Florez

フローレス・レコーズはペルー出身のテノール歌手フアン・ディエゴ・フローレスが立ち上げたレーベル。彼の芸術的ヴィジョンを記 録することを目的とし、第1弾は彼自身のルーツでもあるサルスエラのアリア集です。今後はソロ・アルバムやオペラ全曲も予定さ れており、また彼が創設した「シンフォニア・ポル・エル・ペルー」のプロジェクトの支援も平行して進められます。 フアン・ディエゴ・フローレスは1973年リマ生まれ。若い頃からペルーの民族音楽やポップスに親しんでいた彼は17歳でリマ国立音楽院に入学し、その後フィラデルフィアの カーティス音楽院で声楽を学びました。1996年に、ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバルで《マティルデ・ディ・シャブラン》の主役コッラディーノの代役として出演、表現力豊かな声と驚異的な歌唱技巧で一躍センセーションを巻き起こしました。その年の後半には、リッカルド・ムーティ指揮のもと、23歳でミラノ・スカラ座のシーズン開幕 公演に出演し、以降、世界中の主要な歌劇場で活躍、特に、ベルカント作品で高い評価を受けています。フローレスは、多くのソロアルバムやオペラ全曲を録音し、ペルーの最高栄誉を含む多くの賞を受賞しています。2022年からはロッシーニ・オペラ・フェスティバルの芸術監督を務める他、2011年にはペルーの若者たちを支援する 「シンフォニア・ポル・エル・ペルー」を設立し、ユネスコ親善大使にも任命されました。

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    サルスエラを歌う 詳細ページ [フアン・ディエゴ・フローレス(テノール)、グリエルモ・ガルシア・カルボ(指揮)、シンフォニア・ポル・エル・ペルー・ユース・オーケストラ]

    発売日:2024年10月25日

    CD価格:3,525円(税込、送料無料)

    スター歌手フローレスが自身のレーベルを始動。
    注目の第一作は音楽的ルーツの一つサルスエラを母国のユース・オーケストラと熱演!
    サルスエラは「スペインのオペラ/オペレッタ」とも呼ばれる音楽劇で、バロック期からロマン派の時代に大きく発展しました。スペイン語で歌われるのが特徴で、初期には劇作家による文学作品を台本として王の宮殿で上演するべく作曲されましたが、19世紀後半になると民俗や庶民感情を取り込みながら発展して広い人気を博しました。その後、スペイン内戦による混乱や映画にとって代わられるなどして徐々に衰退しましたが、およそ15,000作品のサルスエラが書かれたと推定されており、今もプラシド・ドミンゴやホセ・カレーラスをはじめスペイン系のオペラ歌手が折に触れてサルスエラのアリアを歌っています。 このディスクに収録されているのは、その栄光の頂点を成す1884年初演の《El milagro de la virgen 聖母の奇跡》から、スペイン内戦が始まった1936年に発表された《La tabernera del puerto 港の居酒屋》までの作品です。フローレスによれば、ペルーとヨーロッパとの音楽交流及びペルーにおける西洋音楽受容と発展の歴史においてサルスエラが果たした役割は大きく、ペルー出身の歌手にとってそのアイデンティティの一部を成していることから自主レーベル第一弾にとりあげたとのこと。彼は「情熱と感情に満ちたこれらのロマンスは、スペイン人やラテン系アメリカ人のテノール歌手が母国語で歌うほぼ唯一の機会です」と語り、スペイン語圏以外ではあまり知られていないサルスエラに対する深い愛情を表明しています。 シンフォニア・ポル・エル・ペルー・ユース・オーケストラはペルーの教育センターから集まった150名以上の若い音楽家で構成され、フローレスとは、2017年にナショナル・スタジアムで行われた洪水の被害者支援コンサート、2018年の楽団7周年を祝うコンサート、2019年には首都リマで開催された「セレナータ・アル・ペルー」コンサートなどで共演しています。このアルバムではスペイン出身でイヴァン・フィッシャーのアシスタントを務め、200以上のオペラの上演実績を持つグリエルモ・ガルシア・カルボの指揮で精彩に富んだ演奏を披露しています。 デジパック仕様でオールカラー112ページのブックレットには解説と歌詞(スペイン語)及びその英訳に加え、写真も多数掲載しています。