カランカラーン (ドアの開く音・・・)


『ようこそ BAR 文房具カクテル へ』

私は、本業がBARの経営者ですが 文房具好きが高じて文房具を語る事で有名な
マスターです。文房具を愛してはや30年が過ぎようとしています。
ここに毎夜 お越し頂くお客様は、それはそれは文房具の愛好家の方ばかりです。

さて文房具好きの皆様が揃ったところで『私の出番かな?』

今宵も文房具の話に花を咲かせ美味しいお酒の肴にして下さい。


29drink 『Pen Style DEN』誕生秘話 第1話


08年4月15日火曜日10時にナガサワ文具センターに7番目のお店が開店いたしました。
店名は、NAGASAWA Pen-Style DENと命名させて頂きました。

昨年の新本店の増床時に座って買い物の出来るスペースがなくなるのは残念ですね。
また、折角旧本店の5階に萬年筆のコーナー展開していて楽しい空間がなくなるのは、
残念ですね。とお叱りや助言を沢山頂戴いたしました。お客様の声を反映させ、お客様と
ともに成長していくのがマスターの目指す『店舗』の理想像です。今回の店舗は、お客様
よりお叱りを受けたり助言を頂いた事をほんの少しですが具現化させて頂きました。

このお店を作るのにあたりいくつかのキーワードを考えました。
最初にイメージしたお店はマスターがロンドンを訪ねた時にセビル・ロー通り中にある
小さな筆記具のお店をイメージいたしました。小さな商店街ですが歴史を感じる趣のある
お店が沢山ならんでいて『ここは背広の発祥の地ですよ』と言う言葉が今でも鮮明に思い
だされます。萬年筆の歴史を紐解いても1809年にイギリス人のフレデリック・バーソンミュー
・フォルシェがペン軸にインクを貯蔵するペンを発明し特許を取得したのが萬年筆の起源
であり1883年アメリカの外交官のルイス・エドソン・ウォーターマンが毛細管現象を応用し
た萬年筆を発明し今日まで至っているのです。

話は、少し横道にそれてしまいましたがセビル・ローの商店街の中央にある萬年筆の
お店には、初老の店主がいて目にルーペをはめ込みペン先を覗き込んでは萬年筆を
丁寧にふき上げ元の場所へ戻し、また1本取り出しては同じようにルーペでペン先を覗き
込み確認をしていました。このとき、この店主のペンに対する愛情を強く感じておりました
日本も近い将来PENの専門店が出来るのではと予感いたしました。

今回、ゆったりした空間の演出や心地よいJAZZが流れ、楽しい会話が弾むお店でありた
いとの思いを強く持ち【DEN】と命名させて頂きました。
DEN=書斎(巣) 日本語でDEN(伝)=伝えるも込めて親から子へ受け継がれていくこと
を伝えたいとの思いも込めさせて頂きました。カクテルのようなボトルインクを沢山コレク
ションとして集めささやかながら『神戸INK物語』と題してオリジナルボトルインクもご用意さ
せて頂いております。100万冊を保有する大型書店のジュンク堂書店様の中へ小さな
隠れ家的な存在としてNAGASAWA Pen-Style DENを一度ご利用下さい。

マスターもお店の邪魔にならいないように時折お店に立たせて頂いております。お気軽に
お声をお掛け下さい。
第二話へ続く




・2008.04.17 29drink 〜『Pen Style DEN』誕生秘話 第1話〜