リネンとは
リネンとは、麻の一種である亜麻科の一年草の繊維で織られた布のことです。一般に「麻」と呼ばれているものは約20種類もあります。原料となる植物によって、それぞれまったく違う性質になります。麻の仲間でよく知られているのは、「ヘンプ(大麻)」「ラミー(ちょ麻)」「ケナフ」「ジュート」などで、その中で最もしなやかで肌にやさしい布が「リネン」なんです。
洋服や家庭用品のタグに「麻」と表示されていますが、家庭用品品質表示法でタグに「麻」と表示できるのはリネンとラミーだけです。特に品質の良いリネン製品には「麻」という表示とは別に、「リネン」と表示され、本来の麻である「ヘンプ」は指定外繊維と表示されます。
リネンは、亜麻科の一年草で、2ヶ月ほどで約1mに成長し紫や白の花をつけます。特に満開の時期(7〜8月)にはラベンダー畑を思わせる大変美しい景色が楽しめます。リネンは一度栽培すると7年は休耕地としないといけないほど土の栄養を吸い取ります。ここにも、リネンが高価になる原因があります。フラックスと呼ばれるリネンの草を抜き取り、しばらくそのまま畑に置いて表皮を発酵させた後、残ったリネンの茎を乾燥させ、くしけずり細くそろえ、上質な繊維だけを選りすぐって糸にしていきます。 |
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