マイネリオ(ジョルジョ) Mainerio, Giorgio
生没年 | 1535-1582 | 国 | イタリア |
---|---|---|---|
辞書順 | 「マ」 | NML作曲家番号 | 29713 |
-
発売日:2020年11月13日
CD価格:2,475円(税込)
ハンガリーという隠れた古楽遺産の宝庫への鍵、ロマン派音楽への絶好の補助線クラシック音楽とハンガリー民俗音楽といえば、20世紀のバルトークやコダーイ以前から、リスト、ヨアヒム、ブラームスといった作曲家たちが非定住者ロマ(ジプシー)の伝統音楽を自作品に取り入れてきたことで有名。しかしその先例は意外やバロック初期のイタリア音楽にも、さまざまなかたちで確認できます。 そうした歴史的文化交錯に意識を向け、民俗楽器やその専門家たちも動員して生々しいバロック像の刷新を体現してみせる新録音。低音域まで充実した響きで満たされる撥弦サウンドに乗せ、リコーダーやバルカン半島周辺の伝統的な縦笛カヴァルといった管楽器の味わい豊かな音色と、異国情緒あふれるハンガリー伝統の弓奏との交錯が織りなすユニークな聴覚体験は、今まで知っていたバロックの通念を静かに覆す発見の瞬間にあふれています。 近現代作品での中東欧音楽にたぎる躍動感に惹かれる方々にも、古楽再発見の思いがけないきっかけを呼び込むアルバムとしてお勧めしたい1枚です。
-
クルムホルン合奏による
ルネサンスの響き [シンタグマ・アミーチ]Chamber Music - SUSATO, T. / ALAMIRE, P. / ISAAC, H. / SENFL, L. (Krummhorn, cromorne, storto, tournebout) (Syntagma, Amici, Stilz)
発売日:2020年03月27日
CD価格:1,425円(税込)
ルネサンス期に一世を風靡したクルムホルン(ドイツ語/イタリアではストルト、フランスでは主に低音域のものをトゥルヌブー)は、Jの文字のように曲がった形をした2枚リードの木管楽器。大きな音がしたため、野外での舞曲の演奏などに適していました。 このクルムホルンと、やはり2枚リードの楽器ボンバルド(ショーム)、そしてリコーダーを操るアンサンブル、シンタグマ・アミーチによるアルバム。ゲストを加えて最大8本ものクルムホルンなどが鳴り響き(レーベル主宰者で音楽学者でもあるジェローム・ルジュヌまでクルムホルン奏者として参加しています)、スザート編纂のダンスリー(舞曲集)を始めとしたルネサンスの小品を多数収めた、たいへん楽しいRicercarきっての大ヒットアルバムです。
-
-★『レコード芸術』特選盤(2019年9月号)★-
「理性の死」
~ルネサンス、美と混沌の音楽芸術 ~
器楽作品集 [ジョヴァンニ・アントニーニ(各種リコーダー、ドゥルツィアン&総指揮)、イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)]Instrumental Ensemble Music - AGRICOLA, A. / CARESANA, C. / MAINERIO, G. / RUFFO, V. (La morte della ragione) (Il Giardino Armonico, Antonini)
発売日:2019年05月17日 NMLアルバム番号:ALPHA450
CD+BOOK国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
エッジの効いたスリリングなヴィヴァルディ録音で注目を集め、本場イタリアに新たな古楽の息吹きあり! と、リコーダー奏者ジョヴァンニ・アントニーニとイル・ジャルディーノ・アルモニコが世界を瞠目させたのが、今からおよそ30年前。その後アントニーニはレパートリーを古典派まで広げ、今ではハイドンやベートーヴェンの交響曲でも驚くべき録音を世に送り出しています。しかし、彼はなによりリコーダー奏者。その原点に立ち返り、ルネサンス期の音楽に全てを捧げた思いがけない新録音をAlphaレーベルからリリースします。 神の秩序と理性的調和が全てだった16世紀にも、混沌は何かと人の世を脅かしもすれば、予測不能の奔放さが人を強く惹きつけることもありました。英国からイタリアまで広範な地域にわたる音楽の実例から、アントニーニが厳選した選曲と曲順にぜひ振りまわされたいもの。カラー図版満載の解説書(国内仕様では解説部分訳と、バーゼルで音楽学を専攻するリコーダー奏者菅沼起一氏による別途解題を封入)も見ごたえたっぷり、選曲の妙を読み解く楽しみも尽きません。各種リコーダーと木管コルネット、古雅なる弦楽器を交えてのルネサンス・オーケストラ編成に酔いしれる痛快な新録音です。