Supreme Classics
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不思議の国のマッダレーナ
ヴィオラ・ダ・ガンバ作品集 [マッダレーナ・デル・ゴッボ]発売日:2025年07月25日
SACD-Hybrid日本語解説付き価格:3,750円(税込、送料無料)
アルバム『不思議の国のマッダレーナ』は音楽の旅であり、同時に心の旅です。人間の心の深淵を探求し、現実の境界と戯れる幻想的な音の冒険です。 ――マッダレーナ・デル・ゴッボ ARCHIVから彗星のごとくCDデビューし、その後ドイツ・グラモフォンから2枚のアルバムをリリースしたヴィオラ・ダ・ガンバ奏者マッダレーナ・デル・ゴッボの最新盤は、中身にもパッケージにも意匠を凝らしたコンセプト・アルバム。デル・ゴッボはイタリアに生まれ、ウィーンでチェロを学び、チェロ奏者として活躍する中で、レコード店の店先で聴いたヴィオラ・ダ・ガンバの音色に魅了されてこの楽器を学び直したという経歴の持ち主。現在はチェロとヴィオラ・ダ・ガンバに加え、ガンバ族の楽器バリトンを駆使するマルチプレーヤーとして活躍しています。 タイトル通りルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」をイメージして作られたこのアルバムは、ヒュームの「行け、行け」から始まり、最近発見されたテレマンの幻想曲、「たわむれ」「夢見る人」というマレの思わせぶりなタイトルを持つ楽曲、ローマ神話の主神の名を持つフォルクレのダイナミックな「ジュピター」、スコットランドの情景が目に浮かびそうなガウの哀歌、このアルバムのために書き下ろされた現代作曲家の作品などを効果的に組み合わせたプログラムとなっています。 巧みな選曲と配列から浮かび上がるストーリー、アリスを導いた白ウサギのように目まぐるしく変化するガンバの音色、共演者との親密なアンサンブルを織り交ぜた雰囲気満点の演奏によって、聴き手は不思議の国を旅しているかのような幻想的な世界へ引き込まれていくのです。かつてボーイ・ソプラノとして一世を風靡したカウンターテナー、アロイス・ミュールバッハーと共演したダウランドの名曲「時は立ち止まり」の美しさにも息をのむことでしょう。アルバムは、彼女がチェロ奏者であることを望んでいたという亡き父親に捧げた「トロイメライ」と「愛の挨拶」で閉じられます(この2曲はチェロによる演奏)。 ジャケットは幻想的な作風で知られる写真家ミハエラ・ドゥリショヴァーによるもの。ブックレットにはルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」の初版に掲載されたジョン・テニエルによる挿絵も収録されていて、アルバムの雰囲気を盛り上げています。演奏者自身による解説の日本語訳も収録され、選曲、演奏、ブックレット、アートワークに至るまで、練りに練られた名作絵本のような美しいアルバムです。
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ウィーン・ベルリン・ミュージック・クラブ Vol.4
バルティック [フィルハーモニクス]発売日:2025年05月23日
SACD-Hybrid日本語解説付き価格:3,750円(税込、送料無料)
個性派名人集団フィルハーモニクスが描く、バルト三国の音楽的印象ウィーン・フィルとベルリン・フィルのメンバーを中心とした名手が集い、目の覚めるようなテクニックと息の合ったアンサンブルで、ボーダレスな音楽をエンターテイメント性たっぷりに聴かせるフィルハーモニクス。彼ららしくジャンルを自在に行き交う音楽を集めたシリーズ「ウィーン・ベルリン・ミュージック・クラブ」の第4弾が、新レーベルSUPREME CLASSICSより登場。 今回はバルト三国をテーマに、メンバーのセバスティアン・ギュトラーが当地に伝わるメロディ、民謡、童謡からインスパイアされて作曲した個性的な作品を集めています。彼らにとって既に重要なレパートリーになっているというこれらの曲は、いずれも親しみやすいメロディとリズムを持ち、ある時は伝統的なクラシック、ある時は素朴な民謡、そしてある時は洗練された映画音楽のような響きで聴く者を惹きつけます。 彼らの名人芸と美しい音楽を存分に楽しむことのできる素晴らしいアルバムです。
収録作曲家:
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イタリアーナ! [リッカルド・ムーティ、フィルハーモニック・ブラス]
発売日:2025年04月04日
SACD-Hybrid日本語解説付き価格:3,750円(税込、送料無料)
超絶ブラス・アンサンブル再び!
ムーティのタクトでイタリア音楽を!ベルリン・フィルとウィーン・フィルという、世界二大オーケストラを中心としたスター・プレイヤー達により編成されたブラス・アンサンブル、フィルハーモニック・ブラス。2023年4月にウィーンのムジークフェラインでお披露目され、トゥガン・ソヒエフがタクトを取ったデビュー・アルバム『Overture!』(Decca)も大ヒットとなりました。今回は新レーベルSUPREME CLASSICSからその第2弾が登場。イタリアをテーマにヴェルディやロッシーニなどのオペラの名曲からレスピーギの管弦楽作品までを収めており、指揮を務めるのはリッカルド・ムーティという、この上なく贅沢な内容となっています。 イタリア・オペラにおける舞台や舞台裏の別動隊オーケストラ(バンダ)は、そのオペラがヨーロッパ諸国で受け入れられる歴史の中で各地の吹奏楽団(バンド)を育てる一端を担ったという面があり、今回のようなブラス・アンサンブルとは縁が深いともいえます。そのような作品の数々を所属オーケストラもバックグラウンドも使用楽器(ホルンはフレンチとウィンナが半々など)も違うメンバーたちが力強くも美しく奏でており、調和のとれたハーモニーや軽やかなピッコロ・トランペットが作り出す響きは、金管打楽器だけということを忘れさせるほど豊かなもの。多くの音楽ファンに聴いていただきたい一枚です。