カランカラーン (ドアの開く音・・・)


『ようこそ BAR 文房具カクテル へ』

私は、本業がBARの経営者ですが 文房具好きが高じて文房具を語る事で有名な
マスターです。文房具を愛してはや30年が過ぎようとしています。
ここに毎夜 お越し頂くお客様は、それはそれは文房具の愛好家の方ばかりです。

さて文房具好きの皆様が揃ったところで『私の出番かな?』

今宵も文房具の話に花を咲かせ美味しいお酒の肴にして下さい。


35drink  『サントリー山崎蒸留所』を訪ねました。 

日本のウイスキーのふるさと『山崎蒸留所』と伺ったサントリー山崎蒸留所のパンフレット
の見開きに書いてあり「日本の風土にあった、日本人に愛されるウイスキーをつくろう」
から寿屋(のちのサントリー)の創業者である鳥井信治郎氏が日本初のモルトウイスキー
蒸留所の建設に着手したのは1923年のことと記してありました。

最初に受付で今回ご案内して頂くサントリーの高橋様へご挨拶をして2階の広間にご案内
して頂き一通りのこれまでの歴史などを伺いました。同行したのは、Web担当のG君と
企画担当のN君と私マスターの3名でお邪魔させて頂きました。

広大な敷地は6万坪もありかの有名な天王山の麓にあり竹林の生い茂る中にある山崎蒸
留所には、樽が20万樽も貯蔵されているそうです。工場内に一歩踏み入れると
ウイスキーの香がプーンとしていて【仕込】の工程が目の前に広がりました。大きなろ過器
のようなもので麦芽を細かく砕き温水とともに仕込槽へ。きれいな澄んだ麦汁を作ってい
ました。次に【発酵】の工程で先程の麦汁を発酵槽へ移し酵母を加えます。木桶槽を使う
のは、保温性に優れ蒸留所内棲みつく自然の乳酸菌などの働きにより、ウイスキーに豊
かな味わいをもたらしてくれるそうです。今度は、【蒸留】でポットスチルと呼ばれる独特
の形をした単式蒸留釜を用いて初溜と最溜の2回行います。サントリー様では、炎を直接
当てる直火蒸留と蒸気を使った間接蒸留の2つの過熱方式を採用されているそうです。
ようやくここまでの工程を終えモルト原酒が出来上がります。蒸留された原酒は、樽に詰
められ地下の貯蔵庫で永い眠りにつきます。地下の貯蔵庫に高橋様へ案内されて
一行は目の前に沢山の樽に圧倒されました。樽は、オークの木でつくられ生まれたばかり
の原酒を琥珀色の豊潤な香味をもつ原酒へと育んでいきます。

樽の多さにもビックリいたしましたが一番古い樽には【1924年】と記載してあり創業当時の
ものの樽も中にありました。『中身は飲めますか?』の問いに高橋様は、『多分どろどろで
飲めないでしょう?』とおっしゃられていました。マスターも自身の生まれたときの樽がない
のか?探してみたところちゃんと奥のほうで見つけました。何か?子供に出会ったような
気分になり思わずシャッターを切りました。ウイスキーを作る工程もさることながら樽を
作る事も非常に難しく樹齢200年の年輪を持つホワイト・オークから山崎の樽になる
工程を壁に樽職人が作る様子が写真で丁寧に張ってありました。樽の寿命は、約70年程
度だそうです。この樽を使って案内された控え室や廊下もすべて樽から作りましたと伺い
一同ただただ驚くばかりでした。

三菱鉛筆では、この樽を利用してピュアモルトなる商品を世に送り出しました。
山崎蒸留所の見学を終えてからピュアモルトを見るとこの樽材もあそこに貯蔵されて
いたのだと一人感激しておりました。

ズラリと並ぶ中のホンの一部です。 感動のご対面 
マスター生まれ年の樽です。
ホワイトオーク材



・2008.06.14 35drink 〜『サントリー山崎蒸留所』を訪ねました。〜