう。
収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1848):
弦楽四重奏曲全集 [レヴォリューショナリー・ドローイング・ルーム、ケルン・プレイエル四重奏団]発売日:2024年10月25日
CD 6枚組価格:7,800円(税込、送料無料)
CPOの意外な企画、イタリア・オペラの巨匠ドニゼッティの弦楽四重奏曲全曲録音を集大成。ピリオド楽器による演奏も魅力です。 《ランメルモールのルチア》や《愛の妙薬》など多くの歌劇で知られるガエターノ・ドニゼッティは、ボローニャでの学生時代にヨハン・ジモン・マイールに学び、イタリアの弦楽四重奏曲を熟知していただけでなく、当時の音楽界を席捲していたウィーンの文化にも精通していました。彼の弦楽四重奏曲は、イタリアとオーストリアの伝統を融合させた、かっちりとした形式を流麗な旋律で満たした美しい作品揃いです。 1995年からリリースが始まった「レヴォリューショナリー・ドローイング・ルーム」によるドニゼッティの弦楽四重奏曲録音は、この有名な作曲家の知られざる傑作として注目されましたが、長らく第6番までの録音が欠けた状態でした。20年近くを経てケルン・プレイエル四重奏団の演奏で残りの曲が録音され、全集が完結、ここにボックス化されます。
収録作曲家:
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スメタナ(1824-1884):
弦楽四重奏曲 第1番「わが生涯より」(セル編曲による管弦楽版)
モルダウ他 [ジョージ・セル(指揮)、NBC交響楽団、ボストン交響楽団]発売日:2024年10月25日
CD価格:2,250円(税込)
スメタナ生誕200年を記念してアメリカ時代初期のセルの演奏を初CD化。
「わが生涯より」のオケ版は初演時の記録、「ワレンシュタインの陣営」はセル唯一の演奏ヨーロッパで活躍していたジョージ・セルが第2次大戦の戦禍を避けて渡米したのが1939年。急な渡米だったためすぐには指揮の仕事が決まらず、セルは空いた時間を使ってスメタナの弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」をオーケストレーションしました。1941年1月にはトスカニーニの招きでNBC交響楽団にデビュー、3月の2度目の出演時に指揮したのがここに収録された《売られた花嫁》序曲、「モルダウ」、「わが生涯より」でした。 ニューヨークタイムズはセルの指揮を「驚くべき正確さ、厳格なビート、鋭いアクセント、濁りの無いフレージング」と高く評価し、この日が初演となった「わが生涯より」についても「むやみに肥大化させない、楽曲の理にかなったオーケストレーション」を讃えました。セルはこの曲に特別な思いを寄せ、アメリカの主要オーケストラに招かれた際にしばしばとりあげ、クリーヴランド管へのデビューの際にも指揮、1949年には米コロンビアに録音しました。 「ワレンシュタインの陣営」はセルの公式録音が無く、当CDの解説によれば、ここに収められたものが唯一の演奏記録とのことです。いずれもモノラルながらしっかりとした音質。トラック2、3、8の最後には放送局のアナウンスが収録されています。収録作曲家:
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ブロック(1899-1945):
〈室内楽作品集〉
ピアノ三重奏曲
弦楽四重奏曲
組曲/五重奏曲 [ARCアンサンブル]BLOCK, F.: Chamber Works (ARC Ensemble)
発売日:2024年10月25日
NMLアルバム番号:CHAN20358
CD価格:2,400円(税込)
ARCアンサンブル(Artists of The Royal Conservator)による優れた企画「亡命者たちの音楽」シリーズの最新作です。 フレデリック・ブロック(フリードリヒ・ブロッホ)は、ウィーン出身の作曲家。当初、父親からは音楽の道に進むことを反対されていましたが、第一次世界大戦後には支援を受け、ヨゼフ・ボフスラフ・フェルステルとハンス・ガルに作曲を師事。1920年代から1930年代にかけて、室内楽や管弦楽作品、オペラで成功を収めました。1938年のドイツによるオーストリア併合後、祖国を離れ、1940年にアメリカへ移住。そこで、多くの交響曲、オペラ、ピアノ曲を作曲、また他の作曲家の作品をラジオ放送用に編曲しましたが、46歳という若さでこの世を去りました。 このアルバムには、ブロックのウィーン時代の3作品と、アメリカ移住後に作曲された「組曲」が収録されています。1920年代から1930年までの作品はウィーンの伝統に連なるもので、彼が傾倒していたマーラーやコルンゴルトの 影響が感じられます。一方、アメリカに亡命後に作曲された「組曲」は、力強い楽想と独創性に満ちた作品です。
収録作曲家:
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ハウエルズ(1892-1983)
ウッド(1866-1926):
弦楽四重奏曲集 [ロンドン・チェンバー・アンサンブル]HOWELLS, H. / WOOD, C.: String Quartets (London Chamber Ensemble)
発売日:2024年10月25日
NMLアルバム番号:SOMMCD0692
CD価格:2,250円(税込)
1992年創設のロンドン・チェンバー・アンサンブルによる20世紀英国の作品集。 ハウエルズの「グロスターシャーにて」は複雑な来歴を持つ作品。1916年に作曲したものの紛失、1920年代に改めて作曲したものも紛失。その後1930年代に作られた版で演奏されてきましたが、1980年代に1920年代の版のパート譜が発見され、当盤のチェロ奏者スプーナーらによって新たに編集された版が今回の録音に使われています。 「ヴァイオリンとピアノのための3つの小品 Op.28」も同時期の作品で、ヴァイオリンでディレクターのミッチェルが2曲を弦楽四重奏に編曲し、2022年1月にロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館で演奏、好評を博しました。 第一次世界大戦中に作曲された可能性が高いとされているチャールズ・ウッドの「弦楽四重奏曲 ニ長調」は、アイルランド民謡の旋律が盛り込まれた美しい作品。ウッドの番号付き四重奏曲は全6曲あり、残り5曲の録音も予定されています。
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メシアン(1908-1992):
時の終わりのための四重奏曲
アデス(1971-):
コート・スタディーズ [久保田巧(ヴァイオリン)、長谷川陽子(チェロ)、亀井良信(クラリネット)、廻由美子(ピアノ)]MESSIAEN, O.: Quatuor pour la fin du temps / ADÈS, T.: Court Studies from The Tempest (Takumi Kubota, Yoko Hasegawa, Yoshinobu Kamei, Yumiko Meguri)
発売日:2024年10月25日
NMLアルバム番号:MYCL-00052
SACD-Hybrid国内盤価格:3,740円(税込、送料無料)
不滅の光と不変の祈り。
日本を代表する名手たちによるメシアンの傑作「時の終わりのための四重奏曲」20世紀を代表する室内楽曲、メシアン「時の終わりのための四重奏曲」を収録。当曲は第二次世界大戦下、捕虜となり拘束されたメシアン自身のピアノによって収容所の捕虜たちを前に初演された、初期の傑作です。ヴァイオリン、チェロ、クラリネット、ピアノという独特なアンサンブルによって奏でられる神秘的な世界観。そして、同じ楽器構成をもつトーマス・アデス作のシェークスピアを題材とした魅惑的で刺激的な作品も必聴です。日本の各楽器を代表する名手4名の鋭い感性によって、神聖な世界を描いていきます。 メシアンの強烈な音楽性を見事に表現するエネルギーに満ちたアンサンブルをぜひお聴き下さい。 -
プロジェクト・フンガリカ 2
バルトーク、リゲティ、クルターグの弦楽のための作品集 [シモン・クシェショヴィエツ(ヴァイオリン)、マルチン・マルコヴィチ(ヴァイオリン) 他]Music for Strings - BARTÓK, B. / LIGETI, G. / KURTÁG, G. (Project Hungarica 2) (F. and S. Krzeszowiec, Markowicz)
発売日:2024年10月18日
NMLアルバム番号:CDAccordACD336
CD価格:3,675円(税込、送料無料)
ポーランドのクシェショヴィエツ3兄弟が中心となって進める『プロジェクト・フンガリカ』。第1集ではロージャとコダーイの作品を取り上げた彼らが、今作ではバルトーク、リゲティ、クルターグの作品に焦点を当てています。 第一次世界大戦前のハンガリーはオーストリア=ハンガリー帝国の一部であり、ハンガリー民謡の音楽的な特徴はウィーン古典派やロマン派の作品にも取り入れられ、リストやブラームスの作品は高い人気を得ました。やがて20世紀になると、作曲家たちは民謡が持つ古代的で素朴な表現と荒々しいリズムを引き出し、これらをそのまま素材として用いることで作品を新たな高みへと引き上げることに成功。東ヨーロッパの多くの国々の民謡の旋律を用いた民俗音楽の編曲作品であるバルトークの二重奏曲やリゲティの無伴奏チェロ・ソナタはその代表的な作品です。
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モーツァルトの空想ニッポン紀行
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ四重奏曲 第1番・第2番
藤倉大(1977-):縫い
望月京(1969-):水琴窟 [ジョルジュ・サンド・トリオ、ヴィオレーヌ・デスペルー、みやざきみえこ]MOZART, W.A.: Piano Quartets Nos. 1 and 2 / MOCHIZUKI, Misato: Suikinkutsu (Le Voyage imaginaire de Mozart au Japon) (George Sand Trio, Despeyroux)
発売日:2024年10月18日
NMLアルバム番号:ENP019
CD+BOOK日本語解説付き価格:2,775円(税込)
もしもモーツァルトが日本を訪れていたら??
創作物語とモーツァルトのピアノ四重奏曲、藤倉大と望月京の新曲文学のほかに絵画や音楽に深い愛情を注いだ作家、ジョルジュ・サンドの名を冠したピアノ三重奏団。文学と絵画、歴史などを絡めたプログラムを得意とする彼女たちが、ヴィオラを加えてモーツァルトのピアノ四重奏曲2曲を収録したアルバム。さらに、フランスを拠点にボーダーレスな活動を行うみやざきみえこの箏を加え歌劇からの編曲を収録、積極的な表現と推進力のある演奏で楽しませます。 併せて収録された藤倉大と望月京の委嘱作品は2023年10月に武蔵野市民文化会館で世界初演されたもので、いずれも日本の伝統文化に対するオマージュが込められており、ここで彼女たちは音に描かれた世界への深い共感を持った美しい演奏を聴かせています。なおピアノにはフランスのピアノ製作者ステファン・ポレロによる102鍵ピアノOpus 102を使用しています。 このアルバムをさらに特別なものにしているのは130ページにも及ぶオール・カラー・ブックレットで、演奏者や作曲者、編曲者による楽曲や企画の解説のほか、日本文化をこよなく愛する作家であり、1995年から2018年までの長きに渡ってシャネル日本法人のCEOも務めたリシャール・コラスが創作した、モーツァルトの手紙を掲載しています。これは江戸時代も後期に差し掛かる1788年3月から6月までモーツァルトが日本を訪れていたという設定で、コンスタンツェ、ナンネル、ハイドンらに宛て、天明の日本文化の観察とモーツァルトらしい考察が繰り広げられる非常に読み応えのあるもの。 さらには画家バルテュスによるモーツァルトの歌劇のための衣装や舞台のデザイン・スケッチ、その夫人、節子・クロソフスカ・ド・ローラによる衣装デザインなど美しい挿絵も豊富。テキストは全て日本語訳付で、読み物としてずっしりとした内容であるばかりでなく、資料としてもたいへん貴重です。 -
発売日:2024年10月04日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
新ウィーン楽派の使徒的存在コーリッシュSQによる、モーツァルトとシューベルトの円熟期の作品集を復刻。ヴァイオリニストのルドルフ・コーリッシュによって創設されたコーリッシュ四重奏団は、1936年から37年にかけて行ったシェーンベルクの弦楽四重奏曲全集という記念碑録音で名声を博しましたが、当盤はモーツァルトとシューベルトを中心に古典派とロマン派における彼らのスタイルを伝えてくれます。それは楽曲の構造を明快に打ち出し、溌溂としたリズムと快いテンポで描くもの。緩徐楽章でも音楽が耽溺することなく流れてゆきますが、柔らかな音と抒情も備え、当時の団体としては控えめながらポルタメントを使うところは第2次大戦前のウィーンの空気も感じさせます。 モーツァルトとシューベルトの後期作品は楽曲の充実ぶりが十分に伝わる一方、「音楽の冗談」は愛嬌が控えめで真剣勝負のような「冗談」になっています。シュナーベルの弟子で新ウィーン楽派に協力的だったピアニストのモナートを迎えたシューマンは、あいまいなところのない明晰明瞭な演奏となっています。 (曲目・内容欄に続く)
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
協奏曲「ダンバートン・オークス」
八重奏曲/七重奏曲
日本の3つの抒情詩
ラグタイム他 [バーバラ・ハンニガン、シャルロット・コーデロイ、アレクサンドラ・ヒース、王立音楽院&ジュリアード音楽院アンサンブル]STRAVINSKY, I.: Chamber Works (Royal Academy of Music Ensemble, Juilliard Ensemble, Hannigan)
発売日:2024年10月04日
NMLアルバム番号:CKD722
CD価格:2,775円(税込)
バーバラ・ハンニガンLINNに登場!
2つの名門音楽院のアンサンブルを率いたストラヴィンスキー英国の王立音楽院とアメリカのジュリアード音楽院、大西洋を挟んだ2つの名門音楽院の学生たちによるアンサンブルをバーバラ・ハンニガンが指揮し、ストラヴィンスキーの小編成作品を収録したアルバム。 「ダンバートン・オークス」や八重奏曲といった新古典主義の作品を中心に、「三大バレエ」の時期に山部赤人、源当純、紀貫之3人の和歌に作曲した「日本の3つの抒情詩」から、後期の七重奏曲までを収録。高度な演奏技術と溌溂とした表現の両立がたいへん心地よく、それぞれの作品の面白さが引き立った素晴らしいアルバムです。収録作曲家:
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ジャエル(1846-1925)、
リスト(1811-1886)
サン=サーンス(1835-1921):
4手ピアノ作品集 [クラウディーネ・オルロフ、バルカート・シュピンラー]発売日:2024年10月04日
CD価格:2,775円(税込)
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ペルガメント(1893-1977):
〈作品集 第1集〉
映画音楽/劇音楽
ピアノ協奏曲/室内楽/ピアノ作品集 [マルティン・マルムグレン(ピアノ)、サーシャ・マキラ(指揮)、ヘルシンキ・メトロポリタン管弦楽団 他]PERGAMENT, G.: Musical Miscellany (A), Vol. 1 (Malmgren, Nuñez, Silén, Tuuri, Hortling, Helsinki Metropolitan, Mäkilä)
発売日:2024年10月04日
NMLアルバム番号:TOCC0728
CD価格:2,175円(税込)
20世紀スウェーデンの個性的な作曲家モーセス・ペルガメントの録音プロジェクトがスタート。リトアニア系ユダヤ人の家系に連なるペルガメントは、フィンランドに生まれロシアで学んだ後、1919年にスウェーデンの市民権を得ました。民族主義的な表現と反ユダヤ主義が強まっていた当時、ペルガメントは複雑なアイデンティティゆえに苦悩し、ユダヤらしさとスウェーデンらしさを統合した表現を目指した結果、スウェーデン楽壇の反発を受けて黙殺同然の状態に置かれましたが、その作品は今、ダイバーシティの表現という観点から注目されつつあります。 シリーズ第1集となるこのアルバムでは、ロマンティックな初期の作品からバルトークを思わせる攻撃的な響きを持つ後期の作品までを収め、その作風を概観します。大半は演奏時間3分前後の小品ですが、冒頭に収められたピアノ協奏曲は急緩急の3楽章構成で演奏時間27分を要する堂々たる力作です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ四重奏曲 第2番・第3番 [ラルス・フォークト、クリスティアン・テツラフ、ターニャ・テツラフ、バルバラ・ブントロック]発売日:2024年09月27日
CD 2枚組国内仕様 インタビュー全訳付き価格:4,400円(税込、送料無料)
ラルス・フォークトが、亡くなる半年前に録音していたブラームスのピアノ四重奏曲が登場。 フォークトが深く傾倒していた作曲家の一人がブラームス。彼とテツラフ兄妹たちはピアノ四重奏曲の全集録音を計画していました。彼らは2022年3月3日と4日にセッションで第2番を収録。4日の晩には第2番を演奏するコンサートが予定されていましたが、急遽第3番も加えて演奏しました。このディスクの第2番はセッションから、第3番はそのライヴから採られています。後者はいわゆる一発録りに限りなく近い状態と思われますが、クリスティアン・テツラフによればフォークトが発売を望んでいたとのことで、追悼盤としてリリースすることになりました。 ブックレット(英語・ドイツ語、各9ページ)には3人の奏者たちへのインタビューが掲載されており、その中でこの2曲をクリスティアンは「夏と冬」、ターニャは「光と影」に例え、ターニャは更に「ブラームスのことを、厳格な作曲家だから感情をあらわにしたり感傷的になったりしないと言う人もいますが、ラルスは先入観にとらわれることなく、ブラームスの音楽で踊ったり、笑ったり、泣いたり、ブチ切れたりしたし、私たちもまったく同じノリで音楽を奏でました」と回想しています。 尚、2022年6月に彼らはフォークトが主宰するハイムバッハの音楽祭で第3番を演奏していますが、クリスティアンによればそれは、フォークトの体調悪化の影響が表れてしまったのでCD化はしないとのことです。 ※国内仕様盤には原盤ブックレットのインタビュー全訳が付きます。
収録作曲家:
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Still Dreams
フェヌロン(1952-):
ピアノ作品集
室内楽作品集 [ディオティマ弦楽四重奏団、フロラン・ボファール ほか]発売日:2024年09月27日
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
フランスの作曲家、フィリップ・フェヌロンの作品集。 バイロイトでのワーグナーと、ブーレーズの指揮したストラヴィンスキーの「結婚」をコンサートで聴いた経験が原点という彼の音楽は、芸術と文学の歴史との絶え間ない対話の中から生まれており、過去から受け継がれたジャンル(マドリガル、協奏曲、弦楽四重奏)を再訪しながら、器楽曲と声楽曲を含む100以上の作品を発表してきました。 CD1に収録された7つの作品はすべて、現実的あるいは精神的な旅からインスピレーションを得たもので、CD2には多様性と広範な美学、様々なジャンルの混合を示し続ける彼の遍歴の一部が記録されています。
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〈ブルックナー・フロム・アーカイヴ 第4巻〉
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第5番
弦楽五重奏曲/間奏曲 [クリストフ・フォン・ドホナーニ(指揮)/ベルリン放送交響楽団(現ベルリン・ドイツ交響楽団)/ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団/フェルディナント・シュタングラー]発売日:2024年09月27日
CD 2枚組価格:3,675円(税込、送料無料)
アメリカ・ブルックナー協会の放送音源(エアチェック)から、選りすぐりの初出音源で交響曲全集をCD化するブルックナー・フロム・アーカイヴ第4巻、ドホナーニ若き日の第5番のステレオ・ライヴが登場。 このプロジェクトは、放送業界でも活躍したアメリカ・ブルックナー協会の事務局長ジョン・F・バーキーの膨大なエアチェック・テープを中心に、選りすぐりの音源で交響曲全集をCD化するもの。同協会の総裁でブルックナー研究者のベンジャミン・コーストヴェットが監修と解説執筆を担当していることも注目です。ここまで作品の作曲年順にCD化しており、今回は1870年代後半の2作品を収録しました。 CD1の交響曲第5番は当時34歳のクリストフ・フォン・ドホナーニ指揮、ベルリン放送交響楽団の演奏です。オーケストラは現在のベルリン・ドイツ交響楽団で、1946年にRIAS交響楽団として発足した楽団。コーストヴェットは当演奏の意義について「この指揮者のキャリアの初期の記録であり、その客観的な解釈が戦後生まれの若き指揮者たちの模範となった」としています。 CD2はウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団とヴィオラのシュタングラーによる弦楽五重奏曲と間奏曲を収録。ヴァンガード・レーベルへのセッション録音で、コーストヴェットは「ポルタメントの使用、抒情的な表現への傾斜、ロマンティックなテンポ設定とフレージングを古臭いと感じる人も少しはいるだろうが、音楽の持つ感情や情緒的な雰囲気を丁寧に描こうとするウィーンの伝統的スタイルの典型であり、現在ではほぼ失われてしまったものを留めている」点を評価しています。コンツェルトハウスSQの演奏は、ウェストミンスター・レーベルに録音したものが繰り返し再発売されてきた一方で当ヴァンガード盤は復刻から漏れていたため、待望のCD化と言えるでしょう。 このシリーズ、交響曲の音源は初出のものを使うこと以外は明らかにされていませんが、ブルックナーの演奏史において独自の意義を認めたものや重要な貢献を果たした指揮者のものが選ばれており、ブルックナー・ファンにとっては残る4曲(第6番から第9番)の選択にも注目です。
収録作曲家:
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ポワンティエ II
20世紀木管五重奏名曲集 [クインテット・ポワンティエ]Pointillé, Vol. 2 - BARBER, S. / HOLST, G. / NIELSEN, C. / SZERVANSZKY, E. (Our Favorite 20th Century Masterpieces) (Quintette Pointillé)
発売日:2024年09月27日
NMLアルバム番号:MYCL-00038
CD国内盤価格:3,410円(税込、送料無料)
透明な色彩感。美麗なる響き。煌めく音色。ポワンティエ第2弾アルバム。現在積極的な活動で注目を集める愛知室内オーケストラの管楽器メンバーによって結成された木管五重奏団「クインテット・ポワンティエ」の第2弾アルバムです。今作では、20世紀において木管五重奏のために書かれた珠玉の名曲を収録。色彩豊かで透明感あるサウンドを持つ「ポワンティエ」の特徴がより発揮されます。 ニールセンやホルストなど美しく幻想的なメロディ、バーバーの独特の濃密な響き。木管五重奏の美麗な世界が広がります。メンバーによるソリスティックな高い技術も必聴。日頃から音楽を共にする「ポワンティエ」の煌めくアンサンブルの妙を是非お楽しみ下さい。
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ルーテッド
スメタナ、コールリッジ=テイラー、
スーク、マルタン:
ピアノ三重奏曲集 [ニーヴ・トリオ]発売日:2024年09月27日
CD価格:2,400円(税込)
アメリカ、ロシア、日本の奏者によって2010年に創設された、ゲール語で「明るく」「晴れやかな」といった意味の名前を持つニーヴ・トリオ。今作「Rooted」では民族音楽からインスパイアされた音楽を演奏しています。 冒頭に置かれたスメタナの三重奏曲は、1855年、彼の長女の死を悼み書かれたもので、リストが「真の天才だけが書けるもの」と評した作品。ボヘミア舞曲の旋律が巧みに用いられています。 スークの三重奏曲は彼の初期の作品で、穏やかな作風の中にも師であるドヴォルザークの影響とチェコ音楽の伝統が感じられます。同じくドヴォルザークの影響を受けた、サミュエル・コールリッジ=テイラーの「黒人のメロディ」は、黒人霊歌からインスピレーションを得たピアノ曲が原曲であり、彼自身が5曲をピアノ三重奏のために編曲しています。 アルバムは1925年にフランク・マルタンが作曲したアイルランドの伝統的なメロディに基づく三重奏曲で締めくくられます。
収録作曲家:
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夢の笛吹き
ギップス(1921-1999):
室内楽作品集 [ユリアナ・コッホ(オーボエ)、ジュリアン・ブリス(クラリネット)、マイケル・マクヘイル(ピアノ)]発売日:2024年09月27日
NMLアルバム番号:CHAN20290
CD価格:2,400円(税込)
20世紀イギリスの作曲家ルース・ギップスは幼少期から音楽の才能を示し、1937年に16歳で王立音楽大学に入学してオーボエとピアノを学ぶとともに、ヴォーン・ウィリアムズとゴードン・ジェイコブから作曲を学びました。大学在学中にブラームスのピアノ協奏曲第2番を演奏し、1942年のプロムスでは彼女の交響詩『Knight in Armour』がヘンリー・ウッドによって演奏されました。戦争中にはバーミンガム市交響楽団の首席オーボエ奏者となりましたが、戦後、ロンドンに戻ってからは演奏機会が減少したため、室内楽の作曲と教育に専念しました。このアルバムには1938年から1990年に作曲された彼女のオーボエとコールアングレを用いた室内楽作品が収録されています。 ユリアナ・コッホはロンドン交響楽団の首席オーボエ奏者。2018年に王立音楽大学のオーボエ教授に任命され後進の指導に当たっています。
収録作曲家:
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ロベルト&クララ・シューマン:
オーボエとピアノのための作品集 [ニコラス・ダニエル(オーボエ)、ジュリアス・ドレイク(ピアノ)]発売日:2024年09月27日
NMLアルバム番号:CHAN20295
CD価格:2,400円(税込)
ニコラス・ダニエルは、1980年にBBCヤング・ミュージシャン・コンクールで優勝し、ヨーロッパを中心に活躍するイギリスの名オーボエ奏者です。彼はバロックから現代作品まで幅広いレパートリーを持ち、デュティユー、ジョン・タヴナー、マクミラン、ティペットらの作品を初演して高い評価を得ています。また、ブリテン・シンフォニア、ハフナー・ウインド・アンサンブル、オルシノ・アンサンブル、ブリテン・オーボエ四重奏団の創設メンバーでもあります。 このアルバムにはシューマン夫妻の作品を収録。オリジナルのオーボエ曲は冒頭ロベルトの『3つのロマンス』だけで、他はダニエル自身の編曲に加え、クラリネット版やヴァイオリン版の編曲を収録、ダニエルはいずれも見事に吹きこなしています。また、室内楽の達人ジュリアス・ドレイクのピアノもたいへん味わい深いものです。
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ホルンボー(1909-1996):
〈弦楽四重奏曲集 第3集〉
弦楽四重奏曲 第4番・第5番・第16番 [ナイチンゲール弦楽四重奏団]HOLMBOE, V.: String Quartets, Vol. 3 (Nightingale String Quartet)
発売日:2024年09月27日
NMLアルバム番号:8.226214
CD価格:2,475円(税込)
デンマークの作曲家ヴァーフン・ホルンボー。王立デンマーク音楽院で作曲を学び、13曲の交響曲をはじめ室内交響曲の他、オペラや合唱曲など200曲に及ぶ作品を遺しました。その中でも、21曲の弦楽四重奏曲は重要な位置を占めています。 彼がこのジャンルの作品を手掛けたのは、作曲様式を完全に習得した40代になってからのことで、作曲年代によって作風はさまざまな変容を遂げています。ホルンボーの作曲家キャリアの中期から晩年にあたるこれらの作品は、仏教に触発された生命観に深く根ざしており、全ての生命の現れを宇宙的な全体の一部と見なしていました。この第3集には、40代に書かれた第4番と第5番、70代に書かれた第16番の3曲が収録されており、彼の音楽的変容の実践を辿ることができます。 2007年結成、コペンハーゲンを拠点とし数多くのコンクール入賞歴を誇るナイチンゲール四重奏団の演奏です。
収録作曲家:
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フルーリー(1896-1967):
〈室内楽作品集第2集〉
弦楽四重奏曲 第2番・第3番 [コッラ・パルテ四重奏団]FLURY, R.: Chamber Music, Vol. 2 (Colla Parte Quartet)
発売日:2024年09月20日
NMLアルバム番号:TOCC0717
CD価格:2,175円(税込)
スイスの作曲家リヒャルト・フルーリーの弦楽四重奏曲集、第2集には1929年と1938年に作曲された第2番と第3番が収録されています。フルーリーは才能あるヴァイオリニストでもあり、友人たちと演奏するためにこれらの作品を書きました。どちらの曲もコルンゴルトやツェムリンスキーを思わせる後期ロマン派風の抒情を湛えた美しい旋律に満ちています。第3番は、フルーリー自身が生活が困窮していた時期に書かれましたが、明るく活発な音楽からはそんな苦悩は微塵も感じられません。 1997年にベルン交響楽団のメンバーによって設立されたコッラ・バルテ四重奏団の演奏です。
収録作曲家:
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ティエリオ(1838-1919):
〈室内楽作品集 第3集〉
ピアノ四重奏曲 第3番・第4番 [アマデウス・チェンバー・プレイヤーズ]THIERIOT, F.: Chamber Music, Vol. 3 (Amadeus Chamber Musicians)
発売日:2024年09月20日
NMLアルバム番号:TOCC0739
CD価格:2,175円(税込)
フェルディナント・ティエリオの室内楽作品集、第3集には2つのピアノ四重奏曲が収録されています。 彼はブラームスの師でもあったエドゥアルト・マルクスセンの弟子で、同じく弟子であったラインベルガーと生涯親しい友人関係にあり、彼の作品にはブラームス風の緻密な対位法が随所に見られます。また、ティエリオ自身が優れたチェリストでもあったためか、チェロが美しい旋律を歌う場面が多く、どれも聴きごたえのある作品となっています。
収録作曲家:
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ザードル(1894-1977):
アコーディオン協奏曲
金管楽器のための組曲
ピアノ五重奏曲他 [マリウシュ・スモリー(指揮)、ブダペスト交響楽団、クラウディウシュ・バラン、リハールト・ロージャ、ダーヴィド・ピンテール、アンナ・グレツカ]ZÁDOR, E.: Piano Quintet (arr. for piano and strings) / Accordion Concerto / Suite for Brass (Górecka, Baran, Budapest Symphony MÁV, Smolij)
発売日:2024年08月23日
NMLアルバム番号:8.574448
CD価格:1,900円(税込)
ハリウッド・サウンドの発展に寄与したザードルの協奏的作品を中心としたアルバム。 ザードルはハンガリー生まれで、ウィーンとライプツィヒで学び、1939年に渡米。ハリウッドでミクローシュ・ローザの映画音楽のオーケストレーションを担当して壮麗なハリウッド・サウンドの発展に貢献しました。 主役(ソロ)を演じることの少ない楽器のための作品作りにやりがいを感じていたというザードルらしさが現れたのがアコーディオン協奏曲。著名なアコーディオン奏者アントニー・ガラ=リニのために書かれたもので、終楽章にはザードルの故郷ハンガリーの旋律が用いられた快活な作品です。 金管楽器のための組曲は、ホルン4本、トランペット4本、トロンボーン3本、テューバ1本という編成で書かれ、ザードルが得意とした映画音楽を思わせる華麗な作品。他には当アルバムの指揮者、スモリーが弦楽伴奏版に編曲した4作品が収録されており(いずれも世界初録音)、特に渡米前の作品でハンガリー国家賞に輝いた「ピアノ五重奏曲」が聴きごたえあります。
収録作曲家:
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ランデヴー・ウィズ・
マルタ・アルゲリッチ 第3集
2021 ハンブルク・ライヴ [マルタ・アルゲリッチ、アンネ=ゾフィー・ムター、ミッシャ・マイスキー、マリア・ジョアン・ピリス、ルノー・カピュソン、ギドン・クレーメル、諏訪内晶子 他]発売日:2024年08月23日
CD 7枚組価格:13,200円(税込、送料無料)
超豪華共演! アルゲリッチ・アンド・フレンズ2021年ライヴ、
アンゲリッシュのラスト・パフォーマンス収録ハンブルク交響楽団主催のもと、2018年からライスハレで行われている「マルタ・アルゲリッチ音楽祭」。2020年の開催はコロナ禍により見送られましたが(代わりにルノー・カピュソンとの無観客ライヴ配信を行い、共演の間にショパンの第3ソナタを披露したことが大きな話題となりました)、無事に開催された2021年のライヴBOXが2018年、2019年に続いて登場します。 今回も大物アーティストたちが並ぶ豪華な出演者となっていますが、中でも初めての共演となるムターとアルゲリッチにマイスキーを加えた3人による深みを湛えたメンデルスゾーン、こちらも初共演であったピリス(ピレシュ)とアルゲリッチのデュエットによる音楽を慈しむようなモーツァルトなどが、大きな聴きどころと言えるでしょう。さらには2022年に亡くなったアンゲリッシュ最後の公開演奏が、ここに収められたコセとの情感豊かなブラームスということにも注目です。 ほかにもパパヴラミ、クニャーゼフ、クレーメル、ボジャノフ、ジルベルシュタイン、そして諏訪内晶子らのパフォーマンスを収録し、協奏曲はカンブルラン指揮のハンブルク交響楽団との共演となっています。 このBOXセットはアンゲリッシュとの想い出に捧げられました。 -
ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
弦楽四重奏曲全集 [ヴェルディ四重奏団]VAUGHAN WILLIAMS, R.: String Quartets (Complete) (Verdi Quartet)
発売日:2024年08月16日
NMLアルバム番号:555345-2
CD価格:2,100円(税込)
ヴォーン・ウィリアムズの全ての弦楽四重奏曲を収録したアルバム。演奏するヴェルディ四重奏団はヴァイオリニストのスザンネ・ラーベンシュラークを中心に1985年に創設されたアンサンブル。世界各地の音楽祭などで演奏した他、シューベルト、ブラームスや、エルンスト・トッホの弦楽四重奏曲全曲の録音などで高く評価され、30年以上にわたり活躍してきました。 今回アンサンブルの解散にあたり、彼らの長年の願いであったヴォーン・ウィリアムズ作品の録音が実現。ドビュッシーの影響が色濃い第1番、最後の室内楽作品となった第2番と、民謡の素材が用いられた初期作品のハ短調の3曲で共感溢れる演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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エヴァルド(1860-1935):
3つの金管五重奏曲
チェレプニン(1899-1977):
金管五重奏曲 [ゴマラン・ブラス・クインテット]EWALD, V.: Brass Quintets Nos. 1-3 / TCHEREPNIN, A.: Brass Quintet (Gomalan Brass Quintet)
発売日:2024年08月16日
NMLアルバム番号:555680-2
CD価格:2,100円(税込)
吹奏楽ファンにはおなじみ、
ヴィクトル・エヴァルドの金管五重奏曲をゴマラン・ブラス・カルテットが演奏!ヴィクトル・エヴァルドはロシア生まれのチェロ奏者、作曲家。彼の本業は建築技師でしたが、当時サンクトペテルブルクで音楽家たちを支援していたミトロファン・ベリャーエフを中心とした集まりである「ベリャーエフ・サークル」に属し、チェロを演奏するなどアマチュア音楽家としても活躍していました。また、もともとはコルネットを演奏していたこともあり、1912年までに3曲の金管五重奏曲を作曲しました(弦楽四重奏曲からの編曲とされる第4番もあり)。これらは金管五重奏というジャンルにおける最初期の作品であり、その演奏技術を駆使した作風が高く評価されています。とりわけ第3楽章にロシア民謡の旋律が用いられた第1番 Op.5は現在でも演奏機会の多い作品です。 アルバムにはアレクサンドル・チェレプニンが1970年に作曲した金管五重奏曲も収録、ロシア革命を逃れパリに亡命したチェレプニンの、祖国へのオマージュが詰まった陽気な作品です。 演奏は1999年、イタリアの金管楽器奏者5名によって結成されたゴマラン・ブラス・クインテット。ルネサンスから現代音楽まで幅広いレパートリー卓越したアンサンブル能力を誇り、25年以上にわたり世界中の評論家と聴衆を魅了し続けています。 -
グズモンセン=ホルムグレーン(1932-2016):
〈弦楽四重奏曲集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第7番-第10番 [ノルディック弦楽四重奏団]GUDMUNDSEN-HOLMGREEN, P.: String Quartets (Complete), Vol. 2 (Nordic String Quartet)
発売日:2024年08月16日
NMLアルバム番号:8.226218
CD価格:2,475円(税込)
デンマークの作曲家グズモンセン=ホルムグレーンは生涯にわたって弦楽四重奏曲を書きました。完成させたのは14曲でDACAPOレーベルではその全作品の録音が進行中。この第2集には第7番から第10番が収録されています。彼の弦楽四重奏曲は、一貫したスタイルよりも多種多様な実験精神を感じさせます。 第7番は第6番「Parting」の続編的作品。第8番から第10番はどれもタイトルに「Ground」という言葉が用いられていますが、作曲年にも作風にも隔たりがあり、とりわけ第9番は弦楽四重奏の演奏を、エレクトロニクス処理した海の音と風の音、生き物が発する音と融合させるユニークな作品。 第10番は「パッヘルベルのカノン」をモティーフにした13分強の作品。カノンがそのまま使われているわけではなく、半音階的な旋律を加えらるなどのひねりが効いており、最後は名残惜しそうに曲を閉じます。
収録作曲家:
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タネーエフ(1856-1915):
ヴァイオリン・ソナタ イ短調
ピアノ五重奏曲 ト短調 [スペクトラム・コンサーツ・ベルリン]TANEYEV, S.I.: Violin Sonata / Piano Quintet (Spectrum Concerts Berlin)
発売日:2024年08月09日
NMLアルバム番号:8.574566
CD価格:1,900円(税込)
作曲家としても教育者としても賞賛されていたロシアの作曲家タネーエフ。民族主義的な傾向ではなく、見事な対位法を駆使するなど、ヨーロッパ古典派の作曲技法を完璧にマスターしたその作品、とりわけ室内楽作品は同時代のウィーンの巨匠たちのものと同等にみなされるほどに絶賛されました。 しかしタネーエフ自身が作品の出版に無頓着だったためか、残された作品が少なく、亡くなった後これらはほとんど演奏される機会を失ってしまいました。このアルバムに収録された2つの作品のうち、ヴァイオリン・ソナタは美しい旋律線を持つベートーヴェンを思わせる古典的な作品。第3楽章にメヌエットがおかれているところも優雅な雰囲気を醸し出します。それに対しピアノ五重奏曲は壮大なスケールと華やかな曲想に満ちた作品。技巧的なピアノ・パートは優れたピアニストであったタネーエフならではの聴きどころです。 エルダー・ネボルシンをメンバーとするスペクトラム・コンサーツ・ベルリンは19~20世紀を中心とした知られざる室内楽作品の演奏に力を入れるアンサンブル。曲の編成に柔軟に対応し見事な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ミッシャ・エルマン
RCAビクター録音集(1926-32) [ミッシャ・エルマン(ヴァイオリン) 他]発売日:2024年08月09日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
エルマンの電気録音初期の米ビクター録音を集成。エルマン・トーンを堪能する2枚組41トラックの小品集。 Biddulphレーベルが力を入れているミッシャ・エルマンの復刻シリーズ、今回は1926年から1932年にかけての録音を集成しました。米ビクターが電気録音を導入したのが1926年で、1929年にはRCAに吸収されてRCAビクターとなる、その過渡期にあたります。 収録されているのは大半がSP盤の片面に収まる5分未満の小品ばかり。こんにちでも定番名曲となっている名旋律の数々は、黄金の音色と言われたエルマン・トーンを満喫するにはうってつけのレパートリー。その中でドルドラやドリゴ、ラフの曲など、かつては定番ながら今では聞く機会が著しく減ってしまった小品たちが往時の流行を伝えてくれます。
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バクリ(1961-):
〈室内楽曲集 第1集〉
フルートのための作品集 [ダニエル・ブライザック (フルート)、ヤーナ・アヴェドヤン(ピアノ)、アンドルー・ブリッジ(チェロ)]BACRI, N.: Chamber Music, Vol. 1 - Works for Flute (Breisach, A. Briggs, Avedyan)
発売日:2024年08月09日
NMLアルバム番号:TOCC0733
CD価格:2,175円(税込)
フランスの現代作曲家、ニコラ・バクリのフルート作品集。バクリは1961年パリに生まれ、パリ高等音楽院で作曲を学び、在学中から作品を発表。1983年にはローマ大賞を受賞し、イタリアに留学して更に研鑽を積みました。フランスの文化省や国営放送から委嘱を受けるなど注目を浴び、数多くの賞も受賞しています。 このアルバムには彼のフルートのための作品を収録。ジョリヴェ、メシアン、タファネルなどの影響を感じさせながらも、時折フォーレやラヴェルに近い和声も聴かれるなどフランス音楽の伝統も継承するという、バクリ独自の語法による自由奔放なエネルギーに満ちたリズムと明快な旋律が魅力的な音楽です。「スプリング・ソナタ」は世界初録音となります。 セントラル・ウィスコンシン交響楽団の首席フルート奏者を務めるとともに指揮者としても活躍するダニエル・ブライザックの演奏で。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲 第3・5・7・9番他
(マーラー版によるベートーヴェン作品のすべて) [マイケル・フランシス(指揮)/ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団 他]BEETHOVEN, L. van: Mahler Re-Orchestrations - Symphonies Nos. 3, 5, 7, 9 / String Quartet No. 11 (Rheinland-Pfalz State Philharmonic, M. Francis)
発売日:2024年07月26日
NMLアルバム番号:C5484
CD 3枚組国内仕様 日本語解説・歌詞対訳付き価格:4,950円(税込、送料無料)
マーラー版のベートーヴェンを網羅した画期的アルバムが登場!
引き締まった演奏にも注目ウィーン・フィルの指揮者などを歴任したマーラーが、先輩作曲家たちの作品の演奏にあたりオーケストレーションに手を入れていたことは広く知られており、それぞれに録音も出ていますが、そのうちベートーヴェン作品をすべて演奏・収録したアルバムはありそうで無かった企画の一つ。すぐれた作曲家の眼を持つ練達の指揮者マーラーの思考を系統的に追うのに好適なセットです。 マーラー自身の交響曲は曲も編成も大規模なものですが、彼が過去の作品に行った変更は少し方向が違います。場所により弦楽器に管楽器を重ねる、弦の細かなフレーズを強調するために管のパートを省く、管の動きにオクターヴを付与する、といった楽器間のバランスを整えて効果的に響かせるためのものが多く、また細かな演奏指示も書き込まれており、指揮者マーラーがどのパートを重視したか分かるのが興味深いところです。また金管楽器の改良や用法の変遷に伴って、かつては音が出なかった旋律が足されたり、高すぎる音を下げるといった処理も行われています。 しかしながら、ホルンは基本的に倍管となっており、「第九」はティンパニ2人を擁するマーラーらしい巨大編成へと変貌していることも事実。「英雄」葬送行進曲フーガのクライマックスや第4楽章コーダ前にティンパニが加筆されていたり、「第九」第1楽章で低弦にトロンボーンを重ねたり第4楽章でコントラファゴットのサポートにチューバが動員されたりといったところは、なかなか衝撃的でもあります。 英国出身の指揮者マイケル・フランシスが2019年から首席指揮者を務める手兵オケを指揮してこれらを次々と浮き彫りにしてゆきます。 (曲目・内容欄に続く)収録作曲家:
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D.マシューズ(1943-):
〈弦楽四重奏曲全集 第6集〉
弦楽四重奏曲 第8番・第16番・第17番他
[クロイツェル四重奏団]MATTHEWS, D.: String Quartets (Complete), Vol. 6 (Kreutzer Quartet)
発売日:2024年07月26日
NMLアルバム番号:TOCC0732
CD価格:2,175円(税込)
「ティペットとブリテンの後継者」と見做されるイギリスの現代作曲家、ディヴィッド・マシューズ。彼はこれまでに17曲もの弦楽四重奏曲を作曲しています。 このアルバムに収録された第8番の四重奏曲は彼の友人でチェコ人の作曲家、パーヴェル・ノヴァークの40歳を記念して作曲されましたが、最終楽章は1996年に亡くなったもう一人の友人、ベルトルト・ゴルトシュミットの思い出に捧げられており、第1ヴァイオリンの最後の2つの音は彼のイニシャルを表しています。 第16番は2022年のビヴァリー室内音楽祭で初演された作品。こちらも2021年8月に世を去った友人、ヒュー・ウッドに捧げられており、ウッドの作品のモティーフが組み込まれています。 第17番は30年近くにわたり協働を行ってきたクロイツェル四重奏団のための曲。第1楽章の冒頭では4人の奏者がそれぞれソロを弾くなどの見せ場があり、ピツィカートで全体が奏される第2楽章、瞑想的な第3楽章、夢の中を彷徨うような幻想的な雰囲気で始まり、精緻なフーガが続き最後は熱狂的に曲を閉じる終楽章と聴きどころの多い作品です。 最後に添えられているのは、平均律クラヴィーア曲集第1巻 第24番。「バッハ作品の中でも最高の曲」と語るマシューズが弦楽四重奏版に編曲したものです。
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ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):
6つの弦楽四重奏曲 MH308-313 [コンスタンツェ四重奏団]HAYDN, M.: 6 String Quartets (Constanze Quartet)
発売日:2024年07月12日
NMLアルバム番号:555409-2
CD価格:2,100円(税込)
ヨーゼフ・ハイドンの5歳年下の弟ミヒャエル・ハイドンは、モーツァルトと親交があり、作品を共作したこともありました。かつてモーツァルトの交響曲第37番と呼ばれていたものがミヒャエルの作だったように、その作風もよく似ています。兄ヨーゼフやモーツァルト同様にあらゆるジャンルで多数の作品を書いたミヒャエルですが、特に室内楽は作品数も多く、彼の創造性がよく発揮されています。 ここに収められた弦楽四重奏曲でも、優雅な旋律、時には荒々しさも感じさせる短調の楽章など聴きどころは多く、まさに兄ヨーゼフとモーツァルトの間に位置するような特徴を感じさせます。
収録作曲家:
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ハンス・フーバー(1852-1921):
ピアノ五重奏曲 第1番・第2番 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/カルミナ四重奏団]HUBER, H.: Piano Quintets Nos. 1 and 2 (Triendl, Carmina Quartett)
発売日:2024年07月12日
NMLアルバム番号:555569-2
CD価格:2,100円(税込)
スイス出身の作曲家ハンス・フーバーのピアノ五重奏曲。音楽愛好家の両親の下に生まれ、早くから才能を発揮、10代の終わりにライプツィヒ音楽院に入学し、カール・ライネッケに師事しました。帰国後はバーゼルで音楽を教え、37歳の時にバーゼル音楽院の教授に就任。やがて院長となり数多くの弟子を育てました。彼の作品には親交のあったブラームスやサン=サーンスの影響が感じられます。 このアルバムには後期に書かれた2曲のピアノ五重奏曲を収録。独奏ヴァイオリンが導くフーガで幕を開ける第1番は全体に劇的で、まさにブラームスを思わせますが、弦楽器のピッツィカートとピアノのアルペッジョではじまる第2番は各楽章にストーリー性が与えられたシューマン風の作品。この対照的な2作をオリヴァー・トリンドルのピアノとカルミナ四重奏団が丁寧に演奏しています。
収録作曲家:
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コリリアーノ(1938-):
ミスター・タンブリンマン(室内楽版)
ホー(1975-):
グリフォン・レルムス [ランズ・エンド・アンサンブル、ローラ・ハインズ他]CORIGLIANO, J.: Mr. Tambourine Man (version for soprano and ensemble) / HO, Vincent: Gryphon Realms (L. Hynes, Land's End Ensemble, Hirzer)
発売日:2024年07月12日
NMLアルバム番号:8.579160
CD価格:1,900円(税込)
現代アメリカを代表する作曲家の一人、ジョン・コリリアーノ。クラシック音楽とポピュラー音楽の要素を融合したその作品は世界中で愛されています。この『ミスター・タンブリンマン』は2000年にボブ・ディランの詩に作曲した7曲からなる歌曲集。2008年に発表されたソプラノと管弦楽版の録音(8.559331)は2009年のグラミー賞を受賞。大きな話題をさらいました。 このアルバムでは、コリリアーノが2009年に室内楽用にアレンジしたヴァージョンを収録。小さな編成による音楽は風通しよく、アンプリファイド(電気的に増幅された)・ソプラノによる歌唱を引き立てており、管弦楽版とは違った味わいを楽しめます。カナダのソプラノ、ローラ・ハインズの美しい歌声も聴きもの。 同時に収録された「グリフォン・レルムス」はニューヨーク・タイムズ誌で作品を高く評価されるヴィンセント・ホーの作品。数々の賞を受賞し、2007年から2014年までウィニペグ交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなど広く活躍しています。この作品は伝説上の生物グリフォンの物語にインスパイアされたピアノ三重奏曲で、ヴァイオリンとチェロが奏でるグリフォンの鳴き声や、第2楽章の東洋的な旋律が神秘的な雰囲気を盛り上げます。
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シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第14番「死と乙女」(マーラー編)
イシュムラトフ(1973-):
合奏協奏曲 第3番 [アレクサンダー・ギルマン(指揮)、LGTヤング・ソロイスツ]SCHUBERT, F.: String Quartet No. 14, "Death and the Maiden" (arr. G. Mahler) / ICHMOURATOV, A.: Concerto Grosso No. 3 (LGT Young Soloists, A. Gilman)
発売日:2024年07月12日
NMLアルバム番号:8.579165
CD価格:1,900円(税込)
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ミツバチの日記
ヘレン・リーチ:
室内楽作品集 [ヴィクトリア弦楽四重奏団/リチャード・シンプソン(オーボエ)/ジョン・ブラッドベリ(クラリネット)/サイモン・リーチ(ピアノ)]LEACH, H.: Chamber Works (Diary of the Bee) (Bradbury, R. Simpson, Leach, Victoria String Quartet)
発売日:2024年07月12日
NMLアルバム番号:DDX21104
CD価格:2,475円(税込)
自然豊かなスコットランド、ホーイックで生まれた作曲家ヘレン・リーチの作品集。 王立ノーザン音楽大学で学び、マンチェスターの礼拝堂で音楽監督を務めるとともに、自作をBBCラジオ4で演奏。アルバム収録曲でもある「ロイヤル・スワンのための前奏曲」は故エリザベス女王の即位記念日にラジオ3で取り上げられるなど、その作品は高く注目されています。 その後、夫とともにホーイックに戻った彼女は自然に触発された作品を多数書き上げ、1750年に建てられた歴史的な建造物として知られるマーチモント・ハウスでこのアルバムを録音、演奏には彼女の友人たちによる演奏家たちが集結し、ピアノは彼女の夫サイモンが担当しています。
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Kefi
カカバーゼ(1955-):
合唱曲と室内楽曲集 [ルパート・ゴフ(指揮)/ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ合唱団 他]KAKABADSE, L.: Choral and Chamber Works (Kefi) (Beer, Bull, Gionis, Bosch, Royal Holloway Choir University of London, Rossetti Ensemble)
発売日:2024年07月12日
NMLアルバム番号:DDX21129
CD価格:2,475円(税込)
イギリス出身で、ギリシャ、オーストリア、ロシアとジョージアにルーツを持つ作曲家、リディア・カカバーゼ。その音楽には西欧と地中海世界の文化的要素が色濃く反映されており、彼女がこれまでに発表した作品も高く評価されてきました。 このアルバムは2020年リリースの「イタカ(イタケー)」(DDA-25188)の続編とも言える1枚です。収録曲でアルバム・タイトルでもある「Kefi」はギリシャ語の喜び、活気、興奮を意味し、ギリシャのブズーキ、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスのための賑やかな作品。ブズーキは「ヘロデの饗宴」でもエキゾチックな魅力を披露します。 アルバムの中心となる「サーティ・ステップス」はロイヤル・ホロウェイ・カレッジのヘレニズム(=古代ギリシャ文化)研究所の創立30周年記念の委嘱作。シナイの聖ヨハネ・クリマコス(579頃-649頃)が修道士たちに信仰の手引を説いた『天国への階梯』のテキストが用いられた合唱曲です。
収録作曲家:
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ピットフィールド(1903-1999):
弦楽とピアノによる室内楽曲集 [プレイエル・アンサンブル]PITFIELD, T.: Chamber Music (String) (Pleyel Ensemble)
発売日:2024年07月12日
NMLアルバム番号:DDX21137
CD価格:2,475円(税込)
トーマス・ピットフィールドの弦楽とピアノのための5作品を集めたアルバム。 若い頃にチェロを学んだ彼は生涯この楽器を愛し、1937-38年に作曲されたチェロ・ソナタをはじめ、さまざまな時期にチェロを用いた作品を書いていました。その多くは彼の友人たちのために書かれており、アルバムに収録されているソナティナもチェリスト、オリヴァー・ヴェラとその妻に捧げられています。 また後にピットフィールドの妻となるアリスに捧げられたピアノ三重奏曲第1番は1930年の作品。すぐに出版され大成功を収めています。かたや1948-49年に書かれた第2番は、作曲家の80歳を記念する1983年のコンサートで初演されるまでは忘れられていた作品。自筆譜のコピーに「抒情三重奏曲」と記されているとおり、抒情的で感傷的な音楽です。 「エピグラフ」にはアレンスキーの旋律の断片が用いられた短いながらも印象的な作品。 2011年結成のプレイエル・アンサンブルによる演奏で。
収録作曲家:
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トーマス・ピットフィールドとその時代
イギリス近現代の室内楽曲集 [ジョン・ターナー(リコーダー)/ヴィクトリア四重奏団 他]PITFIELD, T.: Music for Soprano, Recorder, Oboe, Strings and Harp (Thomas Pitfield: His Friends and Contemporaries) (L.-J. Rogers, Turner, Simpson)
発売日:2024年07月12日
NMLアルバム番号:DDX21246
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
イギリスの作曲家トーマス・ピットフィールドの没後25周年を記念したアルバム。 ピットフィールドは王立マンチェスター音楽大学(現王立ノーザン音楽大学)でピアノ、チェロと和声を学んだ後、ボストンに留学し美術と家具製作を学んだという異色の経歴を持ちます。第二次世界大戦後は母校で作曲科の教授となり、ジョン・オグドンらを指導するかたわら、詩作や執筆、また鳥類学の分野でも活動しました。 このアルバムは彼へのトリビュートで、CD1ではその魅力的な作品を同時代の作曲家たちの作品と並べ、CD2では彼の弟子たちと友人たちの作品を収録しています。 弟子の一人ジョン・ターナーを中心に、現代イギリスで活躍する演奏家たちによる演奏が聴きどころです。
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時間は全てを打ち負かす
シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第4番・第13番「ロザムンデ」
パーセル(1659-1695):
パヴァーン/チャコニー/舞曲
ジョスカン・デ・プレ(1450/5-1521):
千々の悲しみ [プロティアン四重奏団]String Quartets - JOSQUIN DES PREZ / PURCELL, H. / SCHUBERT, F. (Tempus omnia vincit) (Protean Quartet)
発売日:2024年07月05日
NMLアルバム番号:CKD744
CD価格:2,775円(税込)
古楽器四重奏団なればこそ!
ルネサンスやバロックの音世界とシューベルトの交錯現代音楽開拓と古楽器演奏研究のどちらにも長い歴史をもつスイスのバーゼルで研鑽を重ねた4人の若い弦楽器奏者が、メンバーの大半の母国であるスペインで結成したプロティアン四重奏団によるシューベルトの弦楽四重奏曲集。大家サリエリの門下で作曲法を学び始めた頃の第4番と、後年の短調の傑作の一つ第13番「ロザムンデ」が選ばれていますが、注目すべきはその前後と曲間に置かれた併録曲。シューベルトと同じく30代で早世した17世紀英国の天才パーセルのコンソートや劇付随音楽、そしてさらに古いフランドル楽派最大の巨匠の一人ジョスカン・デ・プレの多声音楽を並べて弾くことで、それら全く違う時代の音楽が持つ意外な共通点が浮かび上がるのです。 シューベルト作品に生き続けるポリフォニー技法の下地もさることながら、パーセルやジョスカンの綴った音楽の意外な抒情性やドラマにもはっとさせられるのは、各声部の動きを明晰に伝えるアンサンブルの確かさに加えて音楽の起伏を脈々と伝えるプロティアン四重奏団の解釈の妙あればこそ。企画そのものの魅力を十二分に活かした演奏の見事さを、LINNならではのエンジニアリングで触感確かに味わえる1枚です。 -
ロックリン(1914-1984):
ピアノ曲・室内楽曲集 [ダーリントン弦楽四重奏団]LOUGHLIN, G.: Piano and Chamber Music (Chua, Darlington Quartet)
発売日:2024年07月05日
NMLアルバム番号:TOCC0720
CD価格:2,175円(税込)
リヴァプール出身のジョージ・ロックリンは、王立音楽大学(RCM)でピアノをアーサー・ベンジャミン、作曲をゴードン・ ジェイコブに学び、ピアニストとしてデビューした後、更にウェールズ大聖堂でオルガンを学びました。現在では主に1958年から21年間務めたメルボルン大学での教育活動で知られています。 一方で教職の合間を縫いながら晩年に至るまで作曲活動を続け、多くの作品を書き上げました。その一部はアデレード音楽祭やオーストラリア放送協会(ABC)の番組で演奏されましたが、録音されるのはこれが世界初となります。 その作風はヴォーン・ウィリアムズの系譜に連なるもので、時折不協和音を用いながらも比較的穏やかな旋律が多く用いられ、抒情的なニュアンスが魅力となっています。
収録作曲家:
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コジェルフ(1747-1818):
〈ピアノ三重奏曲集 第4集〉 [トリオ1790]KOŽELUCH, L.: Keyboard Trios, Vol. 4 (Trio 1790)
発売日:2024年06月21日
NMLアルバム番号:555480-2
CD価格:2,100円(税込)
プラハで生まれ、ウィーンで活躍したレオポルト・アントン(アントニーンとも)・コジェルフ。数多くの作品を残し、なかでもピアノ三重奏曲は60曲以上が目録に掲載されています。 この第4集には、1789年に発表されたニ長調と、1798年のヘ長調、初期の作品とされる変ホ長調の3曲の三重奏曲を収録。ヘ長調の三重奏曲では、この頃コジェルフが関心を抱いていたスコットランドやアイルランドの民謡旋律も用いられるなど親しみやすい旋律に満たされています。 およそ20年にわたりコジェルフ作品を演奏し続けるトリオ1790が、古典派盛期の響きを生かした流麗な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ゼンフター(1879-1961):
〈室内楽作品集〉
ピアノ四重奏曲
クラリネット三重奏曲
クラリネット・ソナタ他 [エルゼ・アンサンブル]SENFTER, J.: Chamber Music (Else Ensemble)
発売日:2024年06月21日
NMLアルバム番号:555495-2
CD 2枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
ドイツの裕福な上流家庭に生まれたヨハンナ・ゼンフター。幼い頃から音楽に興味を持ち、フランクフルト音楽大学で作曲、ピアノ、ヴァイオリンを学びます。その後はライプツィヒでマックス・レーガーに師事、師を驚愕させるほどの才能を発揮しました。 彼女は大規模な交響曲から室内楽曲まで100作以上の作品を遺しており、初期の作品はショパンやシューマンの影響を受けたサロン風の雰囲気を備えていますが、レーガーに師事してからは複雑な対位法を駆使した半音階的な旋律と、大胆な和声を用いつつも、節度ある禁欲的な美しさが感じられる作風へと移行しました。 この2枚組には初期から晩年まで幅広い作曲年代の作品を収録。作風の変遷を辿るとともに、どの曲からも作曲家としての彼女の強い主張が感じられます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲 第3・5・7・9番 他(マーラーによるオーケストレーション版) [マイケル・フランシス(指揮)/ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団 他]BEETHOVEN, L. van: Mahler Re-Orchestrations - Symphonies Nos. 3, 5, 7, 9 / String Quartet No. 11 (Rheinland-Pfalz State Philharmonic, M. Francis)
発売日:2024年06月21日
NMLアルバム番号:C5484
CD 3枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
マーラー版のベートーヴェンを網羅した画期的アルバムが登場!
引き締まった演奏にも注目ウィーン・フィルの指揮者などを歴任したマーラーが、先輩作曲家たちの作品の演奏にあたりオーケストレーションに手を入れていたことは広く知られており、それぞれに録音も出ていますが、そのうちベートーヴェン作品をすべて演奏・収録したアルバムはありそうで無かった企画の一つ。すぐれた作曲家の眼を持つ練達の指揮者マーラーの思考を系統的に追うのに好適なセットです。 マーラー自身の交響曲は曲も編成も大規模なものですが、彼が過去の作品に行った変更は少し方向が違います。場所により弦楽器に管楽器を重ねる、弦の細かなフレーズを強調するために管のパートを省く、管の動きにオクターヴを付与する、といった楽器間のバランスを整えて効果的に響かせるためのものが多く、また細かな演奏指示も書き込まれており、指揮者マーラーがどのパートを重視したか分かるのが興味深いところです。また金管楽器の改良や用法の変遷に伴って、かつては音が出なかった旋律が足されたり、高すぎる音を下げるといった処理も行われています。 しかしながら、ホルンは基本的に倍管となっており、「第九」はティンパニ2人を擁するマーラーらしい巨大編成へと変貌していることも事実。「英雄」葬送行進曲フーガのクライマックスや第4楽章コーダ前にティンパニが加筆されていたり、「第九」第1楽章で低弦にトロンボーンを重ねたり第4楽章でコントラファゴットのサポートにチューバが動員されたりといったところは、なかなか衝撃的でもあります。 英国出身の指揮者マイケル・フランシスが2019年から首席指揮者を務める手兵オケを指揮してこれらを次々と浮き彫りにしてゆきます。 (曲目・内容欄に続く)収録作曲家:
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ソナベンド(1933-2021):
器楽曲と歌曲、室内楽曲集 [エマ・トリング(ソプラノ)/イドリル・シャイティ(チェロ)/アンソニー・グレイ(ピアノ)/チャールズ・ムター(ヴァイオリン)/Cora-Marina Lordache(ヴァイオリン)/モーガン・ヘイズ(ピアノ)]SONNABEND, J.; Instrumental and Chamber Works (Tring, Lordache, Mutter, Gray, Hayes, Shyti)
発売日:2024年06月21日
NMLアルバム番号:DDX21128
CD価格:2,475円(税込)
南アフリカの医師、科学者ジョセフ・ソナベンド。1980年代からHIV/AIDSの研究と予防に身を捧げるとともに、患者たちが受ける偏見と闘ってきた彼の楽しみは作曲をすることでした。 しかし、忙しい合間、毎週数時間だけ休息を取りピアノの前で書いた曲はあくまでも自身のためのもの。一切公開されることはありませんでしたが、2018年、85歳の時にロンドンで弦楽四重奏曲やピアノ曲、声楽曲が初演され、ようやく作曲家として遅いデビューを飾りました。 彼の作品はアルバン・ベルクやアルノルト・シェーンベルクなどから影響を受けており、このアルバムでは半音階主義によるピアノ三重奏曲や、超絶技巧を駆使したヴァイオリン曲、俳句からインスパイアされた歌曲などを聴くことができます。
収録作曲家:
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デル・カンポ(1878-1953):
弦楽四重奏曲 第8番・第9番 [ディオティマ弦楽四重奏団]CAMPO, C. del: String Quartets Nos. 8 and 9 (Quatuor Diotima)
発売日:2024年06月21日
NMLアルバム番号:MV011
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
ディオティマSQ快進撃!
スペイン近代の知られざる充実作曲家の初期と後期マドリード生まれの作曲家デル・カンポはファリャと2歳違いで、同い年にカプレやシュレーカーがおり、他にレスピーギやバルトークなどと同世代の作曲家。ヴァイオリン奏者を志し入学したマドリード音楽院時代、やはり歳が近いカザルスなどの勧めで作曲を学び始め、その後指揮者として活躍するようになって以降も数多くのオペラやサルスエラ(スペインの国民的歌芝居)、管弦楽曲などを書きました。 弦楽四重奏曲は室内楽でデル・カンポが特に力を入れた分野。2024年春の来日でのシェーンベルク弦楽四重奏曲全曲演奏会も好評だったディオティマ弦楽四重奏団はマドリードのフアン・マルク財団ホールで同作曲家の四重奏曲を体系的に演奏・録音するプロジェクトに参画しており、今回は初期最後の長大な第8番に加え、それから約30年を隔て四重奏曲作曲を再開した時期の第9番と小品1曲を収録。 同時期のフランス音楽やバルトーク、ショスタコーヴィチとの比較も興味深い、古典志向とイベリア風味の近代的感性の間で育まれた味わい深い音世界を、今回の録音でもディオティマSQが明晰な作品解釈で探究。情熱を孕んだ完成度の高い演奏で知られざる芸術性との出会いをお楽しみください。収録作曲家:
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カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):
弦楽四重奏曲全集 [アドルノ四重奏団]CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: String Quartets (Complete) (Quartetto Adorno)
発売日:2024年06月14日
NMLアルバム番号:8.574580
CD価格:1,900円(税込)
優れたギター作曲家として知られるマリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコの弦楽四重奏曲集。 ピツェッティに師事しカゼッラに認められたカステルヌオーヴォ=テデスコは、1920年代のイタリアにおける前途有望な新進作曲家の一人として活躍しました。この時期に書かれた第1番は田園地帯の風景を描写したかのような素朴な味わいを持つ若々しく美しい作品です。 その後彼はムッソリーニのファシスト政権の圧迫によりイタリアを離れアメリカに亡命、映画音楽の作曲家として活躍しますが、終戦後に訪れたイタリアでその変わってしまった姿を目の当たりにします。その時に抱いた複雑な感情が第2番の四重奏曲にも反映されたようで、この曲には不協和音と落ち着きのない旋律が至るところに現れます。 1964年の第3番は「カーザ・アル・ドーノ」の副題を持ち、4つの楽章にはそれぞれ「ヴァッロンブローザへの帰還」「修道院」「小さな列車」「議論と日没」のタイトルが付されており、これらは故郷と友情への思い出からインスピレーションを得て明るさを取り戻したかのような描写的な作品です。
収録作曲家:
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ゾルターン・セーケイ
ソリストと弦楽四重奏の録音集
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
バルトーク:弦楽四重奏曲 第5番&第6番他 [ゾルターン・セーケイ(ヴァイオリン) 他]発売日:2024年06月14日
CD価格:2,175円(税込)
バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番の初演やルーマニア民俗舞曲の編曲で、またハンガリー弦楽四重奏団としての録音で知られるゾルターン・セーケイ(1903-2001)の復刻盤。 セーケイはハンガリーのコチで医師の家庭に生まれ、8歳でヴァイオリンを始めました。11歳の年にブダペストに移りフランツ・リスト・アカデミーに入学し、フバイらにヴァイオリンを学び、18歳で修士号を得ます。更にヴェイネルに和声法と室内楽を学び、コダーイからも作曲を学びました。1920年にはハンガリー国内でヴァイオリニストとして名声を確立し、翌年コダーイの紹介でバルトークと出会い意気投合して共演を重ねます。1925年にルーマニア民俗舞曲をヴァイオリンとピアノ用に編曲すると、バルトークはこれを承認してコンサートでも共演しました。1937年に新ハンガリー弦楽四重奏団(当時)の第1ヴァイオリン奏者に迎えられます。 同団のコロムサイとパロタイはバルトーク自身の監修を受けて弦楽四重奏曲第5番のウィーンとブダペストでの初演を行っており、これらのバルトーク録音は作曲者直系の解釈を伝える貴重なものです。セーケイは優れたソリストでもありましたが、協奏曲録音はここに収められたグラズノフのみ。オランダDeccaによる録音はセーケイの艶やかな音を伝えてくれます。
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レフラー(1861-1935):
八重奏曲
忘れられた響き
ドビュッシー(1862-1918):
牧神の午後への前奏曲(八重奏版) [グレアム・スティール・ジョンソン、デイヴィッド・シフリン、ブリジット・キビー、ハン・ラッシュ、柳智媛、山口晃平 ほか]LOEFFLER, C.M.: Octet / Timbres oubliés / DEBUSSY, C.: Prélude à l'après-midi d'un faune (Forgotten Sounds) (G.S. Johnson, Kibbey, DeCaprio, Yun Han)
発売日:2024年06月14日
NMLアルバム番号:DE3603
CD価格:2,775円(税込)
美曲! フランス印象主義とドイツ・ロマン派の合流点、レフラーの八重奏曲ベルリン郊外に生まれた後ヴァイオリニストとして1882年に渡米、当時誕生2シーズン目を迎えていたボストン交響楽団の副コンサートマスターをおよそ20年務めたチャールズ・マーティン・レフラー。彼の作品は在任中からボストンで演奏されて高い人気を誇り、その回数は生涯の間で117回にも及んだと言います。 今回初録音となった八重奏曲は、1897年に2回だけ演奏されたのちは演奏も出版も録音も行われておらず、その自筆譜は、自作に厳しかったレフラーの手で度重なる改訂が行われた形跡を残したまま、議会図書館で眠っていました。 クラリネット奏者、作曲家のグレアム・スティール・ジョンソンは世界的パンデミックの間にその複写を入手。演奏出来る形に整理し、今回の初録音に臨むことになりました。自身の出身をアルザスだと称していたという彼の作風は、フランス印象派の影響を大きく受けていますが、この八重奏曲はブラームスなどドイツ・ロマン派の香りも強く感じさせ、聴き応えのあるたいへん美しいものです。今後室内楽の定番レパートリーとして定着する可能性も高い立派な作品。 オープニングはやはりジョンソンの編曲したドビュッシーの「牧神」。最後はアルバム・タイトルにもなっているレフラーの歌曲「忘れられた響き」をクラリネットとハープが美しく奏でて閉じられます。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第15番(室内楽版)
エスケシュ(1965-):
Vitrail [トリオ・メシアン、トリオ・クセナキス]SHOSTAKOVICH, D.: Symphony No. 15 (arr. V. Derewianko) / ESCAICH, T.: Vitrail (Trio Messiaen, Trio Xenakis)
発売日:2024年06月14日
NMLアルバム番号:LBM063
CD価格:2,775円(税込)
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ハイドン(1732-1809):
フルート三重奏曲全集[3枚組] [ジャン=ピエール・ピネ、レ・キュリオシテ・エステティーク]HAYDN, J.: Flute Trios (Complete) (Pinet, Les Curiosités Esthétiques)
発売日:2024年06月07日
NMLアルバム番号:ENP018
CD 3枚組価格:5,025円(税込、送料無料)
「弦楽四重奏曲の父」の尽きせぬ創意とフルートとの出会い「交響曲の父」の綽名に加え、弦楽四重奏曲の地位向上と発展にもいち早く寄与し「弦楽四重奏曲の父」とも呼ばれてきたハイドン。管楽器はあまり室内楽で活用しなかったものの、当時特にフルートはヴァイオリン属と並んでアマチュア演奏家に人気だったため、多くの作品がフルートを用いた三重奏編成のために編曲されてきました。また後年ロンドンに渡ってからは、この楽器を愛好するパトロンたちのためにハイドン自らフルート三重奏曲を作曲、4曲が「ロンドン・トリオ」の名で広く知られています。 ここではフランス語圏の第一線で活躍する名手たちが、18世紀当時の編曲を含むそれらハイドンのフルート向け三重奏曲をCD3枚にわたり全曲録音。作曲家の主君エステルハージ侯ニコラウスが弾くバリトン(共鳴弦を多数備えたヴィオラ・ダ・ガンバの一種)のパートを伴う無数の三重奏曲からの編曲群、またピアノ三重奏曲のヴァイオリン・パートをフルートで演奏できるようにした3曲、作曲家自身の渡航前からロンドンで出回っていたディヴェルティメント群など、さまざまな活躍期にわたり個々に特徴的な音楽を書いたハイドンならではの音使いの魅力を十全に楽しめるようになっています。 使用楽器も作曲年代と作風を踏まえて選ばれており、特にフルートはキーが1つだけのモデルと8つのモデルを使い分け、この管楽器の転換期ならではの味わいも楽しめるようになっています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
室内楽編成による鍵盤楽曲・独奏曲集 [ディソナンティ]BACH, J.S.: Allein Gott in der Höh'sei Ehr' (arr. S. Marq) / Fantasia and Fugue, BWV 904 (arr. A. Torunczyk) (D!ssonanti)
発売日:2024年06月07日
NMLアルバム番号:INC006
CD価格:2,775円(税込)
経験豊かな古楽器ソリスト続々!
ポリフォニーの綾を明瞭に聴かせる音色の違い複数のメロディを同時進行させる多声書法に秀でていたバッハが、自身も巧みに弾いたチェンバロやオルガンのために書いた作品を中心に、曲を組み上げている声部毎に異なる楽器を割り当てる室内楽編成に移し替え、各曲の構造的魅力をわかりやすく味わわせてくれるアルバム。 演奏はカフェ・ツィマーマンやリチェルカール・コンソートなどの名盤群でも活躍してきた経験豊かなソリストたち。それぞれ複数の管楽器とヴァイオリンが通奏低音上で合奏する編成で臨んでおり、原曲の中声部をソプラノ音域に移し、トリオ・ソナタや四重奏ソナタのように各パートの音色対比を活かした解釈にしたり、バッハがオルガン独奏向けにアレンジしたルター派賛美歌(コラール)では元歌に該当するパートを歌手に歌わせるなど、過度の原曲尊重に陥ることなく18世紀音楽の流儀をよく踏まえたアプローチになっているのが頼もしい限りです。 各声部の動きが明瞭になるのはもちろん、冒頭トラックのように鍵盤向けの原曲に潜んでいたオペラ序曲風の音作りを浮き彫りにするなど、原作で前提になっていた楽器の制約を離れたからこそ可能になる解釈も続々。原曲ではヴァイオリン一つで何重ものポリフォニーを響かせる無伴奏シャコンヌさえ、この編成に移して全く過剰ではない豊かな音楽として再現され、改めてバッハ世界の深さも実感できることでしょう。収録作曲家:
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ライシガー(1798-1859):
〈ピアノ三重奏曲全集 第1集〉
ピアノ三重奏曲 第1番・第4番 [トリオ・アニマ・ムンディ]REISSIGER, C.G.: Piano Trios Nos. 1 and 4 (Complete), Vol. 1 (Trio Anima Mundi)
発売日:2024年06月07日
NMLアルバム番号:TOCC0267
CD価格:2,175円(税込)
ドイツの作曲家ライシガー。生前の彼は指揮者としての評価が高く、とりわけウェーバーの後任としてドレスデン歌劇場管弦楽団の指揮者に就任してからは数多くの作品を上演、なかでも1842年の《リエンツィ》初演時の成功は、彼の功績の一つに数えられています。作曲家としては9作の歌劇の他、10曲以上のミサ曲を含む多数の声楽曲をはじめ、弦楽四重奏曲やピアノ三重奏曲など多数を遺しましたが、現在ではこれらを耳にする機会はほとんどありません。 このシリーズは、彼の27曲あるピアノ三重奏曲の全曲録音に挑むもので、第1集にはメンデルスゾーン風の軽やかさと、ベートーヴェンを思わせる深みのある旋律を併せ持つ初期の2作を収録。シューマンが「ライシガーの三重奏曲を考えると“愛らしい、宝石のような”という言葉が思い浮かぶ」と絶賛したという作品をお楽しみください。 オーストラリアを中心に長らく作曲家・教師としても活躍するピアニスト、藤村健史が創設したトリオ・アニマ・ムンディの演奏で。
収録作曲家:
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至高のヴィジョンへの呼びかけ
クケルカ(1963-):
声楽曲と室内楽曲集 [Various Artists]KUKELKA, A.: Vocal and Chamber Music (Call to the Highest Vision) (Haumer, Chira, Weiß, Kaori Nishii, Gaugl, Kornberger, Yu-Hsuan Lin, Kukelka)
発売日:2024年05月31日
NMLアルバム番号:Gramola99325
CD 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
ウクライナの都市チェルニウツィーにルーツを持つ作曲家アレクサンダー・クケルカの作品集。ウィーン音楽院ではローランド・バティックにジャズ・ピアノを学び、1982年からウィーン音楽大学で作曲を学んだクケルカは2014年から2020年まで、オーストリア作曲家協会(ÖKB)の会長を務めるなど、現代のウィーンの音楽界で活発な活動をしています。 このアルバムには、彼が特別な思いを抱くチェルニウツィーへのオマージュ作品をはじめ、名手アンドレーア・チラをソリストに迎えたパン・フルートのための曲や、ピアノ曲、歌曲のほか、さまざまな編成による室内楽曲、なかでも「Requiem for a Dead End=行き止まりのためのレクイエム」などユニークなタイトルを持つ曲が収録されています。
収録作曲家:
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取り戻されたミューズ
~英国バロックの室内楽を集めて~ [レイチェル・ポッジャー、ブレコン・バロック]発売日:2024年05月24日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ポッジャーと実力派古楽奏者たちが追求する、英国バロック室内楽の真髄バロック・ヴァイオリンの世界を席捲する英国の名手レイチェル・ポッジャーによる、17~18世紀初頭の英国室内楽を集めた充実プログラム。15世紀から16世紀にかけたエリザベス女王の時代に欧州最大級の洗練された音楽文化を誇ったイングランドは、17世紀半ばの清教徒革命による文化破壊でその伝統が途絶えかけたものの、1660年の王政復古を経て徐々にかつての活況と豊かさを取り戻し、フランスやイタリアの最先端の流行からも大きな影響を受けつつ新たな音楽世界を花開かせます。 本盤はその勢いの只中で活路を見出したドイツ人作曲家ヘンデルのソナタに始まり、王政復古期の新潮流の礎を築いた革命前夜の室内楽まで時代を遡った後、バロック期の英国人たちを惹きつけたスコットランドやアイルランドの伝承音楽にも触れながら、徐々に18世紀へと年代を追って英国音楽の変化を辿ってゆく流れ。ポッジャーのヴァイオリンはもちろんのこと、英国を拠点に幅広い活躍をみせてきたガンバ奏者の市瀬礼子や、ルネサンス・バロック2種のリュートを使いこなす撥弦奏者エリザベス・ケニーなど、全ての奏者が音楽的対話を通じみずみずしい存在感を示し続ける様子はさながら、自発性と高いコミュニケーション感覚で紡ぎ出されていった英国貴族たちの語らいのよう。 名技師ジャレッド・サックスならではの精妙なエンジニアリングもそれぞれの古楽器の味わいを最大限に伝え、やんごとなき人々の社交の嗜みの中で大きな意味を持った当時の音楽芸術の素顔がありありと蘇る奥深い1枚です。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ三重奏曲集 [ラウティオ・ピアノ三重奏団]発売日:2024年05月24日
CD価格:2,325円(税込)
ラウティオ・ピアノ三重奏団はピリオド楽器を用いて18世紀から19世紀作品を中心に演奏するアンサンブル。2016年に発表したモーツァルトの三重奏曲が高く評価されて以降、優れたアルバムを世に送り出すとともに、近年はモダン楽器も操り、現代作品の初演も数多く行うなど活動の幅を広げています。 当アルバムはベートーヴェンのピアノ三重奏曲シリーズの第2弾となるもので、1793年から1795年に書かれた第3番と、1797年作曲の有名な「街の歌」、そして「14の変奏曲」の3曲が収録されています(14の変奏曲の主題はベートーヴェンの創作とされていましたが、最近の研究ではディッタースドルフの旋律であることがわかっています)。 18世紀に登場したピアノ三重奏曲の形式が、ピアノの機能の発展に伴い変化していく最中に書かれたベートーヴェンの野心溢れるこれらの作品を、ラウティオは1805年に製作されたピアノで見事に演奏しています。
収録作曲家:
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ヒュー・ワトキンス(1976-):
室内楽と弦楽オーケストラのための作品集 [レオノーレ・ピアノ三重奏団/ベンジャミン・ナバッロ(独奏ヴァイオリン)/レイチェル・ロバーツ(ヴィオラ)/ジョージ・ヴァス(指揮)/オーケストラ・ノーヴァ]発売日:2024年05月24日
CD価格:2,325円(税込)
ピアニストとしても名高いウェールズの作曲家ヒュー・ワトキンスは、2009年にコンポーザー・イン・レジデンスに就任したのを機に室内楽曲の創作に意欲的に取り組んできました。 このアルバムには2009年から22年に書かれた作品を収めています。ピアノ三重奏曲第2番は音楽祭40周年記念の委嘱作で、初演者レオノーレ・ピアノ三重奏団による録音。
収録作曲家:
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ルーセル(1869-1937):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第2番
弦楽三重奏曲 [デイヴィッド・ボウリン(ヴァイオリン)/トニー・チョー(ピアノ)/カーステン・ドクター(ヴィオラ)/ドミートリー・コウゾフ(チェロ)]ROUSSEL, A.: Violin Sonatas Nos. 1-2 / String Trio (D. Bowlin, K. Docter, Kouzov, Tony Cho)
発売日:2024年05月24日
NMLアルバム番号:8.574577
CD価格:1,900円(税込)
フランスの作曲家アルベール・ルーセルは交響曲や『くもの饗宴』などのバレエ作品で知られていますが、あまり耳にすることはないとは言え見事な室内楽作品も書いています。ルーセルは青年時代のおよそ5年間を海軍に従事、退役した後に本格的に音楽を学び1902年に作曲家としてデビュー。1890年代の作品をほとんど破棄し、デビュー以降の作品をカタログ化したため、すでに書かれていたヴァイオリン・ソナタは破棄され、このアルバムに収録された1907-08年のソナタが第1番となりました。ロマンティックな楽想を持つ美しい作品です。 第2番のソナタは1924年の作品。無調に近いものの少しだけ東洋的な響きを纏った15分ほどのコンパクトな作品です。 最後の弦楽三重奏曲は1937年、ルーセルの最後の完成作品。簡潔な形式の中に全体的な統一感が感じられ、各パートが複雑に絡み合いながら曲がすすみ最後は唐突に終わります。 2003年ワシントン国際コンクールで優勝し、現在はオバーリン音楽院で教えるヴァイオリニスト、デイヴィッド・ボウリンを中心としたアンサンブルの演奏です。
収録作曲家:
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パガニーニ(1782-1840):
弦楽とギターのための四重奏曲集
第11番・第6番・第13番 [パガニーニ・アンサンブル・ウィーン]PAGANINI, N.: Guitar Quartets Nos. 6, 11 and 13 (Paganini Ensemble Vienna)
発売日:2024年05月24日
NMLアルバム番号:CDS7974
CD価格:2,175円(税込)
パガニーニは1813年頃から弦楽とギターのための四重奏曲を書き始め、彼の友人や知人たちに捧げました。最初の6曲はリコルディ社から作品4及び5として出版されましたが、次の10作品は未発表のままでした。1955年に第7番が出版され、後の1972年に彼のコレクションがイタリアに返還されてから少しずつ出版されています。 このアルバムに収録された第6番は1816年末からその翌年初めに作曲されたと推測される作品。第11番は当時としては珍しいロ長調で書かれているものの、全体的にバランスの取れた響きに満たされた優雅な作品です。第13番は円熟期の作品らしく、リズミカルな第1主題と抒情的な第2主題、このコントラストのはっきりした第1楽章がとりわけ印象的な曲。まるでオペラのアリアを思わせる美しい旋律も至るところに現れます。 作曲家の名を冠した“パガニーニ・アンサンブル・ウィーン”はパガニーニの研究家として知られる名手マリオ・ホッセンが設立したウィーンを拠点に活躍するアンサンブルです。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
クラリネット・ソナタ 第1番&第2番
ホルン三重奏曲 [ジョフロワ・クトー、ニコラ・バルディルー、アモリ・コエトー、アントワーヌ・ドレフュス]BRAHMS, J.: Clarinet Sonatas Nos. 1 and 2 / Trio for Violin, Horn and Piano, Op. 40 (Couteau, Baldeyrou, Coeytaux, Dreyfuss)
発売日:2024年05月24日
NMLアルバム番号:LDV68
CD価格:2,775円(税込)
快進撃続くフランス最前線のブラームス・チクルス、管楽器の名手たちとの新録音作曲家ブラームスの避暑地としても有名なオーストリア湖畔のペルチャハで行われているブラームス国際コンクールで2005年ピアノ部門の優勝者となって以来、この作曲家の作品解釈に極めて高い評価が続くフランスのピアニスト、ジョフロワ・クトー。2008年INTRADAレーベルで晩期作品を中心としたピアノ独奏曲集をリリースし日本でも好評を博した後、LA Dolce Voltaで体系的に録音してきたブラームスの室内楽曲や独奏曲全曲は、DiapasonやLe Monde de la Musiqueなど何かと点の辛いフランスの批評誌でも絶賛が続いています。 2024年の新たなリリースは、フランスでレビュー賞を総なめにしたヴァイオリン・ソナタ集で共演したアモリ・コエトーと、フランス放送フィルのトップ奏者たちを交えてのクラリネット・ソナタ2曲とホルン三重奏曲。「もうこれ以上作曲はしない」と宣言した晩年の作曲家が名手ミュールフェルトとの出会いに刺激され書き上げた前者2曲での、作品の奥底まで見通せるような静謐な透明感と躍動感のバランスも圧巻ですが、美学者=批評家ハンスリックの注目によって若きブラームスの活路を開いたホルン三重奏曲での、常に人肌の温もりを感じさせながら端正な様式感を脈々と築き上げてゆく解釈も比類ない仕上がり。シリーズ先行盤の数々でみせた境地からの予感を何一つ裏切らない、この3曲における21世紀ならではの新名盤と言ってよいでしょう。 複雑な歴史の中ドイツ語圏由来の文化も多く残るロレーヌ地方メスの有名ホールを会場に、ALPHAやNAIVEなど多くのレーベルで活躍する名技師ジャン=マルク・レネの仕事も光ります。室内楽の深みと香気を存分に味わえる注目リリースです。
収録作曲家:
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ライヒャ(1770-1836):
室内楽作品集 [アルベルト・シュヴァイツァー・アンサンブル]REICHA, A.: Chamber Works (Albert Schweitzer Ensemble)
発売日:2024年05月17日
NMLアルバム番号:555397-2
CD 2枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
チェコで生まれ、ドイツとフランスで活躍した作曲家アントン・ライヒャ(アントワーヌ・ライシャ/アントニーン・レイハとも)。ベートーヴェンより10か月早く生まれ、ボンで過ごした際には親交を持ったことでも知られています。1808年からパリに移り、やがてパリ音楽院の作曲科の教授に就任。フランツ・リスト、エクトル・ベルリオーズ、シャルル・グノー、セザール・フランクら優秀な弟子を育てあげました。古典派様式の室内楽曲に優れた作品を残しましたが、同時代の作曲家たちに比べると、かなり先進的なアイデアを取り入れたことや、自身の作品の出版をそれほど望まなかったためか、死後は一部の作品以外ほとんど忘れられてしまい、現在では管楽器のための作品の一部が愛好されるに留まっています。 この2枚組にはさまざまな編成による4曲の室内楽曲を収録。15歳からケルン選帝侯宮廷楽団のフルート奏者を務めていた彼だけに、フルートの扱いに長けており、アルバム中の3曲のフルートを用いた作品はとりわけ聴きごたえがあります。今作ではクリスティアン・テツラフとの来日公演で目覚ましい演奏を聞かせたキヴェリ・デルケン(デュルケン)や、 チェリストのターニャ・テツラフらを交え、ダイナミックな音楽を作り上げています。
収録作曲家:
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クヴァラス(1960-):
〈器楽曲、室内楽曲、歌曲集 第1集〉 [コーディ・グリーン(ピアノ)/ジャスティン・ケニアリー(サクソフォン)/リンダ・バーカン(メゾ・ソプラノ)]KOUVARAS, L.: Instrumental Music, Chamber Works and Songs, Vol. 1 (Kenealy, Barcan, Green)
発売日:2024年05月17日
NMLアルバム番号:TOCC0729
CD価格:2,175円(税込)
メルボルンを拠点に活躍するリンダ・クヴァラスの作品を系統的にリリースするシリーズの第1集。彼女は現在、メルボルン大学の音楽院でオーストラリアの音楽とジェンダー問題を研究、発表した著書ではいくつかの出版賞を受賞しています。また、若い頃にはパンクとニュー・ウェイヴに傾倒したという彼女らしい、ジャンルの融合を目指した作品も高く評価されています。 このアルバムにはフランツ・リストとフランス印象派の作品から影響を受けたピアノ曲や、新型コロナウィルス感染症におけるパンデミックが人々に与えた影響を追求したというサクソフォンとピアノのための「夜の小品集」、彼女の研究対象でもある女性問題にまつわる歌曲集の全4作品を収録。シリーズを通じてピアニストのコーディ・グリーンの選曲でクヴァラス作品の紹介をしていきます。
収録作曲家:
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〈アウアーのレガシー〉
イゾルデ・メンゲス(ヴァイオリン)
ベートーヴェン(1770-1827):
ヴァイオリン協奏曲
J.S.バッハ(1685-1750):
シャコンヌ他 [イゾルデ・メンデス(ヴァイオリン) 他]発売日:2024年05月17日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
名教師レオポルト・アウアーの弟子たちを紹介するシリーズにイゾルデ・メンゲスが登場。
バッハのシャコンヌ、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲等の記念すべき世界初録音を復刻!1893年に英国ブライトン近郊で音楽教室を営む家庭に生まれたメンゲスは、自然と楽器になじみ、初めて人前で演奏したのは3歳半の時だったと伝えられます。16歳の時にペテルブルクでアウアー門下に加わりました。アウアーは精鋭ぞろいの門下の中でも「最も才能に恵まれた生徒の一人」と語ったそうです。 1913年、ロンドンでコンチェルト・デビューした際はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とラロのスペイン交響曲を一つのコンサートで弾き、当時の批評は「目覚ましい弓のテクニック、濁りの無い音、クリーンで歯切れ良いスタイル」と讃え、「卓越した技量を披露する時は子供のような喜びよう」を示し、「難しい箇所をとんでもない速さで弾くので指揮者がテンポを落とすよう指示しなくてはならないほどだったが、華麗な演奏はそれ自体が見ものだった」と伝えています。この成功を受け、ロンドンではウッドやワルターらの指揮で演奏、アムステルダムではメンゲルベルクが指揮するコンセルトヘボウ管とベートーヴェンとブラームスの協奏曲を演奏しました。 (曲目・内容欄に続く) -
Galant Night Fever
ギャラント様式による古典派時代の室内楽曲集 [WIGソサエティ]GALANT NIGHT FEVER - Quartets, Trio and Duet for Flute, Strings and Basso (WIG Society Chamber Music Ensemble)
発売日:2024年05月10日
NMLアルバム番号:A563
CD価格:2,775円(税込)
先入観なく捉え直される古典派室内楽のみずみずしい魅力ハイドン中期以降の近代型弦楽四重奏曲が普及するより前、ギャラント様式と呼ばれるメロディ中心のわかりやすい音楽様式が流行した1770年代近辺の、フルートと弦楽器のための室内楽曲を集めたアルバム。 現代では多くの場合フルートと弦楽三重奏による、いわゆるフルート四重奏の形態で演奏される曲が大半ですが、優れた古楽奏者が多く活躍するベルギーのブリュッセルで結成されたWIGソサエティの演奏家たちはルーティン的な解釈を離れ、チェロ・パートと明記されていないこれらの曲の低音部にコントラバスを使用、さらに(18世紀後半にも現役で使われていた)チェンバロを通奏低音楽器として導入し、驚くほど瑞々しい音響世界を描き出してゆきます。 楽器の選択や細部の装飾音などが演奏者に委ねられていた当時の楽譜の読み方として適切でありながら、導き出される音の印象は一般的なフルート四重奏とは全く違う新鮮さ。高音部と離れたコントラバスの音の動きも、チェンバロのみならず各パートが繰り出す機知に富んだ装飾音も絶妙です。 世界初録音の知られざる逸品を多く含む選曲もポイントで、早世した初期古典派の才人アイヒナーや若きハイドンにも影響を与えた世代のピフル、サリエーリと同い年の実力派シュテルケルなど、他の録音物でもキラリと光る名作に出会える作曲家たちの世界に触れられるのも嬉しいところ。18世紀音楽のイメージを一新する技あり古楽器録音です。
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ユナイテッド
世界の木管五重奏曲 [パシフィック・クインテット]United - BERNSTEIN, L. / EISLER, H. / LEE, Soeui / SANTOS, J. / SAY, F. / YAMAMOTO, Kyousei (Pacific Quintet)
発売日:2024年05月10日
NMLアルバム番号:FUG827
CD価格:2,775円(税込)
PMFから生まれた木管五重奏団パシフィック・クインテット、
デビュー・アルバム!2017年のパシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)のアカデミーを修了した5人により、ベルリンで結成されたパシフィック・クインテット。ケルンWDR響首席ホルン奏者を務めるヘリ・ユー、ベルリン・フィル・カラヤン・アカデミーに所属し反田恭平率いるジャパン・ナショナル・オーケストラでも活躍する古谷拳一など若き名手揃いの彼らは、2019年にコペンハーゲンで開かれたカール・ニールセン国際室内楽コンクールで2位の実力を持ち、来日公演も既に成功させています。 構造の違う5種類の楽器による木管五重奏は音色をまとめるだけでも大変ですが、音楽性を揃えるという意味でも、彼らはたくさんの練習を重ねてきたと言います。初めてのCDに彼らが選んだプログラムは、メンバー所縁の国々の特色ある作品で構成された、それぞれの思いが詰まったもの。そしてラストには、彼らが出会ったPMFの創設者バーンスタインの名曲も収録しています。 高い技術と瑞々しい表現、そしてアンサンブルが一体となったグルーヴ感が実に心地よいアルバムです。 -
R.シュトラウス(1864-1949):
ピアノ四重奏曲
メタモルフォーゼン(弦楽七重奏版) [トリオ・アーノルド 他]STRAUSS, R.: Piano Quartet / Metamorphosen (arr. R. Leopold) (Galy, Vecchioni, Pascal, Gouin, Trio Arnold)
発売日:2024年05月03日
NMLアルバム番号:LBM060
CD価格:2,775円(税込)
リヒャルト・シュトラウスのアルファとオメガ、若き日と晩年の作品をカップリング岡田修一率いるトリオ・アーノルドを中心としたリヒャルト・シュトラウスの作品集。 ピアノ四重奏曲はシュトラウスが当時最新の音楽に目覚める直前21歳の頃の作品。古典的な手法に忠実に書かれながらも、若々しい意欲が随所に顔を出しています。元々23の独奏弦楽器のために書かれたメタモルフォーゼンは、81歳にして実験的な手法を駆使しつつ、戦争によって崩壊してゆく祖国への悲しみを込めて書き上げられた作品。 若手の名手が揃った演奏陣は、全く違った2つの作品に深く寄り添い、それぞれの魅力を存分に引き出しています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ三重奏曲 全集 [トリオ・ソーラ]発売日:2024年05月03日
CD 2枚組日本語解説付き価格:4,650円(税込、送料無料)
ダイナミックにしてしなやか、トリオ・ソーラによる新鮮なブラームス2015年、パリ音楽院出身の女性3人によって結成されたトリオ・ソーラ。名前の由来はネイティヴ・アメリカンの言葉「飛翔して歌う鳥」から取られており、日本語の「空」、フランス語の「soeurs(姉妹)」の音も意識されているようです。オリジナル・メンバーのポリーヌ・シュネとアンジェル・レガサ、2022年から新加入したファニー・フェオドロフによる初めてのアルバム。 2020年に発表された前作もベートーヴェンのピアノ三重奏曲全集(Naïve)という彼女たちですが、La Dolce Voltaからの初めてのアルバムも、いきなりブラームスの全集という意欲的なものとなりました。練習に多くの時間を費やすという彼女たちは、作品の構造に注意を払いながらフレージングやアーティキュレーションとその意味を徹底的に追求、月並みな解釈に陥ることなく、作品に深く切り込んでいきます。 その演奏はたいへんダイナミックでいながら細部の歌いぶりも美しく、なおかつ曲全体を見通したしなやかさを併せ持ったもの。ホルンの代わりにチェロを用いるホルン三重奏曲、そしてしっとりとした「子守歌」の併録も嬉しいところです。
収録作曲家:
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オーベール(1872-1871):
〈序曲集 第6集〉 [ダリオ・サルヴィ(指揮)/カルロヴィ・ヴァリ交響楽団]AUBER, D.-F.: Overtures, Vol. 6 - Ambassadrice (L') / La part du diable / Haydée / Le premier jour de bonheur (Karlovy Vary Symphony, Salvi)
発売日:2024年04月26日
NMLアルバム番号:8.574532
CD価格:1,900円(税込)
かつてはロッシーニやスッペ作品と肩を並べるほどの人気を誇ったオーベールの歌劇。かのチャイコフスキーも高く評価したと伝えられますが、現在では一部を除きほとんど上演されることがありません。 ここで聴けるのは、オーベールの最高傑作と呼ばれたこともある《女大使》をはじめとする歌劇の序曲やバレエ音楽。どの曲もオーベールらしい優美な旋律、繊細な響き、軽やかな音楽が魅力です。 変わり種は、1866年にパリのオペラ座でモーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》が上演された際に第2幕に挿入されたディヴェルティスマン。モーツァルトの短調作品のモチーフをふんだんに散りばめたメドレー風の音楽で、最後は有名なトルコ行進曲で締めくくられます。 この分野の第一人者ダリオ・サルヴィの指揮で。
収録作曲家:
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リゲティ作品集 [ピエール・ブリューズ 、アンサンブル・アンテルコンタンポラン]
LIGETI, G.: Violin Concerto / Cello Concerto / Piano Concerto / Chamber Concerto / Capriccios Nos. 1 and 2 (Ensemble InterContemporain, Bleuse)
発売日:2024年04月26日
NMLアルバム番号:ALPHA993
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
リゲティの経歴をほぼカバーする、アンサンブル・アンテルコンタンポランとブリューズによる2枚組アンサンブル・アンテルコンタンポランと、2023/24年のシーズンからその音楽監督を務めるピエール・ブリューズによるリゲティの作品集が2枚組で登場。 1枚目にはメンバーが務めるソリストと20-30人規模のアンサンブルによる3つの協奏曲を収録。これらはアンサンブル・アンテルコンタンポランにとって約10年ぶりの再録音となります。 2枚目には小規模な編成のための作品を収録。1940年代から1990年代までリゲティの活動期間をほぼカバーしており、様々な新しい手法を取り入れ発展させた作風の変転を俯瞰することが出来る、有意義な作品集となっています。
収録作曲家:
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ボー・リンデ(1933-1970):
室内楽曲集
ピアノ三重奏曲/6つの性格的小品/ディヴェルティメント [イルヴァ・ラースドッテル(ヴァイオリン)/トールン・セーテル・スターヴセン(チェロ)/ピーター・フリース・ユーハンソン(ピアノ)]LINDE, B.: Piano Trio No. 1 / 6 Character Pieces / Divertimento (Larsdotter, Stavseng, Johansson)
発売日:2024年04月26日
NMLアルバム番号:dBCD213
CD価格:2,475円(税込)
20世紀スウェーデンの作曲家ボー(ブーとも)・リンデ。若い頃から才能を発揮し、ストックホルム音楽大学に入学、作曲をラーシュ=エリク・ラーションに学んだ後、ウィーンを皮切りとしてヨーロッパ各地で研鑽を積みました。彼は当時、比較的先進的なスウェーデン音楽界にあって、新古典派スタイルによる調性感のある穏健な作品を書き続けたためか、あまり知られることもなく37歳で夭折してしまいましたが、ヴァイオリン協奏曲などのいくつかの作品は現在でも愛されています。 アルバムに収録されたピアノ三重奏曲と6つの性格的小品は世界初録音、ディヴェルティメントもピアノ三重奏版は世界初録音。北欧を中心に活躍する3人の奏者が魅力的な作品を聴かせます。
収録作曲家:
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カウイー(1943-):
クロイツェル・エフェクト
室内楽作品集 [クロイツェル四重奏団]COWIE, E.: Glaukopis / Menurida Variants / String Quartet No. 7, "Western Australia" (The Kreutzer Effect) (Kreutzer Quartet)
発売日:2024年04月26日
NMLアルバム番号:MEX77103
CD価格:2,475円(税込)
1943年、イギリスで生まれたエドワード・カウイー。ヴィトルト・ルトスワフスキに学び、マイケル・ティペットからも影響を受け、大学では物理や絵画も学んだカウイーは、優れたビジュアル・アーティストとしても知られており、作曲する際には絵を描いてイメージを構築するといいます。彼は、クロイツェル四重奏団と10年にわたるコラボレーションを行っており、これまでに6つの弦楽四重奏曲をはじめ、メンバーたちのために独奏曲や二重奏曲を書いてきました。 このアルバムに収録された7つめの四重奏曲「西オーストリア州」も彼らに捧げられた作品。広大な地に広がる美しい風景が音で描き出されており、メンバーたちはこれを巧みに表現しています。 「グラウコーピス」もフクロウの習性からインスパイアされた作品で、クロイツェル四重奏団のチェリストであるニール・ヘイドが見事な演奏を聴かせます。他の3曲もメンバーのピーター・シェパード・スケアヴェズとミハイロ・トランダフィロフスキが演奏。アルバム全てがクロイツェル四重奏団のための作品です。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 ヘ短調 Op.20 No.5
リゲティ(1923-2006):
弦楽四重奏曲 第1番「夜の変容」
メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805-1847):
弦楽四重奏曲 変ホ長調 H. 277 [ケイオス弦楽四重奏団]HAYDN, J.: String Quartet No. 23 / LIGETI, G.: String Quartet No. 1 / MENDELSSOHN-HENSEL, F.: String Quartet (Chaos String Quartet)
発売日:2024年04月26日
NMLアルバム番号:SM457
CD価格:2,175円(税込)
2019年創設のケイオス弦楽四重奏団は、ウィーン音楽演劇大学でヨハネス・マイスルに指導を受け、その後カザルス四重奏団に師事しました。2022年にはミュンヘンARDとボルドーという名門コンクールで優勝し、2023-25年の「BBC Radio3 新世代アーティスト」に選出されるなど注目を集めています。 デビュー・アルバムとなる当盤は、「高度に洗練された技術と実験的かつエネルギッシュなアプローチが生み出す情熱的演奏」を標ぼうするこのグループにふさわしく、弦楽四重奏の多面性を見せてくれるプログラムです。
収録作曲家:
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現代ポーランドのピアノ五重奏曲集 [シレジア弦楽四重奏団 他]
Polish Piano Quintets - LASOŃ, A. / MEYER, K. / KRAUZE, Z. / BARGIELSKI, Z. (Knapik, Sałajczyk, Krauze, Bies, Silesian String Quartet)
発売日:2024年04月19日
NMLアルバム番号:CDAccordACD332
CD 2枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
現代ポーランドの6人の作曲家によるピアノ五重奏曲を収録した2枚組アルバム。演奏はポーランドを代表するシレジア弦楽四重奏団と4名のピアニストが担当。 収録作品の作曲家の顔ぶれは、1970年代後半、音楽祭「Young Musicians to the Young City」に作品を発表、一躍注目を集めた1951年生まれのアレクサンダー・ラソニ。作曲家、ピアニスト、室内楽奏者として世界的に著名な1943年生まれのクシシュトフ・マイヤー。作曲家、ピアニスト、教育者であり、IRCAM の音楽顧問やアメリカ、ヨーロッパ、アジアのいくつかの大学で作曲教師を務める1938年生まれのジグムント・クラウゼ。ナディア・ブーランジェに学び、ポーランドの音楽にフランスの美的様式を採り入れた1937年生まれのズビグネフ・バルギェルスキ。ポズナン音楽アカデミーで音楽理論と作曲の学位を取得した後、スイスでさらに勉強し、現在はルツェルン大学で講師を務める1963年生まれのベッティーナ・スクルチプチャク。カトヴィツェのカロル・シマノフスキ音楽アカデミーで作曲を学び、数多くのコンクールに入賞した1998年生まれのバルトシュ・ヴィトコフスキの6名です。 20世紀後半から21世紀にかけてのポーランド音楽の潮流を窺える興味深いアルバムと言えるでしょう。
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シューマン(1810-1856):
ピアノと弦楽器のための三重奏曲、四重奏曲 [テオ・フシュヌレ、ピエール・フシュヌレ、ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール、リズ・ベルトー]SCHUMANN, R.: Piano Trios / Piano Quartet, Op. 47 (Schumann Collection - Trios and Quartet for Piano and Strings) (P. and T. Fouchenneret, Berthaud)
発売日:2024年04月12日
NMLアルバム番号:LBM059
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
フシュヌレ兄弟を中心として録音が続けられるシューマンの室内楽ライヴ録音シリーズの第3弾。2017年エリザベート王妃国際音楽コンクール・チェロ部門の初代覇者ジュリアン=ラフェリエールを迎えた三重奏曲、ル・サージュほか多くのアーティストの信頼篤くアンサンブルやソリストとして活躍するリズ・ベルトーをさらに加えた四重奏曲を収録しています。 ライヴならではの緊張感と彼らの深い交感が生み出す親密さにより、たいへん心地よい演奏に仕上がっています。
収録作曲家:
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トーマス(1826-1913):
〈ハープとピアノのための二重奏曲全集 第4集〉
ハープ協奏曲 第1番他 [デュオ・プラクセディス]THOMAS, J.: Harp and Piano Duos (Complete), Vol. 4 (Duo Praxedis)
発売日:2024年04月12日
NMLアルバム番号:TOCC0582
CD価格:2,175円(税込)
ウェールズ出身のジョン・トーマスは、18世紀後半に最も称賛されたハープ奏者・作曲家の一人。ヴィクトリア女王専属のハープ奏者を務め、その洗練された技巧で広く愛されました。 この第4集には当時流行していたマイアベーアの歌劇《ディノラ》や、ベッリーニの《ノルマ》の旋律を用いたパラフレーズ、イタリア歌曲集でおなじみのアルディーティの作品を行進曲風にアレンジした「くちづけ」、トーマス自身のハープ協奏曲のアンダンティーノをピアノとハープのために編曲したものなどが収録されています。 シリーズを通じて演奏する「デュオ・プラクセディス」は18世紀末から20世紀初頭までの知られざるハープとピアノ二重奏曲の復興に力を注ぐアンサンブルです。
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センター(1913-1973):
〈器楽と室内楽作品集 第3集〉
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ [タマーシュ・フェイェシュ(ヴァイオリン)/バラージュ・レンツェシュ(チェロ)/クリストファー・ギルド(ピアノ)]CENTER, R.: Instrumental and Chamber Music, Vol. 3 (Fejes, Renczes, Guild)
発売日:2024年04月12日
NMLアルバム番号:TOCC0723
CD価格:2,175円(税込)
スコットランドの作曲家ロナルド・センターの室内楽作品集。アバディーンに生まれ、地元でピアノとオルガンを学んだセンターは、1943年にアバディーンシャーのハントリーに移り6年間の教師生活を送った後、作曲家として活動。1944年からは彼の作品がBBCで放送され人気を博しています。「スコットランドのバルトーク」と異名をとるほど、荒々しいエネルギーを備えた作品を書いていますが、作品の公開には意欲的ではなく、現在でもごく一部の作品が出版されているのみです。 彼は基本的にはピアノ曲に力を注いだ作曲家であり、アルバムの最後に置かれた一連の「前奏曲とフーガ」では、対位法を自在に操る手腕も見せています。一方、1945年に出会った2人のポーランド兵(一人はチェリスト、もう一人はヴァイオリニスト)に触発され、このアルバムに収録されたソナタなどいくつかの室内楽作品も書き上げており、これらはブリテンを思わせる味わいを持っています。 ピアノを演奏するクリストファー・ギルドは、これまでにもスティーヴンソンやワーズワースなど、イギリス近現代作品の解釈で高く評価されるベテランです。
収録作曲家:
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チェロの誕生
~ナポリ、ボローニャ、モデナ~ [ブリュノ・コクセ、レ・バッス・レユニ]NASCITA DEL VIOLONCELLO (LA) - Napoli / Bologna / Modena (Les Basses Réunies, Cocset)
発売日:2024年04月05日
NMLアルバム番号:ALPHA1023
CD 2枚組+Book価格:5,025円(税込、送料無料)
「チェロ」と呼ばれる低音弦楽器の源流を探って、名手コクセはイタリア半島の北と南へ。ALPHAでレーベル創設初期からアルバム制作を続け、バロック~古典派の低音弦楽器のための音楽の真相を問い続けてきたバロック・チェロ奏者ブリュノ・コクセとレ・バッス・レユニ。今回は「チェロ」という呼称が定まる前の時代まで遡って、イタリアでどのように低音弦楽器のための音楽が発展し、今日知られるチェロのイメージが形成されていったかを探ります。 軸になるのは学術都市として知られると共に、弦楽器のための音楽に通じた知識人たちが多かったボローニャとモデナ、そして南の王都ナポリ。それぞれの地域で16~18世紀に活躍した作曲家たちの作品を厳選、時に高音部も演奏できる楽器なども交え、一筋縄ではいかないチェロ芸術の多様なルーツを精妙に解きほぐしてゆくプログラムの妙は興味が尽きません。今回もこれまで通り古い弦楽器の構造に通じた製作家シャルル・リシェ、初期のチェロの研究に通じた音楽学者マーク・ヴァンスヘーウェイクの全面協力のもと、多種多様な楽器を使い、60ページに及ぶブックレット(英・仏語)でそれぞれの使用論拠もカラー写真入りで詳述。 近年では他のバロック・チェロ奏者たちもさかんにとりあげているヤッキーニ、ガブリエッリ、スプリアーニなどの作品の数々ですが、抜群の音楽性と作品理解を誇るコクセらの解釈による演奏は目が覚めるような新鮮な体験をもたらし、低音弦楽器の世界の奥深さに改めて開眼させられるに違いありません。 ALPHA初期からの名技師ユーグ・デショーのこだわりぬいた仕事ぶりにも驚かされ、各楽器そのものの音色はもちろん会場の気配まで克明に伝えるそのエンジニアリングは見事なもの。充実の2枚組です。
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ジョン・ボイデンを讃えて
シューベルト(1797-1828):
ピアノ五重奏曲「ます」/『美しき水車小屋の娘』
ベートーヴェン(1770-1827) :
ワルトシュタイン・ソナタ [ロバート・ギブス(ヴァイオリン)/ボジダル・ヴコティッチ(チェロ)/デイジー・スパイアーズ(ヴィオラ)/ヴェラ・ペレイラ(コントラバス)/ジョナサン・ヒギンズ(ピアノ)/ジョン・リル(ピアノ)/イアン・パートリッジ(テノール)/ジェニファー・パートリッジ(ピアノ)]発売日:2024年03月29日
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
英国音楽界の重鎮、ジョン・ボイデン(1936-2021)を記念するアルバム。 長年、レコーディング業界で重要な役割を果たすとともに、著名なプロデューサーとして活躍したボイデンはClassics for Pleasureレーベルを立ち上げ、4年間で400万枚のレコードを販売するという驚異的な業績を収めました。また1975年にはロンドン交響楽団のマネージング・ダイレクターに就任して楽団の発展に寄与しました。その後、ピリオド楽器演奏を近代にまで推し進めるべくニュー・クイーンズ・ホール管弦楽団を創設して、20世紀初頭の英国での演奏スタイルの再現を目指しました。 このアルバムには、ボイデンがプロデュースした名盤群からジョン・リルのベートーヴェンのワルトシュタイン・ソナタとイアン・パートリッジの「美しき水車小屋の娘」を収録。またニュー・クイーンズ・ホール管弦楽団の奏者たちによる新録音『ます』も含まれています。
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マイセダー (1789-1863):
ヴァイオリンとピアノのための作品集 [トーマス・クリスティアン(ヴァイオリン)/ジーナ・クローケ(ピアノ)]MAYSEDER, J.: Violin and Piano Works (T. Christian, Kloke)
発売日:2024年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99290
CD 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
Gramolaレーベルが力を注ぐ作曲家ヨーゼフ・マイセダーのヴァイオリンとピアノのための作品集。 マイセダーは14歳の時にヨーゼフ・ハイドンのオラトリオ「七つの最後の言葉」の演奏に参加、その後、ベートーヴェン、シューベルトの指揮のもとで演奏した経験を活かし、印象的なヴァイオリン作品を数多く残しています。これらは彼が活躍していた当時は盛んに演奏されましたが、20世紀以降はほとんど演奏されることがありませんでした。 しかし、21世紀になってウィーン・フィルのヴァイオリニスト、ライムント・リシーが中心となってマイセダーの作品の蘇演を進めており、このアルバムで演奏するトーマス・クリスティアンもこれまでに室内楽やヴァイオリン協奏曲の演奏に参加し、ミサ曲では指揮を執るなど作品の普及に尽力しています。 収録作品は全て世界初録音で、当時流行していた旋律による変奏曲やポロネーズ、二重奏曲など、どの曲も技巧的なヴァイオリンが映える華麗な雰囲気を持っており、クリスティアンとピアノのクローケが親密な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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アントン・ブルックナーの
弟子たちの音楽 [トナーリ・トリオ/ダニエル・リントン=フランス(ピアノ)]発売日:2024年03月29日
CD 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
アントン・ブルックナーの弟子の中には、師とは対照的に室内楽の作曲に多大な情熱を注いだ人もいます。この2枚組には世界初録音となる3人の作品を収録。 ブレスラウ(現ヴロツワフ)出身のパウル・カロは1880年から85年にかけてブルックナーに師事。ピアノ三重奏曲を師に献呈しました。リンツ生まれのマイルスヴァルデンは1875年からブルックナーに個人的な教えを受けて作品を書きました。この三重奏曲は彼女の最初の成功作の一つ。ボヘミア出身のフランツ・マルシュナーは1883年から85年までブルックナーに対位法を師事、厚みのある響きを持つ野心作です。これらを国際的に活躍する若手演奏家3人で構成されたトナーリ・トリオが巧みに聴かせます。 他に、同じくブルックナーの弟子であるヒュナイスとシュトロースのピアノ曲が収録されており、「ブルックナーの手紙と音楽」シリーズ(GRAM99195及びGRAM99237)で知られるダニエル・リントン=フランスの演奏でお聴きいただけます。
収録作曲家:
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フィニッシー(1946-):
Alternative Readings
オルタナティヴ・リーディングス
歌曲と室内楽曲集 [ロッテ・ベッツ=ディーン(メゾ・ソプラノ)/マルシュアス・トリオ/ジョセフ・ハヴラット(ピアノ)]FINNISSY, M.: Alternative Readings / An den Mond / Botany Bay / June / Salome (Betts-Dean, Havlat, Marsyas Trio)
発売日:2024年03月29日
NMLアルバム番号:MEX77102
CD価格:2,475円(税込)
イギリスの現代作曲家・ピアニスト、マイケル・フィニッシー(1946-)の作品集。中心となるのは2020年のロックダウン中に委嘱された「叡知」で、孤立と連帯に関する考察から生まれた作品です。 アルバムの最初と最後に収められた「オルタナティヴ・リーディングス(読み替えの意味)」は、同じ日に収録した無編集の別バージョンとのこと。
収録作曲家:
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COLORS
テムキン(1986-):
室内楽曲集 [アシュリー・ジャクソン(ハープ)/スタス・チェルニシェフ(クラリネット)/ダニエル・アナスタシオ(ピアノ)/フランシスコ・フラーナ(ヴァイオリン) 他]TEMKIN, D.: Chamber Music - Moments / Corners of Light / Time Capsule (Colors) (E. Ferguson, Chernyshev, Fullana, Kenney)
発売日:2024年03月29日
NMLアルバム番号:ORC100279
CD価格:2,175円(税込)
アメリカの作曲家ダニエル・テムキンの室内楽作品集。パーカッション奏者として活躍、作曲家としても数多くの受賞歴を持つ彼は、アメリカで10年以上にわたり現代音楽のアンサンブル、作曲家をフィーチャーした室内楽コンサート“DTM Concerts”のディレクターを務めており、新作の紹介に尽力しています。このアルバムに収録された作品は、どれもクラシックの書法に根差しながらも、ロックやポップスからの影響が感じられるサウンドを持ち、そのユニークな音楽は聴き手の共感を呼ぶものとなっています。 「Unspoken」でヴィオラを弾く小笹文音は、クリーヴランド音楽大学在学中にヴァイオリンからヴィオラに転向、カーティス音楽院を卒業後、ドイツ、クロンベルグアカデミーでマスターを終了した注目の奏者です。
収録作曲家:
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80分間世界一周
ユーディ・メニューイン音楽学校の生徒たち [富田心(ヴァイオリン)/富田夢(ヴァイオリン)/マキシム・リザノフ(指揮) 他]Around the World in 80 Minutes (The Yehudi Menuhin School)
発売日:2024年03月29日
NMLアルバム番号:ORC100290
CD価格:2,175円(税込)
1963年、世界的ヴァイオリニストのユーディ・メニューインにより設立されたイギリスの全寮制の名門ユーディ・メニューイン音楽学校。選抜試験に合格した8才から18才までの生徒たちが、通常の学業はもちろんのこと、クラシック音楽の演奏技術に対する研鑽を積んでいます。 このアルバムはOrchid Classicsと学校との3年間に及ぶコラボレーションから生まれたもので、12歳から18歳までの卓越した才能を持つ生徒たちの演奏によるヨーロッパ、アジア、オーストラリア、アフリカ、そしてアメリカの多彩な作品が紹介されています。彼らが操る楽器はピアノ、ヴァイオリン、ギター、ハープなど様々。奏者たちの中には、来日公演でも高い評価を受けたヴァイオリニスト富田心をはじめ、彼女の妹富田夢のほか、ギタリスト尾崎琴音の演奏も含まれています。
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Nocturne 夜想曲
ハープを伴う室内楽伴奏による歌曲集 [アウレリー・ノル(ハープ)/ヨレナ・オレア・サンチェス(チェロ)/マリア・クリスティーナ・キール(歌)/ 他]Nocturne - HAHN, R. / FAURÉ, G. / LOHER, S. / FALLA, M. de / SCHUMANN, R. / TCHAIKOVSKY, P.I. / SAINT-SAËNS, C. (Kiehr, Orea-Sánchez, Noll)
発売日:2024年03月29日
NMLアルバム番号:SM427
CD価格:2,175円(税込)
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ヘルマン(1902-1944):
〈現存する作品全集 第3集〉
室内楽、器楽作品、歌曲 [ニコラス・ホルヴァート(ピアノ)/ディミトリ・マリニャン(ピアノ)/エリザヴェータ・アグラフェニナ(ソプラノ) 他]HERMANN, P.: Surviving Music (Complete), Vol. 3 - Chamber, Instrumental and Vocal Music (Pablo, Walendzik, Zhukova, Horvath, Malignan)
発売日:2024年03月29日
NMLアルバム番号:TOCC0623
CD価格:2,175円(税込)
1902年にブダペストでユダヤ系の家庭に生まれたパール・ヘルマン。1915年から1919年にかけてフランツ・リスト音楽院でバルトークとコダーイから作曲を学び、室内楽の教師であったレオ・ヴァイネルの元で最初の作品を書いています。チェロは名教師アドルフ・シッファーに指導を受け、学生時代から頻繁に演奏を行い、16歳の時にはチェロ奏者として世界的な活動を始めました。作曲家としても数多くの作品を発表しましたが、1944年にナチスに捕われ早世、その作品も破棄されてしまい、出版されたのは2作だけでした。 現在、遺された作品の収集が進められており、このアルバムには様々なピアノ曲や、オルガン曲、リコーダー・アンサンブルや彼が興味を示していたリュートやチェンバロ作品などの器楽作品の他、いくつかの歌曲が収録されています。チェロの名手であったヘルマン自身が編曲したシューベルト、ショパン作品も聴きどころです。
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スタンプ(1954-):
〈室内楽作品集 第2集〉
クラリネット四重奏のための音楽 [バルセロナ・クラリネット・プレイヤーズ 他]STAMP, J.: Chamber Music, Vol. 2 - Music for Clarinet Quartet (Barcelona Clarinet Players, North Texas Percussion Quartet, Shuyler, Corporon)
発売日:2024年03月29日
NMLアルバム番号:TOCC0725
CD価格:2,175円(税込)
2024年3月5日に70歳の誕生日を迎えるアメリカの作曲家ジョン・スタンプ(通称ジャック)は、吹奏楽界隈でよく知られた人物です。彼は2018年にバルセロナ・クラリネット・プレイヤーズと出会い、2022年に「断片」を書き上げました。 その後も彼らからの依頼を受け、翌年作曲した「Convergence 収束」では彼が得意とするパーカッション・アンサンブルとクラリネット四重奏を組み合わせ、キャッチーなリズムを持つ舞曲風の作品を書き上げた他、2023年には、30年近く前に作曲したソプラノとピアノのための歌曲集「愛の哲学」をソプラノとクラリネット四重奏のために改訂、クラリネットの技巧も盛り込んだ新たな作品として生まれ変わらせています。 また2023年6月1日に亡くなったスタンプの親しい友人で、レコーディング・エンジニアを務めたブルース・リークのための小さな作品も収録されています。
収録作曲家:
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En dehors
ツェルハ(1926-2023):
サクソフォン四重奏曲 I-V他 [スペクトラム・サクソフォン四重奏団]発売日:2024年03月29日
CD価格:2,175円(税込)
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プラテ(1796-1875):
ハープ四重奏曲集 [デルフィーヌ・コンスタンタン=レズニク(ハープ) 他]PRATTÉ, A.E.: Quartets, Opp. 154 and 155 (Constantin-Reznik, C. and Y. Zilliacus, Raitinen, Mårtensson, Reznik, Larsson)
発売日:2024年03月29日
NMLアルバム番号:dBCD212
CD価格:2,475円(税込)
19世紀に活躍したボヘミア出身の作曲家、ハープ奏者アントン・エドヴァルド・プラテの作品集。巡回マリオネットショーの整備士を務めていた父に連れられ、幼い頃から様々な国を巡りながらハープを演奏。1809年、12歳の時にはスウェーデンで演奏したとされています。その2年後、リンシェーピングでコンサートを開催、本格的なハープ奏者、音楽教師としての活動をはじめ、1840年代から50年代にはノルウェー、デンマーク、フィンランド、プロイセン、ボヘミア、ロシア、オーストリアで演奏。1848年にオーストリアの首都で演奏した名ハープ奏者の1人として記録されています。晩年はリンシェーピング近郊に居住、この地で生涯を終えています。 このアルバムには世界初録音となるハープを用いた2つの室内楽曲を収録。ハープの超絶技巧から生まれるきらめくような響きが、他の楽器と溶け合う見事な作品です。 スウェーデン系フランス人のハープ奏者、コンスタンティン=レズニクと、彼女と共演経験の多い奏者たちによる親密な演奏で。
収録作曲家:
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プライス(1887-1953):
弦楽四重奏曲 第2番
サワビー(1895-1968):
弦楽四重奏曲 ト短調他 [アヴァロン弦楽四重奏団]PRICE, F.: String Quartet No. 2 / 5 Folksongs in Counterpoint (1951) / SOWERBY, L.: String Quartet in G Minor (Avalon String Quartet)
発売日:2024年03月22日
NMLアルバム番号:8.559941
CD価格:1,900円(税込)
2020年代に入って急速に脚光を浴びる作曲家フローレンス・プライス。その弦楽四重奏曲第2番をメインに、彼女の師匠ともいえるサワビーの作品を合わせて紹介する、NAXOSのアメリカン・クラシックらしい1枚。 「アメリカ初の黒人女性作曲家」と呼ばれるプライスは、2021年のBBCプロムスで交響曲第3番の第3楽章が演奏され、2022年には交響曲第1番と第3番を収めたアルバムがグラミー賞を受賞、2023年には「アメリカにおけるエチオピアの影」が神奈川フィルにより日本初演されるなど、世界的に脚光を浴びています。彼女の作品の多くは死後も未発表のままで、その真価や全貌はまだ発掘途上と言えます。 レオ・サワビーは、ローマのアメリカン・アカデミーのローマ賞やピューリッツァー賞を受賞するなど国際的な名声を得ていました。プライスとサワビーは共に1930年代から40年代にかけてシカゴの音楽コミュニティのメンバーで、お互いの作品を尊敬していたことが知られています。 このアルバムには両者の弦楽四重奏曲を収めています。最後に置かれたプライスの「ネグロ・フォークソング・イン・カウンターポイント」は5つの民謡旋律に基づくアフリカ由来のリズムや黒人霊歌を大胆に取り入れた作品。とりわけ第2曲の旋律は「雪山讃歌」として誰もが耳にしたことがあるのではないでしょうか。
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大作曲家ロベルト・シューマン
朗読と音楽で綴る生涯 [さまざまな演奏家]SCHUMANN, Robert: Great Composers in Words and Music
発売日:2024年03月22日
NMLアルバム番号:8.578375
CD価格:1,900円(税込)
ドイツ・ロマン派を代表する作曲家の一人シューマンは、音楽評論家としても尊敬され、また小説や劇作品などに文学的才能も発揮していました。音楽と文学の融合を試みた彼の足跡と、妻でピアニストのクララから受けた影響などを探りながら、その創作の軌跡を追います。 彼が生み出したフロレスタンとオイゼビウス、この2面性が潜むピアノ曲や、交響曲、そして一時期集中的に書かれた歌曲、生前に決して演奏されることのなかったヴァイオリン協奏曲などの名作を紹介した1枚です。
収録作曲家:
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フォーレ(1845-1924):
ピアノを伴う室内楽曲全集
夜想曲全集[6枚組 BOX] [エリック・ル・サージュ、樫本大進、フランソワ・サルク、アレクサンドル・タロー、エベーヌ弦楽四重奏団、ポール・メイエ、エマニュエル・パユ ほか]発売日:2024年03月22日
CD 6枚組価格:5,025円(税込、送料無料)
歿後100周年を記念するにふさわしいシリーズ、
夜想曲集を加えて新装BOXに創設当初から新鮮な音楽体験に満ちた古楽アルバムで注目されてきたALPHAレーベルが初めて本格的にタッグを組んだ現代ピアノの名手、エリック・ル・サージュ。シューマンのピアノ曲・室内楽作品全集の成功に続き2011~13年にリリースされ大きな反響を呼んだフォーレのピアノ入り室内楽シリーズは、2015年にBOX化されたものの長くプレス切れのまま再登場が期待されていました。フォーレ歿後100周年の2024年を記念すべく登場する待望の新仕様には、旧BOXリリース後に登場したル・サージュ独奏の夜想曲全集も加わり、より充実した内容になっています。 最初期の歌曲「夢のあとに」のチェロ版から作曲家が亡くなる直前に完成されたピアノ三重奏曲(通常のものに加えて、フォーレが当初考えていたクラリネット三重奏版も収録)まで、パユ(フルート)、タロー(ピアノ連弾)、樫本大進(ヴァイオリン)、サルク(チェロ)、エベーヌ弦楽四重奏団と、豪華な共演陣と共にじっくり向き合った名演の数々は、フランスの現在を知る奏者たちならではの機微と精妙な客観性とのバランスが素晴らしく、作曲家が生涯を通じて書き続けた夜想曲という曲種での名作群と併せ、記念年を機にフォーレの音楽世界へ分け入ってゆく絶妙の伴侶となることでしょう。 ア・カペラ古楽から近現代まで多様な音楽の味わいを適切に伝える名技師ジャン=マルク・レネーのエンジニアリングも頼もしい、筋の通ったBOXです。収録作曲家:
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Living Art [8枚組 BOX]
クララ・シューマン(1819-1896)
シューマン(1810-1856)
ブラームス(1833-1897):
作品集 [アレクサンダー・シェリー、ガブリエラ・モンテーロ、スチュワート・グッドイヤー、川崎洋介、アンジェラ・ヒューイット ほか]発売日:2024年03月22日
CD 8枚組価格:5,025円(税込、送料無料)
アレクサンダー・シェリー指揮NAC管による、シューマン夫妻とブラームスの作品集BOX化それぞれ4曲あるシューマンとブラームスの交響曲を第1番から1曲ずつとクララ・シューマンの作品をCD2枚に収録し、3人の親密な関係を紐解こうという企画全4作、計8CDが早くもBOX化。企画の柱でもあるシェリーとナショナル・アーツ・センター管による交響曲の充実ぶりが大きな聴きものですが、同オケのコンサート・マスター川崎洋介のほか、スチュワート・グッドイヤー、アンジェラ・ヒューイットといった豪華ゲストも参加の室内楽、歌曲も情感豊かな表現で楽しむことが出来ます。 ゲストの作曲による関連作品も収録。
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〈ブルックナー・フロム・アーカイヴ 第1巻〉
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 ヘ短調
交響曲 第1番(リンツ稿、ノーヴァク版)他 [クルト・ヴェス(指揮)/リンツ・ブルックナー管弦楽団/オイゲン・ヨッフム(指揮)/バイエルン放送交響楽団 他]発売日:2024年03月22日
CD 2枚組価格:3,675円(税込、送料無料)
ブルックナー生誕200年記念! アメリカ・ブルックナー協会の協力を得て、ARIADNEレーベルの「ブルックナー・フロム・アーカイヴ」シリーズが始動。全6巻、各2枚組で計12枚。レーベル情報によれば、11曲の交響曲を中心に初CD化を多数含む貴重な歴史的演奏が続々登場予定です。 ブルックナー・ファンにとって見逃せないシリーズとなることでしょう。 この企画はアメリカ・ブルックナー協会の事務局長ジョン・F・バーキーが保有する11,000種余りの録音から厳選した演奏をCD化するもの。CD化に際してはARIADNEレーベルの復刻で評価の高いラニ・スパールがマスタリングを担当し、アメリカ・ブルックナー協会の総裁で新アントン・ブルックナー全集の編集委員でもあるベンジャミン・コーストヴェットが解説を寄稿します(英語のみ)。 第1巻は習作とされるへ短調の交響曲と第1番他を収録。へ短調交響曲はN響をはじめ日本での客演が多かったクルト・ヴェスによるステレオ録音というのが嬉しい驚きです。第1番の指揮はブルックナー指揮者の代名詞的存在オイゲン・ヨッフム。ヨッフムの同曲録音は2種類ありましたが、手兵バイエルン放送響とのものはこれが初めてです。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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ノヴァク(1979-)/
ミキェティン(1971-)/
ヴォイチェホフスキ(1971-):
弦楽四重奏曲集 [ロイヤル・ストリング・カルテット]String Quartets (Polish) - NOWAK, A. / MYKIETYN, P. / WOJCIECHOWSKI, S. (Royal String Quartet)
発売日:2024年03月08日
NMLアルバム番号:CDAccordACD325
CD価格:3,675円(税込、送料無料)
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But Not My Soul - 魂までは奪えない
プライス(1887-1953):
弦楽四重奏曲 第2番
ドヴォルザーク(1841-1904):
弦楽四重奏曲 第12番「アメリカ」
ギデンズ(1977-):
At The Purchaser’s Option [ラガッツェ四重奏団]PRICE, F.B.: String Quartet No. 2 / DVOŘÁK, A.: String Quartet No. 12 / GIDDENS, R.: At the Purchaser's Option (But Not My Soul) (Ragazze Quartet)
発売日:2024年03月08日
NMLアルバム番号:CCS45724
CD価格:2,775円(税込)
アメリカと、その陰の歴史に光を当てた弦楽四重奏曲集オランダの弦楽四重奏団ラガッツェ四重奏団のCHANNEL CLASSICSから8枚目のアルバム。 アメリカ初の黒人女性作曲家とされるフローレンス・プライスによる弦楽四重奏曲第2番は、黒人霊歌や初期のジャズの影響がみられるもの。ドヴォルザークの人気曲「アメリカ」は、彼のアメリカ生活中に短期間で書かれたとされ、やはり黒人霊歌や先住民の歌などの影響が顔を出します。 アメリカのシンガー・ソングライター、フィドル奏者リアノン・ギデンズによる「At The Purchaser’s Option」は、22歳の女性奴隷とその9か月の赤子をオプションとして売り出す19世紀の広告から着想を得た曲で、「あなたは私の体を奪うことが出来る
骨を奪うことが出来る
血を奪うことが出来る
だが、魂までは奪えない」と歌われます。 ここで演奏されるのはジャズ・トロンボーン奏者のジェイコブ・ガーチクが、クロノス・クァルテットのために編曲した版。ラガッツェ四重奏団はそれぞれの作品に深く寄り添い、多彩な表情を聴かせています。 -
カベラーチ(1908-1979):
室内楽作品全集 [アルブレヒト・マイヤー/サラ・ウィリス/ヤン・フォーグラー 他]KABELÁČ, M.: Chamber Music (Complete) (J. Weber, Mayer, K. Wagner, Dohr, Schoch, Janoušková, Vogler, Kolinsky)
発売日:2024年03月08日
NMLアルバム番号:C5522
CD 3枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
ベルリン・フィル団員他、豪華メンバー集結!
チェコの作曲家ミロスラフ・カベラーチの室内楽作品集1908年プラハで生まれ、1928年からプラハ音楽院でカレル・ボレスラフ・イラークとアロイス・ハーバに師事し作曲を学んだカベラーチは、1932年にプラハ放送のディレクターに就任。1939年にチェコに伝わるフス教徒の讃美歌“汝ら神の戦士よ”を用いたカンタータ「Neustupujte! 退いてはいけない!」を作曲。一躍注目を浴びました。1954年までこの職を務めたのち、その後は母校で教職に就き後進の指導にあたりました。また、カベラーチは1940年代から作曲に力を注ぎ、8曲の交響曲をはじめ数多くの室内楽曲、ピアノ曲、歌曲を作り上げました。 このアルバムには彼の初期のホルンとチェロのソナタやサクソフォンの組曲などの室内楽曲だけではなく、バリトンと4本のホルンのための「狩りの歌」、円熟期の彼が好んで用いたパーカッションが活躍する劇的な室内カンタータ「人間の運命のドラマ」も収録。その作風は幅広く、アジア風の旋律を採り入れた曲や前衛的な曲など多彩です。 アルブレヒト・マイヤー、サラ・ウィリス、シュテファン・ドール、ヤン・フォーグラーをはじめとした演奏者たちは、カベラーチ作品の熱狂的な愛好家であり、これらの作品のよき解釈者です。収録作曲家:
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Toward the Light - 光に向かって
カーマイケル(1930-):
作品集 [アンソトー・グレイ(ピアノ)/アンドルー・モーリー(指揮)/セント・ポール・シンフォニア 他]発売日:2024年02月23日
NMLアルバム番号:DDX21103
CD価格:2,475円(税込)
オーストラリアの作曲家、ジョン・カーマイケルの作品集。彼の作品は、ラフマニノフを彷彿させる華麗な響きと、ジャズのイディオムを含むネオ・ロマンティックの作風を持ち、その親しみ易い音楽は多くの聴き手から支持されています。 このアルバムにはピアノ協奏曲を中心に、ヴィオラが美しく歌う「アリア」やアルバム・タイトルにもなったピアノ三重奏曲「Toward the Light 光に向かって」など5曲の室内楽曲を収録。「On the Green オン・ザ・グリーン」ではクラリネット奏者の橋本杏奈が参加しています。
収録作曲家:
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In Glow of Like Seclusion
サミュエル・アンドレーエフ(1981-):
室内楽作品集 [チェン・ペイ(ソプラノ)/ルイージ・ガッジェーロ(指揮)/アンサンブル・プロトン・ベルン]発売日:2024年02月23日
LP 2枚組価格:7,350円(税込、送料無料)
ニューヨーク・タイムズ紙などで高く評価される、カナダ出身で現在はフランスを拠点に活動する現代作曲家サミュエル・アンドレーエフの作品集。このアルバムには2012年から2022年までに書かれた4作品を収録しています。 アルバムの中心となるのは美しさと力強さを備えたカンタータ「In Glow of Like Seclusion」。楽器の多彩な音色を生かした「室内ソナタ」も聴きどころです。 アンドレーエフ作品を得意とするアンサンブル・プロトン・ベルンによる演奏です。
収録作曲家:
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The path among the dunes
ニコラ・レファニュ(1947-):
室内楽作品集 [ジェミナイ(アンサンブル)]LEFANU, N.: Chamber Music (The Path Above the Dunes) (Gemini)
発売日:2024年02月23日
NMLアルバム番号:MEX77112
CD価格:2,475円(税込)
ニコラ・レファニュは英国生まれ。これまでに100曲以上の作品を発表し、どれも好評を得ています。このアルバムには、ソプラノと5つの楽器のための「The Same Day Dawns」を中心に、アイルランドの自然からインスピレーソンを受けた六重奏曲や、一つの楽章に楽想が凝縮されたピアノ三重奏曲、ギリシャ神話からテーマを採った「The Moth-Ghost 蛾の幽霊」を収録。不協和音が多用された音楽は先鋭的ですが、フルート、クラリネットの柔らかい響きが全体を耳当たりのよいものにしています。 演奏は、近現代の作品を得意とする英国のアンサンブル「ジェミナイ(ジェミニとも)」。クラリネット奏者のイアン・ミッチェルが指揮を務め、ヴァイオリン、チェロ、クラリネット2本、フルート2本とパーカッションが常設メンバーで、作品に応じてゲストの奏者たちが加わります。
収録作曲家:
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フランス王室楽団の
オーボエ・バンドによる室内楽の世界 [シンタグマ・アミーチ]HAUTBOIS À LA CHAMBRE DU ROI (LES) (Rignol, Sailly, Syntagma Amici)
発売日:2024年02月23日
NMLアルバム番号:RIC458
CD価格:2,775円(税込)
屋外向け吹奏楽団の演奏家たちが、太陽王の宮廷の「室内」で奏でた音楽とは?バロック期のフランスで音楽文化を躍進させた立役者である太陽王ルイ14世の宮廷には、礼拝堂楽団や室内楽団の他にダブルリード楽器を携えた吹奏楽団(大厩舎楽団)が雇われ、主に軍楽や屋外での式典を彩る役割を与えられていました。とはいえ当時の音楽家は複数の楽器をプロとして演奏できるのが常で、大厩舎楽団の楽員たちもしばしばリコーダーやフラジオレットなどの笛を扱いながら、屋外ではなく城内での室内楽やオペラ上演にも動員され、当初こそ「騒々しい」と驚かれながらも、ついにはオーボエやバスーンも諸々の通奏低音楽器や弦楽器と共に繊細な音楽を奏で得ることを立証していったのでした。 『大厩舎楽団の祝宴』と銘打った2022年のアルバム(RIC439)で彼らの屋外吹奏楽のレパートリーを披露した古楽器楽団シンタグマ・アミーチは今回、この大厩舎楽団が室内空間に動員された時どのような音楽を披露したか、入念に再現製作された当時の楽器と共に探ってゆきます。 王の起床時から就寝時まで、ヴェルサイユ宮殿の随所に響いたオーボエ、リコーダー、クロモルヌ(クルムホルンとは異なるダブルリード管楽器)、バスーンといった管楽器が奏でるのは、王室音楽総監督リュリのオペラからの抜粋やクープランの室内楽、シャルパンティエの宗教合奏曲、大厩舎楽団の演奏家を多く輩出したフィリドール一族の作品など多岐にわたる演目。この種の古楽器探求に優れた実績を示してきたエルザ・フランクとジェレミー・パパセルジオーをはじめとする名手勢が、芸術諸分野に通じたルイ14世を喜ばせた至芸を21世紀にありありと甦らせてくれる1枚です。
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ティエリオ(1838-1919):
〈室内楽作品集 第2集〉
五重奏曲 ト長調/2つのアダージョ Op.41
4つの幻想曲 Op.28/ラルゲット/組曲 [ハンブルク・チェンバー・プレイヤーズ]THIERIOT, F.: Chamber Music, Vol. 2 (Hamburg Chamber Players)
発売日:2024年02月23日
NMLアルバム番号:TOCC0101
CD価格:2,175円(税込)
ハンブルク生まれのフェルディナント・ティエリオ。彼はブラームスの師でもあったエドゥアルド・マルクスセンの弟子で、同じく弟子であったラインベルガーと生涯親しい友人関係にありました。 ティエリオの室内楽作品集シリーズ第1集(TOCC-80)に続くこの第2集では、5つの作品を収録。どの曲もブラームスを思わせる慎ましくも情熱的な雰囲気を持っていて、聴きごたえのあるものばかりです。 なかでも2003年に初めて出版された「組曲」は優れたチェリストでもあったティエリオの面目躍如といえる作品。抒情的な旋律でチェロを存分に歌わせることで、深みある楽器の音色を存分に生かした曲に仕上がっています。
収録作曲家:
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ドルシェツキー(1745-1819):
オーボエ四重奏曲集 第2集 [グルンドマン四重奏団]DRUSCHETZKY, G.: Oboe Quartets, Vol. 2 (Grundmann Quartet)
発売日:2024年02月16日
NMLアルバム番号:555370-2
CD価格:1,800円(税込)
「6つのティンパニと管弦楽のための協奏曲」で知られるチェコ出身の作曲家、ティンパニ奏者ゲオルク・ドルシェツキー。彼はもともとドレスデンで名奏者アントニオ・ベゾッティに学んだオーボエ奏者でしたが、ヘプ(ドイツ名エゲル)の歩兵連隊に参加し、ウィーン、リンツ、ブランナウに駐留、鼓手として名を上げ、自らの楽団を組織しました。1777年には軍隊を退役、その後はウィーンで活躍した後ブラチスラヴァに移住、1808年頃からはハンガリーのヨーゼフ大公の宮廷作曲家となり数多くの作品を書き上げました。 その中に含まれる10曲の「オーボエ四重奏曲」はこれまであまり知られていませんでしたが、どれも洗練された筆致によるオーボエの技巧を活かした素晴らしい作品です。 第1集と同じくグルントマン四重奏団の演奏で。
収録作曲家:
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パパンドプロ(1906-1991):
弦楽四重奏曲全集
ギター四重奏曲
クラリネット五重奏曲 [セバスティアン四重奏団]PAPANDOPULO, B.: String Quartets (Complete) (Brozić, Bedek, Sebastian String Quartet)
発売日:2024年02月16日
NMLアルバム番号:555469-2
CD 3枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
クロアチアの作曲家・指揮者ボリス・パパンドプロの弦楽四重奏曲全集。 ザグレブで育ち、ザグレブ音楽院と新ウィーン音楽院で作曲と指揮を学んだパパンドプロは、指揮活動と並行して生涯に400作を超える作品を残しました。2017年から2022年に録音されたこのセットは、パパンドプロの創造性、作品における民族音楽の影響、社会的リアリズムなど彼の創作活動の変遷をたどれる興味深い室内楽作品集です。 パパンドプロの弦楽四重奏曲は6曲の存在が確認されていますが、第4番は失われているため(2つの楽章のみ現存)、この録音に際し、セバスティアン四重奏団は1981年に作曲された「A Song of Peace and Freedom Sounded Out 平和と自由の歌が鳴り響く」を演奏。第4番の代替としています。 この作品はスコアの表紙に「ザグレブ1981のために」と記された、ザグレブで開催された革命と愛国を祝う「第27回ザグレブ・フェスティヴァル」のために書かれたもの。パパンドプロの愛国精神がうかがえる音楽です。 他には戦時中に作曲されたクラリネット五重奏曲と、短いながらも凝縮された表現を持つギター四重奏曲を収録。
収録作曲家:
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〈プロコフィエフ・マイルストーン 第1集〉
プロコフィエフ(1891-1953):
室内楽作品集 [ラナ・トロトヴシェク(ヴァイオリン)/ボリス・ビジャク(フルート)/マリア・カニグエラル(ピアノ)]Prokofiev Milestones
発売日:2024年02月16日
NMLアルバム番号:SOMMCD0671
CD価格:2,250円(税込)
プロコフィエフの多彩な室内楽作品に焦点を当てるシリーズ『プロコフィエフ・マイルストーン』。 第1集には3つのソナタと組曲『ロメオとジュリエット』を収録。1943年に初演された「フルートとピアノのためのソナタ」は、のちにヴァイオリン・ソナタ第2番へと改作された作品。ウィットに富んだ楽想が魅力で、現在ではフルート、ヴァイオリン、どちらのヴァージョンも愛奏されており、ここでは2つのヴァージョンが演奏されています。「2つのヴァイオリンのためのソナタ」はボリス・ビジャクの手によるフルートとヴァイオリンのための編曲。組曲『ロメオとジュリエット』はとりわけヴァイオリンが活躍するようにアレンジされています。 ボリス・ビジャクはパリのエコールノルマル音楽院でピエール=イヴ・アルトーにフルートを師事。ホフマイスターの作品集(SOMMCD0620)などの録音で高く評価されています。スペイン出身のピアニスト、マリア・カニグエラルと、ルジェーロ・リッチに師事したスロヴェニアのヴァイオリニスト、ラナ・トロトヴシェクが共演。素晴らしいアンサンブルを聴かせます。
収録作曲家:
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親密な声
ヴュータン(1820-1881):
ヴァイオリン希少作品集 [ヴィルモシュ・チコシュ(ヴァイオリン)/オリヴィエ・ルシャルドゥール(ピアノ)/マノン・ラメゾン(ソプラノ)]VIEUXTEMPS, H.: Voix intimes - Rarities for Violin and Piano (Lamaison, V. Csikos, Lechardeur)
発売日:2024年02月09日
NMLアルバム番号:8.579149
CD価格:1,900円(税込)
19世紀のヴァイオリン奏法に革命をもたらしたアンリ・ヴュータン。彼の弟子であったウジェーヌ・イザイは「師の作品はどんな犠牲を払ってでも守られるべき宝物」であり、「その全貌が知られるべきである」と主張しましたが、2020年のヴュータン生誕200年は、まさにその機会となり、作曲家の家族にのみ受け継がれた未発表の作品が発掘されました。このアルバムには未発表、世界初録音を3曲含む演奏機会の多くないヴュータン作品を収録。 ロマンス「友情の思い出」はヴュータンと彼の5歳年上の妻ジョセフィーヌとの最初の出会いを暗示しているとされる小さな曲。「私の葬送行進曲」はヴュータンが病に倒れ、体の自由を失い自身の死を思いつつ書いた悲痛な作品。「声、ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲」(この録音では管弦楽パートをP.レリオがピアノに編曲した版を使用)は、彼の師シャルル=オーギュスト・ド・ベリオの妻となった高名な歌手マリア・マリブランの素晴らしい歌唱に感銘を受けたヴュータンが、コロラトゥーラ・ソプラノのエルミニア・フレッツォリーニのために書いた作品。歌パートはすべてヴォカリーズで書かれ、ベルカントの妙技をヴァイオリンと競います。 ほかにはハンガリーの作曲家エルケルとの共作「華麗な二重奏曲」、ベートーヴェンのロマンスを主題とした変奏曲、ヴュータンの作曲活動の絶頂期でありながら、自身の子供を失った頃に書かれた「エレジー」、ジョセフィーヌの死後、友情を育んだマチルド・ルジューヌに向けて書いた自身の心の告白とも言える曲集「親密な声」が収録されています。 ヴァイオリンを演奏するのはベルギー出身で2020年にヴェルヴィエで開催されたアンリ・ヴュータン国際ヴァイオリン・コンクールの優勝者、ヴィルモシュ・チコシュです。
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第14番&第15番(1924年録音) [レナー弦楽四重奏団]発売日:2024年02月09日
CD価格:2,175円(税込)
レナー弦楽四重奏団初期のベートーヴェン録音を100年の時を経てCD化!ヴァイオリンとヴィオラはフバイの弟子、チェロはポッパーの弟子、全員がハンガリー国立歌劇場(かつてマーラーが音楽監督を務めたこともある)の団員というメンバーによって1918年に結成されたレナー弦楽四重奏団。1922年にウィグモア・ホールでのロンドン・デビューで成功を収めると英コロンビアにスカウトされ、史上初めてベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を録音して、その素晴らしい世界をレコードを通して世界に伝えることとなります。 ここでは、その嚆矢となった1924年録音の第14番と第15番を復刻。記念すべき録音でありながら、アコースティック録音(いわゆるラッパ吹込み)だったため、後にマイクを使った電気録音方式で再録音されるとさしかえられてしまい、忘却されがちだったものです。 レナー弦楽四重奏団は、1年先輩で同様のメンバーで構成されたブダペスト弦楽四重奏団とライバル視されました。4人の奏者が対等な表現を行い、厳格なアプローチを見せる傾向にあったブダペストSQに対して、レナーSQは第1ヴァイオリンが牽引し、ロマンティックかつドラマティックな表現をする傾向にあり、この録音でそれがうかがわれます。100年前の録音ながらノイズはSP復刻としてはかなり抑えられている一方、楽器の質感は良好で、復刻に使った原盤の状態が良かったものと推測されます。 Biddulphの解説書の常連タリー・ポッターによる解説(英文のみ)では、レナーのベートーヴェン録音がオルダス・ハクスリーやヴァージニア・ウルフに及ぼした影響にも考察が及んでおり、ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の受容史の上でも興味深い読み物となっています。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
管楽器のための室内楽作品集 [フィリベール・ペリーヌ、フローラン・プジュイラ、フェリックス・ロト、カロリーヌ・シプニエフスキ、サラ・フシュヌレ、テオ・フシュヌレ ほか]SCHUMANN, R.: Works with Wind Instruments (Pujuila, Perrine, F. Roth, S. Fouchenneret, Sypniewski, Cartier-Bresson, T. Fouchenneret)
発売日:2024年02月09日
NMLアルバム番号:LBM058
CD価格:2,775円(税込)
ヴァイオリンとピアノのための作品集に続くシューマン・コレクションの第2弾。パリ・オペラ座管弦楽団やパリ室内管弦楽団などで活躍する名手たちを集め、管楽器とピアノを含む室内楽作品を収録しています。 それぞれの作品にそっと寄り添うような美しい演奏。なお1-8のピアノの担当は明記されていません。
収録作曲家:
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Take 3
プーランク、バルトーク、シェーンフィールド、ニキフォル [パトリツィア・コパチンスカヤ、レト・ビエリ、ポリーナ・レシチェンコ]発売日:2024年01月26日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
コパチンスカヤと友人たちのトリオで聴く、東からの風パトリツィア・コパチンスカヤのALPHAデビュー盤であり、様々なアーティストとの二重奏を集めて大きな話題となった『Take Two』から10年。そのアルバムにも参加したクラリネット奏者のレト・ビエリと、こちらも長年の盟友ポリーナ・レシチェンコとの共演による『Take 3』が登場しました。タイトルはもちろん、デイヴ・ブルーベックの演奏で知られる名曲「Take Five」にちなんだものと思われますが、このアルバムでも奏者が3人ということに加え三拍子が重要なテーマとなっています。 プログラムはプーランクとバルトークの作品を中心としたものですが、コパチンスカヤならではのはち切れんばかりのダイナミックな表現はそのルーツに深く切り込み、これらの作品がオーストリアなどのワルツのみならず、東欧の伝承曲やクレズマー、ロマなどと深い関連があることを際立たせています。 またジャズやフォークなどのイディオムを取り込むクロスオーヴァーな作風で知られるアメリカの作曲家ポール・シェーンフィールドの作品を収録しているほか、ルーマニアのシェルバン・ニキフォルによる小品にはイリヤ・グリンゴルツなどのゲストも参加、アルバムに色を添えています。
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〈ポルトガルのピアノ三重奏曲集 第3集〉
フェルナンデス、コルテ=レアル
ヴィアンナ・ダ・モッタ [トリオ・パンゲア]FERNANDES, A.J.: Sonata a 3 / CÔRTE-REAL, N.: Sonata Holandesa / VIANNA DA MOTTA, J.: Piano Trio (Portuguese Piano Trios, Vol. 3) (Trio Pangea)
発売日:2024年01月26日
NMLアルバム番号:8.574401
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSならではの秘曲シリーズ「ポルトガルのピアノ三重奏曲集」。第3集には、およそ3つの世紀にまたがって書かれた3人のピアノ三重奏曲が収録されています。 ホセ・フェルナンデスは20世紀半ばに活躍した作曲家。この「3声のソナタ」は彼が愛着を抱いていた古典派の様式に基づいたスタイルで作曲されています。 次のコルテ=レアルは1971年生まれ。ポルトガル作曲家協会の最優秀クラシック作品賞を受賞するなど注目の作曲家で、この「ソナタ・オランデーサ」は激しい曲想と夢のように優しい曲想が入り混じるユニークな作品です。 かたやヴィアナ・ダ・モッタは後期ロマン派の作曲家。ベルリンに留学したことで、当時のドイツ音楽の様式を学び、ピアニストとして活動した後に帰国。リスボン国立音楽院の院長を務めるなどポルトガルの音楽発展に寄与しました。この作品は彼の唯一のピアノ三重奏曲で、ブラームスの影響を色濃く感じさせる美しい旋律を持つものです。 ポルトガルのピアノ三重奏曲を積極的に紹介するトリオ・パンゲアの演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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大作曲家 シューベルト
朗読と音楽で綴る生涯 [さまざまな演奏家]SCHUBERT, Franz: Great Composers in Words and Music
発売日:2024年01月26日
NMLアルバム番号:8.578374
CD価格:1,900円(税込)
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シュポア・コレクション Vol.3
18世紀製オリジナル楽器によるフルート作品集 [アシュリー・ソロモン、フロリレジウム]Flute Recital: Solomon, Ashley - BACH, W.F. / LOCATELLI, P.A. / MOZART, W.A. / VIVALDI, A. (The Spohr Collection, Vol. 3)
発売日:2024年01月26日
NMLアルバム番号:CCS46024
CD価格:2,475円(税込)
古典派の到来を準備したフルート芸術を、当時から現存するオリジナル楽器で!歴史的フルートのコレクターとして世界的に有名なフランクフルトの蒐集家ペーター・シュポアのコレクションから、貴重な18世紀製のオリジナル楽器を厳選、それぞれの楽器が出来た地域と時代に合った名曲を通じてその魅力を紹介してゆくシリーズ第3弾。 第1弾のソナタ集(CCS43020)も第2弾の協奏曲集(CCS45323)もバロック寄りの選曲でしたが、今回はモーツァルトの時代に至るロココ~古典派の作品を演目に選び、18世紀後半製の楽器も選ばれている点が目を引きます。 21世紀では考えられない総象牙製の楽器も何本か登場。温もり豊かな音色から芯のある頼もしい響きまで、楽器それぞれの特質と音域ごとの魅力を最大限に引き出すアシュリー・ソロモンの妙技は今回も惚れ惚れするばかり。英国屈指の古楽器楽団フロレジウムの層の厚い共演陣も、それぞれに随所でセンス良いアンサンブルを聴かせてくれます。ソナタの形式による収録作品群の合間で、18世紀にも広く愛されたスコットランド民謡の気品ある素朴さが興を添える曲順も絶妙。 ライナーノート(英・仏・独語)には各楽器の詳述も掲載されています。末永く味わい続けたい奥深い1枚です。
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20世紀、中部ヨーロッパのフルート音楽集 [ルイザ・セッロ(フルート)/ブルーノ・カニーノ(ピアノ)]
Flute and Piano Recital: Sello, Luisa / Canino, Bruno - BURIAN, E.F. / KRENEK, E. / SCHOENBERG, A. (20th-Century Middle European Flute Music)
発売日:2024年01月19日
NMLアルバム番号:CDS7995
CD価格:1,950円(税込)
ルイザ・セッロとブルーノ・カニーノによる20世紀のフルート作品集。このアルバムに作品が収録された4人の作曲家は、みな第2次世界大戦時にナチス・ドイツの迫害を受け、他国に移住するか、強制収容所に送られたものの、かろうじて生き延び戦後も活躍した人たちです。 収録曲は、新古典派風のモダニズムのスタイルで書かれ、耳なじみのよい旋律を持つクシェネクのソナタ、テレージエンシュタット収容所から帰還後はチェコのオペラ界を支えたブリアンの軽快な「失われたセレナード」、デッサウのピアノ曲「ゲルニカ」、シェーンベルクの管楽五重奏曲を彼の後輩作曲家グライスレがフルートとピアノ用に編曲した「フルート・ソナタ」の4曲。どの曲もピアノが重要な役割を果たしており、現代音楽を得意とするブルーノ・カニーノが見事な演奏を聴かせます。
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FOUR HANDS AT HOME
19世紀中期の家庭用のピアノ連弾作品集 [ステファニー・マッカラム(第1ピアノ)/エリン・ヘルヤード(第2ピアノ)]FOUR HANDS AT HOME: Domestic Music-Making in the Mid-Nineteenth Century
発売日:2024年01月19日
NMLアルバム番号:TOCN0031
CD価格:1,950円(税込)
「フランスのピアノ連弾作品集」(TOCN0007)に続く、マッカラムとヘルヤードが弾く連弾作品集。 今作では19世紀中頃に書かれたさまざまな作曲家の作品を紹介。ボエリーやオルメスによるオーケストラ曲や室内楽作品の連弾編曲をはじめ、編曲者不詳の《ローエングリン》の前奏曲、技巧を凝らしたモシェレスの「華麗なロンド」など、編成の大きな曲を家庭で演奏するため、また生徒たちの音楽性と技術の向上のために役立ったであろう連弾作品をたっぷりとお楽しみいただけます。 録音に用いられたのは前作と同じ、1853年製のエラール・ピアノ。繊細な音色でありながら、多彩な表現力を持つ楽器です。
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バルタス(1948-):
ピアノ三重奏曲
弦楽四重奏曲 [アテンス・トリオ、+キニシス弦楽四重奏団]BALTAS, A.: Piano Trio / String Quartet (Athens Trio, +Kinisis)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA028
CD価格:2,100円(税込)
テッサロニキに生まれ、当地でヴァイオリンと音楽理論を学んだ後、ベルリン芸術大学で作曲と指揮を学んだアルキス・バルタスの室内楽作品集。
収録作曲家:
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『Closed Square』
カナキス(1968-):
作品集 [VA]KANAKIS, H.: Closed Square / I Have Started to Say / String Quartets Nos. 1, 3, 4 / The City in the City (Konstandaras, Kiazimis, Politis, ÉxQuartet)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA046
CD価格:2,175円(税込)
ギリシャの著名な作曲家ハリ・カナキスが1999年から2019年までの間に書いた作品を集めたアルバム。室内楽から歌曲、管弦楽を伴う合唱曲まで多彩な内容ですが、作風もジャズの影響の強いものから新古典派的なものまでさまざま。ブックレットに歌詞は掲載されておりません。
収録作曲家:
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弦楽四重奏のための作品と
サクソフォン四重奏のための作品 [エクス・クァルテット、マルチン・コヴァルチク、サクアス]Chamber Music (21st Century) - ATHANASSAKIS, N. / FETZEK, L. / FIELD, B. / BOYD, M. / FLEISHER, R. (SQ) (ÉxQuartet, Saxas)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA054
CD価格:2,100円(税込)
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『Multiple Views from a Window』
弦楽器のための新しい室内楽作品集 [オレグ・ヤツィナ、アリアクサンドラ・パツィオミナ、イヴァン・レナンスキー、クシシュトフ・パウウォフスキ、マリーナ・ロメイコ]Chamber Music (Strings) - ADAMS, D. / CARASTHATIS, A. / SAUTER, L. (Multiple Views from a Window) (Yatsyna, Patsiomina, Pawłowski, Renansky, Romeyko)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA055
CD価格:2,175円(税込)
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ザウター(1955-):
若者たちのための音楽 [さまざまな演奏家]SAUTER, L.: Birnli will nit fallen (Das) and Other Works for the Young (P. Adam, Serghei Lunchevici National Philharmonic Orchestra, Agafita)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA059
CD価格:2,175円(税込)
アメリカ生まれでフランスで長く活躍する作曲家、ピアニスト、ルイス・ザウターのこれまでの作品から、子供や若い世代のための曲を集めたアルバム。最初と最後の2曲はナレーション入りの物語となっています。
収録作曲家:
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『さまよえる鳥』
ブリックマン(1963-):
作品集 [さまざまな演奏家]BRICKMAN, S.: Wędrowna Ptaszyna (Wandering Bird) / Fantasy / String Quartets Nos. 2, 3, 4 (I. Glinka, Travlos, Stylianou, ÉxQuartet, Agafita)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA060
CD価格:2,175円(税込)
イリノイ州生まれのアメリカの作曲家、スコット・ブリックマンの作品集。バルト海沿岸やスラヴの文化に強い影響を受けています。 フルート独奏から弦楽四重奏、大編成管弦楽まで多彩な編成の作品を収録。
収録作曲家:
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フォーレ(1845-1924)/
エネスク(1881-1955):
ピアノ四重奏曲集 [カタリン・シェルバン(ピアノ)/カン・スヨン(ヴァイオリン)/ロリーナ・エレラ(ヴィオラ)/アンドレイ・イオニーツァ(チェロ)]FAURÉ, G. / ENESCU, G.: Piano Quartets (Mélodies infinies) (Suyeon Kang, Errera, Ioniţă, Șerban)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:8.551477
CD価格:1,900円(税込)
ルーマニアのピアニスト、カタリン・シェルバンを中心に、優れた3人の音楽家たちが集まりフォーレとエネスクのピアノ四重奏曲を演奏した1枚。アルバムのメインはシェルバンの同郷の作曲家、エネスクのピアノ四重奏曲ですが、シェルバンはこの曲にはエネスクの師、フォーレのピアノ四重奏曲を併せることが理想的だと語っています。 1876年頃から構想されたフォーレのピアノ四重奏曲第1番は、当時のフランスでは一般的ではなかったピアノ四重奏の分野の先駆けとなった作品で、ブラームスの影響を感じさせながらも、フォーレならではの流麗な旋律美にあふれています。一方、1909年に作曲されたエネスクのピアノ四重奏曲第1番は、シェルバンが強く魅了されたという、ドイツ後期ロマン派の影響が感じられる作品。大胆な和声と巧みな対位法に支えられています。 どちらの作品もメランコリックな緩徐楽章が特徴で、2人の作曲家のスタイルの違いの中にも親和性が感じられます。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
弦楽四重奏曲 第2番
バガテル集
ロンド ト短調 [ファイン・アーツ四重奏団/諸岡亮子(ハルモニウム)/ステパン・シモニアン(ピアノ)]DVOŘÁK, A.: String Quartet No. 2 / Bagatelles / Rondo, B. 171 (Fine Arts Quartet, Ryoko Morooka, S. Simonian)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:8.574513
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSのドヴォルザーク弦楽四重奏曲全集、ついに完結1995年にスタートしたNAXOSのドヴォルザーク弦楽四重奏曲全集、途中で演奏者がプラハ・ヴラフ四重奏団からファイン・アーツ弦楽四重奏団に代わり、作曲家の没後100年目についに完結です。 弦楽四重奏曲第2番は1869年頃に書かれた、演奏時間50分余りの大曲。当時ワーグナーの音楽に魅了されていた若き作曲家による、半音階的な和声と転調が多用された野心的な作品です。後にドヴォルザークはこの譜面を破棄してしまいますが、20世紀になってパート譜の写しが発見され、1932年に初演、1962年にようやく出版されました。民謡の要素は薄く、全体の構成も比較的自由に書かれています。 アルバムの最初に収められた「バガテル」は1878年の作品。2つのヴァイオリン、チェロとハルモニウムという珍しい編成で書かれており、古いボヘミアの民謡からの旋律が効果的に用いられた魅力的な曲集です。 ハルモニウムを演奏している諸岡亮子は、ドイツを拠点に演奏と教育で活躍するオルガン奏者。最後に置かれた「ロンド」は、ドヴォルザークがニューヨークに旅立つためのお別れツアーで演奏された小品。耳なじみよい旋律とチェロの妙技が際立ちます。
収録作曲家:
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メシアン(1908-1992):
世の終わりのための四重奏曲
ミュライユ(1947-):
Stalag VIIIa [ヘット・コレクティーフ]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
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マイルズ(1878-1922):
室内楽作品 第2集 [イアン・ティンデイル、ペーター・マリンソン、ジョン・ブラッドベリ、シーラス弦楽四重奏団]MILES, P.H.: Chamber Music, Vol. 2 (Bradbury, Mallinson, Tindale, Cirrus String Quartet)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:MPR116
CD価格:2,175円(税込)
1878年クレイフォード生まれの作曲家、ヴァイオリニストで、英国王立音楽院で教鞭をとったパーシー・ヒルダー・マイルズの室内・器楽作品の第2集。いずれも大変親しみやすい作風のものです。
収録作曲家:
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P.ヴラニツキー(1756-1808):
弦楽四重奏曲集 [アルマヴィーヴァ四重奏団]WRANITZKY, P.: String Quartets, Op. 2, No. 2, Op. 32, No. 4 and Op. 49 (Almaviva Quartett)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:555466-2
CD価格:1,800円(税込)
モラヴィア出身の作曲家パウル(パヴェル)・ヴラニツキー。ハイドンの『天地創造』やベートーヴェンの交響曲第1番を指揮するなど指揮者としても高く評価されました。また彼は1790年代後半のウィーンで最も重要な交響曲作家とみなされていましたが、その死後に作品が演奏されることはほとんどありませんでした。近年再評価が進み、交響曲や歌劇などの演奏が増えてきましたが、室内楽の取り組みは遅れており、その分未知の作品との出会いが期待されています。 このアルバムにはヴラニツキーの3つの弦楽四重奏曲を収録。作曲年代は異なりますが、どれも古典的なスタイルによるバランスの良い音楽で、時には民謡の断片が登場するなど隅々まで工夫が凝らされています。スイスのアルマヴィーヴァ弦楽四重奏団による演奏は作品の魅力を引き立てています。
収録作曲家:
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フルーリー(1896-1967):
〈室内楽作品集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第4番 [コッラ・パルテ四重奏団]FLURY, R.: Chamber Music, Vol. 1 - String Quartets Nos. 1 and 4 (Colla Parte Quartet)
発売日:2023年12月15日
NMLアルバム番号:TOCC0712
CD価格:2,175円(税込)
スイスの作曲家リヒャルト・フルーリー。ヨーゼフ・マルクスから作曲、フェリックス・ヴァインガルトナーから指揮を学んだ彼の作品は、どれも20世紀音楽の先進的な技法も取り入れながらも、後期ロマン派風の雰囲気も湛えたユニークなものばかりです。TOCCATAレーベルではこれまでに彼の管弦楽作品、歌劇、歌曲を発表していますが、当盤からは室内楽にも目を向けます。 この第1集には世界初録音となる2曲の弦楽四重奏曲を収録。彼自身が才能あるヴァイオリニストであり、この弦楽四重奏曲も、彼自身が友人たちと演奏するために作曲されました。とはいえ、第1番と第4番の作曲年代には14年の隔たりがあり、この間に彼の作風も新古典派風のモダニズムから後期ロマン派風に変化しています。 ベルン交響楽団のメンバーたちによって1997年に設立されたコッラ・バルテ四重奏団による演奏で。
収録作曲家:
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Insects & Machines - 昆虫と機械
ヴィヴィアン・フォン(1975-):
弦楽四重奏曲集 [ジャスパー弦楽四重奏団]FUNG, Vivian: String Quartets Nos. 1-4, "Insects and Machines" (The Jasper String Quartet)
発売日:2023年12月15日
NMLアルバム番号:DSL-92270
CD価格:2,100円(税込)
中学生の時にチェロを始めた作曲家ヴィヴィアン・フォン。師から幅広いレパートリーを紹介されたという彼女は、とりわけ弦楽四重奏曲の形式に魅了され、最初に書いた「ピツィカート」は、後に弦楽四重奏曲第1番の第3楽章として組み込むほどにお気に入り。現在でも自身がよく演奏するといいます。 2019年に彼女の作品を初めて演奏したというジャスパー弦楽四重奏団は、このアルバムで18年間にわたって書かれた4曲の弦楽四重奏曲を演奏、ヴィヴィアン自身の監修のもとに録音しています。 アルバム・タイトルでもある第4番「昆虫と機械」は日常に溢れる騒音をモティーフにした曲。彼女がカンボジアを訪れた際の印象からインスパイアされたという超絶技巧を駆使した作品です。
収録作曲家:
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INFINITE VOYAGE - 終わりなき航海
シェーンベルク(1874-1951):
弦楽四重奏曲 第2番
ベルク(1885-1935):
弦楽四重奏曲他 [エマーソン弦楽四重奏団、バーバラ・ハンニガン、ベルトラン・シャマユ]Vocal and Chamber Music - SCHOENBERG, A. / HINDEMITH, P. / BERG, A. / CHAUSSON, E. (Infinite Voyage) (Hannigan, Chamayou, Emerson String Quartet)
発売日:2023年12月08日
NMLアルバム番号:ALPHA1000
CD国内仕様 日本語解説・歌詞訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
エマーソン弦楽四重奏団、47年の歴史に幕。
ラスト・アルバムはバーバラ・ハンニガンとの共演。2023年10月をもって解散することを発表した、現代弦楽四重奏の雄エマーソン弦楽四重奏団。ラスト・アルバムの中心演目に選ばれたのは、2015年のバーバラ・ハンニガンとの初共演から録音を決めていたという、シェーンベルクの弦楽四重奏曲第2番。 調性から無調への流れを1つの作品の中で体験するようなこの作品を彼らは「私たちを未知の音響的領域へと誘う、深い感情的な根を持つ、登らなければならない高い樹」に例えており、第3楽章から加わるソプラノ独唱についてハンニガンは「世紀末の原始的な叫びで愛からの解放を願う、重い一撃」だと語ります。 併せて収録されたのは、シェーンベルクの元で学び本格的な作曲家としてデビューしてまもなくのベルクによる弦楽四重奏曲、二十代前半の若きヒンデミットによって書かれ、ハンニガンが「宝石のような作品」と大切にしている「メランコリー」、そしてベルトラン・シャマユが加わり美しく歌い上げられるショーソンの傑作「終わりなき歌」。半世紀近くに渡る彼らの芸術の余韻を重く美しく引くアルバムです。 今回改めて発売となる国内仕様盤には、松平敬氏による解説と歌詞訳が付属します。 -
〈期待の新進演奏家シリーズ〉
エンジェル・スタニスラフ・ワン
ピアノ・リサイタル
リスト、グラナドス、ベガ、ショスタコーヴィチ [エンジェル・スタニスラフ・ワン(ピアノ)/ブレトン弦楽四重奏団]Piano Recital: Wang, Angel Stanislav - LISZT, F. / GRANADOS, E. / VEGA, L. / SHOSTAKOVICH, D.: Piano Quintet (Bretón String Quartet)
発売日:2023年12月08日
NMLアルバム番号:8.574569
CD価格:1,900円(税込)
中国系ロシア人でアメリカ在住のピアニスト、エンジェル・スタニスラフ・ワン。彼は2022年に開催された第63回ハエン国際ピアノ・コンクールの優勝者で、このアルバムにはコンクールで演奏した4曲が収録されています。 このコンクールは、スペインの現代作曲家の作品の演奏が必須であり、第63回で新作を提供したのはグラン・カナリア島出身のラウラ・ベガでした。同じくグラン・カナリア島出身の詩人サンティアゴ・ジルの愛と死をモティーフとした詩からインスパイアされたという彼の作品は、決して超絶技巧を要求するのではなく、演奏者に詩人としての役割を求めたもの。8分程度の長さでありながら、起伏に富んだ内容をもっています。 他にはリストのソナタとグラナドス、そしてブレトン弦楽四重奏団との共演によるショスタコーヴィチのピアノ五重奏の演奏を披露しています。
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カメラータ・モンテグラル
シューベルト、ヒンデミット、ベートーヴェン [グスタフ・クーン(指揮)/カメラータ・モンテグラル]発売日:2023年12月08日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
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In Glow of Like Seclusion
アンドレーエフ(1981-):
室内楽作品集 [チェン・ペイ(ソプラノ)/アンサンブル・プロトン・ベルン/ルイージ・ガッジェーロ(指揮)]ANDREYEV, S.: In Glow of Like Seclusion / Sonata da Camera / Sextet in 2 Parts / Vérifications (Peyee Chen, Ensemble Proton Bern, Gaggero)
発売日:2023年12月08日
NMLアルバム番号:MEX77119
CD価格:2,250円(税込)
ニューヨーク・タイムズ紙などで高く評価される、カナダ出身で現在はフランスを拠点に活動する現代作曲家サミュエル・アンドレーエフの作品集。このアルバムには2012年から2022年までに書かれた4作品を収録しています。 アルバムの中心となるのは美しさと力強さを備えたカンタータ「In Glow of Like Seclusion」。楽器の多彩な音色を生かした「室内ソナタ」も聴きどころです。 アンドレーエフ作品を得意とするアンサンブル・プロトン・ベルンによる演奏です。
収録作曲家:
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リゲティ(1923-2006):
弦楽四重奏曲全集 [ヴェローナ四重奏団]LIGETI, G.: String Quartets (Complete) (Verona Quartet)
発売日:2023年12月08日
NMLアルバム番号:CDS8010
CD価格:2,325円(税込)
リゲティ生誕100年記念アルバム。弦楽四重奏のための全作品を収録しています。 「アンダンテとアレグレット」は初期の作品で、まるでチャイコフスキーを思わせるような抒情的な作風が魅力。アレグレットでは少しだけ民謡風の旋律も顔を見せます。第1番の「夜の変容」は12の部分からなり、バルトーク風の旋律も顔をのぞかせるダイナミックな抑揚に富んだ作品。ラサール弦楽四重奏団のために書かれた第2番は古典的な4楽章形式を採っていますが、数々の特殊奏法が用いられるなど第1番よりも先進的なアイデアが盛り込まれています。 「クリーヴランド・カルテット賞」など数多くの受賞経験のあるヴェローナ四重奏団の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
〈バリトン三重奏曲集 第2集〉
第6・35・67・71・93・113番 [バレンシア・バリトン・プロジェクト]HAYDN, J.: Baryton Trios, Hob.XI:6, 35, 67, 71, 93, 113 (Treasures from the Esterháza Palace, Vol. 2) (Valencia Baryton Project)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.574504
CD価格:1,900円(税込)
ヨーゼフ・ハイドンは、ほぼ25年間にわたり、裕福なエステルハージ家の宮廷音楽家として奉職していました。とりわけ彼が宮廷楽長を務めていた時期の当主ニコラウス1世(1714-1790)は音楽に深い理解を示し、ハイドンの活動を奨励したため、ハイドンはそれに応えるべく数多くの作品を生み出し、熱心に演奏したのです。 そのニコラウス1世が好んだのが「バリトン」でした。これは17世紀後半に発案されたヴィオール属の擦弦楽器で、通常6本~7本のガット弦と、前面を板で覆われた9本から24本(12本が多い)の金属弦を持っており、こちらは共鳴弦であると同時に、左手の親指ではじくことが出来るというもの。しかし、弦が多いため調弦も演奏も難しく、19世紀にはほとんど廃れてしまいました。 ハイドンはこの楽器についてほとんど知識がなかったようですが、主君のために楽器を研究し、バリトンとヴィオラ、チェロによる126曲もの三重奏曲をはじめ、二重奏曲や協奏曲を作曲しています。これらの三重奏曲は5巻のシリーズで出版されましたが、楽器の希少性のためか、現在ではほとんど演奏されることがありません。尚、この楽器に最も適した調性はイ長調なので、多くの曲はイ長調で書かれています。 第1集(8.574188)に続くこのアルバムにも6曲のバリトン三重奏曲を収録、マシュー・ベイカーが演奏するのは2004年に制作されたOwen Morse-Brownによる復元楽器で、18世紀の典雅な響きが忠実に再現されています。
収録作曲家:
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大作曲家 メンデルスゾーン
朗読と音楽で綴る生涯 [さまざまな演奏家]MENDELSSOHN, Felix: Great Composers in Words and Music
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.578373
CD価格:1,900円(税込)
銀行家のアブラハムを父親に、作曲家ファニーを姉に持つ、裕福な家に生まれたフェリックス・メンデルスゾーンは、幼い頃から才能を発揮、モーツァルトに匹敵すると言われた神童でした。やがて彼は、当時は忘れられていたJ. S. バッハ作品の復興を図るとともに、自身でも幅広いジャンルの作品を書き上げ、ライプツィヒ音楽院を設立するなど当時の音楽界に多大な貢献を果たします。 20世紀の中頃までは、彼の音楽は、その優雅さや上品な魅力、バランスの良さが際立つためか「大胆さを放棄したサロン風の作品」とされがちでしたが、近年は研究と再評価が進んでいます。この伝記ではあまり耳にすることのない作品も紹介しながら、メンデルスゾーンの波乱に富んだ生涯をつぶさに描き出しています。
収録作曲家:
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エロス
ブリッジ、グライム、エレート、ヒナステラ [ミスラス三重奏団]発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:CKD733
CD価格:2,475円(税込)
2017年、ギルドホール音楽演劇学校の学生によって結成されたミスラス三重奏団。2019年にトロンヘイム国際室内楽コンクールで優勝し、2021年から2023年のBBCラジオ3のニュー・ジェネレーション・アーティストにも選出され、今最も目が離せない若手ピアノ・トリオの1つと言われる彼らのデビュー・アルバムです。 ギリシャ神話の愛の神エロスをテーマに、スコットランドの女性作曲家ヘレン・グライムによる静寂と弾けるようなフレーズが交錯する作品、ロマンティックな曲想に贅沢に浸るブリッジの作品、ハイドンとバルトーク後のハンガリー民族音楽を融合させ、フランス印象派にジャズの要素も盛り込まれたエレートの作品などが収められています。 ラストには、ヒナステラによる乙女の優雅な舞踏を表現した作品をアンコールのように収録。どの作品にも前のめりに没頭していくような、積極性の高い表現が大きな魅力です。
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メルカダンテ(1795-1870):
フルートと弦楽のための四重奏曲 [マリオ・カルボッタ(フルート)/マリオ・ホッセン(ヴァイオリン)/マルタ・ポトゥルスカ(ヴィオラ)/アッティリラ ・キヨコ・チェルニトーリ(チェロ)]MERCADANTE, S.: Flute Quartets Nos. 1-2 / Flute Quartet, Op. 53 (Carbotta, Hossen, Potulska, Cernitori)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:CDS8006
CD価格:2,325円(税込)
歌劇《群盗》や《ヴェスタの巫女》などの一連の歌劇で知られるイタリアの作曲家メルカダンテ。このアルバムには彼が学生時代を送っていた頃に書かれた一連のフルート四重奏曲が収録されています。 19世紀のイタリアでは歌劇以外のジャンルの作品はほとんど顧みられていませんでしたが、メルカダンテは彼の師であるパスカーレ・ボンジョルノと、当時人気を誇っていた演奏家セルジオ・ニグリを念頭においてフルート四重奏曲を作曲し、私的な演奏会で披露されたようです。これらはどれも、ロッシーニの歌劇のアリアを思わせる美しい旋律を彩る華麗な装飾が特徴で、とりわけ1816年以降に作曲されたとされるホ短調の四重奏曲は、全ての楽器が見せ場を持つ協奏的な性格を持っています。 イタリア人の父と日本人の母を持つアッティラ・キヨコ・チェルニトーリをはじめとする19世紀イタリア音楽を得意とする奏者たちの演奏です。
収録作曲家:
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トーマス(1826-1913):
〈ハープとピアノのための二重奏曲全集 第3集〉
戴冠式行進曲
欲望、ラプソディー
グノー、ロッシーニ、ヴェンツァーノ、ヴェルディの編曲集 [デュオ・プラクセディス]THOMAS, J.: Harp and Piano Duos (Complete), Vol. 3 (Duo Praxedis)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:TOCC0578
CD価格:2,175円(税込)
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Kaleidoskop - 万華鏡 [モビリス・サクソフォン四重奏団]
Saxophone Quartet Recital: Mobilis Saxophone Quartet - BACH, J.S. / GLAZUNOV, A.K. / HAAS, G.F. / STRAUSS II, J. (Kaleidoskop)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:Gramola99277
CD価格:2,550円(税込)
「Kaleidoskop=万華鏡」を通して見ることで得られる魔法を思わせる世界を音響的に表現した1枚。 アルバムは、オーケストラの雰囲気を大切にした《こうもり》序曲ではじまり、メインとなる20世紀初期の名作、グラズノフの「サクソフォン四重奏曲」が続きます。 ハースの「四重奏曲」はミニマル・ミュージックを思わせる斬新な響きが特徴。同一パターンのリズムが続くなか、少しずつ音が変化し、ユニークな世界を作り上げます。 最後は誰もが知っているJ.S.バッハの「トッカータとフーガ」をサクソフォンで演奏。カラフルな世界を体験できます。
収録作曲家:
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SIGNATURE
フィリップ・グラス作品集 [アンジェル・デュボー、ジュリー・トゥルドー、ラ・ピエタ]発売日:2023年11月10日
CD価格:2,475円(税込)
ANALEKTAの看板ヴァイオリニストであるアンジェル・デュボーと、彼女が主宰する弦楽アンサンブル「ラ・ピエタ」によるフィリップ・グラス。2008年リリースの「ポートレイト」(AN28727)に続く第2弾。 『ホーキング、宇宙を語る』による『A Brief History of Time』、『ベント 堕ちた饗宴』などの映画音楽も収録。弦楽合奏のための交響曲第3番からの楽章と、ヴァイオリンとチェロによる二重奏曲を除いて全て独自のアレンジが加えられています。 ピアノ曲として知られる「メタモルフォーシス」を筆頭に、豊かな抒情性と美しさがたっぷりと味わえる一枚です。
収録作曲家:
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たまらない喜び
18世紀中盤以降の
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのための作品集 [ヴィクトール・テペルマン、ゲルハルト・ダルムシュタット]Music for Viola da Gamba and Cello (18th Century) - ABEL, C.F. / HAMMER, F.X. / LIDL, A. / MOZART, W.A. (Töpelmann, Darmstadt) (Exquisite Delight)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:CD-16332
CD価格:2,475円(税込)
古典派時代に命脈を保ったガンバの味わいを際立たせるチェロ17世紀の終わりにかけて音楽シーンの表舞台から徐々に姿を消していったヴィオラ・ダ・ガンバですが、この楽器が18世紀後半まで偏愛されていた地域もヨーロッパ各地にありました。このアルバムで聴けるのは、そうした地域で古典派の時代になお活発に作曲されていたガンバ音楽のうち、同じ中低音の弓奏弦楽器であるチェロとの二重奏として仕上げられた作品の数々と、2023年が生誕300年となるアーベルの無伴奏曲。 使われているガンバはアーベルが活躍したロンドンで18世紀初頭に活躍しチェロも製作していたバラク・ノーマンによるオリジナル楽器で、ヴィクトール・テペルマンはこれを18世紀末に高い名声を誇ったダッド一族による弓(こちらも1800年頃のオリジナル)で演奏。ガンバ特有の伸びやかな妙音を素早いフレーズでも巧みに弾きこなし、カンタービレの味わいも豊かに引き出します。 アーノンクールとビルスマに師事したゲルハルト・ダルムシュタットが弾くチェロも、低音伴奏にもなればガンバと対等なデュオ・パートナーとしても立ち回り、微妙な音の違いからくるコントラストをたっぷり楽しませてくれます。 ハイドンやエステルハージ侯爵との関係でも知られるボッケリーニ世代のガンバ奏者ハンマーの作品に聴く歌心も、大バッハの末男ヨハン・クリスティアンとの共演で知られたアーベルの流麗と深遠を兼ね備えた作風も、ドイツと英国をまたにかけて活躍したリドル(リーデル)の作品のみずみずしい響きも、知らずにいては惜しい魅力的な音世界ばかりです。
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ゴドシャルル(1742-1798):
ハープ四重奏曲集 作品4(全6曲) [ソシエテ・リュネール]GODECHARLE, E.: Harp Quartets Nos. 1-6, Op. 4 (Société Lunaire)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:RAM2207
CD価格:2,475円(税込)
典雅なロココの響きを、精妙な古楽器演奏で堪能1770年にフランス王室に迎えられたマリー=アントワネットが、故郷ウィーンでも愛されていたハープを好んだことはよく知られていますが、このアルバムではそんな1770年代のパリで出版された弦楽器とのアンサンブル作品を聴くことができます。 作曲者ゴドシャルルはフランス語圏の都ブリュッセルの宮廷や市内の教会で活躍したヴァイオリン奏者。1772年にブリュッセルを訪れた英国人音楽家チャールズ・バーニーは、ゴドシャルルがハープ奏者と共演した場に居合わせた証言を残しています。ハープを主役としつつ豊かなアンサンブルを味わえるこの四重奏編成は、音楽史を通じてかなり珍しいと言ってよいでしょう。 モーツァルトやクルンプホルツの有名な協奏曲群と同時期のこの曲集を見出したソシエテ・リュネールはドイツ最前線の古楽器奏者たちが集うアンサンブルで、ここではエラールによるダブルアクションペダルが特許認可されるより前、マリー=アントワネット妃の生前に評判を得ていたパリの名ハープ工房ルノー&シャトランのモデルに基づく再現楽器を使用。バロック・ヴァイオリン奏者としても長く活躍してきた録音技師ライナー・アルントによる入念なエンジニアリングにより、失われたロココの響きがみずみずしく現代に蘇ります。
収録作曲家:
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ペロージ(1872-1956):
ピアノ五重奏曲 第3番・第4番
弦楽三重奏曲集 [マッテオ・ベヴィラクア(ピアノ)/ローマ・トレ・オーケストラ・アンサンブル]PEROSI, L.: Piano Quintets Nos. 3-4 / String Trios (Roma Tre Orchestra Ensemble, Bevilacqua)
発売日:2023年10月27日
NMLアルバム番号:8.574484
CD価格:1,900円(税込)
プッチーニも脱帽したペロージの豊かなメロディに浸るシリーズ第2作。 ペロージはピエモンテ州トルトーナに生まれミラノの音楽院で学び、ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂の楽長を務め、オラトリオなどの宗教的な声楽作品で国際的な名声を得ました。そんなペロージ、1920年代には一時的に精神疾患を患い休職せざるを得ませんでしたが、回復後は職務に復帰するとともに作曲活動も再開しました。このアルバムの後半に収録された番号なしの弦楽三重奏曲は、復帰した時期に書かれた10曲の中の6曲で、どれも断片的であるものの、自身の作曲技法の更なる向上を目指すための対位法の研究や、ハーモニーの工夫が反映されています。 2曲のピアノ五重奏曲は1931年作曲。当時もまた重病を患いながらも旺盛な創作意欲に掻き立てられていたペロージの豊かなアイデアが感じられる充実した作品です。第1番の番号が振られた弦楽三重奏曲は、急-緩-急の伝統的な書法で書かれており、合唱作品を得意としたペロージらしい歌心に溢れた作品です。 演奏は2005年に設立されたローマ・トレ・オーケストラのメンバーによるアンサンブル。ローマとラツィオで生まれた最初の大学オーケストラで、若い世代に素晴らしい音楽を広めることを目的として活動しています。 ヴァイオリンの河崎日向子さんはローマ在住。いくつものアンサンブルに参加し活躍しています。
収録作曲家:
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ピアノ・デュオによるベートーヴェン
〈交響曲全集 第4集〉 [テッサ・アイス(ピアノ)/ベン・スクーマン(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Symphonies Nos. 1 and 6 / BUSONI, F.: Duettino concertante … (Symphonies, Vol. 4) (Uys, Schoeman)
発売日:2023年10月27日
NMLアルバム番号:SOMMCD0677
CD価格:2,250円(税込)
全6集が予定されているフランツ・クサヴァー・シャルヴェンカの編曲による4手ピアノ版ベートーヴェンの交響曲全集。今回の第4集で取り上げられているのは、交響曲第1番と第6番「田園」です。 編曲をしたシャルヴェンカはポーランド系ドイツの作曲家。彼の兄ルートヴィヒ・フィリップ・シャルヴェンカも作曲家として知られています。シャルヴェンカ兄弟はツェルニーの弟子テオドール・クラクにピアノを師事しており、ここに聴く編曲にはツェルニー直系のピアニズムや、その師ベートーヴェンへの敬意もうかがわれます。 アルバムの余白にはブゾーニによるモーツァルトのピアノ協奏曲を翻案した作品も収録。原曲に華やかな声部を加えた華麗な編曲は聴きものです。 今作も南アフリカのケープタウン出身のピアニスト、テッサ・アイスと、同じく南アフリカ出身のペン・スクーマンによるピアノ・デュオ。このシャルヴェンカ編曲による交響曲全9曲の録音を行うとともに、ロンドンを中心に各地でコンサートを行い好評を得ています。
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ラヴェル(1875-1937):
ピアノ三重奏曲 イ短調
ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 Op.67 [ブッシュ三重奏団]RAVEL, M. / SHOSTAKOVICH, D.: Piano Trios (Busch Trio)
発売日:2023年10月20日
NMLアルバム番号:ALPHA1002
CD価格:2,475円(税込)
ドヴォルザークとシューベルトの一連の録音が好評を博しているブッシュ三重奏団による、ラヴェルとショスタコーヴィチ。対照的とも言える2人の作曲家が生み出したこれらの作品は、自身のルーツであるバスク地方の舞曲などにインパイアされたラヴェル、友人イワン・ソレルチンスキーの追悼のために書かれたショスタコーヴィチと、曲の成り立ちも性格的にも違っていながら、いずれも第3楽章にパッサカリアが採用されており、さらにそれぞれ第一次、第二次の世界大戦が影を落としているという共通点を持っています。 どちらも聴衆の心を深く揺さぶる力を持つこれらの作品を、ブッシュ三重奏団はごく自然な流れで一枚のアルバムに収めました。彼ららしい瑞々しい表情で陰りも深く刻み、それぞれの特色を明確にしながら、これらの作品の新しい側面を開くことにも成功しています。
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BBCレジェンズ
グレート・レコーディングス 第4集[20枚組 BOX] [VA]BBC LEGENDS - Great Recordings from the Archive, Vol. 4 (20 CD Box Set)
発売日:2023年10月20日
NMLアルバム番号:ICAB5174
CD 20枚組価格:14,400円(税込、送料無料)
BBCのアーカイヴからお宝続々!
伝説のヒストリカル・レーベルの名演集 第4弾英国BBCに残された巨匠たちの演奏の記録を、可能な限り良質のマスターを用いてデジタル・リマスターを施した安定の音質でリリースし、世界中のヒストリカル・ファンに高い支持を得ていた「BBCレジェンズ」。1998年から2010年まで活動し、現在はほぼ入手不能となっているこのレーベルの遺産を引き継いだICA CLASSICSより、その名演の数々を復刻するBOXセット第4弾が発売となります。 名演の誉れ高いホーレンシュタインのブルックナー第5番、カオス的な盛り上がりを聴かせるシルヴェストリの「ローマの松」などのほか、第1集(ICAB-5113/廃盤)、第2集(ICAB-5141/廃盤)、第3集(ICAB-5167)同様、20枚の内容すべてが超弩級の演奏内容であることが驚き。いずれもこの機会を逸すると、次の入手はかなり難しいものばかりです。 基本的にBBCレジェンズからリリースされた時点でのリマスタリング音源を使用していますが、その全てをポール・ベイリー(元EMIアビー・ロード・スタジオ、現Re:Sound社)監修のもと改めてチェック。中でもCD15と16のセルが指揮したベートーヴェンについては、ベイリーの手で新たにリマスターが施され、ティンパニの強烈な打撃などモノラルとは思えないほどの臨場感と迫力に溢れた音に仕上がっており、演奏の素晴らしさを際立たせることに成功しています。 録音は全てライヴ。ブックレットは付属しませんが、録音とリマスタリングに関するデータは各CDのスリーブに記載されています。 -
シューマン(1810-1856):
ピアノ三重奏曲全集 [エス・トリオ]発売日:2023年10月20日
CD 2枚組価格:2,325円(税込)
長年にわたりピアノ独奏曲を作曲していたシューマンが、室内楽のジャンルに取り組み始めたのは30代になってからのこと。とりわけピアノ三重奏曲はドレスデンに移って以降の円熟期に書かれています。 第1番は1847年、妻クララの誕生日を祝して書かれたもので、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番から影響を受けたシューマンらしいロマンティシズムに溢れた作品。 その直後に着手され同年10月に完成した第2番は、第1番とは対照的な性格を持つ、明るく生き生きとした内容の曲。クララもこの曲を愛奏したと言われています。 第3番は1851年の作品。試演を行ったクララが「情熱的で創意に満ちている」と評しています。 幻想小曲集 作品88は1842年に作曲されたものの、シューマン自身は仕上がりに満足せず、何度も改訂を繰り返し、ようやく1850年に出版された、4つの小品からなる作品。シューマンらしい情感に満ちた曲集です。 演奏はイタリアのアンサンブル「エス・トリオ」。2005年にデビューし、世界中の音楽祭やホールで演奏、女性作曲家の作品を積極的に取り上げる他、演劇やジャズ・アーティストなどとコラボレーションを行っています。
収録作曲家:
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ルクス(1820-1895):
〈オルガン作品集 第2集〉 [ヤン・レヘトラ(オルガン)/ペトリ・コムライネン(ホルン)]LUX, F.: Organ Works, Vol. 2 (Komulainen, Lehtola)
発売日:2023年10月20日
NMLアルバム番号:TOCC0703
CD価格:2,175円(税込)
19世紀ドイツの作曲家フリードリヒ・ルクスのオルガン作品。作曲家の父の下に生まれ初期の音楽教育を受けたのち、17歳の頃からオルガニストとして活躍、その後デッサウでフリードリヒ・シュナイダーに師事、1841年から1850年までデッサウ宮廷歌劇場の音楽監督を務めました。その後、1851年から1857年まではマインツで合唱指揮者、オルガニストとして活躍しながらいくつかの歌劇を作曲した他、数多くのピアノやオルガン曲を書いています。 彼のオルガン作品を紹介するシリーズ第2集では、ヘンデル、ハイドンからワーグナー作品のオルガン編曲を中心に、オルガン曲のジャンルでは珍しい「無言歌」や、自然を巧みに描写した「田園幻想曲」などのオリジナル曲を収録。優れたオルガニストであったルクスの技量を窺うことができます。 演奏は北欧の作曲家を中心に知られざる作品を発掘、紹介するオルガニスト、ヤン・レヘトラです。
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ニコライ、アレクサンドル、イヴァン
チェレプニンの室内楽作品集 [ミケランジェロ四重奏団/シボーン・スタッグ(ソプラノ)ジュゼッペ・メントゥッチャ(ピアノ)]TCHEREPNIN, N. / TCHEREPNIN, A.: String Quartets / TCHEREPNIN, I.: There Was No Wind (Stagg, Michelangelo String Quartet, Mentuccia)
発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:C5503
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
ロシアの音楽一家「チェレプニン家」の3世代にわたる作品を紹介するアルバム。 ニコライ・チェレプニンはサンクトペテルブルク出身。サンクトペテルブルク音楽院にてニコライ・リムスキー=コルサコフに師事し、指揮者として1909年から1914年にかけてセルゲイ・ディアギレフのロシア・バレエ団に参加しました。1918年にグルジア(現ジョージア)にわたり、その後パリへ亡命。フランス印象主義音楽の影響を採り入れたロマンティックな作品を遺しています。 ニコライの息子アレクサンドルもサンクトペテルブルク出身。ニコライから音楽を学ぶとともに、父がかかわっていたバレエ・リュスの関係者から多大な影響を受けました。パリではフランス6人組と親交を持ち、その後はロシアやアゼルバイジャン、ペルシャなどの民謡を採取、1930年代には日本を含むアジアを訪れ、若手作曲家の指導を行っています。 アレクサンドルの三男であるイヴァンも幼い頃から音楽に親しんできました。7歳の時に両親がデポール大学で教職を得たのに伴いシカゴに移住、ハーバード大学でレオン・キルヒナーに師事、ヨーロッパではピエール・ブーレーズ、カールハインツ・シュトックハウゼンのレッスンを受け、1972年にはハーバード大学、電子音楽スタジオのディレクターに就任、亡くなるまでこの職にありました。このアルバムにはシェーンベルクを思わせるソプラノ独唱付きの弦楽四重奏曲を収録。 後期ロマン派から20世紀後半まで、時代とともに変化する作曲スタイルがつぶさにわかる好企画といえるでしょう。
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ゲルンスハイム(1839-1916):
弦楽四重奏曲集 第2集 [ディオゲネス四重奏団/アレクサンダー・ヒュルスホフ(チェロ)]GERNSHEIM, F.: String Quartets, Vol. 2 - No. 5 / String Quintet No. 2 (Diogenes Quartet)
発売日:2023年10月06日
NMLアルバム番号:555468-2
CD価格:1,800円(税込)
第1集(777387)に続くディオジェネス四重奏団によるゲルンスハイムの弦楽四重奏曲集。第2集には弦楽四重奏曲第5番と弦楽五重奏曲を収録。 第5番の四重奏曲は、1911年にジムロック社からスコアなしのパート譜のみが出版されました。初演は当時ベルリン・フィルのコンサートマスターであったカール・クリングラーが率いるクリングラー弦楽四重奏団。作品は、後期のゲルンスハイムの特徴でもある、小さなモティーフが半音階的な和声を伴い発展していくもので、調性の伝統に根ざしているものの、長調と短調が目まぐるしく交錯し、初期のようなブラームスを思わせる息の長い旋律は影を潜めています。 弦楽五重奏曲は1916年3月に初演されましたが、出版されることはありませんでした。ゲルンスハイムは彼にとって最後の室内楽作品になると考えていたようで、難解ではあるものの、それまでの作曲技法の全てが内包されているかのような充実した書法で書かれています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
弦楽五重奏曲 ハ長調 作品163 D956(H.ウルリッヒによるピアノ連弾版) 他 [寺田悦子(ピアノ)/渡邉規久雄(ピアノ)]SCHUBERT, F.: String Quintet, Op. 163 (arr. H. Ulrich) / Rondo, Op. 107, "Grand Rondeau" / Fantasie, Op. 103 (Etsuko Terada, Kikuo Watanabe)
発売日:2023年10月06日
NMLアルバム番号:MYCL-00044
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
ピアノ連弾で奏でるシューベルト最晩年の傑作集。互いがソリストとして活躍する傍ら、長年デュオとして共に歩んできた寺田悦子と渡邉規久雄。待望の美しいシューベルトの連弾作品を収録。2023年6月「シューベルト 奇跡の1828年」と題したコンサートのライヴ・レコーディング盤です。 収録曲は、31年という短い生涯の中の最後の一年に書かれたシューベルト音楽の最高峰の傑作群で、シューベルトの崇高な楽想と美しい調べ、音楽の神髄がそこにあります。まさに「奇跡」の一年です。また寺田・渡邉がはじめてデュオを取り組むこととなった「幻想曲」。珍しいH.ウルリッヒによる弦楽五重奏曲などシューベルトの世界に存分に浸れるアルバムとなりました。ピアノ連弾による流麗な音楽をお聴き下さい。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847)&
エネスク(1881-1955):
弦楽八重奏曲 [ロレンツォ・ガット、ミゲル・ダ・シルヴァ、エリザベート王妃音楽院のソリストたち]MENDELSSOHN, Felix / ENESCU, G.: String Octets (Gatto, Silva, Queen Elisabeth Music Chapel Soloists)
発売日:2023年10月06日
NMLアルバム番号:FUG808
CD価格:2,475円(税込)
ベルギーのエリザベート王妃音楽院の学生たちと、音楽院ゆかりのロレンツォ・ガット、ミゲル・ダ・シルヴァによる弦楽八重奏の名作を2曲。どちらもはじけるような瑞々しい表現が素晴らしく、作品の魅力を十二分に引き出しています。
収録作曲家:
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F.S.ケリー(1881-1916):
室内楽作品集 [ローレンス・ジャクソン(ヴァイオリン)/マイケル・ウェイ(フルート)/デイヴィッド・ウィッカム(ピアノ)/ウェスト・オーストラリア・ピアノ三重奏団]KELLY, F.S.: Chamber Music (Waye, L. Jackson, Wickham, The West Australia Piano Trio)
発売日:2023年09月29日
NMLアルバム番号:TOCC0702
CD価格:2,175円(税込)
1881年、オーストラリアのシドニーで生まれたフレデリック・セプティムス・ケリー。英国オックスフォード大学で音楽を学びますが、卒業後にロンドン・オリンピックにボート競技で出場し、金メダルを獲得。作曲家としても将来を嘱望されていましたが、第一次世界大戦時に「ソンムの戦い」で戦死してしまいます。 彼が遺した作品は僅かですが、すでに録音されているピアノ曲(TOCC-524)での独創的な作風でわかるように、オーストラリアのロマン派音楽を代表するものとして評価されています。 このアルバムには20歳の時に書かれた「ヴァイオリン・ソナタ」と親しみやすい楽想を持つフルートとピアノのための「セレナード」、ブラームスを思わせる「ピアノ三重奏曲」を収録。
収録作曲家:
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バージェス(1917-1993):
ギター四重奏曲全集 [メーラ・ギター四重奏団]BURGESS, A.: Guitar Quartets (Complete) (Mēla Guitar Quartet)
発売日:2023年09月22日
NMLアルバム番号:8.574423
CD価格:1,900円(税込)
作曲家としてよりも小説家として知られるアンソニー・バージェス。彼は東南アジア、アメリカ合衆国、中央ヨーロッパなどの様々な場所で暮らすことで培った広範な知識を、その作品に活かしました。 1986年、モンテカルロに住んでいた彼はこの地で活躍していた「Aighetta Guitar Quartet アイゲッタ・ギター四重奏団(1979年結成)」と出会い、彼らのために数多くのオリジナル作品と編曲作品を書き上げています。 アイゲッタ・ギター四重奏団はバージェスとのコラボレーションを通じて高い名声を獲得、国際的な音楽祭に出演し、多くの賞を獲得しました。このアルバムに収録された作品も、全てアイゲッタ・ギター四重奏団のために書かれたもので、ラヴェルへのオマージュが織り込まれた第1番を含む、3曲のバージェスのオリジナル四重奏曲のほか、ホルストとウェーバー作品の編曲とアイルランドの旋律まで、ギターの音色を存分に生かした作品を楽しめます。
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デル・カンポ(1878-1953):
弦楽四重奏曲 第6番「アストゥリアス風」
弦楽四重奏曲 第7番 改訂版 [ジェラール弦楽四重奏団]CAMPO, C. del: String Quartets Nos. 6, "Asturian" (Asturiano) and 7bis (Gerhard Quartet)
発売日:2023年09月22日
NMLアルバム番号:MV009
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
20世紀初頭スペインの知られざる作曲家、
デル・カンポの弦楽四重奏曲集第2弾マドリード生まれ、ラヴェルやレスピーギと同世代の知られざるスペインの作曲家、デル・カンポの弦楽四重奏曲を再評価する試みの第2弾。今回収録された第6番と第7番はいずれも40分の大曲です。デル・カンポの残した13の弦楽四重奏曲を全曲演奏するプロジェクトからのライヴで、両作品とも世界初録音。 1907年アテネオ・デ・マドリードが募集した、「スペイン特有の旋律が使用された弦楽四重奏曲」を条件とした「チャロ=イダルゴ賞」にデル・カンポが「イスパニア」のペンネームで応募した第6番は、スペインのアストゥリアス州の伝承曲に基づいた親しみやすい作品。見事賞を獲得したものの、初演は1984年まで待たねばなりませんでした。 1911年に作曲され、マドリードの王立サン・フェルナンド美術アカデミーの国民賞(National Prize)を受賞、パリに於いてデル・カンポ初の海外初演が行われた第7番は、彼のキャリアで重要な位置を占めるもの。1951年になって大幅な改定が行われたものが、今回収録されたヴァージョンです。 演奏は、近代スペインを代表するカタルーニャ出身の作曲家、ロベルト・ジェラールの名を冠した四重奏団。大きな才能と独創性に恵まれながら不当に忘れられてしまった作曲家の作品を、深い敬意と共感を持って演奏しています。収録作曲家:
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バリトン・トリオとニコラウスの館 [トリオ・シュタットルマン]
発売日:2023年09月22日
CD国内盤価格:3,000円(税込、送料無料)
世界でも珍しい弦楽器バリトンを擁した、スイスで結成し活動する日本人による三重奏、トリオ・シュタットルマン。結成10周年を迎え、ハイドン作曲のバリトン・トリオ作品全曲演奏プロジェクトを行っている東京雑司ヶ谷拝鈍亭の協力を受け、初の録音作品をリリース。現存する唯一のホルン2本を含む五重奏曲も収録!
収録作曲家:
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椿三重奏団
偉大な芸術家の想い出に [椿三重奏団]TCHAIKOVSKY, P.I.: Piano Trio, Op. 50 / SHOSTAKOVICH, D.: Piano Trio No. 2 (Tsubaki Trio)
発売日:2023年09月20日
NMLアルバム番号:MECO-1079
SACD-Hybrid 2枚組国内盤価格:4,950円(税込、送料無料)
三輪の椿が織りなす、重厚でエモーショナルなロシアの息吹人気ピアノ・トリオ「椿三重奏団」のセカンド・アルバムです。デビュー・アルバム「メンデルスゾーン&ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番」では、艶やかで薫り立つようなカンタービレが聴く者の琴線に響き「レコード芸術誌特選盤」に選出されてベストセラーとなりました。 このアルバムでは一転、ロシア音楽を代表するチャイコフスキーとショスタコーヴィチの名作による、その重厚でエモーショナルなアンサンブルが圧巻の魅力となっています。眼前で繰り広げられる丁々発止のまさに手に汗握る迫真の演奏が、DSD11.2MHz 超ハイレゾレコーディングにより刻印されました。
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PARIS 1790
~ビダル氏によるフランス革命期のギター音楽~ [パスカル・ヴァロワ]発売日:2023年09月15日
CD価格:2,475円(税込)
18世紀末、革命勃発前後にパリで活躍した謎のギター奏者の名品群を古楽器でバーゼル・スコラ・カントルムでホプキンソン・スミスに師事、18~19世紀初頭のギター音楽の真価を古楽器で探り続けるフランス語圏カナダ出身のパスカル・ヴァロワが、フランスとベルギーの音楽院図書館の蔵書に作品を見つけ、その質の高さに驚いたという18世紀末の謎めいたギター作曲家「ビダル(ヴィダル)氏」。ギター発祥の地スペイン出身であることと、フランス革命の寵児ナポレオンが皇帝になる直前の1803年に亡くなったこと以外は、ファーストネーム含め生涯について殆ど知られておらず、ただ楽譜と同時代の絶賛だけが残っていたこのギター奏者=作曲家の作品群から室内楽曲と独奏曲を厳選、1776年にコンセール・スピリチュエルで披露された作品と思われる1曲の室内編成協奏曲を含むプログラムでその作曲家像に迫ります。 単弦6コースの楽器が登場し始める過渡期の作品ながら、ヴァロワは熟慮の末に複弦5コースのバロック・ギターを使用。この種の楽器ならではのダイナミックな和音の魅力も、細やかな音運びの妙味も余さず伝える解釈は聴きどころに事欠きません。 他の弦楽勢も作品に潜む機微をよく捉えたアンサンブルを聴かせ、グルックやサリエリ、グレトリー、ケルビーニといった作曲家たちの傍らに広がっていたフランス・ギター音楽の豊かさにはっとさせられる1枚です。
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SONUS
クラリネットとピアノのための作品集 [ピエール・ピヒラー(クラリネット)/アルベルト・フランツ(ピアノ)]Clarinet and Piano Recital: Pichler, Pierre / Frantz, Albert - SCHUMANN, R. / PRINZ, A. / WEBER, C.M. von / BERG, A. / BRAHMS, J. (Sonus)
発売日:2023年09月15日
NMLアルバム番号:Gramola99293
CD価格:2,550円(税込)
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Gardens, Fables, Prisons, Dreams
スウェイツ(1944-):
室内楽作品集 [ペネロピ・スウェイツ(ピアノ)/ベンジャミン・フリス(ピアノ)/ローレンス・アングレス(コントラバス)/ティペット四重奏団]THWAITES, P.: Chamber Music - Jan Palach's Theme / A Lambeth Garland / For Irina (Gardens, Fables, Prisons, Dreams) (Thwaites, Frith, Tippett Quartet)
発売日:2023年09月08日
NMLアルバム番号:SOMMCD0672
CD価格:2,250円(税込)
オーストラリア出身の作曲家・ピアニスト、ペネロピ・スウェイツ。パーシー・グレインジャー作品の解釈が高く評価されるとともに、彼女自身のミュージカル作品なども好評を博しています。 このアルバムには、彼女に影響を与えた2人の作曲家、ショパンとディーリアスへのオマージュ作品と、ロシアの反体制派の詩人イリーナ・ラトゥシンスカヤのために書かれた「イリーナへ」など弦楽アンサンブルのための3作品、そして2台ピアノのための2つの組曲「ランベスの花輪」とオスカー・ワイルドの寓話による「わがままな大男」を収録。 組曲でのピアノ演奏はスウェイツ自身と彼女の親しい友人、ベンジャミン・フリスが担当しています。
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ファランク(1804-1875):
〈室内楽作品集〉
ピアノ三重奏曲 第2番・第4番
協奏的変奏曲/ソナタ 第1番 Op.37 [リノス・アンサンブル]FARRENC, L.: Piano Trios, Opp. 34 and 37 / Violin Sonata No. 1 / Variations concertantes sur un air suisse (Linos Ensemble)
発売日:2023年09月08日
NMLアルバム番号:555538-2
CD価格:1,800円(税込)
女性として初めてパリ音楽院ピアノ科の教授を務めるなど、19世紀のパリ音楽界で尊敬を集めたルイーズ・ファランク。作曲家としても交響曲や室内楽曲などを書き上げ、彼女の夫の手により40作ほどが出版されましたが、死後はほとんど顧みられることはありませんでした。しかし、近年あらためて注目されるようになり、彼女の作品の演奏機会も増えています。 このアルバムではリノス・アンサンブルが彼女の4つの作品を演奏。どれも優れたピアニストであったファランクらしい、充実したピアノ・パートを持っており、古典派の伝統的形式にロマン派の感情表現を採り入れた美しい作品です。とりわけ1850年代に書かれた作品45のフルート三重奏曲では、成熟した作曲技法が披露されており、歌うようなフルートの旋律が存分に生かされています。
収録作曲家:
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INFINITE VOYAGE - 終わりなき航海
シェーンベルク:弦楽四重奏曲 第2番
ベルク:弦楽四重奏曲
ヒンデミット:メランコリー
ショーソン:終わりなき歌 [エマーソン弦楽四重奏団、バーバラ・ハンニガン、ベルトラン・シャマユ]Vocal and Chamber Music - SCHOENBERG, A. / HINDEMITH, P. / BERG, A. / CHAUSSON, E. (Infinite Voyage) (Hannigan, Chamayou, Emerson String Quartet)
発売日:2023年09月08日
NMLアルバム番号:ALPHA1000
CD価格:2,475円(税込)
エマーソン弦楽四重奏団、47年の歴史に幕。
ラスト・アルバムはバーバラ・ハンニガンとの共演。2023年10月をもって解散することを発表した、現代弦楽四重奏の雄エマーソン弦楽四重奏団。ラスト・アルバムの中心演目に選ばれたのは、2015年のバーバラ・ハンニガンとの初共演から録音を決めていたという、シェーンベルクの弦楽四重奏曲第2番。 調性から無調への流れを1つの作品の中で体験するようなこの作品を彼らは「私たちを未知の音響的領域へと誘う、深い感情的な根を持つ、登らなければならない高い樹」に例えており、第3楽章から加わるソプラノ独唱についてハンニガンは「世紀末の原始的な叫びで愛からの解放を願う、重い一撃」だと語ります。 併せて収録されたのは、シェーンベルクの元で学び本格的な作曲家としてデビューしてまもなくのベルクによる弦楽四重奏曲、二十代前半の若きヒンデミットによって書かれ、ハンニガンが「宝石のような作品」と大切にしている「メランコリー」、そしてベルトラン・シャマユが加わり美しく歌い上げられるショーソンの傑作「終わりなき歌」。 半世紀近くに渡る彼らの芸術の余韻を重く美しく引くアルバムです。 -
ヒューズ・ボルサレッロ(ヴァイオリン)
ヴァイオリン小品集 [ヒューズ・ボルサレッロ、トマ・デュトロン、フランク・ブラレイ、ゴーティエ・カピュソン、アドリアン・ペルション、ブルターニュ国立管弦楽団]発売日:2023年09月08日
CD価格:2,475円(税込)
美しいメロディを表情豊かなヴァイオリンで味わう一枚1979年フランス生まれ、ラムルー管弦楽団のソリストと芸術監督を務めるヒューズ・ボルサレッロのヴァイオリンによる名曲集。リュリから印象派、ジャンゴ・ラインハルトまで、フランスとベルギー周辺を中心とした様々な時代の作品を並べています。 ピアノのフランク・ブラレイ、チェロのゴーティエ・カピュソン、ジャズ・ギタリスト、ヴォーカリストのトマ・デュトロンなどゲストも豪華。いかにも耳馴染みの良い美しい名曲ばかりが並ぶものの、どの曲も特性をつかんで豊かに、かつ大仰にならずにセンスよく歌い上げられており、良い意味でBGMにはならない、最後までじっくりと楽しめる一枚となっています。
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アルファーノ(1875-1954):
弦楽四重奏曲全集 [エルミラ・ダルヴァローヴァ(第1ヴァイオリン)/メアリー・アン・マム(第2ヴァイオリン)/クレイグ・マム(ヴィオラ)/サミュエル・マギル(チェロ)]ALFANO, F.: String Quartets (Complete) (Darvarova, M.A. and C. Mumm, S. Magill)
発売日:2023年08月25日
NMLアルバム番号:8.579042
CD価格:1,900円(税込)
ナポリの作曲家フランコ・アルファーノ。20代でドイツに留学、ライプツィヒ音楽院でザロモン・ヤーダスゾーンに師事しました。もっぱら歌劇の作曲家であり、自作の他にはプッチーニの《トゥーランドット》の補筆完成版で知られています。 このアルバムには、世界初録音となる3曲の弦楽四重奏曲を収録。第一次世界大戦中に書かれた第1番は“ニ長調”とされているものの調性感は希薄であり、冒頭から無調に近いながらも推進力ある音楽が繰り広げられます。チェロの独奏が美しい第2楽章が続き、劇的な終楽章でクライマックスを迎えます。 第2番は「3つの繋がった楽章による」と記された作品。重々しい第1楽章にはじまり、第2楽章では親しみやすい旋律が顔を見せ、荒々しい終楽章へと続きます。 第3番は、彼の妻の死の翌年1944年に作曲を開始、1945年に完成しました。第1楽章の悲痛な旋律は妻への想いが込められています。軽快な第2楽章が続き、最終楽章では古代ローマを思わせる祝典行進曲が用いられ、曲は盛り上がりを見せて終わります。
収録作曲家:
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SOLO ALONE AND MORE
無伴奏クラリネットのための作品集 [ヨナス・フローント(クラリネット)]Clarinet Recital: Frølund, Jonas - BERG, G. / MESSIAEN, O. / NIELSEN, C. and M. / RUDERS, P. / SØRENSEN, B. / STRAVINSKY, I. (Solo Alone and More)
発売日:2023年08月18日
NMLアルバム番号:6.220681
SACD-Hybrid価格:2,175円(税込)
『SOLO ALONE AND MORE』は、コペンハーゲンのデンマーク王立音楽アカデミーで学び、パリ音楽院を卒業した若きクラリネット奏者ヨナス・フローントを紹介する初のアルバムです。アルバムを作成するにあたり、彼は様々なクラリネット…一般的なB♭管、A管だけでなく、A管バセット・クラリネット、B♭管バス・クラリネットを用いることで、聴き手が多彩な音色を楽しめるように工夫を凝らしています。 プログラムには、彼が「あらゆる現代音楽の起源」と考えるワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》からの旋律や、ストラヴィンスキーの「3つの小品」、ソリストに打楽器の演奏までを要求するステーン=アナセンの「深き淵より」の他、フローントのために書かれたメテ・ニルスンの「アローン」も含まれています。
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ヴェントリング弦楽四重奏団
ドイツ・グラモフォン&エレクトローラ録音集(1920-1934) [ヴェントリング弦楽四重奏団/フィリップ・ドライスバッハ(クラリネット)/ヴァルター・ライヒャルト(チェロ)/ヴィッテンベルク弦楽四重奏団]発売日:2023年08月18日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
ヨアヒム直系の弦楽四重奏団による貴重な演奏をCD復刻ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)は、ブラームスをはじめとするドイツ・ロマン派の作曲家たちに大きな演奏を与えたヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニストで作曲家。弦楽四重奏というジャンルを重視して熱心に取り組みました。その教えを受けたヴァイオリストたちによる弦楽四重奏の貴重な演奏の復刻です。 ここに聴くヴェントリング四重奏団の演奏は、ヴィブラートを控え目に使う一方、ポルタメントを多用しています。また、クラリネットのドライスバッハはヴィブラートが目立ちますが、ミュールフェルトもヴィブラートを多用していたと伝えられており、この演奏がヨアヒムとミュールフェルトのスタイルに近いのではないかというのが原盤解説者タリー・ポッター氏の見解です。ミュールフェルトとヨアヒムたちがモーツァルトのクラリネット五重奏曲を演奏したら...と想像しながら聴くのも楽しそうです。 CD2の余白には同じくヨアヒム門下のアルフレート・ヴィッテンベルク(1880-1952)の演奏が収められており、4曲中3曲が同じ曲目なので聴き比べを楽しめます。
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コルテーゼ(1899-1976):
ピアノ曲と室内楽作品集
フランス風組曲 Op.29
チェロ・ソナタ Op.39 他 [ルイジ・コルテーゼ(ピアノ)/ジョルジョ・リッピ(チェロ)/ルチアーノ・スグリッツィ(ピアノ) /ガブリエッラ・ラヴァッツィ(ソプラノ)/ジーナ・フォンタナ(フルート)/リッカルド・アゴスティ(チェロ)/マッシモ・ラウリチェッラ(ピアノ)]CORTESE, L.: Suite française / Cello Sonata and Other Chamber Works (Cortese, Lippi, Sgrizzi, Ravazzi, Fontana, Agosti, Lauricella)
発売日:2023年08月18日
NMLアルバム番号:CDS8000
CD価格:2,325円(税込)
1899年イタリア、ジェノヴァ生まれの作曲家ルイジ・コルテーゼの作品集。 母親がイタリア系フランス人であったためか、若い頃からフランス文化へ強い関心を抱いていたコルテーゼは、大学で数学とピアノを学び1924年に学位を取得後、パリに留学、ラヴェルらを教えた名教師アンドレ・ジェラルジュに師事し、和声学を学びました。アルフレッド・コルトーらとも親交を深めパリ生活を満喫したのち、イタリアに戻りアルフレッド・カゼッラに師事、更に研鑽を積んだコルテーゼは、フランス印象派の作風と、カゼッラ譲りの新古典派の作風を融合、独自の音楽を生み出します。また音楽評論家としても活躍した他、ニッコロ・パガニーニ音楽院の院長や、パガニーニ国際コンクールの審査員長も務めるなど、20世紀イタリア音楽界の発展に寄与しました。 このアルバムには彼のピアノ曲と室内楽曲を収録。ここではコルテーゼ自身の演奏による『フランス風組曲』を聴くことができます。またイタリア出身のコルテーゼにとって「歌」はとりわけ重要な役割を持っており、「ロンサールの2つの頌歌」でも詩と音楽の見事な融合を聴くことができます。 パリ音楽院の卒業試験のための「序奏とアレグロ」、最後のピアノ曲となった凝縮された音で書かれた「5つの小品」も聴きどころ。また彼における重要な作品である「詩篇 第8篇」は宗教的な意味合いを持つ器楽曲の一つ。彼が嫌っていたという新ウィーン楽派に特徴的な12音が用いられた珍しい作品です。
収録作曲家:
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エネスク(1881-1955):
初期室内楽作品集 [ファイン・アーツ四重奏団/アレクサンダー・ビッカルト(コントラバス)/ジゼル・ヴィトコフスキ(ピアノ)/ファビオ・ヴィトコフスキ(ピアノ)]ENESCU, G.: Early Chamber Music - Piano Quintet / Prélude et Gavotte / Aubade (Fine Arts Quartet, Bickard, G. and F. Witkowski)
発売日:2023年08月11日
NMLアルバム番号:8.574487
CD価格:1,900円(税込)
ルーマニア狂詩曲で知られるエネスク、若き時代の作品集優れたヴァイオリニストで教育者、そしてルーマニアを代表する作曲家ジョルジェ・エネスク。若い頃にはパリに留学して作曲をマスネとフォーレに学びましたが、その頃に書いた作品の多くは長い間出版されませんでした。このアルバムは、そのパリ時代の作品を中心にしています。 冒頭のピアノ五重奏曲は、エネスクのヴァイオリンの師マルタン・ピエール・マルシックに捧げられ、その精緻な筆致にはエネスクが尊敬していたブラームスの影響が窺われます。ヴァイオリン、チェロと2台のピアノのための「前奏曲とガヴォット」、エネスク唯一の弦楽三重奏曲「オーバード」、ヴァイオリンとピアノの連弾による「パストラーレ、悲しきメヌエットと夜想曲」からは若きエネスクの意欲が感じられます。最後には、1901年の初演当時から人気を博していた「ルーマニア狂詩曲第1番」をエネスクの死後にピアノと弦楽五重奏用に編曲した版が演奏され、アルバムを華やかに締めくくります。 NAXOSにも数多くの録音があるファイン・アーツ四重奏団が中心となって、生き生きとした音楽を生み出しています。
収録作曲家:
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クック(1906-2005):
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第3番・第5番 [ブリッジ四重奏団]COOKE, A.: String Quartets (Complete), Vol. 1 (The Bridge Quartet)
発売日:2023年08月11日
NMLアルバム番号:TOCC0696
CD価格:2,175円(税込)
2005年に98歳で生涯を閉じたヨークシャー生まれの作曲家アーノルド・クック。ベルリン音楽アカデミーでヒンデミットに師事し、帰国後はケンブリッジ祝祭劇場の音楽監督を務め、やがて王立マンチェスター音楽大学の教授に就任します。6曲の交響曲、協奏曲や歌劇など多岐にわたる作品を書き、特に室内楽と歌曲が多くあります。 弦楽四重奏曲は5曲遺されており、この第1集では、師ヒンデミット譲りの精緻な対位法が用いられた第1番、スコットランドの旋律など、さまざなモティーフが組み合わされた第3番、3つの部分が続けて演奏される簡潔な書法による第5番が収録されています。
収録作曲家:
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ヴァン・デア・パルス(1884-1966):
〈弦楽四重奏曲集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第3番
マリー・シュタイナーの思い出に [ヴァン・デア・パルス四重奏団]PALS, L. van der: String Quartets Vol. 1 - Nos. 1-3 / In Memoriam Marie Steiner (Van Der Pals Quartet)
発売日:2023年08月04日
NMLアルバム番号:555282-2
CD価格:1,800円(税込)
cpoが注目している作曲家の一人、レオポルド・ヴァン・デア・パルス。オランダ人の父とデンマーク人の母の下にサンクトペテルスブルクで生まれ、同地で音楽を学びました。その後、ローザンヌを経てにベルリンでグリエールに師事。彼の薦めで作曲した交響曲第1番は1909年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によって初演され大好評を博しました。 その交響曲第1番&交響詩集や協奏曲集のCDを出しているcpoが弦楽四重奏曲の録音を開始。これらの3曲はいずれも手の込んだ作曲法による複雑な作品です。パルスは、人智学やシュタイナー教育で知られる神秘思想家ルドルフ・シュタイナーの影響を受けており、特に弦楽四重奏曲第3番にはそれが顕著に見られるとされています。4曲目の「マリー・シュタイナーの思い出に」は、シュタイナーの2番目の妻マリー・フォン・ジーフェルスを偲んで書かれた作品です。 作曲家の孫がチェロを担うヴァン・デア・パルス四重奏団の演奏。
収録作曲家:
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シュペルガー(1750-1812):
弦楽四重奏曲集 Op.1 [カンマーアカデミー・ポツダムのメンバー]SPERGER, J.M.: String Quartets, Op. 1, Nos. 1-3 (Potsdam Kammerakademie members)
発売日:2023年08月04日
NMLアルバム番号:555470-2
CD価格:1,800円(税込)
ウィーンで学び、メクレンブルク宮廷楽団の首席コントラバス奏者として活躍したヨハン・マティアス・シュペルガー。作曲家としても数多くの作品を書き上げ、その中には18曲のコントラバス協奏曲をはじめ、40曲以上の交響曲、合唱曲、器楽曲が含まれています。 cpoはシュペルガーのコントラバス協奏曲集のCDを2枚出していますが、このアルバムでは3つの弦楽四重奏曲を紹介。どれも古典的なスタイルで書かれている中で、ヴィオラとチェロに重要なパッセージが与えられているのが特徴。モーツァルトやハイドンを思わせる旋律が溢れており、歌劇《フィガロの結婚》からの旋律が引用されていたり、当時人気のあったトルコ音楽からの影響を感じさせる響きも用いられています。
収録作曲家:
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フルメリ(1908-1987):
クラリネット協奏曲
ピアノ・コンチェルティーノ
九重奏曲/古風な様式による組曲 [トルステン・ヨハンス(クラリネット)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ) 他/イヴァン・レプシッチ(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]FRUMERIE, G. de: Clarinet Concerto / Piano Concertino / Musica per nove / Suite in Old Style (Johanns, Triendl, Munich Radio Orchestra, Repušić)
発売日:2023年08月04日
NMLアルバム番号:555504-2
CD価格:2,475円(税込)
スウェーデンの作曲家グンナール・デ・フルメリの作品集。 音楽一家に育ったフルメリは、ストックホルム音楽大学で学び、ウィーンに留学してエミール・フォン・ザウアーに師事、さらにパリに留学してアルフレッド・コルトーに師事。早くからピアニスト兼作曲家として活躍しました。 このアルバムには4つの作品を収録。優れたピアニストであったフルメリらしい華やかなピアノ・パートを持つ「コンチェルティーノ」や、独奏パートが際立つ「クラリネット協奏曲」、様々な楽器が歌い交わす「9人のための音楽(九重奏曲)」など、どれもフランス印象派の影響を感じさせる優雅で美しい音楽は、大変聴き応えがあります。 九重奏曲に参加する中村有人はカナダで生まれ、2016年からミュンヘン放送管弦楽団の第2ヴァイオリン首席を務めています。
収録作曲家:
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Mosaicos
現代スペインのクラリネット三重奏曲 [トリオ・ムジカリス]Chamber Music - PARRA, H. / TORRES, J. / GRECO, J.L. / PAÚS, R. (Mosaicos) (Trio Musicalis)
発売日:2023年08月04日
NMLアルバム番号:IBS-62023
CD価格:2,475円(税込)
タイトル通り、現代スペイン作曲界の多彩な方向性を集めたモザイクのような1枚。軽快なトレス、新古典派の様式を踏襲したグレコ、抒情的なパウスなど、各々の作曲家の持ち味が発揮された作品を収録しました。クラリネット奏者エドゥアルド・ライムンドはスペイン国立管弦楽団のメンバーで、室内楽奏者としても活躍しています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
弦楽三重奏曲全集
パーセル(1659-1695):
3声のファンタジア [シャクンタラー三重奏団]発売日:2023年07月28日
CD価格:2,100円(税込)
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〈新世界からの宝物 第3集〉
ニャターリ/シエッラ/ヒグドン他
室内楽作品集 [ファビオ・ザノン(ギター)/マルセロ・バルボサ(フルート)/クレリア・イルズン(ピアノ)]Treasures from the New World, Vol. 3
発売日:2023年07月21日
NMLアルバム番号:SOMMCD0669
CD価格:2,250円(税込)
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大作曲家 ドヴォルザーク
朗読と音楽で綴る生涯 [デイヴィニア・キャディ作/ニコラス・ブルトン(朗読)]DVOŘÁK, A.: Great Composers in Words and Music
発売日:2023年07月14日
NMLアルバム番号:8.578368
CD価格:1,900円(税込)
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ヤナーチェク(1854-1928):
歌劇《利口な女狐の物語》他
ファブリース・ボロンによる室内楽伴奏版 [サマンサ・ガウル(ソプラノ)/ミヒャエル・ボルト(バリトン)/パク・イリーナ・ジェウン(ソプラノ) 他/ファブリース・ボロン(指揮)/リリーズ・プロジェクト(アンサンブル)]JANÁČEK, L.: Cunning Little Vixen (The) (chamber version, arr. Bollon) [Opera] (Borth, Gaul, Cantus Juvenum Karlsruhe, The Lily's Project, Bollon)
発売日:2023年07月14日
NMLアルバム番号:8.660526-27
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
指揮者・作曲家ファブリース・ボロンによってオーケストラ・パートを室内楽編成にアレンジされたヤナーチェク:歌劇《利口な女狐の物語》。これは大規模なオーケストラの使用ができなかった新型コロナウイルスのロックダウン中に製作されたもので、金管楽器を用いず、ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1、コントラバス1の弦楽器と、フルート1、オーボエ1(コールアングレ持ち替え)、クラリネット1、ファゴット1の木管楽器、ハープ1、鍵盤楽器1、パーカッション1の合計12名の小編成アンサンブルで歌を支えています。単なる縮小版ではなく、新しい音の組み合わせを提唱したというアレンジは、ヤナーチェクの歌劇をより親しみやすいものにしています。 ボロンは《シャールカ》からの二重唱をヴァイオリンとチェロ用にアレンジ、そしてヤナーチェク作品の様々な旋律に新たなオーケストレーションを施した「レオシュのための12の百合」も収録。これらはヤナーチェクへのトリビュートです。
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Voyager 航海者 [ミュンヘン・オペラ・ホルン]
発売日:2023年07月14日
CD価格:2,925円(税込)
バイエルン国立歌劇場のホルン・セクションによる爽快なアルバム!楽団の記録を1523年にまでさかのぼれるというバイエルン国立管弦楽団。モーツァルトやワーグナー作品の初演を含むバイエルン国立歌劇場の栄光の歴史を支えています。 このCDは、2007年に同歌劇場のホルン・セクションのメンバーによって結成されたミュンヘン・オペラ・ホルンによる楽団の500周年記念盤。タイトル「Voyager」は海の向こうの見えざる土地を目指すような探検の旅に出る人を指し、ホルン・アンサンブルの表現に未知の領域を拓こうとするグループの心意気を示しています。 ミュンヘンはバイエルン・アルプスの玄関口が近いことからアルバム冒頭と最後をアルプホルン(アルペンホルン)の素朴な小品ではさみ、ミュンヘン生まれの作曲家リヒャルト・シュトラウスの作品をメインに、ナチュラル・ホルンを使った古典ものから、新たな表現の可能性を狙った新作まで、使用楽器も編成もサウンドも多彩です。
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スタンプ(1954-):
〈室内楽作品集 第1集〉
管楽器と弦楽器のための音楽集 [アップタウン・ブラス/ミル・シティ・チェンバー・プレイヤーズ/ハイドアウェイ木管管五重奏団/ウィッティア弦楽三重奏団 他]STAMP, J.: Chamber Music, Vol. 1 (Benedict, Uptown Brass Quintet, Whittier String Trio, University of Minnesota Jazz Ensemble, Sorenson)
発売日:2023年07月14日
NMLアルバム番号:TOCC0687
CD価格:2,175円(税込)
ジャック・スタンプは吹奏楽の世界で知られるアメリカの作曲家。TOCCATAレーベルへのデビューとなるこのアルバムでは、木管楽器、金管楽器、弦楽器のための作品を紹介。ジャズの要素を取り入れた陽気で華やかな曲から、伝統的な賛美歌を採り入れた思索的な曲まで、さまざまな雰囲気の作品が楽しめます。 とりわけ最後に置かれたトランペットとジャズ・アンサンブルのための「コンチェルティーノ」が聴きどころです。
収録作曲家:
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自然のロマン
ドイツ・ロマン派のフルート音楽 [ジュリエット・ユレル、エレーヌ・クヴェール、エマニュエル・ベルトラン]Flute Music and Arrangements - REINECKE, C. / SCHUBERT, F. / WEBER, C.M. von (Nature romantique) (Hurel, Couvert E. Bertrand)
発売日:2023年07月07日
NMLアルバム番号:ALPHA982
CD価格:2,475円(税込)
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ミッシャ・エルマン・プレイズ
チャイコフスキー&ヴィエニャフスキ [ミッシャ・エルマン(ヴァイオリン)/ジョゼフ・シーガー(ピアノ)/アレクサンダー・ヒルズバーグ(指揮)/ロビン・フッド・デル管弦楽団]発売日:2023年07月07日
CD価格:2,175円(税込)
ミッシャ・エルマンがRCAに残した最後の録音をBiddulphがCD化!「エルマン・トーン」と呼ばれる独特の美音を活かした演奏スタイルで日本の聴衆も魅了したミッシャ・エルマンがRCAに残した最後の録音をBiddulphがCD化しました。エルマンは1891年にウクライナのユダヤ人居住区(ゲットー)でクレズマー音楽の演奏家の家に生まれました。4歳からヴァイオリンを始め、後にオデーサ(オデッサ)のアカデミーで学び、11歳の時にレオポルト・アウアーの前で演奏すると、その才能に驚嘆したアウアーはペテルブルク音楽院の自らのクラスに招きました。 アウアーは、エルマンが13歳の年にベルリン・デビューをお膳立てし、14歳の年にはグラズノフ:ヴァイオリン協奏曲のイギリス初演のソロを託します。エルマンは1906年、15歳でフランス・パテからレコード・デビュー。1908年にカーネギーホールでアメリカ・デビューをセンセーショナルに飾るとRCAに迎えられ、40年以上にわたり録音を続けました。RCAがハイフェッツを看板ヴァイオリニストに迎えると、エルマンはDeccaやVanguardに録音するようになったので、ここに収められたチャイコフスキーとヴィエニャフスキの小品集がRCAへの最後の録音となりました。シーガーは1950年代から60年代まで共演したピアニスト。エルマンが好んで共演したため録音も多くあります。 (曲目・内容欄に続く)
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カール・シュターミッツ(1745-1801):
フルート、ヴァイオリンとチェロのための
6つの三重奏曲 Op.14 [ラポテオーズ]STAMITZ, C.: Flute Trios, Op. 14 (L'Apothéose)
発売日:2023年07月07日
NMLアルバム番号:CKD684
CD価格:2,475円(税込)
盛期古典派の重要作曲家C.シュターミッツの味わい豊かな室内楽を、古楽器で!バロック後期とウィーン古典派の間にあって、ドイツ語圏の器楽の発展に大きく貢献したマンハイム楽派の中心人物ヨハン・シュターミッツを父に持ち、自身ヴァイオリンやヴィオラ・ダモーレの名手としても活躍しながらヨーロッパ各地を渡り名声を博したカール・シュターミッツ。ボッケリーニやチマローザと同世代のこの実力派が、高まる名声を英国やオランダに伸ばそうとしていた時期にロンドンで出版された作品14の三重奏曲集を、ここではチェンバロ入りの編成による古楽器演奏で全曲堪能できます。 元の楽譜はフルート、ヴァイオリン、チェロ(または2つのヴァイオリンとチェロ)で演奏するようにできており低音部に数字は付されていませんが、鍵盤楽器は英国やオランダの音楽愛好家たちも好んで使った楽器で、当時の絵にもチェンバロを加えて室内楽に興じる人々の姿が頻繁に描かれています。 チェンバロを通奏低音楽器として加えることによりアンサンブルは煌びやかで安定感が生まれ、チェロがソロとして立ち回る場面もより効果的に聴こえるのが頼もしいところ。現代楽器では伝わりにくい音色対比や響きの溶けあいが作品の魅力を一段と引き立て、スペインの古楽器奏者たちによる巧みな演奏と相俟って、カール・シュターミッツの他の作品も改めて聴いてみたくなる面白さが秘められた1枚になっています。
収録作曲家:
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エミーリエ・マイヤー(1812-1883):
〈弦楽四重奏曲集 第1集〉 [コンスタンツェ四重奏団]MAYER, E.: String Quartets, Vol. 1 (Constanze Quartet)
発売日:2023年06月30日
NMLアルバム番号:555600-2
CD価格:1,800円(税込)
エミーリエ・マイヤーは北ドイツのメクレンブルクで生まれ、20代後半で作曲家を志しました。彼女は有名なバラード作曲家であるカール・レーヴェに師事し、オペラを含む幅広い分野で精力的な作曲活動を行い、当時としては珍しい、成功を収めた女性作曲家の一人として称えられています。彼女の作品は古典主義の形式に基づいた作品の中にロマンティックな旋律が組み込まれており、「女性版ベートーヴェン」とも評されたその恵まれた才能がうかがえます。 cpoレーベルからはこれまでに交響曲4曲、ピアノ四重奏曲、三重奏曲のアルバムが発売され、どれも好評を博していますが、新たなシリーズでは7曲の弦楽四重奏曲が全曲録音される予定です。 第1集には、1858年までに作曲された3曲を収録。これらの作品を演奏するのは、ザルツブルグモーツァルテウムで学んだ本吉理路をメンバーとするコンスタンツェ四重奏団です。彼女たちはマイヤーの作品を繊細かつ情感豊かに表現しています。
収録作曲家:
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ユーディス・シャピロ
ブラームス&ストラヴィンスキー他を弾く [ユーディス・シャピロ(ヴァイオリン) 他]発売日:2023年06月23日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
20世紀中葉のロサンゼルスを魅了したユーディス・シャピロを王道レパートリーで聴くユーディス・シャピロ(1914-2007)は、ニューヨーク州バッファローに生まれたヴァイオリニスト。ソリスト、室内楽奏者、オーケストラのコンサートマスターとして、また古典から現代音楽、更にはポップスや映画音楽まで、多彩な分野で人々を魅了しました。先に発売されたアルバム「アート・オヴ・ユーディス・シャピロ」(BIDD85025)に続く本作では、クラシック音楽のソリストとしての演奏をたっぷりと聴かせます。 シャピロは12歳でバッファロー・フィルと共演、カーティス音楽院でエフレム・ジンバリストに学びました。1941年にロサンゼルスに移り、ハリウッドの映画スタジオ史上初の女性コンサートマスターとなって20年余りにわたって数々の映画のサントラ録音に参加しました。その一方で1943年にはアメリカン・アート四重奏団を結成し、第1ヴァイオリンとして東海岸のジュリアード弦楽四重奏団に匹敵する評価を獲得。1950年代にはRCAビクター交響楽団のコンサートマスターとして、ヤッシャ・ハイフェッツのラロ:スペイン交響曲やツィゴイネルワイゼン等の録音に参加。更にロサンゼルス室内管のメンバーとして現代音楽の演奏に意欲的に取り組み、特にストラヴィンスキーはシャピロを非常に高く評価しました。ソリストとしては、フリッツ・ライナー、ユージン・グーセンス、ウィリアム・スタインバーグらの指揮で演奏、またアルトゥール・シュナーベル、リリー・クラウス、ルドルフ・フィルクシュニー、そしてブルーノ・ワルターのピアノと共演しています。 このアルバムではまずブラームスの3つのヴァイオリン・ソナタが聞けるのが嬉しいところ。中庸からほんの少し速めに保たれたテンポ、情熱的な場面でも揺るがない造形感覚は、ブラームスにうってつけ。ストラヴィンスキーの2作品は作曲者の監修の元に行われたステレオ録音。ブラームスで見せた音楽的なセンスはストラヴィンスキーの擬古典的作品にもマッチしています。シャピロはブロッホ、バルトーク、ミヨーといった民族性が重視されるレパートリーにも見事に適応しており、「どんな曲でも求められる通りに演奏できた」という評判を裏付けます。民俗的な激しい表現の中にも気品を感じさせる瞬間があるのも魅力で、彼女が高い人気を得ていた一因と推測されます。ピアノのバーコヴィッツはピアティゴルスキーと、ブルックス・スミスはハイフェッツと、繰り返し共演している名手です。 ボーナストラックのように置かれた最後の2曲は一転ポップスの世界。映画スタジオで活躍したシャピロに相応しいムードたっぷりの音楽です。Biddulphの解説書の中ページは通常モノクロですが、このアルバムではシャピロが使っていたピエトロ・グヮルネリの写真を4ページにわたって掲載。入れ込みようが伝わります。
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ハイセ(1830-1879):
〈弦楽四重奏曲集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第3番 [ノルディック弦楽四重奏団]HEISE, P.A.: String Quartets, Vol. 1 (Nordic String Quartet)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:8.224734
CD価格:2,475円(税込)
1951年から57年にかけて、若きハイセはコペンハーゲンの上流階級が仲間内で楽しむ音楽の夕べのために弦楽四重奏曲を6曲書きました。ハイセは後に数多くの歌曲を書き、そちらで人気と評価を得てしまったために弦楽四重奏曲の存在は埋もれてしまいましたが、形式は古典的、楽想は流麗で優雅。モーツァルトやメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲が好きな人なら気に入りそうな佳品です。残り3曲も録音予定。 演奏は2013年に結成されたノルディック弦楽四重奏団。北欧の作品に特別な愛情を注いでおり、これまでグズモンセン=ホルムグレーンの四重奏曲(8.226217)やダルベアの弦楽四重奏曲(6.220655)を録音、どれも高く評価されています。
収録作曲家:
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ポーランドの弦楽四重奏曲集
ノスコフスキ/モニューシュコ/クルピンスキ [ルトスワフスキ四重奏団]String Quartets (Polish) - KURPIŃSKI, K.K. / MONIUSZKO, S. / NOSKOWSKI, Z. (Lutosławski Quartet)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:8.573978
CD価格:1,900円(税込)
このアルバムは、ポーランドの民族主義を追求した作曲家たちの半世紀にわたる業績をたどるものです。 カロル・クルピンスキはショパンよりも一世代前の作曲家。ポーランド音楽の国民的なスタイルの基礎を築いた人で、彼の弦楽四重奏のための幻想曲は整った形式を持つ作品です。 スタニスワフ・モニューシュコは《ハルカ》や《幽霊屋敷》などのオペラを作曲し、“ポーランド・オペラの父”と称えられています。彼の四重奏曲は賛美歌などシンプルな旋律を採り入れた、活気に満ちた力強い作風が魅力です。 ジグムント・ノスコフスキはポーランド有数の作曲家・教師として活躍し彼に続く世代の音楽家たちを数多く育てあげました。アルバムに収録されているのはヴィオッティの旋律をテーマにした変奏曲とフーガで、先鋭的ではないものの、機知に富んだ作風が窺えます。 演奏はポーランドを代表するアンサンブル、ルトスワフスキ四重奏団。共感溢れる演奏を聴かせます。
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My Story
ヴァイオリン作品集 [ロベルト・クヴィアトコウスキ(ヴァイオリン)/ドミニカ・グラピャーク(ピアノ)]Violin and Piano Recital: Kwiatkowski, Robert / Glapiak, Dominika - WAGNER, R. / PADEREWSKI, I.J. / BACH, J.S. / ELGAR, E. / MESSIAEN, O. (My Story)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD322
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
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トーマス(1826-1913):
〈ハープとピアノのための二重奏曲全集 第2集〉
舞踏会の思い出
ショパン、ドニゼッティ、シューベルト編曲集
ハーレックの男たちの行進 他 [デュオ・プラセディス]THOMAS, J.: Harp and Piano Duos (Complete), Vol. 2 (Duo Praxedis)
発売日:2023年06月16日
NMLアルバム番号:TOCC0566
CD価格:2,175円(税込)
ウェールズ出身のジョン・トーマスは、18世紀後半に最も称賛されたハープ奏者・作曲家の一人。ビクトリア女王専属のハープ奏者を務め、その洗練された技巧が広く愛されました。彼はハープ独奏曲の他、ハープとピアノの二重奏曲も数多く書いており、どれもロマン派の作風に、ウェールズ民謡を織り込むなどした聴きやすいものばかり。オリジナル作品だけではなく歌劇の旋律や有名なオーケストラ曲をハープ用に編曲した作品も知られています。 このアルバムの中心となるのは14曲のシューベルト歌曲の編曲集。これらは、トーマスが当時流布していたフランス語や英語版の楽譜をもとに編曲を行ったため、通常のドイツ語とは違うタイトルが付されています。 デュオ・プラセディスは18世紀末から20世紀初頭までの知られざるハープとピアノ二重奏曲の復興に力を注ぐアンサンブル。
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DREAMS AND DANCES - 夢と踊り
クレイン一族によるクラリネットのための室内音楽集 [アンネ・エリザベート・ピーライネン(クラリネット)/イリーナ・ゴルクン=シレン(フルート)/レア・トゥーリ(ヴァイオリン)/マリア・プーサーリ(ヴァイオリン)/ユッシ・アールト(ヴィオラ)/ピニャ・ヌニェス(チェロ)/キリル・コズロフスキ(ピアノ)]KREIN FAMILY - Chamber Music for Clarinet (Dreams and Dances) (Piirainen, Gorkun-Silén, Tuuri, Puusaari, Aalto, Nuñez)
発売日:2023年06月16日
NMLアルバム番号:TOCN0019
CD価格:2,175円(税込)
リトアニアに起源を持つクレイン家は、帝政ロシア、そしてソヴィエト~ロシアに至る重要な音楽一家となりました。家長であるアブラムは当時人気の“クレズマー(ユダヤ系の民謡をルーツに持つ音楽)”の代表的なフィドル奏者で、またユダヤ教とキリスト教双方に深い理解を持ち、エストニア語、ラトヴィア語、ドイツ語、恐らくロシア語も自在に話すことができた精力的な人物でした。 彼の7人の息子は全て音楽家になりましたが、中でもアレクサンダーとグリゴリーの兄弟は傑出した才能を発揮、またグリゴリーの息子ユリアンも優れた作品を遺しました。彼らはユダヤ由来の舞曲とロシアの民俗音楽を融合し、そこにスクリャービンの神秘的なハーモニーとフランスの印象派の要素を加え、ユニークな作品を作り上げました。3人ともクラリネットの音色を愛しており、この楽器のために多くの作品を書き上げています。 このアルバムではその一部を聴くことができます。
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All Classic
ヘンデル/ソル/グラナドス/フォーレ:
ギター二重奏曲集 [スカンジナヴィアン・ギター・デュオ]Guitar Duo Recital: Scandinavian Guitar Duo - FAURÉ, G. / GRANADOS, E. / HANDEL, G.F. / SOR, F. (All Classic)
発売日:2023年06月16日
NMLアルバム番号:8.226917
CD価格:2,175円(税込)
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FROM JEWISH LIFE
ユダヤの生活より
モスクワ・ユダヤ音楽協会の室内楽作品集 [ヤッシャ・メムツォフ(ピアノ)/ヴォルフガング・マイヤー(クラリネット)/タベア・ツィマーマン(ヴィオラ)/インゴルフ・トゥルバン(ヴァイオリン)/ダヴィド・ゲリンガス(チェロ)/ヘレーネ・シュナイダーマン(メゾ・ソプラノ)]発売日:2023年06月09日
CD 5枚組価格:4,050円(税込、送料無料)
モスクワ・ユダヤ音楽協会100周年記念。
知られざる作品群が伝える、その豊穣な活動1908年に作曲家ヨエル・エンゲルらを発起人として発足した「ユダヤ民族音楽協会」。それ以前からもロシア5人組のリムスキー=コルサコフをはじめとした何人もの音楽家、研究者たちがサンクトペテルブルグを拠点にユダヤの民俗音楽を収集し、研究の成果を発表していましたが、その運動が少しずつ広がり、1923年にはモスクワにユダヤ音楽協会が設立されます。しかしソビエト政権は「社会主義リアリズム」に反する人々を抑圧、投獄したため、この活動も反ユダヤ主義のあおりを受けて1929年4月のコンサートを最後として短命に終わりました。 このアルバムで中心的役割を担うピアニスト、ヤッシャ・ネムツォフの父も強制収容所の生存者の一人であり、彼は歴史に埋もれたユダヤ人たちの作品の復興を目指すため、多くの協力者を募り、1999年から2004年にかけて世界初録音を含む5枚のアルバムの録音を成し遂げました。 演奏はネムツォフとともに、ヴォルフガング・マイヤー、タベア・ツィンマーマン、インゴルフ・トゥルバン、ダヴィド・ゲリンガス、ヘレーネ・シュナイダーマンと錚々たるアーティストが担当。知られざる作品の復興に力を尽くしています。 -
POÉTIQUES DE L'INSTANT 瞬間の詩法 II
ラヴェル(1875-1937):
弦楽四重奏曲 ほか
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-):
弦楽四重奏曲 第5番 [ヴォーチェ四重奏団、ジュリエット・ユレル、レミ・ドゥラングル、エマニュエル・セイソン]Chamber Music (20th-21st Centuries) - RAVEL, M. / MANTOVANI, B. (Poétiques de l'instant, Vol. 2) (Quatuor Voce, Hurel, Delangle, Ceysson)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:ALPHA933
CD価格:2,475円(税込)
ヴォーチェ四重奏団が豪華ゲストと共に紡ぐプロジェクト第2弾!ヴォーチェ四重奏団のプロジェクト、「POÉTIQUES DE L'INSTANT」。ラヴェルあるいはドビュッシーによる弦楽四重奏のための名作を他の作品や新作と併せて並べ、一連の絵画のように関連付けたプログラムを構成する企画の第2弾が登場です。ドビュッシーの弦楽四重奏曲をメインに据えた前作(ALPHA798)に続き、今回はラヴェルの弦楽四重奏曲を中心として、「序奏とアレグロ」とハープのエマニュエル・セイソンが編曲した「マ・メール・ロワ」でゲストと共演しています。 近代フランスに於いて多いとは言えない弦楽四重奏曲の作例の中でも、ドビュッシーと並んで傑作とされるラヴェルの作品は、新進作曲家としての地位を確立した27歳の頃に書かれ、循環形式の応用のほか、美しいメロディと変拍子やポリリズムを前向きな曲想の中に盛り込んだ、たいへんラヴェルらしもの。またセイソンの編曲による「マ・メール・ロワ」は、鳥の鳴き声や銅鑼の模倣など、耳を惹く意外性も併せ持った美しい出来栄えとなっています。 新作は現代フランスの作曲家ブルーノ・マントヴァーニがヴォーチェ四重奏団のために書いた弦楽四重奏曲第5番。鋭いアクセントや半音階進行などを盛り込みトレモロを多用したフレーズが、4つの楽器に次々と伝播していくような構造を持っており、バラバラなようでいて楽器同士が忙しく会話をしているような統一感のあるたいへん興味深い作品です。 ジュリエット・ユレル、レミ・ドゥラングルといった豪華なゲストとヴォーチェ四重奏団は、これらの作品を活き活きと瑞々しく聴かせ、その魅力を十二分に表出しています。
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ハンガリー人のチャールズ氏
~18世紀のダブリンにおけるヘンデルの好敵手~
ヘンデル(1685-1759):
水上の音楽(抜粋)ほか [ピーター・ウィラン、アイリッシュ・バロック・オーケストラ]MR CHARLES THE HUNGARIAN - Handel's Rival in Dublin (Irish Baroque Orchestra, Whelan)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:CKD718
CD価格:2,475円(税込)
謎多き音楽家をテーマに織り上げられる後期バロック音絵巻、
アンネケ・スコットの超絶ナチュラル・ホルンにも注目!1742年、ヘンデルが『メサイア』初演のためアイルランドのダブリンを訪れた際に行われた演奏会の記録をもとに、そこで複数の管楽器を使って名演を聴かせた謎の音楽家「チャールズ氏」の存在を解き明かしながら、当時の音楽会プログラムを再現したアルバム。近年躍進めざましいアイリッシュ・バロック・オーケストラならではの上質な演奏で、有名・無名を問わずさまざまな作曲家が手掛けた作品に触れられるのが魅力。 「チャールズ氏」と英語名で記録されている人物は記録でこそ「ハンガリー人」と説明されているものの、その正体はおそらく英国王室音楽家協会に名前のあったチャールズ〔またはカルロ〕・ヴァーンバーグCharles Vernbergではないかと推察されており、ナチュラル・ホルンを闊達に吹きこなしただけでなく、オーボエ・ダモーレや当時まだ珍しかったクラリネット、あるいはその前身楽器シャリュモーなどを巧みに演奏したとのこと。 現代古楽シーンでこれらの楽器の演奏を通じ注目されてきたアンネケ・スコットやニコラ・ボウドといった名手たちが、古楽器ならではの味わいをよく生かした細やかなアンサンブルを展開。ヘンデルが挑まねばならなかった同時代のライヴァルたちの技量をよく際立たせたトラックの数々をじっくりお楽しみください。 -
ファルカシュ(1905-2000):
〈室内楽作品集 第6集〉 [ギューラ・シュトゥレル(ヴァイオリン)/島貫ゆかり(ヴィオラ)/デーネシュ・ヴァーリョン(ピアノ)/シュトゥレル四重奏団]FARKAS, F.: Chamber Music, Vol. 6 (Stuller, Yukari Shimanuki, Várjon, Stuller Quartet)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:TOCC0682
CD価格:2,175円(税込)
TOCCATAレーベルの人気シリーズ、フェレンツ・ファルカシュの作品集。13作目となるこのアルバムではファルカシュのヴァイオリンを用いた室内楽作品に焦点が当てられています。 ハンガリーに生まれ、プダペスト音楽アカデミーで学んだ後、ローマの聖チェチーリア音楽院でレスピーギに学び作曲の研鑚を積んだファルカシュ、ここで聴ける作品は1930年代から1990年代までと作曲年代に隔たりがありますが、どれも快活なリズムと民謡風の旋律が用いられた親しみやすいものばかりです。弦楽四重奏曲の演奏はヴィオラ奏者島貫ゆかりが名を連ねるシュトゥレル四重奏団が担当。島貫はヴァイオリンとヴィオラのための練習曲でも見事な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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Frozen Moments
凍りついた瞬間
メテ・ニルスン(1985-):作品集 [ヨナス・フロルンド(バセット・クラリネット)/ヌォヴォ四重奏団]NIELSEN, M.: String Quartet / Alone / Apart / Kvartet til minde om en sang (Frozen Moments) (Frølund, NOVO Quartet)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.224745
CD価格:2,475円(税込)
デンマークの若き作曲家メテ・ニルスンのデビュー・アルバム。10年間にわたる作曲活動の集大成と言える1枚です。 ほぼ全曲にわたり「D」の音が楽器を鳴り続ける「1楽章の弦楽四重奏曲」(後半になってようやく他の音が登場)、名手ヨナス・フロルンドによる特殊奏法を交えたバセット・クラリネット(18世紀末に作られた通常のクラリネットより音域がやや広い楽器で、モーツァルトのクラリネット協奏曲はこの楽器のために書かれたと考えられています)の独白が美しい「Alone」他、全6曲を聴くことができます。
収録作曲家:
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To the Northern Star
ルーマン(1694-1758):
フルートのための室内楽作品集 [フラウグィッシモ 他]発売日:2023年05月26日
CD価格:2,100円(税込)
スウェーデンのバロック期を代表するユーハン・ヘルミク・ルーマンの作品集。ストックホルムの音楽一家に生まれたルーマンは、王室礼拝堂の一員として才能を認められたのち、王の許しを得てロンドンに留学、ヘンデルから教えを受け、その影響を故国に広めたことで「スウェーデン音楽の父」「スウェーデンのヘンデル」と称されました。 このアルバムにはフルートとギターに特化した作品を演奏するユニークなアンサンブル「フラウグィッシモ」を中心に、フルートが活躍するルーマンの室内楽とアリアを収録。師ヘンデルに倣い多楽章で構成された3つのフルート・ソナタ、フルート・パートのオブリガートを含む2曲のアリアと、18世紀初頭のストックホルムでの宮廷サロン・コンサートを想起させる華やかなトリオ・ソナタを聴くことができます。
収録作曲家:
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ルビンシテイン(1829-1894):
弦楽四重奏曲 Op.17-2、Op.17-3 [ラインホルト四重奏団]RUBINSTEIN, A.: String Quartets Nos. 2 and 3 (Reinhold Quartet)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:555544-2
CD価格:1,800円(税込)
ピアノ曲や交響曲で知られるロシアの作曲家・ピアニスト、アントン・ルビンシテイン。彼は10曲の弦楽四重奏曲を遺しましたが、アルバム収録のこの2曲は1855年に出版されています。J.S.バッハとメンデルスゾーンの伝統を継ぐこの作品は、ライプツィヒを中心に人気を獲得、彼の生前から何度も繰り返し演奏されました。 弦楽四重奏曲Op.47-1と3(777709)と同じく、古典派からロマン派作品を得意とするラインホルト四重奏団による演奏です。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
2台ピアノのための組曲
ピアノ三重奏曲集 [ミハウ・ロト(ピアノ)/フーベルマン・ピアノ三重奏団]RACHMANINOV, S.: Suites for 2 Pianos / Piano Trio Works (Karaśkiewicz, M. Rot, Huberman Piano Trio)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:DDX21101
CD価格:2,250円(税込)
ポーランドのピアニスト、バルバラ・カラシキエヴィチとミハウ・ロトによるラフマニノフの2台ピアノのための作品集。収録はポーランドの2か所のホールで行われました。 またピアノ三重奏曲は、カラシキエヴィチの主導により結成された“フーベルマン・ピアノ三重奏団”による演奏。このアンサンブル名はポーランド出身のヴァイオリニスト、ブロニスラフ・フーベルマンにちなんで付けられたものです。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
〈ピアノ三重奏曲集 第8集〉 [アクィナス・ピアノ三重奏団]HAYDN, J.: Keyboard Trios (Piano Trios), Vol. 8 (Aquinas Piano Trio)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:8.574391
CD価格:1,900円(税込)
2008年から継続するNAXOSのハイドン「ピアノ三重奏曲」シリーズ第8集。演奏はシリーズ第5集から引き続きアクィナス・ピアノ三重奏団が担当しています。 このアルバムには、1780年以降の円熟期に書かれた作品と、1766年に書かれた規模の小さいディヴェルティメントを収録。この時代にウィーンで出版されたピアノ三重奏曲のほとんどは、貴族階級の女性たちのための作品と考えられており、彼女たちが自宅で楽しむことを主として書かれていたようです。 第6番はウィーンのアルタリア社から出版された作品。2つの楽章で構成されていますが、簡潔な第1楽章に比べ、第2楽章はテンポがゆったりとした長大なメヌエットになっています。第13番ハ短調は第1楽章が2つの主題を持つ変奏曲形式で書かれており、第2楽章は意表を突く転調と長大なコーダを備えた充実した構成を持っています。第5番はヴァイオリンと鍵盤楽器のための二重奏曲が原曲で、チェロ・パートは後に別人の手で加えられたとされています。第7番はソナタ形式を用いずに書かれ、様々な工夫が凝らされています。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
弦楽四重奏曲 第1番-第4番
クラリネット四重奏曲/弦楽三重奏曲他 [ヤン・ヤクブ・ボクン(クラリネット)/メッコーレ弦楽四重奏団]PENDERECKI, K.: String Quartets Nos. 1-4 / Clarinet Quartet / String Trio (Bokun, Meccore String Quartet)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:C5493
CD価格:2,475円(税込)
クシシュトフ・ペンデレツキの弦楽四重奏曲を中心に収録した1枚。 ペンデレツキは1960年代にはトーン・クラスターを積極的に用いた前衛的な作風を追求していましたが、次第に16世紀音楽などに興味を抱き、1970年代にはスタイルを変化させて、後期ロマン派風の作品を次々と発表しました。 このアルバムには1960年代から、2016年までの室内楽作品が収録されており、弦楽四重奏曲第1番ではウェーベルン風の音楽、一転、第4番では抒情的な旋律を味わうことができます。楽章ごとに「Notturno」「Scherzo」「Serenade」「Abschied」とタイトルが付されたクラリネット四重奏曲も優れた作品です。 演奏は2007年結成のメッコーレ弦楽四重奏団。数多くの賞を受賞したポーランド有数のアンサンブルです。クラリネット四重奏曲にはポーランドを代表する奏者ヤン・ヤクブ・ボクンも参加しています。
収録作曲家:
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『クララ、ロベルト、ヨハネス ~ 情感と構成力』
シューマン(1810-1856):
交響曲 第3番
ブラームス(1833-1897):
交響曲 第3番
クララ・シューマン(1819-1896):
ピアノ三重奏曲他 [アレクサンダー・シェリー、ナショナル・アーツ・センター管弦楽団、スチュワート・グッドイヤー、川崎洋介、ガブリエラ・モンテーロ 他]発売日:2023年04月28日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
シェリー指揮NAC管によるシューマン夫妻とブラームス第3弾それぞれ4曲あるシューマンとブラームスの交響曲を第1番から1曲ずつとクララ・シューマンの作品を収録し、3人の親密な関係を紐解こうという企画の第3弾。まずは企画の柱でもあるシェリーとナショナル・アーツ・センター管による、2つの交響曲の充実ぶりが大きな聴きもの。今回は名手スチュワート・グッドイヤーも参入し、精悍さと繊細な美しさを併せ持つそのタッチが、ガブリエラ・モンテーロの深い情熱を秘めた表現との好対照を聴かせます。 またナショナル・アーツ・センター管のコンサート・マスターである川崎洋介が室内楽にも参加し、端正ながらも奥行きのある表現を聴かせています。
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カーン(1865-1951)/ダンディ(1851-1931):
クラリネット三重奏曲 [バワンディ・トリオ]KAHN, R. / INDY, V. d': Clarinet Trios (Bawandi Trio)
発売日:2023年04月28日
NMLアルバム番号:555596-2
CD価格:1,800円(税込)
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アート・オヴ・
ユーディス・シャピロ [ユーディス・シャピロ(ヴァイオリン)]発売日:2023年04月21日
CD価格:2,175円(税込)
ストラヴィンスキーが絶賛したヴァイオリスト、ユーディス・シャピロの貴重な復刻音源集。
モーツァルトの第5番はシャピロ唯一の協奏曲録音。ニューヨーク州バッファローに生まれたユーディス・シャピロ(1914-2007)は、ソリスト、コンサートマスター、室内楽奏者として、また古典から現代音楽、更にはポップスや映画音楽まで、多彩な分野で高い評価を得、多くの人々を魅了しました。12歳でバッファロー・フィルと共演。イーストマン音楽学校を経て、カーティス音楽院ではエフレム・ジンバリストに学びました(クラスでただ一人の女子生徒だったそうです)。1941年にロサンゼルスに移ると、当時ハリウッドのビッグ5と呼ばれていた映画会社RKOのスタジオ・オーケストラに招かれ、ハリウッド史上初の女性コンサートマスターとなります。後にパラマウントに移って1965年までコンサートマスターを務める一方、ポップスの分野でもナット・キング・コール、フランク・シナトラ、エラ・フィッツジェラルドらのバンドのリーダーを何度も務めました。 クラシック音楽の分野では、1943年に結成したアメリカン・アート四重奏団の第1ヴァイオリンとして東海岸のジュリアード弦楽四重奏団に匹敵する評価を得、1950年代にはRCAビクター交響楽団のコンサートマスターとして、ヤッシャ・ハイフェッツのラロ:スペイン交響曲、ツィゴイネルワイゼン、ヴィエニャフスキやブルッフの録音に参加。更にロサンゼルス室内管のメンバーとして現代音楽の演奏に意欲的に取り組み、特にストラヴィンスキーはシャピロを非常に高く評価しました。ソリストとしては、フリッツ・ライナー、ユージン・グーセンス、ウィリアム・スタインバーグらの指揮で演奏、またアルトゥール・シュナーベル、リリー・クラウス、ルドルフ・フィルクシュニー、そしてブルーノ・ワルターのピアノと共演しています。1956年からは南カリフォルニア大学のヴァイオリン科教授も務め、後にハイフェッツやグレゴール・ピアティゴルスキーが同僚となると、彼らと度重ねて共演しました。 現代では信じられないような多面的な活躍をしたシャピロをしのぶ第1弾にBiddulphが選んだのは、ソリストとして唯一の協奏曲録音となったモーツァルト、室内楽奏者としては弦楽四重奏の名曲小品集、そしてポップスの分野でヴィクター・ヤングの名曲2曲です。 Buddulphではソリストとしてのシャピロに焦点を当てた続篇を準備中です。 -
クナピク(1951-):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
三重奏曲 [シレジア弦楽四重奏団/ピオトル・ラト(クラリネット)/ピオトル・サワイチク(ピアノ)]KNAPIK, E.: Chamber Works - String Quartets Nos. 1 and 2 / Trio for Clarinet, Violin and Piano (Silesian String Quartet, Lato, Sałajczyk)
発売日:2023年04月21日
NMLアルバム番号:CDAccordACD317
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
2021年に生誕70周年を迎えた現代ポーランドの作曲家エウゲニウシュ・クナピクの作品集。 ピアニストとして活躍するかたわら、ポーランドではヘンリク・ミコワイ・グレツキに、パリでオリヴィエ・メシアンに作曲を学び、1970年代半ばにはポーランドの若い作曲家グループ「Stalowa Wola」の主要メンバーとして活躍。1950年代から60年代に流行した前衛的な作風を採り入れながらも、マーラーを筆頭にした後期ロマン派のイディオムを用いた作品も数多く発表しています。アルバムに収録されているのは、彼の全室内楽作品のなかでも最も重要な作品。弦楽四重奏曲第1番と第2番の間には40年間の隔たりがあり、これは彼の熟考のための必要な時間であったと言えるでしょう。作曲スタイルの変遷が見てとれます。 演奏はヴァインベルクの四重奏曲でおなじみ、シレジア弦楽四重奏団。三重奏曲では彼らと共演の多いクラリネット奏者ラトとピアニスト、サワイチクが演奏に加わり、親密なハーモニーを聴かせます。
収録作曲家:
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パガニーニ(1782-1840):
〈弦楽とギターのための四重奏曲集〉
第5番・第4番・第10番 [パガニーニ・アンサンブル・ウィーン]PAGANINI, N.: Guitar Quartets Nos. 4, 5, and 10 (Paganini Ensemble Vienna)
発売日:2023年04月21日
NMLアルバム番号:CDS7963
CD価格:2,325円(税込)
パガニーニのギター四重奏曲全集シリーズの第3集。ヴァイオリンの超絶技巧の持ち主として知られたパガニーニ。実はギターの演奏でも秀でており、一時期はギターのための作品も多く書いていました。 彼のギター四重奏曲は15曲あり、どの曲もロマンティックな楽想と抒情性を備えています。第3集には1816年から1817年に作曲された第4番、第5番と、彼の友人ルイジ・ジェルミから多くの助言を受けたという第10番の3曲を収録。作品中でのギターはソロを取ったり伴奏に回ったりと、ヴァイオリンにも負けないほどの存在感を放ちます。 作曲家の名を冠した“パガニーニ・アンサンブル・ウィーン”はパガニーニの研究家として知られる名手マリオ・ホッセンが設立したウィーンを拠点に活躍するアンサンブルです。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
弦楽四重奏曲 第19番 「不協和音」
チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽四重奏曲 第1番
スヨン・リュー(1980-):
YESSORI [エスメ弦楽四重奏団]String Quartets - MOZART, W.A. / TCHAIKOVSKY, P.I. / LYUH, Soo Yeon (Yessori - Sound from the Past) (Esmé Quartet)
発売日:2023年04月14日
NMLアルバム番号:ALPHA923
CD価格:2,475円(税込)
エスメ弦楽四重奏団、ALPHAから第2弾2016年にケルン音楽大学で結成され、「愛する」という意味の古いフランス語からその名を取ったエスメ弦楽四重奏団。韓国出身の女性4人組で、2018年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクール優勝をはじめ4つの賞に輝くなど、ヨーロッパ各地のコンクールで高い評価を得ています。2022年には初来日公演も成功させました。 彼女たちのアルバム第2弾となる今作には、モーツァルトの『ハイドン・セット』から「不協和音」、「アンダンテ・カンタービレ」を第2楽章に持つチャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番という有名作を披露。さらに朝鮮半島伝統の二胡であるヘグム(奚琴/けいきん)の名手スヨン・リューが、2016年にクロノス・クァルテットのために書いた「Yessori」(You Tubeにはスヨン・リューが弾くヘグムとクロノス・クァルテットの5人による演奏がアップされていますが、ここでは弦楽四重奏版)を高い技術と表現センスでたいへん面白く聴かせます。 彼女たちの音楽が持つ幅広い表現力、力強さと推進力の魅力をたっぷりと味わうことの出来るアルバムです。
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グレン・グールド(1932-1982)/
ハインリヒ・カミンスキ(1886-1946):
弦楽四重奏曲集 [ミンゲット四重奏団]GOULD, G.: String Quartet / KAMINSKI, H.: String Quartet in F Major / Prelude and Fugue on Abegg (Minguet Quartet)
発売日:2023年04月14日
NMLアルバム番号:555072-2
CD価格:1,800円(税込)
カナダの天才ピアニスト、グレン・グールドとドイツの作曲家ハインリヒ・カミンスキ。 2人の間には共通性がないように見えますが、どちらも我が道を行くことにかけては他に類をみないほどのユニークな人物です。若きグールドは新ウィーン楽派の作風に傾倒、この1955年に書かれた弦楽四重奏曲もシェーンベルクを思わせる大作で、当時の彼の内面を表現している作品として評価されています。グールドは以降曲を書くことはほとんどありませんでしたが、ピアノ演奏に大きな喜びを見つけ独自の道を歩んでいきます。 かたやカミンスキはポーランド系ユダヤ人の家庭に生まれ、最初は政治学を学んだものの、やがて音楽の道に転向。合唱指揮者や作曲教師を務めながら作品を書きますが、政治的信条を理由に職を失い、その後もユダヤ系の血統を理由に作品の上演が禁じられたため、ほとんど公の場に姿を現すことはありませんでした。彼は「作曲は常に精神的な創造行為である」と感じ、常に宇宙の神秘を探求しつづけ、それは自身の作品にも投影されています。 そんな2人の作品をミンゲット四重奏団の演奏で。
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ラフ(1822-1882):
弦楽四重奏曲 第1番・第5番 [マンハイム弦楽四重奏団]RAFF, J.: String Quartets, Vol. 3 - Nos. 1 and 5 (Mannheim String Quartet)
発売日:2023年04月14日
NMLアルバム番号:555277-2
CD価格:1,800円(税込)
マンハイム弦楽四重奏団によるラフの弦楽四重奏曲集。2003年録音の第1作から足掛け17年を経ての完結となります。 第1番は1855年、ラフ33歳の作品。シンプルな4楽章形式で書かれており、沸き立つようなパッセージに彩られた第1楽章、第2楽章、ゆったりとした美しい旋律を持つ第3楽章、急き立てられるかのような終楽章で構成されています。 このアルバム以外にはライプツィヒ弦楽四重奏団の演奏がリリースされているのみの第5番は、1867年の作。ワイマールから離れ、ヴィースバーデンに移ったことで作曲家の足掛かりをつけたラフによるこの作品は、メンデルスゾーンを思わせる伸びやかな旋律で始まり、やはり抒情的な第3楽章を経て快活なワルツのリズムを持つ最終楽章で締めくくられます。
収録作曲家:
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EQUINOX
21世紀の管弦楽と室内楽作品集 [グレン・アドシット(指揮)/エドワード・カミング(指揮)/ハート・スクール・フット・イン・ザ・ドアー・アンサンブル]Orchestral and Chamber Works (21st Century) - CARL, R. / LI, Shuying / LYONS, G. / STEEN, K. (Equinox) (Foot in the Door Ensemble, Adsit, E. Cumming)
発売日:2023年04月14日
NMLアルバム番号:8.559896
CD価格:1,900円(税込)
「フット・イン・ザ・ドアー (FITD)」はハートフォード大学ハート音楽院の同時代音楽のためのアンサンブル。アンサンブル名はアメリカの実業家アルフレッド・フラーの自伝のタイトルから採られており、「フット・イン・ザ・ドアー=ドアに足を踏み入れる」をモットーにしています。彼らは2015年、レイキャビクで開催された“Dark Music Days Festival”に招待され演奏を披露するなど、国際的に活躍しています。 このアルバムに登場する作曲家は全てハート音楽院の卒業生や教授、元教授たちで、どの曲もこのアンサンブルのために書かれたものです。英国のテレビシリーズ“ブラック・ミラー”にインスパイアされたリー・シューインの「The Last Hive Mind」、様々な火の形を探求したというラングストン・ターナーの「Burning Music」、2015年のレイキャビクで演奏されたステーンの「DĔPO FLUX」、2018年に起きたニカラグアの抗議デモに触発されたライオンズの「la flor más linda」、呼吸のプロセスから着想を得たというカールの「Open/Empty」、春の目覚めと新生活を表現した、アルバムタイトルでもあるトゥリンの「Equinox=春分」とどれも独創的な内容を持つ作品が並びます。
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オープン・スペース
ガース・ノックス(1956-):
弦楽器のための室内楽作品集 [ラガッツェ四重奏団、ガース・ノックス]KNOX, G.: String Quartets Nos. 1 and 2 / Quartet for One (Open Spaces) (Knox, Ragazze Quartet)
発売日:2023年04月14日
NMLアルバム番号:CCS44623
CD価格:2,475円(税込)
アルディッティ弦楽四重奏団やアンサンブル・アンテルコンタンポランのヴィオラ奏者として活躍し、ヴィオラ・ダモーレの演奏でも知られるアイルランド生まれ、スコットランド育ちという作曲家、ガース・ノックスの作品集。 QUARTET FOR ONEは全曲でも7分ほどの小品ながら、弦楽四重奏曲の要素をヴィオラ1本で表現する意欲作です。
収録作曲家:
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装飾写本
ドビュッシー(1862-1918)/
デ・オリヴェイラ(1989-):
弦楽四重奏曲集 [アクタマル弦楽四重奏団]発売日:2023年04月14日
CD価格:2,475円(税込)
ブリュッセル王立音楽院のアルメニアにルーツを持つ女性奏者たちにより、2014年に結成されたアクタマル弦楽四重奏団。現在まで何度かのメンバー交代を行っていますが、アルメニアに根ざした東西文明の架け橋ともいえる活動で、多くの作曲家にも支持されています。クラシカルな作品の中でもドビュッシーの弦楽四重奏は、フランスで学んだ彼女たちにとって自家薬籠中のもの。作品の色彩感を個性的な表現で聴かせます。 フランス系ポルトガル人で現在はベルギーを中心に活動する作曲家ジュディト・アドラー・デ・オリヴェイラが、アルメニアの古い旋律を元に編んだ「装飾写本」はオリエンタルな要素がたいへん魅力的で、アルフレッド・リードの吹奏楽作品「アルメニアン・ダンス」にも引用されたコミタスの「小さなウズラ(ヤマウズラ)」の旋律も登場します。
収録作曲家:
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エルコック(1957-):
〈室内楽作品集 第2集〉
弦楽四重奏曲集 [ティペット四重奏団]STEVE E.: Chamber Music, Vol. 2 - String Quartets (Tippett Quartet)
発売日:2023年04月14日
NMLアルバム番号:TOCC0688
CD価格:2,175円(税込)
英国で活動する作曲家スティーヴ・エルコック。若い頃から音楽を愛好し、アマチュアの指揮者として活動しながら、独学で作曲を学び、シベリウスやニールセン、ブライアンなど過去の伝統を踏襲しながら独自の作風による作品を書き溜めてきました。彼は友人のBBC放送のプロデューサーのすすめで2009年に短い管弦楽作品を発表。これが作曲家ロビン・ウォーカーの目に留まったことがきっかけとなり、これまでに4枚のアルバムがTOCCATA CLASSICSからリリースされ作曲家として評価されるようになったのです。 このアルバムでは2010年以降に書かれた4曲の弦楽四重奏曲を聴くことができます。どの曲にもユニークな表題が付されており、工夫が凝らされた曲構成となっています。
収録作曲家:
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ナレーシュ・ソハル(1939-2018):
ピアノ作品全集
ピアノ三重奏曲 [コンスタンティノス・デストゥニス(ピアノ)/クリスティーナ・アンゲレスク(ヴァイオリン)/アドリアン・マントゥ(チェロ)/マーク・トゥループ(ピアノ)]SOHAL, N.: Piano Music (Complete) / Piano Trio (Destounis, Anghelescu, Mantu, Troop)
発売日:2023年04月14日
NMLアルバム番号:TOCC0689
CD価格:2,175円(税込)
1939年、インドのパンジャブ地方で生まれ、現在はイギリスを拠点に活躍する作曲家ナレーシュ・ソハルの作品集。 幼少時にはポピュラー音楽に興味を示したソハルは、ロックンロールのパフォーマーとして活躍していましたが、大学では科学と数学を専攻。物理学に興味を示すも結局は音楽の道に進むことを決意、ムンバイ(ボンベイ)ではベートーヴェンの交響曲第3番に感銘を受け、その後は独学で作曲家を志しました。クラシック音楽の分野で国際的に認められたインド人作曲家の先駆的存在となったソハルの作品は、ヒンズー哲学の世界観を西洋音楽のイディオムで表現しようとしたものです。 このアルバムには1974年から2007年までに書いたピアノ曲とピアノ三重奏曲を収録。とりわけクセナキスを思わせる音の密度の濃いピアノ曲は必聴。また2007年8月にダーティントン国際フェスティバルで初演された「ツナミ」と題された作品は、凄みのある低音をベースにした自然の脅威を感じさせる曲です。
収録作曲家:
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パメラ・ハリソン(1915-1990):
室内楽作品集 [グールド・ピアノ・トリオ/フローレンス・プレーン(ファゴット)/ロバート・プレーン(クラリネット) 他]発売日:2023年04月07日
CD価格:2,100円(税込)
英国ケントで生まれたパメラ・ハリソンの作品集。ゴードン・ジェイコブに作曲、アーサー・ベンジャミンにピアノを学び、王立音楽大学で研鑽を積み、1943年にチェロ奏者のハーヴェイ・フィリップスと結婚。その後も作曲活動を続け、室内楽を中心とした作品を書き上げました。これらは当時高い評価を受けていましたが、前衛音楽の流行に乗ることができず、彼女の作品のほとんどは忘れられてしまいました。現在でも耳にする機会が多いのは、1948年、彼女の息子のために作曲した弦楽合奏曲「ティモシーのための組曲」ですが、このアルバムでは全てが世界初録音となる、初期の美しい作品を聴くことができます。 演奏はイギリスで広く活動するグールド・ピアノ・トリオと、彼らと共演の多いクラリネット奏者、ロバート・プレーンによるものです。
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シニガーリャ(1868-1944):
〈弦楽四重奏曲全集 第2集〉 [ヴァヴジニェツ・シマンスキ(ホルン)/アルコス四重奏団]SINIGAGLIA, L.: String Quartet Works (Complete), Vol. 2 - Gavotta / Novelletta / Momento antico / String Trio (Szymański, Archos Quartet)
発売日:2023年03月24日
NMLアルバム番号:8.574495
CD価格:1,900円(税込)
イタリア、トリノ出身の作曲家・登山家シニガーリャの弦楽四重奏曲集。ユダヤ系であったため、ナチス・ドイツに弾圧され悲劇的な死を迎えたシニガーリャですが、その作品はどれも彼が愛した山々のような清々しい美しさを誇っています。 第1集(8.574183)に続くこの第2集には弦楽四重奏のために書かれた小品を中心に収録しています。彼はヴァイオリニスト、ジョヴァンニ・ボルツォーニの弟子であり、弦楽器の扱いのうまさは師匠譲りのものでした。このアルバムでは主として1888年から89年に書かれた初期の作品を聴くことができますが、いくつかの作品は作曲年不明となっています。ホルンをフィーチャーした「ロマンス」や、シンプルでありながら半音階的なハーモニーが印象的な「アヴェ・マリア」など、イタリアのオペラ・アリアを思わせる抒情あふれる旋律が心に残ります。また1906年の作品で、バロックの様式を感じさせる「トリオ=セレナータ」も聴きどころです。
収録作曲家:
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シェーンベルク(1874-1951):
弦楽三重奏曲
レガメイ(1907-1982):
クラリネット、ファゴット、
ヴァイオリン、チェロとピアノのための五重奏曲 [ニコラ・アルトシュテット、イリヤ・グリンゴルツ、アレクサンダー・ロンクヴィヒ ほか]SCHOENBERG, A.: String Trio / REGAMEY, C.: Clarinet Quintet (Gringolts, Power, Altstaedt, Bieri, Sambeek, Lonquich)
発売日:2023年03月24日
NMLアルバム番号:ALPHA948
CD価格:2,475円(税込)
アルトシュテットとロッケンハウス音楽祭のメンバーによる、
シェーンベルクの名作と知られざるレガメイの注目作1946年、心筋梗塞で倒れ生死をさまよったシェーンベルクがその直後に書き始め、身体的心象的状況を反映させた弦楽三重奏曲は、通しても20分に満たない演奏時間ながら、3挺の弦楽器のみによる表現の限界に挑むかのような起伏の激しい難曲。クリンゴルツ、パワーそしてアルトシュテットの3人が、息もつかせぬ緊張感の高い演奏を聴かせています。 1907年、現ウクライナのキーウにスイス・ポーランド系のユダヤ人として生まれたコンスタンティン・レガメイは、作曲家のほか、ピアニスト、音楽評論家としても活躍し、1936年からはワルシャワ大学でインド言語学の講師も務めていたという多才な人物。収録された五重奏曲は彼がポーランドのレジスタンス運動に加わった1942年に作曲が始められ、ノルマンディー上陸作戦当日の1944年6月6日、秘密裏に初演されました。特異な編成であることも含めてメシアンの「世の終わりのための四重奏曲」を連想させますが、時代の重い空気を帯びているものの動きある作品で、メンバーの妙技が随所で発揮されています。 -
メンデルスゾーン:
弦楽四重奏曲 変ホ長調
弦楽四重奏曲 第5番 変ホ長調 [コンソーネ弦楽四重奏団]MENDELSSOHN, Felix: String Quartet, MWV R18 / String Quartet No. 5 (Consone Quartet)
発売日:2023年03月24日
NMLアルバム番号:CKD716
CD価格:2,475円(税込)
注目のピリオド・クァルテット、コンソーネ弦楽四重奏団のプロジェクトがLINNで始動!英国王立音楽院で結成されたコンソーネ弦楽四重奏団は、数少ないピリオド・スタイルによる弦楽四重奏団として2015年から本格的な活動を開始し、これまで多くの賞を受賞してきました。2018年リリースのハイドンとメンデルスゾーンを収めたファーストアルバム(AMBRONAY EDITIONS/AMY310)は英「THE STRAD」誌などで高評価を獲得。2020年にはスウェーデンのギタリストとの共演アルバム(Resonus/RES10260)もリリースしています。初来日公演はコロナ禍の影響で中止となりましたが、2021年の「たかまつ国際古楽祭」にはオンライン配信で参加、多くの人を魅了しました。2019年にはBBCのニュー・ジェネレーション・アーティストに選出、今回のアルバムもBBCとLINNの共同企画によるもので、今後メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全曲の録音を予定しています。 メンデルスゾーンが14歳の1823年に書かれた弦楽四重奏曲変ホ長調は、作曲者の生前出版されなかったもののその筆致は既に習作の域を出た素晴らしいもの。ここでの演奏は終楽章のフーガなどに聴かれる緻密な構成を若々しい躍動感を持って美しく歌い上げており、この作品の瑞々しさが前面に出ています。 第5番は作曲者が精力的に活動していた1837年から翌年にかけての円熟期に作曲されたもの。ガット弦ならではの柔らかで伸びやかな音色と滑らかな歌心で、この作品の魅力を十二分に伝えています。
収録作曲家:
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ヴィンターベルク(1901-1991):
〈室内楽作品集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第2番-第4番 [アマーネット四重奏団]WINTERBERG, H.: Chamber Music, Vol. 2 (Amernet String Quartet)
発売日:2023年03月24日
NMLアルバム番号:TOCC0683
CD価格:2,175円(税込)
プラハ生まれのユダヤ人作曲家ヴィンターベルクはナチス政権下で迫害を受け、第2次大戦中にはテレージエンシュタットのゲットーに送られましたが殺害は免れ、戦後はミュンヘンで活動しました。彼の存命中にはバレエ音楽や管弦楽作品が上演され、ラジオなどでも放送されましたが、その死後しばらくして義理の息子が作品の権利を「作曲家の死後40年間(2031年まで)封印すること」を条件にズデーテン・ドイツ音楽研究所に売却したため、埋もれてしまいます。その後、この状況を憂慮した関係者の取り組みにより条件が緩和され、少しずつながら演奏と録音の機会が増えています。 ヴィンターベルクは十二音技法にはあまり関心がなく、基本的に新古典派の作風を守っており、その作風からはヤナーチェクとシェーンベルクの影響も感じられます。このアルバムには 彼の3曲の弦楽四重奏曲を収録。どれも比較的親しみやすい音楽です。 原盤解説書(英文)からはヴィンターベルクの生涯を通じて、第2次大戦に翻弄されたチェコのユダヤ人たちが戦後も経験した困難が垣間見られます。
収録作曲家:
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『Compositrices』
ロマン派時代のフランスの女性作曲家たちを新たな視点で [VA]COMPOSITRICES - New Light on French Romantic Women Composers
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:BZ2006
CD 8枚組価格:6,300円(税込、送料無料)
精鋭の演奏陣で真価に迫る、不当に見過ごされてきた天才女性作曲家たち近年まで……いや今でも圧倒的に男性優位が続いているのが、クラシック音楽における「過去の作曲家の再評価」。脚光を浴びる機会を不当にも奪われ続けてきた女性作曲家たちの中に、どれほど豊かに音楽的な貢献を果たしてきた天才たちがいたか、ヨーロッパでは21世紀に入ってから急速に見直しが進んでいます。 19世紀音楽の真相探求と再評価に意欲的に取り組んできたロマン派フランス音楽センター(パラツェット・ブリュ・ザーネ)は今回、CD8枚にも及ぶ充実した音源(全て2019年以降の新録音!)を通じ、ベルリオーズやサン=サーンス、ドビュッシーといった有名作曲家たちの活躍した19世紀から20世紀初頭にかけてのフランスに焦点を当て、そこで活躍した重要な女性作曲家たち21人を特集。交響曲や交響詩、カンタータといった大規模編成の作品から室内楽、歌曲やピアノ曲に至るまで、さまざまな規模の名品を通じてその偉業の真相に迫ります。 ピリオド楽器楽団レ・シエクルを率いるフランソワ=グザヴィエ・ロト、気鋭のベルギー人指揮者ダヴィド・レラン、フランス歌曲の新たなスタンダードを打ち出しつつあるシリル・デュボワやヤン・ブーロンなど、フランスとイタリアなどの演奏陣による妥協ない解釈は、先入観抜きに作品そのものと対峙しても十分観賞の価値ある充実名演の連続! 19世紀初頭に活躍した鍵盤音楽家モンジュローに始まり、近年再評価めざましい初期ロマン派のファランク、ヴィアルドやジャエルら19世紀半ばの才人、メル・ボニやシャミナードら世紀転換期の多作な偉人に加え、新録音が驚くほど少ないオーギュスタ・オルメスや仏語版Wikipedia・IMSLPの解説すらない幾人かの稀少作曲家の作品など、このレーベルならではの新鮮な出会いにも事欠きません。 貴重な図版を多く含むブックレット(仏英独語)には各作曲家の適切な紹介も含まれ、資料的価値も計り知れないセットとなっています。 (ブックレットに歌詞の掲載はございません。)
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ホルン三重奏曲の3世紀
ブラームス/リゲティ/シエッラ [マヌエル・エスカウリアサ(ホルン)/ミゲル・コロム(ヴァイオリン)/デニス・パスカル(ピアノ)]Horn Trios - BRAHMS, J. / LIGETI, G. / SIERRA, R. (Escauriaza, Colom, Pascal)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:IBS-182022
CD価格:2,475円(税込)
ブラームスからリゲティを経てシエッラへ。ホルンの可能性をさぐる三重奏の歴史を聴く19世紀半ばにはバルブ付きホルンが既に流通していたにもかかわらず、バルブなしのナチュラルホルンを愛したブラームス。彼のホルン三重奏曲はナチュラルホルンのために書かれており、当時用いられていたピアノやガット弦を張ったヴァイオリンとの響きのバランスも良く考えられています。 それから1世紀を経たリゲティのホルン三重奏曲は、先人ブラームスへのオマージュとして書かれたもの。当時の最先端の作曲技法が用いられていながらも、4楽章形式など西洋音楽の伝統を守っています。 シエッラの三重奏曲は2021年の作品。1979年から1982年までハンブルク音楽大学でリゲティに師事した彼は、師の作風を受け継ぎ、自作でヨーロッパのアヴァンギャルドとアメリカ民謡やジャズ、サルサなどの融合を試みています。 演奏するマヌエル・エスカウリアサは、パリ国立歌劇場管弦楽団のホルン奏者で、ミゲル・コルムはスペイン国立管弦楽団のコンサートマスターを務める俊英たち。ピアノのデニス・パスカルはパリ高等音楽院の教授を務めるヴェテランです。
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トゥリーナ(1882-1949):
ピアノ三重奏曲全集 [ダビド・マータ(ヴァイオリン)/アルド・マータ(チェロ)/パトリシア・アラウソ(ピアノ)]TURINA, J.: Piano Trios (Complete) (Arauzo, A. and D. Mata)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:IBS-192022
CD価格:2,475円(税込)
RTVE交響楽団の奏者ダビド・マータを筆頭に、国際的に活躍する3人のソリストの共演で聴くスペイン、アンダルシア出身の作曲家ホアキン・トゥリーナのピアノ三重奏曲全集。彼の活動の初期から晩年に至るまでの4作品が収録されています。 ブラームスを思わせるロマンティックで若々しい雰囲気を持つヘ長調の三重奏曲、1926年の作曲コンクールで優勝した短調と長調を揺れ動く印象派の影響も垣間見える第1番、1933年に作曲されオランダで初演された第2番、そして夜明けから黄昏までの一日の流れを表現したという晩年の作品「円」。どれもロマン派の室内楽の伝統を継承する力作です。
収録作曲家:
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ピアノ三重曲集
ヴィラ=ロボス/トゥリーナ/ポンセ [レベロン・ピアノ三重奏団]Latin America and Hispanic Piano Trios - VILLA-LOBOS, H. / TURINA, J. / PONCE, M.M. (Reverón Piano Trio)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:IBS-202022
CD価格:2,475円(税込)
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レガシー [アレキサンダーホルンアンサンブルジャパン]
Chamber Music (Horn) - KOBAYASHI, Kentaro / LECLAIRE, D. / REED, A. / SMITH, C.T. / TURNER, K. / WILLIAMS, J. (Legacy) (Alexander Horn Ensemble Japan)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:MYCL-00031
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
威風堂々。荘厳なる伝統のホルン・サウンドがここに。ホルンのトップ・ブランドであるドイツ・アレキサンダー社製ホルンをこよなく愛する名手たちが集い結成された、アレキサンダーホルンアンサンブルジャパンの最新アルバムです。圧倒的な充実したサウンドによって奏でられる「アルメニアン・ダンス」「ばらの騎士」を収録! ホルンという楽器の醍醐味が存分に詰まったアルバムとなりました。美しく繊細なピアニッシモから荘厳で輝かしいパワー漲るサウンド。伝統のアレキサンダー・ホルンの音の世界を堪能できます。 日本のトップ・ホルン奏者たちの妙技と見事なアンサンブルも注目です。オーケストラを彩り支えるホルンという楽器の魅力詰まったアルバムをぜひお聴き下さい。
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グリーグ/マイエル/レントヘン:
弦楽四重奏曲集 [シリアクス四重奏団]Chamber Music (String Quartet) - GRIEG, E. / RÖNTGEN, J. / RÖNTGEN-MAIER, A. (Zilliacus Quartet)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:dBCD207
CD価格:2,250円(税込)
ヴァイオリニスト、セシリア・シリアクスを中心とするシリアクス四重奏団が演奏する3つの弦楽四重奏曲。 注目は、グリーグが1892年の銀婚式の際に着手したヘ長調の弦楽四重奏曲。グリーグ自身はこの曲の第2楽章までしか作曲しませんでしたが、グリーグ夫妻と親交が深かったユリウス・レントヘンが、後年創意の凝らされた聴き応えある後半楽章を作曲し、完成させていました。このレントヘン版についてはラファエル弦楽四重奏団の録音がOLYMPIAレーベルから出ていましたが、これはレントヘンによる第4楽章コーダをカットしており、また伴奏音型のトレモロを16分音符にするなど細部においてレントヘンの指定と異なる処理をされていたことから、レーベルではこの録音が「レントヘンの楽譜に忠実な世界初録音」と銘打っています。 またアルバムにはレントヘン自身の弦楽四重奏曲と、彼の妻でスウェーデン出身のヴァイオリニスト・作曲家アマンダ・レントヘン=マイエルの弦楽四重奏曲(こちらも第1楽章と終楽章は未完のため、トミー・アンダーソンの補筆完成版を使用)が収録されています。 セシリア・シリアクスは、これまでにもアマンダ・レントヘン=マイエル作品をはじめとしたスウェーデンの作品を演奏し、その紹介に努めています。
収録作曲家:
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Chasing Shadows
ロビン・スティーヴンス(1958-):
アンサンブルのための作品集 [ローザ・カンポス(クラリネット)/エイミー・ユール(フルート&ピッコロ)/クレイグ・オグデン(クラシカル・ギター) 他]STEVENS, R.: Chasing Shadows / Clarinet Quintet / Fantasy Trio (Fernández, Attree, Vennart, Trygstad)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:DDA25236
CD価格:2,250円(税込)
1958年、イギリスのウェールズで生まれた作曲家ロビン・スティーヴンス。幼い頃から聖歌隊で歌うとともにピアノを学び、大学ではチェロと音楽学を専攻。20代から教会の音楽監督をするかたわら、作曲に励みました。イギリス国内で高い人気を誇っています。 このアルバムでは彼のアンサンブルのための作品を紹介。アルバムタイトルでもある「Chasing Shadows」と「Obsession」の2作品では、コントラバスを主役にし、楽器の魅力を探ります。「Fantasy Trio」「Romantic Fantasy」の2曲はフルートを中心に、ギターやハープなどの楽器を組み合わせることで新鮮な響きを追求。 また最近の作品で、4つの楽章で構成された「クラリネット五重奏曲」ではA管クラリネットを使用。少し憂いを帯びたような音色と弦楽器とのアンサンブルが心を捉えます。
収録作曲家:
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Accords contrastants
コダーイ/リゲティ/バルトーク/ラヴェル:
ヴァイオリンとチェロのための作品集 [アミラム・ガンツ(ヴァイオリン)/マキシム・ガンツ(チェロ)]Solo Sonatas and Duos for Violin and Cello - RAVEL, M. / BARTÓK, B. / KODÁLY, Z. / LIGETI, G. (Accords contrastants) (A. and M. Ganz)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:Gramola99262
CD価格:2,550円(税込)
ヴァイオリンのアミラム(父)とチェロのマキシム(息子)。このガンツ親子による20世紀前半のヴァイオリンとチェロのための作品集。各々がリゲティとバルトークの無伴奏のソナタを演奏するとともに、コダーイとラヴェルでは息のあったデュオを聴かせます。 アミラム・ガンツはウルグアイで生まれ、イスラエル・チョーバーグ、イリヤ・フィドロンらに師事し11歳でソリストとしてデビュー。1980年から2002年までストラスブール・フィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスターを務め、アラン・ロンバールや、岩城宏之をはじめとした多くの名指揮者の下で演奏しました。室内楽演奏でも高く評価されるヴァイオリニストです。 マキシム・ガンツはストラスブール生まれ。4歳の時にラジオでロストロポーヴィチが弾くチャイコフスキーの「ロココ変奏曲」を聴き感銘を受け、チェリストを志しました。スペインで学び、スイスではアントニオ・メネセスに師事。これまでに多くのホールや音楽祭で演奏しています。
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Unfolding - 開花
シューベルト/ドビュッシー/
ラフマニノフ/ショスタコーヴィチ:
ピアノ三重奏曲集 [アンサンブル・トリゾナンテ]Chamber Music (Piano Trio) - DEBUSSY, C. / SCHUBERT, F. / RACHMANINOV, S. / SHOSTAKOVICH, D. (Unfolding) (Ensemble Trisonate)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:Gramola99270
CD価格:2,550円(税込)
アンサンブル・トリゾナンテが演奏するピアノ三重奏曲集。 アルバムに収録されているのは、どれも大作曲家たちの初期の作品ばかりです。15歳のシューベルトが描いた若々しい「ソナタ楽章」、18歳のドビュッシーが書き上げるも、100年以上経ってからようやく出版されたピアノ三重奏曲、こちらも18歳のラフマニノフの手による「悲しみの三重奏曲第1番」、そしてショスタコーヴィチの初の室内楽作品であるピアノ三重奏曲第1番。アルバムのタイトル 「Unfolding」の通り、内に秘められていた若き作曲家たちの大いなる才能が花開く様を感じられる1枚です。 アンサンブル・トリゾナンテは、ウィーン出身のレープ=グリルとジポス、そしてポルトガル出身でオーストリアで学んだモライスの3人によって2015年に設立されたアンサンブル。オーストリアとポルトガルで演奏するほか、ウィーンのシューベルト音楽祭に出演するなど幅広い活動を行っています。
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コルンゴルト(1897-1957):
弦楽四重奏曲 第1番 - 第3番 [ティペット四重奏団]KORNGOLD, E.W.: String Quartets Nos. 1-3 (Tippett Quartet)
発売日:2023年03月10日
NMLアルバム番号:8.574428
CD価格:1,900円(税込)
コルンゴルトは少年期から円熟期にかけて10作ほどの室内楽作品を遺しました。この3つの弦楽四重奏曲は第1番は20代、第2番は30代、第3番は40代後期とそれぞれ作曲時期が異なっており、その作風にも違いが感じられます。 1924年に初演された第1番は、躍動感と魅力的なハーモニー、そして饒舌な和声が融合した作品で、当時の音楽界における彼の地位をより堅固なものとしました。 その10年後に書かれ、アメリカで出版された第2番は、素直で明瞭な旋律と勢いの良いリズムが特徴です。 そして第二次大戦後に書かれブルーノ・ワルターに献呈された第3番は、すでにヨーロッパでの彼の人気が凋落していた失意の時期の作品ですが、古典的な作風と現代的な味わいが並存し、曲の最後は喜びに満たされるという予想外の展開が耳に残ります。 イギリスのティペット四重奏団の演奏です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ三重奏曲 第2番
弦楽六重奏曲 第2番(ピアノ三重奏版) [グリニッジ・トリオ]BRAHMS, J.: Piano Trio No. 2 / String Sextet No. 2 (arr. T. Kirchner for piano trio) (Greenwich Trio)
発売日:2023年03月10日
NMLアルバム番号:CKD715
CD価格:2,475円(税込)
京都出身で現在イギリスで活躍するピアニスト、三角よう子が所属するグリニッジ・トリオによるブラームス。3曲のピアノ三重奏曲を録音するプロジェクトの第1弾で、円熟期に書かれた第2番を収録。併せて作曲家自身もたいへん満足していたという、弦楽六重奏曲のキルヒナーによるピアノ三重奏への編曲版も収録されています。 瑞々しいピアノと伸びやかな弦の表情がたいへん魅力的なアルバムです。
収録作曲家:
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ピアノトリオコンサート
- 室内楽の愉しみ - [安井耕一(ピアノ)、高辻瑶子(ヴァイオリン)、安井総太郎(チェロ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Trio No. 3 / HAYDN, J.: Keyboard Trio No. 25 / SCHUBERT, F.: Piano Trio No. 1 (Yoko Takatsuji, Sotaro Yasui, Koichi Yasui)
発売日:2023年03月10日
NMLアルバム番号:SNRT2301
CD国内盤価格:3,080円(税込、送料無料)
安井耕一は、師コンラート・ハンゼン(エドヴィン・フィッシャーの高弟で、フルトヴェングラーとのベートーヴェン第4協奏曲の名演で知られる)からドイツ伝統のピアニズムを濃密に継承した、知る人ぞ知る音の求道者です。国立音楽大学を退官してからも、息子であるチェリスト安井総太郎らと演奏活動をしており、その光沢をまとった美音と格調高い音楽は根強いファンを集めています。 このCDは、2021年10月21日の札幌ふきのとうホールで開催されたピアノトリオの演奏会のライヴ録音で、若い弦楽の2人を触発し音楽の桃源郷へ連れ去らんとする名匠の至芸と、融通無碍な音の会話が、美しい録音に収められています。
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ギロヴェッツ(1763-1850):
フルート四重奏曲集 Op.37 [アルディンゲロ・アンサンブル]GYROWETZ, A.: Flute Quartets, Op. 37, Nos. 1-3 (Ardinghello Ensemble)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:555435-2
CD価格:1,800円(税込)
ボヘミア出身の作曲家アダルベルト・ギロヴェッツのフルート四重奏曲集。 父親から音楽の教育を受け、プラハでは法学を学び、不動産の管理人として働くうちに、雇い主のフランツ・フォン・フュンフキルヒェン伯爵に楽才を認められ宮廷楽団で演奏するという変わった経歴を持っています。その後はヨーロッパを演奏して巡り、ハイドンやモーツァルトの音楽に影響を受けた作品を書き上げ名を広めました。フランス革命時にはイギリスに向かい、ここでハイドンと邂逅、補佐を務めるという栄誉に浴し、その後ウィーンに定住。数多くの舞台音楽を遺しています。 ここに収録されたフルート四重奏曲はどれも演奏時間20分余りの充実した規模をもつもの。全て急緩急の3楽章で書かれ、各声部にヴィルトゥオーゾ的な見せ場があります。 アルディンゲロ・アンサンブルは古典派からロマン派の室内楽に取り組むグループで、特にハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンと同時代の作曲家の紹介に努めています。フルートを吹くカール・カイザーはフライブルク・バロック・オーケストラやラ・スタジョーネ・クランクフルトのメンバーとしても活躍する大ベテラン。
収録作曲家:
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ガスマン(1729-1774):
オーボエ四重奏曲 & 五重奏曲他 [ラヨシュ・レンチェス(オーボエ/イングリッシュ・ホルン)/レナ・ゲルスバッハー(イングリッシュ・ホルン)/ヴォルフガング・ウィプフラー(ホルン)/リボール・シーマ(ファゴット)/シゲティ弦楽四重奏団]GASSMANN, F.L.: Oboe Quartets and Quintets (Lencsés, Gersbacher, Wipfler, Weissteiner, Šíma, Szigeti Quartet)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:555528-2
CD価格:1,800円(税込)
ボヘミア出身、ドイツで活躍した作曲家レオポルド・ガスマンの室内楽作品集。 ボローニャでジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニに師事したとされますが、詳細は分かっていません。イタリアの様式による22作の歌劇をはじめ、数多くの室内楽作品や宗教曲を書き、グルックの後継者としてウィーンに招かれ、1772年には宮廷楽長に任命されています。ガスマンの功績の一つに、1765年、旅行先のヴェネツィアで サリエリの才能を見抜き、ウィーンに連れて行き教育を施したことが挙げられます。現在では彼の歌劇を耳にする機会があまりありませんが、存命中には高い人気がありました。 このアルバムに収録された作品中、2つの五重奏曲は大ヒットした歌劇《アモールとプシュケー》からとりわけ人気が高かったアリアを編曲したもの。他の作品も彼を重用した皇帝ヨーゼフ2世のお気に入りでした。これらの美しい響きに富んだ作品に、名手ラヨシュ・レンチェスとその仲間たちが新しい息吹をもたらしています。
収録作曲家:
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Raízes - ポルトガルの弦楽四重奏曲集
カラパトゾ/マルケス/アゼヴェード/ラパ [マトジニョシュ弦楽四重奏団]String Quartets (Portuguese) - AZEVEDO, S. / CARRAPATOSO, E. / LAPA, F.C. / MARQUES, T. (Raízes) (Matosinhos String Quartet)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:8.579114
CD価格:1,900円(税込)
アルバムタイトルの「Raízes」とは、ポルトガル語の「ルーツ」の意。このアルバムに収録されているのは、全てマトジニョシュ弦楽四重奏団の委嘱による新作で、ポルトガルの伝統的な民謡の旋律や、舞曲、物語からインスピレーションを得た作品が並びます。 ゆったりとした哀愁漂う旋律と、軽やかな舞曲が交互に置かれたカラパトゾの「ラソス、コントルダンスとデスカンテ」とラパの「ミランダ組曲」はどちらも北ポルトガルに伝わる舞曲と物語が元になったもの。幾分現代的なハーモニーが楽しいマルケスの「幸福の島」のルーツはアゾレス島とマデイラ島の神話であり、アゼヴェードの「ポプラルスキア I」は民俗音楽の研究で知られるロペス=グラサとベーラ・バルトークらの思い出に捧げられた作品です。
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メンデルスゾーン(1809-1847):
〈弦楽四重奏曲全集 Vol.2〉
弦楽四重奏曲 第4番-第6番 [ヴァン・カイック四重奏団]MENDELSSOHN, Felix.: String Quartets (Complete), Vol. 2 (Van Kuijk Quartet)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:ALPHA931
CD価格:2,475円(税込)
ヴァン・カイックQによるメンデルスゾーン弦楽四重奏曲全集、第2弾2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、ALPHAレーベルからモーツァルトを軸に次々とアルバムをリリースし、2019年春には初来日も成功させたヴァン・カイック四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全集、完結となる第2弾です。 姉ファニーの死を乗り越えようとする時期に書かれ悲愴感のあふれる最後の弦楽四重奏曲第6番、その活動が最も充実していた時期に書かれた第4番、第5番と続きます。 ヴァン・カイック四重奏団はそれぞれの作品に深く寄り添い、しなやかで力強い演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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so far so close
弦楽四重奏のための作品集
メンデルスゾーン、シューマン、ルテルム [アルファマ四重奏団]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年4月号)★-
シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲集
アルペジオーネ・ソナタ
ノットゥルノ/ロンド [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ターニャ・テツラフ(チェロ)/ラルス・フォークト(ピアノ)]発売日:2023年02月17日
CD 2枚組国内仕様 解説日本語訳/日本語解説付き価格:4,400円(税込、送料無料)
「あまり時間が残されていないなら、お別れにはこれがふさわしい。君たち二人は最高だ。クリストフも実に素晴らしい。そしてフランツときたら。信じがたい。なんという表現。なんという壊れやすさ。なんという愛」 このアルバムの録音を聞いたラルス・フォークトがクリスティアン・テツラフとターニャ・テツラフに宛てた言葉です(「クリストフ」は録音プロデューサー兼エンジニアのクリストフ・フランケ、「フランツ」は作曲者のシューベルト)。 ドイツの中堅世代を代表するソリスト3人によるシューベルトの後期作品を集めたアルバムは、フォークトの早すぎる死により、このトリオの最後の録音となってしまいました。録音セッションが行われたのはフォークトが癌の診断を受ける少し前でしたが、彼はセッションの合間に痛みをこらえてソファに横たわることもあったそうです。しかし録音からはそのような気配は感じられず、端正で軽やかに、必要とあらば地響きを感じさせるほどの力強さでピアノを奏で、テツラフ兄妹と一体となり触発し合って間然するところの無い音楽を奏でています。 3人の技術・解釈は言うまでもなく最高水準で、後期シューベルトならではの天国的な「歌」の魅力と、和声の変化がもたらす明暗の情感も十分に表出。フォークトが「僕の人生のすべてはここに向かっていたんじゃないかとさえ思える」と語った第2番をはじめとする会心の出来。選曲の充実と相まって後期シューベルトの世界に深く浸れるアルバムとなっています。 輸入盤ブックレット(ドイツ語・英語)にはテツラフ兄妹がこの録音の思い出を7ページにわたって綴っており、フォークトを知る人は特別な思いを禁じ得ないでしょう。 国内仕様盤にはその全訳に加え、シューベルト研究家の堀朋平氏による解説が付きます。
収録作曲家:
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ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
ホルスト(1874-1934):
英国民謡による幻想曲 Op.36 [ティペット四重奏団]VAUGHAN WILLIAMS, R.: String Quartets Nos. 1 and 2 / HOLST, G.: Phantasy (Tippett Quartet)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:SOMMCD0656
CD価格:2,250円(税込)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの生誕150年を記念した1枚。このアルバムには英国を代表するアンサンブル、ティペット四重奏団の演奏でヴォーン・ウィリアムズの2曲の弦楽四重奏曲と、彼と生涯にわたり友人関係を築いたホルストの作品の演奏が収録されており、2人が与えあった影響を探ることができます。 ベルリンでブルッフ、パリでラヴェルからレッスンを受けて室内楽に興味を持ったというヴォーン・ウィリアムズが1908年に書いた弦楽四重奏曲第1番は、それまでの英国における室内楽作品の潮流を一変させるものと評価され、また彼の最後の室内楽作品となった弦楽四重奏曲第2番は、ヴィオラの響きが際立つ静寂に彩られた内省的な雰囲気を持っています。 ホルストの「英国民謡による幻想曲」は、4つの魅力的な民謡に基づく作品であり1917年に公開されたものの、作曲家自身によってとり下げられた作品。彼の死後、娘のイモージェンが弦楽オーケストラ版を発表しましたが、ここではティペット四重奏団が作曲家ロデリック・スワンストンに編曲を委嘱し、2013年に初演した弦楽四重奏版が用いられています。 どの曲も英国民謡の影響を感じさせながらも、各々の作曲家の個性が垣間見える素晴らしい作品であり、ティペット四重奏団は作品の特徴を捉えた見事な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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プリムローズ弦楽四重奏団
RCAビクター録音集成 [プリムローズ弦楽四重奏団]発売日:2023年02月17日
CD 3枚組価格:4,050円(税込、送料無料)
ビダルフ・レーベルのベストセラーが新音源追加&リマスターで待望の復活トスカニーニ率いるNBC交響楽団からえり抜きの奏者たちが同響首席ヴィオラ奏者ウィリアム・プリムローズの下に結集したプリムローズ弦楽四重奏団。プリムローズが回想録で「我々よりも演奏能力に秀でたカルテットは過去に存在しなかったと信じている」と記したのも納得できるメンバーでした。 1938年に結成されるや否や複数のレコード会社から誘いが舞い込んだそうで、その中からRCAビクターに録音を開始しましたが、残された録音はごく少しに留まりました。アメリカ演奏家連盟が1942年に決定したストライキや、メンバーがソリストとしての活動を増やしたり、別のオーケストラにコンサートマスターとして引き抜かれたりしたこと等が理由のようです。 Biddulphは、RCAビクターからリリースされていたハイドン、シューマン、スメタナに未発表だったブラームスとチャイコフスキーを加えた2枚組を1992年にリリースしましたが、完売して久しく、再発の要望が多かったそうです。この度、かつてイギリスの弦楽器専門誌『Strad』が復刻したことのあるモーツァルトを加えた3枚組としてのリリースとなりました。尚、過去にBiddulphから発売された曲もリマスターされているとのことです。
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第4番 ト長調
(カルロス・ドミンゲス=ニエトによる室内楽版) [ラケル・ロヘンディオ(ソプラノ)/アレハンドロ・ムニョス(指揮)/カメラータ・ガラ]MAHLER, G.: Knaben Wunderhorn (Des) (arr. C. Domínguez-Nieto) / Symphony No. 4 (arr. C. Domínguez-Nieto) (Lojendio, Camerata Gala, Muñoz)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:IBS-142022
CD価格:2,475円(税込)
マーラーの作品群の中でも、比較的編成が小さく室内楽的な響きを持つ交響曲第4番。この作品を室内オーケストラ用に編曲した版は、シェーンベルクと同世代の作曲家エルヴィン・シュタインの1921年のものが良く知られていますが、この演奏は1972年生まれのスペインの指揮者カルロス・ドミンゲス=ニエトがアレンジした版を用いています。 シュタイン版では切り詰めた弦と管楽器、パーカッションを使用し、不足する音を補うためにピアノ、ハルモニウムを使用しますが、こちらはピアノとハルモニウムを用いず、シュタイン版では用いられないファゴット、ホルン、ハープを使うことで軽やかで天国的な響きを描き出しています。 演奏は2006年に創設されたスペインのカメラータ・ガラ。詩人で作家のアントニオ・ガラの名を冠した室内オーケストラで、指揮者アレハンドロ・ムニョスのもとスペイン全土で100回以上のコンサートを行い数多くの賞を受賞しています。ヨーロッパの歌劇場で活躍するラケル・ロヘンディオが第4番の終楽章と3つの歌曲で美しい声を披露しています。
収録作曲家:
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エゴン・ヴェレス(1885-1974):
〈室内楽作品集〉
4つの小品 - 弦楽四重奏のために Op.103
4つの小品 - 弦楽三重奏のために Op.105
クラリネット五重奏曲 Op.81
弦楽三重奏曲 Op.86 [ガブリエラ・オパツカ=ボッカドーロ(ヴァイオリン)/ピーター・シグレリス(クラリネット)/ヴェレス・アンサンブル]WELLESZ, E.: Chamber Music (Cigleris, Opacka-Boccadoro, Veles Ensemble)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:TOCC0617
CD価格:2,175円(税込)
ウィーン出身の作曲家、音楽学者エゴン・ヴェレス。ウィーン大学でアドラーに音楽学を学びながら、個人的にシェーンベルクに対位法を学び、並行してバロック・オペラやビザンチン様式の音楽の研究にも没頭、1920年にはシェーンベルクの伝記も執筆したほどの才人です。彼は作風を刻々と変化させ、最終的には調性感の薄いものへと推移していきました。 このアルバムには1959年から1971年にかけての晩年の室内楽を収録。どれも無調によるドラマティックな作品です。とりわけヴェレスのこだわりが発揮されているのが「弦楽三重奏のための4つの小品」で、1969年の初稿版に加え、1971年の改訂版を収録。細部の違いを確かめるのも楽しいことでしょう。
収録作曲家:
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『TRANSFIGURATIONS 変容』
室内楽編成によるシェーンベルクとベルク作品集 [ヘット・コレクティーフ]SCHOENBERG, A.: Verklärte Nacht (Transfigured Night) / BERG, A.: Piano Sonata, Op. 1 (arr. T. Mulleman) (Transfigurations) (Het Collectief)
発売日:2023年02月10日
NMLアルバム番号:ALPHA867
CD価格:2,475円(税込)
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ブルーノ・ワルター(1876-1962):
弦楽四重奏曲
ピアノ五重奏曲 [アロン四重奏団/マッシモ・ジュゼッペ・ビアンキ(ピアノ)]WALTER, B.: String Quartet / Piano Quintet (Aron Quartet, Bianchi)
発売日:2023年01月27日
NMLアルバム番号:555193-2
CD価格:1,800円(税込)
20世紀の大指揮者として知られるブルーノ・ワルター。ピアニストとしてデビューしたのち、1896年、ハンブルク歌劇場でマーラーに認められウィーン宮廷歌劇場の副指揮者に抜擢され、以降指揮者として成長していきます。彼が作曲家として世間の注目を浴びたのは、主として初期のウィーン時代(1901-1912年頃)のこと。1903年には彼の「弦楽四重奏曲ニ長調」を高名なロゼ四重奏団が演奏、また1905年にはワルター自身がピアノで参加して「ピアノ五重奏曲嬰ヘ短調」が演奏され当時の音楽誌で高い評価を受けたということです。 この弦楽四重奏曲は、これまで第2、3、4楽章のみの存在が知られていましたが、録音の際の調査で、オーストリア国立図書館の音楽コレクションから全曲のコピーが見つかり今回のアロン四重奏団による全曲録音が実現しました。当盤の演奏は、後期ロマン派の作曲家としてのワルターを知る手がかりとなる貴重な1枚です。
収録作曲家:
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トリノとロンドンの宮廷
18世紀の室内楽作品集 [ラストレー(古楽アンサンブル)]The Courts of Turin and London
発売日:2023年01月27日
NMLアルバム番号:555497-2
CD価格:1,800円(税込)
17世紀から19世紀にかけて“トリノ音楽アカデミー”は英国貴族たちの憧れの的でした。ロンドンとトリノを結ぶネットワークが強化され、トリノには英国貴族とその教師たちが在籍するとともに、イギリスを発祥とする友愛団体としてのフリーメイソンの教義もヨーロッパ諸国へと広まっていきます。また逆にイタリアの文学者、画家、彫刻家、音楽家たちはイギリスに渡り、新たな文化を吸収しました。 このアルバムではイギリスで活躍し2つの文化の懸け橋となった2人の作曲家フェリーチェ・ジャルディーニとヨハン・クリスティアン・バッハの作品を収録。ジャルディーニはチェンバロ、ヴァイオリン奏者としてヨーロッパで活躍したのち、1752年にロンドンのキングス劇場でのイタリア・オペラの上演で成功、興行者としても注目された作曲家。かたやJ.C.バッハは大バッハの末息子で、イタリアで学んだ後、ロンドンに移住。様々な作品を発表し成功を収めました。 17-18世紀のレパートリーを歴史的解釈に基づいて古楽器で演奏するアンサンブル、ラストレーの演奏で彼らの作品を楽しめます。
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サルガード(1903-1977):
〈室内楽作品集 第1集〉
ヴィオラ・ソナタ/セレーネ、トリオ・プログラマティコ
チェロ・ソナタ/木管五重奏曲 [カンザス・ヴィルトゥオージ]SALGADO, L.H.: Chamber Music, Vol. 1 - Viola Sonata / Selene / Cello Sonata / Woodwind Quintet (Kansas Virtuosi)
発売日:2023年01月27日
NMLアルバム番号:8.579128
CD価格:1,900円(税込)
エクアドル生まれの作曲家ルイス・ウンベルト・サルガードの作品集。作曲家の父のもとに生まれ、8歳で首都キトの国立音楽院に入学、ピアノと作曲を学びましたが、当時のエクアドルには十二音音楽や新古典派音楽といった欧州楽壇の新しい潮流に通じている教師はいませんでした。サルガードは最新の音楽を学ぶべく欧州留学を目指すも奨学金が得られず断念、本やレコードを通してほぼ独学で現代音楽の手法を学び、これをエクアドルの民俗音楽と融合させようと試みました。彼の作品は、モダンで洗練されたハーモニーの中にエクアドルの先住民サンフアニートの舞曲を織り込み、生き生きとした音楽として結実しています。 このCDには、新古典派の作風によるチェロ・ソナタや、多彩なアイディアを盛り込んだ木管五重奏曲、アポロ11号の月面着陸成功にインスパイアされた「セレーネ(ギリシャ神話の月の女神の名前)」などが収録されています。
収録作曲家:
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G.F.マリピエロ(1882-1973):
弦楽四重奏曲全集 [ヴェネツィア弦楽四重奏団]発売日:2023年01月27日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
20世紀に活躍したイタリアの作曲家マリピエロが1920年から64年にかけて作曲した8曲の弦楽四重奏曲を収録した2枚組。当時声楽が優勢であったイタリアの音楽界において、器楽作品の復興に尽くした作曲家の一人に挙げられるマリピエロは、ドビュッシーの影響が反映された自由な形式と、斬新な和声法を用いて実験的な作品を書き続けました。新古典派の様式に基づく第1番と第2番、交響曲の縮小版のような第3番と第4番、自身の演劇作品からインスパイアされたという第5番、更に色彩的な響きを追求していく第6番から第8番まで、マリピエロの作風の移り変わりを味わえます。 1996年に録音され、その翌年にリリース、イタリアの音楽誌「Musica e Dischi」で高く評価されたアルバムを、マリピエロ没後50年を記念して再編集した2枚組です。
収録作曲家:
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ホルン三重奏曲集
バークリー/ブラームス/レシュノフ [デイヴィッド・クーパー(ホルン)/アレクサンダー・カー(ヴァイオリン)/オライオン・ワイス(ピアノ)]Horn Trios - BERKELEY, L. / BRAHMS, J. / LESHNOFF, J. (David Cooper, A. Kerr, O. Weiss)
発売日:2023年01月20日
NMLアルバム番号:8.579137
CD価格:1,900円(税込)
1865年に完成されたブラームスのホルン三重奏曲。ブラームスのホルンを用いた室内楽作品はこの曲のみですが、彼は幼い頃に父からナチュラルホルンを学んでいたこともあり、楽器については熟知したようです。同年に死去した母への追悼の思いや、ドイツの古いコラールなどが織り込まれたこの曲は、完成度の高さによって、以降の作曲家たちに大きな影響を与えました。 20世紀になってこの形式に注目したのが英国の作曲家レノックス・バークリー。彼の友人のピアニストから委嘱され、書き上げた三重奏曲は独創的なフレーズと緊密なアンサンブルを要する見事な作品。終楽章には変奏曲が置かれるなど工夫が凝らされています。 現代アメリカで高い人気を誇るレシュノフの「ホルン三重奏曲」は、ブラームスだけではなく、彼が敬愛するベートーヴェンからも影響を受けた作品。「闇から光へ」というモットーに基づき、ヴァイオリンの豊かな旋律にはじまり3つの楽器が親密な対話を繰り返しながら、楽しくリズミカルな音楽に変化していきます。 シカゴ交響楽団の首席ホルン奏者デイヴィッド・クーパー、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサート・マスターを務めた経験のあるヴァイオリニスト、アレクサンダー・カー、アメリカを中心に数多くのオーケストラと共演するピアニスト、オライオン・ワイスの3人が素晴らしいアンサンブルを披露しています。
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ラーボア(1842-1924):
室内楽作品集
クラリネット五重奏曲/三重奏曲 [トルステン・ヨハンス(クラリネット)/ニナ・カーモン(ヴァイオリン)/アンドレアス・ヴィルヴォール(ヴィオラ)/アレクサンダー・ヒュルスホフ(チェロ)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ) 他]LABOR, J.: Quintets / Trios for Clarinet, Viola and Piano (T. Johanns, N. Karmon, A. Willwohl, A. Hülshoff, O. Triendl)
発売日:2023年01月20日
NMLアルバム番号:C5473
CD 2枚組価格:2,475円(税込)
オーストリアの作曲家・ピアニスト、ヨーゼフ・ラーボアの室内楽作品集第4集。ラーボアは3歳の時に失明するというハンディを背負いながらも、音楽教師として大成。シェーンベルク、アルマ・マーラーの最初の教師を務めた他、20世紀初頭の音楽家たちと親交を結びました。なかでも戦争で右手を失ったパウル・ヴィトゲンシュタインを指導したことは彼の生涯にとっても大切な出来事であり、ブラームスを思わせる落ち着いた作風による80曲ほどの作品のほとんどは裕福なヴィトゲンシュタイン家の尽力によって出版されました。 このアルバムではヴィトゲンシュタインのための「左手ピアノのための」2作品を含むクラリネットを用いた作品を収録。クラリネットはパウルの弟で後に言語学者として名をなしたルートヴィヒが演奏していた楽器であり、これらの曲を聴くと彼が優れた奏者であったことが窺えます。 2001年に25歳の若さでケルンWDR交響楽団の首席クラリネット奏者に就任したトルステン・ヨハンスを中心に、ラーボア作品を得意とするピアニスト、オリヴァー・トリンドルら名手による演奏です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第16番&第14番(弦楽合奏版) [レミ・バロー(指揮)/クラングコレクティフ・ウィーン]BEETHOVEN, L. van: String Quartets Nos. 14 and 16 (arr. for string orchestra) (Beethoven Quartette) (Klangkollektiv Wien, Ballot)
発売日:2023年01月20日
NMLアルバム番号:Gramola99248
CD価格:2,550円(税込)
聖フローリアン修道院で行われる夏のブルックナー週間の常任指揮者を務め、ブルックナーの交響曲全曲の演奏と録音を続けているレミ・バロー。ウィーン・フィル及びウィーン国立歌劇場管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者を務めたこともあります。2018年にはウィーンの5つのオーケストラ(ウィーン・フィル、ウィーン響、ウィーン放送響、トーンキュンストラー管、フォルクスオーパー管)のメンバーからなるオーケストラ、クラングコレクティフ・ウィーンを結成。Gramolaレーベルからハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの録音を出しています。 彼らが2020年のベートーヴェン・イヤーに取り組んだのが、後期の弦楽四重奏曲2曲を弦楽合奏で演奏するというもの。6/4/3/2/1の弦楽5部16名から生まれる音楽は、精緻さと機敏さを損なうことなくサウンドに厚みと力強さをもたらしています。 ブックレットによれば、新型コロナ感染症のパンデミック対策により編成を絞らざるを得なかったことから生まれた窮余の一策だったそうですが、この深遠な作品に相応しい深みが感じられる演奏となりました。
収録作曲家:
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ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
作品集
旧詩篇歌 第104篇に基づく変奏曲風幻想曲
揚げひばり/ピアノ五重奏曲 ハ短調
ロマンス - ヴィオラとピアノのために [マーク・ベッビントン(ピアノ)/ダンカン・リデル(ヴァイオリン)/アビゲイル・フェンナ(ヴィオラ)/リチャード・ハーウッド(チェロ)/ベンジャミン・カニンガム(コントラバス)/ヒラリー・デイヴァン・ウェットン(指揮)/シティ・オブ・ロンドン合唱団/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年01月20日
CD価格:2,100円(税込)
ヴォーン・ウィリアムズ生誕150年を記念した企画。このアルバム制作のきっかけとなったのは、最後に置かれた演奏時間15分半の「旧詩篇歌第104篇に基づく変奏曲風幻想曲」で、ピアノ独奏と合唱及びオーケストラを要する編成ゆえか演奏機会に恵まれませんが、マーク・ベビントンとヒラリー・ダヴァン・ウェットンはこの記念すべき年に新録音を発表すべく奮起しました。 他にも演奏機会が多いとは言えない曲を収録。唯一の有名曲「揚げひばり」はポピュラーなオーケストラ版ではなく、オリジナルのピアノ伴奏版で録音しています。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
室内交響曲 Op.110a & Op.49
ピアノ協奏曲 [マリア・メエロヴィチ(ピアノ)/セルゲイ・ナカリャコフ(トランペット)/ピエタリ・インキネン(指揮)/ドイツ放送フィルハーモニー]SHOSTAKOVICH, D.: Chamber Symphonies, Opp. 49a, 110a / Piano Concerto No. 1 (Meerovitch, Nakariakov, Saarbrücken German Radio Philharmonic, Inkinen)
発売日:2023年01月13日
NMLアルバム番号:SWR19124CD
CD価格:2,400円(税込)
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を、彼の弟子であったルドルフ・バルシャイが弦楽合奏版に編曲した2曲の「室内交響曲」。優れたヴィオラ奏者、そして作曲家でもあったバルシャイの編曲は、原曲を拡大しながらも決して緊張感を失うことがなく、これらはショスタコーヴィチも認め作品番号を付すほど見事な仕上がりとなっています。 ピアノ協奏曲は1933年の作品。正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」であり、トランペットにもソリストとしてのテクニックが求められます。ショスタコーヴィチ自身や他の作曲家、民謡まで様々な作品から引用された旋律が印象的な作品です。 ここでピアノを演奏するのは、アナトール・ウゴルスキの弟子であるマリア・メエロヴィチ。トランペットは日本でもおなじみの名手セルゲイ・ナカリャコフが担当しています。 日本フィル・ハーモニーと2017年よりドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)の首席指揮者を務めるピエタリ・インキネンは、オーケストラから力強い音楽を引き出し、作品の魅力を伝えています。
収録作曲家:
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『ザ・ホィール』
キャロライン・ショウ室内楽作品集 [イ・ジャルディーニ]SHAW, C.: Wheel (The) / Gustave Le Gray / Thousandth Orange (I Giardini)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:ALPHA881
CD価格:2,475円(税込)
話題の作曲家、キャロライン・ショウの室内楽作品1982年に生まれ、ニューヨークを拠点としてヴォーカル、ヴァイオリン、作曲、プロデュースで活躍するキャロライン・ショウ。2013年作曲の「8声のためのパルティータ」でピュリッツァー賞を最年少で受賞、2020年のグラミー賞ではアルバム「オレンジ」が最優秀室内楽・小編成アンサンブル・パフォーマンス賞を受賞し、今アメリカで最も話題となっている若手作曲家の一人です。 ここではフランスを中心に活躍するアンサンブル、イ・ジャルディーニのメンバーによる室内楽作品を収録。どの作品も美しく、抒情性の中に前衛性やジャズ、エスニックなどの要素をスパイスのように効かせており、聴きやすいだけでなく、凝った音がたいへん興味を引く音楽となっています。 素焼きの植木鉢を音程別に並べ堅いマレットで叩く独特な楽器が活躍する作品も収録。
収録作曲家:
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アドルフ・ブッシュ(1891-1952):
〈室内楽作品集〉
弦楽四重奏曲 イ短調 Op.57
フルート五重奏曲 ハ長調 Op.68
弦楽四重奏のための9つの小品 Op.45 [ザラストロ弦楽四重奏団]BUSCH, A.: String Quartet / Flute Quintet / 9 Pieces for String Quartet (Vecchi, Sarastro String Quartet)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:555279-2
CD価格:1,800円(税込)
20世紀を代表するヴァイオリニスト、アドルフ・ブッシュ。ドイツに生まれ、学生時代から作曲家を目指していたという彼は、ヴァイオリンを演奏するかたわら、100を超える作品を遺しています。 彼は10代の頃に出会って親交を結んだマックス・レーガーから強い影響を受けており、作品にもレーガーが用いた和声言語が認められます。またモーツァルトやブラームスの室内楽にも精通していたこともあり、古典派やロマン派の大作曲家たちの作曲技法も受け継いでいます。彼は12音技法などの20世紀の様式を用いることはなく、そのため同時代の批評家たちから非難されたこともありましたが、その独自の作風は聴くべきところ。 ザラストロ弦楽四重奏団はワインガルトナーやパウル・ユオンの弦楽四重奏曲の録音で高く評価されている1994年にヴィンタートゥールで結成されたアンサンブル。後期古典派からロマン派のレパートリーと得意としています。 フルートを演奏するヴェッキはスイスの奏者。トーンハレ管弦楽団の客演首席フルート奏者として日本にもたびたび訪れています。
収録作曲家:
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W.H.リード(1876-1942):
弦楽四重奏曲 第4番・第5番
伝説 [シーラス弦楽四重奏団]REED, W.H.: String Quartets Nos. 4-5 / Légende (Cirrus String Quartet)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:MPR114
CD価格:2,175円(税込)
ロンドン交響楽団のコンサートマスターを1912年から1935年まで務め、エルガーの親しい友人として知られるウィリアム・ヘンリー・リードによる、弦楽四重奏のための作品集。その情感豊かなメロディとハーモニーは英国音楽の王道を行くものです。
収録作曲家:
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アルトゥール・ルリエ(1892-1966):
〈室内楽と器楽曲集 第1集〉
管楽器のための作品集 [ミュージシャン・オブ・アルトゥール・ルリエ・フェスティヴァル、ベーゼル 他]LOURIÉ, A.: Chamber and Instrumental Music, Vol. 1: Works with Wind Instruments (Beltramini, Ramsl, Streiff, Wäldele, Wallisch)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:TOCC0652
CD価格:2,175円(税込)
「20世紀の忘れられた音楽家の中で最も興味深い存在の一人」と評されたアルトゥール・ルリエ。ロシアからドイツ、フランス、アメリカへの亡命といった苦難を経て、様々な芸術家たちと触れ合いましたが、彼の作風は亡命先のパリで出会ったストラヴィンスキーに強く影響されています。 このアルバムは彼の室内楽と器楽曲を紹介するもので、他にもう1枚が予定されています。新古典派の様式に倣った作品だけではなく、古風で厳格な形式を持つものなど、ルリエの様々な側面が窺える興味深い1枚です。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲 第5番&第6番 [シレジアン弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 5 and 6 (Silesian String Quartet)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD298
CD価格:2,850円(税込)
シレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲集第6作。第5番はメロディ、ユモレスク、セレナードといったタイトルが各楽章に付いており、小品集の趣があります。第6番は古典的な構成感を持つ作品。「インプロヴィゼーションとロマンス」は作品番号が付けられることなく、2018年まで演奏されることもありませんでした。作品は第5番と似ており、アルバムの最後に置くとアンコール・ピースのように聞こえます。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年3月号)★-
フランク(1822-1890):
ヴァイオリン/ピアノによる作品集 [ニコラ・ドートリクール(ヴァイオリン)&上野真(ピアノ)]César Franck - L'ɶuvre pour violon et piano / L'ɶuvre pour piano
発売日:2022年12月23日
CD 2枚組国内盤価格:3,520円(税込、送料無料)
二重奏版による交響曲、ピアノ・ソロで聴く交響的変奏曲、凝縮された響きによるミクロコスモス
若き日の作品から晩年の名作までを集めた、数多のフランキストたちに捧げる渾身のアルバム!2022年に生誕200周年を迎えたセザール・フランクの作品集。ヴァイオリンとピアノのために書かれた若き日の作品から晩年の名作までを集め、ピアノ・ソロのための主要作品を含めた全9曲がアルバムに収められています。 中でもエルネスト・アルデルがヴァイオリンとピアノのために編曲した「交響曲」や、グスタヴ・サマズイユがピアノ独奏用に編曲した「交響的変奏曲」などはとても希少な録音で、その凝縮された響きのミクロコスモス(小宇宙)に聴く者を誘います。 フランスを代表するヴァイオリニスト、ニコラ・ドートリクールと日本のピアニストの上野真がタッグを組み、真摯な演奏で『大器晩成』と言われるフランクの魅力を余すことなく描き出しています。収録作曲家:
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ピアノ・デュオ
アンナ&イネス・ワラホフスキ
ラハナー、リヒャルト・シュトラウス、シューベルト
ピアノ連弾作品集 [アンナ&イネス・ワラホフスキ(ピアノ・デュオ)]Piano Duet Recital: Walachowski, Anna / Walachowski, Ines - LACHNER, F.P. / STRAUSS, R. / SCHUBERT, F.
発売日:2022年12月16日
NMLアルバム番号:OC486
CD価格:2,475円(税込)
ピアノ・デュオ「アンナ&イネス・ワラホフスキ」のOEHMSレーベル4作目のアルバムは、リヒャルト・シュトラウスとシューベルトの作品集。といっても、シュトラウスの作品は1993年にカタログに掲載された彼唯一の連弾作品である「間奏曲」だけで、メインは同じくシュトラウスが若い頃に連弾用に編曲したフランツ・ラハナーの九重奏曲(世界初録音)です。 フランツ・ラハナーはシューベルトの親友であり、その作風もシューベルトの影響を強く受けています。この九重奏曲も伸びやかで抒情的な旋律に溢れた美しい作品。シュトラウスは管の響きを見事にピアノへと移しています。 同時収録はシューベルトの「幻想曲」。こちらは作曲家晩年の作品で、暗く重厚であるとともにピアノの響きを余すことなく用いた名作です。ほぼ20年にわたり共演を続けるワラホフスキ姉妹の息のあった演奏で。
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〈期待の若手演奏家シリーズ〉
ヴァレンティン・マリーニン(ピアノ)
ハエン賞国際ピアノコンクール 2021年優勝 [ヴァレンティン・マリーニン(ピアノ)/ブレトン弦楽四重奏団]Piano Recital: Malinin, Valentin - SHOSTAKOVICH, D. / MALININ, V. / GRANADOS, E. / PROKOFIEV, S. / SCRIABIN, A.
発売日:2022年12月09日
NMLアルバム番号:8.574468
CD価格:1,900円(税込)
2021年にスペインで開催された「第62回ハエン賞国際ピアノコンクール」で優勝したロシア出身のピアニスト、ヴァレンティン・マリーニン。このアルバムではコンクールでの演奏と、その後に収録された演奏からマリーニン自身が選んだ曲を並べたプログラムが楽しめます。 ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲はマリーニンの高いアンサンブル能力が聴きどころで、聴衆からの温かい拍手も聞かれます。続くグラナドス作品は、コンクールの特色の一つである「優れたスペイン音楽の解釈者」たる資質を問う曲。冥界から帰ってきた亡霊が愛する人のために奏でるセレナードをマリーニンは巧みに弾きこなしました。 コンクール後にロシアで録音されたスクリャービンとプロコフィエフ作品は、ロシア出身のマリーニンが大切にしているレパートリー。また最後に置かれたビゼーの「《真珠採り》より“耳に残るは君の歌声”」では、ラヴェルを思わせる曲調による大胆なアレンジを披露しています。
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近代英国のヴィオラを伴う室内楽作品集
ボーエン、イモージェン・ホルスト、ブリテン [ユエ・ユー(ヴィオラ)/アンソニー・ヒューイット(ピアノ)/ジェフリー・アームストロング(ヴァイオリン)]Chamber Music with Viola - BOWEN, Y. / BRITTEN, B. / HOLST, I. (Yue Yu, J. Armstrong, Anthony Hewitt)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:8.574150
CD価格:1,900円(税込)
英国近代のヴィオラを伴う室内楽作品集。 ロンドン出身のヨーク・ボーエンは王立音楽アカデミーで学び、後に教職に就いた作曲家。自身はホルンとヴィオラを演奏、ヴァイオリンよりもヴィオラの音色を好んだとされています。ライオネス・ターティスの名技に触発され、彼のためにいくつかの作品を書くとともに伴奏者としても活躍しました。 アルバムに収録されている力強い楽想を持つ「ヴィオラとピアノのための狂詩曲」は彼のもっとも重要な作品の一つとみなされています。グスターヴ・ホルストを父にもつイモージェン・ホルストは、主として父の作品の編曲者として知られていますが、ベンジャミン・ブリテンの協力者としても活躍、1956年からはオールドバラ音楽祭の芸術監督を務めたことでも知られています。「4つのやさしい小品」と「ヴィオラとピアノのための二重奏曲」では彼女の作曲家としての才能が発揮されています。 ブリテンの「ワルツ」は本来ヴァイオリンのための作品ですが、ここではヴィオラ版が演奏されています。20代の作曲家によるウィンナ・ワルツへの辛辣なパロディです。 ヴィオラを演奏するユエ・ユーは2022年の“CLASSIC FMライジングスター”の一人に選ばれた奏者。数多くのコンクール入賞歴を持ち、現在はザルツブルク・モーツァルテウム大学で更なる研鑽を積んでいます。
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ドヴォルザーク・グレイテスト・メロディーズ
(ピーター・ブレイナーによるピアノ編) [ピーター・ブレイナー(ピアノ)]DVOŘÁK, A.: Greatest Melodies (arr. P. Breiner for piano) (Breiner)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:8.574371
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSが誇る名アレンジャー、ピーター・ブレイナー。今作ではブレイナーが長らく魅了されていたという、クラシック音楽界屈指のメロディメーカー、ドヴォルザークの名作を癒しのピアノ独奏曲にアレンジしています。 交響曲第8番や第9番「新世界より」などのオーケストラ作品から2つのセレナード、「我が母の教え給いし歌」「月に寄せる歌」まで様々な作品の聴きどころが33曲のセンスの良いピアノ曲として生まれ変わっており、改めてドヴォルザークの旋律美を堪能できます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈弦楽四重奏曲全集 第3集〉
弦楽四重奏曲 第12番-第16番 [ドーヴァー四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets (Complete), Vol. 3 - Nos. 12-16 (The Late Quartets) (Dover Quartet)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:CDR90000-215
CD 3枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2013年、カナダで開催された“バンフ国際弦楽四重奏コンクール”で優勝を飾り、一躍世界的な注目を浴びたアメリカのドーヴァー四重奏団。グラミー賞ノミネート経験もあるこのアンサンブルのメンバーは、カーティス音楽院とライス大学シェパード音楽学校の卒業生で構成されており、アンサンブル名はサミュエル・バーバーの作品「ドーヴァー・ビーチ」から採られています。 第1集、第2集と絶賛されたベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を締めくくる第3集は、ベートーヴェンの晩年のほぼ2年間で作曲された作品で構成されており、柔和な表情を見せる第14番から最後の完成作品である第16番まで、作曲家が行きついた“至高の芸術”とされる5作が披露されます。 ドーヴァー四重奏団はこれまでにもコンサートでベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏を行っており、中でも1955年から続くベートヴェン・シリーズで有名なバッファロー大学での室内楽シリーズでは、ブダペスト、グァルネリ、クリーヴランドといった名門弦楽四重奏団に続く起用となったことで話題になるなど、ベートーヴェン演奏で特に高く評価されています。
収録作曲家:
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『Parlando 語るように』
コダーイ(1882-1967):
無伴奏チェロ・ソナタ
エネスク(1881-1955):
ピアノ三重奏曲
ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲 「クロイツェル・ソナタ」 [ジェレミー・ガルバーグ、小島 燎、岡田浩次郎、岡田修一、アレクサンドル・パスカル、ヴィオライン・デスペイルー]Cello Recital: Jérémy Garbarg - KODÁLY, Z. / ENESCU, G. / JANÁČEK, L. (Parlando)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:FUG802
CD価格:2,475円(税込)
しまなみ音楽祭などで来日もしているフランスのチェリスト、ジェレミー・ガルバーグを中心とした、フランスで活躍する若きメンバーによる東ヨーロッパの室内楽作品集。ガルバーグを始めメンバーの切れ味の良いフレーズ感と親密なアンサンブルが同居する、聴き応えのあるアルバムです。
収録作曲家:
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LEGENDS - 伝説
ヴィエニャフスキにまつわる作品集 [グウェンドリン・メイシン(ヴァイオリン)/キリル・トルソフ(ヴァイオリン)/イスカ・ランブレヒト(ヴァイオリン)/マルクス・フレック(ヴィオラ)/マーティン・モリアーティ(ヴィオラ)/パトリック・モリアーティ(チェロ) 他]Chamber Music (19th Century) - WIENIAWSKI, H. and J. / ENESCU, G. / YSAŸE, E. / POLDOWSKI (Legends) (Masin, K. Troussov, Kooper, Harnisch)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:ORC100210
CD価格:1,950円(税込)
ORCHID CLASSICSから『ウエスト・サイド・ストーリー』(ORC100145)とフランスのヴァイオリン作品集『Flame』(ORC100075)をリリースしているオランダ出身のグウェンドリン・メイシン。今作では19世紀ポーランドを代表するヴァイオリニスト、ヘンリク・ヴィエニャフスキを巡る家族の絆と師弟関係に光を当てた注目のアルバムを制作しました。 ヘンリクの代表作品のひとつ「伝説」を冒頭におき、ピアニストであった弟のユゼフの作品、彼の弟子のイザイ、その弟子のエネスクの作品、そして最後には「ポルドフスキ」のペンネームで活躍したヘンリクの娘イレーヌ・レジヌ・ヴィエニアフスキの珍しい作品が収録されています。とりわけイザイの弦楽五重奏曲は2022年に初演されたばかりの世界初録音という貴重なもの。 アルバムではメイシンの仲間である優れた奏者たちが、ヴァイオリン曲からピアノ曲、歌曲までと幅広い作品を演奏しています。
収録作曲家:
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A Breath Between the Strings
弦のはざまの息遣い
ジェイコブ/ムーディ/キンゼイ:
ハーモニカと弦楽四重奏のための五重奏曲集 [ジャンルーカ・リッテラ(ハーモニカ)/エネルジエ・ノーヴェ四重奏団]Quintet for Harmonica and String Quartet - JACON, G. / MOODY, J. / KINSEY, T. (A Breath Between the Strings) (Littera, Quartetto Energie Nove)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:CDS7965
CD価格:2,175円(税込)
3人の現代英国作曲家によるハーモニカと弦楽四重奏のための作品集。美しく穏やかな旋律を持ち味とするゴードン・ジェイコブのディヴェルティメント、もともとハーモニカを愛し、数多くの作品を書いたジェイムズ・ムーディの技巧的で派手な部分と内省的な部分を併せ持つ古典的な様式による五重奏曲、そして後期ロマン派の様式のもと、ガーシュウィンとピアソラからの影響も感じさせる印象的な旋律を持つ、ジャズ・ドラマーとしても知られるトニー・ギンゼイの五重奏曲が収録されています。 見事な演奏を披露するジャンルーカ・リッテラは、クロマティック・ハーモニカで、クラシックからジャズまで幅広いレパートリーを演奏する世界でも数少ない名手の一人です。
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フリッツ・クライスラー
〈ベル・テレフォン・アワー録音集 第2集〉 [フリッツ・クライスラー(ヴァイオリン)]発売日:2022年11月18日
CD価格:2,175円(税込)
クライスラー・ファン大注目!
ベル・テレフォン・アワー第2集も初出音源収録1940年から1958年まで放送されたアメリカの人気ラジオ番組ベル・テレフォン・アワー。クラシック、ジャズ、ポップスのスターが出演し、聴取者は8百万人から9百万人に達したといいます。クライスラーも1944年から1950年にかけて出演しましたが、その演奏はごく一部を除いて録音として世に出ることはありませんでした。Biddulphは「個人所蔵の、望みうる最上のコンディションの素材」をもとにベル・テレフォン・アワーでのクライスラーの演奏をCD3枚に復刻予定です。 クライスラーは1941年にニューヨークで交通事故に遭い、一時はステージ復帰も危ぶまれましたが、1943年にカムバック、「奇跡の復活」と呼ばれました。ベル・テレフォン・アワーの録音集は、その「奇跡の復活」直後から1950年の引退までのクライスラーの姿を伝える貴重なものです。 第2弾となる当CD、レーベルの資料によればトラック1、6、8、9はクライスラーによる同曲初録音とのこと。コレッリのラ・フォリアは荘重な出だしがバロック舞曲というより葬送行進曲のよう。ヴァイオリン・パートの音も今日聞くものとは随所で大きな違いがあり、堂々たるカデンツァまで用意されてロマン派ヴィルオゥオーゾ・ピースに変貌しています。これはもう編曲というよりはクライスラーによる再創造と呼ぶべきでしょう。 ラフマニノフの2曲はラフマニノフが亡くなった2年後の演奏で、親交があったクライスラーとしては特別な思いがあったのではないでしょうか。リムスキー=コルサコフの ロシアの主題による幻想曲も含めて、これら4曲にはクライスラー編曲の楽譜を使った他のヴァイオリニストたちによる録音がありますが、クライスラー自身の解釈を伝える録音の持つ意義は計り知れません。 最後に置かれたショーソンの詩曲はクライスラー72歳の時の演奏。独自のアゴーギクが彼の到達した解釈を伝えます(この曲のみ1994年にBiddulphから復刻されていました)。 -
ダムケ(1812-1875):
室内楽作品集
ピアノ三重奏曲 第1番・第2番 他 [ピアノ・トリオ・テン=ベルク - ヤン - シェーファー]発売日:2022年11月11日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
ドイツ、ハノーファー出身の作曲家ベルトルト・ダムケ。フランクフルトで神学を、その後フェルディナント・リースらから音楽を学びました。10代でハノーファーの劇場ヴァイオリニストとなり、後には宮廷のヴィオラ奏者を務めながら、合唱曲やオラトリオ、詩篇曲、カンタータを作曲。1840年代にサンクトペテルブルクに渡り、1853年まで在住。以降、ブリュッセルを経て1859年にパリに移住、この地で生涯を終えます。パリではベルリオーズと親交を結び、ベルリオーズはダムケを「偉大な音楽家、芸術家」と呼んだということです。 このアルバムに収録されているのは、パリの国立図書館で発見され、2020年に出版されたダムケの室内楽の新版の楽譜による演奏。彼の作品に興味を抱いていた名チェリスト、ウェン=シン・ヤンを交えた3人の演奏家たちによって、作曲からおよそ160年後にようやく演奏、録音される運びとなりました。 ベルリオーズが絶賛したダムケの作品は、一聴に値するものです。
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マリア・クリーゲル(チェロ)
アニヴァーサリー・エディション[3枚組 BOX] [マリア・クリーゲル(チェロ)他]KLIEGEL, Maria: Anniversary Edition
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:8.578370-72
CD 3枚組価格:3,900円(税込、送料無料)
2022年に70歳となった名チェリスト、マリア・クリーゲルが、自らナクソスの膨大なディスコグラフィーの中から選んだコレクションBOX。 ドイツで生まれた彼女は10歳からチェロをはじめ、アメリカにわたりインディアナ大学にてヤーノシュ・シュタルケルに師事、1981年にはロストロポーヴィチ国際コンクールでグランプリを受賞したことでロストロポーヴィチとヨーロッパ・ツアーを行うなど世界的に注目を集めました。以降、演奏家と教師として活動しつつ、数多くの録音を発表。 このアルバムには、グラミー賞にノミネートされたJ.S.バッハのチェロ組曲からの抜粋をはじめ、ベートーヴェンやオンスロウなどの古典派作品、彼女が得意とするサン=サーンスのチェロ協奏曲の楽章、技巧が冴えわたる近現代作品までを収録。 また、彼女が使用している楽器はモーリス・ジャンドロンが30年以上にわたって使用していた1693年製のストラディヴァリウス「エクス・ジャンドロン」を中心に、いずれも17世紀から18世紀の銘器であり、その芳醇で温かみのある音色もお楽しみいただけます。
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メンデルスゾーン(1809-1847):
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第3番 [ヴァン・カイック四重奏団]MENDELSSOHN, F.: String Quartets (Complete), Vol. 1 (Van Kuijk Quartet)
発売日:2022年10月28日
NMLアルバム番号:ALPHA873
CD価格:2,475円(税込)
ヴァン・カイックQによるメンデルスゾーン弦楽四重奏曲全集、第1弾2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、ALPHAレーベルからモーツァルトを軸に次々とアルバムをリリースし、2019年春には初来日も成功させたヴァン・カイック四重奏団が、メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全集に臨みます。 第1弾には第1番から第3番までを作曲順に収録。作曲家十代後半の作品で当時まだ冒険的であった短調で書かれた第2番、二十歳の頃に書かれ第2番同様ベートーヴェンの影響が強い第1番、作曲家として演奏家として多忙な日々を送っていた二十代の終わりに書かれた3曲のうちの1曲である第3番。 ヴァン・カイック四重奏団は、若き日の2作品の瑞々しさと第3番の充実ぶりを、彼ららしい流麗な音楽の語り口と躍動的な表現で聴かせます。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 Op.99
ピアノ五重奏曲 イ長調 「鱒」 [ブッシュ三重奏団、ダニエル・パルミツィオ、ナオミ・シャハム]SCHUBERT, F.: Piano Trio No. 1 / Piano Quintet, "Die Forelle" (Palmizio, Shaham, Busch Trio)
発売日:2022年10月28日
NMLアルバム番号:ALPHA884
CD価格:2,475円(税込)
ブッシュ三重奏団によるシューベルト第2弾、「鱒」登場!2012年にロンドンで結成されたブッシュ三重奏団。メンバーのマティウがアドルフ・ブッシュの所有していたグァダニーニのヴァイオリンを使用していることから、この名ヴァイオリニストの名前を冠しています。 ALPHAレーベルで、ドヴォルザークのピアノを含む室内楽作品全集を完結させた彼らが、続いて取り組んでいるシューベルトの第2弾。「冬の旅」などと同時期の作品ながら伸びやかな美しさを湛えたピアノ三重奏曲第1番、二十代前半に書かれ活き活きとした曲想と親しみやすいメロディで広く人気のピアノ五重奏曲「鱒」を収録。彼ららしく起伏に富んだ瑞々しい演奏で、これらの作品の魅力を最大限引き出しています。 「鱒」で共演のダニエル・パルミツィオは数々のコンクールで入賞し、ソリストとして活躍するヴィオラ奏者、指揮者。バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ(ヴィオラ版)とブラームスのヴィオラ・ソナタを集めた録音(Zefir Records)などで高く評価されています。 ナオミ・シャハムはゲヴァントハウス管のコントラバス奏者を経て、ブタペスト祝祭管、マーラー・チェンバー、ウエスト・イースト・ディヴィアン管などで活躍しています。
収録作曲家:
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Avant l'orage - 嵐の前
フランスの弦楽三重奏曲集(1926-1939)
トマジ、クラ、グエ、フランセ
カサドシュ、サマズイユ、ピエルネ [ブラック・オーク・アンサンブル]String Trios (French) - CASADESUS, R. / CRAS, J. / FRANÇAIX, J. / PIERNÉ, G. / SAMAZEUILH, G. / TOMASI, H. (Avant l'orage) (Black Oak Ensemble)
発売日:2022年10月28日
NMLアルバム番号:CDR90000-212
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
シカゴを拠点に国際的に活躍する弦楽三重奏団「ブラック・オーク・アンサンブル」。この2枚組アルバムでは、2つの世界大戦の間に書かれたスタイリッシュでウィットに富んだフランスの作品集を聴くことができます。 世界初録音を含む7つの作品は、そのほとんどが当時活躍したフランスのアンサンブル「パスキエ・トリオ」に献呈されたものです。プロヴァンス民謡を元にした美しいフィナーレが印象的なトマジの「ディヴェルティスマンの形式による弦楽三重奏曲」、ブルターニュにもたらされたケルト音楽の影響が感じられるクラの三重奏曲、第二次世界大戦の出征前夜に作曲されたというグエの三重奏曲、風刺の効いたピエルネの小品集など、どれも作曲家の個性溢れる曲想を持っています。印象派風の神秘的な曲から、ジャズ風の軽やかな音楽まで様々な雰囲気を持つ音楽をお楽しみください。
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Encores - アンコール
弦楽四重奏のための作品集 [アリオーソ弦楽四重奏団ウィーン]Chamber Music (String Quartet) - BACH, J.S. / DVOŘÁK, A. / ELGAR, E. / MOZART, W.A./ PUCCINI, G. (Encores) (Arioso Quartet)
発売日:2022年10月28日
NMLアルバム番号:Gramola99274
CD価格:2,550円(税込)
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ三重奏曲集 Op.1 [ラウティオ・ピアノ三重奏団]発売日:2022年10月21日
CD価格:2,100円(税込)
このアルバムに収録された2曲のピアノ三重奏曲は、1793年から1795年頃にベートーヴェンが作曲した作品番号1に含まれており、彼を庇護していたカール・リヒノフスキー侯爵に献呈されました。作品にはベートーヴェンの師であるハイドンの影響が色濃く表れており、師譲りの疾走感あふれるリズムは、後にベートーヴェン室内楽作品の特徴となるエネルギッシュなドラマ展開を、この初期作品においても高める効果を果たしています。 演奏するラウティオ・ピアノ三重奏団はピリオド楽器を用いて18世紀から19世紀作品を中心に演奏するアンサンブル。2016年に発表したモーツァルトの三重奏曲が高く評価されて以降、優れたアルバムを世に送り出すとともに、近年はモダン楽器も操り、現代作曲家作品の初演も数多く行うなど活動の幅を広げています。
収録作曲家:
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ルーザス(1949-):
クラリネット五重奏曲
王座
ピアノ四重奏曲 [ルーザスデール・チェンバー・プレイヤーズ]RUDERS, P.: Clarinet Quintet / Throne / Piano Quartet (Frølund, Esperilla, Rudersdal Chamber Players)
発売日:2022年10月14日
NMLアルバム番号:6.220680
SACD-Hybrid価格:2,175円(税込)
グラミー賞にもノミネートされた1949年生まれのデンマークの作曲家ポウル・ルーザス。独特のウィットと持つ風変りな作品を特徴とし、彼自身、作曲家としての自分の使命を「人々を楽しませ、豊かにして、かき乱すこと。ただし順不同」と語っています。 このアルバムに収録された作品の作曲時期は、1988年の「THRONE 王座」から2016年のピアノ四重奏曲まで、およそ30年間の広がりがあり、その間に変化したものと変わらないものを通じてルーザスの作風を感じ取れます。 作曲家の名を冠した“ルーザスデール・チェンバー・プレイヤーズ”はヴァイオリニスト、クリスティーネ・プリンによって設立されたアンサンブル。ルーザス作品の流動的なスコアを理想的に解釈し、演奏することで定評があります。
収録作曲家:
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ディーリアス(1862-1934):
弦楽四重奏曲 ハ短調
スマイス(1858-1944):
弦楽四重奏曲 ホ短調 [ヴィリアーズ四重奏団]DELIUS, F.: String Quartet in C Minor (1888) / SMYTH, E.: String Quartet in E Minor (Villiers Quartet)
発売日:2022年10月14日
NMLアルバム番号:8.574376
CD価格:1,900円(税込)
ディーリアス若き日の弦楽四重奏曲、ここに復活このアルバムでは、まず後半に置かれたディーリアス作品に注目。学生時代の作品で、初演をシンディングに託したものの、楽譜はおそらく演奏されないまま作曲家のもとへ返送されてきました。失意のディーリアスはこの作品を無かったものとし(第2楽章のスケルツォだけは1917年に書いた「弦楽四重奏曲」に転用)、この曲の前半の2楽章は散逸したと考えられていました。 ところが2018年にオークションに出された楽譜がこの作品と判明。校訂と編集を経て全4楽章の作品として復元され、ヴィリアーズ四重奏団によって2020年10月にストリーミング・コンサートで初演されました。このCDが初録音となります。若きディーリアスの野心的な作風が窺える音楽で、この作曲家のファンならば聴かずにいられないでしょう。 19世紀後半から20世紀に活躍した女性作曲家のなかでも一際独創的な人物として評価されるエセル・スマイス。当時女性には閉鎖的であった英国音楽界に於いて名をあげると同時に、女性解放運動の旗手としても熱心に活動しました。 この弦楽四重奏曲は1900年代初頭に第1楽章と第2楽章が書かれ、その後10年を経て第3楽章と終楽章が追加された熟考の作品。10年間の隔たりを感じせない統一感を持ち、彼女が愛したヴィオラが活躍する、若干の遊び心が加えられた大胆な作品です。 前半2楽章と後半2楽章が時を隔てて結ばれるという物語が伏線となっているアルバムです。
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ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 Op.54
「第1トスト四重奏曲集」 [プソフォス四重奏団]HAYDN, J.: String Quartets Nos. 42-44 (Psophos Quartet)
発売日:2022年10月14日
NMLアルバム番号:ENP009
CD価格:2,475円(税込)
着実に世界を魅了し続ける21世紀のカルテット、軽快でありながら精妙なハイドン解釈大阪国際室内楽コンクールやヴィットリオ・グイ国際コンクールなどを賑わせ第一線に出たのが今から20年ほど前。世界的に活躍する弦楽四重奏団が少なくないフランスにあって、現代作曲家たちとの仕事も数多く成功させながらも比較的堅実にキャリアを重ねてきたプソフォス四重奏団ですが、これまでの録音が19世紀から新ウィーン楽派を経てニコラ・バクリ、マルク・モネといった現代作品中心だったところ、今回は大きく古典派に舵を切ります。 ハイドンの作品54は、ウィーンを中心に同業者たちに多大な刺激を与えた作品33の曲集(1781)の後に続く弦楽四重奏曲ラッシュの時期に作曲されたものの一つで、作曲家がパリやロンドンなど諸外国の大都市で絶大な名声を築きつつあった頃の作。手堅い曲作りと民俗音楽的気配が絶妙のバランスで同居する注目作です。 プソフォス四重奏団の解釈はピリオド奏法にも通じるヴィブラートを控えた軽やかな推進力の中、聴き込むほどに精巧な解釈やニュアンスの妙が奥深く、聴きどころに事欠きません。 ト長調の四重奏曲Hob. III-58では彼らの導き手でもあるイザイ四重奏団の解釈と同様、冒頭からほどなく一般的な版とはやや異なる細部も聴かれる点が興味深いところ。スル・ポンティチェロ(弦の極端に駒寄りの部分を弾く奏法)や、さりげないグリッサンドなど思わぬところで耳を惹く仕掛も繰り出しもしながら、徹底して作品の様式感を裏切らない音作りはまさに温故知新、堅牢な構成の中に遊び心がいたるところに潜むハイドンの音楽を、このうえなく面白く聴かせる彼らの未来がますます楽しみでなりません。
収録作曲家:
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TALISTRIO ターリストリオ
カゼッラ/ラフマニノフ/山田耕筰:
作品集 [ターリストリオ]Piano Trios (20th Century) - CASELLA, A. / RACHMANINOV, S. / YAMADA, Kōsaku (Talistrio)
発売日:2022年10月14日
NMLアルバム番号:SM409
CD価格:1,950円(税込)
ヴェンツェル&エリーザ・グンマー兄妹と堺市出身でチェリストの岡田琢朗が2011年に結成したピアノ・トリオ「ターリストリオ」。2012年のデビュー・コンサートで絶賛されて以来、ドイツを中心にオランダ、スイス、日本まで活動の幅を広げています。結成10年の節目に録音した当アルバムの解説では、収録した3作品の魅力を、20世紀初頭における前衛的なネオクラシックの踊り(カゼッラ)、チャイコフスキーの死がもたらした衝撃と創作への霊感(ラフマニノフ)、日本人の心の奥底に眠る、幼少時代に見た沈みゆく夕日(赤とんぼ)と述べています。洗練されたアンサンブルと豊かな情感の表出をお楽しみください。 ※ブックレットにはヴェンツェル・グンマー(岡田琢朗訳)による日本語解説が掲載されています。
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マルトー(1874-1934):
〈弦楽四重奏曲全集 第3集〉
弦楽四重奏曲 第3番 Op.1
8つの歌曲 Op.10
[カリーヌ・デエ(ソプラノ)/イサシ弦楽四重奏団]MARTEAU, H.: String Quartet Works (Complete), Vol. 3 - String Quartet No. 3 / 8 Lieder (Deshayes, Isasi Quartet)
発売日:2022年09月30日
NMLアルバム番号:555130-2
CD価格:1,800円(税込)
イサシ弦楽四重奏団による、フランス出身、スウェーデンに帰化したヴァイオリニスト、アンリ・マルトーの弦楽四重奏曲全集。この第3集に収録されている第3番は1916年に書かれ、彼の全作品中、最も演奏機会の多い曲です。第一次世界大戦でドイツとフランス両国からスパイと疑われるなどの苦難に満ちた体験が反映された、自伝的作品ともいえる要素を持っています。 第1楽章はゆったりとしたテンポと耳なじみの良いハーモニーで始まりますが、耳障りなトリルを多用した旋律が唐突に現れて平安を乱します。悲痛な旋律で始まる第2楽章は、半音階的な激しいパッセージで曲が断ち切られ、聴き手に恐怖感を与えるような激しく不安定な音の奔流が現れます。ウィンナ・ワルツ風の第3楽章は失われた古き良き時代を想起させ、終楽章ではさまざまな楽想が現れ、最終的には明るく陽気に曲が閉じられます。 1905年に書かれた「8つの歌曲」は歌と弦楽四重奏の融合を目指した作品。フランスのヴェテラン歌手、カリーヌ・デエがしっとりとした美声を聴かせます。
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ナプラヴニク(1839-1916):
ピアノ四重奏曲 Op.42
ヴァイオリン・ソナタ Op.52 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ニーナ・カーモン(ヴァイオリン)/ディヤン・メイ(ヴィオラ)/ユストゥス・グリム(チェロ)]NÁPRAVNÍK, E.: Piano Quartet / Violin Sonata (Triendl, Karmon, Diyang Mei, Grimm)
発売日:2022年09月30日
NMLアルバム番号:555405-2
CD価格:1,800円(税込)
チェコ出身の作曲家・指揮者エドゥアルド・ナプラヴニク(ナープラヴニーク)。14歳で両親を失うも、プラハでオルガンを学び名をあげた彼は、1861年にロシアから招かれサンクトペテルブルクで貴族の私設オーケストラの指揮者に就任します。以降着々と実力を高め、1869年にはマリインスキー劇場の首席指揮者に就任。1916年までおよそ半世紀にわたり同歌劇場オーケストラを指揮、リムスキー=コルサコフを始めとした数多くの歌劇作品の初演を行うなど、ロシアの音楽シーンに大きな貢献をしました。 オーケストラの楽器の音色を知り尽くしたナプラヴニクは、小さな楽器編成の作品にもその特性を生かし、極めて色彩豊かな響きを持つ音楽を書き上げました。このアルバムに収録された2作品も、チャイコフスキーを思わせる息の長い情熱的なメロディと、ポリフォニックな仕上がりを特徴としています。 ピアノのオリヴァー・トリンドルとヴァィオリンのニーナ・カーモンを中心とする、ドイツで活躍する名手たちによる演奏です。
収録作曲家:
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Air in Motion
ピエール・ジャルベール(1967-):
室内楽作品集 [エッシャー弦楽四重奏団/キャロル・ウィンセンス(フルート)]JALBERT, P.: String Quartets Nos. 4 and 6 / Air in Motion (Wincenc, Escher String Quartet)
発売日:2022年09月30日
NMLアルバム番号:ORC100203
CD価格:1,950円(税込)
前作「STRING THEORY」(ORC100177)がBBC Music Magazineで絶賛されたアメリカ在住のフランス系カナダ人作曲家、ピエール・ジャルベール。このアルバムでは、彼と長らく良い関係を築いてきたエッシャー弦楽四重奏団の演奏による3つの作品を聴くことができます。また「エア・イン・モーション」でフルートを吹くキャロル・ウィンセンスの活動50周年も祝しています。 3つの作品はそれぞれ異なるインスピレーションから生まれており、弦楽四重奏曲第4番は螺旋や波形、迷宮などからアイディアを得たといい、また弦楽四重奏曲第6番は、ベルのような音を出す小さな円盤を用いて、儀式を想起させる作品となっています。「エア・イン・モーション」はタイトル通り、金属柱を通り抜ける空気の流れが作品の元になっています。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年12月号)★-
ヴィラ=ロボス(1887-1959):
弦楽四重奏曲全集[6枚組 BOX] [ダニュビウス・クァルテット]発売日:2022年09月23日
CD 6枚組国内仕様 日本語解説付き価格:8,800円(税込、送料無料)
好評の「交響曲全集」と「ピアノ作品全集」に続いて、ついに「弦楽四重奏曲全集」が発売! ヴィラ=ロボスは生涯に17曲もの弦楽四重奏曲を残しており、腕利きのチェリストであった彼にとって弦楽四重奏を作曲することは、深い喜びを伴うものであったようだ。 ショーロスやブラジル風バッハ、あるいは交響曲と異なり、編成が固定されたこのジャンルにおいても、彼はグリッサンド、フラジオレットに左手ピッツィカートなど技巧の限りを尽くして「新しいサウンド」を作り出そうとする。たとえば第3番、通称「ポップコーン」の第2楽章を耳にして驚かないものがいるだろうか! 本全集は、音楽愛好家のみならず弦楽奏者にとっても必聴のディスクとなるだろう。 ――日本ヴィラ=ロボス協会会長/指揮者:木許裕介
古典的な様式に則った作品から、大胆にブラジル民謡やタンゴを取り入れたもの、果ては無調に至るまで、自らの内からほとばしる音楽にふさわしい器を求め続けたヴィラ=ロボス。その創造の軌跡が集約された弦楽四重奏曲全17曲がここにBOX化!収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年11月号)★-
ストラヴィンスキー(1882-1971):
春の祭典
カプリッチョ
八重奏曲 [ナターリア・ミルステイン、ミッコ・フランク、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団]STRAVINSKY, I.: Sacre du printemps (Le) / Capriccio / Octet (Milstein, Radio France Philharmonic, M. Franck)
発売日:2022年09月16日
NMLアルバム番号:ALPHA894
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ミッコ・フランクによる「春の祭典」、
ナターリア・ミルスタインを迎えた「カプリッチョ」も収録!ミッコ・フランクと手兵フランス放送フィルハーモニー管弦楽団による、ストラヴィンスキーの3様の作品を収めた興味深いアルバム。 「ピアノと管楽器のための協奏曲」(1920)に続き、弦楽器を含む編成で1929年に完成した2曲目のピアノ協奏曲とも言える作品が、ここに収められた「カプリッチョ」。フランスでロシア系音楽一家に生まれた若き名手ナターリア・ミルスタインが、力強くも瑞々しい演奏を聴かせます。 1920年代のストラヴィンスキーは管楽器に重きを置いていましたが、1923年完成の「八重奏曲」は木管と金管の混成でオーボエやホルンを欠くやや特殊な編成で書かれたもの。ここではフランス放送フィルのメンバーによる妙技を楽しむことが出来ます。 1910年にバレエ・リュスのために書かれた代表作「春の祭典」ですが、ミッコ・フランクは大規模な編成をいたずらに鳴らすことなく、深いスコアの読み込みとメリハリの効いたリズム処理により、作品の持つ狂気と物語性を、決して表面的にならずに緻密に奥深く表現しています。収録作曲家:
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SECOND CHILD
ケヴィン・ラフテリー(1951-):
作品集 [マーメン四重奏団/クレア・ハモンド(ピアノ)/エクサウディ(ヴォーカル・アンサンブル) 他]RAFTERY, K.: Cook From Frozen / Dimitte nobis / Elegy Upon Elegy (Second Child) (Hammond, Exaudi Vocal Ensemble, Marmen Quartet, Berkeley Ensemble)
発売日:2022年09月16日
NMLアルバム番号:MSV28600
CD価格:2,250円(税込)
2017年にリリースされた室内楽作品集(MSV-28569)に続くアメリカの作曲家ケヴィン・ラフテリーの作品集。 1951年セントルイスに生まれ、カリフォルニア大学で作曲を学び、1989年からロンドンで活動。現在はニュー・ロンドン室内合唱団で歌い、アンサンブルではファゴットを演奏、またリッチモンド・コンサート・ソサエティの音楽監督も務めています。 彼の作品は、不協和音を多く用いながらもどこか抒情性を帯びた曲調が魅力的。ここでも弦楽四重奏曲からピアノ・ソロ、声楽アンサンブルまでラフテリーの多彩な音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
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Hungarian Pictures
ハンガリーの風景 [サラプティア・ブラス・クィンテット]Brass Quintet Music (Hungarian) - BARTÓK, B. / PETROVICS, E. / SZOKOLAY, S. / LISZT, F. (Hungarian Pictures) (Salaputia Brass)
発売日:2022年09月16日
NMLアルバム番号:OC488
CD価格:2,475円(税込)
世界の音楽シーンの中でも重要な役割を担う“ハンガリー”をルーツとした近現代音楽をブラス・クィンテットで演奏した1枚。 サラプティア・ブラス・クィンテットのために書かれたフリジェシュ・ヒダシュやアールパード・バラバーシュ、 ジェルジ・ラーンキらのオリジナル作品や、2011年に作曲されたイヴァン・フィッシャーの「ファンファーレ」など、いかにもハンガリーらしい作品が並ぶとともに、このアルバムの制作のきっかけとなったという、彼らが敬愛するバルトークの作品もピアノ曲をブラス・クィンテット版に編曲して収録。バルトークとリストのピアノ曲からの編曲は、そのほとんどをメンバーのペーター・デルピングハウスが行っており、鮮やかな手腕も聴きどころです。 2007年、ドイツ国立ユースオーケストラの仲間たちで結成された、若きブラス・アンサンブル「サラプティア・ブラス・クィンテット」。室内楽への熱意と親密な雰囲気の中で演奏する喜びを分かち合うことを目標に、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭やラインガウ音楽祭など著名な音楽祭に参加、ドイツ全土で活発なコンサート活動を行う他、米国、メキシコ、中国、フランスなどでも活動しています。2011年からは他のメンバーも加え、12人の金管楽器アンサンブル「サラプティア・ブラス」として活動の幅を広げています。
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D.マシューズ(1943-):
〈弦楽四重奏曲全集 第5集〉
弦楽四重奏曲 第13番・第14番・第15番
2つのカノン
弦楽四重奏編曲集 [クロイツェル四重奏団/レベッカ・リー(ソプラノ)/ジェス・ダンディ(コントラルト)/ジェームズ・ロビンソン(テノール)/ウィル・ドーズ(バリトン)、10、12]MATTHEWS, D.: String Quartets (Complete), Vol. 5 (Kreutzer Quartet)
発売日:2022年09月16日
NMLアルバム番号:TOCC0554
CD価格:2,175円(税込)
「ティペットとブリテンの後継者」と見做されるイギリスの現代作曲家、ディヴィッド・マシューズの弦楽四重奏曲全曲録音の第5集。ここでは2010年以降に作曲された最新の3つの四重奏曲(第16番は作曲中)を中心に聴くことができます。 第13番と第14番で聴かれる「鳥のさえずり」を模した音は彼の定番であり、第15番のフーガはベートーヴェンの後期作品を思わせるとともに、英国民謡の影響も感じさせます。中でも第13番は彼の友人、ピーター・スカルソープの死を悼んで作曲されたもの。4人の独唱者による声楽アンサンブルを伴う、ベルクの「抒情組曲」やヴォーン・ウィリアムズの「音楽へのセレナーデ」のような作品です。この3作品は全てクロイツァー四重奏団のために書かれています。 他には彼が弦楽四重奏版に編曲したエルガーやモーツァルトらの古典作品と、敬愛する2人の作曲家に捧げたカノンが収録されています。
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ポルトガルの作曲家たちから
ベートーヴェンへのトリビュート [ロペス=グラサ四重奏団/タイッサ・ポリアコヴァ・クニャ(ピアノ)/キャサリン・ロードン(フルート)/パウロ・ガスパル(クラリネット)/ルイス・パシェコ・クニャ(ヴァイオリン))-9]PORTUGUESE TRIBUTES TO BEETHOVEN
発売日:2022年09月16日
NMLアルバム番号:TOCN0021
CD価格:2,175円(税込)
ポルトガルの3人の作曲家によるベートーヴェンへの尊敬の念が示された作品集。 ボンテンポは古典派時代の作曲家。リスボンで生まれ、パリとロンドンで研鑽を積み故郷に戻りピアノ曲を中心とした数多くの作品を遺しました。このピアノ五重奏曲は1813年にクレメンティ社から出版された曲、ウィーン古典派のスタイルで書かれており、ベートーヴェンのスタイルを継承しています。 セザール・ヴィアナの「耳の迷宮」は2020年にリスボンで開催されたベートーヴェン記念祭からの委嘱作。ベートーヴェンの弦楽四重奏のモティーフに対位法的な旋律をつけるというアイデアが用いられています。 ジャイメ・レイスの「Sangue Inverso」は2015年に構想され2020年に完成された作品。7つの楽章からなり、それぞれ同時に演奏することも、順番に演奏することもできます。アルバムに収録されているのは第5楽章にあたる部分で、この曲もベートーヴェンの「大フーガ」の研究から生まれた作品です。 ポルトガルの偉大な作曲家ロペス=グラサの名を冠した四重奏団を中心に、ピアニスト、ポリアコヴァ・クニャらが見事なアンサンブルを披露します。
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ヴェルディ(1813-1901):
弦楽四重奏曲 ホ短調
チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調 Op.11
プッチーニ(1858-1924):菊 [シュターツカペレ・ベルリン弦楽四重奏団]VERDI, G.: String Quartet in E Minor / TCHAIKOVSKY, P.I.: String Quartet No. 1 / PUCCINI, G.: Crisantemi (Berlin Staatskapelle String Quartet)
発売日:2022年09月09日
NMLアルバム番号:CKD697
CD価格:2,475円(税込)
シュターツカペレ・ベルリンの名手によるカルテット、
初CDはオペラ作曲家へのオマージュ2017年、シュターツカペレ・ベルリン(ベルリン国立歌劇場管弦楽団)の弦楽セクションのリーダーたちが、音楽監督ダニエル・バレンボイムの提言により結成した弦楽四重奏団。ヨーロッパの様々なホールで演奏してきた彼らが初CDのために選曲したのは、彼らにとってたいへん身近であるオペラ作曲家たちによる弦楽四重奏曲です。 ヴェルディとプッチーニという、イタリア・オペラを代表する2人の巨匠が手掛けた珍しい室内楽と、各方面に名作を残したロシアの大作曲家による有名な「アンダンテ・カンタービレ」を含む作品。そのオペラの数々に日常的に親しんでいる彼らならではの、大仰に歌い上げるのではなく、メロディを大切にした歌心に溢れる演奏をお楽しみいただけます。 -
デル・カンポ(1878-1953) :
弦楽四重奏曲 第3番・第5番 [ディオティマ弦楽四重奏団]CAMPO, C. del: String Quartets Nos. 3 and 5, "Caprichos Romanticos" (Quatuor Diotima)
発売日:2022年09月09日
NMLアルバム番号:MV005
CD価格:2,475円(税込)
20世紀初頭スペインの知られざる作曲家、デル・カンポ生涯のうちに14の弦楽四重奏曲(1曲紛失、未完を含む)を書いた、スペインの作曲家コンラド・デル・カンポ。弦楽四重奏団クァルテート・フランセスのヴィオラ奏者として活動する傍ら、最初の8曲はマドリード音楽院を修了後の1903年から1913年までのキャリア前半に書き、残る6曲を1942年から1952年という晩年に書き上げています。 ここに収められた第3番は1908年にクァルテート・フランセスが初演の告知をしたものの、どういう理由からか作曲を放棄され、代わりにもう一つの収録作品である第5番の初演が行われたという不思議な経緯を持っています。 今回の録音は最新の校訂譜によるもので、第5番はこれまでブロドスキー弦楽四重奏団などの録音がありましたが、本来の第4楽章と第5楽章を含めた全6楽章版としては今回が世界初録音、第3番も世界初録音となっています。どちらの作品も後期ロマン派らしくやや不穏で不安定な調性感を持ちながら、変化に富んだ曲想と、自ら演奏者であったが故の楽器使いがたいへん興味深い作品です。 1996年、パリとリヨンの国立高等音楽院で一等賞を受賞したメンバーで結成されたディオティマ弦楽四重奏団は、メンバー・チェンジを経ながらも現代作品の演奏を中心に第一線で活躍を続けているアンサンブル。ここでも知られざる作品に深い共感を寄せた演奏で、その魅力を明らかにしています。
収録作曲家:
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ミュージカル・アート四重奏団
米コロムビア録音集
ハイドン&シューベルト [ミュージカル・アート四重奏団]発売日:2022年08月26日
CD価格:2,175円(税込)
ジュリアード音楽院の前身Instiute of Musical Artの教師と卒業生たちが1926年に結成したミュージカル・アート四重奏団(MAQ)。その米コロムビア録音を復刻・集成しました。MAQは、まだ室内楽の人気が高くなかった時代のアメリカで、ペロレ四重奏団(ヴィオラのリリアン・フックスが在籍)と共に、アメリカ生まれの気鋭の弦楽四重奏団として注目され、MAQを聴いたグレゴール・ピアティゴルスキーは「今まで聞いた弦楽四重奏団のベスト」と称賛しました。 20年以上の活動歴がありながら録音が少なく、また冒頭に収められたハイドンの作品54-2はハイドンの弦楽四重奏曲の(抜粋ではなく全楽章を通しての)世界初録音であったことから、これは貴重な復刻です。ハイドンとシューベルト、それぞれの「ひばり」にちなんだ曲を収めているのも目を引きます。 創設者でリーダーのサッシャ・ヤコブセンは帝政ロシアの支配下にあったヘルシンキでユダヤ系の家族に生まれました。レオポルト・アウアーに学びましたが、その後帝政ロシアの不安定化で国外へ逃れ、アメリカに渡り、そこで活躍します。ガーシュウィンが1921年に作曲した“Mischa, Yascha, Toscha, Sascha”のサッシャとはヤコブセンのことで、当CDのブックレット最終ページにはこの曲の歌詞が印刷されています(ちなみに、ミッシャはエルマン、ヤッシャはハイフェッツ、トッシャはザイデル)。 原盤解説書には弦楽器演奏の歴史に詳しいタリー・ポッター氏による充実した解説(英文12ページ)が掲載されています。
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ガル(1890-1987):
ピアノ四重奏曲 イ長調
組曲/コンチェルティーノ/即興曲 [ゴットリープ・ヴァリッシュ(ピアノ)/アーロン四重奏団のメンバー/フランツ・リスト室内管弦楽団/ハルトムート・ローデ(指揮/ヴィオラ)]GÁL, H.: Quartet for Piano Left Hand, Violin, Viola and Cello / Piano Suite / Piano Concertino (Wallisch, Aron Quartet, Franz Liszt Chamber Orchestra)
発売日:2022年08月26日
NMLアルバム番号:555276-2
CD価格:1,800円(税込)
オーストリア生まれの作曲家ハンス・ガルのピアノを伴う室内楽作品集。ブラームスを崇拝していたガルは、終生後期ロマン派の作風を遵守し、常に旋律美に溢れた作品を書き続けていました。このアルバムに収録されているのはガルが1922年から1940年の間に書いた作品で、うち2曲は世界初録音。 メインとなるのは、戦争で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインのために書いたピアノ四重奏でしょう。各々が際立つ性格を持つ4つの楽章で構成されたこの曲はまさにガルの真骨頂と呼べる作品であり、ウィーン古典派の伝統を受け継いだ美しい旋律はとても耳なじみのよいものです。 同じく世界初録音となる、ピアノと弦楽オーケストラのための「コンチェルティーノ」も古典的様式を好んだガルの美質が表れた作品です。 古典から近現代作品までを弾きこなすピアニスト、ゴットリープ・ヴァリッシュを中心としたアンサンブルでお楽しみください。
収録作曲家:
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Bottoms Up! [ボトムズ・アップ・ユーフォニアム・テューバ・カルテット]
Chamber Music (Brass) - ARAI, Hidenori / BULLA, S. / FORBES, M. / JACOB, G. / SNOWDEN, S. (Bottoms Up Euphonium Tuba Quartet)
発売日:2022年08月26日
NMLアルバム番号:MYCL-00026
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
超重量級最強カルテット“Bottoms Up”デビュー!オーケストラやソリストとして活躍する人気ローブラスプレイヤー4人が結集したボトムズ・アップ・ユーフォニアム・テューバ・カルテットのデビューアルバムです。ソリストとして活躍著しいユーフォニアムの新井秀昇と安東京平。オーケストラだけでなくソリスト、アンサンブルでも定評のある次田心平とピーター・リンク。彼らの奏でる圧倒的なテクニックと重量級のサウンド!包み込むような柔らかい音色から突き動かすようなパワフルなビート感など幅広い音楽に驚くことでしょう。 また、新井のオリジナルの曲も収録。圧巻の縦横無尽に展開変化する重低音。ユーフォニアムとテューバによる最強アンサンブルをお楽しみ下さい。
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ウクライナのピアノ五重奏曲集
リャトシンスキー/シルヴェストロフ/ポレーヴァ [ボグダナ・ピヴネンコ(ヴァイオリン)/タラス・ヤロブード(ヴァイオリン)/カテリーナ・スプルン(ヴィオラ)/ユーリー・ポゴレツキー(チェロ)/イリーナ・スタロドゥブ(ピアノ)]Piano Quintets (Ukrainian) - LYATOSHINSKY, B.M. / SILVESTROV, V. / POLEVA, V.V. (Pivnenko, Yaropud, Suprun, Pogoretskyi, Starodub)
発売日:2022年08月12日
NMLアルバム番号:8.579098
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
近現代ウクライナの3人の作曲家によるピアノ五重奏曲集。 リャトシンスキーは1920年代に登場した「新世代ウクライナ作曲家グループ」の一人。初期こそスクリャービンの影響を受けた調性感の希薄な作品を書いていましたが、やがて国民楽派の伝統に則った愛国的な作品にも取り組みます。この五重奏曲も優美な旋律を持つ美しい作品。第2楽章の憂愁に満ちた雰囲気が強い印象を残します。 シルヴェストロフの五重奏曲は、彼が現在のような瞑想的な作風に至る以前の作品。第3楽章は比較的穏やかであるものの、1960年代の激しいシルヴェストロフを知ることができる貴重な作品です。 世界初録音となるポレーヴァの「シームルグ五重奏曲」は動きの少ないシンプルな弦の旋律にピアノのパッセージが絡む神秘的な作品。シームルグとはイラン神話に登場する巨大な鳥の名前です。 ※国内仕様盤には増田良介氏による日本語解説が付属します。
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アルベルト・メシンガー(1897-1985):
弦楽四重奏曲 第3番・第5番
ハニー・ビュルギ夫人のための葬送音楽 [ラズモフスキー四重奏団]MOESCHINGER, A.: String Quartets Nos. 3 and 5 / Trauermusik für Frau Hanny Bürgi (Rasumowsky Quartet)
発売日:2022年08月12日
NMLアルバム番号:NXMS7006
CD価格:2,250円(税込)
バーゼルで生まれたアルベルト・メシンガーは幼い頃から音楽に興味を示すも、音楽を学ぶことを許されたのは20歳になってからでした。まずベルン音楽院で音楽理論とピアノを学び、ライプツィヒ音楽院に留学。ここで作曲をパウル・グレーナーに学びました。その後はミュンヘンで研鑽を積みましたが、経済的理由で中断。スイスに帰国後は、カフェハウスでピアニストとして数シーズンを過ごしながら、合唱曲、室内楽曲、管弦楽曲などを作曲。この時期の作品が後にスイスの音楽界で注目を浴びることとなります。 1937年にはベルン音楽院でピアノと音楽理論を教えるようになりましたが、数年後には健康上の理由から職を辞し、スイス南部ヴァレー州のザースフェーで趣味の山歩きを楽しみながら、フリーランスの作曲家としての人生を送りました。1953年にはバーゼル市の音楽賞を受賞、音楽学者のハンス・エッシュから「近年におけるスイスの作曲家の中で最も多才で想像力に富んだ人物」と高く評価されています。作風はマックス・レーガーやリヒャルト・シュトラウスの影響を受けており、半音階的和声から無調、1956年頃からは12音も取り入れた音楽は独自の魅力を放っています。 このアルバムにはいずれも世界初録音となる3つの作品を収録。弦楽四重奏曲第3番は、まるでモーツァルトの第15番の弦楽四重奏を思わせる開始部ですが、すぐに現代的な和声が加わり、この曲が20世紀の作品であることに気付かされることでしょう。第5番は「Colloqui 対話」と題された6つの楽章で構成され曲。彼が自信を喪失していた頃の作品ですが、仕上がりは素晴らしく、とりわけ1954年の改訂版は簡潔な形式と無駄のない音使いが特徴です。 「ハニー・ビュルギ夫人のための葬送音楽」は彼を支援していた人物で、この曲は彼女が生前にメシンガーに委嘱していたもの。パウル・クレー作品のコレクターでもあった夫人の個性的な性格を音楽で表現しています。
収録作曲家:
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トーヴィ(1875-1940):
〈室内楽作品集 第3集〉
チェロ・ソナタ全集 [アリス・ニアリー(チェロ)/ケイト・グールド(チェロ)/グレーテル・ダウズウエル(ピアノ)]TOVEY, D.F.: Chamber Music, Vol. 3 - The Complete Cello Sonatas (Neary, Gould, Dowdeswell)
発売日:2022年08月12日
NMLアルバム番号:TOCC0497
CD価格:2,175円(税込)
イギリスの音楽学者・作曲家ドナルド・トーヴィ。オックスフォード大学でヒューバート・パリーに作曲を学び、若いうちから作曲に勤しみました。卒業後はヴァイオリニストのヨアヒムと親しくなり、ピアニストとしてブラームスのピアノ五重奏を演奏するなど、一連の室内楽コンサートで活躍。また当時最も優れた音楽評論家の一人として活躍すると同時に、バッハやベートーヴェンのピアノ作品の校訂者としても名を遺しています。 トーヴィは、20世紀を代表するチェリストの一人、パブロ・カザルスとも親交があり、その交流からはチェロのための協奏曲と、このアルバムに収録された2つのチェロのためのソナタが生まれています。どの曲もブラームスを思わせる息の長い旋律を持つとともに、無伴奏チェロ・ソナタの終楽章における巨大なパッサカリアでは超絶技巧も要求されます。 世界初録音となるバッハの前奏曲ハ短調の編曲は、12歳のトーヴィの手になるもの。もともとのリュート曲に美しいチェロの旋律が加えられています。
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ボスマンス(1895-1952):
〈初期の室内楽作品集〉
ヴァイオリン・ソナタ
ピアノ三重奏曲
アリエッタ [ソラレク・ピアノ三重奏団]BOSMANS, H.: Early Chamber Music - Violin Sonata / Piano Trio / Ariëtta (Solarek, Bottrill, Solarek Piano Trio)
発売日:2022年08月12日
NMLアルバム番号:TOCC0654
CD価格:2,175円(税込)
アムステルダム生まれの女性作曲家ヘンリエット・ボスマンスの室内楽作品集。音楽一家に生まれ、母親からピアノを学びピアニストとして活躍。ヨーロッパ各地で演奏会を行い、とりわけ自国のロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とは数多くの共演を果たしています。彼女は10代の終わりから作曲を始め、まずピアノ曲や室内楽曲を書き、その後はオーケストレーションを学び、協奏曲などの編成の大きな作品も遺しています。 このアルバムには彼女の20代前半から半ばの作品が収録されており、ヴァイオリン・ソナタとピアノ三重奏曲は世界初録音となります。この時期の彼女の作品は、フランス印象派やスペイン民謡、そして中東からの影響が感じられる情熱が迸るもの。バッハやレーガーを思わせるヴァイオリン・ソナタも聴きどころです。
収録作曲家:
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発売日:2022年08月05日
CD 10枚組価格:5,325円(税込、送料無料)
Delta-music社のレコード制作部門として1982年にケルン近郊で設立されたCAPRICCIOは、当時主流となりつつあったデジタル録音技術を使い、ドイツ語圏の演奏家と音楽を中心に制作を行いました。様々なジャンルの名盤がありますが、この10枚組にはCAPRICCIOレーベルを代表するソリストたちの演奏を収録。 トン・コープマンが1987年に録音したJ.S.バッハの「インヴェンションとシンフォニア」をはじめ、クリスティーネ・ショルンスハイムのバッハ一族のチェンバロ作品やエッカルト・ハウプトのC.P.E.バッハのフルート協奏曲集、ブルクハルト・グレツナーのヴィヴァルディ :オーボエ協奏曲集などバロック期の作品、ラインホルト・フリードリヒの超絶技巧トランペット、タベア・ツィマーマンのシューマン、鬼才ピアニスト、ツィモン・バルトのブラームス: ピアノ協奏曲第2番、リノス・アンサンブルのドヴォルザーク、現在は活動を停止しているペーターゼン四重奏団のロマン派作品、ウラディーミル・スピヴァコフが弾くベルクとショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲と、膨大なカタログの中から素晴らしい演奏が選ばれており、レーベルの歴史を俯瞰するものとしても貴重なBOXとなっています。
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2つのチェロのための作品集
A.クラフト、N.クラフト、ロンベルク [アレクサンドル・ルーディン(チェロ・指揮)/エミン・マルティロシアン(チェロ)/ムジカ・ヴィーヴァ室内管弦楽団]KRAFT, A. and N. / ROMBERG, B.H.: Works for 2 Cellos (Rudin, Martirosian, Musica Viva Moscow Chamber Orchestra)
発売日:2022年07月22日
NMLアルバム番号:8.574386
CD価格:1,900円(税込)
19世紀に入ってチェロが独奏楽器として活躍するようになると、作曲家たちは複数のチェロをソリスティックに組み合わせた作品も書くようになりました。 ロンベルクはチェロ奏者として高く評価され、友人であったベートーヴェンと共に彼のチェロ・ソナタOp.5をウィーンで演奏したことでも知られています。ここに収録された「2つのチェロのためのコンチェルティーノ」は晩年の作品で、成熟した作風がうかがえます。 アントン・クラフトもチェロの名手で、その名技に感銘を受けたハイドンは彼のために協奏曲を作曲しました。その息子ニコラウスも優れたチェリストで、ここに収録されたアントンの「大二重奏曲」は、ニコラウスとともに演奏するために書かれたと考えられています。 アルバムで演奏する1960年生まれのチェリスト、アレクサンドル・ルーディンと1987年生まれのエミン・マルティロシアンはこれまでにも長らく共演を続けており、ここでも絶妙のハーモニーを聴かせます。
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年10月号)★-
〈ニュー・ファゴット・レパートリー Vol.2〉
素晴らしい友情
ゲオルギ・シャシコフ(ファゴット) [ゲオルギ・シャシコフ(ファゴット)/酒井愛里(ヴァイオリン)/尾髙詩音里(ヴァイオリン)/叶澤尚子(ヴィオラ)/アイリス・レゲヴ(チェロ)/佐渡谷綾子(コントラバス)]Chamber Music (Bassoon) - FRANÇAIX, J. / GARFIELD, B. / MOZART, W.A. (Wonderful Friendship - New Repertoire for Bassoon, Vol. 2) (Chachikov)
発売日:2022年07月22日
NMLアルバム番号:MYCL-00028
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
ファゴットが結びつける音楽の輪。喜び溢れる室内楽の響き。現在名古屋フィルの首席ファゴット奏者として活躍するゲオルギ・シャシコフのソロ・アルバム第2弾。今作では、名古屋フィルの仲間たちがサポートし、ファゴットを中心とした室内楽作品集となりました。日頃音楽を共に作り上げているからこそ出来る、絶妙なアンサンブルと豊かな響き。音の一つ一つから音楽をする喜びを感じ取ることが出来るでしょう。クラシカルなスタイルのドヴィエンヌから現代的な響きのフランセ、またモーツァルトのオリジナルのチェロとのソナタなど、多面的にファゴットの彩り豊かな音色が存分に収録されています。 輪となって広がる音楽をぜひお聴き下さい。
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Impressions d' enfance
幼き頃の印象
エネスク(1881-1955):
作品集 [ジル・アパップ(ヴァイオリン)/アンサンブル・ラロ]ENESCU, G.: Impressions d'enfance / Aubade / Piano Quintet / Sérénade lointaine (Apap, Ensemble Raro)
発売日:2022年07月15日
NMLアルバム番号:SM396
CD価格:1,950円(税込)
アンサンブル・ラロとヴァイオリニスト、ジル・アパップの新譜「Impressions d'enfance 幼き頃の印象」。アルバムにはルーマニアの作曲家、ジョルジュ・エネスクの5作品が収録されています。 エネスク若き日の憧れであったブラームスの影響が強く感じられる「ピアノ五重奏曲 ニ長調」は、1897年、16歳の時にパリで開催した初の自作演奏会で演奏された作品です。 ピアノと弦楽三重奏のための「オーバード」とピアノ三重奏曲「遠くのセレナーデ」は、エネスクが敬愛する師ガブリエル・フォーレから称賛された魅力的な作品。フォーレの名前を旋律の動機とした「オマージュ」にも詩的で夢幻的な雰囲気が漂っています。 アルバムタイトルでもある「幼き日の印象」はエネスク晩年の傑作。彼が3歳の時に初めて街角のヴァイオリン弾きに出会ったときの記憶をはじめとして、時のかなたに霞みつつある幼少期の夢や印象を音で描こうとした作品。この曲でヴァイオリンを弾くジル・アパップはアルジェリア生まれのフランス人で、強靭なテクニックを持ち、特にロマ音楽のホットな演奏で人気を博しています。 アンサンブル・ラロは、シューマンの「ダヴィド同盟」の中で相対する創造精神に均衡をもたらす力として描かれる「ラロ博士」にちなんだグループです。
収録作曲家:
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Eclogue - エクローグ
英国の室内楽作品集 [ピーター・フィッシャー(指揮&ヴァイオリン) 他/ロンドン室内アンサンブル]Chamber Music with Strings (British) - FINZI, G. / MCDOWALL, C. / WEBBER, W.L. / JENKINS, C. (Eclogue) (Fisher, Chamber Ensemble of London)
発売日:2022年07月15日
NMLアルバム番号:SOMMCD0653
CD価格:2,250円(税込)
19世紀から21世紀にかけてのイギリス室内楽作品を集めたアルバム。イギリスを代表するソリストたちをゲストに迎え、フィンジの「エクローグ」を始めとした名作が、2022年に創立25周年を迎えるロンドン室内アンサンブルにより演奏されています。 またアルバムには、マーガレット・フィンガーハットに献呈されたクライヴ・ジェンキンスの「コンチェルティーノ」や、このリサイタルのためにジェンキンスが特別に編曲したオーボエのための3つの小品、最近世を去ったジョーゼフ・ホロヴィッツの「クラリネットと弦楽のためのコンチェルタンテ」、そして《オペラ座の怪人》などミュージカルでおなじみアンドルーと、チェリストのジュリアンの父で、オルガニストとしても名を馳せたウィリアム・ロイド・ウェバーの『祖国の印象』から「フレンシャム池」などの9曲の世界初録音が含まれています。 ロンドン室内アンサンブルは、1997年にヴァイオリニスト、ピーター・フィッシャーによって設立されたアンサンブル。ロンドンの主要オーケストラや室内楽団から厳選された奏者で構成され、幅広く公演を行い高く評価されており、新作の演奏も積極的に行っています。
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ドン・バンクス(1923-1980):
声楽と室内楽作品集 [ロバート・ジョンソン(ホルン)/オーレ・ベーン(ヴァイオリン)/ジェニー・ダック=チョン(メゾ・ソプラノ)/フランチェスコ・チェラータ(クラリネット)/アリソン・プラット、ダリル・プラット、ジョシュア・ヒル(パーカッション)/ダニエル・ヘルスコヴィッチ(ピアノ) 他]BANKS, D.: Vocal and Chamber Music (Jenny Duck-Chong, Johnson, Bohn, Gartner, Phemister, Herscovitch, Celata)
発売日:2022年07月15日
NMLアルバム番号:TOCC0591
CD価格:2,175円(税込)
ドン・バンクス(本名: ドナルド・オスカー・バンクス)はオーストラリアの作曲家。若い頃にマティアス・セイバーに師事、ジャズに傾倒していた師の影響を受け、自身もジャズに没頭。イギリスのジャズ・プレイヤー、タビー・ヘイズと親しく、彼のためにいくつかの曲を書いています。1950年代にはロンドン現代音楽センターで指揮者エドワード・クラークの秘書を務めたのち、1967年から68年までは新音楽振興協会(SPNM)の会長を務めるなど要職を歴任、また教育者としても多くの後進を育てました。 このアルバムには彼の室内楽と声楽作品が収録されています。鋭いドラマ性と抒情性を湛えたホルン三重奏曲や、親しみやすい旋律を持つ「5つの北国の民謡」などバンクスの多彩な作品を楽しめます。 また「Tirade」はオーストラリアの詩人ピーター・ポーター(1929-2010)の詩を用いた1968年の作品。3人の打楽器奏者が奏でる約30の楽器からなる巨大なパーカッションアンサンブルと、ハープ、ピアノによる音楽は、まるで即興演奏のようですが、実はすべての音が楽譜に記されており、ここにメゾ・ソプラノのシュプレヒゲザング風の歌が絡み、ドラマティックな音楽を作り上げていきます。
収録作曲家:
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ボッケリーニ(1743-1805):
24の弦楽四重奏曲[6枚組 BOX] [ソナーレ四重奏団/ノモス四重奏団/レヴォリューショナリー・ドローイング・ルーム]発売日:2022年07月08日
CD 6枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
チェロ奏者として活躍したボッケリーニにとって、18世紀に発展した弦楽四重奏曲というジャンルは重要な位置を占めており、全部で90曲ほどの作品を残しました。ここではCPOに録音のある24曲をお求めやすい価格のBOXとして再リリースいたします。 CD1に収録された作品2は最初期のもの。彼がイタリアを去る前に書かれた作品で、サンマルティーニなどの諸先輩の影響が見える「よく歌う」作品です。CD2の作品32は1780年頃の作品。ウィーン、ロンドン、パリで出版され人気を得ました。CD3の作品33はハイドンの「ロシア四重奏曲」と同じ年の作品。6曲すべてが2楽章形式で書かれています。CD4の作品39と41は、ボッケリーニがプロシア国王に贈った作品。チェロ好きの国王を喜ばせたといわれています。CD5と6は晩年の作品で、第2番の最終楽章には当時流行していた「きらきら星」の旋律が効果的に使われています。
収録作曲家:
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ペロージ(1872-1956):
ピアノ五重奏曲 第1番・第2番
弦楽三重奏曲 第2番 [マッテオ・ベヴィラクア(ピアノ)/ローマ・トレ・オーケストラ・アンサンブル]PEROSI, L.: Piano Quintets Nos. 1-2 / String Trio No. 2 (Roma Tre Orchestra Ensemble, Bevilacqua)
発売日:2022年07月08日
NMLアルバム番号:8.574375
CD価格:1,900円(税込)
かつてプッチーニが「彼の頭の中には、私とマスカーニの頭の中よりも多くの音楽がある」と称賛したというイタリアの作曲家ロレンツォ・ペロージ。ミラノ音楽院で学び、1894年からヴェネツィアの聖マルコ大聖堂の合唱指揮者として活躍、その後聖職に就き、1890年代後半までにはオラトリオ「イエス・キリストの変容」などの宗教作品で国際的な名声を得た人です。 このアルバムには彼の3つの室内楽曲が収録されており、その端正な作風を存分に味わうことができます。冒頭の湧き上がるようなピアノのパッセージが印象的なピアノ五重奏第1番と、悲痛な旋律で始まるピアノ五重奏曲第2番は、ともに弟を亡くした悲しみの中で書かれた曲。どちらもコラール風の旋律を持つ美しい緩徐楽章が置かれ、活発な終楽章で曲が閉じられます。 伝統的な作風による弦楽三重奏曲第2番にも、慎ましさの中に大胆なリズムが用いられており、当時のイタリア音楽が求める新しい道行を探求しています。 演奏は2005年に設立されたローマ・トレ・オーケストラのメンバーによるアンサンブル。ローマとラツィオで生まれた最初の大学オーケストラで、若い世代に素晴らしい音楽を広めることを目的として活動しています。 ヴァイオリンの河崎日向子さんはローマ在住。いくつものアンサンブルに参加し、高く評価される奏者です。
収録作曲家:
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『CREATION』
~ロッケンハウス室内楽音楽祭40周年記念~
ヴィンケルマン、メルラン : チェロ協奏曲 ほか [ニコラ・アルトシュテット、イリヤ・グリンゴルツ、ヴィルデ・フラング、ギドン・クレーメル、ヨーナス・アホネン、クレメラータ・バルティカ ほか]Cello Recital: Altstaedt, Nicolas - WINKELMAN, H. / MERLIN, R. / MUSTONEN, O. (Creation)
発売日:2022年07月08日
NMLアルバム番号:ALPHA861
CD価格:2,475円(税込)
ロッケンハウス音楽祭40周年を祝う、新作ばかりを豪華アーティストの共演でギドン・クレーメルが中心となり、1981年にオーストリアのロッケンハウスで始められた室内楽音楽祭。40周年となる2021年はコロナ禍の中ながら無事に開催され、ヘレナ・ヴィンケルマンとラファエル・メルランによるチェロ協奏曲2曲が現在の芸術監督ニコラ・アルトシュテットのソロで初演されたほか、音楽祭に所縁のあるアーティストたちが多数の新作を寄せました。 ヴィンケルマンの協奏曲が25分で「ソネット74」が9分ほど、メルランの協奏曲が15分ほどあるほかは、ほとんどが1分前後、長くて3分台という演奏時間の小品ばかり。エサ=ペッカ・サロネン、レーラ・アウエルバッハ、エリッキ=スヴェン・トゥールなどの人気作曲家や、パトリツィア・コパチンスカヤ、オッリ・ムストネンといった気鋭の演奏家たちによる作品が次々と現れ、まるで万華鏡のような面白さです。 音楽祭の創立者クレーメルのほか、参加アーティストの豪華さもこの音楽祭ならでは。
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シャーンドル・ヴェーグ指揮
カメラータ・ザルツブルク名演集[6枚組 BOX] [インターナショナル・ミュージシャンズ・セミナー・ソロイスツ/カメラータ・ザルツブルク(モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ、ザルツブルク)/シャーンドル・ヴェーグ(指揮)]発売日:2022年07月08日
CD 6枚組価格:4,200円(税込、送料無料)
ハンガリーに生まれ、1924年からリスト音楽院でヴァイオリンをフバイ、作曲をコダーイに学んだシャーンドル・ヴェーグ(1912-1997)。1927年にリヒャルト・シュトラウスの指揮でヴァイオリニストとしてデビューを飾り、1930年の音楽院卒業後にはソリストとして活動を始めるとともに、1935年にハンガリー四重奏団を結成、1940年まで在籍し、バルトークの「弦楽四重奏曲第5番」の初演も務めました。以降、ヴァオリニストとして、また指揮者として活躍し、1953年にはフランス国籍を取得。教育者としても素晴らしい実績を残し、1971年から1997年にはザルツブルク・モーツァルテウム音楽院で教鞭を執り、数多くの後進を育てました。 このBOXには、1979年から指揮者を務めたカメラータ・ザルツブルク(モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ)との名演を中心に収録。ハイドン、シューベルト、ブラームスなどのウィーン古典派、ロマン派から、20世紀のシェーンベルクやベルク、バルトーク、ストラヴィンスキーまでの多彩な作品を、ヴェーグはモダン楽器小編成オーケストラの機動性を生かしながらも、自然かつ魅力的に聴かせます。既にORFEOレーベルから発売されている13枚組BOX【ORFEO録音集 1983-1996年】(J999713)の収録曲とは違ったレパートリーをお楽しみください。 またベートーヴェンの2作品は、イギリスのコーンウォールで開催された室内楽セミナーでの演奏。ヴェーグが1972年から教えていたインターナショナル・ミュージシャンズ・セミナーの奏者たちが見事に弾きこなしています。
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タネーエフ(1856-1915):
弦楽三重奏曲 Op.31
ピアノ四重奏曲 Op.20 [スペクトラム・コンサーツ・ベルリン]TANEYEV, S.I.: String Trio, Op. 31 / Piano Quartet, Op. 20 (Spectrum Concerts Berlin)
発売日:2022年06月24日
NMLアルバム番号:8.574367
CD価格:1,900円(税込)
チャイコフスキーに教えを受け、作曲家・ピアニストとして活躍したタネーエフ。教師としても才能を発揮、スクリャービンやラフマニノフの師として名を遺しています。生前は対位法の理論家としても広く知られたタネーエフらしく、ここに収録された2曲もその持ち味が最大限生かされており、さらに哀愁漂う美しいメロディも満載の聴きごたえある作品です。 弦楽三重奏曲 Op.31はもともとヴァイオリン、ヴィオラ、テナー・ヴィオラという珍しい編成で書かれた作品。テナー・ヴィオラとは大きなヴィオラのような形をしていて、通常のヴィオラよりも低い調弦をする楽器です。初演はこの楽器によって行われましたが、楽器自体が廃れてしまったため、現在ではヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのトリオで演奏されます。古典的な形式による明るい第1楽章、湧き上がるような曲調を持つ第2楽章、讃美歌のような旋律によるゆったりとした第3楽章、そして快活な終楽章は、第1楽章の素材が時折姿を見せながら曲を盛り上げます。 ピアノ四重奏曲ホ長調 Op.20は名ピアニストであったタネーエフならではの技巧的なピアノ・パートが聴きどころです。情熱的なモティーフに彩られた第1楽章、旋律美が魅力の第2楽章、タネーエフの特徴といえる対位法の技術が最大に発揮された終楽章を持つ充実した曲です。 スペクトラム・コンサーツ・ベルリンは、1988年にアメリカ人チェリスト、フランク・サムナー・ダッジによって設立されたアンサンブルです。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
〈ピアノ三重奏曲集 第7集〉
第16番・第19番・第35番・第37番・第41番 [オーバリン・トリオ]HAYDN, J.: Keyboard Trios, Vol. 7 (Oberlin Trio)
発売日:2022年06月24日
NMLアルバム番号:8.574385
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの人気シリーズ、「ハイドンのピアノ三重奏曲」の第7集です。今作には5曲の三重奏曲を収録。 第16番は1790年6月にロンドンで出版された作品で、ヴァイオリン・パートはフルートでも演奏できるように書かれており(アルバムではヴァイオリンで演奏)、速い楽章とゆっくりとした楽章の対比が見事な仕上がりを見せています。第35番は1764~65年頃の作品で、華麗なピアノ・パートが特徴です。第37番は1766年以前に作曲され、フンメル社から出版されました。ゆったりとしたアダージョで始まり、颯爽とした第2楽章とさわやかなメヌエットが続きます。第41番は1767年以前の作品。3つの楽器は対等に扱われています。第19番は1794年にロンドンで出版された作品。二重変奏曲の形式による第1楽章、高音域の旋律が魅力的な第2楽章、ト長調に転じる第3楽章とまとまりの良い構成です。 演奏は1982年にオーバリン音楽大学の教員たちによって結成されたオーバリン・トリオが担当しています。
収録作曲家:
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ホルンボー(1909-1996):
〈弦楽四重奏曲集 第2集〉
第2番・第14番・「クァルテット・セレーノ」 [ナイチンゲール弦楽四重奏団]HOLMBOE, V.: String Quartets, Vol. 2 (Nightingale String Quartet)
発売日:2022年06月24日
NMLアルバム番号:6.220717
SACD-Hybrid価格:2,400円(税込)
第1集(8.226212)がグラモフォン誌で高く評価された、ナイチンゲール弦楽四重奏団によるヴァーフン・ホルンボーの弦楽四重奏曲集。第2集には第2番、第14番、遺作となった「クァルテット・セレーノ」の3曲が収録されています。 5楽章で構成された第2番は1949年の作品。それまでに10曲の弦楽四重奏曲を書いていたホルンボーは以前の作品をすべて破棄し、1年半を費やして新たに第1番から第3番までを作曲したという力作です。1975年に作曲された第14番は、第2番とはほぼ25年の隔たりがあり、その作風もかなり変化しています。6楽章がコンパクトにまとめられた幻想的な作品です。「クァルテット・セレーノ」はホルンボー未完の作品で、彼の弟子ペア・ノアゴーが補筆完成させました。 ナイチンゲール弦楽四重奏団は2007年に結成されたコペンハーゲンを拠点とするアンサンブルです。
収録作曲家:
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ニールス・ベンソン(1919-2000):
木管五重奏曲集 [カール・ニールセン・クィンテット]BENTZON, N.V.: Wind Quintets (Carl Nielsen Quintet)
発売日:2022年06月24日
NMLアルバム番号:8.226127
CD価格:2,475円(税込)
デンマーク現代音楽の象徴的存在として知られたニールス・ヴィゴ・ベンソン。1940年代より活動をはじめ、古典派の形式を用いた独自の作風を開拓、1000作に近いユニークな作品を遺しています。 このアルバムには5曲の木管五重奏作品を収録。どの曲も親しみやすい旋律を持ち、ヴィルトゥオーゾ的な表現と創意工夫に満ちた作品を楽しめます。 カール・ニールセン・クインテットは、2006年に結成されたデンマークのアンサンブル。各々のメンバーはアンサンブルでのキャリアと並行して、デンマークとスウェーデンの交響楽団で活躍する名手たちです。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
4手と2台ピアノのための作品全集[18枚組 BOX] [ジルケ=トーラ・マティース(ピアノ)/クリスティアン・ケーン(ピアノ)]発売日:2022年06月24日
CD 18枚組価格:9,675円(税込、送料無料)
ブラームスは管弦楽作品や比較的規模の大きな室内楽を書く際に、しばしば2台ピアノもしくは4手連弾版を作りました。それらは、友人たちを交えた試演のためであったり、より多くの人々に家庭などの場で親しんでもらうためであったりしましたが、ピアノを知り尽くしたブラームスならではの工夫が凝らされています。特に管弦楽作品の編曲版では作品の骨格や構造が透けて見えるような効果があり、ピアノ版と比べることでブラームスの作曲や編曲技法の奥義に迫ることが出来ます。 このBOXはブラームス没後100年を記念して1997年に発売開始した一連の録音を集成したもので、彼の4手連弾と2台ピアノのための編曲作品全てを収録しています。交響曲や管弦楽曲、ピアノ協奏曲や室内楽の編曲に加え、17歳の時に作曲した「ロシアの思い出」、ハンガリー舞曲、2台のピアノのためのソナタなど、4手/2台ピアノ用のオリジナル曲も含まれています。CD16-18には、あまり耳にする機会のないシューマン、シューベルト、ヨアヒム作品の編曲が収録されており、とりわけヨアヒム作品は演奏される機会が少なく、貴重な録音です。 演奏するジルケ=トーラ・マティースとクリスティアン・ケーンは、各々が優れたソリストとして活躍する傍ら、大学でピアノを教える教育者としても活躍。 ケーンはベーレンライター社から出版されている「ブラームス: 4手ピアノ作品」の編集者も務めています。
収録作曲家:
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パガニーニ(1782-1840)/ロッラ(1757-1841):
弦楽器とファゴットのための室内楽作品集 [アンドレア・ブレッサン、ジョヴァンニ・グッツォ、ガブリエル・シェク、ダナ・ゼムツォフ、パウ・コディーナ]発売日:2022年06月24日
CD価格:2,475円(税込)
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エーベルル(1765-1807):
弦楽四重奏曲集 Op.13 Nos. 1-3(1801) [カザル四重奏団]EBERL, A.: String Quartets, Op. 13, Nos. 1-3 (Casal Quartet)
発売日:2022年06月24日
NMLアルバム番号:SM391
CD価格:1,950円(税込)
アルバム「ベートーヴェンの世界 1799-1851」(SM283)の録音を進める際、モーツァルトの弟子であったアントン・エーベルルの作品に出会ったというカザル四重奏団のメンバーたち。このアルバムではその作品を取り上げ、当時ベートーヴェンを上回る評価を得るも、絶頂期に病によって不意に人生に幕を降ろしたエーベルルの真価を探っていきます。この3曲の四重奏曲は1801年に書かれたもので、ウィーン古典派の様式に基づきながら、初期ロマン派への移行を感じさせる革新的な作品です。 カザル四重奏団はグラミー賞に3度ノミネートされたほか、ECHO KLASSIK、DIAPASON d'Orをはじめとした音楽誌で数々の賞を受賞した古典派作品を得意とする弦楽四重奏団です。
収録作曲家:
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ユオン(1872-1940):
〈ヴィオラのための室内楽作品集〉 [ベイジル・ヴェンドリエス(ヴィオラ)/イーゴリ・ピカイゼン(ヴァイオリン)/ウィリアム・デイヴィッド(ピアノ)]JUON, P.: Silhouttes, Series 2 / Viola Sonatas Nos. 1 and 2 / Trio Miniatures (Chamber Music for Viola) (Vendryes, Pikayzen, David)
発売日:2022年06月24日
NMLアルバム番号:TOCC0389
CD価格:2,175円(税込)
1872年、スイス人の両親のもとにモスクワで生まれたパウル・ユオン。モスクワ音楽院では作曲と音楽理論をアントン・アレンスキーおよびセルゲイ・タネーエフに師事し、その後ベルリンに留学。ヴォルデマール・バルギールのもとで研鑽を積みました。同郷のラフマニノフから「ロシアのブラームス」と呼ばれるほど初期の作品からはドイツ・ロマン派の影響が感じられますが、少しずつ複雑なリズムや旋法を用いた作風に移行、作品は難解になっていきます。 このアルバムにはヴィオラを伴う作品を収録。渋く深い音色を生かしたこれらの作品からは、確かにブラームス風の響きも感じられますが、作曲年代に20年以上の隔たりがある2つのヴィオラ・ソナタからは、ユオンの作風の変遷が窺えます。 ヴィオラを弾くヴェンドリエスはコロラド交響楽団の首席奏者を務めたほか、1986年から1995年までオーロラ四重奏団のメンバーとして、ニューヨーク、ロンドン、東京でリサイタルを行ったことがあるヴェテラン奏者。現在は教育者として後進の指導に熱心にあたっています。
収録作曲家:
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シェルプ(1894-1977):
〈室内楽作品集 第2集〉
室内音楽 - フルート、ヴィオラとハープのために
ソナタ 第3番 - フルートとピアノのために
三重奏曲 - フルート、チェロとピアノのために
四重奏曲 - オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのために [ステファヌ・レティ(フルート)/ニコラ・コック=バシリウ(オーボエ)/イザベル・モレッティ(ハープ)/アレクサンダー・クナーク(ヴァイオリン)/ジャン=エリック・スーシー(ヴィオラ) 他]SCHELB, J.: Chamber Music, Vol. 2 - Oboe Quartet / Flute Sonata No. 3 / Flute Trio (Réty, Cock-Vassiliou, Moretti, Knaak, Zhdanov, Ishay)
発売日:2022年06月24日
NMLアルバム番号:TOCC0548
CD価格:2,175円(税込)
20世紀ドイツの知られざる作曲家の一人、ヨーゼフ・シェルプ。シェルプはもともと「リストの弟子」として活躍した才能あるピアニストであり、フライブルク音楽院の教師としても活躍、第二次世界大戦中には作曲家としての名声も勝ち得ていましたが、1942年に爆撃によってそれまで書いた作品のほとんどが消失してしまいました。 しかし戦後に不屈の精神で立ち直り、ヒンデミットを思わせる新古典的な作品や、バルトーク風の力強い曲を次々発表、82歳で亡くなるまでその創作意欲が衰えることはなく、150近くの作品を書き上げています。 今回収録された世界初録音となる4つの室内楽曲は、作曲家の息子アルベルトが、未録音の父の作品を集め編集したもの。どの曲からもフランス印象派の影響が感じられるとともに、シェルプの巧みな対位法が生かされており、作品からは自由なエネルギーと楽しい雰囲気が溢れています。
収録作曲家:
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モーラン(1894-1950):
室内楽作品集 [フィデリオ三重奏団/ニッキー・スウィーニー(ヴァイオリン)]発売日:2022年06月17日
CD価格:2,100円(税込)
イギリスの作曲家アーネスト・モーランの室内楽作品集。アイルランドを愛し、ヴァレンティア島に2年間居住、その後の1934年頃から亡くなるまでケンメアで過ごし、この地を第2の故郷としました。このアルバムに収められた室内楽作品は、どれもアイルランドでの体験がメロディに影響を与えているとされています。 初期のピアノ三重奏曲からはラヴェルの影響が感じられますが、全体にスケールが大きく、第2楽章ではチェロがアイルランド民謡風の旋律を歌いあげます。「ヴァイオリン・ソナタ」ホ短調は彼の師ジョン・アイアランドを思わせる陰鬱な雰囲気を持ちながらも、ヴァイオリンの名人芸も発揮された見事な作品です。 1930年の「2つのヴァイオリンのためのソナタ」はこの当時としては珍しい編成による作品であり、彼のヴァイオリンに対する愛が感じられます。1943年の「チェロとピアノのための前奏曲」は後に結婚することとなるチェリスト、ピアーズ・コートモアのために書かれた美しい曲です。 アイルランドと強いつながりを持つフィデリオ三重奏団とヴァイオリニストのニッキー・スウィーニーの演奏で。
収録作曲家:
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Here With You
クラリネットとピアノのための作品集 [アンソニー・マクギル(クラリネット)/グロリア・チェン(ピアノ)]Clarinet and Piano Recital: McGill, Anthony / Chien, Gloria - BRAHMS, J. / WEBER, C.M. von / MONTGOMERY, J. (Here With You)
発売日:2022年06月17日
NMLアルバム番号:CDR90000-207
CD価格:2,025円(税込)
ニューヨーク・フィルの首席クラリネット奏者、アンソニー・マクギルのソロ・アルバム。マクギルはニューヨーク・フィルの楽団上初のアフリカ系アメリカ人の首席奏者で、その卓越した音楽性と顕著な活動によって2020年にはエイヴリー・フィッシャー賞を受賞しました。 伴奏を務めるグロリア・チェンは、マクギルとリンカーン・センター室内楽協会で頻繁に共演しているピアニストで、このアルバムは彼らの15年間にわたる友情から生まれたものです。 収録曲はブラームスの2曲のクラリネット・ソナタとウェーバーの協奏的大二重奏曲を中心にしており、2人の奏者の卓越した技巧と、音のやりとりが楽しめます。また、世界初録音となる「Peace in 2020」はシカゴ交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスを務めるジェシー・モンゴメリーの新作。新型コロナ感染症のパンデミックによる混乱した世界に平和が訪れることを願って書かれた作品です。
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ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン
デュボワ、ダンディ、カプレ:
作品集 [ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン]Wind Ensemble Music - DUBOIS, T. / INDY, V. d' / CAPLET, A. (Polyphonia Ensemble Berlin)
発売日:2022年06月10日
NMLアルバム番号:OC493
CD価格:2,475円(税込)
ベルリン・ドイツ交響楽団のメンバーによって結成された“ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン”による近代フランスの室内楽作品集。デュボワ、ダンディ、カプレ、この3人は同時代の作曲家たちの影に隠れ、あまり目立つことはありませんが、フランス音楽の発展において重要、かつ独自の役割を果たした人たちです。 デュボワはパリ音楽院でトマに指示、ローマ大賞を受賞後、マドレーヌ寺院の楽長に就任するとともに、パリ音楽院の教授として多くの後進を育てました。宗教曲やバレエ作品を残しましたが、この弦楽五重奏と木管五重奏の組合せによる十重奏曲は後期の作品で、厚みのある和声が特徴です。 「フランスの山人の歌による交響曲」で知られるダンディの「歌と踊り」はフルート、オーボエ、クラリネット2本、ファゴット2本、ホルンの七重奏曲。フランクを思わせる歌部分と軽妙な曲調が魅力的な踊りの部分からなる作品です。 ドビュッシー作品のオーケストラ編曲で知られるカプレの「ペルシャ組曲」はエキゾチックな旋律を粋に用いた管楽十重奏曲。管のみの軽やかな響きが魅力的です。
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大作曲家 ドビュッシー
朗読と音楽で綴る生涯 [さまざまな演奏家]CADDY, D.: Great Composers in Words and Music - Claude Debussy
発売日:2022年06月10日
NMLアルバム番号:8.578364
CD価格:1,900円(税込)
フランス近代を代表する作曲家ドビュッシー。彼の作品は、新しい芸術の時代の幕開けを告げるものでした。当時、喝采と批判の両方を呼んだその音楽を聴きながら、彼の波乱に満ちた生涯を辿る1枚です。
収録作曲家:
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ビーバー(1644-1704):
トランペットと弦楽のためのバレットとソナタ集
フックス(1660-1741):
器楽のための協奏曲/パルティータ [クレメンチッチ・コンソート/レネー・クレメンチッチ(指揮)]発売日:2022年05月27日
CD 2枚組価格:2,475円(税込)
レネー・クレメンチッチ(ルネ・クレマンシック)率いるクレメンチッチ(クレマンシック)・コンソートによる2004年録音の名盤2枚をセットにした再発盤。どちらもクレメンチッチ独自の研究成果が盛り込まれており、とりわけフックスは、その作品研究が彼のライフワークでもあることから、ほとんど出版されていなかった器楽作品を演奏したことで高く評価されています。 クレメンチッチ・コンソートはバロック・ヴァイオリニスト、ヒロ・クロサキがコンサートマスターを務める古楽アンサンブル。録音時、すでに10年以上もこのアンサンブルで演奏していた彼は単なる技巧の披露にとどまらない、作品に深く切り込んだ見事な解釈を聞かせます。 またビーバーで素晴らしいバロック・トランペットを聴かせるのは、ジャズ・トランペット奏者でもあるヘルベルト・ヴァルザー。即興的要素も加えながら難しい楽器をやすやすと吹きこなしています。
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リース(1784-1838):
弦楽四重奏曲集 第4集 [シュパンツィヒ・クァルテット]発売日:2022年05月27日
CD価格:1,800円(税込)
フェルディナンド・リースの弦楽四重奏曲シリーズ第4弾。このアルバムには作曲家としてのリースの重要性を確認できる2作品が収録されています。ベートーヴェンの弟子であるリースは、ピアノ曲だけではなく、生涯を通じて弦楽四重奏曲や五重奏曲の作曲に力を注いでいました。1809年に書かれたハ長調の弦楽五重奏曲は、1790年代に「シュパンツィヒ・クァルテット」を創設したヴァイオリニスト、イグナーツ・シュパンツィヒに献呈されたもので、ヴァイオリンをはじめとした各楽器の妙技が存分に楽しめる作品に仕上がっています。 また、1826年に書かれたイ短調の弦楽四重奏曲は、4/4拍子ではじまる第1楽章が、わずか4小節後に6/8拍子の短い動機で遮られるなど、かなりユニークな作風を持っています。この曲は、1827年、当時の音楽専門誌で「リースの作曲に慣れ親しみ、その中に特異なものを認めた者は誰でも、この作品に魅了され、稀に見る喜びを味わうだろう。彼の作品はすべて高貴で壮大な性格を持ち、堅固である。」と絶賛されています。 演奏はベートーヴェンの友人でもあったシュパンツィヒの名を冠するシュパンツィヒ・クァルテット。当時の雰囲気を伝える典雅な演奏をお楽しみください。
収録作曲家:
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ヒラー(1811-1885):
ピアノ四重奏曲 第3番 Op.133
ピアノ五重奏曲 Op.156 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ミンゲット四重奏団]発売日:2022年05月27日
CD価格:1,800円(税込)
ドイツのロマン派時代に活躍したフェルディナント・ヒラー。10歳から作曲をはじめ、ヨハン・ネポムク・フンメルに師事、ピアニストとして才能を開花させるとともに作曲の腕を磨きました。以降、作曲家・指揮者としてヨーロッパ全域で名を馳せましたが、死後は残念なことにその名声が忘れられ、作品の演奏機会も失われてしまいました。 このアルバムに収録された2つの作品、ピアノ四重奏曲第3番とピアノ五重奏曲はヒラーの円熟期である1860年代から70年代に作曲されたもの。ピアノ四重奏曲第3番は、ピアノ・パートの華やかさが際立つ、シューマンの影響を感じさせる劇的で創造力に富んだ作品。終楽章はイ長調に転じ輝かしく終わります。ピアノ五重奏曲はより抒情的で、第1楽章の主題が最終楽章にも現れて統一感を持たせています。 初演時こそ高く評価されたものの、コンサート・レパートリーになることのなかったこれら不遇の作品を、ミンゲット四重奏団とオリヴァー・トリンドルが見事な演奏で聴かせます。
収録作曲家:
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ロンバルディーニ=ジルメン(1745-1818):
6つの弦楽四重奏曲 [ロンバルディーニ四重奏団]発売日:2022年05月27日
CD価格:1,800円(税込)
イタリアの女性作曲家・ヴァイオリニスト、マッダレーナ・ロンバルディーニ=ジルメンの弦楽四重奏曲集。 ヴェネツィアで貴族の家に生まれるも幼くして両親を亡くし、7歳でヴェネツィア女子孤児院に引き取られました。そこで音楽教育を受けた彼女はヴァイオリン演奏の才能を見出され、ジュゼッペ・タルティーニに師事し研鑽を積みました。その後、ヴァイオリニストのルドヴィコ・ジルメンと結婚、夫婦で演奏旅行に出かけるなど、18世紀にプロの音楽家として活躍した数少ない女性の一人として名を遺しています。 「最初に弦楽四重奏曲を作曲した女性」とも言われる彼女の6つの四重奏曲はどれも2つの楽章で構成されており、豊かな情感が感じられます。 演奏は作曲家の名を冠した「ロンバルディーニ四重奏団」が担当、共感溢れる演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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サン=ジョルジュ(1745-1799):
6つの協奏的四重奏曲(1777) [アラベラ弦楽四重奏団]SAINT-GEORGES, J.B.C. de: 6 Concertante Quartets (Arabella String Quartet)
発売日:2022年05月27日
NMLアルバム番号:8.574360
CD価格:1,900円(税込)
カリブ海のフランス領、グアドループ島出身のサン=ジョルジュ。アフリカ系の母親の血を引いたため褐色の肌色を持った彼は、偏見にも負けず、優れた剣士、運動選手、ヴァイオリンの名手、そして作曲家として18世紀後半のフランスで大活躍しました。 このアルバムに収録された一連の弦楽四重奏曲は、各奏者に腕前を競わせるのではなく、アンサンブルとしての音色の妙を追求し、豊かな抒情性も備えた聴きごたえのあるもので、当時のフランスで未だ黎明期にあったこのジャンルに一石を投じました。 演奏するアラベラ弦楽四重奏団はイェール大学で出会った音楽家たちのアンサンブルです。
収録作曲家:
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〈ブラームス室内楽作品全集 第10集〉
ピアノ連弾作品集 [エリック・ル・サージュ、テオ・フシュヌレ]発売日:2022年05月27日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
全集から待望の分売!
ル・サージュとフシュヌレによるブラームス連弾作品集ル・サージュを中心に、ブラームスの室内楽作品全てをライヴ録音するプロジェクトの最終巻。先に全集としてBOXで発売されましたが、未発売だった第10集が分売で登場しました。 元は混声四重唱と連弾のために書かれ、後に連弾だけで演奏出来るように改作された「愛の歌」「新・愛の歌」、管弦楽編曲でも多くの人を魅了している「ハンガリー舞曲集」を中心に収録。プロジェクトを先導したル・サージュと、2018年ジュネーヴ国際コンクールの覇者テオ・フシュヌレによる息の合ったデュオが、美しいメロディで知られるこれらの作品の魅力を十二分に引き出しています。収録作曲家:
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メシアン(1908-1992):
世の終わりのための四重奏曲 [クリスティーナ・オストラン(ヴァイオリン)/ジョニー・テシエ(クラリネット)/ヘンリク・ダム・トムセン(チェロ)/ペア・サロ(ピアノ)]MESSIAEN, O.: Quatuor pour la fin du temps (Åstrand, Teyssier, Thomsen, Salo)
発売日:2022年05月27日
NMLアルバム番号:6.220679
SACD-Hybrid価格:2,175円(税込)
メシアンの最も有名な作品の一つ「世の終わりのための四重奏曲」は、第二次世界大戦中の1940年にドイツ軍の捕虜となったメシアンが収容所で書いた作品。そこで出会った音楽家、チェリストのエティエンヌ・パスキエとクラリネット奏者アンリ・アコカ、ヴァイオリン奏者ジャン・ル・ブレール、そしてメシアン自身のピアノのために書かれており、メシアンが愛する鳥の声や神への賛美が至るところに顕れる名作に仕上がっています。 デンマーク国立交響楽団(DR放送交響楽団)のコンサートマスター、クリスティーナ・オストランと首席クラリネット奏者ジョニー・テシエ、同じく首席チェロ奏者ヘンリク・ダム・トムセンの3人に加え、デンマークを拠点に活動するピアニスト、ペア・サロは、この曲をコンサートで何度も演奏しており、満を持しての録音となりました。 DXD352.8kHz/32bitでの録音、マルチ・チャンネルを含むSACDでの発売です。
収録作曲家:
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チャピ(1851-1909):
弦楽四重奏曲 第3番・第4番 [ラテンアメリカ四重奏団]CHAPI, R.: String Quartets Nos. 3 and 4 (Cuarteto Latinoamericano)
発売日:2022年05月27日
NMLアルバム番号:DSL-92254
CD価格:2,100円(税込)
スペインの作曲家チャピは主にサルスエラ(スペイン語によるスペイン風オペラ)作曲家として活躍しましたが、その長いとは言えない生涯の晩年に弦楽四重奏曲を4曲作曲しています。第3番はニ長調を採りながら短調に傾斜した激しく悲劇的な雰囲気の濃い作品。緩徐楽章を持たない第4番はロ短調ながら軽妙さや躍動感のある作品です。 演奏する「ラテン・アメリカ弦楽四重奏団」はその名の通り、ヴィラ=ロボスやチャベスなどの南米の音楽と、その基になったスペインの音楽を得意とするアンサンブルです。メキシコ人の3兄弟を中心として1982年に結成、以降独自のレパートリーを開拓、幾度もグラミー賞にノミネートされるほどの実力を持っています。
収録作曲家:
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Songs of Love and Despair
ビーザー/ブラントリー/ブドシュ/シューベルト
チェロとギターのための作品集 [ボイド・ミーツ・ガール]Cello and Guitar Recital: Boyd Meets Girl - BEASER, R. / BRANTLEY, P. / BUDOŠ, M. / SCHUBERT, F. (Songs of Love and Despair)
発売日:2022年05月27日
NMLアルバム番号:DSL-92255
CD価格:2,100円(税込)
Boy meets Girl ボーイ・ミーツ・ガールにギタリストの名前(Boyd)を引っかけたデュオ、ボイド・ミーツ・ガール。二人は結婚して一緒に暮らしており、スタジオも近くにあったことからパンデミックの間も新曲のリサーチ、アレンジ、リハーサルそして録音を続けることが出来ました。 そうした中で生まれたのがこのアルバム。ドビュッシーの穏やかな美しさ、ボッケリーニの楽しい躍動感といったクラシック作品のみならず、アパラチア地方に伝わったスコットランドやアイルランド民謡の哀調を帯びた世界(トラック6-9)、更には二人が大ファンだというビートルズ(同12&13)、ビヨンセ(同5)、レディオヘッド(同15)の曲も収めています。
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エレキギター・デュオによる
ラヴェルとバルトーク [ハイ・ロー・デュオ(エレクトリック・ギター)]発売日:2022年05月27日
LP価格:3,525円(税込、送料無料)
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グレグソン(1945-):
室内楽作品集
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
ジヴェルニーの庭 他 [ナバラ四重奏団]GREGSON, E.: Chamber Music - String Quartets Nos. 1 and 2 / Le Jardin à Giverny / Triptych (Teale, Buckland, Navarra Quartet)
発売日:2022年05月20日
NMLアルバム番号:8.574223
CD価格:1,900円(税込)
1945年、イングランド出身の作曲家エドワード・グレグソン。王立音楽アカデミーで作曲とピアノをアラン・ブッシュに師事、作曲部門で5つの賞を獲得しました。その後は優れた作曲家として、BBCフィルハーモニックやロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団、ボーンマス交響楽団やハレ管弦楽団などから委嘱を受ける他、さまざまな著名ソリストのために協奏曲を作曲、また吹奏楽や金管アンサンブルのための作品も多く、2016年にはブラック・ダイク・バンドに作品を提供するなどこの分野の貢献度の高さも知られています。 1970年代から80年代にかけての彼の作品は、どちらかというと抽象的なコンセプトに基づくものが多かったのですが、近年、とりわけ21世紀になってからは、表現力に磨きがかかり、情感豊かな作品が増えています。批評家に「厳格さと静謐さを併せ持つ、驚くべき作品」と絶賛された弦楽四重奏曲第1番や、超絶技巧を駆使した「三部作」、まろやかで色彩的な音使いが美しい弦楽四重奏曲第2番など、現在のグレグソンの心情を端的に表すかのような曲が並びます。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
〈ピアノ三重奏曲集 第6集〉
第15番・第32番・第38番・第39番・第40番 [アクィナス・ピアノ三重奏団]HAYDN, J.: Keyboard Trios, Vol. 6 (Aquinas Piano Trio)
発売日:2022年05月20日
NMLアルバム番号:8.574362
CD価格:1,900円(税込)
2008年から継続するNAXOSのハイドン「ピアノ三重奏曲」シリーズの第6集は、第5集に続き、演奏をアクィナス・ピアノ三重奏団が担当。 ハイドンのピアノ三重奏曲の多くは、用いられる楽器がチェンバロからフォルテピアノへと移行するとともに、ソナタ形式がある程度定まった時期に書かれました。これらは弦楽四重奏曲とほぼ平行して書き続けられており、1755年頃に書かれたへ長調 Hob.XV:40 のような初期の作品はディヴェルティメント、もしくはパルティータと呼ばれるほか、第15番ト長調 Hob.XV:15のようにヴァイオリンの代わりにフルートでも演奏可能とされている作品などその内容は多彩です。 軽やかで風通しのよいハーモニーを特徴とする6曲をお楽しみください。
収録作曲家:
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パガニーニ(1782-1840):
〈弦楽とギターのための四重奏曲集 第2集〉
第7番・第14番・第15番 [パガニーニ・アンサンブル・ウィーン]PAGANINI, N.: Quartets for Strings and Guitar (Paganini Ensemble Vienna)
発売日:2022年05月20日
NMLアルバム番号:CDS7938
CD価格:2,325円(税込)
ヴァイオリンの超絶技巧の持ち主として知られたパガニーニ。実はギターの演奏にも秀でており、一時期はギターのための作品も多く書いていました。そんなパガニーニのギター四重奏曲は15作が出版されており、これらをすべて録音するというシリーズの第1集(CDS7912)も好評を博しています。 この第2集には独創的なメロディが楽しめる第7番、よりヴィルトゥオーゾ的で、ヴァイオリニストとしてのパガニーニの魅力が存分に発揮された第14番、ヴィオラの深く印象的な音色がまるでオペラのような表現力を醸し出す第15番の3曲を収録。 第1集と同じくパガニーニの研究家として知られる名手マリオ・ホッセンが設立したウィーンを拠点に活躍するアンサンブル“パガニーニ・アンサンブル・ウィーン”による演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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G.G.フェラーリ(1763-1842):
ハープとピアノのための二重奏曲集 [パオラ・ペルッチ(ハープ)/カルロ・マッツォーリ(フォルテピアノ)/エルサ・ボネッティ(ナチュラルホルン)/ルカ・デルプリオーリ(ナチュラルホルン)]FERRARI, G.G.: Duets for Harp and Piano (Perrucci, Mazzoli)
発売日:2022年05月20日
NMLアルバム番号:CDS7953
CD価格:2,325円(税込)
ジャコモ・ゴティフレード・フェラーリはイタリアのロヴェレートで生まれ、ナポリで学んだ後、フランスで過ごすものの革命から逃れロンドンに定住。1780年代後半のパリとロンドンの音楽界で高い評価を得た作曲家です。オペラ・声楽の分野での成功が目立ちましたが、2曲のピアノ協奏曲やピアノ・ソナタ、ヴァイオリンまたはフルートを伴うソナタも数多く残しています。 このアルバムに収録されたピアノとハープのための4つの二重奏曲は、ハイドンやモーツァルトへの敬愛が感じられる美しい旋律を持つ作品で、彼の作風の特徴が明確に示されています。スケルツォ楽章を欠く第2番以外は、流麗なアレグロ楽章、表情豊かな緩徐楽章、快活なスケルツォ、躍動豊かなロンドと定型の4楽章で構成されていますが、第3番と第4番にはホルンの伴奏が付くなど響きの変化も工夫されています。 復元楽器を含む18-19世紀の楽器による演奏は、作曲当時の雰囲気を伝えます。
収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
室内楽作品全集[4枚組 BOX] [エリザベート王妃音楽院 オーギュスタン・デュメイ、岡田修一、フランク・ブラレイ、ジョナタン・フルネル ほか]FRANCK, C.: Chamber Music (Complete) (Blekh, Braley, Chenorkian, Cormann, Dumay, Egholm)
発売日:2022年05月13日
NMLアルバム番号:FUG795
CD 4枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
生誕200年記念、フランクの作風の変遷を辿る好企画!ベルギーを代表する作曲家セザール・フランクの生誕200年を記念し、その室内楽作品を全て収めた4枚組のアルバムが作曲家の母国のレーベルFuga Liberaから登場。エリザベート王妃音楽院(Queen Elisabeth Music Chapel)、ロマン派フランス音楽センター(Palazetto Bru Zane)との企画によるもので、音楽院で教鞭を執るアーティストを中心とした、オーギュスタン・デュメイ、岡田修一、フランク・ブラレイ、ジョナタン・フルネルなどの豪華な演奏陣が顔を揃えています。 フランクが12歳になる直前に書き上げた単楽章のピアノ三重奏曲に始まり、有名なヴァイオリン・ソナタ、ピアノ五重奏曲を経て最晩年の弦楽四重奏曲までを作曲年代順(チェロ・ソナタは編曲年)に収録。子供の頃から既にフランクらしさを垣間見せる早熟ぶりに驚かされつつ、オルガニストとして多忙だった時期の約30年の空白を経て、円熟期へ向かってより深みを増していく過程を堪能することができます。
収録作曲家:
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ベルンハルト・モリーク(1801-1869):
弦楽四重奏曲全集[4枚組 BOX] [マンハイム弦楽四重奏団]発売日:2022年04月29日
CD 4枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
BOX化! ベルンハルト・モリーク弦楽四重奏曲全集ニュルンベルクでファゴット・ヴァイオリン奏者の父の下に生まれたベルンハルト・モリーク(モーリック)。6歳で公開演奏を行うなど神童ぶりを発揮。ルイ・シュポアにヴァイオリンを師事し、23歳でシュトゥットガルト宮廷劇場の宮廷楽長兼コンサートマスターに就任。ヨーロッパの至る所でツアーを行い高い名声を得ていました。またベーム式フルートの開発者であるテオバルト・ベームと親しく、彼のためにフルート協奏曲も書いています。 モリークはヴァイオリン作品を多く遺しており、なかでも8曲の弦楽四重奏曲は古典派とロマン派の端境期に位置する傑作として称えられており、イギリス滞在時に書かれた作品番号42と44の2曲はヴィクトリア女王を含むイギリスの聴衆たちを興奮の渦に巻き込んだといわれています。 古典派作品を得意とするマンハイム弦楽四重奏団の演奏で全曲をお楽しみください。
収録作曲家:
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カスパー・ロフェルト(1982-):
Dichotomy ダイコトミー
室内楽作品集 [デンマーク・チェンバー・プレイヤーズ]ROFELT, K.: Dichotomy / Around / Cantando / Forward! / Stay (Danish Chamber Players, Granau, Ryan)
発売日:2022年04月22日
NMLアルバム番号:6.220716
SACD-Hybrid価格:2,400円(税込)
デンマークの作曲家カスパー・ロフェルトの作品集。ベント・セアンセンやペア・ノアゴーに師事、学生時代から才能を嘱望されてきました。ロフェルトは過去作品やジャズ、タンゴなどさまざまな素材を自在に扱い、独自の音楽を作り上げることで知られており、これまでにもアコーディオン奏者のビャーケ・モーエンセンとコラボしたアルバム(8.226564)などで、その作品が高く評価されています。 このアルバムでは彼の美学「Dichotomy=Dichotomy=二分法、両極端、矛盾などの意味」がタイトルに付されており、楽章ごとの対比や、対照的、相容れないものを素材に選んだ様々な作品が並んでいます。また不条理演劇作家として知られるルーマニアの劇作家、ウジェーヌ・イヨネスコからインスパイアされた「イヨネスコのための物語」も異彩を放つ作品です。 デンマーク・チェンバー・プレイヤーズの妙技でお楽しみください。
収録作曲家:
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EX AEQUO - 同等に [デュオ・ディヴァージタズ]
Flute and Piano Recital: Duo Diversitas - BACH, J.S. / MOZART, W.A. / SCHUBERT, F. / LISZT, F. / TCHAIKOVSKY, P.I. / KREISLER, F. (Ex Aequo)
発売日:2022年04月22日
NMLアルバム番号:8.551454
CD価格:1,900円(税込)
ギターのマリサ・ミンダーとフルートのエフゲニヤ・スパリンガーによって2015年に設立されたデュオ・ディヴァージタスは、クロアチアとハンガリーの国際室内楽コンクールで1位を獲得し、国際的な活躍を始めました。 このデビュー作となるラテン語の「EX AEQUO=同等に、一緒に」をタイトルに据えたアルバムには、バロック期の作品から古典派、ロマン派、有名曲の編曲、デュオのために書かれたハンス・ハウクの「カプリッチョ」まで多岐にわたる作品が収録されており、まさにアンサンブル名の「Diversitas=多様性」を表すものとなっています。 二人の息のあった演奏は聴き手を魅了します。
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『POÉTIQUES DE L'INSTANT 瞬間の詩法』
ドビュッシー(1862-1918):
弦楽四重奏曲 ト短調
フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ
抒情的散文 [ヴォーチェ四重奏団、ジョディ・デヴォス、ジュリエット・ユレル、エマニュエル・セイソン]DEBUSSY, C.: Proses lyriques (arr. Y. Balmer for voice and string trio) (Poétiques de l'instant) (Devos, Quatuor Voce, Hurel, Ceysson)
発売日:2022年04月22日
NMLアルバム番号:ALPHA798
CD価格:2,475円(税込)
ヴォーチェ四重奏団が豪華ゲストと共に紡ぐ新プロジェクト第1弾!ヴォーチェ四重奏団が新たに取り組むプロジェクト、「POÉTIQUES DE L'INSTANT 瞬間の詩」。ドビュッシーとラヴェルが弦楽四重奏のために書いた名作を他の作品や新作と併せて並べ、一対の絵画のように関連付けたプログラムを構成しようとする企画の第1弾。 ドビュッシーの名作弦楽四重奏曲では心地よい緊張感を湛えながら美しい演奏を聴かせ、名手ユレルとセイソンがヴィオラのベッカーと共に奏でるソナタでは、その先進性をよく捉えた刺激的な音楽が楽しめます。 パリ高等音楽院の教授を務めるイヴ・バルメールによる、ベルギーのワロン地方の詩人フィリップ・ジャコテの作品にインスパイアされた弦楽四重奏のための「風に舞う断片」は、ノイズを取り入れた激しい表現。これが一つの頂点となり、ドビュッシーが自身の散文に曲をつけた歌曲をバルメールが弦楽四重奏とソプラノのために編曲した「抒情的散文」では、活躍目覚ましいデヴォスが登場し、余韻が美しく後を引いて幕を閉じます。
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『Lectures différentes - 様々な物語』
~サクソフォン四重奏によるストラヴィンスキー、エトヴェシュ、ハイドン ほか [ケビヤール]Chamber Music (Saxophone) - STRAVINSKY, I./ EÖTVÖS, P. / HAYDN, J. (Lectures différentes) (Kebyart Ensemble)
発売日:2022年04月22日
NMLアルバム番号:CKD691
CD価格:2,475円(税込)
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ヴォーン・ウィリアムズ・アンソロジー
交響曲から合唱曲まで[8枚組 BOX] [さまざまな演奏家]発売日:2022年04月15日
CD 8枚組価格:5,500円(税込、送料無料)
生誕150年記念!
20世紀前半の英国を代表する作曲家レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの代表作を集めてヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)が作曲家として認められたのは、30歳頃と遅咲きだったにもかかわらず、9曲の交響曲をはじめ、管弦楽作品から協奏的作品、室内楽曲、声楽曲、歌曲にわたる幅広いジャンルの作品を残しており、イギリスの田園風景を思わせる牧歌的な作風による作品は、多くの人々に愛されています。 このBOXではグラモフォン誌で絶賛された交響曲第1番「海」を含む4曲の交響曲を中心に、トマス・タリスの主題による幻想曲、「グリーンスリーヴス」による幻想曲、ヴァイオリン協奏曲ともいえる「揚げひばり」などの代表的な管弦楽曲をはじめ、ヴォーン・ウィリアムズ作品における最良の解釈を聞かせるマッジーニ四重奏団による2曲の弦楽四重奏、英国合唱作品の伝統を継承する「ミサ曲ト短調」やカンタータ『光の息子たち』などの声楽作品を収録。ヴォーン・ウィリアムズの多岐にわたる創作から選んだ名曲をCD8枚にまとめました。 ポール・ダニエル、ケース・バケルス指揮のボーンマス交響楽団、デイヴィッド・ロイド=ジョーンズが指揮するロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団をはじめ、ジェイムス・ジャッド指揮のニュージーランド交響楽団、サルヴァトーレ・ディ・ヴィットリオが指揮するニューヨーク室内管弦楽団たちまで、真摯で熱の入った演奏でお楽しみいただけるBOXです。収録作曲家:
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Reactions リアクションズ
マーガレット・ブラウワー(1940-):
歌曲と室内楽作品集 [サラ・ビーティ(メゾ・ソプラノ)/ブライアン・スクーグ(テノール)/佐藤麻理(ナレーター&ヴァイオリン )/エリーシャ・ネルソン(ヴィオラ)/ワン・シュアイ(ピアノ)-9]BROUWER, M.: Rhapsodic Sonata / Declaration / The Lake / I Cry - Summer 2020 (Reactions) (Beaty, Skoog, Mari Sato, E. Nelson, Shuai Wang)
発売日:2022年04月15日
NMLアルバム番号:8.559904
CD価格:1,900円(税込)
ニューヨーク・タイムズ紙で「独特の魅惑的なハーモニーの世界に棲む」と称賛されたアメリカの女性作曲家マーガレット・ブラウワーの作品集。1996年から2008年までクリーヴランド音楽院作曲科の主任教授を務め、種々の名誉ある賞を受賞、オーケストラや演奏家からも数多くの委嘱を受けています。 このアルバムには最近書かれた作品が収録されており、愛する心を内面から描いた「ラプソティック・ソナタ」、暴力や戦争をテーマにした「宣言」、新型コロナウイルス感染症が大流行し、人々が孤立し生活に制限がかけられた2020年の夏に書かれた「私は叫ぶ - 夏2020」など社会的な問題が採り上げられています。 最後に置かれた「すべての回線がまだ通話中」は風刺の効いたモノローグ。電話で「待たされた」経験のある人なら作品に共感すると思います。
収録作曲家:
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ピアノ・カンヴァセーションズ
ストラヴィンスキー(1882-1971):
舞曲、トランスクリプションと編曲集 [ルイージ・パロンビ (ピアノ)]STRAVINSKY, I.: Piano Conversations (Palombi)
発売日:2022年04月15日
NMLアルバム番号:CDS7947
CD価格:2,325円(税込)
ストラヴィンスキーはおよそ40年間にわたり、常に異なった作風でピアノ曲を書き続けており、最初期の「スケルツォ」(1902)ではロマンティックだった作風が、少しずつ複雑なリズム・パターンを持ったものに変貌していきます。 このアルバムにはストラヴィンスキー作品のピアノ編曲版を中心に収めており、作曲者自身による編曲と他の作曲家による編曲を並べることで、あたかもストラヴィンスキー作品をめぐる彼らの会話を聞くような趣きになっています。収録された作品はバレエ音楽「ミューズを率いるアポロ」を中心に、ジャズ風な曲や、バロック風の曲、斬新なハーモニーを用いた子供むけの曲など多岐にわたっています。 演奏しているパロンビはこれまでに「デューク・エリントン・ピアノ作品集」(CDS-7743)や「CINEMA」(CDS-7805)、バッハ作品のさまざまな編曲集「FAKE BACH」(CDS-7891)など、ジャンルを超えたアルバムを発表、そのユニークなコンセプトが注目されています。
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THREE GENERATIONS - 三世代
イヴァン、アレクサンドル、ニコライ・チェレプニンの
室内楽作品集 [クァン・ユアン(ヴァイオリン)/スー=エレン・ヘルシュマン=チェレプニン(フルート)/イアン・グライツァー(クラリネット)/デイヴィッド・ウィッテン(ピアノ)/ドナルド・バーマン(ピアノ)]TCHEREPNIN, A. / TCHEREPNIN, I. / TCHEREPNIN, N.: Chamber Music (Three Generations) (Quan Yuan, Hershman-Tcherepnin, Greitzer, D. Berman, Witten)
発売日:2022年04月08日
NMLアルバム番号:TOCN0012
CD価格:2,175円(税込)
このアルバムでは、ロシアの音楽一家「チェレプニン家」の3世代にわたる作品を紹介しています。 ニコライ・チェレプニンはサンクトペテルブルク出身。法律家を志すも断念し音楽家に転向。サンクトペテルブルク音楽院にてニコライ・リムスキー=コルサコフに師事し、指揮者として1909年から1914年にかけてセルゲイ・ディアギレフのロシア・バレエ団に参加しました。1918年にジョージアにわたり、その後パリへ亡命。フランス印象主義音楽の影響を受けた作品を残しています。 彼の息子アレクサンドルもサンクトペテルブルク出身。ニコライから音楽を学ぶとともに、父がかかわっていたバレエ・リュスの関係者から多大な影響を受けました。家族とともに移住したパリではフランス6人組と親交を持ち、その後はロシアやアゼルバイジャン、ペルシャなどの民謡を採取、1930年代には日本を含むアジアを訪れ、若手作曲家の指導を行っています。 そしてアレクサドルの三男であるイヴァンも幼い頃から母でピアニストのミン・チェレプニンからピアノのレッスンを受けるなど音楽に親しんできました。7歳の時に両親がデポール大学で教職を得たのに伴いシカゴに移住、ハーバード大学でレオン・キルヒナーに師事、ヨーロッパではピエール・ブーレーズ、カールハインツ・シュトックハウゼンのレッスンを受け、1972年にはハーバード大学、電子音楽スタジオのディレクターに就任、亡くなるまでこの職にありました。 この録音は、世界初録音を含む様々なスタイルの作品を収録。イヴァンの未亡人でフルート奏者のスー=エレン・ヘルシュマン=チェレプニンも亡き夫の作品に参加、印象的な演奏を披露しています。
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マリア・バッハ(1896-1978):
ピアノ五重奏曲
弦楽五重奏曲
チェロ・ソナタ [クリスティーネ・ブッシュ(ヴァイオリン)/エレーネ・メイパリアーニ(ヴァイオリン)/クラウス・クリスタ(ヴィオラ)/マティアス・ヨハンセン(チェロ)/コンラディン・ブロトベク(第2チェロ)/塩地 亜希子(ピアノ)/タカイユキエ(ピアノ)]BACH, M.: Piano Quintet, "Wolga" / String Quintet / Cello Sonata (Busch, Meipariani, Christa, Johansen, Brotbek, Akiko Shiochi, Yukie Takai)
発売日:2022年04月08日
NMLアルバム番号:555341-2
CD価格:1,800円(税込)
オーストリアのピアニスト・作曲家マリア・バッハ(エミーリエ・マリア・バロネス・フォン・バッハ)。父ロベルトはヴァイオリンを嗜む弁護士で、彼女の母親エレノアはマーラーやブラームスの下で演奏経験もある優れた歌手という音楽一家で育った彼女は、幼い頃から音楽家を志し、5歳からピアノとヴァイオリンを学んでいます。 1919年、ウィーン音楽大学に入学。ヨーゼフ・マルクスに作曲を師事した彼女は1921年に作曲家としてデビュー。この時期にロシアの指揮者、作曲家のイヴァン・ボウニコフと知り合い、指揮法と管弦楽法を教わるとともに、ヨーロッパ中へ演奏旅行を行うなど良い関係を築きました。やがて1930年代には当時の新聞紙上で素晴らしい評価を受けるなど本格的な作曲家として成功を収め、ウィーンの出版社ドブリンガーは彼女の作品に興味を示し、ピアノ五重奏曲「ヴォルガ」を出版しています。 このアルバムには彼女の代表的な3つの作品を収録。驚異的なヴィルトゥオージティを持つピアノ・パートや弦楽器の豊かな音色を駆使した作品はどれも聴き応えのあるものです。 1943年、評論家であり作曲家でもあるフリッツ・スコルツェニーは、ウィーンの新聞に「マリア・バッハの作品には、エキゾチックさ、魅力的な旋律、詩的なインスピレーションなどのさまざまな要素が組み合わされている」と書きましたが、これは彼女の音楽が生み出す魅力を的確に表現しています。
収録作曲家:
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エネスク(1881-1955):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番 [アテネウム・エネスク四重奏団]ENESCU, G.: String Quartets Nos. 1 and 2 (Athenaeum Enesco Quartet)
発売日:2022年03月25日
NMLアルバム番号:999068-2
CD価格:1,425円(税込)
ルーマニアを代表する作曲家として知られるジョルジェ・エネスクですが、若い頃にフランスで学んだため、初期の室内楽作品には師であるフォーレの影響が感じられます。 このアルバムに収録された2曲の弦楽四重奏曲のうち、第1番はどことなくパリの雰囲気をまとった流麗な旋律を持つ美しい音楽。とはいえ、曲が始まると微妙な和声に導かれ、調性感が崩れていくところが20世紀の音楽です。 1950年頃に書かれた第2番は更に自由な作風を持ち、第2楽章のチェロの官能的な旋律などすでに調性を逸脱した、不思議な音の戯れを楽しむことができます。以前発売されていたアテネウム・エネスク四重奏団による名演の復活です。
収録作曲家:
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プーランク(1899-1963):
室内楽作品全集[5枚組 BOX] [アレクサンドル・タロー(ピアノ) 他]発売日:2022年03月25日
CD 5枚組価格:3,900円(税込、送料無料)
「フランシス・プーランクは音楽そのものだ。これほど直接的で、これほど単純に表現され、これほど確実に目標に向かっていく音楽を私は知らない」 ダリウス・ミヨーのこの言葉はプーランクのすべての作品にあてはまりますが、中でも室内楽作品には、プーランクの個性的なスタイルと軽妙洒脱な作曲技法のエッセンスが反映されています。 このBOXの中には、プーランクが作曲家としてデビューを飾った「黒人狂詩曲」を皮切りに、奏者たちの名人芸が光る「六重奏曲」や軽妙洒脱な「フルート・ソナタ」、思いの他重厚な風格を持つ「ヴァイオリン・ソナタ」や「バガテル」などの名作の他、「シテール島への船出」など2台ピアノ・連弾のための作品、声楽を伴うカンタータ「仮面舞踏会」や「動物詩集」などのエスプリの効いた曲などが含まれています。 これらを演奏するのはフランスを代表する演奏者たち。とりわけ1990年代初頭に、日本でデビューして間もなくのアレクサンドル・タローの演奏は貴重です。 またプーランクの代表作の一つ、ピアノと語り手のための音楽物語「子象ババールの物語」はフランス語版と英語版の2バージョンを収録。ここで語りを担当しているのは、演奏当時それぞれ12歳と13歳の少女たち。あどけない声が物語の素朴さを伝えています。 アルバムの初出時にClassicsToday.comで評された「このシリーズのどのディスクも間違いない」というコメントは21世紀の今でも色褪せることがありません。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ三重奏曲集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン/ヴィオラ)/ダヴィド・ゲリンガス(チェロ)/リーリャ・ジルベルシュタイン(ピアノ)]BRAHMS, J.: Piano Trios Nos. 1, 2, 3 / Trio in A Minor, Op. 114 (Irnberger, Geringas, Zilberstein)
発売日:2022年03月25日
NMLアルバム番号:Gramola99251
SACD-Hybrid 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
1985年ザルツブルク生まれのトーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。15歳の時にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のソリストとしてブリュッセルのパレ・デ・ボザールにデビューして大きな注目を集め、以降ヨーロッパや日本を含むアジアの主要なコンサートホールで演奏を重ねています。 2004年にGramolaレーベルと専属契約を結び、40作を超えるアルバムをリリース。ブラームスは2006年にヴァイオリン・ソナタ全曲を録音していますが、今作はチェロのダヴィド・ゲリンガスとピアノのリーリャ・ジルベルシュタイン、この2人の名手とともにクラリネット三重奏曲を含む、3つの三重奏曲を演奏しています。 1854年に書かれるも、その35年後に改訂された第1番、エネルギッシュなユニゾンで始まる第2番、円熟期に完成された第3番、どれもブラームスらしい緻密に張り巡らされた対位法と、美しい旋律を持つ充実した作品で、ウルンベルガーたち3人の奏者は、高揚感を湛えながら旋律を紡いでいきます。 最後に置かれたクラリネット三重奏曲は晩年の名作。ヴィオラで演奏することも可能であり、ここでイルンベルガーはヴァイオリンをヴィオラに持ち替え、哀愁漂う旋律を美しく奏でています。
収録作曲家:
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映像ドキュメンタリー
シュヴァリエ・ド・サン=ジョルジュ
~光の弓~ [さまざまな演奏家]CHEVALIER DE SAINT-GEORGE The Enlightened Violinist
発売日:2022年03月25日
DVD日本語字幕付き価格:2,850円(税込)
カリブ海に浮かぶ西インド諸島のひとつ、グアドループ島で、プランテーションを営む地主とウォロフ族出身の奴隷の女性の間に生まれたジョゼフ・ブローニュ・シュヴァリエ・ド・サン=ジョルジュ(1745-1799)。8歳の時にフランスへ移住し、ジャン=マリー・ルクレールにヴァイオリンを、フランソワ=ジョセフ・ゴセックに作曲を師事。1769年にはゴセックのオーケストラのメンバーとなりヴァイオリン奏者として卓越した腕前を披露。さらに歌劇、交響曲、室内楽など数多くの作品を作曲し人気を集めました。 サン=ジョルジュは音楽にとどまらず剣術や乗馬にも優れた才能を示し、フランス革命に際しては革命政府の要請により、軍人として自身で編成した黒人部隊を率いて活躍。しかし革命前に王室と懇意であったことを理由に軍を追われた上、投獄され、ロベスピエールの失脚後に釈放されたものの病を得て没し、死後、その音楽は奴隷制の復活した第二帝政時代に急速に忘れられていきます…。 このマルタン・ミラベル監督によるドキュメンタリーは、サン=ジョルジュの作品の演奏を交えながら、18世紀フランス音楽の研究家や音楽家の証言をもとに、その数奇な生涯と音楽作品に新たな光を当てています。 特典映像としてサン=ジョルジュの楽曲を中心に、同時代のモーツァルト、ハイドンの作品を加えたコンサート映像を収録。カンビーニ=パリ四重奏団がオペレッタ、フランス歌曲をレパートリーとするソプラノ歌手マガリ・レジェとともにサン=ジョルジュが遺した音楽をみずみずしく奏でています。
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
ブラームス(1833-1897):
弦楽六重奏曲 第1番・第2番 [ベルチャ弦楽四重奏団、タベア・ツィンマーマン、ジャン=ギアン・ケラス]発売日:2022年03月18日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
名手集結! ブラームスの名作に新時代の美演が登場人気、実力共に現在最高のアンサンブルの一つ、ベルチャ弦楽四重奏団。ブラームスの名作、弦楽六重奏曲を演奏するにあたり彼らが共演者に選んだのは、いずれも現代を代表する名手であり、友人でもあるタベア・ツィンマーマンとジャン=ギアン・ケラスでした。6人は2021年3月、コロナ禍の中ヨーロッパ・ツアーを敢行、キャンセルとなった公演もあったものの、ルクセンブルクやハンブルクで大きな成功を収め、この録音に臨んでいます。 前向きな躍動感を常に感じさせるテンポ、旋律の美しさを余すところなく表現する伸びやかな歌、6人のテクニックと感性、親密さと緻密さを併せ持つ鉄壁のアンサンブルが、作品の魅力を十二分に引き出しています。 アマデウスQ、アルバン・ベルクQといった往年の名四重奏団の伝統を引き継ぐとともに、ピリオド解釈など現代の風を呼吸する彼らならではのブラームス像を感じ取ることの出来る、素晴らしいアルバムです。
収録作曲家:
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ヘルマン(1902-1944):
〈現存する作品全集 第2集〉
弦楽のための作品集 [マルコ・コモンコ(ヴァイオリン)/テオドレ・クチャル(ヴィオラ)/デニス・リトヴィネンコ(チェロ)/ミヨスラフ・ドラハン(ピアノ)]HERMANN, P.: Surviving Music (Complete), Vol. 2 - Chamber and Instrumental Music (Komonko, Kuchar, Lytvynenko, Drahan)
発売日:2022年03月18日
NMLアルバム番号:TOCC0585
CD価格:2,175円(税込)
1902年にブダペストでユダヤ系の家庭に生まれたパール・ヘルマン。1915年から1919年にかけてフランツ・リスト音楽院でバルトークとコダーイから作曲を学び、室内楽の教師であったレオ・ヴァイネルの元で最初の作品を書いています。チェロは名教師アドルフ・シッファーに指導を受け、学生時代から頻繁に演奏を行い、16歳の時にはチェロ奏者として世界的な活動を始めました。 作曲家としても多くの作品を発表しましたが、生前に出版されたのは2作だけであり、他の作品はほとんどナチスによって破棄されてしまいました。現在、遺された彼の作品を収集する試みが進められており、この第2集には弦楽のための作品が収録されています。ハンガリーの伝統的な旋律を効果的に用いたこれらの作品は、バルトークの後継者としてふさわしい仕上がりを見せています。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲集 第2番-第4番 [シレジア弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 2, 3 and 4 (Silesian String Quartet)
発売日:2022年03月18日
NMLアルバム番号:CDAccordACD291
CD価格:2,850円(税込)
ポーランドのワルシャワに生まれたヴァインベルク。1937年5月に最初の弦楽四重奏曲を作曲したのち、ナチスの侵攻を避けて1939年にソ連に移ってミンスク音楽院でワシリー・ゾロタレフから作曲を学び、11月に第2番となる弦楽四重奏曲を書き始めました。これは翌年の3月13日に完成、彼の母と妹に捧げられます。この作品は45年後、作曲家自身によって改訂されており、新たな作品番号であるOp.145が付されました。このアルバムでは1986年の改訂稿が演奏されています。 1943年9月、モスクワに居を構えたヴァインベルクはミャスコフスキーやショスタコーヴィチと親交を結び、新作の演奏や出版の機会を得るために作曲家連盟に入会しました。そして翌年の1944年2月に弦楽四重奏曲第3番の作曲を始めます。当時のモスクワでは弦楽四重奏曲は大層人気があり、このヴァインベルクの新作も例に漏れず人気を獲得しました。 また1946年にはボリショイ劇場四重奏団がヴァインベルクから献呈された弦楽四重奏曲第4番を初演、これは1959年に出版され話題になっています。この作品から聞こえてくるのは主として戦争の響きであり、冒頭の2楽章では敵の侵攻と英雄的なものを表し、第3楽章は葬送行進曲。これは当時のトレンドともいえる音楽でした。フィナーレはメンデルスゾーンの八重奏曲を想起させますが、これは意図的なものなのか偶然なのかはわかっていません。 ポーランドのシマノフスキ音楽院卒業生が結成したシレジア四重奏団の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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ボッテジーニ(1821-1889):
弦楽五重奏曲集 [レオン・ボッシュ(コントラバス)/イ・ムジカンティ]BOTTESINI, G.: String Quintets Nos. 2 and 3 / Grand Quintetto (Bosch, I Musicanti)
発売日:2022年03月11日
NMLアルバム番号:SOMMCD0645
CD価格:2,250円(税込)
イタリアの作曲家・指揮者ジョヴァンニ・ボッテジーニの生誕200年を記念したアルバム。幼い頃からヴァイオリンの演奏に秀でていましたが、ミラノ音楽院では、家庭の事情で奨学金を得られる楽器であったコントラバスを選択、1年後には優秀な成績で卒業したというボッテジーニ。卒業時に獲得した賞金で名器を購入し、演奏活動に邁進。「コントラバスのパガニーニ」と呼ばれるまでになりました。 このアルバムには世界初録音となる2曲を含む、3つの弦楽五重奏曲を収録。この3曲は各々楽器編成が異なり、第2番ホ短調はボッケリーニが好んだチェロが2台用いられた編成を取り、第3番はモーツァルトやメンデルスゾーン風のヴィオラ2台を用いた編成、そしてメルカダンテに献呈された第1番ハ短調は、コントラバスが用いられたボッテジーニならではの作品に仕上がっています。 イ・ムジカンティと、このアルバムがSOMM RECORDINGSデビューとなるコントラバスの名手レオン・ボッシュによる伸びやかな演奏で、歌心あふれる作品をお楽しみください。
収録作曲家:
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ノア・マックス(1998-):
孤独の歌集 - 独奏、二重奏、三重奏曲
室内楽作品集 [レイモンド・ブライエン(クラリネット)/フィリップ・ヘイワース(オーボエ)/ゾーイ・ソロモン(ピアノ)/バービカン・ピアノ三重奏団 他]MAX, N.: Songs of Loneliness - Solos, Duos and Trios (Brien, Haworth, Max, Kirby, Solomon, Barbican Piano Trio)
発売日:2022年03月11日
NMLアルバム番号:TOCC0638
CD価格:2,175円(税込)
1998年、ロンドンの音楽一家に生まれたノア・マックス。すでに作曲家・指揮者として着実にキャリアを築いています。また、彼は画家、詩人としても活動する多彩なアーティストです。 このデビュー・アルバムには彼の様々な作品を収録。室内楽を好むというマックスの作品は、どれも独自の作風と現代的なテイストを持っていますが、ところどころに過去の英国の作曲家、エルガー、フィンジ、ハウエルズ、ヴォーン・ウィリアムズらの巨匠の作風に通じる抒情性が感じらます。 新型コロナ感染症によるロックダウンの状況下で書かれた「孤独の歌集」はタイトル通り音楽で孤独を描いたもの。他のすべての作品も、友人たちの死についての瞑想や、仄かな喪失感を伴っているのが特徴です。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ/ヴァインベルク:
歌曲とピアノ三重奏曲集 [カテリーナ・カスパー(ソプラノ)/トリオ・ヴィヴェンテ]WEINBERG, M. / SHOSTAKOVICH, D.: Piano Trios / Songs (Kasper, Trio Vivente)
発売日:2022年03月04日
NMLアルバム番号:555367-2
CD価格:1,800円(税込)
20世紀ソ連で活躍したショスタコーヴィチとヴァインベルク。年齢こそ違うものの、ショスタコーヴィチはヴァインベルクの才能を認め、ヴァインベルクはショスタコーヴィチから多大な影響を受けるなど、2人は親しい交友関係を続けました。 トリオ・ヴィヴェンテのヴァイオリニストであるアンネ=カタリーナ・シュラウバーは、ショスタコーヴィチの「7つのロマンス」の初演をめぐる話をラジオ放送で聴いて感動し、ぜひこの曲をレパートリーに取り入れたいと思っていました。ロシア語で歌える適切な女性歌手を探し出すまでには思いのほか時間がかかりましたが、カタリーナ・カスパーに出会ったことで遂に実現。そしてシュラウバーはヴァインベルクの三重奏曲を研究しているときに、ショスタコーヴィチとヴァインベルクの緊密な結び付きを実感し、ここに2人の作曲家の歌曲と三重奏曲を組み合わせたこのアルバムが誕生しました。 表現力豊かな歌唱と親密なアンサンブルをぜひお楽しみください。
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ラーボア(1842-1924):
クラリネット三重奏曲
チェロ・ソナタ 第2番 [アンサンブル・トリス]LABOR, J.: Trio No. 1 for Clarinet, Cello and Piano Left Hand / Cello Sonata No. 2 with Piano Left Hand (Ensemble TRIS)
発売日:2022年03月04日
NMLアルバム番号:C5446
CD価格:2,475円(税込)
CAPRICCIOレーベルが力を入れているオーストリアの作曲家・ピアニスト、ヨーゼフ・ラーボア(ラボル)の3作目となる室内楽曲集。ラーボアは幼い頃に天然痘のため失明するというハンディを背負いながらも、教育者として多くの門弟を育てました。 中でも戦争で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインを指導したことは、彼にとって大切な出来事であり、ラーボアの80曲ほどの作品は、そのほとんどが裕福なヴィトゲンシュタイン家の働きかけによって出版されています。このアルバムに収録された「チェロと左手ピアノのためのソナタ」もヴィトゲンシュタインに献呈されており、技巧的なピアノの使い方には両者の親密な関係が感じられます。 クラリネット三重奏曲の憂愁を帯びた曲想を持つアダージョには、ラーボアと親しかったブラームスの影響を思わせる旋律が聞き取れます。3人の名手による「アンサンブル・トリス」による演奏です。
収録作曲家:
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〈クライスラー 録音全集 第11集〉
クライスラー(1875-1962):
1930年-1935年 [フリッツ・クライスラー(ヴァイオリン)/ミヒャエル・ラウハイゼン(ピアノ)/クライスラー四重奏団 他]KREISLER, Fritz: Complete Recordings, Vol. 11 (1930-1935)
発売日:2022年02月25日
NMLアルバム番号:8.111412
CD価格:1,900円(税込)
フリッツ・クライスラーの録音全集、第11集は1930年から1935年に行われた音源が収録されています。 この時期はクライスラーにとってとても重要な時期でした。1920年代からベルリンに新居を構え、快適な生活を送っていたクライスラーですが、1933年のナチスが台頭に伴い、彼は安定した生活が送れなくなってしまい、結局は1938年にパリへ移住、その後1943年にはアメリカ国籍を取得し、ヨーロッパに戻ることはありませんでした。とはいえ、ここのアルバムに収録されているベルリンの録音が行われた頃にはまだ余裕があったようです。この録音が行われた1か月前にはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでバッハとチャイコフスキーを演奏、高く評価されました。 このアルバムに収録された録音は、ニューヨークで録音できなかった演奏を1930年にベルリンのHMVで再録音したものです。またこのCDには未発表のテストプレスの音源も含まれています。 1935年の録音は、彼の自作である四重奏曲をクライスラー自身が選んだメンバーたちと演奏(メンバーの中には名ヴィオラ奏者ウィリアム・プリムローズの名前も)しています。 また、ボーナス・トラックとして1924年のアコースティック・レコーディングによるビゼーの「アダージェット」が収録されています。
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エネスク(1881-1955):
ピアノ三重奏曲 イ短調
ピアノ四重奏曲 第1番 [ステファン・タララ(ヴァイオリン)/ホン・ユンソン(チェロ)/ホス・デ・ソラウン(ピアノ)/モリー・カー(ヴィオラ)]ENESCU, G.: Piano Quartet No. 1 / Piano Trio in A minor (Tarara, M. Carr, Eun-Sun Hong, Solaun)
発売日:2022年02月25日
NMLアルバム番号:8.573616
CD価格:1,900円(税込)
ルーマニアの作曲家ジョルジェ・エネスク。優れたヴァイオリニストとして活躍する傍ら、数多くの作品を書き上げました。なかでも室内楽曲には優れたものが多く、ブラームスやワーグナー、そしてフランスで学んだフォーレの影響が感じられる初期の作品は、達者な筆致による流麗なものが多くみられます。 このアルバムには1909年に書かれたピアノ四重奏曲第1番と、1916年に作曲されながら1965年まで知られることのなかったピアノ三重奏曲を収録。この2曲における7年の作曲年代のひらきは、そのままエネスクの成熟度合を示すものであり、シンプルな様式で書かれたピアノ四重奏曲に比べ、コンパクトでありながらもより複雑なスタイルを持つピアノ三重奏曲からは、エネスクが若い頃より慎重に作品を練り上げていた様子がうかがわれ、また第1次世界大戦などの不安な世情も感じ取れます。
収録作曲家:
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『心の一途さのうちに』
モーリス・ギヨーム(1899-1983)作品集 [ナミュール高等音楽院の生徒と教師たち]発売日:2022年02月25日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ベルギーのナミュール高等音楽院(IMEP)の創始者の一人であるモーリス・ギヨームの作品集。現在ではほとんど演奏されることのないこれらの作品の素晴らしさを伝えようと、音楽院の関係者によって製作されたトリビュート・アルバムです。 どの作品もロマン派的な美しいもので、ピアノ曲やオルガン曲では若干の実験的な音使いも聴かれますが、基本的に明快な調性音楽となっています。声楽でも彼の母語であるフランス語の歌曲の他にラテン語歌詞による女声合唱曲、ベルギーの地元言葉による歌など多様な試みに関心が尽きません。
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発売日:2022年02月25日
CD価格:2,475円(税込)
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ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 ニ長調 「ひばり」
モーツァルト(1756-1791):
クラリネット五重奏曲
ベートーヴェン:
弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.74「ハープ」 [アメリカン・アート四重奏団/ベニー・グッドマン(クラリネット)]発売日:2022年02月18日
CD価格:2,175円(税込)
20世紀半ばに米国西海岸を拠点に活動したアメリカン・アート四重奏団、
その古典派作品レパートリーの全て!アメリカン・アート四重奏団はユーディス・シャピロとヴィクター・ゴットリープの夫妻を軸に1942年にロスアンジェルスで結成され、1963年にヴィクターが亡くなるまで活動を続けました。夫妻はカーティス音楽院の同窓生で、ユーディスはエフレム・ジンバリストに、ヴィクターはフェリックス・サモンドに学びました。当時のアメリカ西海岸では映画会社が高額の予算でオーケストラを雇い、サウンドトラックの録音を活発に行っていましたが、音楽家の中にはそれに飽き足らず「シリアスな新作」に取り組むグループも出て来ました。 アメリカン・アート四重奏団もその一つで、同時代のアメリカ音楽への取り組みで評価される一方、古典のレパートリーはここに録音された3曲がすべて。快速テンポを基調にした明晰な演奏で、ハリウッドやジュリアードといったアメリカ最高峰の弦楽四重奏団に匹敵すると評価された演奏の一端を知ることが出来ます。 モーツァルトのクラリネット五重奏曲では「キング・オヴ・スウィング」ベニー・グッドマンが参加。グッドマンは1938年にブダペスト四重奏団と同曲を録音していましたが、英国の名手レジナルド・ケルが欧州の戦禍を逃れて渡米してくると、頼み込んで1948年からクラシック音楽の演奏を学び直しました。 この再録音はその成果を披露するものです。 -
Brass Ensemble ROSE with You [ブラスアンサンブル・ロゼ]
Chamber Music (Brass) - BOYCE, W. / EWALD, V. / KOETSIER, J. / MONNOT, M. / OLCOTT, C. (Rose Ensemble)
発売日:2022年02月18日
NMLアルバム番号:MYCL-00013
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
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ブラームス、ベルク、ツェムリンスキー:
クラリネットを伴う室内楽作品集 [アンサンブル・ケオプス]発売日:2022年02月11日
CD価格:2,475円(税込)
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ハイドン(1732-1809):
〈ピアノ三重奏曲集 第5集〉
C1・f1・第1番・第2番・第6番 [アクィナス・ピアノ三重奏団]HAYDN, J.: Keyboard Trios, Vol. 5 (Aquinas Piano Trio)
発売日:2022年02月11日
NMLアルバム番号:8.574361
CD価格:1,900円(税込)
現在では第25番など一部の作品だけが知られるハイドンのピアノ三重奏曲ですが、実際にはその生涯に40曲以上が作曲されており、そのどれもがチェンバロからフォルテピアノへと進化する当時の鍵盤楽器の特性を生かした仕上がりを誇ります。 2008年から継続するNAXOSの「ピアノ三重奏曲」シリーズの第5集は、演奏をアクィナス・ピアノ三重奏団が担当。もともとはピアノ・ソナタとして考案されたト長調の曲や、バリトン三重奏曲からの編曲であるヘ長調作品も含む初期のあまり耳にすることがないものの、当時の音楽界に強い影響を与えた5曲の三重奏曲を聴かせます。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-91):
弦楽四重奏曲 第1番「ローディ」
弦楽四重奏曲 第2-7番「ミラノ四重奏曲集」 [ヴェネトス・アンサンブル]MOZART, W.A.: String Quartets Nos. 1-7 (The Milanese Quartets - Lodi Quartet) (VenEthos Ensemble)
発売日:2022年02月04日
NMLアルバム番号:A497
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
モーツァルト、イタリア渡航中の秘作が同国の古楽器奏者たちの手で甦るモーツァルトの弦楽四重奏曲といえば、ウィーンで成功を収めつつあった時期に作曲されハイドンに捧げられた第14-19番の6曲(通称「ハイドン・セット」)が有名ですが、その前の作品群に潜む知る人ぞ知るかけがえない魅力はあまり知られていません。録音も多くはないこれら初期作品の多くは、かの天才作曲家がオペラ作曲家としての名声を確たるものにすべくイタリアに渡っていた少年時代に書かれました。 第2-7番は6曲セットの「ミラノ四重奏曲集」、第1番は《ポントの王ミトリダーテ》初演でトリノの宮廷劇場に赴いた旅の帰路、ローディの旅籠に書き始められため、この古都の名が綽名になっています。 イタリア様式の習得という、モーツァルトにとっても重要な研鑽期のみずみずしい創意に溢れたこれら一連の四重奏曲に、ほかでもないイタリアから世界に羽ばたく新世代の古楽器奏者たちによる新録音が登場! 古楽器演奏の才人ジュリアーノ・カルミニョーラらイタリアの世界的古楽器奏者たちの薫陶を受ける4人の名手は作品成立の過程をよく検証し、通奏低音時代から新たな展開をみせた当時の流行の中、少年モーツァルトが書いたばかりの音を鮮やかに甦らせるような、瑞々しい解釈を聴かせてくれます。 ほどよい残響の中、ガット弦の素材感に満ちた味わいをよく伝える敏腕技師フェデリーコ・フルラネットのエンジニアリングも絶妙です。
収録作曲家:
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ニコラス・ホルヴァート(ピアノ)
『エリック・サティの夜』 [ニコラス・ホルヴァート(ピアノ)]発売日:2022年01月28日
Blu-ray日本語字幕付き価格:2,550円(税込)
2018年10月6日、パリのフィラルモニー・ド・パリのブーレーズ・ホールで開催された“Nuit Branche「白夜」”と題されたコンサートが開催されました。名ピアニスト、ニコラス・ホルヴァートがサティのピアノ独奏曲全曲を8時間にわたり、ノンストップで演奏するというこのコンサート、全曲を聴いた人も含め、延べ14,000人の聴衆が参加、演奏終了後にはホルヴァートを讃えて1時間にわたるスタンディング・オベーションがあったという盛況ぶり。このコンサートの模様はリアルタイムでテレビ放映されました。 本ディスクは、ティエリ・ヴィルヌーヴ監督によるこのコンサートのハイライト映像。モノクロームのホルヴァートの演奏映像をベースに、謎めいた様々なイメージ映像を挿入することでサティの音楽と相まって不思議な効果を上げています。またサティが自身の楽譜に書き込んだテキストが画面に表示されるという映像作品ならではの興味深い演出がなされています(このテキストには日本語字幕が付けられています)。
収録作曲家:
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ポーランドの指揮者=作曲家の伝統
クレツキ/マクラキェヴィチ/スクロヴァチェフスキ/フィテルベルク:
作品集 [オルガ・パシェチニク(ソプラノ)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/アンドレイ・ボレイコ(指揮)]KLETZKI, P.: Sinfonietta / MAKLAKIEWICZ, J.: 4 Japanese Songs / BRUCKNER, A.: Adagio / BRAHMS, J.: 16 Variations, Op. 9 (Boreyko)
発売日:2022年01月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD287
CD 2枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
先のショパン・コンクール最終ラウンドで颯爽とした指揮姿を披露したアンドイ・ボレイコ。サンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。この2枚組のアルバムではワルシャワ・フィルと縁のある指揮者=作曲家たちの作品を取り上げ、偉大な伝統へのオマージュとしています。 【CD1】で紹介されるのはパウル・クレツキと、1947年から48年までワルシャワ・フィルの指揮者を務めたマクラキェヴィチの作品。クレツキに作曲家の一面があったことはあまり知られていませんが、立派なオーケストラ曲を遺しています。マクラキェヴィチの「4つの日本の歌」は、ポーランドに留学して日本文化を伝えた梅田良忠(1900-1961)の詩をもとにしたポーランド語のテキストに日本風の旋律を付けたユニークな作品です。 【CD2】では、日本でも馴染み深いスクロヴァチェフスキと、ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団の創設者及び指揮者として長く活躍したグジェゴシュ・フィテルベルクの編曲作品を収録。オーケストラの鳴らせ方を熟知した指揮者ならではの練達の管弦楽法が、ブルックナー、ジェズアルド、ブラームスの作品に新たな魅力を加えています。
収録作曲家:
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ブレスニック(1946-):
弦楽四重奏曲 第4番 「テーブルの上の惑星」他 [ブレンターノ弦楽四重奏団/アシュリー・バスゲート(チェロ)/エリー・トヨダ(ヴァイオリン)/リサ・ムーア(ピアノ)]BRESNICK, M.: String Quartet No. 4, "The Planet on the Table" / Parisot / Bundists (Elly Toyoda, Bathgate, L. Moore, Brentano String Quartet)
発売日:2022年01月28日
NMLアルバム番号:CA-21166
CD価格:2,100円(税込)
アメリカの現代音楽、映画音楽作曲家マーティン・ブレスニックの作品集。 2019年に作曲された弦楽四重奏曲「The Planet on the Table テーブルの上の惑星」は難解な作風で知られるモダニズム詩人、ウォレス・スティーヴンスの詩に触発されており、記憶の霧の中から浮かび上がる音を伝えるために書かれたという作品。 続いて独奏チェロのための「パリソット」、シューマンの「預言の鳥」のタイトルからイメージを膨らませた「Bird as Prophet」の2曲、最後はピアニスト、リサ・ムーアによるリゲティを思わせる技巧的なピアノ曲「Bundists」で幕を閉じるという1枚です。
収録作曲家:
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シベリウス(1865-1957):
ピアノ三重奏曲 ニ長調「コルポ」 JS209[LP] [シベリウス・ピアノ三重奏団]発売日:2022年01月28日
LP価格:4,650円(税込、送料無料)
以前、2枚組CD(YR-52638)としてリリースされたシベリウス・ピアノ三重奏団のアルバムから、アンサンブル名にもなっている作曲家シベリウスのピアノ三重奏曲「コルポ」をLP化した1枚。 若き奏者たちの熱意が伝わるライヴをテープ一発録りした無編集のワンテイク録音で、デジタル操作を介在させない新鮮な音でお届けします。
収録作曲家:
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ムーニー(1883-1961):
〈器楽曲と室内楽作品集 第1集〉
ピアノ作品集 [クリストファー・ギルド(ピアノ)]MOONIE, W.B.: Instrumental and Chamber Music, Vol. 1 - Music for Solo Piano (Guild)
発売日:2022年01月21日
NMLアルバム番号:TOCC0602
CD価格:2,175円(税込)
エジンバラの作曲家ウィリアム・ビートン・ムーニーの作品集。生涯スコットランドを愛し、美しい旋律に満ちた歌劇、交響曲、合唱作品や室内楽を残しましたが、現在ではほとんど演奏されることはありません。 この世界初録音となるアルバムには彼のピアノ曲を収録。シューマンやブラームス、グリーグからの影響と、母国スコットランド民謡の旋律を交えたロマンティックな作品は、スコットランドの田園地帯のイメージを想起させたり、スコットランドの歴史そのものを示唆するなど、聴き手の想像力を刺激します。 演奏するクリストファー・ギルドはスコットランド出身のピアニスト。英国全般でコンサートを開催するほか、多くのオーケストラと共演、またピアノ・デュオのメンバーとしても活躍しています。
収録作曲家:
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コレンタン・ボワシエ(1995-):
〈室内楽作品集〉
チェロとピアノのためのソナタ
フルートとピアノのためのソナタ
ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重奏曲
[トリオ・アラリア/コレンタン・ギャラク(フルート)/コレンタン・ボワシエ(ピアノ)]BOISSIER, C.: Chamber Music (Garac, Boissier, Trio Aralia)
発売日:2022年01月21日
NMLアルバム番号:TOCC0631
CD価格:2,175円(税込)
前作「2つのピアノ協奏曲とソナタ」で、まるでラフマニノフを思わせる美しい旋律を披露したコレンタン・ボワシエ。1995年パリに生まれ6歳で作曲を始めたという彼は、1940年代から50年代に一世を風靡したハリウッド風の音楽を愛し、自作にもゴージャスな音と響きをふんだんに盛り込みます。 今作では19世紀ロマン派に立ち返ったかのような3つの室内楽作品を発表、ブラームスとラフマニノフの伝統を受け継いだ力強く流麗な旋律を持つチェロ・ソナタ、近代フランス作品のような軽やかなフルート・ソナタ、そしてフォーレとラヴェル、ドビュッシーを思わせる三重奏曲。彼が紡ぎ出す美しい旋律をたっぷりと堪能できます。
収録作曲家:
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ライネッケ(1824-1910):
ピアノ三重奏曲全集 [ハイペリオン・トリオ]REINECKE, C.: Piano Trios (Complete) (Hyperion Trio)
発売日:2022年01月14日
NMLアルバム番号:555476-2
CD 2枚組価格:3,375円(税込、送料無料)
85年という当時としては長い生涯を送った作曲家カール・ライネッケ。7歳までに作曲をはじめ、ライプツィヒ音楽院の教授とライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の楽長を務めながら作曲活動に従事、1902年に公職から引退した後も亡くなる直前まで作品を書いていました。300とも1000とも目される彼の作品はどれもロマン派の風情を湛えた魅力的なものですが、保守的な作風のためか、一部の曲を除いて彼の死後はほとんど演奏されることがありません。 このアルバムにはライネッケの活動の初期から晩年にわたるピアノ三重奏曲がすべて収録されています。1853年に出版されたシューマンの影響が強く感じられる第1番ニ長調、そのほぼ20年後の1873年頃に書かれた、豊かな質感を持つた2つのセレナード、そして1895年に出版された精緻なアンサンブルによる第2番ハ短調。これらからはライネッケの優れた作曲技法がうかがえます。 またアルバムには、ベートーヴェンの三重協奏曲をライネッケがピアノ三重奏曲に編曲した版も収録。1999年に設立され、メンバーを変えることなく数多くの世界初演を含む250作品以上を演奏してきたハイペリオン・トリオの演奏です。
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アドラー(1928-):
室内楽と器楽曲集 [ミシェル・ロス(ヴァイオリン)/マイケル・ブラウン(ピアノ)/カサット弦楽四重奏団]ADLER, S.: Chamber and Instrumental Music (Ross, M. Brown, Cassatt String Quartet)
発売日:2021年12月24日
NMLアルバム番号:TOCC0624
CD価格:2,175円(税込)
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ラヴェル(1875-1937):
管弦楽作品全集 第1集 [スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)/ミネソタ管弦楽団 他]発売日:2021年12月24日
CD 2枚組価格:2,175円(税込)
1960年代から70年代のスクロヴァチェフスキとミネソタ管弦楽団の演奏によるラヴェルの名作を中心に収録。「ボレロ」や「古風なメヌエット」などメリハリの利いたリズムに支えられた演奏が楽しめます。 他にはルイ・ド・フロマンが指揮するルクセンブルク放送管弦楽団と、ショパンやラフマニノフを得意としたアビー・サイモンによるピアノ協奏曲が聴きどころ。
収録作曲家:
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パウル・ユオン(1872-1940):
ピアノ四重奏曲 第1番・第2番 [ベルリン・フィルハーモニー・ピアノ四重奏団]JUON, P.: Piano Quartets Nos. 1, "Rhapsody" and 2 (Berlin Philharmonic Piano Quartet)
発売日:2021年12月24日
NMLアルバム番号:MGB-6244
CD価格:2,250円(税込)
スイス系ロシア人の作曲家パウル・ユオン。両親はスイス人でしたが、父の仕事の都合でモスクワで生まれ、モスクワ音楽院で作曲をアントン・アレンスキーとセルゲイ・タネーエフに師事、その後ベルリン高等音楽学校に留学し、クララ・シューマンの異父兄弟ヴァルデマール・バルギールに師事しました。 彼の作品はどれもドイツ・ロマン派の伝統に則っており、このアルバムに収録された2つの四重奏曲も、第1番の冒頭で奏でられるチェロの旋律などブラームスを思わせるロマンティックな曲調を持っています。 1985年に設立されたベルリン・フィルハーモニー・ピアノ四重奏団による演奏です。
収録作曲家:
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フレーリヒ(1803-1836):
弦楽四重奏曲集 [ベートーヴェン四重奏団]FRÖHLICH, F.T.: String Quartets (Beethoven Quartet)
発売日:2021年12月24日
NMLアルバム番号:MGB-6285
CD価格:2,250円(税込)
初期ロマン派に属するスイスの作曲家フリードリヒ・テオドール・フレーリヒ。このアルバムには彼の3つの弦楽四重奏曲が収録されています。 治安判事の父の6番目の子として生まれた彼は、法の道に進むべくバーゼルの大学で法学を学びましたが、病に倒れたため故郷に戻り、やがて作曲家の道を志します。公立高校の教師を務めながらベルリンで小さな成功を収めたものの、経済的な苦労や夫婦間のトラブルなどが元となり、1836年にアーレ川に身を投げ悲劇的な最期を遂げてしまいました。 いくつかの作品の存在が知られますが、作曲年代がはっきりしないものもあり、今後の研究が俟たれています。この弦楽四重奏曲はメンデルスゾーンを思わせる流麗な旋律で満たされた充実の作品です。
収録作曲家:
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ロマン派後期の
スイスの室内楽作品集
エシュマン、フルーリー、ユオン、ミュラー=チューリッヒ [ベルンハルト・レートリスベルガー(クラリネット)/ベンヤミン・エンゲーリ(ピアノ) 他]Chamber Music (Swiss) - ESCHMANN, J.C. / FLURY, R. / JUON, P. / MÜLLER-ZÜRICH, P. (Romantics of 2 Centuries) (Röthlisberger, Kraege, Umiglia, Engeli)
発売日:2021年12月24日
NMLアルバム番号:NXMS7005
CD価格:2,250円(税込)
スイスのクラリネット奏者ベルンハルト・レートリスベルガーとピアニスト、ベンヤミン・エンゲーリを中心としたスイス後期ロマン派の作曲家による室内楽作品集。 このアルバムは、コロナ禍の中、2020年の夏に録音された「スイスのクラリネット作品集」(NXMS7002)と密接な関係があり、どちらも知られざるスイス作曲家の作品を紹介するという目的で制作されました。 収録された作品全てに共通するのは、音楽的イディオムがロマン派から後期ロマン派の様式に深く根差していることであり、どれも複雑な和声と魅力的な旋律を備えています。
収録作曲家:
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モーツァルト/プーランク/マルティヌー:
ピアノと管楽五重奏のための作品集 [プラハ・フィル木管五重奏団&イヴァン・クラーンスキー(ピアノ)]Chamber Music (Piano and Wind Quintet) - MARTINŮ, B. / MOZART, W.A. / POULENC, F. (I. Klánský, Prague Philharmonia Wind Quintet)
発売日:2021年12月24日
NMLアルバム番号:UP0227
CD価格:1,650円(税込)
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ボルコム(1938-):
ホルン、ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲
無伴奏ヴァイオリンのための組曲 第2番 [フィリップ・フィクソー(ヴァイオリン)/スティーヴン・グロス(ホルン)/コンスタンティン・ファインハウス(ピアノ)]BOLCOM, W.: Trio for Horn, Violin and Piano / Suite No. 2 for Solo Violin (S. Gross, Ficsor, Finehouse)
発売日:2021年12月10日
NMLアルバム番号:8.579102
CD価格:1,900円(税込)
ピューリッツァー賞、グラミー賞を受賞したウィリアム・ボルコムは、アメリカの作曲家の中でも、とりわけ国際的に高く評価されています。 このアルバムには世界初録音となる2つの作品を収録。「ホルン三重奏曲」はブラームスの三重奏曲にモダンな味付けを施したものと言えます。第3楽章の哀愁を帯びたホルンのソロ・パッセージが印象的。森の中から響いてくるような神秘的な響きに、他の楽器の音色が絡みます。 無伴奏ヴァイオリンのための組曲は名手ギル・シャハムのために書かれた2011年の作品。ヴァイオリンの多彩な音色を存分に生かし、どこかで聴いたような旋律を交えた遊び心のある9曲で構成されています。ラプソディ風の「朝の音楽」ではじまり、弦と指板を効果的に使った「ダンシング・イン・プレイス」が続きます。ジャズ風やバロック風の曲をはさみ、最後は「夕べの音楽」で幕を閉じます。 現代アメリカの作品を愛するヴァイオリニスト、フィリップ・フィクソーの演奏で。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
弦楽四重奏曲集 第4集
弦楽四重奏曲 第2番・第5番/三重奏曲 [フォーグラー弦楽四重奏団]DVOŘÁK, A.: String Quartets, Vol. 4 - Nos. 2 and 5 / Terzetto (Vogler String Quartet)
発売日:2021年12月10日
NMLアルバム番号:555451-2
CD 2枚組価格:3,375円(税込、送料無料)
フォーグラー弦楽四重奏団によるドヴォルザークの弦楽四重奏曲集。第4集には第2番と第5番の四重奏曲と三重奏曲が収録されています。 1870年頃に作曲された第2番は若々しく瑞々しい旋律で彩られた作品ですが、ドヴォルザークの生前には演奏されることなく、現在でも演奏機会は多くありません。第5番は伝統的な形式で書かれていますが、全ての楽章がへ短調という珍しい作品でもあります。三重奏曲は4つの性格的小品で構成された組曲のような作品。スラヴ民謡が多用されており、最終曲の「ラルゲット」は哀愁に満ちた旋律による変奏曲です。 演奏するフォーグラー弦楽四重奏団は1985年、ベルリンのハンス・アイスラー音楽アカデミーの学生たちによって結成されたアンサンブル。その翌年に開催されたエヴィアン弦楽四重奏団コンクールで1位を獲得したことで、一躍知名度を得て国際的な活躍を始めました。創設以来、メンバーの交代をすることなくハイドンからバルトークまで幅広いレパートリーを演奏、時にはタンゴやポップスまでをも易々と演奏することで知られます。
収録作曲家:
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プライベート・コンサート
ダニエル・バレンボイム、
マルタ・アルゲリッチ、
ミッシャ・マイスキー 他 [バレンボイム/アルゲリッチ/マイスキー 他]発売日:2021年11月26日
DVD価格:3,675円(税込、送料無料)
現代ではコンサート・ホールなどの公共施設で演奏されることが当たり前の室内楽曲も、そのほとんどが本来、邸宅のサロンなどのプライベートな空間で演奏されるために作曲されたものでした。この映像では、バレンボイムとアルゲリッチ、この2人の偉大な演奏家の自宅で行われた本当にプライベートな演奏を楽しむことができます。 バレンボイムは彼の息子マイケルと、マイケルの親友でチェリスト、キアン・ソルターニとのベートーヴェンのピアノ三重奏曲「幽霊」を披露。アルゲリッチは長年の友人ミッシャ・マイスキーとベートーヴェンやシューマン、ブラームスとショパンの作品を演奏し、親密な音楽を聞かせます。曲の間には、それぞれの音楽家たちの人生観と芸術観についての会話を収録。 インタビュアーはアルゲリッチの娘、女優のアニー・デュトワが務めています。
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エレキギター・デュオによる
ラヴェルとバルトーク [ハイ・ロー・デュオ(エレクトリック・ギター)]Electric Guitar Duo Recital: High Low Duo - RAVEL, M. / BARTÓK, B. (Ravel and Bartok)
発売日:2021年11月26日
NMLアルバム番号:SLE-70023
CD価格:2,100円(税込)
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コルンゴルト(1897-1957):
〈室内楽作品集〉
ピアノ五重奏曲 ホ長調 Op.15
組曲『から騒ぎ』からの4つの小品 Op.11
弦楽四重奏曲 第2番 変ホ長調 Op.26 [ユーセビアス四重奏団]KORNGOLD, E.W.: Chamber Music - Piano Quintet / String Quartet No. 2 / Much Ado about Nothing (Beatson, Eusebius Quartet)
発売日:2021年11月26日
NMLアルバム番号:SOMMCD0642
CD価格:2,250円(税込)
若くしてウィーンの楽壇で成功を収めるも、アメリカに亡命。ウィーンで培った作曲技法をハリウッドの映画音楽に持ち込むとともに、気に入った作品を自身のヴァイオリン協奏曲に転用するなど、新な境地を開拓したコルンゴルトですが、彼の精神の根底は純音楽にありました。ここに収録された室内楽作品は交響曲のような華麗な響きをまとってはおりませんが、簡潔に凝縮された音の中には彼の飾らぬ姿が現れています。 1920年に書かれた「から騒ぎ」はシェイクスピア劇のための音楽。「4つの小品」はコルンゴルト自身のヴァイオリンとピアノ版のアレンジがよく知られていますが、2012年に弦楽四重奏版の自筆原稿が発見されました。しかし、何らかの理由により「庭園の場(間奏曲)」だけはアレンジされていませんでした。そこでこのアルバムには世界初録音となるトム・ポスターの新アレンジを加えた4曲が紹介されています。 ピアノ五重奏曲はその翌年の作品。同時期の歌劇《死の都》からの影響も感じられる美しい音楽です。 1933年の弦楽四重奏曲は、コルンゴルトのウィーンへの想いが強く表出された作品。沸き立つような冒頭の旋律や、終楽章のワルツは良き時代への回想ともいえるものです。 演奏しているユーセビアス四重奏団は2016年に結成されたアンサンブル。シューマンが創出した架空の人物「オイゼビウス」から採られています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈弦楽四重奏曲全集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第7番-第11番 [ドーヴァー四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets (Complete), Vol. 2 - The Middle Quartets (Dover Quartet)
発売日:2021年11月26日
NMLアルバム番号:CDR90000-206
CD 3枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2013年、カナダで開催された“バンフ国際弦楽四重奏コンクール”で優勝を飾り、一躍世界的な注目を浴びたアメリカのアンサンブル「ドーヴァー四重奏団」。メンバーはカーティス音楽院とライス大学シェパード音楽学校の卒業生で構成されており、アンサンブル名はサミュエル・バーバーの作品「ドーヴァー・ビーチ」から採られています。2020年、カルテットはカーティス音楽のアンサンブル・イン・レジデンスに任命されました。 この3枚組は、ベートーヴェンの中期四重奏曲5作を収録したもの。彼らはこれまでにもコンサートでベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏を行っており、中でも1955年から続くベートヴェン・シリーズで有名なバッファロー大学での室内楽シリーズでは、ブダペスト、グァルネリ、クリーヴランドといった名門弦楽四重奏団に続く起用となったことで話題になるなど、ベートーヴェンで特に高く評価されています。
収録作曲家:
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JEUX DE CRÉATION - 創造の戯れ
ラヴェル/フォーレ/ホフマン/ゴードン:
ハープ作品集 [アンヌ=ソフィー・ベルトラン (ハープ)/アンサンブル・オンディーヌ]Harp Recital: Bertrand, Anne-Sophie - RAVEL, M. / FAURÉ, G. / HOFFMANN, E.T.A. / GORDON, G. (Jeux de Création)
発売日:2021年11月19日
NMLアルバム番号:8.551444
CD価格:1,900円(税込)
1811年、ピアノ製作者として知られるセバスチャン・エラールが制作したダブルアクション・ペダル・ハープは、それまでの全音階だけしか出せないハープと違い、半音階が出せるという画期的な楽器でした。しかし、楽器の性能はまだまだ未熟であり、複雑な和音や転調には順応できず、改良が加えられ現在の形になりました。 このアルバムは印象派の時代に書かれたハープの作品を中心とする1枚。この時期の精妙な和声を表現するためには半音階の響きが不可欠ですが、ダブルアクション・ペダル・ハープは要求される響きを再現、楽器自体の姿の美しさとともに作品に完全に調和しています。 アルバムタイトルとなった、100年前の音楽に着想を得たという2020年に書かれたジェフリー・ゴードンの「創造の戯れ」は過去と現代の音楽要素を融合させた見事な作品です。 ハープを演奏するアンヌ=ソフィー・ベルトランはカーディフ国際ハープ・コンクールの優勝者。2000年からhr交響楽団の首席奏者を務める傍ら、数多くのオーケストラと共演、また室内楽にも力を入れています。
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THE ART OF ARRANGEMENT
編曲の芸術
モーツァルト&ベートーヴェン [アレア・アンサンブル]MOZART, W.A.: Piano Quintet, K. 452 / BEETHOVEN, L. van: Piano Quartet, Op. 16 (The Art of Arrangement) (Miucci, AleaEnsemble)
発売日:2021年11月19日
NMLアルバム番号:CDS7919
CD価格:2,325円(税込)
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ギロヴェッツ(1763-1850):
3つの弦楽四重奏曲 Op.42 [クァルテット・オチェーアノ]発売日:2021年11月19日
CD国内盤価格:3,000円(税込、送料無料)
ハイドンともベートーヴェンとも異なる、忘れられたウィーンの天才ギロヴェッツガット弦やオリジナル楽器による演奏スタイルを特徴とするクァルテット・オチェーアノ。第一作目のアルバムはハイドンから受け継ぎ、シューベルトに繋がっていく、忘れられたウィーンの天才作曲家アダルベルト・ギロヴェッツ (1763‒1850)後期の傑作『弦楽四重奏曲作品42』。 ハイドン、 モーツァルト、ベートーヴェンの三人と同時期に活動したギロヴェッツは、チェスケー・ブジェヨヴィツェの聖堂合唱隊の指導者を父に持ち、プラハ・ウィーン・ローマ・ロンドンやパリ・ ドイツの諸都市で活躍し、ウィーン宮廷劇場楽長にまで登りつめた。オペラ・ブッファを想起させる多彩な舞台の転換、予期しない転調の連続、突然の休止など世紀変わり目の室内楽の創作を巡る状況や様式的特徴を濃厚に持ち、19 世紀初めのヨーロッパの多様性を活き活きと伝える傑作が21世紀に蘇る。 世界初録音。
収録作曲家:
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長谷川智之(トランペット、コルネット)
イントラーダ [長谷川智之(トランペット、コルネット)/佐野隆哉(ピアノ)/近藤薫(ヴァイオリン)]Trumpet Recital: Hasegawa, Tomoyuki - BOHME, O. / EWAZEN, E. / HONEGGER, A. (Intrada)
発売日:2021年11月19日
NMLアルバム番号:MYCL-00006
SACD-Hybrid国内盤価格:3,520円(税込、送料無料)
圧倒的なサウンドと揺るぎない技術!
長谷川智之、威風堂々ソロ・デビューアルバム!NHK交響楽団首席トランペット奏者、ソリストとして活躍する長谷川智之の待望のデビューアルバムです。 トランペットの定番レパートリーであるオネゲルやエネスク、高い技術を要求されるビッチュやベーメ、そして独特の色彩感が美しい珍しいヴァイオリンとの三重奏曲。定番から珍しい曲まで非常に中身の濃いアルバムとなりました。 長谷川の安定感のあるテクニックと輝かしいサウンドが聴く者を圧倒。そして、長谷川が奏でる美しいメロディと音楽性豊かな歌心が聴く者を虜にしていきます。柔と剛を兼ね備えた長谷川智之の圧巻のサウンドに驚くことでしょう。また、ピアノの佐野隆哉が見事なサポートで音楽に色彩を加えます。さらに東京フィルのコンサートマスターを務める近藤薫と丁々発止繰り広げる三重奏曲は必聴。 日本が世界に誇るトランペット奏者、長谷川智之の堂々たるデビュー盤です。 -
テレマン(1681-1767):
管楽器のための序曲集 第2集 [オルフェオ・ブラス・アンサンブル(古楽器使用)/カリン・ファン・へールデン(指揮)]TELEMANN, G.P.: Wind Overtures, Vol. 2 (L'Orfeo Bläserensemble, C. van Heerden)
発売日:2021年11月12日
NMLアルバム番号:555212-2
CD価格:2,475円(税込)
知られざるテレマン作品の発掘に力を入れるcpoレーベル。今作は第1作(555085)に続く管楽のための序曲集第2集です。軍楽のための音楽や、狩猟時の音楽、そして食卓の音楽などのハルモニームジークの分野でも活躍したテレマンは、この分野に数多くの作品を残しています。なかでも「アルスター序曲」と題された管弦楽曲の吹奏楽ヴァージョンは、弦楽パート抜きでも素晴らしいサウンドを生み出すことに成功しています。 アルスターとはハンブルクにある人造湖の名前で、13世紀に水車を回すためにアルスター川をせき止めて作られました。テレマンのこの曲は、川が流れていた当時ののどかな風景を魅力的な音で表現したもの。サラバンドでは優雅な白鳥の姿が、またカラスとカエルの鳴き交わしやニンフたちの舞いなど様々な情景が描かれています。 鄙びた響きが魅力的なオルフェオ管楽アンサンブルの演奏です。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第12番 ハ短調「四重奏断章」D.703
弦楽四重奏曲 第15番 ト長調 D.887 [フィッツウィリアム弦楽四重奏団]SCHUBERT, F.: String Quartets, D. 103, 161 and 887 (Late String Quartets) (Fitzwilliam String Quartet)
発売日:2021年11月12日
NMLアルバム番号:CKD673
CD価格:2,475円(税込)
レーベルを超えた企画、シューベルト後期弦楽四重奏曲集第2弾50年余の歴史を誇るフィッツウィリアム弦楽四重奏団によるシューベルトの後期弦楽四重奏曲集。2020年にDivine Artレーベルから発売された第13番、第14番(DDA-25197)に続く第2弾(後期としては完結)がLinnより登場。 今回はシューベルト晩年の研ぎ澄まされた弦楽四重奏曲群の最初となるものの、途中で作曲を放棄されてしまった第12番と、最後の弦楽四重奏曲となる第15番を収録。40小節余りのスケッチのみが残っている第12番第2楽章は、シューベルト研究家で多くの補筆完成を行っているニューボールドによる版を収録しています。これらの作品のロマン的性格をよく捉えた、切れ味の鋭さと豊かな歌謡性を備えた演奏で、第12番冒頭の湧き上がるような曲想から目を覚まさせられるようです。 ガット弦の音が重なる独特の響きも美しく、彼らならではのシューベルト像を描きあげています。
収録作曲家:
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フィオリーニ(1979-):
IN THE MIDST OF THINGS
物事のまっただなかに
ピアノを含む室内楽作品集 [シャーリーン・ファルジア(ピアノ)/ドミトリー・アシュケナージ(クラリネット)/レベッカ・ライモンディ(ヴァイオリン)/シュテファン・クロプフィッチュ(チェロ]FIORINI, K.: Piano and Chamber Music - In the Midst of Things / Piano Trio / Piano Sonata / Trio Lamina (D. Ashkenazy, Raimondi, Kropfitsch, Farrugia)
発売日:2021年11月12日
NMLアルバム番号:GP880
CD価格:1,950円(税込)
マルタ出身のの作曲家、カール・フィオリーニ。10歳で作曲を始め、ギルドホール音楽演劇学校でジョセフ・ヴェッラとチャールズ・カミレーリ、ダイアナ・バレルに師事、続いて英国王立音楽院でマイケル・ゼヴ・ゴードンから教えを受け博士号を取得しました。現在はパリに拠点を移し、独奏曲から室内楽作品、オーケストラ曲まで50曲以上の作品を発表。高く評価されています。 このアルバムには、バルトーク風の雰囲気を持つ初期の作品「トリオ・ラミナ」から地中海の風景を思わせる色彩豊かなサウンドが溢れる新作「IN THE MIDST OF THINGS 物事のまっただなかに」の5作品を収録。明確な調性はないものの、どれも聴きやすく耳なじみのよい音楽です。 作曲家と同郷のピアニスト、シャーリーン・ファルジアを中心にイタリアノヴァイオリニスト、レベッカ・ライモンディ、オーストリアのチェリスト、シュテファン・クロプフィッチュ、そしてクラリネット奏者のドミトリー・アシュケナージがアンサンブルを形成し、フィオリーニの複雑な総譜を余すことなく音にしています。 この録音は全て、作曲家立ち合いの元に行われました。
収録作曲家:
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Versinkende Sonne - 日没
ツェムリンスキー、ヴェレス、ウェーベルン、クライスラー
ウィーン、19世紀と20世紀の転換期に書かれた弦楽四重奏曲集 [アウナー四重奏団]String Quartets (20th Century) - ZEMLINSKY, A. / WELLESZ, E. / WEBERN, A. / KREISLER, F. (Versinkende Sonne) (Auner Quartet)
発売日:2021年11月05日
NMLアルバム番号:Gramola99220
CD価格:2,475円(税込)
シュテファン・ツヴァイクが亡命する際に手紙に記した言葉「この長い夜の後にも夜明けが見えますように!」…これがアウナー四重奏団のこのアルバムにおけるモットー。 このアルバムに収録された音楽はどれも20世紀前半、ドイツとオーストリアで退廃音楽として禁止されたものばかりです。19世紀末を象徴する後期ロマン派の様式で書かれたツェムリンスキーの1896年の四重奏曲、1905年に書かれたウェーベルンの「緩徐楽章」、1943年に書かれた新ウィーン楽派の流れを汲むヴェレスの弦楽四重奏曲第5番、このほぼ50年の間に世界は大きく変化し、20世紀の最も暗い時代を迎えました。 アウナー四重奏団は、アンコールとしてクライスラーのシンコペーションを演奏。アメリカでは絶大な人気を誇った彼の音楽さえも禁止された時代を想起させる1枚です。
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モーツァルト(1756-1791):
モーツァルトの自筆譜による
ピアノ三重奏曲の演奏 [ウィーン・モーツァルト・トリオ]MOZART, W.A.: Piano Trios Nos. 1, 3, 4, 5, 6 / Divertimento (Piano Trios Performing the Autograph Scores) (Vienna Mozart-Trio)
発売日:2021年11月05日
NMLアルバム番号:Gramola99252
CD 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
古典派初期のピアノ三重奏曲は、同時期のヴァイオリン・ソナタと同じく鍵盤楽器にチェロとヴァイオリンのオブリガート(助奏)が付くのが一般的でした。ヴァイオリンとチェロにピアノと同等の働きが与えられたのは19世紀初頭のベートーヴェンの時代とされていますが、このモーツァルトのピアノ三重奏曲は、1776年に書かれた三重奏曲(ディヴェルティメント)では鍵盤楽器が依然として優勢であるものの、1780年代に書かれた5つの作品では、すでにその働きはほぼ平等であり、各々の楽器の対話を存分に楽しめます。 このウィーン・モーツァルト・トリオの新しい録音は、最近公開されたモーツァルトの自筆譜を用いて演奏されており、これは1991年のトリオ設立以来、彼らが使用していた「原典版」の印刷譜に比べ、とりわけフレージングとアーティキュレーションに違いがみられるとのことです。 作曲家の本来の意図に可能な限り近い演奏をお楽しみください。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
〈ピアノ三重奏曲集 第1集〉
ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 Op.99
高雅なワルツ集 Op.77 D 969
ピアノ三重奏曲 変ホ長調 Op.148 D897「ノットゥルノ」 [グールド・ピアノ・トリオ]発売日:2021年11月05日
CD価格:2,100円(税込)
NAXOSレーベルやSOMM Recordingsからベートーヴェン、スタンフォードなど数多くのアルバムをリリースする「グールド・ピアノ・トリオ」。今作ではシューベルトのピアノ三重奏曲第1番と、作曲家15歳の作品「ノットゥルノ」、そしてロマン派時代を生きた作曲家ユリウス・ツェルナーがピアノ三重奏用に編曲した「高雅なワルツ集」の世界初録音を併せ、素晴らしい演奏を披露しています。 イギリスの名手たちによるグールド・ピアノ・トリオは四半世紀にわたり、国際的な室内楽シーンの最前線で活躍するアンサンブル。メルボルン国際室内楽コンクールで最優秀賞を受賞したほか、ヤング・クラシック・アーティスト・トラスト(YCAT)アーティストに選出されニューヨークでデビュー。その後、ロンドンのウィグモア・ホールを中心に数多くのリサイタルを行い高く評価されました。 2018年、結成から16年間チェリストを務めていたアリス・ニアリーの退任に伴い、元フロレスタン・トリオのメンバーでバロック音楽を得意とするリチャード・レスターがトリオに加わったことで、メンバーたちは新たな方向性を切り開いています。
収録作曲家:
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ヒンデミット(1895-1963):
クラリネットのための作品集 [シャロン・カム(クラリネット)/アンチェ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)/ユリアン・シュテッケル(チェロ)/エンリコ・パーチェ(ピアノ)/フランクフルト放送交響楽団/ダニエル・コーエン(指揮)]HINDEMITH, P.: Clarinet Concerto / Clarinet Quartet / Clarinet Sonata (S. Kam, A. Weithaas, J. Steckel, E. Pace, Frankfurt Radio Symphony, D. Cohen)
発売日:2021年11月05日
NMLアルバム番号:C210041
CD価格:2,700円(税込)
シャロン・カムのORFEOレーベルにおける3枚目のアルバムは、ヒンデミットの作品集です。 リヒャルト・シュトラウスの次世代として名を馳せたドイツの作曲家ヒンデミットは、さまざまな楽器を弾きこなすことで知られ、クラリネットの演奏にも秀でていました。ここでカムは協奏曲と四重奏曲、ソナタの3曲を演奏。異なる編成による作品を見事に歌い上げています。 四重奏曲はヒンデミットがスイスへ移住した1938年の作品。まず第2楽章が作曲され、チューリヒでの歌劇《画家マティス》の初演が終わった後、残りの楽章が作曲されました。4つの楽器の旋律が複雑に絡み合う技巧的な音楽です。 その翌年には遊び心にあふれた旋律を持つクラリネット・ソナタが作曲されています。 1947年作曲の協奏曲は名手ベニー・グッドマンに捧げられた、新古典派の形式を持つ軽妙な作品。厚みのあるオーケストラの伴奏も魅力的です。
収録作曲家:
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ソマール・アジャリャキン(1978-):
Contemplations [アンナ・ヴォロヴィチ(ピアノ)/クリストフ・クロワゼ(チェロ)/ハインツ=ペーター・リンシャルム(クラリネット)/サントス弦楽四重奏団]AJALYAQIN, S.: Piano Pieces / Cello Sonata / Fantasy / String Quartet (Contemplations) (Volovitch, Croisé, Linshalm, Santos String Quartet)
発売日:2021年11月05日
NMLアルバム番号:Gramola99202
CD価格:2,550円(税込)
ダマスカス出身の作曲家ソマール・アジャリャキンの初の作品集。 幼い頃から詩と絵画を学び、母のアドバイスによって音楽の道に進んだというアジャリャキン。ここではピアノ独奏曲から室内楽曲まで多彩なジャンルの作品が選ばれています。 遊び心たっぷりの「5つのピアノ小品」をはじめ、多彩な作風による「チェロ・ソナタ」と「幻想曲」。そしてアジャリャキンの最新作である「武漢の忘却」は、新型コロナウィルス感染症(COVID‑19)によってロックダウンされた都市の人の気配のない風景からインスパイアされた作品です。
収録作曲家:
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DEDICATION - 献呈
ルース・ギップス(1921-1999):
クラリネットを含む室内楽作品集 [ピーター・シグレリス(クラリネット)/ガレス・ハルス(オーボエ)/ダンカン・ハニーボーン(ピアノ)/ティペット四重奏団]GIPPS, R.: Clarinet Sonata / Prelude for Bass Clarinet / The Kelpie of Corrievreckan (Dedication) (Cigleris, G. Hulse, Honeybourne, Tippett Quartet)
発売日:2021年10月29日
NMLアルバム番号:SOMMCD0641
CD価格:2,250円(税込)
20世紀イギリスを代表する女性作曲家の一人、ルース・ギップス生誕100年を記念する1枚。このアルバムには、彼女の夫でクラリネット奏者であるロバート・ベイカーにインスパイアされた室内楽曲を5曲収録。全てが世界初録音となります。 幼少期は神童として名を広め、英国王立音楽大学ではゴードン・ジェイコブ(マルコム・アーノルドもジェイコブに師事)やレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに師事し、作曲、ピアノ、オーボエを学びました。学生時代にはブラームスのピアノ協奏曲第2番の演奏を行うだけではなく、難曲であるアーサー・ブリスのピアノ協奏曲を女性として初めて演奏して高い賛辞を受けるなど、優れた演奏家としても才能を発揮しましたが、後に手の故障にて公の場での演奏は断念。以降、女性としての偏見に屈することなく指揮者、作曲家としての活動しました。 アルバム収録曲の「コリーヴレッカンのケルピー」はスコットランドの伝説に基づいた初期の作品。悲劇的な物語をクラリネットとピアノで表現しています。ラプソディと五重奏曲は、ベイカーと結婚した頃の作品。クラリネット・ソナタも夫であるベイカーの演奏を念頭に書かれたもの。その頃、彼はバス・クラリネットも習得しており「前奏曲」はこの楽器のために特別に作曲されたようです。舞曲を思わせる親しみやすい旋律が発展していく聴きごたえのある小品です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ三重奏曲 第6番
シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲 第2番 [トリオ・マリー・ゾルダート(七條恵子、チェチーリア・ベルナルディーニ、マルクス・ファン・デン・ミュンクホフ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Trio No. 6 / SCHUBERT, F.: Piano Trio No. 2 (Trio Marie Soldat)
発売日:2021年10月22日
NMLアルバム番号:CKD631
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
フォルテピアノの名手、七條恵子によるピアノ三重奏が登場!2004年のブルージュ国際古楽コンクールで最高位を受賞、オランダと日本を中心に活躍し、近年もベートーヴェンやサティのピアノ作品をそれぞれにふさわしい楽器と調律で演奏したアルバムが大きな話題となった七條恵子。彼女がチェチーリア・ベルナルディーニ、マルクス・ファン・デン・ミュンクホフという名手たちと2017年にアムステルダムで結成したトリオ・マリー・ゾルダートは、古典からロマン派までのピアノ三重奏曲をレパートリーとし、作品に応じたピリオド楽器での演奏に加え、19世紀の演奏慣習を再発見し、追求する事を目的としたアンサンブルで、19世紀の名ヴァイオリニスト、マリー・ゾルダート=レーガーの名前を冠しています。 今回の録音でも、収録されたシューベルトの第2番が作曲された1827年に近い、1825年頃製作のオリジナルのフォルテピアノを使用。その艶やかな音色は、ベートーヴェンの華やかさとシューベルトの深い陰影を親密な表現で見事に描きだすアンサンブルに、大きく貢献しています。シューベルトの第4楽章はカット無しの原典版を使用。
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ランデヴー・ウィズ・
マルタ・アルゲリッチ 第2集
アルゲリッチ・ウィズ・フレンズ 2019 ハンブルク・ライヴ [マルタ・アルゲリッチ ほか]Rendez-vous with Martha Argerich Vol.2
発売日:2021年10月22日
CD 6枚組価格:7,275円(税込、送料無料)
アルゲリッチ&フレンズ2019年ライヴ、アルゲリッチの「子供の情景」収録!世界中の音楽ファンを沸かせた2018年ライヴ(AVA10572)の続編として、翌2019年に同じハンブルクで行われたライヴが6枚組というボリュームで登場。アルゲリッチ本人の演奏トラックが多いことも魅力で、中には貴重なソロ録音「子供の情景」も含むのが嬉しいところ。 さらにシルヴァン・カンブルランとの共演によるプロコフィエフ、シャルル・デュトワとの共演でチャイコフスキーを収録しており、デュトワはストラヴィンスキーの「結婚」の指揮も担当。 ルノー・カピュソン、ミッシャ・マイスキー、カティア・ブニアティシヴィリ、テディ・パパヴラミ、スティーヴン・コヴァセヴィチ、酒井茜など、今回も素晴らしいゲストたちの共演を楽しむことができるほか、2019年の来日公演でも大きな評判となったエフゲニ・ボジャノフのスカルラッティも収録しています。
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America's Neglected Composer
アメリカの忘れられた作曲家
ファーウェル(1872-1952): 作品集 [ウィリアム・シャープ(バリトン)/エマヌエーレ・アルチウリ(ピアノ)/ダコタ弦楽四重奏団/テキサス大学室内合唱団/ジェイムズ・モロウ(指揮)]FARWELL, A.: Songs, Choral and Piano Works (America's Neglected Composer) (W. Sharp, Arciuli, Dakota String Quartet)
発売日:2021年10月22日
NMLアルバム番号:8.559900
CD価格:1,900円(税込)
アメリカ、ミネソタ州出身の作曲家アーサー・ファーウェル。「Indianist movement インディアニスト運動」のリーダーとして、アメリカへの移住者たちが追放し抑圧した先住民族を理解しようとすることが、ヨーロッパ系アメリカ人の義務であると信じ、出版社“ワーワン・プレス”を設立して、ネイティヴ・アメリカンの伝統的な音楽を採り入れた作品の発表に力を尽くしました。しかし、彼が望んでいたような結果を出すことはできず、夥しい数の作品を残したにもかかわらず「アメリカ音楽史上、最も無視されている作曲家」と呼ばれています。 このアルバムはアメリカ近代音楽の研究家としても知られる作曲家ジョーゼフ・ホロヴィッツがプロデュースし、サウスダコタでネイティヴ・アメリカンの研究を行うラコタ音楽プロジェクトの協力のもと、ファーウェルの音楽を広めるために生まれた1枚。 冒頭の「弦楽四重奏曲」はポーニー族の伝承物語からインスパイアされた作品。単一楽章で書かれたこの作品には、部族の儀式や守護者たちが象徴されており、多くの民謡が引用されています。 次の「3つのインディアンの歌」とともに、ジョーゼフ・ホロヴィッツがエグゼクティブ・プロデューサーを務める「ポスト・クラシカル・アンサンブル・フェスティヴァル」での演奏です。
収録作曲家:
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SOL & PAT - ソル&パット
ヴァイオリンとチェロの二重奏による作品集 [ソル・ガベッタ、パトリツィア・コパチンスカヤ]Violin and Cello Recital: Kopatchinskaja, Patricia / Gabetta, Sol - BACH, C.P.E. / COLL, F. / LECLAIR, J.-M. / RAVEL, M. / WIDMANN, J. (Sol and Pat)
発売日:2021年10月15日
NMLアルバム番号:ALPHA757
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
ガベッタとコパチンスカヤの白熱デュオ・アルバム!アルバムをリリースする度にただならぬ企画で世界中の音楽ファンを驚かせ、今最も目の離せないモルドヴァ出身の鬼才ヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤ。協奏曲やソロ、様々な企画盤など多くのアルバムをリリースしてきたアルゼンチン出身の人気チェリスト、ソル・ガベッタ。一見大きく違う個性を持つ二人は、2002年の出会い以来の親友であり、実演での共演も多く、コパチンスカヤのアルバム『照らし出された快楽』(ALPHA580/NYCX-10180)ではフランシスコ・コーイの二重協奏曲で共演していましたが、今回満を持してデュオ・アルバムが届けられました。 ラヴェルとコダーイの作品を軸に、クセナキスやリゲティ、ヴィトマン、マルコヴィチに至る作曲家たちによるデュオ作品、鍵盤作品の右手と左手をデュオに振り分けたC.P.E.バッハやJ.S.バッハなど、多彩な作品を収録。期待にそぐわぬはじけた演奏で、冒頭のルクレールから原曲を大きくデフォルメした表現で楽しませてくれます。 タイトルのSOLもPATも彼女たちの名前からとられていますが、SOLはガベッタの母国語(スペイン語)で「太陽」、PATはコパチンスカヤの母国語(ルーマニア語)で「ベッド」あるいは「ザック(袋)」という意味もあります。
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デジレ・パック(1867-1939):
ピアノ三重奏曲全集 [トリオ・スピリアール]発売日:2021年10月15日
CD価格:2,475円(税込)
リエージュで生まれ、ベルギーをはじめフランス、ポルトガル、ドイツ、スイス、イギリスとヨーロッパ各地で活躍した作曲家、オルガン奏者のデジレ・パック。パリの郊外で隠居生活を送るまで、彼は8つの交響曲と3つの協奏曲、3つのミサ曲に1つのレクイエム、歌劇を1つ、そしてたくさんの室内楽作品を残しています。 若くしてフランクに見いだされ、その影響を受けた半音階的な和声進行は、無調・多調へと発展しながらもロマン性を失わない、シェーンベルクの先駆とも言える他にない作風を確立していきます。 彼のピアノ三重奏曲全てを収めたこのアルバムは、約30年にも及ぶその作風の発展を実際に確認することが出来る好企画。演奏はブリュッセルで結成されたトリオ・スピリアールで、2017年にスロヴェニアでの室内楽コンクール優勝を皮切りに多くの賞を受けており、ベルギーとフランスを中心に活躍しているアンサンブルです。
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The Violin in Stravinsky's Life
ストラヴィンスキーの生涯におけるヴァイオリン [ロルフ・シュルテ(ヴァイオリン)デヴィッド・レヴァイン(ピアノ)/ジェフリー・スワン(ピアノ)/ハンス・ダインツァー(クラリネット)]SCHULTE, Rolf: Violin in Stravinsky's Life (The)
発売日:2021年10月15日
NMLアルバム番号:Gramola98016
CD 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
1930年、48歳のストラヴィンスキーが出会ったのは、ポーランド系アメリカ人のヴァイオリン奏者サミュエル・ドゥシュキンでした。ドゥシュキンはストラヴィンスキーにヴァイオリン協奏曲の作曲を依頼するとともに、作品の完成に至るまで密接に協力をすることでストラヴィンスキーの信頼を得ました。 その後、ストラヴィンスキーが自作をヴァイオリン用に編曲する際は、必ずと言ってよいほどドゥシュキンが手を貸し、イタリア組曲やディヴェルティメントなどの名作が次々と生まれたのです。 このストラヴィンスキー没後50年を記念する2枚組アルバムには、ドゥシュキンのために書かれた「協奏的二重奏曲」をはじめ、ドゥシュキンの編曲による4つの作品、そしてストラヴィンスキーがドゥシュキンと出会う前に作曲された『兵士の物語』からの5曲を収録。作曲家のヴァイオリンに対する関心が見えてくる興味深い選曲となっています。 演奏はケルン出身、ニューヨークを拠点に活躍するロルフ・シュルテ。シェーンベルクやエリオット・カーターのヴァイオリン協奏曲の録音が高く評価されるヴァイオリニストです。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年1月号)★-
空想のバッハ音楽帳
カンタータを中心とした作品を室内楽編成で [カフェ・ツィマーマン]Chamber Music (17th-18th Centuries) - BACH, J.S. / BACH, C.P.E. / MOZART, W.A. (The Imaginary Music Book of J.S. Bach) (Café Zimmermann)
発売日:2021年10月08日
NMLアルバム番号:ALPHA766
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
Alphaのバッハといえばカフェ・ツィマーマン
作曲家の素顔に迫る個性的選曲の小品集!21世紀のクラシック・レコード界を古楽の領域から活性化させ「小資本レーベルの革命」と謳われたAlphaレーベル。その発足当初から看板アンサンブルの一つとして注目を集めてきたカフェ・ツィマーマンは、独特の香気と熱気をまとったバッハ解釈で世界を瞠目させてきました。 全6タイトルからなる『さまざまな楽器による協奏曲』シリーズの完成から10年、新たなバッハ演奏として彼らが提案するのは「プライベートな音楽帳」。楽譜出版業が活性化しはじめた18世紀も手書きで楽譜を写す習慣は健在で、私的な仲間同士で音楽を楽しむ場では、自分たちに演奏可能な編成への編曲も兼ねて楽譜を記したと考えられますが、今回のプログラムはまさにそうした時代の習慣にあわせた選曲。教会カンタータの器楽合奏曲やアリアを室内楽向けに直した興味深いトラックの数々に加え、フリードリヒ大王の宮廷で活躍するようになった頃に次男が書いた曲、大王のために書かれた『音楽の捧げもの』など、晩年のバッハをとりまく世界に響いた18世紀的日常を追体験できる1枚になっています。 モーツァルトがバッハ作品を編曲した『前奏曲とフーガ』の再編曲もスリリングな演奏。21世紀ならではの進化型古楽器アルバム、彼らの協奏曲録音との比較も面白そうです。 -
-★『レコード芸術』特選盤(2021年12月号)★-
C.P.E.バッハ(1714-1788):作品集
アダージョ
3つの四重奏曲
アンダンテ・コン・テネレッツァ [ネヴァーマインド(ジャン・ロンドー、アンナ・ベッソン、ロバン・ファロ、ルイ・クレアック)]BACH, C.P.E.: Chamber Music (Nevermind)
発売日:2021年09月24日
NMLアルバム番号:ALPHA759
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
ジャン・ロンドーら4人の気鋭が新鮮なセンスで問う、
C.P.E.バッハ最晩年の謎多き傑作古楽の通念に縛られず、しかし筋の通った理念から決して離れない、みずみずしい演奏解釈で知られる新世代のチェンバロ奏者ジャン・ロンドー。この異才に負けず劣らぬ強い個性を全員が持ちながら、それに溺れることのない稀有なアンサンブルを織り上げてゆく、新感覚の古楽器四重奏団ネヴァーマインドの快進撃は目を見張るばかり。 今回の録音は生前から同時代人とは一線を画した作風で知られ国際的名声を博した「大バッハの次男」C.P.E.バッハ。それも残された作品でも特に個性的な最晩年の謎めいた「四重奏曲」を中心に、充実した編曲楽章2曲が添えられた好選曲です。 鍵盤パートは作曲者が楽器の指定をしていないためチェンバロでもフォルテピアノでも弾けてしまい、「四重奏曲」と言っても鍵盤の左手と右手それぞれに1パートずつが充てられているため3人で演奏することが可能でもあり、解釈が演奏者の裁量で大きく変わってくる構成。ヴァイオリン抜きでヴィオラに大きな活躍の場が与えられている点もユニークです。これら3曲はモーツァルトがピアノ協奏曲の大半を作曲し終えた古典派時代の只中、C.P.E.バッハの最晩年に作曲されていながら当人の初期・中期にむしろ近い作風で、ロンドーはあえてチェンバロを選び、他の3人の自由闊達な音作りと絶妙のやりとりを繰り広げてゆきます。 編曲作品2曲は鍵盤独奏曲が原曲ながら、さながら最初から最晩年のこの作品と同じ編成で書かれていたかのような自然さ。アンサンブルのメンバーによる解説も充実しており、古楽シーンの最前線ならではのエキサイティングな音楽体験を満喫できる1枚に仕上がっています。収録作曲家:
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MOSAIC - モザイク
ブルックナー、バーンスタイン、セレブリエール、バルトーク [A4 ブラス・クァルテット]Chamber Music (Brass Quartet) - BRUCKNER, A. / BERNSTEIN, L. / SEREBRIER, J. / BARTÓK, B. (Mosaic) (A4 Brass Quartet)
発売日:2021年09月24日
NMLアルバム番号:SOMMCD0638
CD価格:2,250円(税込)
2013年、マンチェスターの王立ノーザン音楽大学で結成された「A4 ブラス・クァルテット」は、英国の名門ブラス・バンドの主要なプレイヤーで構成されたブラス・クァルテット。標準的な編成ではなくコルネット、テナーホルン、バリトンホルン、ユーフォニアムと、サクソルン族を中心とした楽器が用いられており、これらの楽器から生まれるユニークなサウンドは、現代の金管楽器アンサンブルの多様性の見本となっています。 収録作品のほとんどはメンバーによる編曲であり、ブラス・カルテットの機動性と可能性が存分に引き出されています。
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ベルティーニ(1798-1876):
九重奏曲 ニ長調 Op.107
大三重奏曲 イ長調 Op.43 [リノス・アンサンブル]BERTINI, H.: Nonetto / Grand Trio (Linos Ensemble)
発売日:2021年09月24日
NMLアルバム番号:555363-2
CD価格:1,800円(税込)
現在、練習曲の作曲家として知られるアンリ・ベルティーニ、2つの室内楽作品ロンドンでフランス人の両親の元に生まれたアンリ・ベルティーニは生後6か月でパリに移住し、父と兄(ムツィオ・クレメンティの弟子だった)から音楽の教育を受け、すぐに才能を開花させました。彼の父は12歳のベルティーニを神童としてイギリス、オランダ、フランダース、ドイツのツアーに連れ出し、各地で熱烈な歓迎を受けたということです。その後パリに戻り、フランツ・リストとコンサートを行う他、ショパンの友人のチェリスト、オーギュスト・フランショームともコンサートを行っています。当時は、作曲家、教師として広く称賛されましたが、穏健な作風を持つ保守的な作品は、没後ほとんど演奏の機会を逸してしまいました。 このアルバムに収録された2作品はベルティーニの作品の中でも比較的知られているもので、1825年頃に出版されたピアノ三重奏曲はシューマンが『新音楽時報』にレビューを書き「流麗なハーモニーを持つ曲」と評価、「香りのよりパリのフレーズはまるでサテンやシルクのような感触を持つ」と続けました。 また1835年に作曲された九重奏曲は、初演時にベルリオーズが大絶賛し、日刊紙「ル・ジャーナル・デ・デバ」に記事を寄せています。 知られざる作品の復活に力を注ぐリノス・アンサンブルの演奏で。
収録作曲家:
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プレイエル(1757-1831):
プロイセン四重奏曲集 第10番-第12番 [ケルン・プレイエル四重奏団]PLEYEL, I.J.: String Quartets, Op. 11, Nos. 1-3 (Preußische Quartette) (Pleyel Quartett Köln)
発売日:2021年09月24日
NMLアルバム番号:777779-2
CD価格:1,800円(税込)
イグナーツ・プレイエルによる「12のプロイセン四重奏曲」を締めくくるアルバムヴァンハルにピアノを学び、ハイドンに師事、ピアニストとして各地で活躍、パリに定住してからはピアノ製造会社を設立し、プレイエル・ピアノの名を世界に広めた偉大なる作曲家の別の側面が味わえます。 1780年代初頭のイタリアに住んでいた頃から弦楽四重奏曲を書き始めたプレイエルが、彼が1786年にこれら12曲をを完成させた時には、すでにこのジャンルの作曲家として多くの経験を積んでおり、充実した作風を持つ音楽は、モーツァルトをはじめ、数えきれないほどのファンをもたらしました。 イタリア風の明快さと、ウィーン風の優雅さを持つ一連の四重奏曲を、作曲家の名を冠したケルン・プレイエル四重奏団の演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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アゼヴェード(1968-):
フクヴァルディ・サイクル
「草陰の小径にて」からの2つの小品
フクヴァルディ・ソナタ/霧の中で … 1912/キツネの探索 [マリーナ・カンポニェス(フルート)/エルデル・マルケス(ピアノ)/ホセ・ペレイラ(ヴァイオリン)/アンサンブル・ダルコス/ヌノ・コルテ=レアル(指揮)]AZEVEDO, S.: Hukvaldy Cycle - 2 Pieces after On the Overgrown Path / Hukvaldy Sonata and Trio / In the Mists… 1912 (Ensemble Darcos, Côrte-Real)
発売日:2021年09月24日
NMLアルバム番号:8.579079
CD価格:1,900円(税込)
レオシュ・ヤナーチェクが生まれた村「フクヴァルディ」にちなんで名付けられた室内楽アルバム。 全ての作品を書いたのは数多くの受賞歴を持つポルトガル出身の現代作曲家、セルジオ・アゼヴェードで、さまざまなヤナーチェク作品を素材とし新たな曲を創り上げました。なかでも「草陰の小径から」と「霧の中で」の素材を用いた作品では、ヤナーチェクの作風を辿りながらも、新たな発展形を提示。2つの異なる時代で活躍する2人の作曲家たちの深遠なコミュニケーションが生まれています。 例え原曲を知らなくても、ヤナーチェクの世界を垣間見ることができる興味深い1枚です。
収録作曲家:
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Fantasy - 幻想曲
アーシュラ・オッペンス、
ローラ・カミンスキー(1956-)を弾く [アーシュラ・オッペンス(ピアノ)/カサット弦楽四重奏団/ジェローム・ローウェンタール(ピアノ)/アリゾナ州立大学管弦楽団/ジェフリー・メイヤー(指揮)]KAMINSKY, L.: Fantasy / Piano Concerto / Piano Quintet / Reckoning: 5 Miniatures for America (Oppens, Lowenthal, Cassatt String Quartet, Meyer)
発売日:2021年09月17日
NMLアルバム番号:CDR90000-202
CD価格:2,025円(税込)
20世紀と21世紀のアメリカ音楽を得意とし、数多くの受賞経験を持つピアニスト、アーシュラ(ウルスラ)・オッペンス。フレデリック・ジェフスキーの「不屈の民」変奏曲も彼女の委嘱作品であるなど、近代アメリカで活躍する作曲家の多くがオッペンスのために作品を書いています。 このアルバムの作曲家ローラ・カミンスキも数十年にわたりオッペンスと協力関係を築いてきた作曲家。このアルバムには最近オッペンスのために書かれた「ピアノ五重奏曲」とこのアルバムのために作曲された「レコニング」を含む4作品が収録されています。 フランス印象派からジャズまで、さまざまな素材を生かした「幻想曲」、ニューヨークとサンクトベテルブルクを流れる川の視覚的イメージに触発されたという「ピアノ協奏曲」の4曲を見事に演奏しています。
収録作曲家:
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シティ・オブ・ザ・ビッグ・ショルダーズからの
ピアノ三重奏曲集
アーンスト・ベーコン、レオ・サワビー [リンカーン・トリオ]BACON, E.: Piano Trio No. 2 / SOWERBY, L.: Piano Trio (Trios from the City of Big Shoulders) (Lincoln Trio)
発売日:2021年09月17日
NMLアルバム番号:CDR90000-203
CD価格:2,025円(税込)
タイトルの「シティ・オブ・ザ・ビッグ・ショルダーズ」とはシカゴの街のこと。エイブラハム・リンカーンの伝記の執筆で知られるアメリカの詩人、カール・サンドバーグが1916年に出版した「シカゴ詩集」において、シカゴを「City of the Big Shoulders=肩幅の広い男たちの街(労働者たちの街)」と呼んだことから、この呼称が知られるようになりました。このアルバムには20世紀に活躍した2人のシカゴ出身の作曲家によるピアノ三重奏曲を収録。喧騒に満ちた街から生まれた陽気な作品をお楽しみいただけます。 20代で作曲を始めたアーンスト・ベーコンは前衛音楽を嫌い、民謡やジャズなど自国の音楽を採り入れた親しみやすい作品を書き続けました。世界初録音となる三重奏曲第2番も、民謡風の耳なじみ良い旋律が心地よい7つの楽章で構成された作品です。 レオ・サワビーはシカゴのセントジェームズ教会のオルガン奏者、聖歌隊指揮者となり名声を確立した作曲家。この三重奏曲は彼が得意とした宗教曲の静謐さとは違い、エネルギッシュな雰囲気を持つ活気ある作品です。 演奏するリンカーン・トリオはグラミー賞に2回ノミネートされた実力派。ここでも緊密なアンサンブルを繰り広げます。
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レオ・サワビー(1895-1968):
ポール・ホワイトマンからの委嘱作品と
他の初期作品 [アンディ・ベイカー・オーケストラ/アンドルー・ベイカー(指揮)/アヴァロン弦楽四重奏団/ウィンストン・チョイ(ピアノ)/アレクサンダー・ハンナ(コントラバス)]The Paul Whiteman Commissions & Other Early Works
発売日:2021年09月17日
NMLアルバム番号:CDR90000-205
CD価格:2,025円(税込)
ミシガン州グランドラビッズで生まれ、10歳で作曲を始めたレオ・サワビー。15歳の時にオルガンに興味を抱き独学で奏法を習得するとともにシカゴのアメリカ音楽院で作曲を学び、1913年には自作のヴァイオリン協奏曲がシカゴ交響楽団で初演されました。第一次世界大戦中にはバンドマスターとしてフランスに滞在、1927年にはシカゴのセントジェームズ教会のオルガン奏者、聖歌隊指揮者となり国際的な名声を確立しました。1946年には「太陽のカンティクル」でピューリッツァー賞を受賞し、宗教曲作曲家として知られますが、様々なジャンルで500曲以上の作品を遺しています。 1920年代には、最も高い人気を得ていたジャズ・バンドのリーダーで、「キング・オブ・ジャズ」と呼ばれていたポール・ホワイトマンがガーシュウィンに「シンフォニックな」作品を委嘱して「ラプソディー・イン・ブルー」が生まれましたが、彼と並んで起用されたサワビーが作曲したのが、この時代のアメリカの狂騒をそのまま反映した「シンコナータ」(1924)とジャズ・オーケストラのための交響曲「モノトニー」(1925)です。 このアルバムには同時期に書かれた室内楽作品も収録。優雅さとユーモアを兼ね備えたこれらの作品は全て世界初録音です。
収録作曲家:
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パガニーニ(1782-1840):
〈弦楽とギターのための四重奏曲集 第1集〉
第1番・第2番・第9番 [パガニーニ・アンサンブル・ウィーン]PAGANINI, N.: Guitar Quartets Nos. 1, 2, 9 (Paganini Ensemble Vienna)
発売日:2021年09月17日
NMLアルバム番号:CDS7912
CD価格:2,325円(税込)
ヴァイオリンの超絶技巧の持ち主として知られたパガニーニ。実はギターの演奏でも秀でており、一時期はギターのための作品も多く書いていました。このアルバムには彼のギター四重奏曲を3曲収録。ヴァイオリン曲に比肩する美しい旋律を持つ四重奏曲をお楽しみいただけます。 パガニーニの妹の結婚祝いとして作曲された第1番、明るい楽想を持つ第2番、どちらもロマンティックな楽想と抒情性を備えており、ギターは伴奏に回るだけではなく、ソロで活躍する場面も多く、どちらも聴きごたえのある作品に仕上がっています。第9番は未出版であり、この演奏は手書きの譜面を用いて演奏されました。 作曲家の名を冠した“パガニーニ・アンサンブル・ウィーン”はパガニーニの研究家として知られる名手マリオ・ホッセンが設立したウィーンを拠点に活躍するアンサンブル。今後2年間で、パガニーニの出版された15作のギター四重奏曲を全て録音する予定です。
収録作曲家:
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ラウラ・ネーツェル(1839-1927):
室内楽による肖像 [マリン・ブロマン(ヴァイオリン)/サビーナ・ビショルト(ソプラノ)/サイモン・クロフォード=フィリップス(ピアノ)/ムシカ・ヴィテ室内管弦楽団]NETZEL, L.: Chamber Portrait - Suites / Songs / Piano Music (Broman, Crawford-Phillips, Bisholt, Musica Vitae Chamber Orchestra)
発売日:2021年09月17日
NMLアルバム番号:dBCD200
CD価格:2,250円(税込)
スウェーデンの作曲家・ピアニスト、ラウラ・ネーツェル。彼女が生きた時代は、女性が芸術の場で活躍することは困難であり、彼女も自作を発表する際は、しばしばペンネーム「N.Lago」を使用するなど苦労を強いられていたようです。ネーツェルはフィンランドで生まれ、1歳の時にストックホルムに移住しましたが、生涯にわたりフィンランドの伝統を誇りにしていました。長じてからは貧しい女性や子供、労働者への支援など社会的活動にも積極的に取り組んだ功績も知られています。 このマリン・ブロマンとサイモン・クロフォード=フィリップス、歌手のサビーナ・ビショルトによるアルバムは、ネーツェルの室内楽作品を中心に、厳選した歌曲やピアノ曲を収録。どれもこれまでに録音されたことのないものばかりで、彼女の作品を世に知らしめるにふさわしい1枚です。
収録作曲家:
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ポワンティエ [クインテット・ポワンティエ]
Wind Quintets (19th-20th Centuries) - IBERT, J. / LIGETI, G. / REICHA, A. / TAFFANEL, P. / ZEMLINSKY, A. (Pointillé) (Quintette Pointillé)
発売日:2021年09月17日
NMLアルバム番号:MYCL-00007
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
光のごとく煌めくアンサンブル。
クインテット・ポワンティエ、デビュー!新たな才能豊かな木管五重奏団の誕生です。「クインテット・ポワンティエ」は現在意欲的な企画と活動で日本オーケストラ界の注目を集める愛知室内オーケストラの木管楽器の主要メンバーによって構成されています。 きらめく光を描く絵画技法である「ポワンティエ」。その名の由来とおり色彩豊かで、煌めく音色がこのアンサンブルの持ち味です。古今東西の木管五重奏の名曲がずらりとならんだプログラムで威風堂々CDデビューとなりました。 ソリスティックな高い技術と絶妙なアンサンブル。若く瑞々しい表現力。その明るい響きに力強さも感じさせます。注目のアンサンブル、ぜひお聴きください。 -
キタエンコ・コンダクツ・チャイコフスキー
チャイコフスキー(1840-1893):
管弦楽作品集 [レオナルド・エルシェンブロイヒ(チェロ)/ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/ドミートリー・キタエンコ(指揮)]発売日:2021年09月10日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2020年に80歳を迎えたキタエンコを祝して、彼と30年以上にわたって協力関係を築いてきたケルン・ギュルツェニヒ管とのコンビによるチャイコフスキーの録音から、管弦楽作品をセレクトした2枚組。 プロコフィエフやショスタコーヴィチなどではオーケストラの機動力を存分に生かした、切れ味のよい演奏を聴かせることで知られるキタエンコ、このチャイコフスキーでは、作品の持つ旋律の美しさを際立たせるとともに、バレエ音楽では抒情的な場面と躍動的な場面とのメリハリの効いた表現を聴かせています。 共演するチェリスト、エルチェンブロイヒは1986年ボリビア生まれの実力派。近年は指揮者としても頭角を現し、ボリビアでオーケストラを共同設立し様々な曲の演奏で高い評価を受けています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
『レルシュタープとハイネの詩による13の歌曲』D.957(『白鳥の歌』より)
弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956 [ユリアン・プレガルディエン、マルティン・ヘルムヒェン、クリスティアン・テツラフ、ターニャ・テツラフ、フローリアン・ドンダラー、レイチェル・ロバーツ、マリー=エリザベート・ヘッカー]SCHUBERT, F.: Schwanengesang / String Quintet / MENDELSSOHN, Felix: Lieder ohne Worte, Op. 30, No. 7 (Prégardien, Helmchen, C. Tetzlaff)
発売日:2021年09月10日
NMLアルバム番号:ALPHA748
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
シューベルト晩年の傑作群と関連作品を組み合わせた好企画ユリアン・プレガルディエンとマルティン・ヘルムヒェンによる『白鳥の歌』を中心としたDISC1、クリスティアンとターニャのテツラフ兄妹を中心としたメンバーによる弦楽五重奏曲を収めたDISC2という、シューベルト最晩年の2曲をカップリングした興味深い企画盤。 シューベルトの死後、遺稿からまとめて出版されたのが『白鳥の歌』ですが、この中から唯一ヨハン・ガブリエル・ザイドルの詩にもとづき、作品整理番号も単独で別途D.965aを振られている「鳩の使い」を省いた、レルシュタープとハイネによる13曲がここには収められています。 さらにメンデルスゾーンの『無言歌集』第2集から第1曲と、ヨハン・ゼンの詩にシューベルトが曲をつけた「白鳥の歌」をタイトルに持つ歌曲を間に挟み、ラストにはファニー・メンデルスゾーンがハイネの「白鳥の歌」に作曲した歌曲を収録という凝ったプログラム。プレガルディエンの滑らかな歌声にヘルムヒェンの端正なピアノが絡み、シューベルトならではの詩情の世界を、淡々とした表情の中にも奥深く表出しています。 シューベルトが唯一残した弦楽五重奏曲であるD.956は、死のわずか2カ月ほど前に完成されたもの。体調不良が続いた晩年とはいえ彼の創意は衰えず、作品も常に発展し続けました。この作品も、弦楽五重奏というとヴィオラを2本というのが通例だった当時に、ボッケリーニと同じくチェロを2本という編成で低音域の充実を図った意欲的なもの。結果、安定した響きの上でシューベルトならではの歌謡性が引き立っています。 テツラフ兄妹に指揮者としても活躍するドンダラーなどを加えたメンバーによるこの演奏は、作品の情感を実にバランスよく表現しており、人気の高い第2楽章でも動的な熱量が程よく、どこか彼岸を感じさせる美しさも一層際立っています。
収録作曲家:
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ダンドリュー(1681-1738):
オルガン独奏のためのオフェルトワールと
室内楽作品 [ジャン=バティスト・ロバン、カミーユ・ドラフォルジュ、アンサンブル・イル・カラヴァッジョ]発売日:2021年09月10日
CD価格:2,475円(税込)
復権めざましいテレマンの同時代人。フランス18世紀音楽特有の味わいを本場直送で近年Alphaレーベルからも室内楽作品集が制作されたフランス・バロックの作曲家ダンドリュー。テレマンと同い年のこの作曲家は、これまでクラヴサンのための独奏曲ばかりが着目されていましたが、近年は王室オルガニストとしての生前の活躍にも光が当たるようになり、さまざまな作品に注目が集まりつつあります。 5歳の頃にはもうルイ14世の前で巧みにクラヴサンを弾き、若い頃にオルガニスト採用試験でラモーを押しのける実績をあげて教会専属奏者にもなり、1721年からはルイ15世のフランス王室礼拝堂で正規オルガニストとなったダンドリューの作品では、フランスの伝統をよく受け継いだ面とイタリア音楽からの影響がほどよく交錯。ここではイタリア的な作風をよく示す一連の室内楽と、フランスの伝統を受け継いだオルガン作品とを交互に収録し、フランス古楽界の頼れる名手たちによってその才覚をじっくり味わえる構成になっています。 オルガン曲は1739年、つまりヘンデルのオルガン協奏曲集と同時期に出版されており、こちらは同国の古楽作品の解釈に通じた才人ジャン=バティスト・ロバンがヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂の歴史的楽器をあざやかに駆使。美しい響きをよく捉えたエンジニアリングは、室内楽曲での各楽器の動きの輪郭も明確に浮かび上がらせ、古楽を味わう喜びをひときわ盛り上げてくれます。
収録作曲家:
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FROM RUSSIA - ロシアより
クラリネットとオーケストラのための音楽集 [イアン・スコット(クラリネット)/ロイヤル・バレエ・シンフォニア/ロビン・ホワイト(指揮)]Clarinet and Orchestra Music - MONTI, V. / MUSSORGSKY, M.P. / RIMSKY-KORSAKOV, N. / TCHAIKOVSKY, P.I. (From Russia) (I. Scott, R. White)
発売日:2021年09月10日
NMLアルバム番号:DDA25223
CD価格:2,250円(税込)
イギリスを拠点に活躍するアレンジャー・指揮者ロビン・ホワイトによるクラリネットとオーケストラのためのロシアにまつわる音楽集。チャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」や歌曲、ムソルグスキーのオペラから有名な「ゴパーク」などの名曲が、クラリネット独奏を伴う斬新なオーケストラ作品に生まれ変わっています。 もともとは吹奏楽とクラリネットで奏でられるリムスキー=コルサコフの「クラリネット協奏曲」の伴奏部も見事な変身を遂げています。 ホワイトのオリジナル「ロシア組曲」もクラリネットが縦横無尽に活躍する活気ある曲。使われている旋律はいかにもロシア風であり、ロシア民謡の特長が良く捉えられた楽しい作品です。 最後に置かれたモンティの「チャールダーシュ」では、ひねりの加えられたオーケストラの伴奏に乗って歌われるクラリネットの超絶技巧が聴きどころ。 ここでクラリネットを吹いているのはロイヤル・バレエ・シンフォニアの首席奏者イアン・スコット。フリーランスの奏者としても忙しい毎日を送っています。
収録作曲家:
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Prelude to Dawn
夜明けへの前奏曲 [ブルース・レヴィングストン(ピアノ)]Piano Recital: Levingston, Bruce - BACH, J.S. / BRAHMS, J. / RIHM, W. (Prelude to Dawn)
発売日:2021年09月10日
NMLアルバム番号:DSL-92245
CD価格:2,100円(税込)
アメリカを拠点とするピアニスト、ブルース・レヴィングストンのJ.S.バッハとブラームス、リーム作品を織り交ぜた新アルバム。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック状況下、レヴィングストンは以前にも増してバッハの作品に魅せられているといい、バッハの音楽が時代を超えてブラームスとリームにインスピレーションを与えたことを、彼らの作品を並べることで確認するかのようです。 ここでのレヴィングストンは、晩年のブラームスが書いた哀愁を帯びたコラール前奏曲「わが心の切なる願い」での諦観や、リームの前奏曲での激しさと穏やかさの対比の妙を感じさせるとともに、バッハの「前奏曲、フーガとアレグロ」や「目覚めよ、と呼ぶ声あり」などの明るい作品を演奏することで、人々の再生と新しい夜明けを予感させることに成功しています。
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『オルフェウス』
~サン=サーンスへのオマージュ [トリオ・ザディーグ]Chamber Music (Piano Trio) - SAINT-SAËNS, C. / LISZT, F. / RAMEAU, J.-P. (Orpheus- Hommage à Saint-Saëns) (Trio Zadig)
発売日:2021年09月10日
NMLアルバム番号:FUG788
CD価格:2,475円(税込)
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バラキレフ(1837-1910):
独奏ピアノのための作品全集 [ニコラス・ウォーカー(ピアノ)]発売日:2021年09月10日
CD 6枚組価格:5,100円(税込、送料無料)
ロシア五人組の一人、バラキレフ。ロシア音楽普及活動の先鋒として、またまとめ役として多彩な活動をしたにも拘わらず、彼自身は自己批判が強く自作について懐疑的であったようで、一時期は音楽界から退き、サンクトペテルブルク・ワルシャワ鉄道の事務員として働くなど、紆余曲折、挫折の日々を送っていたことも知られています。 そのためか、残された作品はあまり多くありませんが、代表作「イスラメイ」をはじめとするピアノ曲はどれもショパン、シューマン、リストの伝統を受け継ぐ華麗な技巧を誇る親しみやすいものばかりです。このBOXには、オリジナル作品をはじめ、先人の作品のアレンジなど、バラキレフの多彩な作品を全て収録しました。 このシリーズを通して録音したニコラス・ウォーカーは、英国王立音楽院とモスクワ音楽院で学び、ベートーヴェン演奏で高い評価を得ているほか、2010年の“バラキレフ没後100年イベント”を英国で開催するなど、バラキレフのスペシャリストとして知られています。
収録作曲家:
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センター(1913-1973):
〈室内楽&器楽作品集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第3番 [フェイェシュ四重奏団]CENTER, R.: Instrumental and Chamber Music, Vol. 2 - String Quartets (Complete) (Fejes Quartet)
発売日:2021年09月10日
NMLアルバム番号:TOCC0533
CD価格:2,175円(税込)
スコットランド北東部のアバディーンに生まれた作曲家ロナルド・センター。ピアノをジュリアン・ロセッティ、オルガンをウィラン・スウェインソンに学びました。1943年にハントリーに移住、一生をこの地で過ごします。 1944年以降、声楽家の妻モリソンのために数多くの作品を書く他、ピアニストとしても活躍、彼の作品はBBCで「スコットランドの現代作曲家」シリーズとして放送され高い評価を得ました。しばしば「スコットランドのバルトーク」と評される彼の作品は、確かにエネルギッシュですが、バルトークだけでなく、ブゾーニ、ドビュッシーら同時代の他の作曲家からも影響を受けているようです。 このアルバムに収録された3曲の弦楽四重奏曲は、円熟期の作品であり、不協和音を多用しながらも、聴きやすさも備えています。 ゆったりとした旋律で始まる第1番は、スコットランド民謡をルーツに持つ躍動的な第2楽章がとりわけ魅力的。やはりゆったりとした旋律で始まる第2番もいたるところにスコットランド民謡の影響がみられます。 7つの楽章で構成された第3番は無調と調性の間を揺れ動きながら、強烈な音楽を織り上げていきます。 第2番と第3番は世界初録音です。スコットランドを拠点とするフェイェシュ四重奏団の演奏で。
収録作曲家:
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ゼムツォフ(1940-):
器楽曲と室内楽曲集 [ダニエル・ローランド(ヴァイオリン)/ダヴィッド・ゼムツォフ(ヴァイオリン)/アンナ・フェドロヴァ(ピアノ)/ビョルン・レーマン(ピアノ)/エカテリーナ・レヴェンタール(ソプラノ)/ユトレヒト弦楽四重奏団]ZEMTSOV, Y.: Violin Sonata No. 1 / 5 Japanese Poems / 3 Inventions / String Quartet (Levental, Rowland, D. Zemtsov, Utrecht String Quartet)
発売日:2021年08月27日
NMLアルバム番号:TOCC0564
CD価格:2,175円(税込)
ロシアの作曲家イェフゲニー・ゼムツォフ。4歳の年に戦争で父を失い家庭は貧困状態にあったものの、ヴァイオリンのレッスンを受け始めた彼はすぐに才能を発揮、タンボフの音楽大学に入学を果たしました。しかし、練習のし過ぎで左手を痛め、作曲に転向。数年後にはモスクワ音楽院に入学し研鑽を積みます。 彼は学生時代から多数の作品を書きあげており、今回のアルバムにもこの頃に書かれたチャイコフスキーとプロコフィエフの影響を受けたヴァイオリン作品や、弦楽四重奏曲、ピアノ曲などが含まれています。 また、1980年代には日本や中国の詩に興味を抱き、松尾芭蕉と大島蓼太の詩を用いた神秘的な「5つの日本の詩」が生まれました。 2004年作曲の「オーネマス」はクラスターが印象的な無調作品です。そして近年はタンゴの魅力に開眼したというゼムツォフ、彼の編曲による2つのピアソラ作品も聴きどころです。 ヴァイオリン・ソナタで見事な演奏を聴かせるダヴィッド(ドミトリーから改名)と、ユトレヒト弦楽四重奏団で活躍するミハイルは2人とも作曲家の子息。父譲りの音楽性を存分に聴かせます。
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シュニトケ(1934-1998):
Stille Musik - 静寂の音楽 [アダストラ・ピアノ三重奏団]発売日:2021年08月27日
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
ソ連時代に活躍したドイツ・ユダヤ系作曲家アルフレード・シュニトケ。映画音楽の分野でも活躍し、芸術音楽と軽音楽の融合を目指した彼の作品は、非常に前衛的なものから聴きやすいものまで多種多彩であり、このアルバムでも様々な作品を聴くことができます。 代表作の一つ、「チェロとピアノのためのソナタ第1番」は断片的な音楽の素材を組み立てて、全体に統合するというアイディアに基づいたもの。「Stille Nacht 静寂の夜(きよしこの夜)」は有名なクリスマスソングのパロディで、スコルダトゥーラ(変則調弦)によるヴァイオリンの歪んだ旋律に、オスティナートで奏されるピアノの嬰ハ音が絡み、穏やかで平和な雰囲気のはずの音楽に不穏な気配を忍び込ませています。「Stille Musik 静寂の音楽」は少ない音符によって緊張感を醸し出し、「ムジカ・ノスタルジカ」(原曲は映画音楽)はバロック音楽のパロディのようです。 「ピアノ三重奏曲」はアルバン・ベルク協会からの委嘱作で、ウィーン後期ロマン派風の響きが引用されており、1946年から48年にかけてウィーンで暮らしていたシュニトケのこの地への愛着が感じられます。
収録作曲家:
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ランゴー(1893-1952):
Music of the Abyss - 深遠からの音楽 [シーネ・アスムセン(ソプラノ)/エスビェア・アンサンブル]LANGGAARD, R.: Music of the Abyss (Asmussen, Esbjerg Ensemble)
発売日:2021年08月27日
NMLアルバム番号:8.226152
CD価格:2,475円(税込)
デンマーク後期ロマン派音楽の作曲家ルーズ・ランゴー。オルガニストとして活躍した彼の作品の多くは、代表作である「天体の音楽」のような複雑な書法とユニークなタイトルを持つことで知られています。このアルバムには彼が1913年から1924年に作曲した室内楽作品を収録、1910年代のサロン風で軽やかな味わいを持つ「“かわいいアウグスティン”のモティーフによるスケルツォ」のような明快で穏健な作風が、少しずつ実験的なものに変化していく様子が捉えられています。 とりわけユニークなのが、ピアノ曲を原曲とする「深遠の音楽」。これは同時期に作曲された歌劇《アンチキリスト》に共通した思想による、攻撃的な荒々しい音とメシアンを先取りするかのような神秘的なフレーズに支配された作品です。ここではエスピェア・アンサンブルのために編曲された管楽五重奏とパーカッション、弦楽四重奏による世界初録音のヴァージョンが収録されています。
収録作曲家:
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ドレーゼケ(1835-1913):
〈弦楽四重奏曲集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第3番 嬰ハ短調 Op.66
情景 Op.69/組曲 Op.86 [コンスタンツェ四重奏団/イリーナ・フリサルディ(ピアノ)]DRAESEKE, F.: String Quartets, Vol. 2 (Constanze Quartet)
発売日:2021年08月27日
NMLアルバム番号:555350-2
CD価格:1,800円(税込)
ドイツ初期ロマン派の作曲家ドレーゼケの弦楽四重奏曲第2集。 幼い頃から独学で作曲を学んだドレーゼケは、音楽のあらゆる形式に興味を抱いていたとされ、8曲の歌劇の他、交響曲や声楽曲、室内楽曲など多彩なジャンルに作品を残しています。彼が強く魅了されたのはワーグナーの音楽でしたが、自身の作品に直接引用することはなく、ワーグナーのように新しいアイディアを採り入れていくという表現方法を受け継いでいます。中でも、このアルバムに収録された弦楽四重奏曲第3番は、5つの楽章で構成されたベートーヴェンを思わせる意欲的な作品で、1911年にはライプツィヒのゲヴァントハウス弦楽四重奏団が“リスト生誕100周年”を祝した演奏会のプログラムにも含まれるなど高い人気を誇りました。 他にはヴァイオリンとピアノのための「情景」とヴァイオリン・デュオによる「組曲」を収録。演奏は第1集と同じく、ザルツブルクを拠点に活躍する「コンスタンツェ四重奏団」です。
収録作曲家:
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若き日のブレンデル
Vox録音集[6枚組] [アルフレート・ブレンデル(ピアノ) 他]発売日:2021年08月27日
CD 6枚組価格:4,050円(税込、送料無料)
名ピアニスト、アルフレート・ブレンデル(1931-)の20~30歳代の演奏を集めた6枚組。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトとといったドイツ・オーストリア音楽から、彼が得意としたリストや新ウィーン楽派の音楽まで幅広いレパートリーを聴くことができます。 ドヴォルザークの「スラヴ舞曲」ではワルター・クリーンと共演。プロコフィエフのピアノ協奏曲第5番やペトルーシュカからの3楽章など、後年のブレンデルからは想像できないような曲も収録され、テクニシャンとして鳴らした若きブレンデルの姿を伝えます。
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発売日:2021年08月27日
CD 2枚組価格:2,175円(税込)
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《1824》
ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第12番
シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第13番 イ短調 「ロザムンデ」 [パシフィック・カルテット・ウィーン]BEETHOVEN, L. van: String Quartet No. 12 / SCHUBERT, F.: String Quartet No. 13 (1824) (Vienna Pacific Quartet)
発売日:2021年08月27日
NMLアルバム番号:Gramola99226
CD価格:2,475円(税込)
「1824年」と題されたこのアルバムでは、ウィーンにおける古典派からロマン派音楽の転換期を端的に示した2つの弦楽四重奏曲が紹介されています。この1824年はベートーヴェンの第9交響曲がウィーンのケルントナートーア劇場で初演された年でもあり、この場に立ち会った青年シューベルトに強い感銘を与えたことでも知られています。 14年間も弦楽四重奏曲の作曲から遠ざかっていたベートーヴェンが、ロシアのガルツィン公爵からの依頼に応え第12番の弦楽四重奏曲を完成させたのが1824年のことでした。ベートーヴェンが信頼するシュパンツィヒ四重奏団によって初演されましたが大失敗。ベートーヴェンは第1ヴァイオリンをシュパンツィヒから若手奏者ヨーゼフ・ベームに替えて再演を試み、こちらは大成功を収めたというエピソードが残っています。ちなみにこの曲は第13番、第15番とともに依頼者であるガリツィン公爵に献呈されています。 ちょうど同じ頃、27歳のシューベルトは第13番の弦楽四重奏曲を完成させ、1824年の3月に同じくシュパンツィヒ四重奏団が初演。こちらは大成功を収め、同年9月に出版され、これがシューベルト存命中に出版された唯一の弦楽四重奏曲になりました。 この2曲を演奏するのは2006年、ウィーン国立音楽大学の学生たちによって創立されたパシフィック・カルテット・ウィーン。高瀬悠太を第1ヴァイオリンに擁することもあり来日公演も多く、高い人気を誇るアンサンブルです。
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String Octets
エネスク/ショスタコーヴィチ/カンポス:
弦楽八重奏曲集 [バンブー・アンサンブル]String Octets - ENESCU, G. / SHOSTAKOVICH, D. / MARTÍNEZ CAMPOS, J. (Bambú Ensemble)
発売日:2021年08月27日
NMLアルバム番号:IBS-112021
CD価格:2,475円(税込)
創設時から「弦楽八重奏」のアンサンブルとして活動をはじめたバンブー・アンサンブル。メンバーはスペイン国立ユース・オーケストラと、EUユース管弦楽団の出身者たちで、彼らはヨーロッパ中の様々な国に住んでおり、年に数回集まって緊密なアンサンブルを楽しんでいます。最近はマドリッドの「Museo del Traje=衣装博物館」が主催する音楽と文化遺産を繋ぐプロジェクトで演奏したり、チャリティコンサートを行うなど、社会的な活動にも力を入れています。 このアルバムはエネスクの弦楽八重奏曲を中心に、ショスタコーヴィチとスペインの現代作曲家カンポスの作品を配したアンサンブルの真価が問われる1枚。交響曲を思わせる厚みのある響きが美しいエネスク、若きショスタコーヴィチによる対位法が張り巡らされた2つの小品、単一のモティーフが発展していくカンポスのセレナード。聴き手の想像力を刺激する見事な演奏をお聞きください。
収録作曲家:
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シュルマン(1924-2020):
〈室内楽作品集 第4集〉
ピアノのための2つのバラード 「ヤナーチェクへのオマージュ」
歌曲集『春の精』 - 中国の詩による
ピアノのための4つの田園前奏曲
フルート・ソナチネ
ウィリアム・ブレイクの6つの歌
ムーンバード - 無伴奏フルートのために [ランドール・ビルズ(テノール)/マーク・ロブソン(ピアノ)/マキシム・ルブツォフ(フルート)/ミハイル・コルジェフ(ピアノ)]SCHURMANN, G.: Chamber and Instrumental Music and Songs, Vol. 4 (R. Bills, M. Rubtsov, M. Robson, Korzhev)
発売日:2021年08月13日
NMLアルバム番号:TOCC0520
CD価格:2,175円(税込)
1924年、旧オランダ領東インド諸島に生まれ、1981年以降ロサンゼルスに拠点を置き活躍しているイギリス系オランダの作曲家ジェラルド・シュルマン。この室内楽作品集第4集には、フルートを用いた作品と歌曲が収録されており、ジャワのガムランの響きから、バルトーク、ブリテンなどの影響を受けた作品を聴くことができます。 鳥の鳴き声を思わせるピアノの音色が特徴的な歌曲集「春の精」、イギリス近代歌曲からの影響が強く感じられる「ウィリアム・ブレイクの6つの歌」や、技巧的なフルートの音色が美しい「ムーンバード」と「フルート・ソナチネ」。そして2012年に作曲された「田園前奏曲」と1980年代の「2つのバラード」の2作のピアノ独奏曲も含まれています。 「春の精」以外は全て世界初録音となります。
収録作曲家:
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ダート(1953-):
〈室内楽作品集と歌曲集〉
天と地の/鳥の語らい/4つの短い歌
トレサリー/三部作 [ジェニー・ダック=チョン(メゾ・ソプラノ)/サリー・ウォーカー(フルート、ピッコロ)/ジェフリー・ガートナー(チェロ)/ブラッド・ジル(パーカッション)/アリソン・プラット(マリンバ)/ダニエル・ヘルスコヴィッチ(ピアノ)/クレメンス・レスケ(ピアノ)]DART, P.: Of heaven and earth / Birdtalk / 4 Short Songs / Traceries (Duck-Chong, S. Walker, G. Gartner, A. Pratt, Herscovitch, Leske)
発売日:2021年08月13日
NMLアルバム番号:TOCC0592
CD価格:2,175円(税込)
1953年、シドニー出身の作曲家ピーター・ダートの作品集。11歳でシドニー音楽院に入学し、作曲とクラリネットを学び、1970年代にはシドニー交響楽団とオーストラリア・エリザベス劇場(現在の名称はオーストラリア・オペラ・バレエ管弦楽団)で演奏。その後、1979年から1986年まではクィーンズランド劇場オーケストラ(クィーンズランド交響楽団)でクラリネットとサックスの奏者として活躍しました。 ピーター・スカルソープとゲオルク・ティントナーから作曲を学んだダートの作品は、初期こそ前衛的なスタイルを保持していましたが、近年は調性感を保持した耳なじみの良い曲も書かれています。 このアルバムには21世紀になってから書かれた作品を収録。穏やかな「4つの短い歌」、ロック風なビートの応酬による「BirdTalk 鳥の語らい」、彩り豊かな響きを駆使した「Of heaven and earth 天と地の」など、対照的な作風による作品からはダートの広範囲な作風が窺えます。
収録作曲家:
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カルナヴィチウス(1884-1941):
弦楽四重奏曲 第3番&第4番 [ヴィリニュス弦楽四重奏団]KARNAVIČIUS, J.: String Quartets Nos. 3 and 4 (Vilnius String Quartet)
発売日:2021年08月13日
NMLアルバム番号:ODE1387-2
CD価格:2,475円(税込)
リトアニアの作曲家、ユルギス・カルナヴィチウスの弦楽四重奏曲集。好評を得た第1集(ODE-1351)に続く第2集には第3番と第4番を収録、これで彼の弦楽四重奏曲を全てを聴くことができるようになりました。 これらの四重奏曲は、彼が第1次世界大戦に従軍した後、サンクトペテルブルク音楽院で教鞭を執っていた頃に書かれたもので、民謡にインスパイアされた素朴な第1番と第2番に比べ、第3番と第4番はより近代的な和声を持っています。これらはロシア楽壇における弦楽四重奏曲の歴史で、チャイコフスキーとショスタコーヴィチの間を埋める重要な作品ですが、第3番、第4番ともにサンクトペテルブルクで初演された後は、作曲家の死後まで再演の機会がなく、とりわけ第4番は現在においても未出版です。リトアニアを拠点に活躍するヴィリニュス弦楽四重奏団による世界初録音です。
収録作曲家:
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デュボワ(1837-1924):
〈室内楽作品集〉
五重奏曲 ヘ長調
カノン形式の2つの小品
小さな子供の頃の夢
弦楽四重奏曲 第1番 変ホ長調
瞑想 - 祈り Op. 17/瞑想曲 [ラヨシュ・レンチェス(オーボエ)/グスタボ・スルギク(ヴァイオリン)/レオ・レンチェス(チェロ)/カロル・デュボワ(ピアノ)/山畑るに絵(ハープ)/パリジー四重奏団 他]DUBOIS, T.: Chamber Music (Lajos and Leo Lencsés, Surgik, Dubois, Váradi, Renie Yamahata, Parisii Quartet, Budapest Strings)
発売日:2021年07月30日
NMLアルバム番号:TOCC0362
CD価格:2,175円(税込)
フランスの作曲家テオドール・デュボワ。パリ音楽院でアンブロワーズ・トマに師事、1861年にローマ大賞を受賞。その後、マドレーヌ寺院やサント=クロチルド教会の楽長を務めますが、トマの死に伴い、パリ音楽院院長に就任しました。しかし1905年のローマ賞でラヴェルが参加資格を失った一件から引責辞任、その後は作曲家として多くの作品を残しています。しかしその存在は、同時代の作曲家サン=サーンスやフォーレの陰に隠れてしまい、彼の膨大な作品もいつしかほとんど忘れ去られてしまったのです。 とはいえ、近年になってその魅力的な作品が顧みられるようになり、舞台作品や室内楽作品などの演奏機会が増えてきました。音楽理論家としても名を馳せたデュボワの作品は、決して調性を棄てることのない親しみやすいもので、このアルバムでは、彼がとりわけ愛したオーボエを用いた室内楽作品と、弦楽四重奏曲を聴くことができます。 オーボエを演奏しているのは名手ラヨス・レンチェル。他にも現在SWR交響楽団のハープ奏者を務めるレニー・ヤマハタ(山畑るに絵)や、パリジー四重奏団など錚々たる顔ぶれが揃っています。
収録作曲家:
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『弦楽四重奏のための新しい音楽 Vol. 1』
アルター、アタナサキス、ブリックマン、カラスタティス、エベルハルト、ギブス [エクス・クァルテット]Chamber Music (String Quartet) - ALTER, A. / ATHANASSAKIS, N. / BRICKMAN, S. / CARASTATHIS, A. (New Music for String Quartet, Vol. 1) (ÉxQuartet)
発売日:2021年07月30日
NMLアルバム番号:PHASMA024
CD価格:2,175円(税込)
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『弦楽四重奏のための新しい音楽 Vol. 2』
ギブス、グレッサー、黄思瑜、パヴラキ=ピルーニア、テッリッチャーノ、ヴシナ=パパジャンニディ [エクス・クァルテット]Chamber Music (String Quartet) - GIBBS, C, / GLESSER, F. / HUANG, Ssu-Yu / PAVLAKI-PIROUNIA, A. (New Music for String Quartet, Vol. 2) (ÉxQuartet)
発売日:2021年07月30日
NMLアルバム番号:PHASMA025
CD価格:2,175円(税込)
ポーランドの弦楽四重奏団エクス・クァルテットによる、弦楽四重奏のための最新の作品集の第2巻。
収録作曲家:
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『弦楽四重奏のための新しい音楽 Vol. 3』
フィールド、パナイオタキス、パパミトルー、プレスリー、A.スタインク、スティップ [エクス・クァルテット]Chamber Music (String Quartet) - FIELD, B. / PANAYIOTAKIS, M. / PAPAMITROU, G. / PRESSLEY, R. (New Music for String Quartet, Vol. 3) (ÉxQuartet)
発売日:2021年07月30日
NMLアルバム番号:PHASMA026
CD価格:2,175円(税込)
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Trio Amani トリオ・アマニ
チューリッヒとサンクトベテルブルクの弦楽のための室内楽曲集 [トリオ・アマニ/ヴァハガン・アリスタケシャン(ヴィオラ)]String Trios (Zürich and St. Petersburg) - AMANI, N. / MÜLLER-ZÜRICH, P. / PROKOFIEV, S. / SCHAEUBLE, H. (Musical Rarities) (Trio Amani)
発売日:2021年07月30日
NMLアルバム番号:SM353
CD価格:1,950円(税込)
ヴァイオリニストのマリナ・ヤコフレヴァと彼女の兄弟ミハイル・ヤコフレフ、そしてチェリストのレフ・シフコフによって2017年に創設されたトリオ・アマニ。アンサンブルの名前は、2018年に発見されチューリッヒで初演された三重奏曲の作曲家ニコライ・アマニから採られたものです。 アマニはロシア出身の作曲家で、リムスキー=コルサコフとリャードフに作曲を師事し、ノスタルジックで美しい作品をいくつか書きあげ、豪商ミトロファン・ベリャーエフのサロンで評判をとりましたが、32歳の時に結核のため短い生涯を閉じています。 ヤコフレヴァたちはアマニの作品を紹介するとともに、ロシアとスイス近代の一連の作品を演奏するプログラムを作り、デュオからピアノ五重奏まで柔軟に編成を変え、様々な作品を演奏しています。
収録作曲家:
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ビーダーマイヤー
ウィーン1820 [瀬尾和紀(フルート)/松尾俊介(ギター)]Biedermeier / Wien 1820
発売日:2021年07月30日
CD国内盤価格:3,080円(税込、送料無料)
愉悦の音楽 ― これぞ逸品! 何気ない旋律に隠された熟練の技タイトルの「ビーダーマイヤー」とは、家庭の団欒や身の回りの食器や家具などに関心を向け、簡素で心地よいものを好み、日常的な生活に喜びを見い出すといった、19世紀前半のドイツやオーストリアを中心に流行した風潮のこと。このアルバムでは、当時活躍した2人の作曲家、ジュリアーニとシューベルトの作品に焦点をあて、その作品を瀬尾と松尾が温かい音色で描き出しています。 マウロ・ジュリアーニはウィーンで活躍した南イタリア出身の作曲家。数多くのギター作品を残し、ギターという楽器の地位と、演奏技術を確立したことで知られています。現代、彼の作品を耳にする機会が少ないのは残念ですが、アルバムに収録された2つの「協奏大二重奏曲」を聴けば、その魅力に開眼する人も多いことでしょう。2人の奏者は持てる技術を最大に駆使しながらも、決して競うことはなく親密な空気を醸し出しています。 かたや親しい友人たちとの交流をことのほか大切にしていたシューベルト、彼の作品はまさに「心の喜び」を見出すのにふさわしいものばかり。このフルートとギターで奏されるアルペジョーネ・ソナタでは、2つの楽器の音色が溶け合い、絶妙な雰囲気を醸し出します。余韻深いセレナーデも聴きどころ。 「身の回りのものに喜びを見い出すこと」は、今の時代にも共通することであり、この素晴らしいアルバムからも、大きな喜びを見い出すことができるのではないでしょうか?
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『王様の錬金術師』
イギリスの弦楽三重奏曲集 [エブラナ弦楽三重奏団]Chamber Music (British Music for String Trio) - FINZI, G. / WOOD, H. / BEAMISH, S. / MOERAN, E.J. (The King's Alchemist) (Eblana String Trio)
発売日:2021年07月30日
NMLアルバム番号:WHR067
CD価格:2,175円(税込)
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パパンドプロ(1906-1991):
ピアノと弦楽のための作品集 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/アモリ・コエイトー(ヴァイオリン)/ヴァネッサ・シゲティ(ヴァイオリン)/アンドレイ・イオニーツァ(チェロ)]PAPANDOPULO, B.: Piano and String Works - Concertino in modo antico / Fantasy / Lyrical Trio (Coeytaux, V. Szigeti, Ioniţă, O. Triendl)
発売日:2021年07月30日
NMLアルバム番号:555106-2
CD価格:1,800円(税込)
クロアチアを拠点に活動した作曲家ボリス・パパンドプロ。ザグレブの音楽院を卒業後は、オーストリアの「新ウィーン音楽院 Neues Wiener Konservatorium」(1938年、ドイツのオーストリア併合により廃校)で作曲と指揮を学びました。400曲を越える数多くの作品は、どれも十二音も含む新古典主義の作風の中に、クロアチアの民族音楽と、ジャズの要素を融合したユニークなスタイルを持っています。 cpoレーベルの4枚目となるこのアルバムはピアノと弦楽のための作品を集めたもの。世界初録音となる「古風なコンチェルティーノ」はクロアチアにおける新古典主義の傑作のひとつ。バロック後期から古典派初期の形式に倣った序奏は活気のあるリズムにのって全体が疾走、最後は短い主題による小さなフーガで締めくくられます。 他にも対照的な表情を持つ3つの楽章で構成された「ラプソディア・コンチェルタンテ」などパパンドプロの見事な作曲技法が味わえます。
収録作曲家:
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フンメル(1778-1937):
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.87
シューベルト(1797-1828):
ピアノ五重奏曲 イ長調「ます」 D.667 [リベルタリア・アンサンブル]HUMMEL, J.N.: Piano Quintet / SCHUBERT, F.: Piano Quintet, "The Trout" (Libertalia Ensemble)
発売日:2021年07月30日
NMLアルバム番号:555383-2
CD価格:1,800円(税込)
フンメルの作品は、ウィーン古典派からロマン派への移行期の様式を示しているとされています。彼がピアノ五重奏曲Op. 87を作曲したのは1802年のこと。シューベルトのピアノ五重奏曲「ます」の17年前にあたります。当時活躍していた音楽評論家のルドルフ・フェルバーはこの作品について「やや好戦的な主題を持つ第1楽章は力漲る情熱で聴き手を魅了し、歓喜に満ちた最終楽章は華麗な終結部を持つ」と語り、傑作であると評価しました。 最後の3つのピアノ・ソナタをフンメルに献呈しようと考えたほど、彼を敬愛していたシューベルト、この曲と編成を同じくするピアノ五重奏曲「ます」からもフンメルの影響が感じられるかもしれません。名チェリスト、アレクサンドル・カストロ=バルビをメンバーに含むリベルタリア・アンサンブルの演奏で。
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Treasures from the Esterháza Palace
エステルハージ宮の宝物
ハイドン(1732-1809):
バリトン三重奏曲集 [バレンシア・バリトン・プロジェクト]HAYDN, J.: Baryton Trios, Hob.XI:9, 55, 58, 61, 69, 87 (Treasures from the Esterháza Palace) (Valencia Baryton Project)
発売日:2021年07月23日
NMLアルバム番号:8.574188
CD価格:1,900円(税込)
ヨーゼフ・ハイドンは、長い間、裕福なエステルハージ家の宮廷音楽家として奉職していました。とりわけ彼が宮廷楽長を務めていた時期の当主であったニコラウス1世(1714-1790)は音楽に深い理解を示し、ハイドンの活動を奨励したため、ハイドンはそれに応えるべく数多くの作品を生み出し、熱心に演奏したのです。 そのニコラウス1世が好んだのが「バリトン」でした。これは17世紀後半に発案されたヴィオール属の擦弦楽器で、通常6本~7本のガット弦と、前面を板で覆われた9本から24本(12本が多い)の金属弦を持っており、こちらは共鳴弦であると同時に、左手の親指ではじくことが出来るというもの。しかし、弦が多いため調弦も演奏もとても至難であり、19世紀にはほとんど廃れてしまいました。ハイドンはこの楽器についてほとんど知識がなかったとされますが、主君のために楽器を研究し、126曲の三重奏曲をはじめ、二重奏曲や協奏曲を作曲しています。 このアルバムでは6曲のバリトン三重奏曲を収録、マシュー・ベイカーが演奏するのは2004年に制作されたOwen Morse-Brownによる復元楽器で、18世紀の典雅な響きが忠実に再現されています。
収録作曲家:
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カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):
〈ギターを伴う室内楽作品集〉
ギター五重奏曲 Op.143
幻想曲 Op.145/エクローグ Op.206
フルートとギターのためのソナチネ Op.205 [レオナルト・ベッカー(ギター)/ルイス・バンドリー(ヴァイオリン)/ヴァレリー・ステーンケン(ヴァイオリン)/エリザベート・ブフナー(ヴィオラ)/マールトン・ブラウン(チェロ) 他]CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: Guitar Quintet / Fantasia / Ecloghe (Eclogues) / Sonatina for Flute and Guitar (L. Becker, M. Braun, E. Buchner, Dufossez)
発売日:2021年07月23日
NMLアルバム番号:8.574319
CD価格:1,900円(税込)
カステルヌオーヴォ=テデスコは、20世紀イタリアで最も大きな影響力を誇った作曲家の一人。アンドレス・セゴビアと出会ってから、彼はギター作品を次々と作曲、その後数年間でギターのための作品を100曲以上書きあげています。 ギター五重奏曲は1951年にセゴビアがギターを担当して初演された作品。どことなくベートーヴェンの「田園」を思わせるフレーズが印象的な第1楽章、しみじみとした第2楽章、快活な第3楽章を経て激しい終楽章で終わるという古典的な形式の中、大活躍するギターを弦楽四重奏が支えるという聴きごたえのある作品です。 喜び溢れる「フルートとギターのためのソナチネ」、のどかな「エクローグ」、そしてセゴビアと彼の最初の妻、パキータ・マドリゲラのために作曲された「幻想曲」はギターとピアノの音色が絶妙に溶け合う音楽です。
収録作曲家:
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パガニーニ後のジェノヴァの室内楽
シヴォリ、ガンビーニ、セッラ [アスカニオ四重奏団]Chamber Music in Genoa after Nicolò Paganini - SIVORI, C. / GAMBINI, C.A. / SERRA, G. (Quartetto Ascanio)
発売日:2021年07月23日
NMLアルバム番号:CDS7905
CD価格:2,325円(税込)
ニコロ・パガニーニに唯一弟子入りを許されたヴァイオリニスト、カミッロ・シヴォリ。幼い頃から才能を現し、ジェノヴァ・ヴァイオリン楽派における最も名高い演奏家、作曲家の一人として活躍しました。このアルバムには、彼を含む3人の作品を収録。この時代におけるパガニーニの影響を受けた次世代の作曲家たちの活躍を探ります。 シヴォリの「小さな主題と変奏」は活動の初期に書かれたもので、オペラ・アリアを思わせる抒情的な旋律に自身の技巧を示すかのような華麗な変奏が施された小品。もう1曲は、主題が回帰する毎にヴァイオリンのさまざまな技巧が披露される「ロンド」。この2曲が作曲された間にシヴォリはジョヴァンニ・セッラに師事し、更なる研鑽を積んだと推測されます。 セッラは自らの弦楽四重奏曲をシヴォリに捧げることで、弟子の才能を讃えました。 ガンビーニは、ピアニストとしても活躍した作曲家。友人だったシヴォリが初演したガンビーニの四重奏曲をロッシーニが高く評価したことで知られています。 全て世界初録音。2004年に結成されたアンサンブル、アスカニオ四重奏団による演奏です。
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〈ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第5集〉
ディック(1882-1943):
ピアノ三重奏曲 ハ短調 Op.25
スターンバーグ(1852-1924):
ピアノ三重奏曲 第3番 ハ長調 Op.104
ユフェロフ(1865頃-1927):
ピアノ三重奏曲 ハ短調 Op.52 [ブラームス・トリオ]Piano Trios (Russian) - DYCK, V. / STERNBERG, C.von / YOUFEROV, S. (History of the Russian Piano Trio, Vol. 5) (Brahms Trio)
発売日:2021年07月16日
NMLアルバム番号:8.574116
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの人気シリーズ「ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史」を締めくくる第5巻の登場。このアルバムには音楽史からほとんど名前が消えてしまった20世紀に活動した3人の作品が収録されています。 パリ音楽院でヴィドールに作曲を学んだウラディーミル・ディックは1910年にフランス国籍を取得しましたが、1943年、彼は家族とともにナチスに捉えられアウシュシッツに送られ、悲劇的な死を迎えます。このピアノ三重奏曲は1910年の作品。映画音楽の分野で鍛えた巧みな音作りの中にロシアの魂が込められた力作です。 アメリカに渡り、優れたピアニストとして活躍したスターンバーグの三重奏曲は、思いのほか明るく平易な楽想を持つ作品。変奏曲形式で書かれた第2楽章に漂う哀感が強い印象を残します。 ユーフェロフはオデッサの裕福な家庭に生まれ、グラズノフから作曲の指導を受けた作曲家。このピアノ三重奏曲はノスタルジックな曲想と持つとともに、随所にロシア民謡由来の力強い旋律も聴かれる美しく充実した音楽です。
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ブルネッティ(1744-1798):
オーボエ六重奏曲全集 [ロベルト・シリャ(オーボエ)/イル・マニアティコ・アンサンブル]BRUNETTI, G.: Oboe Sextets (Compete) (Silla, Il Maniatico Ensemble)
発売日:2021年07月16日
NMLアルバム番号:IBS-92021
CD 2枚組価格:2,850円(税込)
イタリア出身の作曲家ブルネッティ。優れたヴァイオリニスト、ピエトロ・ナルディーニに師事し、1760~62年頃、両親とともにマドリードに移住。1767年にはスペイン王室の宮廷楽団員となり、カルロス3世の王太子付きのヴァイオリン教師、音楽指南役に選任されました。カルロス3世の崩御後は、カルロス4世が組織した「王室室内合奏団」に所属、ヴァイオリンを担当。1795年には「王室室内管弦楽団」の指揮者に選任され、以降、亡くなるまでスペイン王室に仕えるとともに音楽的な影響力を発揮しました。 彼は王の御前で演奏するために多数の作品を書きあげており、これらのほとんどは管弦楽と室内楽作品ですが、その大部分は出版されなかったため、没後はほぼ忘れられてしまいました。このオーボエ六重奏曲集もカルロス4世のためのの作品で、写本などのデータから1796年から98年の間に書かれたと推測されています。古典的な形式の中に優美な旋律が溢れる魅力的な音楽です。
ロベルト・シリャはバレンシアで学んだオーボエ奏者。22歳の時にポルト交響楽団の首席奏者に就任したのを皮切りに、現在ではスペイン国立管弦楽団の首席奏者を務めています。客演も数多く、2008年にはYOU TUBEシンフォニー・オーケストラのオンライン・オーディションに参加、マイケル・ティルソン・トーマスと共演したことも大きな話題となりました。収録作曲家:
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ファルカシュ(1905-2000):
〈室内楽作品集 第5集〉
フルートとオーボエを伴う作品集 [アンドラーシュ・アドリアン (フルート)/ラヨシュ・レンチェス(オーボエ、 オーボエダモーレ、コールアングレ) /アンドラーシュ・チャーキ(ギター)/バラーシュ・ソコライ(ピアノ)/アンタル・ヴァラディ(オルガン)]FARKAS, F.: Chamber Music, Vol. 5 - Works with Flute and Oboe (Adorján, Lencsés, Csáki, Szokolay, Váradi)
発売日:2021年07月16日
NMLアルバム番号:TOCC0440
CD価格:2,175円(税込)
ハンガリーの作曲家フェレンツ・ファルカシュ。彼の作品集はTOCCATAレーベルの人気シリーズとなっており、12枚目となるこのアルバムにはフルートとオーボエをフィーチャーした作品が収録されています。 今作で活躍するのはハンガリーを代表するオーボエ奏者ラヨシュ・レンチェスと、フルート奏者アンドラーシュ・アドリアン。2人はファルカシュの様々な作品を自身の楽器のために編曲、例えば弦楽合奏とソプラノのための「カンティオーネス・オプティメ」(TOCC-230に収録)をオーボエ・ダモーレとオルガンで演奏する試みなどは、原曲に新たな魅力を加えることに成功しています。 これまでの作品と同じく、どの曲もハンガリー民謡の要素を巧みに活かした耳なじみのよい旋律で書かれており、また、彼が好んでいたバロック音楽の形式も至るところに見ることができます。
収録作曲家:
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ニーノ・ロータ(1911-1979):
室内楽作品集 [樫本大進、エマニュエル・パユ、ポール・メイエ、フランソワ・メイエ、ジルベール・オダン、エリック・ル・サージュ ほか]発売日:2021年07月09日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
スーパー・スターの共演が成せる、ニーノ・ロータの魅力全開の作品集樫本大進とエリック・ル・サージュを中心に、エマニュエル・パユ、ポール・メイエ、フランソワ・メイエ、ジルベール・オダンといったベルリン・フィルやレヴァン・フランセなどで活躍するの名手たちに加え、注目の若手チェリスト、オーレリアン・パスカルといった話題のアーティストたちを惜しげもなく揃え、イタリアの巨匠ニーノ・ロータの室内楽作品とピアノ作品を収録したアルバム。『ゴッドファーザー』に代表される映画音楽が世界中の人の心を掴んだロータですが、本人はあくまでもクラシックの作曲家という立場にこだわっていたと伝わります。 それらは近年注目されてきているとはいえ、その映画音楽ほど高い人気にはなっていないのが実情。ところがこのアルバムで聴くことの出来る音楽の生き生きとして魅力的なこと。『道』や『ロミオとジュリエット』を思わせる切ないメロディ、ユーモアとアイロニー、心躍る躍動感。その面白さ、美しさは、これまであまり日が当たらなかったことが全く信じられないほど。 最高の表現者たちを得て若々しい生命を吹き込まれた、本人が望んだであろうニーノ・ロータ像を聴くことの出来る素晴らしいアルバムです。
収録作曲家:
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CLASSICAL
内田麒麟 [内田麒麟(チェロ)/田口真理子(ピアノ)/鈴木舞(ヴァイオリン)/尾池亜美(ヴァイオリン)/安達真理(ヴィオラ)]発売日:2021年07月09日
CD 2枚組国内盤価格:3,850円(税込、送料無料)
クラシック、ジャズ、タンゴなどジャンルを超えて活動する作曲家・チェロ奏者の内田麒麟が、弦楽四重奏曲やピアノ三重奏曲などのクラシック・スタイルの作品に挑んだセカンド・アルバム。
~ファースト・アルバム『HEAVEN』に次ぐ今回のアルバム『CLASSICAL』は、様々なクラシック音楽に対する自らの愛情を、自分なりの言葉で表現したものになります。 新しい物作りへの挑戦というよりは、ただひたすら純粋に音楽への愛情と向き合い形にする、それはまるで裸の自分を他人に晒すようなもので、自分にとって決して楽しいだけのプロジェクトではありませんでした。しかし共演者をはじめ、この作品の完成を楽しみにしてくれている多くの方々のおかげで、こうして形にする事が出来ました。応援してくださった方々、そしてこのアルバムを手に取ってくださった方々に感謝いたします。これらの作品一つ一つを皆さんが気に入っていただけることを願っております。 (内田麒麟) -
〈ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第4集〉
アレンスキー(1861-1906):
ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 Op.32
タネーエフ(1856-1915):
ピアノ三重奏曲 ニ長調 Op.22 [ブラームス・トリオ]Piano Trios (Russian) - ARENSKY, A. / TANEYEV, S.I. (History of the Russian Piano Trio, Vol. 4) (Brahms Trio)
発売日:2021年06月25日
NMLアルバム番号:8.574115
CD価格:1,900円(税込)
ブラームス・トリオによるロシア・ピアノ三重奏曲の伝統を追うシリーズ、第4集に登場するのはアレンスキーとタネーエフの三重奏曲。2人ともチャイコフスキーとラフマニノフの中間に位置する19世紀の終わりに活躍した作曲家であり、その三重奏曲も、濃厚なロマンティシズムと美しい旋律に満たされた充実した作風を持つ味わい深い仕上がりを見せています。 アレンスキーの三重奏曲は「亡き芸術家への追悼音楽」というロシアの伝統に則った作品で、1889年にこの世を去った名チェリスト、カール・ダヴィドフに捧げられています。かたやタネーエフの三重奏曲は、特定の誰かのための作品ではありませんが、チャイコフスキーの流れを汲む高度な作曲技法が遺憾なく発揮されています。 どちらも19世紀ロシア音楽における「ピアノ三重奏曲」のジャンルの発展に寄与し、さらなる進化の礎を築いた力作です。
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ブルックナー(1824-1896):
弦楽五重奏曲 ヘ長調 WAB112
弦楽四重奏曲 ハ短調 WAB111 [レミ・バロー(ヴァイオリン) アルトモンテ・アンサンブル]BRUCKNER, A.: String Quintet / String Quartet (Altomonte Ensemble)
発売日:2021年06月25日
NMLアルバム番号:Gramola99241
CD価格:2,475円(税込)
アルトモンテ・アンサンブルが演奏する2つのブルックナー室内楽作品ブルックナーの作品のほとんどは交響曲が占めていますが、少数とはいえ、室内楽や宗教曲にも素晴らしい作品があります。交響曲第5番や第6番と同じ時期に書かれた「弦楽五重奏曲」は、ウィーンの著名なヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヘルメスベルガーの提案により書かれた作品。編成こそ小さいものの、様式も雰囲気もブルックナーならではの味わいを持っています。かたや1862年の「弦楽四重奏曲」は習作といえる作品です。 指揮者としても活躍著しいレミ・バロー。彼はもともとパリ国立高等音楽院でジェラール・プーレに師事し、イヴリー・ギトリスからも指導を受けた優れたヴァイオリニスト。現在でも数々の室内楽アンサンブルに参加し、演奏を続けています。 第2ヴァイオリンを務めるイリス・シュッツェンベルガーは“クラングコレクティフ・ウィーン”のコンサート・ミストレスでもあり、2018年からはウィーン国立歌劇場管弦楽団やウィーン・フィルハーモニーにも定期的に出演しています。 ヴィオラを演奏するシュテファニー・クロプフライターはウィーン国立音楽大学で学び、2014年から2017年までリンツ・ブルックナー管弦楽団で演奏したほか、数多くのオーケストラに参加するだけではなく、クロスオーヴァー・バンド「Merve」のメンバーとしても素晴らしいパフォーマンスを行っています。 ペーター・アイグナーは1967年生まれ。ソリストとして、また「ダーフィト三重奏団」をはじめとする数多くのアンサンブルで活躍しています。 チェロのヨルゲン・フォうグはコペンハーゲン出身の重鎮。1975年からウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーとして長年に渡り活躍しました。
収録作曲家:
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ベスト・オブ・アーノルド
アーノルド(1921-2006):
作品集 [さまざまな演奏家]ARNOLD (THE BEST OF)
発売日:2021年06月25日
NMLアルバム番号:8.578360
CD価格:1,900円(税込)
イギリスの近代作曲家マルコム・アーノルド。1921年ノーザンプトンに生まれロンドン王立音楽院でトランペットを学び、1941年にロンドン・フィルハーモニー管弦楽団にトランペット奏者として入団、翌年首席奏者となります。 その後はBBC交響楽団でも首席奏者を務めましたが、1948年のイタリア滞在中に作曲に専念することを決め、以降はオペラ以外のあらゆるジャンルに作品を発表。9曲の交響曲をはじめ、協奏曲、室内楽曲など多岐にわたる作品を残しています。デイヴィッド・リーン監督の『戦場にかける橋』など、映画音楽でも才能を発揮しました。 このアルバムは、2021年の生誕100年を記念し、これまでのNAXOSにおける様々な録音から人気作「タム・オーシャンター」やイギリス舞曲集など、アーノルドの代表的名曲をセレクトし1枚にまとめたものです。
収録作曲家:
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ブルッフ(1838-1920):
弦楽五重奏曲 変ホ長調&イ短調
弦楽八重奏曲 変ロ長調 [ケルンWDR交響楽団チェンバー・プレイヤーズ]BRUCH, M.: String Quintets / String Octet (West German Radio Symphony Orchestra Cologne Chamber Players)
発売日:2021年06月25日
NMLアルバム番号:ALPHA743
CD価格:2,475円(税込)
ブルッフ最晩年の傑作を、生地の名手たちが好演!「ヴァイオリン協奏曲第1番」「スコットランド幻想曲」「コル・ニドライ」などの名曲を残し、2020年には歿後100年を迎えたブルッフが、最晩年に書いた室内楽作品を集めたアルバム。ヴィオラを2本用いる弦楽五重奏曲と、亡くなる年に書かれた弦楽八重奏曲(ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ、コントラバス)を収録。 いずれの作品も、作曲当時の他の作品に比すると古典的な構成でありながらも自由な発想が生きており、さらに随所に親しみやすい旋律がちりばめられるという、ブルッフが持つ作風が生涯ゆるぎないものであったことを明らかにしています。 ベートーヴェン(ALPHA585)に続く、ケルンWDR交響楽団員のアンサンブルによるALPHAレーベルからのリリース第2弾で、彼らが活動するケルン出身の大作曲家の作品に共感を持って歌い上げています。また各メンバーの高い技術力と切れ味鋭い表現が、作品が待つ深い味わいに程よい締まりも与えています。
収録作曲家:
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発売日:2021年06月25日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
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ブダペスト弦楽四重奏団
ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第2番・第3番・第10番 [ブダペスト弦楽四重奏団]発売日:2021年06月25日
CD価格:2,175円(税込)
1930年代にアビーロード・スタジオでEMIによって録音されたベートーヴェン。
収録作曲家:
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ブダペスト弦楽四重奏団
ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第8番・第13番 [ブダペスト弦楽四重奏団]発売日:2021年06月25日
CD価格:2,175円(税込)
ブダペスト弦楽四重奏団によるベートーヴェン。第8番はアビーロード・スタジオでのEMIによる録音。第13番は、先に発売されていた第1~5楽章、さらに別売りされていた「大フーガ」を補足するものとしてベルリンのベートーヴェンザールで終楽章(アレグロ)が録音され、HMVから発売されたのですが、ここに収められた第1~5楽章は、その8か月後にロンドンで改めて録音されたものです。
収録作曲家:
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ブラームス再発見
弦楽五重奏曲 ヘ短調
ピアノ三重奏曲 イ長調 [アマティ・チェンバー・プレイヤーズ]発売日:2021年06月25日
CD価格:2,175円(税込)
30歳を前にしたブラームスが弦楽五重奏曲として構想、のちに2台のピアノのためのソナタ(Op. 34b)、さらにピアノ五重奏曲(Op. 34)へと改訂された作品を、多くの資料を元に当初の形へと復元しました。カップリングは、1938年に発見され偽作説も根強いピアノ三重奏曲。大作曲家の知られざる一面を窺える一枚です。
収録作曲家:
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シゲティ・プレイズ・
ベートーヴェン、ブラームス、シューベルト [ヨゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)、ミエチスラフ・ホルショフスキ(ピアノ)、マイラ・ヘス(ピアノ)]発売日:2021年06月25日
CD価格:2,175円(税込)
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ズーカーマン & ナイクルグ・プレイズ・
シューベルト
ヴァイオリンとピアノのための作品全集 [ピンカス・ズーカーマン(ヴァイオリン、ヴィオラ) マーク・ナイクルグ(ピアノ)]発売日:2021年06月25日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
名手ズーカーマンとナイクルグによる、シューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品全集。ヴィオラも得意とするズーカーマンの「アルペジョーネ・ソナタ」が聴けることもポイントです。
収録作曲家:
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ツィンパー(1986-):
The Millenials Mass - ミレニアル・ミサ [クリストフ・ツィンパー(クラリネット)/プラットフォームK+Kウィーン/ロマーナ・アメルリンク(ソプラノ) 他]発売日:2021年06月25日
CD価格:2,175円(税込)
2012年から2018年までザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団の首席クラリネット奏者を務めていたクリストフ・ツィンパー。近年作曲家としても頭角を表し、その作品はウィーンをはじめ、ヨーロッパの音楽祭で演奏されています。彼の作曲家としてのデビュー・アルバムとなるこの1枚は、これまでにも何度も共演を重ねてきたプラットフォームK+Kウィーンとエッグナー・トリオが参加、ツィンパー自身もクラリネットとエレクトリック・ピアノ、歌で演奏に加わっています。 収録曲は、思索を繰り返しながら旅を続ける「巡礼」、メシアンの「世の終わりのための四重奏」を思わせる「時代の変わり目の四重奏曲」、典礼形式をとりながらも、特定の信仰や信念を込めることのない「ミレニアル・ミサ」の3曲です。
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It‘sa Girl!
女性作曲家たちのピアノ三重奏曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ダヴィッド・ゲリンガス(チェロ)/バルバラ・モーザー(ピアノ)]Piano Trios - BEACH, A. / ECKHARDT-GRAMATTE, S.-C. / FARRENC, L. / BONIS, M. (It's a Girl!) (Irnberger, Geringas, Moser)
発売日:2021年06月25日
NMLアルバム番号:Gramola99225
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
注目高まる女性作曲家たちのピアノ三重奏曲集19世紀から20世紀に活躍した5人の女性作曲家によるピアノ三重奏曲を集めた1枚。 パリ音楽院で女性として初めて教授職に就任したことで知られるファランクの作品は、古典派の伝統を受け継いだ端正な味わい。後期ロマン派の時代から近代までを生き抜いたボニの「夕暮れと朝」は一日のさまざまな気分が反映された洒脱な曲。そしてフランスのモダニズムとアメリカの民族要素を巧みに融合したビーチ、リズミカルな要素と独創的な旋律が印象的なエックハルト=グラマッテの「音楽の小品」、アメリカの近代作曲家ジュリア・スミスの「トリオ・コーンウォール」はジャズや民謡の要素と印象派の響きが組み合わされたユニークなもの。 これらの興味深い作品をイルンベルガー、ゲリンガス、モーザーの3人が渾身の演奏で聴かせます。
収録作曲家:
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ヴュルツブルク・モーツァルト音楽祭
100周年記念BOX
インペリアル・ホール・コンサート集 [ クーベリック(指揮) ブレンデル(ピアノ) ダムラウ(ソプラノ) 他]発売日:2021年06月18日
CD 6枚組 BOX価格:8,025円(税込、送料無料)
CD6枚すべて初出!
ドイツ屈指の伝統を誇るモーツァルト音楽祭から驚きの贈り物。
1950年代から2020年の選りすぐりの演奏を収録。ロマンティック街道の北の起点であるドイツ、バイエルン州のヴュルツブルクで毎年開催される由緒ある音楽祭『ヴュルツブルク・モーツァルト音楽祭』。 1921年に指揮者のヘルマン・ツィルヒャーによって創設、ザルツブルク音楽祭と並ぶ歴史を持ち、毎年5月から7月のうち4週間にわたって開催されるこの音楽祭には、ドイツ、オーストリアを中とするオーケストラと音楽家がやってきて、50回以上のコンサートが開催され、数多くの聴衆が訪れることで知られています。コンサートが開催されるのは、1981年に世界遺産に登録されたレジデンツ(司教館)で、18世紀にバルタザール・ノイマンの設計によるバロック建築様式を代表する、ヨーロッパでも屈指の美しい宮殿です。演奏会場となるのはこの建物内にあるインペリアル・ルーム(皇帝の間)。ヴェネツィア派の巨匠ティエポロが描いたフレスコ天井画があることでも知られる広間です。
2021年に創設100年を迎えるこの音楽祭を記念して、バイエルン放送のアーカイヴ録音から選りすぐりの演奏をBOX化しました。1950年代の歴史的音源も含め全て初出であり、またデジタル・リマスターが施されています。CD1とCD2には、交響曲・管弦楽曲、CD3とCD4には協奏曲、CD5には声楽曲、CD6には室内楽曲・独奏曲を中心に収録。それぞれのディスクには様々な年代の音源が収められ、演奏スタイルの変遷も1枚のアルバムで味わうことが出来ます。収録音源はすべて初CD化であり、一流どころを揃えた豪華な顔触れと、それぞれの演奏家の録音歴において珍しい曲目・顔合わせが多く含まれている点も魅力です。
CD1と2では、クイケン指揮のモーツァルトの交響曲やオラモ指揮の管弦楽曲は他になく、マゼールのジュピターは1966年のベルリン放送響以来となる貴重な円熟期の演奏。ゲーベルやアントニーニからは刺激的な古楽スタイルが予想されます。 CD3と4では、ユリア・フィッシャーやバティアシュヴィリの師でありモーツァルトを得意としながらも録音の無かったチュマチェンコの「トルコ風」が目を引きますし、ブレンデルやカサドシュとクーベリックとの顔合わせは意外にも録音が非常に少なく興味をそそられます。フィッシャーやマルツィの演奏も聴きどころ。 CD5ではソプラノが充実。往年のゼーフリートやケート、レコードでもおなじみのアメリンク、ポップらに加え、近年活躍目覚ましいカルクやカンジェミ、ストヤノヴァらの歌唱を収録。特にダムラウの「エクスルターテ...」は大注目! CD6は新しい録音が多く、ドイツ楽壇の「今」を垣間見せてくれます。キット・アームストロングはブレンデルが高く評価するアメリカ生まれの俊英。このセットの最後を飾るケッケルト四重奏団は、DGへのベートーヴェン全集やハイドン、シューベルトの録音で知られますが、モーツァルトの録音は極めて貴重です。収録作曲家:
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コダーイ(1882-1967):
ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 Op.7
ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ三重奏曲 第4番 Op.90 「ドゥムキー」 [バルナバーシュ・ケレメン、ニコラ・アルトシュテット、アレクサンダー・ロンクヴィヒ]発売日:2021年06月11日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
激しい躍動と高い緊張、そして歌謡性で聴かせるロッケンハウスのコダーイとドヴォルザークドイツ・フランス系チェリストのニコラ・アルトシュテットはピリオド楽器とモダン楽器いずれも弾きこなす才人。ジョヴァンニ・アントニーニ指揮イル・ジャルディーノ・アルモニコやグスタボ・ドゥダメル指揮ウィーン・フィルと共演し、サロネンの新作チェロ協奏曲初演では作曲者からソリストに招かれるなど現役作曲家の信頼も篤く、更にウィーンのハイドン・フィルの音楽監督兼指揮者としてピリオド・スタイルを取り入れた鮮やかな演奏を聴かせ...と今最もボーダーレスな活躍を見せています。 その彼が2012年から音楽監督を務めるロッケンハウス音楽祭とALPHAとのプロジェクト、2020年のグラモフォン・アウォード室内楽部門を受賞したバルトークとヴェレシュの作品集に次ぐアルバムが登場。音楽祭常連のバルナバーシュ・ケレメンとのデュオによるコダーイは、楽器がゴリっと鳴るような激しさの冒頭から耳を奪われますが、全編に漲る緊張感と、特にケレメンが故国の大作曲家に寄せた共感が心地よい、聴き応えのある出来栄えです。 やはり音楽祭でお馴染みのアレクサンダー・ロンクヴィヒが加わったドヴォルザークは、スラヴ色の強いメロディの歌謡性やリズムの躍動感が素晴らしい演奏。この「ドゥムキー」には、最後に第3楽章の初稿(未完)という興味深いおまけも収録されています。
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スマイス(1856-1944):
弦楽四重奏曲 ホ短調
弦楽五重奏曲 ホ長調 [マンハイム弦楽四重奏団/ヨアヒム・グリースハイマー(チェロ)]SMYTH, E.: String Quartet in E Minor / String Quintet in E Major, Op. 1 (Griesheimer, Mannheim String Quartet)
発売日:2021年06月11日
NMLアルバム番号:999352-2
CD価格:1,425円(税込)
エセル・スマイスはイギリスの女性作曲家。若い頃ドイツに留学し、ライプツィヒ音楽院でヤーダスゾーンとライネッケに作曲を学ぶものの短期間で退学し、その後はウィーンでヘルツォーゲンベルクから個人指導を受けました。初期の作品には彼女が崇拝したブラームスやメンデルスゾーンの影響が強く表れていますが、その後はワーグナー風の半音階進行や新古典派主義の作風を採り入れた独自の作品を多く書き上げました。後半生は女性解放運動に身を投じ、多くの著書を残したことでも知られています。 世界初録音となったマンハイム弦楽四重奏団の演奏によるこのアルバムには1883年の弦楽五重奏曲と、1902年に書かれ1912年に改訂された弦楽四重奏曲を収録。 およそ30年の歳月が彼女の作風にどのような変化をもたらしたかを聴くことができます。
収録作曲家:
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ツェムリンスキー(1871-1942):
生誕150周年記念エディション[6枚組 BOX] [さまざまな演奏家]発売日:2021年06月11日
CD 6枚組価格:4,200円(税込、送料無料)
1871年、ウィーンに生まれたアレクサンダー・ツェムリンスキー。ユダヤ系の血を引いていた彼はシナゴーグ(ユダヤ教の教会)でオルガンを弾くなど少年時代から音楽的才能を発揮。13歳の時にはウィーン音楽院に入学、ピアノを学んだ後にロベルト・フックスから作曲の指導を受けます。1895年にはアマチュア・オーケストラを結成し、入団してきたシェーンベルクと親しくなり、後にシェーンベルクはツェムリンスキーの妹マティルデと結婚。二人は義理の兄弟になりました。 作曲家、指揮者として着々と名声を高めていくツェムリンスキーですが、8歳年下のアルマ・シントラーとの失恋は彼の心に大きな痛手を残し、この出来事はその後の作品にも影を落としたことが知られています。1906年にはウィーン・フォルクスオーパーの初代首席指揮者、1911年からはプラハ・ドイツ国立劇場の指揮者を務めるなど活躍の幅を広げましたが、1938年にナチスの圧力から逃れ、アメリカに亡命。しかしこの地では認められることなく、1942年にひっそりと生涯を閉じました。 一時期は“退廃音楽”として無視されていた彼の作品ですが、20世紀の終わりから急速に再評価が進み、現在では数多くの曲が演奏されるなど人気も復興しています。 このBOXは、ツェムリンスキー再評価の一翼を担ったCapriccioレーベルの一連の録音から交響曲から声楽曲までを収録。名演として知られるエッシェンバッハの「抒情交響曲」をはじめ、研究者でもあるボーモント、近現代音楽で評価の高いマルッキによる一連の演奏や、ツェムリンスキー歌劇復興の立役者、ゲルト・アルブレヒトが指揮する歌劇の抜粋まで代表的な演奏で、ブラームスの影響を受けたとされる初期の作品から、未完に終わった《カンダウレス王》まで、後期ロマン派時代の最後を生きたツェムリンスキーの作風の変遷も楽しめます。
収録作曲家:
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約束の地からの音楽
現代イスラエルのマンドリンとギターのための作品集 [デュオ・マンタル]MUSIC FROM THE PROMISED LAND
発売日:2021年06月11日
NMLアルバム番号:8.573962
CD価格:1,900円(税込)
現代イスラエルで活躍する作曲家によるマンドリンとギターのための作品集。これらの中には、古代バビロニアのディアスポラ(離散したユダヤ民族)やイタリア、バルカン半島に住んでいたユダヤ系民族“ラディーノ”に伝わる音楽、おなじみのクレズマー(ユダヤ民謡をルーツに持つ音楽)、そして近代アメリカ音楽まで多岐にわたる影響を受けた曲が含まれています。 伝統的なユダヤの旋律を用いたラヴリーとベン=ハイム、愛へのオマージュを歌うロク、ジャズ風の味わいを持つローゼンバウムなど、どこか哀愁漂う曲を奏でるのは、2017年にアメリカのギタリスト、レヴィンとイスラエルのマンドリン奏者ロイヴェンによって結成された「デュオ・マンタル」。ユダヤの歌を愛する彼らは、この楽器のデュオのためのレパートリーを増やすためにイスラエルの作曲家たちに作品を依頼すると同時に、彼ら自身も積極的にアレンジを行いヨーロッパ中で演奏活動を行っています。
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ペンデレツキ(1933-2020):
弦楽四重奏曲 第1番-第4番
弦楽三重奏曲 [ティペット四重奏団]PENDERECKI, K.: Music for String Quartet (Complete) / String Trio (Tippett Quartet)
発売日:2021年06月11日
NMLアルバム番号:8.574288
CD価格:1,900円(税込)
20世紀を代表する作曲家ペンデレツキ。1960年代には「広島の犠牲者に捧げる哀歌」などトーンクラスターや微分音を用いた前衛的な作品を書いていましたが、次第に後期ロマン派の様式に傾倒し、21世紀の作品のほとんどは調性感のあるロマンティックな雰囲気を湛えています。 作曲時期に50年以上の隔たりがある4曲の弦楽四重奏曲には、その作風の変遷がはっきりと表れており、前衛的な手法で書かれた第1番と、特殊奏法などは用いることなく、悲痛な弦の叫びで始まる第4番を聞き比べるだけでも、ペンデレツキの方向性の変化が感じられることでしょう。リゲティの影響が感じられる第2番、個人的な自伝ともいえる第3番も聴きごたえのある作品です。 他には「壊れた思考」と名付けられた小品と、弦楽三重奏曲を収録。現代作品を得意とするティペット四重奏団による演奏です。
収録作曲家:
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パガニーニとイタリアの天才たち [マルコ・ロリャーノ(ヴァイオリン)]
Violin Recital: Rogliano, Marco - PAGANINI, N. / VITO, O. De / AUSTRI, G. / FERRARA, B. (Paganini and Italian Genius) (Rogliano)
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:CDS7903
CD価格:2,325円(税込)
ヴァイオリニスト、マルコ・ロニャーニが自身のソロ・リサイタルで披露したプログラムを1枚のアルバムにしたもの。ここではパガニーニの無伴奏ヴァイオリンのための“知られざる作品”を紹介するとともに、彼からインスピレーションを受けた後発のイタリア人作曲家たちの作品を演奏し、その豊かな創造性とパガニーニの伝統を探っていくという趣向が凝らされています。 ほとんどの作品は世界初録音。この中にはパガニーニの「“うつろな心”によるカプリッチョ」の1821年ヴァージョンや一連のワルツ、カノン風二重奏曲なども含まれています。知られざる作曲家たちが思い思いの様式で綴る超絶技巧を施したこれら小品は、パガニーニに勝るとも劣らない素晴らしい出来栄えを示しており「弦の国」イタリアの底力を見せつけるかのようです。
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プーランク(1899-1963):
オーバード/仮面舞踏会
フルート・ソナタ/六重奏曲 [マーク・ベッビントン(ピアノ)/ロードリック・ウィリアムズ(バリトン)/エマー・マクダノウ(フルート)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/ジャン・レイサム=ケーニック(指揮)]発売日:2021年05月28日
CD価格:2,100円(税込)
SOMM RECORDINGSで数多くの録音を発表、イギリスの批評家より「洗練と成熟のピアニスト」と称されるマーク・ベッビントン。Resonus Classicsでは新しいフランス作品シリーズに着手、2020年4月にリリースしたプーランクの「ピアノ協奏曲/田舎のコンセール」は高く評価されました。 第2弾となるこのアルバムでは同じくプーランクの特徴の良く出た作品を採り上げています。冒頭の「オーバード」は芸術家のパトロンであったノアイユ伯のプライベートな演奏会のために書かれた作品。これはバレエ曲ですが、実質的には舞踊を伴う華麗なピアノ協奏曲に仕上がっています。 名バリトン、ロードリック・ウィリアムズを独唱に据えた「仮面舞踏会」はプーランク自身が「世俗カンタータ」と表現した歌曲集。彼の友人でシュルレアリスム派の詩人、マックス・ジャコブの詩が用いられています。他にはシンプルで美しいフルート・ソナタと、いかにもプーランクらしい洒脱な旋律を持つ六重奏曲が収録されています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
三重協奏曲(ライネッケによるピアノ三重奏曲編)
ライネッケ(1824-1910):
ピアノ三重奏曲 第1番 [ドゥッチョ・チェカンティ(ヴァイオリン)/ヴィットリオ・チェカンティ(チェロ)/マッテオ・フォッシ(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Triple Concerto (arr. C. Reinecke for piano trio) / REINECKE, C.: Piano Trio No. 1 (D. and V. Ceccanti, Fossi)
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:8.573969
CD価格:1,900円(税込)
最近、ベートーヴェンやモーツァルトの協奏曲を様々な作曲家が室内楽版に編曲した演奏が注目を集めています。このアルバムではピアニストとしても名を馳せたカール・ライネッケがベートーヴェンの三重協奏曲をピアノ三重奏に編曲したヴァージョンを聴くことができます。 85歳という当時としては長命を得てロマン派の初期から後期までを俯瞰したライネッケは、300曲以上の作品を残しており、中でも室内楽はブラームスを思わせる緻密な作風を持つことで知られますが、このベートーヴェン作品の編曲は各々の楽器にソリスト的な役割が与えられた演奏効果の高いもの。もちろん原曲の味わいは損なわれることなく、見事な出来栄えを誇っています。 同時に収録されたライネッケ自身のピアノ三重奏曲はメンデルスゾーンを思わせる美しく流麗な音楽。ゆったりとした序奏に導かれる第1楽章、悠然とした旋律が魅力的な第2楽章、快活なスケルツォ楽章を経て堂々たる終楽章に至る、伝統的な作風による作品です。
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〈期待の新進演奏家シリーズ〉
アレクサンドル・コリャキン(ピアノ)
リスト、ドビュッシー、サストレ、フランク [アレクサンドル・コリャキン(ピアノ)]Piano Recital: Koryakin, Alexander - FRANCK, C. / LISZT, F. / DEBUSSY, C. / SASTRE, J.
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:8.574280
CD価格:1,900円(税込)
スペイン、アンダルシア地方のハエン市で毎年開催される(2020年は中止)「ハエン国際ピアノ・コンクール」。若手ピアニストの登竜門であり、毎年スペインの作曲家が新作の課題曲を提供することでも知られる難関コンクールです。 2019年度第61回コンクールの優勝者はロシア出身のアレクサンドル・コリャキン。9歳でピアノを始めたという遅咲きですが、最初からコンサート・ピアニストを目指していたといい、10歳の時にはバッハからショパンまで、さまざまな曲による最初のリサイタルを行い、11歳でコンクールに優勝。サハ共和国の首都ヤクーツクの音楽学校に入学し6年間の研鑽を積んだのち、ロシアのグネーシン音楽大学に進学しています。 すでに500回以上のリサイタルを行っているという俊英で、コンクールでも圧倒的な強さを発揮し、余裕ある演奏で優勝を勝ち取っています。新作を含む独奏が高く評価されたのはもちろんのこと、フランクのピアノ五重奏曲での絶妙なアンサンブルも見事であり、この演奏に対して室内楽賞も授与されました。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番
ピアノ三重奏曲 第2番 [シモン・トルプチェスキ、クリスティアン・マチェラル、ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団]SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Piano Trio No. 2 (Trpčeski, Krapovski, Somov, Janáček Philharmonic, Măcelaru)
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:CKD659
CD価格:2,475円(税込)
2019年のNHK交響楽団との共演も記憶に新しい、マケドニア出身のピアニスト、トルプチェスキによるショスタコーヴィチ。室内楽的な手法、様々な引用、諧謔に皮肉といった曲想を巧みに弾き分け、生き生きとした音楽性で定評のあるマチェラルと共に、作品の魅力を最大限引き出しました。 三重奏曲で共演する旧知のクラポフスキ始め、ほかのソリストの妙技も光っています。
収録作曲家:
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ノアゴー(1932-):
歌の秘密 [シーネ・アスムセン(ソプラノ)/イレーナ・カフチッチ(フルート)/ヘルガ・スラーット(ヴァイオリン)/アネッテ・スラーット(ヴィオラ)/ジョン・エーデ(チェロ)/エリク・カルトフト(ピアノ)]NØRGÅRD, P.: Cantica / Fragment V / Kvintet (Singing Secrets) (S. Asmussen, Kavcic, A. and H. Slaatto, J. Ehde, Kaltoft)
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:8.226585
CD価格:2,475円(税込)
デンマークの作曲家ペア・ノアゴー。長年の音楽活動において数多くの賞を受賞するなど、世界中で称賛されています。ノアゴーは静謐さを重視した作品を多く書いており、このアルバムで聴くことができる作品の作曲年代も多岐にわたりますが、どれも小さな編成による内省的な作品です。 聴きどころはヴィオラ独奏のために書かれた「ノブコのための本」。この小品集は日本の名手、今井信子のために書かれたもので、凛としたヴィオラの響きが心地よい神秘的な作品です。デンマークを代表する奏者たちによるアンサンブルからは、彼の思慮深いメッセージを聴きとることができるでしょう。
収録作曲家:
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スタンフォード(1852-1924):
ピアノ五重奏曲 ニ短調 Op.25
幻想曲 第2番・第3番 [ニコラウス・レーザ(ピアノ)/ベルリン放送交響楽団のメンバー]STANFORD, C.V.: Piano Quintet / 2 Fantasies (Members of Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin)
発売日:2021年05月14日
NMLアルバム番号:C5381
CD価格:2,475円(税込)
アイルランド出身の作曲家スタンフォード。しかし彼が活躍したのは主にイギリスの音楽界であり、ケンブリッジ大学で教鞭を執り、その後、設立されたばかりの英国王立音楽大学の教授に就任。ホルストやアイアランド、ヴォーン・ウィリアムズやブリッジらを育てた功績で知られています。このように教育者として名声を確立した半面、その作品は弟子たちの名作の影に隠れてしまい、数多くの室内楽作品や宗教曲は顧みられることがありませんでした。 スタンフォードの作品の多くは、アイルランド民話の要素が含まれた神秘的でロマンティックなもの。そして室内楽作品にはブラームスの影響も少なからず見られます。このアルバムには円熟期の「ピアノ五重奏曲」と晩年に書かれた2曲の「幻想曲」が収録されており、田園地帯を思わせる素朴な旋律を味わうことができます。ベルリン放送交響楽団のメンバーたちと、ベルリン・ピアノ三重奏団でピアノを担当するニコラウス・レーザが親密なアンサンブルを奏でています。
収録作曲家:
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スティーヴンソン(1928-2015):
〈ピアノ作品集 第5集〉
トランスクリプション集 [クリストファー・ギルド(ピアノ)]STEVENSON, R.: Piano Music, Vol. 5 (Guild)
発売日:2021年05月14日
NMLアルバム番号:TOCC0606
CD価格:2,175円(税込)
スコットランドの作曲家ロナルド・スティーヴンソン。「DSCHによるパッサカリア」などの難解なピアノ曲で知られますが、彼が生涯に書いた作品のうち、ほぼ4分の1は他者の作品をピアノ用に編曲したものでした。 このアルバムにはスティーヴンソンによる3人のイギリスの作曲家、パーセル、ディーリアス、ファン・ディーレン(オランダ出身、イギリスで活躍)の作品のトランスクリプションが収録されています。 最初に置かれたパーセル作品には過度な装飾を施すことなく、原曲のシンプルさを生かしながら、適度に音の厚みを加え聴きごたえのある作品へと変貌させています。一方、ディーリアスの旋律を用いた「若いピアニストのディーリアス」では複雑なハーモニーが張り巡らされた中に、時折ディーリアスの郷愁に満ちた旋律が聞こえてくるという趣向。スティーヴンソンらしい仕上がりを見せています。パーセルの素材を用いた「ジャズ変奏集」、弦楽四重奏曲を独奏ピアノ用に編曲したファン・ディーレン作品などを経て、最後は美しいパーセル作品で幕を閉じます。
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ブラームス(1835-1897):
〈室内楽作品全集 第9集〉
2台ピアノのための作品集 [エリック・ル・サージュ(ピアノ)/テオ・フシュヌレ(ピアノ)]BRAHMS, J.: Intégrale musique de chambre, Vol. 9: Works for 2 Pianos (Fouchenneret, Le Sage)
発売日:2021年05月14日
NMLアルバム番号:LBM032
CD価格:2,475円(税込)
2017年に開始されたB RECORDSレーベルの大好評シリーズ「ブラームス: 室内楽作品全集」。ピアニスト、エリック・ルサージュが主導するこのプロジェクトは、彼と友人たちが演奏するブラームスをライヴで収録するというもので、これまでにリーズ・ベルトー(ヴィオラ)やフランソワ・サルク(チェロ)など名手を迎え、ブラームスの味わい豊かな室内楽作品を聴かせています。 第9集で採り上げられたのは「ハイドンの主題による変奏曲」と「2台のピアノのためのソナタ」。創作初期と晩年以外、ほとんどピアノ独奏曲を残さなかったブラームスですが、管弦楽作品や声楽作品を書く際の準備として、まず2台ピアノのための総譜を書きあげていたことはよく知られています。 「ハイドンの主題による変奏曲」も先にピアノ版が書かれ、その後管弦楽版が完成しました。主題こそシンプルなものの、随所に複雑な対位法が張り巡らされた技巧的な作品です。「2台のピアノのためのソナタ」はもともと弦楽五重奏曲として1862年に作曲されましたが、試演の際の評判が良くなかったため、1864年に2台ピアノ用に改作。その後、ピアノ五重奏曲として書き直されたという経緯を持つ作品です。 ブラームス自身も気に入っていたというこの版、ピアノの美しい響きが存分に生かされており、弦で奏されるのとはまた違った味わいがあります。 今作でル・サージュと共演するのは、2018年ジュネーヴ国際コンクールで第1位に輝いた若きピアニスト、テオ・フシュヌレ。兄ピエールの影響を受け3歳から音楽を学び始め、12歳の時にパリ国立高等音楽院に入学し研鑽を積み、数多くのコンクールで優勝を飾った俊英です。
収録作曲家:
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グラニャーニ(1768-1820):
ギター二重奏曲 第1番-第3番 [イェルゲン・スコグモ(第1ギター)/イェンス・フランケ(第2ギター)]GRAGNANI, F.: Duos Nos. 1-3 for 2 Guitars (Masterful Guitar Duos) (Skogmo, Franke)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:8.579090
CD価格:1,900円(税込)
イタリア古典派の作曲家グラニャーニ。著名なヴァイオリン製作者アントニオを父に持ち、最初はヴァイオリン、のちにギターを学びギタリストとして活動を始めます。1800年代初頭にはミラノでギターを伴う室内楽作品を出版、同時にドイツやパリで演奏会を重ね、1810年には革命後のパリに移住。この地で熟練したコンサート・プレイヤーとして評判を取るとともに、著名なギタリスト、フェルディナンド・カルッリと交友を結んでいます。 彼がパリに移住を決めた頃に書かれたこの3つの二重奏曲は、グラニャーニの名技を示すかのような高い技術が要求された、明るいイタリア気質に彩られた華麗な作品。ここで演奏するイェルゲン・スコグモとイェンス・フランケはこれまでにもアントワーヌ・ド・ロワイエ(8.573575)やホセ・フェレル(8.574011)の知られざるギター・アンサンブル曲を録音して、高い評価を得ています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第6番 [ドーヴァー四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets (Complete), Vol. 1 - Op. 18, Nos. 1-6 (Dover Quartet)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:CDR90000-198
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
アメリカの若手奏者によって結成されたドーヴァー四重奏団は、2013年に開催された「バンフ国際弦楽四重奏コンクール」で優勝し、、ワシントンDCのケネディセンターにおける史上初のカルテット・イン・レジデンスを務めるなど世界的な活躍をはじめました。 これまでにCedilleレーベルからは、モーツァルトの弦楽四重奏曲・五重奏曲(CDR90000167)とウルマンやショスタコーヴィチなどを収録した「20世紀の弦楽四重奏曲集」(CDR90000173)をリリースし、切れ味鋭い演奏が高く評価されている彼らが今回取り組むのは、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲ツィクルス。彼らはこれまでにもコンサートで全曲演奏を行っており、中でも1955年から続くベートヴェン・シリーズで有名なバッファロー大学での室内楽シリーズでは、ブダペスト、グァルネリ、クリーヴランドといった名門弦楽四重奏団に続く起用となり、話題となりました。 第1集にはOp.18の6曲を収録。続編にも期待が高まります。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
〈弦楽四重奏曲集 第3集〉
弦楽四重奏曲 第3番&第4番 [ミンゲット四重奏団]MENDELSSOHN, Felix: String Quartets, Vol. 3 (Minguet Quartet)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:555086-2
CD価格:1,800円(税込)
好評シリーズ、ミンゲット四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全集。第3集に収録されているのは、1837年から38年に作曲された作品44の1と2の2曲です。これらはスウェーデンのヴァーサ公グスタフに献呈されており、どちらもメンデルスゾーンの熟練した筆致で描かれた名作です。 第3番は冒頭の明るく輝くような旋律が特徴的で、まるでヴァイオリン協奏曲のような味わいを見せています。第4番は作品番号44の3作の中で、最も早く書かれた曲であり、こちらもヴァイオリンが大活躍。第2楽章の美しい旋律も印象的です。 ミンゲット四重奏団は18世紀スペインの哲学者パブロ・ミンゲットの名を冠し、1988年に設立されたアンサンブル。近現代作品をはじめヨゼフ・スークやヘルツォーゲンベルクなど知られざる作品も好んで演奏、作品の魅力を伝えています。
収録作曲家:
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BOTEN DER LIEBE - 愛の使者
ワーグナーとマーラー作品を弦楽四重奏で [ヴォイジャー四重奏団]Chamber Music (String Quartet) - WAGNER, R. / MAHLER, G. / SCHUBERT, F. (Message of Love) (Voyager Quartet)
発売日:2021年04月23日
NMLアルバム番号:SM358
CD価格:1,950円(税込)
ワーグナーは青年時代に弦楽四重奏曲を書きましたが、楽譜は散逸しており実際にその音を聴くことはできません。またマーラーも弦楽四重奏曲を書いた記録はありますが、やはり楽譜が残っておらず、こちらも演奏は不可能です。“ワーグナーとマーラーの弦楽四重奏曲を聴いてみたい”そんな思いを叶えたのがこの「愛の使者」と題されたアルバムです。ドイツの現代作曲家アンドレアス・ヘーリヒトが、それぞれの作品から愛のメッセージが込められた曲を選び、見事な弦楽四重奏曲へとアレンジしました。 ワーグナーは、マティルデ・ヴェーゼンドンクを思いながら作曲したトリスタンとイゾルデの前奏曲と、ヴェーゼンドンク歌曲集の弦楽四重奏版、そして、マーラーは、初期のピアノ四重奏曲を第1楽章とし、アルマにあてて書いた第5番のアダージェットを第2楽章、第10番を第3楽章、そして残された断片を自由に組み合わせた曲を最終楽章に置いた「弦楽四重奏曲第1.0番」。どちらも魅力的な作品へと変貌を遂げています。 演奏は、以前、同じくアンドレアス・ヘーリヒトによる編曲版の「冬の旅」(SM335)をリリースしたヴォイジャー四重奏団。かつては有名クワルテットに在籍したり、バイエルン放送響のメンバーであった奏者により2014年に結成されたアンサンブルです。
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ピアノ三重奏曲集
クラーク、アイヴズ、ビーチ [グールド・ピアノ三重奏団]発売日:2021年04月23日
CD価格:2,100円(税込)
NAXOSレーベルとSOMM RECORDINGSレーベルに多くの録音があるグールド・ピアノ・トリオ。日本でも人気が高いピアニスト、ベンジャミン・フリスが参加する実力派アンサンブルです。 今回彼らがRESONUSレーベルへの初録音として選んだプログラムはアメリカに関係する近代作曲家の3つのピアノ三重奏曲。アイヴズ唯一の三重奏曲は、充実した筆致による彼の代表作の一つ。また女性作曲家エイミー・ビーチの三重奏曲は1938年の作品であり、イヌイットの民謡を引用していることで知られています。 レベッカ・クラークはイギリスの女性作曲家ですが、このピアノ三重奏曲はマサチューセッツ州ピッツフィールドで開催された室内楽コンクールへの参加作品であり、高く評価された実績をもつものです。 ベートーヴェンから現代作品まで幅広いレパートリーを持つグールド・ピアノ・トリオによる素晴らしい演奏をお楽しみください。
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ペトロフ・ピアノ三重奏団
ハイドン、バルトーク、ドヴォルザーク:
ピアノ三重奏曲集 [ペトロフ・ピアノ三重奏団]発売日:2021年04月23日
CD価格:1,650円(税込)
チェコを代表するピアノ製造会社「ペトロフ」。2世紀に亘り深く美しい音色を持つ品質の高い楽器を製造、日本でもこのピアノを愛するピアニストが多いことで知られています。この楽器名をアンサンブルの名前に据えた「ペトロフ・ピアノ三重奏団」は2009年、ウィハン弦楽四重奏団のヴァイオリニスト、ハン・シュルマイスターが設立、メンバーはいずれも長年の演奏経験を誇る名手たちで、2011年からはチェコ、ザーブルジェの室内楽コースのレジデント・ピアノ・トリオであり、3人は同コースの先生も務めています。 このアルバムではANT.PETROF275(トラック1-9、13-19)とPETROF Mistral Op.571203(トラック10-12)の2種類の楽器を使用、ピアノの響きの違いも存分にお楽しみいただけます。
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ヴァインベルク(1919-1996):
ピアノ五重奏曲 Op.18
子どもの手帳 第3集 Op.23 [エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)ノア・ベンディックス=バルグリー(ヴァイオリン)/ヤオ・シャンシャン(ヴァイオリン)/マテ・スーチュ(ヴィオラ)/ブリュノ・ドルプレール(チェロ)]WEINBERG, M.: Piano Quintet / Children's Notebook, Book 3 (Blumina, Bendix-Balgley, Shanshan Yao, Szücs, Delepelaire)
発売日:2021年04月16日
NMLアルバム番号:OC487
CD価格:2,475円(税込)
近年、知名度と人気が著しく高まってきた作曲家ヴァインベルク。このアルバムには初期の名作「ピアノ五重奏曲」と、ピアノ小品集「子どもの手帳」第3集が収録されています。ヴァインベルク25歳の時に書かれた「ピアノ五重奏曲」は5楽章で構成された古典的な佇まいを持つ大作で、冒頭の哀愁溢れるピアノの旋律が全体を統一。時には激しく力強く奏されるという完成度の高い仕上がりを見せています。 「子どもの手帳」も同じ時期に書かれた小品集。シューマンの「子どものためのアルバム」に倣い、ソビエトの子どもたちの教育用として書かれましたが、実際に演奏するためにはある程度の技巧が求められます。さまざまな表情を持つこの楽しい小品集は、後にジダーノフ批判の対象になりましたが、現在では多くの奏者たちが愛奏しています。 ピアニスト、エリザヴェータ・ブルーミナはドイツ出身。とりわけヴァインベルクを得意としており、これまでにも様々なレーベルよりピアノ五重奏曲(管弦楽伴奏版)や「子どもの手帳」他、ピアノ・ソナタや室内楽など数多くのアルバムを発表、高い評価を受けています。
収録作曲家:
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オンスロウ(1784-1853):
〈弦楽五重奏曲集 第4集〉
弦楽五重奏曲 第23番・第31番 [エラン五重奏団]ONSLOW, G.: String Quintets, Vol. 4 - Nos. 23 and 31 (Elan Quintet)
発売日:2021年04月09日
NMLアルバム番号:8.574187
CD価格:1,900円(税込)
フランス古典派の作曲家オンスロウ。ロンドンでクラーマーにピアノを学び、パリではレイハに作曲を学び、古典派からロマン派への橋渡し的な作品を数多く書きあげました。貴族のたしなみとして狩猟を好み、その際の事故で聴力を失うというアクシデントのためか「フランスのベートーヴェン」と呼ばれることもある彼ですが、生活に困窮していたわけではなく、作曲活動はあくまでも趣味としてのもの。とりわけ弦楽のための作品が優れており、弦楽四重奏曲も弦楽五重奏曲も各々30以上の作品が残されています。 彼の弦楽五重奏曲は、少し前の時代に活躍したボッケリーニのようなチェロに重点が置かれているものではなく、コントラバスの低音を存分に生かした重厚な響きが特徴。これは、彼がコントラバスの名手ドラゴネッティと出会ったことで、アンサンブルにコントラバスを加えることを決意し、充実した低音を持つ五重奏が完成したのです。 第4集には晩年の成熟した作風による第31番と、中期の第23番を収録。迫力ある響きが楽しめます。
収録作曲家:
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エルスネル(1769-1854):
弦楽四重奏曲集 Op.1 [ミコワイ・ズグーウカ(第1ヴァイオリン)/ズビグニェフ・ピルフ(第2ヴァイオリン)/ドミニク・デンブスキ(ヴィオラ)/ヤロスワフ・ティエル(チェロ)]発売日:2021年04月09日
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
ポーランドの作曲家でワルシャワ音楽院の設立者ヨーゼフ・エルスネル(エルスナー)。ヴァイオリン奏者として活躍したのち、ルヴフ劇場の楽長を経て、1799年から1824年までワルシャワ国立劇場で指揮者を務めるとともに、ポーランド語のオペラを38曲作曲し自身の指揮で初演しました。ワルシャワ時代のショパンの師でもあり、彼に音楽理論と作曲を教えたことも広く知られています。作曲家としてはオペラのほかに、8曲の交響曲やミサ曲、オラトリオ、数多くの室内楽作品を残しました。 このアルバムに収録されているのは、世界初録音となる3曲の弦楽四重奏曲。ハイドンが確立し、1780年代の終わりに流行していた弦楽四重奏曲の形式を、ポーランドの伝統音楽にいち早く取り入れたこれらの作品は、ハプスブルク家で紹介されたとされる彼の出世作であり、17世紀から18世紀の変わり目のポーランドの音楽文化を窺い知ることができる貴重な録音です。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第16番・第17番 [シレジアン弦楽四重奏団]発売日:2021年04月09日
CD価格:2,850円(税込)
大好評、シレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲集。今作には1937年に完成、1985年に改訂された第1番と、1981年に作曲された第16番、1986年に作曲された第17番の3曲が収録されています。 第1番は少年時代の作品ですが、すでにヴァインベルク独自の語法が確立されており、よく比較されるショスタコーヴィチの作品とも違った個性が発揮されています(40年以上経て改訂されましたが、音使いに工夫は凝らされたものの、曲の大筋は変わっていません)。 民謡風の旋律で始まる壮大な第16番。短いながらも平明な明るさが感じられる第17番。この2曲からは、晩年のヴァインベルクが到達した作風を垣間見ることができます。
収録作曲家:
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A.スカルラッティ(1660-1725):
弦楽のための4声のソナタ集
~音楽史上初の弦楽四重奏曲~ [レ・レクレアシオン]SCARLATTI, A.: Sonate a 4 / SCARLATTI, F.: Concerto grosso No. 9 / Sonata No. 4 (Les Recreations)
発売日:2021年04月09日
NMLアルバム番号:RIC422
CD価格:2,475円(税込)
これが「史上最初の弦楽四重奏曲」!
バロックの巨匠が示した先取りの一手、充実の古楽器演奏でイタリア後期バロック最大の作曲家の一人アレッサンドロ・スカルラッティの圧倒的な技量は、教会音楽の伝統的な多声書法を知り尽くしていたからこそ開花し得たもの。おもに声楽で知られた大家ですが、その一方で鍵盤曲や協奏曲風合奏曲など器楽にも若干の作品を残しており、ここではその白眉ともいうべき弦楽のための「4声のソナタ集」がプログラムの中軸を占めています。 作曲家の歿年にあたる1725年にまとめられたこの曲集は、教会風の多声書法でソナタとしてまとめられていながら、低音部に和音を出せる楽器を添える当時の風習をあえて避け「低音部はチェンバロなしで」と明記してある点が特徴で、このことから音楽史上初の弦楽四重奏曲集ともみなされている重要な作品集。同時代のコレッリやアルビノーニにも通じる端正なバロック的美質の世界が通奏低音抜きで展開してゆく聴覚体験は一種独特で、音楽史の流れを思わず再考してしまう興趣の尽きないトラックが続きます。 フランスを中心に活躍する古楽器集団レ・レクレアシオンは、弦楽四重奏編成でありながら軸足をあくまでバロックに置いているユニークな古楽器グループ。アレッサンドロの弟で英国を中心に活躍したフランチェスコ・スカルラッティの作品や、オルガン曲を弦楽合奏で弾くこともあったルネサンスの習慣をふまえて演奏されているトラバーチと息子D.スカルラッティの鍵盤曲など、A.スカルラッティの異色の曲集を考える上で好適な併禄作品を含め、素晴らしい演奏を聴かせています。 バロック・ヴァイオリン奏者として活躍していた録音技師R.アルントによる、適切なエンジニアリングにも好感が持てます。 -
ブラームス(1833-1897):
ヴィオラ三重奏曲
ヴィオラ・ソナタ 第1番・第2番 [ミゲル・ダ・シルヴァ、フランソワ=フレデリック・ギィ、グザヴィエ・フィリップ]発売日:2021年03月26日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
名手ダ・シルヴァによる美しくも奥深いブラームスカントロフ、ロジェ、メイエら大御所から若手まで幅広い層の信頼篤く、ソリストや室内楽の共演者として引っ張りだこのヴィオラ奏者ミゲル・ダ・シルヴァ。ALPHAレーベルでもブッシュ三重奏団のドヴォルザーク・シリーズに参加している彼が、ブラームス・アルバムをリリースします。 共演は2020年にリリースしたベートーヴェンのピアノ協奏曲全集(Printemps des Arts de Monte-Carlo)がたいへん高い評価を得ているフランソワ=フレデリック・ギィと、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集(Evidence)などでギィと共演しているグザヴィエ・フィリップという、ダ・シルヴァとも気心の知れた二人。収録作品はいずれも元々はクラリネットのために書かれたものですが、ブラームス自身がヴィオラのために編曲しているもので、その深い音色が晩年のブラームスならではの奥行きを際立たせ、さらに彼らの緊密なアンサンブルが特有のリズムをキレ良く聴かせると共に、溢れんばかりの歌心と深く鳴らされるハーモニーが劇的な効果も引き立てています。 美しい録音も相まって作品の魅力を最大限に引き出した、世のブラームス好きを唸らせる素晴らしい一枚です。
収録作曲家:
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
〈ヴァイオリンのための作品集〉
ヴァイオリン協奏曲
イタリア組曲(ヴァイオリンとピアノ編)
協奏的二重奏曲 ほか
リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
ロシアの主題による協奏的幻想曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ウィーン放送交響楽団/ドロン・ザロモン(指揮)/パヴェル・カシュパル(ピアノ)]STRAVINSKY, I.: Violin Concerto in D Major / Duo concertant / RIMSKY-KORSAKOV, N.A.: Fantasia on 2 Russian Themes (Irnberger, Kašpar, Salomon)
発売日:2021年03月26日
NMLアルバム番号:Gramola99204
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
ザルツブルクを拠点に活躍するヴァイオリニスト、トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。モーツァルト、ベートーヴェンやシューベルトなど古典派の作品からコルンゴルト、ゴルトマルク、エルガーなど近代の作品までを目の覚めるようなテクニックと美音で弾きこなしています。 今回は、彼のレパートリーとしては珍しいストラヴィンスキーのヴァイオリン作品を演奏。サミュエル・ドゥシュキンのために作曲された唯一の協奏曲を中心に、『プルチネルラ』の中の曲をヴァイオリンとピアノ用に編纂した『イタリア組曲』とドゥシュキンが編曲した2作品が収録されています。アルバムにはストラヴィンスキーの師であったリムスキー=コルサコフの「ロシアの主題による協奏的幻想曲」も添えられており、ロシアのヴァイオリン音楽の伝統を辿ることができます。 ピアノはイルンベルガーと長く共演を続けているパヴェル・カシュパル。協奏曲ではザロモンが指揮するウィーン放送交響楽団がバックを務めています。
収録作曲家:
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パガニーニ(1782-1840):
弦楽四重奏曲 第3番
3つの協奏的二重奏曲 [ガブリエーレ・ピエラヌンツィ(ヴァイオリン)/ファブリツィオ・ファラスカ(ヴァイオリン)/フランチェスコ・フィオーレ(ヴィオラ)/アレッサンドラ・レアルディーニ(チェロ)/パオロ・カルリーニ(ファゴット)]PAGANINI, N.: String Quartet No. 3 / Duetti Nos. 1, 2, 3 (Pieranunzi, Falasca, Fiore, Leardini, Carlini)
発売日:2021年03月26日
NMLアルバム番号:555310-2
CD価格:1,800円(税込)
ヴァイオリンの名手として知られるパガニーニは室内楽作品にも関心が高く、ヴァイオリンとギターの二重奏曲や、弦楽四重奏曲などを何曲も作曲していました。このアルバムには弦楽四重奏曲第3番と、ヴァイオリンとファゴットの二重奏曲を収録、洗練されたアンサンブルを楽しむことができます。もちろんヴァイオリンの名技はどの曲にも生かされており、弦楽四重奏曲でも超絶技巧を駆使したパッセージがいたるところに用いられています。 またヴァイオリンとファゴットの二重奏曲でのファゴットの使い方は、まるでオペラのアリアのように晴れやかで明るい旋律をたっぷりと歌わせ、伴奏を受け持つヴァイオリンは重音などを駆使し、ピアノやオーケストラにひけを取らない華やかな響きを聴かせます。
収録作曲家:
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ヘゴー(1950-):
Octagonal Room - 八角形の部屋
ギター独奏曲と室内楽作品集 [イェスパー・シヴェバエク(ギター) 他]HEGAARD, L.: Octagonal Room / 4 Rhythmical Pieces / Points of Disappearance / Rituals (Sivebaek, Zeuthen, Alba String Quartet)
発売日:2021年03月26日
NMLアルバム番号:8.226594
CD価格:2,475円(税込)
40年以上にわたりデンマークの音楽界の最先端で活躍する作曲家ラーシュ・ヘゴーの最新アルバム。収録された6つの作品はどれも洗練された味わいを持ち、ここでギターはソロ、伴奏、室内楽と様々な役割を担い楽器の魅力を伝えています。 ギタリスト、イェスパー・シヴェバエクはジュリアン・ブリームやジョン・ウィリアムスの薫陶を受けたデンマークのギタリスト。2007年からコペンハーゲン音楽アカデミーの准教授を務めるほか、バンジョー、エレキギター、マンドリンの奏者としても活躍、数多くの賞を受賞するなど高く評価されています。
収録作曲家:
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〈ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第3集〉
リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
ピアノ三重奏曲 ハ短調
キュイ(1835-1918):
Farniente - 逸楽
ボロディン(1833-1887):
ピアノ三重奏曲ニ長調 [ブラームス・トリオ]Piano Trios (Russian) - RIMSKY-KORSAKOV, N. / CUI, C. / BORODIN, A. (History of the Russian Piano Trio, Vol. 3) (Brahms Trio)
発売日:2021年03月26日
NMLアルバム番号:8.574114
CD価格:1,900円(税込)
ブラームス・トリオによるロシア・ピアノ三重奏曲の歴史、第3集。今作で紹介されるのは『ロシア5人組』のメンバーであるリムスキー=コルサコフとボロディン、キュイの作品です。 リムスキー=コルサコフの三重奏曲は、作曲家円熟期のブラームスを思わせる重厚な作品。しかし彼は自伝で「失敗作だった」と語っており、結局、完成には至りませんでしたが、1930年に彼の弟子であったマキシミリアン・シテインベルクが補筆完成版を作成、こちらは1970年に出版されました。 キュイの「逸楽」はピアノ独奏曲が原曲。抒情豊かな雰囲気を持つ小品。ボロディンの三重奏曲はノスタルジックな雰囲気を持ち、どこかメンデルスゾーンを想わせます。
収録作曲家:
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German Counterpoint
ドイツの弦楽三重奏曲集
モーツァルト、ビュットナー、ハインツ・シューベルト、シュヴァルツ=シーリング [トリオ・モンセラート]Chamber Music (String Trio) - MOZART, W.A. / BUTTNER, P. / SCHUBERT, H. / SCHWARZ-SCHILLING, R. (German Counterpoint) (Trio Montserrat)
発売日:2021年03月26日
NMLアルバム番号:Gramola98014
CD価格:2,475円(税込)
このアルバムは、2020年8月、コロナ禍におけるコンサート開催の困難を乗り越え、これまで共に演奏したことがなかったカタロニアの3人のソリストたちが、たった1週間の準備期間のみで、弦楽三重奏曲を演奏したという記録です。 プログラムに選ばれたのは、モーツァルトが編曲したとされるJ.S.バッハの「前奏曲とフーガ」とカノン形式で書かれたビュットナーの「トリオ・ソナタ」。そして、アルバムのメインとなるハインツ・シューベルトの「室内ソナタ」。これはバッハ、ベートーヴェン、ブルックナーの伝統に基づき、複雑な対位法を駆使した3つの楽章で構成されており、2つの世界大戦の狭間の不穏な世界情勢が反映された難解ながらも美しい作品です。とりわけ第2楽章の深い祈りの音楽は聴き手の耳を魅了します。 アルバムの最後は1983年に作曲されたシュヴァルツ=シーリングの弦楽三重奏曲で締めくくられています。
収録作曲家:
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for clarinet and strings
「クラリネットと弦楽器のために」
室内楽作品集 [ジェミニ(アンサンブル)/イアン・ミッチェル(指揮)]Chamber Music (Clarinet) - CLARKE, R. / HARRISON, S. / LEFANU, N. / SCOTT, C. (For Clarinet and Strings) (Gemini, Mitchell)
発売日:2021年03月19日
NMLアルバム番号:MSV28608
CD価格:2,250円(税込)
イギリスのクラリネット奏者イアン・ミッチェルと彼が率いるアンサンブル「ジェミニ」による室内楽作品集。王立音楽院でアラン・ハッカーに師事したミッチェルは、ソリストとして広く活動しており、ヨーロッパからアメリカ、オーストラリア、台湾、北朝鮮までツアーを行い、幅広い人気を獲得しています。彼のために40曲以上のクラリネット、及びバス・クラリネットのための作品が書かれただけではなく、数多くの室内楽作品やオーケストラ作品の初演に携わり、彼と同時代の音楽の普及にも務めています。 このアルバムでも、世界初録音を含む20-21世紀作品を演奏しており、作曲家たちが彼に寄せる信頼の厚さも伺えます。「ジェミニ」は1974年にミッチェルに拠って創設されたアンサンブル。このアルバムの最後に置かれた「ジェミニのダンス」はアンサンブルのために書かれた作品です。
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ガルシア(1954-):
弦楽四重奏曲 第1番-第3番 [アマーネット四重奏団]GARCIA, O.J.: String Quartets Nos. 1, 2, 3 (Amernet String Quartet)
発売日:2021年03月19日
NMLアルバム番号:MSV28613
CD価格:2,250円(税込)
1954年にハバナで生まれ、1961年にアメリカに移住した作曲家オルランド・ハシント・ガルシア。マイアミ大学でモートン・フェルドマンに師事し、作曲と音楽理論を学んだ彼の音楽は、師であるフェルドマンの作風を引き継いだもので、ゆっくりとした動きと万華鏡のような色彩豊かな音、そして少しずつ変化していくモティーフなどが特徴です。 この3曲の弦楽四重奏曲の作曲時期は、およそ30年にまたがっており、その作風には作曲当時の彼が抱いていた関心がそのまま反映されています。第1番は師フェルドマンの影響が強く、第2番にはキューバの民族楽器「クアトロ」とスペインの「4」などさまざまな意味が隠されています。第3番はやはり彼が関心を持っているホロコーストの悲劇を描いたもの。テレージエンシュタット収容所の子供たちが書いた本からインスパイアされています。 フロリダ国際大学のカルテット・イン・レジデンスを務めるアマーネット四重奏団の演奏で。
収録作曲家:
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ヴァルター・グリンマー & 3Gクァルテット [ヴァルター・グリンマー(チェロ)/3Gクァルテット]
SCHUBERT, F.: String Quintet / RACINE, P.: Adagio for String Quintet (Grimmer, 3G Quartet)
発売日:2021年03月19日
NMLアルバム番号:SM331
CD価格:1,950円(税込)
1965年にベルンでデビューしたチェリスト、ヴァルター・グリンマー。パウル・クレツキとシャルル・デュトワによってベルン交響楽団の独奏チェロ奏者として起用されるとともに、ベルン音楽院の教職に就き後進の指導にあたりました。1971年からはベルン弦楽四重奏団のメンバーとして、ほぼ15年間にわたり数多くの四重奏のレパートリーを演奏、とりわけ同時代の作品を積極的に初演したことは、彼の音楽観に強い影響を与えています。 このアルバムでは、友人の作曲家フィリップ・ラシーヌが彼のために作曲したアダージョと、シューベルトの弦楽五重奏を演奏しています。共演は、2004年に作曲家クラウス・フーバーによって設立された“3Gクァルテット”。現代作品を得意とし、グリンマーと共通する音楽観を持つアンサンブルです。
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ドヴォルザーク(1841-1904):
〈弦楽四重奏曲集 第9集〉
ボヘミアの精神 [ファイン・アーツ四重奏団 他]DVOŘÁK, A.: String Quartet No. 4 / String Sextet / Polonaise (Spirit of Bohemia) (Fine Arts Quartet)
発売日:2021年03月12日
NMLアルバム番号:8.574205
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSに於けるドヴォルザークの弦楽四重奏曲集は、第1集から第8集までプラハ・ヴラフ弦楽四重奏団の演奏による民族色豊かなものでしたが、第9集では第4番と弦楽六重奏曲を、ベートーヴェンやモーツァルト、バルトークなど数多くの録音で知られるファイン・アーツ四重奏団が演奏。 第4番はドヴォルザーク29歳頃の作品。1968年まで出版されることがなかったため、あまり耳にする機会は多くありませんが、若きドヴォルザークの意欲が漲る美しい旋律を持っています。全体は切れ目なく演奏されるものの、急‐緩‐急の3つに分かれており、中間部はのちに「弦楽のためのノットゥルノ」Op. 40に改作されました。 1878年に作曲された弦楽六重奏曲は、ドヴォルザークがこの時までに作曲した作品の中で初めてチェコ以外で演奏され、彼の名前をヨーロッパ中に広めるきっかけとなった作品です。第2楽章と第3楽章にはチェコの民族舞踊の形式が用いられており、ボヘミアの精神が遺憾なく発揮されています。
収録作曲家:
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カルナヴィチウス(1884-1941):
弦楽四重奏曲 第1番&第2番 [ヴィリニュス弦楽四重奏団]KARNAVIČIUS, J.: String Quartets Nos. 1 and 2 (Vilnius String Quartet)
発売日:2021年03月12日
NMLアルバム番号:ODE1351-2
CD価格:2,475円(税込)
バルト三国の一つ、リトアニア出身の作曲家ユルギス・カルナヴィチウス。音楽一家に生まれ、幼い頃からピアノを学び、リトアニア音楽アカデミーを経てサンクトペテルブルク音楽院(後のペトログラード音楽院)に入学、マクシミリアン・シテインベルクに師事しました。卒業後は第1次世界大戦に参戦しましたが、戦後はピアニストとしてオーケストラと共演するとともに、サンクトベテルブルク音楽院で教鞭を執りました。 1920年代後半にリトアニアに戻り、ヴィオラ奏者としてアンサンブルを結成、数多くのコンサートを開催するとともに、カウナス音楽院で作曲を指導します。また作曲家としては、リトアニア初の歌劇《グラジナ》を作曲するなど、多方面でリトアニアの音楽界に貢献した人です。 このアルバムにはサンクトペテルブルク時代に作曲した2曲の弦楽四重奏曲を収録。ドヴォルザークの後期作品を想起させる民族主義的な第1番、調性崩壊ぎりぎりのところで抒情を保つ第2番。どちらもチャイコフスキーとショスタコーヴィチの狭間を埋める見事な作品です。 リトアニアを拠点に活躍するヴィリニュス弦楽四重奏団による世界初録音。
収録作曲家:
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Hungarian Serenade
ハンガリーのセレナード [オッフェンブルク弦楽三重奏団]Chamber Music (String Trios) - VERESS, S. / FRID, G. / FARKAS, F. / WEINER, László / KÓKAI, R. (Hungarian Serenade) (Offenburg String Trio)
発売日:2021年02月26日
NMLアルバム番号:8.551406
CD価格:1,900円(税込)
20世紀初頭のハンガリーでは、バルトークとコダーイが民族音楽を熱心に収集、研究を行い自身の作品にも取り入れました。これらの研究成果は次世代の作曲家たちにも受け継がれ、ハンガリーの伝統的な旋律を用いた作品が次々と生まれました。 リスト音楽院の教授を務め、クルターグやリゲティを指導したファルカシュ、コダーイに師事しバルトークの助手を務めたヴェレシュ、ハンガリー放送の音楽ディレクターを務め、リスト研究家として知られるコーカイ、コダーイに学び将来を嘱望されるも強制収容所で命を落としたヴェイネル、同じく戦時中は迫害されながらもなんとか生き延び、戦後はオランダで活躍したフリード。 ポスト・バルトーク&コダーイ世代の作曲家によるハンガリー色豊かな音楽をお聴きください。
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ三重奏曲 第3番&第4番 [トリオ・デ・アルプ]DVOŘÁK, A.: Piano Trios Nos. 3 and 4, "Dumky" (Trio des Alpes)
発売日:2021年02月26日
NMLアルバム番号:CDS7851
CD価格:1,800円(税込)
ドヴォルザークの2曲のピアノ三重奏曲を収録した1枚。1883年に作曲された第3番は敬愛するブラームスの影響も感じられる古典的な4楽章形式で書かれた曲。第3楽章の美しいチェロの旋律が心に残ります。第4番は「ドゥムキー」(ウクライナ起源の叙事的なバラッド、ドゥムカの複数形)と題された6楽章からなる曲。チェコをはじめ、スラヴのさまざまな民族音楽の要素を備えた作品です。 演奏するトリオ・デ・アルプスは前作「20世紀の女性作曲家たち」(CDS-7717)で高く評価されたアンサンブル。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
〈フルートと弦楽のための室内楽作品全集 第3集〉
フルート四重奏曲 イ短調 WoO 35-3
フルート五重奏曲 ロ短調 Op.107
フルート四重奏曲 イ長調 Op.145-3 [アルディンゲロ・アンサンブル]発売日:2021年02月26日
CD価格:2,475円(税込)
ベートーヴェンの愛弟子であり、また傑出した才能を持つピアニストとしてヨーロッパ中で演奏活動を行ったフェルディナント・リース。彼が残した300曲ほどの作品の中から、フルートを伴う室内楽作品を紹介するシリーズです。 第3集では、リースがロンドンに滞在していた1818年に作曲されたフルート五重奏曲と、1830年に作曲された2曲のフルート四重奏曲を収録。どの曲もフルートは独奏楽器としてではなく、弦楽器のパートナーとして扱われており、以前の作品に比べると、更に豊かな響きが生まれています。 古典派からロマン派へと移行する時代に、自身の作風を上手く変えながら時代に即した音楽を作り続けたリースの努力が認められるこれらの作品を、アルディンゲロ・アンサンブルが愛情深く演奏しています。
収録作曲家:
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F.E.フェスカ(1789-1826):
弦楽四重奏曲集 第2集 [アマリリス四重奏団]FESCA, F.E.: String Quartets (Complete), Vol. 2 - Nos. 4, 5, 6, 10, 11, 12, 14, 16 (Amaryllis Quartett)
発売日:2021年02月26日
NMLアルバム番号:777483-2
CD 4枚組価格:6,300円(税込、送料無料)
マクデブルクで生まれたフリードリヒ・フェスカ。音楽愛好家の父と歌手の母を持ち、幼い頃から音楽に興味を示したフェスカは、15歳の時にヴァイオリン協奏曲の公開演奏会を行い好評を博しました。その後はライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のヴァイオリン奏者を務めるとともに、当時はまだ珍しかった弦楽四重奏による演奏会を開き、この演奏会のために何曲もの優れた弦楽四重奏曲を作曲しています。 彼の四重奏曲シリーズの第2集となるこの4枚組では、1814年頃から1817年頃までに作曲された作品番号2、4、7、14の7曲と、1825年頃に書かれた作品番号36の全8曲を収録。演奏は2011年プレミオ・パオロ・ボルチアーニ弦楽四重奏国際コンクールで1位を獲得したアマリリス四重奏団。若き奏者たちによる気鋭のアンサンブルです。
収録作曲家:
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〈新世界からの宝物 第1集〉
ビーチ/オスワルド/ノブレ:
ピアノ五重奏曲集 [クレーリア・イルズン(ピアノ)/コウル四重奏団]Piano Quintets - BEACH, A. / OSWALD, H. (Treasures from the New World) (Iruzun, Coull Quartet)
発売日:2021年02月19日
NMLアルバム番号:SOMMCD0609
CD価格:2,250円(税込)
「Treasures from the New World 新世界からの宝物」と題された室内楽作品集。収録されているのはブラジルの作曲家オスワルドとノブレ、アメリカの作曲家ビーチの作品です。ヨーロッパからの移民を両親に持ち、イタリアとブラジルで活躍したオスワルド、初期のころから十二音技法に興味を抱き、ヒナステラに師事したノブレ、アメリカで初めて作曲家として成功した女性であるビーチ。3人とも新しい時代の音楽を開拓し、個性的な作品を書きあげました。 このアルバムでは、ブラームスとシューマンの影響が感じられるビーチのロマンティックな五重奏曲、流麗かつ力強いアンサンブルが楽しめるオスワルドの五重奏曲、この2曲をメインに置き、陰鬱ながらも情熱を秘めたノブレの詩曲(世界初録音)と、愛らしいビーチのロマンスが添えられています。ブラジル出身のピアニストのクレーリア・イルズンと、コウル四重奏団の演奏で。
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ホルンボー(1909-1996):
〈弦楽四重奏曲集 第1集〉
第1番・第3番・第15番 [ナイチンゲール四重奏団]HOLMBOE, V.: String Quartets, Vol. 1 (Nightingale String Quartet)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:8.226212
CD価格:2,475円(税込)
デンマークの近代作曲家ホルンボー。王立デンマーク音楽院で作曲を学び、13曲の交響曲をはじめ、弦楽のための交響曲や室内交響曲を作曲、オペラや合唱曲など200曲に及ぶ作品を遺しました。その中でも、20曲の弦楽四重奏曲は重要な位置を占めています。 彼がこのジャンルの作品を手掛けたのは40代になってからで、第1番には当時、彼が関心を抱いていたバルトークやストラヴィンスキーからの影響が窺えます。同年に作曲された緊張感漲る第3番、ほぼ30年後に作曲され、第3楽章に「葬送行進曲」が置かれた第15番、それぞれ特徴的な作風を持つ3作品を、ランゴーの四重奏曲リリースが高く評価されたナイチンゲール四重奏団の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲 第1番「クロイツェル・ソナタ」
弦楽四重奏曲 第2番 「ないしょの手紙」
ソネット [ニュージーランド弦楽四重奏団]JANÁČEK, L.: String Quartets Nos. 1 and 2 / Sonnets, JW VII/1 and 2 (arr. R. Gjelsten for string quartet) (New Zealand String Quartet)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:8.574209
CD価格:1,900円(税込)
晩年のヤナーチェクが抱いた狂おしいまでの恋心と創作への情熱から生まれた様々な傑作。その中には2曲の弦楽四重奏曲が含まれます。 トルストイの名作『クロイツェル・ソナタ』に触発された弦楽四重奏曲第1番については、主人公が妻の不倫を知って苦悩する場面から最後の幕切れまでが克明に音にされており、また「ないしょの手紙」と題された第2番では、さらに思い人カミラへの強い気持ちが表明されています。 この極めて私的な心情が反映された作品を演奏するのは、1987年に結成されたニュージーランド弦楽四重奏団。メンデルスゾーンやブラームスなどのロマン派作品から現代作品まで幅広いレパートリーを持つアンサンブルです。 同時収録の2つのソネットは1875年の作品。こちらではヤナーチェクの若々しい作風を味わえます。
収録作曲家:
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フリード(1915-2012):
〈室内楽作品集〉
フェードラ Op.78 No.1
ピアノ五重奏曲 Op.72 [エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)/フォーグラー四重奏団]FRID, G.: Phädra / Piano Quintet (E. Blumina, Vogler String Quartet)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:C5389
CD価格:2,475円(税込)
モノドラマ《アンネ・フランクの日記》で知られるロシアの作曲家グレゴリー・フリード。スターリン政権下、家族を失い国外追放となった彼の作品には常に不安な社会情勢が反映されています。彼は3つの交響曲をはじめ、室内楽曲、器楽曲、映画音楽やラジオ番組のための劇音楽など数多くの作品を書きましたが、楽譜が散逸してしまったため、ほとんど知られていません。 このアルバムでは世界初録音となる2曲の室内楽作品を収録。どちらもショスタコーヴィチの影響が感じられる重苦しい雰囲気の中に、時折親しみやすい旋律が顔を見せるというフリード独自の作風に拠っています。 近代ロシア作品を得意とするピアニスト、ブルーミナとフォーグラー四重奏団の演奏で。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
室内交響曲 Op.73a・83a
(ルドルフ・バルシャイ編曲) [ジョシュア・ワイラースタイン、ローザンヌ室内管弦楽団]SHOSTAKOVICH, D.: Chamber Symphonies, Opp. 73a and 83a (arr. R. Barshai) (Lausanne Chamber Orchestra, Weilerstein)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:FUG769
CD価格:2,475円(税込)
注目の指揮者ワイラースタインによるショスタコーヴィチ!1987年ニューヨーク生まれのジョシュア・ワイラースタイン。ニューヨーク・フィルでアラン・ギルバートの助手を務めたのち、現在はローザンヌ室内管弦楽団の音楽監督の座にあり、NHK交響楽団にも既に登場しています(チェリストのアリサ・ワイラースタインは姉)。 協奏曲や歌手との共演以外では2016年のストラヴィンスキー(MDG)以来となるアルバムは、彼が高い興味を持っている作曲家の一人ショスタコーヴィチ。バルシャイが室内交響曲として編曲した5曲の弦楽四重奏曲のうち、番号の若い2曲を収録しています。 これらはワイラースタインが手兵ローザンヌ室内管と作り上げた音楽性に非常にマッチしたものとみえて、編曲の巧みさもさることながら、作品のツボを隅々まで心得た明快な表現は爽快感を覚えるほど。ボーナス・トラックとして自らの解説も収録する力の入れようで、ここは敬愛するバーンスタインに倣ったものかもしれません。 幅広い表現力で評価されているワイラースタイン。今後のリリースも楽しみです。
収録作曲家:
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〈ヴァイオリンにおけるウィーン楽派 第1集〉
ヴァイオリン二重奏曲集(1820-1869)
マイセダー、ヤンサ、ベーム、ヘルメスベルガー、
グルチュ、ドント [アデラ・フラジネアヌ、ライムント・リッシー(ヴァイオリン)]Violin Duo Recital: Frasineanu, Adela / Lissy, Raimund - MAYSEDER, J. / JANSA, L. / BÖHM, J. (The Viennese Violin School, Vol. 1)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:Gramola99230
CD価格:2,475円(税込)
19世紀ウィーンの音楽界に脈々と息づくヴァイオリン音楽の系譜を辿るシリーズ。第1集では1820年から1869年に6人の作曲家によって書かれたヴァイオリン二重奏曲を採り上げます。 1819年から1849年までウィーン音楽院の教授を務めたヨーゼフ・ベーム、彼からヴァイオリンを学んだヘルメスベルガー、ベームとヘルメスベルガーの2人から教えを受けたドント、1816年からアン・デア・ウィーン劇場のヴァイオリン奏者を務めたグルチュ、1824年からウィーン宮廷管弦楽団の奏者を務めたボヘミア出身のヤンサ、そしてこのアルバムの演奏者の一人リッシーが熱心に研究を続けているマイセダー。彼らが伝えた官能的な音色と、完璧かつエレガントなステージマナーは、21世紀の現代でもしっかり受け継がれています。
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ベインブリッジ(1952-):
〈室内楽作品集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
クラリネット五重奏曲
チェルトナム断片集 [リンダ・メリック(クラリネット)/クロイツァー四重奏団]BAINBRIDGE, S.: Chamber Music - String Quartets Nos. 1 and 2 / Cheltenham Fragments / Clarinet Quintet (Merrick, Kreutzer Quartet)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:TOCC0573
CD価格:2,175円(税込)
1952年、ロンドンで生まれたサイモン・ベインブリッジ。王立音楽院で学んだ後、タングルウッドに留学、この時に触れたアメリカの文化は彼に強い影響を与えました。その後はイギリスに戻り、王立音楽院の作曲科やロンドン大学で教えるなど後進の指導にも力を入れています。 このアルバムには彼の様々な時代に書かれた4つの室内楽曲を収録。20歳の時に書かれた「弦楽四重奏曲第1番」は様々な素材を散りばめた抽象的な作品ですが、2016年に完成された第2番の弦楽四重奏のように、時代を追うに従いその作風は更に色彩的になっていきます。 近現代作品を得意とするクロイツァー四重奏団の演奏で。
収録作曲家:
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『モーツァルトのまわりで』
~オーボエ四重奏の黄金時代~ [アルフレード・ベルナルディーニ、ベルナルディーニ四重奏団]Oboe Quartets - MOZART, W.A. / BACH, J.C. / ROLLA, A. (Around Mozart - A Journey Through the Golden Age of the Oboe Quartet) (Quartetto Bernardini)
発売日:2021年01月29日
NMLアルバム番号:A482
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
厳選された歴史的オーボエ5本が甦らせる、「作曲当時の興奮」!弦楽三重奏にオーボエがひとつ加わるオーボエ四重奏曲といえば、まずモーツァルトの作品が思い浮かぶところ。実はこの曲種、古典派から初期ロマン派の時代にかけて意外に多くの作例が生まれていました。歴史の谷間に埋もれて忘れられていったそれらの中には、作曲家たちが知っていた当時の楽器で演奏されてこそ、本来の真価を発揮するものが少なくありません。 歴史的オーボエの探求に余念がないベルナルディーニはここで、欧州各地に残る18-19世紀製のオリジナル古楽器に着目。厳選されたプログラムで、モーツァルト前後の時代に生み出されたオーボエ四重奏曲の素顔に迫りました。オリジナル楽器ならではの古雅な響きを最大限に生かしながら、古典派らしい流麗な旋律を吹きこなしてゆく彼のまわりには、娘チェチーリア・ベルナルディーニとそのパートナーのファン・デン・ミュンクホフ、ヴィオラのジモーネ・ヤンドルら逸材が揃い、弦楽器や弓も当時のオリジナルを中心に使用されています。 ドレスデンの名高いチェロ奏者ドッツァウアーやブダペストのドルシェツキーなど、既存録音がきわめて少ない重要作曲家の作品も見過ごせません。
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デュボワ(1837-1924):
ピアノ五重奏曲 ヘ長調
ピアノ四重奏曲 イ短調 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ニーナ・カーモン(ヴァイオリン)/ュテファン・シーリ(オーボエ)/アンヤ・クレイナッケ(ヴィオラ)/ヤコブ・シュパーン(チェロ)]DUBOIS, T.: Piano Quintet in F Major / Piano Quartet in A Minor (S. Schilli, N. Karmon, A. Kreynacke, J. Spahn, O. Triendl)
発売日:2021年01月29日
NMLアルバム番号:555357-2
CD価格:1,800円(税込)
1837年、シャンパーニュ地方で生まれたテオドール・デュボワの作品集。ランス大聖堂の教会楽長ルイ・ファナールから教えを受け、その後はパリ音楽院でアンブロワーズ・トマに師事、1861年にローマ大賞を受賞します。以降、マドレーヌ寺院やサント=クロチルド教会の楽長を務めますが、1896年、トマの死に伴い、パリ音楽院院長に就任しました。しかし1905年のローマ賞でラヴェルが参加資格を失った一件から引責辞任しています。 このアルバムにはその頃に書かれた2曲の室内楽曲を収録。古典的な形式に則って書かれたピアノ四重奏曲、第2ヴァイオリンをオーボエに変更し独自の響きを模索したピアノ五重奏曲。どちらもピアノの響きをベースに各々の楽器が繊細な旋律を重ねて行きます。オリヴァー・トリンドル、シュテファン・シーリら名手たちの演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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『テレマンとヴィオラ・ダ・ガンバ』
テレマン(1681-1767):
協奏曲と室内楽曲 [ローレンツ・ドゥフトシュミット、アルモニコ・トリブート・アウストリア]TELEMANN, G.P.: Viola da Gamba Sonata, TWV 40:1 / Essercizii musici, TWV 41:e5 and 41:a6 (Armonico Tributo Austria, Duftschmid)
発売日:2021年01月29日
NMLアルバム番号:A909
CD価格:1,425円(税込)
あらゆる楽器の魅力を活かしたテレマン、ガンバでの活躍を大御所続々のアンサンブルであらゆる楽器の味わいを生かした作品を書いたテレマンの真価は、当時の古楽器で演奏してこそ伝わるといってよいでしょう。そのうえ演奏者が、それぞれの楽器の世界的名手たちだったら… そんな理想が結実したのが、Arcana屈指の人気アルバムのひとつであるこの作品集。当時すでに廃れかかっていたこの楽器のために無伴奏曲を書くなど偏愛をみせたテレマン随一の、協奏曲でも室内楽曲でもガンバならではの味わいが映える名品の数々が集められています。 中心となるのはサヴァール門下のオーストリアの実力派ドゥフトシュミット。さらに他の演奏陣もベルナルディーニ、M.アンタイ、モリーニ…と驚くほど豪華な面々が揃い、これらの作品を味わう上で申し分のないスリリングかつ濃淡豊かな演奏の連続となっています。 廉価での再登場が喜ばしい逸品と言えるでしょう。
収録作曲家:
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〈ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第2集〉
チャイコフスキー(1840-1893):
ピアノ三重奏曲 「偉大な芸術家の思い出に」
パブスト(1854-1897):
ピアノ三重奏曲 イ長調 [ブラームス・トリオ]Piano Trios (Russian) - TCHAIKOVSKY, P.I. / PABST, P. (History of the Russian Piano Trio, Vol. 2) (Brahms Trio)
発売日:2021年01月29日
NMLアルバム番号:8.574113
CD価格:1,900円(税込)
ブラームス・トリオによるロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第2集。第1集(8.574112)では、このジャンルの幕開けとなるアリャビエフ、グリンカ、アントン・ルビンシテインの作品が紹介されましたが、第2作では記念碑的作品であるチャイコフスキーの「偉大な芸術家の思い出に」と東プロイセン出身でロシアで活躍したピアニスト、作曲家パウル(パーヴェル)・パプストのピアノ三重奏曲を収録。 チャイコフスキーの作品は、彼の旧友ニコライ・ルビンシテインへの追悼音楽であり、長大な2つの楽章で構成された重厚な作品です。パプストの三重奏曲はほとんど知られていませんが、こちらはニコライの兄、アントン・ルビンシテインを偲んで書かれた作品。イ長調をメインとしていますが、長調と短調の間を揺れ動く、流麗なハーモニーが特徴です。
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カトゥアール(1861-1926):
ピアノ協奏曲 変イ長調 Op.21
ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.28
ピアノ四重奏曲 イ短調 Op.31 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ローランド・クルティヒ(指揮)/ベルリン放送交響楽団/フォーグラー四重奏団]CATOIRE, G.: Piano Concerto / Piano Quintet / Piano Quartet (O. Triendl, Vogler String Quartet, Berlin Radio Symphony, R. Kluttig)
発売日:2021年01月15日
NMLアルバム番号:C5403
CD価格:2,475円(税込)
フランス系ロシアのピアニスト・作曲家ゲオルギー・カトゥアール。モスクワ大学で数学を専攻したものの、音楽への夢を捨てがたく作曲家に転向。ベルリンで研鑽を積み、モスクワではチャイコフスキーが「今、私は本当に素晴らしく創造的な才能を持っている人に出会った」と感嘆したほどの才能を披露するものの、結局ロシア国内ではほとんど認められることはなく、一時期は田舎に隠遁するほどの失意を感じていました。 ようやく彼の才能が認められたのは1919年、58歳の時。モスクワ音楽院作曲科の教授に選ばれたカトゥアールはミャスコフスキーやカバレフスキーを教え、ロシア・モダニズムの道を開いていきます。 彼は交響曲、協奏曲といった大掛かりな作品から、室内楽作品、ピアノ小品集やリートまで30を超える作品を遺しましたが、現在ではほとんど演奏されることがありまん。しかし、どの曲も美しい旋律と哀愁に満ちており、とりわけピアノを用いた作品には、優れた技術を持っていたカトゥアールらしい超絶技巧がふんだんに盛り込まれています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
アルペジョーネ・ソナタ
ピアノ三重奏曲 第2番 [エーリヒ・ヘーバルト(ヴァイオリン)/アレクサンドル・ルーディン(アルペジョーネ、チェロ)/アーポ・ハッキネン(フォルテピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Trio No. 2 / Arpeggione Sonata (Höbarth, Rudin, Häkkinen)
発売日:2021年01月15日
NMLアルバム番号:8.573884
CD価格:1,900円(税込)
現在チェロで演奏されることが多いシューベルトの「アルペジョーネ・ソナタ」ですが、もともとは1823年頃にウィーンの楽器製造者ヨハン・ゲオルク・シュタウファーが発明した6弦の弦楽器「アルペジョーネ」のために書かれた曲。しかし作品が出版された1871年には楽器自体が廃れてしまい、代替えの楽器で演奏されることが当たり前になってしまいました。20世紀半ば頃からこの楽器の復刻が進み、実際にアルペジョーネでの演奏を聴く機会も増えてきました。 このアルバムではダニール・シャフランに師事したチェリスト、アレクサンドル・ルーディンがアルペジョーネを巧みに扱い、独特のニュアンスを持つ音色を紡ぎ出しました。 ピアノ三重奏曲では楽器をチェロに持ち替え、ヴァイオリンのヘーバルト(モザイク四重奏団メンバーで、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスのコンサートマスター)、フォルテピアノのハッキネンと共にシューベルト晩年の大作を堂々と演奏しています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
管楽合奏のための作品集 [ゼフィーロ、アルフレード・ベルナルディーニ]BEETHOVEN, L. van: Oboe Trio, Op. 87 / Octet, Op. 103 / Polonaise, WoO 21 / Rondino, WoO 25 (Harmoniemusik) (Zefiro, Bernardini)
発売日:2021年01月15日
NMLアルバム番号:A901
CD価格:1,425円(税込)
ウィーンの流行と楽聖の作曲センスの結びつき、イタリア最高峰の古楽器アンサンブルの演奏でイタリア古楽器シーンの老舗団体ゼフィーロによるベートーヴェンの秘曲集。 かの楽聖が活躍した時代は皇帝ヨーゼフ2世が管楽八重奏(オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットを各2本ずつ揃えたアンサンブル)を好んだことから、この編成のためのパルティアないしハルモニームジークと呼ばれる管楽合奏曲が屋外や街の盛り場を彩り流行をみせました。 ベートーヴェンもそうした流行にならい、若い頃にはいくつかの充実した八重奏曲を書いているほか、時にはピッコロや打楽器まで動員した大規模な管楽合奏曲も残しており、そうした作曲経験がのちの交響曲群にも生かされていると考えられます。 本人が生きた時代のなかで本来の文脈にあわせ大作曲家を知ろうとするうえで、名手揃いのゼフィーロによるこの音源の復活は大いに歓迎すべきことと言ってよいでしょう。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第4番・第13番「ロザムンデ」 [フェシュテティーチ四重奏団]SCHUBERT, F.: String Quartets Nos. 4 and 13 (Festetics Quartet)
発売日:2021年01月15日
NMLアルバム番号:A907
CD価格:1,425円(税込)
古楽器による弦楽四重奏のパイオニアが刻んだ幻の名演、復活!冷戦終結前後から、旧東側諸国でいちはやく古楽器演奏への関心が飛躍的に高まったハンガリーで活動を始めたフェシュテティーチ四重奏団は、古楽器専門の弦楽四重奏団のパイオニア的存在。Arcanaレーベル発足当初から進めてきたハイドンの弦楽四重奏曲全曲録音のさなか立ちあがった、シューベルトの四重奏曲全曲録音プロジェクトの一環としてリリースされたのがこのアルバム。残念ながら全曲録音にはならなかったものの、単独で登場したこの1枚が長く入手困難なまま存在さえ知られていなかったのは惜しまれるところでした。 使用楽器は全て18世紀以前のオリジナル。ハンガリーの地元伝統にも根ざした独特の味わい深い演奏は、この復活を期に改めて広く知られる意義を強く感じさせてやみません。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
第2アポーニー四重奏曲 作品74(弦楽四重奏曲第72-74番)
スコットランド民謡 [マクスウェル四重奏団]HAYDN, J.: String Quartets Nos. 57, 58 and 59, "The Rider" - Folk Music from Scotland (Maxwell Quartet)
発売日:2021年01月15日
NMLアルバム番号:CKD641
CD価格:2,475円(税込)
若きクァルテットによる「アポーニー四重奏曲」&「スコットランド民謡」第2弾!2010年にイギリスで結成され、2017年にトロンヘイム国際室内楽コンクールで聴衆賞を受賞しているマクスウェル四重奏団のアルバム第2弾。前作(CKD602)に引き続き、ハイドンが最初のイギリス旅行からウィーンへ戻ってすぐに書き始められた「アポーニー四重奏曲」と、彼らの故郷スコットランドの民謡を組み合わせ、その影響と関連性を探るという試みとなっています。 若い世代ならではの透明感と艶のあるハイドンが何と言っても魅力ですが、スコットランド民謡の陽気さと哀愁を清々しく聴かせるセンスがまた素晴らしく、たいへん美しく心地よいアルバムに仕上がっています。
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スペンジアリャン(1871-1928):
ピアノ作品全集 &
ピアノを伴う室内楽作品集 [ミカエル・アイラペティアン(ピアノ)/ユリア・アイラペティアン(ピアノ)/ウラディーミル・セルゲーエフ(ヴァイオリン)/デミアン・フォーキン(チェロ)]発売日:2021年01月15日
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
クリミア生まれのアルメニア人作曲家・指揮者アレクサンドル・スペンジアリャン(ロシアではスペンディアロフ)。リムスキー=コルサコフに師事、先輩のグラズノフから「非の打ちどころのない素晴らしい技術を持った音楽家」と讃えられ、彼と親交を結びました。1925年にはエレバンで音楽大学の教授や学生からなる18名のオーケストラを指揮、これは後にアルメニア・フィルハーモニー管弦楽団に成長するなど、若い音楽家たちの育成にも力を注ぎました。ロシアとアルメニアの民族要素を併せ持つ彼の作品は、楽譜出版社ベリャーエフらにも高く評価され、アルメニア国民楽派の開祖とされています。 このアルバムでは、オリジナルのピアノ曲とピアノを伴う室内楽曲の全てに加え、後輩の作曲家サルキニャンによる歌曲のピアノ版編曲を収録。ほとんどが世界初録音となる作品を楽しめます。 演奏はミカエル・アイラペティアン。これまでに自身の作品を含むアルバム10枚を超えるアルメニア作曲家の作品をリリース、この国のクラシック音楽の発展と普及に多大な貢献をしたことで、アルメニア共和国国家賞を受賞しています。
収録作曲家:
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チェボタリアン(1918-1998):
ピアノ三重奏曲
ババジャニアン(1921-1983):
ピアノ三重奏曲 嬰ヘ短調
ピアソラ(1921-1992):
ブエノスアイレスの四季 [トリオ・ド・リール]Piano Trios - BABADJANIAN, A.H. / CHEBOTARIAN, G. / PIAZZOLLA, A. (Trio de L'Île)
発売日:2020年12月25日
NMLアルバム番号:DDA25211
CD価格:2,250円(税込)
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スタンフォード(1852-1924):
〈弦楽五重奏曲と間奏曲集〉
弦楽五重奏曲 第1番 ヘ長調 Op.85
弦楽五重奏曲 第2番 ハ短調 Op.86
3つの間奏曲 Op.13(チェロとピアノ編) [ダンテ四重奏団とエンデリオン四重奏団のメンバー/ベンジャミン・フリス(ピアノ)]STANFORD, C.V.: String Quintets Nos. 1 and 2 / 3 Intermezzi (arr. for cello and piano) (Osostowicz, Souza, Yuko Inoue, G. Jackson, Jenkinson, Frith)
発売日:2020年12月25日
NMLアルバム番号:SOMMCD0623
CD価格:2,250円(税込)
ダンテ四重奏団による弦楽四重奏曲集が好評を博したスタンフォードの室内楽作品集。今作はダンテ四重奏団のメンバーに、同じく実力派エンデリオン四重奏団のメンバーを加えて弦楽五重奏曲を収録した1枚。 1904年に初演されたブラームスを思わせる重厚な雰囲気を持つ2曲の五重奏曲は、ライプツィヒ、ベルリンで学んだスタンフォードが師と仰いでいたヨーゼフ・ヨアヒムを念頭に置いて作曲した作品。第2楽章ではアイルランド民謡が用いられるなどスタンフォードらしさも際立ちます。世界初録音となる第2番も、60年前のヨアヒム初の英国訪問を記念したという曲。どちらも偉大なる師への尊敬の念が込められています。 1880年に書かれた間奏曲は、もともとクラリネットとピアノのための作品ですが、ここでは作曲家自身がチェロとピアノ用に編曲した版が使われています。ピアノを担当するのは名手ベンジャミン・フリスです。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2021年4月号)★-
『照らし出された快楽』
~ 弦楽合奏の20世紀 ~ [パトリツィア・コパチンスカヤ、ソル・ガベッタ、フランシスコ・コーイ、カメラータ・ベルン]COLL, F.: Plaisirs illuminés (Les) / VERESS, S.: Musica concertante / GINASTERA, A.: Concerto per corde (Kopatchinskaja, Gabetta, Camerata Bern, Coll)
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:ALPHA580
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
頼れる俊英たちとコパチンスカヤによる次なる冒険。ソル・ガベッタ参加!世界各地のステージに素足で現れ、他の誰にも成しえない音楽体験で客席を魅了し、アルバム発表ごとに話題騒然の企画を実現してきた21世紀的唯一無二のヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤ。2020年秋にはイル・ジャルディーノ・アルモニコとタッグを組み、古楽器演奏への愛着を独特の形で結晶させた『ヴィヴァルディ、その先へ』(Alpha624/国内仕様NYCX-10161)で大いに注目を集めたところ、その興奮も冷めやらぬうちに次のアルバムが発表されます。 20世紀屈指の異才画家ダリの初期作品『照らし出された快楽 Plaisirs illuminés』(1929/短編映画『アンダルシアの犬』にも登場)に着想を得た現代スペインの作曲家コーイの二重協奏曲(チェロに名手ガベッタが客演!)を表題に、現代ハンガリーを代表する室内楽作品にアルゼンチンのヒナステラを加えた選曲からして、コパチンスカヤの明敏な感性が窺えます。 彼女のアルバム『つかの間と、永遠と』(Alpha545/国内仕様NYCX-10086)でも鮮烈な存在感を示したカメラータ・ベルンは、曲によってメンバーがソロでも抜群のパフォーマンスを披露。数十年前のバロックの名盤群からは想像もつかないほどみずみずしい音を紡ぐソリスト集団への変貌は、コパチンスカヤという希有の触媒的ソリストとの共演あればこそでしょう。そうした交感力が絶好の刺激を導き出したアルバム、彼女からますます目が離せません!
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ダーフィト(1895-1977):
5つの弦楽三重奏曲集 [ダーフィト三重奏団]発売日:2020年12月18日
CD価格:1,800円(税込)
2020年のヨハン・ネポムク・ダーフィト生誕125周年を記念して録音された「弦楽三重奏曲」全集。ウィーン大学とウィーン音楽院でヨーゼフ・マルクスとグイド・アドラーに師事、シェーンベルクからも個人的な教えを受けたダーフィトは、生涯8曲の交響曲を含む数多くの作品を遺しました。 彼の室内楽はヴァイオリンやフルート、クラリネットなどを用いた多種多様なアンサンブル形式を採用していますが、とりわけ「三重奏」という組み合わせは彼が生涯にわたり取り組んだジャンルです。 5曲ある弦楽三重奏曲のうち、p.33の4曲は1945年から1948年にかけて作曲された円熟期の作品で、もう1曲の「ト長調」は1935年に出版された青年時代の作品。どれも三種の弦楽器から実に微妙な音色を引き出し、ニュアンスのあるディテールを生み出しています。 作曲家の名を冠した「ダーフィト三重奏団」の共感に満ちた演奏で。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
様々な楽器のための協奏曲集 [ミヒャエル・シュナイダー/ラ・スタジオーネ・フランクフルト(古楽器使用)]発売日:2020年12月18日
CD 6枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
テレマンの数多い作品の中から、各種の楽器群をソリストに据えた協奏曲を集めたBOX。全6枚からなるこの曲集は、どれも弦楽合奏を伴奏に、トランペットやフルートなどの管楽器からヴァイオリンやヴィオラ・ダモーレのアンサンブルが華やかな旋律を奏でる合奏協奏曲の形式を採ったもの。これらはテレマンの創造力をかきたて、フランス風の優雅さ、イタリア風の明るさからドイツ、ポーランドの精神までを幅広くカバーした多彩な音楽になっています。 全ての曲はミヒャエル・シュナイダーが時には楽器を操りながら、ラ・スタジオーネ・フランクフルトとともに情熱的に演奏しています。テレマン入門にも最適です。
収録作曲家:
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ファルカシュ(1905-2000):
〈チェロを伴う室内楽作品全集 第2集〉
前奏曲と失われたシャコンヌ
二重ソナタ/3つの歌
ピアノ三重奏曲他 [ミクローシュ・ペレーニ(チェロ)/ガボール・ブレッツ(バス)/ヴェロニカ・オロス(フルート)/クリストフ・バラーティ(ヴァイオリン) 他]FARKAS, F.: Chamber Music, Vol. 4 - Complete Works with Cello, Vol. 2 (Perényi)
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:TOCC0386
CD価格:2,175円(税込)
ハンガリーに生まれ、プダペスト音楽アカデミーで学んだ後、ローマの聖チェチーリア音楽院でレスピーギに学び作曲の研鑚を積んだファルカシュ。TOCCATAレーベルからはこれまで5集の管弦楽作品集の他、管楽器のための作品や合唱作品など多彩な曲集がリリースされ、どれも高い評価を受けています。 今回の「チェロをともなう室内楽作品集」は、前作と同じく名奏者ミクローシュ・ペレーニを中心とした親密なアンサンブルです。どの曲もハンガリー民謡を基にした親しみやすい旋律に溢れており、はじめて聴く人にも強い印象を残すことでしょう。 今回の曲集には、2つの連作歌曲が含まれていますが、これはどちらもピアノの伴奏ではなく、チェロと声の共演という珍しい取り合わせです。とりわけ1分にも満たない小さな歌で構成された曲集「1分の小品」は、ファルカシュの個性際立つ作品。ペレーニの表情豊かな演奏も聴きどころです。
収録作曲家:
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ブラガ・サントス(1924-1988):
〈室内楽作品全集 第3集〉
アリアと3つの変奏 Op.62
主題と変奏 Op.12/即興曲 Op.70
ノットゥルノ Op.1他 [アントーニオ・サイオテ(クラリネット)/レオノール・ブラガ・サントス(ヴィオラ)/カロリーノ・カレイラ(ファゴット)/ヌーノ・イーヴォ・クルス(フルート) 他]BRAGA SANTOS, J.: Chamber Music (Complete), Vol. 3 (Ivo Cruz, Saiote, Carreira, L. Cunha, Braga Santos, I. Lima, Strynckx, O. Prats)
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:TOCC0588
CD価格:2,175円(税込)
ジョリー・ブラガ・サントスはリスボン生まれの作曲家。20世紀ポルトガルにおける最も重要な作曲家の一人であり、同じくポルトガルの作曲家であるフレイタス・ブランコに学び、ポルトガルの民族音楽の特徴を反映させた作品を残しました。 初期の作品は後期ロマン派の様式を用いていますが、やがて民謡風の旋律を駆使した力強い作風へと移行、晩年はかなり瞑想的な曲も書いています。このアルバムに収録された作品のほとんどは世界初録音。1940年代から1980年代までに書かれたさまざまな作風の曲を聴くことができます。 ヴィオラ奏者として録音に参加しているレオノール・ブラガ・サントスは作曲家の娘であり、現代ポルトガルにおける優れた音楽家の一人です。
収録作曲家:
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Symmetriā Pario ~ 調和を生み出す
YARLUNG RECORDS 室内楽コンピレーションと、欧州原子核研究機構大型ハドロン衝突型加速器で得られたサウンドの再構成 [マーティン・チャリフォー ほか]Violin Recital: Chalifour, Martin - DEBUSSY, C. / GRAFE, M. / PROKOFIEV, S. / RAVEL, M. / SAARIAHO, K. / STUCKY, S. (Symmetriā Pario)
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:YAR18805
CD価格:2,550円(税込)
これまでYARLUNG RECORDSからリリースされた室内楽作品の音源から聴きどころを集めたアルバム。各トラックの間に間奏として挿入されているのは、欧州原子核研究機構(CERN)が開発した大型ハドロン衝突型加速器(LHC)で採取された、原子崩壊のサウンド・ライブラリーのデータを、midiピアノとAppleのmidiシーケンサーLogicProXのヴァイオリンの音で鳴らしてみたというもの。 人間が作り出した音楽と、最新の科学が抽出した自然界の極小の音との共演。摩訶不思議な音楽体験を、YARLUNGが誇る優秀録音でお楽しみいただけます。
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『デビュー』
ペンデレツキ:
弦楽三重奏曲
バラッバ:
弦楽三重奏曲 [ジャナキ弦楽三重奏団]発売日:2020年12月18日
LP価格:4,650円(税込、送料無料)
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発売日:2020年12月18日
LP価格:4,650円(税込、送料無料)
ベートーヴェンは4つの弦楽三重奏曲を残しており、そのすべてが初期の頃の作品ですが、27歳の頃に書かれたこのハ短調のOp.9-3には、すでに巨匠独自の劇的な側面が表れています。彼にとって最もドラマティックな調性であるハ短調で暗示的に開始され、すぐに楽し気なハ長調に移行していきますが、その暗い影は印象的に耳に残ります。 ジャナキ弦楽三重奏団は、コールマン室内楽コンクールとコンサート・アーティスト・ギルド国際コンクールで優勝した逸材で、カーネギーホールでのデビュー公演はニューヨーク・タイムズ紙でも高く評価されました。このLPは2006年に録音されたデビュー・アルバム(YR-62376)からのアナログ化第2弾。
収録作曲家:
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The Art of Agony - 苦悩の芸術
オーストラリアのピアノ・デュエット&デュオ作品集 [ヴィニー=グリンバーグ・ピアノ・デュオ]Piano Duet and Duo Works (Australian) - BRUMBY, C. / DAVIDSON, R. / DENSON, L. / FORD, A. / GRAINGER, P. (The Art of Agony) (Viney-Grinberg Piano Duo)
発売日:2020年12月11日
NMLアルバム番号:8.579075
CD価格:1,900円(税込)
オーストラリアの近現代2台ピアノと連弾のための作品を集めたユニークなアルバム。タイトルの「苦悩の芸術」とは1950年代、アメリカのラジオ番組で司会者とパーシー・グレインジャーが対話を行った際の録音から彼の声を元に仕上げた作品。 一般に連想されるグレインジャーの音楽は陽気なものですが、本人は「音楽は苦悩の芸術だ」と語っており、その言葉をもとに民謡風の音楽が展開していくという異色作。作曲家のデイヴィッドソンは「グレインジャーの言葉で音楽の枠組みを作りたかった」と語っており、その試みは確かに成功しているといえるでしょう。 他にはオーヴァー・ダビングを駆使した「ミル・ライフ」や電子楽器を用いたハインドソンの「ヴィジブル・ウェポン」など実験的な作品が揃っています。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番
交響曲 第2番
(室内楽編曲版) [ハンナ・シバイエヴァ(ピアノ)/アミナート弦楽四重奏団/バス・フリーヘンタルト(コントラバス)]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 1 (arr. V. Lachner) / Symphony No. 2 (version for piano trio) (Shybayeva, Animato String Quartet)
発売日:2020年11月27日
NMLアルバム番号:8.551431
CD価格:1,900円(税込)
最近、注目を集めるベートーヴェン作品の室内楽編曲版。今作にはロマン派の作曲家ヴィンツェンツ・ラハナーによる「ピアノ協奏曲第1番」のピアノと弦楽五重奏版と、ベートーヴェン自身による「交響曲第2番」のピアノ三重奏版を収録。 協奏曲を編曲したラハナーは、モーツァルト作品の編曲で知られるイグナーツの4歳下の弟であり、ブラームスとクララ・シューマンに高く評価された音楽家として歴史に名を遺しています。このアレンジはドイツのピアニスト、教師ジグムント・レーベルトの提案でラハナーが学習用として作ったものであり、ソリストの学生は第2ピアノの伴奏、もしくはこのオーケストラよりも簡潔な響きを奏でる弦楽五重奏版の伴奏を選ぶことができたというものです。 ベートーヴェン自身の編曲による「交響曲第1番」は当時流行したビーダーマイヤー(身近で日常的なものに目を向ける活動)の流れにのり、大きな編成の音楽作品を家庭で気楽に演奏するためのもの。原曲とは違う味わいを持っています。ミンスクで生まれ、オランダで活動するシバイエヴァがピアノを担当しています。
収録作曲家:
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Unerhörte Schätze - 前代未聞の宝物
女性作曲家の音楽集
アマンダ・レントヘン=マイエル、クララ・シューマン、エイミー・ビーチ、リリー・ブーランジェ、ドーラ・ペヤチェヴィチ [トリオW]Chamber Music by Women Composers - RÖNTGEN-MAIER, A. / SCHUMANN, C. / BEACH, A. / BOULANGER, L. / PEJAČEVIĆ, D. (Unerhörte Schätze) (trioW)
発売日:2020年11月27日
NMLアルバム番号:8.551438
CD価格:1,900円(税込)
女性が作曲することについて偏見の多かったロマン派の時代、そして近代にかけて活躍した女性作曲家たちの作品を集めた1枚。 アマンダ・マイエルは1872年にストックホルム音楽大学で初の「音楽監督」の称号を獲得。その後ライプツィヒで学び、ブラームスやグリーグ、クララ・シューマンと親交を結びいくつかの作品を作曲した後、ユリウス・レントヘンと結婚。以降は作曲に専念し、41歳でこの世を去った作曲家・ヴァイオリニスト。彼女の友人たちを思わせるロマンティックな美しい作品が特徴です。 クロアチア出身のペヤチェヴィチは最近注目が高まる作曲家。残された56作品が次々と録音されています。他、リリー・ブーランジェ、エイミー・ビーチ、クララ・シューマンの作品を収録。これらのエレガントで個性的な曲をドイツの3人の奏者による「トリオW」が熱意を込めて演奏しています。
収録作曲家:
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ウォルトン(1902-1983):
〔ヴァイオリンとピアノのための室内音楽作品集〕
ピアノ四重奏曲
ヴァイオリン・ソナタ/トッカータ [マシュー・ジョーンズ(ヴァイオリン)/アナベル・スウェイト(ピアノ)/サラ=ジェーン・ブラドリー(ヴィオラ)/ティム・ロウ(チェロ)]WALTON, W.: Chamber Music - Piano Quartet / Violin Sonata / Toccata (M. Jones, S.-J. Bradley, Lowe, Thwaite)
発売日:2020年11月27日
NMLアルバム番号:8.573892
CD価格:1,900円(税込)
ベンジャミン・ブリテン、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズと並ぶ20世紀のイギリス音楽を代表する作曲家の一人、ウィリアム・ウォルトン。このアルバムに収録されているのは、1918年から1950年までに書かれたヴァイオリンとピアノを用いた全ての作品です。 ドビュッシーを思わせるピアノ四重奏曲は1919年に完成されたものの、総譜が失われてしまったため、ウォルトンによって何度も改訂が繰り返されており、エルガーやラヴェル作品からの引用も見られる初期の若々しさに成熟の作風が融合した特異な作品に仕上っています。トッカータも初期の作品で、刺激的な音のぶつかり合いが楽しい曲です。 1951年に初演された「2つの小品」は彼が力を入れていた映画音楽「ヘンリー五世」のメロディを用いたもの。第2楽章が大規模な変奏曲形式で書かれたヴァイオリン・ソナタは、イェフディ・メニューインの委嘱作。抒情的な旋律が美しいソナタです。
収録作曲家:
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ロッシーニアーナ - 主題、変奏曲と幻想曲
チェロとピアノのための室内楽作品集 [エレナ・アントンジローラミ(チェロ)/メリッサ・ガロージ(ピアノ)]Cello and Piano Recital: Antongirolami, Elena / Galosi, Melissa - KUMMER, F.A. / MARTINŮ, B. / MOSCHELES, I. / ROSSINI, G. (Rossiniana)
発売日:2020年11月27日
NMLアルバム番号:CDS7884
CD価格:1,800円(税込)
2013年からデュオ活動を続ける「アントンジローラミ&ガロージ」のデビュー・アルバムはロッシーニを巡る作品集。 18世紀から19世紀にかけて、流行しているオペラの旋律をもとにした器楽のための変奏曲や幻想曲が数多く作曲されましたが、テーマとしてダントツの人気を誇ったのがオペラ作曲家として君臨していたロッシーニの作品でした。彼の軽快な旋律はさまざまな作曲家たちによって美しい変奏を施され、ヴァイオリンやフルート、チェロなどで演奏されたのです。 このアルバムには、ロッシーニとほぼ同時代のモシェレス、クンマー、オッフェンバックの作品や、20世紀のマルティヌー、テデスコ、そしてロッシーニ自身の珍しい曲を収録。息のあったアンサンブルをお楽しみください。
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『ライプツィヒの出会い』
アマンダ・マイエル(1853-1894):
弦楽四重奏曲 イ長調
スマイス(1858-1944):
弦楽四重奏曲 ハ短調 [マイエル弦楽四重奏団]RÖNTGEN-MAIER, A. / SMYTH, E.: String Quartets (Rendezvous: Leipzig) (The Maier Quartet)
発売日:2020年11月27日
NMLアルバム番号:dBCD197
CD価格:2,250円(税込)
女性作曲家のパイオニア、1870年代ライプツィヒでの出会いスウェーデンのアマンダ・マイエル(アマンダ・レントヘン=マイエル)と、英国のエセル・スマイス。女性作曲家の先駆けといえる2人は1870年代ライプツィヒで学んでおり、当地で交流を持ったと考えられます。 このアルバムは、2人が丁度その時期に作曲した弦楽四重奏曲を世界初録音したもの。マイエルのものは2019年に、スウェーデンの指揮者・作曲家のB. トミー・アンデションが補筆・再構成して完成させています。 2018年にストックホルム・フィルのメンバーで結成され、マーラー室内管に参加や単独来日経験もある名手揃いのマイエル弦楽四重奏団による演奏で。
収録作曲家:
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〈後期ロマン派のピアノ三重奏曲集〉
ラザーリ(1857-1944):
ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.13
キーンツル(1857-1941):
ピアノ三重奏曲 ヘ短調 Op.1
イェラル(1861-1935):
ウィーン風セレナード Op.18 [トーマス・クリスティアン・アンサンブル]Piano Trios - LAZZARI, S. / KIENZL, W. / JERAL, W. (Thomas Christian Ensemble)
発売日:2020年11月20日
NMLアルバム番号:777761-2
CD価格:1,800円(税込)
このアルバムには後期ロマン派の時代に活躍した2人の作曲家のピアノ三重奏曲が収録されています。 イタリア人の父とオーストリア人の母を持つシルヴィオ・ラザーリは、パリでショーソンと親交を結び、その後フランクと出会ったことで強い影響を受けた作曲家。このピアノ三重奏曲は、彼が愛したワーグナー風の重厚な響きと情熱的な旋律に満ち溢れています。第1楽章の冒頭、ユニゾンで奏される旋律は特に印象的、そして第3楽章はウィーン風のワルツで書かれた美しい作品です。 ラザーリと同年に生まれたキーンツルもワーグナーに魅せられた作曲家。何曲かのオペラで知られていますが、このピアノ三重奏曲は学生時代の作品で、シューベルトを彷彿させる流麗な雰囲気を持っています。 最後に添えられたイェラルの「ウィーン風セレナード」はクライスラーに献呈された小さな曲。アルバムにおけるアンコールとしての位置づけであり、魅力的なデザートとしての役割を担っています。
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ブラームス(1833-1897):
〈室内楽作品全集 第8集〉
ピアノ三重奏曲 第1番・第2番・第3番 [ピエール・フシュヌレ(ヴァイオリン)/フランソワ・サルク(チェロ)/エリック・ル・サージュ(ピアノ)]BRAHMS, J.: Piano Trios Nos. 1-3 (Fouchenneret, Salque, Le Sage)
発売日:2020年11月20日
NMLアルバム番号:LBM029
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
エリック・ル・サージュの主導で始まった「ブラームス室内楽作品全集」。第8集に収録されたのは3曲のピアノ三重奏曲です。1854年に初稿が書かれ、1890年から91年に改訂が施された第1番、円熟期の1880年に作曲された第2番、その6年後に完成された第3番。ル・サージュ、サルク、フシュヌレの3人は、作品の特長であるブラームスらしい歌心と抒情性を存分に生かした密度の濃いアンサンブルを聴かせます。 ル・サージュの推進力に満ちた表現、サルクの深く美しい音色、フシュヌレの伸びやかな歌いまわし。これらが一体となったブラームスをお楽しみください。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
弦楽五重奏曲 第5番
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ三重奏曲「大公」
シューベルト(1797-1827):
ピアノ三重奏曲 第2番 変ホ長調 - 第2楽章 [内田光子(ピアノ)/デイヴィッド・ソイヤー(チェロ)/サラ・カプースチン(ヴァイオリン) 他]BEETHOVEN, L. van: Piano Trio No. 7, "Archduke" / MOZART, W.A.: String Quintet No. 5 (Uchida, Soovin Kim, Soyer, S. Kapustin, D. Cohen, M. Holloway)
発売日:2020年11月20日
NMLアルバム番号:MLB80001
CD価格:2,250円(税込)
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ドビュッシー(1862-1918):
弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10
ラヴェル(1875-1937):
序奏とアレグロ
弦楽四重奏曲 ヘ長調 [ジョゼフ・リン(ヴァイオリン)/ジュディー・カン(ヴァイオリン)/リチャード・オニール(ヴィオラ)/デイヴィッド・ソイヤー(チェロ) 他]RAVEL, M.: String Quartet / Introduction et Allegro / DEBUSSY, C.: String Quartet (Marlboro Music Festival Musicians)
発売日:2020年11月20日
NMLアルバム番号:MLB80003
CD価格:2,250円(税込)
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コルンゴルト(1897-1957):
組曲 Op.23
ピアノ五重奏曲 [スペクトラム・コンサーツ・ベルリン]KORNGOLD, E.W.: Suite, Op. 23 / Piano Quintet, Op. 15 (Spectrum Concerts Berlin)
発売日:2020年11月13日
NMLアルバム番号:8.574019
CD価格:1,900円(税込)
ピアノ三重奏曲などを収録した前作(8.574008)に続く、ベルリンの名アンサンブル“スペクトラム・コンサーツ・ベルリン”が演奏するコルンゴルトの室内楽作品集。今作では更に多彩な表現力を駆使し、コルンゴルト作品の持つ華やかさを歌い上げます。 『組曲』は1930年の作品。戦争で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインのために書かれた曲で、ピアノ・パートは左手だけで奏するように作曲されていますが、複雑な対位法が随所に用いられており、演奏難度は非常に高く、決して両手が紡ぎ出す響きに劣ることはありません。荘重な前奏曲とフーガ、軽やかなワルツ…と曲ごとに表情が変わり、聴き手の耳を飽きさせることがありません。 1922年の「ピアノ五重奏曲」は歌劇《死の都》の大成功の直後に書かれた美しい作品。伸びやかな旋律と厚みのあるハーモニーが魅力的。
収録作曲家:
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〈ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第1集〉
アリャビエフ(1787-1851):
ピアノ三重奏曲 変ホ長調・イ短調
グリンカ(1804-1857):
三重奏曲 ニ短調 「悲愴」(ピアノ三重奏編)
ルビンシテイン(1829-1894):
ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15-2 [ブラームス・トリオ]Piano Trios (Russian) - ALYABIEV, A. / GLINKA, M. / RUBINSTEIN, A. (The History of Russian Piano Trio, Vol. 1) (Brahms Trio)
発売日:2020年11月13日
NMLアルバム番号:8.574112
CD価格:1,900円(税込)
ピアノ三重奏曲は、ロシアの室内楽作品の歴史の中でとりわけ重要な位置を占めています。この全5巻からなるシリーズでは、さまざまな作品を採り上げながら、ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史を探っていきます。 ロシアにおけるこのジャンルの幕開け的作品は、1815年に作曲されたアリャビエフの「三重奏曲 変ホ長調」であり、未完成でありながらモーツァルトを思わせるエレガントで活気に満ちた味わいを持っています。1834年に書かれたイ短調も優美ではありますが、ピアノの妙技が存分に発揮されているとは言えず、まだまだロシア音楽特有の個性を有してはいません。しかし同じ頃に書かれたグリンカの「悲愴」三重奏曲の憂鬱な雰囲気は、後のロシアの作曲家たちにも大きな影響を与えています。アントン・ルビンシテインの三重奏曲は、作曲家自身が優れたピアニストであったこともありピアノが大活躍する作品です。 ロシア期待の若手奏者によるアンサンブル「ブラームス・トリオ」の洗練された演奏で。
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フュルステンタール(1920-2016):
〈室内楽作品集 第3集〉
ヴィオラ・ソナタ 嬰ヘ短調 Op.60a
チェロ・ソナタ 嬰ハ短調 Op.44
オーボエ・ソナタ変ホ短調 Op.50
弦楽四重奏曲 ロ短調 Op.40
ホルン・ソナタ ニ短調 Op.54 [ロゼッティ・アンサンブル]FÜRSTENTHAL, R.: Chamber Music, Vol. 3 (Rossetti Ensemble)
発売日:2020年11月13日
NMLアルバム番号:TOCC0577
CD価格:2,175円(税込)
フュルステンタールは1920年にウィーンのユダヤ人家庭に生まれた作曲家。1938年のドイツのオーストリアへの侵攻の際にアメリカに亡命し、音楽の道を捨てて会計士として生活。彼が若き日に音楽家であったことは忘れられていました。ところが、亡命から35年たったある日、偶然、初恋の人に再会すると、恋の炎と同時に創作への意欲に火が付いたのです。それ以来、歌曲や室内楽が彼のペンからあふれるように流れ出し、2016年に96歳で亡くなるまでたくさんの曲を書き続けました。 この第3集に収録されたソナタと弦楽四重奏曲には比較的若い作品番号が付されていますが、どれも1990年から2005年までに書かれた最近の作品です。とはいえ、どの曲にも美しい旋律が溢れており、彼が生涯愛し続けた19世紀ウィーン音楽風の甘く柔らかい雰囲気が感じられます。
収録作曲家:
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クルチェク(1939-):
弦楽四重奏曲 第1番-第4番 [チェコ・フィルハーモニー弦楽四重奏団]発売日:2020年10月30日
CD価格:1,650円(税込)
ヤロスラフ・クルチェクは、プラハ音楽院で作曲を学んだ後、CDレーベル「Supraphon」の音楽ディレクターを務め、プラハの放送局で働くなど現代チェコ音楽界を牽引する人物の一人として知られています。 このアルバムには最近作曲された4曲の弦楽四重奏曲を収録。チェコ・フィルハーモニー弦楽四重奏団の依頼に応え2017年に書かれた第1番は、第3楽章に民謡風の素材がふんだんに用いられた耳なじみの良い作品。この曲が好評を得たため、クルチェクは続く3曲を相次いで書き上げています。前衛的な響きを用いながらも、緩急のテンポが交錯し、対話を繰り広げる“ヤナーチェク風の旋律”が時折顔を見せる第4番がとりわけ独創的です。
収録作曲家:
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ルビンシテイン(1829-1894):
弦楽四重奏曲 第4番 ホ短調 Op.47-1
弦楽四重奏曲 第6番 ニ短調 Op.47-3 [ラインホルト四重奏団]RUBINSTEIN, A.: String Quartets Nos. 4 and 6 (Reinhold Quartet)
発売日:2020年10月30日
NMLアルバム番号:777709-2
CD価格:1,800円(税込)
19世紀後半ロシアを代表する作曲家アントン・ルビンシテイン。ピアニストとしても活躍した彼は、ヨーロッパ、アメリカで精力的に演奏会をこなしながら、その合間を縫って12曲の歌劇や6曲の交響曲、200曲に及ぶバレエ、オラトリオを含む膨大な数の作品を書き上げました。室内楽の分野でもさまざまな楽器の組み合わせによる作品を書いており、弦楽四重奏曲は10曲が遺されています。 このアルバムでは2曲の四重奏曲を収録。1856年、27歳の時の作品はどちらも短調で書かれており、洗練された旋律が随所に溢れる見事な仕上がりとなっています。ラインホルト四重奏団は、ルビンシテインの若々しい情熱を見事なアンサンブルで描き出しています。
収録作曲家:
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バラードと五重奏曲集
ファジル・サイ(1970-):
3つのバラード Op.12(ピアノ五重奏編)
邸宅の移動 Op.72b(ピアノ五重奏編)
シューマン(1810-1856):
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44 [ファジル・サイ(ピアノ)/カザル四重奏団]SAY, F. / SCHUMANN, R.: Ballads / Piano Quintets (Say, Casal Quartet)
発売日:2020年10月30日
NMLアルバム番号:SM340
CD価格:1,950円(税込)
ピアニストとしての活動に加えて、近年は作曲家として人気沸騰中のファジル・サイ。このアルバムではサイ自身がピアノを担当、カザル四重奏団とともに自身の作品とシューマンのピアノ五重奏曲を演奏しています。 ピアノ独奏曲を原曲とする「3つのバラード」は、それぞれがユニークなストーリーを持っており、詩人ナーズム・ヒクメットの詩からインスパイアされた「Nazim」、サイの娘の誕生を記念して書かれた「Kumru」、環境破壊で揺れる故郷の「イダ山(カズ山)」に生息する動物たちに思いを馳せたという「Sevenlere dair」の3曲で構成されています。 同じくピアノ独奏曲を原曲とする「Yürüyen Kösk」はトルコの初代大統領を務めたムスタファ・ケマル・アタテュルクに寄せる物語。1929年にアタテュルクが別荘を建設しようとした際、もともと生えていたプラタナスを切り倒すことなく、建設地を4メートル東へ移動したというエピソードを知り、サイはこれを作品に盛り込みました。鳥の声や風の音などが色彩豊かに表現されたドラマティックな曲です。 最後に置かれたシューマンは、サイのレパートリーとしては珍しい曲ですが、カザル四重奏団とともに熱い演奏を披露しています。
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-★『レコード芸術』特選盤(2021年2月号)★-
『ルートヴィヒを探して』
ベートーヴェン、ジョヴァンニ・ソッリマ、レオ・フェレ [ギドン・クレーメル、マリオ・ブルネロ、クレメラータ・バルティカ]Orchestral Music - BEETHOVEN, L. van / SOLLIMA, G. / FERRÉ, L. (Searching for Ludwig) (Kremerata Baltica, Brunello, Kremer)
発売日:2020年10月23日
NMLアルバム番号:ALPHA660
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
クレーメル ALPHAに登場!
ブルネロと組んだベートーヴェンへのトリビュート・アルバムベートーヴェン生誕250年を記念する、趣向を凝らしたアルバムがまた一つ誕生します。クレーメルとブルネロという二人の名手がタッグを組み、クレメラータ・バルティカと共に、名作とされる晩年の弦楽四重奏曲を弦楽合奏版で収録したという嬉しいもの。さらにはベートーヴェンに触発された近年の作品2つを収録し、楽聖の遺産が現代の私たちにどのような影響を与えているかを掘り下げるという、興味深いものです。 アルバムのメインは何と言っても2曲の弦楽四重奏曲。ベートーヴェン最後のまとまった作品である第16番はブルネロの指揮による演奏。そして第14番はヴァイオリンを担当しながらのクレーメルの指揮となっています。いずれもクレーメルの念頭にはバーンスタインがウィーン・フィルと残した録音があったようですが、その濃厚な味わいとは違う、クレメラータ・バルティカらしい歌心と生き生きとしたフレージング、見通しの良いサウンドが、現在ならではのベートーヴェン像を感じさせる素晴らしい演奏に仕上がっています。 冒頭に収録されているのは、モナコに生まれフランスでシャンソン歌手として活動したレオ・フェレによる作品。革新的な思考を持った彼はベートーヴェンに深い共感を抱いていたようで、「エグモント」序曲に詞を付けていたり、「コリオラン」序曲を指揮する映像が残っていたりします。こちらに収録された作品は、弦楽四重奏曲 第16番の自筆譜に書きつけられた「かくあらねばならぬか? かくあるべし!」という言葉がモチーフとなったもの。イタリア語でまくしたてるように語られるテキストは、「音楽はどこにあった? それは特別なところではなく、民衆の元にあるべきだ。ベートーヴェンはストリートにある!」といった内容。フェレ自身がオーケストラを指揮しながらアジる版や、ギターなどによる版がありますが、ここではイタリアの作曲家シヴィロッティによる編曲版にフェレの声をかぶせています。 ヴェネツィアの方言で「隠された音」を意味するタイトルのソッリマの作品は、ブルネロの師でありヴェネツィア出身だったイタリア弦楽四重奏団のチェリスト、フランコ・ロッシに捧げられたもので、彼が子弟によく語った「楽譜の中に隠された音に注意を向けなさい」がタイトルのモチーフ。1968年にトリノで刊行された、ベートーヴェンの未出版作品から走り書きまでを網羅した作品目録「ビアモンティ目録」の中からソッリマが見つけた宝のようなフレーズの数々を元に、チェロ・アンサンブルのために書かれました。ここでは弦楽合奏への編曲版にて収録しています。ベートーヴェンの発想を詰め込んだような、魅力的な曲想が次々と登場します。 -
〈ホフマイスターの魔法のフルート 第1集〉
ホフマイスター(1754-1812):
フルートを伴う室内楽曲集 [ボリス・ビジャク(フルート)/ラナ・トロトヴシェク(ヴァイオリン)/ピアッティ四重奏団]HOFFMEISTER, F.A.: Chamber Music (Hoffmeister's Magic Flute, Vol. 1) (Bizjak, Trotovšek, Piatti Quartet)
発売日:2020年10月23日
NMLアルバム番号:SOMMCD0620
CD価格:2,250円(税込)
ドイツ・バロック期の作曲家ホフマイスターのフルートを伴う室内楽曲集。全てが世界初録音です。1780年代まではウィーンで最も人気の高い作曲家であったホフマイスターですが、1785年に設立した出版社での事業が大成功を収め、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンらの作品を次々と世に送り出したことでも知られています。 このアルバムに収録された6作品は、どれもホフマイスターのバランスの良い作曲センスが反映されており、中でもハ短調の四重奏曲の作風は、ベートーヴェンを思わせるほどにドラマティックです。 ロンドンを拠点とするスロヴェニア出身のフルート奏者ビジャクと、同じくスロヴェニア出身のトロトヴシェクを中心に、日本のヴィオラ奏者、永田哲海をメンバーとするピアッティ四重奏団が緊密なアンサンブルを繰り広げます。
収録作曲家:
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コルンゴルト(1897-1957):
ピアノ三重奏曲 ニ長調 Op.1
弦楽六重奏曲 ニ長調 Op.10 [スペクトラム・コンサーツ・ベルリン]KORNGOLD, E.W.: Piano Trio, Op. 1 / String Sextet, Op. 10 (Spectrum Concerts Berlin)
発売日:2020年10月23日
NMLアルバム番号:8.574008
CD価格:1,900円(税込)
“モーツァルトの再来”と呼ばれたコルンゴルト。9歳でカンタータを作曲、11歳の時に書いたバレエ音楽「雪だるま」がウィーン宮廷歌劇場で皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の臨席のもと初演され、大好評を博したほどの神童でした。 このアルバムに収録された2曲の室内楽作品は、いずれも10代のコルンゴルトによって書かれたもの。ピアノ三重奏曲は初の作品番号が付された彼にとっての自信作。12歳の作品にもかかわらず、後のコルンゴルトを思わせる妖艶な旋律に満ちており、作風が早いうちから完成されていたことを感じさせます。 その6年後に完成した弦楽六重奏曲は更に洗練された書法による雄大な曲。ブラームスの弦楽六重奏曲の様式を更に発展させた緻密な対位法が随所に用いられています。 名手たちが集うスペクトラム・コンサーツ・ベルリンの演奏で。
収録作曲家:
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英雄的なホルン [様々な演奏家]
HEROIC HORN - Best Loved Classical Horn Music
発売日:2020年10月23日
NMLアルバム番号:8.578177
CD価格:1,900円(税込)
“動物の角”の意味を持つホルン。楽器としての起源は紀元前6世紀に遡ることができます。 スカンジナビア半島では古くから戦場での信号としてブロンズ製の楽器が用いられていた他、狩猟の場では「コルノ・ダ・カッチャ」と呼ばれる楽器が重用されていました。これは、馬上で後ろの仲間に獲物が出たことを知らせるために、コイル状になった円筒管の先端にベルがつけられたシンプルな楽器。主としてフランスで発展し17~18世紀になるとオーケストラに採用され、バルブの開発により音程が調節可能になるなどの発展を遂げて現在に至ります。 このアルバムではバロック、古典派からロマン派までのさまざまなホルンが活躍する作品が選ばれており、楽器の勇壮で華麗な響きを存分に堪能していただけます。
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲 第2番 変ホ長調 Op.100 D.929
ピアノ三重奏曲 変ロ長調 D.28 「ソナタ楽章」
ノットゥルノ 変ホ長調 D.897 [ブッシュ三重奏団]SCHUBERT, F.: Piano Trio No. 2 / Piano Trios, "Sonatensatz" and "Notturno" (Busch Trio)
発売日:2020年10月23日
NMLアルバム番号:ALPHA632
CD価格:2,475円(税込)
若きトリオが熱く奏でる、シューベルト晩年の傑作2012年にロンドンで結成されたブッシュ三重奏団。メンバーのマティウがアドルフ・ブッシュの所有していたグァダニーニのヴァイオリンを使用していることから、この名ヴァイオリニストの名前を冠しています。ALPHAレーベルで、ドヴォルザークのピアノを含む室内楽作品全集を完結させた彼らが、次に挑むのはシューベルト。死の一年前に書かれた第2番は、ほぼ同時期の作とされる比較的温和な第1番と共に溢れるような歌が魅力ではありますが、第2番ではダイナミックな筆致が際立ち、また闇を垣間見るような寂寥感をも感じさせるという、やや趣を異にした傑作です。 穏やかで美しい「ノットゥルノ」もまた晩年の作品。とはいえ当時のシューベルトはまだ30歳前後であり、ここで演奏している3人とはほぼ同年代。病身にむち打ち、亡くなるまでその才能を振り絞り続けた若き作曲家に対する深い共感の感じられる、美しくも情熱的な演奏をお楽しみいただけます。 「ソナタ楽章」は作曲家15歳の作品で、早熟さと共に初々しさも感じられ、アルバム全体の奥深い味わいの中で一服の清涼剤となってくれています。なおブッシュ三重奏団は第2番のフィナーレで出版時にカットされた98小節を復元した版を使用。ただし提示部のリピートは省略しています。 シューベルトのほぼ1世紀後のウィーンに於いて28歳で亡くなった画家エゴン・シーレ。この二人には、若くして病に倒れることへの深い苦悩と実存への憾み、それらを表現する強烈な個性と才能、そのほか大きな類似点があるというのが、このアルバムの一つのテーマ。ジャケットはシーレの「日没(Versinkende Sonne)」ですが、シューベルトのピアノ三重奏曲 第2番 第2楽章もスウェーデン民謡の「日は沈みゆく(Se Solen Sjunker)」が元になっていることから、この絵が掲げられました。ちなみにシーレは「死と乙女」という作品も残しています。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
ピアノ五重奏曲 Op.18
子どもの手帳 第1集・第2集 [エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)/ルーベン・ガザリアン(指揮)/ジョージア室内管弦楽団インゴルシュタット]WEINBERG, M.: Piano Quintet (arr. for piano and orchestra) / Children's Notebooks (E. Blumina, Ingolstadt Georgian Chamber Orchestra, Gazarian)
発売日:2020年10月23日
NMLアルバム番号:C5366
CD価格:2,475円(税込)
1940年にショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲が初演され大成功を収めたその5年後、彼の若き友人ヴァインベルクのピアノ五重奏曲の初演がボリショイ四重奏団とエミール・ギレリスによって行われました。“ロシア・モダニズム”の頂点を成すこの作品は、後に作曲家自身や他の人々によって様々なヴァージョンに編曲されており、それぞれがヴァインベルクの入門作として親しまれています。 このアルバムではヴァインベルク作品を得意とするファゴット奏者バイアーが編曲したヴァージョンを演奏。近代ロシア作品のオーソリティ、ブルーミナが奏でる雄弁なピアノに拮抗する、増強された弦の響きが聴きものです。アルバムにはブルーミナのソロによる「子供の手帳」がカップリングされています。
収録作曲家:
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20世紀のポーランド室内楽曲集
シマノフスキ(1882-1937):
ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.9
パヌフニク(1914-1991):
ピアノ三重奏曲 Op.1
バツェヴィチ(1909-1969):
ヴァイオリン・ソナタ 第4番 [フーベルマン・ピアノ三重奏団/フーベルマン・デュオ]Chamber Music (20th Century Polish) - SZYMANOWSKI, K. / BACEWICZ, G. / PANUFNIK, A. (Huberman Duo and Piano Trio)
発売日:2020年10月09日
NMLアルバム番号:DDA25206
CD価格:2,250円(税込)
ポーランドの室内楽作品集。19世紀から20世紀にかけてポーランドの音楽を開花させた功労者であるシマノフスキ、彼のヴァイオリン・ソナタOp.9は活動の初期である22歳頃に書かれ、批評家をはじめ、聴衆にもすぐに受け入れられました。 パヌフニクはパリやウィーンの音楽院で学び、1957年から59年にバーミンガム市交響楽団の音楽監督を務めイギリスで市民権を取得。Op.1は初期の作品で、彼の全作品中、唯一のOp番号がついたもので、ここには1977年の作曲家自身による改訂版を収録。モダニズム、ロマンチシズムだけではなくジャズの要素も感じられます。 バツェヴィチは、ヴァイオリニスト、ピアニストとして活躍し、ポーランドの女性作曲家として最初に名を成した人物。ヴァイオリン・ソナタ第4番は「現代のブラームス」と評される彼女の代表作です。 ポーランドのチェンストホーヴァを本拠地として活動するフーベルマン・トリオとそのメンバーによるデュオの演奏です。
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ゲーゼ(1817-1890):
〈室内楽作品集 第5集〉
クラリネットとピアノのための幻想的小品 Op.43
弦楽四重奏曲 ニ長調 Op.63
弦楽五重奏曲 ホ短調 Op.8 [アンサンブル・ミッドヴェスト]GADE, N.W.: Chamber Works, Vol. 5 - String Quartet in D Major / String Quintet in E Minor / Fantasiestücke (Ensemble MidtVest)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:555199-2
CD価格:1,800円(税込)
アンサンブル・ミッドヴェストによるデンマークの作曲家ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼの室内楽作品集。全集を締めくくる第5集には、弦楽五重奏曲と四重奏曲、クラリネットとピアノのための小品が収録されています。 弦楽五重奏曲は、彼の代表作の一つであるカンタータ「コモラ」と同時期の1845年頃に作曲された堂々たる風格を持つ作品。4つの楽章で構成された古典的な佇まいを持っています。1880年代後半に書かれた弦楽四重奏曲ニ長調はゲーゼの最後の室内楽作品で、柔らかく美しいハーモニーが特徴的。クラリネットとピアノのための「幻想的小品」はシューマンを思わせる素朴な旋律に彩られた短い曲集です。
収録作曲家:
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コダーイ(1882-1967):
無伴奏チェロ・ソナタ
ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲
リゲティ(1923-2006):
無伴奏チェロ・ソナタ [ヘレン・ヴァイス(ヴァイオリン)/ガブリエル・シュヴァーベ(チェロ)]KODÁLY, Z.: Sonata for Solo Cello / Duo for Violin and Cello / LIGETI, G.: Sonata for Solo Cello (Weiss, Schwabe)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:8.574202
CD価格:1,900円(税込)
コダーイと言えば、ハンガリー民謡を基にした数多くの合唱作品で知られますが、1914年の「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲」と、その翌年の「無伴奏チェロ・ソナタ」は、コダーイの初期を代表する名作として押しも押されぬ人気を誇っています。中でも緊張感と美しい音色に満ちた「無伴奏チェロ・ソナタ」は、演奏の難易度の高さと楽器から生まれる多彩な響きの効果も相俟って、チェリストたちの憧れの作品になっています。一方「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲」は気まぐれなヴァイオリンの音色と包容力溢れるチェロの音色が融合し、民族色豊かな歌を情熱的に奏でる作品。やはり高度な技術が求められる傑作です。 リゲティのソナタは2楽章からなる作品。第1楽章は彼がブダペストのリスト・アカデミー在籍中の1948年に学友のために作曲した小品ですが、演奏されることのないまま放置されてしまいます。1953年にチェロ用の新曲を求められた際に超絶技巧を要する第2楽章を新たに書き加えてソナタとしました。しかしソ連の影響下にあった作曲家組合に演奏を拒否されてしまったというエピソードを持つ作品です。 NAXOSイチオシのチェリスト、シュヴァーベの強靭、かつしなやかな演奏が作品の真価を伝えます。
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モーツァルト(1756-1791):
弦楽五重奏曲 第3番 ハ長調 K.515
弦楽五重奏曲 第4番 ト短調 K.516 [ヴァン・カイック弦楽四重奏団、アドリアン・ラ・マルカ]MOZART, W.A.: String Quintets Nos. 3 and 4 (Van Kuijk Quartet)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:ALPHA587
CD価格:2,475円(税込)
流れるような瑞々しい歌心に満ちた、ヴァン・カイックQのモーツァルト2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、ALPHAレーベルからモーツァルト、ドビュッシー&ラヴェル、シューベルトと次々にアルバムをリリースし、2019年春の初来日の成功も記憶に新しいヴァン・カイック弦楽四重奏団。今回はモーツァルトの弦楽五重奏曲を2曲収録しており、共演はフランス・ヴィオラ界期待の新星アドリアン・ラ・マルカという豪華さです。 彼らが作り出す音楽はその流れがとにかく美しく、瑞々しさと歌心に溢れたもの。むしろ落ち着いた音運びでありながら、隅々まで行き届いた細やかな表情が、自然な躍動感を生んでいるのも魅力です。
収録作曲家:
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Noumen - ノウメン
現代ポーランドの室内楽作品集 [セバスティアン・アレクサンドロヴィチ(オーボエ、コーラングレ)/トーマシュ・ヤヌフタ(コントラバス)/ルトスワフスキ四重奏団]発売日:2020年09月25日
CD価格:2,850円(税込)
ワルシャワのフレデリック・ショパン音楽アカデミー出身のオーボエ奏者、セバスティアン・アレクサンドロヴィチは、2005年から2007年までワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団、2007年から2014年までヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務めた他、数々のオーケストラと共演を果たした名手です。このアルバムは、アレクサンドロヴィチと現代ポーランドを代表する作曲家たちとの出会いから生まれました。 バルギェルスキの「沈黙の向こう側」はもともと1988年にクラリネットと弦楽四重奏のために書かれた作品ですが、作曲家自身がオーボエ版に編曲しています。マルコヴィチの「5つの小品」は2009年の作品で、キシアンで行われた音楽祭のための委嘱作です。ドゥズイニスキの「クリエイティブワークの家」は偏執的なリズムとテープ録音による朗読が印象的。コシチュフの「ノウメン2」は幽玄な弦楽の響きの中からオーボエの仄かな旋律が立ち昇る神秘的な響きを持つ作品です。
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ドビュッシー(1862-1918):
弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10(ヨーゼフ・スヴェンセンによる弦楽合奏編)
チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽のためのセレナード ハ長調 Op.48 [ヨーゼフ・スヴェンセン(指揮)/NFMレオポルディヌム管弦楽団]発売日:2020年09月25日
CD価格:2,850円(税込)
ドビュッシーとチャイコフスキー。この対照的な作風を持つ2人の作曲家の作品を「同じコインの両面」と表現する指揮者ヨーゼフ・スヴェンセン。彼は2人の作品を並べ、その特性と共通性を探っていきます。 モーツァルトを含む古典派の作品を敬愛し、美しい旋律を紡ぎ出したチャイコフスキーの「弦楽のためのセレナード」、旋律だけではなく、新しい響きを模索したドビュッシーの弦楽四重奏曲。同じ19世紀後半に書き上げられながらも、全く違った様相を持つ音楽を改めてじっくりと聴いてみてください。 ドビュッシーの弦楽四重奏曲は、スヴェンセンの手によって弦楽合奏版に拡大され、更なる色彩と広いダイナミック・レンジが与えられています。
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ブラームス(1833-1897):
2つの弦楽五重奏曲 [エネルジエ・ノーヴェ四重奏団/ウラディーミル・メンデルスゾーン(ヴィオラ)]BRAHMS, J.: String Quintets Nos. 1 and 2 (The Two String Quintets) (V. Mendelssohn, Quartetto Energie Nove)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:CDS7883
CD価格:2,325円(税込)
ブラームス後期の傑作、2つの弦楽五重奏曲をエネルジエ・ノーヴェ四重奏団の演奏で。 2008年にスイスのルガーノでスイス・イタリア語放送管弦楽団の奏者によって結成されたエネルジエ・ノーヴェ四重奏団は、国際的な音楽祭に出演するほか、プロコフィエフ、ヤナーチェク、スメタナ作品の録音で評価されています。 今作ではブカレスト出身のヴィオラ奏者、ウラディーミル・メンデルスゾーンをゲストに迎え、ブラームスの五重奏曲を熱演。ヴィオラの渋い響きが存分に生かされた魅力的な演奏をお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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ツェムリンスキー(1871-1942):
三重奏曲 ニ短調 Op.3
(クラリネット、チェロとピアノ)
ラブル(1873-1940):
四重奏曲 変ホ長調 Op.1
(クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノ) [クリストフ・ツィムパー(クラリネット)/クリスティーナ・ズクラー(ヴァイオリン)/フローリアン・エッグナー(チェロ)/ペーテル・オヴチャロフ(ピアノ)]ZEMLINSKY, A.: Trio for Clarinet, Cello and Piano, Op. 3 / RABL, W.: Clarinet Quartet, Op. 1 (Zimper, Suklar, Eggner, Ovtcharov)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:Gramola99228
CD価格:2,475円(税込)
1896年にウィーン楽友協会の主宰で開催された作曲コンクールは、時の名誉総裁ブラームスの発案で「少なくとも1つの管楽器を使用する」という決まりが設けられました。この時の応募作は18件あり、そのうち12件がコンサートで演奏され、第1位にはヴァルター・ラブルの「四重奏曲」、第3位にはアレクサンドル・ツェムリンスキーの「三重奏曲」が選出されました。どちらの曲もシューマンやブラームスの伝統に則りながらも、独自のスタイルが模索されるなど多くの共通項が見受けられます。 ラブルは当時プラハのドイツ大学でグイード・アドラーに音楽学を学んでおり、ブラームスはこの前途ある若者のために、彼が懇意としている出版社ジムロックに紹介状を書き、ラブルの他の作品も含めた全4点が出版される運びになりました。しかし、彼が作曲に打ち込んだのは活動の初期の間のみ。以降は指揮者、伴奏者として活動しました。この四重奏曲もこのアルバムが世界初録音となります。
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Ravel - Kodály - Bartók - Xenakis - Vasks
ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲集 [マルク・パクィン(ヴァイオリン)/オルフィリア・サイス・ベガ(ピアノ)]Violin and Cello Recital: Paquin, Marc / Saiz Vega, Orfilia - RAVEL, M. / KODÁLY, Z. / BARTÓK, B. / XENAKIS, I. / VASKS, P.
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:IBS-92020
CD価格:2,475円(税込)
20世紀初頭から21世紀までに書かれたさまざまなヴァイオリンとチェロの二重奏曲集を集めた1枚。 複雑な対位法を駆使したラヴェルのソナタ、2つの楽器が熱い対話を繰り広げるコダーイの二重奏を中心に、クセナキス29歳の作品で、ギリシャの民族舞曲を編曲した「ディプリ・ジーア(2人の踊り)」と静謐な作風で知られるヴァスクスの「Castillo Interior 内なる城」を配置、最後はバルトークの「ルーマニア民俗舞曲」を置くというアルバム構成が印象的。ヴァイオリンとチェロの組み合わせから生まれる多彩な音色をお楽しみください。 演奏しているパクィンとサイス・ベガは“トリオ・ベガ”のメンバーで、長年の共演から生まれた息のあったアンサンブルが聴きどころです。
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パシフィカ弦楽四重奏団
Contemporary Voices
(ラン、ヒグドン、ツウィリッヒ) [パシフィカ弦楽四重奏団/オーティス・マーフィー(アルト・サクソフォン)]RAN, S.: Glitter, Doom, Shards, Memory / HIGDON, J.: Voices / ZWILICH, E.T.: Quintet (Contemporary Voices) (O. Murphy, Pacifica Quartet)
発売日:2020年09月18日
NMLアルバム番号:CDR90000-196
CD価格:2,025円(税込)
グラミー賞受賞経験のあるパシフィカ弦楽四重奏団が演奏する現代作品集。ここで採り上げられた作曲家は、全てピューリッツァー賞を受賞しており、その作品は問題意識の高い、聴きどころの多いものです。 ランの「燦・凶・礫・憶」は1944年にアウシュヴィッツで生涯を閉じた画家フェリックス・ヌスバウムを称えた作品。ヒグドンの「Voices」は激しいエネルギーの爆発の後、深い静けさに満たされます。 また、女性作曲家ツウリッヒによる官能的なアルト・サクソフォンの響きが魅力的な五重奏曲は、各奏者の名人芸が存分に発揮できる技巧的な作品。ここでサクソフォンを演奏しているのは、インディアナ大学ジェイコブズ・スクールの教授を務めるオーティス・マーフィーです。
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サー・ジョンのための歌
ウィリアム・バトラー・イェイツに触発された作品集 [レスリー=ジェーン・ロジャーズ(ソプラノ)/ジョン・ターナー(リコーダー)/リチャード・シンプソン(オーボエ)/ベネディクト・ホーランド(ヴァイオリン) 他]Vocal Recital (Soprano): Rogers, Lesley-Jane - BUSSEY, M. / CARPENTER, G. / HORNE, D. / MATTHEWS, D. /WALKER, R. (Songs for Sir John)
発売日:2020年09月18日
NMLアルバム番号:DDA25210
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムに収録されているのは作曲家、音楽教師、BBCプロデューサー、ノーザンロイヤル音楽大学の初代校長、ヨーロッパ・オペラ・センターの創設者として英国音楽界の重鎮であったジョン・マン・デュエル卿(1928-2017)への追悼作品です。彼はイギリスの音楽家たちに高く尊敬されており、その思い出に捧げられたこの1枚は、アイルランドの詩人ウィリアム・バトラー・イェイツの詩などを用いた16人の作曲家の作品で構成されており、その豊かな素晴らしいテキストはデュエル卿の人柄と功績をよく表現しています。北イングランドを代表する奏者たちの演奏も見事です。
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アレン(1927-):
木管楽器のための作品集 [アラン・メイヤー(クラリネット)/マイケル・ウェイ(フルート)/キャサリン・ウォルポール(ファゴット)/デイヴィッド・ウィッカム(ピアノ)]ALLEN, G.: Woodwind Music (Waye, A. Meyer, Walpole, Wickham)
発売日:2020年09月18日
NMLアルバム番号:MSV28607
CD価格:2,250円(税込)
イギリスで生まれ、オックスフォードで学んだ後、オーストラリアに移住した作曲家ジェフリー・アレン。音楽出版社を設立し、オーストラリアの新しい音楽の普及に尽力した彼は、現在でもいくつかのプロジェクトを抱えるだけでなく、作曲家としても幅広く活躍しています。 このアルバムには彼の室内楽作品を収録。1964年に書かれた、新古典派風の快活な雰囲気を湛えたファゴット・ソナタから、2007年作曲のメロディアスで神秘的な「幻想的三重奏曲」まで様々な作風による作品をお聴きいただけます。 オーストラリアを代表する奏者たちの演奏で。
収録作曲家:
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トーマス(1826-1913):
〈ハープとピアノのための二重奏曲全集 第1集〉
北のおみやげ/ウェールズの二重奏曲/大二重奏曲 変ホ短調
ベートーヴェン、ビゼー、グノー、ヘンデル編曲集 [デュオ・プラセディス]THOMAS, J.: Harp and Piano Duos (Complete), Vol. 1 (Duo Praxedis)
発売日:2020年09月18日
NMLアルバム番号:TOCC0561
CD価格:2,175円(税込)
ウェールズ出身のジョン・トーマス(1826-1913)は、18世紀後半に最も称賛されたハープ奏者・作曲家の一人。ビクトリア女王専属のハープ奏者を務め、その洗練された技巧が広く愛されました。 彼はハープ独奏曲の他、ハープとピアノの二重奏曲も数多く書いており、どれもロマン派の作風でありながら、ウェールズ民謡が程よく織り込まれた聴きやすいものばかり。オリジナル作品だけではなく歌劇の旋律や有名なオーケストラ曲をハープ用に編曲した功績も知られています。デュオ・プラセディスは18世紀末から20世紀初頭までの知られざるハープとピアノ二重奏曲の復興に力を注ぐアンサンブル。流麗な音色が持ち味です。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年12月号)★-
『ヴィヴァルディ、その先に』
~パトリツィア・コパチンスカヤのヴィヴァルディ・アルバム、イタリアの“いま”との対話実験 [パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)、ジョヴァンニ・アントニーニ(指揮&リコーダー)、イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)]VIVALDI, A.: Concertos (What's Next Vivaldi) (Kopatchinskaja, Il Giardino Armonico, Antonini)
発売日:2020年09月11日
NMLアルバム番号:ALPHA624
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ついに登場、コパチンスカヤ × アントニーニ!フィリップ・ヘレヴェッヘとともにベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲をピリオド奏法で録音したかと思えば、現代作品満載のプログラムにマショーやビーバーといった古楽のレパートリーを忍び込ませ、時には民俗音楽のプロである両親と故郷モルドヴァの伝統に身を浸し、あるいはトルコの異才ピアニスト=作曲家ファジル・サイとの共演で他に類をみないアルバムを作ってしまう―― 21世紀に入って以来、私たちはパトリツィア・コパチンスカヤという桁外れのヴァイオリン奏者の存在によって常に目を見張らされ、まるで飽きることのない音楽体験を味わいつづけてきました。そんな彼女がヴィヴァルディと向き合ったアルバムを制作する……というとき、どうしてそれが平穏なバロック・アルバムに落ちつくはずがあるでしょう? ルーマニアに隣接する小国モルドヴァ(旧ソ連モルダヴィア共和国)で生まれ、さまざまな文化が交錯する世界で腕を磨いてきた奇才コパチンスカヤは、既存の作品像を問い直すアルバム制作でたびたび世界を瞠目させてきました。「ヴィヴァルディ作品と、イタリアの“いま”との対話実験」として構想された今回のアルバムでは、なんと結成以来数十年にわたって古楽シーンを騒がせてきたジャルディーノ・アルモニコとの共演! 現代作曲家5人の刺激的な小品を挟んでのヴィヴァルディ鑑賞体験は、この300年前の作曲家の音楽にたいする通念をどんな演奏よりも鮮烈に覆せずにおきません。バロック演奏の「その先」を問う、注目必至の問題作です。
私たちはヴィヴァルディを、時代を越えた実験の場に引き込んでみました――いまのイタリアで聴こえる創作者たちの声と対話させてみようというわけです。 ――パトリツィア・コパチンスカヤ -
Beethovens Welt
ベートーヴェンの世界 1799-1851
革命家と彼のライバル [カザル四重奏団]Chamber Music (String Quartet) - BEETHOVEN, L. van / GYROWETZ, A. / HAYDN, J. / HÄNSEL, P. (Casal Quartet) (Beethoven’s World 1799-1851)
発売日:2020年09月11日
NMLアルバム番号:SM283
CD 5枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
長い歴史の中に突然出現する真の天才は、彼らの活動領域だけではなく広い範囲に影響を及ぼすことが知られています。ケンブリッジ大学ではそんな天才を100人選び出し、世界に与えた影響を研究しています。ベートーヴェンは第27位に選出されており、彼が活躍していた当時から、現代に至るまで、その音楽が人々にどのような影響を与えていたかについても様々な研究がなされています。 このカザル四重奏団による5枚組は、ベートーヴェンの同時代、更には後世への影響という観点から5つの時点を取り上げ、彼の先人であるギロヴェッツやハイドン、ボッケリーニから、シューベルトやツェルニーら彼の次世代の作曲家たち、そしてシューベルトやメンデルスゾーン、シューマンといったロマン派の作曲家たちの作品を並べることで、ベートーヴェンをとりまく音楽界の動向を探っていくというプロジェクト。世界初録音も含む興味深いアルバムです。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年12月号)★-
ウェーバー(1786-1826):
クラリネット小協奏曲/《魔弾の射手》序曲
クラリネットとピアノのための協奏的大二重奏曲
クラリネット五重奏曲(弦楽合奏版) [イェルク・ヴィトマン(クラリネット、指揮)、アイルランド室内管弦楽団、デニス・コジュヒン(ピアノ)]WEBER, C.M. von: Clarinet Quintet, Op. 34 / Clarinet Concertino, Op. 26 / Grand Duo Concertant (Widmann, Kozhukhin, Irish Chamber Orchestra)
発売日:2020年08月28日
NMLアルバム番号:ALPHA637
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ヴィトマン、初期ロマン派の傑作群をクラリネット奏者として、指揮者として……!クレーメル、ギーレン、アファナシエフ……現代音楽畑に通じたプレイヤーが古典派や初期ロマン派の作品にも抜群の適性を示すことはしばしばありますが、自身作曲家でもあるイェルク・ヴィトマンもそれを実証しつづけています。現代最高のクラリネット奏者としてモーツァルト録音などでも成功を収めてきたところ、近年では指揮者としてORFEOからメンデルスゾーンの交響曲録音を相次いでリリースするなど19世紀初頭の音楽でも実績を重ねつつありますが、今度はなんとAlphaがヴィトマンの新譜をリリース。クラリネット音楽の粋、ウェーバーの傑作を集めた1枚でその感性を十全に発揮してみせました。 シューベルトとベートーヴェンのちょうど間くらい、パガニーニと同世代。1786年に生まれたウェーバーは後年の傑作オペラ《魔弾の射手》が飛びぬけて有名な一方、3作の協奏曲や室内楽曲などクラリネットのための名品を残しています。宮廷楽団の同僚でもあったクラリネットの名手ベールマンの妙技に刺激をうけて書かれたそれらの作品を、ヴィトマンは作曲家=指揮者としての感性もぞんぶんに活かした見通しの良さで「吹き振り」で披露。《魔弾の射手》序曲も含め、興奮をさそうウェーバー作品の美質をあざやかに浮き彫りにします。アイルランド室内管弦楽団はメンデルスゾーン録音でも共演しているパートナー。引き締まったアンサンブルを堪能させてくれます。 大二重奏曲では活躍めざましいロシアの俊才コジュヒンが、絶妙のパートナーとして存在感を発揮します。五重奏曲は弦楽パートを合奏に置き換えた協奏曲形式で収録。
収録作曲家:
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〈ライプツィヒ・サークル 第2集〉
メンデルスゾーン、クララ&ロベルト・シューマンの室内楽作品集 [ロンドン・ブリッジ三重奏団]Chamber Music (Piano Trio) - MENDELSSOHN, Felix / SCHUMANN, C. / SCHUMANN, R. (The Leipzig Circle Vol. 2) (London Bridge Trio)
発売日:2020年08月28日
NMLアルバム番号:SOMMCD0619
CD価格:2,250円(税込)
「ライプツィヒ・サークル」シリーズ第2作。19世紀半ばのライプツィヒ音楽界に強い影響を及ぼしたシューマン夫妻を取り巻く作曲家たちの作品を集めたこのシリーズ、今作では夫妻の作品と、メンデルスゾーンの作品を聴くことができます。1839年に作曲されたメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番は、これを聴いたシューマンが「ベートーヴェン以来、最も偉大なピアノ三重奏曲だ」と讃えた作品。その8年後に作曲されたシューマンの第2番は、晩年に向かう彼の精神の不安定さが全く感じられない明るく活発な曲です。第2楽章での3つの楽器の親密な対話は、シューマンらしい深い愛情と優しさに満ちています。クララ・シューマンのピアノ三重奏曲は、優れたピアニストであったクララらしい、ピアノ・パートが充実した作品。独創的な旋律に彼女の才能が感じられます。第1集と同じく、ロンドン・ブリッジ三重奏団による演奏です。
ライプツィヒ・サークル 第1集…SOMMCD0199 -
テレマン(1681-1767):
室内協奏曲集 第2集 [カメラータ・ケルン]TELEMANN, G.P.: Concerti da Camera, Vol. 2 (Camerata Köln)
発売日:2020年08月28日
NMLアルバム番号:555321-2
CD価格:1,800円(税込)
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Beethoven Arranged
ベートーヴェン(1770-1827):
テノール、管楽器と弦楽器のためのアレンジ集
七重奏曲 [イルケル・アルジャユレク(テノール)/ルートヴィヒ・チェンバー・プレーヤーズ]発売日:2020年08月28日
CD価格:1,800円(税込)
ベートーヴェン作品のアレンジ集。このアルバムには20世紀の編曲家タルクマンとウッキによる「ユダ・マカベウスの主題による変奏曲」と2つの歌曲を室内アンサンブル伴奏版にアレンジしたものを収録。本来はピアノとチェロ、ピアノと歌のための作品ですが、ここではピアノ伴奏とは一味違う新しい響きをお楽しみいただけます。 最後に収録されているのはベートーヴェンの七重奏曲。この曲は後にベートーヴェン自身の手でピアノ三重奏版へと編曲されていますが、オリジナル版の多彩な響きはとても魅力的です。 トルコ出身のテノール、アルジャユレクの甘く張りのある声も聴きどころです。ルートヴィヒ・チェンバー・プレーヤーズは日本のヴァイオリニスト、白井圭がコンサート・マスターを務めるアンサンブル。チェロの横坂 源、コントラバスの幣 隆太朗もメンバーに名を連ねています。
収録作曲家:
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ブゾーニ(1866-1924):
2台ピアノのための作品集 [アルド・チッコリーニ/アルド・オルヴィエト/マルコ・ラペッティ(ピアノ)]BUSONI, F.: Works for 2 Pianos - Fantasia contrappuntistica / Preludio e Fuga / Capriccio in G Minor (Ciccolini, Orvieto, Rapetti)
発売日:2020年08月28日
NMLアルバム番号:8.574086
CD価格:1,900円(税込)
フェルッチョ・ブゾーニは幼い頃から音楽の才能を発揮、優れたピアニストとして演奏活動を行うとともに、数多くのピアノ曲を作曲しました。生涯を通じて2台ピアノのための多数の作品も書き上げており、いくつかの作品からは、敬愛したJ.S.バッハの影響が強く感じられます。 このアルバムの冒頭に収録されている「対位法的幻想曲」はその最たるものの一つで、複雑な対位法を駆使しながら、壮大なフーガを織り上げていくさまは、まさにバッハを思わせるブゾーニならではの作曲法です。この曲の第2ピアノには名手アルド・チッコリーニが参加。精力的な演奏を聴かせています。 また、ブゾーニは先人リストの例に倣い、数多くのトランスクリプション(編曲)を残しました。ここにはシューマン、モーツァルト作品の編曲が収録されており、彼の極めて独創的なスタイルを知ることができます。 アルバムには初期の作品(世界初録音)も収録。「若いころの作品は完成度が高くない」と自作を否定したブゾーニですが、この3曲からは成熟した技法が感じられます。
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Serenade for Ludwig -
ルートヴィヒへのセレナード
ベートーヴェン(1770-1827):
フルートのための室内楽作品集 [ルイザ・セッロ(フルート)/ブルーノ・カニーノ(ピアノ)/ミリアム・ダル・ドン(ヴァイオリン)/ジュゼッペ・マリ(ヴィオラ)]BEETHOVEN, L. van: Serenades, Opp. 25 and 41 (Serenade for Ludwig) (Sello, Dal Don, G. Mari, Canino)
発売日:2020年08月28日
NMLアルバム番号:CDS7886
CD価格:1,800円(税込)
ベートーヴェンの「セレナード ニ長調」はまず、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラのための三重奏曲として1796年に完成を見ました。20代後半、リヒノフスキー侯爵の支援により生活が安定したベートーヴェンの気持ちが反映されているのか、全曲を通して明るい曲想が漲る快活で美しい作品です。作品は1802年に出版されるやいなや大評判となり、その翌年にはライプツィヒの出版社からフルートとピアノ版のベートーヴェン自身によるアレンジが出版され、こちらも高い人気を獲得しました。 アルバムには、この2つのヴァージョンとともに、近代フルートを完成させたことで知られるテオバルト・ベームが編曲した「ピアノ協奏曲第1番-第2楽章」のピアノとフルート版を収録。交響曲以外、フルートが活躍する作品をあまり残さなかったベートーヴェンの知られざる作品を楽しめます。 明るい音色を持つセッロのフルートにカニーノら名手たちが絶妙なサポートを付けています。
収録作曲家:
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武満徹(1930-1996):〔室内楽作品集〕
そして、それが風であることを知った
雨の樹/海へ他 [ロバート・エイトケン(フルート)/トロント・ニュー・ミュージック・アンサンブル]TAKEMITSU: Toward the Sea / Rain Tree / Rain Spell / Bryce
■現代音楽
発売日:2020年08月21日
NMLアルバム番号:8.555859
CD国内仕様 日本語解説付き価格:1,980円(税込)
音楽史上、唯一無二の鋭敏な感性に耳を澄ます武満がなぜ世界中で絶賛されたのか、その理由を知るための入門盤として最適なアルバムです。とにかく美しい、そうとしか形容のしようのない音だけが、ここにあります。それは音楽史上、彼だけが楽譜に記すことができた音です。たいていの音楽愛好家が普通は嫌う、無調の音楽なのに美しいマジカルなタケミツ・サウンド。収録曲中「雨の樹」以外はフルートを中心とする室内楽で、70年代初頭の「ヴォイス(声)」から、作曲者最後の作品「エア」までを収録。そのフルートを吹くエイトケンら、生前の作曲者と親交があり、直接指導を受けたカナダの奏者たちの理想的な演奏でお届けします。
収録作曲家:
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ドヴィエンヌ(1759-1803):
フルートもしくはバソンと、ヴァイオリン、チェロのための三重奏曲集 [ル・プティ・トリアノン]DEVIENNE, F.: Trios, Opp. 17 and 66 (Le Petit Trianon)
発売日:2020年08月14日
NMLアルバム番号:RIC416
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
革命期の管楽器発展を促したドヴィエンヌ、古楽器による貴重な録音でその美しさの真相へ!ドヴィエンヌは1759年生まれ。モーツァルトより3歳年下で19世紀初頭に亡くなった作曲家です。生前は革命政府のもと、オペラ座や音楽院を拠点に、フルートとバソン(フランス式ファゴット)ですぐれた演奏を聴かせる達人としても知られ、それらが独奏楽器としていかにすぐれているかを端的に示す名品を、短い生涯のうちに続々と世に出しました。 レコード盤の時代より、管楽器のための古典派の協奏曲集にしばしばその作品が収録されてきたドヴィエンヌですが、古楽器録音はというと実は数えるほどしかありませんでした。今回の録音には、各楽器の機構を生かした音使いの真相が鮮やかに示され、同時代人たちの興奮が彷彿とされるトラックが多数。フランスで生まれ発展したバソンが古典派らしいメロディとあざやかに調和する異色の三重奏曲も見過ごせませんが、ドヴィエンヌが思い描いた理想のフルート像に厳選楽器で迫った作品66の3曲にも驚かされます。 すでにRicercarレーベルでボワモルティエ作品集を成功させている古楽器集団がこだわり抜いた一枚。その詳細については解説で端的に説明されており、国内盤にはその日本語訳を掲載いたします。
収録作曲家:
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トルコのピアノ三重奏曲集
アルナル、バルジ、バラン、チュジュン [ボスフォラス・トリオ]Piano Trios (Turkish) - ALNAR, H.F. / TÜZÜN, F. / BARAN, İ. / BALCI, O. (Bosphorus Trio)
発売日:2020年08月14日
NMLアルバム番号:8.579071
CD価格:1,900円(税込)
トルコの作曲家によるピアノ三重奏曲集。シリーズ第1作となるこのアルバムでは、伝統的なトルコのリズムや様式に、確立された西洋音楽のソノリティを融合した4人の作品を紹介しています。 アルナルは20世紀初めに生まれた作曲家集団「トルコ五人組」に属する一人。幼いころからマカーム(中近東の音楽理論用語=主としてアラブ音楽独特の音階、旋法を表す)に親しみ、トルコの弦楽器「カヌン」を弾きこなすなど、トルコの正統的な伝統音楽をバックグラウンドに持つ人です。この三重奏曲からもエキゾチックな香りが漂っています。 指揮者としても活躍したチュジュンの作品は、明るく印象的な音色と、聴衆を魅了する精力的なリズムに溢れたもの。チュジュンと同世代のバランはディティユーに学び抽象的な表現を模索。伝統を受け継ぎながらもユニークな作風を見せています。最後のバルジの作品は、演奏するボスフェラス・トリオに捧げられた曲。各楽章が一人一人のメンバーを表現するユニークな作品です。
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シュテール(1874-1967):
オルガン独奏曲とオルガンのための室内楽作品集
オルガンとヴァイオリンのための組曲 Op.102
ピアノとオルガンのための5つの間奏曲 Op.35
オルガン・ソナタ ニ短調 Op.33 [ヤン・レヘトラ(オルガン)/アンナ=レーナ・ハイコラ(ヴァイオリン)-3/アンニカ・コントリ=グスタフソン(ピアノ)-8]STÖHR, R.: 5 Intermezzi for Piano and Organ / Suite for Organ and Violin / Organ Sonata (Haikola, Konttori-Gustafsson, Lehtola)
発売日:2020年08月14日
NMLアルバム番号:TOCC0280
CD価格:2,175円(税込)
ナチスによってオーストリアを追われ、アメリカに亡命した作曲家リヒャルト・シュテール(1874-1967)。Toccataレーベルからは、これまでに4枚の室内楽作品集がリリースされており、いずれもコルンゴルトを思わせる、後期ロマン派時代特有の爛熟した響きが聴き手を魅了しています。 今作にはオルガンのための作品を収録。シュテールのオルガン曲は決して多くありませんが、オーケストラ作品にもしばしば登場させるなど、オルガンは彼にとって重要な楽器でした。ここでは、ピアノとオルガンという珍しい組み合わせによる「5つの間奏曲」、オルガン独奏のソナタ、ヴァイオリンとオルガンが美しい音色を紡ぎだす「組曲」を収録。フィンランドのオルガニスト、レヘトラを中心とした演奏でお聴きいただけます。
収録作曲家:
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ガリーニン(1922-1966):
弦楽のための作品全集
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのスケルツォ
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのアリア
弦楽オーケストラのための組曲
弦楽四重奏曲 第1番・第2番 [ロシア音楽院オーケストラ/イヴァン・ニキフォルチン(指揮)/アナスタシア・ラティシェヴァ(ヴァイオリン) 他]GALYNIN, G.G.: Works for Strings (Complete) (Latysheva, Academy of Russian Music, Nikiforchin)
発売日:2020年08月14日
NMLアルバム番号:TOCC0514
CD価格:2,175円(税込)
ロシアの地方都市、トゥーラ出身のヘルマン(ゲルマン)・ガリーニン。家族を失い孤児院で育つも、ピアノと民族楽器を学びモスクワ音楽院へ進みます。そしてバルバロッサ作戦の開始とともに陸軍に入隊、軍のための音楽を作曲し、活躍しました。その後はモスクワ音楽院に復帰しショスタコーヴィチとミヤスコフスキーに師事。才能を開花させたガリーニンは1950年に作曲した「叙事詩」でスターリン賞を受賞するなど、当時のでソヴィエトで高く評価されています。ところが1951年に統合失調症を発症、病と闘いながら曲を書き続けました。 自由奔放な作風で知られますが、1957年に書かれた彼の最後の室内楽作品「弦楽四重奏曲第2番」では、悲しみと諦観に支配された音楽が展開します。
収録作曲家:
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ソコロフ(1960-):
室内楽と器楽作品集
ヴィオラとピアノのための13のポストリュード
4手ピアノのための回想
ヴァイオリン・ソナタ 第2番
独奏ヴィオラのためのエレジー [カレン・ベントリー・ポリック(ヴァイオリン、ピアノ、ヴィオラ)/イヴァン・ソコロフ(ピアノ)]SOKOLOV, I.: Chamber and Instrumental Music (Pollick, I. Sokolov)
発売日:2020年08月14日
NMLアルバム番号:TOCC0560
CD価格:2,175円(税込)
1960年、モスクワで生まれたイヴァン・ソコロフ。教養豊かな家庭に育ち、幼い頃からピアノを始め、8歳の時から作曲を学びました。12歳の時にはネイガウスの高弟レフ・ナウモフに師事、彼から強い影響を受け、後に「私の人生で最も大切な人」と呼んでいます。 モスクワ音楽院を卒業後、作曲家として活躍を始めたソコロフは初め前衛的な作品を書いていましたが、後に急進主義を否定し、チャイコフスキーやグラズノフを思わせる伝統的な書法へと回帰していきます。 このアルバムにはごく最近の作品を中心に収録。スクリャービン風の「ポストリュード」や、ラフマニノフ風の「エレジー」など、ソコロフの作風が味わえる1枚です。伴奏は全てソコロフが担当、ソリストのポリックはヴァイオリンとヴィオラ、ピアノを自在に操り、作品の真価を伝えます。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ五重奏曲 第2番 イ長調 Op.81
シューマン(1810-1856):
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44 [マルティン・カシーク(ピアノ)/ウィハン弦楽四重奏団]DVORAK, A.: Piano Quintet / SCHUMANN, R.: Piano Quintet (Wihan String Quartet, Kasik)
発売日:2020年08月07日
NMLアルバム番号:UP0055-2
CD価格:1,650円(税込)
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ三重奏曲 第3番 ヘ短調 Op.65
スーク(1874-1935):
悲歌 Op.23(ピアノ三重奏編)
マルティヌー(1890-1959):
ピアノ三重奏曲 第3番 ハ長調 H.332 [チェコ・トリオ]DVOŘÁK, A.: Piano Trio No. 3 / MARTINŮ, B.: Piano Trio No. 3 / SUK, J.: Élégie (Czech Trio)
発売日:2020年08月07日
NMLアルバム番号:UP0072-2
CD価格:1,650円(税込)
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フランセ/ボルド/ダンディ/
ピエルネ/ジョリヴェ:
室内楽作品集 [カルロ・ヤンス(フルート)/カテジーナ・エングリホヴァー(ハープ)/マルティヌー四重奏団]Chamber Music - FRANCAIX, J. / BORDES, C. / INDY, V. d' / PIERNE, G. / JOLIVET, A. (Englichová, Jans, Martinu Quartet)
発売日:2020年08月07日
NMLアルバム番号:UP0104-2
CD価格:1,650円(税込)
7歳からフルートを始め、12歳の時にはヴァイオリンも始めたカルロ・ヤンス。リエージュ王立音楽院とマーストリヒト王立音楽院で研鑽を積み、ケルン音楽アカデミーではアンドラーシュ・アドリアンのマスタークラスを受講した後、フルート奏者として活動を始めました。古典から現代まで幅広いレパートリーを持ち、多くの作曲家が彼のために作品を書いています。 このアルバムには世界初録音となるボルドの「バスク組曲」を始め、フルートを愛する人にはおなじみの作品を収録。マルティヌー四重奏団の端正な伴奏とともに、エングリホヴァーのハープが洒落た響きでヤンスのフルートを引き立てています。
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スメタナ(1824-1884):
ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15
ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調 「ドゥムキー」 Op.90, B.166 [プラハADトリオ]SMETANA, B.: Piano Trio / DVOŘÁK, A.: Piano Trio No. 4 (Ad Trio Prague)
発売日:2020年08月07日
NMLアルバム番号:UP0105-2
CD価格:1,650円(税込)
この“プラハADトリオ”は、マルティン・カシークを始めとした3人のチェコの奏者がピアノ協奏曲の協演で出会い、2007年にドヴォルザークを演奏したことで結成されたアンサンブル。名前の“AD”とはアントニン・ドヴォルザークの頭文字であり、プラハ交響楽団の首席奏者ヤホダとフルニーク、そしてカシークの3人がメンバーです。彼らの年齢は離れていますが、経験と知識をベースに個性を上手く生かした親密な演奏を生み出しました。 アンサンブルの活動は2年間のみの一時的なものでしたが、2008年にはプラハのプロムスに参加、2009年には「プラハの春」で演奏するなど、充実した活動を行っています。
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クック(1906-2005):
オーボエのための室内楽作品全集
2台のピアノためのソナタ [プレイエル・アンサンブル、メリンダ・マクスウェル(オーボエ)、ハーヴェイ・デイヴィーズ(ピアノ)、ヘレン・デイヴィーズ(ピアノ)、サラ・・エウィンス(ヴァイオリン)、スージー・メザロ(ヴィオラ)、ヒーザー・ビルス(チェロ)]COOKE, A.: Oboe Music (Complete) / Sonata for 2 Pianos (M. Maxwell, H. and H. Davies, Pleyel Ensemble)
発売日:2020年07月31日
NMLアルバム番号:MPR108
CD価格:2,175円(税込)
ベルリンでヒンデミットの教えを受けた英国の作曲家、アーノルド・クックの作品集。協奏曲など、オーボエのための作品を多く残していますが、ここにはその室内楽作品を全て収録しています。いずれの作風も、エキゾチックな面を中心に、オーボエが持つ様々な魅力を引き立てています。 2台ピアノのためのソナタは、近代英国作品らしい叙情にヒンデミットのモダンな感性が融合した、たいへん聴き応えのある作品です。
収録作曲家:
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世の終わり
メシアン(1908-1992)/武満徹(1930-1996):
20世紀のクラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための四重奏曲集 [ホセ・ルイス・エステレス(クラリネット)/アイツォル・イトゥリアガゴイティア(ヴァイオリン)/ダビド・アペリャーニス(チェロ)/アルベルト・ロサド(ピアノ)]MESSIAEN, O.: Quartet for the End of Time / TAKEMITSU, Toru: Quatrain II (Fin Du Temps) (Estellés, Iturriagagoitia, Apellániz, Rosado)
発売日:2020年07月31日
NMLアルバム番号:IBS-72020
CD価格:2,475円(税込)
ホロコースト後のアウシュビッツ解放から75周年を迎える2020年を記念するアルバム。ここではクラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノという珍しい編成によるメシアンと武満の2作品を収録しています。 メシアンは1940年、ゲルリッツ強制収容所で20世紀室内楽の歴史に残る「世の終わりのための四重奏曲」という重要な作品を書き、翌年には多数の捕虜たちの前で初演しました。聖書のヨハネ黙示録第10章からインスピレーションを得て書かれた作品には、宗教的なものを背景に、メシアンが好んだヒンドゥー教のリズム、鳥の鳴き声など、豊富なイメージが反映されています。 武満の「カトレーンII」はメシアンへのオマージュとして書かれたもので、原曲の「カトレーン」から4人の独奏者パートを抽出するとともに、4つの楽器のイメージを生かした作品です。 演奏は、ヴァイオリンのザハール・ブロン門下のイトゥリアガゴイティア他、ヨーロッパで活躍するソリストたちです。
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クビーク(1946-):
〈室内楽作品集 第3集〉
ポートレート/ジバゴの歌
クラリネット三重奏曲「メタモルフォーセス」
トロンボーンとピアノのためのソナタ [アレクサンダー・ヒメネス(パーカッション)/ジョン・パークス(パーカッション/ジェームズ・ナレイ(ピアノ)/エイドリアン・トンプソン(テノール) 他]発売日:2020年07月22日
CD価格:1,725円(税込)
プラハ生まれのチェコの作曲家ラディスラフ・クビーク。1993年プラハ国際フランツ・カフカ作曲コンクールに入賞し世界的に認められました。彼の作品には古典的な作風を用いた曲が多いことで知られています。このアルバムに収録された4曲は、どれも親しみやすい旋律を持ち、とりわけイギリスのテノール、トンプソンが歌う「ジバゴの歌」はシューマンからブリテンに至る歌曲の伝統を継承した古典的な歌曲集に仕上がっています。 他には架空の人物を主人公にした「ポートレート」、「トロンボーン・ソナタ」、躍動的なクラリネット三重奏曲「メタモルフォーセス」を収録。現代音楽に馴染みのない人にも受け入れられそうな作品です。
収録作曲家:
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Russian Colours - ロシアン・カラーズ
ロシアの室内オーケストラ作品集[LP] [カメラータ・チャイコフスキー(室内オーケストラ)/ユーリ・ジスリン(ヴァイオリン、ヴィオラ&指揮)]発売日:2020年07月22日
LP価格:2,850円(税込)
ロシア出身のユーリ・ジスリンがロンドンで結成した室内オーケストラ、カメラータ・チャイコフスキーによる、19世紀から20世紀にかけてロシアで花開いたロマン派作品集。 ジスリンは演奏だけでなく、アレンスキーを除く全ての作品に編曲を施し、独自の響きを創り上げています。ヴィオラと弦楽オーケストラのために編曲されたグラズノフの「アルト・サクソフォン協奏曲」をメインとし、チャイコフスキーへのトリビュートともいえるアレンスキー、そしてチャイコフスキーとラフマニノフによるお馴染みの美しいメロディを楽しめる一枚。 ORCHID CLASSICS初のアナログ盤リリース。
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ナプラヴニク(1839-1916):
〈室内楽作品集 第1集〉
ヴァイオリンとピアノのための作品全集
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調 Op.52
ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.60
ヴァイオリンとピアノのための4つの小品 Op.64 [ラナ・トロトヴシェク(ヴァイオリン)/ルドミル・アンゲーロフ(ピアノ)]NÁPRAVNÍK, E.: Chamber Music, Vol. 1 (Trotovšek, Angelov)
発売日:2020年07月17日
NMLアルバム番号:TOCC0305
CD価格:2,175円(税込)
チェコ生まれのナプラヴニク(1839-1916)は、19世紀のロシア音楽界で指揮者として華々しく活躍しました。中でもマリインスキー劇場の首席指揮者として有名であり、彼はこの劇場でムソルグスキーの歌劇《ボリス・ゴドノフ》を初演した他、チャイコフスキーの6作品や、リムスキー=コルサコフの9作品など、多数のロシアの重要なオペラの初演を指揮しました。自作も数多く残していますが、現在ではこれらの作品は、あまり顧みられることがなくなっています。 しかし、ここに収録されたヴァイオリンとピアノのための3つの作品はいずれもおおらかで優しく、チャイコフスキーを思わせる情熱的なメロディで溢れています。作品の再発見による正しい評価が待たれる作曲家の一人です。
収録作曲家:
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ブラガ・サントス(1924-1988):
〈室内楽全集 第2集〉
舞踏組曲 Op.63/アダージョとスケルツィーノ
金管のための組曲/ピアノ四重奏曲 Op.28
ピアノ三重奏曲 Op.64 [ジル・ローソン(ピアノ)/エリオット・ローソン(ヴァイオリン)/ナタリア・チッチ(ヴィオラ)/カテリーネ・ストリンクス(チェロ) 他]BRAGA SANTOS, J.: Chamber Music (Complete), Vol. 2 (N. Cruz, Saiote, R. Lopes, Guerreiro, Carreira, E. and J. Lawson, Tchitch, Strynckx, A. Aguiar)
発売日:2020年07月17日
NMLアルバム番号:TOCC0428
CD価格:2,175円(税込)
6つの交響曲で知られる、20世紀ポルトガルを代表する作曲家の一人ジョリー・ブラガ・サントス(1924-1988)。初期の作品ではルネサンス期のポルトガルの巨匠たちから吸収した旋法や和声法への傾倒と、複雑な対位法とが相まって、ヴォーン・ウィリアムズやモーランのようなイギリスの作曲家に驚くほど近い響きが感じられます。彼の和声語法は、時間の経過とともに収斂されていき、作品のスタイルも変わって行きますが、ポルトガルの民族舞踊の精神が吹き込まれたユーモアのセンスと力強いエネルギーは保持され、変わらぬ魅力となっています。 この第2集に収録されている5作品は、1950年代半ばから1980年代半ばまでの30年間に作曲されたもので、様々な楽器の組み合わせを提示しています。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年10月号)★-
VIENNE 1900
20世紀初頭、ウィーンの室内楽
コルンゴルト、ツェムリンスキー、マーラー、ベルク、シェーンベルク [樫本大進 (ヴァイオリン)、エマニュエル・パユ (フルート)、ポール・メイエ (クラリネット)、ズヴィ・プレッサー (チェロ)、エリック・ル・サージュ (ピアノ)]VIENNE 1900 (Daishin Kashimoto, Pahud, Meyer, Plesser, Le Sage)
発売日:2020年07月10日
NMLアルバム番号:ALPHA588
CD 2枚組国内仕様価格:3,850円(税込、送料無料)
20世紀初頭、ウィーンのサロンで奏でられた音楽ウィーンを中心に活躍していた5人の作曲家が、1896年から1923年にかけて作曲した室内楽作品を集めたアルバム。新しい響きを求めてサロンに集まった音楽好きを唸らせた当時最先端の芸術にして、今なお色あせない魅力を放つ名作を集めています。ベルクの室内協奏曲は作曲者自身、シェーンベルクの室内交響曲はウェーベルンによる編曲版を収録。いずれも元の小さな編成をさらに小さくし、作品のエッセンスを濃縮した素晴らしい編曲です。フルートにより旋律の美しさが際立ったマーラーの歌曲は、現代の作曲家ロナルド・コーンフェイルがパユのため編曲したもの。 アルバムの魅力はなんといっても豪華な演奏陣。ル・サージュを筆頭に、樫本大進、パユ、メイエ、プレッサーと、ヨーロッパ各地で活躍するかたわら、世界中の音楽祭で顔馴染みの名手たちならではの、個々の鋭い表現と濃密なアンサンブルが高次元で融合した素晴らしい音楽を聴かせます。
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「リコレクションズ」
マルコム・リプキン(1932-2017)の音楽 [ジョン・ターナー(リコーダー)/ニコラス・トライグスタド (チェロ)/ジャネット・シンプソン(チェンバロ/ピアノ)/デイヴィッド・コークヒル (パーカッション)/ナッシュ・アンサンブル]LIPKIN, M.: Interplay / Clifford's Tower / Naboth's Vineyard / Pastorale (Recollections) (J. Turner, Trygstad, J. Simpson, Corkhill, Nash Ensemble)
発売日:2020年07月10日
NMLアルバム番号:DDA25202
CD価格:2,250円(税込)
英国のリヴァプールで生まれ、50年の作曲家としてのキャリアを全うし2017年に亡くなった作曲家マルコム・リプキンへのトリビュート・アルバム。2つの交響曲、オーボエ協奏曲、ピアノ曲、室内楽などを作曲し、BBCからの委嘱作品なども書いていたリプキン、かつては、わかりやすいメロディを多用した彼の音楽は古臭いと敬遠されたこともありましたが、現代ではその独創性が見直されています。 このアルバムには現在第一線で活躍する器楽奏者たちによる新録音に加え、1964年結成、ウィグモア・ホールのレジデント・チェンバー・アンサンブルを務めるナッシュ・アンサンブルが、1984年にHyperionレーベルへ録音したLPを本アルバムのためにリマスターした音源(トラック11-16)が収録されています。
収録作曲家:
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コミタスの遺産
アルメニアのピアノ三重奏曲集
ババジャニアン、コミタス、グリゴリヤン、アゴシアン [トリオ・エテルヌス]Piano Trios (Armenian) - AGOSHIAN, A. / BABADJANIAN, A.H. / GRIGORYAN, N. / VARDAPET, K. (The Komitas Legacy) (Trio Aeternus)
発売日:2020年07月10日
NMLアルバム番号:TOCN0006
CD価格:2,175円(税込)
アルメニアの司祭で、音楽学者、歌手としても活動したコミタス(本名:Soghomon Soghomonian)を讃えるアルバムの登場。 コミタスは1869年生まれ。幼い頃に両親を失い、アルメニアの神学校で教育を受け、1894年に司祭となりましたが、アルメニア人虐殺事件に巻き込まれ精神を病み、悲劇的な最期を送ったことで知られています。また、フィールドワークにより収集した膨大な数のアルメニアの民俗音楽や歌から、固有のアクセントなどを解明し保存したことで、“アルメニア音楽の父”と呼ばれています。 コミタスの偉業を継承した作品を集めたこのアルバムには、“20世紀の古典”となったババジャニアンの1曲の他、コミタスの「6つのアルメニアの小品」の民謡の編曲版を含む3つの世界初録音作品が収録されています。 演奏は、イギリス人ヴァイオリニスト、アルメニア人のチェリストと、ポーランド人のピアニストにより2013年に結成されたトリオ・エテルヌスです。
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マルトー(1874-1934):
〈弦楽四重奏曲全集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第1番 変ニ長調 Op.5
クラリネット五重奏曲 ハ短調 Op.13-1 [ジャン=ミシェル・シャルリエ(クラリネット)/イサシ四重奏団]MARTEAU, H.: String Quartet Works (Complete), Vol. 2 - String Quartet No. 1 / Clarinet Quintet (Charlier, Isasi Quartet)
発売日:2020年06月26日
NMLアルバム番号:555129-2
CD価格:1,800円(税込)
第1集(555128)に続くイサシ四重奏団によるアンリ・マルトーの弦楽四重奏曲第2集。1904年に出版された弦楽四重奏曲第1番は、ドイツ、フランスロマン派の伝統を継承しながらも、彼自身の様式が模索されたマルトーの野心作。第1楽章と第2楽章は切れ目なく演奏され、第3楽章には荘厳な序奏が置かれています。美しい曲ですがこれまでほとんど演奏されたことはありません。 陰鬱なクラリネットのソロで幕を開けるクラリネット五重奏曲は、ブラームスの影響が感じられる落ち着いた風情を持った作品。牧歌的な雰囲気を持つ第3楽章がとりわけ印象的です。この曲にはベルギーのクラリネット奏者ジャン=ミシェル・シャルリエが参加、マルトーの世界観を表現しています。
収録作曲家:
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クロアチアの弦楽四重奏曲集
クンツ、ロートカ、スラヴェンスキ [セバスティアン弦楽四重奏団]KUNC, B.: String Quartet, Op. 14 / LHOTKA, F.: Elegie and Scherzo / SLAVENSKI, J.: String Quartet No. 4 (Sebastian String Quartet)
発売日:2020年06月26日
NMLアルバム番号:555297-2
CD価格:1,800円(税込)
セバスティアン弦楽四重奏団が特に力を入れているのは、母国クロアチアの作曲家やクロアチアで生涯の大半を過ごした作曲家の音楽です。 クンツは20世紀のクロアチアを代表する作曲家であり、「クロアチアのピアノの詩人」とも呼ばれた優れたピアニストでもありました。彼の唯一の弦楽四重奏曲は、民族的なイディオムを用いながら、次々と多彩な音楽を繋ぐことで音の世界を広げていきます。 チェコ出身のロートカは、50年以上にわたってクロアチアの音楽シーンに影響を与えてきた作曲家。ロートカの魅惑的な「エレジーとスケルツォ」は対照的な主題を備えた、民族音楽の精神から生み出された作品です。 また、スラヴェンスキの四重奏曲は、20世紀のクロアチアの音楽の中でもとりわけ興味深い作品で、スラヴェンスキはヨーロッパの最新の音楽にオープンでありながらも、自分の世界に完全に閉じこもり、誰からの影響を受けることもなく、この型破りな弦楽四重奏曲を生み出しました。
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第14番 Op.122/第15番 Op.124
「3本の椰子の木」 Op.120 [シレジアン弦楽四重奏団/ヨアンナ・フレシェル(ソプラノ)]発売日:2020年06月19日
CD価格:2,325円(税込)
ポーランドのユダヤ系家庭に生まれてソヴィエトに亡命し、スターリンの弾圧に遭うなど“悲劇の作曲家”として、またショスタコーヴィチとの友情などで近年注目が高まってきたヴァインベルク。このアルバムはシレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲全曲録音の第4作目となります。 収録されているのは1970年代後半に書かれた第14番と15番と、同時期に書かれた「3本の椰子の木」の3曲で、作曲家が若き日に陶酔したマーラーの影響が見て取れる第14番は5つの楽章がアタッカで切れ目なく演奏され、楽章ごとにメトロノーム記号だけが標示されています。第15番は珍しい9楽章からなり、やはり楽章タイトルにはメトロノーム記号のみが記されています。この曲はバルトークの影響も指摘されており、献呈されたのも、ソヴィエトで初めてバルトーク作品を演奏したボロディン弦楽四重奏団のチェリストを含む若き奏者たちでした。シェーンベルクに影響されたとされる「3本の椰子の木」はソプラノ独唱を伴う歌曲で、ヴァインベルクはこの曲をカンタータと称しています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.163, D95
弦楽三重奏曲 変ロ長調 D581 [アヴィヴ四重奏団/アミット・ペレド(チェロ)]SCHUBERT, F.: String Quintet, D. 956 / String Trio, D. 581 (Aviv Quartet, Peled)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:8.573891
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェンの作例に倣い、古典的な様式美を誇る弦楽三重奏曲と、シューベルトの死の2か月前に書かれた傑作、弦楽五重奏曲を収録。2つのヴァイオリン、ヴィオラ、2つのチェロのために作曲された五重奏曲は、低音域が増強された充実した響きが魅力です。とりわけ崇高な美しさを湛えた第2楽章は聴く者の心を捉えて放しません。 演奏するアヴィヴ四重奏団は、1990年代にイスラエルで設立されたアンサンブル。数多くの国際コンクールで上位入賞を果たし、世界中で演奏を行う実力派です。アンサンブル名の「アヴィヴ」はヘブライ語で“春”を意味し、その名の通り、生き生きとした表現による充実した演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ヴュータン(1820-1881):
〈ヴァイオリンと管弦楽のための作品集〉
幻想曲「ロシアの思い出」
古きイングランド
華麗な二重奏曲/アンダンテとロンド他 [レート・クッペル(ヴァイオリン)/キリル・ボガティレフ(チェロ)/マルクス・ボッシュ(指揮)/カタール・フィルハーモニー管弦楽団]VIEUXTEMPS, H.: Violin and Orchestra Works - Souvenir de Russie / Old England / Duo brillant (Kuppel, Bogatyrev, Qatar Philharmonic, Bosch)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:8.573993
CD価格:1,900円(税込)
リエージュ近郊の都市ヴェルヴィエのヴァイオリン工房の家系に生まれたヴュータン。まさにヴァイオリニストになるために生まれてきたかのような彼は、幼い頃から楽才を発揮。6歳で公開デビューを果たすなど、神童の名を欲しいままにし、13歳の時のドイツ楽旅ではシュポーアやシューマンらから絶賛されました。ヴァイオリンの名手として活躍するかたわら作曲も学び、その後華麗なヴァイオリン作品を多く作曲したのはよく知られるところです。 このアルバムには彼の代表作「ロシアの思い出」を始め、ブラームスが二重協奏曲を書く際のヒントとしたとされる「華麗な二重奏曲」などヴァイオリンの技巧が存分に用いられた6作品が収録されています。表現力豊かなヴァイオリンを聴かせるのは、1997年から2013年までバイエルン放送交響楽団のコンサートマスターを務めたドイツの名手レート・クッペル。ヴュータンの作品では、無伴奏ヴァイオリン作品集(8.573339)でも素晴らしい演奏を披露しています。
収録作曲家:
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BLUETONGUE
オーストラリアのギター四重奏曲集
チャールトン、ホートン、カッツ・チェルニン、ウェストレイク [ギター・トレック(ギター四重奏団)]Guitar Quartets (Australian) - WESTLAKE, N. / CHARLTON, R. / HOUGHTON, P. / KATS-CHERNIN, E. (Bluetongue) (Guitar Trek)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:8.579060
CD価格:1,900円(税込)
オーストラリアで高い人気を誇る「ギター・トレック」は1987年に創設されたギター四重奏団。オーストラリアの弦楽器製作者グラハム・カルダースミスが開発したトレブル・ギター、標準ギター、バリトン・ギター、ベース・ギターを用い、彼が提唱した「ギター・ファミリー」の親密さを表現するために結成されたアンサンブルで、メンバーたちは現在も4種類の楽器を駆使し結成当時のコンセプトを忠実に守っています。 このアルバムではオーストラリアの自然の中に存在する「トカゲ」や「魚」「岩」「波」などを題材とした作品が採り上げられています。またこのアルバムは、2017年に亡くなった彼らの大切な友人の作曲家フィリップ・ホートンへのオマージュでもあり、彼の4作品が親しみを込めて紹介されています。
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ムーラ(1946-):
ギターのための室内楽作品集
イベリアード/アンダルシア/カディスの思い出
グラナダの3つの夜想曲/セビリアを歩く他 [ホセ・ルイス・モリージャス(ギター) 他]MOURAT, J.M.: Ibériade / 3 Aventures à deux / Al-Andalus / Trio Albolote / 3 Nocturnos de Granada / Anda-Lucia / Paseo por Sevilla (Morillas)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:IBS-232019
CD価格:2,475円(税込)
フランスで生まれ、ギタリスト・作曲家として活躍し、パリ音楽院など多数の教育機関でも教えてきたムーラのギターのための室内楽作品集。ここに収録した作品は、30年間を過ごしたスペインへの憧れと郷愁が詰まったものです。 1976年に初めてグラナダのアルハンブラ宮殿を訪れた経験が特別なものとなり、以後、すぐにアンダルシア地方を幾度となく訪れ、同地で曲も書くようになりました。スペインの民俗音楽とクラシック音楽、そして“アルマ・アンダルシア(アンダルシアの魂)”こそが、ムーラに霊感を与え、彼の音楽修行を完成させたのです。 「このCDは、私がここで30年間生活して得たものの集大成です。この音楽の旅を通じて、スペインの民俗音楽があらゆる規模、メロディ、主題で登場します。楽器同士の対話、アンサンブルから生まれる調和、輝かしい解釈と豊かな色彩感は、演奏してくれた素晴らしい音楽家たちの功績です。リスナーの皆さんを心地よい雰囲気へと誘ってくれるでしょう」とムーラは語っています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈室内楽作品全集 第7集〉
チェロ・ソナタ 第1番・第2番 [フランソワ・サルク(チェロ)/エリック・ル・サージュ(ピアノ)]BRAHMS, J.: Intégrale musique de chambre, Vol. 7 - Cello Sonatas Nos. 1 and 2 (Salque, Le Sage)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:LBM028
CD価格:2,475円(税込)
エリック・ル・サージュの主導で始まった「ブラームス室内楽作品全集」の第7集は2曲のチェロ・ソナタ。ベートーヴェンを思わせる厳格な書法に則りながらも、哀愁漂う旋律に彩られた第1番は1865年、情熱的でピアノ・パートに重要な役割が与えられた第2番は1886年の作品です。32歳の時の第1番がブラームスらしい暗い表情が魅力的なの対し、53歳のブラームスによる第2番は意外ともいえる明るさが特徴的。 フランスの名手サルクとル・サージュは各々の曲の性格を鮮やかに描き分け、新鮮な解釈で聴かせます。サルクの美音とル・サージュの流麗なピアノの掛け合いが見事です。
収録作曲家:
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スメタナ(1824-1884):
弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調「わが生涯より」
弦楽四重奏曲 第2番 ニ短調 [ウィハン弦楽四重奏団]SMETANA, B.: String Quartets Nos. 1, "From my life" and 2 (Wihan String Quartet)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:UP0086-2
CD価格:1,650円(税込)
「19世紀ボヘミアにおける最高のチェリスト」と讃えられたハヌシュ・ウィハン(1855-1920)の名を冠し、1985年にプラハ芸術アカデミーの学生たちによって結成された“ウィハン弦楽四重奏団”。ロマン派作品を中心に数多くの作品を演奏、その解釈が高く評価されていますが、レパートリーの中核をなすのは母国チェコの作品であり、このスメタナの2曲の四重奏曲でも共感に満ちた演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年10月号)★-
《DOUBLE》
2つのクラリネットのための協奏曲集
シュターミッツ、テレマン、チャイコフスキー、メンデルスゾーン、C.P.E.バッハ [ミシェル・ポルタル(クラリネット)、ポール・メイエ(クラリネット/指揮)、ベルギー王立ワロニー室内管弦楽団]Clarinet Duo Recital: Portal, Michel / Meyer, Paul - BACH, C.P.E. / MENDELSSOHN, Felix / STAMITZ, C. / TCHAIKOVSKY, P.I. / TELEMANN, G.P. (Double)
発売日:2020年06月05日
NMLアルバム番号:ALPHA415
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
夢のような顔合わせ!
いずれ劣らぬクラリネットの大御所がAlphaで「古典」と向き合うAlphaレーベルではシュポアの協奏曲全曲録音やエリック・ル・サージュとのフォーレやシューマンの室内楽録音で名演を聴かせたフランス随一のクラリネット奏者ポール・メイエ。確かな歴史を持つベルギー屈指の室内管弦楽団とともに彼が新たに録音した新譜はなんと、ジャズや現代音楽にも通じながら古典的レパートリーでも抜群の解釈を聴かせつづける同業の異才ミシェル・ポルタルをゲストに迎えてのヴァラエティ豊かな協奏曲集! 両者の共演はもちろんこれが初めてではなく、すでに10年以上前にEMIで無伴奏二重奏のアルバムも制作しているほどではありますが、互いのキャリアがなお深まった今、丁寧な音盤作りで知られてきたAlphaというカリスマレーベルでこの二人が相まみえ、このように多彩なプログラムを提案してくれるのは実に嬉しい驚きです。 ワロニー室内管弦楽団は、古楽大国ベルギーにあって現代楽器でのみずみずしい演奏を続けてきた知る人ぞ知る実力派集団。今回はクラリネット黎明の時代にあたるバロック期のテレマン(中低音を活かした両ソリストの音作りが絶妙)、古典派のC.シュターミッツなどのほかメンデルスゾーンの隠れ名作2曲、チャイコフスキー作品の武満編曲版……と、緩急自在のプログラムが心を捉え続けます。 作品の美しさを隅々まで引き出す、圧倒的なブレスコントロールの妙と、積年の解釈の深み。Alphaならではの素晴らしい録音です。 -
ファンダンゴ!
独奏ギターと弦楽四重奏のための音楽
(アグアド、ソル、コスト、ジュリアーニ、レゴンディ、ボッケリーニ) [ヨハン・レーフヴィンク(ギター)/コンソーネ弦楽四重奏団/荒巻奈々子(カスタネット)]発売日:2020年05月22日
CD価格:2,100円(税込)
スウェーデン出身のギタリスト、レーフヴィンクのResonusレーベルからの初のソロ・アルバム。レーフヴィンクはロンドン国際ギター・コンクールの覇者で、英国王立音楽大学やザルツブルク・モーツァルテウムで学んだヴィルトゥオーゾです。このアルバムで彼は18世紀から19世紀における、ギター音楽の様々な側面がわかる作曲家の作品を採り上げています。 マドリッド出身のアグアドは、ソルとギター・デュオを結成したことでも知られており、「ギター入門」を1825年に出版しました。フランス出身のコストもパリでソルから指導を受けた作曲家。ジュリアーニは19世紀のナポリで“ギターのベートーヴェン”と呼ばれた名手で、ヨーロッパ中で演奏活動を行いました。スイス出身のレゴンディの作品はショパンやメンデルスゾーンなどロマン派の影響を受けた美しい旋律が特徴です。そして、ボッケリーニの五重奏曲では、BBCRadio3のニュー・ジェネレーション・アーティスト2019⁻21に選出されたロンドンの期待のコンソーネ弦楽四重奏団と、日本人のプロのフラメンコ・ダンサー荒巻奈々子(カスタネット)を迎えての演奏です。
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シニガーリャ(1868-1944):
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲
ブラームスの主題による変奏曲
ホラ・ミスティカ他 [アルコス四重奏団]SINIGAGLIA, L.: String Quartet Works (Complete), Vol. 1 - String Quartet, Op. 27 / Brahms Variations / Hora Mystica (Archos Quartet)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:8.574183
CD価格:1,900円(税込)
イタリア、トリノ出身のシニガーリャ。作曲家、登山家としても知られるユニークな人物です。青年時代、休日になるとピエモンテの丘陵地帯で時を過ごし創造的なインスピレーションを得ただけではなく、イタリア北東部の山地「ドロミーティ・アルプス」の登山道の一覧表を作成するほど登山にのめり込んでいたというシニガーリャ。作曲家としての彼はコンセルヴァトワール時代からいくつかの作品を発表していましたが、1900年にプラハでドヴォルザークに会ったことで、その翌年には民謡の編曲を始めています。 しかし、これにはそれほど力を注いだわけではなく、どちらかといえば室内楽作品に興味を示し、1900年代には若い頃から傾倒していたブラームスの主題を用いた「変奏曲」や、やはりブラームスを思わせる流麗な旋律を持つ2曲の弦楽四重奏を相次いで書き上げました。 ユダヤ系であったため、ナチス・ドイツに弾圧され悲劇的な死を迎えたシニガーリャですが、その作品は彼が愛した山々のような清々しい美しさを誇っています。
収録作曲家:
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フランツ・ドップラー(1821-1883)&
カール・ドップラー(1826-1900):
〈フルート作品全集 第10集〉(全12巻) [クラウディ・アリマニー(フルート)/ジャン=ピエール・ランパル(フルート)/ポール・エドムンド=デイヴィーズ(フルート) 他]DOPPLER, F. and K.: Flute Music (Complete), Vol. 10 (Arimany)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:C5304
CD価格:2,025円(税込)
オーストリア帝国に生まれたハンガリー出身のドップラー兄弟は、二人とも、若いうちから劇場のフルート奏者となり、兄のフランツはやがてウィーン宮廷劇場でも活躍。また兄弟ともに作曲家であり、指揮者としても活動する傍ら、超絶技巧を駆使するフルート・デュオとしてヨーロッパで大変な人気を誇りました。 この全集は、スペインのフルート奏者、アリマニーが長年熱心に研究を重ねたドップラー兄弟の音楽を残そうと立ち上げたプロジェクトで、アリマニーのほか、師でもあったランパルなど、多くの著名な演奏家が集結した一大プロジェクトです。ドップラー兄弟の作品は、その故郷ハンガリー風のどこか哀愁のある音色で、日本でも多くのフルート奏者にとって大切なレパートリーとなっています。この第10集では5作品が世界初録音です。 *当初、全10巻で完結とされていたドップラー兄弟のフルート作品全集ですが、収録曲の関係で全12巻に変更されました。
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シャルヴェンカ(1847-1917):
〔室内楽作品集〕
ピアノ三重奏曲 第2番 Op.121
二重奏曲 Op.105
ヴィオラとピアノのためのソナタ Op.106
4つの演奏会用小品 Op.104 [ローラン・アルブレヒト・ブロイニンガー(ヴァイオリン) /リーズ・ベルトー(ヴィオラ)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ)]SCHARWENKA, P.: Piano Trio, Op. 121 / Duo for Violin and Viola / Viola Sonata / 4 Concert Pieces (Breuninger, Berthaud, Triendl)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:C5391
CD価格:2,475円(税込)
ポーランド系、ドイツの作曲家フィリップ・シャルヴェンカは、3曲の交響曲の他、ヴァイオリン協奏曲や室内楽などを作曲していますが、同じく作曲家で世界的なピアニストしても活躍した弟フランツ・クサヴァーの影に隠れがちな存在でした。しかし近年、彼の作品が次々と見直され始めています。 フィリップは教師としても優れており、1881年に弟クサヴァーがベルリンとニューヨークに開校した「シャルヴェンカ音楽院」では楽理と作曲を指導し、偉大な指揮者オットー・クレンペラーやオスカー・フリートなどを輩出しています。また当時の指揮者、ニキシュやハンス・リヒターなどがフィリップの交響曲を演奏していました。 ここでは決して多くはない彼の作品の中から、ヴァイオリン、ヴィオラとピアノのための室内楽作品を収録。フィリップの妻マリアンヌは名ヴァイオリニストとして活躍していたこともあり、弦楽器の扱いが見事です。 ここでヴァイオリンを演奏するのは、1997年にエリザベート王妃国際コンクールで2位受賞の名手ブロイニンガー。ヴィオラは2005年ジュネーヴ国際コンクールでヒンデミット賞を受賞したベルトー。ピアノは世界的なドイツの奏者、トリンドルです。
収録作曲家:
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アルチョーモフ(1940-):
アルバム XI
(ユニークな楽器の組み合わせの室内楽作品集) [ヴャチェスラフ・アルチョーモフ(ピアノ)/イゴール・アブラモフ(ソプラノ&テナー・サックス)/アレクセイ・セミオノフ(チェンバロ) 他]ARTYOMOV, V.P.: Hymns of Sudden Wafts / Sonata / Litanies I and II / Sunday Sonata / 4 Armenian Duets (Album XI) (Abramov, Semionov, Smirnov)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:DDA25198
CD価格:2,250円(税込)
ロシアの現代作曲家の最高峰と呼び名の高いアルチョーモフのユニークな楽器の組み合わせの室内楽作品集。 アルチョーモフの音楽は大変深く、極めてスピリチュアルでありながら、精緻に組み立てられた独特の世界観を持つことで知られています。Divine Artレーベルのアルチョーモフ・レトロスペクティブ・シリーズは、過去のメロディア時代の録音と新録音を組み合わせたもので、11作目となる本作には1970年から91年にかけてのモスクワでのライブ及びスタジオ録音による室内楽作品を収録。「Hymns of Sudden Wafts=突然のうねりの賛歌」と「クラリネット・ソナタ」以外は、初発売作品です。 演奏にはモスクワのトップのオーケストラや室内楽の音楽家たちが集結。巨大な交響楽作品に比べ、本作では作曲家の比較的ライトな側面を味わうことができます。
収録作曲家:
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Kaleidoskop - 万華鏡
21世紀のピアノ三重奏曲集 [エッグナー・トリオ]WUNDER, G.: Sequentia Miraculi / BERAUER, J.: Piano Trio No. 1. / PERES, S.: 7 Preludes (Kaleidoskop) (Eggner Trio)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola98906
CD価格:2,475円(税込)
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ハース(1899-1944):
弦楽四重奏曲 第2番
コルンゴルト(1897-1957):
弦楽四重奏曲 第2番 変ホ長調
ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 第53番 ニ長調 「ひばり」 [アダマス四重奏団]HAAS, P.: String Quartet No. 2 / KORNGOLD, E.W.: String Quartet No. 2 / HAYDN, J.: String Quartet No. 53 (Adamas Quartett, Bulbitski)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola99011
CD価格:2,475円(税込)
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発売日:2020年05月22日
CD価格:2,475円(税込)
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Heldinnenleben - 女傑の生涯
チェロ四重奏のための作品集 [コロフォニシュティンネン(チェロ四重奏団)]Cello Quartet Recital: Kolophonistinnen (Die) - BRAMBÖCK, F. / STRAUSS I, J. / STRAUSS II, J. / SHOSTAKOVICH, D. / TANSMAN, A. (Heldinnenleben)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola99218
CD価格:2,475円(税込)
4人の若き女性奏者たちによって2014年に結成されたチェロ四重奏団「コロフォニシュティンネン」。アンサンブル名は、弦楽器の演奏には不可欠の「松脂=Colophony」から採られており、すなわち、チェロの素晴らしい響きを意味しています。 アンサンブルのデビュー・アルバムとなる『女傑の生涯』と題されたこのアルバムは、彼女たちのさまざまなスタイルと表現力を集約した1枚。アンサンブルが得意とするヨハン・シュトラウスの作品から、ユニークな活動で知られるチェリスト、マティアス・バルトロメイ(ウィーン・フィルのチェロ奏者フランツの息子)の新作、そしてアルバム・タイトルでもある、リヒャルト・シュトラウスの名曲のもじりで、シュトラウスの旋律からジャズまで幅広い旋律がコラージュされた曲「女傑の生涯」など、遊び心溢れた作品が並びます。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
〈弦楽四重奏曲 Op.20 第2集〉
Op.20 1・4・6
(第31番・第34番・第36番) [アムステルダム・デュドック四重奏団]発売日:2020年05月22日
CD価格:2,100円(税込)
「交響曲の父」と同時に「弦楽四重奏の父」ともいわれるハイドンの全6曲からなるOp.20の3曲を、前作の第1集(RES10248)に続き若手の実力派、アムステルダム・デュドック四重奏団による演奏で。Op.20はアムステルダムで最初に出版された楽譜の表紙に太陽の絵が描かれていた事から、「太陽四重奏曲」の愛称でも知られています。 アムステルダム・デュドック四重奏団は、ケルンでアルバン・ベルク四重奏団に師事し、オランダの弦楽四重奏アカデミーでも学んだアンサンブル。ボルドーの弦楽四重奏コンクールやワイマールの室内楽コンクールで受賞した後、2014年のケルシェス賞を受賞し、確かな実力が認められました。最近アメリカ・デビューを果たし、2018年にはフィリップ・ジャルスキー主演のサーリアホ作曲のオペラ「Only The Sound Remains」の他、オランダ国立歌劇場やウィーンのコンツェルトハウスにアンサンブルとして出演し、活躍の場を広げています。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年8月号)★-
『夜』
ベル・エポック歌曲集 [ヴェロニク・ジャンス (ソプラノ) イ・ジャルディーニ]Vocal Recital (Soprano): Gens, Véronique - BERLIOZ, H. / FAURÉ, G. / LEKEU, G. / LISZT, F. / MASSENET, J. (Nuits)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:ALPHA589
CD国内仕様 日本語解説・歌詞訳付き価格:2,970円(税込)
ジャンスが歌いあげる4つの「夜」のかたち19世紀末から第一次世界大戦前、一般にベル・エポックと呼ばれる時代を中心としたフランス歌曲を集めた一枚。デビュー時から得意としているバロック作品のほか、近年は近代作品でも高く評価されているフランスのソプラノ、ヴェロニク・ジャンスと、ボルドー生まれの気鋭のヴァイオリニスト岡田修一率いるアンサンブル、イ・ジャルディーニによる共演です。 華やかなベル・エポックの作品から、「夜」が持つ様々な顔と魂の関りをテーマに、4つの側面に分けた興味深い選曲。ジャンスならではの豊かな表情で、それぞれの作品が持つ世界を掘り下げます。エディト・ピアフの名曲「薔薇色の人生」が聴けるのも嬉しいところ。室内アンサンブルの編曲は、ロマン派フランス音楽センター(PALAZZETTO BRU ZANE)のデイレクター、ドラトヴィツキによる、深い理解に基づいた作品愛あふれるものです。
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レズニチェク(1860-1945):
弦楽四重奏曲集
第1番・第3番-第6番 [ミンゲット四重奏団]REZNICEK, E.N. von: String Quartets Nos. 1, 3, 4, 5, 6 (Minguet Quartet)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:555002-2
CD 2枚組価格:3,375円(税込、送料無料)
チェコ貴族の末裔として生まれ、音楽家を志したエミール・ニコラウス・フォン・レズニチェク。数々の劇場で指揮者を務め、1886年から1894年まではプラハ歌劇場の楽長に就任、自作の歌劇《ドンナ・ディアナ》で成功を収めました。作曲家としては、主にオーケストラ作品と歌劇に力を入れており、室内楽や独奏曲はあまり残されていませんが、このアルバムにはその中でも珍しい弦楽四重奏曲が収録されています。 彼にとって作曲は常に「アイデア」が勝負であり《ドンナ・ディアナ》の序曲は“葉巻を吸いながら5分で書き上げた”と語るほど楽々作曲できたようですが、この弦楽四重奏曲の多くは長い時間をかけて書き上げられた「苦難の末」の産物。とはいえ、ベートーヴェンをモデルにした初期の作品から、円熟の作風を見せる後期の作品まで、レズニチェクの熟考の結果が伺えます。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
〔室内楽作品集〕
クラリネット五重奏曲 イ長調 Op.146
弦楽六重奏曲 ヘ長調 Op.118 [トルステン・ヨハンス(クラリネット)/ディオジェネス四重奏団/ローランド・グラッスル(ヴィオラ)/ヤン・ウェン=シン(チェロ)]REGER, M.: Clarinet Quintet / String Sextet (Johanns, Diogenes Quartet, Glassl, Wen-Sinn Yang)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:555340-2
CD価格:1,800円(税込)
音楽史の中でユニークな位置を占めるレーガーの室内楽作品。なかでも晩年に書かれたクラリネット五重奏曲は、モーツァルトの同名作品に触発されたためか、それまでの作品に見られた複雑な対位法や難解な旋律は影をひそめ、全曲に渡って美しく平穏な雰囲気がみなぎっており、ここではニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務めたトルステン・ヨハンスの見事なクラリネットが作品を引き立てています。 あまり演奏される機会の多くない弦楽六重奏曲は、ブラームスの影響が感じられる重厚な趣きを持つ曲。彼の生前に演奏されることはなく、1930年にようやくスコアが公表されてから評価が定まった作品です。ディオジェネス四重奏団が紡ぎ出す豊かなハーモニーにローランド・グラッスル、ウェン=シン・ヤンの2人が奏でる中音域の響きが溶け合い、厚みのある音色が生まれています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈室内楽作品集〉
ピアノ四重奏曲 Op.16
6つのメヌエット WoO 9
行進曲集他 [IUウィンド・アンサンブル/ロドニー・ドーシー (指揮) 他]BEETHOVEN, L. van: Chamber Music - Piano Quartet, Op. 16 / Minuets and Dances (Sofia Kim, Kroh, Segal, Sarid, IU Wind Ensemble, Dorsey)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:8.574040-41
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
ベートーヴェンがウィーンで生活していた時代は、ナポレオン軍がウィーンとハプスブルク帝国に侵攻し、故郷ボンに対して司教支配を終わらせるなど波乱に満ちたものでした。この戦いの影響は、当時のベートーヴェン作品にも反映されており、いくつかの行進曲として結実しています。 その頃のベートーヴェンは管楽器に関心を抱いていたため、数多くの管楽器のための作品も書かれています。中でも4本のトロンボーンのために書かれた「3つのエクアーレ」はあまり演奏されることがありませんが、1827年のベートーヴェンの葬儀で演奏された曲として知られています。 また当時流行していた「オートマタ(音楽人形、音楽時計)」のためにも何曲かが書かれており、このアルバムではオルガンで演奏されています。「ピアノと管楽器のための五重奏曲 Op.16」はベートーヴェン自身の編曲によるピアノ四重奏版を収録。他にも珍しい舞曲などが盛りだくさんの選曲です。
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ミヒル(1754-1816):
ファゴットと弦楽のための四重奏曲 第1番 - 第6番
(1780頃-1816) [ベン・ホードリー (ファゴット)/ホール弦楽三重奏団]MICHL, J.C.W.: Quartets Nos. 1-6 for Bassoon, 2 Violins and Cello (Hoadley, The Hall String Trio)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:8.574054
CD価格:1,900円(税込)
ミヒルは音楽一家に生まれ、若い頃から優れた音楽家として活躍、とりわけ宗教曲と歌劇で大成功を収めた作曲家です。彼は1771年から1778年までミュンヘンの聖ミカエル・イエズス教会のコントラバス奏者を務め、その後教区の音楽家に就任。この頃ミュンヘンを訪れた「音楽紀行」で知られるイギリスの音楽学者チャールズ・バーニーがミヒルの作品を「これまで彼以上の天才を聴いたことがない」と大絶賛したという記録が残っています。 彼はファゴットの音色を愛していたようで、数多くのファゴットを含む作品が遺されており、どれも洗練された美しさをもっています。このアルバムに収録された四重奏曲もレオポルド・モーツァルトの作品を思わせる活力に溢れています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン・ベスト30 [さまざまな演奏家]
BEETHOVEN, L. van: 30 of the Best
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:8.578350-52
CD 3枚組価格:3,900円(税込、送料無料)
2020年、生誕250周年を迎えたベートーヴェン。「最も偉大な作曲家」とみなされている彼の数多い作品の中から、誰もが知っている有名曲を中心に30作品を紹介いたします。 最初に置かれたのは「交響曲第5番」の第1楽章。「運命はこのように扉を叩く」と語ったというエピソードこそ、近年は否定されていますが、それでもこの曲の強いインパクトは永遠に変わることがありません。ピアノ・ソナタ「悲愴」の第2楽章の美しい旋律や、愛らしい「エリーゼのために」の他、「シュテファン王」序曲や「コントルダンス」など知られざる名曲まで、NAXOSの幅広いカタログから選りすぐりの名作を3枚組としてお届けいたします。
収録作曲家:
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モーツァルト・ベスト30 [さまざまな演奏家]
MOZART, W.A.: 30 of the Best
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:8.578353-54
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
世界中の人々を魅了するモーツァルトの名曲をたっぷり30作集めた2枚組。誰もが必ず耳にしたことがある「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」や「トルコ行進曲」をはじめ、謎めいた「フリーメイソンのための葬送音楽」、あまり耳にすることのない《劇場支配人》と《クレタの王イドメネオ》の序曲など様々な作品が収録されています。
収録作曲家:
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モンタルベッティ(1968-):
〈室内楽作品集〉
『HARMONIEUSES DISSONANCES』 [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)、アレクサンドル・ヴォロンツォフ(ピアノ) 、デルフィーネ・ハイダン (メゾ・ソプラノ)、ピエール・ジェニソン(クラリネット) -4、ヘサン・カン(ヴァイオリン)、エリック=マリア・クテュリエ(チェロ)、永野英樹(ピアノ) -7、レ・ディソナンス弦楽四重奏団 ダヴィッド・グリマル、ステファン・シモンカ=オプリタ (ヴァイオリン)、ダヴィッド・ガイヤール (ヴィオラ)、グザヴィエ・プリップ (チェロ)]MONTALBETTI, E.: Chamber Music - Harmonieuses Dissonances / Duo / Trio (Tetzlaff, Vorontsov, Haidan, Quatuor Les Dissonances)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:ALPHA583
CD価格:2,475円(税込)
テツラフ、グリマル、永野英樹ほか豪華メンバー集結!モンタルベッティ作品集第2弾その管弦楽作品が山田和樹や板倉康明によって演奏されている、フランスの作曲家モンタルベッティ。ソロ作品集(ALPHA263)に続くアルバム第2弾が登場です。パパヴラミやゲリエ参加の前作も豪華でしたが、今回も名手テツラフや、永野英樹ほかアンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバーによるトリオをはじめ、指揮者無しの見事な「春の祭典」ライヴ映像をWEBに公開して世間を騒然とさせた、グリマル率いるオーケストラ"レ・ディソナンス"のメンバーによる弦楽四重奏など、素晴らしいアーティストが参加しています。 アルバムのタイトル“HARMONIEUSES DISSONANCES”は収録の弦楽四重奏曲の曲名でもありますが、「調和する(心地よい響きの)不協和音」といった意味で、これはモンタルベッティの作風そのものを表している言葉といえます。不協和音や音の跳躍を随所に用いた前衛的な作風ながらも、どの作品も音楽そのものがたいへん魅力的に響くことに驚かされます。
収録作曲家:
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チェコの現代音楽作品集
(クルチェク、ゲムロト、フルニーク、スヴォボダ) [ノヴァーク・トリオ]Chamber Music: KRCEK, J. / GEMROT, J. / HURNIK, I. / SVOBODA, T. (Czech Contemporary Music) (Novak Trio)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:UP0032-2
CD価格:1,650円(税込)
オーボエ、ファゴット、クラリネットによる三重奏曲を6曲集めたアルバム。このうちの3曲は、指揮者、録音プロデューサーとしても活躍する作曲家ヤロスラフ・クルチェクの作品です。南ボヘミア近郊で生まれ、プラハ音楽院で作曲を学び、電子音楽とチェコ民謡を研究したというクルチェクは、20年以上に渡りアンサンブル「ムジカ・ボヘミア」を率い、民族音楽を基にした作品や現代作品を演奏、聴衆を魅了しており、 どの曲もボヘミア民謡が効果的に使われたとても聴きやすい作風です。 ゲムロトはほとんど知られていませんが、この「モーメンツ」は流麗な旋律を持つ楽しい曲。フルニクはノヴァークに師事した作曲家で、台本作家、短編小説作家などさまざまな才能を使い分ける才人。この三重奏曲は、すべての楽器の特性を生かした技巧的な作品です。アメリカで活躍するスヴォボダの「トッカータ」はとにかく気持ちのよい旋律に彩られた短い曲。鮮烈な印象を残します。
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ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲集
第1番「クロイツェル・ソナタ」
第2番「ないしょの手紙」 [マルティヌー四重奏団]JANACEK, L.: String Quartets Nos. 1, "Kreutzer Sonata" and 2, "Intimate Letters" (Martinu Quartet)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:UP0036-2
CD価格:1,650円(税込)
チェコの偉大な作曲家マルティヌーをアンサンブル名に据えた「マルティヌー四重奏団」。1976年にプラハ音楽院の学生によって結成され、1985年にマルティヌー財団の許可を得て現在の名前に改名。マルティヌー作品はもちろんのこと、ドヴォルザークやエベンなどチェコの作曲家の作品を演奏し、作品を広めることに尽力しています。 このアルバムには主人公の内面を描いたとされる狂おしい音が連続する「クロイツェル・ソナタ」と晩年のヤナーチェクの心境が反映された「ないしょの手紙」、この2つの弦楽四重奏曲を収録。美しい弦の音色が特徴です。
収録作曲家:
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Rhapsody
ヴィオラのための作品集 [イトカ・ホスプロヴァー(ヴィオラ)/ヴェロニカ・ヤルスコヴァ(ヴァイオリン)/カテジーナ・エングリホヴァー(ハープ)]Viola Recital: Hosprova, Jitka - SLAVICKY, K. / MARTINU, B. / LUKAS, Z. / BRITTEN, B. / BODOROVA, S. / MONTI, V. (Rhapsody)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:UP0043-2
CD価格:1,650円(税込)
スロヴァキア出身のヴィオラ奏者、イトカ・ホスプロヴァー。このアルバムには彼女のお気に入りのレパートリーが収録されており、その卓越した技術と、知られざる東欧作品を楽しむことができます。 スラヴィツキーはスロヴァキア以外ではほとんど知られていない作曲家。しかし一度でも耳にすれば、その独特な作風に魅了されることでしょう。ポドロヴァーとルカーシュはARCODIVAレーベルが力を入れている作曲家たち。民謡風の旋律が印象的です。他にはマルティヌー、ブリテンの作品を選曲、最後にはおなじみ、モンティのチャールダーシュが情熱的に演奏されています。
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ボドロヴァー(1954-)&
スティーヴンソン(1928-):
弦楽四重奏曲集 [ナイジェル・クリフ(バリトン)/マリア・イザベル・シーワース(ギター)/マルティヌー四重奏団]BODOROVA, S.: Terezín Ghetto Requiem / Concierto de Estío / STEVENSON, R.: Voces vagabundae (Cliffe, Siewers, Martinu Quartet)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:UP0052-2
CD価格:1,650円(税込)
チェコの女性作曲家、シルヴィー・ボドロヴァー。1980年代から作曲活動を行っていた彼女の名前を一躍高めたのが、1997年に作曲された「テレジン・ゲットーのレクイエム」でした。ホロコーストの犠牲者に捧げられたこの曲は、ヨーロッパとアメリカで何度も演奏されただけではなく、2003年には“イギリスのシンドラー”と呼ばれるニコラス・ウィントン(チェコのユダヤ人の子供たちを救出し、イギリスに避難させた業績を持つ)のドキュメンタリー映画のサントラにも使われ、多くの人々の心を動かしたことでも知られています。 かたや「夏の協奏曲」はギターと弦楽四重奏のための作品。こちらは情熱的な旋律に彩られています。最後に置かれたスティーヴンソンの「Voces vagabundae」は民謡風の旋律をもつ美しい作品です。
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ワルシャワの音楽サロン
(エルスネル、シマノフスカ、モーツァルト、レッセル) [アルテ・デイ・スオナトーリ・ピアノ四重奏団]発売日:2020年04月24日
CD価格:2,325円(税込)
ここに登場する作曲家はいずれも18世紀後半から19世紀の初めに流行したポーランド、サロン文化の中心人物たち。彼らはみなホスト、ゲスト、演奏者または作曲家としてサロンに関わっていました。サロンは週に1度か2週に1度ぐらいの頻度で開催され、貴族、芸術家、作家、哲学者、政治家、学者、科学者に音楽家などが集い、会話や朗読、音楽や時にはダンスを楽しんだといいます。そして、ポーランドでは、最後の国王ポニャトフスキがフランスの影響を受け、自ら「木曜晩餐会」を主催していました。ショパンがワルシャワで暮らした19世紀初めには約12もの音楽サロンがあったと言います。 そのサロンの中に、このCDに登場する作曲家で当時の名ピアニスト、シマノフスカの両親であるヴォロウスキ夫妻主催のものがあり、そのサロンにはエルスネル(ショパンの師として有名)やレッセル(ハイドンに学び、アマチュア音楽協会を率いた)が通っていたそうです。当時の楽器(復元モデル含む)を用いた演奏による、華やかなサロンの賑わいが聞こえてきそうなアルバムです。
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ブルネッティ(1765頃-1834)とリドン(1746-1827)
スペイン王室の室内楽作品集 [エウヘニア・ボイシュ(ソプラノ)/カリム・ファルハン(テノール)/ギレルモ・トゥリーナ(チェロ)/シルビア・マルケス・チュリリャ(指揮)/ラ・テンペスタ(古楽器アンサンブル)]LIDÓN, J.: Triumph (The) / BRUNETTI, F.: Cello Concerto / BRUNETTI, G.: Lamentaciones (Brunetti and Lidón) (Boix, Farhan, La Tempestad, Chulilla)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:IBS-202019
CD価格:2,475円(税込)
スペインのカルロス4世とフェルナンド7世の治世下で活躍した作曲家たちによる宮廷音楽のアルバム。かつての宮殿の王の部屋には十分なスペースがあり、王たちは室内楽はもちろん、多数の声楽家や器楽奏者、聴衆を招いて日夜、演奏会を開いていました。なかでも、ヴァイオリン弾きでもあったカルロス4世は毎日のように音楽にのめり込み、音楽アカデミーやコンサートを開催したといいます。カルロス4世の息子であるフェルナンド7世も、幼い頃から音楽の催しに参加し、やがて自身の妻と子供たちともども音楽に親しむようになりました。 ここに収録された楽曲はいずれも当時の宮廷で演奏されていたもの。スペインらしい情熱的な旋律の中にも王室ならではの優雅さが感じられます。 ソプラノのボイシュは2007年にモンセラート・カバリエ=ベルナベ・マルティの奨学金を獲得し、ドミンゴが主宰するオペラリア・コンクールの2012年のセミ・ファイナリスト。チェロのトゥリーナはスズキメソッドで学び、18世紀スペインのチェロについて研究し本も出版しています。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年8月号)★-
ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第15番&第13番 [テツラフ・カルテット]BEETHOVEN, L. van: String Quartets Nos. 13 and 15 / Grosse Fuge (Tetzlaff Quartet)
発売日:2020年04月17日
NMLアルバム番号:ODE1347-2D
CD 2枚組国内仕様日本語解説付き価格:2,750円(税込)
世界中で絶賛される弦楽四重奏団、テツラフ・カルテット。ヴァイオリニストのクリスティアン・テツラフとその妹ターニャを中心に1994年に結成、元バンベルク交響楽団のコンサート・ミストレス、エリーザベト・クッフェラートとチューリッヒ歌劇場管弦楽団の首席、ハンナ・ヴァインマイスターをメンバーとする彼らはヨーロッパの音楽祭の常連であり、その演奏は「ドラマティックでエネルギッシュ」と評され、2014年には来日公演も行い、日本でも着実に人気を獲得しています。 ONDINEレーベルから2作目の発売となるこのアルバムで彼らが取り上げたのは、2020年に生誕250年を迎えるベートーヴェンの2曲の弦楽四重奏曲。どちらもベートーヴェンの晩年を代表する高い人気を誇る作品です。 1825年に完成された第13番は作曲順では第15番の次に書かれたもので、初演時には、終楽章に「大フーガ」が置かれていました。しかし出版社の助言に従い、ベートーヴェンはこれを別の楽章に差し変えたことで、現在では「大フーガ」には別の作品番号が付されています。今回のアルバムで、テツラフ・カルテットは初演時の形を再現。終楽章には堂々たる大フーガが置かれています。 第15番はもともと4楽章形式で構想されましたが、病から回復したベートーヴェンは「リディア旋法による、病より癒えたる者の神への聖なる感謝の歌」と題された美しい第3楽章を挿入。結果的に長大な作品として仕上がることとなりました。テツラフ・カルテットは晩年のベートーヴェンの崇高な意思を反映させ、凝縮した表現による熱い演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク/スメタナ/スーク:
ピアノ三重奏曲集[SACD 3枚組] [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ダヴィッド・ゲリンガス(チェロ)/パヴェル・カシュパル(ピアノ)]Piano Trios - DVOŘÁK, A. / SMETANA, A. / SUK, J. (Irnberger, Geringas,Kašpar)
発売日:2020年04月17日
NMLアルバム番号:Gramola99206
SACD-Hybrid 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
19世紀から20世紀にかけて、「文化芸術の水準は中央ヨーロッパと西ヨーロッパが最高である」と考えていた周辺国の人々の意識に改革と変化が生じ、自国の民謡や民族音楽の音楽語法を用いた作品が次々と生まれました。ロシアではグリンカに端を発する「ロシア五人組」、北欧のグリーグやニールセン、スペインのグラナドスやアルベニス、そしてチェコではスメタナとドヴォルザークが自国の歴史や音楽の特徴を生かした作品を数多く書き上げています。 この3枚組では、ドヴォルザークを中心に、スメタナと、ドヴォルザークの娘婿スークのピアノ三重奏曲を収録。哀愁を帯びた旋律や胸躍る民謡のリズムなどが巧みに織り込まれた作品の数々を聴くことができます。Gramolaレーベルを代表するヴァイオリニスト、イルンベルガーと、チェコのカシュパル、名チェリスト、ゲリンガスによる個性豊かなアンサンブルをお楽しみください。
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チェコ、モラヴィア、スロバキアの二重奏曲
ドヴォルザーク(1841-1904):
モラヴィア二重唱曲 Op.32
ベンドル(1838-1897):
12の二重唱曲「自然の中で」
ボドロヴァー(1954-):
スロヴァキアの二重唱曲 [ハナ・ハナ・ドベショヴァー(メゾ・ソプラノ)/ミハエラ・ローザ・ルージチコヴァ(ソプラノ)/ラディスラヴァ・ヴォンドラーチコヴァー(ピアノ)]発売日:2020年04月17日
CD価格:1,650円(税込)
19世紀から20世紀にかけてのチェコを代表する3人の作曲家の「民謡を元にした」作品集。最初に置かれたドヴォルザークの「モラヴィア二重唱曲」は、彼が若い頃ピアノの個人教授を行っていた家の主人である豪商ヤン・ネフの依頼で書かれたもの。ネフ家の人々の楽しみのためにドヴォルザークは次々に民謡を編曲、次第に彼自身も民謡のすばらしさに目覚め、独自の作風を作り上げていくきっかけとなったとされています。 これに触発されたのがドヴォルザークの友人、ベンドルでした。彼もまた抒情的なテキスト「自然の中で」を用い「12の二重唱曲」を書き上げています。 そして、もう一人の作曲家は20世紀チェコの女性ボドロヴァー。こちらはチェコ由来の旋律だけではなく、東ヨーロッパやバルカン半島の旋律まで範囲を広げ、現代的なアプローチによる二重唱曲です。
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第15番&第13番 [テツラフ・カルテット]BEETHOVEN, L. van: String Quartets Nos. 13 and 15 / Grosse Fuge (Tetzlaff Quartet)
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:ODE1347-2D
CD 2枚組価格:2,475円(税込)
世界中で絶賛される弦楽四重奏団、テツラフ・カルテット。ヴァイオリニストのクリスティアン・テツラフとその妹ターニャを中心に1994年に結成、元バンベルク交響楽団のコンサート・ミストレス、エリーザベト・クッフェラートとチューリッヒ歌劇場管弦楽団の首席、ハンナ・ヴァインマイスターをメンバーとする彼らはヨーロッパの音楽祭の常連であり、その演奏は「ドラマティックでエネルギッシュ」と評され、2014年には来日公演も行い、日本でも着実に人気を獲得しています。 ONDINEレーベルから2作目の発売となるこのアルバムで彼らが取り上げたのは、2020年に生誕250年を迎えるベートーヴェンの2曲の弦楽四重奏曲。どちらもベートーヴェンの晩年を代表する高い人気を誇る作品です。1825年に完成された第13番は作曲順では第15番の次に書かれたもので、初演時には、終楽章に「大フーガ」が置かれていました。しかし出版社の助言に従い、ベートーヴェンはこれを別の楽章に差し変えたことで、現在では「大フーガ」には別の作品番号が付されています。 今回のアルバムで、テツラフ・カルテットは初演時の形を再現。終楽章には堂々たる大フーガが置かれています。第15番はもともと4楽章形式で構想されましたが、病から回復したベートーヴェンは「リディア旋法による、病より癒えたる者の神への聖なる感謝の歌」と題された美しい第3楽章を挿入。結果的に長大な作品として仕上がることとなりました。 テツラフ・カルテットは晩年のベートーヴェンの崇高な意思を反映させ、凝縮した表現による熱い演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ウェイランド(1954-):
弦楽四重奏曲 第4番・第5番 [メルボルン四重奏団]WEILAND, D.: String Quartets Nos. 4 and 5 (Melbourne Quartet)
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:8.574028
CD価格:1,900円(税込)
英国の作曲家ダグラス・ウェイランド。1985年に発表された「弦楽四重奏曲第1番」の成功により「20世紀英国における重要な弦楽四重奏曲作曲家」の一人として賞賛されています。 このアルバムには2011年と2012年に書かれた「第4番」と「第5番」を収録。シンプルな旋律で幕を開ける第5番は、古典的な雰囲気を保ちつつも、予想外の展開を見せながら自由に発展していきます。全体の中核を成す「トスカーナ風のシチリアーノ」と題された第2楽章や、序奏を伴う終楽章も意外性に満ちた音楽です。 5楽章で構成された大規模な第4番も独自性の高い曲。変ロ調を基本にするも、調性感は薄く、とりわけ“Misterioso=神秘的に”と指定された第2楽章での不安定な楽想はこの作品が21世紀に書かれたことを実感させてくれます。快活な第3楽章、シューベルトやハイドンを思わせる美しい第4楽章、バルトーク作品を思わせる激しい第5楽章と、全体に変化に富んだ個性的な味わいを持っています。
収録作曲家:
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期待の新進演奏家シリーズ/ピアノ
キム・ホンギ リサイタル
(グラナドス、ラヴェル、サンチェス=ベルドゥ、シューマン、ヴァイン) [キム・ホンギ (ピアノ)/ブレトン弦楽四重奏団]Piano Recital: Kim, Honggi - GRANADOS, E. / RAVEL, M. / SÁNCHEZ-VERDÚ, J.M. / SCHUMANN, R. / VINE, C.
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:8.574232
CD価格:1,900円(税込)
2018年に開催された「ハエン国際ピアノ・コンクール」の優勝者キム・ホンギ。1991年韓国生まれの彼は、これまでにも数多くのコンクールに出場、優秀な成績を収めています。 「ハエン国際ピアノ・コンクール」は1956年からスペインで開催されている歴史あるコンクール。1970年代に国際コンクールとなり、レベルの高い戦いを勝ち抜いた優勝者は、すぐさま世界中での活躍を約束されています。予選曲目には、必ず新作が委嘱されることでも知られており、2018年の課題曲にはスペインの現代作曲家サンチェス=ベルドゥの「鏡の庭」が用意され、各コンテスタントが腕を競いました。 ホンギは優勝記念のアルバムのために「鏡の庭」を含む様々な作品を周到に用意し、瞑想的なヴァインのソナタの美しさを紹介するなど、自身の才能を存分に披露しています。なかでもシューマンは彼が最も得意とする作曲家で、最後に置かれた五重奏曲での伸び伸びとした演奏は、聴き手の耳を魅了します。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
八重奏曲 ヘ長調 D.803
メルラン(1982-):
パサージュ・エクレール [ピエール・フシュヌレ、岡田修一 (ヴァイオリン)、マルク・デスモン(ヴィオラ)、ヤン・レヴィオノワ(チェロ)、ヤン・デュボスト(コントラバス)、ニコラ・バルデイルー(クラリネット)、ジュリアン・アルディ(バソン)、ダヴィド・ゲリエ(ホルン)]SCHUBERT, F.: Octet, D. 803 / MERLIN, R.: Passage éclair (Fouchenneret, Shuichi Okada, Desmons, Levionnois, Dubost, Baldeyrou)
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:ALPHA623
CD価格:2,475円(税込)
フランスの若き俊英が集結! 強力メンバーによるオクテットフランスを中心とした、程よい広さと優れた音響で室内楽を楽しむ劇場のネットワーク、ラ・ベル・セゾンとAlphaによる共同企画。 ル・サージュによるB Recordsレーベルのブラームス・プロジェクトで妙技を聴かせ、昨年はヴァイオリン・ソナタ(LBM020)もリリースしたフシュヌレを中心に、ボルドーに生まれ、B Recordsで活躍のほかMIRALEレーベルでもソロを発売しているヴァイオリンの岡田修一、来日経験もあるチェロのレヴォノワ、フランス放送フィル首席クラリネット奏者でラ・フォル・ジュルネでも来日、日本での人気も安定しているバルデイルー、やはりフランス放送フィルのバソンの名手アルディ、トランペットとホルンの二足のわらじを巧みにこなすゲリエなどが参加。ラ・ベル・メゾンの企画公演で素晴らしい演奏を聴かせているフランスの若き才能が集まったシューベルト。それぞれの奏者の自発的な表現が絶妙に絡み合う、生き生きとした演奏を聴かせます。 カップリングは、シューベルトと同じ編成の八重奏のために、エベーヌ・カルテットのチェリストでありジャズ・ピアニストでもあるメルランが作った「パサージュ・エクレール(通り過ぎる閃光)」。スリルのあるリズムとスピード感が楽しめる作品です。
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スティーヴンス(1958-):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
弦楽五重奏曲 [ベーン弦楽四重奏団/ティモテー・ボトボル(第2チェロ)]STEVENS, R.: String Quartets Nos. 1 and 2, "Three Portraits" / String Quintet (Botbol, Behn Quartet)
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:DDA25203
CD価格:2,250円(税込)
イギリス、マンチェスター出身、1958年生まれのロビン・スティーヴンスによる弦楽作品集。刺激的で表現力豊かな作風は、ロマン派の音楽や数学、自身の信仰など様々なものに霊感を得て生み出されています。 偉大なチェリスト、トルトゥリエのマスタークラスをテレビ番組で見てプロの音楽家を志したチェリストでもある彼は、17年にも及ぶ闘病生活を克服した2008年に、“1つの主題が進化し続ける”単一楽章の「弦楽四重奏曲第1番」を書き上げました。また、2011年作曲の「第2番」では、3人の性格の違う架空のキャラクターが登場するという「第1番」とは全く性質を異にするものです。 学生時代の作品である弦楽五重奏曲は、印象的な力強いハーモニーや複雑な対位法など、現在の作品にも受け継がれる手法が発揮されています。病を乗り越えてからは、様々な楽器のための多数の作品を書き上げ、CDもリリースされるようになりました。2015年に結成された現代音楽を得意とするベーン弦楽四重奏団による演奏です。
収録作曲家:
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カウイー(1943-):
3つの弦楽四重奏曲と独奏曲 [クロイツェル弦楽四重奏団]COWIE, E.: String Quartets Nos. 1, "Dungeness Nocturnes", 2, "Crystal Dances" and 6, "The Four Winds" / GAD (Kreutzer Quartet)
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:MSV28603
CD価格:2,250円(税込)
1943年、イギリスのバーミンガム生まれのカウイーの作品集。カウイーはポーランドでルトスワフスキに学び、ティペットを指導者としながら、大学では物理や絵画も学び、これらの背景が作風に反映されています。1975年にBBCプロムスより大規模なオーケストラ作品を委嘱されたことで、その名が知られるようになりました。 自然を愛し、音、色彩、秩序と無秩序、形、パターン、形式などを自由に操り作品に反映させます。優れたビジュアル・アーティストとしても知られており、作曲する際には絵を描いてイメージを構築しますが、その音楽は決して映像的なものではなく、独特な音の世界を生み出しています。 演奏は、イギリスで1988年に結成され、ハイドンやベートーヴェンから現代曲までの幅広いレパートリーを誇り、意欲作を取り上げることで知られるクロイツェル弦楽四重奏団です。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
弦楽三重奏曲集
第1番 イ短調 Op.77b
第2番 ニ短調 Op.141b [イル・フリボンド(弦楽トリオ)]REGER, M.: String Trios Nos. 1 and 2 (Il Furibondo)
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:SM323
CD価格:1,950円(税込)
2011年に結成されたトリオ、イル・フリボンドによるレーガーの弦楽三重奏曲集。古楽アンサンブルのイル・ジャルディーノ・アルモノコやル・コンセール・デ・ナシオンとの共演も多く、バロックから20世紀前半までの多岐にわたる作品をレパートリーとしています。 アンサンブル名の「Il Furibondo イル・フリボンド」は、イタリア語で“ワイルドな、怒れる熱血漢”といった意味を持ち、かつてタルティーニが大ヴァイオリニスト、ジェミニアーニの演奏について使った形容詞。その名の通り、斬新で、卓越した解釈で結成後すぐに頭角を現し、ヨーロッパ中のラジオやコンサートホールで演奏を披露、高く評価されています。
収録作曲家:
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フュルステンタール(1938-):
〈室内楽作品集 第2集〉
オーボエ・ソナタ 変ホ長調 Op.63
ヴィオラ・ソナタ ロ短調 Op.60a
ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.46
フルート・ソナタ ト短調 Op.47 他 [ロセッティ・アンサンブル]FÜRSTENTHAL, R.: Chamber Music, Vol. 2 - Nocturnes / Oboe Sonata / Viola Sonata / Violin Sonata / Flute Sonata (Rossetti Ensemble)
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:TOCC0542
CD価格:2,175円(税込)
フュルステンタールは1920年にウィーンのユダヤ人家庭に生まれた作曲家。1938年のドイツのオーストリアへの侵攻の際にアメリカに亡命し、音楽の道を捨てて会計士として生活。彼が若き日に音楽家であったことは忘れられていました。ところが、亡命から35年たったある日、偶然、初恋の人に再会すると、恋の炎と同時に創作への意欲に火が付いたのです。それ以来、歌曲や室内楽が彼のペン先からあふれるように流れ出し、2016年に96歳で亡くなるまで、たくさんの曲を書き続けました。 ウィーン世紀末の雰囲気とカリフォルニアの太陽の両方を感じさせる作風で、「作曲をすると、私の心はウィーンに帰る」という印象的な言葉を残しました。室内楽作品集第1集(TOCC-519)と同じく2018年に結成された、ピアノのジョン・レネハンを中心としたロセッティ・アンサンブルによる演奏です。
収録作曲家:
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トッホ(1887-1964):
弦楽四重奏曲集 [ブッフベルガー四重奏団/ヴェルディ四重奏団]発売日:2020年03月27日
CD 4枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
ウィーン大学で哲学、ハイデルベルク大学では医学を学んだエルンスト・トッホ。正式な音楽教育は受けなかったものの、若い頃にモーツァルトの弦楽四重奏曲に魅せられ、自身で写譜を行いながら作曲を試みたものの、あまりの出来の悪さに失望。しかし、その後は研鑽を続け、1909年に「室内交響曲」がモーツァルト賞を受賞したことで、本格的に作曲家に転身。マンハイムで新しいスタイルの音楽を模索します。ユダヤ系であったため、第二次世界大戦中にアメリカに亡命。ハリウッドの映画音楽を作曲するなど活躍を続けました。 13曲ある弦楽四重奏曲はトッホの原点とも言える作品で、この4枚組では初期の美しい風情を持つ第6番から、十二音技法が駆使された第13番までトッホの様々な様式が伺えます。ドイツの「ブッフベルガー四重奏団」とイタリアの「ヴェルディ四重奏団」の音色、様式の違いもお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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フレスコバルディ(1583-1643):
室内楽と声楽曲 [クレマチス]FRESCOBALDI, G.: Chamber Music (Il regno d'Amore) (Ensemble Clematis)
発売日:2020年03月27日
CD価格:1,425円(税込)
鍵盤作品の巨匠フレスコバルディが、器楽合奏あるいは器楽合奏とソプラノのために残した作品集。クレマチスはRicercarレーベルに数多くの17世紀弦楽作品を録音しているグループで、このアルバムではアルゼンチン出身の鬼才古楽指揮者アラルコンがパートナーとして共演、鍵盤の巨匠の多声音楽世界を死角なく探る好企画となっています。
収録作曲家:
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ブレトン(1850-1923):
弦楽四重奏曲 第1番&第3番 [ブレトン弦楽四重奏団]BRETÓN, T.: String Quartets Nos. 1 and 3 (Bretón String Quartet)
発売日:2020年03月20日
NMLアルバム番号:8.573037
CD価格:1,900円(税込)
数多くのサルスエラで知られるスペイン、サラマンカ出身の作曲家ブレトンの弦楽四重奏曲集。彼が活躍していた当時のスペインは、地元の音楽家たちの尽力もあり、室内楽コンサートが定期的に開催されており、新しい作品が求められていました。作曲家たちは各々「どんな室内楽を書くか」について工夫を凝らしましたが、ブレトンはウィーンの伝統に則った古典的な形式を採用、作品によって幾分かの違いはあるものの、総じてベートーヴェンを思わせるドイツ風の整った作品を書き上げています。 このアルバムには、ブレトンの最初の弦楽四重奏曲である第1番と、スペイン要素を取り入れた、世界初録音となる弦楽四重奏曲第3番を収録。どちらも哀切な表情を湛えた緩徐楽章が印象的な美しい音楽です。作曲家の名を冠した「ブレトン弦楽四重奏団」の演奏です。
収録作曲家:
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イェルク・デームスによる
室内楽作品集
(ベートーヴェン、デームス、J.S.バッハ、シューマン、ドヴォルザーク) [イェルク・デームス(ピアノ)/トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)]Violin and Piano Recital: Irnberger, Thomas Albertus / Demus, Jörg - BACH, J.S. / BEETHOVEN, L. van / DEMUS, J. / DVOŘÁK, A. / SCHUMANN, R.
発売日:2020年03月20日
NMLアルバム番号:Gramola99203
SACD-Hybrid 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
パウル・バドゥラ=スコダとフリードリヒ・グルダとともに「ウィーン三羽烏」と呼ばれたピアニスト、イェルク・デームス。このアルバムには、彼の室内楽奏者としての活動が収録されています。 そして、デームスは優れたピアニストであっただけではなく、作曲家としてもいくつかの作品を残しています。とはいえ、彼が作曲を手掛けたのは晩年になってからで、ウィーンの伝統とフランス印象派の作風が融合されたこれらの作品は彼の親しい友人だけに公開されており、どの曲もほとんど演奏されたことがありません。今回、このアルバムには3曲のデームス作品が収録されており、自然を賛美した色彩豊かな音楽は、聴き手を引き付ける存分な魅力を有しています。 全ての作品でヴァイオリンを演奏しているのは、ザルツブルク出身の若きヴァイオリニスト、イルンベルガー。デームスの信頼が厚く、このアルバムの収録曲以外にも数多くの共演を行い、見事な演奏を聴かせています。
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ブラームス(1835-1897):
〈室内楽作品全集 第6集〉
弦楽四重奏曲/ピアノ五重奏曲 [ストラーダ四重奏団/エリック・ル・サージュ(ピアノ)]BRAHMS, J.: Intégrale musique de chambre, Vol. 6 - String Quartets Nos. 1-3 / Piano Quintet, Op. 34 (Le Sage, Quatuor Strada)
発売日:2020年03月20日
NMLアルバム番号:LBM026
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
エリック・ル・サージュの主導で始まった「ブラームス室内楽作品全集」の第6集は3曲の弦楽四重奏曲とピアノ五重奏曲の組み合わせ。ブラームスにとって「弦楽四重奏曲」というジャンルは室内楽の中でも最も厳格なものであり、偉大なる先人ベートーヴェンを意識したためか、最初の作品が生まれるまでに20曲以上の習作を書きながらも、全て破棄してしまうという慎重さを見せています。そのせいか、ようやく1873年に発表された第1番と第2番のあとは、1875年に第3番を作曲したのみで、以降ブラームスは弦楽四重奏曲を書くことはありませんでした。 フシュヌレ、ネムタヌ、ベルトー、サルクをメンバーとするストラーダ四重奏団は、3つの作品が持つ性格…劇的な第1番、柔和な第2番、明るく軽快な第3番…をくっきり描き分け、若々しい表情を加えることで新鮮な演奏を聴かせます。ル・サージュが加わったピアノ五重奏曲の流麗な演奏も見事です。
収録作曲家:
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The Man Hurdy-Gurdy & Me
スケンプトン(1947-):
室内楽作品集 [アンサンブル・シリヌ]SKEMPTON, H.: Chamber Works (The Man Hurdy-Gurdy and Me) (Sirinu)
発売日:2020年03月20日
NMLアルバム番号:MSV28580
CD価格:2,250円(税込)
過去50年以上にわたり、イギリスで最も国際的に認められた作曲家の一人として活動してきたハワード・スケンプトンは、伝統的な調性を使い叙情的な作品を生み出すかたわら、自身がアコーディオンやレアな楽器を演奏、これらの楽器のための作品を作ることに喜びを見出してきました。このアルバムで登場する「ハーディ・ガーディ」は中世ヨーロッパ発祥の手回しの弦楽器で、バグパイプのような独特な音色を持っています。 このアルバムでは、古楽とワールド・ミュージックを専門として1992年に結成された「アンサンブル・シリヌ」が、創設メンバーのサラ・ストウやマシュー・スプリングの他、現代音楽とワールド・ミュージックのスペシャリスト、オーボエのクリス・レッドゲートやイザベル・カレ(フルート、リコーダー、ガムラン)にクリス・ブラニック(パーカッション)を招いて数々の曲を録音しています。モダン楽器と中世の楽器による独創的な音の世界をお楽しみください。
収録作曲家:
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タイム、スペース&チェンジ
エド・ヒューズ(1968-):
〔オーケストラと室内アンサンブルのための音楽〕
シンフォニア
ピアノ三重奏曲「メディア・ヴィータ」
カックミア : ア・ポートレイト [エド・ヒューズ&ニコラス・スミス(指揮)/オーケストラ・オブ・サウンド&ライト/ニュー・ミュージック・プレイヤーズ ]HUGHES, E.: Sinfonia / Media Vita / Cuckmere: A Portrait (Time, Space and Change) (New Music Players, Orchestra of Sound and Light, N. Smith)
発売日:2020年03月20日
NMLアルバム番号:MSV28597
CD価格:2,250円(税込)
イギリスを拠点に活動する作曲家エド・ヒューズの作品は、オペラから室内楽、管弦楽、ピアノにサイレント・ムービーの音楽まで、世界各地で上演されて人気を博し、数々の賞も受賞しています。 このアルバムに収録された3つの作品には、それぞれ、ヒューズの古楽と詩への興味が色濃く反映されているとともに、イギリスの南東部、サセックス地方の風景や、自然が表現されています。サセックスは人気の観光地ブライトンや、ここにも登場する風光明媚なカックミア・ヘイヴンなど、イギリスでも最も美しく豊かな自然の景色が見られる地域です。そんなサセックスのイメージをもとに作曲された音楽は、イギリスのみならず世界中の聴き手にアピールできる普遍的な魅力に溢れています。
収録作曲家:
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パレステル(1907-1989):
〈室内楽作品集 1〉
弦楽三重奏曲 第1番・第2番
ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
4人の演奏家のための組曲 [アンナ・マリア・スタシキェヴィチ (ヴァイオリン)、カタジナ・ブドニク=ガウォンスカ (ヴィオラ)、マルチン・ズドゥニク (チェロ)、アルカディウシュ・クルパ (オーボエ)]PALESTER, R.: Chamber Music, Vol. 1 (Krupa, Staśkiewicz, Budnik-Galazka, Zdunik)
発売日:2020年03月20日
NMLアルバム番号:RecArt0030
CD価格:2,175円(税込)
ポーランドに生まれ、クラクフとワルシャワで学んだパレステル。積極的に政治的発言を行った彼は第二次大戦中には一時投獄されるものの、1940年代後半にはポーランドで最も偉大な作曲家の一人と目されていました。しかしその後共産党政府と対立して追放され、パリに移住します。 彼の作品がポーランドで再評価されるのは1970年代も後半になってからのことでした。12音技法などを消化した個性的な作風で知られます。ワルシャワ大学財団と同大学図書館の協力による製作されたアルバム。
収録作曲家:
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プーランク(1899-1963):
ピアノ協奏曲
田園のコンセール
ピアノ、オーボエとファゴットの三重奏曲
オーボエとピアノのためのソナタ [マーク・ベッビントン(ピアノ)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/ジャン・レイサム=ケーニック(指揮)]発売日:2020年03月20日
CD価格:2,100円(税込)
イギリスの批評家より「洗練と成熟のピアニスト」と称されるベッビントンがResonus Classicsにて新しいフランス作品シリーズに着手、アルバム・デビューを果たしました。ベッビントンはイギリスの20世紀の音楽を得意とし、過去7作品でBBCミュージック・マガジンの五つ星の高評価を得ています。 ここではプーランクのピアノ作品をとりあげ、ロイヤル・フィルとの共演で「ピアノ協奏曲」と、あまり録音の多くない「田園のコンセール」を収録。「田園のコンセール」は、伝説のチェンバロ奏者ランドフスカの委嘱作品ですが、プーランク自身がピアノを持ちいて頻繁に演奏していたことでも知られています。トリオとソナタにはオーボエ奏者ジョン・ロバーツと、ファゴットのジョナサン・デイヴィースが参加。プーランクの多彩なピアノ作品を楽しめます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第1番 ヘ長調
ブリッジ(1879-1941):
3つのノヴェレッテ
陳銀淑(1961-):
パラメータストリングス [エスメ弦楽四重奏団]String Quartet Recital: Esmé Quartet - BEETHOVEN, L. van / BRIDGE, F. / CHIN, Unsuk (To Be Loved)
発売日:2020年03月13日
NMLアルバム番号:ALPHA590
CD価格:2,475円(税込)
ドイツで活躍の韓国出身弦楽四重奏団、ヨーロッパのコンクールで受賞歴多数の実力派!2016年にケルン音楽大学で結成され、「愛する」という意味の古いフランス語からその名を取ったエスメ弦楽四重奏団。韓国出身の女性4人組で、みな幼馴染というのも面白いところです。2018年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクール優勝をはじめ4つの賞に輝くなど、ヨーロッパ各地のコンクールで高い評価を得ています。 このデビュー・アルバムに収録されたのはベートーヴェン若き日の弦楽四重奏曲とブリッジによる情景的な美しい作品、そしてドイツ(ベルリン)で活躍する韓国の女性アーティストということで彼女たちと共通項の多い、陳銀淑(チン・ウンスク)による前衛的な作品という、個性の全く違う3曲を収録してレパートリーの幅広さを印象付けています。高い技術力と豊かな歌心に支えられた、丁重な表現が彼女たちの持ち味。若々しさと奥深い音楽、個性的な魅力に溢れた素晴らしいアルバムです。
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W.F.バッハ(1710-1784):
2本のフルートのための6つの二重奏曲 [上野 星矢(フルート)/アレキシ・ロマン(フルート)]BACH, W.F.: 6 Duets for 2 Flutes (A. Roman, Seiya Ueno)
発売日:2020年03月13日
NMLアルバム番号:LPDCD105
CD国内盤価格:3,080円(税込、送料無料)
大バッハ=ヨハン・セバスチャン・バッハの長男として生まれたヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ。父から溢れんばかりの愛情と手厚い音楽教育を受け「バッハの息子たちの中では最も才能に恵まれた」と言われたにもかかわらず、夢想家で放埓な性格であったためか、ハレの教会オルガニストを務めたほかは、宮廷に仕えることなどはなく、晩年には大変な苦労をしたことで知られています。しかし、残された作品はどれも個性的で、当時の作風とは一線を画すユニークなものが多く、この「2本のフルートのための《6つの二重奏曲》」も極めて即興的な旋律と、大胆な和声進行など、多くの革新的な工夫が施された魅力的な作品です。 この作品での2本のフルート・パートは対等に扱われており、上野とロマンのフルートは、お互いの旋律を引き立て合いながら、幻想的な世界を作り上げていきます。力強く美しい音色と、息のあった掛け合いから生まれる演奏からは、極上のセンスと音楽性が感じられることでしょう。
収録作曲家:
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Jin Yinジン・イン 黄金の音色
(中国の室内楽作品集) [シヴィタス・アンサンブル]Instrumental Ensemble Music (Chinese) - CHEN, Yi / FUNG, Vivian / LU, Pei / YAO, Chen / ZHOU, Long (Jin Yin) (Civitas Ensemble)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:CDR90000-193
CD価格:2,025円(税込)
2011年、シカゴ交響楽団で活躍するメンバーを中心に結成された「シヴィタス・アンサンブル」による現代の中国系の作曲家の作品を集めた1枚。どの作品も、ユニークな視点で西洋と極東の音楽の繊細な感性を表現しており、現代中国音楽の動向を探る興味深いアルバムに仕上がっています。 冒頭の《ファイブ・エレメンツ》は、ピューリッツァー賞を受賞したジョウ・ロンの作品。チェン・イ《Night Thoughts》は、唐代の詩にインスパイアされて作曲したもので、いずれも作曲家自身がシヴィタス・アンサンブルのために特別に編曲しています。ヤオ・チェンの神秘的な《エマネーションズ・オブ・タラ》は、チベット仏教で尊敬される人物の名前に由来し、やはりアンサンブルのために作曲されました。 ファンの《鳥の歌》では、冒頭と終結部に鳥の呼び声が聞こえてきます。ル・ペイ《窓越しの景色》は、快活かつ叙情的な作品で、アメリカのミニマリズムと中国南部の伝統的な民謡が反映されており、これら3曲はいずれも世界初録音となっています。
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Jazz Impact
バーンスタインへのオマージュ [ジョアン・エンリク・リュナ(クラリネット)]Clarinet Music - BERNSTEIN, L. / GOULD, M. / KAPUSTIN, N. / NAVARRO, O. (Jazz Impact) (Lluna, Garvayo, Bolón, T. García, Doménech)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-22019
CD価格:2,475円(税込)
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スペインとイタリアの想い出
ヴィヴァルディ/ボッケリーニ/
カステルヌオーヴォ=テデスコ/
トゥリーナ:
ギターと弦楽四重奏のための作品集 [シャロン・イズビン(ギター)/パシフィカ弦楽四重奏団]Chamber Music (Guitar Quintet) - BOCCHERINI, L. / CASTELNUOVO-TEDESCO, M. / TURINA, J. (Souvenirs of Spain and Italy) (Isbin, Pacifica Quartet)
発売日:2020年02月28日
NMLアルバム番号:CDR90000-190
CD価格:2,025円(税込)
グラミー賞受賞者であるパシフィカ弦楽四重奏団と、世界的ギタリスト、シャロン・イズビンの共演!弦楽四重奏とギターという珍しい組み合わせによる、スペインとイタリアの作曲家による作品集。 ほとんど耳にすることのない秘曲、カステルヌオーヴォ=テデスコのギター五重奏曲は、セゴビアのために書かれた、非常に高い技巧が要求される難曲。ヴィヴァルディのリュート協奏曲ニ長調RV93は、ここではプホールの編曲による「ギター協奏曲」として演奏されており、瞑想的な第2楽章(ラルゴ)での、イズビン独自の極上な装飾音が印象的です。ボッケリーニの五重奏曲は、18世紀ウィーンの古典的なスタイルにフラメンコ風の趣きが加わった作品。そしてトゥリーナの「闘牛士の弔辞」からはプライベートで静かな祈りが聞こえてきます。
収録作曲家:
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グレースと2台のリュート
15世紀後期の撥弦楽器リュートによる二重奏 [マルク・レヴォン(中世リュート,ギター)/パウル・キーファー(中世リュート)/グレース・ニューコム(歌) ]Lute Duo Music (Two Lutes with Grace - Plectrum Lute Duos of the Late 15thCentury) (Lewon, Kieffer)
発売日:2020年02月28日
NMLアルバム番号:8.573854
CD価格:1,900円(税込)
プレクトラムリュート=中世リュートのデュオは、15世紀後半の西ヨーロッパで活躍していた楽器奏者たちにとって最も人気の高いアンサンブルの一つでした。 このアルバムは、そんな名手の一人で、当時「世界一のリュート奏者」と評されたフェラーレのピエトロ・ダル・キタリーノ(1417-1497頃)にインスパイアされた1枚。残念ながら彼が仲間たちと演奏した音楽の記譜はほとんど残っていませんが、長年に渡って中世の音楽に命を吹き込んでいるマルク・レヴォンとパウル・キーファーが研究を重ね、ティンクトリスやアグリコラなど、キタリーノたちが演奏したであろうレパートリーを丁寧に再現しています。ほとんどの曲は歌を伴いますが、中には器楽だけのものもあり、15世紀のリュート音楽の多彩なアレンジを知ることができます。 味わい深い歌を披露するグレース・ニューコムは、主として中世作品を演奏する“アンサンブル・ルモルム”の創設者兼ディレクターとしても活躍しています。
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スタンフォード(1852-1924):
〈弦楽四重奏曲集 第3集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第2番・第6番 [ダンテ四重奏団]STANFORD, C.V.: String Quartets Nos. 1, 2, 6 (Dante Quartet)
発売日:2020年02月28日
NMLアルバム番号:SOMMCD0607
CD価格:2,250円(税込)
ダンテ四重奏団による「スタンフォード:弦楽四重奏曲全曲録音」の完結盤!第3弾となるこのアルバムには、ベートーヴェンやモーツァルトの暗示も見え隠れする初期の第1番、第2番と、世界初録音となる第6番が収録されています。合唱曲の大家として知られるスタンフォードですが、弦楽四重奏曲の作曲に着手したのは1891年、彼が39歳の時と比較的遅めの出発でした。その際、2曲を完成させた後、その後30年間で6曲を書き上げ、生涯に合計8曲の弦楽四重奏曲を残しています。 今回初録音となる第6番は、1910年の作品で、豊かなコントラストと絶え間ないエネルギーの放出を見せるスタンフォード作品の中でも最も表情豊かな1曲です。今作も実力派アンサンブル、ダンテ四重奏団の演奏でお楽しみください。2020年後半には弦楽五重奏曲第1番&2番の録音が予定されています。
収録作曲家:
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エルスネル(1769-1854):
3つの弦楽四重奏曲 Op.8 [エクリブリウム弦楽四重奏団]発売日:2020年02月21日
CD価格:2,325円(税込)
ポーランド国民音楽の創設者といわれるエルスネル(エルスナー)は、ドイツ系の家系に生まれワルシャワへ移住。彼の名前を一躍有名にしたのは、教え子、フレデリック・ショパンの存在でしょう。ワルシャワ音楽院に入学する前の12歳の時に、エルスネルに音楽理論と作曲を学んだショパンは、生涯深い敬愛を抱き続け、18歳の時にはピアノ・ソナタ第1番を献呈しています。 このようにショパンの師として知られるエルスネルですが、実は27作ものポーランド語による愛国的なオペラを作曲しただけでなく、オラトリオ、室内楽から器楽曲まで多数の作品を残すと同時に、ワルシャワ音楽院では優れた指導者として、ポーランド音楽界の発展に多大な貢献をしました。 この弦楽四重奏曲は、当時大流行していたサロンでの需要に応えて書かれた作品で、とても親しみ易い雰囲気を持っています。演奏は、ポーランドの古楽器演奏のエクリブリウム弦楽四重奏団です。
収録作曲家:
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発売日:2020年02月21日
CD価格:2,475円(税込)
アルメニア音楽の擁護者コミタスによる美しい作品を弦楽四重奏で幼い頃に両親を亡くし神学校で育てられ司祭となった後、ベルリンで音楽を学び、アルメニアの民族音楽復興の立役者となったコミタス(本名:Soghomon Soghomonian)は、グレツキやシュニトケら「旧東側」の作曲家たちと同じく冷戦終結頃から注目されてきました。映画にもなったことで日本でもカルト的な注目を浴びた存在のひとりです。アルメニア民謡に取材した作品を多く作り、イスタンブールで大きな合唱団を率いるなど、アルメニア音楽の擁護者として活動しました。 しかし1915年4月24日、他の約270人ものアルメニア系知識人たちと共に追放されてしまい、その作品の多くは破棄されるという目に遭います。その後生きて帰ったものの立ち直ることが出来ず、亡くなるまでの20年間はパリの精神病院で暮らしました。残った僅かな資料から弦楽四重奏用に編曲された作品が、ここに収録された14曲。いずれもアルメニアの民謡らしい素朴な美しさに溢れています。 併せて収録されたアルメニア系フランス人アレシアンの四重奏曲は、より現代的に洗練された手法でアルメニア音楽の特性を伝えています。 ブリュッセル王立音楽院のアルメニアにルーツを持つ女性奏者たちにより、2016年に結成されたアクタマル弦楽四重奏団。トルコ最大の湖ヴァン湖に浮かぶ、10世紀に建てられたアルメニア教会の遺跡のあるアクタマル島からその名を取り、東西文明の架け橋ともいえるアルメニアに根ざした活動で、多くの作曲家にも支持されています。
収録作曲家:
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Evocación del viejo Madrid
古いマドリードが喚起するもの
(ブランコ、ポンペイ、ゴンバオ 三重奏曲集) [トリオ・アルボス]Chamber Music - BLANCO, E.F. / POMPEY, A.M. / GOMBAO, G. (Evocación del viejo Madrid) (Trio Arbós)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-22015
CD価格:2,475円(税込)
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モーツァルト(1756-1791):
クラリネット五重奏曲 イ長調 K581
ウェーバー(1786-1826):
クラリネット五重奏曲 変ロ長調 Op.34 J.182 [ホセ・ルイス・エステリェス(クラリネット)/ヨウシア四重奏団]MOZART, W.A.: Clarinet Quintet, K. 581 / WEBER, C.M. von: Clarinet Quintet, Op. 34 (Estellés, Jousia Quartet)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-52015
CD価格:2,475円(税込)
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ベートーヴェン(1770-1827):
七重奏曲 Op.20
クラリネット三重奏曲「街の歌」Op.11 [バークリー・アンサンブル 他]発売日:2020年02月21日
CD価格:2,100円(税込)
ベートーヴェン生誕250年、イギリスの若き音楽家たちによる室内楽アルバムの登場です。初期の傑作「七重奏曲」は、クラリネット、ファゴット、ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスという7つの楽器のために書かれており、作曲当時のウィーンで流行した管楽器を伴う色彩豊かなディヴェルティメント風の作品。ベートーヴェンのヒット作の一つです。 「三重奏曲」Op.11は、第3楽章にヨーゼフ・ヴァイクルの人気オペラ「船乗りの恋」のアリアの旋律が使われていることで「Gassenhauer=流行歌(街の歌)」の愛称を持つ親しみやすい作品。ベートーヴェンが、流行中のオペラのメロディをいち早く取り入れて作曲したものです。 バークリー・アンサンブルは、サウスバンク・シンフォニアの若いメンバーで結成され、アンサンブル名はイギリスの作曲家親子、サー・レノックス&マイケル・バークリーの名を冠したもので、20世紀と21世紀のイギリス音楽を広める活動を中心に意欲的に活動しています。
収録作曲家:
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チューリヒ中央図書館の音楽部より
ハンス・フーバー(1852-1921):
ピアノ三重奏曲 変ホ長調 Op.20
ヘルマン・ゲッツ(1840-1876):
ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.1 [トリオ・フォンテーヌ]GOETZ, H.: Piano Trio, Op. 1 / HUBER, H.: Piano Trio, Op. 20 (Trio Fontane)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:SM336
CD価格:1,950円(税込)
スイスのチューリッヒ中央図書館音楽部は1971年の設立。ヨーロッパ、特にスイスの過去200年分の手稿譜のみならず、様々な資料や録音音源なども多く所蔵しており、ワーグナー作品に関する資料も多数保管するアカデミックで重要な組織です。 このアルバムはそのコレクションの中から、スイスで活躍した二人の作曲家によるピアノ三重奏曲を収録しています。ハンス・フーバーは、スイスで生まれライプツィヒ音楽院でライネッケに師事。バーゼル音楽院の楽長にまで上りつめ、ブラームスなどと深い親交がありました。もう一人はドイツで生まれスイスに移住した作曲家でピアニストのヘルマン・ゲッツ。ピアノをベルリンでハンス・フォン・ビューローに師事。たくさんのピアノ曲とピアノを伴う室内楽を残しました。 演奏しているトリオ・フォンテーヌは2002年に結成されたピアノ三重奏団で、スイスを代表するカルミナ四重奏団のチェロ奏者ゲルナーに師事。才能を認められ様々な財団から援助を受け、研鑽を積んだスイス所縁のアンサンブルです。
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ドッジソン(1924-2013):
〈室内楽作品集 第5集〉
〈管楽器のための音楽 第2集〉
木管とピアノのための五重奏曲
セレナード/「ベアマンの宝物」他 [マニャール・アンサンブル/オリヴィア・ジャグアーズ(ハープ)]DODGSON, S.: Chamber Music, Vol. 5 - Music for Winds II (Magnard Ensemble)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:TOCC0499
CD価格:2,175円(税込)
ロンドン生まれの作曲家、スティーヴン・ドッジソンの室内楽作品集。この第5作目は木管楽器を主体とした作品集で、この編成では第1集(TOCC-453)に続く2枚目のアルバムとなります。 ホルンとハープという珍しい組み合わせの二重奏曲をはじめ、ウェーバーの旋律が自由自在に発展する「ベアマンの宝物」、プーランクの洒脱さを兼ね備えた「木管とピアノのための五重奏曲」など、バロック風の端正な曲や、濃密な曲などヴァラエティ豊かな作品が並んでいます。
収録作曲家:
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グレツキ(1933-2010):
〈弦楽四重奏曲全集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第3番「… Songs Are Sung」
2つのヴァイオリンのためのソナタ [ティペット四重奏団-8]GÓRECKI, H.M.: String Quartets (Complete), Vol. 2 - No. 3 / Sonata for 2 Violins (Tippett Quartet)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:8.574110
CD価格:1,900円(税込)
神秘的な美しさを持つ「悲歌のシンフォニー」で知られる作曲家グレツキ。しかしデビューしたばかりの頃は、衝撃的な音を好む“前衛的な作曲家”としてミヒャエル・ギーレンからも絶賛されたほどの存在でした。 このアルバムに収録されている「2台のヴァイオリンのためのソナタ」でも冒頭から激しい音のぶつかり合いが炸裂。後期の作風でグレツキに親しんでいる人にとっては、この作品は異端とも思えることでしょう。 それに対して「弦楽四重奏曲 第3番」は幾度もコラボレーションを行っていたクロノス・クァルテットのために書かれ、1995年に完成されるも何度かの改訂を施し、ようやく2005年に初演された曲。各々の旋律が対話を繰り返しながら進行し、時には前衛的な響きも用いつつ、最後はチェロの癒しの調べで締めくくられるというグレツキの30年間にわたる作曲生活を総括する長大な作品です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ小品と断片集 [セルジオ・ガッロ(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Pieces and Fragments (Gallo)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:8.574131
CD価格:1,900円(税込)
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ヴァスクス(1946-):
〔ピアノ三重奏曲集〕
孤独な天使
エピソードと終わりなき歌
平原の情景 [トリオ・パラディオ]VASKS, P.: Piano Trio Works - Lonely Angel / Episodi e canto perpetuo / Plainscapes (Trio Palladio)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:ODE1343-2
CD価格:2,475円(税込)
交響曲、協奏曲、合唱曲などの分野で近年注目を集めるラトヴィアの現代作曲家ヴァスクス。初期の頃は前衛的な作風でしたが、最近はラトヴィア民謡を効果的に採り入れた旋律的な作品を発表しています。 このアルバムには1985年に書かれた幾分前衛的な「エピソードと終わりなき歌」を中心に、21世紀になってからの2つの作品が収録されています。「Plainscapes 平原の情景」は2002年にウィーンで初演されたヴァイオリン、チェロ、合唱のための曲を、ピアノ三重奏曲へと編曲したもの。草原を吹き抜ける風の音がヴァイオリンで奏されるという原曲が、更に静謐な作品へと置き替えられています。「孤独な天使」は美しいヴァイオリン・ソロと弦楽合奏伴奏版が知られていますが、ピアノ三重奏版では凝縮した響きが楽しめます。 ラトヴィア国内で活躍する三人の奏者による“トリオ・パラディオ”の演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年5月号)★-
椿三重奏団
メンデルスゾーン&ブラームス:
ピアノ三重奏曲 第1番 [椿三重奏団(高橋多佳子/礒絵里子/新倉瞳)]MENDELSSOHN, Felix / BRAHMS, J.: Piano Trios / MONTI, V.: Csárdás (Tsubaki Trio)
発売日:2020年02月19日
NMLアルバム番号:MECO-1057
SACD-Hybrid国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
満を持しての椿三重奏団のデビュー盤である。 高橋多佳子(ピアノ)、礒絵里子(ヴァイオリン)、新倉瞳(チェロ)――この3人はそれぞれソリストとしての活動も充実している一方で、今回のトリオ結成に至るまでに10年以上の共演の積み重ねがあるという。特に礒と高橋はデュオとしては 2004年頃から続けてきた。新倉と高橋はショパンのチェロ・ソナタのレコーディングもあった。3人での演奏回数も多い。これは、決して一朝一夕のものではなく、お互いの音楽性をよく知りぬき、息の合ったアンサンブルに確信を持った上でのトリオ結成なのである。 「椿三重奏団」のネーミングは、愛知県幸田町のつばきホールに由来する。そこでコンサートをおこなった後の打ち上げで、「やっぱりこの3人でぜひ続けていこう」と一致したことがきっかけになっているとのこと。椿は日本原産の花であり、特に白い椿には「完璧な美しさ」という花言葉もある。トリオではなく三重奏団にしたのは、渋いと言われる室内楽のフィールドで本格的にやっていこうという気持ちの表れでもある。 「この7年くらいで、ヴァイオリンを弾くこと、音の乗せ方が、少しわかってきたような気がする。昔に比べると、音を出すことがいい意味でラクになってきた」と礒は言う。一方の高橋も「若い頃とは何かが違う。感覚的には今がバランスがとれていて一番巧いと思う。歳をとることもいいと感じている」。 近年ますます充実した活動を繰り広げている2人から見ると、より若い世代の新倉の演奏は、常にインスピレーションと刺激を与えられるものだったという。それは筆者にも納得できる、思い当たる点がある。2018年10月に Hakuju ホール15周年記念コンサートで彼女が藤倉大作曲の「osm」を弾いたとき、その鬼気迫るような音楽に、こんなすごい演奏をする人になったのかと圧倒された。 新しいことにどんどんチャレンジしていく新倉のポテンシャルは、周囲に大きな影響を与える。今回、レコーディングの様子も拝見させていただき、思ったことは、3人ともリラックスしながらの音楽への集中の持って行き方が見事で、さすがに場数をたくさん踏んできたプロならではの仕事ぶりだなということである。 今後は、レパートリーとしてピアノ三重奏曲の古今の本格派の名作をどんどん増やし、アンサンブ ルの面白さをライヴで楽しめるようにしていきたいという。「元気なら90歳まで弾きたい」という彼女たちのこと、東京だけでなく全国津々浦々にまで、時間をかけて、本物の室内楽を届けていってくれることだろう。 解説:林田直樹
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『海から来たレディ』
― ヴァイオリンとチェロによる二重奏、18世紀から21世紀へ [キアーラ・ザニージ(ヴァイオリン)、ジョヴァンニ・ソッリマ(チェロ)]Violin and Cello Recital: Zanisi, Chiara / Sollima, Giovanni - VIVALDI, A. / SOLLIMA, G. / BARSANTI, F. / BREVAL, J.B. (The Lady from the Sea)
発売日:2020年02月14日
NMLアルバム番号:A468
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
今をときめくソッリマが、バロックの異才と解き明かす「異形のデュオ」の系譜2019年の来日でも大きな話題を呼んだイタリアのチェロ奏者=作曲家ジョヴァンニ・ソッリマ。弦楽器の機能を知り尽くしたうえで繰り出される音は精悍にして妖艶、時に異国情緒をはらみつつもクラシカルな端正さを失わず、多方面にわたるリスナーを魅了してきました。 バロック楽器へのまなざしも熱い21世紀型のプレイヤーとしても独特の存在感をあらわしつつあるソッリマが今回、イル・ジャルディーノ・アルモニコやラ・ディヴィナ・アルモニアなどイタリア最前線の古楽器グループであざやかな活躍をみせてきたバロック・ヴァイオリン奏者キアーラ・ザニージとタッグを組み、ヴァイオリンとチェロでバロック・古典・近現代をまたぐ痛快なアルバムを世に問います。 アルバムタイトルの「海から来たレディ」とは彼らも乗船する一艘の外洋艇、レディ・ローレンのこと。さまざまな事情を抱えた人々と船上生活をともにする彼らのプログラムから生まれた今回のアルバムには、チェンバロなどを伴わずチェロだけが低音部を支えるバロック後期特有の新技法にもとづく曲が多数含まれていながら、時に古典派のブレヴァルや近代ロシアの名匠グリエール、そしてソッリマ自身の新作も織り交ぜた厳選選曲。18世紀作品では弓を持ち替え、作品の様式に合った古楽奏法も繰り出しながら、デュオとしてはやや珍しいこの編成ならではの音楽美を縦横無尽に堪能させてくれます。 ピリオド奏法がもはや大前提として存在する21世紀ならではの室内楽の形、聴き逃せない欧州音楽の最前線です。
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イギリスのピアノ三重奏曲集
(エリコット、テイラー、ボートン、フォレスター、ワーナー) [トリオ・アニマ・ムンディ]Piano Trios (English) - BOUGHTON, R. / COLERIDGE-TAYLOR, S. / ELLICOTT, R. / FORRESTER, J.C. / WARNER, H.W. (Trio Anima Mundi)
発売日:2020年02月14日
NMLアルバム番号:DDA25158
CD価格:2,250円(税込)
エルガーやディーリアスの影に隠れた、英国ロマン派の知られざる5人の作曲家によるピアノ三重奏曲に光を当てたアルバム。 エリコットは、ロイヤル・アカデミーで学んだ女性作曲家。デビューした1880年当時は管弦楽作品でかなりの成功を収めていました。コールリッジ・テイラーは、かのエルガーがある音楽祭より合唱曲の委嘱を受けた際、多忙過ぎたため自身の替わりとして「才能あふれる若者」として紹介した存在。ボートンは、ロスチャイルド家の支援を受け、スタンフォードに師事した作曲家。このアルバムには、傾倒していたケルト神話にちなんだ作品が収録されています。フォレスターはオルガニストや合唱指揮者として活躍しながら、印象派風の作品を残しています。ワーナーはヴィオラ奏者として有名で、ロンドン弦楽四重奏団のメンバーでもありました。 彼らの作品を、オーストラリアで活躍する藤村健史がピアノを担当する2008年に結成されたトリオ・アニマ・ムンディが演奏しています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲集
第13番「ロザムンデ」D.804
第14番「死と乙女」D.810 [フィッツウィリアム弦楽四重奏団]SCHUBERT, F.: String Quartets Nos. 13 and 14, "Death and the Maiden" (Fitzwilliam String Quartet)
発売日:2020年02月14日
NMLアルバム番号:DDA25197
CD価格:2,250円(税込)
50年の歴史を誇るフィッツウィリアム弦楽四重奏団によるシューベルトの後期弦楽四重奏集です。彼らが取り上げているのは、1824年、晩年のシューベルトが病に侵されながら書き上げた「ロザムンデ」と「死と乙女」。どちらの曲も、死に魅せられた人間の緊張感や不安感と、時たま訪れる安息が描かれた名作です。この演奏には、ガット弦使用の古楽器が用いられており、シューベルト時代の響きを反映した正統的、かつ堂々とした表現が見事です。 フィッツウィリアム弦楽四重奏団は、1968年にイギリスで結成されたアンサンブル。ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲ツィクルスが作曲家本人に認められ、後にそれをDECCAレーベルでセッション録音し、高い評価を得ました。メンバーの交代はあるものの、創立50周年を迎えた今も、変わらずイギリスを中心に活動を続けています。
収録作曲家:
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カプースチン(1937-):
サクソフォンのための室内楽作品集 [エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)/ペーター・ブルーンス(チェロ)/クレール=オプスキュール・サクソフォン四重奏団]KAPUSTIN, N.: Saxophone Chamber Music (E. Blumina, P. Bruns, Clair-Obscur Saxophone Quartet)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:C5369
CD価格:2,475円(税込)
1930年代からソビエト連邦でビッグバンドの一員としてジャズを演奏、アレンジしていたカプースチンですが、彼が興味を抱いていたのは「クラシック音楽」であり、ジャズのイディオムを取り入れることで、次々と新たなスタイルが生まれ、このジャズ風のクラシック作品は現在世界中で高い人気を誇っています。 このアルバムにはサクソフォンを効果的に用いた3つの作品を収録。2つの編曲作品は、どちらもカプースチンが認めたという出来栄えであり、素晴らしいアンサンブルで高く評価されるクレール=オプスキュール・サクソフォン四重奏団の闊達な演奏でお楽しみいただけます。また五重奏曲には、ロシア近代作品の見事な解釈で知られるピアニスト、エリザヴェータ・ブルーミナが参加、二重奏では名手ペーター・ブルーンスがチェロを弾くなど、素晴らしいゲストにも注目です。
収録作曲家:
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シュテール(1874-1967):
〈室内楽作品集 第4集〉
組曲 Op.76
弦楽四重奏曲 第2番 変ホ長調 Op.86
弦楽四重奏曲 第3番 イ短調 Op.92 [シュテファン・コッホ(チェロ)/コノール・ネルソン(フルート)/ヴェルダ・ケリー(ヴァイオリン)/プリシラ・ジョンソン(ヴァイオリン)/ユディト・テースドレ(ヴァイオリン)/スーザン・シュライバー(ヴィオラ)/マリー・シチリアーノ(ピアノ)]STÖHR, R.: Chamber Music, Vol. 4 (C. Nelson, V. Kelly, P. Johnson, J. Teasdale, S. Schreiber, S. Koch, M. Siciliano)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:TOCC0536
CD価格:2,175円(税込)
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスの迫害により祖国を追われ、アメリカに亡命した作曲家。ウィーン音楽院ではローベルト・フックスに作曲を学び、アカデミーの劇場でコレペティートルを務めながら、音楽理論、作曲、音楽史の教師となり、室内楽の指導も始め、1915年には引退したフックスの後任として教授に昇格。順風満帆の生活を送っていましたが、1938年には音楽院を追われ、アメリカへと移住します。しかし不自由な生活の中でも彼は作曲を続け、93年という長い生涯を全うし7つの交響曲をはじめ、室内楽、歌曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。 このアルバムに収録された3曲は、アメリカに移住してからの作品ですが、生活の不安を感じさせることのない、旋律にあふれた想像力豊かな楽想に満たされています。なかでも穏やかな「セレナード」の美しさが印象的です。
収録作曲家:
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ピーター・ディキンスン(1934-):
〈独奏と室内楽作品集〉
ヴァイオリン・ソナタ
独奏ヴァイオリンのための「エア」
独奏ヴァイオリンのための「メタモルフォシス」
弦楽四重奏曲 第1番・第2番他 [ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン)/ロデリック・チャドウィック(ピアノ)/クロイツァー弦楽四重奏団]DICKINSON, P.: Instrumental and Chamber Music (Skaerved, R. Chadwick, Kreutzer Quartet)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:TOCC0538
CD価格:2,175円(税込)
数十年に渡り、英国の音楽界の重鎮として君臨するピーター・ディキンスン。作品によってスタイルを変貌させることで知られ、オルガン曲ではまるでバロック期の作品のようなスタイルを用いてみたり、「ヨハネの黙示録のためのミサ曲」では鳴り響く不協和音の中から悲痛な叫びが聞こえてくるといったリアリティのある作品を書いています。 このアルバムでも、例えば、ヴァイオリンが激しく自在に動き回る「ヴァイオリン・ソナタ」と繊細で抒情的な「エア」の雰囲気の違いの大きさに驚くことでしょう。このアルバムは、作曲家と演奏者が緊密に協力した上で録音されました。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年5月号)★-
J.S.バッハ(1685-1750):
2台のチェンバロのための協奏曲集
BWV 1060-1062
(チェンバロ2台と弦楽器5名の室内楽編成による) [オリヴィエ・フォルタン、エマニュエル・フランケンベルフ(チェンバロ独奏) アンサンブル・マスク(古楽器使用)]BACH, J.S.: Concertos for 2 Keyboards, BWV 1060-1062 (Fortin, Frankenberg, Masques)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:ALPHA572
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
18世紀の最先端としてのバッハ像を、当時最も一般的だった室内編成で!バッハは若い頃からオルガンの名手として頭角をあらわし、後年はチェンバロ演奏でもたくみな即興を聴かせたことで知られています。息子たちをはじめ腕利きの門弟も多く、ライプツィヒに移りコレギウム・ムジクムの指揮も任されるようになってからは、複数台のチェンバロと弦楽器が共演する二重協奏曲・三重協奏曲も続々仕上げてゆきました。 バッハの伝記作者フォルケルによれば、ただでさえ独奏者の数が多いためか、これらの協奏曲は弦楽器奏者が各パートひとりずつの室内編成で演奏される、という前提があったようです。しかし今日、これら2台のチェンバロのための協奏曲をそのような室内楽編成で録音した例というのは、きわめて稀といわざるを得ません。 ラ・フォル・ジュルネTOKYOでたびたび来日もしている国際派の古楽器集団アンサンブル・マスクの最新新譜は、そうした当時流儀の極小編成でバッハの二重鍵盤協奏曲全3曲を網羅したアルバム! チェンバロには18世紀ドイツの楽器をモデルとした綿密な再現楽器が使われ、俊才二人の闊達なソロのかたわら、弦楽パートは低音部をチェロ&コントラバスで重ねている以外は各パートひとりずつ。この編成だからこその見通しのよいサウンドのなか、明確に浮かび上がる音の綾の複雑さ……バッハの偉大さにも改めて気付かされる充実の新録音、さすがAlphaのリリースだけはある傑作盤の登場と言えるでしょう。 ライプツィヒ・バッハ協会にも名を連ねる碩学ペーター・ヴォルニーが、最新の知見にもとづいた作品解説を寄せている点も注目に値します。
収録作曲家:
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ヴァイグル(1881-1949):
弦楽四重奏曲 第7番・第8番 [トーマス・クリスティアン・アンサンブル]WEIGL, K.: String Quartets Nos. 7 and 8 (Thomas Christian Ensemble)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:555201-2
CD価格:1,800円(税込)
最近注目が高まる「退廃音楽」作曲家の一人カール・ヴァイグル。cpoレーベルからの2枚目のリリースは、ヴァイグルの最後の作品となった弦楽四重奏曲第7番と第8番の組み合わせ。作曲家の生前に演奏されることがなかった晩年の2曲で、1956年にニューヨークで初演された第7番、1973年にリンカーンセンターで初演された第8番。どちらの曲も抒情性を湛えた豊かな音楽であり、この時代の作品にしては、ほとんど不協和音が使われていません。しかし和声の変化やユニークな転調などで、夜の孤独や、漂う悲劇性などがしっかり表現されています。 演奏する「トーマス・クリスティアン・アンサンブル」はウィーン・フィルのメンバーを含む名手たちの集まり。各々の音楽性を生かしながら巧みな演奏を披露しています。
収録作曲家:
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カステレード(1926-2014):
〈フルートのための作品全集 第2集〉
影と光/組曲形式のソナタ
音楽/木管五重奏曲/ベル・エポック [コブス・デュ・トワ(フルート)/アンテロ・ウィンズ(アンサンブル) 他]CASTÉRÈDE, J.: Flute Works (Complete), Vol. 2 - Ombres et clartés / Sonate en forme de Suite / Musique / Wind Quintet (du Toit, Doreen Lee)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:8.573950
CD価格:1,900円(税込)
1926年生まれのジャック・カステレード。代表作「フルート吹きの休日」などが収録された第1集(8.573949)に続くフルート作品全集の第2集には「木管五重奏曲」を含む、一層多彩な曲が収録されています。 カステレードが“ローマ賞”を受賞した1853年に作曲された五重奏曲は、フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットという伝統的な編成による作品。ガーシュウィンの「パリのアメリカ人」を思わせる軽快な旋律で幕を開け、時にはプーランクを思わせる印象的な部分もある聴きごたえのある曲です。他にはランパルのために書かれた「組曲形式のソナタ」やハープと三重奏曲を伴う音楽、簡潔な形式が古典派の作品を彷彿させる「ベル・エポック」などフルート(ピッコロ)が大活躍する作品が並びます。 第1集と同じくコブス・デュ・トワが華麗な技巧で曲をまとめます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈弦楽四重奏のためのフーガと希少作品集〉
大フーガ/前奏曲とフーガ他 [ファイン・アーツ弦楽四重奏団]BEETHOVEN, L. van: Fugues and Rarities for String Quartet (Fine Arts Quartet)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:8.574051
CD価格:1,900円(税込)
2020年ベートーヴェン・イヤーに寄せる希少作品の登場。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、彼の全作品の中でも人気の高いジャンルですが、構想段階で破棄された曲や、ほとんど演奏されない曲も存在しており、これらをまとめたこの1枚はベートーヴェンを知る上での重要な資料になることでしょう。 まず冒頭に置かれた弦楽四重奏曲ヘ長調は、後に「第1番」として出版される曲の初期ヴァージョン。出版前に念入りに校訂を行ったというエピソードが伝えられており、ベートーヴェンの創作プロセスを垣間見ることのできる興味深い作品です。他には「弦楽四重奏曲第13番」の終楽章として書かれた大フーガ、初期の珍しいフーガなどの小品が並び、その中にはヘンデル作品の編曲版も含まれています。
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マサイアス(1934-1992):
時と永遠の幻影
声楽作品と室内楽作品集 [ジェレミー・ヒュー・ウィリアムズ(バリトン)/ブライアン・ルース(フルート) 他]MATHIAS, W.: Songs and Chamber Music (A Vision of Time and Eternity) (J.H. Williams, Luce, Fraker, Glazier, Kantor, L.R. Roth, Paula Fan, R. Woods)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:8.574053
CD価格:1,900円(税込)
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ゴメス(1979-):
〈室内楽作品集〉
思い出/ヴァイオリン・ソナタ
死の神/夜の音楽他 [サラ・サーロー(クラリネット)/カルラ・サントス(ヴァイオリン)/ナンシー・ジョンソン(ヴィオラ)/ミゲル・フェルナンデス(チェロ)/サウル・ピカド(ピアノ)]FARIA GOMES, P.: Chamber Works (Thurlow, Santos, N. Johnson, M. Fernandes, Picado)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:8.579029
CD価格:1,900円(税込)
1979年リスボン生まれの作曲家ファリア・ゴメスの室内楽作品集。4歳からピアノを学び、リスボンで初期の音楽教育を受けた後、ロンドンの王立音楽院で作曲の修士号と博士号を取得。ポルトガルで8年間教職に就き、香港で1年過ごしてから、2015年の時にウェールズに定住しています。 世界中を飛び回るファリア・ゴメスですが、彼の室内楽作品のほとんどはポルトガル時代に書かれており、作品の根底は生まれ故郷にあることを彼自身も強調しています。最新作の「ヴァイオリン・ソナタ」(2018)でも先鋭的な作風の中に民謡の要素が巧みに織り込まれており、第2楽章では敢えて“美しい旋律”が採用されるなど、様々な仕込みが施されています。
収録作曲家:
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クック(1906-2005):
〔室内楽作品集〕
ピアノ三重奏曲/ピアノ四重奏曲/ピアノ五重奏曲 [プレイエル・アンサンブル]COOKE, A.: Piano Trio / Piano Quartet / Piano Quintet (Pleyel Ensemble)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:MPR105
CD価格:2,175円(税込)
イギリスに生まれてドイツでヒンデミットに師事、母国では兵役を挟んで多くの学校で教鞭を取り、多数の室内楽作品を中心に作品を残したクック。その作風は近代性を帯びながらもロマンティシズムに溢れるもので、英国らしい爽やかさも備えたたいへん美しいもの。1969年の作品である五重奏曲はやや先鋭的で作風も重くなり、聴き応えが大いに増します。 プレイエル・アンサンブルは王立ノーザン音楽大学の出身アーティストを中心として2011年に結成されたアンサンブルで、室内楽の歴史に輝かしい足跡を残した作曲家プレイレルの名を冠しています。自分たちの母校の教壇にも立っていた作曲家の作品を、瑞々しく伸びやかに楽しませてくれるアルバムです。
収録作曲家:
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フルート・ブリランテ
ロマン派のフルート作品集
(フンメル、ライヒャ、クーラウ、ウェーバー) [マグダレーナ・ピルヒ(ロマンティック・トラヴェルソ・フルート/Wilhelm Liebel, Dresden 1830年頃)、マレク・ピルヒ(スクエア・ピアノ/Pehr Rosenwall, Stockholm 1840年頃)、バルトス・ココーサ(チェロ/Antonio Stradivari, Cremona 1701年)]Flute Recital: Pilch, Magdalena - HUMMEL, J.N. / REICHA, A. / KUHLAU, F. (Flauto Brillante)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:RecArt0003
CD価格:2,175円(税込)
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20世紀ポーランドの弦楽四重奏曲
(パヌフニク、バツェヴィチ、シマノフスキ) [ディヴェルソ弦楽四重奏団]Chamber Music - PANUFNIK, A. / BACEWICZ, G. /SZYMANOWSKI, K. (20th Century Polish String Quartets) (Diverso String Quartet)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:RecArt0024
CD価格:2,175円(税込)
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TAKE FOUR
トロンボーン四重奏曲集 [TROMBQUARTET トロンボクァルテット]Trombone Quartets - BACH, J.S. / BEETHOVEN, L van / DEBUSSY, C. / HAYDN, J. / KERN, J. / ROLLINS, S. / TCHAIKOVSKY, P.I. (Take Four) (TrombQuartet)
発売日:2020年01月31日
NMLアルバム番号:RecArt0029
CD価格:2,175円(税込)
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.29
弦楽五重奏曲 ハ短調 Op.104
フーガ ニ長調 Op.137 [ケルンWDR交響楽団チェンバー・プレイヤーズ]BEETHOVEN, L. van: String Quintets, Opp. 29 and 104 / Fugue, Op. 137 (West German Radio Symphony Orchestra Cologne Chamber Players)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:ALPHA585
CD価格:2,475円(税込)
ケルンWDR放送響とALPHAレーベルのコラボレーション第1弾ケルンWDR放送響のメンバーにより様々なアンサンブルのアルバムをリリースする企画の第一弾。2017年にPentatoneレーベルからリリースしたブラームスが好評を博した弦楽五重奏のメンバー(第2ヴァイオリンのみ入れ替え)による、ベートーヴェンが登場です。 まだ若々しさを残す1801年作曲のOp.29と、手法も曲想もたいへん充実した1817年作曲のダイナミックなOp.104、同じ年に書かれごく短い曲の中に複雑な技法を盛り込んだフーガOp.137を収録。経験豊富なメンバーならではの深い譜読みとしなやかで力強いアンサンブルが、作品の魅力を十二分に伝える快演です。
収録作曲家:
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THE YOUNG BEETHOVEN
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ四重奏曲集 WoO 36 [メレト・リュティ(ヴァイオリン)/朝吹 園子(ヴァイオリン)/アレクサンドル・フォスター(チェロ)/レオナルド・ミウッチ(歴史的ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Quartets, WoO 36, Nos. 1-3 (The Young Beethoven) (Lüthi, Sonoko Asabuki, A. Foster, Miucci)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:CDS7854
CD価格:2,325円(税込)
幼い頃より音楽の才能を発揮、父親の厳しい指導にも耐えその才能を伸ばしていったベートーヴェン。13歳の頃には、すでに「新しいモーツァルト」として歓迎され、室内楽作品を中心に様々な作品を書き始めました。その中でも最も初期に書かれたのが、1785年頃の「3つのピアノ四重奏曲」です。 当時のパトロン、ヨハン・ゴットフリート・マスティオーの依頼によって作曲された3曲で、全体的にはモーツァルトの影響が大きく、とりわけ1781年にモーツァルトが発表した「6つのヴァイオリン・ソナタ」をモデルにしているとされますが、ところどころ、後のベートーヴェンらしさも感じさせるドラマティックな作品となっているのが特徴です。なかでも、第1番はゆったりした第1楽章で始まり、そのまま激しい第2楽章に突入、第3楽章は変奏曲が置かれるなどユニークな作風を見せ、ベートーヴェンの溢れる才能を示しています。 歴史的楽器(復元も含む)による初のアルバムです。
収録作曲家:
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『イザイへのトリビュート』
知られざるその作品と、献呈された作品を集めて
(エリザベート王妃音楽院ゆかりの演奏者たちによる) [さまざまな演奏家]TRIBUTE TO YSAŸE (A) (Boriso-Glebsky, R. Capuçon, G. Hoffman, Ivanov, Leong, Milstein, Liège Royal Philharmonic)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:FUG758
CD 5枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
音楽家イザイに迫る好企画、2つの協奏曲断章を初録音、デュメイやカプソンも参加!ベルギーの名ヴァイオリニスト イザイと、ベルギー王妃エリザベート・ド・バヴィエールらの構想が後に形となったエリザベート王妃音楽院が贈る、イザイのトリビュート・アルバム。今日大きな評価を得ているとは言い難い、作曲家としてイザイに注目し、ヴァイオリンと管弦楽のための作品や室内楽を収録しています。 このうちDISC1に収録のヴァイオリン協奏曲の断章2つは初録音という貴重なもの。また今日有名となっている他の作曲家の作品で、イザイに献呈され彼が初演を行った曲も収めています。 エリザベート王妃音楽院で教鞭を取ったり、エリザベート王妃記念コンクールで上位入賞を果たすなどした幅広いアーティストが参加しているのも大きなポイント。デュメイ、カプソン、パパヴラミといった大物の名前が含まれるのも嬉しいところです。
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SPANISH PIANO TRIOS
スペインのピアノ三重奏曲集
(マラツ、ペドレル、グラナドス) [トリオ・アルボス]Chamber Music (Piano Trio) - MALATS, J. / PEDRELL, F. / GRANADOS, E. (Spanish Piano Trios) (Trío Arbós)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-122018
CD価格:2,475円(税込)
スペイン・ロマン派を生きた3人の作曲家のピアノ三重奏曲集。ペドレルはグラナドスやファリャの教師として知られる作曲家。ローマ留学時代にスペインの古い音楽を知り、トマス・ルイス・デ・ビクトリアの全作品の校訂をしたことでも知られています。憂鬱な雰囲気に彩られた「夜想曲-三重奏曲」が聴きものです。 グラナドスの親友マラツの三重奏曲は、自身が優れたピアニストであったこともあり、ピアノ・パートの流麗なパッセージが耳に残ります。第2楽章のゆったりとした旋律が美しく、最終楽章は闊達な動きに終始する華麗な作品です。 ほとんど耳にする機会のないグラナドスの三重奏曲は、サロン風の優しい音楽ですが、時折、彼が愛したムーア風やハンガリー風のメロディが聞こえてくるなど、斬新さも盛り込まれています。
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バルトーク/ハチャトゥリアン/ベルク/ミヨー:クラリネット三重奏曲集 [トリオ・ムジカリス]
Chamber Music (Clarinet Trio) - BARTÓK, B. / KHACHATURIAN, A.I. / BERG, A. / MILHAUD, D. (Contrasts) (Trío Musicalis)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-42019
CD価格:2,475円(税込)
第一次世界大戦と第二次世界大戦の狭間である1919年から1938年までに作曲されたクラリネット三重奏曲を通して、不安な時代を音楽で表現するというコンセプト・アルバム。 ハンガリーとルーマニアの舞曲を元にしたバルトークの名曲「コントラスツ」、アルメニア民謡を素材とするハチャトゥリアンのオリエンタリズム漂う三重奏曲、繊細で美しいベルクの室内協奏曲のアダージョ楽章、ジャズの影響が感じられるミヨーの組曲、最後に置かれたストラヴィンスキーの「兵士の物語」。これら様々なスタイルによる5つの曲からは、この時代独自の表現の多様性と、人々の熱い息吹が感じられます。
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ三重奏曲全集 [トリオ・ヴェガ]MOZART, W.A.: Piano Trios (Complete) (Trio Vega)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-92017
CD 2枚組価格:2,850円(税込)
モーツァルトのピアノ三重奏曲は、全部で10曲あるとされますが、このアルバムでは、断片が残るのみのK442と初期の作品とされるK495a(Anh.52)とK501a(Anh.51)は省き、クラリネットが用いられたK498「ケーゲルシュタット」も除外。実質上、6曲が収録されています。その上で1776年に書かれたK254はディヴェルティメントとし、残りの5曲に番号を振り、モーツァルトの充実した時期に書かれた作品としてまとめています。 スイスのヴァイオリニスト、パキンとロンドンで学んだチェリスト、ヴェガ、そして日本のピアニスト矢野泰世による親密な演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈室内楽作品全集 第5集〉
ヴィオラとピアノのためのソナタ集 [エリック・ル・サージュ(ピアノ)/リーズ・ベルトー(ヴィオラ)/サラ・ローラン(コントラルト)]BRAHMS, J.: Intégrale musique de chambre, Vol. 5: Viola Sonatas, Op. 120, Nos. 1 and 2 / 2 Gesänge (Berthaud, Laulan, Le Sage)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:LBM023
CD価格:2,475円(税込)
エリック・ル・サージュが取り組むブラームスの室内楽全集シリーズ、第5集にはヴィオラ・ソナタと同じくヴィオラが活躍する「2つの歌」を収録。 創作活動を中断していた晩年のブラームスが、名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトに出会ったことで、再び作曲意欲を燃やし書き上げた一連のクラリネット作品は、どれも珠玉の名作です。中でもブラームス最後のソナタ作品となった1894年の「2つのクラリネット・ソナタ」はブラームス自身の手によってヴィオラ版に編曲され、現在ではクラリネット版、ヴィオラ版のどちらも愛奏されています。 「2つの歌」は第2番「聖なる子守歌」が1863-64年、第1番「秘めたるあこがれ」が1884年に書かれた曲。編成にアルトとヴィオラが指定された、いかにもブラームス好みの渋く美しい作品です。 今作では若き名手リーズ・ベルトーがヴィオラを担当、味わい深い音色でしみじみとした旋律を奏でています。歌曲ではFuga Liberaレーベルからアルバムをリリースするサラ・ローランが参加、3人の響きが溶け合う瞬間をお楽しみください。
収録作曲家:
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サントス(1924-1988):
〈室内楽全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番 ニ短調 Op.4
弦楽四重奏曲 第2番 Op.27
弦楽六重奏曲 Op.65 [ロペス・グラサ四重奏団]BRAGA SANTOS, J.: Chamber Music (Complete), Vol. 1 (Braga Santos, I. Lima, Quarteto Lopes-Graça)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:TOCC0207
CD価格:2,175円(税込)
ジョリー(ジョリ)・ブラガ・サントスは20世紀ポルトガルにおける最も重要な作曲家の一人。初期の作品はロマン派の様式に拠っていますが、1960年頃を境に作風が変化、半音階主義と民族音楽を巧みに取り入れるようになり、一時期はイギリスの作曲家、ヴォーン・ウィリアムズやモーランから影響を受けた色彩豊かな作品を書き上げています。 この第1集では1945年、ブラガ・サントス21歳の時に書かれた弦楽四重奏曲第1番、1986年作曲の弦楽六重奏曲まで、およそ40年の間に書かれた3つの作品を聴くことができ、ブラガ・サントスの様々な作風を味わえます。中でも、弦楽四重奏曲第2番、第2楽章で聴かれる息の長い旋律は強く印象に残ります。
収録作曲家:
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パリの『黄金の間』
~バロック宮殿で聴く
コンセール・ド・ラ・ロージュの古楽器演奏
(リュリ、ハイドン、ヘンデル、クープラン、ダヴィド、マレ、ラモー、モーツァルト、プラン、ボッケリーニ、ヴィヴァルディ、シャルパンティエ) [コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)、ジュリアン・ショーヴァン(指揮&ヴァイオリン独奏)、タミ・クラウシュ(フルート)、ジュスタン・テイラー(チェンバロ)、トーマス・ダンフォード(テオルボ)、ジョディ・デヴォス(ソプラノ独唱)、カンビーニ四重奏団(ジュリアン・ショーヴァン〔vn1〕、カリーヌ・クロクノワ〔vn2〕、ピエール=エリック・ニミロヴィチ〔va〕、酒井淳〔vc〕)]発売日:2020年01月17日
Blu-ray国内仕様 日本語解説・歌詞対訳付価格:4,400円(税込、送料無料)
バロック屈指の名画が並ぶパリの宮殿。フランスに愛された傑作を古楽器演奏で!パリの只中、コンコルド広場にほど近い18世紀の宮殿。ルイ14世の治世末期にトゥールーズ伯の別邸として使われていたこの宮殿はナポレオン時代以降、現在にいたるまでフランス銀行の所有になっていますが、その「黄金の間」はグイード・レーニやピエトロ・ダ・コルトーナなど、西洋絵画史を語るうえでは欠かせないバロック大画家たちの傑作をあざやかな内装に組み込んだ、訪れる者を陶然とさせずにはおかない豪奢な内装が魅力。フランス古楽シーン最前線をゆく名手が揃うコンセール・ド・ラ・ロージュをこの大広間に招いての演奏会ライヴとその音楽を堪能しながら、細部に至るまで洗練された美を誇る宮殿内をじっくり鑑賞できる映像作品が登場します。 演奏曲目には、この宮殿がアクティヴな社交の場として機能したであろうバロック~ロココ期のフランスで、とくに愛されていた内外の作曲家の名曲を中心に厳選。コンセール・ド・ラ・ロージュのメンバーで構成されているカンビーニ四重奏団(チェロは昨今クリストフ・ルセとの来日公演も大好評だった酒井淳)もモーツァルト、ボッケリーニなどの逸品で味わい豊かな演奏を聴かせ、欧州で古楽シーンのみならず歌劇界でも急速に注目を集めているジョディ・デヴォスの独唱も精妙。ハイドン作品は独奏パートが多く、18世紀そのままの内装をバックにした各パートの古楽器演奏を細部まで楽しめるショットが続々です。 フランスの音楽映像監督として広範な活躍をみせてきたアンディ・ゾマーの視点はみごとなもので、古楽器演奏の粋をきわめた解釈を存分に味わいながら18世紀フランスへタイムスリップできる、夢のような一作に仕上がっています。
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ハルトマン(1836-1898):
〈室内楽作品集〉
ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.5
弦楽四重奏曲 イ短調 Op.14
弦楽四重奏曲 ハ短調 Op.37 [エリザベス・ツォイテン・シュナイダー(ヴァイオリン)/ニコラ・デュポン(ヴァイオリン)/トニー・ニス(ヴィオラ) 他]HARTMANN, E.: Piano Quintet / String Quartets, Opp. 14 and 37 / Andante and Allegro (E. Schneider, N. Dupont, Nys, J. Grimm, D. Blumenthal)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:8.226183
CD価格:2,475円(税込)
1836年、エミール・ハルトマンはデンマークの作曲家、ヨハン・ペーター・エミリウス・ハルトマンの息子として芸術一家に生まれました。幼少時から作曲を学びましたが、故郷デンマークでは父の影に隠れがちな存在で、留学先のドイツで活躍の場を広げたようです。 ハルトマン作品の多くは、楽譜も残っておらず、長い間忘れ去られていましたが、このアルバムでは、デンマークのヴァイオリニスト、エリザベス・ツォイテン・シュナイダーが、ハルトマンが得意とした室内楽に光を当て、ドイツとベルギーから精鋭音楽家を集めて録音、ハルトマンのロマンティックで美しく技巧的な作品を蘇らせました。ライナーノーツにはシュナイダーのハルトマン作品への想いが綴られています。 シュナイダーは、デンマークで生まれ1981年にデビュー。その後米国に留学し、様々な賞を受賞。デンマーク王立管弦楽団やデンマーク国立放送交響楽団の首席を務め、現在はデンマーク音楽アカデミーで後進の指導にもあたっている名手です。
収録作曲家:
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アルメニアのピアノ三重奏曲集
(ババジャニアン、チェボタリアン、マンスリアン) [KMWトリオ]Piano Trios - CHEBOTARIAN, G. / BABADJANIAN, A.H. / MANSURYAN, T.Y. (Armenian Piano Trios) (Klingberg, Mannheimer, S. Wijk)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:dBCD168
CD価格:2,250円(税込)
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タッローディ(1981-):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第2番・第3番他 [ダールクヴィスト四重奏団]TARRODI, A.: String Quartets - Sorrow and Joy / Miroirs / Madárdal / Light Scattering / Luciérnaga(Dahlkvist Quartet)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:dBCD180
CD価格:2,250円(税込)
スウェーデンで多くの受賞歴を誇る女流作曲家、トロンボーン奏者クリスチャン・リンドベルイの娘でもあるアンドレア・タッローディの弦楽四重奏曲集。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第4番・第15番 [フーゴー・ヴォルフ四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets Nos. 4 and 15 (Hugo Wolf Quartett)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola98756
CD価格:2,475円(税込)
1993年、オーストリア、韓国、ロシア、スイスの音楽家によって結成された「フーゴー・ヴォルフ四重奏団」。結成後まもなく、数多くの賞を獲得し、時々メンバーを替えながら25年以上のキャリアを誇っています。この2000年に録音されたベートーヴェンの2曲の弦楽四重奏曲は、オーストリア内外で高い評判を取り、現在のメンバーたちも「我らの四重奏団を代表する名盤」として大切にしているアルバムです。 ベートーヴェンの初期作品の中でも独創性が際立つ第4番、晩年の作品で、第3楽章の「リディア旋法」が神を讃える感謝の歌とされる第15番。彼らは2つの作品に尊敬の念を込め、極めて真摯な演奏でベートーヴェンの想いを表現しています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
七重奏曲 変ホ長調 Op.20
ドヴォルザーク(1841-1904):
チェコ組曲 Op.39(八重奏編) [ヨーロピアン・チェンバー・プレイヤーズ]BEETHOVEN, L. van: Septet / DVORAK, A.: Czech Suite (European Chamber Players)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola98981
CD価格:2,475円(税込)
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グレン・グールド(1932-1982):
弦楽四重奏曲
グルダ(1930-2000):
弦楽四重奏のための音楽 嬰ヘ短調 [アーツィエス四重奏団]GOULD, G.: String Quartet / GULDA, F.: String Quartet in F-Sharp Minor (Acies Quartett)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99028
CD価格:2,475円(税込)
20世紀後半を代表する2人のピアニスト、グレン・グールドとフリードリヒ・グルダ。彼らはほぼ同年代であり、世界的な名声を獲得してからは様々な理由で聴衆をエキセントリックに刺激しました。 10代の頃のグルダはヨーゼフ・マルクスのもとで作曲を学びロマン派の作風を身に着けており、かたやグールドはウィーン楽派の作風に傾倒していました。グールドがピアニストとしてキャリアを始た初期の1955年に作曲した「弦楽四重奏曲」は、まさにシェーンベルク風の濃厚な雰囲気を持つ大作。当時の彼の内面を表しているといわれる情感溢れる作品ですが、グールドは以降、ほとんど作曲に手を染めることはありませんでした。 1951年に作曲されたグルダの弦楽四重奏曲もロマン派の表現に拠るものですが、彼は以降も様々な作品を世に送り出し、作曲家としての独自の作風を創り上げていきました。もし彼らがピアニストにならなかったら…そんな思いに捉われるユニークな1枚です。
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クラーサ(1899-1944):
弦楽四重奏曲 Op.2
タンスマン(1897-1986):
トリプティーク
クシェネク(1900-1991):
弦楽四重奏曲 第5番 Op.65 [アダマス四重奏団]KRÁSA, H.: String Quartet, Op. 2 / TANSMAN, A.: Triptyque / KRENEK, E.: String Quartet No. 5 (Adamas Quartett)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99109
CD価格:2,475円(税込)
ウィーン音楽大学の学生たちによって2003年に結成されたアダマス四重奏団。“退廃音楽”を積極的に紹介することで知られる彼らのGramolaレーベルへのデビュー作は、ハイドンとコルンゴルト、パヴェル・ハースを組み合わせた異色のプログラムでしたが、第2作でもクラーサとクシェネクの作品と、同時期にフランスとポーランドで活躍したタンスマンの作品を併せて紹介しています。 アルバムのメインとなるのは1921年、クラーサが22歳の時に作曲した「弦楽四重奏曲」。悲劇的な雰囲気の中に、過去のチェコ作品やユーモアが巧妙に隠された完成度の高い作品です。他の2曲については、1930年に作曲されたクシェネクの弦楽五重奏曲にも悲し気な雰囲気が漂いますが、同じく1930年に作曲されたタンスマンの「トリプティーク」は驚くほど躍動的で、民謡を思わせる旋律もたっぷり使われています。激動の時代を体感させる1枚です。
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈ピアノ三重奏曲 第1集〉
第1番 変ホ長調 Op.1, No.1
第5番 ニ長調 「幽霊」 Op.70, No.1
変ホ長調 WoO 38 [トリオ・ヴァン・ベートーヴェン]BEETHOVEN, L. van: Piano Trios, Vol. 1 - Nos. 3, 5, "Ghost", WoO 38 (TrioVanBeethoven)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99132
CD価格:2,475円(税込)
アンサンブル名に偉大なる作曲家の名を冠したドイツのピアノ・トリオ「トリオ・ヴァン・ベートーヴェン」。2011年に創設、ドイツの都市ヘルネで開催されたターゲ・デア・アルテン音楽祭でデビューを飾り、その後はヨーロッパ全域で演奏会を開催しています。 古典派を中心に、ロマン派、近現代まで幅広いレパートリーを持ちますが、やはりその中心はベートーヴェンの作品で、時には他の奏者を交えてピアノ四重奏曲も演奏したり、「三重協奏曲」を演奏するなどベートーヴェンにかける意気込みは他に類を見ません。
収録作曲家:
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第6集〉
ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 Op.34
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ホ短調 Op.42
ピアノ三重奏曲 第2番 変イ長調 Op.52 [ライムンド・リシー(ヴァイオリン)/マリア・グリュン(チェロ)/スレブラ・ゲレヴァ(ピアノ D)]MAYSEDER, J.: Chamber Music, Vol. 6 - Piano Trios Nos. 1 and 2 / Violin Sonata No. 2 (Lissy, Grün, Gelleva)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99197
CD価格:2,475円(税込)
Gramolaレーベルが力を注ぐ作曲家ヨーゼフ・マイセダー。彼の室内楽作品集の第6集となるこのアルバムはマイセダーの2曲のピアノ三重奏曲とヴァイオリン・ソナタ第2番という組み合わせです。 もともとヴァイオリンの名手であったマイセダーは、ハイドンやベートーヴェン、シューベルトの指揮のもとで演奏した経験を持ち、印象的なヴァイオリン作品を数多く残しています。彼の作品は900作以上も出版されましたが、現在ではほとんど演奏されることがなく、それを残念に思ったウィーン・フィルのヴァイオリニスト、ライムント・リシーが中心となりマイセダーの全作品の録音に踏み切ったというものです。 作品はどことなくシューベルトを思わせますが、やはりヴァイオリンの使い方が技巧的で、ひときわ目立つ役回りが与えられています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ五重奏曲 イ長調「鱒」
メンデルスゾーン(1809-1847):
弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20 [ヘンシェル弦楽四重奏団/ディオジェネス弦楽四重奏団/ゲラルト・フーバー(ピアノ)/アレクサンドラ・ヘングステベック(コントラバス)]SCHUBERT, F.: Piano Quintet, "The Trout" / MENDELSSOHN, Felix: String Octet (Henschel Quartet, Diogenes Quartet, Hengstebeck, G. Huber)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:SM332
CD価格:1,950円(税込)
ドイツの正統派アンサンブル、ヘンシェル弦楽四重奏団の25年にわたる活動を象徴する2つの作品を収録したアルバム。創設者であるミュンヘン出身のヘンシェル姉弟、そしてデンマーク王立アカデミー出身のチェリスト、バイヤー=カルツホイ。ここでは、彼らと親交の深いピアノのフーバーとコントラバスのヘングステベックを迎えて、シューベルトの「鱒」を演奏しています。 カップリングは16歳のメンデルスゾーンによる瑞々しく完成度の高い弦楽八重奏曲。ヘンシェル弦楽四重奏団は、これまでにもこの八重奏曲をアマデウス弦楽四重奏団や、日本の「澤クヮルテット」と演奏していますが、ここではミュンヘンを拠点とするディオジェネス四重奏団とのアンサンブル。2010年以来“若い音楽家を育てるプログラム”などで共演を重ねており、息のあったアンサンブルを聴かせます。
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ドニゼッティ(1797-1848):
弦楽四重奏曲 第4番-第6番 [ケルン・プレイエル四重奏団]DONIZETTI, G.: String Quartets Nos. 4-6 (Pleyel Quartett Köln)
発売日:2019年12月27日
NMLアルバム番号:555240-2
CD価格:1,800円(税込)
2000年代初めに相次いでリリースされ高い評価を受けた、ピリオド楽器アンサンブル“レヴォルーショナリー・ドローイング・ルーム”による一連のドニゼッティの弦楽四重奏曲は、オペラ作曲家として名高いドニゼッティの知られざる傑作の再発見であり、多くの聴き手を興奮させました。しかし、そちらは第7番から第18番までのみの録音で、残念なことにこのシリーズは全集として完結しませんでした。その後、20年以上を経てようやくケルン・プレイエル四重奏団の演奏で残りの曲が録音され、前作の第1番から第3番(777909) に続き、今回のアルバムで全集が完結します。 ウィーンの文化に精通していたドニゼッティは、自身の弦楽四重奏曲でイタリアとオーストリアの伝統を融合、かっちりとした形式の中に流麗な旋律が散りばめられた美しい作品に仕上げています。ケルン・プレイエル四重奏団は前作第1番から第3番と同じく、バランスの良い響きと新鮮な解釈で作品を聴かせます。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
〈ヴァイオリンニ重奏曲集 第2集〉
2台のヴァイオリンのための二重奏曲 Op.39 [ジェムソン・クーパー(ヴァイオリン)/ジェームス・ディケンソン(ヴァイオリン)]SPOHR, L.: Violin Duets (Complete), Vol. 2 (J. Cooper, J. Dickenson)
発売日:2019年12月27日
NMLアルバム番号:8.573918
CD価格:1,900円(税込)
第1集(8.573763)が好評を得たシュポアのヴァイオリン二重奏曲。第2集には1816年に出版された作品番号39の3つの曲が収録されています。 もともとイタリア・ツアーの資金調達のために書かれたこれらの作品、シュポア自身は「誰でも演奏できるように易しく書いた」と述べていますが、出版社ペータースは「難し過ぎる」と出版に難色を示しました。かろうじて出版にこぎつけたものの、ペータース側はシュポアに対して「やはり、作品は挑戦的であり難し過ぎる(売れそうもない)」と苦言を呈しています。シュポアは「難しくない。広く流通するはずだ」と言い続けていましたが、その後、ミラノで彼自身が当時最高のヴァイオリニスト、アレッサンドロ・ロッラとともに実際に演奏したところ「意図的に難しくしたのではないのだけど、より多くの調和を求めた結果、難しくなってしまった」と初めて“演奏の困難さ”を認めたというエピソードを持っています。 もちろんこのアルバムのクーパーとディケンソンは完璧な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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Baltic Inspiration -
バルト海のひらめき
マルシス(1957-)& ヴァスクス(1946-):
ピアノ四重奏曲集 [イッポリトフ・イヴァノフ・ピアノ四重奏団]MALCYS, A.: Blackthorn Eyes / Hyacinth of the Snowfields / Milky Way / VASKS, P.: Piano Quartet (Baltic Inspiration) (Ippolitov-Ivanov Piano Quartet)
発売日:2019年12月27日
NMLアルバム番号:8.574073
CD価格:1,900円(税込)
18世紀後半から19世紀にかけて数多くの名作が生まれた「ピアノ四重奏曲」ですが、それ以降は目立った作品はあまり生まれていません。しかしバルト海沿岸のリトアニアやラトヴィアの作曲家たちはこの形態を愛し、たくさんの作曲家によるピアノ四重奏曲が生まれています。なかでも、ラトヴィアの作曲家ペトリス・ヴァスクスは、母国の音楽要素を作品に取り入れた印象的なピアノ四重奏曲を作曲し、2001年に初演されてから高い人気を保持。多彩な表情を持つ6つの楽章で構成されたこの作品は、聴き手に強い印象を残します。 マルシスの作品は、もともとは別編成のために書かれた曲ですが、ピアノ四重奏曲に編曲することで夾雑物がそぎ落とされ、曲の持つグロテスクな面やアイロニーが強調されています。
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コーヒーとクラシック音楽 [さまざまな演奏家]
COFFEE AND CLASSICAL
発売日:2019年12月27日
NMLアルバム番号:8.578358
CD価格:1,900円(税込)
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本を愛する人のための音楽 [さまざまな演奏家]
MUSIC FOR BOOK LOVERS - Classical Music for Reading
発売日:2019年12月27日
NMLアルバム番号:8.578359
CD価格:1,900円(税込)
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レントヘン=マイエル(1853-1894):
〔作品集 第1集〕
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
ピアノ四重奏曲 ホ短調
スウェーデン民謡と舞曲集 [グレゴリー・マイタン (ヴァイオリン)、ベルント・リュセル (ヴィオラ)、サラ・ヴィーク (チェロ)、アン=ソフィ・クリングベリ (ピアノ)、アンドレアス・シュテーア (指揮)、ヘルシンボリ交響楽団]RÖNTGEN-MAIER, A.: Violin Concerto in D Minor / Piano Quartet in E Minor (Amanda Maier, Vol. 1) (Maytan, Lysell, Helsingborg Symphony, Stoehr)
発売日:2019年12月27日
NMLアルバム番号:dBCD174
CD価格:2,250円(税込)
スウェーデン出身のヴァイオリニストであり作曲家アマンダ・レントヘン=マイエルは、グリーグやブラームスと親交を結び、ロマンティックな美しい作品を生み出しました。ドイツ出身でオランダで活躍した作曲家ユリウス・レントヘンと1880年に結婚しています。 dB Productions が力を入れているその作品集第1集には、単一楽章ながらも楽器を知り尽くしたメイエルのインスピレーションが詰め込まれた、聴き応えのあるヴァイオリン協奏曲、ドラマティックなオープニングと展開が聴く者を引き付けるピアノ四重奏曲、夫との共作による愛らしいスウェーデンの民謡集などを収録。
収録作曲家:
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レントヘン=マイエル(1853-1894):
〔作品集 第3集〕
ピアノ三重奏曲 変ホ長調
弦楽四重奏曲 イ長調
ピアノ小品/前奏曲/聖ニコラの茶番 [セシリア・シリアクス、ユリア・マリア・クレッツ (ヴァイオリン)、カティ・レイティネン(チェロ)、ベンクト・フォシュベリ、デイヴィッド・ファン (ピアノ)、ヨハンナ・ペルション(ヴィオラ)]発売日:2019年12月27日
CD価格:2,250円(税込)
スウェーデン出身のヴァイオリニストであり作曲家アマンダ・レントヘン=マイエルは、グリーグやブラームスと親交を結び、ロマンティックな美しい作品を生み出しました。ドイツ出身でオランダで活躍した作曲家ユリウス・レントヘンと1880年に結婚しています。 dB Productions が力を入れているその作品集第3集にはダイナミックなピアノ三重奏曲や弦楽四重奏曲など、いずれも世界初録音となる室内楽作品を収録。
収録作曲家:
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フェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン、ピアノと管弦楽のための協奏曲
ファニー・メンデルスゾーン(1805-1847):
弦楽四重奏曲 変ホ長調 (弦楽合奏版)
ヴィオラとピアノによる歌曲集 [マリン・ブロマン、サイモン・クロフォード=フィリップス、ムシカ・ヴィテ(室内管弦楽団)]Chamber and Orchestral Music - MENDELSSOHN-HENSEL, Fanny / MENDELSSOHN, Felix (M. Broman, Crawford-Phillips, Musica Vitae Chamber Orchestra)
発売日:2019年12月27日
NMLアルバム番号:dBCD191
CD価格:2,250円(税込)
メンデルスゾーン姉弟の比較的珍しい作品をあつめたアルバムフェリックス・メンデルスゾーンがわずか15歳の頃に書いたヴァイオリンとピアノのための協奏曲では、その才能の早熟さを実感することが出来ます。姉のファニーによる歌曲はヴィオラによる演奏で収録されているため、その息の長いメロディラインの特徴がよく表れているのもポイント。そして珍しいファニーの弦楽四重奏曲を弦楽合奏で収めているのも嬉しいところで、弟に勝るとも劣らないと言われるその才能を堪能することが出来ます。 スウェーデン出身の女流ヴァイオリニスト、指揮者マリン・ブロマンは、スウェーデン放送交響楽団のコンサートマスターを務めたほか、マーラー・チェンバー・オーケストラ、ヨーロッパ室内管弦楽団とも共演し、現在はこのアルバムで演奏するスウェーデンの室内管弦楽団ムジカ・ヴィテの芸術監督のほか、2019年からはサカリ・オラモの後を継いでオストロボスニア室内管弦楽団の芸術監督にも就任しました。サイモン・クロフォード=フィリップスはピアニストとして、また指揮者としてスウェーデン内外で活躍しており、首席指揮者を務めるヴェステロース・シンフォニエッタと共にdB Productionsからリリースした「RE FORMATION」(DBCD187)は高い評価を得ています。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽六重奏曲 ニ短調 『フィレンツェの思い出』
弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調 Op.11
『子供のアルバム』 Op.39 より [ロルストン弦楽四重奏団、ミゲル・ダ・シルヴァ (ヴィオラ)、ゲイリー・ホフマン (チェロ)]TCHAIKOVSKY, P.I.: String Quartet No. 1 / Album for the Young / Souvenir de Florence, Op. 70 (Souvenirs) (Silva, Hoffman, Rolston String Quartet)
発売日:2019年12月27日
NMLアルバム番号:FUG757
CD価格:2,475円(税込)
数々の賞に輝いたカナダのカルテット、チャイコフスキー・プログラムでデビュー!2013年にカナダのバンフで結成されたロルストン弦楽四重奏団。バンフ・センターの創立者でヴァイオリニスト、トーマス・ロルストンの名前を冠しています。2016年に第12回バンフ国際弦楽四重奏コンクールと第31回イエロー・スプリング室内楽コンクールいずれも優勝を飾って以来、数々の賞を受賞しています。 今回のデビュー・アルバムにあたり、彼らが抗いがたい魅力を感じているというチャイコフスキーをプログラムに選びました。若々しい感性でチャイコフスキーの起伏に富んだ曲想を前のめりに歌い込んでいます。 元々ピアノ曲である『子供のアルバム』は、ボロディン弦楽四重奏団のファースト・ヴァイオリンを務めたロスティスラフ・ドゥビンスキーによる愛らしい編曲です。
収録作曲家:
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フェルナン・ド・ラ・トンベル(1854-1928)の肖像
室内楽、合唱作品、管弦楽作品集
[3枚組+Book] [ハンネス・ミンナール(ピアノ)、エルヴェ・ニケ(指揮)、ブリュッセル・フィルハーモニック、フランソワ・サルク、エルミーヌ・オリオ、アドリアン・ベロン (チェロ)、イ・ジャルディーニ、フランソワ・サン=ティヴ(オルガン)、フランダース放送合唱団、ヤン・ブロン(テノール)、ジェフ・コーエン(ピアノ)、エマニュエル・ベルトラン(チェロ)、パスカル・アモワイヤル(ピアノ)、ナビラ・シャジャイ(ハープ)]LA TOMBELLE, F. de: Portraits, Vol. 5 - Chamber, Choral and Symphonic Music (Amoyel, Bellom, Bertrand, Beuron, Cohen, Horiot, Minnaar, I Giardini)
発売日:2019年12月20日
NMLアルバム番号:BZ1038
CD 3枚組 + Book価格:4,800円(税込、送料無料)
フランス音楽ファン垂涎!
多彩な顔を持つラ・トンベルの作品集天性の強靭な気質と好奇心のため、フェルナン・ド・ラ・トンベルは、フランス・ロマン派の作曲家達の中でも特殊な立ち位置にいると言えます。彼は様々な様式の折衷のようでありつつ、どれとも異質であるというような作品を多く残しており、それらの曲自体の素晴らしさもさることながら、19世紀から20世紀への転換点のフランスにおける、社会的芸術的な動きを体現しているという点で再評価されるべき作曲家です。 今回のアルバムはその作品を多方面から鑑賞することが出来るもので、オペラのようなニュアンスを取り込んだ管弦楽作品から、内省的な室内楽作品や、ルネサンスのマドリガルを思わせるような合唱曲までを収録しています。最初に収録された、荘厳な「ピアノと管弦楽のための幻想曲」を聴くだけでも、トンベルのひらめきの素晴らしさを十分に感じることが出来るでしょう。収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
〈最後の3つの弦楽四重奏曲〉
第13番 変ロ短調 Op.138
第14番 嬰ヘ長調 Op.142
第15番 変ホ短調 Op.144 [フィッツウィリアム弦楽四重奏団]SHOSTAKOVICH, D.: String Quartets Nos. 13-15 (50th Anniversary Recording) (Fitzwilliam String Quartet)
発売日:2019年12月20日
NMLアルバム番号:CKD612
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
結成50周年、ショスタコーヴィチの認めたフィッツウィリアム弦楽四重奏団の記念録音1968年に結成され、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏連続演奏で作曲者に高く評価されたフィッツウィリアム弦楽四重奏団。ショスタコーヴィチが生前最後に認めた弦楽四重奏団の50周年を記念して、その最後の3つの四重奏曲を収めたアルバム。 度重なるメンバー・チェンジを行ってきた彼らですが、ヴィオラのアラン・ジョージは結成時からのオリジナル・メンバーです。作曲者の没後には全曲録音も達成した彼ら。中でもこの第13番で聴けるジョージのヴィオラの活躍が嬉しい所ですが、メンバーは変われどもその遺伝子は今に受け継がれていると、このアルバムでの4人の素晴らしい演奏が証明しています。
収録作曲家:
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ランゴー(1893-1952):
弦楽四重奏曲全集 [ナイチンゲール弦楽四重奏団]発売日:2019年12月13日
SACD-Hybrid 3枚組価格:5,850円(税込、送料無料)
DACAPOより2012年から14年にかけて発売され、グラモフォン誌やBBCミュージック・マガジンから高い評価を得た、デンマーク後期ロマン派の作曲家ランゴーの弦楽四重奏曲全集のBOX化。革新的な作風により、生前は聴衆に受け入れられることのなかったランゴーの作品ですが、近年ようやく評価が進んできました。 作品によってかなり作風が異なり解釈が難しいランゴーですが、コペンハーゲンを拠点に活躍するナイチンゲール弦楽四重奏団は、その異なる世界観を見事に引き出しています。アンサンブル名のように“軽やかに歌うような”豊かな音楽性をもち、北欧全域はもちろん、ドイツ、イギリス、ロシア、中国、ブラジル、北米でも演奏しています。 SACD層では、サラウンドによる豊かな弦の響きもお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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ダルベア(1881-1949):
弦楽四重曲全集 [ノルディック弦楽四重奏団]DALBERG, N.: String Quartets Nos. 1, 2, 3 (Nordic String Quartet)
発売日:2019年12月13日
NMLアルバム番号:6.220655
SACD-Hybrid価格:2,400円(税込)
1881年デンマーク生まれの知られざる女性作曲家ナンシー・ダルベア。このアルバムは世界初録音2曲を含む彼女の弦楽四重奏曲全集。 裕福な家庭に生まれ、ピアニストを目指すも慢性の腱鞘炎で断念し作曲を始めたダルベアは、音楽愛好家であった夫の理解もありカール・ニールセンに師事、オーケストレーションの腕を磨いて、師匠の曲の手伝いも任されるようになりました。 弦楽四重曲奏 第1番は、ニールセン門下生時代の作品で、1914年にダルベアの自宅で初演した際に、ニールセンも演奏に参加しています。第2番は1926年にドイツの出版社より出版され海外でも演奏されました。第3番は恩師ニールセンに捧げられています。 演奏は2013年に若い奏者たちで結成された北欧音楽を得意とするノルディック弦楽四重奏団。ダルベア作品を温かな極上のサウンドで演奏しています。
収録作曲家:
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アイリス弦楽四重奏団
ハルトマン(1905-1963):を弾く
弦楽四重奏曲 第1番「カリヨン」 ・第2番
[アイリス弦楽四重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,325円(税込)
ドイツの作曲家ハルトマン。8曲の交響曲やヴァイオリン協奏曲「葬送協奏曲」など、戦争への抗議を込めた作品で知られます。時にはクラスターなどの前衛的で野心的な作風を用いながらも、過去の作品、とりわけブルックナーやマーラーの影響も感じさせる強烈な色彩感を持つ音楽を書いています。第二次世界大戦後はドイツ音楽界の重鎮として活躍。ドナウエッシンゲン音楽祭の運営にも関与するなど、現代音楽の発展にも大きく寄与しました。 ヘルマン・シェルヘンに捧げられた弦楽四重奏曲第1番「カリヨン」は1935年、ジュネーヴ作曲コンクールの最優秀賞を受賞した作品。冒頭の沈痛な旋律はユダヤ民謡が由来です。耽美的な第2楽章、激しい第3楽章と、全体がメリハリのある構成です。タイトルを持たない第2番は、妻エリザベスに捧げられており、第1番よりも成熟した作風を有しています。また、アルバムの最後には、彼の師であるウェーベルンの美しい「緩徐楽章」を収録。 ポーランドの若い世代を代表する奏者たちによるアイリス弦楽四重奏団の緊密な演奏です。
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ヴァインベルク三重奏団
ヴァインベルク/タンスマン/A.チャイコフスキー
(ピアノ三重奏曲集) [ヴァインベルク三重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,325円(税込)
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ミエルチェフスキ(1600頃-1651):
声楽と室内楽作品集 [アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック・アンサンブル]発売日:2019年12月13日
CD価格:3,525円(税込、送料無料)
ポーランドの知られざるバロック作品を積極的にリリースするアンジェイ・コセンジャク。今回のアルバムは、第1集(ACD-227)が好評を博したミエルチェフスキの声楽作品集。 ミエルチェフスキの生年や幼い頃の状況はわかっていませんが、1638年からワルシャワ王室礼拝堂の音楽家となり、1645年には国王ヴワディスワフ4世の弟カロル・フェルディナント・ヴァザの宮廷楽長に就任したという記録が残っています。作品の中にポーランド民謡を取り入れるなど、当時の最先端の様式を用いた作品を残しており、このアルバムでは不完全ながらも現存する「ミサ・トリウムファリス」の断片を含む、彼のいくつかの宗教的声楽曲を聴くことができます。 今作でもコセンジャクは合唱の配置に心を配り、ミエルチェフスキが求めたであろう響きを追求しています。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第11番・第12番・第13番 [シレジアン弦楽四重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,850円(税込)
2010年のブレゲンツ音楽祭において作品が集中的に演奏され、急速に注目が高まったヴァインベルク。以前は悲惨な戦争体験から「悲劇の作曲家」としてのみ知られていましたが、最近では作品を耳にする機会も増え、彼の穏やかで抒情的な側面にも光があたるようになってきました。 全17曲ある弦楽四重奏曲は、初期の作品では親友ショスタコーヴィチの影響が感じられるものの、後期になるに従い、全く違う様相を見せていきます。このアルバムには第11番から第13番までの3曲を収録。なかでも激しい第12番は「暗い」ヴァインベルクを代表する作品です。第11番は民謡風のモティーフが効果的に使われ、第13番は単一楽章で書かれています。 ポーランドの主要な室内楽団の1つであるシレジアン四重奏団の演奏です。
収録作曲家:
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アトマ四重奏団
シマノフスキ、パヌフニク、ペンデレツキを弾く [アトマ四重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,325円(税込)
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ブラジルの音楽シリーズ
ヴィラ=ロボス(1887-1959):
〔協奏曲と室内楽曲集〕
ギターと小オーケストラのための協奏曲
ハーモニカ協奏曲
神秘的六重奏曲/五重奏曲 [ジァンカルロ・ゲレーロ(指揮)/サンパウロ交響楽団/マヌエル・バルエコ(ギター) 他]VILLA-LOBOS, H.: Guitar Concerto / Harmonica Concerto / Sexteto místico (Barrueco, Staneck, São Paulo Symphony, Guerrero)
発売日:2019年11月29日
NMLアルバム番号:8.574018
CD価格:1,900円(税込)
18世紀以降のブラジル作曲家の作品を世界に広めるため、ブラジル外務省が立ち上げたプロジェクト「ブラジル・イン・コンセルト(ブラジルの音楽シリーズ)」。今作ではブラジルを代表する作曲家、ヴィラ=ロボスのさまざまな協奏曲と室内楽曲をご紹介いたします。 「ギターと小オーケストラのための協奏曲」は彼の最後のギター作品で、名手セゴビアのために作曲されました。1920年代にも「12の練習曲」をセゴビアに献呈したヴィラ=ロボス、この作品にも名手の希望が反映されており、抒情的な雰囲気の中に巧みな技術が凝らされた精妙な作品に仕上がっています。このアルバムでは巨匠、マヌエル・バルエコがソロを担当しています。 ハーモニカ協奏曲は1940年代から活躍した名ハーモニカ奏者ジョン・セバスチャンの委嘱作。倍音、オクターヴ、二重音など様々な技巧が余すことなく用いられており、複雑なリズムに乗ってハーモニカの美しい旋律が歌われていきます。 六重奏曲、五重奏曲は、当時フランスで流行していた弦、木管楽器のアンサンブルから影響を受けたと思われる牧歌的で美しい作品。六重奏曲にはチェレスタが用いられており、タイトル通りの神秘的な雰囲気をかもし出しています。
収録作曲家:
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ドレーゼケ(1835-1913):
〈弦楽四重奏曲集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第2番 [コンスタンツェ四重奏団]DRAESEKE, F.: String Quartets, Vol. 1 - Nos. 1 and 2 (Constanze Quartet)
発売日:2019年11月22日
NMLアルバム番号:555281-2
CD価格:1,800円(税込)
ザルツブルクを拠点に活躍する「コンスタンツェ四重奏団」によるcpoレーベルへの初録音。 ドレーゼケはドイツ・ロマン派の初期に活動した作曲家で、8曲の歌劇の他、交響曲や声楽曲、室内楽曲など多彩なジャンルの作品を数多く残しています。作曲はほとんど独学で習得、17歳の時にワーグナーの《ローエングリン》を聴き感銘を受け、同時代のブラームスやリストの作品を研究、自らの作風を創り上げていきました。対位法の用い方にも素晴らしい才能を発揮し、声楽曲や室内楽曲では精緻かつ厳格な構成を持つ見事な作品を書き上げています。 この2曲の弦楽四重奏曲は1880年代に書かれており、ベートーヴェンを思わせる伝統と調和の中に、先進性が伺える見事な作品に仕上がっています。
収録作曲家:
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『Continuo, Addio! ~ 通奏低音にさよならを』
~ ヴァイオリンとチェロ
イタリア18世紀の新しい低音パートから古典派二重奏へ [デュオ・タルティーニ(古楽器使用) ダヴィッド・プランティエ(ヴァイオリン) アンナベル・リュイ(チェロ)]Violin and Cello Recital: Duo Tartini - TARTINI, G. / BONPOTI, F.A. / DALL'ABACO, J.-M.-C. / PLATTI, G.B. (Continuo, Addio!)
発売日:2019年11月22日
NMLアルバム番号:MU031D
CD価格:2,475円(税込)
一世を風靡した「通奏低音の時代」が終わる…?!
イタリアを中心に、バロック末期の新たな動きから古典派へ音楽のバロック時代は別名「通奏低音の時代」とも言われ、編成の規模に寄らず、低音楽器と和音楽器の組み合わせによる通奏低音が音楽を特徴づけており、これを伴わないのは一部の無伴奏器楽作品などに限られていました。やがて古典派の時代に移行するにつれ、音楽の嗜好や演奏形態の変化、楽器の性能や奏者の技術の向上に伴い、低音に和音楽器を使わない演奏スタイルが徐々に広まりはじめます。 このアルバムはそんな過渡期に生まれた音楽を、当時のイタリアにおける新しい演奏習慣に従い和音楽器を伴わないヴァイオリンとチェロだけのデュオで演奏、さらに後年の二重奏曲やどちらかの無伴奏作品も盛り込んだアルバム。二つの楽器だけのミニマムな編成による音楽表現を追求する形、あるいは合奏体を象徴する極小表現としてのヴァイオリンと、同様に通奏低音の象徴としてのチェロとの対峙で伝統的な通奏低音を含む音楽を体現してゆく手法など、当時ならではの工夫と思想が込められた音楽表現を楽しむことが出来ます。 ほとんどがイタリアの作曲家のものですが、フランスのラウセー、ドイツのロンベルク(同じ音楽教育を受けてきた従兄弟同士で、それぞれヴァイオリンとチェロの名手だった)の作品も収録。カフェ・ツィマーマンやアンサンブル415、コンチェルト・ヴォカーレなどでも活躍してきたヴァイオリニスト ダヴィド・プランティエが、Agogiqueレーベルからリリースしたタルティーニの作品集に続き、チェリスト アンナベル・リュイと共に送る極小編成音楽の楽しみです。 -
El Ultimo Tango
ピアソラ(1921-1991):
室内楽編曲集 [エル・ウルティモ・タンゴ(アンサンブル)]PIAZZOLLA, A.: Chamber Music Arrangements (El Ultimo Tango)
発売日:2019年11月22日
NMLアルバム番号:SOMMCD033
CD-R価格:2,250円(税込)
「エル・ウルティモ・タンゴ」は2002年にバーミンガム市交響楽団の首席チェリスト、エドゥアルド・ヴァッサロによって設立されたアンサンブル。メンバーはフルート、サックス、チェロ、コントラバス、チェロで構成されており、ピアソラ以降のタンゴを重要なレパートリーにしています。このアルバムは設立してすぐにリリースされた1枚で、彼らの方向性を示すとともに、「タンゴ」への深い愛がにじみ出た見事な演奏です。 編曲を担当するのは、アンサンブルのピアニストであるグッドチャイルド。メンバーの特性を生かした柔軟なアレンジが活きています。
収録作曲家:
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プロクター=グレッグ(1895-1980):
〈室内楽作品集 第1集〉
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第2番・第4番 [アンドリュー・ロング(ヴァイオリン)/イアン・バックル(ピアノ)]PROCTER-GREGG, H.: Chamber Music, Vol. 1 - Violin Sonatas Nos. 1, 2, 4 (A. Long, Buckle)
発売日:2019年11月22日
NMLアルバム番号:TOCC0539
CD価格:2,175円(税込)
ハンフリー・プロクター=グレッグ(学生たちや彼の同僚はP=Gと呼んでいた)はイギリスの現代作曲家。ロイヤル音楽カレッジでスタンフォードに作曲を師事する一方、オペラの研究でもスカラ座への留学のための奨学金を受けるなど卓越した才能を誇っていました。そのため、オペラの翻訳者として高く評価されただけではなく、マンチェスター大学の音楽学部を設立するなど、音楽全般の普及に尽力、様々な功績を残しています。指揮者ビーチャムとも親しく、生涯に渡ってビーチャムと協力体制を取り、プロクター=グレッグが書いたビーチャムについての著作の収入で指揮者の胸像を制作したというエピソードも残されています。 このように、自身の興味の範囲が広かったプロクター=グレッグですが、その作品にはディーリアスとフォーレの影響が表れており、抒情的で繊細なハーモニーは外向的なオペラとはまた違う風情を持っています。
収録作曲家:
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ロシアのユダヤ人作曲家 第5集
クレイン(1883-1951):
〈室内楽作品集〉
ユダヤのスケッチ集 第1番
ヘブライの奇想曲 Op.24他 [ピッツバーグ・ユダヤ音楽・フェスティヴァルの演奏者たち/ジェニファー・オーチャード(ヴァイオリン) 他]KREIN, A.: Chamber Music (Krakauer, Bendix-Balgley, Zelkowicz, Ojeda, Pittsburgh Jewish Music Festival)
発売日:2019年11月22日
NMLアルバム番号:TOCC0546
CD価格:2,175円(税込)
ユダヤ系ロシア人作曲家、アレキサンダー(アレクサンドル)・クレインの作品集。 彼の父アブラムはリトアニア出身のフィドル弾きで、当時人気の“クレズマー(ユダヤ系の民謡をルーツに持つ音楽)”の代表的奏者でした。またユダヤ教とキリスト教双方に深い理解を持ち、エストニア語、ラトヴィア語、ドイツ語、恐らくロシア語も自在に話すことができた精力的な人物であり、アレキサンダーはこの父を非常に尊敬し、厳しい音楽修行にも耐えたということです。14歳でモスクワ音楽院に入学、すぐさま作品を発表し、時代に沿った作風を身に着けたため、1920年代はロシアにおけるユダヤ楽派の指導者として活躍、ソ連作曲家同盟の設立後には官職につくなど、ある程度の成功を収めました。 このアルバムに収録された彼の作品は、どれもユダヤの素材を上手く使い、力強さと憂鬱さを併せ持つ濃厚な音で溢れています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
弦楽四重奏曲 第14番 ト長調 K.387
弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調 K.421
ディヴェルティメント ヘ長調 K.138 [ヴァン・カイック四重奏団]MOZART, W.A.: String Quartets Nos. 14 and 15 / Divertimento, "Salzburg Symphony No. 3" (Van Kuijk Quartet)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:ALPHA551
CD価格:2,475円(税込)
若きカルテットの4枚目のアルバムは、モーツァルトに回帰!2012年にパリで結成されたヴァン・カイック四重奏団。2016年に発表されたCDデビュー作『モーツァルト:四重奏曲第16番、第19番』(ALPHA246)は、フランス「クラシカ」誌でChoc de Classica、「ディアパソン」誌でもDiapason Découverteを受賞するなど、大きな評判となりました。続くアルバム『フランスの弦楽四重奏曲』(ALPHA295)、『シューベルト:死と乙女 ほか』(ALPHA417)も高い評価を受けてきた彼らですが、4枚目のアルバムはモーツァルトに回帰し、デビューCDに収めた『ハイドン・セット』、そして『ザルツブルク・シンフォニー(ディヴェルティメント)』の続編という嬉しい内容となっています。 セット中唯一短調で書かれた第15番も収録しており、このカルテットならではの瑞々しい表情を多面的に鑑賞することが出来ます。残る第3弾への期待も膨らむ一枚です。
収録作曲家:
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ゴルトマルク/ガル/ツェムリンスキー:
ピアノ三重奏曲集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/アッティラ・キヨコ・チェルニトーリ(チェロ)/エフゲニー・シナイスキ(ピアノ)]GOLDMARK, K.: Piano Trio, Op. 33 / GAL, H.: Piano Trio, Op. 49b / ZEMLINSKY, A.: Piano Trio, Op. 3 (Irnberger, Cernitori, Sinaiski)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98933
SACD Hybrid価格:2,850円(税込)
世紀末から近代にかけてウィーンを中心に活動した3人の作曲家のピアノ三重奏曲集。ハンガリー民謡とウィーンの様式を併せ持つゴルトマルク、ブラームスの信奉者として、古典的な作風を守ったガル、シェーンベルクに通じる調性崩壊に最も鋭敏な感覚を見せるツェムリンスキー、三者三様の雰囲気を持つ美しい作品集です。 ヴァイオリンは名手イルンベルガーが担当、ピアノは彼と共演の多いシナイスキ。そしてチェロはイタリア人の父と日本人の母を持つアッティラ・キヨコ・チェルニトーリ。彼女は「ヨーロッパとアジアの文化を完璧に融合させるアーティスト」として知られ、最近では指揮者としても活動、コンサートでの演奏に情熱をかけています。
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ゴルトマルク(1830-1915):
〔室内楽作品集〕
ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.43
ピアノ三重奏曲 変ロ長調 Op.4 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/パヴェル・カシュパル(ピアノ)/ミハル・カニュカ(チェロ)]GOLDMARK, K.: Suite for Violin and Piano, Op. 43 /Piano Trio, Op. 4 (Irnberger, Kaňka, Kašpar)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99082
SACD Hybrid価格:2,850円(税込)
1930年代にナチス政権が台頭するまでは、ウィーンの音楽界でのゴルトマルクの地位は非常に高いものでした。しかし第二次世界大戦を境に上演禁止となった彼の作品は、多くの人々の記憶からこぼれ落ちてしまうこととなり、彼の名前もほぼ忘れられてしまいました。ようやく20世紀の終りになって迫害された一連の作曲家たちの作品が注目されるようになり、ゴルトマルクの多彩な表現を持つ曲も演奏されるようになってきました。 このアルバムには組曲と三重奏曲を収録。軽快な旋律の中に潜む突発的な跳躍など、意外性のある曲が魅力的です。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
〔ピアノ三重奏曲集〕
ピアノ三重奏曲 第1番・第2番
ピアノ三重奏曲 「ノットゥルノ」Op.148 D897
ピアノ三重奏曲 D28 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ダヴィド・ゲリンガス(チェロ)/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Trios (Irnberger, Geringas, Korstick)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99110
SACD Hybrid 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
1827年に作曲、シューベルトの死後に出版された第1番、同じ頃に書かれ、こちらは存命中に出版された第2番。どちらも40分を超える大作ですが、明るい第1番、深遠な第2番と曲の性格はかなり違います。同時期に書かれた変ホ長調の「ノットゥルノ」は10分ほどのゆったりとした美しい小品。恐らく何かの曲の1楽章になるべく構想されたのではとされています。変ロ長調 D28は15歳の作品。若きシューベルトの楽想がほとばしるかのような力強い趣きを持っています。 演奏は、1985年生まれの俊英ヴァイオリニスト、イルンベルガーと1946年リトアニア生まれの名手ゲリンガス、そして1955年生まれのピアニスト、コルスティック。3人が各々の曲を高らかに歌い上げています。
収録作曲家:
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sNostalgia
(ピアソラ、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチ、ブラームス) [ハイドン・チェンバー・アンサンブル]Chamber Music (Piano Trio) - PIAZZOLA, A. / RACHMANINOV, S. / SHOSTAKOVICH, D. / BRAHMS, J. (Nostalgia) (Haydn Chamber Ensemble)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99205
CD価格:2,475円(税込)
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ハイドン(1732-1809):
〈弦楽四重奏曲 Op.20 第1集〉
Op.20 2・3・5 [アムステルダム・デュドック四重奏団]発売日:2019年11月15日
CD価格:2,100円(税込)
オランダの若手奏者たちによって結成された「アムステルダム・デュドック四重奏団」は、「最も創造的で多彩なカルテット」の一つとして評価を高めています。音楽の核心を聴き手と共有することを使命とする彼らは、古典から現代まで様々な作品に取り組んでいますが、このアルバムではハイドンの「太陽四重奏曲」から3曲を演奏しています。 弦楽四重奏曲の形式を確立させ「弦楽四重奏の父」と呼ばれることもあるハイドンが、1772年に作曲した全6曲からなる「太陽四重奏曲」。名前の由来はアムステルダムのフンメル社から出版された版の表紙に、太陽の絵が描かれていたことであり、内容とは関係ありませんが、「シュトゥルム・ウント・ドラング=疾風怒濤」期におけるハイドンの作風の変遷を示す重要な作品の一つとして広く愛されています。ハ長調とヘ短調の2曲は最終楽章にフーガが置かれるなど凝った作風も聴きどころです。
収録作曲家:
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ベートーヴェン変容 第1集
ベートーヴェン(1770-1827):
ハルモニーミュージックのための
室内アンサンブル集 [ボックスウッド&ブラス]発売日:2019年11月15日
CD価格:2,100円(税込)
2018年にリリースされた「プロイセンのサロン音楽(RES10177)」でマンハイム楽派に属する作曲家フランツ・タウシュの作品を中心に、見事なアンサンブルを披露した、ピリオド楽器によるイギリスのアンサンブル「ボックスウッド&ブラス」(メンバーには日本のファゴット奏者 功刀 貴子も含む)。新シリーズ「ベートーヴェン変容」の第1集では、ベートーヴェンのハルモニームジーク(18世紀後半からドイツ語圏の貴族階級を中心に流行した管楽合奏の形態)を取り上げています。 当時は様々な作品が、管楽器アンサンブルのために編曲されており、ベートーヴェンの作品も例外ではありませんでした。とりわけ七重奏曲 Op.20は当時抜群の人気を獲得、ベートーヴェン自身もこの曲をピアノ三重奏版に編曲しましたが、ハルモニームジーク版は弟子のツェルニーに編曲を依頼、これはツェルニーの作曲技術の向上にも大いに役立ったとされています。六重奏曲はベートーヴェン自身のオリジナル。充実したホルン・パートが際立つ名曲です。
収録作曲家:
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バラキレフ(1837-1910):
〈ピアノ作品全集 第5集〉
作品集・編曲集 [ニコラス・ウォーカー(ピアノ)]BALAKIREV, M.A.: Piano Works (Complete), Vol. 5 (N. Walker)
発売日:2019年11月08日
NMLアルバム番号:GP811
CD価格:1,950円(税込)
バラキレフは尊敬する作曲家たちの作品をピアニスティックな独奏曲に編曲することで、彼らへの傾倒を表明していました。このアルバムに収録されている世界初録音を含むほとんどの曲は、ショパンやリスト、ベートーヴェンらの作品のトランスクリプションであり、管弦楽作品や弦楽四重奏曲、歌劇からの曲をピアノに置き換えるだけではなく、時にはもともとある曲にコーダを付けたり、素材として新たな曲を書き起こしたりと、様々な手法が凝らされています。これらを聴くことで彼がいかに先人たちをリスペクトしていたかが理解できるのではないでしょうか? また、最後に置かれた「華麗ナポロネーズ」はバラキレフ16-17歳の作品。音楽に憧れる少年の熱き想いが結実しています。
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『フォー』 ~ 木管四重奏のための音楽 [ロンドン・ミリヤド]
Instrumental Ensemble Music - BENNETT, R.R. / BOZZA, E. / BRIDGE, F. / FRANÇAIX, J. / IBERT, J. (Four) (London Myriad)
発売日:2019年11月08日
NMLアルバム番号:MSV28587
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムには、印象派からポスト・ロマン派に至る木管楽器のための作品が、シリアスなものからライトなものまでさまざま集められており、いずれもメロディアス、ピースフルかつユーモラスでたいへん魅惑的です。 フランスの女性作曲家アリューの美しい作品、「4楽章の組曲」の初録音も収録。二部作となるアルバムの第一作目で、木管四重奏にとっての現存する著名な作品と、新しいレパートリーを並べており、第二作目(Four 2)には、委嘱作品を収録する予定です。 演奏するロンドン・ミリヤドは、2004年に若い音楽家たちで結成されたグループで、15年たった今でも変わらぬ音楽への情熱を共有しています。彼らは木管四重奏を核としながらも、デュオや九重奏を組んだり、弦楽器やハープ、ピアノなども加えたり、ナレーターも登場するなど柔軟かつ多彩な編成で、イギリス内外で活躍中です。
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チャイコフスキー(1840-1893):
ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.50
ラフマニノフ(1873-1943):
悲しみの三重奏曲 ト短調 第1番 [トリオ・メッツェーナ-パトリア-バッラリオ]TCHAIKOVKSY, P.I.: Piano Trio, Op. 50 / RACHMANINOV, S.: Trio élégiaque No. 1 (Mezzena, Patria, Ballario)
発売日:2019年10月30日
NMLアルバム番号:CDS7825
CD価格:2,325円(税込)
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈管楽合奏のための音楽集〉
管楽八重奏曲 変ホ長調 Op.103
管楽六重奏曲 変ホ長調 Op.71他 [デイヴィッド・シフリン(クラリネット)/パウル・ウォンジン・チョー(クラリネット)/フランク・モレッリ(ファゴット)/マリッサ・オレガリオ(ファゴット)/ウィリアム・パーヴィス(ホルン)/ローレン・ハント(ホルン)]BEETHOVEN, L. van: Music for Winds - Octet, Op. 103 / Sextet, Op. 71 (Shifrin, Paul Wonjin Cho, Morelli, Olegario, Purvis, L. Hunt)
発売日:2019年10月25日
NMLアルバム番号:8.573942
CD価格:1,900円(税込)
18世紀から19世紀、小規模な編成の管楽アンサンブルは人気が高く、ベートーヴェンも数多くの作品を書き上げています。このアルバムに収録された4曲はどれもベートーヴェンが20代の作品であり、八重奏曲はマクシミリアン選帝侯の食卓のための音楽として書かれ、後に弦楽五重奏曲に編曲されています。選帝侯お抱えの奏者たちの熟練した技巧が伺われる勢いのある見事な筆致による明るい音楽です。 六重奏曲はクラリネット、ホルン、ファゴットが各2本づつという珍しい編成。また、ロンディーノは八重奏曲のフィナーレとして構想されていた作品です。モーツァルトのグラン・パルティータの伝統を受け継ぐ軽やかな作風が魅力的。
収録作曲家:
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Silenced Voices
退廃音楽の作曲家たち [ブラック・オーク・アンサンブル]Chamber Music (String Trio) - FRID, G. / KATTENBURG, D. / KLEIN, G. / KRÁSA, H. / KUTI, S. (Silenced Voices) (Black Oak Ensemble)
発売日:2019年10月25日
NMLアルバム番号:CDR90000-189
CD価格:2,025円(税込)
「現代のシカゴで最も革新的でダイナミックな演奏をする」と評判の高いブラック・オーク・アンサンブル。今作では20世紀初頭“退廃音楽作曲家”として迫害を受けたオーストリア、ハンガリー、チェコスロバキア出身のユダヤ系作曲家の作品を取り上げています。 収録されている6名の作曲家のうち、5名は終戦を目にすることなく苦難の内に世を去りましたが、ゲザ・フリードだけはオランダのレジスタンスとして第二次世界大戦を生き延び、戦後はオランダ楽壇の重要人物として活躍しました。この三重奏曲は若き日に作曲されたもので、ハンガリーの民族音楽の影響を受けた独創的な作品です。 他には最近耳にする機会が増えてきたクラーサ、クラインの作品をはじめ、ヘルマンの先進的な三重奏曲、若々しいカッテンブルグの三重奏曲、クティのセレナードを収録。フランツ・リスト・アカデミーでクティと同級生だった指揮者ショルティは「もし彼が生きていたらハンガリーの偉大な作曲家になっただろう」とその作品を高く評価たというエピソードも残っています。
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メンデルスゾーン(1809-1847):
弦楽四重奏曲 第1番 変ホ長調 Op.12
弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20 [メレル四重奏団/カスタリアン弦楽四重奏団]MENDELSSOHN, Felix: String Quartet No. 1 / String Octet (Merel Quartet, Castalian Quartet)
発売日:2019年10月25日
NMLアルバム番号:SM293
CD価格:1,950円(税込)
16歳の若きメンデルスゾーンの才能がほとばしるかのように明快な音楽が溢れ出る「弦楽八重奏曲」。2つの弦楽四重奏団を要する「複弦楽四重奏団」のために書かれており、演奏家たちの緊密なコミュニケーションが必須とされる名作です。 今回の録音は、2017年に開催された音楽祭「Zwischentöne」でメレル四重奏団(2002年結成)と、結成されたばかりのカスタリアン弦楽四重奏団が出会ったことがきっかけで行われました。2つのアンサンブルは音楽的親和性が高く「このコラボレーションはとてもやりがいがあった」とメレル四重奏団のメンバーが語っています。 また、メレル四重奏団のみの演奏による「弦楽四重奏曲第1番」では、更に親密なアンサンブルを聴かせます。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調 K.421
シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第15番 ト短調 D.887 [ヴォーチェ四重奏団]MOZART, W.A.: String Quartet No. 15 / SCHUBERT, F.: String Quartet No. 15 (Quatuor Voce)
発売日:2019年10月18日
NMLアルバム番号:ALPHA559
CD価格:2,475円(税込)
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ラボー(1842-1924):
ピアノ五重奏曲 ホ短調 Op.3
ピアノ四重奏曲 ハ長調 Op.6 [ニーナ・カーモン(ヴァイオリン)/パウリーネ・ザハゼ(ヴィオラ)/ユストゥス・グリム(チェロ)/ニーク・デ・グロート(コントラバス)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ)]LABOR, J.: Piano Quintet / Piano Quartet (Karmon, Sachse, Grimm, De Groot, Triendl)
発売日:2019年10月18日
NMLアルバム番号:C5390
CD価格:2,475円(税込)
ヨーゼフ・ラボー(ラボル)はオーストリアの作曲家・ピアニスト。3歳の時に失明するというハンディを背負いながらも、音楽教師として大成。シェーンベルク、アルマ・マーラーの最初の教師を務めた他、20世紀初頭の音楽家たちと親交を結びました。なかでも、戦争で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインを指導したことはラボーの生涯における大切な出来事であり、彼の作品のほぼ全てがヴィトゲンシュタイン家の尽力で出版されました。 作曲家としては、生涯に渡り明快な古典形式を愛し、バランスの取れた美しい作品を数多く書き上げました。ここに収録されたピアノ四重奏曲とピアノ五重奏曲も、ブラームスを思わせる落ち着いた色彩を持つ作品。後期ロマン派の重い響きを用いることなく、孤高の世界を創り上げています。
収録作曲家:
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イギリスの弦楽四重奏曲集[20枚組BOX] [マッジーニ弦楽四重奏団]
発売日:2019年10月11日
CD 20枚組価格:8,625円(税込、送料無料)
20世紀の英国音楽レパートリーの中核を成す「弦楽四重奏曲」を中心とした室内楽作品集。後期ロマン派から近代にかけて、独自の室内楽文化を形成してきた英国では「イギリス印象派」とも呼べる作曲家たちが活躍、イングランド民謡を巧みに取り入れた美しい作品が数多く生まれています。 ブリテンやアイアランドにおける若き才能の輝き、円熟期のエルガーの精力的な仕事ぶり、ブリッジやロウスソーンの職人技ともいえる見事な構成、ブリスとバックスの牧歌的な表現、ヴォーン・ウィリアムズの田園風景が反映された作品など、各々の作曲家のスタイルを、グラミー賞に2回ノミネートされたマッジーニ弦楽四重奏団は的確に描き分けています。
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ウェーバー(1786-1826):
〈フルートのための室内楽作品集〉
フルート・ソナタ 変イ長調 Op.39 J199
演奏会用大二重奏曲 変ホ長調 Op.48
フルート三重奏曲 ト短調 [瀬尾 和紀(フルート)/上野 真(ピアノ)/上森 祥平(チェロ)]WEBER, C.M. von: Chamber Music for Flute (Kazunori Seo, Shohei Uwamori, Makoto Ueno)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:8.573766
CD国内仕様 日本語解説付価格:1,980円(税込)
歌劇《魔弾の射手》で知られる初期ロマン派の作曲家ウェーバー。若い頃、不幸な事故で声を失うもドイツ各地の劇場の改革に尽力、優れた作曲家として名声を高めました。生涯のほとんどを劇場の仕事に費やした彼の作品のほとんどは歌劇でしたが、実は優れたピアニストでもあり、ピアノ曲には惜しげもなく超絶技巧が施されています。 今回、フルートの瀬尾和紀が着目したのはそんなウェーバーの様々な作品。冒頭に置かれたのは、フルート用に編曲した「ピアノ・ソナタ」という珍しい曲。ミュラーに拠って加えられたというフルートのパッセージが聴きどころです。演奏会用大二重奏曲は、もともとクラリネットとピアノのための作品。ヴァイオリンでも演奏可というところを、瀬尾は一味加えフルートで鮮やかに演奏してみせます。もともとフルートが使われた「三重奏曲」ではフルート、ピアノ、チェロの絡みが見事。三人の日本人奏者による息詰まるような演奏をお楽しみください。 輸入盤国内仕様:日本語解説付き(西村 祐)
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノと弦楽のための室内楽作品全集[4枚組BOX]
(ピアノ三重奏曲、ピアノ四重奏曲、ピアノ五重奏曲) [ブッシュ三重奏団、ミゲル・ダ・シルヴァ(ヴィオラ)、マリア・ミルステイン(ヴァイオリン)]発売日:2019年09月27日
CD 4枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
若きトリオによるドヴォルザーク2012年にロンドンで結成されたブッシュ三重奏団。メンバーのマティウがアドルフ・ブッシュの所有していたグァダニーニのヴァイオリンを使用していることから、この名ヴァイオリニストの名前を冠しています。 ALPHAレーベルからリリースしたドヴォルザークの室内楽を集めたCD4枚を集めたこのBOXは、ピアノと弦楽器による室内楽作品全集となっています。四重奏曲と五重奏曲では、ロシア出身の同世代のヴァイオリニスト マリア・ミルステインと、フランス出身の一世代上のヴィオラ奏者ダ・シルヴァを迎え、彼らならではの瑞々しい音楽に奥深さを加えています。
収録作曲家:
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〈ポルトガルのピアノ三重奏曲集 第2集〉
フレイタス・ブランコ、デルガード
ブラガ・サントス、フレイタス [トリオ・パンゲア]FREITAS BRANCO, L. de / BRAGA SANTOS, J.: Trios / DELGADO, A.: Trio Camoniano (Portuguese Piano Trios, Vol. 2) (Trio Pangea)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:8.574014
CD価格:1,900円(税込)
20世紀に書かれたポルトガルの室内音楽集。これらの作品は近代ポルトガル音楽の発展に大きな役割を果たしています。とりわけフレイタス・ブランコの三重奏曲は様々な要素で構成された興味深い仕上がりで、リズミカルな部分と抒情的な部分が混然一体となった素晴らしい作品です。全体は切れ目なく演奏され、最終楽章として躍動的なアレグロが置かれていますが、全曲が華やかに幕を閉じたと思わせながら、神秘的なコーダが続き、聴き手の意表を突くという意外性も持っています。 J.S.バッハの作品からインスパイアされたフレイタスの「前奏曲、コラールとフーガ」、フレイタス・ブランコの弟子として知られるサントスの独創的な「三重奏曲」、そのサントスの弟子であるデルガードの作品と、ポルトガル音楽の伝統が連綿と受け継がれていく様子も知ることができます。
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サルヴュッチ(1907-1937):
9つの楽器のためのセレナーデ
弦楽四重奏曲
17楽器のための室内交響曲他 [サビーナ・フォン・ヴァルター(ソプラノ)/アンサンブル・ユーバーブレットル/ピエルパオロ・マウリッツィ(ピアノ&指揮)]SALVIUCCI, G.: Chamber Works - Serenade / String Quartet / Chamber Symphony (S. von Walther, Ensemble Überbrettl, Maurizzi)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:8.574049
CD価格:1,900円(税込)
ジョバンニ・サルヴュッチは、サンタ・チェチーリア音楽院でレスピーギとカゼッラから指導を受けた作曲家です。第一次世界大戦中には、「イタリアで最も才能ある3人の作曲家」としてダッラピッコラ、ペトラッシとともに名前を挙げられるほどに注目されましたが、残念なことに30歳でこの世を去ってしまい、彼の名前は以降すっかり忘れられてしまいました。 その理由の一つは彼の作風があまり先進的でなかったことにもあるのでしょう。サルヴュッチの生まれた家庭は音楽とは無縁でしたが、ローマの聖職者とは密接な関係があり、彼もサンピエトロ大聖堂の合唱指揮者を務め、パレストリーナ学者のエルネスト・ポエジからルネサンス期の音楽の指導を受けるなど、彼の作風の基礎はバロック、ルネサンス期の作品にあったようです。古風な形式に収められた前衛的な作品をお楽しみください。
収録作曲家:
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〈ブラジルの室内楽作品集〉
ミゲス(1850-1902):
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
ヴェラスケス(1884-1914):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第2番 [エマニュエーレ・バルディーニ(ヴァイオリン)/カリン・フェルナンデス(ピアノ)]MIGUEZ, L.: Violin Sonata, Op.14 / VELÁSQUEZ, G.: Violin Sonatas Nos. 1 and 2 (E. Baldini, K. Fernandes)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:8.574118
CD価格:1,900円(税込)
18世紀以降のブラジル作曲家の作品を世界に広めるため、ブラジル外務省が立ち上げたプロジェクト「ブラジル・イン・コンセルト(ブラジルの音楽シリーズ)」。既発リリースのネポムセーノに続くシリーズ第2弾は、グラウコ・ヴェラスケスとレオポウド・ミゲスのヴァイオリン・ソナタ集。二人は、20世紀初頭のブラジルにおけるクラシック音楽界の主要人物であり、当時社会的激動の渦中にあったこの国に、各々がヨーロッパで吸収した音楽文化を取り入れた功績が高く評価されています。 共和国の誕生を祝して国歌を制作するためのコンペティションで優勝したミゲスは、スペインとフランスで学んだ作曲家。新しい国の音楽教育システムの再構築も任されており、ブラジルのクラシック音楽の基礎を固めた人としても知られています。彼が心酔していたのはワーグナーの音楽でしたが、このヴァイオリン・ソナタはイタリア・オペラ風の甘美な旋律を持っています。 ミゲスよりも後の世代に属し、イタリアで学んだヴェラスケスは、ドニゼッティやヴェルディのオペラが持つ抒情性に惹かれましたが、このヴァイオリン・ソナタではかなり複雑な和声進行が用いられており、まるで印象派のような流麗な作風を持っています。
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South of the Circle
現代北欧の弦楽四重奏曲集 [シッギ弦楽四重奏団]Chamber Music (String Quartet) - BJARNASON, D. / RAGNARSDÓTTIR, M.D. / SIGURÐSSON, V. / SVEINBJARNARDÓTTIR, U. (South of the Circle) (Siggi Quartet)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:DSL-92232
CD価格:2,240円(税込)
2012年、レイキャビクで開催された「ヤング・スカンジナビア・コンポーザー・フェスティヴァル」でデビューしたシッギ弦楽四重奏団は、現代の作曲家と積極的にコラボレーションし、多くの委嘱作を初演しています。彼らはルネサンスから古典派、ロマン派の作品も演奏しますが、何より20世紀から21世紀のレパートリーに情熱を傾けており、即興演奏やエレクトロニクスなども取り入れた実験的な演奏にも力を注いでいます。 このアルバムに収録された5人の作曲家の作品は、彼らにとってまさに腕の見せ所といったもので、シャコンヌの形式を模した「Stillshot」、断片的な旋律を残しながら混沌の中にに沈んでいく旋律でアイスランドの野に咲く花を描いた「Fair Flowers」、ミニマル要素の強いスヴェインビャルナルドッティルの「Ōpacity」、アルバム中では最も旋律的なジーグルトソンの「ネブラスカ」、緊張感溢れる「セリモニア」のどれもが主張の強い音楽です。
収録作曲家:
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The Kernis Project: Debussy
カーニス(1960-):
弦楽四重奏曲 第3番「河」
ドビュッシー(1862-1918):
弦楽四重奏曲 ト短調 [ジャスパー弦楽四重奏団]KERNIS, A.J.: String Quartet No. 3, "River" / DEBUSSY, C.: String Quartet, Op. 10 (The Kernis Project: Debussy) (The Jasper String Quartet)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:DSL-92233
CD価格:2,240円(税込)
2008年に設立されたジャスパー弦楽四重奏団。設立後まもなく数々の賞を獲得し、高く賞賛されているアンサンブルです。ハイドン、ベートーヴェンからベルク、リゲティ、他現代の作曲家の作品まで幅広いレパートリーを持つ彼らにおける10年間の軌跡を示すのが、今回の「カーニスとドビュッシー」の作品集。 2010年に弦楽四重奏曲第2番を初めて演奏した時から、カーニスの作品に魅せられ、まだ見ぬ弦楽四重奏曲第3番を演奏することを夢見ていたという彼ら。遂に作品を手にし、絶え間なく変化する音楽を演奏することに大きな喜びを感じています。アルバムでは、ドビュッシーの弦楽四重奏を併せ、更に物語を膨らませました。絶え間なく姿を変える官能的な響きが印象的な作品です。
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ハンス・ガル(1890-1987):
ヴィオラのための作品集 第1集 [ハンナ・パッカラ(ヴィオラ)/レイヨ・トゥンカリ(ヴァイオリン)/イリーナ・ツァーレンコヴァ(ピアノ)-11 高島 拓哉(オーボエ)/サカリ・オラモ(指揮)/オストロボスニア室内管弦楽団]GÁL, H.: Viola Music, Vol. 1 (Pakkala, Tunkkari, Takuya Takashima, Zahharenkova, Ostrobothnian Chamber Orchestra, Oramo)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:TOCC0535
CD価格:2,175円(税込)
オーストリア出身の作曲家ハンス・ガル。ユダヤ系の他の作曲家たちと同じく、ナチス台頭に伴いヨーロッパを離れ、イングランドに移住。エディンバラで新しい人生を送りながら、ブラームスの孫弟子としてドイツ後期ロマン派の伝統を守り、生涯に渡り古典的な作品を書き続けました。 このアルバムに収録されたヴィオラのための作品は、イングランドに移住してから書かれたもので、どれもヴィオラの音色を存分に活かした、抒情性なメロディと後期ロマン派風の豊かなハーモニーを持っています。世界初録音となる「コンチェルタンテ組曲」は、サカリ・オラモが指揮するオストロボスニア室内管弦楽団の美しい音響も楽しめます。
収録作曲家:
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CONRRASTS
クラリネット三重奏曲集 [シャロン・カム(クラリネット)/オリ・カム(ヴィオラ)/マタン・ポラット(ピアノ)]Chamber Music - MOZART, W.A. / SCHUMANN, R. / BRAHMS, J. / BARTÓK, B. / RECHTMAN, I. (Contrasts) (S. and O. Kam, P. Matan)
発売日:2019年09月20日
NMLアルバム番号:C983191
CD価格:2,700円(税込)
1992年にミュンヘン・コンクールに優勝し、その後、世界的な活躍を続けている女性クラリネット奏者シャロン・カムのOrfeoデビュー・アルバム。 弟のヴィオラ奏者オリ・カムと、イスラエル出身のピアニスト、マタン・ポラットとともに様々な時代の「クラリネット三重奏曲」を収録した1枚は、モーツァルトの「ケーゲルシュタット・トリオ」で始まり、抒情的なシューマンの「おとぎ話」、渋い美しさを湛えたブラームスを経て、バルトークがベニー・グッドマンのために作曲したジャズ風の「コントラスツ」とレヒトマンの「Jazzical」に至るという独創的、かつ魅惑的なプログラム。3人の奏者たちの個性がぶつかり合いながら、見事に融合することで素晴らしい音楽が生まれています。
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En El Amor
歌とセルパンのための室内楽曲集 [ナターシャ・ミルコヴィチ(ヴォーカル)/ミシェル・ゴダール(セルパン)/ジャロッド・カグウィン(パーカッション)]発売日:2019年09月20日
CD価格:2,475円(税込)
ミシェル・ゴダール(セルパン)とジャロッド・カグウィン(パーカッション)、2人の名手とボスニアの歌手ナターシャ・ミルコヴィチによる魅力的なアルバム。3人は歴史あるボスニア地域の伝承曲に実験的なアレンジを加えることで、時間、文化、伝統を全て超越した新しい作品へと生まれ変わらせることに成功。聴き手の耳に郷愁と興奮をもたらします。
収録作曲家:
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オルウィン(1905-1985):
弦楽四重奏曲 第10番-第13番 [ティペット四重奏団]ALWYN, W.: String Quartets Nos. 10-13 (Tippett Quartet)
発売日:2019年09月20日
NMLアルバム番号:SOMMCD0165
CD価格:2,250円(税込)
NAXOSレーベルからも多くのリリースがある、イギリスの名門「ティペット四重奏団」が演奏するオルウィンの4曲の弦楽四重奏曲。21歳で王立音楽アカデミーにて作曲科の教授になるほどに早熟の才能を有していたオルウィン。わかりやすい作風で書かれた映画音楽や、不協和音を多用した前衛的な音楽を含め、およそ300曲ほどの幅広い作風による作品が残されています。 弦楽四重奏曲は15歳の時に最初の作品を書き上げてから、1923年から1936年の間に12曲を作曲、このアルバムには最後の4曲が収録されており、ここでもロマンティックな作風による第10番や第12番から、新古典派風の第13番など、多彩な作風を知ることができます。
収録作曲家:
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ザ・ライプツィヒ・サークル Vol.1
ファニー、クララ、
ロベルトとフェリックスによる室内楽 [ロンドン・ブリッジ三重奏団]Chamber Music (Piano Trio) - MENDELSSOHN-HENSEL, F. / SCHUMANN, C. / SCHUMANN, R. (The Leipzig Circle Vol. 1) (London Bridge Trio)
発売日:2019年09月20日
NMLアルバム番号:SOMMCD0199
CD価格:2,250円(税込)
メンデルスゾーン、シューマン。2人の傑出したロマン派の巨匠と、それぞれの姉、妻の作品を併せたユニークな1枚。 19世紀半ばのヨーロッパでは、女性作曲家の地位は確立されておらず、彼女たちの弟や夫と同等にみられることは全く考えられませんでした。しかしクララは演奏家として夫ロベルトを助けながら、いくつかの作品を発表、またファニーも結婚後に作曲を続け、作品を弟フェリックスの名前で出版するなど、音楽家としての活動を続けていたことが知られており、このアルバムに収録された様々な作品を聴けば、彼女たちがいかに優れた才能を持っていたかを改めて気づかせてくれることでしょう。
収録作曲家:
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スメタナ(1824-1884):
ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15
ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調「ドゥムキー」 [チェコ・トリオ]SMETANA, B.: Piano Trio, Op. 15 / DVORAK, A.: Piano Trio No. 4, "Dumky" (Czech Trio)
発売日:2019年09月20日
NMLアルバム番号:UP0017-2
CD価格:1,650円(税込)
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浄められた夜
〔弦楽六重奏曲集〕
コルンゴルト、マルティヌー、シェーンベルク [チェコ・フィルハーモニー六重奏団]KORNGOLD, E.W. / MARTINU, B.: String Sextets / SCHOENBERG, A.: Verklarte Nacht (Czech Philharmonic Sextet)
発売日:2019年09月20日
NMLアルバム番号:UP0019-2
CD価格:1,650円(税込)
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マルティヌー(1890-1959):
ピアノ四重奏曲 第1番 H287
カラビス(1923-):
ルーダス Op.82
フーサ(1921-2016):
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとピアノのための変奏曲 [マルティヌー・ピアノ四重奏団]MARTINU, B.: Piano Quartet No. 1 / KALABIS, V.: Ludus / HUSA, K.: Variations for Violin, Viola, Cello and Piano (Martinu Piano Quartet)
発売日:2019年09月20日
NMLアルバム番号:UP0027-2
CD価格:1,760円(税込)
チェコのレーベル“ARCODIVA”ならではの珍しい室内楽作品集。Supraphonレーベルにマルティヌーのピアノ作品全集を録音したピアニスト、エミール・ライヒナーを中心に名手たちが集結した「マルティヌー・ピアノ四重奏団」の演奏によるこのアルバムは、文字通りマルティヌーのピアノ四重奏曲 第1番で幕を開け、アンサンブルのために書かれたカラビスの「ルーダス」と、20分に及ぶフーサの「変奏曲」この3曲が収録されています。 音が激しく交錯するマルティヌー、民謡風の旋律が自在に発展していく「ルーダス」、鐘の音を模した主題が次々と姿を変える「変奏曲」。どれも充実した演奏です。
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ヴィハン弦楽四重奏団
プフィッツナー(1869-1949):
弦楽四重奏曲 第2番 嬰ハ短調 Op.36
シェーンベルク(1874-1951):
弦楽四重奏曲 第4番 Op.37 [ヴィハン弦楽四重奏団]PFITZNER, H.: String Quartet No. 2 / SCHOENBERG, A.: String Quartet No. 4 (Wihan String Quartet)
発売日:2019年09月20日
NMLアルバム番号:UP0028-2
CD価格:1,760円(税込)
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エヴァ・ガラヨヴァ(メゾ・ソプラノ)
Ama me
室内楽伴奏による近代歌曲集 [エヴァ・ガラヨヴァ(メゾ・ソプラノ)/ツェムリンスキー四重奏団 他]Vocal Recital: Garajová, Eva - RESPIGHI, O. / STRAVINSKY, I. / PÄRT, A. / BODOROVÁ, S. / EBEN, P. (Ama me)
発売日:2019年09月20日
NMLアルバム番号:UP0184
CD価格:1,760円(税込)
ブラティスラヴァ音楽院を卒業後、プラハ国立歌劇場に所属。ビゼーの《カルメン》やポンキエッリの《ジョコンダ》などを歌い数多くの賞を受賞したメゾ・ソプラノ歌手エヴァ・ガラヨヴァ。2006年にはブラティスラヴァで行われたホセ・カレーラスのコンサートにゲスト出演、多くのファンを獲得しています。 オペラだけでなく、リートや室内楽作品を得意とするガラヨヴァ。このアルバムでは20世紀に書かれた作品を見事に歌いこなしており、高度なテクニックと豊かな表現力を存分に披露しています。 ボドロヴァの「Ama me=私を愛して」は世界初録音。ハープ伴奏によるしっとりとした風情の中に、女性の情念が見えてくるような強い印象を残す歌です。
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲 第1番&第2番 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)/ヴォルフガング・シュナイダーハン(ヴァイオリン)/ボリス・ペルガメンシコフ(チェロ)]SCHUBERT, F.: Piano Trios Nos. 1 and 2 (Badura-Skoda,Schneiderhan, Pergamenschikow)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99176
CD価格:2,475円(税込)
20世紀後半を代表する二人の奏者、ヴォルフガング・シュナイダーハン(1915-2002)、ボリス・ペルガメンシコフ(1948-2004)とバドゥラ=スコダによる、1980年代の貴重な音源のリリース。 第1番は1984年のスタジオ録音、第2番はザルツブルク音楽祭での「シューベルト:ピアノ三重奏曲」のコンサート・ライヴです。情感豊かな音色で知られるロシアの名チェロ奏者ペルガメンシコフ、ウィーンの伝統を受け継ぐシュナイダーハン、グルダ、デムスとともに“ウィーン三羽烏”の一人と称されるバドゥラ=スコダ、この3人が織りなす見事なハーモニーをお楽しみください。
収録作曲家:
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第5集〉
技巧的な小品集 [トーマス・クリスティアン(ヴァイオリン)/アンサンブル・ヴィオリッシモ]MAYSEDER, J.: Chamber Music, Vol. 5 - Polonaise Brillante / Rondeau brillant (Virtuoso Pieces) (T. Christian, Ensemble VioLissymo)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99194
CD価格:2,475円(税込)
19世紀半ばのウィーンは“ビーダーマイアー=小市民文化”の中心地であり、数多くの音楽文化が花開いた地でもありました。ヴァイオリニスト兼作曲家ヨーゼフ・マイセダーもその立役者の一人であり、1835年にウィーン帝国の室内楽ヴィルトゥオーゾに任命され、1836年にはホーフブルク宮殿のヴァイオリニストに就任、以降、数多くの名誉ある賞を獲得し、1862年にはフランツ・ヨーゼフ1世から「騎士の十字架賞」を授けられるほど高く評価されました。 しかし、これほどの業績と人気を誇ったにもかかわらず、現在では彼の作品を耳にすることはほとんどありません。このシリーズでは、知られざるマイセダーの作品を復刻、これまでに弦楽四重奏曲やヴァイオリン協奏曲など、さまざまな作品がリリースされていますが、今回は彼が優れたヴァイオリニストであった証ともいえる「技巧的な作品」を楽しめます。どれも華やかな技巧がふんだんに用いられており、当時流行していた旋律も存分に盛り込まれた聴きごたえのある曲(全て世界初録音)ばかり。 ウィーン・フィルのメンバーで、マイセダー作品の復刻に力を注ぐライムント・リシーをはじめとしたヴィルトゥオーゾたちが素晴らしいアンサンブルを聞かせます。
収録作曲家:
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Farbenspiel - 色彩のたわむれ
フルート、ヴィオラとハープのための作品集 [トリオ・パルトゥ]Chamber Music - DEBUSSY, C. / STAUD, J.M. / BAX, A. / GENZMER, H. (Farbenspiel) (Trio Partout)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99196
CD価格:2,475円(税込)
フルート、ヴィオラ、ハープが奏でるアンサンブルは、たいへん珍しく、また楽しい室内楽作品と言えるでしょう。この組み合わせによる初めての作品は、おそらく1915年に作曲されたドビュッシー晩年のソナタであり、透明感溢れるハープとフルートの響きをヴィオラが支える美しい曲調です。 この3つの楽器が生み出す独特の音色に魅せられたのか、1916年にはバックスが同じ楽器の組み合わせによる「悲劇的三重奏曲」を発表しました。また、1947年に書かれたゲンツマーの三重奏曲はドビュッシーを思わせる印象的な曲であり、現代的なテクニックを盛り込んだオーストリアの現代作曲家シュタウドの「シデナム・ミュージック」など、時代を追うごとに興味深い作品が生まれています。 フォルクスオーパーやウィーン交響楽団で活躍する演奏家によるアンサンブル「トリオ・パルトゥ」は、これらのユニークな作品の普及に努めています。
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ブラームス(1833-1897):
〈室内楽作品全集 第4集〉
ヴァイオリン・ソナタ集
第1番-第3番/イ短調「F.A.E.ソナタ」 [ピエール・フシュヌレ(ヴァイオリン)/エリック・ル・サージュ(ピアノ)]BRAHMS, J.: Intégrale musique de chambre, Vol. 4: Violin Sonatas Nos. 1-3 (Fouchenneret, Le Sage)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:LBM020
CD価格:2,475円(税込)
エリック・ル・サージュの呼びかけで、フランスの若手奏者が集結し、ブラームスの全室内楽作品を演奏するというプロジェクトの第4集。これまでは三重奏曲や四重奏曲など、比較的編成の大きな作品でしたが、今作は3曲のヴァイオリン・ソナタ集と、ブラームスの友人たちとの合作「F.A.E.ソナタ」のスケルツォを収録。 ヴァイオリンを演奏するのはフランスで絶大な人気を誇る若手奏者、ピエール・フシュヌレ。ル・サージュがピアノ伴奏を受け持つという注目の組み合わせからは、緊張感溢れる密度の濃いアンサンブルが生まれます。しっとりとした第1番、牧歌的な第2番での表現力の豊かさはもちろん、第3番の激しい表現が印象的です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
クラリネット五重奏曲
クラリネット四重奏曲 [エオー、マンフレッド四重奏団]MOZART, W.A.: Clarinet Quintet, K. 581 / Violin Sonatas Nos. 26 and 28 (Héau, Manfred Quartet)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:ALPHA498
CD価格:1,425円(税込)
フランスのクラリネット奏者、エオーによるモーツァルト。モーツァルトが残した室内楽の中でも屈指の名作であるクラリネット五重奏曲の魅力を存分に引き出しています。 カップリングされたヴァイオリン・ソナタの編曲は、1985年に発見された1799年の出版譜。編曲者は不明ですが、出版者であるヨハン・アントン・アンドレ(1775-1842)と推定されています。待望の廉価盤再発売。
収録作曲家:
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ランデヴー・ウィズ・
マルタ・アルゲリッチ 第1集
アルゲリッチ・ウィズ・フレンズ 2018ハンブルク・ライヴ [マルタ・アルゲリッチ(ピアノ) ほか]発売日:2019年09月13日
CD 7枚組価格:7,275円(税込、送料無料)
2018年夏のハンブルクを沸かせた、豪華アーティストの饗宴2018年の夏にドイツのハンブルクで行われた、アルゲリッチと豪華な仲間たちによるライヴを集めた7枚組のアルバム。マイスキー、ハンプソン、コヴァセヴィチ、ジルベルシュテイン、パパヴラミといった大御所から、ボジャノフ、ホッス=レゴツキ、コヌノヴァ、ワイラースタインなど世界中が注目する若手まで登場。毎回のことながら、アルゲリッチの一声で集まるアーティストの層の厚さ、豪華さには驚かされます。 日本からは諏訪内晶子と酒井茜が参加。大物たちの競演をじっくりと堪能する6枚と、アルゲリッチの娘アニーの語りで楽しむ「動物の謝肉祭」と情熱的な南米音楽を味わう7枚目という、聴き応えたっぷりのBOXです。白黒ながら写真も満載の約100ページに及ぶ欧文ブックレット入り。
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日本音楽集団
創立55周年記念CD BOX
『 己 - ki - 』 [日本音楽集団]発売日:2019年09月07日
CD 6枚組国内盤価格:11,000円(税込、送料無料)
日本音楽集団 創立55周年記念BOX日本音楽集団は2019年に創立55周年を迎えました。それを記念して、CD BOX「己 - ki - 」を発売いたします。 これまで多くの作曲家に委嘱し、また団に作曲家を擁し、新たな音楽を作ってきた日本音楽集団。その300を超す新作初演の中から、ライブ録音を中心に、長澤勝俊「颯踏」や 三木稔「くるだんど」などの名曲、未だCDなどでは発表されていなかった「夏の一日」、伊福部昭作品のアレンジで日本音楽集団ならではの大合奏「交響譚詩」「日本狂詩曲」、中村八大・信長貴富・権代敦彦など現代に煌めく作曲家の委嘱作品、そして新録音にて「フランス音楽メドレー」「日本民謡メドレー」など聞きなじみのある曲の邦楽器アレンジ、そして団内作曲家による新共作「 己 - ki - 」!!
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ドヴォルザーク(1841-1904):
弦楽四重奏曲集 第3集
(第3番・第6番・第8番) [フォーグラー弦楽四重奏団]DVOŘÁK, A.: String Quartets, Vol. 3 - Nos. 3, 6 and 8 (Vogler String Quartet)
発売日:2019年08月30日
NMLアルバム番号:777626-2
CD 2枚組価格:3,375円(税込、送料無料)
ドヴォルザークの弦楽四重奏曲全集録音を進行中のフォーグラー弦楽四重奏団。1985年に創立以来、メンバーをだれ一人として替えることなく、30年以上の長きに渡り親密なアンサンブルを追求しています。 彼らが演奏するドヴォルザークは、弦楽四重奏をはじめ、弦楽五重奏やピアノ五重奏など、どれも温かく豊かな響きと、明快なリズム感が高く評価されています。今作では29歳のドヴォルザークによる意欲作(長いことで知られる)第3番ニ長調と、中期の傑作第6番と第8番を収録。チェコの舞曲を思い起こさせる早い楽章、民謡調の遅い楽章、各々をメリハリのある表現で聴かせます。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
〈チェロのための作品全集 第2集〉
チェロ・ソナタ集/三重奏曲
3つのロシアの旋律と変奏曲 [マルティン・ルンメル(チェロ)/エリック・ラム(フルート)/ステファン・ストロイッシング(ピアノ)]RIES, F.: Cello Works (Complete), Vol. 2 - Cello Sonatas, WoO 2 and Op. 34 / Piano Trio, Op. 63 / 3 Airs Russes Variés (Rummel, E. Lamb, Stroissnig)
発売日:2019年08月30日
NMLアルバム番号:8.573851
CD価格:1,900円(税込)
祖父の時代からケルン選帝侯に仕える宮廷音楽家の一族の一人として生まれたフェルディナント・リース。彼の父は人格者として知られ、一時期ベートーヴェンにヴァイオリンを教えたこともあるほどの人物でした。その父から音楽教育を受けたリースはすくすくと才能を伸ばしましたが、1794年のフランス革命軍によるボン占拠のため、父は職を失い、彼自身の将来も絶たれてしまいました。そのため、彼の父はかつての教え子であるベートーヴェンに息子フェルディナントを託したことで、2人の師弟関係が始まることとなります。 このアルバムに収録されたチェロ・ソナタはリースが15歳の時の作品であり、意欲的な作風は彼の豊かな才能をはっきりと示しています。他の曲もそれぞれ、巧みな作曲技法が用いられており、ベートーヴェンからメンデルスゾーンへと繋がるロマン派のチェロ作品として、強い存在感を発揮しています。
収録作曲家:
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BEST LOVES Classical viola music
Vivid Viola - 躍動的なヴィオラ [さまざまな演奏家]VIVID VIOLA
発売日:2019年08月30日
NMLアルバム番号:8.578186
CD価格:1,900円(税込)
ヴァイオリンほど華やかではなく、チェロのような存在感はなく、コントラバスのようにジャズなどでも活躍することはなく、とにかく「地味な弦楽器」として扱われてしまうヴィオラ。しかし豊かな表現力と、味わい深い音色を持ち、オーケストラの中でも「中音域を支える立役者」として大切な役割を担っています。古典派以前の時代には、ヴァイオリンやチェロのようには独奏楽器として扱われることはあまりありませんでしたが、20世紀になると自らが優れたヴィオラ奏者だったヒンデミットを筆頭に、「ヴィオラのための作品」は数多く書かれており、現代ではコンサートホールでも中心的役割を果たすことができるようになりました。 このアルバムではテレマンからウォルトンまで、多彩な作曲家によるヴィオラ作品を聴くことができます。
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シマク(1958-):
ヴァイオリンとピアノのための
独奏曲集/二重奏曲集 [ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン)/クリス・オートン(リコーダー)/ジョセフ・ヒューストン(ピアノ)/ロデリック・チャドウィック(ピアノ)]SIMAKU, T.: Solos and Duos for Violin and Piano - Signals / Capriccioso / Soliloquy V / ENgREnage / 2 Esquisses (Sheppard Skærved, Houston, Chadwick)
発売日:2019年08月30日
NMLアルバム番号:8.579035
CD価格:1,900円(税込)
アルバニア出身の作曲家トーマス・シマク。音楽大学で作曲を学び、その後、アルバニア近郊の音楽を研究しながら作曲活動を行っています。「土地の民謡と古謡に触れることは、その後の創作活動に多大な影響を与える」と語る彼ですが、自身の作品に民謡を直接的に取り入れることはあまりせず、そのエッセンスのみを取り込み、ユニークな作品を作ることで知られています。 このアルバムにはそれぞれに趣向を凝らした室内楽作品を収録、彼の作品としては珍しくアルバニア民謡を正攻法で取り入れた「わが美しきモレア」でも、短いメロディラインが拡張され、豊かな質感を纏いながら展開されていくという個性的な味わいを持っています。
収録作曲家:
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ターネジ(1960-):
〔室内楽作品集〕
A Constant Obsession
Three for Two他 [ニッキー・スペンス(テノール)チェンバー・ドメイン]発売日:2019年08月30日
CD価格:2,100円(税込)
現代イギリスの作曲家マーク=アンソニー・ターネジ。このアルバムには21世紀に入ってからの彼の室内楽作品を収録。全て世界初録音となります。モダン・ジャズへの傾倒で知られるターネジですが、最近は多彩な作風を取り入れており、このアルバムでも静かな曲と力強い曲、振れ幅の大きな作品を楽しめます。 静謐な曲の筆頭とも言える「Constant Obsession」はテノール独唱を伴う歌曲集。「Four Chants」も神秘的な音で構成された美しい作品です。「Three for Two」はターネジらしい快活な曲ですが、中間部はしっとりとしています。ピアノ三重奏曲「A Slow Pavane」もゆったりとした曲調の魅力的な作品です。
収録作曲家:
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コベットの遺産
新「コベット賞」受賞の室内楽作品集 [バークレイ・アンサンブル]発売日:2019年08月30日
CD価格:2,240円(税込)
ウォルター・ウィルソン・コベット(1847-1937)は、20世紀前半のイギリスの室内楽作品発展に大きく寄与した人物です。ビジネスの世界で大成功を収めたコベットですが、アマチュアのヴァイオリン奏者でもあり、週末は友人たちと室内楽を演奏したり、アマチュアオーケストラのコンサート・マスターを務めるなど、心は常に音楽とともにありました。1905年には遂に初の「室内楽コンクール」を開催し、若い作曲家たちのモチベーションを上げることに成功(第1回のコンクールではフランク・ブリッジが特別賞を受賞)、そしてコンクールに入賞した作曲家には、後日コベットが新作を依頼するなどアフターケアも万全でした。 今回のアルバムは、その由緒ある「コベット賞」に倣い、現代作品から優れた作品を選出するという試みです。作品の中には若いコベットが強く影響を受けたというヘンリー・パーセルの作品を3人の作曲家(ナッセン、ベンジャミン、マシューズ)が現代風にアレンジした「パーセルの花冠」も含まれており、イギリス室内楽の伝統を知るユニークなアルバムに仕上がっています。
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スモーリー(1943-2015):
ピアノ、声楽作品と室内楽作品集 [タリン・フィービッグ(ソプラノ)/ダリル・ポールセン(ホルン)/ジェームズ・カデフォード(ヴァイオリン)/ダニエル・ヘルスコヴィチ(ピアノ)/スコット・デイヴィー(ピアノ)/ロジャー・スモーリー(タムタム)]SMALLEY, R.: Piano, Vocal and Chamber Music (Fiebig, Poulsen, Cuddeford, Davie, Herscovitch, Smalley)
発売日:2019年08月30日
NMLアルバム番号:TOCC0501
CD価格:2,175円(税込)
イギリス出身の作曲家ロジャー・スモーリーの作品集。1967年にケンブリッジ大学のロイヤル・カレッジ初の「コンポーザー・イン・レジデンス」に任命された他、1974年にはオーストラリア大学で教鞭を執り、その後はオーストラリアに拠点を置き活動を重ねました。指揮者、ピアニストとしても知られ、自身の作品を含む多くの演奏がCD化されています。 モダンな作風の中に、しばしばロマン派の作曲家たちの音楽の断片を取り入れるという彼の作品は、とても耳なじみがよく、とりわけ“ネコの生態”を描いた「9つの生活」はユーモラス、かつ楽しい歌曲集に仕上がっています。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
ピアノ五重奏曲 SZ.23
ヴェレシュ(1907-1992):
弦楽三重奏曲 [ヴィルデ・フラング (ヴァイオリン)、ローレンス・パワー (ヴィオラ)、ニコラ・アルトシュテット (チェロ)、バルナバーシュ・ケレメン (ヴァイオリンI)、カタリン・コカシュ (ヴィオラ)、ニコラ・アルトシュテット (チェロ)、アレクサンダー・ロンクィヒ (ピアノ)]VERESS, S.: String Trio / BARTÓK, B.: Piano Quintet (Frang, Kelemen, Kokas, Power, Altstaedt, Lonquich)
発売日:2019年08月23日
NMLアルバム番号:ALPHA458
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
若手の名手たちによる、ハンガリーの室内楽作品アルファ・レーベルとロッケンハウス室内楽フェスティヴァルとの共同制作アルバム。2012年よりクレーメルからロッケンハウスの芸術監督を引き継いだドイツ・フランス系チェリスト ニコラ・アルトシュテットを中心に、躍進著しいノルウェーのヴァイオリニスト ヴィルデ・フラング、英国のヴィオラ奏者ローレンス・パワー、そしてハンガリーからヴァイオリンのバルナバーシュ・ケレメンとヴィオラの(ヴァイオリン奏者でもある)カタリン・コカシュというメンバーが、近代ハンガリー音楽史にとって重要な2人、バルトークとヴェレシュの作品を収録しています。 1907年に当時ハンガリー王国領であったコロジュヴァール(現ルーマニア、クルジュ=ナポカ)に生まれ、バルトークやコダーイに学んだヴェレシュ。戦後、当時の前衛に傾倒したため政府の弾圧を受けスイスに亡命し、当地で長く活動を続けました。その後しばらくは知られざる作曲家でしたが、近年はその教え子であったリゲティ、クルターク、ホリガーらとバルトークの世代を繋ぐ重要な役回りとして注目されています。 ここに収められた弦楽三重奏曲は、十二音階に複雑なリズム、自由な楽想といった前衛要素を多分に含みながらも、ハンガリーの田園風景を思わせるフォーク・ミュージックがその下地となっていることも十分感じさせる興味深いものです。23歳のバルトークが作曲、自らピアノを務めて初演を行ったピアノ五重奏曲は、若々しい野心が迸る聴き応えのある作品。第4楽章ではハンガリー舞曲風の楽想まで飛び出します。いずれも芸術監督アルトシュテットが長年録音を目論んでいた作品で、若手を中心としたメンバーが瑞々しく躍動的な快演を聴かせます。
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲全集[5枚組BOX] [ベルチャ四重奏団]発売日:2019年08月23日
CD 8枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
ベルチャ・カルテットの名を広めた鮮烈録音、お手頃価格で再登場!来日公演も大成功を収めているベルチャ四重奏団。彼らがメジャーレーベルから移籍後、初の録音となったベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集は、上下巻分売で発売されて間もない頃から絶賛され大きな話題となりました(『レコード芸術』誌特選)。「ベートーヴェンの作風の変転」を感じることを意図して録音されており、極めて高い集中力と強い熱意が感じられる名演に仕上がっています。 Zig-Zag Territoires レーベルからの移行盤の再発売。21世紀の新たなスタンダードと呼ぶにふさわしい、丹念な解釈にもかかわらず絶妙にスリリングな迫真の16曲+大フーガをじっくり味わえます。
収録作曲家:
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ファッシュ(1688-1758):
四重奏曲集/ホルン四重奏曲
バスーン協奏曲/リコーダー協奏曲
リコーダー四重奏曲 [ピーター・ウィーラン(バスーン)、パメラ・トービー(リコーダー)、アンサンブル・マルシュアス(古楽器使用)]発売日:2019年08月23日
CD価格:2,475円(税込)
ピリオド管楽器の妙技を聴く、ファッシュ作品集パラディアン・アンサンブル創設メンバーであるリコーダーのトービーと、アンサンブル・マルシュアス創設メンバーであるウィーランという2人の名手を迎えたアルバム。アンサンブル・メンバーのオーボエやホルンも目の覚めるようなテクニックを聴かせます。 SACDハイブリッドであったCKD467の通常CDでの再発売。
収録作曲家:
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モニューシュコ(1819-1872):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
ザレンプスキ(1854-1885):
ピアノ五重奏曲 Op.34 [プラヴナー五重奏団]MONIUSZKO, S.: String Quartets Nos. 1 and 2 / ZARĘBSKI, J.: Piano Quintet (Plawner Quintet)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:555124-2
CD価格:1,800円(税込)
2019年に生誕100周年を迎えるポーランドの作曲家モニューシュコ。同郷のショパンが手掛けかなった歌劇の分野で活躍、《ハルカ》や《パリア》などはポーランドの国民的作品として愛されています。いくつかのバレエ音楽も知られていますが、ここに収録された弦楽四重奏曲は演奏の機会もほとんどなく、録音もほんの僅かしかありません。これらはモニューシュコがベルリンで学んでいた時代に作曲され、古典的なフォルムの中に美しい旋律とユーモアが込められたもので、後の歌劇の作風が伺える充実作です。 併せて収録されているザレンプスキの作品も聴きもの。31歳で早世したザレンプスキはフランツ・リストの信奉者であり、このピアノ五重奏曲もピアノの技巧が存分に生かされた華やかな雰囲気を持っています。
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テレマン(1681-1767):
さまざまな楽器のための大協奏曲集 第6集 [ラ・スタジオーネ・フランクフルト/ミヒャエル・シュナイダー(指揮)]TELEMANN, G.P.: Grand Concertos for Mixed Instruments (The), Vol. 6 (La Stagione Frankfurt, M. Schneider)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:555239-2
CD価格:2,475円(税込)
テレマンの数多い作品の中でも、様々な楽器のための協奏曲は多彩な音色を駆使した華麗な響きで人気を博しています。cpoでは名手シュナイダーが率いる「ラ・スタジオーネ・フランクフルト」による全8集からなる協奏曲のシリーズを企画、その第6集にあたるアルバムでは、オーボエを中心とした作品が収録されています。 ドイツ、イタリアの様式を併せ、豊富な色彩に満ちたテレマンの曲ですが、あまりにも数が多すぎ、未だ完全に整理されていないため、魅力的な作品も埋もれたままになっています。このように系統的に紹介することで、バッハとは違うテレマンの魅力を提示することができ、作品に触れる機会も多くなることでしょう。 ラ・スタジオーネ・フランクフルトの達者な演奏も作品の魅力を引き出しています。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽四重奏曲集 & 弦楽六重奏曲 [ダネル四重奏団 他]TCHAIKOVSKY, P.I.: String Quartets (Complete) / Souvenir de Florence (Danel Quartet)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:555292-2
CD 2枚組価格:3,375円(税込、送料無料)
チャイコフスキーの華麗な交響曲やバレエなどに隠れ、ひっそりと位置する室内楽作品。存在自体は地味でありながら、チャイコフスキーの個性が溢れる抒情的な雰囲気を持っています。 3曲ある弦楽四重奏曲は、どれもモスクワ音楽院で教師を務めていた30代の頃に書かれたもので、とりわけ1871年に書かれた第1番の第2楽章は独立した「アンダンテ・カンタービレ」の名前で親しまれる名曲。第2番は1873年頃の作品。1か月ほどの短期間で完成されており、チャイコフスキー自身も大層気に入っていたとされています。1875年に書かれた第3番は、彼の良き理解者で、弦楽四重奏曲第1番、第2番の初演者でもあったヴァイオリニスト、フェルディナント・ラウプの訃報に接しての作品。チャイコフスキーの心からの哀悼の意が込められた大作です。 1楽章のみの変ロ長調の弦楽四重奏曲は学生時代の秀作、六重奏曲「フィレンツェの思い出」は晩年の1890年の作品で、対位法が駆使された重厚な響きを持つ充実作です。第2楽章のピツィカートに乗って歌われる旋律や、ロシア民謡風の第3楽章の主題など、多彩な要素が組み合わされ全曲を形成しています。
収録作曲家:
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ダニエルプール(1956-):作品集
アフロディーテに語りかける
弦楽のための交響曲「愛も死も強い」
カディッシュ [サラ・シェーファー(ソプラノ)/マキシム・セミョノフ(ホルン)/エフゲニー・プラヴィロフ(ヴァイオリン)/ミッシャ・ラフレフスキー(指揮)/ロシア弦楽オーケストラ]DANIELPOUR, R.: Talking to Aphrodite / Symphony for Strings / Kaddish (S. Shafer, M. Semyonov, Pravilov, Russian String Orchestra, Rachlevsky)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:8.559857
CD価格:1,900円(税込)
作曲家ダニエルプールと指揮者ラフレフスキーは2000年に初めて出会ってから、ずっと信頼関係で結ばれています。ラフレフスキーは2016年に「弦楽のための交響曲」のアメリカ初演を行った後、「アフロディーテに語りかける」の初演に立ち会い、ソプラノ歌手のシェーファーの歌に接したといいます。そしてヴァイオリンとオーケストラのための「カディッシュ」も含めた3作品の録音をダニエルプールに提案、すぐに行動を起こし2017年4月には実際に録音が完成したという早業でした。 「アフロディーテに語りかける」は自らの死を考えた女性が、夢の中で美と愛の女神に出会い、生きる喜びを取り戻すまでを描いた作品。初演でもソロを担当したサラ・シェーファーの瑞々しいソロが聴きどころです。“ソロモンの雅歌”の一節から採られた「愛も死も強い」はもともと弦楽四重奏第6番として作曲され、編曲版は2014年にゲルギエフの指揮で初演されています。「カディッシュ」は1977年に亡くなったダニエルプールの父への追悼曲。生、死、平和についての考察です。
収録作曲家:
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キーリー(1960-):室内楽曲集
ディスティル
クラリネット・ソナタ
ピアノ三重奏曲 第2番他 [ヴィクトリア・ザメク(クラリネット)/サラ・サーロー(クラリネット)/クリスハットン(クラリネット)/アンドリュー・スパーリング(クラリネット)/キャロライン・ボルディング(ヴァイオリン)/ルース・エーリッチ(ヴァイオリン)/ロブ・キーリー(ピアノ)/クリス・ブラニク(ヴィブラフォン)/アクィナス・トリオ]KEELEY, R.: Chamber Music - Distil / Clarinet Quartet / Piano Trio No. 2 (Samek, Keeley, Brannick, Aquinas Piano Trio)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:8.579046
CD価格:1,900円(税込)
イギリスの現代作曲家、ロブ(ロバート)・キーリー。一つ前の世代のバートウィスルやフィニッシーと同じく“難解で複雑な作品”を書く作曲家として知られています。しかし、彼自身は「室内楽が最も表現力のある形式である」と考えており、例えばピアノ三重奏曲ではハイドン、ショパンの作品を模範にしているとも語っています。そしてクラリネット四重奏曲はモーツァルト作品からインスパイアされているのだそうですが、どことなく雰囲気が感じられるだけで、全く別の作品に仕上がっています。 クラリネット作品では、名奏者ヴィクトリア・ザメクの存在が不可欠であり、成立においても、演奏においても彼女は素晴らしい存在感を見せています。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
弦楽四重奏曲集
第2番 Op.13 & 第3番 Op.44-1 [カザフスタン国立弦楽四重奏団]MENDELSSOHN, Felix: String Quartets Nos. 2 and 3 (Kazakh State String Quartet)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:CDX-21202
CD価格:1,950円(税込)
若い音楽家たちによって結成された「カザフスタン国立弦楽四重奏団」によるメンデルスゾーンの2つの弦楽四重奏曲。 18歳の時に書かれた「弦楽四重奏曲第2番」は多くの点でベートーヴェンの弦楽四重奏との類似が認められます。この当時、ベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲は「不可解で取り返しのつかない恐怖」と評されるほどに、人々の理解を得られていませんでしたが、メンデルスゾーンはこれらの曲を分析し、自作にも数多くの引用を行うなど作品のとりこになっていました。全曲のほとんどを短調が支配し、暗く情熱的な気分に満たされていますが、メンデルスゾーンらしくロマンティックな面も備えています。 その11年後に書かれた第3番は、音楽的にもかなり充実しており、すでにベートーヴェンの影響からは完全に脱しています。前年に結婚したセシル・ジャンルノーとの幸せな生活が反映されたとされる明るく輝かしい曲想が魅力的な作品です。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲集 Op.50
第36番-第41番 「プロシア」「夢」「かえる」 [アマティ弦楽四重奏団]HAYDN, J.: String Quartets Nos. 36-41 (Amati Quartet)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:CDX-21801
CD 2枚組価格:1,950円(税込)
スイスのチューリヒに拠点を置くアマティ弦楽四重奏団(カナダにも同名のアンサンブルがあり、ハイドンを積極的に演奏していますが、この団体とは無関係)。ヴァイオリン奏者ヴィリー・ツィンマーマンとヴィオラ奏者ニコラス・コルティにより1981年に創設され、2009年まで活動、古典から現代まで幅広いレパートリーを誇り、およそ30枚のアルバムをリリースしたアンサンブルです。 1995年と1997年のスタジオ録音によるハイドンOp.50の6曲の弦楽四重奏曲を収録したこの2枚組は、フランスのCD賞である「Choc du monde de la musique」を受賞した名演。洗練された解釈と、さりげないユーモアが散りばめられた聴きどころの多い演奏をお楽しみください。
収録作曲家:
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STILL SCHUBERT
シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第14番「死と乙女」 D810
シューベルト&ファフシャン(1960-):
歌曲集 [アルバノ・カレール、アルファマ四重奏団]発売日:2019年07月26日
CD価格:2,475円(税込)
気鋭の弦楽四重奏団が挑むシューベルト2005年ブリュッセルで結成されたアルファマ四重奏団。これまで6枚のアルバムをリリースしており、中でも「大作曲家の弦楽四重奏曲集」(FUG582)が大きな話題となった彼らのシューベルト。冒頭からぐっと掴まれる「死と乙女」ですが、鋭い切れ味と爽やかさを湛えた豊かな歌心で定評のある彼ららしい、美しくも勢いのある素晴らしい演奏を聴かせます。 カップリングはウィーン生まれのフランス系メゾ・ソプラノ歌手カレールを迎え、1960年ブリュッセル生まれのファフシャンによる、シューベルトの歌曲を元に声楽と弦楽四重奏のために自由に編曲(作曲)した作品7曲を収録。曲が進むにつれて前衛さを増していく作りですが、どこかシューベルトの原曲と対話をしながら発展していくかのような構成を持つ、興味深い作品です。
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エマ・ジョンソンと仲間たち
シューベルト(1797-1828):
八重奏曲 ヘ長調 D803
クルーセル(1775-1838):
協奏的三重奏曲「ポプリ」Op.10 [エマ・ジョンソン(クラリネット)/マイケル・トンプソン(ホルン)/フィリップ・ギボン(ファゴット)/クリス・ウェスト(コントラバス)/カルドゥッチ弦楽四重奏団]SCHUBERT, F.: Octet, D. 803 / CRUSELL, B.H.: Concert Trio (Emma Johnson and Friends) (E. Johnson, C. West, P. Gibbon, Carducci String Quartet)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:SOMMCD0156
CD価格:2,250円(税込)
17歳で「BBCヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤー」コンクールを制し、一躍人気者となったクラリネット奏者エマ・ジョンソン。その翌年モーツァルトのクラリネット協奏曲を録音して以来、世界中で50万枚を超えるCD売り上げ総数を誇る彼女ですが、ここでは親しい仲間たちとともに2つの作品を演奏しています。 シューベルトの八重奏曲に添えられたのは、スウェーデンの作曲家クルーセルの珍しい作品。セレナードの形式を思わせるホルンとファゴット、クラリネットのアンサンブルが美しい注目曲です。 シューベルトではカルドゥッチ四重奏団とコントラバス奏者クリス・ウェスト、クルーセルではマイケル・トンプソンとフィリップ・ギボン、各々名手たちが参加、親密で楽しいアンサンブルを披露しています。
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マシューズ(1943-):
ピアノ五重奏曲 Op.92
ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ピアノ五重奏曲 ト短調 [マーティン・カズン(ピアノ)/ヴィリアーズ四重奏団]Piano Quintets - MATTHEWS, D. / SHOSTAKOVICH, D. (Villiers String Quartet, Cousin)
発売日:2019年07月26日
NMLアルバム番号:SOMMCD0157
CD価格:2,250円(税込)
SOMMレーベルに録音したラフマニノフやグラズノフでの情感溢れる演奏が好評を博しているピアニスト、マーティン・カズン。このアルバムではNAXOSレーベルでもおなじみ、イギリスのアンサンブル“ヴィリアーズ弦楽四重奏団”とともに、ショスタコーヴィチとマシューズのピアノ五重奏曲を演奏しています。 マシューズの作品は世界初録音となるもので、古典的な形式による美しい作品です。第2楽章にタンゴが置かれているところが現代的と言えるでしょう。ピアノと弦楽の華やかな掛け合いが聴きどころです。20世紀における最も偉大な作品の一つであるショスタコーヴィチの「ピアノ五重奏曲」での緊張感に満ちた掛け合いも見事です。
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ウストヴォリスカヤ(1919-2006):
ヴァイオリンとピアノのための作品全集 [エフゲニー・ソルキン(ヴァイオリン)/ナタリア・アンドレーヴァ(ピアノ)]USTVOLSKAYA, G.I.: Violin and Piano Works (Complete) (E. Sorkin, N. Andreeva)
発売日:2019年07月19日
NMLアルバム番号:DDA25182
CD価格:2,400円(税込)
レニングラード音楽院で唯一の女子学生としてショスタコーヴィチに師事、1947年から1977年までレニングラードのリムスキー=コルサコフ音楽大学で作曲を指導したウストヴォリスカヤ。彼女の作品はどれも強大な和音と、執拗なリズムを駆使して描かれており、多用される塊のような音から「ハンマーを持つ女」と呼ばれるほどにユニークな作風を持つことで知られています。ソヴィエト連邦の音楽界では批判の対象とされていたため、作品が演奏されることはほとんどありませんでしたが、ソ連崩壊後に注目されるようになり、近年、演奏機会や録音が少しずつ増えています。残された作品の数はあまり多くなく、ピアノとヴァイオリンのための曲はこのアルバムに収録された2曲が全てですが、どちらも彼女の特徴がよくわかる刺激的な音と神秘的な作風を備えています。 現在シドニーで活動しているナタリア・アンドレーヴァはウストヴォリスカヤ演奏の第一人者として知られるピアニストです。
収録作曲家:
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ミュラー=チューリッヒ(1898-1993):
〔室内楽作品集〕
弦楽四重奏曲 第1番 変ホ長調 Op.4
弦楽三重奏曲 Op.46
弦楽五重奏曲 ヘ長調 Op.2 [カザル四重奏団/ラズヴァン・ポポヴィチ(ヴィオラ)]MÜLLER-ZÜRICH, P.: String Quartet / String Trio / String Quintet (R. Popovici, Casal Quartet)
発売日:2019年07月19日
NMLアルバム番号:SM287
CD価格:2,080円(税込)
スイス、チューリッヒ出身のパウル・ミュラー=チューリッヒ。フィリップ・ヤルナッハとフォルクマール・アンドレーエに師事、パリへ留学して印象派の薫陶を受けた作曲家です。 「この時代(20世紀半ば)に調性に敬意を払う作曲家は、快適さを求めるあまり伝統に縛られたままなのかもしれない」と語った彼の作品は、確かに調性感は希薄であるものの、決して無調や十二音で書かれているわけではなく、かなり聴きやすく美しい風情を持っています。とりわけ1950年に作曲された「弦楽三重奏曲」では彼が追求した独自の作風を聞き取ることができます。
収録作曲家:
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ドルシェツキー(1745-1819):
オーボエ四重奏曲集 第1集 [グルントマン四重奏団]DRUSCHETZKY, G.: Oboe Quartets, Vol. 1 (Grundmann Quartet)
発売日:2019年06月28日
NMLアルバム番号:555171-2
CD価格:1,920円(税込)
「6つのティンパニと管弦楽のための協奏曲」で知られるチェコ出身の作曲家ゲオルク・ドルシェツキー。彼はもともとドレスデンでカルロ・ベゾッティにオーボエを学んだオーボエ奏者でしたが、ヘプ(ドイツ名エゲル)の歩兵連隊に参加し、ウィーン、リンツ、ブランナウに駐留、鼓手として名を上げ、自らの楽団を組織しました。 前述の協奏曲も含めた彼の作品のほとんどは自らの楽団のために書かれていますが、晩年の1807年から1808年に作曲された10曲の「オーボエ四重奏曲」はこれまでほとんど知られていません。どれも機知に富んだ作風による楽しい作品で、いずれ全曲がリリースされる予定です。
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ジュベール(1927-2019):
弦楽四重奏曲 第1番-第3番 [ブロドスキー四重奏団]JOUBERT, J.: String Quartets Nos. 1-3 (Brodsky Quartet)
発売日:2019年06月28日
NMLアルバム番号:SOMMCD0113
CD価格:2,250円(税込)
作曲家ジュベールの85歳を記念して2012年にリリースされた弦楽四重奏曲集。このアルバムに含まれている第2番の弦楽四重奏曲は、作曲家の80歳を記念してリリースされた2枚組の作品集(SOMMCD060)からの再編となります。 21歳の作品である「第1番」から60歳のときに書かれた「第3番」まで、ほぼ40年の年月の経過があり、その間のイギリス音楽の変遷も含め、ジュベール自身の音楽体験(第1番はウォルトン)もみることができる興味深い曲集です。
収録作曲家:
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エルガー/アーノルド/シンプソン:
弦楽オーケストラのための編曲集 [ベン・パーマー(指揮)/セント・ポール管弦楽団]Arrangements for String Orchestra - ELGAR, E. / ARNOLD, M. / SIMPSON, R. (Orchestra of St. Paul's, B. Palmer)
発売日:2019年06月28日
NMLアルバム番号:SOMMCD0145
CD価格:2,250円(税込)
イギリスの名門セント・ポール管弦楽団が演奏する弦楽オーケストラ作品集。どれもオリジナルではなく、弦楽四重奏曲からの編曲です。エルガーとアーノルドは現代作曲家デイヴィッド・マシューズの編曲、シンプソンの曲は作曲家自身が編曲を行っています。 エルガーの弦楽四重奏曲は1918年の作品。彼の妻アリスがこの曲の第2楽章を気に入っており、彼女の葬儀でも演奏されました。マシューズはまず第2楽章をアレンジ、その後、全曲の編曲を完成させています。アーノルドの四重奏曲は1975年の作。刻々と変化するテクスチャーが特徴的な曲で、アイルランド民謡を思わせる第2楽章が印象的です。単一楽章のシンプソンの四重奏曲は、弦楽オーケストラに拡大されたことで一層力強さが加わりました。
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コウル四重奏団
モー(1935-2009):
弦楽四重奏曲 第3番
ブリテン(1913-1976):
弦楽四重奏曲 第3番 [コウル四重奏団]MAW, N.: String Quartet No. 3 / BRITTEN, B.: String Quartet No. 3 / 3 Divertimenti (Coull Quartet)
発売日:2019年06月28日
NMLアルバム番号:SOMMCD065
CD価格:2,250円(税込)
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ベートーヴェン(1770-1827):
管楽器のための音楽集(ウィンド・アンサンブル編曲集) [アルビオン・アンサンブル]BEETHOVEN, L. van: Music for Wind Ensemble (The Albion Ensemble)
発売日:2019年06月28日
NMLアルバム番号:SOMMCD070
CD価格:2,250円(税込)
様々なベートーヴェン作品をウィンド・アンサンブルに編曲した楽しい1枚。「人気曲を気軽に家庭で楽しむため」に18世紀後半から19世紀にかけて幅広く行われていたこれらの編曲作品は当時絶大なる人気を誇り供給が滞ったため、作曲家自身だけでなく、出版社が他の作曲家たちにも編曲を依頼し量販することで需要を賄っていました。時には原曲を超えるほどの出来ばえの作品もあり、どれも味わい豊かな表情をもっています。 BBCラジオの常連出演者で、英国国内で絶大な人気を誇るアルビオン・アンサンブルの演奏です。
収録作曲家:
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ブリッジ(1879-1941):室内楽作品集
ピアノ五重奏曲 ニ短調
ノヴェレッテ/トリオ、ラプソディ
2台のヴィオラのための2つの小品他 [ブリッジ弦楽四重奏団]BRIDGE, F.: Chamber Music (Bridge String Quartet)
発売日:2019年06月28日
NMLアルバム番号:SOMMCD087
CD価格:2,250円(税込)
1904年に作曲されたブリッジのピアノ五重奏曲。重苦しい雰囲気と循環形式が用いられている点で、およそ20年前に書かれたフランクの五重奏を思わせる力作です。同じ年に書かれた「ノヴェレッテ」は3つの部分で構成された性格的な小品集。各々の曲の性格は違いますが、ブリッジは共通の主題を導入することで曲の調和を図っています。1928年の「トリオ、ラプソディ」はモダンな作品。ブリテンの師としてのブリッジの先進性が顕れたシュールな曲です。 他3曲も含め、作曲家の名を冠した「ブリッジ弦楽四重奏団」による演奏です。
収録作曲家:
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クーラウ(1786-1832):
ピアノ四重奏曲 第3番
マリング(1848-1915):
ピアノ四重奏曲 ハ短調 [コペンハーゲン・ピアノ四重奏団]KUHLAU, F.: Piano Quartet No. 3 / MALLING, O.: Piano Quartet (Copenhagen Piano Quartet)
発売日:2019年06月21日
NMLアルバム番号:6.220591
SACD-Hybrid価格:2,400円(税込)
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クーラウ(1786-1832):
ヴァイオリン・ソナタ集 第2集 [デュオ・アストランド/サーロ]KUHLAU, F.: Violin Sonatas, Vol. 2 (Duo Åstrand/Salo)
発売日:2019年06月21日
NMLアルバム番号:8.226083
CD価格:2,475円(税込)
ドイツで生まれ、コペンハーゲンに移住し活躍したことで、デンマークで大切にされている作曲家フリードリヒ・クーラウ。幼い頃の事故で片目の視力を失うも音楽家として大成。作品の多くはフルートのために書かれていますが、ピアノ初心者のための「ソナチネ」も有名で、現在でも学習用として重用されています。 ヴァイオリン・ソナタは自由な楽想の展開と、息の長い旋律が特徴的で、よく比較されるベートーヴェン作品に匹敵する出来栄えを誇ります。「3つの二重奏曲」はウェーバーを思わせる華麗な曲。フルートでも演奏可能ですが、クーラウ自身はヴァイオリンで演奏することを想定した技巧的な作品です。
収録作曲家:
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レイヘルソン(1961-):
〈ピアノと室内楽作品集 第2集〉
ピアノ三重奏曲 第2番 ロ短調
ピアノのための5つの短い小品
ヴァイオリンとピアノのためのメロディ
ピアノ四重奏曲 嬰ト短調(ロベルト・シューマンへのオマージュ) [コンスタンティン・リフシッツ(ピアノ) 他]RAYKHELSON, I.: Piano and Chamber Music, Vol. 2 (Astashova, Bouchkov, Usov, Kniazev, K. Lifschitz)
発売日:2019年06月21日
NMLアルバム番号:TOCC0485
CD価格:2,175円(税込)
1961年レニングラード生まれの作曲家レイヘルソン。一時期ニューヨークで活躍し、現在はモスクワを拠点に活動しています。ジャズ・ピアニストとしても名高い彼の作品は、ラフマニノフ風の華麗なテクニックとジャズのイディオムを融合させたロマンティックなスタイルで、多くの演奏家たちが彼の作品を愛奏しています。 このアルバムではレイヘルソンの友人であるピアニスト、リフシッツを中心に、同じく親しいクニャーゼフ、アスタショーヴァら名手たちが集結。親密なアンサンブルを聴かせます。古典的な佇まいを持つピアノ三重奏曲第2番とピアノ四重奏曲、メランコリックな旋律が印象的な「メロディ」、遊び心溢れる「ピアノのための5つの小品」と興味深い作品が並びます。
収録作曲家:
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フリッカー(1920-1990):
〈オルガン作品集〉
レチタティーヴォ、即興と行列聖歌 Op.92
トッカータ「グラディウス・ドミニ」Op.55
5つの短い小品 Op.83
前奏曲 Op.60/イントラーダ Op.64他 [トム・ウィンペニー(オルガン)]FRICKER, P.R.: Organ Music - Recitative, Impromptu and Procession / Toccata, "Gladius Domini" / 5 Short Pieces / Praeludium / Ricercare (Winpenny)
発売日:2019年06月21日
NMLアルバム番号:TOCC0518
CD価格:2,175円(税込)
ロンドンで生まれ、王立音楽大学でアーネスト・ブロック(エルネスト・ブロッホ)に師事し作曲家となったフリッカー。第二次世界大戦後に母校の作曲家の教授に就任、室内楽や交響曲など数多くの作品を発表し、高い評価を受けます。1964年にカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の客員教授となり後進の指導に力を尽くし、この地で生涯を終えました。彼の作品は力強くエネルギーに満ちており、同時代のイギリスの作曲家たちのように民謡や抒情的な作風を用いることはなく、どちらかというとシェーンベルクやバルトークの作品に近い様式を持ったものです。とはいえ、決して調性を完全に放棄することはなく、終始特有のスタイルを保っています。 このアルバムではイギリスを代表するオルガニスト、ウィンペニーが見事な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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フュルステンタール(1920-2016):
〈室内楽作品集 第1集〉
2台のオーボエとピアノのためのソナタ Op.56
チェロ・ソナタ ヘ短調 Op.58
ヴァイオリン・ソナタ 変ロ短調 Op.43
ヴィオラ・ソナタ ニ短調 Op.57
ピアノ三重奏曲 Op.65 [ロセッティ・アンサンブル]FÜRSTENTHAL, R.: Chamber Music, Vol. 1 (Rossetti Ensemble)
発売日:2019年06月21日
NMLアルバム番号:TOCC0519
CD価格:2,175円(税込)
1920年、ウィーンのユダヤ人家庭に生まれたフュルステンタール。1938年にドイツがオーストリアに侵攻した際には、彼も多くのユダヤ人たちと同じくアメリカへ亡命しました。幸福な家庭と愛する人を失った彼は音楽の道を捨て、アメリカで会計士として生活の基盤を作り、一度はユダヤ人女性を妻に迎えましたが、すぐに破局してしまいます。しかし、亡命から35年を経て偶然、かつての恋人に再会した彼は忘れていた創作への意欲を取り戻し、2016年11月、96歳で生涯を閉じるまで数多くの作品を書き上げました。 彼が語った言葉、「作曲をするとき、私の心はウィーンに帰る」は亡命音楽家たちを象徴する言葉として、2017年、日本で開催された展示会のスローガンにも使用されました。フュルステンタールの作品のほとんどは歌曲ですが、ここには珍しい室内楽作品が収録されており、1900年代前半の良きウィーンを思い起こさせる美しい旋律を聴くことができます。
収録作曲家:
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『カメレオン』
テレマン(1681-1767):
室内楽作品集 ~変幻自在の響き~ [ニュー・コレギウム(古楽器使用)]TELEMANN, G.P.: Chamber Music - TWV 34:48, 34:67, 34:88, 42:a4, 42:G7, 43:e4, 43:g4 (Chameleon) (New Collegium)
発売日:2019年06月14日
NMLアルバム番号:RAM1904
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
引き出しの多さをまざまざと実感させる新感覚テレマン!多作をもって知られる後期バロック随一の作曲家テレマンですが、その「多作」が単なる粗製乱造でないことは、すでに多くの音楽関係者がよく知るところ。あらゆる楽器の扱いにすぐれたテレマンだからこそ書き得た、バッハともヘンデルとも違う完全にユニークな音楽的感性が最も強く発揮されている領域といえば、やはり個々の楽器の特質をきわだたせながら多様な編成の妙も味わえる、トリオ・ソナタや四重奏ソナタなどの室内楽ではないでしょうか。 「誰も予期しなかった歴史上の思わぬ音世界」を続々発掘、多くのファンを得てきた隠れ秀逸レーベルRAMEEが満を持して贈る「本気のテレマンの真相」。古楽の本場オランダに集う俊才集団は入念すぎるほどの選曲で、変則調弦ヴァイオリンや通奏低音から独立したチェロ、あるいは珍しいテレマンの鍵盤曲など、意外な音使いをたくみな曲順で並べて聴き手を驚かせつづけます。 魅力の秘訣は解説(国内仕様は日本語解説付)にも... RAMEE通常路線の白いジャケットではなく、より冒険性の高い企画のために発足した黒ジャケット・シリーズからリリースされている点からも、その魅力が予感されるのではないでしょうか。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2019年9月号)★-
QUARTET HAYATE
クァルテット颯 [クァルテット颯]Instrumental Ensemble Music (Saxophone Quartet) - ITO, Yasuhide / KURACHI, Tatsuya / SAKAI, Itaru / TAMURA, Shuhei (Quartet Hayate)
発売日:2019年06月12日
NMLアルバム番号:NYCC-13007
CD国内盤価格:3,080円(税込、送料無料)
QUARTET颯による、現代(いま)を生きる邦人作曲家作品集クラシックサクソフォーンの黎明期、世界を席巻したフレンチサウンドと音楽。その伝統的なフレンチサウンドを源流とした輝かしいサウンドを特徴とするQuartet颯の意欲作が登場。円熟期にある伊藤康英と、若き日の倉知竜也の情熱的な四重奏曲が、30年の時を超えて再プロデュース、新たな威光を放ちます。新進気鋭の鬼才、田村修平の委嘱作品は独特の世界観で内面を投影。吹奏楽界で絶大な人気を誇る酒井格の委嘱作品は、チャーミングな魅力にあふれています。現代を生きる作曲家による心のこもった珠玉の作品集となりました。
〈Quartet颯
プロフィール〉 颯(ハヤテ)とは、風が颯爽と吹く、爽やかで勇ましい様。2016年にテナー・サクソフォーンに大貫比佐志が加入したことを機に、未来の発展をみすえるべく、また過去の活動を尊重し「はやぶさ四重奏団」から現在の名前に改名。結成時より、リサイタル開催、東京交響楽団主催コンサート、日本サクソフォーン協会主催サクソフォーンフェスティバルに出演するなど、コンサート活動を精力的に行う。2015年CD「VARIATIONS」をリリースし、優秀録音盤に推薦されるなど好評を得る。往年のフランスと日本の四重奏団の煌めく音をもとめ、未来志向の音楽性との融合を図るべく、活動を展開している。 -
ロッラ(1757-1841):
フルートとヴァイオリンのための6つの二重奏曲 [マリオ・カルボッタ(フルート)/マリオ・ホッセン(ヴァイオリン)]ROLLA, A.: 6 Duos for Flute and Violin (Carbotta, Hossen)
発売日:2019年05月31日
NMLアルバム番号:CDS7818
CD価格:2,325円(税込)
イタリア、バロック時代の作曲家アレッサンドロ・ロッラ。ミラノでヴァイオリンとヴィオラを学び、15歳のときに自身が作曲した協奏曲のソリストとしてデビューを飾り、喝采を浴びました。その後はパルマの王立管弦楽団などで弦楽器奏者として活躍、1802年から1833年にはミラノ・スカラ座のコンサートマスターを務めています。教師としても高名で、短期間パガニーニを指導したとも言われています。 彼の作品のほとんどは弦楽器のために書かれたものですが、このアルバムには珍しいフルートとピアノのための作品が収録されており、これらは世界初録音です。バロック期特有の優雅な作風が楽しめる興味深い曲集です。 演奏しているカルボッタとホッセンはどちらもDynamicレーベルを代表する奏者たち。とりわけ一連のパガニーニのアルバムで知られるホッセンの表情豊かな演奏が聴きどころです。
収録作曲家:
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ドビュッシー(1862-1918):
チェロ・ソナタ ニ短調
ブラームス(1833-1897):
クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114 [ブライアン・ソーントン(チェロ)、アフェンディ・ユスフ(クラリネット) 、スペンサー・マイヤー(ピアノ)]DEBUSSY, C.: Cello Sonata / BRAHMS, J.: Clarinet Trio (B. Thornton, A. Yusuf, S. Myer)
発売日:2019年05月31日
NMLアルバム番号:Steinway30109
CD価格:2,475円(税込)
クリーヴランド管の名手によるドビュッシーとブラームス。クリーヴランド管弦楽団のチェロ奏者を25年務めているブライアン・ソーントンのSteinwayレーベル第2弾。 第1弾(STNS30081)ではブラームスのチェロ・ソナタ2曲を聴かせてくれた彼ですが、今回は同じクリーヴランド管弦楽団に2017-2018シーズンから首席クラリネット奏者として加わったアフェンディ・ユスフを迎え、ブラームスの三重奏曲を披露しています。クラリネットとチェロという、ブラームスが愛した2つの楽器の取り合わせで前作以上に幅広くなった表現と、深みを増した歌心で作品の魅力を最大限に伝えています。 カップリングはドビュッシーのチェロ・ソナタ。近現代作品に大きな関心を寄せるソーントンとピアニストのマイヤーですが、ここではドビュッシーにも思い切った表現を付けてダイナミックに聴かせています。
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ヴィルムス(1772-1847):
〈ピアノ四重奏曲集〉
ピアノ四重奏曲 ヘ長調 Op.30
ピアノ四重奏曲 ハ長調 Op.22 [ヴァレンティン・ピアノ四重奏団]WILMS, J.W.: Piano Quartets, Opp. 22 and 30 (Valentin Piano Quartet)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:555247-2
CD価格:1,920円(税込)
ベートーヴェンとほぼ同時代に活躍したオランダ出身のヴィルムス。古典派とロマン派を繋ぐ作曲家として位置づけられており、ハイドンを思わせる交響曲を書いているかと思えば、シューベルトやメンデルスゾーン風の室内楽作品を書くという、まさに「時代に即した」作品を残した作曲家です。 このアルバムに収録された2曲のピアノ四重奏曲は、1810年から1812年頃に作曲されたと考えられており、形式こそ古典的で、全体の雰囲気はあくまでも優雅でありながらも、独創的なピアノの扱いや自由な弦の旋律などはシューベルト作品を思わせる先進さを見せています。 ヴァレンティン・ピアノ四重奏団はこの録音で、1798年に設立された老舗のヴァイオリン弦メーカー「ピラストロ社」の弦を用いており、その柔らかい音色もお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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ゲルンスハイム(1839-1916):
〈弦楽四重奏曲集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第3番 [ディオジェネス四重奏団]GERNSHEIM, F.: String Quartets, Vol. 1 - Nos. 1 and 3 (Diogenes Quartet)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:777387-2
CD価格:1,800円(税込)
一度はその作品が忘れ去られたものの、近年、再び注目され始めた作曲家の一人ゲルンスハイム。cpoレーベルからは交響曲をはじめ、これまで5枚のアルバムがリリースされています。彼の作品の中でも室内楽は大きなウェイトを占めており、彼が尊敬していたブラームスの影響を受けた重厚な作品はどれも聴きごたえがあり、人気を博しています。 新しいシリーズは3集に渡る弦楽四重奏曲全曲。第1集には1886年に作曲された第3番と1871年に初演された第1番が収録されており、とりわけ第1番はベートーヴェンを思わせる深遠さ(ブラームスも目標とした)が感じられる力作です。シューベルトなどの初期ロマン派や古典派作品を得意とするディオジェネス四重奏団は、ゲルンスハイム作品の持つ古典的な性格に注目し、がっちりとした音楽を聴かせています。
収録作曲家:
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フェレル(1835-1916):
ギター二重奏曲全集 [イェルゲン・スコグモ(ギター)/イェンス・フランケ(ギター)]FERRER, J.: Guitar Duets (Complete) (Skogmo, Franke)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:8.574011
CD価格:1,900円(税込)
カタルーニャで生まれたロマン派の作曲家フェレル。彼の父親はアマチュアのギタリストであり、5歳から父の手ほどきを受けたフェレルは、優れたギタリストとして大成し、演奏するだけでなく作曲にも力を注ぎ、やがて教師として数多くの後進を育て上げます。パリにも長期滞在し、一時期はコメディ・フランセーズのギタリストを務め、またフランス社会協会のメンバーに名を連ね、リセウの学校では無償でレッスンを行うなど、社会的貢献も果たしています。 彼は多くのギタリストたちと親交を重ね、数多くの共演を行いました。その結果生まれたのがこれらのギター・デュオ作品です。当時流行していた「歌劇の旋律を用いた幻想曲」やゆったりとした舞曲を含むオリジナル作品の数々は、パリの優雅な雰囲気を思い起こさせる美しさに満ちています。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ三重奏曲 第1番・第2番 [ブッシュ三重奏団]DVOŘÁK, A.: Piano Trios Nos. 1 and 2 (Busch Trio)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:ALPHA466
CD価格:2,475円(税込)
若きトリオのドヴォルザーク完結編2012年にロンドンで結成されたブッシュ三重奏団。メンバーのマティウがアドルフ・ブッシュの所有していたグァダニーニのヴァイオリンを使用していることから、この名ヴァイオリニストの名前を冠しています。 これまでALPHAレーベルからいずれもドヴォルザークの室内楽を集めたCD3枚をリリースしていますが、4枚目のこのアルバムで彼が残したピアノを含む室内楽曲を全曲録音したことになります。 ここにはデビュー盤に続くピアノ三重奏曲を収めており、演奏機会の多くない第1番、第2番という通好みの選曲。1875年に作曲された第1番はドヴォルザークの作風が確立されていない時期のものですが、彼らしい美しいメロディラインとボヘミアの要素がたいへん魅力的な作品。第2番は愛娘の死を乗り越えて書かれた哀しくも美しい作品。まだ30代のドヴォルザークが残した若々しい作品を、ほぼ同世代のブッシュ三重奏団が共感を持って歌い上げます。
収録作曲家:
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クラウス(1756-1792):
作品集[5枚組 BOX] [ヴェルナー・エールハルト(指揮)/ラルテ・デル・モンド/コンチェルト・ケルン 他]発売日:2019年05月24日
CD 5枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
スウェーデンのモーツァルトと呼ばれた作曲家ドイツ、ミルテンブルク生まれのヨーゼフ・マルティン・クラウス。マンハイムをはじめドイツ国内の大学で音楽、法学、哲学を学び、作曲家、劇作家、画家として幅広い活躍をしました。1781年には彼の才能を認めたストックホルムのグスタフ3世の宮廷作曲家に召し抱えられ、4年間のイタリア留学の旅に派遣されることとなります。 当時の最先端の音楽に触れたクラウスは、自身の劇音楽にオペラ・セリアの様式を取り入れるなど、大きな影響を受けただけでなく、ハイドンやモーツァルトと知遇を得たことは彼の作品に新たな彩りをもたらしました。ストックホルムに帰国後は、宮廷のために劇音楽、歌劇を作曲し、その軽やかで品の良い作風から「スウェーデンのモーツァルト」と呼ばれるようになりました。 彼の12曲ある交響曲は、ほとんどが3楽章形式で書かれており、当時としては珍しく短調が用いられた曲が多いことが特徴。また、劇音楽やカンタータはイタリア風の華麗なアリアが要所要所に使われたドラマティックなもの。モーツァルト作品とは違った楽しさが感じられます。 このBOXには、エールハルトが振るコンチェルト・ケルンとラルテ・デル・モンドの演奏が中心に収録されており、これらは発売当時、クラウスの復興に一役買った名演揃いです。
収録作曲家:
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ランプソン(1952-):
Fadenkreuze - 十字線 [ダネル四重奏団 他]発売日:2019年05月24日
CD価格:2,240円(税込)
ドイツの作曲家エルマー・ランプソンの室内楽作品集。「音楽現象学」の研究者であり、一連の著作が高く評価されています。1990年代には作曲家兼指揮者として数々の国際フェスティバルに出演、またヨーロッパからロシアへツアーを行い、自作とともに、同世代の作曲家、リゲティ、シュニトケ、ペルト作品を演奏し、彼自身が影響を受けるとともに、これらの作品の普及に努めました。 音が人にもたらす効果、また緊張をとらえることが彼の創作の出発点であり、このアルバムに収録された3つの作品では、あくまでも楽器の自然な音を用いつつ様々な実験的要素を組み込みながら、新しい表現を模索しています。
収録作曲家:
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ブラス(1949-):
室内楽作品集 第1集 [モニカ・シュテール(ピアノ)/スザンネ・シュッツ(ヴァイオリン)/フーゴー・ノート(アコーディオン) 他]BRASS: Chamber Music, Vol. 1 - Piano Trio / a due / VOID
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:WWE1CD20235
CD価格:2,240円(税込)
ラッヘンマンに師事した作曲家ニコラウス・ブラス。師の影響を受け「消失、追憶の感情」を好むという彼の作品は、空間に広がる断片的な音で構成され、静寂に満ちています。とはいえ、時折爆発的な音の連続があり、聴き手も緊張を強いられます。刺激的な音体験をお楽しみください。
収録作曲家:
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ブラス(1949-):
弦楽四重奏曲集 第1集 [アウリトゥス弦楽四重奏団]BRASS: String Quartets, Vol. 1 - Nos. 2 and 3 / Music for String Quartet (Auritus Quartet)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:WWE1CD20238
CD価格:2,240円(税込)
音楽を学ぶと同時に医学も学び、当初は医師を目指していたというブラス。彼の弦楽四重奏曲は、まるで顕微鏡で組織を観察するかのごとく、冷徹な視点で音をとらえており、聴き手に深い印象を与えます。 とりわけ第2番の弦楽四重奏では「すべての存在の避けられない終わりと、その直前の瞬間」が描かれており、重苦しい音楽が展開します。
収録作曲家:
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不思議な双頭の鶯
ベッドフォード(1978-):室内楽作品集 [クレア・ブース(ソプラノ)/ロンドン・シンフォニエッタ オリヴァー・ナッセン(指揮) 他]BEDFORD, L.: Chamber Music (Wonderful Two - Headed Nightingale)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:WWE1CD40404
CD価格:2,560円(税込)
1978年、イギリス生まれの作曲家ベッドフォードは、王立音楽大学で作曲を学び、2008年にイギリスの作曲家賞を受賞、2010年にはハレ管が彼の作品を世界初演し注目を浴びました。2009年から2012年にはウィグモア・ホールのコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなど、イギリス現代音楽の牽引者として活躍しています。 「集中と拡大」、これはベッドフォードの音楽に浸透している基本理念です。伝統からの脱却を図りながらも、伝統に固執するという正反対の作風を採り、その音楽は複雑でありながらも決して難解ではありません。 このアルバムにはユニークなタイトルを持つ5曲を収録。ドラマティックな歌曲集「Or voit Tout en Aventure」が聴きものです。
収録作曲家:
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オルウィン(1905-1985)
カーウィゼン(1922-2003):
弦楽四重奏曲集 [ティペット四重奏団]Chamber Music (String Quartet) - ALWYN, W. / CARWITHEN, D. (Tippett Quartet)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:SOMMCD0194
CD価格:2,250円(税込)
近代イギリスの2人の作曲家による弦楽四重奏作品。オルウィンはもともとフルート奏者として活躍したのち、作曲家として活動。交響曲や管弦楽作品の他、70作以上の映画音楽の作曲家として知られています。 優れた教育者でもあったオルウィンの教え子の一人がドリーン・カーウィゼン。やがて彼女はオルウィンの秘書となり、1975年には妻となります。彼女はドリーンという名前が好きではなく、普段はミドルネームである「メアリー」を用いていました。華やかでストーリー性のあるオルウィン作品に比べ、近代的なカーウィゼン。2人の作風の違いにもご注目ください。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
弦楽四重奏曲集 第2集
K155-K160 [コウル四重奏団]MOZART, W.A.: String Quartets, Vol. 2 (Coull Quartet)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:SOMMCD049
CD価格:2,250円(税込)
1974年、英国王立音楽院の学生たちによって創立、以降イギリス作品を中心に活発に活動を続けるコウル四重奏団。メンデルスゾーンやシューベルトなどのロマン派作品から近現代作品まで幅広いレパートリーを持ち、これまでに30作を超えるレコーディングを行うなど、40年以上に渡る長いキャリアを誇っています。 このアルバムは第1集(SOMMCD040)の2年後に録音されたもので、初期の6曲を収録。若きモーツァルトのリリシズムが丁寧に表現された演奏です。
収録作曲家:
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ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
リゲティ(1923-2006):
弦楽四重奏曲 第1番 [ベルチャ四重奏団]JANÁČEK, L.: String Quartets Nos. 1 and 2 / LIGETI, G.: String Quartet No. 1 (Belcea Quartet)
発売日:2019年05月17日
NMLアルバム番号:ALPHA454
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
来日公演でも話題を呼ぶ現代最高の弦楽四重奏団のひとつ、ルーマニア出身のベルチャ(ベルチェア)四重奏団。Zig-Zag Territoiresレーベルから2013年に突如リリースされた鮮烈なベートーヴェン弦楽四重奏曲全集は、もはや新時代のスタンダードといってよいでしょう。その後Alphaレーベルでは新ウィーン楽派(Alpha209)やショスタコーヴィチ(ピョートル・アンデルシェフスキとの共演盤。Alpha360)でもすぐれた音源を制作。さらに今度は中東欧の20世紀へ――ヤナーチェクの全2曲とリゲティで新境地を垣間見せてくれます。 ロマン派作品に造詣の深い彼らが、作品に生々しい血脈を与える演奏解釈でこれら異色の有名作をどう味あわせてくれるのか。とくに「夜の変容」はリゲティがまだバルトークの強い影響下にあった1950年代、近隣諸国の作曲家ではプロコフィエフやマルティヌーなどがまだ存命中だった頃の作。ヤナーチェク晩年の2傑作と並べてみることで、意外な伝統的書法とのつながりと先進性のせめぎあいが浮き彫りになることでしょう。 国内仕様ではプログラム解題につながる解説の日本語訳もついています。
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ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
リゲティ(1923-2006):
弦楽四重奏曲 第1番 [ベルチャ四重奏団]JANÁČEK, L.: String Quartets Nos. 1 and 2 / LIGETI, G.: String Quartet No. 1 (Belcea Quartet)
発売日:2019年05月17日
NMLアルバム番号:ALPHA454
CD価格:2,475円(税込)
来日公演でも話題を呼ぶ現代最高の弦楽四重奏団のひとつ、ルーマニア出身のベルチャ(ベルチェア)四重奏団。Zig-Zag Territoiresレーベルから2013年に突如リリースされた鮮烈なベートーヴェン弦楽四重奏曲全集は、もはや新時代のスタンダードといってよいでしょう。その後Alphaレーベルでは新ウィーン楽派(Alpha209)やショスタコーヴィチ(ピョートル・アンデルシェフスキとの共演盤。Alpha360)でもすぐれた音源を制作。さらに今度は中東欧の20世紀へ――ヤナーチェクの全2曲とリゲティで新境地を垣間見せてくれます。 ロマン派作品に造詣の深い彼らが、作品に生々しい血脈を与える演奏解釈でこれら異色の有名作をどう味あわせてくれるのか。とくに「夜の変容」はリゲティがまだバルトークの強い影響下にあった1950年代、近隣諸国の作曲家ではプロコフィエフやマルティヌーなどがまだ存命中だった頃の作。ヤナーチェク晩年の2傑作と並べてみることで、意外な伝統的書法とのつながりと先進性のせめぎあいが浮き彫りになることでしょう。
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MDINA - ホルンのための音楽集 [エティエンヌ・クタジャル(ホルン)/カルミーネ・ラウリ(ヴァイオリン)/ジョン・ライド(ピアノ)]
Horn Music - BEETHOVEN, L. van / BRAHMS, J. / WIDMANN, J. / STRAUSS, R. / HOLLIGER, H. / GRIXTI, J. (Mdina) (Cutajar, C. Lauri, J. Reid)
発売日:2019年05月17日
NMLアルバム番号:DDA25189
CD価格:2,400円(税込)
マルタ島出身のホルン奏者エティエンヌ・クタジャルは、現在マルタ・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務める傍ら、ヨーロッパを中心に演奏活動を行っています。2007年にリリースされた、トレヴァー・ピノックが指揮したヨーロピアン・ブランデンバーグ・アンサンブルによる「ブランデンブルク協奏曲」のアルバムでは、素晴らしいホルン・ソロを聞かせ一躍注目を浴びたことでも知られています。 このアルバムのタイトル「Mdina」はマルタを代表する作曲家グリシテの作品から採られており、この曲とともにホリガーとヴィトマン、3曲の現代作品をベートーヴェン、ブラームス、リヒャルト・シュトラウスの作品に併せることで、極めてユニークなプログラムを形成しています。クタジャルの見事なテクニックによる多彩な演奏をお楽しみください。
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ドッジソン(1924-2013):
〈室内楽作品集 第4集〉
〈管楽器のための音楽 第1集〉 [ケート・ホーデン(メゾ・ソプラノ)/マグナード・アンサンブル/スザンナ・クレメンツ(フルート)/シバタ・マナ(オーボエ)/ジョセフ・シャイナー(クラリネット)/キャトリオーナ・マクダーミド(ファゴット)/ジョナサン・ファーレイ(ホルン)/スリング・キング(ピアノ)]DODGSON, S.: Chamber Music, Vol. 4 - Music for Winds I (Howden, Magnard Ensemble)
発売日:2019年05月17日
NMLアルバム番号:TOCC0453
CD価格:2,175円(税込)
「アリスの不思議な国」の作者、ルイス・キャロル(本名チャールズ・ラトウィッジ・ドッジソン)の遠縁にあたる作曲家スティーブン・ドッジソン。彼の室内楽作品における4枚目の作品集となるこのアルバムでは木管楽器を中心としたアンサンブル(歌曲も含む)を収録。 大規模な管弦楽作品やオペラでは重厚な雰囲気の作品を書くドッジソンですが、室内楽ではプーランクを思わせる軽妙な筆致を見せています。リズミカルな「管楽五重奏のソナタ」の第1楽章、神秘的な歌を伴う「ジプシーの歌」、ユーモラスな「5つのメヌエット」など、ドッジソンの魅力がたっぷり味わえる1枚です。
収録作曲家:
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ボンド(1945-):
Instruments of Revelation - 啓示の道具
室内楽作品集 [シカゴ・プロ・ムジカ]BOND, V.: Instruments of Revelation / Frescoes and Ash / Leopold Bloom's Homecoming / Binary (R. Müller, Jenny Lin, Vinokur, Chicago Pro Musica)
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:8.559864
CD価格:1,900円(税込)
ヴィクトリア・ボンドはアメリカを拠点とする女性現代作曲家。これまでに「クララ・シューマン」を主人公にしたオペラやオラトリオなどの大規模な作品から歌曲、ピアノ曲まで幅広いジャンルの作品を書き、広く絶賛されています。このアルバムには21世紀になって作曲された4曲の室内楽曲を収録。魅惑的な作品を楽しむことができます。 「啓示の道具」は3枚のタロットカードからインスパイアされた楽章で構成された曲。第1曲目は“魔術師”、第2曲目には“大巫女”、第3曲目は“愚か者”とそれぞれ特徴豊かなキャラクターが描かれています。2008年のロサンゼルス美術館の委嘱作「フレスコ画と灰」では、様々な暗喩を音で表現、《ユリシーズ》にインスパイアされた「レオポルド・ブルームの帰郷」、コンピューターの進歩を描いた「二進法」と、どれも時代に即したユニークな音楽です。
収録作曲家:
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ハウエルズ(1892-1983):
〈室内楽作品集〉
弦楽四重奏曲 第3番「グロスタシャーにて」
オードリー嬢の組曲
ピアノ四重奏曲 イ短調 [ダンテ四重奏団/グールド・ピアノ三重奏団 他]HOWELLS, H.: Chamber Music - String Quartet No. 3 / Piano Quartet / Lady Audrey's Suite (Dante Quartet, Gould Piano Trio, D. Adams)
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:8.573913
CD価格:1,900円(税込)
礼拝堂のオルガニストを父に持ち、幼い頃から合唱団で歌ってきたというハウエルズ。作曲を始めて間もなくドイツ音楽の洗礼を受け、やがてフランスの印象派音楽にも魅力を感じたものの、結局はイギリス音楽に回帰、数多くの宗教曲を作曲。現在では宗教音楽の作曲家とみなされています。 ハウエルズの音楽は、多くの人に「イギリスの風景」を思い起こさせます。長いメロディラインと豊かなハーモニーで構成された作品は、20世紀イギリスの大聖堂で演奏されるような荘厳かつどことなく懐かしい風情を持ち、人々の心にノスタルジックな気分をもたらします。
収録作曲家:
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ボッケリーニ(1743-1805):
スターバト・マーテル
弦楽四重奏曲 [ドミニク・ラベッレ-15/サラサ・アンサンブル]BOCCHERINI, L.: Stabat mater / String Quartet, G. 234 / String Quintet, G. 348 (Labelle, Sarasa Ensemble)
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:8.573958
CD価格:1,900円(税込)
優れたチェロ奏者として知られたボッケリーニ。現在彼の作品で知られているのは、愛らしいメヌエットのみですが、最近になって、膨大な数の弦楽五重奏曲(チェロが大活躍する)の演奏機会が増えると同時に、弦楽五重奏を伴奏とする美しい「スターバト・マーテル」も知られるようになってきました。 このアルバムではその「スターバト・マーテル」と、ここから旋律を転用した弦楽五重奏曲、弦楽四重奏曲を聴くことができます。ボッケリーニがこのスターバト・マーテルを作曲した動機はわかっていませんが、後に管弦楽伴奏版に編曲するなど、彼にとって大切な作品であったことは間違いありません。作品の味わいを楽しむのであれば、初稿版(チェロ2台による弦楽五重奏版)のつつましやかな雰囲気の方がふさわしく、ソプラノの歌唱も引き立ちます。恐らく初演時はボッケリーニ自身がチェロを演奏したであろう、表情豊かなチェロの旋律がとりわけ魅力的です。
収録作曲家:
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「モーツァルト・プロジェクト」
ピアノと室内楽によるモーツァルト [オーレル・マルタン/アンセン四重奏団/エティエンヌ・デュランテル/フィリベール・ペリーヌ/アモリ・ヴィデュヴィエ/ギヨーム・ベニ/ラファエル・アングステール/オリヴィエ・デルベス]MOZART, W.A.: Piano Sonata No. 4 / Piano Quintet, K. 452 / Piano Concerto No. 13, K. 415 (Mozart Project) (Marthan, Durantel, Perrine, Viduvier)
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:ENP003
CD価格:2,475円(税込)
ピアノを含む室内楽を集めたモーツァルト・プロジェクトパリ音楽院のほか、クレモナやロンドンでも学んだピアニスト、オーレル・マルタンが友人たちと取り組んだモーツァルト。弦楽五重奏とのピアノ協奏曲第13番、ソナタ第4番のほか、管楽器との室内楽を収めています。 オーボエのペリーヌ、ホルンのベニはパリ・オペラ座管弦楽団、ファゴットのアングステールはストラスブール・フィルで活躍する名手。気心の知れた仲間同士の会話のような、軽快で親密なコミュニケーションによる音楽の楽しさを味わえるアルバムです。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):室内楽作品集
弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調
ピアノ五重奏曲 イ短調 [ジラール弦楽四重奏団/ギョーム・ベロン]SAINT-SAËNS, C.: String Quartet No. 1 / Piano Quintet, Op. 14 (Bellom, Quatuor Girard)
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:LBM018
CD価格:2,475円(税込)
サン=サーンスの長い作曲活動の中で、最初期の「ピアノ五重奏曲」と中期の「弦楽四重奏曲第1番」を組み合わせた1枚。どちらもブラームスを思わせる堅固な構成の中に、ふと見せる柔和な表情が魅力的な作品ですが、ピアノ五重奏曲のほとばしるような感情表現の発露に比べ、弦楽四重奏曲では控え目な旋律の選び方が特徴です。 演奏しているジラール弦楽四重奏団はパリの高等音楽院でイザイ四重奏団に教えを受け、2011年のジュネーブ国際音楽コンクールで入賞するなど、数多くのコンクールで入賞、現在注目を浴びているアンサンブル。メンバーは、全て兄弟姉妹によって構成されており、幼い頃から育んできた家族の絆を意識させる親密なアンサンブルが聴きものです。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン/ヴェルディ/スーク:
弦楽四重奏曲集 [カプラロヴァー四重奏団]発売日:2019年04月26日
CD価格:1,760円(税込)
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ペトロフ・ピアノ三重奏団
チェコ作品集
ドヴォルザーク/クッカル/ヤナーチェク [ペトロフ・ピアノ三重奏団]Piano Trios - DVOŘÁK, A. / JANÁČEK, L. / KUKAL, O. (Petrof Piano Trio)
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:UP0181
CD価格:1,760円(税込)
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ペトロフ・ピアノ三重奏団
ドイツ作品集
シューマン/ブラームス [ペトロフ・ピアノ三重奏団]SCHUMANN, R.: Studies for Pedal Piano / Piano Trio No. 1 / Abendlied / BRAHMS, J.: Piano Trio, Op. 40 (Petrof Piano Trio)
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:UP0186
CD価格:1,760円(税込)
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シューベルト(1797-1868):
八重奏曲 ヘ長調 D803
ベルワルド(1796-1868):
大七重奏曲 変ロ長調 [アニマ・エテルナ・ブリュッヘ]SCHUBERT, F.: Octet, D. 803 / BERWALD, F.: Septet (Chamber Music) (Anima Eterna Brugge members)
発売日:2019年04月12日
NMLアルバム番号:ALPHA461
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
1987年の創設以来、古楽鍵盤奏者ジョス・ファン・インマゼールのもと古典派からロマン派へ、さらに20世紀へ…とピリオド奏法でのレパートリーを広げてきたアニマ・エテルナ・ブリュッヘは、近年さらなる新境地へ! 結成当初の小編成に立ち返るかのように室内楽にも取り組む機会が増えてきました。 さきのアルバムでもメンデルスゾーンの八重奏曲が収録されていましたが、今回は更なる試みとして、シューベルトが「大管弦楽による交響曲への第一歩」と自ら位置づけた八重奏曲と、スウェーデンの大家ベルワルドの大七重奏曲を。前者の壮大なスケール感と、後者のえもいわれぬ室内楽的機微とのあいだで、19世紀というオーケストラの時代を問い返すにも絶好な内容になっています。 使用楽器はことごとくオリジナル! ベルワルドの大七重奏曲は競合盤も少なくないところ、古楽器演奏で聴ける機会も貴重。国内仕様の日本語解説では作曲家についての情報など原文解説にはない要素も追補されます。
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シューベルト(1797-1868):
八重奏曲 ヘ長調 D803
ベルワルド(1796-1868):
大七重奏曲 変ロ長調 [アニマ・エテルナ・ブリュッヘ]SCHUBERT, F.: Octet, D. 803 / BERWALD, F.: Septet (Chamber Music) (Anima Eterna Brugge members)
発売日:2019年04月12日
NMLアルバム番号:ALPHA461
CD価格:2,475円(税込)
1987年の創設以来、古楽鍵盤奏者ジョス・ファン・インマゼールのもと古典派からロマン派へ、さらに20世紀へ…とピリオド奏法でのレパートリーを広げてきたアニマ・エテルナ・ブリュッヘは、近年さらなる新境地へ! 結成当初の小編成に立ち返るかのように室内楽にも取り組む機会が増えてきました。 さきのアルバムでもメンデルスゾーンの八重奏曲が収録されていましたが、今回は更なる試みとして、シューベルトが「大管弦楽による交響曲への第一歩」と自ら位置づけた八重奏曲と、スウェーデンの大家ベルワルドの大七重奏曲を。前者の壮大なスケール感と、後者のえもいわれぬ室内楽的機微とのあいだで、19世紀というオーケストラの時代を問い返すにも絶好な内容になっています。 使用楽器はことごとくオリジナル! ベルワルドの大七重奏曲は競合盤も少なくないところ、古楽器演奏で聴ける機会も貴重。
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Something in Between
バーンスタイン(1918-1990):
アタイール(1989-):
ラヴェル(1875-1937): [トリオ・ザディーグ]Chamber Music (Piano Trio) - BERNSTEIN, L. / ATTAHIR, B. / RAVEL, M. (Something in Between) (Trio Zadig)
発売日:2019年04月12日
NMLアルバム番号:FUG748
CD価格:2,475円(税込)
フランスの生まれでパリ音楽院とウィーン音楽大学で共に学んだボリス・ボルゴロットとマルク・ジラール・ガルシアが、帰国後に出会ったアメリカのピアニスト、イアン・バーバーと共に組んだピアノ三重奏団、トリオ・ザディーグのデビュー・アルバム。 ヴォルテールの作品からグループ名を取った彼らによる、やはりヴォルテールを原作とするバーンスタインのミュージカル「キャンディード(カンディード)」序曲で幕を開けるこのアルバムは、名作「ウエスト・サイド・ストーリー」へと続き、弾けるようなリズムとメランコリックな歌いまわしの美しさにどんどん惹きつけられます(Transartでフレンチ・ジャズ感覚漂うモーツァルトやバッハの名盤を連発してきたピアニスト=アレンジャーのブリュノ・フォンテーヌによる編曲)。 メインはラヴェルによる大作で、ここでの色彩豊かな表情も実に見事。 20世紀を生きたバーンスタインと19世紀生まれのラヴェルという2人の実り多い出会いを間で演出するのは、21世紀の作曲家バンジャマン・アタイール。トゥールーズの出身という、メンバー2人と同郷のアタイールがこのトリオのために書いた「Asfar」は、弦2人とピアノが対話をするように開始されますが、この組み合わせが次々に変化し、3パート相互の掛け合いへと発展していく緊張感あふれる刺激的な作品です。 ハイドンからラフマニノフ、ショスタコーヴィチにヴァスクスと、すでに著名なピアノ三重奏曲のほとんどをレパートリーとしている彼ら。近現代によるプログラムのこのアルバムは、若い世代ならではの、ほんの名刺代わりと言えそうです。
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レーヴェ(1796-1869):室内楽作品集
大三重奏曲 Op.12
スコットランドの絵 Op.112
デュオ・エスパニョーラ [ヘニング・ルシウス/マリエッタ・クラーツ/レナ・エッケルス/ヤコブ・クリストフ・クーヒェンブッフ/クリスティアン・ザイボルト]LOEWE, C.: Piano Trio / Duo Espagnôla / Schottische Bilder (C. Seibold, M. Kratz, L. Eckels, Kuchenbuch, Lucius)
発売日:2019年04月05日
NMLアルバム番号:555256-2
CD価格:1,800円(税込)
400曲を超える歌曲や、ロマンティックなバラード(壮大な物語による歌曲)で知られるドイツ・ロマン派初期の作曲家レーヴェ。このアルバムではあまり耳にすることのない室内楽作品を楽しむことができます。どの作品も入念に書かれており、歌曲のように劇的で美しい旋律が特徴です。 とりわけ「スコットランドの絵」は、当時流行していたスコットランド民謡(出版業を営むジョージ・トムソンがドイツの作曲家たちに編曲を依頼し、広く伝播された)が効果的に用いられた興味深い曲。アイルランドの風景が描写的に描かれています。
収録作曲家:
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リーム(1952-):
〈弦楽四重奏曲 第4集〉
弦楽四重奏曲 第10番・第12番
クァルテット・スタディ
[ミンゲット四重奏団]RIHM, W.: String Quartets, Vol. 4 (Minguet Quartet) - Nos. 10 and 12 / Quartettstudie
発売日:2019年04月05日
NMLアルバム番号:WWE1CD20227
CD価格:2,240円(税込)
12曲あるリームの弦楽四重奏曲ですが、どれも実験的であり、1曲として同じ作風で書かれているものはありません。第10番の第1楽章はほとんど全てがピツィカート。耳を澄ましていないと聞き逃してしまいそうな微かな音で構成されています。第2楽章は爆発的な音。第3楽章はフラジオレットが多用された印象的な音で構成されています。2楽章からなる第12番もユニークな作品。とりわけ第2楽章が技巧的です。「クァルテット・スタディ」は更に実験的な曲。この柔軟さがリームの特色と言えるでしょう。 「芸術は大衆に愛されるものであるべき」と唱えた18世紀スペインの哲学者パブロ・ミンゲットの名を冠したミンゲット四重奏団は、リームの弦楽四重奏曲の全曲録音を手掛けるほか、ルジツカやイェルク・ヴィトマンを始めとした注目の現代作曲家たちの作品も積極的に演奏する意欲的なアンサンブルです。
収録作曲家:
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ALMOST IN G …
the embrace of the everyday
クリステンセン(1977-):作品集 [ミナ・フレッド/カロリーナ・エーマン/マヌエル・ナウリ/アンナ・ベリト・アスプ・クリステンセン]CHRISTENSEN, C.W.: Almost in G / Sextet / Chorale / String Trio / Nachtmusik / Being Apu Sarkar / 4 Hyper-Realistic Songs (SCENATET)
発売日:2019年04月05日
NMLアルバム番号:WWE1CD20444
CD価格:2,400円(税込)
独特の音楽語法、独自の音色・・・これらを融合したクリステンセンの音楽。このアルバムの作品では電子楽器は用いられておらず、全てが古典的な楽器によって奏でられていますが、弦のピツィカートとピアノへの優しいタッチなどにより紡ぎ出される音はとてもユニークです。 「SCENATET」は2008年に設立されたアンサンブル。実験的な演劇や映画など数多くのプロジェクトに参加、革新的な音作りとジャンルを超えた活動が高く評価されています。
収録作曲家:
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ウィリアムズ(1906-1977):室内楽作品集
ヴァイオリン・ソナタ/六重奏曲
9つの楽器のための組曲他 [マデリーン・ミッチェル(ヴァイオリン&指揮)ロンドン室内アンサンブル]WILLIAMS, G.: Chamber Music (M. Mitchell, London Chamber Ensemble)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:8.571380
CD価格:1,900円(税込)
「20世紀におけるウェールズの最も重要な女性作曲家の一人」と目されるグレース・ウィリアムズ。幼いころから聖歌隊で歌い、ピアノとヴァイオリンを学んだという彼女は、カーディフ大学を卒業後、王立音楽大学でレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに師事。1930年にはウィーンで1年間勉強するための奨学金を獲得、ほぼ毎夜劇場に出かけ、オペラを見続けたというエピソードを持っています。作曲家としては、学生時代からいくつか作品を書きましたが、初期の作品のほとんどが散逸してしまいその全貌を知ることはできません。 このアルバムには1930年以降に書かれた室内楽作品を収録。バルトークやショスタコーヴィチを思わせる「ヴァイオリン・ソナタ」、彼女が愛したトランペットが活躍する「六重奏曲」、ストラヴィンスキー風の「9つの楽器のための組曲」などの1930年代の作品と、ヴァイオリン教本のために書かれた「ロンド」など晩年の作品をバランスよく配した興味深い1枚です。
収録作曲家:
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クラシック・クラリネット
名曲集 [さまざまな演奏者]CLASSIC CLARINET
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:8.578174
CD価格:1,900円(税込)
ベニー・グッドマンやアーティ・ショウを始めとしたジャズ・プレイヤーからもこよなく愛される楽器『クラリネット』。1700年頃にドイツの楽器製作者J.C.デンナーがフランスの古楽器「シャリュモー」を改造して作ったとされていますが、正確な製作年代はわかっていません。しかしそのまろやかで魅力的な音色はモーツァルトを始めとした作曲家たちに愛されたことで、数多くの名作が生まれました。 このアルバムには古典派からロマン派にかけての名作の聴きどころばかりを収録。モーツァルトの友人、シュタッドラー等、当時の名手たちの見事な技術も伺える技巧的な作品の数々をじっくりとお楽しみください。
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フルートのお気に入り
名曲集 [さまざまな演奏者]FLUTE FAVOURITES
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:8.578175
CD価格:1,900円(税込)
人類における「最も古い楽器」の一つとして認知されているフルートはもともと“空洞の管に息を吹きつけて発音する楽器”を指し、縦笛、横笛の区別はありませんでした。しかし、いつからか横笛のことをフルートと呼ぶようになり、19世紀半ばの楽器製作者テオバルト・ベームが改良したことで、更に進化した楽器に変貌。正確な音程と優雅な姿を備えた人気の楽器になったのです。 このアルバムではバッハ時代の作品(まだキー装置は備えていない)からドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」といった近代の作品までを収録。フルートのエレガントで美しい響きが存分に味わえる楽しい1枚となっています。
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傑出したオーボエ
名曲集 [さまざまな演奏者]OUTSTANDING OBOE
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:8.578178
CD価格:1,900円(税込)
「OUTSTANDING OBOE=傑出したオーボエ」。OUTSTANDINGには「目立つ」という意味もあり、まさにオーボエのユニークな音色そのままの楽しい1枚となっています。もともとは古代ギリシャの伝説に登場するマルシュアス(半人半獣の精霊)が吹いた縦笛が原型とされる楽器にさまざまな改良を加え、17世紀頃に登場したという楽器であり、弦楽器だけで構成されていたオーケストラに初めて入った楽器ともされています。 バロック期にはとりわけイタリアの作曲家たちに愛され、楽器の表現力を最大に生かした数々の名曲が生まれました。このアルバムでは、バロック期から近現代の名曲が集められています。
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コンスタンティン(1961-):
Rêverie - 夢想 [タマラ・コンスタンティン(ピアノ)/マルク・フェルテル(ピアノ)/ジアシン・ロイド・ウェバー(チェロ)/スン・ユーミェン(ヴァイオリン)/]KONSTANTIN, T.: Rêverie (Yu-Mien Sun, Jiaxin Lloyd Webber, Konstantin, Verter)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:8.579032
CD価格:1,900円(税込)
ジョージア(グルジア)で生まれ、幼いころからピアノを学んでいたというタマラ・コンスタンティン。才能ある子供のための音楽学校に入学し、ピアニストとしての才能を開花、トビリシ音楽アカデミーを卒業するも、結局は音楽の道に進むことはなく、石油会社の幹部として忙しい毎日を送っていました。しかしある時、カナダで開催されたオルガン・リサイタルで耳にした前衛的な曲に衝撃を受け、彼女は夫に「私ならもっとうまく書ける」とつぶやいたことから、彼女の作曲家生活が始まりました。 彼女の作品は気取らず耳なじみの良い旋律を持ち、気軽に口ずさめる愛らしい風情を湛えています。例えばトラック3の「ムーンライト・ラプソディ」は誰もが知っている有名曲を下敷きに、チェロの旋律を加え、新しい作品に生まれ変わらせたもの。「自分の音楽を通じて、個人的な表現を共有し、他の人々に喜びをもたらすことは、私にとっての喜びでもあり、素晴らしいインスピレーションの源となります。」と語る彼女の言葉そのままの魅力的な作品集です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791)
マーラー(1860-1911)
ブラームス(1833-1897):
ピアノ四重奏曲集 [スクリデ・ピアノ四重奏団]発売日:2019年03月29日
CD価格:2,700円(税込)
2001年のエリザベート王妃国際音楽コンクールでの優勝以来、アーティストとしての成長を着実に遂げてきたバイバ・スクリデと、その妹ラウマ・スクリデという、来日公演でもお馴染みのラトヴィア出身の姉妹が中心となって結成された、スクリデ・ピアノ四重奏団。ヴィオラは、ル・サージュが進めたフォーレの室内楽作品集への参加など、ALPHAレーベルへの録音でお馴染みのフランス出身のリーズ・ベルトー。チェロのハリエット・クリーフはオランダの出身で、Capriccioレーベルよりソロ・アルバムを数点リリースしており、2018年の初来日時にはリサイタルのほか、読売日本交響楽団との共演でも話題となりました。 2016年のシューベルティアーデでデビューを飾ったこの国際色豊かなカルテット、アルバムは今回が初めてとなります。モーツァルトが劇的な展開を得意としたト短調で書かれたK478終楽章での生き生きとした表現、同じくト短調を用いた先鋭的な作風がシェーンベルクの心も捉えたブラームスでの、情感豊かなアンサンブルなどが聴きどころ。このモーツァルトとブラームスの人気作品に、やや通好みのするマーラーの断章を組み合わせています。繊細な表情に力強さも兼ね備えた、奥深い歌を楽しむことができます。
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エレート(1936-):弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲 第1番-第3番 [アコード四重奏団]ERÖD, I.: String Quartets Nos.1, 2 and 3 (Accord Quartet)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99157
CD価格:2,475円(税込)
ハンガリー出身、オーストリアで活躍するイヴァン・エレートの弦楽四重奏曲集。エレートは第二次世界大戦で苦難を強いられたものの、戦後は教師、ピアニストとしてドイツの音楽界の発展に力を尽くした作曲家です。 前衛的な作風を用いることがなかったエレートの作品は、バルトークやブラームスからの影響が感じられる美しい旋律と、民謡風の雰囲気を併せ持つ魅力的なもの。ハンガリーの若手奏者たちによるアコード四重奏団は、デビュー作となるこのアルバムで、作品のすばらしさを丁寧に歌い上げています。
収録作曲家:
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Pannonische Klänge - パノニアからの響き [パシフィック・カルテット・ウィーン]
Chamber Music (String Quartet) - HAYDN, J. / BARTÓK, B. / BRAHMS, J. (Sounds of Pannonia) (Vienna Pacific Quartet)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99182
CD価格:2,475円(税込)
2006年、ウィーン国立音楽大学の学生たちによって創立されたパシフィック・カルテット・ウィーン。高瀬悠太を第1ヴァイオリンに擁することもあり来日公演も多く、高い人気を誇るアンサンブルです。 前作(GRAM99107)ではハイドンとウェーベルン、デルングス、黛敏郎を並べた個性的なプログラムで聴き手を魅了しましたが、今作ではハイドン、バルトーク、ブラームスの3つの弦楽四重奏曲を披露。タイトルの「パノニア」とは、ドナウ川の北からハンガリー一帯の地名のこと。古代ローマ時代には「パンノニア」と呼ばれていました。第一次世界大戦中にバルトークがこの地域の民謡を調査し、自身の四重奏曲第2番に反映させたことから、このアルバム名が付けられたということです。
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EntArteOpera Festival - 退廃音楽の祭典
室内楽作品と歌曲集 [ヘルミーネ・ハーゼルベック(メゾ・ソプラノ)/フランツ・バルトロメイ (チェロ)/クレメンス・ツァイリンガー (ピアノ)]Vocal and Chamber Music - BOSMANS, H. / WEIGL, V. / SCHLESINGER, C. / KAPRÁLOVÁ, V. (EntArteOpera Festival) (Haselböck, Bartolomey, Zeilinger)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99183
CD価格:2,475円(税込)
2012年から2016年まで毎年開催されていた「EntArteOpera Festival=退廃音楽の祭典」からのレコーディング。2016年はテーマに『女性作曲家たち』を据えて、ボスマンズ、ヴァイグル、シュレジンガー、カプラーロヴァの4人の作品を紹介しています。 女性の作曲家の活動が難しかったことに加え、戦争での迫害など様々な逆境をはねのけ、素晴らしい作品を残した彼女たちの偉業を讃えたアルバムは聴き手に大いなる感動をもたらします。また、1曲添えられたマルティヌーの作品は、カプラーロヴァの「クリスマス・キャロル」と同じ詩が用いられています。
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第4集〉
弦楽四重奏曲 第2番
弦楽五重奏曲 第2番 [ウィーン・マイセダー・アンサンブル]MAYSEDER, J.: Chamber Music, Vol. 4 - String Quartets, Opp. 6 and 51 (Wiener Mayseder Ensemble)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99184
CD価格:2,475円(税込)
ウィーン・フィルのメンバーであるライムント・リシーによるヨーゼフ・マイセダーの4枚目の作品集。今作ではマイセダーの弦楽四重奏曲と弦楽五重奏曲の2曲を聴くことができます。 イグナツ・シュパンツィヒに師事したマイセダーは、ウィーンの伝統を受け継ぐ作曲家、教師であり、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストを始めとする数多くの弟子を育てながら、自身も優れたヴァイオリニストとして活躍しました。残念ながら、彼の存命中に愛された作品の多くは忘れられてしまいましたが、幸いなことにリシーの手によって発掘され、現在少しずつ演奏会のプログラムに載せられるようになってきました。 弦楽四重奏曲と五重奏曲は、マイセダーのヴァイオリニストとしての力量が存分に発揮された作品であり、リシーは第1ヴァイオリン奏者としてアンサンブルを完全に掌握、納得の演奏を披露するとともに、マイセダーの魅力を力強く語っています。
収録作曲家:
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ロジステル(1879-1964):第一次世界大戦中の作品
ヴィオラ協奏曲
ラメントとアレグロ・エネルジコ
弦楽四重奏曲 第2番
告別 [テレーゼ=マリー・グリッセン(ヴィオラ)、ジャン=ポール・デシー(指揮) ワロン王立室内管弦楽団、ゴン弦楽四重奏団、アンヌ・レオナルド(ヴィオラ)]ROGISTER, J.: Lamento et Allegro energico / String Quartet No. 2 (Œuvres de la Grande Guerre) (Gong Quartet, Wallonie Royal Chamber Orchestra, Dessy)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:MEW1787
CD価格:2,475円(税込)
ベルギーの作曲家にして、リエージュ弦楽四重奏団などでも活躍したヴィオラ奏者、ジャン・ロジステルによる作品集。演奏者としての感性を大いに生かした無類のメロディ・メーカーであり、たいへんロマンティックな作風で知られます。 このアルバムはかつてリリースされた音源から、第一次世界大戦中の作品を中心に編集されたもの。当時ロジステルはドイツ軍の侵攻からなんとか逃れたものの、身重であった若い妻を出産後に亡くしてしまいます。その深い悲しみの中で書かれた「ラメント」は、彼の作品の中でも最も悲痛なものの一つ。数十年後の第二次世界大戦中には、より動きのある「アレグロ・エネルジコ」が書かれ、この「ラメント」と組み合されました。 小規模なヴィオラ協奏曲と弦楽四重奏曲第2番はほぼ同時に書かれ、リエージュ音楽院の学長ジュール・ロベールに捧げられたもの。世界大戦終結への思いが込められた「告別(Adiu)」は、その数か月後に再婚することになるリデ夫人に捧げられた美しい小品で、ソロはヴィオラのほかヴァイオリンとチェロ(リデ夫人はチェロ奏者でした)でも演奏できるようになっています。
収録作曲家:
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In the Middle of Things - 物事の途中で
ゼブ・ゴードン(1963-):
室内楽作品集 [ジュリアン・ブリス(クラリネット)/フィデリオ三重奏団]発売日:2019年03月29日
CD価格:2,240円(税込)
古典派作品から現代まで幅広いレパートリーを持つフィデリオ三重奏団。このアルバムでは、名クラリネット奏者ジュリアン・ブリスをメンバーに加え、英国の現代作曲家、マイケル・ゼブ・ゴードンの一連の室内楽曲を演奏しています。 三重奏団とジュリアンは15年の長い関係を築いており、このアルバムでも、ゴードンが求める様々な楽器の組み合わせによる魅力的な響きを存分に引き出しています。ユニークなタイトルが付いた一連の作品をお楽しみください。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ三重奏曲全集 第1集 [グールド・ピアノ・トリオ]BEETHOVEN, L. van: Piano Trios (Complete), Vol. 1 (Gould Piano Trio)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:SOMMCD0114
CD価格:2,250円(税込)
イギリスの名手たちをメンバーとする「グールド・ピアノ・トリオ」によるベートーヴェンのピアノ三重奏曲全集、シリーズ第1集。全てライヴ公演の収録であり、ここで選ばれているのは、1795年に出版された第2番、「幽霊」のタイトルで知られる第5番、第10番とも呼ばれる「14の変奏曲」と単一楽章の「アレグレット」の4曲です。チェロとヴァイオリンの温かい響きと絶妙なピアノの音が相俟って、素晴らしい音楽が展開されています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ三重奏曲全集 第2集 [グールド・ピアノ・トリオ]BEETHOVEN, L. van: Piano Trios (Complete), Vol. 2 (Gould Piano Trio)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:SOMMCD0120
CD価格:2,250円(税込)
グールド・ピアノ・トリオによるベートーヴェンピアノ三重奏曲全集の第2集。フィレンツェとメルボルンで開催された2つの国際室内楽コンクールで第1位を獲得し、以降、イギリスを拠点にヨーロッパとアメリカで活躍を続けるグールド・ピアノ・トリオ。メンバーのピアニスト、ベンジャミン・フリスが得意とするメンデルスゾーンやフンメルなど数多くのレパートリーを持ち、緊密な演奏を繰り広げるアンサンブルです。 この日の演奏は1791年に完成された変ホ長調の三重奏曲でスタート。3曲それぞれの曲の良さを生かし、見事なアンサンブルで聴かせます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ三重奏曲全集 第3集 [グールド・ピアノ・トリオ/ロバート・プレーン(クラリネット)]BEETHOVEN, L. van: Piano Trios (Complete), Vol. 3 - Opp. 11, 38, 121a (Gould Piano Trio)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:SOMMCD0135
CD価格:2,250円(税込)
グールド・ピアノ・トリオによるベートーヴェンピアノ三重奏曲全集の第3集。今回のライヴは、数多くのオーケストラとの共演で知られるクラリネット奏者ロバート・プレーン(NAXOS盤「フィンジ:クラリネット協奏曲・・・8.555366」のソリストでもある)を迎え、クラリネット三重奏曲を中心に演奏。美しいカンタービレを駆使したゆったりとした響きが印象的なベートーヴェンです。「仕立て屋カカドゥ」の主題による変奏曲とロンドでの、変幻自在な表現にも注目。熱狂的な拍手が聴衆たちの興奮を伝えています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ三重奏曲全集 第4集 [グールド・ピアノ・トリオ]BEETHOVEN, L. van: Piano Trios (Complete), Vol. 4 (Gould Piano Trio)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:SOMMCD0144
CD価格:2,250円(税込)
2011年から2012年にかけて、4回に渡って開催されたグールド・ピアノ・トリオによるベートーヴェン:ピアノ三重奏曲の全曲コンサート。最後を飾る5月のライヴで演奏されたのは、第1番と小さなアレグレット、そして最高傑作の一つ「大公」の組み合わせ。優れたピアニストであったベートーヴェンのテクニックが垣間見える見事なピアノ・パートをフリスが見事に演奏。美しい弦との組み合わせが魅力的な作品を、彼らは最高の形で聴かせています。
収録作曲家:
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室内楽作品集
ウェーバー/キュフナー:
序奏、主題と変奏曲
ベートーヴェン(1770-1827):
七重奏曲 Op.20
ヨハン・シュトラウス:
春の声/無窮動(エマ・ジョンソン編) [エマ・ジョンソン(クラリネット)/カルドゥッチ弦楽四重奏団/クリス・ウェスト(コントラバス)-9/フィリップ・ギボン(ファゴット)-9/ピーター・フランコーム(ホルン)-9]Chamber Music (German) - BEETHOVEN, L. van / WEBER, C.M. von (Emma Johnson and Friends) (E. Johnson, P. Gibbon, C. West, Carducci String Quartet)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:SOMMCD0190
CD価格:2,250円(税込)
イギリスを代表する女性クラリネット奏者、エマ・ジョンソン。このアルバムは彼女が率いる仲間たちとカルドゥッチ弦楽四重奏団による極めて親密なベートーヴェンを中心に、いくつかの楽しい作品が収録されています。 ベートーヴェンの七重奏曲は発表当時から大人気となりましたが、これまでにはなかった新鮮な楽器の組み合わせであり、奏者を集めるのも困難であったため、のちにピアノ三重奏版など様々な形に編曲されました。貴族たちやアマチュア音楽家たちが仲間内で楽しめるように、程よい難易度と明るい楽想を持っています。 以前はウェーバーの作品と考えられていた「序奏、主題と変奏曲」は現在キュフナーの作品と断定されていますが、その美しさは不変です。エマ自身が編曲した2曲のシュトラウス作品は、まさにアンコールにぴったりの遊び心が溢れています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
弦楽四重奏曲集 第1集 [コウル弦楽四重奏団]MOZART, W.A.: String Quartets, Vol. 1 (Coull Quartet)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:SOMMCD040
CD価格:2,250円(税込)
1974年、英国王立音楽院の学生たちによって創立、以降イギリス作品を中心に活発に活動を続けるコウル四重奏団。メンデルスゾーンやシューベルトなどのロマン派作品から20世紀近代作品まで幅広いレパートリーを持ち、これまでに30作を超えるレコーディングを行うなど、40年以上に渡る長いキャリアを誇っています。 「数多くの作品の中でもモーツァルトは格別」という彼ららしく、端正で流麗な演奏を披露しています。「アダージョとフーガ」での緊張感あふれる表現が見事です。
収録作曲家:
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白昼夢
サリヴァン(1842-1900):作品集 [ヨーマンズ弦楽四重奏団/マレイ・マクラクラン(ピアノ)/ジェイミー・ウォルトン(チェロ)]SULLIVAN, A.: 6 Day Dreams / String Quartet in D Minor / An Idyll / Allegro risoluto in B-Flat Major (Walton, McLachlan, Yeomans String Quartet)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:SOMMCD233
CD価格:2,250円(税込)
喜歌劇《ミカド》や《ペンザンスの海賊》など、19世紀後期のヴィクトリア朝イングランドで発展したコミック・オペラ=サヴォイ・オペラで、劇作家のギルバートと組み、「ギルバート&サリヴァン」名前で作品を発表した作曲家、アーサー・サリヴァンの知られざる作品集。 喜歌劇の作曲に手を染める以前は、管弦楽やチェロ曲を書き、英国最高の作曲家として知られていたサリヴァン、このアルバムにはその当時、1858年から1868年にかけて作曲した一連の作品が収録されています。情熱的な曲の数々からは若き作曲家の情熱のほとばしりが感じられます。
収録作曲家:
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グズモンセン=ホルムグレーン(1932-2016):
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第6番 [ノルディック弦楽四重奏団]GUDMUNDSEN-HOLMGREEN, P.: String Quartets (Complete), Vol. 1 (Nordic String Quartet)
発売日:2019年03月22日
NMLアルバム番号:8.226217
CD価格:2,475円(税込)
2016年に83歳でこの世を去った作曲家グズモンセン=ホルムグレーン。彼は生涯に渡り弦楽四重奏曲を書き続けていました。完成させたのは14曲でDACAPOレーベルではその全作品をリリースします。 第1集では第1番から第6番までを収録。彼の弦楽四重奏曲は、一つとして同じ形式に収まることはなく、常に気まぐれで楽章の数もまちまち。練習曲の集合体である第3番、唐突に終わってしまう第1番もあれば4楽章形式の生真面目な第2番など、まさに作曲家の独白のような作品群です。 演奏しているノルディック弦楽四重奏団は若い奏者たちによる熟練のアンサンブル。万華鏡のような味わいを持つ作品を堂々と演奏しています。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
第1アポーニー四重奏曲 Op.71
弦楽四重奏曲 第69番・第70番・第71番 [マクスウェル弦楽四重奏団]発売日:2019年03月22日
CD価格:2,475円(税込)
2010年にイギリスで結成され、2017年にトロンヘイム国際室内楽コンクールで聴衆賞を受賞しているマクスウェル弦楽四重奏団のデビュー録音(2016年にアコーディオン奏者のCDにゲスト録音があり)。 ハイドンが最初のイギリス旅行からウィーンへ帰った直後に書き始められた「アポーニー四重奏曲」の前半3曲(Op.71)に、演奏する彼らはもちろん、作曲者もきっと影響を受けたであろう、故郷スコットランドの伝統音楽を組み合わせるというオリジナリティ溢れる趣向。サイモン・フレイザー、ニール・ガウ、ジェームズ・スコット・スキナーはいずれもそれぞれの時代に名を馳せた名フィドル奏者たちであり、最も古い「最愛のグレガー」は、戦争で亡くなった夫にケルトの言葉(ゲール語)で歌われたという美しい哀歌です。 ハイドンの3つの四重奏曲では、歓喜が全体を包む第69番、抒情的でロマンティックな第70番、振幅の大きな表情を持つ第71番という、それぞれの特徴を大きく意識させる快演を披露。若く輝かしい表現と音色を堪能できる一枚です。
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クシェネク(1900-1991):
〈室内楽作品と歌曲集 第1集〉
二重フーガ/3つの歌曲/トリオ・ファンタジー
別れと同時に/クラリネット三重奏曲
弦楽三重奏曲他 [エルンスト・クシェネク・アンサンブル 他]KRENEK, E.: Chamber Music and Songs, Vol. 1 - Double Fugues / Monologue / Während der Trennung (Aikin, B. Fink, F. Boesch, Schorn, Spiri, Tichman)
発売日:2019年03月15日
NMLアルバム番号:TOCC0295
CD価格:2,175円(税込)
クシェネクは、シュレーカーに作曲を学び、指揮者としてドイツ各地の歌劇場で活躍。ナチス政権が台頭するまでウィーンで活躍していた音楽家でした。しかしチェコの血をひいていたため、作品が上演禁止となるなど迫害を受け、1938年アメリカ合衆国に亡命。この国での音楽教育に力を注ぎました。 このアルバムには彼のほぼ半生に渡って書かれた歌曲や室内楽などの様々な作品が収録されていますが、中でも注目したいのがJ.S.バッハのフーガを研究し、そのテクニックに倣って作曲したという2つの二重フーガです。シンプルな旋律が秩序を持って組み合わされ、巧みな建造物となっていく様子からは、彼の見事な作曲技法が伺えます。後期ロマン派風のトリオ・ファンタジー、ユーモラスなクラリネットのためのモノローグなど、興味深い作品集です。
収録作曲家:
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ファルカシュ(1905-2000):
〈室内楽作品集 第3集〉
フルートを伴う作品集 [アンドラーシュ・アドリアン(フルート)/テュンデ・シャボーキ(ソプラノ)/ラヨシュ・ロスマン(クラリネット)/アンドレア・ホルバート(ファゴット)/ゲルゲリー・コヴァチュ(ホルン)/ギューラ・シュトルラー(ヴァイオリン)/マルタ・アブラハム(ヴァイオリン)/ペテル・バルソニー(ヴィオラ)/ミクローシュ・ペレーニ(チェロ)/アンドラーシュ・チャーキ(ギター)/バラーシュ・ソコライ(ピアノ)]FARKAS, F.: Chamber Music, Vol. 3 - Works with Flute (Szabóki, Adorján, Stuller, Bársony, Perényi, Szokolay)
発売日:2019年03月15日
NMLアルバム番号:TOCC0379
CD価格:2,175円(税込)
TOCCATAレーベルにおけるファルカシュの作品集はこのアルバムが10枚目。今回はフルートを伴う室内楽曲ということで、ハンガリーを中心とした名演奏家たちが集結(ミクローシュ・ペレーニやバラーシュ・ソコライの名前も含まれる)、ファルカシュの色彩豊かな作品を盛り上げました。迫力あるリズムや、躍動的で耳当たりの良いメロディなど、ファルカシュの感性の赴くままに生まれた音楽が息づいています。なかでも舞曲系の作品「6つのハンガリー民謡集」や「3つのダンス・パラフレーズ」など、素朴なアンサンブルが聴きどころです。
収録作曲家:
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エルコック(1957-):
〈室内楽作品集 第1集〉
広げられた手 Op.24/シェド・ダンス Op.26
クラリネット六重奏曲 Op.11b
弦楽三重奏曲 第1番 Op.8b [ヴェレス・アンサンブル 他]ELCOCK, S.: Chamber Music, Vol. 1 - An Outstretched Hand / The Shed Dances / Clarinet Sextet (Daniel Shao, Cigleris, Ardelean, Veles Ensemble)
発売日:2019年03月15日
NMLアルバム番号:TOCC0506
CD価格:2,175円(税込)
イギリス生まれのエルコックは、若い頃から音楽を愛好し、アマチュア交響楽団の指揮者として活躍していました。作曲に関しては全くの独学だったそうですが、BBC放送のプロデューサーを友人に持っていたこともあり、2009年には短い管弦楽作品を発表、すぐさま作曲家ロビン・ウォーカーの目に留まり、Toccata Classicsの主宰者アンダーソンに紹介されました。 エルコックの管弦楽作品集はすでにリリースされていますが(TOCC-400)、この室内楽作品集は壮大な管弦楽作品とはまた違う、ユーモラスな味わいを持つ作品集です。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
室内楽作品全集
〈フルートと弦楽三重奏のための作品 第2集〉 [アルディンゲロ・アンサンブル]RIES, F.: Flute Quartets, Vol. 2 - WoO 35, No. 2, WoO 70, No. 2, Op. 145, No. 2 (Ardinghello Ensemble)
発売日:2019年03月15日
NMLアルバム番号:555231-2
CD価格:1,800円(税込)
近年、演奏機会とアルバム・リリースが増えてきた作曲家フェルディナント・リース。かつては「ベートーヴェンの弟子、伝記作家」の側面ばかりが強調されていましたが、最近では「古典派からロマン派への橋渡しとして数多くのユニークな作品を書いた作曲家」として存在価値を高めています。 cpoではリースの作品を総括的にリリースするプロジェクトを始めており、このアルバムは室内楽作品全集の中の「フルートを用いた」作品の第2集となります。演奏は第1集(555051)と同じくアルディンゲロ・アンサンブルが担当。フルート四重奏曲と弦楽三重奏曲全3曲が収録されています。 ピアニストとして知られたリースですが、どの曲も弦楽器の扱いが革新的で、とりわけヴァイオリンには技巧的なパッセージが与えられており、これらの楽器の扱いにも堪能であったことがわかります。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
弦楽五重奏曲 第1番&第2番 [ニュージーランド弦楽四重奏団/マリア・ランブロス(ヴィオラ)]BRAHMS, J.: String Quintets Nos. 1 and 2 (New Zealand String Quartet, Lambros)
発売日:2019年02月22日
NMLアルバム番号:8.573455
CD価格:1,900円(税込)
1882年に作曲された第1番、1890年に作曲された第2番、どちらもブラームスの室内楽作品における傑作であり、とりわけ第1番に関してはブラームス自身が「これまでにこのような美しい曲を私から受け取ったことはないと思います」と出版者ジムロック宛の手紙に記すほどの自信作でした。保養地での美しく親密な雰囲気を反映させた第1楽章ののどかで明るい主題、少しだけ憂うつな第2楽章、快活な第3楽章はベートーヴェンの伝統をしっかり受け継ぎながらも、ブラームスらしい重厚なハーモニーを聴かせる名作です。第2番も同じくゆったりとした旋律に満たされていますが、終楽章では彼が愛したハンガリーの民族音楽らしいメロディも現れるなど、起伏に富んだ楽想が魅力です。 弦楽四重奏曲全曲を録音しているニュージーランド弦楽四重奏団は、五重奏曲でも充実した演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ユン・イサン(1917-1995):室内楽作品集
東と西の小品 I・II/出会い
オーボエと弦楽三重奏のための四重奏曲
ヴァイオリン・ソナタ
インターリューディウム A [高橋 鐘汰(オーボエ)/ヴァルター・グリンマー(チェロ)/ゲオルグ・アルツベルガー(クラリネット)/マリア・シュタンゲ(ハープ)/カヤ・ハン(ピアノ)/マリアーナ・ドウティ(ヴィオラ)/エギディウス・シュトライフ(ヴァイオリン)/マルクス・シュタンゲ(ピアノ)]YUN, Isang: Chamber Music - East West Miniatures I, II / Rencontre / Oboe Quartet / Violin Sonata (Shota Takahashi, Arzberger, Grimmer, Kaya Han)
発売日:2019年02月22日
NMLアルバム番号:C5364
CD価格:2,475円(税込)
大韓民国で生まれ、1967年の東ベルリン事件(韓国中央情報部がヨーロッパ在住の韓国人たちをスパイ嫌疑で大量に逮捕した事件)を機に西ドイツに帰化、独自の作品を生み出し続けたユン・イサン。彼の作品は老子の教え「道(タオ)=道徳経」の思想に貫かれているとされ、ヨーロッパで作曲した100曲以上の作品はどれも自国の伝統と国際的な近代性が組み合わされたユニークな様式によっています。 彼の音楽の特徴は、室内楽などの小編成の作品で遺憾なく発揮されており、どこか懐かしさを感じさせるメロディは聴き手の耳を強烈にひきつけます。
収録作曲家:
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フラヌイ
シューベルトによる室内楽作品集
(M.クラーラー、A.シェットによる室内アンサンブル編) [フラヌイ(アンサンブル)/スヴェン・エリック・ベヒトルフ(ヴォーカル)]SCHUBERT, F.: Chamber Music (arr. M. Kraler and A. Schett) (Schubertlieder - Wo du nicht bist, dort ist das Glück) (Bechtolf, Franui)
発売日:2019年02月22日
NMLアルバム番号:WWE1CD20301
CD価格:2,240円(税込)
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フラヌイ
ブラームスによる室内楽作品集
(M.クラーラー、A.シェットによる室内アンサンブル編) [フラヌイ(アンサンブル)]KRALER, M. / SCHETT, A.: Vocal and Chamber Music (Brahms Volkslieder - Nur ein Gesicht auf Erden lebt …) (after J. Brahms) (Franui)
発売日:2019年02月22日
NMLアルバム番号:WWE1CD20302
CD価格:2,240円(税込)
クラーラーとシェットによるロマン派作品アレンジ第2作。前作シューベルト・アルバムに続くのはブラームスの民謡集です。ベートーヴェンを心から尊敬していたブラームスですが、かたや民族音楽からも大きな影響を受けており、よく知られる「ハンガリー舞曲集」をはじめ、ドイツ民謡をもとにした歌曲は144曲もあり、オリジナルの作品にも民謡風の主題がしばしば登場するなど、彼は素朴な旋律をこよなく愛していました。 クラーラーとシェットは、その「ドイツ民謡集」に楽しいアレンジを加え、新しい表情を持たせています。管楽器を中心に、ヴァイオリン、ハープやダルシマーを加えた独特な音色を奏でるフラヌイならではの楽しい1枚です。
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フラヌイ
マーラーによる室内楽作品集
(M.クラーラー、A.シェットによる室内アンサンブル編) [ダニエル・シュムッツハルト(バリトン)/フラヌイ(アンサンブル)]MAHLER, G.: Vocal Music (arr. M. Kraler and A. Schett) (Mahlerlieder … und ruh' in einem stillen Gebiet) (Schmutzhard, Franui)
発売日:2019年02月22日
NMLアルバム番号:WWE1CD20303
CD価格:2,560円(税込)
クラーラーとシェットによるロマン派作品アレンジ第3作。こちらも民謡や伝承とは切り離すことができないマーラーの作品をクラーラーとシェットが大胆にアレンジしています。まるでウィーンの酒場で聴くような、フラヌイのユニークな編成で奏でられる数々の歌は、マーラーがが憑りつかれていたという死生観も全て取り込み、時には美しく、時には残酷な世界を描き出しています。
収録作曲家:
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フラヌイ
Tanz! (Franz) - アンサンブル作品集 [フラヌイ(アンサンブル)]KRALER, M. / SCHETT, A.: Ensemble Music (after F. Schubert) (Tanz! (Franz)) (Franui)
発売日:2019年02月22日
NMLアルバム番号:WWE1CD20432
CD価格:2,560円(税込)
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ブラームス(1833-1897):
〈室内楽全集 第3集〉
クラリネット五重奏曲
クラリネット三重奏曲
クラリネット・ソナタ 第1番・第2番
ホルン三重奏曲 [ピエール・フシュヌレ(ヴァイオリン)/デボラ・ネムタヌ(ヴァイオリン)/リーズ・ベルトー(ヴィオラ)/フランソワ・サルク(チェロ)/フローラン・ピュジュイラ(クラリネット)/ジョエル・ラスリー(ホルン)/エリック・ル・サージュ(ピアノ)]BRAHMS, J.: Intégrale musique de chambre, Vol. 3: Œuvres avec instruments à vent (Pujuila, Fouchenneret, Salque, Le Sage)
発売日:2019年02月22日
NMLアルバム番号:LBM015
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
たった数か月の間に「ブラームスの室内楽曲全て」の演奏を行うという前人未到のプロジェクトに着手したエリック・ル・サージュ、ピエール・フシュヌレを中心とするフランスの若手演奏家たち。この第3集ではクラリネットを含む4作品と、ホルン三重奏曲が披露されています。 ブラームスのクラリネット作品は、どれも晩年になってから書かれたもので、哀愁漂う美しい旋律を持つ内省的な作風で知られますが、ここでの演奏は、アンサンブルの中心をなすクラリネット奏者ピュジュイラの活気溢れる演奏も相俟った若々しく瑞々しい息吹と喜びに満ちており、ブラームスの秘めた情熱も存分にうかがい知ることができます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 Op.25
(A.シェーンベルクによる管弦楽版)
パリー(1848-1918):
ブラームスへのエレジー [ハイメ・マルティン(指揮)/イェヴレ交響楽団]BRAHMS, J.: Piano Quartet (arr. A. Schöenberg for orchestra) / PARRY, H.: Elegy for Brahms (Gävle Symphony, J. Martín)
発売日:2019年02月22日
NMLアルバム番号:ODE1314-2
CD価格:2,475円(税込)
2013年にイェヴレ交響楽団の首席指揮者兼芸術監督に就任したハイメ・マルティンとイェヴレ響のシリーズ最新作は、彼がずっと取り組んでいるブラームス作品へのオマージュです。 19世紀から現代まで無数の芸術家たちにインスピレーションを与えたブラームスですが、シェーンベルクもその作品を愛しており、とりわけ「ピアノ四重奏曲第1番」には格別の想いを抱いていました。1937年にクレンペラーがこの曲のオーケストレーションをシェーンベルクに持ち掛けた際、彼はこの提案を迷わず引き受け、小さな編成の作品をまるで交響曲のような壮大な響きへと変貌させたのです。このアレンジは時に「ブラームスの第5交響曲」とも呼ばれるほどに成功を収め、現代のコンサートでもしばしば耳にするほどにお馴染みになっています。 イギリスの作曲家パリーの「エレジー」はブラームスの訃報を聞いたパリーが書いた哀悼の音楽。パリーの生前には演奏されることなく、1918年パリーの死後に一度演奏されたものの、1977年まで顧みられることがありませんでした。最近の英国音楽ブームに乗って、このような作品も復興の兆しを見せています。
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シベリウス(1865-1957):
ピアノ五重奏曲
弦楽四重奏曲 [マーティン・ロスコー(ピアノ)/コウル四重奏団]SIBELIUS, J.: Piano Quintet, JS 159 / String Quartet, Op. 56 (Roscoe, Coull Quartet)
発売日:2019年02月15日
NMLアルバム番号:SOMMCD096
CD-R価格:2,250円(税込)
1889年、ヘルシンキ音楽院を卒業したシベリウスはさらなる勉強のためにベルリンへ留学しました。当時のシベリウスは若干スランプに陥っており(借金もかさんでいた)、この頃に書かれたピアノ五重奏曲の雰囲気は彼の鬱蒼とした気分が反映されているといわれています。しかしブゾーニの助力を得て、シベリウスはようやく自信を取り戻すことができたのでした。かたや弦楽四重奏曲「内なる声」が作曲されたのはその20年後。その頃のシベリウスは世界的に成功した作曲家であり、その作品にも確固たる自信と熱意が満ち溢れています。 演奏しているロスコーはSOMMレーベルでおなじみのピアニスト。コウル四重奏団は1977年にウォルウィック大学の学生たちによって結成されたアンサンブル。英国だけでなくヨーロッパ、中国、インドなどでツアーを行い人気を博しています。
収録作曲家:
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グラナドス&ドヴォルザーク:
ピアノ三重奏曲集 [ハリール・トリオ]GRANADOS, E.: Piano Trio, Op. 50 / DVOŘÁK, A.: Piano Trio No. 3 (Halíř Trio)
発売日:2019年02月15日
NMLアルバム番号:UP0203
CD価格:1,950円(税込)
スペインのヴァイオリニスト、ガルシア・サラスを中心に結成されたアンサンブル“ハリール・トリオ”。彼らの目標は19世紀後半に活躍したチェコのヴァイオリニスト、カレル・ハリールの名前を広めることでした。ハリールは長年ヨアヒム四重奏団(初代)の第2ヴァイオリニストを務めただけでなく、ソリストとしては1886年にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をドイツで初演、またピアニスト、作曲家として知られるテレサ・カレーニョと共演するなど多彩な活動をした人です。 このアルバムでアンサンブルはグラナドスとドヴォルザークの三重奏曲を演奏、良き19世紀の香りを存分に伝えています。
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トリオ・クラヴィオ
ピアノ三重奏曲集 [トリオ・クラヴィオ]Chamber Music (Clarinet Trio) - STRAVINSKY, I. / BARTÓK, B. / SCHOENFIELD, P. / HURNIK, L. / BRUNNER, M. / FILAS, J. (Trio Clavio)
発売日:2019年02月15日
NMLアルバム番号:UP0204
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
チェコの三重奏団「トリオ・クラヴィオ」はポーランドのクラリネット奏者、指揮者、ヤクブ・ボクンの支援のもとに2013年に設立されたアンサンブルです。ブロツワフで開催された音楽祭でデビュー、以降、ヨーロッパ全土でリサイタルを開催し高い評価を獲得している彼女たち、3人それぞれがヤマハの奨学金を得た俊英でもあり、ソリスト、オーケストラのメンバーとしても活躍しています。 このアルバムではバルトークやストラヴィンスキーをはじめとした近現代の作品を演奏、多彩な音色をいかした闊達な表現が魅力的です。
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DEEP LIGHT
クラリネットとピアノのための作品集 [クリスト・バリオス(クラリネット)/アンドリュー・ウェスト(ピアノ)]Clarinet and Piano Recital: Barrios, Cristo / West, Andrew - WEBER, C.M. von / FINZI, G. / VAUGHAN WILLIAMS, R. / SCHUMANN, R. (Deep Lights)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-42018
CD価格:2,475円(税込)
古典派、ロマン派から現代まで幅広いレパートリーを持つクラリネット奏者バリオスと、長く共演を務めるピアニスト、ウェストによる想像力に富んだクラリネット作品集。極めて技巧的、かつ多彩なメロディで知られるウェーバーの二重奏曲、ドイツ・ロマン派を代表する抒情性豊かなシューマンの幻想小曲集を始め、イギリスの2人の作曲家、ヴォーン・ウィリアムズとフィンジの郷愁に満ちた作品、野心的なフランセの変奏曲。これらは即興的なフレーズと色彩豊かな和声を持ち、何より溢れるほどの感性を備えています。曲ごとに変化する風景を楽しめる1枚です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
クラリネット・ソナタ全集(第1番・第2番)
クラリネット三重奏曲 [パブロ・バラガン(クラリネット)/ファン・ペレス・フロリスタン(ピアノ)/アンドレイ・イオニータ(チェロ)]BRAHMS, J.: Clarinet Sonatas and Trio (Complete) - Clarinet Sonatas, Op. 120, Nos. 1 and 2 / Trio Sonata, Op. 114 (Barragán, Ionita, Pérez Floristán)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-82018
CD価格:2,475円(税込)
4歳でピアノを始め、ソプラノ・サクソフォンに親しんだ後、クラリネットの音色に魅了されたというバラガン。若いころからオーケストラと室内楽アンサンブルに親しみ、数多くのコンクールで入賞、現在はソリストとして活躍し、オーケストラの共演や室内楽の演奏を重ねています。 このアルバムでは以前から共演を重ねているピアニスト、ファン・ペレス・フロリスタンとともにブラームスが晩年に作曲した2曲のクラリネット・ソナタを演奏。極めて親密、かつバランスの良い知的な音楽を奏でています。 三重奏曲には1994年生まれの若きチェリスト、イオニタ・アンドレイが参加。伸びやかなチェロの音色と悠々泰然としたクラリネットの対話、これを彩るピアノ。三者三様の思いがぶつかる情熱的なブラームスが生まれました。
収録作曲家:
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ライネッケ(1824-1910):
弦楽四重奏曲集 [ラインホルト四重奏団]REINECKE, C: String Quartets (Complete) (Reinhold Quartet)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:555184-2
CD 2枚組価格:3,375円(税込、送料無料)
1824年に生まれ、86歳という長寿を得た作曲家ライネッケ。生涯に出版された曲だけでも300を超える多作家であり、作風は基本的にシューマンやブラームス風でありながらも、書かれた時代の様式を忠実に反映しています。 彼の5曲の弦楽四重奏曲は、活動の初期から晩年までの時代をすべてカバーしており、ライネッケが追求した音楽がコンパクトに凝縮されています。ライネッケは音楽学者の父に影響されて、幼い頃からベートーヴェンやモーツァルト作品を研究していたといい、1846年に出版された第1番は古典的な端正さに若々しい情熱が融合された完成度の高いもの。以降、番号を追うに従いスタイルが熟成されていくのが手に取るようにわかることでしょう。 古典派からロマン派の作品を得意とするラインホルト四重奏団の演奏です。
収録作曲家:
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べ-ケ(1733-1803):
ピアノ五重奏曲&弦楽四重奏曲 [ディオゲネス弦楽四重奏団/アンドレアス・キルパル(ピアノ)-3]BEECKE, I. von: Piano Quintet / String Quartets (A. Kirpal, Diogenes Quartet)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:777682-2
CD価格:1,800円(税込)
ハイドンと同世代に活躍したドイツの作曲家、イグナツ・フォン・べ-ケ。卓越した技巧を持つピアニストであり、若い頃“七年戦争”に従軍し、終戦後の1775年にはミュンヘンで19歳のモーツァルトに出会い、ピアノ演奏の腕を競ったことでも知られています。 この弦楽四重奏曲集は前作(999509)に続く第2集となるアルバムで、アンサンブルはアリオーソ四重奏団からディオゲネス四重奏団に移り、違った表現を楽しむことができます。ピアノ五重奏曲は、完全にピアノに比重が置かれており、輝かしい音色を生かした調和のとれた作品に仕上がっています。
収録作曲家:
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W.F.バッハ(1710-1784):
2本のフルートのための6つの二重奏曲集 [パトリック・ガロワ(フルート) 瀬尾 和紀(フルート)]BACH, W.F.: 6 Duets for 2 Flutes (Patrick Gallois, Kazunori Seo)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:8.573768
CD価格:1,900円(税込)
大バッハの長男として生まれたヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ。父の偉大な血を受け継いだ彼もまた優れたオルガン奏者でしたが、バッハとマリア・バルバラとの第一子として生まれ、父の愛情を一身に受けて甘やかされ過ぎたためか、性格的には少し問題があったようで、自身で道を切り拓く努力が足りず、晩年には職さえも失い失意のうちにこの世を去りました。 しかし“バッハの息子たちの中で最も才能に恵まれた”とされるW.F.バッハの作品は、飛び抜けて独創的であり、なかでもこのアルバムに収録された「6つの無伴奏フルート二重奏曲」は大胆な筆致と魅力的な楽想で知られる代表作の一つ。各々のパートは対等に扱われ、喜びの輝きと情熱、自由な精神を歌い上げます。 ガロワと瀬尾和紀の名手2人が、お互いを引き立てあいながらぴったりと息のあった演奏を繰り広げてます。
収録作曲家:
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ロシアのチェロ協奏曲集
(チャイコフスキー/リムスキー=コルサコフ/グラズノフ) [リー・ウェイ・クィン(チェロ)/ミヒャエル・ハラース(指揮)/チェコ室内管弦楽団バルドビツェ]Cello Concertos (Russian) - TCHAIKOVSKY, P.I. / RIMSKY-KORSAKOV, N.A. / GLAZUNOV, A.K. (Li-wei Qin, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Halász)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:8.573860
CD価格:1,900円(税込)
第11回チャイコフスキー国際コンクールで第2位となったチェリスト、リー・ウェイ・クィンのソロで聴くロシアを代表する作曲家たちによる美しいチェロ協奏曲集。とはいっても「協奏曲」と名付けられているのはグラズノフの「コンチェルト・バッラータ」1曲のみ。他の作品にはどれもストーリー性のある洒落た名前が与えられています。 チャイコフスキーの有名な「ロココの主題による変奏曲」は彼の友人ヴィルヘルム・フィッツェンハーゲンのために作曲された作品。しかしフィッツェンハーゲンが勝手に改変を加えたことで一悶着ありましたが、結局はこの版の方が出来が良かったようで、現在では堂々と「フィッツェンハーゲン版」が演奏されています。 他には明るさの中に一抹の悲しみが宿るリムスキー=コルサコフの「セレナード」、カザルスに捧げられたグラズノフの「コンチェルト・バッラータ」などロシアの広大な大地を思わせる重厚で美しい音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
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カプースチン(1937-):
フルートのための室内楽作品全集 [イマヌエル・デイヴィス(フルート) アダム・キェンツェル(フルート) ピトナリー・シン(チェロ) ケーテ・ヤルカ(チェロ) ティモシー・ラヴレース(ピアノ)]KAPUSTIN, N.: Chamber Works for Flute (Complete) - Flute Sonata / Divertissement / A Little Duo / Trio (I. Davis, Kuenzel, P. Shin, Jarka, Lovelace)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:8.579024
CD価格:1,900円(税込)
アメリカのフルート奏者イマヌエル・ディヴィスが最近注目しているのがロシアの作曲家カプースチン。普段からデイヴィス自身がジャズの演奏にも力を入れていることもあり、カプースチンが書く「クラシック=ジャズ」のボーダーレスの音楽はデイヴィスにとって非常に魅力的なのだそうです。 優れたピアニストであるカプースチンだけに、独特な筆致によるピアノ曲が広く知られていますが、チェロやフルートを用いた室内楽作品でもジャズのイディオムが効果的に用いられており、洗練されたフレーズと躍動的なリズムに支えられた魅力的な音楽が展開されていきます。「オスカー・ピーターソンから強い影響を受けた」と語るカプースチンですが、作品からはスクリャービンや他のロシア作品からの影響も感じられるなど、様々な“聴く楽しみ”が提示された、世界初録音を含む1枚です。
収録作曲家:
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ヴァイグル(1881-1949):室内楽作品集
ヴァイオリン・ソナタ 第2番
チェロとピアノのための2つの小品
ヴァイオリンとピアノのための2つの小品
ピアノ三重奏曲 ニ短調 [ダフィド・フリューヴィルト(ヴァイオリン)/ベネディクト・クレクナー(チェロ)/フローリアン・クルムペック(ピアノ)]WEIGL, K.: Violin Sonata No. 2 / 2 Pieces for Cello and Piano, Op. 33 / 2 Pieces for Violin and Piano / Piano Trio (Frühwirth, Kloeckner, Krumpöck)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:C5318
CD価格:2,475円(税込)
オーストリア後期ロマン派の時代に生きた作曲家カール・ヴァイグル。活動の初期には華々しい活躍を見せましたが、同時代の多くのユダヤ系作曲家たちと同じく、ナチス政権に国を追われ、厳しい後半生を送り、作品のほとんども忘れられてしまいました。21世紀になってようやく再評価されはじめ、交響曲やピアノ曲、歌曲などいくつかの作品が録音され、彼のユニークな作風が評価され始めています。 このアルバムには彼の様々な室内楽曲を収録。世界初録音となるヴァイオリン・ソナタの豊潤な響きからはウィーンの良き伝統が感じられます。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):作品集
ピアノ協奏曲 第2番・第3番
弦楽四重奏曲 第3番
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
管弦楽のための協奏曲 [ジェルジ・シャーンドル(ピアノ) フェレンツ・フリッチャイ(指揮)/ウィーン交響楽団 ラファエル・クーベリック(指揮)/バイエルン放送交響楽団 他]発売日:2019年01月25日
CD 2枚組価格:1,800円(税込)
バルトークのよく知られた作品を集めた2枚組。名演として名高いクーベリックの「管弦楽のための協奏曲」やハンガリーを代表するアンサンブル、ヴェーグ弦楽四重奏団による「弦楽四重奏曲 第3番」、フリッチャイが指揮する2曲のピアノ協奏曲は、アニー・フィッシャーとジェルジ・シャーンドルの演奏が収録されています。 バルトーク入門としても最適なアルバムです。
収録作曲家:
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Dance Maze - 迷宮のダンス
トム・アームストロング:
室内楽作品集 [サイモン・デブリュレ(トランペット)/ヤコプ・フィッケルト(ピアノ)/ニコラ・ミーチャム(ピアノ)/オードリー・ライリー(チェロ)/ジェームズ・ウッドロウ(エレクトリック・ギター)/フィデリオ三重奏団]発売日:2019年01月25日
CD価格:2,240円(税込)
現代イギリスを代表する作曲家、トム・アームストロングの作品集。彼はヨーク大学とダーティントン国際音楽サマースクールでジョージ・ニコルソンとロジャー・マーシュから作曲を学び、作曲家として活躍するだけでなく、アマチュアミュージシャンを指導し、時にはダンスの振付を行うなど多彩な活動を続けています。 今回のアルバムの録音では彼を慕う多くの演奏家たちが参加、彼の描く音楽を理想的な形として再現しています。どの曲も極めてユニークですが、中でもアルバムタイトルである「Dance Maze」は彼が力を入れている作品。いくつかの楽器違いのヴァージョンが存在しており、ここで聴ける2つのヴァージョンも、同じ素材が全く違う音楽に発展していく様子が手に取るように理解できる興味深い作品です。
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フォーレ、ショーソン、サティ:
ピアノ三重奏曲集 [フィデリオ三重奏団]発売日:2019年01月25日
CD価格:2,100円(税込)
サンデータイムズ紙で「素晴らしく美しい演奏」と評されたイギリスのアンサンブル「フィデリオ三重奏団」、2016年のロイヤル・フィルハーモニック・ソサエティ音楽賞に選ばれるなど、世界中のピアノ三重奏団のなかでも傑出した存在として知られています。ロンドンのサウスバンクセンターでデビューして以来、世界中で演奏会を開くほか、古典派からロマン派、マイケル・ナイマンなどの現代曲まで幅広いレパートリーを録音、こちらも高い評価を受けました。 このアルバムではフランスの多彩な作品収録。ショーソンの抒情的な三重奏曲、晩年のフォーレによる簡潔かつ澄み切った作風の三重奏曲を軸に、サティの珍しい作品を配置することで、アンサンブルの実力を見せています。
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グレツキ(1933-2010):
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
ジェネシス I: エレメンティ [ティペット弦楽四重奏団]GÓRECKI, H.M.: String Quartets (Complete), Vol. 1 - Nos. 1 and 2 / Genesis I: Elementi (Tippett Quartet)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:8.573919
CD価格:1,900円(税込)
「悲歌のシンフォニー」の大ヒットで知られるグレツキ。内省的で宗教的な雰囲気を湛えたこの曲が世界的な知名度を獲得したのは1990年代ですが、彼は1960年代から独自の作風を追求し「holy minimalism」と呼ばれる単純な和音の反復から生まれる瞑想的な作品を生み出していました。 1988年から1995年にかけて彼はクロノス・クァルテットのために3曲の弦楽四重奏曲を書きましたが、そのどれもが充実した作風を持ち、晩年のグレツキ作品の特徴とも言える冥想的な雰囲気が漂っています。この第1集のアルバムには“ポーランド聖歌と民謡の融合”で良く知られる第1番と第2番が収録されていますが、間に置かれた1960年代の作品「ジェネシス」の前衛的な作風は、グレツキの作風の変遷を如実に示しています。
収録作曲家:
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クエール(1976-):
弦楽四重奏曲集 第1番-第3番 [アヴァロン弦楽四重奏団]QUAYLE, M.: String Quartets Nos. 1-3 (Avalon String Quartet)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:8.559851
CD価格:1,900円(税込)
弦楽四重奏という形式の中で何ができるかについて、ずっと考えていたという作曲家クエール。彼にとって、この問題はかなり重要であり、奏者たちの親密さや各々のニュアンスを大切にしながら、作曲家の内面的な声を反映されることが問題解決につながるのではと思い至ったようです。 このアルバムにはクエールが20歳半ばに取り組んだというノスタルジックな雰囲気を持つ第1番、実験的で感覚的な音で満たされた第2番、13の短い楽章で構成され、40歳の時に作曲された、多彩な作品からの引用が含まれた第3番の3曲が収録されており、クエールの作風の変遷を見ることができます。
収録作曲家:
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ギター・ガラ・ナイト [アマデウス・ギター・デュオ/デュオ・グルーバー&マクラー]
Music for 4 Guitars - PRAETORIUS, M. / BOCCHERINI, L. / GIULIANI, M. / FALLA, M. de (Guitar Gala Night) (Amadeus Guitar Duo, Duo Gruber & Maklar)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:8.573592
CD価格:1,900円(税込)
「アマデウス・ギター・デュオ」と「デュオ・グルーバー・マクラー」は過去の音楽祭で出会い、以来ずっと友好な関係を築いています。お互い、さまざまなジャンルの作品を好んでおり、その得意曲を持ち寄れば素晴らしいコンサートが開催できると考えた彼ら、ギター独奏、2台ギター、4台ギターのための作品を準備し、このジョイント・コンサートが実現しました。 冒頭は初期バロック時代の作曲家、プレトリウスの典雅な舞曲《テレプシコーレ》で始まり、ボッケリーニのファンダンゴ、ジュリアーニ、演奏家の一人、カヴァナーの作品を経て、情熱的なファリャの作品へと到達します。最後のボロディン「中央アジアの草原より」はアレンジャー壷井一歩の編曲。4台のギターそれぞれが活躍する聴きごたえのある編曲が施されています。
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オンスロウ(1784-1853):
〈弦楽五重奏曲集 第3集〉
弦楽五重奏曲 第28番・第29番 [エラン五重奏団]ONSLOW, G.: String Quintets, Vol. 3 - Nos. 28 and 29 (Elan Quintet)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:8.573887
CD価格:1,900円(税込)
古典派からロマン派への橋渡し的存在として知られる作曲家オンスロウ。若い頃、狩に出かけた際に事故で聴力を失ったにもかかわらず、4曲の交響曲をはじめ、室内楽を中心に数多くの作品を残したことで知られています。とりわけ弦楽の作品とは親和性が高く、弦楽四重奏曲や弦楽五重奏曲は30を超える作品が書かれています。 このアルバムには2曲の弦楽五重奏曲を収録。どちらもコントラバスの低音がうまく用いられており、音色に深みが出ています。1847年頃に書かれた第28番はメンデルスゾーンの影響も感じられる充実した作品で、第2楽章のアダージョの美しさが聴きどころです。第29番はシューベルトを思わせる、突然の転調が見事な作品。憂愁漂うラルゲットは完全にロマン派の音楽です。
収録作曲家:
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「牧歌」
20世紀英国の知られざるフルート作品 [ジェイムズ・ダットン、オリヴァー・デイヴィス]Flute Music - WALTHEW, R. / ROOTHAM, C. / MILFORD, R. / DEMUTH, N. / BATE, S. / WHITE, J. (Idyll - The English Flute Unheard) (J. Dutton, O. Davies)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:MPR101
CD価格:2,320円(税込)
1900年代英国のフルート作品を集めたアルバム。収録曲の多くは王立音楽大学で学んだ、あるいは教鞭をとった作曲家によるもので、全て世界初録音(プライベートの録音を除く)となっています。いずれも英国らしく聴きやすい作品を、メニューイン・ホールの伸びやかな響きを拾った美しい録音で楽しむことが出来ます。 フルート奏者のダットンは王立音楽大学で学び、1997年からはロンドンのスコッツ・ガーズ(英国近衛歩兵スコッツ連隊軍楽隊)の首席フルート奏者。ピアニストのデイヴィスは音楽史について深い知識を持ち、歴史的なテーマに沿った演奏会のシリーズで高い評価を受けています。英国音楽ファンにとってはもちろん、フルートのレパートリーとしてもたいへん貴重かつ意義深いアルバムです。
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パリー(1848-1918):
弦楽四重奏のための作品全集 [アルカエウス四重奏団]PARRY, H.: Music for String Quartet (Complete) (Archaeus String Quartet)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:MPR102
CD 2枚組価格:3,280円(税込、送料無料)
19世紀後半から20世紀前半に活躍した英国の作曲家・教育者パリーの、知られざる弦楽四重奏作品を集めたアルバム。初めての全曲録音となります。 いずれの作品も、例え短調を用いても動きのあるフレーズで深刻さに陥らず、彼の代表作であり英国の国民的合唱曲でもある「イェルサレム」を思わせる美しい緩徐楽章を挟み、包容力と高揚感を持った長調の曲想で解決する構成が基本。ブラームスを思わせる分かりやすい和声と旋律という、彼の特性が生きたたいへん美しい作品です。未完となってしまった「スケルツォ」は、英国音楽の研究家ダラム大学ジャレミー・ディブル教授による補筆完成版。第1番と第2番は長年出版も演奏もされなかったものです。 1990年に結成されたアルカエウス四重奏団は、伝統的な弦楽四重奏曲はもちろんですが、20世紀の知られざる作品の発掘と演奏に定評のあるグループ。英国音楽ファン必携のアルバムです。
収録作曲家:
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クック(1906-2005):
ヴァイオリン・ソナタ全集
ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 [プレイエル・アンサンブル]COOKE, A.: Violin Sonatas (Complete) (Pleyel Ensemble)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:MPR103
CD価格:2,320円(税込)
ケンブリッジとベルリンで学んだ英国の作曲家アーノルド・クックのヴァイオリン作品を集めたアルバム。彼の作品は力強くたいへん個性的な語り口で、近代英国の作品らしい清々しさも併せ持つ魅力的なものです。 マンチェスターを中心に若き優秀な音楽家が集まったプレイエル・アンサンブルは、クックの室内楽作品を体系的に録音する計画を進めており、ピアノ三重奏曲、ピアノ四重奏曲、ピアノ五重奏曲、2台ピアノのためのソナタ、クラリネットを含む室内楽、2つのオーボエ・ソナタなど、CD3枚分のリリースが既に予定されています。英国音楽ファンには、ぜひ注目していただきたいアルバムです。
収録作曲家:
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サルゼード(1921-2000):
弦楽四重奏曲 第1・5・10番 [アルカエウス四重奏団]SALZEDO, L.: String Quartets Nos.1, 5 and 10 (Archaeus Quartet)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:MPR104
CD価格:2,320円(税込)
ロンドンに生まれて王立音楽大学で学び、生涯サウス・イースト・イングランドに暮らしたサルゼード。ヴァイオリニストとしてロンドン・フィルハーモニー管弦楽団とロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団で活躍後に指揮に転向、さらに多作な作曲家としてソロ作品から交響曲、映画音楽やバレエ音楽などを残しました。 10曲を数える弦楽四重奏曲はどれもたいへん魅力的で聴きやすく、常にどこか影を引きずるようなメランコリックな作風には、ユダヤ系である彼の音楽的ルーツが色濃く反映されているほか、シベリウスに大きな影響を受けています。 1990年に結成されたアルカエウス四重奏団は、伝統的な弦楽四重奏曲はもちろんですが、20世紀の知られざる作品の発掘と演奏に定評のあるグループ。サルゼードの個性的な作品の魅力を十二分に表現しています。
収録作曲家:
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スタンフォード(1852-1924):
〈弦楽四重奏曲集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第3番・第4番・第7番 [ダンテ四重奏団]STANFORD, C.V.: String Quartets Nos. 3, 4 and 7 (Dante Quartet)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:SOMMCD0185
CD価格:2,250円(税込)
アイルランド生まれの作曲家スタンフォード。英国の合唱作品の発展に大きく寄与しただけでなく、7曲の交響曲や「アイルランド狂詩曲」など、自国の民謡を取り入れた美しい作品を数多く残しています。しかし8曲の弦楽四重奏曲はあまり演奏される機会がなく、そのほとんどはこれまでに録音されたこともありません。 イギリスを中心に活躍する実力派アンサンブル“ダンテ四重奏団”はスタンフォードの全弦楽四重奏曲の録音に着手、第1集(SOMMCD0160)でも見事な演奏を披露しています。この第2集では第3番、第4番、第7番を演奏。古典的なイディオムの中に、ロマンティックな風情と郷愁が溢れる魅力的な作品が並びます。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
弦楽四重奏曲 第9番・第14番 [デルメ弦楽四重奏団]DVOŘÁK, A.: String Quartets Nos. 9 and 14 (Delme String Quartet)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:SOMMCD231
CD価格:2,250円(税込)
創立1962年。長年イギリスを拠点に活躍するデルメ四重奏団の活動40周年を記念して製作されたアルバム。「何人かのメンバーの交替がありながらも、音楽に対する基本的な姿勢は決して変わらなかった」と語るメンバーたちの言葉通り、確固たる精神に支えられた喜び溢れる音楽を奏する四重奏団です。
収録作曲家:
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シュテール(1874-1967):
〈室内楽作品集 第3集〉
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第2番 [ウルリケ=アニマ・マテ(ヴァイオリン)/スコット・ファイゲン(ピアノ)]STÖHR, R.: Chamber Music, Vol. 3 (Mathé, Faigen)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:TOCC0461
CD価格:2,175円(税込)
ウィーンで生まれ、ウィーン音楽院でローベルト・フックスに作曲を学んだシュテール。合唱団のコレペティートルを務めたのち、フックスの後任として音楽院の音楽理論の教授に就任、数多くの学生を育てながら(学生の中にはカラヤンやゼルキンも含まれる)オーストリア軍の医師としてウィーン郊外の病院にも勤務しています。しかしユダヤ系であったため、1939年にアメリカに亡命、カーティス音楽院の教授となり、ボッサールやバーンスタインを教えました。 シュテールの作風はコルンゴルトやマルクスのようにロマン派の味わいを強く残すもの。Toccataレーベルからはこれまでにチェロとピアノのための作品集(TOCC-210)、ピアノ三重奏曲と歌曲(TOCC-446)の2枚がリリースされており、このヴァイオリン・ソナタ集は第3集となります。彼は生涯に15曲のヴァイオリン・ソナタを作曲しており、アルバムに収録された第1番と第2番は、とりわけウィーンの良き時代の甘い雰囲気を湛えた美しい曲です。
収録作曲家:
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ヴィンターベルク(1901-1991):
〈室内楽作品集 第1集〉
木管ととチェンバロのための組曲
クラリネットとピアノのための組曲
チェロとピアノのためのソナタ他 [アリゾナ管楽五重奏団/テオドーレ・ブフホルツ(チェロ)/タニス・ギブソン(ピアノ)/アレクサンダー・テンツァー(ピアノ)]WINTERBERG, H.: Chamber Music, Vol. 1 (Glazier, Buchholz, Gibson, Tentser, Woods, Arizona Wind Quintet)
発売日:2019年01月18日
NMLアルバム番号:TOCC0491
CD価格:2,175円(税込)
プラハ出身の作曲家ヴィンターベルクは、同世代の多くのユダヤ系作曲家たちと同じくナチス政権の迫害を受け、一時はテレージエンシュタットで拘禁されましたが、幸運にも生き延びることができ、ほぼ90年という長寿を全うしました。十二音技法にはあまり関心がなく、基本的に新古典派の作風を守ったヴィンターベルクの作品は、どれも親しみやすく、マルティヌーやプーランク風の味わいも感じさせます。 このアルバムでは彼の数多い室内楽作品の中から4曲を選曲。どれもリズミカルでユーモラスな曲調をもっています。なかでも1959年に作曲された「フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットとチェンバロのための組曲」は、チェンバロ・ヴァージョンとピアノ・ヴァージョンの2種類が演奏されており、その響きの違いを楽しむことができます。
収録作曲家:
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デュセック(1760-1812):
2台のピアノのための協奏曲と室内楽曲集
~古典派からロマン派へ、フォルテピアノの新時代~ [アレクセイ・リュビモフ(フォルテピアノ)、オルガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)、フィンランド・バロック・オーケストラ、メタ4、シッカ=リーサ・カーキネン=ピルク(ヴァイオリン)、リイッタ・リーサ・リスティルオマ(ヴィオラ)、ユッカ・ラウタサロ(チェロ)、アンナ・リンタ=ラフコ(コントラバス)、トンミ・ヒューティネン(ホルン)]DUSSEK, J.L.: Concerto for 2 Pianos / Piano Quintet / Notturno Concertante (Kaakinen-Pilch, Lubimov, Pashchenko, Finnish Baroque Orchestra)
発売日:2018年12月19日
NMLアルバム番号:ALPHA416
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
11月の来日公演でも話題のアレクセイ・リュビモフは、ゲンリフ・ネイガウスとレフ・ナウモフの門下で学んだ正統派のロシア・ピアニズムの継承者でありながら、旧ソ連にあって早くから古楽器に関心を示し、チェンバロ奏者としての活躍をへて冷戦終結後は積極的に西側諸国をまわり、自ら愛奏する作曲家たちが知っていた理想のフォルテピアノを探し求めてきた名手。フォルテピアノの世界ではロシア、オランダ、フランスなどを拠点に、導師のごとく多くのすぐれた門弟を育ててきたことでも有名です。 その門下から颯爽と登場、いま躍進めざましくヨーロッパで最も注目を集めているフォルテピアノ奏者のひとりオルガ・パシチェンコとの理想的な連携アルバムが登場! J-L.デュセック(モーツァルトと同時代のウィーンで活躍したF-X.ドゥシェクとは別人)といえば、パリでマリー=アントワネットの愛顧を受け、革命期にはベルリンやロンドンにも渡りながら、すぐれた技量と桁外れの作曲センスでフォルテピアノという新型楽器(当時はまだチェンバロも根強く使われていました)の性能をよく引き出す傑作ソナタを多く書いた作曲家。いわばモーツァルトとシューベルトをつなぐミッシングリンクといってもよい存在ですが、当時の人々を熱狂させたその作品の真価は、当時の楽器の響きに立ち返ってこそわかるもの―― 作曲家でピアニストでもあったクレメンティが買収して伸ばした老舗鍵盤工房ロングマンの、あるいはウィーンの名工ヴァルターの残した歴史的楽器をモデルに、ポール・マクナルティとクリス・マーネという現代を代表する歴史的ピアノ復元製作家が作り上げた精巧な再現楽器から紡ぎ出される細やかな音色表現は、この種の楽器の扱いを知り尽くした二人のソリストの手によって最大限の魅力を発揮します(Pan Classicsの室内楽録音でも活躍してきた名技師フォクス=ガルのエンジニアリング)。 当時はその音量の弱さから、協奏曲にピアノを使うのは難しいとも言われていたところ、事実上の協奏曲といってもよいピアノ五重奏曲やピアノ入りの室内楽といった曲目との聴き比べができる点も本盤の魅力のひとつで、ピアノ史の展開を生々しく体感できる良い機会となるでしょう。
収録作曲家:
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シューベルトの
弦楽四重奏曲「死と乙女」 [パトリツィア・コパチンスカヤ、セントポール室内管弦楽団]SCHUBERT, F.: String Quartet No. 14, "Death and the Maiden" (arr. P. Kopatchinskaja for string orchestra) (Saint Paul Chamber Orchestra)
発売日:2018年12月19日
NMLアルバム番号:ALPHA265
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
2017年、クラシック室内楽&小編成アルバム部門でみごとグラミー賞に輝いたコパチンスカヤ近年の痛快ヒット作。シューベルトの四重奏曲「死と乙女」という数々の団体が演奏しつくしてきた傑作をとりあげながら、まったく新鮮な感覚でこの有名曲の知られざる美に驚かされつづけるプログラムは、まさに世界的な受賞に輝いただけのことはある充実度というほかありません。 ビザンティン聖歌(コパチンスカヤは幼少の頃、故郷モルドヴァで正教教会の礼拝を聴いて育ったそうです)やダウランドの「涙」、ジェズアルドの不協和音ぶくみのマドリガーレなどルネサンス期の傑作なども弦楽編成で演奏、さらに現代作曲家クルターグの小品も交えて、作品の前と楽章のあいだにさまざまな音楽をはさみながら弦楽合奏で演奏されてゆく『死と乙女』は、コパチンスカヤが首席奏者&ソリストとして共演するセントポール室内管弦楽団の精妙かつスリリングな演奏とあいまって、まるで今そこで作曲されたばかりの音楽のように感じられることでしょう。 ブックレット解説(国内仕様は日本語訳付)では冒頭にシューベルトが歌曲版の歌詞に用いたマティアス・クラウディウスの詩が掲げられ、死神と若き乙女という中世にまで遡るモチーフを話題の発端に、コパチンスカヤ自身がプログラムを語った解題を寄稿。セントポール室内管のメンバーへのインタビューもあり、多角的に音楽を解き明かしてゆく内容になっています。21世紀型のクラシック演奏の魅力がここに凝縮されているといってよいでしょう。
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デュセック(1760-1812):
2台のピアノのための協奏曲と室内楽曲集
~古典派からロマン派へ、フォルテピアノの新時代~ [アレクセイ・リュビモフ(フォルテピアノ)、オルガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)、フィンランド・バロック・オーケストラ、メタ4、シッカ=リーサ・カーキネン=ピルク(ヴァイオリン)、リイッタ・リーサ・リスティルオマ(ヴィオラ)、ユッカ・ラウタサロ(チェロ)、アンナ・リンタ=ラフコ(コントラバス)、トンミ・ヒューティネン(ホルン)]DUSSEK, J.L.: Concerto for 2 Pianos / Piano Quintet / Notturno Concertante (Kaakinen-Pilch, Lubimov, Pashchenko, Finnish Baroque Orchestra)
発売日:2018年12月19日
NMLアルバム番号:ALPHA416
CD価格:2,475円(税込)
11月の来日公演でも話題のアレクセイ・リュビモフは、ゲンリフ・ネイガウスとレフ・ナウモフの門下で学んだ正統派のロシア・ピアニズムの継承者でありながら、旧ソ連にあって早くから古楽器に関心を示し、チェンバロ奏者としての活躍をへて冷戦終結後は積極的に西側諸国をまわり、自ら愛奏する作曲家たちが知っていた理想のフォルテピアノを探し求めてきた名手。フォルテピアノの世界ではロシア、オランダ、フランスなどを拠点に、導師のごとく多くのすぐれた門弟を育ててきたことでも有名です。 その門下から颯爽と登場、いま躍進めざましくヨーロッパで最も注目を集めているフォルテピアノ奏者のひとりオルガ・パシチェンコとの理想的な連携アルバムが登場! J-L.デュセック(モーツァルトと同時代のウィーンで活躍したF-X.ドゥシェクとは別人)といえば、パリでマリー=アントワネットの愛顧を受け、革命期にはベルリンやロンドンにも渡りながら、すぐれた技量と桁外れの作曲センスでフォルテピアノという新型楽器(当時はまだチェンバロも根強く使われていました)の性能をよく引き出す傑作ソナタを多く書いた作曲家。いわばモーツァルトとシューベルトをつなぐミッシングリンクといってもよい存在ですが、当時の人々を熱狂させたその作品の真価は、当時の楽器の響きに立ち返ってこそわかるもの―― 作曲家でピアニストでもあったクレメンティが買収して伸ばした老舗鍵盤工房ロングマンの、あるいはウィーンの名工ヴァルターの残した歴史的楽器をモデルに、ポール・マクナルティとクリス・マーネという現代を代表する歴史的ピアノ復元製作家が作り上げた精巧な再現楽器から紡ぎ出される細やかな音色表現は、この種の楽器の扱いを知り尽くした二人のソリストの手によって最大限の魅力を発揮します(Pan Classicsの室内楽録音でも活躍してきた名技師フォクス=ガルのエンジニアリング)。 当時はその音量の弱さから、協奏曲にピアノを使うのは難しいとも言われていたところ、事実上の協奏曲といってもよいピアノ五重奏曲やピアノ入りの室内楽といった曲目との聴き比べができる点も本盤の魅力のひとつで、ピアノ史の展開を生々しく体感できる良い機会となるでしょう。
収録作曲家:
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ヴィレーン(1905-1986):
弦楽四重奏曲 第2番-第5番 [ヴィレーン弦楽四重奏団]WIRÉN, D.: String Quartets Nos. 2-5 (Wirén Quartet)
発売日:2018年12月07日
NMLアルバム番号:8.573588
CD価格:1,900円(税込)
スウェーデンの作曲家ヴィレーンの弦楽四重奏曲集。第1番が破棄されたため、第2番から第5番までの4曲が全曲となります。1935年に書かれた第2番から、およそ35年を経て1970年に作曲された第5番まで、時代に伴うヴィレーンの作風の変化がよく表れている曲集です。 洗練された音のタペストリーとも言える豊かな響きを備えた第2番、戦争中の不安が反映されつつも、時折優しい肌触りが感じられる第3番、彼の代表作の一つ「交響曲第4番」と同時期に書かれた5楽章で構成された第4番、老境に入りつつある作曲家の人生の闘争と諦観が表現されたかのような劇的かつ神秘的な第5番。シベリウスやショスタコーヴィチを思わせる興味深い作品群です。
収録作曲家:
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ロッシーニ(1792-1868):
〈老いのいたずら 第11集〉
ピアノ作品全集-室内楽と秘曲集 第3集 [アレッサンドロ・マランゴーニ 他]ROSSINI, G.: Piano Music, Vol. 11 (Marangoni) - Péchés de vieillesse: Chamber Music and Rarities, Vol. 4
発売日:2018年12月07日
NMLアルバム番号:8.573964
CD価格:1,900円(税込)
イタリアのピアニスト、マランゴーニによって2007年から録音が続けられてきたロッシーニの作品集「老いのいたずら」。11年の年月をかけて遂に全曲録音が完成しました。 これまでほとんど顧みられることのなかったこの「老いのいたずら」は、その名の通り、37歳で最後のオペラ「ウィリアム・テル」を発表し、44歳で悠々自適な引退生活に入ったロッシーニの独白のようなものであり、プライヴェートな目的のために書かれた曲であるために出版も禁じられていたという秘曲集です。 ピアノ・ソロあり、彼が愛したメゾ・ソプラノのための歌曲あり、ちょっとした室内楽や宗教曲、オペラの断片など、ロッシーニが折りに触れ書き溜めていた小品をまとめて聴けるシリーズの完結編、もちろんここにも世界初録音が含まれています。
収録作曲家:
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カステルヌォーヴォ=テデスコ(1895-1968):
ヴァイオリン協奏曲 第3番
弦楽三重奏曲他 [ダヴィデ・アローニャ/フィオレンツォ・パスカルッチ/ロベルト・トライニーニ/フェデリコ・スタッシ]CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: Violin Concerto No. 3 / String Trio / Sonata for Violin and Cello (Alogna, Pascalucci, Trainini, Stassi)
発売日:2018年12月07日
NMLアルバム番号:8.574003
CD価格:1,900円(税込)
イタリア系ユダヤ人作曲家カステルヌオーヴォ=テデスコ。一頃までの日本では「ギター作曲家」として認知されていましたが、近年はピアノ曲やオーケストラ曲などの作品が注目され始め、色彩豊かな曲を耳にする機会が多くなってきました。とはいえ、このアルバムに収録された3つの曲はどれも世界初録音。まだまだ知られざる作品が数多く眠っているようです。 この3曲は彼がイタリアを離れ、アメリカに渡ってから書かれたもの。「ヴァイオリン協奏曲 第3番」は友人ハイフェッツに依頼された作品であり、オーケストラではなくピアノ伴奏を伴う珍しい編成です。しかし、ハイフェッツは第3楽章に満足しなかったといい、作曲家も何度かの改訂を試みましたが、結局は未発表に終わってしまいました。彼の人気を高めた映画音楽にも通じる甘いメロディと、爆発的なエネルギーが特徴です。その後に書かれた三重奏曲とソナタは親密な雰囲気と成熟した作風を持ち、演奏には高い技巧が要求される魅力的な作品です。
収録作曲家:
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ギリシャの管楽五重奏曲集 [アエロス木管五重奏団]
Chamber Music (Woodwind Quintets) - ANTONIOU, T. / BALTAS, A. / CONSTANTINIDIS, Y. (Greek Wind Quintets) (Aeolos Woodwind Quintet)
発売日:2018年12月07日
NMLアルバム番号:8.579037
CD価格:1,900円(税込)
20世紀から21世紀にかけて、ギリシャではどのような音楽が生まれているのか・・・。そんな好奇心を刺激するこのアルバムには、名前も聞いたことのないような作曲家たちの作品が7曲収録されています。冒頭に置かれているのは「10のギリシャの良く知られた旋律」。印象派風の響きの中に、ギリシャの旋律が聞こえてくる親しみやすい作品です。 「クロニクル」はギリシャの伝統的な旋律と現代の融合。「小組曲」は1分程度の5つの曲で構成された作品。短いながら強い印象を残します。民族音楽の要素が一切入っていない「五重奏曲」は十二音が用いられた前衛的な作品。アルバムの中でも異質な光を放っています。地中海の動植物からインスパイアされた「クリケットの峡谷のブラックバート」、即興的なモティーフで構成された「木管五重奏曲 第2番」、最後は新古典派の作風とギリシャの伝統音楽が組み合わされた楽しい「木管五重奏曲」で締めくくられます。硬軟ありの楽しいアルバムです。
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フランツ・ドップラー(1821-1883)&
カール・ドップラー(1826-1900):
〈フルート作品全集 第9集〉 [クラウディ・アリマニー/ウカシュ・ドウゴシュ/ゲルゲイ・イッツェーシュ/クレマン・デュフォー/クリスティアン・キーヴ/ペーテル・コヴァチュ/マグダレーナ・クリステア/ミシェル・ワーヘマンス/ジョン・スティール・リッター/フランチェスコ・ニコロージ/ホアン=ルイス・モラレダ指揮/コルドバ交響楽団]DOPPLER, F. and K.: Flute Music (Complete), Vol. 9 (Arimany)
発売日:2018年12月07日
NMLアルバム番号:C5303
CD価格:2,025円(税込)
CD10枚のリリースを予定しているドップラー兄弟のフルート作品全集第9弾。今回も多くの世界初録音を含む意欲的な選曲となっています。 生前はフルート奏者、指揮者として活躍し、作曲家としてもオペラやバレエなど幅広い作品を残したドップラー兄弟ですが、ハンガリーの歌劇も多く紹介するとともに、いくつかの作品から美しいアリアをフルート用に編曲したことでも知られており、ここでもチャーサールの作品から選んだ「7つの好きな歌」など珍しい曲を聴くことができます。プロジェクトの中心は、師であるランパルの信頼篤いクラウディ・アリマニー。彼を中心とした親密なアンサンブルが聴きどころです。
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バス・クラリネットと仲間たち -
a miscellany [イアン・ミッチェル/ジェミニ ]Clarinet Music - BOWEN, Y. / FRANCES-HOAD, C. / HARRISON, S. (Bass Clarinet and Friends - A Miscellany) (I. Mitchell, M. Foster, Szram, Gemini)
発売日:2018年11月28日
NMLアルバム番号:MSV28579
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
イアン・ミッチェルはほとんどのクラリネット属の楽器を完璧に演奏することで知られる奏者です。このアルバムではバス・クラリネットに焦点を当て、響きの美しさやジャズと楽器の親和性を探っています。2枚のアルバムにはアメリカとイギリスの作品が収録されており、古典的なヨーク・ボーエンの曲から伝説的ジャズ・プレーヤー、ビル・スミス(本名:ウィリアム O.スミス)のジャズ・セット、モダンなハリソンの曲や、ヘレン・ローの作品など幅広い作風の曲を聴くことができます。ミッチェルが率いる「ジェミニ」の熟練のアンサンブルも聴きどころです。 2枚組特別価格でのご提供となります。
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フィニッシー(1946-):
作品集 [クロイツェル四重奏団/リンダ・メリック]FINNISSY, M.: Six Sexy Minuets Three Trios / Civilisation / Contrapunctus XIX / Mad Men in the Sand (Kreutzer Quartet)
発売日:2018年11月28日
NMLアルバム番号:MSV28581
CD価格:2,400円(税込)
常に冒険的、かつ複雑な作品を創ることで知られるイギリスの作曲家フィニッシーの作品集。民族音楽からの影響が感じられる作品や、数列表を用いた偶然性の高い作品など、作風も様々で、特徴をとらえるのが難しい作曲家の一人です。このアルバムには比較的作風がわかりやすい弦楽四重奏曲のための作品が収録されており、なかでもクラリネットを伴う「クラリネット五重奏曲」はフィニッシー作品のなかでも人気の高い曲です。 フィニッシーの曲を好んで初演するクロイツェル四重奏団による演奏です。
収録作曲家:
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バルギール(1828-1897):
弦楽四重奏曲と弦楽八重奏曲全集 [オルフェウス弦楽四重奏団/佐藤 優芽/堀江 普/ユリア・レベッカ・アドラー/エヴァ・フライターク]BARGIEL, W.: String Quartets Nos. 1-4 / String Octet (Orpheus Quartet, Yume Sato, A. Horie, J.R. Adler, E. Freitag)
発売日:2018年11月16日
NMLアルバム番号:555095-2
CD 2枚組価格:3,375円(税込、送料無料)
近年再評価が高まるベルリン生まれの作曲家バルギール。その名前はほとんど知られていませんが、実は彼の母親マリアンネの前夫はフリードリヒ・ヴィークであり、この2人の間の娘がクララ・ヴィーク。従って、彼はクララの異父弟となります。彼は長年にわたり、ベルリン高等音楽学校作曲科の教授を務め、後進に作曲を教えるとともに、シューマンとショパン作品の校訂を手がけました。蒐集家としても知られ、彼の遺品の中には1500点を超える書簡や、切り抜きや論文、旅券など日常生活で集めたちらしなどがあり、これらは彼の生涯を研究するにあたり貴重な資料になっています。 そんな几帳面な性格のバルギールの作品は、メロディよりも曲の構成が重要視されており、弦楽四重奏曲はベートーヴェンにも似た厳格さを備えています。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
弦楽四重奏曲集 第3集 [シュパンツィヒ弦楽四重奏団/ラクェル・マサデス]RIES, F.: String Quartets, Vol. 3 - Nos. 1, 5 / String Quintet No. 2 (Schuppanzigh-Quartett, Massades)
発売日:2018年11月16日
NMLアルバム番号:777305-2
CD価格:1,800円(税込)
ベートーヴェンやリースとも親交があり、ラズモフスキー伯爵の私設弦楽四重奏団のリーダーを務めたイグナーツ・シュパンツィヒ。彼の名を冠した「シュパンツィヒ弦楽四重奏団」は、ピリオド楽器を用いて古典派作品を演奏することで定評のあるアンサンブルです。 彼らは作曲家としてのリースの重要性に着目、弦楽四重奏曲を通して「ベートーヴェンの弟子」としてではなく、「独創性豊かな作曲家」としてのリースを伝えることに力を注いでいます。これまでにリリースされた2枚のアルバムも高く評価されていますが、第3作となるアルバムでは、ヴィオラ奏者マサデスを招いて弦楽五重奏曲も演奏。充実した響きを持つ革新的な作品は、まさに作曲家リースの本領発揮と言えるでしょう。
収録作曲家:
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発売日:2018年11月16日
CD価格:2,475円(税込)
2012年、ロンドンの王立音楽院の在学生で結成されたコンソーネ弦楽四重奏団は、最小限のヴィヴラート、チェロのピン無しなどのピリオド・スタイルで、古典派からロマン派初期の作品に特化した活動を行っており、2015年以降様々な音楽祭で賞を受けている実力派です。高い技術はもちろん、ガット弦の清楚で温かみのある響きと瑞々しい表現の共存が彼らの大きな魅力で、ここではメンデルスゾーンが20歳の頃仕上げた四重奏曲と、その没後遺稿から集めて出版された小品、そしてハイドンの晩年に書かれロマン派の萌芽を感じさせる傑作を収録しています。いずれも彼らならではの若い感性で生き生きと歌い上げており、作品の美しさを存分に味わうことが出来るアルバムとなっています。 ピリオド解釈によるロマン派以降の作品録音も少なくはない昨今と思いきや、実は弦楽四重奏のピリオド録音は驚くほど少ないのが現状。彼らのさらなる活躍を通じて、作曲家たちが意識していた19世紀以前のサウンドに迫れる機会が増えるのも楽しみです。
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第3集〉
ヴァイオリン協奏曲 第1番-第3番 [ライムント・リシー/ヘルムート・ツェートナー/ヨーゼフ・マイセダー管弦楽団]MAYSEDER, J.: Violin Concertos Nos. 1 and 3 / Violin Concertino No. 2 (Lissy, Joseph Mayseder Orchestra, Zehetner)
発売日:2018年11月16日
NMLアルバム番号:Gramola99181
CD価格:2,475円(税込)
ウィーン・フィルのメンバーであるライムント・リシーは、オーストリアの知られざる作曲家ヨーゼフ・マイセダーの作品の復刻に尽力しています。11歳で公開コンサートを開くほどに若い頃から才能を認められていたマイセダーは1836年にホーフブルク宮殿のヴァイオリニストとして活躍しました。教師としても有能で、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストを始めとする名手たちを育てています。数多くのヴァイオリン作品を残しましたが、残念なことに現代ではほとんど演奏される機会がなく、リシーの手によって作品が蘇演されることで、現代の聴き手も彼の名に目を留める機会が増えてきました。 これまでに弦楽四重奏曲(GRAM99148)、ヴァイオリン小品集(GRAM99103)がリリースされましたが、ついに華麗なヴァイオリン協奏曲集の登場です。この録音のために結成された「ヨーゼフ・マイセダー管弦楽団」をバックにリシーが納得の演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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オークリー(1979-):
放浪者 ~ 室内楽作品集 [ナオミ・ルイーザ・オコンネル/アントン・リスト/リジー・ラミシュヴィル/インガ・カシャカシュヴィリ/アンジェリカ・ゲイドリヤ/タマール・ミケランゼ]OAKLEY, G.: Chamber Works - Toccata / Cello Sonata / Remembrance (Wanderer) (O'Connell, Rist, Ramishvili, Kashakashvili, Gadeliya, Mikeladze)
発売日:2018年10月31日
NMLアルバム番号:8.559856
CD価格:1,900円(税込)
グルジア(現ジョージア)に生まれたアメリカの作曲家オークリー。ピアニストとして名声を高める傍ら、作曲にも興味を示し、ダニエルプールとオルドリッジから作曲技法を学びました。2009年にピアノ曲「ノスタルジアとトッカータ」がカーネギー・ホールで初演され一躍注目を浴び、以降、作曲家として多くの賞を受賞、世界的に活躍しています。彼は伝統を重んじながらも、ジャズやジョージアの民族音楽まで様々な要素を自作に取り入れることで、常にユニークで表現力豊かな作品を発表。このアルバムではピアノ曲、歌曲からチェロ、クラリネット曲までさまざまな作品を収録。どの曲も美しい旋律に溢れた魅力的な味わいを持っています。
収録作曲家:
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ベネット(1816-1875):室内楽作品集
六重奏曲/室内三重奏
弦楽四重奏曲 ト長調 [ヴィラーズ弦楽四重奏団/ジェレミー・ヤング/レオン・ボッシュ]BENNETT, W.S.: Piano Sextet / Chamber Trio / String Quartet (Villiers Quartet)
発売日:2018年10月31日
NMLアルバム番号:8.571379
CD価格:1,900円(税込)
1816年、シェフィールドでオルガニストの父のもとに生まれたスタンデール・ベネット。早くに父を亡くしたため、祖父のもとで音楽の手ほどきを受けました。10歳で王立音楽アカデミーに特待生として入学、10年間に渡りヴァイオリンとピアノ、作曲を学び、在学中に書いた「ピアノ協奏曲」は、彼自身の独奏で初演。これを聴いたメンデルスゾーンはその才能に注目し、ベネットをドイツに招待します。その後、彼はイギリスで演奏活動を行いながらも頻繁にドイツを訪れ、ライプツィヒではシューマンとも親交を結び、お互いに強い友情で結ばれました。 このアルバムにはベネットの3つの室内楽作品を収録。ピアノを伴う六重奏曲は、明らかにメンデルスゾーンの影響が表れていますが、スケールの大きさではメンデルスゾーンを上回るほどの強い感情表現を伴った力作です。他には三重奏曲と、世界初録音となる弦楽四重奏曲を収録。こんなに美しい曲があったのかと驚きの連続の1枚です。
収録作曲家:
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ヤナーチェク(1854-1928):作品集
弦楽四重奏曲第2番 「ないしょの手紙」
おとぎ話
コンチェルティーノ [ジョナス・ヴィトー/オメール・ブシェーズ/エリーゼ・リュウ/ユン=シン・ロウ・チャン/アモリ・ヴィドゥヴィエ/マキシム・トンバ/ラファエル・アングスター]JANÁČEK, L.: String Quartet No. 2 / Fairy-tale / Concertino (Bellom, Julien-Laferrière, Vitaud, Hermès Quartet)
発売日:2018年10月31日
NMLアルバム番号:LBM001
CD価格:2,475円(税込)
1997年から開催されている「ドーヴィル・イースター音楽祭」はルノー・カピュソンやニコラ・アンゲリッシュら、若い才能を紹介することを目的に始められました。2002年からは8月の「夏の音楽祭」も始まり、バロック作品の研究結果を交えながら、数多くの世界初演が行われています。 2014年に開催されたコンサートを録音したこのアルバムで取り上げられているのはヤナーチェクの作品。2008年、リヨン国立音楽院の学生たちによって結成された「エルメス四重奏団」を中心に、若手管楽器奏者たちが集い、洗練された演奏を披露しています。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
ピアノ四重奏曲
ピアノ六重奏曲 [イスマエル・マルゲン /ピエール・フシュヌレ/アドリアン・ボワソー/ヤン・ルヴィオノワ/アモリ・コエイトー/レア・エニノ/アドリアン・ラ・マルカ/クリスティアン=ピエール・ラ・マルカ/ヤン・デュボスト]MENDELSSOHN, Felix: Piano Quartet No. 3 / Sextet for Piano and Strings, Op. 110 (Boisseau, Coeytaux, Fouchenneret, Hennino, La Marca, Margain)
発売日:2018年10月31日
NMLアルバム番号:LBM003
CD価格:2,475円(税込)
早熟の天才メンデルスゾーンが15歳の時に書いたピアノ四重奏曲第3番とピアノ六重奏曲。ベートーヴェンを思わせる四重奏曲、推進力に満ちた明るい旋律に溢れた六重奏曲と、メンデルスゾーンの後期の作品と比べても全く遜色のない完成度を誇っています。 これらを演奏するのは、現代フランスを代表する若い奏者たち。素直な感性を生かした美しい音色が聴きどころです。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第15番・第16番 [ストラーダ四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets Nos. 15 and 16 (Quatuor Strada)
発売日:2018年10月31日
NMLアルバム番号:LBM004
CD価格:2,475円(税込)
2015年の「ドーヴィル・イースター音楽祭」で開催された演奏会の中で、最も注目されたアンサンブルの一つがこの“ストラーダ四重奏団”です。彼らが演奏したのは弦楽四重奏曲の中でも最高峰とされるベートーヴェンの最後の2曲の四重奏曲であり、その深遠で、時間を超越したかのような大胆な解釈は聴衆の喝采を浴びました。四重奏のメンバーは各々ソリストとしても活躍している名手たち。お互いの音色を聴きながら自らの主張も忘れない丁々発止のやりとりが聴きどころです。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈室内楽全集 第1集〉
ピアノ四重奏曲 第1番-第3番 [ピエール・フシュヌレ/リーズ・ベルトー/フランソワ・サルク/エリック・ル・サージュ]BRAHMS, J.: Piano Quartets Nos. 1-4 (Fouchenneret, Berthaud, Salque, Le Sage)
発売日:2018年10月31日
NMLアルバム番号:LBM011
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
B RECORDSの新シリーズ、ブラームス室内楽全集の第1集は「ピアノ四重奏曲全集」。 作品を演奏するのは、日本でもおなじみのエリック・ル・サージュ、フランソワ・サルクと、フランス国内で絶大な人気を誇る若手ヴァイオリニスト、ピエール・フシュヌレ、1982年生まれ、ジュネーヴ国際コンクールに入賞した女性ヴィオラ奏者リーズ・ベルトー。ブラームスの厳格な精神と美しさを的確に表現しています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈室内楽全集 第2集〉
弦楽五重奏曲&六重奏曲 [ピエール・フシュヌレ/岡田修一/リーズ・ベルトー/アドリアン・ボワソー/フランソワ・サルク/ヤン・ルヴィオノワ]BRAHMS, J.: String Quintets Nos. 1 and 2 / String Sextets Nos. 1 and 2 (Fouchenneret, Shuichi Okada, Berthaud, Boisseau, Salque, Levionnois)
発売日:2018年10月31日
NMLアルバム番号:LBM012
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ブラームス室内楽全集の第2集。こちらは弦楽のみの曲集ですが、パリ音楽院出身の若き日本の俊英ヴァイオリニスト、岡田修一が奏者として参加しているのがポイント。ブラームスの厚みのある響きを奏者全員で紡ぎ出しています。
収録作曲家:
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ギユマン(1705-1770):
フルート四重奏曲 Op.12 [ウィルベルト・ハーツェルツェト/ファンタスティクス]発売日:2018年10月31日
CD 2枚組価格:2,100円(税込)
1705年、パリ近郊に生まれたギユマン。幼い頃からロシュシュアール伯爵に庇護を受け、ヴァイオリンを学び始めます。その後イタリアに渡り、ルクレールと同じく名手バッティスタ・ソーミスに師事、リヨンに戻り、アカデミー・ド・ムジケの最初のヴァイオリニストに任命され、29歳の時には最初の作品である「ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ」を出版、名前が広く知られるようになりました。1737年にはルイ15世の宮廷音楽家として活躍。作曲家仲間にはルイ=クロード・ダカンがおり、ダカンはギユマンを高く評価しています。 このアルバムで6曲のフルート四重奏曲を演奏しているのは、日本のバロック・ヴァイオリン奏者、木村理恵をメンバーとする“ファンタスティクス”。ソリストには名手ハーツェルツェトを迎え、18世紀音楽に造詣が深い彼らならではの見事な演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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Winter Fragments - 冬の断片
バークリー(1948-):
室内音楽集 [バークリー・アンサンブル]発売日:2018年10月31日
CD価格:2,240円(税込)
イギリスの作曲家バークリー親子の名を冠した「バークリー・アンサンブル」。2018年に創立10周年を迎え、次々と現代作品を紹介している彼らは、2018年に生誕70周年を迎えた息子のマイケル・バークリーの音楽に注目しています。1948年生まれのマイケルは、王立音楽院でピアノと歌を学ぶかたわら、ロック・バンド「Seeds of Discord」で演奏、特異な才能を発揮したことでも知られています。作曲家としては数多くの作品を発表しており、バークリー・アンサンブルは創立当時からマイケルの室内楽作品の演奏、録音を積極的に行っています。 このアルバムではしみじみとした味わいを持つ「クラリネット五重奏曲」をはじめ、声楽をともなう「冬の断片」、鋭い切り口が魅力的な「SEVEN セヴン」など、魅力的な作品が並びます。
収録作曲家:
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マルトー(1874-1934):作品集 第3集
クラリネット五重奏曲 ハ短調 Op.13
弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調 Op.9 [アンドレアス・シャプラス/プレトリウス弦楽四重奏団/マルトー弦楽四重奏団]MARTEAU, H.: Clarinet Quintet / String Quartet No. 2 (Schablas, Praetorius Quartet / Marteau Quartet)
発売日:2018年10月31日
NMLアルバム番号:SM282
CD価格:2,080円(税込)
フランス出身、スウェーデンに帰化したヴァイオリニスト、作曲家アンリ・マルトーの室内楽作品第3集。アルバムの中心となるのは1906年に作曲された彼の代表作「クラリネット五重奏曲」。流麗で豊かなメロディを湛えたこの曲は、冒頭のクラリネットの独白が極めて印象的であり、のどかな第3楽章はモーツァルトを思わせます。 演奏しているプレトリウス弦楽四重奏団はバイエルン州立管弦楽団の奏者たちによるアンサンブル。また、同じ年に書かれた弦楽四重奏曲第2番はハイドンの伝統に則った作品で洒脱さとドイツ的な堅固さを備えています。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ三重奏曲 第3番&第4番「ドゥムキー」 [クリスティアン・テツラフ/ターニャ・テツラフ/ラルス・フォークト]DVOŘÁK, A.: Piano Trios Nos. 3 and 4 (C. and T. Tetzlaff, Vogt)
発売日:2018年10月24日
NMLアルバム番号:ODE1316-2
CD価格:2,475円(税込)
テツラフ兄妹とピアニスト、ラルス・フォークト。これまでにも数々の共演があり、ONDINEレーベルからはブラームスのピアノ三重奏曲と、ベートーヴェンの三重協奏曲がリリースされて、どちらもその親密な演奏が評判を呼んでいます。 今回彼らが取り組んだのはドヴォルザークの2曲のピアノ三重奏曲。1883年に作曲された第3番は、前年に大切な母を失ったドヴォルザークの悲しみが反映された激しく暗い雰囲気を持つ曲ですが、敬愛するブラームスの影響も感じられる重厚さも見られます。とりわけ第3楽章の美しいチェロの旋律は聴きどころ。第4楽章はチェコの民族舞曲のリズムが用いられれています。第4番は「ドゥムキー(ウクライナを起源とする叙事詩ドゥムカの複数形)」を副題に持ち、ドヴォルザークがニューヨークに出発する直前に書かれた曲。6楽章からなる自由な形式で書かれており、様々な民族音楽の要素が用いられた魅力的な作品です。 憂愁に満ちた旋律を滔々と歌い上げる兄テツラフのヴァイオリン、深い音色で全体を支える妹ターニャのチェロ、そして全体を流麗かつ丁寧にまとめ上げるフォークトのピアノは、ドヴォルザーク作品の持つ味わいを極限まで引き出しています。
収録作曲家:
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マイヤー(1812-1883):作品集
交響曲 第4番
ピアノと小オーケストラのための協奏曲
弦楽四重奏曲 ト短調
ピアノ・ソナタ ニ短調他 [エヴァ・クピーク/タイ・ヤン/クレンケ四重奏団/シュテファン・マルツェフ/セバスティアン・テヴィンケル/ノイブランデンブルク・フィルハーモニー管弦楽団]MAYER, E.: Symphony No. 4 / Piano Concerto / String Quartet (Kupiec, Yang Tai, Klenke Quartet, Neubrandenburger Philharmonie, Malzew, Tewinkel)
発売日:2018年10月17日
NMLアルバム番号:C5339
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
1812年、フリートランドで薬局を経営する父ヨハンと母ヘンリエッタのもとに生まれたエミーリエ・マイヤー。5歳でピアノを始め才能を発揮するも、早くに母を亡くしたため、兄弟たちの面倒も見なくてはならないなど苦難に満ちた少女時代を送りました。28歳の時に頼りにしていた父も亡くし、生活のために拠点をシュチェチン(現ポーランド領)に移し、そこでカール・レーヴェから作曲のレッスンを受けたことから曲作りを始め、1842年に最初の作品を書き上げ、出版社Bote&Bockから作品を出版。ファニー・メンデルスゾーンやクララ・シューマンと並ぶ優れた女性作曲家として脚光を浴びました。 彼女は古典派の様式を守りながらも、時に前衛的な和声を駆使したロマンティックな作風による作品を残しました。このアルバムでは大規模な交響曲と協奏曲をCD1に、ピアノ曲と室内楽曲をCD2に収録、優れた作曲家としてのマイヤーを知ることができます。
収録作曲家:
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ドーデラー(1969-):
Music is My Life
室内楽作品選集 [フェルハン&フェルツァン・エンダー/アウナー四重奏団/デュオ・アコード]DODERER, J.: Chamber Music (Music is My Life - Mein Leben ist die Musik) (Ferhan and Ferzan Önder, Duo Arcord, Auner Quartet)
発売日:2018年10月17日
NMLアルバム番号:C5342
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:790円(税込)オーストリア生まれの女性作曲家、ヨハンナ・ドーデラーの作品集。建築家の祖父、作家の叔父などを輩出した文化的な家系に生まれ、幼い頃から芸術全般に親しんできたドーデラーは、グラーツとウィーンで作曲を学び、オーケストラ作品や歌劇など数多くの作品を書いています。Capriccioレーベルではこれまでにもドーデラーの作品をリリース、中でも美しい自然を破壊する戦争への怒りが込められたという「交響曲第2番」と“時間の呼吸”と題された「ヴァイオリン協奏曲第2番」が収録されたアルバム(C5245)は、彼女の美質が端的に表現された1枚としてヨーロッパで高く評価されました。 このアルバムには最近書かれた室内楽曲が収録されており、ピアノ・デュオや弦楽四重奏といったオーソドックスな編成だけでなく、要所要所にアコーディオンを加えるなど独創的な作品が並んでいます。21世紀の最先端を行く女性作曲家ドーデラーから目が離せません。
収録作曲家:
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クレンゲル(1783-1852):
ピアノ曲と室内楽作品集 [トリオ・クレンゲル]KLENGEL, A.A.: Piano and Chamber Music (Trio Klengel)
発売日:2018年10月17日
NMLアルバム番号:TOCC0417
CD価格:2,175円(税込)
ドレスデン生まれの作曲家クレンゲル。クレメンティに師事し、ペテルブルク、ロンドン、パリ、イタリアを演奏旅行し、ピアニストとして高い名声を獲得しました。彼の作品中、最も良く知られているのは「48のカノンとフーガ」ですが、このアルバムに収録されたピアノ曲と室内楽曲は、同じ時期に活躍した作曲家たち、メンデルスゾーン、ショパン、フィールドの作品に共通する抒情的な雰囲気を持っています。日本人ヴァイオリニスト山口慶子がメンバーに名を連ねる「トリオ・クレンゲル」の演奏です。
収録作曲家:
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ARCO
死と乙女 [ストリング・クヮルテット ARCO(伊藤亮太郎/双紙正哉/柳瀬省太/古川展生)]SCHUBERT, F.: String Quartet No. 14, "Death and the Maiden" / WEBERN, A.: Langsamer Satz (Arco String Quartet)
発売日:2018年10月17日
NMLアルバム番号:MECO-1050
SACD-Hybrid価格:3,300円(税込、送料無料)
日本を代表するトップソリストによるストリング・クヮルテットARCO、16年振りのニューアルバム!ストリング・クヮルテットARCOの実に16年ぶりにニューアルバムは、弦楽四重奏曲の金字塔、シューベルト「死と乙女」。N響、読響、都響においてそれぞれトップを務めるソリスト4人が織りなすその醸成された響きは、16年という濃密な時の変遷を確信させます。 カップリングはウェーベルン初期の「弦楽四重奏のための緩徐楽章」。ロマン派への憧憬を感じるその美しい弦楽の響きは、ウェーベルンをウェーベルンたらしめている12音無調音楽とは一線を画すもので、万人が純粋に「美しい」と感じられる秀作です。 ARCOならではのベルベットな響きが天国へと誘います。
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IN TIME メンデルスゾーン
メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン協奏曲&八重奏曲
(オリジナル・ヴァージョン) [レーマン/シラノシアン/アニマ・エテルナ]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto, Op. 64 / String Octet, Op. 20 (In Time) (Lehmann, Siranossian, Anima Eterna Brugge)
発売日:2018年09月28日
NMLアルバム番号:ALPHA410
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
本盤のソリストであるシュシャヌ・シラノシアンは。インマゼールが「アニマ・エテルナにおける次世代のスター」と称賛する新世代の古楽スターのひとり。ムジカ・アンティクヮ・ケルンの主宰者ラインハルト・ゲーベル門下から巣立った新生で、DHMレーベルにもソロ・アルバムがあるほか、Alphaレーベルではタルティーニ「悪魔のトリル」をはじめとするソナタ盤でインマゼールと対等のデュオを聴かせたのが記憶に新しいところ(Alpha255)。アニマ・エテルナはここで、メンデルスゾーンの代表作二つに注目します。 自らの作品を何度も改訂することで知られるメンデルスゾーンですが、有名な“ヴァイオリン協奏曲 ホ短調”もその例に漏れず、もともとピアノ協奏曲として構想されたとも。その後ヴァイオリンの名手ダーヴィトの助言を得ながら、結局は完成までに6年を必要とした作品でした。ここでは「八重奏曲」(こちらも通常聴きなれた版とは多くの違いが見られる貴重な演奏)とあわせ、古楽器録音ならではの解説にも注目したいところ。作曲当初の姿を入念に洗い出しながら、作品の真の姿での充実したパフォーマンスに仕上げています。
収録作曲家:
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ドッジソン(1924-2013):
ハープとギターを伴う室内楽作品集 [カロロス(アンサンブル)]DODGSON, S.: Chamber Music with Harp and Guitar - Septet Variations / Pastoral Sonata / Solway Suite (Karolos Ensemble)
発売日:2018年09月28日
NMLアルバム番号:8.573857
CD価格:1,900円(税込)
イギリス、ロンドン生まれの作曲家スティーヴン・ドッジソン。生前はブリテンと並ぶほどの知名度があったものの、死後、急速に忘れられてしまった人です。ギタリスト、ジョン・ウィリアムズの師として知られ、ギター作品はしばしば演奏されますが、数多くの演奏家たちのために書いた多彩な室内楽作品はほとんど知られていません。 彼は複雑な響きと多彩な音色を好み、1975年に最初に出版された「七重奏のための変奏」でも弦楽四重奏にフルート、クラリネット、ハープを組み合わせるという珍しい編成を取り、楽器の性能を極限まで生かした名人芸を聴かせながら曲が発展していくという形式で書かれています。「牧歌的ソナタ」はジュリアン・ブリームの依頼によって書かれた作品で、初演はブリームが行い、その後ジョン・ウィリアムズも演奏しています。エレガントな「序曲」、抒情的な「エレジー」、活気のある「謝肉祭」の3曲がコンパクトにまとめられています。他には、パヌフニクに献呈された「ソルウェイ組曲」、ヴィオラとギターのための「秋のこだま」など独創的な作品が並んでいます。
収録作曲家:
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ロッシーニ(1792-1868):
〈老いのいたずら 第10集〉
室内楽作品と秘曲集 第3集 [ジュゼッピーナ・ブリデッリ(メゾ・ソプラノ)/アレッサンドロ・マランゴーニ(ピアノ)]ROSSINI, G.: Piano Music, Vol. 10 (Bridelli, Marangoni) - Péchés de vieillesse: Chamber Music and Rarities, Vol. 3
発売日:2018年09月28日
NMLアルバム番号:8.573865
CD価格:1,900円(税込)
ロッシーニがオペラで理想としたのは「メゾ・ソプラノ(コントラルト)」の声でした。当時消えゆく運命にあったカストラートの役割を負わせるためでもありましたが、幅広い音程を持つこの声域を作品の基準と考え、自身の多くの歌劇の主役をコントラルトに与えました。37歳の若さでオペラの作曲から引退した後も、ロッシーニはしばしばメゾ・ソプラノのための歌曲を書いており、それらは生前に出版されることのなかった「老いのいたずら」にまとめられています。 このアルバムには比較的よく知られている「3つの競艇のアンゾレータ」を含む全21曲の歌曲が収録されていますが、第13番から第21番までは未出版であり、ロッシーニ財団が所有する自筆譜によって演奏されています。シリーズを通して安定した演奏を聴かせるマランゴーニのピアノ、豊かな声量と表現力がすばらしいブリデッリのメゾ・ソプラノは知られざる作品に光を当てています。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
ピアノのための10の小品と24のメヌエット [イェネ・ヤンドー(ピアノ)]HAYDN, J.: 10 kleine Klavierstücke / 24 Menuets, Hob.IX:3 and 11 (Jandó)
発売日:2018年09月28日
NMLアルバム番号:8.573933
CD価格:1,900円(税込)
ハイドンは生涯に47曲の「鍵盤のためのソナタ」を書きました。初期の作品はチェンバロのためのものでしたが、ハイドンが活躍していた時期は鍵盤楽器の発展が著しく、チェンバロからフォルテピアノ、ハンマークラヴィーアなど様々な鍵盤楽器が登場し、使える音域や強弱の設定範囲が広まるだけでなく、作品自体の形式も拡大の一途を辿っていました。ハイドンは47曲のソナタの他に、自身のオーケストラ作品や室内楽作品を鍵盤楽器用に編曲し、楽器の可能性を探るとともに、これらはウィーンの舞踏会で使用され、貴族たちをおおいに喜ばせたのです。 演奏はNAXOSを代表するピアニスト、イェネ・ヤンドー。2013年の「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」(8.573313)に続くハイドン作品の録音です。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第10番&第14番「死と乙女」 [ヴァン・カイック四重奏団]SCHUBERT, F.: String Quartets Nos. 10 and 14, "Death and the Maiden" (Van Kuijk Quartet)
発売日:2018年09月28日
NMLアルバム番号:ALPHA417
CD価格:2,475円(税込)
「作曲家にアプローチする時には、その作風の進化を理解するために、彼、または彼女の初期の作品に没頭するのが好きです」と語るヴァン・カイック四重奏団のメンバーたち。そのアイデアは前作のモーツァルト・アルバムでも生かされていましたが、今回はシューベルトをテーマに、一人の作曲家の成熟過程を探っています。 収録されているのは、シューベルトが16歳の時に書いた弦楽四重奏団第10番と、早すぎる晩年である27歳の作品「死と乙女」。親密な家のリビングで演奏されたであろう幸せな第10番、苦難に満ちた暗さと悲痛さを持つ第14番。彼らの演奏は、全く違う雰囲気を持つ2つの作品からシューベルトが辿った時間の経過を鮮やかに浮かび上がらせています。
収録作曲家:
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ベートーヴェンの花束
ベートーヴェン(1770-1827):
ソナタとピアノ作品集 [アンドリュー・ランジェル(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas Nos. 14, 15, 18, 22 / Variations, Op. 34 and WoO 65 (A Bouquet of Beethoven) (Rangell)
発売日:2018年09月21日
NMLアルバム番号:Steinway30080
CD 2枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
ベートーヴェンのピアノ曲には、本当に有名ないくつかの作品と、ほとんど演奏されることのない小品があり、これらは演奏会でも、録音でも一緒にされることはまずありません。このアンドリュー・ランジェルが演奏する2枚組は、有名曲と知られざる曲をバランス良く配し、次から次へと聴かせる「ベートーヴェン作品のプレゼンテーション」的な仕上がりになっています。作品の中でも、変奏曲が聴きもの。一つの動機を徹底的に発展させるベートーヴェンの持ち味が良く生かされています。
収録作曲家:
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ロシアのトランスクリプション [ヴァチェスラフ・グリャズノフ(ピアノ)]
Piano Recital: Gryaznov, Vyacheslav - GLINKA, M.I. / BORODIN, A. / TCHAIKOVSKY, P.I. (Russian Transcriptions)
発売日:2018年09月21日
NMLアルバム番号:Steinway30082
CD価格:2,400円(税込)
1982年、ロシア生まれのピアニスト、作曲家グリャズノフ。モスクワ音楽院でユーリ・スレサレフに学び、2009年に大学院の学位を取得、モスクワ音楽院のピアノ科でスレサレフの指導助手を勤めています。2012年からは“くらしき作陽大学”の音楽短期大学に講師として招かれ、指導にあたりながら後進を育てており、作曲家としてはショット社と契約を結び、自作や編曲の出版も行っています。 レパートリーは幅広く、バッハからラフマニノフ、現代作品までと何でも弾きこなしますが、このアルバムでは、自身が編曲したロシア作品の数々を演奏、演奏技術だけでなく、高く評価されている編曲の才能もまざまざと見せています。モダンな味付けが施された「花のワルツ」や、良く知られるボロディンの「夜想曲」もピアノで演奏すると違った雰囲気が漂います。
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ゲーゼ(1817-1890):
〈室内楽作品集 第4集〉
ピアノ三重奏のためのノヴェレッテ集 Op.29
弦楽四重奏曲 ヘ短調
弦楽五重奏曲 ヘ短調 [アンサンブル・ミッドヴェスト]GADE, N.W.: Chamber Works, Vol. 4 - Novelettes, Op. 29 / String Quartet in F Minor / String Quintet in F Minor (Ensemble MidtVest)
発売日:2018年09月05日
NMLアルバム番号:555198-2
CD価格:1,920円(税込)
メンデルスゾーンに私淑し、彼の死後ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者となったゲーゼ。しばらくはライプツィヒで活躍するも、戦争のため母国デンマークに戻りコペンハーゲン音楽学校を設立。以降は作曲家、教育者としてデンマーク音楽の発展に尽くしました。彼の作品はドイツ・ロマン派の流れを汲み、とりわけ室内楽はシューマンの影響が強く感じられます。また、ゲーゼは「ノヴェレッテ集」のように自作を何度も改訂しましたが、1851年の弦楽四重奏曲だけは一度も手を加えた形跡がなく、なぜ彼がこの作品だけは原型のまま残したのかは今でもわかりません。 このアルバムでは、改訂される前のノヴェレッテ集のフィナーレも収録されており、ゲーゼの作品に対する強い思いも感じ取ることができます。演奏は第1集から変わらずアンサンブル・ミッドウェストが担当しています。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
幻想曲とおとぎ話 - 室内楽作品集 [ヘイスカネン/シルヴァイ/シルヴァイ/ルーディン/ハッキネン]SCHUMANN, R.: Fantasiestücke, Opp. 73, 88, 111 / Märchenbilder (Fantasies and Fairy Tales) (Heiskanen, Szilvay, Sinkovsky, Rudin, Häkkinen)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:8.573589
CD価格:1,900円(税込)
音楽だけでなく文学も深く愛していたシューマンは、自身の作品の中にも強い文学性を取り入れました。とりわけ彼が好んだのは想像力を刺激する“ファンタジーとおとぎ話”であり、彼の作品はどれも幻想的な物語性を抱いています。このアルバムに収録されているのは、北欧の名ピアニスト、ハッキネンと彼の仲間たちによる演奏で、作品によってはハッキネン自身が最適な形に編曲を施しています。 使用楽器は1846年のプレイエルを始め、ガット弦を用いたヴァイオリンや、19世紀レプリカのクラリネット。作曲当時の音色が蘇る親密な雰囲気を心行くまで楽しめます。
収録作曲家:
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リピンスキ(1790-1861):
弦楽三重奏曲集
Op.8・Op.12 [プロニエヴィチ/アダム&ヤン・ロシコフスキ]LIPIŃSKI, K.: Trios for 2 Violins and Cello, Opp. 8 and 12 (Proniewicz, A. and J. Roszkowski)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:8.573776
CD価格:1,900円(税込)
ショパンよりも少し前の時代に「ヴァイオリンのヴィルトゥオーゾ」として活躍したカルロ・リピンスキ。ポーランド、ルブリン近郊の貴族の家に生まれ、幼い頃から音楽の英才教育を受け、8歳の時には協奏曲を演奏するほどに才能に恵まれていました。彼の父はモーツァルトのような演奏旅行を考えましたが、もとより控え目な性格であったリピンスキはそれを拒否、宮廷音楽家として作曲と演奏に勤しみました。一時期はチェロ奏者になるための練習をしましたが、結局はヴァイオリンに戻り、パガニーニに匹敵する偉大なヴァイオリニストとして名声を獲得し、1810年以降はルイ・シュポアとも交流を持つようになります。またパガニーニとも親しく、彼の死後に愛器AMATIを譲り受けたことでも知られています。 彼の作品は19世紀ヴァイオリン音楽の伝統を汲むもので、ただ技巧に走るのではなく、音楽的な深みを追求するというポリシーの元に書かれています。この2曲の三重奏曲も独奏ヴァイオリンを中心に、もう一台のヴァイオリンとチェロがメロディを歌い交わす美しい作品です。
収録作曲家:
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ツェルニー(1791-1857):
〈ピアノ三重奏曲集〉
2つの華麗な三重奏曲
平易で華麗なトリオ・ソナチネ集 [シン・ソニョン/ハイエク/ギンガー]CZERNY, C.: 2 Trios Brillants, Op. 211 / 3 Sonatinas for Piano Trio, Op. 104 (Sun-Young Shin, Hayek, Gingher)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:8.573848
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェンの弟子として、そして現代でも変わらず愛奏されている「練習曲」の作曲家として知られるカール・ツェルニー。彼は生涯に渡って、オペラを除く全てのジャンルに渡って800曲以上を作曲したにもかかわらず、それらのほとんどは忘れられてしまい、21世紀になるまで演奏されることもありませんでした。 このアルバムには世界初録音となる「ピアノ三重奏曲」を収録。Op.211の2曲は1830年に楽譜商ディアベリによって出版された作品で、古典的なフォルムの中に、スペイン風のボレロなどを取り入れた楽しい曲です。Op.104の3つのソナチネは、ピアノが主役。ヴァイオリンとチェロは装飾風の旋律を奏で、ピアノのパッセージを盛り上げます。第3番の第1楽章ではピアニストにカデンツァを演奏することが求められるなど、自由な形式も彼が活躍した当時の流行を想起させます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ、クラリネット、チェロのための三重奏曲集 [ル・サージュ/メイエ/ボホルケス]BEETHOVEN, L. van: Trios for Clarinet, Cello and Piano, Opp. 11, "Gassenhauer" and 38 (Le Sage, P. Meyer, Bohórquez)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:ALPHA405
CD価格:2,475円(税込)
フランス、南東部アヴィニョンの美しい街「サロン=ド=プロヴァンス」で毎年開催される室内楽の音楽祭。1993年にル・サージュ、メイエ、パユによって設立され、2018年には第26回目の開催が予定されており、最高峰の演奏家たちが素晴らしい音楽の祭典を繰り広げます。 この音楽祭から一連の録音を集め「サロンの音楽」と名付けた新しいシリーズが登場します。第1作はクラリネットの名手、ポール・メイエと、長年共演を続けているエリック・ル・サージュ、1995年ジュネーブ国際コンクールで優勝したチェリストのクラウディオ・ボホルケスの3人が紡ぎ出すベートーヴェンの三重奏曲集です。 ベートーヴェンが活躍していた時代の室内楽の多くは、音楽的素養を持った貴族たちのために書かれており、一度評判を取ると、同じ曲を様々な編成に編曲することが求められていました。「街の歌」は当時流行していたヴァイグルの歌劇のメロディが主題として用いられ、またクラリネットのパートは若干平易に書かれており、演奏者の利便が考慮されていますが、作品の完成度はとても高く、若く野心的なベートーヴェンの姿が見えてくるような闊達さを持っています。七重奏曲も同じ理由で様々な形に編曲されましたが、この三重奏版は簡素な美しさを放っています。
収録作曲家:
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IN TIME メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン協奏曲&八重奏曲
(オリジナル・ヴァージョン) [レーマン/シラノシアン/アニマ・エテルナ]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto, Op. 64 / String Octet, Op. 20 (In Time) (Lehmann, Siranossian, Anima Eterna Brugge)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:ALPHA410
CD価格:2,475円(税込)
現在、古楽界で注目を浴びているヴァイオリニスト、シュシャヌ・シラノシアン。インマゼールが「アニマ・エテルナにおける次世代のスター」と称賛する彼女のアルバムは、メンデルスゾーンの協奏曲と八重奏曲の組み合わせ。自らの作品を何度も改訂することで知られるメンデルスゾーンですが、有名な“ヴァイオリン協奏曲 ホ短調”もその例に漏れず、もともとピアノ協奏曲として構想されたとも言い、ヴァイオリニストの知人の助言を得ながら、結局は完成までに6年を必要とした作品です。 ヤーコプ・レーマン率いるアニマ・エテルナとシラノシアンは、この曲のオリジナル・ヴァージョンを演奏し、作品の真の姿を洗い出すことに成功しています。同時収録の「八重奏曲」も珍しいオリジナル・ヴァージョンが選択されており、こちらも通常聴きなれた版とは多くの違いが見られる貴重な演奏です。
収録作曲家:
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発売日:2018年08月29日
CD価格:2,100円(税込)
ミンゲット弦楽四重奏団はリーム作品を得意としており、すでに弦楽四重奏曲全曲の録音も行っています。このアルバムでは最初期の第1番、第2番が聴きもので、リームが追求した“楽器の対話”が繰り広げられています。
収録作曲家:
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ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲集
第1番 「クロイツェル・ソナタ」
第2番 「ないしょの手紙」 [アーツィエス四重奏団]JANÁČEK, L.: String Quartets Nos. 1, "Kreutzer Sonata" and 2, "Intimate Letters" (Acies Quartett)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99002
CD価格:2,475円(税込)
第1次および第2次世界大戦の狭間に作曲された、ヤナーチェクの2曲の弦楽四重奏曲。「クロイツェル・ソナタ」と名付けられた第1番は、ベートーヴェンではなくトルストイの同名小説から想起して書かれ、15分ほどの長さでありながら、小説のあらすじを丁寧にかつ執拗に音で追った優れた作品です。第2番はヤナーチェクのあこがれの人、カミラ・ストスロヴァーから霊感を受け書かれた私小説的な作品。活躍するヴィオラが彼女を表現しているとされています。 アツィエス弦楽四重奏団は、ジュリアード四重奏団に薫陶を受けた奏者たちによるアンサンブル。2006年から本格的な活動を行い、これまでにハイドンからショスタコーヴィチまで4枚のアルバムをリリースしています。
収録作曲家:
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クラリネット五重奏曲集
(モーツァルト/ライトナー/レーガー) [ライトマイアー/アウナー四重奏団]MOZART, W.A.: Clarinet Quintet, K. 581 / LEITNER, E.L.: Clarinet Quintet / REGER, M.: Clarinet Quintet, Op. 146 (Reitmaier, Auner Quartet)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99123
CD価格:2,475円(税込)
異なる時代に作曲された3つのクラリネット五重奏曲。1789年、友人シュタードラーのために作曲されたモーツァルトの名曲は、このジャンルにおける最初の作品であり、当時まだ「新しい楽器」であったクラリネットの持つ可能性を探求し、模範を示すという後世に与えた影響の大きさでも知られています。1915年に作曲されたレーガーの五重奏曲は、彼の最後の完成作品。半音階的な旋律を用いながらも、柔らかく美しい雰囲気を湛えた清明な音楽です。 この2曲にインスパイアされたのが、ライトナーのクラリネット五重奏曲。冒頭は悲痛な曲調ですが、ところどころにモーツァルト、レーガーの旋律が顔を出し、幻想的な世界を作り上げています。第2楽章の幽玄な美しさも聴きどころの一つです。
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テレマン(1681-1767):
四重奏曲集 [アンサンブル・ヴェントゥス・イウクンドゥス]TELEMANN, G.P.: Quartets (Ensemble Ventus Iucundus)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99152
CD価格:2,475円(税込)
テレマンの四重奏曲の数々を、2009年に結成された古楽アンサンブル「ヴェントゥス・イウクンドゥス」による演奏で楽しむ1枚。四重奏と言っても、楽器が決まっているのではなく、各種の笛やオーボエ、ヴァイオリンなどが替わるがわるソリストを務め、そこに通奏低音が加わるという編成であり、奏者の力量も試されるのがテレマンの醍醐味。彼らは本当に親密なアンサンブルを繰り広げており、作品の持つ楽しさを教えてくれます。
収録作曲家:
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グルーバー(1956-):
室内楽作品集 [グルーバー/ラング/ドゥンスト/マンドルフ/デノファイレ/ヴィンクラー]GRUBER, P.: Chamber Music (bzw) (P. Gruber, Lang, Dunst, Manndorff, Denovaire, R. Winkler)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99193
CD価格:2,475円(税込)
作曲家ペーター・ニクラス・グルーバーは熱心な蒐集家としても知られています。自身の蔵書は15,000冊を超え、自宅は本で埋め尽くされているといいます。もともとはコントラバス奏者として活動を始め、グラーツ交響楽団で演奏する傍ら、ポップスグループ“Opus”でも活躍していましたが、活動を一旦中止し美術史と哲学を学びなおすという異色な経歴の持ち主でもあります。 このアルバムは、彼が演劇やダンスのために書いた曲や、即興的なモティーフによる曲を集めた1枚。グルーバー自身が弾くコントラバスのメロディーを他の奏者たちが発展させ、更にヴィンクラーのドラムが刺激的な色彩を加えています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
室内協奏曲集 第1集 [カメラータ・ケルン]TELEMANN, G.P.: Concerti da Camera, Vol. 1 (Camerata Köln)
発売日:2018年08月24日
NMLアルバム番号:555131-2
CD価格:1,800円(税込)
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発売日:2018年08月24日
CD価格:2,100円(税込)
「Solitude=孤独」というタイトルを持つ、Resonusレーベルにおけるアムステルダム・デュドック四重奏団3枚目のアルバム。 敬愛する姉ファニーを失ったメンデルスゾーンが、その喪失感をそのまま表現したとされる弦楽四重奏曲第6番、恋人を失った悲しみを嘆くジョスカンの「Mille regretz」、戦争への怒りと悲しみ、虚無感を歌い上げるヴァインベルクの弦楽四重奏曲第3番、歌劇《ムツェンスクのマクベス夫人》でカテリーナが強い閉塞感を歌うアリアをもとにしたショスタコーヴィチの「エレジー」、そして最後には犯した罪の大きさのため、改悛と孤独の後半生を過ごしたジェズアルドの作品が置かれています。言葉を使わずに音楽で描く“孤独”をじっくりかみしめることができる1枚です。
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発売日:2018年08月24日
CD価格:2,100円(税込)
トーマス・ケンプが率いる‘チェンバー・ドメーヌ’は1999年に創設されたイギリスの室内楽アンサンブル。バロックからコンテンポラリー作品まで幅広いレパートリーを持ち、Resonusレーベルからはシベリウス作品集「Rakastava」や、ビンガム、ブリテン、タネジなどの世界初演を含むイギリス音楽集をリリース、大好評を博しています。 今作には、メンバーであるフィンランド、タンペレ生まれのフルーティスト、ユンノネンを中心にモーツァルトのフルート四重奏曲を収録。魅力的な演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
ピアノ五重奏曲
チェロ・ソナタ 第2番
ソナチネ [ゴラン/アンドリュー・イー/アタッカ四重奏団]WEINBERG, M.: Piano Quintet / Piano Sonatina / Cello Sonata No. 2 (Golan, Andrew Yee, Attacca Quartet)
発売日:2018年08月24日
NMLアルバム番号:Steinway30072
CD価格:2,475円(税込)
ショスタコーヴィチの友人であり、その作品から強い影響を受けたとされるポーランド出身の作曲家ヴァインベルク。前衛的な手法を試みながらも、作風は過去に向かっているものが多く、その作品からは戦争への不安、哀しみ、平和への憧れが強く感じられます。 このアルバムには1940年代から50年代にかけての3作品を収録。なかでも、25歳のヴァインベルクによるロシアモダニズムの頂点を成す「ピアノ五重奏曲」が聴きもの。第3楽章の荒れ狂う疾走感が特異な雰囲気を出しています。一転、1959年のチェロ・ソナタ 第2番は瞑想的な楽想が漲る美しい作品。アタッカ四重奏団の創設メンバーの一人、ロンドン出身のチェリスト、アンドリュー・イーが耽美的な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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テイラー(1964-):
〈室内楽作品集 第3集〉
管楽器のための音楽 [ウォルドグレイヴ・アンサンブル]TAYLOR, M.: Chamber Music, Vol. 3 - Music for Winds (Waldegrave Ensemble)
発売日:2018年08月24日
NMLアルバム番号:TOCC0486
CD価格:2,175円(税込)
マシュー・テイラーの音楽は「現代的な作曲語法と伝統的な形式を組み合わせた」聴き手に強く訴えかけるものです。ベートーヴェンやハイドンから連なる古典派の伝統を踏まえ、そこにシベリウスやニールセンの風味を隠し味にし、現代的な装いの音を描き出します。 この管楽アンサンブルはニールセンとその次の世代の作曲家ホルンボー作品からインスピレーションを得ており、シンフォニックな響きの中に、騒々しさとユーモアを融合させたユニークな作品に仕上がっています。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
ヴァイオリン二重奏曲集 第1集 [クーパー/ディケンソン]SPOHR, L.: Violin Duets (Complete), Vol. 1 (J. Cooper, J. Dickenson)
発売日:2018年07月27日
NMLアルバム番号:8.573763
CD価格:1,900円(税込)
19世紀前半に活躍した作曲家シュポア。若いころはヴァイオリニストとして活躍していましたが、1805年にゴーダの宮廷楽長の地位を得たことをきっかけに、少しずつ指揮活動にシフトし、1822年にカッセルの宮廷楽長に任命された頃からはほとんどヴァイオリン奏者として活躍することはなかったようです。しかし、親しい友人のサロンでは室内楽を演奏、そんな時にこの二重奏曲が演奏されたと思われます。 WoO21の「3つの二重奏曲」はシュポア12歳の作品であり、高い完成度を誇っています。この頃からシュポアの才能は突出していることがお分かりいただけるでしょう。Op.67の「3つの二重奏曲」は円熟期の作品で、2台の楽器の音色がバランス良く配置されたロマンティックな曲想を持っています。
収録作曲家:
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ボリス・チャイコフスキー(1925-1996):
ピアノ三重奏曲
チェロ・ソナタ
独奏チェロのための組曲 [カザジャン/マーウッド/ソロヴィエヴァ]TCHAIKOVSKY, B.: Piano Trio / Cello Sonata / Cello Suite (Kazazyan, C. Marwood, Solovieva)
発売日:2018年07月27日
NMLアルバム番号:8.573783
CD価格:1,900円(税込)
20世紀の近現代ロシア音楽界を代表するボリス・チャイコフスキー。モスクワ音楽院でオボーリンにピアノ、シェバリーンとショスタコーヴィチに作曲を学び、「ショスタコーヴィチの次世代」を担う作曲家の一人として知られています。しかし戦後のアメリカでは、彼の音楽が全く評価されず、見かねた親友でチェリストのロストロポーヴィチが積極的に作品を紹介しましたが、それでもなかなか評価が変わることはありませんでした。チャイコフスキーはロストロポーヴィチに深く感謝し、このアルバムに収録された「独奏チェロのための組曲」と幻想的な美しさを持つ「チェロ・ソナタ」を献呈しました。チャイコフスキーの評価が高まってきたのは21世紀になってからですが、それにはロストロポーヴィチの理解と貢献が大きく関与しています。 「ピアノ三重奏曲」は1956年、作曲家自身のピアノと、ピカイゼンのヴァイオリン、アルトマンのチェロによって初演され、若い作曲家が大きな称賛を得たバロック的な様式を持つ明快な作品です。
収録作曲家:
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スーツ・ケース
ヴァイオリン二重奏 -
ヴィヴァルディからソッリマまで [ザニーシ/バルネスキ]Violin Duo Recital: Zanisi, Chiara / Barneschi, Stefano - SOLLIMA, G. / TELEMANN, G.P. / BARTÓK, B. / TESSARINI, C. / HAYDN, J. (Suite Case)
発売日:2018年07月27日
NMLアルバム番号:A448
CD価格:2,475円(税込)
「2台のヴァイオリンによる二重奏作品」は18世紀前半になって人気が上昇、多くの作曲家たちが作品を書き始めました。しかし、このジャンルを最初に手掛けたのがヴィヴァルディであることはほとんど知られていません(一説によれば、1729年から1730年、ヴィヴァルディが中央ヨーロッパの演奏旅行中に父親と演奏するために作曲した4曲の室内ソナタが最初の作品にあたるとされています)。 このアルバムには、ヴィヴァルディからテレマン、ルクレールを経て、バルトーク、ベリオに至るヴァイオリン二重奏曲を収録、そして現代イタリアの作曲家ソッリマが作曲した「SUITE CASE:ケース組曲=スーツケースのもじり」が添えられて、この“音による旅行プロジェクト”が完結する仕組みになっています。また、このアルバムが録音された教会はモーツァルトの名曲《エクスルターテ・ユビラーテ》の初演場所であるため、最後に置かれた「アレルヤ」にてアルバムとモーツァルトの双方への敬意が表されています。 ザニーシとバルネスキは、イタリア最前線の古楽器集団で活躍する奏者たち。このアルバムでも先鋭的な感覚を生かし、作品に躍動感を持たせています。
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ五重奏曲
バガテル [ミルシテイン/シルヴァ/ブッシュ三重奏団]DVOŘÁK, A.: Piano Quintets, Opp. 5 and 81 / Bagatelles (Milstein, Silva, Busch Trio)
発売日:2018年07月27日
NMLアルバム番号:ALPHA403
CD価格:2,475円(税込)
すでにALPHAレーベルからドヴォルザークの作品をリリースしているブッシュ三重奏団。今作では1984年創設のイザイ四重奏団のメンバーであり、ピアノ四重奏曲でも共演したヴィオラ奏者ダ・シルヴァとロシア出身のヴァイオリニスト、マリア・ミルシテインを迎え、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲と「バガテル」を演奏しています。 同じ調性を持ちながら、作曲年代に15年の開きがある2曲のピアノ五重奏曲では、作風の特徴をしっかりと捉えることで、ドヴォルザークの芸術の変遷と内面の熟成をはっきりと感じさせ、またバガテルでは作品の持つ親密な雰囲気を存分に味わわせてくれます。
収録作曲家:
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ケージ(1912-1992):作品集
クレド・イン・アス
四重奏曲
第2コンストラクション
彼女は眠っている
第3コンストラクション [マインツ打楽器アンサンブル]CAGE, C.: Credo in Us / Quartet / Second Construction / She is Asleep / Third Construction
発売日:2018年07月20日
NMLアルバム番号:WWE1CD20015
CD価格:2,240円(税込)
「あれっ? CDを間違えたかな?」そんな意表をつく音楽が聴こえてくる「クレド・イン・アス」を始めとした、ケージの問題作5曲を収録。前述の「クレド・イン・アス」は1942年に作曲されたにもかかわらず、レコード盤やラジオの音声を使うことを求められており(選曲は任意)、この演奏でマインツ・パーカッション・グループが使用したのが、ベートーヴェンの第5交響曲、ABBA、ティナ・ターナー、広告宣伝のスローガンなど多彩な音をコラージュしています。また、ケージは新しいドラムの音に興味を抱いており、演奏者に最大限の自由を与えるために、四重奏曲(1935)では楽器の選択も奏者自身に任せており、演奏によって異なる音楽が生まれるところもケージを聴く楽しみの一つです。
収録作曲家:
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発売日:2018年07月20日
CD価格:2,240円(税込)
プラハに生まれアメリカで活躍、帰化した作曲家クビーク。アメリカではフロリダ州立音楽大学の作曲家の教授を務めたこともあり、大学では彼の名を冠した作曲コンクールを2年に一度開催するなど尊敬を集めました。彼の作品の多くは、ペンデレツキやルトスワフスキの傾向と同じく、戦後の東ヨーロッパの作曲家に特徴的な「仄かな調性感を残しつつ、前衛的な響きを探求する」作風が用いられています。 このアルバムにも「カフカのテキストによる三部作」のような後期ロマン派の歌曲を思わせる、かなり聴きやすい曲も含まれています。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
〈弦楽四重奏曲集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第1番 Op.12
弦楽四重奏のための4つの小品 Op.81
弦楽四重奏曲(1823) [ミンゲット四重奏団]MENDELSSOHN, Felix: String Quartets, Vol. 2 (Minguet Quartet)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:777931-2
CD価格:1,920円(税込)
ミンゲ四重奏団によるメンデルスゾーン:弦楽四重奏曲シリーズの第2集。早熟の天才であったメンデルスゾーンですが、第1番の弦楽四重奏曲が書かれたのは1829年。意外に遅い22歳の時でした。もちろん10代の時にも、このアルバムに収録されている“変ホ長調”と“イ短調”(のちに2番となる)の2曲の弦楽四重奏曲が作曲されましたが、こちらには作品番号が与えられず、彼の自信作として発表されたのは第1番からとなります。彼が尊敬していたベートーヴェンの後期四重奏から大きな影響を受けたとみられ、充実した書法が用いられています。 Op.81の「4つの小品」は時に「弦楽四重奏曲第7番」と呼ばれることもあるメンデルスゾーンの晩年の作品。完成度の高いフーガや変奏曲などの別々に書かれた作品がまとめられています。
収録作曲家:
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コーツ(1938-):
ピアノ五重奏曲
交響曲 第10番「Drones of Druids on Celtic Ruin」 [クロイツェル四重奏団/チャドウィック/カルアーツ管/アレン]COATES, G: Piano Quintet / Symphony No. 10 (Kreutzer Quartet, Chadwick, CalArts Orchestra, S. Allen)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:8.559848
CD価格:1,900円(税込)
アメリカ現代音楽界の重鎮の一人、グロリア・コーツ。9歳から倍音やクラスターを駆使して実験的な作品を作ってきたという彼女、アレクサンドル・チェレプニンとオットー・ルーニングの指導を受けて更なる研鑽を積み、コロンビア大学を卒業後は作曲家として本格的な活動を始めました。歌手、女優、画家としても才能を発揮し、アルバムのジャケットを飾る絵も彼女の作品「Parallel Univers」です。 収録曲の「ピアノ五重奏曲」はエミリー・ディキンソンの詩に根差しており、四分音の微妙な響きを効果的に使いながら、煌めくような光が表現されています。交響曲第10番はバイエルン州のエルディングで発見された「ケルトの古代遺跡」をモティーフにした作品。高速道路建設のため、存続が危うくなった遺跡についての音楽は、冒頭から吹きすさぶ風が描写され、揺れ動く音を打楽器のアクセントが絶妙に彩ります。 交響曲を指揮したスーザン・アレンは元々優れたハープ奏者。この演奏が指揮者デビューとなりましたが、残念なことに病を得て、演奏後1年ほどでこの世を去ってしまいました。このアルバムは彼女への追悼でもあります。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈フルートのための作品集 第2集〉
セレナード ニ長調/フルート・ソナタ/三重奏曲 [瀬尾和紀/児玉光生/上野真]BEETHOVEN, L. van: Flute Works, Vol. 2 (Kazunori Seo, Mitsuo Kodama, Makoto Ueno)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:8.573570
CD価格:1,900円(税込)
瀬尾和紀が吹くベートーヴェンの「フルートのための作品集」第2集。アルバムのメインは1796年頃に作曲された「セレナーデ Op.41」で、本来はフルートとヴァイオリン、ヴィオラのために書かれた作品です。20代後半、リヒノフスキー侯爵の支援により生活が安定したベートーヴェンの気持ちが反映されているのか、全曲を通して明るい曲想が漲る快活で美しい作品です。 第1楽章冒頭のおどけたフルートの旋律は、これから始まる曲の展開に期待を抱かせ、第2楽章のメヌエット、緊迫感に彩られた第3楽章を経て、曲中で一番長い変奏形式の第4楽章へと続きます。この楽章はベートーヴェンの腕の見せ所であり、美しい旋律が巧みな変奏で彩られます。弾むような第5楽章、序奏を伴う終楽章と、楽章の配置も見事です。 10代のベートーヴェンが書いたピアノ三重奏曲も各楽器が活躍する意欲的な作品。また、フルート・ソナタ変ロ長調はベートーヴェンの作品であるかは不明ですが、聴きどころに満ちた曲。第2楽章のポーランド風のリズムは当時の流行を感じさせます。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
弦楽四重奏曲 第2番・第3番 [エリアス弦楽四重奏団]SCHUMANN, R.: String Quartets Nos. 2 and 3 (Elias String Quartet)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:ALPHA280
CD価格:2,475円(税込)
エリアス弦楽四重奏団のアンサンブル名はメンデルスゾーンのオラトリオ「エリア」のドイツ語呼称からとられたもの。1998年、マンチェスターのノーザン音楽大学で結成され、クリストファー・ローランド博士に師事、そのほかアルバンベルク四重奏団やジョルジュ・クルターク、アンリ・デュティユーなどにも師事し、活動を始めるやいなや世界中で高く評価されています。 彼らは既に、ウィグモアホールでの「ベートーヴェン弦楽四重奏曲」全曲録音をリリースしていますが、今作は彼らが特別な感情を抱いているというシューマンの四重奏曲。「これらの曲には作曲家の個人的心情が反映されていて、作品の全てにニュアンスが溢れている」と語る彼らの演奏はとても魅力的です。
収録作曲家:
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エルガー(1857-1934):
チェロ協奏曲
ピアノ五重奏曲
ため息(チェロと管弦楽編) [ヘッカー/ヴィトマン/マッキャロル/ザクセ/ヘルムヒェン/アントワープ響/デ・ワールト]ELGAR, E.: Cello Concerto / Sospiri / Piano Quintet (M.-E. Hecker, C. Widmann, D. McCarroll, Sachse, Helmchen, Antwerp Symphony, de Waart)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:ALPHA283
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ、ツヴィッカウ生まれのチェリスト、マリー=エリザベス・ヘッカーが演奏するエルガーのチェロを含む作品集。これまでにALPHAレーベルからはシューベルトのピアノ三重奏曲/アルペジョーネ・ソナタとブラームスのチェロ・ソナタをリリース。この2作で見事な共演を披露したピアニストのヘルムヒェンとは、今回の「ピアノ五重奏」でも息のあった演奏を繰り広げています。 他の奏者たちにも注目。2018年夏に来日が予定されているヴァイオリニスト、カロリン・ヴィトマンを始め、錚々たるメンバーです。メインであるチェロ協奏曲ではエド・デ・ワールトが指揮するアントワープ交響楽団を従え、息をのむような緊張感に満ちた演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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Black is the Colour - 黒はあの人の好きな色
室内楽伴奏によるベリオ、ラヴェル、ファリャ歌曲集 [ステファニー/ラビリンス・アンサンブル]Vocal Music - BERIO, L. / RAVEL, M. / FALLA, M. de (Black is the Colour) (Stéphany, Labyrinth Ensemble)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:ALPHA384
CD価格:2,475円(税込)
1948年より開催されている「エクサン・プロヴァンス音楽祭」。オペラを中心に数多くの演奏会が行われる夏の風物詩です。1998年からは音楽祭に伴い「アカデミー」を開設、若い演奏家たちのマスタークラスや、創作オペラ、実験音楽などの刺激的なワークショップが実施され、新しい才能が発掘される場となっています。 ALPHAレーベルはこのアカデミーとコラボレーションを行っており、定期的に若い才能を見出していますが、2006年にアカデミーに参加したアンナ・ステファニーもその一人。彼女は早い時期からベリオのフォークソングに興味を抱き、この作品をベースにしたコンサートを企画していました。今回、素晴らしい「ラビュリント・アンサンブル」との共演で実現したレコーディングでは、ベリオとラヴェル、ファリャの作品を室内楽伴奏版で演奏。ベリオが要求する多彩な歌唱も含めた「言葉とイメージの融合」が図られた新感覚の作品として表出されています。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第6番
シンフォニエッタ [エストニア祝祭管/P. ヤルヴィ]SHOSTAKOVICH, D.: Symphony No. 6 / Sinfonietta, Op. 110b (Estonian Festival Orchestra, P. Järvi)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:ALPHA389
CD価格:2,475円(税込)
世界中のひのき舞台で強烈な存在感を放つだけでなく、NHK交響楽団の指揮者としても日本でおなじみとなった指揮者パーヴォ・ヤルヴィ。最近では父ネーメにも迫る風格を備え、ますます素晴らしい音楽を奏でています。 ヤルヴィのALPHAレーベル初登場となったこのアルバムは、彼の故郷における最高のオーケストラ「エストニア祝祭管弦楽団」とのショスタコーヴィチ。メインの第6番と、珍しい弦楽四重奏曲第8番の管弦楽版というプログラムは、オーケストラの実力を存分に堪能できる素晴らしい選曲です。
収録作曲家:
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スメタナ(1824-1884):
弦楽四重奏曲集 [エネルジエ・ノーヴェ四重奏団]SMETANA, B.: String Quartets Nos. 1 and 2 (Quartetto Energie Nove)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:CDS7817
CD価格:2,325円(税込)
スイスのルガーノを本拠地とし、プロコフィエフ、ヤナーチェクの弦楽四重奏曲での優れた演奏で知られる「エネルジエ・ノーヴェ四重奏団」。アンサンブル名の「エネルジエ・ノーヴェ」とは1918年にトリノで創刊された雑誌の名前で、当時のイタリアにおける政治や文化について鋭い批評が掲載されたことで知られており、彼らはその名前にふさわしいエネルギッシュな演奏を常に繰り広げています。 今作では取り上げたのはスメタナの作品。作曲者の自伝的作品ともいえる「わが生涯より」と、激しい感情表現で知られる「弦楽四重奏曲第2番」を中心に《売られた花嫁》からの2曲の舞曲を合わせたプログラムを見事に演奏、アンサンブルの力量を存分に示しています。
収録作曲家:
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ロースソーンと、希少な作品集 [ウィルキンソン/ターナー/ソレム四重奏団]
Vocal, Instrumental and Chamber Music - RAWSTHORNE, A. / STEVENS, H. (Rawsthorne and Other Rarities) (C. Wilkinson, J. Turner, Solem Quartet)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:DDA25169
CD価格:2,400円(税込)
ランカシャー州ハズリンデン出身の作曲家アラン・ロースソーンと彼の友人たちの作品集。もともとは歯医者を目指してたという彼、作曲家を志したのは20歳を過ぎてからでした。1925年にマンチェスター音楽大学に入学、チェロとピアノ、作曲を学び、卒業後はポーランドのザコパネへ行き、エゴン・ペトリにピアノを学び、短期間ベルリンにも留学し音楽の経験を積んだロースソーン、1932年にイギリスに帰国してから精力的に作曲を行い、1938年に開催されたロンドンの芸術音楽協会でのコンサートで「2台のヴァイオリンのための主題と変奏」が注目され、作曲家としての地位を確立しました。 このアルバムではロースソーンの作品だけでなく、他の珍しい作品も聴くことで、20世紀前半のイギリス音楽の潮流を知ることができます。
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ファイト(1806-1864):
〈弦楽四重奏曲集 第2集〉
弦楽四重奏曲 第3番・第4番 [ケルテス四重奏団]VEIT, W.H.: String Quartets (Complete), Vol. 2 (Kertész Quartet)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:TOCC0409
CD価格:2,175円(税込)
19世紀の始め、オーストリア=ハンガリー帝国(オーストリア帝国)によって支配されていたチェコの小さな村リトムニェジツェに生まれたファイト。法律家を目指し、15歳の時にプラハへ行きますが、2年後に相次いで両親を失い、家からの支援を失ってしまいます。そこで彼は得意とする音楽で生活の糧を得ることを決め、様々な楽器の演奏法を独学で習得し、プライヴェート・レッスンに励みました。法律の勉強も続け、1831年にはプラハ市役所の職員になりましたが、音楽も続け、ピアノ教師の他、弦楽四重奏団でも演奏、この演奏会のために作曲した弦楽四重奏曲が人気を獲得したことで、作曲家への道が開けたのです。 チェコにおける初期ロマン派音楽の先駆者と言えるファイト、彼の作品にはベートーヴェンからドヴォルザークに至る音楽の変遷が宿っています。
収録作曲家:
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発売日:2018年06月22日
CD価格:2,400円(税込)
カナダ、モントリオール出身のサミー・ムーサ。モントリオール大学で作曲を学び、チェコに留学、フィンランドではマグヌス・リンドベルイにも学んでいます。最近は指揮も始め、自作だけでなく様々な作品を演奏し好評を得ています。彼の作品はどれもエネルギッシュで、時には暴力的な響きを帯びています。 このアルバムではウィーン放送交響楽団とケント・ナガノが指揮するベルリン=ドイツ交響楽団が彼の作品を演奏、注目度の高さが伺えます。
収録作曲家:
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Fantasies Brillantes - 華麗なる幻想曲集 [ダンブリーネ/エーゲ]
Flute and Guitar Recital: Dambrine, Sylvie / Ege, Marcel - PUJOL, M.D. / BORNE, F. / SHANKAR, R. / LEGNANI, L. (Fantasies Brillantes)
発売日:2018年06月22日
NMLアルバム番号:EOS234200-2
CD価格:2,080円(税込)
ナントで生まれたフルーティスト、シルヴィー・ダンブリーネ。パリ国立音楽院を経て、名手オーレル・ニコレに師事。以降、チューリヒ・バロック・アンサンブルやチューリヒ歌劇場管弦楽団を始め、様々なアンサンブルで演奏活動を続けてきた人です。一方、ギターのエーゲは「EOSギター四重奏団」のメンバー。ブリュッセルで生まれ、チューリヒで学びながら、フラメンコ・ギターの演奏にも活発に取り組んできました。 その2人によるこのアルバムは、スペイン出身の名ギタリスト、プホールやレニャーニなどの多彩な作品を収録。とりわけラヴィ・シャンカールの「魅惑の夜明け」でのオリエンタルな響きは秀逸です。
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EOS Guitar Quartet [EOSギター四重奏団]
Guitar Quartets - VIVALDI, A. / STRAVINSKY, I. / FARKAS, F. / BOCCHERINI, L. / ROSSINI, G. / EGE, M. (EOS Guitar Quartet)
発売日:2018年06月22日
NMLアルバム番号:EOS234200-4
CD価格:2,080円(税込)
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コジェルフ(1747-1818):
3つのスコットランド風ピアノ三重奏曲 [トリオ1790]KOŽELUCH, L.: Keyboard Trios, P. IX:41, 44 and 45 (3 Scottish Piano Trios) (Trio 1790)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:555035-2
CD価格:1,800円(税込)
ボヘミアで生まれ作曲家デビューを果たしたあと、ウィーンに移りピアニストとしても活躍したコジェルフ。楽譜出版業を始めたり、モーツァルトの死を受けてオーストリア帝室宮廷楽長と宮廷作曲家の職を引き継ぐなど、大きな名声を手に入れました。残された作品の数も多く、ピアノ三重奏曲は60曲以上が出版されています。 このアルバムで聴けるのは1798/99年に出版された40曲の中の3曲。この時期、エジンバラの出版者ジョージ・トムソンがウィーンで活躍する作曲家たちに「スコットランド民謡に基づく作品」を依頼し、ベートーヴェンやハイドンがこれに応え数多くの歌曲を書きましたが、このコジェルフの三重奏曲もそのプロジェクトに属するもの。親しみやすい旋律に満たされた美しい作品です。
収録作曲家:
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シエッラ(1953-):室内楽作品集
カンディンスキー
クラリネット・ソナタ
同じオブジェクトを見るための33方法 [コンティニュアム]SIERRA, R.: Kandinsky / Clarinet Sonata / 33 Ways to look at the same object (Continuum)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:8.559849
CD価格:1,900円(税込)
プエルトリコ生まれの作曲家、シエッラの室内楽作品集。若い頃からカリブ海の伝統音楽に惹かれ、西洋音楽との融合を試み続けることで知られるシエッラですが、最近では伝統音楽以外の分野から素材を取ることにも興味を抱いており、このアルバムに収録されている「カンディンスキー」は、タイトル通り、ロシアの画家カンディンスキーの抽象画に触発された感覚的な組曲。 トラック11ではサルサのリズムも登場。シエッラらしい作品として仕上がっています。この作品が完成する前、2002年には同じく画家ターナーに触発された「ターナー」も書き上げたシエッラ。絵画と音楽の融合によって生まれる音の追求に余念がありません。 連弾のための「Formas de~」はシエッラの室内楽の中で最長の曲。シエッラと長年コラボレーションをしているアンサンブル「コンティヌム」の2人のメンバーのために書かれた特別な作品です。
収録作曲家:
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パガニーニ、彼の音楽、彼の楽器 [プロティーノ/ハーゲン/メーラ]
PAGANINI, N.: Terzetto / Guitar Sonata No. 33 / Sonata concertata (His Music, His Instruments) (G. Plotino, C. Hagen, M. Mela)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:CDS7795
CD価格:2,325円(税込)
パガニーニの室内楽作品を、彼の時代の楽器で楽しむ1枚。ヴァイオリンの名手として知られたパガニーニですが、実はギターもこよなく愛し、ヴァイオリンとギターのアンサンブル作品も数多く作曲しています。 このアルバムでは冒頭に「ヴァイオリンとチェロ、ギターのための三重奏曲」が演奏されていますが、使用されたのは全て18世紀に製作された貴重な楽器です。ストラディヴァリのチェロは、日本財団が所有する銘器でクレメンス・ハーゲンに貸与されています。また、ヴァイオリンのプロティノが演奏するのは1742年のグァルネリ、メーラのギターは1797年のオリー製。これらの素晴らしい楽器が紡ぎだす美しい音色を、超絶技巧とともに存分に味わえる特別なアルバムです。
収録作曲家:
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PANDORA'S BOX [スン/アルディッティ弦楽四重奏団]
Chamber Music (String Quartet) - SAUNDERS, R. / MASON, B. / BEDFORD, L. / ZORN, J. (Pandora's Box) (S.M. Sun, Arditti Quartet)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:WWE1CD20421
CD価格:2,100円(税込)
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Sanh - Musik ist überhaupt nicht, sondern geschieht …
室内楽作品集
(ベルトラン/ブラームス/ラング) [トリオ・キャッチ]Chamber Music (Clarinet Trio) - BERTRAND, C. / BRAHMS, J. / LANG, B. (Sanh - Musik ist überhaupt nicht, sondern geschieht …) (Trio Catch)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:WWE1CD20431
CD価格:2,560円(税込)
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ペルト(1935-):
ANIMA
(サクソフォン四重奏曲と編曲集) [アレア・サクソフォン四重奏団]PÄRT, A.: Saxophone Quartet Works and Arrangements (Anima) (Alea Saxophone Quartet)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:WWE1CD20437
CD価格:2,400円(税込)
世界中で高い人気を誇るアルヴォ・ペルトの作品をサクソフォン四重奏用に編曲した注目のアルバム。ペルトとサックスは意外な取り合わせのようにも思いますが、19世紀中頃にアドルフ・サックスによって考案された楽器「サックス」の音色を聞いたベルリオーズが「神秘的な鐘の振動にも似ている」と評したこともあり、実際に聴いてみると、実に雰囲気豊かで作品に沿うものであることに気が付きます。 タイトルの「ANIMA」とはラテン語の空気、魂、精神の意味を持つ言葉です。
収録作曲家:
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レイヘルソン(1961-):
〈ピアノ曲と室内楽作品集 第1集〉 [アスタショヴァ/クニャーゼフ/リフシッツ/ボロディン四重奏団]RAYKHELSON, I.: Piano and Chamber Music, Vol. 1 (Astashova, Kniazev, Lifschitz, Borodin Quartet)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:TOCC0315
CD価格:2,175円(税込)
Toccataレーベルからジャズを含む異色のアルバムをリリースする作曲家レイヘルソン。彼の賛同者は数多く、中でもユーリ・バシュメットの指揮による「ジャズ組曲」は発売当時、大きな話題となりました。このアルバムは小編成の作品が収録されていますが、リフシッツやクニャーゼフなど名だたる演奏家も参加しており、レイヘルソンの作品の人気度が伺えます。ピアノ三重奏曲の冒頭は泣かせるメロディで始まりますが、少しずつ複雑な響きを纏い崩壊していくところがレイヘルソンの持ち味です。
収録作曲家:
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ロソウスキ(1878-1962):
室内楽作品とユダヤの歌 [ゼルコヴィツ/パヒト/キャロウェイ/グルーバー/ピッツバーグ・ユダヤ音楽祭の音楽家たち]ROSOWSKY, S.: Chamber Music with Yiddish Songs (Zelkowicz, Pacht, Calloway, Gruber, Musicians of the Pittsburgh Jewish Music Festival)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:TOCC0479
CD価格:2,175円(税込)
Toccataが進めるシリーズ「ロシアのユダヤ音楽」シリーズ第4集は、ユダヤ民族音楽協会の創設メンバーとして活躍したソロモン・ロソウスキの作品で構成されています。リガ生まれのソロモンはユダヤ教社会の指導者的役割を担うハッザーンであり、作曲家としてだけでなく、モスクワ・ユダヤ劇場の音楽監督として、多くの恵まれないユダヤ人音楽家たちの活動の場を作るために尽力した人です。 ソロモンの作品には聖書の言葉から近代音楽まで様々な要素が取り入れられており、郷愁に満ちた旋律は聴き手の心に強い印象を残します。「ユダヤの歌」はシンプルかつ明快な音楽で書かれていますが、聖書から題材を取った「ヤコブとラケル」組曲では哀しみに満ちた部分から賑やかな部分まで多彩な音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
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ロバーツ(1934-):
〈室内楽と器楽作品集〉
ヴァイオリンとピアノのための奇想曲
独奏ピアノのための「墓」
弦楽五重奏曲 [スケアヴェズ/チャドウィック/マクレー/クロイツェル四重奏団]ROBERTS, J.D.: Chamber and Instrumental Music (Skaerved, Chadwick, MacRae, Kreutzer Quartet)
発売日:2018年05月25日
NMLアルバム番号:TOCC0487
CD価格:2,175円(税込)
英国の作曲家ジェレミー・デイル・ロバーツの作品集。幼い頃にヴォーン・ウィリアムズとフィンジの音楽に触れ音楽家の道を志したというロバーツ。英国王立音楽院と、アイオワ大学で音楽を学び作曲家としてデビュー。その作品は世界中で演奏され大きな評判を呼びました。2004年には生誕70周年を記念し、ロンドンのパーセル・ルームでアンサンブル・ロンターノによる演奏会が行われるなど、英国の人々から高く尊敬されています。伝統的な調性とモダニズムの間で揺れ動く彼の作品は、牧歌的な時もあれば、野性的なエネルギーに満ちている時もあり、その多彩な表現は全く予測がつかず、聴き手にエキサイティングな感動を与えています。 このアルバムに集結している演奏家たちは、ロバーツと長年に渡って共同作業を行っており、この録音でもリハーサルから最終編集まで全ての面で関わっています。
収録作曲家:
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マルトー(1874-1934):
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第2番 Op.9
ソプラノと弦楽四重奏のための8つの歌曲集 Op.19b [デエ/イサシ四重奏団]MARTEAU, H.: String Quartet Works (Complete), Vol. 1 - String Quartet No. 2 / 8 Mélodies (Deshayes, Isasi Quartet)
発売日:2018年04月27日
NMLアルバム番号:555128-2
CD価格:2,475円(税込)
フランス出身、スウェーデンに帰化したヴァイオリニスト、アンリ・マルトーの弦楽四重奏曲全集がスタート。第1集には弦楽四重奏曲第2番と、マルトーの代表作とも言える「8つの歌曲集」が収録されています。 Op.19の歌曲は彼がドイツから追放され、スウェーデン国王の庇護のもと、スウェーデンで暮らしていた1915年から1917年にかけて作曲された曲集で原曲は弦楽合奏の伴奏が付けられています。ヴラディグエロフによるピアノ版も存在しますが、こちらは弦楽四重奏の伴奏が施されており、弦のふくよかな響きと、カリーヌ・デエの美しい声が見事な調和を見せています。 イサシ弦楽四重奏団は作曲家アンドレス・イサシの名を冠し、2009年に設立されたアンサンブル。19世紀フランス作品を中心に、ロマン派から現代音楽をレパートリーの中心にしています。
収録作曲家:
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A SPAN OF TIME
ジュリアン・ロイド・ウェバーの芸術
[4枚組BOX]JULIAN LLOYD-WEBBER – A SPAN OF TIME (4-CD Box Set)
発売日:2018年04月27日
CD 4枚組BOX価格:2,900円(税込)
イギリスのチェロ奏者ジュリアン・ロイド・ウェバー(1951-)。父ウィリアム・ロイド・ウェバーと兄アンドルー・ロイド・ウェバーは作曲家、妻ジアシンはチェロ奏者という音楽ファミリーの一員です。イギリスや北欧の小品を得意とする彼は、このBOXに収録されているイギリスの小品集(CD2)では、自らイギリス室内管弦楽団を指揮しながらチェロを演奏。指揮者としても才能を発揮しました。また、編曲家としても知られており、父ウィリアムの作品をはじめ、様々な曲を独奏用、もしくは二重奏用に編曲することで、曲の新たな魅力を引き出すとともに、知られざる曲の美しさを伝えています。 CD4のヴィヴァルディは、2014年に病のため、惜しくもチェロ奏者としての引退を発表した彼のチェリストとしての最後の録音となりました。
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ドッツァウアー(1783-1860):
フルートとオーボエ四重奏曲集 [アンサンブル・ピラミッド]DOTZAUER, F.: Flute and Oboe Quartets (Pyramide Ensemble)
発売日:2018年04月27日
NMLアルバム番号:TOCC0421
CD価格:2,175円(税込)
現在、ドッツァウアーの名前はチェロのための「113の練習曲」で知られています。世界中のチェロを学ぶほとんどの人が用いるとされるこの教則本は、ドッツァウアーが並ぶもののないチェロの名手であったことを伝えています。しかしドッツァウアーはチェロの技術のみに長けていたわけではなく、作曲家としても数多くの作品を残しました。 このアルバムに収録された四重奏曲は、モーツァルトを思わせる品の良さを持つとともに、独奏楽器には高い技術が求められた見事な作品です。
収録作曲家:
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ガル(1890-1987):
〈室内楽作品集 第3集〉
ピアノ四重奏曲 変ロ長調 Op.13
ヴァイオリンとピアノのための3つのソナチネ Op.71
ソナチネ ヘ長調 [ケルテシュ/ブレイキー/ナッシュ/ブリッグス]GÁL, H.: Chamber Music, Vol. 3 - Piano Quartet / Sonatinas Nos. 1-3 (Kertész, Blakey, C. Nash, S.B. Briggs)
発売日:2018年04月27日
NMLアルバム番号:TOCC0433
CD価格:2,175円(税込)
ウィーン近郊に生まれ、ウィーン大学で音楽学を専攻したガル。ユダヤ系であったため、ナチスの迫害を逃れ、後半生はイングランドに移住し教師、指揮者として活躍しました。彼は同時代の作曲家シェーンベルクよりも、ブラームスを終生尊敬し続け、その作風も伝統的であり、半音階的和声などもほとんど用いることはありませんでした。 このアルバムには初期、中期、円熟期の3つの時代の室内楽作品が収録されており、これらのどの曲にも、彼が追求し庇護していたロマン派の作風が漂っています。特有の旋律美と抒情的なアプローチがガルの持ち味です。
収録作曲家:
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オブライエン(1882-1968):
〈室内楽作品全集 第1集〉
ピアノ三重奏のためのソナタ 第1番・第2番
ピアノ三重奏のための2つのワルツ [カルニッツ/ヴォルポフ/ポリャンスキー]O'BRIEN, C.: Chamber Music (Complete), Vol. 1 (Kalnits, Volpov, Poliansky)
発売日:2018年04月27日
NMLアルバム番号:TOCC0464
CD価格:2,175円(税込)
英国イーストボーンで生まれ、エディンバラに移住。スコットランドの旋律を縦横に駆使した美しい作品を残したオブライエンの室内楽作品集。既にリリースされている管弦楽作品集とピアノ曲集に続く全集録音です。 2曲のピアノ三重奏曲は、明朗な管弦楽作品に比べると内省的で荘厳な雰囲気を宿しており、ブラームスとエルガーの影響も感じられます。それに比べ“2つのワルツ”はリラックスした曲想の中に陰影ある響きを組み合わせた郷愁溢れる作品です。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
弦楽五重奏曲(管弦楽版)
マーラー(1860-1911):
交響曲 第10番 アダージョ [タッシェン・フィルハーモニー/シュタンゲル]BRUCKNER, A.: String Quintet (arr. for orchestra as Chamber Symphony) / MAHLER, G.: Symphony No. 10: I. Andante (Die Taschenphilharmonie, Stangel)
発売日:2018年03月30日
NMLアルバム番号:ETP008
CD価格:1,950円(税込)
ミュンヘンをベースに活躍しているタッシェン・フィルハーモニーは、1918年にシェーンベルクによって設立された「私的演奏家協会」をモデルとしており、最小限のメンバー(12人から20人)でベートーヴェンからマーラー、現代音楽まで演奏するというアンサンブルです。 基本的にはシュタンゲル自身の編曲により「大編成の作品を小さくして」演奏していますが、今回のアルバムでは、ブルックナーの弦楽五重奏曲を管弦楽版にした拡大した版を取り上げ、全く新しいアプローチを聴かせます。一方、おなじみのコンパクトな編成で演奏されたマーラー第10番では、透明感溢れる清々しい響きが耳に残ります。
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クルーク:室内楽作品集
弦楽六重奏曲
ピアノ四重奏曲 [リノス・アンサンブル]KRUG, A.: String Sextet / Piano Quartet (Linos Ensemble)
発売日:2018年03月23日
NMLアルバム番号:555030-2
CD価格:1,920円(税込)
ハンブルクで生まれ、父親からピアノの手ほどきを受けたというクルーク。1868年からライプツィヒ音楽院に在籍し、カール・ライネッケの指導を受けた後、シュテルン音楽院でエドゥアルト・フランクに師事、そのままピアノ教師として後進の指導にあたり、1881年にはアルノルト・クルーク合唱協会を設立するなど、音楽教師、合唱指揮者として素晴らしい活躍をしました。その傍ら、彼はメンデルスゾーンやブラームスと言ったドイツ伝統の作風を汲む重厚な作品を書きましたが、残念ながらその作品はほとんど知られることはありませんでした。 このアルバムに収録されている「弦楽六重奏曲」だけは、ドレスデン音楽院よりアルフレート・シュテルツナー賞を受賞、その時に審査員を務めていたフェリックス・ドレーゼケに絶賛されたという作品です。
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ボッケリーニ(1743-1805):
ギター五重奏曲集[3枚組BOX]BOCCHERINI, L.: Guitar Quintets (Tokos, Danubius String Quartet) [3-CD Box Set]
発売日:2018年03月23日
CD 3枚組価格:3,900円(税込、送料無料)
マドリードの有力な音楽愛好家・ギター演奏者であったベナベン伯夫人のために作られたギター五重奏曲。当時の華やかなスペイン王朝をしのばせるギターの音色をハンガリーのギター奏者トコシュの演奏でお楽しみ下さい。1曲だけ収録された弦楽五重奏曲G.275は第3楽章が「ボッケリーニのメヌエット」として知られるあの超有名曲です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈フルートのための作品集 第1集〉
3つの二重奏曲(フルートとファゴット編)
二重奏曲/セレナード [瀬尾和紀/ガロワ/児玉光生/瀬﨑明日香/小峰航一]BEETHOVEN, L. van: Flute Works, Vol. 1 (Kazunori Seo, Patrick Gallois, Mitsuo Kodama, Asuka Sezaki, Koichi Komine)
発売日:2018年03月23日
NMLアルバム番号:8.573569
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェン初期の作品の中でも取分けシンプルに書かれた器楽作品。瑞々しく明るく快活なベートーヴェンも悪くありませんか?(瀬尾和紀) ベートーヴェンの二重奏曲は、おそらく創作活動の最初期に作曲されたと考えられています。もともとはクラリネットとファゴットのために書かれていますが、様々な楽器に置き換えられることも多く、このアルバムではフルートとファゴットが実にのどかな世界を描き出しています。WoO26の二重奏曲は1792年の作品。流麗な旋律が特徴的なアレグロ、軽やかなメヌエットと短いながらも充実した内容を持つ小品です。1796年に作曲された「セレナード」はフルートとヴァイオリン、ヴィオラという珍しい編成による7楽章からなる作品。各楽器の対話が楽しい明朗な美しさを持っています。日本を代表するフルーティスト瀬尾は演奏だけでなく、編曲も行い、作品の魅力を丁寧に伝えています。
収録作曲家:
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ベッティネッリ(1913-2004):
〈室内楽作品集〉
三重奏曲/インプロヴィゼーション/2つの楽章他 [トリオ・ベッティネッリ/ペルジーニ/ピアネッツォーラ/カスター/ドゥシオ/フィッコ]BETTINELLI, B.: Chamber Music - Piano Trio / Improvvisazione / 2 Movimenti (Trio Bettinelli, Perugini, Pianezzola, Custer, Dusio, Ficco)
発売日:2018年03月23日
NMLアルバム番号:8.573836
CD価格:1,900円(税込)
イタリア、ミラノに生まれた作曲家ベッティネッリ。同年代のダッラピッコラやペトラッシほどの知名度は獲得できなかったものの、「オペラの地」で育まれた鋭い感覚から、数多くの声楽作品をはじめ、独特の調性感を持つ7曲の交響曲や管弦楽曲を残しました。 20世紀初頭、イタリアで発展した「器楽曲のイディオム」に則って書かれた室内楽作品も多岐に渡り、弦楽四重奏曲や、あらゆる楽器を組み合わせた二重奏曲、声楽を組み合わせた曲など、楽器の持つ可能性の探求に余念がありませんでした。とりわけ、ギターを用いた曲はすばらしく、このアルバムに収録されている「声とギターのための抒情的二重奏」で囁くように響くギターの音色は、歌の言葉を完全に引き立てています。
収録作曲家:
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ソッリマ(1962-):
4つのストリングス
(弦楽四重奏曲集) [アルケミア四重奏団]SOLLIMA, G.: Zobeide / Sonnets et Rondeaux / Viaggio in Italia / Africa (4 Strings) (Alkemia Quartet)
発売日:2018年03月23日
NMLアルバム番号:CDS7800
CD価格:2,325円(税込)
現代イタリアの作曲家ジョヴァンニ・ソッリマの弦楽四重奏曲集。名手ヤニグロにチェロを学んだソッリマはチェリストとして活躍する傍ら、ミニマル・ミュージックやロック、ジャズなど様々な音楽素材を用いた独自の作風を持つ作品も数多く発表しています。 この弦楽四重奏曲集も、バッハやダウランドと言った古風な作品に現代的要素を融合させた即興的で自由な音楽です。なかでも1994年に書かれた「アフリカ」はこの演奏が世界初演であり、ソッリマ自身が絶賛するダイナミックで官能的な演奏が繰り広げられています。
収録作曲家:
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エイムズ・ピアノ四重奏団
完全録音集 1989-2000[8枚組BOX] [エイムズ・ピアノ四重奏団]DORIAN RECORDINGS, 1989-2000 (COMPLETE) (The Ames Piano Quartet)
発売日:2018年03月23日
NMLアルバム番号:DSL-90908
CD 8枚組価格:5,100円(税込、送料無料)
1976年に結成された「エイムズ・ピアノ四重奏団」。創立メンバーは全てアイオワ州立大学の教員であり、ロマン派から近現代の作品まで幅広いレパートリーを持ち、アメリカをはじめ全世界で演奏活動を行い、録音にも積極的に携わったことで知られています。2012年の春、ピアニストのディヴィッドとヴァイオリニストのダーリントンの引退に伴い、30年以上に渡る四重奏団の歴史に幕を下ろしました。このBOXは彼らのDORIANレーベル録音の集大成です。
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ロイター(1900-1985):
室内楽・歌曲・ピアノ作品集 [アンドレアス&アンナ・バインハウアー/ロット/シュパイデル]REUTTER, H.: Violin Sonata / 4 Lieder / Dance Suite / 3 Gesänge / Epitaph für Ophelia (Andreas and Anna Beinhauer, M.-E. Lott, S. Speidel)
発売日:2018年03月16日
NMLアルバム番号:C5336
CD価格:2,475円(税込)
1900年、ドイツのシュトゥットガルトに生まれた作曲家ロイター。ミュンヘンで音楽を学び、23歳の頃には既に作曲家としての才能を認められていましたが、バーデン・バーデンでヒンデミットに出会ったことで活躍の場が開けました。指揮者、ピアニストとしてヒンデミットの作品を初演したり、自作の演奏を行ったりしながら、1932年にはフランクフルト音楽大学で作曲科の教授に就任、数多くの後進を育て上げました。一番の功績は1968年、シュトゥットガルトでフーゴー・ヴィルフ・アカデミーを創立したことでしょう。 ロイターの作品は、初期はブルックナーやプフィッツナーを思わせる後期ロマン派の様式で書かれていますが、次第にバルトークやストラヴィンスキーの影響が感じられる「新古典派」の作風に近づいていきます。このアルバムでは、ロイターの初期から晩年までの作品を網羅。最も知られる「ヘルダーリンの詩による歌曲」も含まれています。
収録作曲家:
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Violon2ello [ハンス=ヘニング&ライナー・ギンツェル]
Cello Duo Recital: Ginzel, Hans-Henning / Ginzel, Reiner - BACH, J.S. / CHOPIN, F. / ROMBERG, B. / MIEG, P. / LEE, S. / ELGAR, E. (Violon2ello)
発売日:2018年03月16日
NMLアルバム番号:SM272
CD価格:2,080円(税込)
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ルーマニア狂詩曲
(エネスコ/バルトーク) [アパップ/ケトラー/アンサンブル・ラロ]Chamber Music - ENESCU, G. / BARTÓK, B. (Rhapsodie Roumaine) (G. Apap, Ketler, Ensemble Raro)
発売日:2018年03月16日
NMLアルバム番号:SM277
CD価格:1,950円(税込)
最近、注目を浴びているチェリスト、ベルンハルト・直樹・ヘーデンボルクが所属するアンサンブル・ラロ。日本でも積極的にコンサートを行い、アグレッシヴな演奏を聴かせることで知られています。 今回取り上げるのは、とりわけ彼らが得意とする東欧の2人の作曲家、エネスコとバルトーク。「ルーマニア狂詩曲」のタイトル通り、民族色豊かな作品が並びます。エネスコの「ルーマニア狂詩曲」はもともと管弦楽のために作曲されましたが、当アルバムでは現代作曲家トーマス・ウォリーがピアノ四重奏にアレンジした版を使用。小回りの利く軽妙な風情が原曲の魅力を引き立てています。
収録作曲家:
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イディル・ビレット・アーカイブ
LPオリジナルス・エディション[14枚組BOX]IDIL BIRET LP ORIGINALS EDITION (1959-1986) (14-CD Box Set)
発売日:2018年02月23日
CD 14枚組価格:5,550円(税込、送料無料)
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第8番-第10番 [シレジアン弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 8, 9 and 10 (Silesian String Quartet)
発売日:2018年02月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD241
CD価格:2,325円(税込)
21世紀になって急速に注目が高まったヴァインベルク(発端は2010年のブレゲンツ音楽祭で、彼の作品が集中的に演奏されたことだとも言われています)。一時期は「悲劇の作曲家」として悲惨な生涯ばかりにスポットが当てられていましたが、最近はショスタコーヴィチの親友としてのヴァインベルクや、彼の「ほんの束の間、晩年の幸せな時間」も知られるようになりました。 17曲ある弦楽四重奏曲は、作品年代によって違った作風をみせていますが、1950年代に書かれたコンパクトな第8番、古典的な形式を持つ第9番と第10番の3曲は「ヴァインベルク作品の中でも聴きやすい曲」といわれています。演奏するシレジアン弦楽四重奏団はポーランドを代表するアンサンブル。ヴァインベルクの心情を確かに伝えています。
収録作曲家:
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発売日:2018年02月23日
CD価格:2,100円(税込)
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シュテール(1874-1967):
〈室内楽作品集 第2集〉
ピアノ三重奏曲 ホ長調 Op.16
低声、ピアノとチェロの伴奏による3つの歌曲 Op.21 [キートン/レロフス/コッホ/シチリアーノ]STÖHR, R.: Chamber Music, Vol. 2 - Piano Trio / 3 Songs (Keeton, L. Roelofs, S. Koch, M. Siciliano)
発売日:2018年02月23日
NMLアルバム番号:TOCC0446
CD価格:2,175円(税込)
コルンゴルト、シェーンベルク、ツェムリンスキーと同じく、ウィーン世紀末に活躍し、アメリカに亡命した作曲家、音楽理論家リヒャルト・シュテールの室内楽作品集第2集。第1集(TOCC-210)ではチェロとピアノのデュオを聴くことができましたが、第2集では、もう少し編成の大きい「ピアノ三重奏曲」と歌曲を聴くことができます。 美しく雄大な楽想を持つ「ピアノ三重奏曲」は、ベートーヴェン、シューベルトといったウィーンのロマン派の伝統の中に位置する曲です。第2楽章の憂鬱な雰囲気はブラームスを思わせます。4年後に書かれた「3つの歌曲」はコルンゴルトを思わせる甘美で抒情的な歌。チェロのゆったりとした響きが歌声を引き立てています。
収録作曲家:
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発売日:2018年02月23日
LP価格:4,640円(税込、送料無料)
CD盤(YAR25670)からの抜粋。より良い音を求めるため、180グラムの重量盤、かつ45回転というオーディオ・マニア向けに仕上げた1枚。
収録作曲家:
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マセソン(1970-):
ヴァイオリン協奏曲他 [ドッジ/ストリックリング/ザウアー/カラー・フィールド四重奏団/シカゴ響/サロネン]MATHESON, J.: Violin Concerto / String Quartet / Time Alone (Dodge, Strickling, Sauer, Color Field Quartet, Chicago Symphony, Salonen)
発売日:2018年02月23日
NMLアルバム番号:YAR25670
CD価格:2,720円(税込)
1970年、アイオワ州に生まれた作曲家マセソンの作品集。2005年から2007年にニューヨークのニューミュージック・ニュー・フェスティヴァルのエグゼクティヴ・プロデューサーを務め、その後、2009年9月よりロサンゼルス・フィルのコンポーザー・フェローシップ・プログラムのディレクターを務めています。彼の作品はシカゴ交響楽団やアルバニー交響楽団をはじめ、数多くのオーケストラ、アンサンブルで演奏されており、アメリカ国内で高い人気を獲得しています。 このアルバムには2011年にエサ=ペッカ・サロネンの指揮、ベアード・ドッジのヴァイオリンで世界初演された「ヴァイオリン協奏曲」と、2015年に演奏された2つの作品を収録。アイデア豊かな楽想に彩られた作品を、素晴らしい演奏と音質で楽しむことができます。
収録作曲家:
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マイヤー(1812-1883):
ピアノ四重奏曲集 [マリアーニ・ピアノ四重奏団]MAYER, E.: Piano Quartet in E-Flat Major / Piano Quartet in G Major (Mariani Piano Quartet)
発売日:2018年01月26日
NMLアルバム番号:555094-2
CD価格:1,800円(税込)
1812年、フリードランド薬局を経営する父ヨハンと母ヘンリエッタのもとに生まれたエミーリエ・マイヤー。5歳でピアノを始め才能を発揮するも、早くに母を亡くしたため、兄弟たちの面倒も見なくてはならないなど苦難の少女時代を送りました。28歳の時に頼りにしていた父も亡くし、生活のために拠点をシュチェチンに移し、そこでカール・レーヴェから作曲のレッスンを受けたことで、曲作りを始め、1942年に最初の作品を書き上げてからは優れた作曲家として出版社Bote&Bockから作品を出版。ベルリンを中心に脚光を浴びました。 このピアノ四重奏曲は以前リリースされた「ピアノ三重奏曲集」(555029)と同じく、シューマンを思わせるロマンティックな響きに満たされています。
収録作曲家:
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発売日:2018年01月26日
CD価格:1,800円(税込)
幼い頃より神童としてウィーンの音楽界に君臨したコルンゴルト。10代ですでに優れたオペラ作曲家として評価され、20代で世界的評価を獲得。数多くの称号を授与されるまでになりますが、ナチスの迫害を受けアメリカに亡命。映画音楽の作曲家として活躍するも、それは決して彼自身の意に沿うものではありませんでした。第二次世界大戦後、ウィーンに戻ったコルンゴルトの人気はすでに下降していたものの、彼は再び「クラシック音楽」の作曲をはじめ、晩年になって、ヴァイオリン協奏曲や交響曲などのいくつかの名作を書き上げました。 「弦楽のための交響的セレナード」もその時代の作品で、郷愁と憧憬あふれる美しい旋律を持っています。もう1曲の弦楽六重奏曲は幸福だった10代に書かれた作品。ここでは指揮者ローデによって弦楽オーケストラに拡大されたヴァージョンで演奏されています。
収録作曲家:
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ダニエルプール(1956-):
弦楽四重奏曲 第5番-第7番 [プリットマン/デルレイ弦楽四重奏団]DANIELPOUR, R.: String Quartets Nos. 5-7 (Plitmann, Delray String Quartet)
発売日:2018年01月26日
NMLアルバム番号:8.559845
CD価格:1,900円(税込)
アメリカで活躍する作曲家ダニエルプールの弦楽四重奏曲集。このアルバムに収録された3曲は、2004年から2014年までの11年間に渡って地中海で作曲されました。第5番と第6番のテーマは「棄てること」。ダンテの詩句をタイトルにした第5番は、“彼がいつも人生に迷った時にはイタリアに旅行して、気持ちにリセットをかける”様子が描かれています。第6番はハイドンの「告別」のように、奏者が一人ずつ舞台を去っていくという趣向で書かれており、ベートーヴェンの「告別」のメロディもかすかに引用されています。第7番には、過去作品の第3番を補完する意味合いが持たされており、第4楽章ではソプラノ独唱が詩篇の言葉を歌います。抒情的な作風で知られるダニエルプールらしい、ロマンティックで豊かな感情に満たされた3つの作品です。
収録作曲家:
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タフレシプール(1974-):
協奏曲「ペルシアン・エコーズ」
Lucid Dreams ‐ 明晰夢
イヤーニング・イン・C [ダッローリオ/イギリス室内管/ラハバリ]TAFRESHIPOUR, A.M.: Persian Echoes / Lucid Dreams / Yearning in C (Dall'Olio, English Chamber Orchestra, Rahbari)
発売日:2018年01月26日
NMLアルバム番号:8.579023
CD価格:1,900円(税込)
イランを代表する作曲家、タフレシプールの作品集。エキゾチックな旋律が持ち味の彼の作品は、西ヨーロッパの音楽文化とイランの魅力的な音楽を融合させ、時にはシューマンのように夢幻的で、バルトークのように闊達な雰囲気を持っています。イランにとっても初となる「ハープ協奏曲:ペルシアン・エコーズ」はタイトルの通り、西洋と東洋の伝統を受け継いだもので、風が鳴らすような繊細なハープの調べを包み込むオーケストラの不思議な音色はとても魅惑的です。広大な砂漠の中に舞う音が描写された「エイラス」、ハープの即興演奏を伴う「Lucid Dreams」、タフレシプールの子供時代の思い出が反映されているという「イヤーニング・イン・C」。儚くも美しい音楽集です。
収録作曲家:
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VOICES OF DEFIANCE
20世紀の弦楽四重奏曲集
ウルマン/ショスタコーヴィチ/ラクス [ドーヴァー四重奏団]String Quartets - ULLMANN, V. / SHOSTAKOVICH, D. / LAKS, S. (Voice of Defiance) (Dover Quartet)
発売日:2018年01月26日
NMLアルバム番号:CDR90000-173
CD価格:2,160円(税込)
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発売日:2018年01月26日
CD価格:2,100円(税込)
全ての奏者がピリオド楽器を操るイギリスのアンサンブル「ボックスウッド&ブラス」がresonusレーベルに登場。デビューアルバムは、マンハイム楽派に属する作曲家フランツ・タウシュと、彼を取り巻く作曲家たちの作品集です。 優れたクラリネット奏者としてマンハイムのオーケストラで演奏し、プロイセンの宮廷楽師としても活躍したタウシュは、優れた教師でもあり、ハインリヒ・ベールマンをはじめとした多くのクラリネット奏者を指導したことで知られています。古典派からロマン派への過渡期に書かれた彼の作品は、どれもサロン風の美しさを湛えながらも、その様式の変化はしっかり弟子たちに伝わっており、このアルバムに収録されたシュターミッツ、クルーセル、そして弟子のベールマンの作品と聴き比べることで、タウシュの果たした役割を知ることができます。クラリネットの美しい旋律も聴きどころです。
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発売日:2018年01月26日
CD価格:2,100円(税込)
1833年、英国の金管楽器奏者ジョン・ディスティンが4人の息子たちとともに結成した「ディスティン・ファミリー・クインテット」。すぐに大人気を博し、1844年にはパリにも演奏旅行を行います。ここで彼らはアドルフ・サックスと出会い、サックスが開発したばかりの楽器「サクソルン」に注目。アンサンブルに採用するとともに、翌年には会社を設立し、英国でサクソルンの代理販売を始めることとなります。現在ではほとんど耳にすることのない楽器ですが、当時は大流行しており、1850年代にはサクソルン・アンサンブルのコンクールも行われたほどです。 イギリスのピリオド楽器アンサンブル“プリンス・リージェント・バンド”は、忘れられた楽器であるサクソルンの音色を探求し、19世紀半ばのアンサンブルを完全に復興させることに尽力。このアルバムでその音色を存分に楽しむことができます。
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発売日:2018年01月26日
CD価格:2,100円(税込)
作曲当時に使われた楽器=ピリオド楽器を主体とするブラス・アンサンブル“プリンス・リージェント・バンド”による“スターリン体制の時代に抑圧された作曲家たちの作品”を集めたシリーズの第1集。1930年代のソビエトでは、スターリンの名の下に大粛清が行われ、数多くの外国人たちも追放されてしまいました。 このアルバムに登場する作曲家の一人ベーメは、1870年にドレスデンに生まれ、1897年にサンクトペテルブルクに移り、1934年までレニングラードで活躍しましたが、大粛清のあおりを受けロシア辺境の地、オレンブルクに追放され、そのまま行方がわからなくなってしまいました。当時は作品も全て無視されていましたが、最近になって再評価が進む作曲家です。 もう一人のエワルドはモスクワ音楽院で作曲を学ぶと同時に、ペテルブルク大学で建築を学んだ才人。ベリャーエフのサークルに属し、作品も多く残るなどベーメとは対照的な生涯を送った人です。
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ドジソン(1924-2013):
〈室内楽作品集 第3集〉
「3つの冬の歌」
「カウントダウン」
コールアングレ・ソナタ他 [パートン/ターンブル/ターナー/バージェス]DODGSON, S.: Chamber Music, Vol. 3 - Music for Oboe (R.A. Parton, J. Turnbull, E. Turner, L. Burgess)
発売日:2018年01月26日
NMLアルバム番号:TOCC0444
CD価格:2,175円(税込)
ロンドン生まれの作曲家ドジソンは、オペラや管弦楽作品、歌曲までほとんどのジャンルの作品を残しました。Toccataレーベルでの彼の室内楽作品のシリーズはこれが3作目にあたり、今作ではオーボエ作品をフィーチャーしています。オーボエの音色を存分に生かしたこれらの作品は、ブリテンやティペットの渋い作風を継承しており、晩秋から冬の景色を思わせる深い感情と優雅さで彩られています。
収録作曲家:
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弦楽のための音楽
ミュンヘン国際音楽コンクール課題曲集 [ミュンヘン国際音楽コンクール委嘱作品集]Chamber Music (Strings) - RIHM, W. / STAUD, J.M. / SHCHEDRIN, R. / SAWER, D. (Music for Strings - Commissioned Works for ARD Music Competition)
発売日:2018年01月12日
NMLアルバム番号:900715
CD価格:2,325円(税込)
ドイツ公共放送連盟(ARD)が主催するミュンヘンで行われている『ミュンヘン国際音楽コンクール』。その年によって開催部門が異なり、第1位を獲得するのが非常に困難なコンクールとしても知られています。課題曲には必ず現代作品が含まれており、コンテスタントたちは8分から12分の長さの「最新の作品」を演奏しなくてはならず、同時に、聴衆たちには“違った解釈による何種類もの世界初演の場に立ち会う喜び”が用意されています。 このアルバムには2004年から2016年までの課題曲について「第1位を獲得した奏者たちの演奏」が収録されており、エベーヌ四重奏団やタメスティなどの初々しい演奏を聴くことができます。
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発売日:2017年12月22日
CD価格:1,800円(税込)
現在、アルベルト・ディートリヒの名前は、かろうじて「F.A.E.ソナタ」の第1楽章の作曲家として知られるのみです。彼はブラームスの友人であり、またシューマンの作曲の弟子でした。その関係から前述の「F.A.E.ソナタ」が生まれたのですが、彼自身の作品はごくわずかが知られるのみで、ほとんど耳にする機会もありません。しかし最近では研究が進み、当時は称賛された音楽家であったことが証明されました。 このアルバムではチェロのための作品とピアノ独奏曲が収録されており、その個性豊かな作風を知ることができます。
収録作曲家:
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トーヴィ(1875-1940):
〈室内楽作品集 第2集〉
グルックの主題による変奏曲 Op.28
ピアノ五重奏曲 ハ長調 Op.6 [オームスビー・アンサンブル]TOVEY, D.F.: Chamber Music, Vol. 2 - Variations on a Theme by Gluck / Piano Quintet, Op. 6 (Ormesby Ensemble)
発売日:2017年12月22日
NMLアルバム番号:TOCC0226
CD価格:2,175円(税込)
イギリス出身のドナルド・フランシス・トーヴィー。幼いころからピアノと作曲を学び、ヒューバート・パリーに師事。1905年にはヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムの親友として、ヨアヒム四重奏団とともにブラームスの「ピアノ五重奏曲」を演奏したこともある人です。1911年度版のブリタニカ百科事典に“18世紀から19世紀の音楽”に関する項を書き上げたことや、バッハ作品、ベートーヴェンのピアノソナタの校訂などで、現在では音楽学者として知られていますが、彼自身も何曲かの作品を残しています。 作風は保守的でブラームスの影響が強く感じられますが、このアルバムの「ピアノ五重奏曲」は1時間ほどの長さを持つ雄大な作品。優れた作曲技法が見てとれます。もう1曲の「グルックの主題による変奏曲」は斬新な和声と古典的な佇まいが調和した作品です。
収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
弦楽四重奏曲
ピアノ五重奏曲 [ユンパネン/ダネル四重奏団]FRANCK, C.: String Quartet / Piano Quintet (Jumppanen, Quatuor Danel)
発売日:2017年11月29日
NMLアルバム番号:555088-2
CD価格:1,800円(税込)
ヴァインベルクの弦楽四重奏曲全集が高く評価されたベルギーの“ダネル弦楽四重奏団”が演奏するフランクの2曲の室内楽作品。どちらも晩年に書かれたもので「弦楽四重奏曲 ニ長調」は亡くなる前年に着手された最後の室内楽作品。ベートーヴェンやシューベルトの弦楽四重奏曲を念入りに研究し、自らの理想とする理念を追求した精緻な曲ですが、初演の際に初めて聴衆から喝采を浴びた成功作としても知られています。綿密に構成され、一つの主題を徹底的に展開していくやり方は、確かにベートーヴェンの後期作品にも通じています。 その少し前に作曲された「ピアノ五重奏曲」も循環形式が用いられた大作。あまりの晦渋さに、サン=サーンスが献呈を辞退した(無視した)というエピソードもありますが、曲全体はとても魅力的で、フランクの全作品の中でも演奏頻度の多い作品です。
収録作曲家:
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フランツ・ドップラー(1821-1883)&
カール・ドップラー(1826-1900):
〈フルート作品全集 第5集〉DOPPLER, F. and K.: Flute Music (Complete), Vol. 5 (Arimany)
発売日:2017年11月29日
NMLアルバム番号:C5299
CD価格:2,025円(税込)
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ルトスワフスキ四重奏団 : 2016 [ルトスワフスキ四重奏団]
MARKOWICZ, M.: String Quartet No. 4 / KWIECIŃSKI, A.: [P|PE(s)] / MYKIETYN, P.: String Quartet No. 3 (Lutosławski Quartet)
発売日:2017年11月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD233
CD価格:3,525円(税込、送料無料)
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ドヴォルザーク(1841-1904):
〈ピアノ三重奏曲集 第2集〉
ピアノ三重奏曲 第1番・第2番 [テンペスト三重奏団]DVOŘÁK, A.: Piano Trios, Vol. 2 (Tempest Trio) - Nos. 1 and 2
発売日:2017年10月27日
NMLアルバム番号:8.573723
CD価格:1,900円(税込)
名手イリヤ・カーラーがメンバーを務めるテンペスト三重奏団の演奏によるドヴォルザーク。このアルバムは、第1集(8.573279)の第3番と第4番“ドゥムキー”の素晴らしい演奏を凌駕するほどの熱演であり、若きドヴォルザークの溌剌とした姿を克明に伝えています。 1875年に作曲された第1番は、シューベルトのように長調と短調がめまぐるしく交代する、少し憂鬱な旋律で始まります。あまり演奏される機会の多くない作品ですが、全体にみなぎるボヘミアの雰囲気はいかにもドヴォルザーク。情熱的な第2番は、考え抜かれた構成を持つ非常に完成度の高い作品。曲の最後はト長調で輝かしく終わります。
収録作曲家:
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発売日:2017年10月27日
CD 4枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
ドイツロマン派の作曲家フォルクマンの弦楽四重奏曲とピアノ三重奏曲集。若い頃にシューマンと出会い、また円熟期にはブラームスとも親交を持っていたというフォルクマンらしく、その作品にも2人の影響が強く表れています。6曲ある弦楽四重奏曲は、どれもブラームスを思わせる充実した作風で書かれており、マンハイム弦楽四重奏団はゆるぎない解釈で、これらの作品の真価を示しています。 2曲のピアノ三重奏曲は、フォルクマンの比較的初期の作品ですが、1850年頃に作曲された「ピアノ三重奏曲 変ロ長調」はフランツ・リストやハンス・フォン・ビューローを魅了し、ヨーロッパでも高い人気を誇った作品としても知られています。
収録作曲家:
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ブルンス (1904-1996):
管楽器のための室内楽作品集 [グロッセ/バイアー/フォイクト/ケーニヒシュタット/ユ・スンクウォン/ベルリン放送響ウィンド・ソロイスツ]BRUNS, V.: Chamber Music For Woodwinds (Grosse, Baier, A. Voigt, Königstedt, Sung Kwon You, Berlin Radio Symphony, wind soloists)
発売日:2017年10月27日
NMLアルバム番号:C5327
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
サンクトペテルブルク近郊、フィンランドの都市オリッラでドイツ人の両親のもとに生まれた作曲家ブルンス。ドイツで最初のピアノレッスンを受け、工科大学に進学したものの、音楽への情熱断ちがたく、レニングラード音楽院に入りなおしファゴットを学びました。1927年にはレニングラード国立歌劇場の第2ファゴット奏者に任命され10年以上活動しますが「ドイツ人である」ことを理由にソ連から追放、その後は軍隊に召集されながらも、ベルリンで活動。演奏家としてだけでなく作曲家としても素晴らしい業績を残しました。 彼は生涯に6曲以上の交響曲、20曲以上の独奏楽器のための協奏曲や、いくつかのバレエ曲など多彩な作品を書き、現在でもしばしば演奏されています。この2枚組では、多数の室内楽曲の中からファゴットを中心とした作品をセレクト。どれもファゴットのユーモラスな音色が生かされています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ホルン三重奏/クラリネット五重奏曲
(P.クレンゲルによるピアノ独奏版) [C. ウィリアムズ]BRAHMS, J.: Trio for Violin, Horn and Piano / Clarinet Quintet (arr. P. Klengel for piano) (C. Williams)
発売日:2017年10月27日
NMLアルバム番号:GP749
CD価格:1,950円(税込)
録音が普及する前の時代、オーケストラや歌劇などの大編成の作品を楽しむには、演奏会に出かけていくか、小編成に編曲された楽譜を元に、自身、もしくは親しい人々と共に「実際に演奏する」他、方法はありませんでした。そこで各出版社は作曲家や編曲家たちに「編曲版」を依頼。これらは飛ぶように売れ、人々は思い思いに音楽を楽しんだのです。シューマンやブラームスも自身の作品を数多く編曲していますが、需要に供給が追い付かなかったため、信頼する友人や家族にも自作の編曲を依頼、数多くの作品が世に出回ることになりました。 パウル・クレンゲルは名チェリスト、ユリウス・クレンゲルの兄であり、ピアニスト、作曲家としても高名だった上、ブラームスと親しかった出版社ジムロックの「お抱えアレンジャー」。ブラームス自身もクレンゲルの編曲の出来ばえを高く評価しており、この2作品も絶妙にピアノ独奏へと置き換えられています。
収録作曲家:
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SHANGHAI MOZART DREAM [ハン・シャオメイ/ザールブリュッケン放送響/スウェンセン]
MOZART, W.A.: Horn Concerto No. 3 / Divertimento No. 15 (Shanghai Mozart Dream) (Xiaoming Han, Saarbrücken Radio Symphony Orchestra, Swensen)
発売日:2017年10月27日
NMLアルバム番号:OC1805
CD価格:2,475円(税込)
1980年、中国中央管弦楽団の首席ホルン奏者に就任し、1985年からはザールブリュッケン放送管弦楽団の首席ホルン奏者となったハン・シャオメイ。彼の父親ハン・インハンもジュネーブ国際ホルン・コンクールで優勝した名手であり、シャオメイが10歳の時には演奏会で共演も果たしています。 このアルバムでは、彼の仲間たちであるザールブリュッケン放送交響楽団のメンバーたちと共演。ホルン協奏曲では堂々と、室内楽作品では親密な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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シュルマン(1924-):
〈室内楽作品集 第3集〉
ピアノ四重奏曲 第1番・第2番
Two Violins
セレナード [ビーヴァー/パーク/ヴィジャヤン/マウラー/ルー/コルジェフ]SCHURMANN, G.: Chamber Music, Vol. 3 - Piano Quartets Nos. 1 and 2 / Serenade / Two Violins (Beaver, Park, Vijayan, L. Maurer, T. Loo, Korzhev)
発売日:2017年10月27日
NMLアルバム番号:TOCC0336
CD価格:2,175円(税込)
東インド諸島に生まれ、1981年からはアメリカを拠点に活躍しているイギリス系オランダの作曲家シュルマン。これまで2枚の室内楽作品がTOCCATAレーベルからリリースされており人気を博しています。 第3集では2曲のピアノ四重奏曲と、初期の作品「セレナード」そして最新作の「Two Violins」を収録。ヴァイオリン独奏による「セレナード」はブリテンを思わせる抒情性を携えた意欲的な作品。その抒情性は最新作にも変わらず発揮されており、不思議な美しさを醸し出しています。
収録作曲家:
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エンゲル(1868-1927):
〈室内楽作品と民謡集〉
2つのヴァイオリン小品 Op.20
神秘的なアダージョ Op.22
組曲「悪霊」Op.35/3つのユダヤの歌他 [キャロウェイ/デアルメイダ/サミュエルズ/アンダイ/マンリケス/オヘダ]Vocal and Chamber Music: ENGEL, J. / KAPLAN, I. / ZHITOMIRSKY, A. (Chamber Music and Folksongs) (R. Calloway, DeAlmeida, R. Samuels, Manriquez)
発売日:2017年10月27日
NMLアルバム番号:TOCC0343
CD価格:2,175円(税込)
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カバレフスキー(1904-1987):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番 [ステンハンマル四重奏団]KABALEVSKY, D.B.: String Quartets Nos. 1 and 2 (Stenhammar Quartet)
発売日:2017年09月29日
NMLアルバム番号:555006-2
CD価格:1,800円(税込)
20世紀初頭のソ連における「最も成功した作曲家の一人」がカバレフスキーです。モスクワ音楽院でミャスコフスキーに作曲を師事、学生作曲家創造集団に入会し、第二次世界大戦中は数多くの愛国的な歌曲を作曲、1940年にソ連共産党に入党。何度もジダーノフ批判にさらされそうになるも、うまく切り抜け「ソ連公認」の作曲家として政府のために寄与しました。そのため、彼の作品はあまり前衛的ではないとされています。 この弦楽四重奏曲も洗練された趣きを持つ聴きやすいメロディが特徴ですが、ところどころに斬新な部分や民謡風なメロディがあり、特に大戦後に書かれた第2番では、ショスタコーヴィチを思わせる悲痛な部分も感じられます。
収録作曲家:
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グリンカ(1804-1857):室内楽作品集
七重奏曲/悲愴三重奏曲/セレナード
3つのロシアの歌 [コンソルティウム・クラシクム]GLINKA, M.I.: Chamber Music - Septet / Trio pathétique / Serenade / 3 Russian Songs (Consortium Classicum)
発売日:2017年09月29日
NMLアルバム番号:777871-2
CD価格:1,920円(税込)
ロシア国民楽派の祖であり、後のロシア人作曲家たちに多大な影響を与えたミハイル・グリンカ。若い頃にはジョン・フィールドにピアノを習い、イタリアをはじめとしたヨーロッパの諸国で多くの知識を吸収するうちに、却って「ロシアの音楽」に目覚めたという彼の思想は、代表作《皇帝に捧げた命》や《ルスランとリュドミラ》などの歌劇として結実しました。 グリンカの室内楽曲は、ロシア的というよりはウィーン古典派の様式に則った作品が多いせいか、あまり知られているとは言えません。しかし耳にする機会の多い「悲愴三重奏曲」も含め、どれも仄暗い抒情を秘めた美しい曲です。注目は「3つのロシアの歌」によるピアノ三重奏曲。グリンカの死後の1880年代、ヘルマンによって編曲された珍しい作品です。
収録作曲家:
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オンスロウ(1784-1853):
〈弦楽五重奏曲集 第2集〉
弦楽五重奏曲 第10番・第22番 [エラン五重奏団]ONSLOW, G.: String Quintets, Vol. 2 - Nos. 10 and 22 (Elan Quintet)
発売日:2017年09月29日
NMLアルバム番号:8.573689
CD価格:1,900円(税込)
ロンドンでクラーマーにピアノを学び、パリではレイハに作曲を学んだオンスロウ。彼が活躍した時代は古典派からロマン派への過渡期であり、古典的な形式を保ちながらも、曲の中に新奇的なアイデアを盛り込み、とりわけ室内楽曲はシューマンやメンデルスゾーンに高く評価されました。 35曲ある彼の弦楽五重奏曲のほとんどはアマチュアの愛好家のために書かれたもので、演奏も比較的平易ですが、第10番はベートーヴェン風の味わいを持ち、第22番の遊び心たっぷりの曲想は明らかにシューベルトに影響を与えています。
収録作曲家:
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ブラウンフェルス(1882-1954):
弦楽四重奏曲 第1番&第2番 [アウリン四重奏団]BRAUNFELS, W.: String Quartets Nos. 1 and 2 (Auryn Quartet)
発売日:2017年09月29日
NMLアルバム番号:999406-2
CD価格:1,824円(税込)
このアルバムが最初にリリースされた1990年代の終わり頃、ヨーロッパを中心に「頽廃音楽=ナチスによって禁止された音楽」の復興が始まりました。このブームに乗って、コルンゴルトを始めとした何人かの作曲家が完全に再評価されましたが、ブラウンフェルスは残念ながら、あまり注目を浴びることはありませんでした。しかし最近になってヨーロッパを中心に復興が進み、数多くのアルバムがリリースされています。 この弦楽四重奏曲集も、ずっと廃盤になっていましたがブームの一環によって再リリースとなりました。後期ロマン派の作風による極めて美しい音楽です。
収録作曲家:
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フランツ・ドップラー(1821-1883)&
カール・ドップラー(1826-1900):
〈フルート作品全集 第4集〉 [アリマニー]DOPPLER, F. and K.: Flute Music (Complete), Vol. 4 (Arimany)
発売日:2017年09月29日
NMLアルバム番号:C5298
CD価格:2,025円(税込)
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エブラハムセン(1952-):
弦楽四重奏曲 第1番「10の前奏曲」 他 [アンサンブル・ミッドヴェスト]ABRAHAMSEN, H.: String Quartet No. 1, "10 Preludes" / 6 Pieces (Ensemble MidtVest)
発売日:2017年09月22日
NMLアルバム番号:8.226091
CD価格:2,475円(税込)
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発売日:2017年09月22日
CD価格:2,240円(税込)
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発売日:2017年09月22日
CD価格:2,100円(税込)
イギリスを中心に活躍する“ラウティオ・ピアノ・トリオ”。18世紀~19世紀の知られざる作品を中心とした革新的なプログラムを用意し、ピリオド楽器とモダン楽器の双方を用いた魅惑的な演奏で高く評価されています。2013年に彼らはイスラエル、テルアビブの博物館で歴史的楽器を用いたモーツァルトのピアノ三重奏全曲演奏を行ったのを皮切りに、メンデルスゾーンやバッハの作品を演奏し好評を博しています。 このアルバムでは1795年製のフォルテピアノの復元楽器が用いられています。
収録作曲家:
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発売日:2017年09月22日
CD価格:2,100円(税込)
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発売日:2017年09月22日
CD価格:2,240円(税込)
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発売日:2017年09月22日
CD価格:2,100円(税込)
バルトークとクルターク、2人のハンガリーの作曲家の作品(RES10167)で劇的な演奏を聴かせたサイモン・スミス。このアルバムでは、同じくハンガリーの作曲家コダーイとドホナーニのアンサンブル作品を鮮やかに演奏しています。 エルネー・ドホナーニは以前、ドイツ名のエルンスト・フォン・ドホナーニが知られていましたが、最近はハンガリー名のエルネーが一般的です。作品自体はブラームスの流れを汲んだドイツ風の雰囲気をもっており、とりわけこの「セレナード」は古典的な作風で書かれていますが、最終楽章はかなり激しく情熱的で演奏も困難なことで知られています。スミスを中心とした奏者たちの息詰まるような演奏が魅力的です。
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ラ・チェトラ・コンソート
エルミタージュのイタリア・バロック音楽 [ゲネヴァイン]Chamber Music (Flute) - GALUPPI, B. / GIORDANI, T. / TITZ, A.F. / PAISIELLO, G. (Italian Rococo at The Hermitage) (Genewein, La Cetra Consort)
発売日:2017年09月22日
NMLアルバム番号:SM258
CD価格:1,950円(税込)
ロシア、サンクトペテルブルクにある国立美術館「エルミタージュ」。18世紀にエカテリーナ2世がドイツから美術品を買い取り、自身専用の展示室が建てられたのがコレクションの始まりです。最初は一般公開されていませんでしたが、1863年からは市民たちも観覧できるようになり、また十月革命以降は、貴族たちが所有していたコレクションも集められ、より規模が大きくなりました。また、エカテリーナ2世は美術館だけでなく、劇場も併設し、ここでは夜ごと素晴らしいオペラや演奏会が上演されました。イタリアからもガルッピやジョルダーニら、著名な音楽家たちがエカテリーナ大帝の宮殿に赴き、時には宮廷楽長として女王に仕え、イタリア様式の作品を数多く演奏しました。 このアルバムでは、フルート奏者ゲネヴァインの研究結果をもとに、エルミタージュに鳴り響いたであろうイタリア・バロックの名曲を再現。当時の音楽界の分布を知ることができる興味深いアルバムです。
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The Sound Of The Horn
ミシャ・グロイル(ホルン) [グロイエル/フー・スンヨン]Instrumental and Chamber Music (Horn) - BEETHOVEN, L. van / WIDMANN, J. (From Beethoven to Present - The Sound of the Horn) (Greull, Seung-Yeun Huh)
発売日:2017年09月22日
NMLアルバム番号:SM268
CD価格:2,080円(税込)
1993年からチューリヒ・トーンハレ管弦楽団の首席ホルン奏者を務めるミシャ・グロイルのアルバム。音楽家の両親のもとで幼い頃から音楽に親しみ、父親からピアノのレッスンを受けたというグロイルは、11歳の時にモーツァルトのホルン協奏曲を聴き、ホルン奏者の道を選びました。幼い頃にはブラームスが住んでいたチューリヒの家を訪れ、一時期はブラームスがホルン三重奏を書いたバーデン=バーデンに住んでいたりと、グロイルにとって、ブラームスの三重奏は格別親しみのある作品だと語っています。 また彼は、シューマンの「アダージョとアレグロ」はホルン奏者にとっては宝石であり、ベートーヴェンの作品はまるで親密な夫婦の対話であるとも。イェルク・ヴィトマンの独奏曲もグロイルにとっては未知なる発見に富んだ曲。どれも演奏する喜びに満ち溢れています。
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ロスナー(1945-2013):
〈室内楽作品集〉
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 Op.18
ダンス・ア・ラ・モード Op.101
ファゴット・ソナタ Op.121
チェロ・ソナタ 第2番 [マコンバー/ノイマン/リッチモンド/カンプマイヤー/クーマン]ROSNER, A.: Chamber Music (Macomber, M. Neuman, Richmond, Kampmeier, Cooman)
発売日:2017年09月22日
NMLアルバム番号:TOCC0408
CD価格:2,175円(税込)
以前リリースされた交響曲第5番(8.559347)や、ピアノ協奏曲などの管弦楽作品ではかなりロマンティックな書法を見せていたロスナー。室内楽曲でもその筆致は冴え渡っています。活動の初期に書かれたヴァイオリン・ソナタ第1番は、平易で軽やかな新古典派風の作品。第1楽章での軽やかなリズム、抒情的な第2楽章、技巧的な第3楽章と、ソナタ形式の基本を押さえています。民謡風の味わいを持つ「ダンス・ア・ラ・モード」、ダンテの神曲からヒントを得たという「チェロ・ソナタ」、落ち着いた風情を持つ晩年の「ファゴット・ソナタ」と、幅広い音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
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ドジソン(1924-2013):
〈ギターによる室内楽曲集〉
Change-Ringers
「ディヴェルティスマン」
「ジョン・クレアの4つの詩」
「セレヴァンの物語」他
[メーラ・ギター四重奏団]DODGSON, S.: Guitar Chamber Works - Change-Ringers / Divertissement / 4 Poems of John Clare / The Selevan Story (Mēla Guitar Quartet)
発売日:2017年08月30日
NMLアルバム番号:8.573762
CD価格:1,900円(税込)
英国の作曲家スティーブン・ドジソン。ドジソンの父親は「不思議な国のアリス」の作者ルイス・キャロルの遠いいとこであることも知られています。幅広いジャンルの作品を書いていましたが、1950年代に名ギタリスト、ジュリアン・ブリームからアドヴァイスを受けたことがもとで、ギター作品の作曲をはじめました。ブリームは1952年にウィグモア・ホールで「ギターのための組曲」を初演し、以降ドジソンの作品を何曲も演奏しています。 このアルバムには世界初録音の「Change-Ringers」を含むギターと様々な楽器とのアンサンブル作品が収録されており、アンサンブルの中で引き立つギターの音色を存分に楽しませてくれます。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
〈ピアノ連弾のための編曲集 第4集〉(日本語解説付)
交響曲 第2番/序曲集
「コンチェルト・シュトック」 [エッカーレ・ピアノ・デュオ]SCHUMANN, R.: Arrangements for Piano Duet, Vol. 4 (Eckerle Piano Duo) - Symphony No. 2 / Overtures / Concertstück
発売日:2017年08月30日
NMLアルバム番号:8.572880
CD日本語解説付き価格:1,900円(税込)
現代のような録音技術がなかった時代、オーケストラの演奏を聴くことができたのは一部の上流階級の人々に限られていました。そこで当時の出版社は、大編成の作品を家庭でも楽しめるように「ピアノの連弾用に編曲したオーケストラ作品」を次々に出版し、家庭やサロンでの需要に応えていました。 自身の作品の普及に力を注いでいたシューマンも、自作の交響曲や序曲を連弾用に編曲し出版を重ねました。もちろん自身が編曲しただけでなく、妻クララの助けを借りたり、時には自身の義理の弟(クララの父親違いの弟)バルギールや、名オルガニスト、プレッチュナーが編曲に携わりましたが、最終的にはシューマン自身が手を加え、連弾で演奏しても原曲に遜色ない仕上がりとなっています。 シリーズを通じて演奏しているのは2006年に創設された“エッカレ・ピアノ・デュオ”。連弾作品を精力的に演奏しているドイツ人フォルカーと日本人真理子の夫婦デュオです。
収録作曲家:
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発売日:2017年08月25日
CD価格:2,240円(税込)
オックスフォード出身の現代作曲家レノックス・バークリーの作品集。一時期パリに留学しナディア・ブーランジェのもとで学んでいたこともあってか、初期の作品にはフランス風の響きが漂っています。 世界初録音の作品を3曲収録したこのアルバムでは、パリの時代の作品から、晩年の十二音、無調の作品までが幅広くカバーされ、このユニークな作曲家の一面を知ることができます。
収録作曲家:
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発売日:2017年08月25日
CD価格:2,240円(税込)
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シェルプ(1894-1977):
クラリネットによる室内楽作品集 [ブッシュ・コレギウム・カールスルーエ]SCHELB, J.: Chamber Music with Clarinet (Busch Kollegium Karlsruhe)
発売日:2017年08月25日
NMLアルバム番号:TOCC0358
CD価格:2,175円(税込)
ドイツ、カールスルーエに拠点を置き活躍したヨゼフ・シェルプの作品集。シェルプは若いころからピアニストとして活躍しながら、曲を書いていましたが、1942年の爆撃で初期作品のほとんどを失ってしまいます。しかしその後、失われた時間を取り戻すかのように150もの作品を書き上たという作曲家です。 このアルバムにはヒンデミットとベルクから影響を受けたクラリネット作品を収録、1947年に書かれたリズム重視の新古典派風のクラリネット・ソナタから、調性が崩壊寸前の和声が用いられた“新ウィーン楽派”の香りを感じさせる1965年の四重奏曲まで、驚くほどに官能的なメロディとユーモアに満たされた4曲です。
収録作曲家:
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JOURNEY TO ALDEBURGH
ブリテンの室内楽作品と編曲集 [トーマス・ケンプ/チャンバー・ドメーヌ ]発売日:2017年07月21日
CD価格:2,240円(税込)
4曲の世界初演を含む、ブリテンの初期の作品と、ブリテンが編曲した彼の恩師フランク・ブリッジの作品を収録したエキサイティングなプログラムで構成された1枚。ブリテンが個人的にブリッジに師事していた時代から、ロンドンの王立音楽大学で学んでいた頃に書かれたこれらの作品は、マーラーやアルバン・ベルクら、先人の影響を受けつつも、独自の作風が模索されており、若きブリテンの目指した音を聴くことができます。また「シンフォニエッタ」は珍しいオリジナル・ヴァージョンで演奏されています。
収録作曲家:
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Enigmas
イギリスのピアノ独奏曲と室内楽曲 [ワイリー]Piano Recital: Wyllie, Elspeth - ELGAR, E. / LEIGHTON, K. / BOWEN, Y. / SACKMAN, N. / RUBBRA, E. (Enigmas)
発売日:2017年06月30日
NMLアルバム番号:DDA25145
CD価格:2,400円(税込)
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ラフテリー(1951-):
室内楽作品集 [アニマーレ・アンサンブル/バークリー・アンサンブル/ヒース四重奏団]RAFTERY, K.: Chamber Music (Animare Ensemble,Berkeley Ensemble, The Heath Quartet)
発売日:2017年06月30日
NMLアルバム番号:MSV28569
CD価格:2,400円(税込)
アメリカの作曲家ケヴィン・ラフテリーの作品集。1951年セントルイスに生まれ、カリフォルニア大学で作曲を学び、1989年からロンドンで活動。現在はニュー・ロンドン室内合唱団で歌い、アンサンブルではファゴットを演奏、またリッチモンド・コンサート・ソサエティの音楽監督も務めています。彼の作品はモダンでありながらもどこか抒情性を帯びた曲調が魅力的。このアルバムには4作品が収録されています。
収録作曲家:
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Intricate Web
ジョンソン:
作品集 [リクセンベルク/フィッツウィリアム弦楽四重奏団]JOHNSON, L.: String Quartets Nos. 1-3 / Reflections of an Eccentric English Artist (Intricate Web) (Lixenberg,Fitzwilliam String Quartet)
発売日:2017年06月30日
NMLアルバム番号:MSV77206
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
英国の作曲家リズ・ジョンソンの作品集。その作品は前衛的な響きを持っていますが、決して異端なものではなく、むしろ舞踊の世界では積極的に使われていることで知られています。合唱作品や独奏曲など、多彩な作品がありますが、この2枚組には室内楽作品が収録されており、複雑な楽想を持つ4つの弦楽四重奏曲を含む15曲が楽しめます。
収録作曲家:
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ファイト(1806-1864):
〈弦楽四重奏曲全集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第2番 [ケルテス四重奏団]VEIT, W.H.: String Quartets (Complete), Vol. 1 (Kertész Quartet)
発売日:2017年06月30日
NMLアルバム番号:TOCC0335
CD価格:2,175円(税込)
オーストリア領、レプニッツで生まれチェコで活躍した作曲家ファイトの作品集。幼い頃から音楽を学びたかったファイトですが、中学卒業時に両親を失い、音楽教師に支払うお金もなかったため、音楽は独学で勉強。プラハで哲学と法律を学び、22歳で卒業した時に弁護士になるか音楽家になるか躊躇った彼は、結局プラハの市役所で働く決断をします。しかし音楽も続け、交響曲、ヴァイオリン協奏曲、歌曲などを作曲。それらはすっかり忘れられてしまいましたが、4曲残された弦楽四重奏曲には、ベートーヴェンからドヴォルザークに至るチェコにおける初期ロマン派音楽の変遷を聴くことができます。
収録作曲家:
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トゥイッグ(1960-):
〈室内楽作品集〉
ハイドンの主題による幻想的変奏曲
弦楽四重奏曲 第1番/ピアノ四重奏曲
弦楽三重奏曲/ピアノ三重奏曲
[トゥイッグ/ワイルディング/竹ノ内博明/ブリッジ弦楽四重奏団/モンペリエ弦楽三重奏団]TWIGG, C.: Chamber Music (Twigg, Wilding, Hiroaki Takenouchi, Bridge String Quartet, Montpellier String Trio)
発売日:2017年06月30日
NMLアルバム番号:TOCC0387
CD価格:2,175円(税込)
英国のヴァイオリニスト、作曲家コリン・トゥイッグの作品集。彼は1978年に開催された「BBC Young Musician of the Year competition」のファイナリストとして注目を集め、以降はオーケストラと室内楽奏者として活躍しています。幼い頃、父がピアノで演奏するバッハとシューベルトの「未完成交響曲」を聴いて感銘を受けたというトゥイッグ。自身の作品も過去の作曲家へのオマージュが多く、どれも親しみやすい雰囲気を持っています。ピアノ三重奏曲と四重奏曲では日本気鋭のピアニスト、竹ノ内博明が参加しています。
収録作曲家:
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ノヴァコフスキ(1978-):作品集
Blood, Forgotten
弦楽四重奏曲 第1番「赦しの歌」
弦楽四重奏曲 第2番「祖父の歌」
おお、眠れ、私のために眠れ [オンドラチェク=ピーターソン/ヴォクサーレ弦楽四重奏団]NOWAKOWSKI, M.: Blood, Forgotten / String Quartets Nos. 1 and 2 / A Uśnijże mi, uśnij (Ondracek-Peterson, Voxare String Quartet)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:8.559821
CD価格:1,900円(税込)
過去3世紀に渡って、ポーランドの人々は酷い迫害を受けて来ました。20世紀になってもそれは変わらず、第二次世界大戦における残虐行為、半世紀も続いた共産主義の支配…しかし彼らは屈することなく、悲劇の後にもたくさんの美しい芸術を生み出しています。 ポーランド系アメリカ人作曲家ノヴァコフスキはもともとポーランドのホロコースト犠牲者のための音楽を書き、これらの事実を広く知らしめるための活動を行っていた人で、アルバム・タイトルの「Blood, Forgotten 」にも戦争の恐ろしさがありありと描かれています。その後、彼は2008年の夏、クラクフのサマーアカデミーで大作曲家ヘンリク・グレツキと会い、彼の生涯に大きな感銘を受けました。アメリカに戻ったノヴァコフスキはすぐさま弦楽四重奏曲第1番「赦しの歌」を書き上げます。そして2010年、グレツキの訃報を受け取ったノヴァコフスキは自身の弦楽四重奏曲第2番「祖父の歌」をグレツキの思い出に捧げました。最後に置かれた「子守歌」は希望と新しい命への想いが描かれています。
収録作曲家:
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ロマン(1971-):
〈室内楽作品集〉
エポエ/Diégesis/フランス風の3つの絵
Zootropías/バルトークへのオマージュ/夜想曲 [トリオ・アルボス/サンス/クノール]ROMÁN, A.: Chamber Music - Epojé / Diégesis / 3 Tableaux Français / Zootropías / Homenaje a Bartók / Nocturno (Trío Arbós, Sanz, Knörr)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:8.579007
CD価格:1,900円(税込)
スペインで活躍する作曲家アレハンドロ・ロマンの作品集。その作品はジャズとポピュラー音楽の両方の影響を受けており、このアルバムの作品にもその特徴が良く表れています。古代ギリシア語“エポケー(停止、保留などの意味を持つ言葉)”に由来する「エポエ」は印象派風の柔らかく流麗な旋律を持つ曲。「フランス風の3つの絵」はドビュッシーへのオマージュであり、作曲家の美に対する意識を音にした作品です。やはり古代ギリシャの言葉からインスパイアされた「Diégesis」、無限に動く図形を表現した「Zootropías」、など抽象的な言葉を巧みに音にした美しい音楽集です。
収録作曲家:
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CANTO FOR WINDS
20世紀~21世紀の管楽五重奏曲 [ルトスエアー五重奏団]Chamber Music - MASLANKA, D. / SZELIGOWSKI, T. / SAY, F. (Canto for Winds) (LutosAir Quintet)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD234
CD価格:2,325円(税込)
室内楽は、各奏者たちの才能と、同じ方向の音楽性、創造性、そして時には妥協も必要とする少人数の研ぎ澄まされたアンサンブルです。中でも木管五重奏曲は異なった音色と、多様な演奏技法、各々の楽器の特性の違いなど作曲家にとっても課題が多いジャンルです。 19世紀にはダンツィやレイハの作品などが知られますが、20世紀になってタファネルやニールセンなど何人かの作曲家が五重奏の作曲を試みるようになり、これに触発された作曲家たちが次々と争うように数多くの作品を生み出し始めました。このアルバムでは20世紀と21世紀の作品を2曲ずつ収録。斬新で実験的な響きを存分にお楽しみいただけます。
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DISCOVERIES [ポーリッシュ・チェロ四重奏団]
EECHAUTE, P. van: Pièce Sonate / WILKOMIRSKI, K.:Ballade and Rhapsody / MATZ, R.: Quartet in D Minor / PIATTI, A.: In vacanza (Polish Cello Quartet)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD237
CD価格:2,850円(税込)
ポーリッシュ・チェロ四重奏団はウッチとカトヴィツェの高等音楽院の卒業生たちをメンバーとし、2011年に創設されたアンサンブルです。この種のアンサンブルがこれまでになかったポーランドでは画期的なことで、活動初期からコンサートや音楽祭で大活躍をしています。2014年からはブロツワフの「ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック」のアンサンブルに認定され、一層の活躍を続けています。 4人のメンバーは「チェロ四重奏曲を恒常的なステージ作品にすること」という高い目標を持っており、そのために常にチェロ四重奏曲のレパートリーを探し、図書館や出版社のアーカイヴを求めて各地を訪問、忘れられた作品の発掘を続けています。また現代の作曲家たちともコラボレーションし、時にはジャズ・プレイヤーと共演するなど、その活動は多岐に渡っています。この彼らの初アルバムも、ポーランドの音楽市場において先駆けとなるものです。
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サティ(1866-1925):
ピアノ曲全集 第1集(新サラベール版) [ホルヴァート]SATIE, E.: Piano Works (Complete), Vol. 1 (New Salabert Edition) (Horvath)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:GP761
CD価格:1,950円(税込)
GRAND PIANOレーベルの新シリーズ「サティ・ピアノ曲全集」は2016年に出版された、フランスで100年以上もの歴史を持つ出版社サラベールの新版を用いての録音です。作品によっては世界初録音であったり、またこの改訂版での初録音であったりと、サティ好きの方にとっても大変興味深いアルバムです。 ホルヴァートが演奏しているのは、コジマ・ワーグナーが所有していた歴史的なエラール。サティが活躍していた当時の音色がそのまま蘇ります。作品は年代別に収録されており、初期にみられるショパンの影響を少しずつ脱し、精緻で独自の作風を開拓していく様子も手に取るようにわかる選曲です。
収録作曲家:
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アクア・トリニティ
水の薫り(礒絵里子、水谷川優子、水永牧子) [礒 絵里子(ヴァイオリン)、水谷川 優子(チェロ)、Cello 水永牧子(チェンバロ)]Chamber Music (Piano Trio) - BIZET, G. / CUI, C. / CORELLI, A. / LECLAIR, J.-M. / MOZART, W.A. / RAMEAU, J.-P. (Fragrance of Aqua) (Aqua Trinity)
発売日:2017年06月01日
NMLアルバム番号:MECO-1004
SACD-Hybrid価格:3,143円(税込、送料無料)
“アクア・トリニティ”のデビューアルバム!若手実力派演奏家として活躍中の礒絵里子(ヴァイオリン)、水谷川優子(チェロ)、水永牧子(チェンバロ)のトリオ・ユニット、「アクア・トリニティ」のデビューアルバム。グループ名は、メンバー全員が「Aqua=水」に由来する名前であり、「Trinity=三位一体」のごとく芳醇で真に昇華されたアンサンブルを醸成し、また器によって姿を変える「水」のようなユニットでありたいという願いをこめて命名されました。 美しく華麗なバロックの名曲から、映画音楽やピアソラ作品まで、モダン楽器と古楽器の稀有なトリオ・ユニットによる変幻自在のサウンドは圧巻です。
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ディーリアス(1862-1934)&
エルガー(1857-1934):
弦楽四重奏曲集 [ヴィリアーズ四重奏団]DELIUS, F.: String Quartet (original and revised versions) / ELGAR, E.: String Quartet (Villiers Quartet)
発売日:2017年05月26日
NMLアルバム番号:8.573586
CD価格:1,900円(税込)
エルガーとディーリアス、同時期に書かれた各々の弦楽四重奏曲は、どちらも第一次世界大戦の影響が色濃く感じられる、重厚で哀切な表情を持っています。開戦時、パリのすぐ南にある村に住んでいたディーリアスは、負傷した兵士や数多くの難民の姿を目の当たりにし酷く心を痛めました。その心情を、彼の家に巣をかけていたつばめに重ね合わせて作曲したのが、この弦楽四重奏曲の第3楽章とされています。後に弟子のフェンビーによって弦楽合奏に編曲された版も広く愛されています。現在では通常、1917年の改訂版が演奏されますが、ディーリアスは初稿版も破棄することなく、そのスケッチや断片が英国図書館に残されています。この録音のためにグレムリイはこれらを補筆し演奏可能な状態に仕立てることで、2つの稿の違いを比較していただけます。 同じころ、やはり戦争によって健康を損ねていたエルガーも、妻アリスの勧めで郊外に移り住むことで創作意欲を取り戻し、この弦楽四重奏曲を含む何曲かの大作を書き上げます。アリスはこの曲の第2楽章をとりわけ好み、彼女の葬儀の際にも演奏されました。
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Episodi [アダストラ・ピアノ三重奏団]
Chamber Music (Piano Trios) - VASKS, P. / COWELL, H. / SHCHEDRIN, R.K. / SCHOENFIELD, P. (Episodi) (Adastra Piano Trio)
発売日:2017年05月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD231
CD価格:2,325円(税込)
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈室内楽作品集〉
弦楽四重奏曲 第7番
ピアノ五重奏曲 [シレジアン弦楽四重奏団/サワイチク]WEINBERG, M.: String Quartet No. 7 / Piano Quintet (Silesian String Quartet, Sałajczyk)
発売日:2017年05月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD239
CD価格:2,325円(税込)
シレジアン弦楽四重奏団によるこのアルバムは、2019年のヴァインベルク生誕100年を記念して企画された「室内楽作品全集」(7CD)の第1作となるもの。 ヴァインベルクはワルシャワで生まれましたが、第二次世界大戦勃発時にソビエトに亡命、ショスタコーヴィチの知遇を得て作曲家として活躍する決意を固めました。その頃に書かれたのがピアノ五重奏曲 Op.18で、この作品には明らかに4年前に作曲されたショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲の影響も感じられるものの、ヴァインベルクが広く評価されるきっかけになりました。それに比べ、38歳の時に書かれた「弦楽四重奏曲第7番」はユダヤの旋律が用いられた、抒情的な作風を持つ、ショスタコーヴィチの影響から脱却したヴァインベルクの独創性が発揮された作品となっています。
収録作曲家:
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Unbound
現代の弦楽四重奏曲集 [ジャスパー弦楽四重奏団]Chamber Music - SHAW, C. / MAZZOLI, M. / GOSFIELD, A. / GREENSTEIN, J. / LANG, D. / DENNEHY, D. / HEARNE, T. (Unbound) (The Jasper String Quartet)
発売日:2017年05月26日
NMLアルバム番号:DSL-92212
CD価格:2,100円(税込)
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メイヤー(1812-1883):
ピアノ三重奏曲 Op.16 & Op.13
ヴァイオリンとピアノのための「ノットゥルノ」 [トリオ・ヴィヴェンテ]MAYER, E.: Piano Trios, Opp. 18 and 13 / Notturno, Op. 48 (Trio Vivente)
発売日:2017年05月19日
NMLアルバム番号:555029-2
CD価格:1,800円(税込)
ドイツ初期ロマン派時代にひっそりと存在した女性作曲家エミリー・マイヤー。薬剤師の父を持つ裕福な家庭に生まれ、幼い頃から音楽教育を受けましたが、当時はまだ作曲家としての才能が花開くことはありませんでした。しかし28歳の時に最愛の父を失い、深い悲しみに駆られたマイヤーは高名な作曲家レーヴェに教えを請い、自身を奮い立たせるかのように作曲に励み、8曲の交響曲を含む多くの作品を生み出したのです。1850年にはベルリンで自身の作品をメインにしたコンサートを開き、この時代には珍しい「女性作曲家」としての地位を確立、その評価は生涯変わることなく、幸せな作曲家人生を送りました。 このアルバムには代表作である2曲のピアノ三重奏曲と、美しい「ノットゥルノ」が収録されており、レーヴェが絶賛した“稀有な才能”から生まれた音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
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フランツ・ドップラー(1821-1883)&
カール・ドップラー(1826-1900):
〈フルート作品全集 第3集〉 [アリマニー]DOPPLER, F. and K.: Flute Music (Complete), Vol. 3 (Arimany)
発売日:2017年05月19日
NMLアルバム番号:C5297
CD価格:2,025円(税込)
全10巻からなる「ドップラー兄弟のフルート作品全集」の第3集。長年に渡ってドップラー作品の研究を続け、このプロジェクトの完成を目指すフルート奏者クラウディ・アリマニー自身の演奏を中心に、デュオ作品では日本の名手、工藤重典が共演、華麗なデュオを繰り広げています。フランツとカールの2人で演奏するために書かれたデュオ作品はどれもフルートの超絶技巧が用いられており、演奏家にとってもまさに腕の見せどころが満載です。 この第3集の収録曲は、ほとんどが世界初録音。当時の聴衆の好みに合わせ、流行の歌劇から取られたメロディを展開していく作品は、現代の聴き手の耳にも心地よい感触を残します。
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ドジソン(1924-2013):
〈室内楽作品集 第2集〉
ピアノ五重奏曲 第1番・第2番
弦楽五重奏曲 [アッバーテ/モンクス/ティペット四重奏団]DODGSON, S.: Chamber Music, Vol. 2 - 3 Quintets (Abbate, Monks, Tippett Quartet)
発売日:2017年05月19日
NMLアルバム番号:TOCC0357
CD価格:2,175円(税込)
ロンドン生まれの作曲家、スティーヴン・ドジソンの室内楽作品集第2集。第1集と同じく現代音楽を得意とするピアニスト、エマ・アッバーテがピアノを担当、イギリスで人気を誇るティペット四重奏団との親密なアンサンブルが楽しめる1枚です。ブリテンと並ぶほどの知名度を獲得するも、死後急速に忘れられてしまった作曲家であり、またギタリスト、ジョン・ウィリアムズの師であったことでも知られています。彼の作品にはショスタコーヴィチの音楽にも似た同時代作品への風刺と、時々はっとするような美しいメロディが聞こえてくるという、イギリス伝統の品の良さがバランス良く配合されています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
2台ピアノのためのソナタとピアノ五重奏曲 [デュオ・ダナコード/ハーバ四重奏団]BRAHMS, J.: Sonata for 2 Pianos, Op. 34bis / Piano Quintet (Duo D'accord, Hába Quartett)
発売日:2017年04月28日
NMLアルバム番号:OC1868
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
1864年、ブラームスは1曲の弦楽五重奏曲を作曲しました。しかし試演しても全く評価されずに終わり、彼はこの曲を破棄、出版もしませんでした。しかしブラームスはこの曲を「2台ピアノのためのソナタ」として作り変え好評を得ます。そして周囲の人々の勧めもあり、もう一度「ピアノ五重奏」として編曲。この版を1865年に出版し(前述の「2台ピアノのためのソナタ」も1871年に出版)親交のあったヘッセン方伯家の公子妃マリア・アンナに献呈しています。 このアルバムでは、マリア・アンナの曾孫にあたるライナー・フォン・ヘッセンがライナー・ノートを執筆。同じ素材で書かれた2曲が同じ日に演奏され、録音、リリースされる歓びについて語っています。既にOEHMSレーベルから多数のアルバムをリリースしているデュオ・ダコールとプラハ生まれの作曲家ハーバの名前を冠したハーバ弦楽四重奏団による密度の濃い演奏です。
収録作曲家:
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ゲーゼ(1817-1890):
〈室内楽作品集 第3集〉
弦楽八重奏曲 Op.17
弦楽四重奏の楽章 イ短調
弦楽四重奏曲 ヘ長調(未完成) [アンサンブル・ミッドヴェスト/デンマーク弦楽四重奏団]GADE, N.W.: Chamber Works, Vol. 3 - String Octet, Op. 17 / String Quartets (Ensemble MidtVest, Danish String Quartet)
発売日:2017年04月21日
NMLアルバム番号:555077-2
CD価格:1,920円(税込)
コペンハーゲンの楽器職人の家庭に生まれ育ったゲーゼは、最初ヴァイオリン奏者として活躍しますが、やがて作曲家を志します。しかし自作は国内で認められることなく、ゲーゼは自信作「交響曲第1番」をメンデルスゾーンに送り、ようやくライプツィヒで初演してもらうことができました。ゲーゼは生涯メンデルスゾーンに感謝していたといいます。 1848年に完成されたゲーゼの八重奏曲は、その前年に亡くなった恩人メンデルスゾーンの八重奏へのオマージュであろうと推測される曲。楽器編成やスタイルなどいくつかの要素が共有されています。2つの弦楽四重奏曲はどちらも習作で、完成には至っていませんが、ロマンティックな旋律に満たされた美しい曲です。
収録作曲家:
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タンスマン(1897-1986):
〈バレエ作品集〉
バレエ・ブッフ「六重奏曲」
バレエ「ブリック・ア・ブラック」 [ポーランド放送響/ボロヴィツ/ミフニェフスキ]TANSMAN, A.: Sextuor / Bric à brac [Ballet] (Polish Radio Symphony, Borowicz, Michniewski)
発売日:2017年04月21日
NMLアルバム番号:777987-2
CD価格:2,640円(税込)
若い頃から舞台音楽に魅了されていたというタンスマン。例えば、1916年に作曲したアリストファネスの「女の平和」のための音楽はポーランド、ウッチの劇場で上演されました。次にタンスマンが手掛けたのは、フランスの小説家アレクサンドル・アルヌーの小説に基づいたバレエ「六重奏曲」でした。こちらはE.T.A.ホフマンを思わせるロマンチックな物語で各楽器がまるでダンサーのように活躍します。この曲は1923年に初演されタンスマンに大きな成功をもたらしました。次の「ブリック・ア・ブラック」は母の死という悲しみを乗り越え、1935年に完成されましたが、第二次世界大戦の勃発により初演が延期され、1958年11月にようやく初演を迎えました。こちらもポーランド舞曲を愛したタンスマンらしい活発で賑やかな音楽です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
弦楽四重奏曲 第3番
クラリネット五重奏曲 [ニュージーランド弦楽四重奏団/キャンベル]BRAHMS, J.: String Quartet No. 3 / Clarinet Quintet (New Zealand String Quartet, J. Campbell)
発売日:2017年04月21日
NMLアルバム番号:8.573454
CD価格:1,900円(税込)
1875年に作曲、翌年に出版されたブラームスの弦楽四重奏曲第3番は、曲想の明るさと入念な楽曲構成が特徴です。この時期のブラームスは、創作にほぼ20年を要した“交響曲第1番”の最後の追い込みに掛かっていましたが、並行していくつかの室内楽曲にも着手、まずピアノ四重奏曲第3番の手直しを完成させ、この弦楽四重奏曲第3番にとりかかりました。曲全体が密接な関連性を持ち、変奏曲形式の終楽章では、第1楽章の素材が使われるなど、ブラームスならではの緻密な作品です。「クラリネット五重奏曲」は、一度は創作意欲を失ったブラームスがクラリネットの名手ミュールフェルトに出会ったことで、意欲を取り戻し、一気に書き上げたことで知られる晩年の名作です。 演奏しているニュージーランド弦楽四重奏団は、2015年に創立28周年を迎えた老舗のアンサンブル。メンデルスゾーンなどの古典派から譚盾(タン・ドゥン)などの現代曲まで、幅広いレパートリーを持ち、ニュージーランド国内で各々が後進の指導にあたりながら、世界中で演奏会を開催し、聴衆を魅了し続けています。 ニュージーランド弦楽四重奏団によるブラームス:弦楽四重奏曲 第1番&第2番・・・8.573433
収録作曲家:
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タネーエフ(1856-1915)
ボロディン(1833-1887):
ピアノ三重奏曲 [デルタ・ピアノ三重奏団]TANEYEV, S.I.: Piano Trio, Op. 22 / BORODIN, A.P.: Piano Trio (Delta Piano Trio)
発売日:2017年04月21日
NMLアルバム番号:8.573561
CD価格:1,900円(税込)
ニコライ・ルビンシテインに師事し、保守的でありながらも美しいメロディを駆使した作品を書いたタネーエフ。指導者としても優れており、モスクワ音楽院ではスクリャービンとラフマニノフを教えるなど後世にも強い影響を残しました。このピアノ三重奏曲はタネーエフ円熟期の作品で、高度な作曲技法が遺憾なく発揮されています。第3楽章の終わりに置かれたヴァイオリンの美しいカデンツァが印象的です。 もう1曲はロシア5人組の一人ボロディンの作品。本業は化学者という異色の経歴の持ち主で、忙しい研究の合間に優れた作品を多数残しています。このピアノ三重奏曲は未完成ながらも、豊かな和声と抒情的な旋律を持つ力強い曲です。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
室内交響曲 Op.73a
弦楽のための交響曲 Op.118 [キエフ・ヴィルトゥオーゾ室内管/ヤブロンスキー]SHOSTAKOVICH, D.: Chamber Symphony, Op. 73a / Symphony for Strings, Op. 118a (Kiev Virtuosi Chamber Orchestra, Yablonsky)
発売日:2017年04月21日
NMLアルバム番号:8.573601
CD価格:1,900円(税込)
日本でも人気の高い指揮者ルドルフ・バルシャイ(1924-2010)は、もともと優れたヴィオラ奏者として活動を開始、その後1955年に指揮者としてデビューし、同時代のソ連の作曲家たちの数多くの作品を初演した功績で知られています。また、編曲家としても知られるバルシャイは、モスクワ音楽院での恩師であったショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲のうち5曲を「室内交響曲」へと改編し、原曲の厳しい響きを色彩豊かな響きへと変貌させ、全く新しい作品として聴き手に提示しました。 この一連の編曲は室内オーケストラのレパートリーの拡大を図るとともに、ショスタコーヴィチ作品の新しい楽しみ方を示唆しています。キエフ・ヴィルトゥオージとドミトリ・ヤブロンスキーの緊張感に満ちた演奏です。 8.573466・・・ショスタコーヴィチ:室内交響曲集 Opp. 49a, 110a, 83a ヤブロンスキーキエフ・ソロイスツ
収録作曲家:
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フランツ・ドップラー(1821-1883)&
カール・ドップラー(1826-1900):
〈フルート作品全集 第2集〉 [アリマニー]DOPPLER, F. and K.: Flute Music (Complete), Vol. 2 (Arimany)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:C5296
CD価格:2,400円(税込)
全10巻からなる「ドップラー兄弟のフルート作品全集」の第2集。兄フランツと弟カールは、二人とも優れたフルート奏者であり、また作曲家でもありました。とりわけ兄は舞台音楽の作曲家として高名で、フランツ・リストと親交があり、彼の「ハンガリー狂詩曲」にオーケストレーションを施したことでも知られています。最も有名な作品は「ハンガリー田園幻想曲」ですが、実は兄弟で、フルートのための数多くの超絶技巧を駆使した作品を書き、自身らで演奏し人気を博していました。 この第2集に収録されている曲の半分は「2本のフルート」で演奏されるもので、二人の音色が絡み合って極上の響きが生まれる瞬間を楽しむことができます。フルート奏者クラウディ・アリマニーは長年に渡ってドップラー作品の研究を続け、このプロジェクトの完成を目指しています。
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ五重奏曲
シューマン(1810-1856):
弦楽四重奏曲 第1番 [パシフィカ弦楽四重奏団/プレスラー]BRAHMS, J.: Piano Quintet / SCHUMANN, R.: String Quartet No. 1 (Pacifica Quartet, Pressler)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:CDR90000-170
CD価格:2,025円(税込)
2009年「エリオット・カーター:弦楽四重奏曲集」でグラミー賞“Best Chamber Music Performance賞”を獲得したパシフィカ弦楽四重奏団によるブラームスとシューマンの2曲の室内楽曲集。前述のカーターや、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集(BOX‐1003)など、近現代のレパートリーが注目されがちなアンサンブルですが、以前リリースされたメンデルスゾーンでの求心力の高い演奏は、他のアンサンブルの演奏を圧する完成度の高さを誇っており、他のロマン派作品の録音も長らく期待されていました。 今回、ブラームスで共演したのは、長い経歴を持つベテランピアニスト、メナヘム・プレスラー。ボザール・トリオの創立メンバーとしても知られ、室内楽作品にも慧眼を持つ人ですが、意外なことにこの曲を録音するのは初めて。何とも素晴らしい世代を超えた共演となりました。シューマンの弦楽四重奏曲も、パシフィカ弦楽四重奏団にとって初の録音であり、全てを通じて瑞々しい雰囲気が漂っています。
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発売日:2017年03月24日
SACD-Hybrid価格:2,025円(税込)
カザフスタン独立25周年の記念日である2016年12月26日にあわせてリリースされたこのアルバム。収録されているのは、カザフスタン初の「女性作曲家」として認められたジュバノヴァ・ハジザの2曲の弦楽四重奏曲を中心に、19世紀からカザフスタンの音楽の歴史を作ってきた作曲家たちの作品(弦楽四重奏用にアレンジ)を配し、将来を嘱望されている若き作曲家、シャイユム・アルマンの弦楽四重奏曲まで。あまり耳にすることのないこの地の音楽を素晴らしい演奏と音で堪能することができます。 演奏しているのは、1988年に設立された「カザフ・ステート弦楽四重奏団」。国際コンクールで多くの賞を獲得している四重奏団です。最新のシステムで収録された元々の音を、今回のSACD化にあたっては6チャンネル(マルチ)に収録、高音質です。
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コミタス(1869-1935):
〈ピアノと室内楽のための作品集〉
7つの民族舞曲/7つの歌
民謡の主題による12の子供のための小品
MSHO-SHOROR
ヴァイオリンとピアノのための7つの小品 [ハイラペティアン/セルゲーエフ]KOMITAS: Piano and Chamber Music (Ayrapetyan, Sergeev)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:GP720
CD価格:1,950円(税込)
アルメニアの司祭、音楽学者、作曲家、歌手、聖歌隊指揮者として知られるコミタス(本名:Soghomon Gevorgi Soghomonian)は、アルメニア近代音楽の擁護者として知られています。靴屋であった父は素晴らしい声を持ち、しばしばその美声を披露していました。彼の母は絨毯の織手でしたが、作曲の才能があり、コミタスの音楽的才能はその両親から受け継いだものです。 しかし、幼い頃に両親を失い、孤児となった彼はアルメニアの宗教的中心地であるエチミアジンに送られ、神学校で教育を受けます。その後司祭となった彼は、ベルリンに行き西洋音楽を学んだことで、失われかけていた多数のアルメニアの民族音楽を復興させ、1904年に初の「クルド民謡集」を出版します。 しかし、悪名高き「アルメニア人ジェノサイド(大虐殺)」の騒動に巻き込まれ、1915年4月に収容所送りとなり、ここで精神的ダメージを受け、失意のまま晩年を過ごし、1935年に苦しみの末この世を去りました。彼の悲劇的な生涯は大量虐殺の殉教者として、アルメニア国家における重要なシンボルになっています。 このアルバムに収録された作品は、彼の悲劇的な生涯が信じられないほどに純粋で、かすかな異国の香りも感じさせる美しさを湛えています。
収録作曲家:
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A DIFFERENT GAME
クラーク(1958-):
作品集 [フィデリオ三重奏団]CLARKE, R.: Piano Trios Nos. 2, 3 and 4, "A Different Game" / Con Coro / Gleann Dá Loch (Fidelio Trio)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:MSV28561
CD価格:2,400円(税込)
アイルランドの音楽というと、民謡もしくは舞踊曲ばかりが知られており、この国の多くの作曲家たちはこれらをうまく用いた耳馴染みのよい音楽を書いている印象があります。そのため、先進的な作品を書く作曲家はどうしても陰に隠れてしまう傾向があり、残念なことに、女性作曲家ローナ・クラークも「あまり知られていない人」の一人です。彼女は決して伝統におもねることはなく、常に新しい作品を創造しており、これらの中には合唱、室内楽、管弦楽、電子作品など多岐に渡るジャンルの曲が含まれています。電子を用いた作品の特徴は、厳密なピッチの中に忍ばせた不協和音であったり、躍動的なリズムを持っていたり、時にはジャズ風であったりと、その作風は常に革新的で流動的です。 「ピアノ三重奏曲第2番」は、同じフィデリオ三重奏団の「Dancing in Daylight」にも収録されていますが、このアルバム(MSV28556)がリリースされた時に“彼女の作品をもっと聞きたい”という要望に応え、彼女の作品のみのアルバムを企画し、この曲を改めて演奏したという、フィデリオ三重奏団の力の入れ方にも注目です。
収録作曲家:
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QUARTET CHOREOGRAPHY [クロイツェル四重奏団]
String Quartets - STRAVINSKY, I. / LUTOSLAWSKI, W. / LIGETI, G. / FINNISSY, M. (Quartet Choreography Soundtrack) (Kreutzer Quartet)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:MSVCD92105
CD価格:1,760円(税込)
2012年にリリースされたDVD(MSVDX 101)と同じ収録内容を持つこのアルバム。最初はデジタル・ダウンロードのみの発売でしたが、CDとしての発売を待ち望んでいた人が多く、今回の発売となりました。近現代を代表する3人の作曲家の弦楽四重奏曲に、イギリスの現代作曲家フィニッシーの作品を加えたこの1枚は、現代英国作品のリリースに力を入れているMetierレーベルを象徴するにふさわしいアルバムです。 スケアヴェズを筆頭に名手4人で構成されるクロイツェル弦楽四重奏団は、現代作品を得意とするアンサンブル。Metierレーベルの他、NAXOS、Toccataレーベルにおいて多彩な曲を録音しています。
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アンナ&イネス・ヴァラホフスキー
ピアノ・デュオ
ブラームス/
クララ&ロベルト・シューマン:作品集 [アンナ&イネス・ワラホフスキ]Piano Duo Recital: Walachowski, Anna / Walachowski, Ines - BRAHMS, J. / SCHUMANN, C. / SCHUMANN, R.
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:OC449
CD価格:2,025円(税込)
ポーランド出身の“ピアノ・デュオ”アンナ&イネス・ヴァラホフスキーは、アンナが4歳、イネスが6歳の時に音楽を学び始め、1983年に家族がドイツに移住したのをきっかけに、ハノーヴァーの音楽・演劇大学とザルツブルク・モーツァルテウムに入学、アルフォンス・コンタルスキーに薫陶を受けてピアノ・デュオとして活動することを決意します。彼女らを絶賛したのは、アメリカの伝説的音楽評論家、ハロルド C.ショーンバーグで、彼女らの演奏について「幅広いデュナーミクと、無尽蔵のテクニックを備え、リズム感に富み色彩も豊か」と絶賛、これが世界的な名声を得る足がかりとなりました。 これまでの20年間近くの活動の中で、彼女たちはモーツァルトからガーシュウィンまで様々なアルバムを録音していますが、今回のアルバムはブラームスとシューマン、そしてシューマンの妻クララの3人の作品を演奏、ロマン派の時代に花開いた3人の天才たちの愛情と深い友情を暗示しながら、あまり耳にすることにない作品も含めて素晴らしい演奏を聴かせています。
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シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第15番
ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 Op.20-3 [テツラフ四重奏団]SCHUBERT, F.: String Quartet No. 15 / HAYDN, J.: String Quartet No. 26 (Tetzlaff Quartet)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:ODE1293-2
CD価格:2,475円(税込)
世界中で絶賛される弦楽四重奏団、テツラフ・カルテット。ヴァイオリニストのクリスティアン・テツラフとその妹ターニャを中心に1994年に結成、ヨーロッパの音楽祭の常連であり、その演奏は「ドラマティックでエネルギッシュ」と評され、2014年には来日公演も行い、日本でも着実に人気を獲得しています。 これまでのアルバムは「シェーンベルクとシベリウス」、「メンデルスゾーンとベルク」という意外性たっぷりの組み合わせでしたが、ONDINEへの初レコーディングとなる今作は、シューベルトとハイドンというウィーンの伝統に則ったオーソドックスな組み合わせ。シューベルトの最後の弦楽四重奏曲である第15番は、10日間という短い期間で書き上げられたにも拘らず極めて優れた内容を持つ作品です。ト長調とありますが、シューベルトらしく短調と長調が目まぐるしく交替し、全曲に緊張感が漲っています。ハイドンの四重奏は「太陽弦楽四重奏曲」と呼ばれるシリーズの1曲。四重奏の可能性を探るハイドンが創り上げた実験的で創造的な作品です。
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RAIN DAMAGE
アイスランドの現代室内楽作品集 [ノルディック・アフェクト]Chamber Music - SIGURÐSSON, V. / HANSSON, Ú. / VILMARSSON, H.A. (Raindamage) (Nordic Affect)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:SLE-70008
CD価格:2,240円(税込)
アイスランドの自然からインスパイアされた音楽集。長い年月が自然にもたらす影響は、人間の行動をはるかに凌駕し、思いもよらない風景を創り上げます。このアルバムに収録されている6曲の音楽は、電子楽器を用い、これまでの親しみ深い音楽の形式を根本的に崩すことで、まるで見知らぬ風景を見たときのような驚きを与えてくれます。懐かしさの中に突然現れる刺激的な音は、確かに衝撃的です。 ここで素晴らしい音楽風景を創り上げた「Nordic Affect」は2005年に設立。2014年“アイスランド音楽賞“のPerformer of the Year賞を獲得した気鋭のアンサンブルです。
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マイエルスキ(1888-1963):
〈作品集〉
協奏的詩曲
変奏曲の形式によるピアノ五重奏曲
チェロ・ソナタ/ピアノ小品集 [ドレフノフスキ]MAJERSKI, T.: Concerto-Poem / Piano Quintet in the Form of Variations / Cello Sonata / 4 Piano Preludes (A. and M. Drewnowski)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:TOCC0344
CD価格:2,175円(税込)
ポーランドのルヴフ(現在はウクライナのリヴィウ)に生まれた作曲家、ピアニスト、タデウシュ・マイエルスキのピアノ曲を中心とした作品集。彼は17歳でガリシア音楽協会の高等音楽院(現在はリヴィフ音楽アカデミー)に入学、ピアノを学び1911年に卒業。ライプツィヒに留学して更に研鑽を積みました。帰国後は演奏家、批評家として活躍すると同時に、教師として長らく後進の指導にあたりながら、作曲活動を続けました。 彼の作品はどれもロマンティックな感性に溢れながらも、近代的な書法が取り入れられており、それはこのアルバムの冒頭に置かれた「協奏的詩曲」を聴けば端的に理解できるでしょう。この作品は約10年間の長い年月をかけて念入りに改訂が施された力作ですが、残念なことに1957年に初演されて以来、出版されることもなく忘れ去られてしまいました。今回、ピアノを演奏しているドレフノフスキがこのスコアを発見、瞬時に魅了され、友人マデイに校訂を依頼し、演奏可能なスコアに復元、この録音が成就しました。
収録作曲家:
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D.マシューズ(1943-):
ピアノ三重奏曲全集 [ローズフィールド/レオノーレ・ピアノ三重奏団]MATTHEWS, D.: Piano Trios (Complete) / Journeying Songs (Rosefield, Leonore Piano Trio)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:TOCC0369
CD価格:2,175円(税込)
ロンドン生まれの作曲家マシューズの作品集。音楽的な家庭に生まれたものの、彼自身は正式な訓練を受けたわけでもなく、16歳になるまで全く作曲する意欲もなかったのですが、1960年代に巻き起こった“マーラー・ブーム”の影響を受けて、彼の弟コリン・マシューズと共に音楽にのめりこみ、1970年代にはコリンを中心にマーラーの「交響曲第10番」の実用版を完成させるなど、目覚しい活躍を始めます。そして熱心に勉強を始め、25歳の時に最初の作品を作曲、以降は映画音楽に至る幅広い分野の作品を書いています。 このピアノ三重奏曲集は、ショスタコーヴィチの深遠さとヴォーン・ウィリアムズの叙情的な面を併せ持つ、完成度の高い作品です。
収録作曲家:
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ヴォイルシュ(1860-1944):
ピアノ三重奏曲/4つの歌曲集
ゴルトマルク(1872-1936):
ピアノ三重奏曲 [ウルリヒ/ハイペリオン三重奏団]WOYRSCH, F.: Piano Trio / 4 Lieder / GOLDMARK, R.: Piano Trio (Ullrich, Hyperion Trio)
発売日:2017年03月17日
NMLアルバム番号:555122-2
CD価格:1,920円(税込)
19世紀末に活躍したユダヤ人音楽家カール・ゴルトマルクの甥であり、米国で活躍したルービン・ゴルトマルク(アメリカ読みはゴールドマーク)。ウィーンでローベルト・フックスに学び、アメリカのナショナル音楽院では渡米中のドヴォルザークに師事したという人物で、21歳で卒業した際は、ドヴォルザークの薦めで母校で教鞭を執り、最終的にはジュリアード音楽学校の作曲家主任教授になるなど、教育者として名を馳せました。このピアノ三重奏曲は、初期の作品であり、ブラームスやシューマンといったドイツ・ロマン派の影響をそのまま反映しています。 ゴルトマルクより12年先輩のヴォイルシュは、チェコ出身の作曲家で、ドレスデンとハンブルクで学び、オルガン奏者として活躍、7曲の交響曲をはじめ数多くの作品を残しました。初期の歌曲はもちろんのこと、この三重奏曲は前衛的な音を含みながらも、ロマン派特有の重厚な響きが持ち味です。
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ヒンデミット(1895-1963):
弦楽四重奏曲全集HINDEMITH, P.: String Quartets (Complete) (Amar Quartet)
発売日:2017年02月24日
CD 3枚組価格:2,900円(税込)
卓越したヴィオラの腕前を持ち、また、ヴァイオリニストとしても才能を発揮した作曲家ヒンデミット。彼は1920年から8年間に渡って、自ら「アマル弦楽四重奏団」を結成、ヴィオラ奏者として活動し、生涯7つの弦楽四重奏曲を書き、ドイツ弦楽四重奏曲の伝統を継承する作曲家です。しかし、その作品を聴く機会は本当に少なく、同じ「新古典派主義」のバルトークに比べると録音の数も驚くほど些少です。 この3枚組では、ヒンデミットの弦楽四重奏曲を全て収録。まず1918年に書かれた第2番は、彼の戦争経験が暗く影を落とした作品です。もちろん先人の影響は受けているものの、音楽はもっと簡潔であり、また、多くのことを語っています。驚くほど抒情的な第2楽章の変奏曲は、何かのパロディなのでしょうか。その2年後に書かれた第3番は、わずか2日間で書いたとされ、ドナウエッシンゲン音楽祭で華々しい成功を収めた作品。こちらは若々しいエネルギーに満ちた情熱的な音楽で、彼の室内楽の中でも最高傑作のひとつです。1923年作曲の第5番は、不協和音と厳格な対位法が同居する洗練された作品で、終楽章のパッサカリアでの主題が発展していく様をぜひお聴きください。1943年の第6番はまさに彼の創作の頂点をなす作品で、以前の作品からの引用と、緊密な展開が楽しめると同時に、若干わかりやすい和声に終始している面も注目です。第7番はエール大学で「実用音楽」論を唱えていた時、アマチュアのチェリストであった彼の妻や、学生が弾くことも考慮して書かれた作品で、こちらは更に聴きやすさを増した音楽が特徴です。第1番は後期ロマン派の雰囲気を継承した調性感たっぷりの耳に優しい音楽。第4番はかなり先進的で、激しさも抱いています。 このシリーズを通して素晴らしい演奏を披露している、1995年に創立された「アマル弦楽四重奏団」は、ヒンデミット生誕100年を記念して、ヒンデミット作品の優れた解釈に拠って、歴史的な名前を授与されたアンサンブルです。
収録作曲家:
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フリッカー(1920-1990):
弦楽四重奏曲集 [ヴィリアーズ四重奏団]FRICKER, P.R.: String Quartets Nos. 1-3 / Adagio and Scherzo (Villiers Quartet)
発売日:2017年02月24日
NMLアルバム番号:8.571374
CD価格:1,900円(税込)
名ホルン奏者デニス・ブレインの友人としても知られるイギリスの作曲家ピーター・ラシーヌ・フリッカーの弦楽四重奏曲集。セント・ポール大聖堂の学生だった彼はオルガン演奏に興味を持ち、特に対位法の研究に力を注ぎ、20代後半まではコンサート・オルガン奏者として活躍していました。1940年に軍隊に入隊、この時期にはピアノ曲を作りつつ、弦楽四重奏曲の萌芽ともいえるアダージョとスケルツォの作曲に着手します。その後、Op.5の管楽五重奏曲が、ブレインをはじめとした奏者たちによって録音され、フリッカーの名前が世界的に知られるようになり、1949年に作曲した交響曲第1番は、栄誉ある“クーセヴィッツキー賞”を獲得、彼のキャリアが決定付けられました。 そんな時期に初演されたこの弦楽四重奏曲第1番は「万人受けするものではないが特有のスタイルを持っている」と音楽誌で評されるなど、その才能は多くの人から注目され、彼も多くの作品を次々に発表します。しかし、保守的な作風に終始拘ったためか、徐々に忘れられてしまい、現在ではその作品のほとんどは演奏される機会もありません。2010年代以降、少しずつ復権が進んでいる作曲家です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ四重奏曲 第2番
マーラー(1860-1911):
ピアノ四重奏曲 イ短調 [バラホフスキー/ゼムツォフ/シュミット/ネボルシン]BRAHMS, J.: Piano Quartet No. 2 / MAHLER, G.: Piano Quartet (Barakhovsky, Zemtsov, W.E. Schmidt, Nebolsin)
発売日:2017年02月24日
NMLアルバム番号:8.572799
CD価格:1,900円(税込)
先に発売された第1番と第3番のピアノ四重奏曲は、現在バイエルン放送交響楽団のコンサート・マスターをはじめ、世界で活躍するヴァイオリニスト、バラホフスキーと、若手ピアニスト、ネボルシンを中心とした緊迫感溢れる見事なアンサンブルが繰り広げられた名演でしたが、穏やかな第2番では、4人の奏者たちがゆったりと伸びやかな音楽を奏でています。ブラームスのピアノ四重奏曲の中では、比較的地味な存在ですが、第1楽章では田園的な曲調の中にも、時々短調の荒々しい部分が見え隠れするなど、50分近い長さの中に緊密な構成が凝らされた大作です。第2楽章はブラームスらしい陰鬱な美しさを湛え、本来なら快活な楽章である第3楽章のスケルツォも悠然とした雰囲気を持っています。楽しげな終楽章も聞きもので、ブラームスが存命だった頃は、3曲の中で一番人気を誇っていたというのもうなずける出来栄えです。 マーラーの作品は、学生時代の習作ですが、すでにマーラーらしい厭世観と激情を併せ持つ個性的な曲です。
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発売日:2017年02月24日
CD 5枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
2017年はフィンランド独立100周年にあたります。「フィンランド独立宣言」はフィンランドの立憲君主制国家としてのロシア帝国からの独立と、完全自治を宣言、1917年12月6日に議会によって採用されました。この日はフィンランドの独立記念日であり、フィンランドの人々が自らの手で運命を勝ち取った日でもあります。 このBOXは、1917年に独立後の100年間に書かれたフィンランドのクラシック音楽を、ジャンルに分けて5枚のCDに収録。フィンランドの風景の持つ孤高の美しさと、各作曲家の持つニュアンスと個性を伝えています。フィンランドを代表するオーケストラ、奏者たちによる共感あふれた演奏です。
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RUSSIAN TREASURES
(ティッツ/グラズノフ/チャイコフスキー) [カザル四重奏団]String Quartet Recital: Casal Quartet - TITZ, A.F. / GLAZUNOV, A.K. / TCHAIKOVSKY, P.I. (Russian Treasures)
発売日:2017年02月24日
NMLアルバム番号:SM241
CD価格:2,080円(税込)
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トゥイレ/プーランク/フランセ:
六重奏曲集 [シュターツカペレ・ドレスデンのメンバー/ヘーエンリーダー]THUILLE, L.: Sextet / POULENC, F.: Sextet / FRANÇAIX: L'Heure du berger (Dresden Staatskapelle members, Höhenrieder)
発売日:2017年02月24日
NMLアルバム番号:SM251
CD価格:1,950円(税込)
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リース(1784-1838):
フルートと弦楽三重奏のための作品全集 第1集 [アルディンゲロ・アンサンブル]RIES, F.: Flute Quartets, Vol. 1 (Ardinghello Ensemble)
発売日:2017年01月25日
NMLアルバム番号:555051-2
CD価格:1,800円(税込)
ベートーヴェンの弟子であり、また傑出した才能を持つピアニストとしてヨーロッパ中で演奏活動を行ったフェルディナント・リース。300曲ほどの作品については、以前は「単なるベートーヴェンの模倣」と見做されていましたが、最近になって様々な研究が進み、その評価も高まってきています。 リースは生涯に渡って室内楽作品を書いていますが、その中でもフルートの扱いは別格で、6つの四重奏曲をはじめ、三重奏曲、ソナタ、ディヴェルティメント、幻想曲と、他の管楽器に比べて数多くの作品が残されています。中でもハ長調のフルート四重奏曲は、ベートーヴェン風のモティーフを用いながらも、既に独自の作風が確立されています。最終楽章のスペイン風の高揚したリズムにもご注目ください。
収録作曲家:
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コフレル(1896-1944):
ピアノ曲、室内楽作品集 [ハイト/ゼブラ・トリオ/オーストリア現代音楽アンサンブル/カリツケ]KOFFLER, J.: Piano Works / String Trio / SCHÖLLHORN, J.: Spur (Heydt, Zebra Trio, Austrian Ensemble for Contemporary Music, Kalitzke)
発売日:2017年01月25日
NMLアルバム番号:777979-2
CD価格:1,920円(税込)
“ポーランドで初めて十二音技法を取り入れた”とされる作曲家ユゼフ・コフレルのピアノ作品集。彼は当時オーストリア=ハンガリー二重帝国領で現在はウクライナ領であるストルィーに生まれ、1918年から1924年にウィーンで音楽を学びました。その後はまたウクライナのリヴォフに戻り音楽教師として活躍しましたが、ドイツ軍が侵攻した際、家族とともに囚われの身となり、恐らくホロコーストによって命を落としたと推測されています。そのため彼の作品も散逸してしまい、現在は戦前に出版された僅かな作品のみで、彼の業績を確認する以外ありません。十二音の技法を自由に用い、また独自に発展させた挑発的な作品です。 アルバムの最後に収録されているシェルホルンの「Spur」(奨励という意味を持つ)はコフレルの作品の独創性にインスパイアされた作品で、そのままコフレルに捧げられています。
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ラデッケ(1830-1911):
ピアノ三重奏曲集 [トリオ・フォンテーヌ]RADECKE, R.: Piano Trios No. 1 and 2 / 3 Fantasiestücke, Op. 7 (Trio Fontane)
発売日:2017年01月25日
NMLアルバム番号:777996-2
CD価格:1,920円(税込)
ドイツの指揮者、ヴァイオリニスト、作曲家ロベルト・ラデッケ。交響的作品集(777995)に続く室内楽作品集は、どれも世界初録音となります。ポーランドとドイツの国境近くにあるジェチュモロヴィチェに生まれ、1853年にベルリンに移住。指揮者、教育者として19世紀末のドイツ音楽界に強い影響を与えたラデッケは、ヴァイオリニストとして四重奏団に属し、またピアニストとしてはベートーヴェンのソナタで極めてセンセーショナルな解釈を施すなど、演奏家としても傑出した才能を示していました。 そんなラデッケの室内楽曲は、充実したピアノ・パートと、ロマンティックな感情表現に溢れたメロディが特徴的。演奏しているフォンテーヌ三重奏団はドイツの若手奏者たちによるアンサンブル。古典派から現代音楽まで幅広いレパートリーを有しています。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ (1906-1975):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番
弦楽四重奏曲 第8番
(ボリス・ギルトブルクによるピアノ編) [ギルトブルグ/オーウェンス/ロイヤル・リヴァプール・フィル/ペトレンコ]SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / String Quartet No. 8 (arr. for piano) (Giltburg, Owens, Royal Liverpool Philharmonic, V. Petrenko)
発売日:2017年01月25日
NMLアルバム番号:8.573666
CD価格:1,900円(税込)
およそ30年のブランクを経て書かれたショスタコーヴィチの2つのピアノ協奏曲。1933年に作曲された第1番はトランペットがピアノと同等に活躍する「二重協奏曲」であり、もともとトランペット協奏曲として書かれた後、ピアノ・パートを書き加え、全体のバランスを取ったという成立経緯があります。また自作や他人の作品からの引用も多く、全体的には同時期に書かれた「ムツェンスク郡のマクベス夫人」と雰囲気が似ています。ピアノとトランペットは時に対立しながらも、第2楽章では美しく陰鬱なワルツを歌い上げます。 第2番は1957年の作曲で、彼の息子マクシムのピアノ練習用として書かれました。第3楽章の「ハノン(代表的なピアノの練習曲)」の引用が有名ですが、この曲も第2楽章に美しいワルツが置かれており、ギルトブルグはこれを意識し、“ワルツの作曲家”としてのショスタコーヴィチに焦点を当てることを目論みました。そして彼自身が「弦楽四重奏曲」第8番の第4楽章と、第2番の第3楽章をピアノ独奏に編曲し、そのの繊細なリズムの揺れを表現しています。協奏曲での華麗なタッチとともに、こちらの編曲の妙もお楽しみください。 なお、このアルバムのブックレットの詳細な楽曲解説はギルトブルグ自身が執筆しています(英語のみ)
収録作曲家:
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フランツ・ドップラー(1821-1883)&
カール・ドップラー(1826-1900):
〈フルート作品全集 第1集〉 [アリマニー]DOPPLER, F. and K.: Flute Music (Complete), Vol. 1 (Arimany)
発売日:2017年01月25日
NMLアルバム番号:C5295
CD価格:2,025円(税込)
数多くの技巧的なフルート作品で知られるハンガリー出身のドップラー兄弟。2人とも卓越したフルート奏者であり、また兄は当時、オペラや舞台作品の作曲家として一世を風靡していました。彼らのフルート曲は、兄弟がツアーで演奏するために書かれたものがほとんどで、それらは、同時代の歌劇のメロディから主題が取られた華麗な変奏曲や、フルート協奏曲、二重奏曲であり、いずれもヨーロッパ中で大人気を誇った作品ばかりです。 しかし、現在知られているのは、そのほんの一部。今回のCapriccioの全10枚からなるシリーズは、フルート奏者クラウディ・アリマニーが何十年にも渡って研究を重ね、ドップラー兄弟の作品を全て収録する予定となっています。多くの名フルート奏者による共同プロジェクトです。
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Tribute
ドーヴァー弦楽四重奏団・プレイズ・
モーツァルト [ドーヴァー四重奏団/ツリー]MOZART, W.A.: String Quartets Nos. 22 and 23 / String Quintet No. 2 (Tribute) (Dover Quartet, M. Tree)
発売日:2017年01月25日
NMLアルバム番号:CDR90000-167
CD価格:2,025円(税込)
カーティス音楽院の学生たちによって2008年に結成されたドーヴァー弦楽四重奏団は、2013年の「バンフ国際弦楽四重奏コンクール」、2015年の「クリーヴランド・クァルテット・アワード」など数多くの賞を獲得し、北米を中心に世界的な活動を行っています。先頃は長い歴史を持つノースウェスタン大学所属のビーネン音楽院の“アンサンブル・イン・レジデンス”にも任命され、ますますその活躍が期待されています。 このアルバムは彼らによるモーツァルトの最後の2曲の弦楽四重奏曲と、長年グァルネリ弦楽四重奏団のメンバーとして活躍、カーティス音楽院で彼らを指導した名手マイケル・トゥリーを迎えた弦楽五重奏曲を収録。しなやかで流麗な演奏からは、次代を担うカルテットとしての飛躍が期待されます。
収録作曲家:
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Eclipse
ズプコ:
室内楽作品集 [リ・サンミ/ズプコ]ZUPKO, M.: Chamber Music (Eclipse) (Sang Mee Lee, W. Warner, Zupko)
発売日:2017年01月25日
NMLアルバム番号:CDR90000-168
CD価格:2,160円(税込)
アメリカ在住のピアニスト、作曲家ミーシャ・ズプコの独創的で幻想的な作品集。このアルバムのタイトルにもなったトラック4の「Eclipse-日食」は、宇宙空間に浮かぶ2つの天体をヴァイオリンとチェロで表現した曲で、2つのメロディが融合し、軌道を描きながら不思議な輝きを発していきます。ルカ福音書に記された“イエスの昇天”を描いた「Rising-上昇」、それとは対照的な性格を持つガルシア・ロルカの詩に基づく「Fallen-下降」、あらかじめ録音してあるエレクトリック・チェロの音色が交錯する「ラヴ・オブセッション」と、どの作品も興味深いものです。
収録作曲家:
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フランスのサクソフォン四重奏曲集 [ケナリ四重奏団]
Saxophone Quartets (French) - DUBOIS, P.M. / PIERNÉ, G. / FRANÇAIX, J. / DESENCLOS, A. / BOZZA, E. / SCHMITT, F. (Kenari Quartet)
発売日:2016年12月21日
NMLアルバム番号:8.573549
CD価格:1,900円(税込)
ベルギーの作曲家アドルフ・サックスによって1840年代に考案されたサクソフォンは、この新しい楽器に興味を抱いたフランスの作曲家を中心に擁護され、ジャンルを超えて広く伝播していきます。このアルバムでは若手奏者たちのアンサンブル「ケナリ四重奏団」が、ユニークで多彩な音色を持つ楽器が醸し出すエスプリを探っていきます。 マックス・デュボアはトゥール高等音楽院で学び1955年にローマ賞を獲得した作曲家。この「四重奏曲」は1962年に初演されて以来、このジャンルの定番レパートリーとなっています。ピエルネは1882年のローマ賞受賞者。数多くの遊び心溢れる作品で知られます。ナディア・ブーランジェに学んだフランセは1930年代半ばから1960年代初頭にかけて一連のサクソフォン作品を作曲。この小四重奏曲も気楽な雰囲気を持っています。デザンクロは1942年のローマ賞受賞者。叙情的で表現力豊かなこの作品はマルセル・ミュール四重奏団の委嘱作です。イタリアの血をひき、ヴァイオリニストとしても才能豊かであったボザの作品は、やはりメロディアスで美しいもの。パリ四重奏団に捧げられています。1900年ローマ賞の受賞者フローラン・シュミットは数々の管弦楽作品やピアノ曲が有名。この四重奏曲はテナー・サックスが導くフーガで始まる見事な曲。極めて独創的な世界を作り上げています。
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タネーエフ(1856-1915):
〈弦楽四重奏曲全集 第5集〉
弦楽四重奏曲 第8番・第2番 [カルペ・ディエム弦楽四重奏団]TANEYEV, S.I.: String Quartets (Complete), Vol. 5 (Carpe Diem String Quartet) - No. 8 / String Quintet No. 2
発売日:2016年12月21日
NMLアルバム番号:8.573671
CD価格:1,900円(税込)
2005年に設立、世界的に認められているアメリカのカルペ・ディエム弦楽四重奏団によるタネーエフ(1856-1915)の弦楽四重奏曲全集も、この第5集で完結となります。 ピアニスト、教師として活躍したタネーエフは、自作を出版することにあまり興味を示さなかったため、後世に残された作品数はあまり多くありません。とは言え弦楽四重奏曲は番号なしも含めると、全部で11曲あり、そのどれもが見事な対位法を駆使したベートーヴェンやブラームスに通じる堅固な風格を持つ、技巧が凝らされた充実した作品です。チャイコフスキー作品のような叙情性はあまり感じられず、ひたすら音楽を究めていく曲が多く、この第8番の四重奏曲も、終楽章に壮大なフーガが置かれた充実した音楽です。 同時収録の弦楽五重奏曲は、彼の晩年の作品で、1904年に亡くなったロシアの慈善家、出版業を営むパルヤエフの思い出に捧げられています。第2楽章の美しい賛美歌のようなメロディが、彼の想いを物語っているかのようです。
収録作曲家:
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ジャ・ダカン(1955-):
〈室内楽作品集 第2集〉 [アンサンブル・レザミ・シャンハイ/ハン四重奏団]JIA, Daqun: Chamber Works, Vol. 2 - Flavour of Bashu / Counterpoint of Times (Ensemble Les Amis Shanghai, Han Quartet)
発売日:2016年12月21日
NMLアルバム番号:8.579011
CD価格:1,900円(税込)
中国を代表する現代作曲家の一人、ジャ・ダカン(1955-)の室内楽作品集。1998年に名チェリスト、ヨーヨー・マが立ち上げた「シルクロード・プロジェクト」のための作品が良く知られるダカン、このアルバムでは様々な視点で書かれた4つの作品を聴くことができます。 3つの部分からなる「四川の風味」はヴァイオリンの音色が特徴的な第1曲「高いピッチの音」、四川のあちこちにある峡谷を描いた「岩の中の静脈」、そして京劇で使用される派手なメイクの「仮面」で構成されており、中国政府が「20世紀中国のクラシック音楽」と名付けた作品です。 フィボナッチ数列を応用した「カウンターポイント・オブ・タイムズ」は極めて理論的に書かれた音楽。伝統的な民俗音楽の素材を現代的にアレンジした「弦楽四重奏曲」(1991年入野賞受賞作品)、シルクロード・プロジェクトの委嘱作品「色付けされた砂漠の展望」は、悠久の時の流れに想いをこらした音楽です。ダカンの室内楽作品集第1集(9.70241)はダウンロードのみでお聴きいただけます。
収録作曲家:
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ファルカシュ(1905-2000):
チェロのための室内楽作品集 第1集 [ペレーニ]FARKAS, F.: Chamber Music for Cello (Complete), Vol. 1 (Perényi)
発売日:2016年12月21日
NMLアルバム番号:TOCC0345
CD価格:2,175円(税込)
TOCCATAレーベルが高い関心を寄せているハンガリーの現代作曲家ファルカシュ(1905-2000)。すでに管弦楽作品集は第5集まで、他にも室内楽作品や合唱作品などを聴くことができますが、今作ではハンガリーの名手ミクローシュ・ペレーニをソリストに迎え、ファルカシュの「ハンガリー風味」のチェロ曲を存分にお楽しみいただけます。ハンガリーに生まれ、プダペスト音楽アカデミーで学んだ後、ローマの聖チェチーリア音楽院でレスピーギに学び作曲の研鑚を積んだファルカシュの作品は、決して難解ではなく、どれも親しみやすい雰囲気を持っています。 このアルバムの作品も、民謡を起源としていたり、バロック調であったりと、楽しいものばかりです。子供たちの詩に曲をつけた「フルーツバスケット」もユニークでユーモアに溢れています。
収録作曲家:
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ドジソン(1924-2013):
〈室内楽作品集 第1集〉
チェロとピアノのための作品全集 [ミゼルスカ/アッバーテ]DODGSON, S.: Cello and Piano Music (Complete) (Mizerska, Abbate)
発売日:2016年12月21日
NMLアルバム番号:TOCC0353
CD価格:2,175円(税込)
イギリスの作曲家ドジソン(1924-2013)は、日本ではほとんど知られていませんが、彼が活躍していた当時はブリテンと並ぶほどの人気と名声を博したイギリス音楽界の重鎮でした。彼はギタリスト、ジョン・ウィリアムズの師であり、ギターの性能に魅せられ素晴らしいギター協奏曲を書いたことでも知られていますが、このアルバムに収録されたチェロの作品も、パーセルなどのイギリス伝統の音楽に、ちょっと皮肉やユーモアを加えた「ショスタコーヴィチ風」の味付けが施された優れた作品です。新古典派的な60年代から70年代の曲と、内省的な90年代から2000年代の曲の違いも聴き比べも楽しいです。 また、ドジソンの父方の親戚には「不思議な国のアリス」の作者ルイス・キャロル(本名チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン)がいることでも知られています。
収録作曲家:
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ガル(1890-1987):
クラリネットを伴う室内楽作品集 [アンサンブル・ブルレッタ]GÁL, H.: Chamber Music for Clarinet (Ensemble Burletta)
発売日:2016年12月21日
NMLアルバム番号:TOCC0377
CD価格:2,175円(税込)
ハンガリーのユダヤ系医師を父に持ち、ブラームスの個人秘書であったマンディチェフスキに作曲を師事、ウィーン大学で音楽学を専攻したというハンス・ガル(1890-1987)。1919年から母校で音楽理論を教え、1929年にはマインツの高等音楽学校の校長に就任しましたが、ナチスの迫害を受け、イングランドに移住。エディンバラで職を得て、同時にエディンバラ室内管弦楽団の指揮者にも就任、そのままイギリスで生涯を終えた作曲家です。 ブラームスやレーガーと同じように、ガルも晩年の「クラリネット五重奏」で自身の音楽観を表現しました。クラリネットの清澄な響きと豊かな弦の対話は、87歳を迎えたガルが、これまでの激動の人生を振り返っているかのような静けさを感じさせます。ウィーン時代に書かれたセレナード、エジンバラに落ち着いてから書かれた三重奏曲も美しい作品です。
収録作曲家:
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弦楽オーケストラのための作品集
ラクス(1901-1983):
シンフォニー/シンフォニエッタ
ヤルナッハ(1892-1982):
「孤独な思い出の音楽」(弦楽オーケストラ編) [レオポルディヌム・ヴロツワフ室内管/ローデ]LAKS, S.: Symphony / Sinfonietta / JARNACH, P.: Musik zum Gedächtnis der Einsamen (Wrocław Chamber Orchestra Leopoldinum, Rohde)
発売日:2016年12月16日
NMLアルバム番号:555027-2
CD価格:2,640円(税込)
ブレスラウ(ヴロツワフ)で活動するNFM(NATIONAL FORUM OF MUSIC)レオポルディウム室内管弦楽団は、1978年にヴァイオリニストのカロル・テウチュによって創立されたアンサンブルです。最近までヴァイオリニスト、エルンスト・コヴァチッチが指揮者を務め、アンサンブルの性能を飛躍的に向上させていましたが、2014/15年のシーズンからはモーツァルトピアノ四重奏団の創設メンバーとしても知られるヴィオラ奏者ハルトムート・ローデが芸術監督に就任、更なるレパートリーの拡大を目指しています。 彼らのデビュー・アルバムはワルシャワ出身の新古典派主義の作曲家ラクスと、ヒンデミットと同世代のドイツの作曲家ヤルナッハの作品集という、どちらも20世紀半ばの前衛的な時代を象徴する音楽です。十二音に傾倒しながらも、伝統的な和声も用いた、アンサンブルの性能をフルに生かしきる精緻で多彩な響きをお楽しみください。
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ヴァスクス(1946-)
ブラームス(1833-1897):
ピアノ四重奏曲集 [エト・アルシス・ピアノ四重奏団]BRAHMS, J.: Piano Quartet No. 1 / VASKS, P.: Piano Quartet (Et Arsis Piano Quartet)
発売日:2016年12月16日
NMLアルバム番号:SM248
CD価格:2,080円(税込)
2005年に設立されたエト・アーシス・ピアノ四重奏団。スペインを中心に、数々の国際コンクールで賞を獲得し、現在ではザールブリュッケンの音楽大学で室内楽を教えながら、世界中のコンサート・ホールで演奏会を行う注目のアンサンブルです。このデビュー・アルバムではヴァスクスとブラームスを演奏。ブラームスでは、しっとりとした音色を生かしながらこの曲を滔々と歌い上げていきます。とりわけ第3楽章のしっとりとした美しさは、このアンサンブルの方向性を物語っているかのようです。 ラトビアの現代作曲家ヴァスクスは、初期の頃は前衛的な作風でしたが、この2001年に作曲された「ピアノ四重奏曲」は民謡の旋律を用いた旋律的な作品で、ブラームスと並べて聴いてみても全く違和感のない美しさを誇っています。solo musicaレーベルにおけるヴァスクスのピアノ四重奏曲は、以前にアンサンブル・ラロの録音がありますが(SM119)、叙情的なアンサンブル・ラロ、力強いエト・アーシスと聞き比べも面白いものです。
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Being EaRNeST
ドホナーニ(1877-1960):
室内楽作品集 [アンサンブル・ラロ]DOHNÁNYI, E.: Piano Quintet No. 2 / Sextet (Being EaRNeST) (Ensemble Raro)
発売日:2016年12月16日
NMLアルバム番号:SM250
CD価格:1,950円(税込)
2004年に結成されたアンサンブル・ラロは、日本にも何度も来日し、数多くのファンを獲得しているアンサンブルです。第1ヴァイオリンを名手アレクサンドル・シトコヴェツキーが務め、東欧系の作品を中心に数多くのレパートリーに真摯に取り組むことで知られていますが、今作も近代ハンガリーを代表する作曲家エルネー・ドホナーニ(指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの父)の2作品を演奏、各々の作品には、メンバーと親しい奏者を加え、より緊密な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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サーリアホ(1952-):
弦楽のための室内楽作品集 第2集 [メタ4/フロイント]SAARIAHO, K.: Chamber Works for Strings, Vol. 2 (Meta4, Freund)
発売日:2016年11月30日
NMLアルバム番号:ODE1242-2
CD価格:2,475円(税込)
サーリアホ(1952-)は現代フィンランドにおける最も重要な作曲家の一人。日本でもたくさんの愛好家がいますが、2016年の「サントリー芸術財団サマーフェスティヴァル」では、彼女に焦点を当て、インタビューや作品の日本初演を行うことで、更に注目が高まりました。 このアルバムには、弦とエレクトロニクスの響きに魅せられているというサーリアホの個性が活かされた8つの曲が収録されており、中でも2曲の「大地」にまつわる作品は、彼女の代表作ともいえる曲です。第1集(ODE-1222)で、サーリアホの複雑なスコアから斬新な響きを紡ぎ出した《META4》は2001年に結成されたフィンランドの弦楽四重奏団。2010年にエコー・クラシック賞を受賞し、その後も数々の賞を獲得、世界中で活躍するアンサンブルです。今作ではソプラノのピア・フロイントを交え、一層神秘的な音楽を奏でています。
収録作曲家:
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Green Ground
グズモンセン=ホルムグレーン(1932-):
〈弦楽四重奏曲・声楽曲集〉 [クロノス・クァルテット/シアター・オブ・ヴォイシズ/ヒリアー]GUDMUNDSEN-HOLMGREEN: String Quartets Nos. 10-11 / Green / No Ground Green / New Ground Green (Kronos Quartet, Theatre of Voices, Hillier)
発売日:2016年11月23日
NMLアルバム番号:8.226153
CD価格:2,325円(税込)
ホルムグレーンがクロノス・クァルテットと、ポール・ヒリアー率いるシアター・オブ・ヴォイシズのために作曲した一連の作品集。元になっているのはヘンリー8世のソング・ブックの中のテキストで、「大地」という言葉に重きを置いた言葉遊びがシアター・オブ・ヴォイシズの透明なハーモニーで歌われ、そこに弦楽四重奏、打楽器の音色が融合し、魅惑の世界が表現されています。クロノス・クァルテットの変幻自在な演奏も聴き所です。
収録作曲家:
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ヴィラ=ロボス(1887-1959):
ギターの写本 傑作集と失われた作品全集Villa-Lobos: Complete Guitar Manuscripts
発売日:2016年11月23日
CD 3枚組価格:2,900円(税込)
1887年、リオデジャネイロで国立図書館員の父親の元に生まれたヴィラ=ロボス(1887-1959)。ブラジルの民俗音楽と現代音楽が見事に融合した「ブラジル風バッハ」や、民俗音楽に由来したショーロスなどが広く愛されていますが、実は、生涯で1000曲近くに及ぶ膨大な作品を残しており、現在知られているヴィラ=ロボスは、ほんの一部でしかないことはあまり意識されていないと言ってもよいでしょう。彼は作曲を独学で学びながらブラジルの民謡を積極的に採取し、数々の名作を作り上げていきました。この3巻からなるシリーズは、そんな「知られざる作品」を発掘、収録することでヴィラ=ロボスの新たな魅力を探って行くことができます。 第1集には、セゴビアのために作曲した「ギター協奏曲」を始め、断片的な作品や、良く知られる「ブラジル風バッハ第5番」のアリアをギター伴奏にしたものなど興味深い作品が並んでいます。 第2集には一般にはほとんど知られることのないいくつかの作品を収録。彼の最も初期に書かれた「Dime perche-理由を私に話して」は短いながらも充実した構成を持ち、めまぐるしくテンポが変わる面白い曲です。2014年に出版されたばかりの「ワルツ協奏曲 第2番」は未完成ではありますが、ビッソーリが補筆完成させており、タイトル通りショパンの面影を感じさせる名曲です。チェレスタやハープまでを用いたユニークな音色が特色の「六重奏曲」には確かに熱帯地方の空気が漂っています。民俗舞曲に基づく「ショーロ」の数々は有名な作品。これを聴かずにはヴィラ=ロボスは語れません。最後の「愛の歌」は、映画のサウンドトラック。と言っても、彼の曲が使われたのは映画の最後のカットのみですが、映画を見た人には強い印象を残したであろう美しい曲です。 第3集に収録されているのは「12の練習曲」と「実用の手引き」が中心となります。ヴィラ=ロボスが「12の練習曲」を書くきっかけとなったのは、あの伝説の名ギタリスト、アンドレス・セゴビアと出会ったことでした。セゴビアはヴィラ=ロボスに「練習曲」の作曲を依頼し、1928年に完成したのですが、なぜかヴィラ=ロボスは1953年、大幅な改訂(カット、追加、変更、運指法など)を加えてしまいました。ギタリスト、ビッソーリはこの失われた要素を研究し復元して演奏しています。また子ども向けの教材として書かれた「実用の手引き」はピアノで演奏されることが多いのですが、ここでは民族楽器とギターのアンサンブルでひたすら楽しく演奏されています。 そして、壮大な交響的エピソード「少年の凧」がこのアルバムの最後、及びシリーズの最後を華々しく飾ります。少年の揚げる色鮮やかな凧が空気中を旋回しながら、風に乗って舞う姿が見事に捉えられた映画音楽のようなスリリングな作品です。
収録作曲家:
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ハーマン(1911-1975)
デル・トレディチ(1937-):
クラリネット五重奏曲集 [ルティエク/ファイン・アーツ四重奏団]HERRMANN, B.: Souvenirs de Voyage / DEL TREDICI, D.: Magyar Madness (Lethiec, Fine Arts Quartet)
発売日:2016年11月23日
NMLアルバム番号:8.559796
CD価格:1,900円(税込)
「めまい」「北北西に進路を取れ」「市民ケーン」など数多くの映画音楽で知られるバーナード・ハーマン。実はもともと優れたヴァイオリニストとしてジュリアード音楽院を卒業し、指揮者としても活躍していただけあって、その作品は映画音楽だけでなく、交響曲やオペラなどの純粋な演奏会のための曲までと多岐に渡っています。 このクラリネット五重奏曲は晩年に書かれた彼の最後の演奏会用の作品です。3楽章で構成された曲は、各楽章が異なるルーツを持っているという興味深い作品です。もう一人の作曲家、デル・トレディチはルイス・キャロルに魅せられ、インスパイアされた曲を何曲も書いていますが、この「マジャールの狂気」は特定の文学作品によるものではありません。「ハンガリー風大ロンド」という副題を持つ終楽章は情熱的でありながらもどこかユーモラスな雰囲気を持つ曲。 プラード・カザルス音楽祭の芸術監督で、パリ国立音楽院、ニース音楽院の教授で、室内楽奏者、ソリストとして活躍するフランスのクラリネット奏者ミシェル・ルティエによる渾身の演奏で。
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ロドリーゴ(1901-1999):
〈ヴァイオリンを伴う室内楽作品集〉
ソナタ・ピンパンテ/7つのバレンシアの歌
カプリッチョ/暁へのセレナード他 [レオン/ヴィノクール/ルーケ]RODRIGO, J.: Chamber Music with Violin - Sonata pimpante / 7 Cançons valencianes / Capriccio / Serenata al alba del día (León, Vinokur, Luque)
発売日:2016年11月23日
NMLアルバム番号:8.572648
CD価格:1,900円(税込)
名作「アランフェス協奏曲」で知られるロドリーゴ(1901-1999)。ギター作品の作曲家と思われがちですが、実は彼は優れたピアニストでもあったため、ピアノ曲や室内楽作品も数多く作曲しています。200曲以上もあるその作品の中では、ヴァイオリン曲はあまり多くありませんが、どの曲にも強い叙情性と独創性が満ち溢れています。 「おしゃれな」といった意味を持つ「ピンパンテ」と名付けられたソナタは、作曲家の義理の息子であるセルクル・ゴロワーズに捧げられた曲で、第2楽章のアダージョは熱烈なラテンのリズムを持つ中間部が印象的。民俗風のメロディが美しい「バレンシアの7つの歌」は多彩なメロディが次々と現れる楽しい曲。 無伴奏で奏される「カプリッチョ」はサラサーテの生誕100年を祝して作曲された躍動的な小品。ギターとの二重奏「暁へのセレナード」はギターの妙技もたっぷり楽しめます。ロドリーゴ初期の作品「2つのスケッチ」の第1曲は、噴水の水の煌きがそのまま反映された前奏に導かれ、少女の恋心が切々と歌われます。第2曲目は活発なダンス。スペインのヴァイオリニスト、サルバトール・ジョセフィーナに捧げられた「ルーマニアーナ」も同じく情熱的なダンスです。 トゥリーナ(8.570402)、モンサルバーチェ(8.572621)でその演奏が絶賛されたスペイン、カナリー諸島出身のヴァイオリニスト、エバ・レオンの演奏です。
収録作曲家:
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シュルホフ(1894-1942):
〈室内楽作品集〉
弦楽六重奏曲
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番
ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲
5つのジャズ・エチュード [スペクトラム・コンサーツ・ベルリン]SCHULHOFF, E.: Chamber Music - String Sextet / Violin Sonata No. 2 / Duo for Violin and Cello / 5 Études de jazz (Spectrum Concerts Berlin)
発売日:2016年10月28日
NMLアルバム番号:8.573525
CD価格:1,900円(税込)
プラハ生まれの天才、エルヴィン・シュルホフ(1894-1942)。第二次世界大戦時は「退廃音楽」の作曲家として排斥されながらも、戦後はその作品が再評価され、ここ数十年でますます人気を獲得しています。彼はその生涯において様々な作風を取り入れた作品を多数残し、その中には実験的な作品や、ジャズ風味の作品まで多種多様なものが含まれています。 このアルバムには、彼がベルリンで華やかに活躍していた1924年から1927年までの作品を収録。アルバン・ベルクに宛てて書いた手紙の中で「リズミカルな中毒性を持つ作品」と語った「5つのジャズ・エチュード」や、バルトーク、コダーイ、そしてドビュッシーの作品にも似た「ヴァイオリン・ソナタ」と「二重奏」、暴力的な音が炸裂するキュビスムの影響を受けた「六重奏」の4作を、近現代作品を得意とするスペクトラム・コンサーツ・ベルリンが見事に演奏しています。
収録作曲家:
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マーラー=シェーンベルク編曲:
室内楽版《大地の歌》《さすらう若人の歌》 [プラッツ/レイド/ウィリアムズ/ファレッタ]MAHLER, G.: Lied von der Erde (Das) / Lieder eines fahrenden Gesellen (arr. A. Schoenberg) (Platts, Reid, Williams, Falletta)
発売日:2016年10月28日
NMLアルバム番号:8.573536
CD価格:1,900円(税込)
1918年の秋、シェーンベルクはウィーンで「私的演奏協会」を立ち上げました。それは当時の“現代音楽”を人々にきちんと広めることを目的とし、入念なリハーサルを行い、工夫を凝らしたプログラムを週1回演奏するというもの。ここでは立ち上げの翌年から1921年、インフレのために活動停止を余儀なくされるまでの3年間に、117回のコンサー卜が行われ、154もの作品が演奏されたのです。ただし、交響曲や管弦楽などの大規模な編成を必要とする曲は、資金面などの様々な理由でそのままの形ではなく、シェーンベルクと彼の弟子たちによって、小さな編成に編曲が施されて演奏されました。 このアルバムに収録された2つの作品はどちらもシェーンベルク自身の編曲によるもの。若きシェーンベルクが敬愛していたマーラーの作品が瑞々しく、また透明感溢れるアンサンブルに生まれ変っています。
収録作曲家:
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ゴルトムント弦楽四重奏団
ハイドン(1732-1809):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第29番・第66番 [ゴルトムント弦楽四重奏団]HAYDN, J.: String Quartets Nos. 1, 29 and 66 (Goldmund Quartet)
発売日:2016年10月28日
NMLアルバム番号:8.573701
CD価格:1,900円(税込)
2015年「バイエルン・ヤング・アーテイス卜賞」を獲得、“現在ヨーロッパで最もエキサイティングな弦楽四重奏団”と評されているゴル卜ムント弦楽四重奏団によるハイドン(1732-1809)の一連の弦楽四重奏曲。2009年に結成されたゴルトムント弦楽四重奏団は、マドリッドの室内楽国際研究所でゲルハル卜・シュルツとギュター・ピヒラーに師事、数々のマスタークラスで研鑽を積み、ミュンヘン、プリンツレゲンテン劇場でデビューを飾って以来、世界中のコンサー卜・ホールで演奏を行っています。すでにクリストフ・ポッペンやアラベラ・美歩・シュタインバッハーら数多くのアーテイス卜と共演を行い、各地の音楽祭にも出演が予定されており、今後の活躍に期待が集まっています。 このアルバムでは、ハイドンの初期、中期、後期の3曲の演奏を収録。各々の様式を踏まえた上で繰り広げられる、小気味よく若々しい演奏です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
弦楽四重奏曲 第20番 K499
バルトーク(1881-1945):
弦楽四重奏曲 第3番
ドヴォルザーク(1841-1904):
弦楽四重奏曲 第11番 Op.61 [ジュリアード弦楽四重奏団]Juilliard String Quartet - Mozart / Bartok / Dvora
発売日:2016年10月28日
NMLアルバム番号:C927161B
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:590円(税込)1946年にニューヨークのジュリアード音楽院の校長だった作曲家、ウィリアム・シューマンの提唱により、ジュリアード音楽院の教授らによって結成された歴史あるジュリアード弦楽四重奏団。何人もの奏者が代替わりをしながら、その伝統の音色が遺憾なく継承されている名門四重奏団です。 この録音は第2ヴァイオリンとチェロが創設メンバーからメンバー・チェンジを行い、新たな響きを獲得した1965年の音楽祭での演奏。当時、ベートーヴェンやバルトークのスタジオ録音を開始していた頃の厳密なアンサンブルは、ライブでも全く変わることがありません。彼らが得意とするバルトーク、モーツァルト、そしてドヴォルザークの3つの作品を「古典的な作品も新しい音として聞こえるように」という彼らのモットーに照らし合わせ、雄弁に演奏しています。
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フランツ・シュミット(1874-1939):
五重奏曲 イ長調 [リノス・アンサンブル]Franz Schmidt: Quintet in A major for Piano left-hand, Clarinet & String Trio
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:555026-2
CD価格:1,920円(税込)
オーストリアに生まれ、第一次世界大戦で右腕を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタイン。彼は多くの作曲家に「左手のための作品」を委嘱、その結果生まれた作品は現代でも様々な機会で演奏されています。 このフランツ・シュミット(1874-1939)の《五重奏曲》もその一つで、彼は他にも協奏的作品を含め、何曲かの「左手のための作品」をヴィトゲンシュタインのために書いています。この《五重奏曲》はシュミットが亡くなる前の年の1936年に書かれたもので、同じ形態で書かれたト長調(1926年)の作品よりも一層細やかなピアノ・パートと、クラリネットを交えた多彩な音色が用いられています。またシュミットはこの曲の終楽章に、ヴィトゲンシュタインの師であったヨーゼフ・ラボールが書いた旋律を主題とした変奏曲を置き、この左手のピアニストへの賛辞としています。
収録作曲家:
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モリーク(1802-1869):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲 第7番 Op.42・第8番 Op.44 [マンハイム弦楽四重奏団]Bernhard Molique: String Quartets op.42 & 44
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:777632-2
CD価格:1,800円(税込)
ファゴットとヴァイオリンを奏する父の下に生まれ、幼い頃から音楽に親しんだというモリーク(モーリック 1802-1869)。6歳でヴァイオリンの公開演奏を行い、高名なヴァイオリニスト、シュポーアからも教えを受けるなど、その才能を着々と伸ばしていきました。成人してからはアン・デア・ウィーン劇場、ミュンヘン宮廷楽団を経て、23歳の若さでシュトゥットガルト宮廷楽長兼コンサートマスターに任命されます。 作曲は独学でマスターしたにもかかわらず、その作品の完成度は高く、ここに収録された2曲の弦楽四重奏曲も、古典派の伝統的な作風に加え、メンデルスゾーン風の洗練された雰囲気を持つ極めて美しい作品です。これらの作品は彼がイギリスに滞在していた頃に書かれたもので、ヴィクトリア女王を含むイギリスの聴衆たちを熱狂させたことでも知られています。
収録作曲家:
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プロジェクト・フンガリカ [シモン&アダム・クシェショヴィエツ]
RÓZSA, M.: Violin Sonata / Sonata for 2 Violins / KODÁLY, Z.: Duo for Violin and Cello (Project Hungarica) (S. and A. Krzeszowiec, Nizioł)
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:CDAccordACD226
CD価格:2,325円(税込)
近代ハンガリーを代表する2人の作曲家による作品集。アカデミー賞に17回ノミネートされ、その内3回受賞したという優れた映画音楽の作り手であるロージャは、ハリウッドに移住する以前は、クラシック音楽の作曲家を志しており、映画音楽作曲家として大成してからも、並行して自身の音楽を書き続けていました。商業用の音楽は、大衆の好みも加味した上でロマン派風の作品を発表していたロージャですが、自身の感情をそのまま表現できる「クラシック音楽」では、ハンガリーの民族音楽の要素を用いた新古典主義風の作品を書いています。 このアルバムには晩年近くの《無伴奏ソナタ》と20歳代の《2台のヴァイオリンのためのソナタ》を収録、生涯変わることなかった彼の作風を味わうことができます。コダーイの《ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲》はこのジャンルの最高傑作と評される作品で、チェロもヴァイオリンも競い合うように旋律を奏で、盛り上がっていく様子は圧巻です。
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Trios from Our Homelands ‐
故郷からの三重奏曲 [リンカーン・トリオ]Piano Trios - CLARKE, R. / BABADJANIAN, A. / MARTIN, F. (Trios from Our Homelands) (Lincoln Trio)
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:CDR90000-165
CD価格:2,160円(税込)
これまでにCEDILLEレーベルから4枚のアルバムをリリースしているアメリカの「リンカーン・トリオ」はヴァイオリンのデジレ・ルーストラット、チェロのデイヴィッド・カンリフ、ピアノのマルタ・アズナヴォーリアンの三人のメンバーからなる2003年に結成されたアンサンブルです。様々な音楽祭に出演し、その名声はアメリカ中に知れ渡っており、もちろん海外でも数多くのツアーを行っています。 現代曲を得意とする彼らは、これまでにも様々な作品を録音していますが、今回のアルバムでは、各々のメンバーの出身国、イングランド、アルメニア、スイスで生まれた作曲家の作品が取り上げられています。魅力的な旋律に溢れたクラーク、ロストロポーヴィチが「華麗な作品、作曲家」と絶賛したババジャニアン、アイルランドの主題が使われたフランク・マルタン、これらの特徴ある3曲の三重奏を、彼らは共感を持って演奏しています。
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ドアを開けよ
スミス(1928-):
作品集 [ウィルキンソン/デイヴィス/ティトマン/BBCノーザン・オーケストラ/ロビンソン]SMITH, R.H.: Vocal, Chamber and Orchestral Music (Opening the Door) (C. Wilkinson, H. Davies, Tytman, BBC Northern Orchestra, S. Robinson)
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:DDA21228
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
イギリスの現代作曲家ロイ・ヒートン・スミス(1928-)の作品集。リチャード・ホールから作曲、ウィリアム・ウォルトンの弟ノエルからピアノを学んだ彼は、ロイヤル・アカデミーから奨学金を得て学んでいた時に、自作で「ロイヤル・フィルハーモニー賞」を獲得するなど、早くからその動向が注目されていました。しかし教育に専念し、以降の作品は公開することがなかったため、長い間彼の作品を聞く事はできなかったのです。 この2枚組に収録された作品は全て世界初録音であり、このモダニストの真の姿を知ることができます。CD2の最後に置かれたボーナス・トラックの「ディヴェルティメント」は1958年のBBCラジオの貴重な記録で、「シューベルトのドイツ舞曲」にインスパイアされた作品であるとスミスが語っています。
収録作曲家:
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ラフ(1822-1882):
チェロとピアノの作品全集 [リム・テヨン/メンデス]RAFF, J.: Cello and Piano Music (Complete) (Tae Yeon Lim, Mendoes)
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:TOCC0341
CD価格:2,175円(税込)
スイス生まれのロマン派の作曲家、ヨアヒム・ラフ(1822-1882)。その生涯に数多くの作品を残した人ですが、それらはほとんど演奏されることなく、唯一、ヴァイオリンのための小品「カヴァティーナ」のみが知られていました。最近になってようやく、彼の書いた交響曲やピアノ曲、室内楽曲などの演奏、録音が増えてきて、その作品が知られるようになりつつあります。とりわけ、彼が敬愛していたリストの作風を継承しながらも、控えめな美しさを誇る一連のピアノ曲は一聴に値するものです(GRAND PIANOレーベルから全集録音がリリースされています)。 アメリカ在住のチェリスト、メンドーズと韓国のピアニスト、リム・テヨンによる《チェロとピアノの作品全集》はそんなラフの秘曲集に属するもので、ほとんどの小品はもちろんのこと、極上のチェロ・ソナタでさえも世界初録音。ラフという作曲家の奥深さが感じられる1枚となっています。
収録作曲家:
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ヘルステズ(1857-1924):
十重奏と弦楽四重奏曲HELSTED, G.: Decet / String Quartet (Randers Chamber Orchestra)
発売日:2016年09月28日
NMLアルバム番号:8.226111
CD価格:2,325円(税込)
同じく作曲家であったカール・アドルフ・ヘルステズを父に持つデンマークのオルガニスト、作曲家ゴスタウ・ヘルステズ(1857-1924)の作品は、彼がドイツ、フランス、イタリアで遭遇した「後期ロマン派」の様式が取り入れられていたため、当時のデンマークの聴衆たちからは「奇妙で近寄りがたい」と若干敬遠されていました。しかし彼の作品はとても魅力的であり、現代の人々の耳には全く違和感を与えることがなく、ヨーロッパ大陸のインスピレーションの中にデンマーク特有の伝統と品格が感じられる独自の作品として評価され、その作風は彼の弟子でもあったランゴーらにも引き継がれて行きます。 このアルバムで紹介されている2つの作品は、半音階的な和声と充実した響き、そして横溢する民謡的要素が極めて魅力的です。
収録作曲家:
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
兵士の物語 - 組曲
八重奏曲/結婚 [楊天堝/ヴァージニア・アーツ・フェスティバル・チェンバー・プレイヤーズ/ファレッタ]STRAVINSKY, I.: Soldier's Tale Suite / Octet / Les Noces (Tianwa Yang, Virginia Symphony Chorus, Virginia Arts Festival Chamber Players, Falletta)
発売日:2016年09月21日
NMLアルバム番号:8.573538
CD価格:1,900円(税込)
ストラヴィンスキー(1882-1971)の生涯の中で重要な役目を果たした3つの作品を収録した1枚。1918年に完成した「兵士の物語」は全曲盤(8.57337)からの抜粋で、純粋に音楽のみを楽しめる“組曲”です。 1923年に初演された「八重奏曲」は当時管楽器を重用していたストラヴィンスキーが、夢の中で聴いた“管楽器のみの八重奏曲”に感銘を受け、翌朝作曲に取り掛かったという曲。ムダのない引き締まった伝統的な形式が用いられています。作品は当時の恋人で後に妻となるヴェラに捧げられています。 「結婚」はバレエ・リュスのために作曲されたバレエ・カンタータ。ロシア民謡詩を元に台本を構成、最初は大編成の管弦楽伴奏を構想するも、様々な理由で断念。4台のピアノと打楽器アンサンブル、合唱、独唱という形に落ち着き、1923年にエルネスト・アンセルメの指揮で初演された名作です。
収録作曲家:
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オンスロウ(1784-1853):
弦楽五重奏曲集 第1集 [エラン五重奏団]ONSLOW, G.: String Quintets, Vol. 1 - Nos. 20 and 26 (Elan Quintet)
発売日:2016年09月21日
NMLアルバム番号:8.573600
CD価格:1,900円(税込)
同性愛のスキャンダルから逃れるために、フランスに亡命していたイングランドの貴族を父に持つ古典派の作曲家オンスロウ(1784-1853)。貴族のたしなみとして狩猟を好み、その際の事故で聴力を失うというアクシデントのためか「フランスのベートーヴェン」と呼ばれることもある彼ですが、生活に困窮していたわけではなく、作曲活動はあくまでも趣味としてのもの。とは言え、その格調高いメンデルスゾーンを思わせる作風は、同時代の人たちにも大変愛されていました。この弦楽五重奏曲は、少し前の時代に活躍したボッケリーニの作品のようなチェロに重点を置いたものではなく、通常の弦楽四重奏にコントラバスを加えた「低音が際立つ」編成となっています。そもそも彼自身は初期の作品ではヴィオラ、もしくはチェロが2台という編成を取っていたのでが、コントラバスの名手ドラゴネッティと出合ったことで、アンサンブルにコントラバスを加えることを決意し、充実した低音を持つ五重奏が完成したのです。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
〈五重奏曲集〉
弦楽五重奏曲 第3番 変ホ長調 Op.97
ピアノ五重奏曲 第2番 イ長調 Op.81 [フォーグラー弦楽四重奏団/マスレンコ/トリエンドル]DVOŘÁK, A.: String Quintet, Op. 97 / Piano Quintet, Op. 81 (Vogler String Quartet, Masurenko, Triendl)
発売日:2016年08月26日
NMLアルバム番号:555022-2
CD価格:1,920円(税込)
1985年、ベルリンのハンス・アイスラー・ミュージックアカデミーの学生たちによって結成された「フォーグラー弦楽四重奏団」は、その翌年に開催されたエヴィアン弦楽四重奏団コンクールで1位を獲得したことで、一躍知名度を得て、国際的な活躍を始めます。ハイドンからバルトークまで幅広いレパートリーを持ち、時にはタンゴやポップスまでをも易々と演奏する彼らによるこのドヴォルザーク(1841-1904)、既にcpoレーベルからは2組の弦楽四重奏曲集がリリースされていますが、今作は、ヴィオラのマスレンコと、ピアノのトリエンドルをそれぞれ共演に迎えた五重奏曲であり、一層充実したアンサンブルを聴くことができます。 ヴィオラの活躍が目覚しい弦楽五重奏曲第3番、ブラームスやシューマンの作品に比肩する意欲作であるピアノ五重奏曲第2番、と、それぞれ民族色豊かな作品の持ち味を、彼らの見事な演奏によって存分に楽しむことができます。
収録作曲家:
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ゲーゼ(1817-1890):
〈室内楽作品全集 第2集〉
弦楽四重奏曲 ホ短調
ピアノ三重奏の楽章 変ロ長調
スケルツォ 嬰ハ短調 [アンサンブル・ミッドヴェスト]GADE, N.W.: Chamber Works, Vol. 2 - String Quartet, Op. 8 / Piano Trio in B-Flat Major / Piano Quartet in C-Sharp Minor (Ensemble MidtVest)
発売日:2016年08月26日
NMLアルバム番号:777165-2
CD価格:1,920円(税込)
コペンハーゲンで生まれ、17歳の時に王室オーケストラでヴァイオリン奏者として活動を始めたというゲーゼ(1817-1890)。作曲家としても認められようと、「交響曲第1番」をオーケストラに提出したのですが演奏を拒否されてしまいます。納得が行かなかったゲーゼは、その作品をメンデルスゾーンに送ったところ絶賛され、なんとメンデルスゾーン自身の指揮でライプツィヒにて初演、そこでゲーゼもライプツィヒに移り、この地で演奏活動を開始し、シューマンとも親交を結ぶという面白い経歴を持った人です。しかし、メンデルスゾーンの死後はデンマークに戻り、この地の音楽普及に力を尽くし、最終的には権威ある教育者としてグリーグやニールセンに影響を与えることとなります。 このアルバムには、ライプツィヒ時代の2曲と、後年に書かれた劇的な弦楽四重奏が収録されています。初期の作品には確かに恩師メンデルスゾーンの面影がありますが、弦楽四重奏では完全に独自の作風が確立されています。
収録作曲家:
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フックス(1660-1741):
室内楽作品全集 [グラーツ・ノイエ・ホーフカペレ/フロイホーファー/ヘル]FUX, J.J.: Concectus Musico-instrumentalis (Neue Hofkapelle Graz, Froihofer, Hell)
発売日:2016年08月26日
NMLアルバム番号:777980-2
CD 2枚組価格:4,400円(税込、送料無料)
「皇帝のレクイエム」で人気を誇るバロック時代のオーストリアの作曲家、フックス(1660-1741)の代表作「Concentus musico -instrumentalis‐ 楽器のための音楽集」は、彼の最初の大きな仕事として知られています。1701年に作曲された当時、レオポルド1世の宮廷音楽家に任命されていたフックスですが、これまでこの地位は殆どイタリア人音楽家によって占められていましたから、フックスがいかに高く信頼されていたかがわかります。 この作品集、実は9冊の分冊からなり、ヴィオラパートの一部が紛失しているため指揮者ルシア・フロイホーファーはこの演奏のために譜面を再構築しています。イタリアとフランスのスタイルが混合された作品集は当時のスタイルを忠実に反映しており、リュリやコレッリの様式を受け継いだ極めて活気ある音楽で構成されています。
収録作曲家:
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ワルター(1876-1962):
ピアノ五重奏曲
ヴァイオリン・ソナタ [フロロヴァ/佐藤麻理/ヴィーダ/ペールストルファー/ホイスレ/レ・リュー]WALTER, B.: Violin Sonata / Piano Quintet (Frolova, Mari Sato, Vida, Peherstorfer, Häusle, S. Huber, Le Liu)
発売日:2016年08月26日
NMLアルバム番号:8.573351
CD価格:1,900円(税込)
20世紀を代表する名指揮者ワルター(1876-1962)は、ベルリンの音楽院を卒業後、ハンス・フォン・ビューローの演奏を聴いて指揮者になることを決意、ケルン市立歌劇場を経てハンブルク歌劇場に移った時に、生涯尊敬することになるマーラーと出会います。 作曲家としても極めて高い能力を持っていたワルターですが、その作品にも恩師の影響がはっきりと感じられます。とりわけピアノ五重奏曲には、後期ロマン派特有の濃厚な和声が認められます。とは言え、1908年に作曲されたヴァイオリン・ソナタはワルターの最後の室内楽作品でもあり、独自の語法によるユニークな作品となっています。 ※日本語帯付き
収録作曲家:
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シェーンベルク(1874-1951):
ピアノ編曲集 [リスカ /グラウシューマッハー・ピアノ・デュオ]SCHOENBERG, A.: Piano Arrangements (Barainsky, Jarnot, Liska, Roelcke, GrauSchumacher Piano Duo)
発売日:2016年08月26日