カランカラーン (ドアの開く音・・・)


『ようこそ BAR 文房具カクテル へ』

私は、本業がBARの経営者ですが 文房具好きが高じて文房具を語る事で有名な
マスターです。文房具を愛してはや30年が過ぎようとしています。
ここに毎夜 お越し頂くお客様は、それはそれは文房具の愛好家の方ばかりです。

さて文房具好きの皆様が揃ったところで『私の出番かな?』

今宵も文房具の話に花を咲かせ美味しいお酒の肴にして下さい。


26drink 思い出のフラミンゴ


先日実家の引越の時に、年老いた母が長年に衣装缶にしまっていた私の小学校当時の
学用品を見つけたのですが、 ハーモニカや縦笛(いまはリコーダーかな)、運動会の
体操帽子など懐かしいものばかりです。整理を手伝っていた妹もしばらく小学校当時の
思い出ふけりに付き合わせ整理手伝いがまったく進まず脚を引っ張る始末です。
大ブーイングに苦笑、反省していました。

私はかびが生えた1冊のスケッチブックに、目が点になってしまい運動会、遠い昔の
ワンちゃん、フラミンゴ・・・

そうだった。小学校の2年生の時、家族で動物園へ行った頃の話ですが、桜の花が咲き
乱れる頃、動物園の入り口近くのフラミンゴの池のほとりで、私はその羽根の美しい色と
スッと立つ姿があまりに美しく思い、思わず鉛筆で脚から書いていました。脚がやけに
長いし大きい。その時の鉛筆の握り、筆跡は自信に満ちた濃い筆跡でした。我ながら
若い頃は観察の仕方に勢いがあるなと関心してしまう始末です。

「桜の花」「桜色のフラミンゴ」「水色の池」
なぜ羽根があるのに逃げないのか不思議でしたので、数羽が寄り添うようにたっている
逃げ出せないフラミンゴの姿を悲しそうに書いていました。写生会などで使う四つ切の
画用紙は、私が使った頃はベニヤの画板の上に書いていました。でも家族で行く
動物園はスケッチブックが最適、適度な厚みと硬さがあり、机の天板がわりに最適です。
四つ切の画用紙はやや厚いのですが、鉛筆を消しゴムで消すとやや毛羽立ち目立つ
のが難点です。やや絵心がない分、消しては書き、また消しては書きと書き直しが多い
ため、少し硬めの画用紙で真っ白の良い紙が生意気ですが好きでした。

マルマン社の図案シリーズのスケッチブックは、子供たちにとってはスケッチブックの
代名詞ですね。もちろん色鉛筆、透明水彩絵具、クレパスなど何でも選ばず書けるのが
うれしい。白い用紙にはいろんな画材にも適応できるように「シボ」が施されています。
しっかりとした品質が隠されているところが奥ゆかしいベーシックの中のベーシック。
決して派手さはないが、私たちの仕事や思い出の中までしっかりと受け止めている。
これぞ定番というスケッチブックです。

子供たちの貴重な夢や思い出を表現する大切な記録帳であり、仕事では自己表現帳
(アイデアブック)と考えています。スケッチブックって夢がありますね。いつかは温泉旅行
にも持っていきたいと密かに思っています。時々、我が子のスケッチブックの消しゴム
後を見てDNAを感じてしまいます。親子2代そしてまもなく3代も、どうか、これからの
50年も末永くよろしくお願い致します。


マルマン スケッチブック



・2008.02.27 26drink 〜思い出のフラミンゴ〜