カランカラーン (ドアの開く音・・・)


『ようこそ BAR 文房具カクテル へ』

私は、本業がBARの経営者ですが 文房具好きが高じて文房具を語る事で有名な
マスターです。文房具を愛してはや30年が過ぎようとしています。
ここに毎夜 お越し頂くお客様は、それはそれは文房具の愛好家の方ばかりです。

さて文房具好きの皆様が揃ったところで『私の出番かな?』

今宵も文房具の話に花を咲かせ美味しいお酒の肴にして下さい。


30drink 『Pen Style DEN』誕生秘話 第2話


Pen-Style DEN】が開店してはや1週間が経過いたしました。
初めての週末も無事業務を終え、自宅に帰る途中のコンビニでふと立ち寄り週刊誌を
広げて見ると『ネオジャポンの兆し』今、世界が注目するニッポンのプロダクツ・・・・
面白そうな記事だなと思いながら立ち読みをしていると世界が認めた『シングルモルトウイ
スキー』の特集記事でした。その中で「ウイスキーづくりにとって、水は命。また熟成の間、
樽(たる)は呼吸しますから、新鮮な空気も大切なのです」との言葉より特集が始まりました。

ふと開店当日を思い起こし開店を控えた朝方まだやり残した作業を終え夜中の5時頃で
しょうか?少し横になりDENの床で眠る事にしました。今回の床は、フローリングで横たわ
ると少しですが沈むような感じがいたしました。横になり陳列を終えた店を寝ながら見上げ
るとなかなかお昼に見える空間ではなく、什器の足元や柱のレンガなど普段立っていると
見えない部分が沢山見えました。商品があり綺麗な新品の什器があり洗練された照明が
あり販売員がいて、お客様がいて、お喜びの顔があり、全てが重なった時に輝きをもった
お店こそが「樽が呼吸をする」ことではないかな?と感心して記事をほぼ熟読してしまった
のですが、次のページに目をやるとプラチナ萬年筆の『屋久杉萬年筆』が記事として掲載
されており私もようやくここでこの本を購入する事に踏み切りました。

自宅に戻りもう一度最初から読み直すことにしました。屋久杉は、1993年にユネスコの
世界遺産登録を受けた鹿児島県・屋久島の山岳部の年間降雨量1万mmの上る特殊な
環境化で育まれてのが屋久島の杉であり中でも、樹齢1000年以上のものだけが屋久杉と
呼ばれ、古くから長寿の銘木と珍重されてきました。プラチナ萬年筆より発売されている
屋久杉のデスク萬年筆そして、デスクスタンドとこの屋久杉を使って1本づつ異なる風合い
を楽しみ、シングルモルト「山崎12年」が筆を滑らかにしてくれる事が掲載されており
「大人の空間」まさに今後の目指す方向ではないか?と一人関心しておりました。

最後に開発から完成まで20年余年を費やし2003年に完成した「スピーカーは、楽器であり
たい」という開発コンセプトを元にビクター社の技術者の思いが見事に結実した傑作で
楽器のような温もりのある音が響きわたるスピーカーが完成いたしました。どれもこれも
技術者の思いから成し遂げ出来あがった商品でもあります。ここからお店作りに携わる
私も多いにヒントを頂戴いたしました。お店は開店がスタートであり3年後・5年後にどのよ
うに変化しているか?少しでも前に進みお客様の利用価値をあげ満足頂く数が多ければ
多いほど評判の良いお店になるだと思います。

よくこのお店は、オーナーの魂が隅々まで通っているお店ですねと伺う事があります。
魂が通っているお店は、私自身も沢山知っています。1年後・2年後には『素敵なお店で
すね』と言って頂ける事を目指してこれからも勉強して参ります。
(徳間書店 Goods Press5月号を参照させて頂きました。)

追伸
今度マスターは、1923年に創業したサントリー山崎蒸留所へお邪魔しようかと思っており
ます。ヒントが沢山ありそうな予感がいたしました。

第三話へ続く




・2008.04.24 30drink 〜『Pen Style DEN』誕生秘話 第2話〜